JPH1148284A - 2色成形方法 - Google Patents
2色成形方法Info
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- JPH1148284A JPH1148284A JP20655797A JP20655797A JPH1148284A JP H1148284 A JPH1148284 A JP H1148284A JP 20655797 A JP20655797 A JP 20655797A JP 20655797 A JP20655797 A JP 20655797A JP H1148284 A JPH1148284 A JP H1148284A
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Abstract
の溶融樹脂が第2キャビティへ流動することを阻止する
とともに、成形品の外観品質を良好に維持しつつ成形の
サイクルタイムを短縮する。 【解決手段】第1キャビティを充填した第1樹脂部及び
第2キャビティを充填した第2樹脂部が共に溶融状態に
あるときにスライドコアを後退させ、次いで第1樹脂部
及び第2樹脂部の一方の圧力が他方より高くなるように
保圧する。第1キャビティ及び第2キャビティの両方が
充填された状態でスライドコアを後退させることによ
り、未充填側のキャビティにおける樹脂の混合が防止さ
れる。また保圧圧力の高い側の樹脂が低い方の樹脂内部
に楔状に進入するため、両樹脂の接触面積が増大し接合
強度が向上する。
Description
脂の2色成形方法に関する。
類の樹脂、あるいは同一種類で色調の異なる複数の樹脂
から一つの物品を成形する必要がある場合には、従来よ
り2色成形方法が用いられている。この2色成形方法で
は、先ず第1キャビティに第1溶融樹脂を射出して第1
樹脂部を成形し、次いで第1キャビティに隣接する第2
キャビティに第2溶融樹脂を射出して第2樹脂部を成形
する。これにより第1樹脂部と第2樹脂部とは互いに溶
着し、一体的な2色成形品が形成される。
2キャビティへ流入するのを規制するために第1キャビ
ティと第2キャビティとを区画する必要がある。その方
法としては、異なる複数の金型を用いる場合には金型自
体で区画する方法もあるが、一種類の金型を用いる場合
にはスライドコアによる区画が多用されている。例えば
自動車のインストルメントパネルにエアバッグドアを設
けるためには、両者を異なる樹脂から形成する必要があ
り2色成形方法を利用することが好ましい。すなわち、
インストルメントパネルは軟質の表皮と硬質の樹脂基材
とから構成されているが、同じ材質からエアバッグドア
を形成すると、エアバッグの展開時に硬質の樹脂基材の
端部が表出することとなる。またエアバッグの展開時に
エアバッグドアが割れ、破片が飛散する恐れもある。し
たがってエアバッグドアは軟質樹脂から形成することが
望ましい。
をもつインストルメントパネル1を製造する場合、図3
に示すように予め所定形状に賦形された表皮2を成形型
4内に配置する。次に、スライドコア40を前進させて
第1キャビティ41と第2キャビティ42とを区画し、
先ず第1キャビティ41内においてポリプロピレン(P
P)などの硬質樹脂からインストルメントパネルの樹脂
基材を射出成形により形成する。
を後退させ、第2キャビティ42内においてオレフィン
系軟質樹脂(TPO)などからエアバッグドアの基材を
射出成形により形成する。これにより、第1キャビティ
41と第2キャビティ42の境界部において、エアバッ
グドアの基材はインストルメントパネルの樹脂基材と一
体的に溶着して一体化する。
ストルメントパネルの2色成形方法では、第1キャビテ
ィ41で形成される樹脂基材が固化する前にスライドコ
ア40を後退させると、第1キャビティ41内の溶融樹
脂が第2キャビティ42内に進入してエアバッグドアの
基材に混入する。これによりエアバッグドアの基材が硬
質となるため、エアバッグの展開時にエアバッグドアが
割れて破片が飛散する恐れがある。
ネルの2色成形方法では、第1キャビティ41において
樹脂基材が固化するまで第2キャビティ42での成形が
困難となるため、その時間が長く成形のサイクルタイム
が長くなって生産性が低いという不具合がある。さら
に、第2キャビティ42における射出成形時には、第1
キャビティ41においては樹脂基材と表皮とが一体的に
接合されている。そのため第2キャビティ42へ射出さ
れた溶融樹脂の流動により、第1キャビティ41と第2
キャビティ42との境界部で表皮に熱と応力が作用し、
表皮の表面に光沢むらなどの不具合が発生する場合があ
る。
ものであり、スライドコアが後退したときに第1キャビ
ティの溶融樹脂が第2キャビティへ流動することを阻止
するとともに、成形品の外観品質を良好に維持しつつ成
形のサイクルタイムを短縮することを目的とする。
明の2色成形方法の特徴は、スライドコアにより第1キ
ャビティと第2キャビティとを区画した状態で第1キャ
ビティに第1溶融樹脂を射出し、第2キャビティに第2
溶融樹脂を射出する射出工程と、第1キャビティを充填
した第1樹脂部及び第2キャビティを充填した第2樹脂
部が共に溶融状態にあるときにスライドコアを後退さ
せ、次いで第1樹脂部及び第2樹脂部の一方の圧力が他
方より高くなるように保圧する保圧工程と、を行うこと
にある。
スライドコアが前進して第1キャビティと第2キャビテ
ィとを不連通状態に区画する。次に第1キャビティに第
1溶融樹脂が射出され、第1キャビティは第1溶融樹脂
で充填される。一方、第2キャビティには第2溶融樹脂
が射出され、第2キャビティは第2溶融樹脂で充填され
る。
を充填した後に、第2キャビティに第2溶融樹脂を充填
してもよいが、第1キャビティの充填完了と第2キャビ
ティの充填完了とがほぼ同時になるように射出の時期を
調節することが好ましい。これにより射出時間を短縮す
ることができ、工数が一層低減される。第1キャビティ
を充填した第1樹脂部及び第2キャビティを充填した第
2樹脂部が共に溶融状態にあるときに、スライドコアを
後退させ、第1キャビティと第2キャビティとが連通し
た状態で保圧工程を行う。第1樹脂部及び第2樹脂部は
それぞれ溶融状態にあるが、スライドコアと接触した界
面には、スライドコアに熱を奪われてスキン層が形成さ
れている。したがってスライドコアは無理なく第1キャ
ビティ及び第2キャビティから抜くことができる。
が充填され他方が未充填の状態でスライドコアを後退さ
せると、充填された側のキャビティから未充填のキャビ
ティへ溶融樹脂が流入するため、未充填のキャビティで
は樹脂の混合が生じて成形品の物性が損なわれる場合が
ある。したがって、第1キャビティ及び第2キャビティ
の両方が充填された状態でスライドコアを後退させるこ
とにより、このような不具合の発生を防止することがで
きる。
する表皮一体成形方法に適用した場合には、第1キャビ
ティと第2キャビティの境界部においても表皮には溶融
樹脂のみが接する。したがって表皮に過大な応力が作用
することがなく、通常の表皮一体成形におけるウェルド
部分と同様に表皮の外観品質が高く維持される。そして
保圧工程では、第1樹脂部及び第2樹脂部の一方の圧力
が他方より高くなるように保圧する。これにより保圧圧
力の高い側の樹脂部の溶融樹脂が低い方の樹脂部の内部
に楔状に進入するため、両樹脂の接触面積が増大し接合
強度が一層増大する。圧力差を設けるには、実際の保圧
圧力に差をもたせてもよいし、保圧時間に差をもたせて
もよい。
側の樹脂部の保圧時間を長くして、充填完了までの時間
が長く粘度が上昇している樹脂部の内部に、粘度の低い
充填完了までの時間が短い側の樹脂部が進入するように
することが好ましい。
る。本実施例は、エアバッグドアをもつインストルメン
トパネルの成形に本発明を適用したものである。図1に
本実施例で成形されるインストルメントパネルの斜視図
を、図2に図1のA−A断面図を示す。このインストル
メントパネル1は、PP製の樹脂基材10と、樹脂基材
10表面を覆う表皮2とから構成され、一部にエアバッ
グドア3が設けられている。エアバッグドア3は、オレ
フィン系軟質樹脂(TPO)よりなるドア基材30から
形成され、インストルメントパネル1から連続する表皮
2によって表面が覆われている。
ッグドア3との境界部では、エアバッグドア3のドア基
材30がインストルメントパネル1の樹脂基材10内へ
楔状に進入して一体化している。上記成形品は以下のよ
うにして製造された。先ずPPよりなる樹脂層20と、
樹脂層20表面に積層された発泡PPよりなる発泡層2
1と、発泡層21表面に積層されたTPOよりなる表皮
層22とよりなり、ラミネート法により三層が一体的に
接合された表皮2を用意する。
メントパネル1形状に賦形され、図3に示すように成形
型4内に配置される。成形型4には、インストルメント
パネル1の樹脂基材10を成形する第1キャビティ41
と、エアバッグドア3のドア基材30を成形する第2キ
ャビティ42が形成され、第1キャビティ41と第2キ
ャビティ42の境界部にはスライドコア40が進退自在
に設けられている。
ャートに従って成形を行った。先ずT1 で成形型4が型
閉めされ、型閉めが完了したT2 でスライドコア40が
前進して、図3に示すように第1キャビティ41と第2
キャビティ42の境界部に突出する。スライドコア40
は、先端が表皮2の樹脂層20に当接した後さらに前進
されて表皮2を僅かに圧縮する。自身の弾性反力により
表皮2はスライドコア40の先端表面と圧接され、第1
キャビティ41と第2キャビティ42は互いに不連通状
態で区画される。
おいて、溶融PPが第1キャビティ41に射出され、溶
融PPが第1キャビティ41を充填途中のT4 におい
て、溶融TPOが第2キャビティ42に射出される。第
1キャビティ41及び第2キャビティ42が共に充填さ
れ、第1樹脂部10’と第2樹脂部30’とが形成され
た直後のT5 において、スライドコア40が後退する。
このときスライドコア40と接していた第1樹脂部1
0’及び第2樹脂部30’には、スライドコア40への
放熱により冷却されてスキン層が形成されている。した
がってスライドコア40は、溶融樹脂の付着なく後退す
ることができる。
30’は共にまだ溶融状態にあるが、第1キャビティ4
1及び第2キャビティ42は共に充填されているので、
流動はスライドコア40の厚さ分生じるだけである。そ
してT6 で第2樹脂部30’の保圧が開始され、それに
僅か遅れたT7 で第1樹脂部10’の保圧が開始され
る。したがって保圧初期には第2樹脂部30’の圧力が
第1樹脂部10’よりも大きくなり、図5に示すように
第1樹脂部10’の溶融樹脂は第1樹脂部10’へ進入
する。このとき、第1樹脂部10’では中央部が最も温
度が高く最も粘度が低いので、第2樹脂部30’の溶融
樹脂は第1樹脂部10’の中央部が最も深くなるように
楔状に進入する。
了すると、それに僅かに遅れたT9で第2樹脂部30’
の保圧が終了する。これにより保圧終了時にも第2樹脂
部30’の圧力が第1樹脂部10’よりも大きくなるよ
うにされている。その後30秒間保持冷却され、T10で
成形型4が開かれてエアバッグドア3をもつインストル
メントパネル1が離型される。
ば、2種類の溶融樹脂を平行して射出しているので、射
出時間を短縮することができ成形サイクルがきわめて短
縮される。また本実施例の2色成形方法によれば、イン
ストルメントパネル1とエアバッグドア3との境界部に
おいて表皮2には溶融樹脂のみが接触する。したがって
通常の射出成形のウェルド部分と同様に、表皮2に大き
な応力が作用することがないので、表皮2の外観上の不
具合が生じず不良率を著しく低減することができる。
されたインストルメントパネル1では、エアバッグドア
3はPP材が混入することなく、全体がTPO材から形
成されている。したがってエアバッグドア3は軟質性が
損なわれることがないので、PP材の混入によりエアバ
ッグ作動時に割れて飛散するような不具合が回避されて
いる。
バッグドア3との境界部においては、TPO製ドア基材
30がPP製樹脂基材10中に楔状に進入している。し
たがって両者の接合強度が格段に向上している。
ば、成形品の外観品質を良好に維持しつつ成形のサイク
ルタイムを短縮することができる。また一方の成形品は
確実に1種類の樹脂のみから形成できるので、少なくと
も一方の成形品に目的とする特性を確実に与えることが
できる。
トパネルの斜視図である。
させた状態で示す成形型の要部断面図である。
ャートである。
る状態で示す成形型の要部断面図である。
3:エアバッグドア 4:成形型 10:樹脂基材 1
0’:第1樹脂部 30:ドア基材 30’:第2樹脂部 4
0:スライドコア
Claims (1)
- 【請求項1】 スライドコアにより第1キャビティと第
2キャビティとを区画した状態で該第1キャビティに第
1溶融樹脂を射出し、該第2キャビティに第2溶融樹脂
を射出する射出工程と、 該第1キャビティを充填した第1樹脂部及び該第2キャ
ビティを充填した第2樹脂部が共に溶融状態にあるとき
に該スライドコアを後退させ、次いで該第1樹脂部及び
該第2樹脂部の一方の圧力が他方より高くなるように保
圧する保圧工程と、を行うことを特徴とする2色成形方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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-
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- 1997-07-31 JP JP20655797A patent/JP3560210B2/ja not_active Expired - Fee Related
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