JP3421395B2 - 中空成形品の製造方法 - Google Patents

中空成形品の製造方法

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JP3421395B2 JP20841693A JP20841693A JP3421395B2 JP 3421395 B2 JP3421395 B2 JP 3421395B2 JP 20841693 A JP20841693 A JP 20841693A JP 20841693 A JP20841693 A JP 20841693A JP 3421395 B2 JP3421395 B2 JP 3421395B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
    • B29C45/1705Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles using movable mould parts

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型のキャビティ内へ
注入した溶融樹脂の内部へ加圧した空気や窒素がガス等
の加圧流体を圧入して中空部を形成する樹脂製中空成形
品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の樹脂製中空成形品の製造
方法としては、次に説明するような方法が提案されてい
る。
【0003】(イ)図9の(a)に示すように、型締し
た金型101,102のキャビティ103内へスライド
コア104を突出させておき、キャビティ103を満た
すのに不十分な量の溶融樹脂を注入したのち、図9の
(b)に示すように、ガスGを圧入し、前記溶融樹脂が
固化する前に前記スライドコア104を後退させること
で中空部を形成して、図9の(c)に示すように中空成
形品を成形する方法(特開平1−168425号公報参
照)。
【0004】(ロ)図10の(a)に示すように、型締
した金型201,202のキャビティ203内へ射出ノ
ズル206から溶融樹脂208を射出してキャビティ2
03内を溶融樹脂208で満たしたのち、ノズル207
より加圧流体を前記溶融樹脂208の内部へ圧入して図
10の(b)に示すように中空部209を形成し、この
中空部209の形成時にキャビティ203内の溶融樹脂
208を連絡通路205によりキャビティ203に連通
された補助室204内へ押し出すことによって図10の
(c)に示すような中空成形品を成形する方法(特開平
3−121820号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術のうち、(イ)は、キャビティ内へキャビティを
満たすのに不十分な量の溶融樹脂を注入したのちその内
部へガスを圧入するため、スライドコアを後退させて前
記溶融樹脂内に中空部を形成させる際に、前記溶融樹脂
がキャビティ全域まで膨張する以前に、前記溶融樹脂の
内部へ圧入された前記ガスの圧力によって流動する溶融
樹脂の先端部分にピンホールが発生し、このピンホール
が発生した段階で前記溶融樹脂の膨張が停止してしまい
成形不良を生じるという問題点がある。
【0006】また、(ロ)は、補助室へ溶融樹脂を押し
出すことで中空部を形成するものであるため、ガスの圧
力を高圧に設定しなければならないことに加えて溶融樹
脂の流動性を良好に保つ必要があるために高温で成形を
行わなければならない。このため、補助室内へ押し出さ
れた溶融樹脂中へガスが流入してこの部分にも中空部が
発生するなどの原因により成形品自体の中空率を高くす
ることができない上、冷却時間が長時間となるために成
形サイクルが長時間となるという問題点がある。
【0007】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであって、中空率を高くすること
ができ、しかもピンホールの発生による成形不良を生じ
ることのない中空成形品の製造方法を実現することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の中空成形品の製造方法は、キャビティ内へ
進退自在なスライドコアを有する金型を用い、前記キャ
ビティ内へ前記スライドコアを進出させて該スライドコ
アの先端面をこれと対向するキャビティ面に近接させる
ことにより間隙部を生じさせた状態で前記キャビティ内
を溶融樹脂を注入する注入部分と前記溶融樹脂の侵入性
を阻害された他方の部分とに区画して、前記間隙部の幅
を前記注入部分内に注入した溶融樹脂の内部への加圧流
体の圧入開始により微量の溶融樹脂が流入してその先端
部が前記キャビティの中心部に向けて進出できる程度と
し、ついで前記注入部分内に溶融樹脂を注入して充満さ
せるとともに該溶融樹脂の内部へ加圧流体を圧入するこ
とによって小中空部を形成し、引続き前記加圧流体の圧
入とともにさらに前記注入部分内へ溶融樹脂を注入補充
しつつ、前記スライドコアを後退させることにより前記
キャビティ内の区画を解除して、前記小中空部を拡大さ
せて前記キャビティ全体に沿う形状の中空成形品を成形
することを特徴とするものである。
【0009】また、注入部分内へ注入する溶融樹脂を注
入部分内に充満するとともにわずかに間隙部に流入する
量とする。
【0010】さらに、上記方法において、キャビティ内
の溶融樹脂を注入する注入部分に連通する樹脂逃げ部を
金型に設けておき、該樹脂逃げ部に加圧流体の圧入時に
余剰の溶融樹脂を流入させる工程を付加すると効果的で
ある。
【0011】
【作用】加圧流体は、スライドコアをキャビティ内へ進
出させることによって区画されたキャビティ内の溶融樹
脂を注入する注入部分に充満された溶融樹脂の内部へ圧
入されるため、前記注入部分に充満された溶融樹脂の内
部に小中空部が形成される。そして、引続き前記加圧流
体の圧入とともにさらに前記注入部分内へ溶融樹脂を注
入補充しつつ、前記スライドコアを後退させてキャビテ
ィ内の区画を解除して前記キャビティ全体に沿う形状に
小中空部を拡大させて行く際に、前記加圧流体の圧力は
前記中空部の内壁面全域に均一に加わるため、ピンホ
ールが発生するおそれがない。また、上述の如く区画を
解除したキャビティ内において前記溶融樹脂の内部の小
中空部を拡大させるので、前記溶融樹脂を高温に保たな
くても中空率を向上させた樹脂製中空成形品の成形が可
能であるため、冷却工程に要する時間が短時間で済む。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面に基いて説明する。
【0013】(第1実施例) 図1の(a)に示すように、一方の金型11および
他方の金型12を型締めするとともに、一方の金型11
の挿入孔11aにスライド自在に嵌挿されていることに
よってキャビティ14内へ進退自在なスライドコア13
を図示しない駆動手段によって他方の金型12に向けて
突出させ、スライドコア13の先端面13aとこれと対
向するキャビティ面である他方の金型12のキャビティ
面との間に間隙部14aを形成させることによって、キ
ャビティ14内を溶融樹脂16を注入する注入部分であ
るスライドコア13の周囲をとり囲む環状部分15と、
溶融樹脂16の侵入が阻害された他方の部分であるスラ
イドコア13の進出した部分とに区画し、該環状部分1
5に充満するとともに前記間隙部14aにわずかに先端
部が流入する量の溶融樹脂16を図示しない導入口より
注入する。
【0014】 ついで、図1の(b)に示すように、
環状部分15に充満された溶融樹脂16の内部に加圧流
体を図示しない吹込ノズル等の吹込手段によって圧入す
る。この加圧流体の圧入開始により押し出される微量の
溶融樹脂は間隙部14aへ流入してその先端部がキャビ
ティ14の中心部に向けて進出して小中空部17aが形
成される。
【0015】 そののち、図1の(c)に示すよう
に、引続加圧流体の圧入とともにさらに前記注入部分
内へ溶融樹脂16を注入補充しつつ、スライドコア13
をその先端面13aが一方の金型11のキャビティ面と
同一面となるように後退させることによってキャビティ
14内の区画を解除し、小中空部17aを拡大させてキ
ャビティ14に沿う形状の中空部17を有する中空成形
品18を成形する。このとき、溶融樹脂16は間隙部1
4a中に予め流入しているのでキャビティ14の中心部
に向けて中空部17が拡大して行き中心部で合体するま
での所用時間および流動距離が短縮されるため、より均
一な肉厚の中空成形品18を成形することができる。
【0016】 ついで、金型中において中空成形品1
8を冷却したのち、型開きして取出す。
【0017】通常、加圧流体は流動特性に優れ、また温
度の変化によってその流動特性は実質的に変化しない。
これに対し溶融樹脂は加圧流体に比べ流動特性に劣り、
また温度の低下によって流動特性が極端に損なわれる。
したがって、注入された溶融樹脂の流れ方向の先端表層
樹脂部分が高温であると、その部分を加圧流体が突き破
りピンホールが発生する。本発明者の実験によれば、第
1実施例の場合は、間隙部14a中に予め流入した溶融
樹脂の先端表層樹脂部分の温度低下によりピンホールが
防止できることが見出された。
【0018】(第2実施例) 図2の(a)に示すように、一方の金型21および
他方の金型22を型締めするとともに、一方の金型21
の挿入孔21aにスライド自在に嵌挿されていることに
よってキャビティ24内へ進退自在な先端面外周縁部に
突部23bを設けたスライドコア23を図示しない駆動
手段によって他方の金型22に向けて進出させ、スライ
ドコア23の先端面23aとこれと対向するキャビティ
面である他方の金型22のキャビティ面との間に間隙部
24aを形成させることによって、キャビティ24内を
溶融樹脂26を注入する注入部分であるスライドコア2
3の周囲をとり囲む環状部分25と、溶融樹脂26の侵
入が阻害された他方の部分であるスライドコア23の進
出した部分とに区画し、該環状部分25に充満するとと
もに前記突部23bの先端面を超えて間隙部24aにわ
ずかに先端が流入する量の溶融樹脂26を図示しない導
入口より注入する。
【0019】 ついで、図2の(b)に示すように、
環状部分25に充満された溶融樹脂26の内部に加圧流
体を図示しない吹込ノズル等の吹込手段によって圧入す
る。加圧流体の圧入開始により押し出される微量の溶融
樹脂は間隙部24a内へ流入してその先端がキャビティ
24の中心部に向けて進出して小中空部27aが形成さ
れる。
【0020】 そののち、図2の(c)に示すよう
に、引続加圧流体の圧入とともにさらに前記注入部分
内へ溶融樹脂を注入補充しつつ、スライドコア23を突
部23b以外の先端面23aが一方の金型21のキャビ
ティ面と同一面となるように後退させることによってキ
ャビティ24内の区画を解除し、小中空部27aを拡大
させてキャビティ24に沿う形状の中空部27を有する
中空成形品28を成形する。このとき、図8に示すよう
に、スライドコア23の先端面23aの外周縁部に設け
られた突部23bに対応する部位に連続して、あるいは
断続的に連なる が形成されるため中空成形品28の
剛性が向上する。それ以外は上記第1実施例の場合と同
様である。
【0021】 ついで、金型中において中空成形品2
8を冷却したのち、型開きして取出す。
【0022】本発明者の実験によれば、間隙部24aの
スリットS1 が大きすぎると、加圧流体が入り易くな
り、環状部分25の略全周に加圧流体が回りきらない段
階でスライドコア23の部に加圧流体が入り、環状部
分の極端な厚肉化をきたすおそれがあり、一方、間隙部
24aのスリットS1 が小さすぎると、スライドコア2
3の部分で成形された肉厚が極端な薄肉化をきたし、さ
らにはピンホールを発生することが見出された。上記薄
肉化現象は、間隙部24aに注入されたスリットS1
厚みの溶融樹脂が加圧流体の圧入により2分化されるこ
とにより発生すると推定される。上記のことから、キャ
ビティを溶融樹脂を注入する注入部分と溶融樹脂の侵入
性を阻害された他方の部分とに区画する際、その区画境
界部に、突部23bなどによって狭小部を設けること
は、肉厚の均一化およびピンホールの防止に効果的であ
ることが判明した。
【0023】なお、スリットS1 は1〜8mmに設定す
ることが上記効果を得る面で好ましい。
【0024】また、溶融樹脂を注入する注入部分の厚肉
化および溶融樹脂の侵入性を阻害された部分の薄肉化を
防ぎ中空率を向上する理由から、成形品中の注入部分
(A)と侵入性を阻害された他方の部分(B)との容積
比(A:B)は5:95〜45:55に設定するのが好
ましい。
【0025】(第3実施例) 図3の(a)に示すように、一方の金型31および
他方の金型32を型締めするとともに、一方の金型31
の挿入孔31aにスライド自在に嵌挿されていることに
よってキャビティ34内へ進退自在なスライドコア33
を図示しない駆動手段によって他方の金型32に向けて
進出させ、スライドコア33の先端面33aとこれと対
向するキャビティ面である他方の金型32のキャビティ
面との間に間隙部34aを形成させると同時に、他方の
金型32の挿入孔33bにスライド自在に嵌挿された環
状のスライド突部33cの先端部を図示しない駆動手段
により前記間隙部34a内へ突出させて、スライドコア
33の先端面33aの外周縁部との間に前記間隙部34
aの距離よりも短い間隙を形成させることによって、キ
ャビティ34内を溶融樹脂36を注入する注入部分であ
るスライドコア33およびスライド突部33cの周囲を
とり囲む環状部分35と、溶融樹脂36の侵入が阻害さ
れた他方の部分であるスライドコア33およびスライド
突部33cの進出した部分とに区画し、該環状部分35
に充満するとともに前記間隙部34aにわずかに先端部
が流入する量の溶融樹脂36を図示しない導入口より注
入する。
【0026】 ついで、図3の(b)に示すように、
環状部分35に充満された溶融樹脂36の内部に吹込ノ
ズル等の吹込手段によって加圧流体を圧入する。加圧流
体の圧入開始により押し出される微量の溶融樹脂は間隙
部34a内へ流入してその先端がキャビティ34の中心
部に向けて進出して小中空部37aが形成される。
【0027】 そののち、図3の(c)に示すよう
に、引続加圧流体の圧入とともにさらに前記注入部分
内へ溶融樹脂を注入補充しつつ、スライドコア33の先
端面33aが一方の金型31のキャビティ面と同一面と
なるように後退させるとともに、スライド突部33cの
先端面が他方の金型32のキャビティ面とほぼ同一面と
なるように後退させることによってキャビティ34内の
区画を解除し、小中空部37aを拡大させてキャビティ
34に沿う形状の中空部37を有する中空成形品38を
成形する。
【0028】 ついで、金型中において中空成形品3
8を冷却したのち、型開きして取出す。
【0029】本実施例は、前記第2実施例によって成形
される中空成形品のようなリブが形成されない中空成形
品を得ることができる点で第2実施例とは異なるがそれ
以外は第2実施例と同様であるので説明は省略する。
【0030】(第4実施例) 図4の(a)に示すように、一方の金型41および
他方の金型42を型締めするとともに、一方の金型41
の環状の挿入孔41aにスライド自在に嵌挿されている
ことによってキャビティ44内へ進退自在な先端面内周
縁部に突部43bを設けたスライドコア43を図示しな
い駆動手段によって他方の金型42に向けて進出させ、
スライドコア43の先端面43aとこれと対向するキャ
ビティ面である他方の金型42のキャビティ面との間に
環状の間隙部44aを形成させることによって、溶融樹
脂46の侵入が阻害された他方の部分であるスライドコ
ア43が進出した部分と、溶融樹脂46を注入する注入
部分である前記スライドコア43によってとり囲まれた
キャビティ44の中心部側とに区画し、前記注入部分に
充満するとともに前記突部43bの先端面を超えて間隙
部44aにわずかに先端が流入する量の溶融樹脂46を
図示しない導入口より注入する。
【0031】 ついで、図4の(b)に示すように、
前記スライドコア43によってとり囲まれたキャビティ
44の中心部側に充満された溶融樹脂46の内部に図示
しない吹込ノズル等の吹込手段によって加圧流体を圧入
する。加圧流体の圧入開始により押し出される微量の溶
融樹脂は間隙部44a内へ流入してその先端がキャビテ
ィ外周部に向けて進出して小中空部47aが形成され
る。
【0032】 そののち、図4の(c)に示すよう
に、引続加圧流体の圧入とともにさらに前記注入部分
内へ溶融樹脂注入補充しつつ、スライドコア43を突
部43b以外の先端面43aが一方の金型41のキャビ
ティ面とほぼ同一面となるように後退させることによっ
てキャビティ44内の区画を解除し、小中空部47aを
拡大させてキャビティ44に沿う形状の中空部47を有
する中空成形品48を成形する。このとき、スライドコ
ア43の先端面43aの内周縁部近傍に設けられた突部
43bによって中空成形品48の一方の壁に中空部側へ
突出するリブ48aが形成されるため中空成形品48の
剛性が向上する。
【0033】 そののち、金型中において中空成形品
48を冷却したのち、型開きして取出す。
【0034】本発明において、キャビティ内の注入部分
への溶融樹脂の注入量は上記第2乃至第4実施例に限ら
ず、注入部分を充満する量とすることができることはい
うまでもない。
【0035】(参考例) 図5の(a)に示すように、一方の金型51および
他方の金型52を型締めするとともに、一方の金型51
の挿入孔51aにスライド自在に嵌挿されていることに
よってキャビティ54内へ進退自在なスライドコア53
を図示しない駆動手段によって他方の金型52に向けて
進出させ、スライドコア53の先端面53aとこれと対
向するキャビティ面である他方の金型52のキャビティ
面に当接させることによって、キャビティ54内を溶融
樹脂56を注入する注入部分であるスライドコア53の
周囲をとり囲む環状部分55と溶融樹脂56の侵入が阻
害された他方の部分であるスライドコア53の進出した
部分とに区画し、該環状部分55に開口された図示しな
い導入口より溶融樹脂56を注入して充満させる。
【0036】 ついで、図5の(b)に示すように、
環状部分55に充満された溶融樹脂56の内部に加圧流
体を図示しない吹込ノズル等の吹込手段によって圧入す
る。この加圧流体の圧入開始により、環状部分55中に
おいてその中に充満された溶融樹脂56が圧縮されて前
記溶融樹脂56の内部に小中空部57aが形成される。
【0037】 そののち、図5の(c)に示すよう
に、引続加圧流体の圧入とともに らに前記注入部分
内へ溶融樹脂56を注入補充しつつ、スライドコア53
をその先端面53aが一方の金型51のキャビティ面と
同一面となるように後退させることによってキャビティ
54内の区画を解除し、小中空部57aを拡大させてキ
ャビティ54に沿う形状の中空部57を有する中空成形
品58を成形する。このとき、前記溶融樹脂56はスラ
イドコア側の部分の全域からキャビティ54の中心部に
向けて小中空部57aが拡大して行き中心部で合体する
ことにより中空部57が形成されてキャビティ54に沿
って均一な肉厚の中空成形品58が成形される。
【0038】 ついで、金型中において中空成形品5
8を冷却したのち、型開きして取出す。
【0039】(第実施例) 本実施例は、上記各実施例によって製造される中空成形
品の中空率をさらに向上させるために、金型に前述した
キャビティ内の溶融樹脂を注入する注入部分に連通する
樹脂逃げ部を設けておき、加圧流体の圧入時に余剰の溶
融樹脂を前記樹脂逃げ部に流入させる工程を、上記各実
施例のの工程に付加したものである。ここでは、図2
に示した第2実施例に適用した場合を例にあげて簡単に
説明する。
【0040】図6は本実施例によって成形された中空成
形品の模式平面図であって、中空成形品68の一方の内
壁にはスライドコアの先端面外周縁近傍に設けられた突
部に対応する部位に連続して、あるいは断続的にリブ5
9が形成されている。本実施例の中空成形品68は平面
形状が矩形でスライドコアの平面形状も矩形であり、そ
の一つの隅部には溶融樹脂を注入するための導入口であ
るランナ部63およびゲート部62が連通されており、
ゲート部62の開口された部位の近傍には加圧流体の吹
込ノズル(図示せず)に対応した圧入孔部61が別途設
けられている。
【0041】また、ランナ部63およびゲート部62が
接続された隅部以外の残る3つの隅部にはそれぞれ連通
部60aを介してタブ60が接続されており、突部が形
成されていないスライドコアの先端面外周縁に対応する
部位には、スライドコアの後退時加圧流体が導入された
通路である切欠部59aが形成されている。ここで各タ
ブ60は、前述したように樹脂逃げ部に余剰の溶融樹脂
が流入することで形成された部分であって、成形後、切
除されるものである。また、切欠部59aは溶融樹脂の
注入口より遠い川下部分に形成された予めスライドコア
の先端面の突部の該当部に切欠きを設けておくことによ
って形成されるものであって、キャビティ中における溶
融樹脂の流動抵抗を低減させて樹脂逃げ部へ余剰の溶融
樹脂が流入し易くする。従って、この切欠部59aは本
実施例に限らず、成形品の形状や所望の中空率等によっ
て、任意の部位、任意の大きさ、任意の数等に設定する
ことができる。
【0042】(第実施例) 本実施例は、複雑な平面形状を有するスライドコアを有
する金型を用いる場合の一例であって、図7に示すよう
に、中空成形品78の少なくとも一方の壁に凸部78a
および凹部78bが形成されており、溶融樹脂が流れに
くくショートモールドとなり易い部分を含み、溶融樹脂
を注入する注入部分75を略環状に配し、且つ中空率の
向上のために注入部分75の各部位にそれぞれ連通部8
0aを介してタブ80が接続されたものである。
【0043】本実施例においては、金型のスライドコア
によって成形されるスライドコア部分73は図7中に2
点鎖線で示すような複雑な平面形状のものであり、加圧
流体の圧入時に溶融樹脂が滞留し易い部位に上記第
施例と同様に樹脂逃げ部を設けた金型を用いる。
【0044】本発明において、加圧流体とは、窒素ガ
ス、空気、水または気化性液体などが使用でき、樹脂と
は、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ
エチレン、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボ
ネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、その他エラストマー的性質
を有する樹脂など、熱可塑性合成樹脂材料が使用でき
る。なお、前記材料に公知の充填材、難燃剤、顔料、発
泡剤などを必要に応じて配合することができる。
【0045】本発明によって得られる中空成形品は、複
写機、コンピュータ、プリンタ、電子楽器などの電気機
器、キャビネット、ワゴン、デスク、パーテーションな
どの住宅設備、ダッシュボード、シートバック、防音カ
バーなどの自動車部品を構成する板材、枠材、その他の
部材として使用できる。
【0046】
【発明の効果】本発明は、上述のように構成されている
ので、次に記載するような効果を奏する。
【0047】圧入された加圧流体の内圧が溶融樹脂の内
部に形成された小中空部全体に作用して前記小中空部が
拡大されて行くため、前記溶融樹脂にピンホールが発生
することがなく成形性が良好となる。
【0048】また、前記溶融樹脂を高温に保たなくても
成形が可能となるため冷却工程に要する時間が短時間で
済むので、その分成形サイクルが短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の工程を示す、金型の模式断面図で
ある。
【図2】第2実施例の工程を示す、金型の模式断面図で
ある。
【図3】第3実施例の工程を示す、金型の模式断面図で
ある。
【図4】第4実施例の工程を示す、金型の模式断面図で
ある。
【図5】参考例の工程を示す、金型の模式断面図であ
る。
【図6】第実施例によって成形された中空成形品の模
式平面図である。
【図7】第実施例によって成形された中空成形品の模
式平面図である。
【図8】図2のA−A断面からみた中空成形品の模式断
面図である。
【図9】従来の中空成形品の製造方法の一例の工程を示
す、金型の模式断面図である。
【図10】従来の中空成形品の製造方法の他の例の工程
を示す、金型の模式断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 B29C 45/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティ内へ進退自在なスライドコア
    を有する金型を用い、前記キャビティ内へ前記スライド
    コアを進出させて該スライドコアの先端面をこれと対向
    するキャビティ面に近接させることにより間隙部を生じ
    させた状態で前記キャビティ内を溶融樹脂を注入する注
    入部分と前記溶融樹脂の侵入性を阻害された他方の部分
    とに区画して、前記間隙部の幅を前記注入部分内に注入
    した溶融樹脂の内部への加圧流体の圧入開始により微量
    の溶融樹脂が流入してその先端部が前記キャビティの中
    心部に向けて進出できる程度とし、ついで前記注入部分
    内に溶融樹脂を注入して充満させるとともに該溶融樹脂
    の内部へ加圧流体を圧入することによって小中空部を形
    成し、引続き前記加圧流体の圧入とともにさらに前記注
    入部分内へ溶融樹脂を注入補充しつつ、前記スライドコ
    アを後退させることにより前記キャビティ内の区画を解
    除して、前記小中空部を拡大させて前記キャビティ全体
    に沿う形状の中空成形品を成形することを特徴とする中
    空成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 注入部分内へ注入する溶融樹脂を注入部
    分内に充満するとともにわずかに間隙部に流入する量と
    することを特徴とする請求項1記載の中空成形品の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 キャビティ内の溶融樹脂を注入する注入
    部分に連通する樹脂逃げ部を金型に設けておき、該樹脂
    逃げ部に加圧流体の圧入時に余剰の溶融樹脂を流入させ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の中空成形品
    の製造方法。
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