JPH1146781A - ヒトadamts−1タンパク質、それをコードする遺伝子、医薬組成物、及びヒトadamts−1タンパク質の免疫学的分析方法 - Google Patents

ヒトadamts−1タンパク質、それをコードする遺伝子、医薬組成物、及びヒトadamts−1タンパク質の免疫学的分析方法

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JPH1146781A
JPH1146781A JP10169158A JP16915898A JPH1146781A JP H1146781 A JPH1146781 A JP H1146781A JP 10169158 A JP10169158 A JP 10169158A JP 16915898 A JP16915898 A JP 16915898A JP H1146781 A JPH1146781 A JP H1146781A
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human adamts
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白血球及び血小板の数を低下させ、同時に、
赤血球の数を増加させることができる新規タンパク質、
それをコードする遺伝子、医薬組成物、及び前記タンパ
ク質の免疫学的分析方法を提供する。 【解決手段】 本発明のヒトADAMTS−1タンパク
質は、アミノ酸残基727個からなり、マトリックスメ
タロプロテアーゼドメイン、ディスインテグリンドメイ
ン、及び3個のトロンボスポンジンドメインを有する。
本発明の医薬組成物は、有効成分として前記タンパク質
を含有する。本発明の免疫学的分析方法では、前記タン
パク質と特異的に反応することのできる免疫反応性物質
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトADAMTS
−1タンパク質、それをコードする遺伝子、医薬組成
物、及びヒトADAMTS−1タンパク質の免疫学的分
析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マウスADAMTS( isint
egrin nd etalloproteina
se with hrombopondin mo
tifs)−1遺伝子は、マウスに移植すると癌悪疫質
を引き起こすマウス大腸癌細胞株から、cDNAとして
単離された遺伝子であり、この遺伝子にコードされるマ
ウスADAMTS−1タンパク質は、マトリックスメタ
ロプロテアーゼドメイン、ディスインテグリンドメイ
ン、及び3個のトロンボスポンジンドメインを有するユ
ニークなタンパク質である[J.Biol.Che
m.,272,556−562(1997)]。
【0003】マウスADAMTS−1タンパク質の生理
学的機能は未だに不明であるが、前記タンパク質に含ま
れている個々の機能ドメインについては、すでに種々の
報告がある。例えば、ヘビ毒のディスインテグリンは、
システィンに富み、抗血液凝固作用を有するタンパク質
のファミリーに属する[Semin.Hemato
l.,31,289−300(1994)]。
【0004】また、例えば、マトリックスメタロプロテ
アーゼドメインとディスインテグリンドメインとを有す
るタンパク質ファミリーとしては、従来から、ADAM
Adisintegrin nd etallo
proteinase)ファミリーが知られている[N
ature,377,652−656(1995);N
ature Genet.,,151−157(19
93);Nature,356,248−252(19
92)]。これまでにADAMファミリーとして知られ
るタンパク質としては、例えば、、ファーティリン(f
ertilin)、エピダーマルアピカルプロテイン
(epidermal apical protei
n)、シリテスチン(cyritestin)、MDC
(システイン含有量の高いメタロプロテアーゼ様ディス
インテグリン様タンパク質;metalloprote
ase−like,disintegrin−like
and cystein−rich protei
n)、メルトリン(meltrin)、MS2、及びメ
タージディン(metargidin)を挙げることが
できる[Nature,377,652−656(19
95);Nature Genet.,151−15
7(1993);Nature,356,248−25
2(1992);Biochem.J.,286,67
1−675(1992);Dev.Growth.Di
ffer.,36,49−58(1994);Int.
Immunol.,,585−591(1990);
J.Biol.Chem.,271,4593−459
6(1996)]。ファーティリンは、インテグリンを
介する精子と卵子の結合に関与しているとの報告[Na
ture,356,248−252(1992)]があ
り、メルトリンは、筋間形成に関与しているとの報告
[Nature,377,652−656(199
5)]がある。主として中枢神経などで発現しているM
DCは、ヒト乳癌の抑制に働く候補タンパク質である
[Nature Genet.,151−157(1
993)]。また、MS2は、マクロファージの1つの
抗原として働いている[Int.Immunol.,
,585−591(1990)]。しかし、これらA
DAMファミリーに属するタンパク質の生理学的役割は
依然として多くは不明である。
【0005】マウスADAMTS−1タンパク質は、マ
トリックスメタロプロテアーゼドメイン及びディスイン
テグリンドメインを有するので、ADAMファミリーに
属するが、トロンボスポンジンドメインを有する点で、
従来公知のADAMファミリーに属するタンパク質とは
異なる。マトリックスメタロプロテアーゼドメイン及び
ディスインテグリンドメインを有するADAMファミリ
ーには、先に述べたように、骨や筋肉代謝、癌増殖抑
制、又は受精に関与する各種タンパク質が含まれ、ま
た、トロンボスポンジンには血管新生阻害作用、及び癌
抑制作用があることから、マウスADAMTS−1タン
パク質には特徴的生理機能があると思われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、未知のヒ
トADAMTS−1タンパク質を取得することを目指し
て、既知のマウスADAMTS−1遺伝子の塩基配列を
基に設計した各種プローブを用いて、ヒト腎臓cDNA
ライブラリーからプラークハイブリダイゼーション法に
よりヒトADAMTS−1遺伝子を取得しようと試みた
ところ、目的の遺伝子を取得することはできなかった。
また、既知のマウスADAMTS−1遺伝子の塩基配列
を基に設計した各種プライマーを用いて、ヒト腎臓cD
NAライブラリーを鋳型とするPCR法を通常の条件で
実施することによって目的遺伝子の取得を試みたが、成
功しなかった。そこで、本発明者は、前記のプライマー
を用いて、通常よりも緩い条件、すなわち、アニーリン
グ温度を通常よりも低い条件で、ヒト腎臓cDNAライ
ブラリーを鋳型とするPCR法を実施することにより、
新規のヒトADAMTS−1遺伝子を単離することがで
きた。こうして得られた遺伝子を大腸菌で産生させ、得
られた組換えヒトADAMTS−1タンパク質の生物活
性を検討したところ、驚くべきことに、新規のヒトAD
AMTS−1タンパク質が、白血球及び血小板の数を低
下させ、同時に、赤血球の数を増加させる活性を有する
ことが判明した。このような造血機能に影響を与える活
性は、プライマーを設計するのに参照したマウスADA
MTS−1遺伝子の由来からは予想することができず、
また、ヒトADAMTS−1タンパク質に含まれる各ド
メインの機能からも予想することができないものであ
る。本発明は、このような知見に基づくものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、配列表の配列
番号1の配列で表わされるアミノ酸配列を含むことを特
徴とするタンパク質に関する。また、本発明は、前記タ
ンパク質又はその改変体をコードすることを特徴とする
遺伝子に関する。また、本発明は、前記遺伝子を含むこ
とを特徴とするベクターに関する。また、本発明は、前
記ベクターにより形質転換されたことを特徴とする形質
転換体に関する。
【0008】また、本発明は、前記タンパク質又はその
改変体を含有することを特徴とする医薬組成物に関す
る。また、本発明は、前記タンパク質又はその改変体と
特異的に反応することを特徴とする免疫反応性物質(例
えば、ポリクローナル抗体若しくはモノクローナル抗
体、若しくはこれらの抗体フラグメント、又は抗血清な
ど)に関する。また、本発明は、前記免疫反応性物質
と、被検試料とを接触させ、ヒトADAMTS−1タン
パク質と前記免疫反応性物質との結合体を検出すること
を特徴とする、前記ヒトADAMTS−1タンパク質の
免疫学的分析方法に関する。また、本発明は、配列表の
配列番号1の配列で表わされるアミノ酸配列からなるヒ
トADAMTS−1タンパク質のmRNAの塩基配列に
相補的な塩基配列を含むポリヌクレオチドと、被検試料
とを接触させ、ヒトADAMTS−1タンパク質のmR
NAと前記遺伝子との結合体を検出することを特徴とす
る、前記ヒトADAMTS−1タンパク質のmRNAの
分析方法に関する。
【0009】また、本発明は、ヒトADAMTS−1タ
ンパク質、又はそのmRNAを分析することを特徴とす
る、免疫状態の体外検出方法に関する。更に、本発明
は、ヒトADAMTS−1タンパク質と免疫学的に反応
することのできる免疫反応性物質、又はヒトADAMT
S−1タンパク質のmRNAの塩基配列に相補的な塩基
配列を含むポリヌクレオチドを含有することを特徴とす
る、免疫状態の分析試薬に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によるヒトADAMTS−1タンパク質は、アミ
ノ酸残基727個からなり、配列表の配列番号1の配列
で表わされるアミノ酸配列からなる新規のタンパク質で
ある。本発明のヒトADAMTS−1タンパク質は、図
10〜図12に示すように、N末端アミノ酸残基である
メチオニンから数えて第12番目〜第230番目のアミ
ノ酸残基からなるマトリックスメタロプロテアーゼ(以
下、MMPと称することがある)ドメイン、第235番
目〜第305番目のアミノ酸残基からなるディスインテ
グリン(以下、DIと称することがある)ドメイン、並
びに第322番目〜第372番目、第618番目〜第6
64番目、及び第672番目〜第727番目のアミノ酸
残基からなる3個のトロンボスポンジン(以下、TSP
と称することがある)ドメインを有する。また、塩基性
アミノ酸であるアルギニン及びリジンがC末端領域に多
く存在し、このことから、ヒトADAMTS−1タンパ
ク質は、血液中においてヘパリンやヘパラン硫酸などの
硫酸化多糖分子と相互作用していると思われる。
【0011】本発明によるタンパク質には、配列表の配
列番号1の配列で表わされるアミノ酸配列を含むタンパ
ク質、又はヒトADAMTS−1タンパク質改変体が含
まれる。本明細書において、「ヒトADAMTS−1タ
ンパク質改変体」とは、そのアミノ酸配列が、ヒトAD
AMTS−1タンパク質のアミノ酸配列、すなわち、配
列表の配列番号1の配列で表わされるアミノ酸配列にお
いて、1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加さ
れたアミノ酸配列であって、かつヒトADAMTS−1
活性を有するタンパク質を意味する。また、本明細書に
おいて、「ヒトADAMTS−1活性」とは、造血機能
に影響を与える活性、例えば、白血球及び血小板の数を
低下させ、同時に、赤血球の数を増加させる活性を意味
する。更に、本発明によるタンパク質には、配列表の配
列番号1の配列で表わされるアミノ酸配列を含む前記タ
ンパク質、若しくは前記改変体の一部分であり、かつヒ
トADAMTS−1活性を有する断片も含まれる。
【0012】本発明によるタンパク質は、種々の公知の
方法によって得ることができる。例えば、本発明による
遺伝子を用いて公知の遺伝子工学的手法により調製する
こともできるし、あるいは、公知のタンパク質化学的手
法により天然由来の本発明のタンパク質を精製すること
もできる。
【0013】本発明の遺伝子には、配列表の配列番号1
の配列で表わされるアミノ酸配列を含むタンパク質(特
には、ヒトADAMTS−1)、又はヒトADAMTS
−1タンパク質改変体をコードする遺伝子が含まれる。
なお、前記遺伝子には、DNA及びRNAの両方が含ま
れる。ヒトADAMTS−1タンパク質をコードする遺
伝子としては、例えば、配列表の配列番号2の配列で表
わされる塩基配列からなる遺伝子を挙げることができ
る。
【0014】本発明の遺伝子、例えば、配列表の配列番
号2の配列で表わされる塩基配列からなる遺伝子は、例
えば、本発明者が前記遺伝子を最初に取得する際に用い
た以下の方法により取得することができる。すなわち、
マウスADAMTS−1遺伝子の塩基配列を参照して適
当な各種PCR用プライマーを作製し、通常よりも緩い
条件、すなわち、アニーリング温度を通常よりも低い条
件で、ヒト腎臓由来のcDNAライブラリーを鋳型DN
AとしてPCR法を実行することにより、DNA断片を
得ることができる。このDNA断片の塩基配列を決定
し、マウスADAMTS−1遺伝子の塩基配列と比較す
ることにより、目的遺伝子であることを確認することが
できる。PCR法に用いるプライマーの種類に応じて、
ヒトADAMTS−1遺伝子の全配列を取得することも
できるし、あるいは、ヒトADAMTS−1遺伝子の部
分塩基配列を取得し、続いて、RACE法(apid
mplification of DNA
ds)法[Proc Natl.Acad.Sci.U
SA,85,8998−9002(1988)]により
残りの部分塩基配列を取得し、これらの部分塩基配列を
遺伝子工学的手法により連結することにより全配列を取
得することもできる。
【0015】なお、本発明者が実施した前記遺伝子取得
方法においては、前記PCRプライマーの塩基配列を設
計する際に、ヒトADAMTS−1遺伝子の塩基配列が
未知であったので、マウスADAMTS−1遺伝子とヒ
トADAMTS−1遺伝子との間で完全な相同性を示す
配列を選択することは実質的に不可能であった。本発明
者は、マウスADAMTS−1遺伝子の塩基配列を基に
設計したプライマーを用いて、通常の温度条件でPCR
法を実施したが、目的のDNA断片を得ることができな
かった。本発明者は、同じプライマーを用いて、通常よ
りも緩い条件下、すなわち、通常よりも低いアニーリン
グ温度でPCR法を実施することにより、目的とするD
NA断片を得ることができた。取得したヒトADAMT
S−1遺伝子の塩基配列と、前記プライマーの塩基配列
を比較した結果、塩基配列の相同性は、充分なものでは
なかった。
【0016】本発明によってヒトADAMTS−1遺伝
子の塩基配列が解明されたので、PCR法におけるプラ
イマーの設計、又はプラークハイブリダイゼーション法
におけるプローブの設計に、このヒトADAMTS−1
遺伝子の塩基配列を利用することができる。このような
プライマー又はプローブを用いると、本発明の遺伝子
は、本発明者がその遺伝子を最初に取得する際に用いた
前記方法に限らず、公知の遺伝子取得方法、例えば、通
常条件によるPCR法、又はプラークハイブリダイゼー
ション法などを用いても調製することができる。なお、
本発明者は、既知のマウスADAMTS−1遺伝子の塩
基配列を基に設計したプローブを用いて、プラークハイ
ブリダイゼーション法によりヒト腎臓cDNAライブラ
リーから未知のヒトADAMTS−1遺伝子を取得しよ
うと試みたが、目的とする遺伝子を取得することができ
なかった。この原因として、用いたプローブの塩基配列
の相同性が充分でなかったことを挙げることができる
が、それ以外の原因として、ノーザンハイブリダイゼー
ション法を用いて、ヒトADAMTS−1タンパク質の
mRNA解析を行ったところ、その発現量が非常に少な
く、cDNAライブラリーを作製しても、そのライブラ
リー中に含まれるヒトADAMTS−1遺伝子のコピー
数が、非常に少ないためであったことを確認している。
ヒトADAMTS−1遺伝子の塩基配列を基に設計した
プローブを使用することにより、プラークハイブリダイ
ゼーション法によっても、本発明の遺伝子を取得するこ
とが可能である。
【0017】こうして得られた本発明の遺伝子を、例え
ば、真核生物又は原核生物を宿主として用いて、本発明
のタンパク質を発現させることができる。目的とする遺
伝子を含むDNA断片を、そのまま宿主細胞に入れても
増殖しないので、プラスミドのような細胞内で複製可能
な染色体外遺伝子をベクターとして、発現プラスミドを
作製することができる。使用することのできるベクター
は、宿主細胞内での複製に必要な遺伝情報を含み、自立
的に複製することができ、しかも、宿主細胞からの単離
精製が容易であり、検出可能なマーカーを有することが
望ましい。
【0018】本発明によるDNAを含む発現ベクター
は、種々の市販のベクターを用いて、宿主細胞に応じて
適宜構築することができ、これらの公知ベクターへのD
NAの挿入方法も周知である。原核生物の宿主として
は、大腸菌の菌株、例えば、XL1−Blue、HB1
01、JM109、DH5α、AG−1、K12株29
4(ATCC31446)、B、χ1776(ATCC
31537)、C600、若しくはW3110(F−、
λ−、プロトトロフィック;ATCC27375)を挙
げることができる。また、バチラス属の菌株(例えば、
枯草菌)、腸内細菌[例えば、ネズミチフス菌若しくは
霊菌(Serratia marcescens)
等]、又はシュードモナス属の菌株等を挙げることがで
きる。
【0019】前記の原核生物を宿主として使用する場合
のべクターとしては、本発明による遺伝子を発現するこ
とができるように前記遺伝子の上流にプロモ−タ−及び
SD塩基配列、更にタンパク質合成開始に必要な塩基配
列・ATGを付与した発現プラスミドを使用することが
できる。大腸菌株等のべクターとしては、一般に、pU
C19、pBR322、又はpBR327等が広く用い
られている。プロモーターとしては、例えば、トリプト
ファン・プロモーター、PL プロモーター、lacプロ
モーター、tacプロモーター、trcプロモーター、
lppプロモーター、又はβ−ラクタマーゼプロモータ
ー等を使用することができる。マーカー遺伝子の例とし
ては、アンピシリン耐性遺伝子、又はテトラサイクリン
耐性遺伝子を挙げることができる。
【0020】真核微生物の宿主としては、酵母が一般に
広く用いられ、その中でもサッカロミセス属酵母を有利
に利用することができる。酵母等の真核微生物の発現ベ
クターとしては、例えば、YRp7等を用いることがで
きる。酵母発現用の発現べクターのプロモーターの例と
しては、アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)、GA
L10、3−ホスホグリセレートキナーゼ、エノラー
ゼ、グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲ
ナーゼ、又はヘキソキナーゼなどを利用することができ
る。マーカー遺伝子としては、trpl遺伝子等を利用
することができる。酵母細胞中における転写や翻訳を制
御するための複製起源や終止コドン及びその他のDNA
配列としては、酵母細胞に適している通常の公知のDN
A配列を用いることができる。
【0021】高等動物の培養細胞を宿主とする場合に
は、例えば、赤毛ザル腎臓細胞、蚊幼虫の細胞、アフリ
カミドリザル腎臓細胞(COS−7又はCOS−1
等)、マウス胎児繊維芽細胞、チャイニーズハムスター
卵巣細胞若しくはそのジヒドロ葉酸レダクターゼ欠損
株、ヒト頚上皮細胞、ヒト胎児腎臓細胞、蛾卵巣細胞、
ヒト骨髄腫細胞、又はマウス繊維芽細胞等を用いること
ができる。
【0022】前記ベクターは、一般に、本発明のDNA
を宿主細胞内で発現させるための機能配列、例えば、複
製開始点、本発明DNAの上流に位置すべきプロモータ
ー、リボゾーム結合部位、ポリアデニル化部位、及び/
又は転写終止配列を含有している。プロモーターとして
は、例えば、アデノウイルス2主後期プロモーター、S
V40初期プロモーター、SV40後期プロモーター、
サイトメガロウイルス、ラウスザルコーマウイルス、又
は真核生物遺伝子からのプロモーター(例えば、エスト
ロゲン誘導ニワトリ卵アルブミン遺伝子、インターフェ
ロン遺伝子、グルココルチコイド誘導チロシンアミノト
ランスフェラーゼ遺伝子、チミジンキナーゼ遺伝子、主
初期及び後期アデノウイルス遺伝子、ホスホグリセレー
トキナーゼ遺伝子、又はα因子遺伝子等)が好ましい。
【0023】複製開始点としては、アデノウイルス、S
V40、ウシパピローマウイルス(BPV)、水疱性口
内炎ウイルス(VSV)、又はそれらの誘導体ベクター
由来のものを用いることができる。また、この際のマー
カー遺伝子としては、例えば、ネオマイシン耐性遺伝
子、メトトレキセート耐性ジヒドロ葉酸還元酵素(DH
R)遺伝子、又はブラストサイアジンS耐性遺伝子等を
用いることができる。
【0024】昆虫細胞の宿主としては、例えば、BmN
4細胞、Sf9細胞、Sf21細胞、又はTricho
plusianiの卵巣細胞等を用いることができる。
また、カイコの幼虫個体も用いることもできる。昆虫細
胞への遺伝子導入のためには、ウイルスDNAと目的遺
伝子を組み込んだトランスファーベクターとを昆虫細胞
に共感染させて行うことができる。ウイルスDNAとし
ては、例えば、Bombyx mori nuclea
r polyhedrosis virus、又はAu
tographica californica mu
ltiplenuclear polyhedrosi
s virus等を用いることができる。目的遺伝子を
挿入するトランスファーベクターとしては、例えば、ポ
リヘドリンプロモーターやp10プロモーターベクター
が使用可能であり、これらのプロモーターの下流に目的
遺伝子を組み込むことができる。また、トランスファー
ベクターは大腸菌での複製は可能だが、昆虫細胞等では
複製はできない。従って、大腸菌で大量に複製してから
昆虫細胞等により発現させることが好ましい。この方法
によると動物細胞の場合より発現物質を大量に回収する
ことができる。
【0025】このようにして、作製した発現プラスミド
を適当な宿主細胞、例えば、大腸菌若しくは酵母等の微
生物細胞、又は動物細胞などへ導入することにより、本
発明の形質転換体を製造することができる。DNAの導
入方法としては、公知の手法、例えば、塩化カルシウム
処理したコンピテント細胞の利用、プロトプラスト法、
リン酸カルシウム法、又は電気せん孔法などを用いるこ
とができる。
【0026】本発明によるタンパク質には、配列表の配
列番号1の配列で表わされるアミノ酸配列を含むタンパ
ク質(特には、ヒトADAMTS−1タンパク質)、又
はヒトADAMTS−1タンパク質改変体が含まれる。
本発明によるタンパク質は、造血機能に影響を与える活
性を有し、例えば、血管中に投与すると、白血球及び血
小板の数を低下させ、同時に、赤血球の数を増加させる
活性を有する。従って、本発明は、前記の配列表の配列
番号1の配列で表わされるアミノ酸配列を含むタンパク
質(特には、ヒトADAMTS−1タンパク質)、又は
ヒトADAMTS−1タンパク質改変体を有効成分とし
て含有する医薬組成物にも関する。本発明の医薬組成物
は、配列表の配列番号1の配列で表わされるアミノ酸配
列を含むタンパク質(特には、ヒトADAMTS−1タ
ンパク質)、又はヒトADAMTS−1タンパク質改変
体を、それ単独で、又は好ましくは製剤学的若しくは獣
医学的に許容することのできる通常の担体と共に、動
物、好ましくは哺乳動物(特にはヒト)に経口投与又は
非経口投与することができる。投与剤型としては、特に
限定がなく、例えば、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カ
プセル剤、懸濁液、エマルジョン剤、シロップ剤、エキ
ス剤、若しくは丸剤等の経口剤、又は注射剤、外用液
剤、軟膏剤、坐剤、局所投与のクリーム、若しくは点眼
薬などの非経口剤を挙げることができる。
【0027】これらの経口剤は、例えば、ゼラチン、ア
ルギン酸ナトリウム、澱粉、コーンスターチ、白糖、乳
糖、ぶどう糖、マンニット、カルボキシメチルセルロー
ス、デキストリン、ポリビニルピロリドン、結晶セルロ
ース、大豆レシチン、ショ糖、脂肪酸エステル(例え
ば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、若しくはプロピレング
リコール脂肪酸エステル)]、タルク、ステアリン酸マ
グネシウム、ポリエチレングリコール、ケイ酸マグネシ
ウム、無水ケイ酸、又は合成ケイ酸アルミニウムなどの
賦形剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性
促進剤、希釈剤、保存剤、着色剤、香料、矯味剤、安定
化剤、保湿剤、防腐剤、又は酸化防止剤等を用いて、常
法に従って製造することができる。
【0028】非経口投与方法としては、注射(皮下、静
脈内等)、又は直腸投与等が例示される。これらのなか
で、注射剤が最も好適に用いられる。例えば、注射剤の
調製においては、有効成分としての配列表の配列番号1
の配列で表わされるアミノ酸配列を含むタンパク質(特
には、ヒトADAMTS−1タンパク質)、又はヒトA
DAMTS−1タンパク質改変体の他に、例えば、生理
食塩水若しくはリンゲル液等の水溶性溶剤、植物油若し
くは脂肪酸エステル等の非水溶性溶剤、ブドウ糖若しく
は塩化ナトリウム等の等張化剤、溶解補助剤、安定化
剤、防腐剤、懸濁化剤、又は乳化剤などを任意に用いる
ことができる。また、本発明の医薬組成物は、徐放性ポ
リマーなどを用いた徐放性製剤の手法を用いて投与して
もよい。例えば、本発明の医薬組成物をエチレンビニル
酢酸ポリマーのペレットに取り込ませて、このペレット
を治療すべき組織中に外科的に移植することができる。
【0029】本発明の医薬組成物は、これに限定される
ものではないが、配列表の配列番号1の配列で表わされ
るアミノ酸配列を含むタンパク質(特には、ヒトADA
MTS−1タンパク質)、又はヒトADAMTS−1タ
ンパク質改変体を、0.0001〜99重量%、好まし
くは0.01〜80重量%、より好ましくは0.01〜
50重量%の量で含有することができる。本発明の医薬
組成物を用いる場合の投与量は、病気の種類、患者の年
齢、性別、体重、症状の程度、又は投与方法などにより
異なり、特に制限はないが、配列表の配列番号1の配列
で表わされるアミノ酸配列を含むタンパク質(特には、
ヒトADAMTS−1タンパク質)、又はヒトADAM
TS−1タンパク質改変体量として通常成人1人当り
0.0001μg/kg〜10,000μg/kg、好
ましくは0.001μg/kg〜1,000μg/k
g、より好ましくは0.01μg/kg〜100μg/
kg程度を、1日1〜4回程度にわけて、経口的に又は
非経口的に投与する。更に、用途も医薬品に限定される
ものではなく、種々の用途、例えば、機能性食品や健康
食品として飲食物の形で与えることも可能である。
【0030】本発明の医薬組成物は、有効成分として配
列表の配列番号1の配列で表わされるアミノ酸配列を含
むタンパク質(特には、ヒトADAMTS−1タンパク
質)、又はヒトADAMTS−1タンパク質改変体を含
有するので、例えば、白血球減少剤、血小板減少剤、又
は赤血球増加剤として有用である。一般に、炎症時に
は、白血球が血液中に動員され、炎症部位に移行し、病
態を進展/発症することが知られているので、本発明の
ヒトADAMTS−1タンパク質は、各種炎症疾患[例
えば、リウマチ性関節炎、乾癬、喘息、肝炎、川崎病、
痛風、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、クローン病、
潰瘍性大腸炎、敗血症、又は腎炎など]の治療に有効で
あると考えられる。また、本発明のヒトADAMTS−
1タンパク質には、血小板数及び白血球数を減少させる
作用があるので、例えば、真性多血症の治療に有効であ
る。また、発明のヒトADAMTS−1タンパク質には
血小板数を減少させる作用があることから、本発明のヒ
トADAMTS−1タンパク質が抗血栓作用を有するこ
とが予想され、例えば、心筋梗塞、脳梗塞、又は多臓器
不全の治療にも有効であると考えられる。更には、ヒト
ADAMTS−1タンパク質には有意に赤血球数を上昇
させる作用があることから、エリスロポエチンのよう
に、貧血の治療にも有効であると考えられる。
【0031】免疫系刺激物質であるリポ多糖体(LP
S;例えば、10μg/マウス)をマウスに投与する
と、マウスADAMTS−1遺伝子の発現が、心臓及び
腎臓において超誘導される[J.Biol.Che
m.,272,556−562(1997)]ことか
ら、マウスADAMTS−1タンパク質は、致死的な急
性炎症時(例えば、エンドトキシンショック)に、心臓
及び腎臓に対して防衛的に(protective)に
機能している可能性がある。
【0032】トロンボスポンジン(TSP)は、内皮細
胞増殖を特異的に抑制する血管新生抑制因子として知ら
れており[J.Cell.Biol.,111,765
−772(1990)]、TSP遺伝子を導入した癌細
胞において、癌細胞の増殖・転移を抑制することが可能
であるとの報告[Cancer.Res.,54,65
04−6511(1994)]がなされていることか
ら、ヒトADAMTS−1タンパク質も、制癌作用や癌
転移抑制作用を示す可能性がある。また、TSPやディ
スインテグリンは骨代謝にも関与するとの最近の報告
[Biochem.Biophy.Res.Commu
n.,213,1017−1025(1995)]か
ら、ヒトADAMTS−1タンパク質の骨粗鬆症などの
代謝性骨疾患治療への応用も考えられる。
【0033】本発明の免疫反応性物質は、配列表の配列
番号1の配列で表わされるアミノ酸配列を含むタンパク
質(特には、ヒトADAMTS−1タンパク質)、又は
ヒトADAMTS−1タンパク質改変体と特異的に反応
する。本発明の免疫反応性物質には、例えば、抗体(モ
ノクローナル抗体若しくはポリクローナル抗体)、これ
らの抗体のフラグメント[例えば、Fab、Fab’、
F(ab’)2 、又はFv等]、又は抗血清などが含ま
れる。本発明の免疫反応性物質は、ヒトADAMTS−
1タンパク質と特異的に反応するので、ヒトADAMT
S−1タンパク質の免疫学的分析方法の試薬として有用
である。
【0034】本発明のモノクローナル抗体は、従来公知
の方法、例えば、次のようにして調製することができ
る。抗原を含む生理食塩水を等量のフロイント氏完全ア
ジュバンド若しくは不完全アジュバンド、又はその等価
物、例えば、Hunter’s TiterMax
TM(フナコシ;Cat.No.YT001−00,東
京,日本)と乳化混合して、常用する骨髄腫細胞との適
性を考慮して選択された哺乳動物(例えば、マウス、ラ
ット、ウサギ、又はハムスターなど)、特にはマウス
(例えば、BALB/cマウス)の皮下、腹腔内、静脈
内、筋肉内、又は皮内等のいずれかに投与する(初回免
疫)。以後、2〜4週間の間隔で同様の操作を行い、数
回免疫する。最終免疫を抗原液のみで行い、最終免疫か
ら数日後に哺乳動物から脾臓を無菌的に取り出し、脾細
胞を調製する。この脾細胞を用いて、細胞融合を行う。
細胞融合のもう一方の親細胞である骨髄腫細胞は公知の
細胞株、例えば、P3X63−Ag8(X63)[Na
ture,256,495−497(1975)]、P
3X63−Ag8U1(P3U1)[Current
Topics in Microbiology an
d Immunology,81,1−7(197
8)]、P3X63Ag8.653(ATCC受託番
号:CRL−1580)などを使用することができる。
【0035】細胞融合は、公知の方法に従い、例えば、
ミルシュタインらの方法[Methods in En
zymology,73,3−47(1981)]等に
準じて行うことができる。得られたハイブリドーマを移
植した哺乳動物(例えば、マウス)の腹水から目的とす
るモノクローナル抗体を分離精製する。分離精製には、
公知の方法、例えば、硫酸アンモニウムによる透析イオ
ン交換クロマトグラフィー、プロテインA若しくはプロ
テインG結合多糖類担体若しくは抗マウスイムノグロブ
リン抗体結合多糖類担体を用いた親和性カラムクロマト
グラフィー、透析、又は凍結乾燥などを用いることがで
きる。
【0036】また、本発明のポリクローナル抗体は、従
来公知の方法、例えば、以下に示す方法により調製する
ことができる。すなわち、抗原を含む生理食塩水を等量
のフロイント氏完全アジュバンド若しくは不完全アジュ
バンド、又はその等価物、例えば、Hunter’s
TiterMaxTM(フナコシ;Cat.No.YT0
01−00,東京,日本)と乳化混合して、哺乳動物、
特にはウサギ、又はヤギ等の皮下、腹腔内、又は筋肉内
などのいずれかに投与する(初回免疫)。以後、2〜4
週間の間隔で同様の操作を行い、数回免疫する。最終免
疫から1〜2週間後に哺乳動物の頸動脈又は心臓から血
液を採取して血清を硫酸アンモニウムによって塩析する
ことにより調製することができる。
【0037】本発明の抗体フラグメントは、例えば、本
発明のポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体を常
法によりタンパク質分解酵素によって消化し、続いて、
タンパク質の分離・精製の常法に従って得ることができ
る。
【0038】免疫機能刺激物質であるLPSなどにより
ヒトADAMTS−1タンパク質の産生が亢進されるこ
となどから、ヒトADAMTS−1タンパク質を、免疫
状態の体外検出方法において免疫状態の診断マーカーと
利用することができる。すなわち、被検対象者から採取
した被検試料に関して、本発明の体外検出方法を適用す
ることによって、その被検対象者の生体防御系が、種々
の疾病、例えば、炎症、癌、悪疫質(例えば、癌悪疫質
若しくは感染症性悪疫質など)、感染症、又は白血病な
どにより変化している場合には、その生体防御系に相当
する免疫状態を検出することができる。一方、前記被検
対象者の生体防御系が正常である場合には、その生体防
御系に相当する免疫状態を検出することができる。
【0039】本発明において用いることのできる被検試
料としては、ヒトADAMTS−1タンパク質が含まれ
ている可能性があれば特に限定されるものではなく、生
物学的試料、例えば、ヒト(特には患者)から採取した
細胞等の組織若しくはその抽出物、又は血液(例えば、
血清又は血漿)、尿、若しくは脳脊髄液等の体液などを
例示することができる。また、通常の臨床検査等におけ
る被検試料であれば、特に限定されず、使用することが
可能である。
【0040】被検試料中におけるヒトADAMTS−1
タンパク質の分析工程では、まず最初に、前記の被検試
料を、ヒトADAMTS−1タンパク質と免疫学的に反
応性のある免疫反応性物質と接触させる。この際に、も
し被検試料内にヒトADAMTS−1タンパク質が存在
しなければ、前記免疫反応性物質との反応が生じない
が、もし被検試料内にヒトADAMTS−1タンパク質
が存在すると、そのヒトADAMTS−1タンパク質と
前記の免疫反応性物質とが結合して、ヒトADAMTS
−1タンパク質と免疫反応性物質との結合体が、ヒトA
DAMTS−1タンパク質の存在量に応じて生成する。
この結合体は、公知の方法によって簡単に検出すること
ができるので、結合体の存在や量から前記被検試料中の
ヒトADAMTS−1タンパク質の存在を検出したり、
その量を測定することができる。被検試料として組織切
片又は細胞を用い、蛍光抗体法又は酵素抗体法により、
組織又は細胞中のヒトADAMTS−1タンパク質を測
定することも可能である。
【0041】ヒトADAMTS−1タンパク質と免疫学
的に反応することのできる免疫反応性物質としては、例
えば、抗ヒトADAMTS−1タンパク質抗血清、抗ヒ
トADAMTS−1タンパク質ポリクローナル抗体、若
しくは抗ヒトADAMTS−1タンパク質モノクローナ
ル抗体、又はこれらの抗体のフラグメント等が挙げられ
る。これらは単独でも、また組み合わせて同時に用いる
こともできる。前記抗体フラグメントには、例えば、F
ab、Fab’、F(ab’)2 、又はFv等が含まれ
る。
【0042】本発明のヒトADAMTS−1タンパク質
の免疫学的分析方法では、被検試料と、ヒトADAMT
S−1タンパク質と免疫学的に反応することのできる免
疫反応性物質とを接触させ、ヒトADAMTS−1タン
パク質−免疫反応性物質結合体を生成させる。そして、
免疫化学的測定法により、抗体に結合したヒトADAM
TS−1タンパク質を検出し、その量を測定することに
よって、被検試料中のヒトADAMTS−1タンパク質
レベルを知ることができる。
【0043】免疫化学的測定法としては、原則的には、
すべての慣用のイムノアッセイ、例えば、EIA法、E
LISA法、又はRIA法等を用いることができる。こ
れらの免疫化学的測定法は、一般に次の方法に大別する
ことができる。 (1)競合法:未知量の抗原を含む被検試料と標識剤で
標識した抗原の一定量とを対応する抗体の一定量に対し
て競合反応させ、抗体と結合した標識抗原又は抗体と結
合しなかった標識抗原の活性を測定する。 (2)サンドイッチ法:未知量の抗原を含む被検試料
に、担体上に保持された過剰量の抗体を加えて反応させ
(第1反応)、次に標識剤で標識した過剰量の抗体の一
定量を加えて反応させる(第2反応)。担体上に保持さ
れた標識抗体又は担体上に保持されなかった標識抗体の
活性を測定する。第1反応及び第2反応は同時に行って
もよいし、時間をずらして行ってもよい。標識剤が放射
性同位元素である場合には、ウェルカウンター又は液体
シンチレーションカウンターで測定することができる。
標識剤が酵素である場合には、基質を加えて放置し、比
色法又は蛍光法で酵素活性を測定することができる。標
識剤が蛍光物質や発光物質であっても、それぞれ公知の
方法に従って測定することができる。
【0044】上記の方法以外に、最近では、電気泳動し
たタンパク質をニトロセルロース等のフィルターに移
し、抗体を用いて目的のタンパク質を検出する、ウェス
タンブロット法が行われるようになってきたが、本発明
におけるヒトADAMTS−1タンパク質の検出にもも
ちろん利用することができる。これらの測定法において
用いる抗体は、公知の抗体標識法によって標識すること
ができ、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、又
は発光性物質等の適当なマーカーで標識しておくことが
できる。放射性同位元素としては、例えば、 125I、
131I、 3H、14C、又は35Sなどを用いることができ
る。
【0045】酵素としては、安定で比活性の大きなもの
が好ましく、例えば、グリコシダーゼ(例えば、β−ガ
ラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、β−グルクロニ
ダーゼ、β−フルクトシダーゼ、α−ガラクトシダー
ゼ、α−グルコシダーゼ、若しくはα−マンノシダー
ゼ)、アミラーゼ(例えば、α−アミラーゼ、β−アミ
ラーゼ、イソアミラーゼ、グルコアミラーゼ、若しくは
タカアミラーゼ)、セルラーゼ、若しくはリゾチーム等
のカルボヒドラーゼ;ウレアーゼ、若しくはアスパラギ
ナーゼ等のアミダーゼ;コリンエステラーゼ(例、アセ
チルコリンエステラーゼ)、ホスファターゼ(例、アル
カリホスファターゼ)、スルファターゼ、若しくはリパ
ーゼ等のエステラーゼ;デオキシリボヌクレアーゼ、若
しくはリボヌクレアーゼ等のヌクレアーゼ;カタラー
ゼ、ペルオキシダーゼ、若しくはチトクロームオキシダ
ーゼ等の鉄・ポルフィリン酵素;チロシナーゼ、若しく
はアスコルビン酸オキシダーゼ等の銅酵素;又はアルコ
ール脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、乳酸脱水素酵
素、若しくはイソクエン酸脱水素酵素等の脱水素酵素な
どを用いることができる。蛍光物質としてはフルオレス
カミン、又はフルオレッセンスイソチオシアネートなど
を、発光性物質としてはルミノール、ルミノール誘導
体、ルシフェリン、又はルシゲニンなどをそれぞれ挙げ
ることができる。
【0046】前記の各種標識からの信号の検出は、それ
自体公知の方法で実施することができる。また、抗体と
標識剤とを結合させる方法としては、任意の常法、例え
ば、クロラミンT法[Nature,194,495−
496,(1962)]、過ヨウ素酸法[Journa
l of Histochemistry and C
ytochemistry,22,1084−109
1,(1974)]、又はマレイミド法[Journa
l of Biochemistry,79,233−
236,(1976)]などを用いることができる。
【0047】上記測定方法のうち、例えば、EIA法は
次のように行うことができる。まず、担体(例えば、ア
ッセイプレート)上に固定された第1抗ヒトADAMT
S−1タンパク質抗体に被検試料を加え、ヒトADAM
TS−1タンパク質と抗ヒトADAMTS−1タンパク
質抗体とを結合させて結合体を生成させ、この結合体に
酵素標識剤(例えばペルオキシダーゼ)を結合させた第
2抗ヒトADAMTS−1タンパク質抗体を加え、前記
結合体に第2抗体を更に結合させ、「第1抗体−ヒトA
DAMTS−1タンパク質−第2抗体」結合体を生成さ
せる。得られた「第1抗体−ヒトADAMTS−1タン
パク質−第2抗体」結合体に、前記標識酵素(ペルオキ
シダーゼ)の基質を加え、酵素反応による生成物の吸光
度又は蛍光強度を測定することにより前記の「第1抗体
−ヒトADAMTS−1タンパク質−第2抗体」結合体
に付着する標識酵素の酵素活性を測定する。上記の一連
の操作を既知量のヒトADAMTS−1タンパク質を含
む標準溶液に関して予め実施しておき、ヒトADAMT
S−1タンパク質と吸光度又は蛍光強度との関係を標準
曲線として作成しておく。そして、未知量のヒトADA
MTS−1タンパク質を含む被検試料について得られた
吸光度又は蛍光強度を標準曲線にあてはめ、被検試料中
のヒトADAMTS−1タンパク質の量を測定すること
ができる。
【0048】また、以下に示す方法によってEIA法を
行うこともできる。すなわち、まず、担体(例えば、ア
ッセイプレート)と被検試料とを接触することにより、
被検試料内のヒトADAMTS−1タンパク質を担体上
に固定させ、続いて抗ヒトADAMTS−1タンパク質
抗体(1次抗体)を加え、ヒトADAMTS−1タンパ
ク質と1次抗体とを結合させて結合体を生成させ、この
結合体に酵素標識剤(例えばペルオキシダーゼ)を結合
させた抗1次抗体抗体(2次抗体)を加え前記結合体に
2次抗体を結合させ、「ヒトADAMTS−1タンパク
質−1次抗体−2次抗体」結合体を生成させる。得られ
た「ヒトADAMTS−1タンパク質−1次抗体−2次
抗体」結合体に、前記標識酵素(ペルオキシダーゼ)の
基質を加え、酵素反応による生成物の吸光度、又は蛍光
強度を測定することにより、前記の「ヒトADAMTS
−1タンパク質−1次抗体−2次抗体」結合体に付着す
る標識酵素の酵素活性を測定する。上記の一連の操作を
既知量のヒトADAMTS−1タンパク質を含む標準溶
液に関して予め実施しておき、ヒトADAMTS−1タ
ンパク質と吸光度又は蛍光強度との関係を標準曲線とし
て作成しておく。そして、未知量のヒトADAMTS−
1タンパク質を含む被検試料について得られた吸光度又
は蛍光強度を標準曲線にあてはめ、被検試料中のヒトA
DAMTS−1タンパク質の量を測定することができ
る。
【0049】また、RIA法は、例えば、次のようにし
て行うことができる。まず、担体(例えば、試験管)に
固定された第1抗ヒトADAMTS−1タンパク質抗体
に被検試料を加え、ヒトADAMTS−1タンパク質と
抗ヒトADAMTS−1タンパク質抗体とを結合させて
結合体を生成させ、この結合体に放射性同位元素標識剤
(例えば、 125I)で標識された第2抗ヒトADAMT
S−1タンパク質抗体を加え、前記結合体に第2抗体を
更に結合させ、「第1抗体−ヒトADAMTS−1タン
パク質−第2抗体」結合体を生成させる。得られた「第
1抗体−ヒトADAMTS−1タンパク質−第2抗体」
結合体の放射能活性(例えば、γ−放射能活性)を測定
する。上記の一連の操作を既知量のヒトADAMTS−
1タンパク質を含有する標準溶液に関して予め実施して
おき、ヒトADAMTS−1タンパク質と放射能活性と
の関係を標準曲線として作成しておく。そして、未知量
のヒトADAMTS−1タンパク質を含む被検試料につ
いて得られた放射能活性を標準曲線にあてはめ、被検試
料中のヒトADAMTS−1タンパク質の量を測定する
ことができる。
【0050】また、以下に示す方法によってRIA法を
行うこともできる。すなわち、まず、担体(例えば、試
験管)と被検試料とを接触させて被検試料内のヒトAD
AMTS−1タンパク質を前記担体上に固定させ、続い
て抗ヒトADAMTS−1タンパク質抗体(1次抗体)
を加えてヒトADAMTS−1タンパク質と1次抗体と
を結合させて結合体を生成させ、この結合体に放射性同
位元素標識剤(例えば、 125I)を結合させた抗1次抗
体抗体(2次抗体)を加えて前記結合体に2次抗体を結
合させ、「ヒトADAMTS−1タンパク質−1次抗体
−2次抗体」結合体を生成させる。そして、得られた
「ヒトADAMTS−1タンパク質−1次抗体−2次抗
体」の放射能活性(例えば、γ−放射能活性)を測定す
る。上記の一連の操作を既知量のヒトADAMTS−1
タンパク質を含む標準溶液に関して予め実施しておき、
ヒトADAMTS−1タンパク質と放射能活性との関係
を標準曲線として作成しておく。そして、未知量のヒト
ADAMTS−1タンパク質を含む被検試料について得
られた放射能活性を標準曲線にあてはめ、被検試料中の
ヒトADAMTS−1タンパク質の量を測定することが
できる。
【0051】被験試料中におけるヒトADAMTS−1
タンパク質のmRNAの分析では、被験試料と、ヒトA
DAMTS−1タンパク質mRNAの塩基配列に相補的
な塩基配列を含むポリヌクレオチドとを反応させ、生成
するヒトADAMTS−1タンパク質mRNA−ポリヌ
クレオチド結合体の存在を検出、又はその量を測定する
ことにより、ヒトADAMTS−1タンパク質のmRN
Aを分析することができる。上記ポリヌクレオチドは、
選択された遺伝子(DNA)から転写されたmRNAの
一部と相補的な又は実質的に相補的な配列を含み、標的
遺伝子から転写されたmRNAとの間で二重鎖を形成す
る。その標的mRNAと安定な複合体を形成するために
十分な相補性を有するいずれのポリヌクレオチドも適当
であると考えられる。本発明に用いることのできるポリ
ヌクレオチドは、実質的に標的mRNA内のどの領域の
範囲で相補的であってもよい。ポリヌクレオチド分子
は、ヒトADAMTS−1タンパク質遺伝子に特異的な
mRNA発現の増減を検出するDNAプローブとして用
いることができる。すなわち、標的であるヒトADAM
TS−1タンパク質のmRNAに特異的に付着し、分子
ハイブリッドを形成することにより、細胞内のヒトAD
AMTS−1タンパク質の発現の程度を検出することが
できる。
【0052】本発明で用いることのできるポリヌクレオ
チドは、標的ヒトADAMTS−1タンパク質のmRN
Aの特異的塩基配列と相補的な塩基配列を適宜選択し、
例えば、公知のDNA合成装置、PCR装置、又は遺伝
子クローニング等を用いて調製することができる。種々
の長さのポリヌクレオチドを使用することができるが、
好ましくは10塩基以上、より好ましくは17塩基以上
を有するものが好適である。
【0053】前記のポリヌクレオチドは、修飾されてい
ないポリヌクレオチド又はポリヌクレオチド類似体であ
ることができる。適当な類似体として、例えば、エチル
−又はメチルホスホネート類似体、ホスホロチオエート
修飾されたポリデオキシヌクレオチド[Nucleic
Acids Res.,14,9081−9093,
(1986);J.Am.Chem.Soc.,10
,6077−6079,(1984)]等が挙げられ
る。更に、近年のポリヌクレオチド類似体の製造におけ
る進歩により、例えば、2’−O−メチルリボヌクレオ
チド[Nucleic Acids Res.,15
6131−6148,(1987)]又は複合RNA−
DNA類似体であるキメラポリヌクレオチド[FEBS
Lett.,215,327−330,(198
7)]等も使用することができる。
【0054】選択されたポリヌクレオチドは、電荷をも
つもの、又は電荷をもたないものを含め、いかなる種類
のものでもよい。in vitro又はin vivo
でこのような実験を行うために、ポリヌクレオチドを公
知の標識剤、例えば、放射性同位元素又は蛍光物質等で
常法によって標識することができる。放射性同位元素と
しては、例えば、 125I、 131I、 3H、14C、32P、
又は35S等がある。なかでも、放射性同位元素としてラ
ンダムプライマー法[Anal.Biochem.,
32,6−13,(1983)]を用いて32Pで標識す
るのが好適である。また、より容易で危険性の少ない取
扱が可能なものとして誘導体形成した蛍光色素が挙げら
れる。蛍光色素としては、ポリヌクレオチドと結合する
すべての色素を用いることができるが、例えば、フルオ
レセイン、ローダミン、テキサスレッド、4−フルオロ
−7−ニトロベンゾフラザン(NBD)、クマリン、フ
ルオレサミン、スクシニルフルオレセイン、又はダンシ
ル等が好適に用いられる。
【0055】例えば、ヒトADAMTS−1タンパク質
のcDNAを用いたノーザンブロット解析によるヒトA
DAMTS−1タンパク質mRNA量の測定は、以下の
ように行うことができる。すなわち、任意の体細胞又は
組織からmRNAを抽出、単離し、単離したmRNAを
アガロースゲルで電気泳動し、ニトロセルロース又はナ
イロンメンブランに転写した後、標識ヒトADAMTS
−1タンパク質cDNAプローブと反応させることによ
り、ヒトADAMTS−1タンパク質mRNA量を測定
する。使用するヒトADAMTS−1タンパク質cDN
Aプローブは、ヒトADAMTS−1タンパク質mRN
Aに相補的なDNAであり、17塩基以上の長さをもつ
ことが望ましい。
【0056】本発明の免疫状態の分析試薬は、主要成分
として、ヒトADAMTS−1タンパク質と免疫学的に
反応することのできる免疫反応性物質を含む。ヒトAD
AMTS−1タンパク質と免疫学的に反応することので
きる免疫反応性物質としては、例えば、抗ヒトADAM
TS−1タンパク質抗血清、抗ヒトADAMTS−1タ
ンパク質ポリクローナル抗体、若しくは抗ヒトADAM
TS−1タンパク質モノクローナル抗体、又はこれらの
抗体のフラグメント等が挙げられる。また、本発明の免
疫状態分析試薬は、主要成分として、前記免疫反応性物
質の代わりに、ヒトADAMTS−1タンパク質mRN
Aの塩基配列に相補的な塩基配列を含むポリヌクレオチ
ドを含む構成とすることもできる。
【0057】本発明の免疫状態分析試薬を用いることに
より、これまで述べてきた方法に従って、被検試料中に
おけるヒトADAMTS−1タンパク質それ自体、又は
ヒトADAMTS−1タンパク質のmRNAを分析し、
その結果から、種々の疾病により生体防御系が変化した
被験対象の免疫状態を判定することができる。
【0058】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1:ヒトADAMTS−1cDNAの単離及び塩
基配列の決定 PCR法用のプライマーとして、マウスADAMTS−
1タンパク質[J.Biol.Chem.,272,5
56−562(1997)]における3個のトロンボス
ポンジン(TSP)ドメインの内、N末端から1番目の
TSPドメイン中のアミノ酸配列(配列表の配列番号
3)に対応する塩基配列(配列表の配列番号4)からな
るDNA[以下、フォワードプライマー(1)と称す
る]と、マウスADAMTS−1タンパク質のC末端の
アミノ酸をコードする塩基配列及びその周辺(すなわ
ち、上流側及び下流側領域)の塩基配列に相補的な塩基
配列(配列表の配列番号5)からなるDNA[以下、バ
ックプライマー(1)と称する]を化学合成した。
【0059】0.5μMフォワードプライマー(1)、
0.5μMバックプライマー(1)、0.5ユニットT
aqポリメラーゼ(Ex Taqポリメラーゼ;宝酒
造,京都,日本)、40μM−4dNTP、及びPCR
緩衝液[組成:10mMトリス−HCl(pH8.
3),50mM−KCl](Ex Taqバッファー;
宝酒造,京都,日本)を含む溶液99μlに、鋳型DN
Aとしてヒト腎臓cDNAライブラリー(Marath
on−Ready cDNA;Clontech La
b.Inc.,パロアルト,カリフォルニア州,米国)
1μlを加え、通常のPCR法に比べて低いアニーリン
グ温度でPCR法を実施した。すなわち、変性工程を9
4℃で30秒間実施し、アニーリング工程を50℃で3
0秒間実施し、DNA合成工程を72℃で2分間実施す
るサイクルを、40サイクル実施した。
【0060】得られた反応液から5μlを取り出し、ア
ガロースゲル(1%)電気泳動を行ったところ、図1に
示すように、1.2Kbの単一のDNAバンドを認め
た。残りの反応液を再泳動し、1.2KbのDNA断片
(以下、Flag.1DNA断片と称する)を低融点ア
ガロースゲルから回収し、pCRTM2.1ベクター(I
nvitrogen Corp.,サンディエゴ,カリ
フォルニア州,米国)にクローニングした。
【0061】オートマチックDNAシークエンサー(D
SQ1000;島津製作所,京都,日本)により、クロ
ーニングしたFlag.1DNA断片の塩基配列の一部
(303bp)を決定し、マウスADAMTS−1に対
してホモロジー検索を実施した結果、77.4%の相同
性が認められた。Flag.1DNA断片の部分塩基配
列、及びその配列と相同性が認められるマウスADAM
TS−1遺伝子の部分塩基配列を図2に示す。図2にお
いて、「:」は、Flag.1DNA断片とマウスAD
AMTS−1遺伝子との間で、対応する塩基が一致する
ことを表わす。更に、ランダムプライムドDNA−ラベ
リングキット(Boehringermanmheim
GmbH,ドイツ)を用いて32Pでラベルしたマウス
ADAMTS−1cDNAが、前記Flag.1DNA
断片にハイブリダイズすることを、ドットハイブリダイ
ゼーション法[Biochemistry,16,47
43−4749(1977)]により確認した。結果を
図3に示す。コントロールであるpCRTM2.1ベクタ
ーには、32PでラベルしたマウスADAMTS−1cD
NAがハイブリダイズしなかったのに対して、マウスA
DAMTS−1cDNA及びFlag.1DNA断片に
は、32PでラベルしたマウスADAMTS−1cDNA
がハイブリダイズした。以上のホモロジー検索及びドッ
トハイブリダイゼーションの結果から、このFlag.
1DNA断片がヒトADAMTS−1の一部であること
が判明した。
【0062】前記Flag.1DNA断片の上流のDN
A断片を得るために、マラソンcDNA増幅キット(M
arathon cDNA Amplificatio
nkit;Clontech Lab.Inc.,パロ
アルト,カリフォルニア州,米国)を用いて、RACE
apid mplification of
NA nds)法を以下のように実施した。Fla
g.1DNA断片の塩基配列に関するバックプライマー
として、Flag.1DNA断片の3’末端領域の塩基
配列に相補的な塩基配列(配列表の配列番号6)からな
るDNA(以下、GSP−1プライマーと称する)と、
Flag.1DNA断片の5’側の塩基配列に相補的な
塩基配列(配列表の配列番号7)からなるDNA(以
下、GSP−2プライマーと称する)とを化学合成し
た。また、フォワードプライマーとしては、前記キット
に含まれるAP1プライマー及びAP2プライマーをそ
れぞれ使用した。AP1プライマーの塩基配列は、配列
表の配列番号8の配列で表わされる塩基配列であり、A
P2プライマーの塩基配列は、配列表の配列番号9の配
列で表わされる塩基配列である。
【0063】ヒト腎臓cDNAライブラリー(Mara
thon−Ready cDNA;Clontech
Lab.Inc.,パロアルト,カリフォルニア州,米
国)5μl、AP1プライマー1μl、GSP−1プラ
イマー(10μM)1μl、Taqポリメラーゼ(Ex
Taqポリメラーゼ)(0.5ユニット)1μl、抗
Taqポリメラーゼ抗体(Taq Start Ant
ibody;Clontech Lab.Inc.,パ
ロアルト,カリフォルニア州,米国)1μl、10倍濃
度PCRバッファー[組成:100mMトリス−HCl
(pH8.3),500mM−KCl](Clonte
ch Lab.Inc.,パロアルト,カリフォルニア
州,米国)5μl、及び蒸留水36μlを混合し、PC
R反応を実施した。前記PCR反応は、94℃で30秒
間の工程と68℃で4分間とからなるサイクルを35サ
イクル実施した。得られた反応液を10mMトリシン−
EDTAバッファー(Clontech Lab.In
c.,パロアルト,カリフォルニア州,米国)で50倍
に希釈した。
【0064】続いて、前記希釈液5μl、AP2プライ
マー1μl、GSP−2プライマー(10μM)1μ
l、Taqポリメラーゼ(Ex Taqポリメラーゼ)
(0.5ユニット)1μl、抗Taqポリメラーゼ抗体
(Taq Start Antibody)1μl、1
0倍濃度PCRバッファー(Clontech La
b.Inc.,パロアルト,カリフォルニア州,米国)
5μl、及び蒸留水36μlを混合し、PCR反応を実
施した。前記PCR反応は、94℃で30秒間の工程と
68℃で4分間の工程とからなるサイクルを20サイク
ル実施した。得られた反応液から5μlを取り出し、1
%アガロースゲル電気泳動を行ったところ、図4に示す
ように、約1.2Kbの単一のDNAバンドを得た。常
法に従って、このDNA断片(以下、Flag.2DN
A断片と称する)をpCRTM2.1ベクターにクローニ
ングし、Flag.2DNA断片の全塩基配列をダイタ
ーミネーターサイクルシークエンス(Dye Term
inator Cycle Sequencing)法
(Perkin Elmer Japan,浦安,日
本)により決定した。
【0065】また、Flag.1DNA断片について
も、ダイターミネーターサイクルシークエンス(Dye
Terminator Cycle Sequenc
ing)法(Perkin Elmer Japan,
浦安,日本)により全塩基配列を決定し、Flag.1
DNA断片及びFlag.2DNA断片の塩基配列を統
合することにより、ヒトADAMTS−1cDNAの全
塩基配列を決定した。ヒトADAMTS−1cDNAの
全塩基配列(停止コドンを含め、2184bp)は、配
列表の配列番号2の配列で表わされる塩基配列であり、
前記塩基配列から推定されるヒトADAMTS−1タン
パク質のアミノ酸配列(アミノ酸残基727個)は、配
列表の配列番号1の配列で表わされるアミノ酸配列であ
る。なお、図2に示すFlag.1DNA断片の一部塩
基配列と、配列表の配列番号2の配列で表わされるヒト
ADAMTS−1cDNAの全塩基配列との間に、一
部、塩基配列が一致しない箇所があるが、図2に示す前
記一部塩基配列は、配列決定の途中で得られた塩基配列
であり、配列表の配列番号2の配列で表わされる塩基配
列が、最終的に決定したヒトADAMTS−1cDNA
の正しい塩基配列である。
【0066】ヒトADAMTS−1タンパク質は、シス
テインに富み、C末端側領域に塩基性アミノ酸であるリ
ジン及びアルギニンが多く分布しており、N−グリコシ
レーション部位(第307番目〜第309番目のアミノ
酸、及び第524番目〜第526番目のアミノ酸)が2
個存在する。
【0067】ヒトADAMTS−1遺伝子とマウスAD
AMTS−1遺伝子との塩基配列におけるホモロジーを
図5〜図9に、それぞれの塩基配列から予想されるアミ
ノ酸配列におけるホモロジーを図10〜図12に示す。
図5〜図9において、「*」は、ヒトADAMTS−1
遺伝子とマウスADAMTS−1遺伝子との間で、対応
する塩基が一致することを表わす。図10〜図12にお
いて、「*」は、ヒトADAMTS−1タンパク質とマ
ウスADAMTS−1タンパク質との間で、対応するア
ミノ酸残基が一致することを表わす。また、図10〜図
12において、「MMPドメイン」は、マトリックスメ
タロプロテアーゼドメインを意味し、第11番目及び第
12番目のアミノ酸の間に引いた直線は、その位置から
マトリックスメタロプロテアーゼドメインが始まること
を表わし、「DIドメイン」は、ディスインテグリンド
メインを意味し、第234番目及び第235番目のアミ
ノ酸の間に引いた直線は、その位置からディスインテグ
リンドメインが始まることを表わす。更に、図10〜図
12において、「TSPドメイン」は、トロンボスポン
ジンドメインを意味し、トロンボスポンジンドメインを
構成するアミノ酸配列(3箇所)を四角形で囲んで示
す。ヒトADAMTS−1とマウスADAMTS−1と
は、塩基配列において85.5%の相同性を示し、アミ
ノ酸配列において90.1%の相同性を示し、マウスと
ヒトとの間でその配列がよく保存されているタンパク質
であることが判明した。
【0068】実施例2:大腸菌によるヒトADAMTS
−1融合タンパク質の調製 (1)大腸菌発現ベクターの構築 ヒトADAMTS−1タンパク質の内、MMPドメイン
から下流の部分をすべて含むヒトADAMTS−1部分
タンパク質をコードするDNAにおいて、5’側に制限
酵素SmaI切断部位を導入し、3’側に制限酵素No
tI切断部位を導入するために、配列表の配列番号10
の配列で表わされる塩基配列からなるフォワードプライ
マー(2)及び配列表の配列番号11の配列で表わされ
る塩基配列からなるバックプライマー(2)を化学合成
した。
【0069】フォワードプライマー(2)5μl、バッ
クプライマー(2)5μl、ヒト腎臓cDNAライブラ
リー(Marathon−Ready cDNA;Cl
ontech Lab.Inc.,パロアルト,カリフ
ォルニア州,米国)1μl、Taqポリメラーゼ(Ex
Taqポリメラーゼ)(0.5ユニット)1μl、抗
Taqポリメラーゼ抗体(Taq Start Ant
ibody;Clontech Lab.Inc.,パ
ロアルト,カリフォルニア州,米国)1μl、10倍濃
度PCRバッファー(Clontech Lab.In
c.,パロアルト,カリフォルニア州,米国)10μ
l、2.5mM−4dNTP(宝酒造,京都,日本)8
μl、及び蒸留水69μlを混合し、PCR反応を実施
した。前記PCR反応は、94℃で1分間の工程、55
℃で45秒間の工程、及び72℃で2分間の工程からな
るサイクルを40サイクル実施した。
【0070】得られた反応液から5μlを取り出し、1
%アガロースゲル電気泳動を行ったところ、図13に示
すように、約2.2Kbの単一のDNAバンドを得た。
常法に従って、約2.2KbのDNA断片をpCR
TM2.1ベクターにクローニングし、得られたプラスミ
ドを大量調製[Nucleic Acids Re
s.,,2989−2998(1981)]した。大
量調製したプラスミドを制限酵素SmaI(宝酒造,京
都,日本)及びNotI(宝酒造,京都,日本)で処理
することにより得られる約2.2KbのDNA断片を、
大腸菌発現ベクターpGEX−5X−1[Infect
Immun.,58,3909−3913(199
0)](Pharmacia Biotech,ウプサ
ラ,スウェーデン)のSmaI−NotIサイトにクロ
ーニングした。得られた発現プラスミドをpG/ADA
MTS−1と命名した。プラスミドpG/ADAMTS
−1の構造を図14に模式的に示す。ADAMTS−1
タンパク質は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ
(以下、GSTと称することがある)(分子量=約26
Kd)との融合タンパク質(分子量=約96Kd)とし
て発現されると思われる。図14において、「Ori」
は、複製開始点を意味し、「AmpR 」は、アンピシリ
ン耐性遺伝子を意味し、「laq Iq 」は、laqリ
プレッサーを意味する。
【0071】(2)大腸菌によるGST−ヒトADAM
TS−1融合タンパク質の発現 タンパク質分解酵素活性の低い大腸菌株BL−21(P
harmacia Biotech,ウプサラ,スウェ
ーデン)に、プラスミドpG/ADAMTS−1を常法
[Proc Natl.Acad.Sci.USA,
,2110−2114(1972)]によりトランス
フォームし、そのプラスミドを保持する大腸菌クローン
をアンピシリン耐性株として単離した。5つのアンピシ
リン耐性クローン(以下、クローン#1〜クローン#5
と称する)を無作為に選び、アンピシリン(100μg
/ml)を含む2×YT培地(トリプトン16g,酵母
抽出物10g,塩化ナトリウム5gを蒸留水1リットル
に溶解して調製;pH7.2)2mlに殖菌し、37℃
で一晩培養した。次に、1つのクローンに対して、アン
ピシリン(100μg/ml)を含むLB培養液180
0μlの入った試験管2本を1組とし、それぞれの試験
管に一晩培養した前記培養液200μlを入れた。37
℃で2時間培養した後に、2本1組の試験管の内、一方
の試験管に発現誘導剤であるイソプロピル−β−D−チ
オ−ガラクトピラノシド(IPTG)(宝酒造,京都,
日本)20μl(最終濃度1.0mM)を加え、更に、
37℃で2時間培養を続けた。なお、2本1組の試験管
の内、残る一方は、発現誘導剤を入れないコントロール
とした。
【0072】培養液1mlをマイクロ遠心機で遠心(1
4000rpm,1分間)することにより菌体を集め、
リン酸緩衝溶液(組成:140mM−NaCl,2.7
mM−KCl,10mM−Na2 HPO4 ,1.8mM
−KH2 PO4 ,pH7.2;以下、PBSと称する)
100μlで懸濁した後、2×サンプルバッファー
(0.25M−トリス−HCl,2%SDS,3%グリ
セロール,10%β−メルカプトエタノール,0.01
%ブロモフェノールブルー;pH6.8)100μlに
溶解した。得られた溶液10μlをSDS−ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動(以下、SDS−PAGEと称す
る)にかけ、クマシー染色法によって目的とするタンパ
ク質の発現誘導を確認した。
【0073】結果を図15に示す。図15において、
「+」で示すレーンは、発現誘導剤であるIPTGを加
えて培養した大腸菌を泳動したレーンであり、「−」で
示すレーンは、発現誘導剤であるIPTGを加えずに培
養した大腸菌を泳動したレーンである。いずれのクロー
ンにおいても、「+」で示すレーンには、「GST−A
DAMTS−1」で示す位置に、分子量約100Kdの
タンパク質が表われ、この分子量は、GST−ヒトAD
AMTS−1融合タンパク質の予想される分子量(約9
6Kd)と一致した。なお、このタンパク質は、いずれ
のクローンにおいても、「−」で示すレーンには表われ
ていなかった。5種類のクローン(クローン#1〜クロ
ーン#5)の内、最も高い発現量を示したクローン#2
を以下の実施例に使用した。
【0074】(3)GST−ヒトADAMTS−1融合
タンパク質の抽出・精製 クローン#2の一晩培養した培養液1mlを2×YT培
養液(100μg/mlアンピシリン含有)100ml
に加え、37℃で培養した。600nmにおける吸光度
が約0.5になったところで、前記培養液に100mM
−IPTG1mlを加え、更に、2時間培養を続けた。
前記培養液を遠心(3000rpm,30分間)するこ
とにより、大腸菌を集菌し、得られた菌体をPBS8m
lに懸濁した。懸濁液に、0.5M−EDTA溶液1m
lと25mg/mlリゾチーム溶液1mlとを加えて、
氷中に30分間静置した。更に、110μlのトライト
ンX−100を加えた後に、超音波破砕機(TAITE
C,越谷,日本)により氷上で菌体を破砕した。破砕液
を遠心(8000rpm,4℃,10分間)し、得られ
た沈殿を1.0%トライトンX−100含有PBS30
mlに懸濁し、再び遠心(8000rpm,4℃,10
分間)した。
【0075】得られた沈殿を10mM−EDTA溶液2
mlに懸濁し、8M尿素及び1%メルカプトエタノール
を含有する50mMトリス−HClバッファー(pH
8.5)50mlを加えた。充分に混合した後に、遠心
(15000rpm,4℃,5分間)し、得られた上清
を10mMトリス−HClバッファー(pH8.5)5
リットルに対して4℃で透析した。透析を行った溶液を
遠心(15000rpm,4℃,5分間)し、得られた
上清を陰イオンクロマトグラフィー(Econo−Pa
c High Q;Bio−Rad Lab.,ハーキ
ュルス,カリフォルニア州,米国)に吸着させた後に、
0.2〜0.4M塩化ナトリウム水溶液で溶出される画
分を、PBS3リットルに対して透析し、続いて、グル
タチオンセファロース4B(Pharmacia Bi
otech,ウプサラ,スウェーデン)1mlに吸着さ
せた[Nucleic Acids Res.,,2
989−2998(1981)]。
【0076】PBS50mlで前記グルタチオンセファ
ロース4Bを洗浄した後に、10mMグルタチオン溶液
8mlで溶出させ[Nucleic Acids Re
s.,,2989−2998(1981)]、GST
検出キット(Pharmacia Biotech,ウ
プサラ,スウェーデン)にてGST活性の高い画分をプ
ールした。得られた画分の一部をSDS−PAGEにか
け、クマシー染色を行ったところ、図16に示すよう
に、GST−ヒトADAMTS−1融合タンパク質であ
ることを、その分子量から確認した。大腸菌培養液10
0mlより目的タンパク質約1μgを抽出・精製した。
【0077】得られた融合タンパク質には、GSTとヒ
トADAMTS−1タンパク質との間にFactor
Xa等で切断することができる部位が存在するので、前
記プロテアーゼで消化することによりヒトADAMTS
−1タンパク質を得ることができる。このヒトADAM
TS−1タンパク質は、例えば、抗体を作製するための
抗原として使用することができる。
【0078】実施例3:GST−ヒトADAMTS−1
融合タンパク質の造血機能に影響を与える活性の検討 GST−ヒトADAMTS−1融合タンパク質の造血機
能に影響を与える活性を検討するために、実施例2
(3)に記載の方法に基づいて、大腸菌培養液3リット
ルからGST−ヒトADAMTS−1融合タンパク質の
大量調製を実施し、目的タンパク質約30μgを得た。
GST−ヒトADAMTS−1融合タンパク質の造血機
能に影響を与える活性として、マウス尾静脈単回投与に
よる血球系細胞数に与える作用を検討した。この評価系
は、少量の目的タンパク質で実施することが可能であ
り、しかも、迅速に生物活性を明らかにすることができ
る。コントロールとしてベクターpGEX−5X−1を
導入した大腸菌から、実施例2(3)に記載の方法に基
づいて抽出・精製したGSTタンパク質を用いた。
【0079】8匹のC57BL/6Nマウス(チャールス
リバー,横浜,日本)(雄,7週令)に、GST−ヒト
ADAMTS−1融合タンパク質1μgを尾静脈より投
与し、投与してから3時間及び24時間後に白血球、赤
血球、及び血小板の数を算出した。コントロールとし
て、8匹のC57BL/6Nマウス(チャールスリバー,
横浜,日本)(雄,7週令)に、GSTタンパク質1μ
gを尾静脈より投与し、同様に、投与してから3時間及
び24時間後に白血球、赤血球、及び血小板の数を算出
した。結果を図17に示す。図17から明らかなよう
に、GST−ヒトADAMTS−1融合タンパク質を投
与したマウスでは、白血球及び血小板の数が、コントロ
ールに比べて有意に低下し、赤血球の数が、コントロー
ルに比べて有意に増加した。
【0080】
【発明の効果】本発明によるタンパク質によれば、造血
機能を調節することができ、例えば、白血球及び血小板
の数を低下させ、同時に、赤血球の数を増加させること
ができる。
【0081】
【配列表】
【0082】配列番号 : 1 配列の長さ: 727 配列の型 : アミノ酸 配列 Met Asp Ile Cys Arg Ile Arg Leu Arg Lys Lys Arg Phe Val Ser Ser 5 10 15 Pro Arg Tyr Val Glu Thr Met Leu Val Ala Asp Gln Ser Met Ala Glu 20 25 30 Phe His Gly Ser Gly Leu Lys His Tyr Leu Leu Thr Leu Phe Ser Val 35 40 45 Ala Ala Arg Leu Tyr Lys His Pro Ser Ile Arg Asn Ser Val Ser Leu 50 55 60 Val Val Val Lys Ile Leu Val Ile His Asp Glu Gln Lys Gly Pro Glu 65 70 75 80 Val Thr Ser Asn Ala Ala Leu Thr Leu Arg Asn Phe Cys Asn Trp Gln 85 90 95 Lys Gln His Asn Pro Pro Ser Asp Arg Asp Ala Glu His Tyr Asp Thr 100 105 110 Ala Ile Leu Phe Thr Arg Gln Asp Leu Cys Gly Ser Gln Thr Cys Asp 115 120 125 Thr Leu Gly Met Ala Asp Val Gly Thr Val Cys Asp Pro Ser Arg Ser 130 135 140 Cys Ser Val Ile Glu Asp Asp Gly Leu Gln Ala Ala Phe Thr Thr Ala 145 150 155 160 His Glu Leu Gly His Val Phe Asn Met Pro His Asp Asp Ala Lys Gln 165 170 175 Cys Ala Ser Leu Asn Gly Val Asn Gln Asp Ser His Met Met Ala Ser 180 185 190 Met Leu Ser Asn Leu Asp His Ser Gln Pro Trp Ser Pro Cys Ser Ala 195 200 205 Tyr Met Ile Thr Ser Phe Leu Asp Asn Gly His Gly Glu Cys Leu Met 210 215 220 Asp Lys Pro Gln Asn Pro Ile Gln Leu Pro Gly Asp Leu Pro Gly Thr 225 230 235 240 Leu Tyr Asp Ala Asn Arg Gln Cys Gln Phe Thr Phe Gly Glu Asp Ser 245 250 255 Lys His Cys Pro Asp Ala Ala Ser Thr Cys Ser Thr Leu Trp Cys Thr 260 265 270 Gly Thr Ser Gly Gly Val Leu Val Cys Gln Thr Lys His Phe Pro Trp 275 280 275 Ala Asp Gly Thr Ser Cys Gly Glu Gly Lys Trp Cys Ile Asn Gly Lys 290 295 300 Cys Val Asn Lys Thr Asp Arg Lys His Phe Asp Thr Pro Phe His Gly 305 310 315 320 Ser Trp Gly Pro Trp Gly Pro Trp Gly Asp Cys Ser Arg Thr Cys Gly 325 330 335 Gly Gly Val Gln Tyr Thr Met Arg Glu Cys Asp Asn Pro Val Pro Lys 340 345 350 Asn Gly Gly Lys Tyr Cys Glu Gly Lys Arg Val Arg Tyr Arg Ser Cys 355 360 365 Asn Leu Glu Asp Cys Pro Asp Asn Asn Gly Lys Thr Phe Arg Glu Glu 370 375 380 Gln Cys Glu Ala His Asn Glu Phe Ser Lys Ala Ser Phe Gly Ser Gly 385 390 395 400 Pro Ala Val Glu Trp Ile Pro Lys Tyr Ala Gly Val Ser Pro Lys Asp 405 410 415 Arg Cys Lys Leu Ile Cys Gln Ala Lys Gly Ile Gly Tyr Phe Phe Val 420 425 430 Leu Gln Pro Lys Val Val Asp Gly Thr Pro Cys Ser Pro Asp Ser Thr 435 440 445 Ser Val Cys Val Gln Gly Gln Cys Val Lys Ala Gly Cys Asp Arg Ile 450 455 460 Ile Asp Ser Lys Lys Lys Phe Asp Lys Cys Gly Val Cys Gly Gly Asn 465 470 475 480 Gly Ser Thr Cys Lys Lys Ile Ser Gly Ser Val Thr Ser Ala Lys Pro 485 490 495 Gly Tyr His Asp Ile Val Thr Ile Pro Thr Gly Ala Thr Asn Ile Glu 500 505 510 Val Lys Gln Arg Asn Gln Arg Gly Ser Arg Asn Asn Gly Ser Phe Leu 515 520 525 Ala Ile Lys Ala Ala Asp Gly Thr Tyr Ile Leu Asn Gly Asp Tyr Thr 530 535 540 Leu Ser Thr Leu Glu Gln Asp Ile Met Tyr Lys Gly Val Val Leu Arg 545 550 555 560 Tyr Ser Gly Ser Ser Ala Ala Leu Glu Arg Ile Arg Ser Phe Ser Pro 565 570 575 Leu Lys Glu Pro Leu Thr Ile Gln Val Leu Thr Val Gly Asn Ala Leu 580 585 590 Arg Pro Lys Ile Lys Tyr Thr Tyr Phe Val Lys Lys Lys Lys Glu Ser 595 600 605 Phe Asn Ala Ile Pro Thr Phe Ser Ala Trp Val Ile Glu Glu Trp Gly 610 615 620 Glu Cys Ser Lys Ser Cys Glu Leu Gly Trp Gln Arg Arg Leu Val Glu 625 630 635 640 Cys Arg Asp Ile Asn Gly Gln Pro Ala Ser Glu Cys Ala Lys Glu Val 645 650 655 Lys Pro Ala Ser Thr Arg Pro Cys Ala Asp His Pro Cys Pro Gln Trp 660 665 670 Gln Leu Gly Glu Trp Ser Ser Cys Ser Lys Thr Cys Gly Lys Gly Tyr 675 680 685 Lys Lys Arg Ser Leu Lys Cys Leu Ser His Asp Gly Gly Val Leu Ser 690 695 700 His Glu Ser Cys Asp Pro Leu Lys Lys Pro Lys His Phe Ile Asp Phe 705 710 715 720 Cys Thr Leu Thr Gln Cys Ser 725
【0083】配列番号 : 2 配列の長さ: 2184 配列の型 : 核酸 配列 ATG GAT ATC TGC AGA ATT CGG CTT AGG AAG AAG CGA TTT GTG TCC AGC 48 Met Asp Ile Cys Arg Ile Arg Leu Arg Lys Lys Arg Phe Val Ser Ser 5 10 15 CCC CGT TAT GTG GAA ACC ATG CTT GTG GCA GAC CAG TCG ATG GCA GAA 96 Pro Arg Tyr Val Glu Thr Met Leu Val Ala Asp Gln Ser Met Ala Glu 20 25 30 TTC CAC GGC AGT GGT CTA AAG CAT TAC CTT CTC ACG TTG TTT TCG GTG 144 Phe His Gly Ser Gly Leu Lys His Tyr Leu Leu Thr Leu Phe Ser Val 35 40 45 GCA GCC AGA TTG TAC AAA CAC CCC AGC ATT CGT AAT TCA GTT AGC CTG 192 Ala Ala Arg Leu Tyr Lys His Pro Ser Ile Arg Asn Ser Val Ser Leu 50 55 60 GTG GTG GTG AAG ATC TTG GTC ATC CAC GAT GAA CAG AAG GGG CCG GAA 240 Val Val Val Lys Ile Leu Val Ile His Asp Glu Gln Lys Gly Pro Glu 65 70 75 80 GTG ACC TCC AAT GCT GCC CTC ACT CTG CGG AAC TTT TGC AAC TGG CAG 288 Val Thr Ser Asn Ala Ala Leu Thr Leu Arg Asn Phe Cys Asn Trp Gln 85 90 95 AAG CAG CAC AAC CCA CCC AGT GAC CGG GAT GCA GAG CAC TAT GAC ACA 336 Lys Gln His Asn Pro Pro Ser Asp Arg Asp Ala Glu His Tyr Asp Thr 100 105 110 GCA ATT CTT TTC ACC AGA CAG GAC TTG TGT GGG TCC CAG ACA TGT GAT 384 Ala Ile Leu Phe Thr Arg Gln Asp Leu Cys Gly Ser Gln Thr Cys Asp 115 120 125 ACT CTT GGG ATG GCT GAT GTT GGA ACT GTG TGT GAT CCG AGC AGA AGC 432 Thr Leu Gly Met Ala Asp Val Gly Thr Val Cys Asp Pro Ser Arg Ser 130 135 140 TGC TCC GTC ATA GAA GAT GAT GGT TTA CAA GCT GCC TTC ACC ACA GCC 480 Cys Ser Val Ile Glu Asp Asp Gly Leu Gln Ala Ala Phe Thr Thr Ala 145 150 155 160 CAT GAA TTA GGC CAC GTG TTT AAC ATG CCA CAT GAT GAT GCA AAG CAG 528 His Glu Leu Gly His Val Phe Asn Met Pro His Asp Asp Ala Lys Gln 165 170 175 TGT GCC AGC CTT AAT GGT GTG AAC CAG GAT TCC CAC ATG ATG GCG TCA 576 Cys Ala Ser Leu Asn Gly Val Asn Gln Asp Ser His Met Met Ala Ser 180 185 190 ATG CTT TCC AAC CTG GAC CAC AGC CAG CCT TGG TCT CCT TGC AGT GCC 624 Met Leu Ser Asn Leu Asp His Ser Gln Pro Trp Ser Pro Cys Ser Ala 195 200 205 TAC ATG ATT ACA TCA TTT CTG GAT AAT GGT CAT GGG GAA TGT TTG ATG 672 Tyr Met Ile Thr Ser Phe Leu Asp Asn Gly His Gly Glu Cys Leu Met 210 215 220 GAC AAG CCT CAG AAT CCC ATA CAG CTC CCA GGC GAT CTC CCT GGC ACC 720 Asp Lys Pro Gln Asn Pro Ile Gln Leu Pro Gly Asp Leu Pro Gly Thr 225 230 235 240 TTG TAC GAT GCC AAC CGG CAG TGC CAG TTT ACA TTT GGG GAG GAC TCC 768 Leu Tyr Asp Ala Asn Arg Gln Cys Gln Phe Thr Phe Gly Glu Asp Ser 245 250 255 AAA CAC TGC CCC GAT GCA GCC AGC ACA TGT AGC ACC TTG TGG TGT ACC 816 Lys His Cys Pro Asp Ala Ala Ser Thr Cys Ser Thr Leu Trp Cys Thr 260 265 270 GGC ACC TCT GGT GGG GTG CTG GTG TGT CAA ACC AAA CAC TTC CCG TGG 864 Gly Thr Ser Gly Gly Val Leu Val Cys Gln Thr Lys His Phe Pro Trp 275 280 275 GCG GAT GGC ACC AGC TGT GGA GAA GGG AAA TGG TGT ATC AAC GGC AAG 912 Ala Asp Gly Thr Ser Cys Gly Glu Gly Lys Trp Cys Ile Asn Gly Lys 290 295 300 TGT GTG AAC AAA ACC GAC AGG AAG CAT TTT GAT ACG CCT TTT CAT GGA 960 Cys Val Asn Lys Thr Asp Arg Lys His Phe Asp Thr Pro Phe His Gly 305 310 315 320 AGC TGG GGA CCA TGG GGA CCG TGG GGA GAC TGT TCG AGA ACG TGC GGT 1008 Ser Trp Gly Pro Trp Gly Pro Trp Gly Asp Cys Ser Arg Thr Cys Gly 325 330 335 GGA GGA GTC CAG TAC ACG ATG AGG GAA TGT GAC AAC CCA GTC CCA AAG 1056 Gly Gly Val Gln Tyr Thr Met Arg Glu Cys Asp Asn Pro Val Pro Lys 340 345 350 AAT GGA GGG AAG TAC TGT GAA GGC AAA CGA GTG CGC TAC AGA TCC TGT 1104 Asn Gly Gly Lys Tyr Cys Glu Gly Lys Arg Val Arg Tyr Arg Ser Cys 355 360 365 AAC CTT GAG GAC TGT CCA GAC AAT AAT GGA AAA ACC TTT AGA GAG GAA 1152 Asn Leu Glu Asp Cys Pro Asp Asn Asn Gly Lys Thr Phe Arg Glu Glu 370 375 380 CAA TGT GAA GCA CAC AAC GAG TTT TCA AAA GCT TCC TTT GGG AGT GGG 1200 Gln Cys Glu Ala His Asn Glu Phe Ser Lys Ala Ser Phe Gly Ser Gly 385 390 395 400 CCT GCG GTG GAA TGG ATT CCC AAG TAC GCT GGC GTC TCA CCA AAG GAC 1248 Pro Ala Val Glu Trp Ile Pro Lys Tyr Ala Gly Val Ser Pro Lys Asp 405 410 415 AGG TGC AAG CTC ATC TGC CAA GCC AAA GGC ATT GGC TAC TTC TTC GTT 1296 Arg Cys Lys Leu Ile Cys Gln Ala Lys Gly Ile Gly Tyr Phe Phe Val 420 425 430 TTG CAG CCC AAG GTT GTT GAT GGT ACT CCA TGT AGC CCA GAT TCC ACC 1344 Leu Gln Pro Lys Val Val Asp Gly Thr Pro Cys Ser Pro Asp Ser Thr 435 440 445 TCT GTC TGT GTG CAA GGA CAG TGT GTA AAA GCT GGT TGT GAT CGC ATC 1392 Ser Val Cys Val Gln Gly Gln Cys Val Lys Ala Gly Cys Asp Arg Ile 450 455 460 ATA GAC TCC AAA AAG AAG TTT GAT AAA TGT GGT GTT TGC GGG GGA AAT 1440 Ile Asp Ser Lys Lys Lys Phe Asp Lys Cys Gly Val Cys Gly Gly Asn 465 470 475 480 GGA TCT ACT TGT AAA AAA ATA TCA GGA TCA GTT ACT AGT GCA AAA CCT 1488 Gly Ser Thr Cys Lys Lys Ile Ser Gly Ser Val Thr Ser Ala Lys Pro 485 490 495 GGA TAT CAT GAT ATC GTC ACA ATT CCA ACT GGA GCC ACC AAC ATC GAA 1536 Gly Tyr His Asp Ile Val Thr Ile Pro Thr Gly Ala Thr Asn Ile Glu 500 505 510 GTG AAA CAG CGG AAC CAG AGG GGA TCC AGG AAC AAT GGC AGC TTT CTT 1584 Val Lys Gln Arg Asn Gln Arg Gly Ser Arg Asn Asn Gly Ser Phe Leu 515 520 525 GCC ATC AAA GCT GCT GAT GGC ACA TAT ATT CTT AAT GGT GAC TAC ACT 1632 Ala Ile Lys Ala Ala Asp Gly Thr Tyr Ile Leu Asn Gly Asp Tyr Thr 530 535 540 TTG TCC ACC TTA GAG CAA GAC ATT ATG TAC AAA GGT GTT GTC TTG AGG 1680 Leu Ser Thr Leu Glu Gln Asp Ile Met Tyr Lys Gly Val Val Leu Arg 545 550 555 560 TAC AGC GGC TCC TCT GCG GCA TTG GAA AGA ATT CGC AGC TTT AGC CCT 1728 Tyr Ser Gly Ser Ser Ala Ala Leu Glu Arg Ile Arg Ser Phe Ser Pro 565 570 575 CTC AAA GAG CCC TTG ACC ATC CAG GTT CTT ACT GTG GGC AAT GCC CTT 1776 Leu Lys Glu Pro Leu Thr Ile Gln Val Leu Thr Val Gly Asn Ala Leu 580 585 590 CGA CCT AAA ATT AAA TAC ACC TAC TTC GTA AAG AAG AAG AAG GAA TCT 1824 Arg Pro Lys Ile Lys Tyr Thr Tyr Phe Val Lys Lys Lys Lys Glu Ser 595 600 605 TTC AAT GCT ATC CCC ACT TTT TCA GCA TGG GTC ATT GAA GAG TGG GGC 1872 Phe Asn Ala Ile Pro Thr Phe Ser Ala Trp Val Ile Glu Glu Trp Gly 610 615 620 GAA TGT TCT AAG TCA TGT GAA TTG GGT TGG CAG AGA AGA CTG GTA GAA 1920 Glu Cys Ser Lys Ser Cys Glu Leu Gly Trp Gln Arg Arg Leu Val Glu 625 630 635 640 TGC CGA GAC ATT AAT GGA CAG CCT GCT TCC GAG TGT GCA AAG GAA GTG 1968 Cys Arg Asp Ile Asn Gly Gln Pro Ala Ser Glu Cys Ala Lys Glu Val 645 650 655 AAG CCA GCC AGC ACC AGA CCT TGT GCA GAC CAT CCC TGC CCC CAG TGG 2016 Lys Pro Ala Ser Thr Arg Pro Cys Ala Asp His Pro Cys Pro Gln Trp 660 665 670 CAG CTG GGG GAG TGG TCA TCA TGT TCT AAG ACC TGT GGG AAG GGT TAC 2064 Gln Leu Gly Glu Trp Ser Ser Cys Ser Lys Thr Cys Gly Lys Gly Tyr 675 680 685 AAA AAA AGA AGC TTG AAG TGT CTG TCC CAT GAT GGA GGG GTG TTA TCT 2112 Lys Lys Arg Ser Leu Lys Cys Leu Ser His Asp Gly Gly Val Leu Ser 690 695 700 CAT GAG AGC TGT GAT CCT TTA AAG AAA CCT AAA CAT TTC ATA GAC TTT 2160 His Glu Ser Cys Asp Pro Leu Lys Lys Pro Lys His Phe Ile Asp Phe 705 710 715 720 TGC ACA CTG ACA CAG TGC AGT TAA 2184 Cys Thr Leu Thr Gln Cys Ser 725
【0084】配列番号 : 3 配列の長さ: 10 配列の型 : アミノ酸 配列 Arg Thr Cys Gly Gly Gly Val Gln Tyr Thr 5 10
【0085】配列番号 : 4 配列の長さ: 30 配列の型 : 核酸 配列 AGAACCTGTG GTGGTGGAGT TCAATACACA 30
【0086】配列番号 : 5 配列の長さ: 32 配列の型 : 核酸 配列 CCTCTTAACT GCACTGTGTC AGTGTGCAAA AG 32
【0087】配列番号 : 6 配列の長さ: 23 配列の型 : 核酸 配列 CCTCTTAACT GCACTGTGTC AGT 23
【0088】配列番号 : 7 配列の長さ: 24 配列の型 : 核酸 配列 CAGGCCCACT CCCAAAGGAA GCTT 24
【0089】配列番号 : 8 配列の長さ: 27 配列の型 : 核酸 配列 CCATCCTAAT ACGACTCACT ATAGGGC 27
【0090】配列番号 : 9 配列の長さ: 23 配列の型 : 核酸 配列 ACTCACTATA GGGCTCGAGC GGC 23
【0091】配列番号 : 10 配列の長さ: 43 配列の型 : 核酸 配列 CACCCCGGGA GGAAGAAGCG ATTTGTGTCC AGCCCCCGTT ATG 43
【0092】配列番号 : 11 配列の長さ: 42 配列の型 : 核酸 配列 GTGGCGGCCG CCCTCTTAAC TGCACTGTGT CAGTGTGCAA AA 42
【図面の簡単な説明】
【図1】PCR法により得られたFlag.1DNA断
片の電気泳動の結果を示す図面に代わる写真である。
【図2】マウスADAMTS−1遺伝子とFlag.1
DNA断片との相同性を示す説明図である。
【図3】Flag.1DNA断片のドットハイブリダイ
ゼーションの結果を示す説明図である。
【図4】RACE法により得られたFlag.2DNA
断片の電気泳動の結果を示す図面に代わる写真である。
【図5】本発明のヒトADAMTS−1遺伝子とマウス
ADAMTS−1遺伝子とのホモロジー(第1番目〜第
480番目の塩基配列)を示す説明図である。
【図6】本発明のヒトADAMTS−1遺伝子とマウス
ADAMTS−1遺伝子とのホモロジー(第481番目
〜第960番目の塩基配列)を示す説明図である。
【図7】本発明のヒトADAMTS−1遺伝子とマウス
ADAMTS−1遺伝子とのホモロジー(第961番目
〜第1440番目の塩基配列)を示す説明図である。
【図8】本発明のヒトADAMTS−1遺伝子とマウス
ADAMTS−1遺伝子とのホモロジー(第1441番
目〜第1920番目の塩基配列)を示す説明図である。
【図9】本発明のヒトADAMTS−1遺伝子とマウス
ADAMTS−1遺伝子とのホモロジー(第1921番
目〜第2184番目の塩基配列)を示す説明図である。
【図10】本発明のヒトADAMTS−1タンパク質と
マウスADAMTS−1タンパク質とのホモロジー(第
1番目〜第240番目のアミノ酸配列)を示す説明図で
ある。
【図11】本発明のヒトADAMTS−1タンパク質と
マウスADAMTS−1タンパク質とのホモロジー(第
241番目〜第510番目のアミノ酸配列)を示す説明
図である。
【図12】本発明のヒトADAMTS−1タンパク質と
マウスADAMTS−1タンパク質とのホモロジー(第
511番目〜第727番目のアミノ酸配列)を示す説明
図である。
【図13】PCR法により得られた本発明によるヒトA
DAMTS−1遺伝子の完全長のcDNAの電気泳動の
結果を示す図面に代わる写真である。
【図14】本発明のプラスミドpG/ADAMTS−1
の構造を模式的に示す説明図である。
【図15】プラスミドpG/ADAMTS−1により形
質転換された形質転換体の電気泳動の結果を示す図面に
代わる写真である。
【図16】GST−ヒトADAMTS−1融合タンパク
質の電気泳動の結果を示す図面に代わる写真である。
【図17】GST−ヒトADAMTS−1融合タンパク
質のマウス静脈単回投与による血球細胞数に与える作用
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 16/32 C12P 21/00 ZNAC C12N 1/21 21/08 C12P 21/00 ZNA C12Q 1/68 A 21/08 G01N 33/50 ZNAP C12Q 1/68 33/53 D G01N 33/50 ZNA G01N 33/574 A 33/53 A61K 37/02 ABY // G01N 33/574 AGZ (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 石田 裕香子 東京都狛江市西野川4丁目6番1号 京王 柴崎コーポラス508号 (72)発明者 松島 綱治 千葉県松戸市松戸159−1 松戸第3住宅 2−905 (72)発明者 久野 耕嗣 石川県金沢市笠舞1丁目1の17 白翠荘

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1の配列で表わされる
    アミノ酸配列を含むことを特徴とするタンパク質。
  2. 【請求項2】 配列表の配列番号1の配列で表わされる
    アミノ酸配列において、1ないし数個のアミノ酸が欠
    失、置換、又は付加されたアミノ酸配列を含み、かつヒ
    トADAMTS−1活性を有することを特徴とするタン
    パク質。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のタンパク質をコ
    ードすることを特徴とする遺伝子。
  4. 【請求項4】 配列表の配列番号2の配列で表わされる
    塩基配列を含む、請求項3に記載の遺伝子。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の遺伝子を含むこ
    とを特徴とするベクター。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のベクターにより形質転
    換されたことを特徴とする形質転換体。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に記載のタンパク質を含
    むことを特徴とする医薬組成物。
  8. 【請求項8】 白血球減少剤である、請求項7に記載の
    医薬組成物。
  9. 【請求項9】 血小板減少剤である、請求項7に記載の
    医薬組成物。
  10. 【請求項10】 赤血球増加剤である、請求項7に記載
    の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1又は2に記載のタンパク質と
    特異的に反応することを特徴とする免疫反応性物質。
  12. 【請求項12】 配列表の配列番号1の配列で表わされ
    るアミノ酸配列からなるヒトADAMTS−1タンパク
    質と免疫学的に反応することのできる免疫反応性物質
    と、被検試料とを接触させ、ヒトADAMTS−1タン
    パク質と前記免疫反応性物質との結合体を検出すること
    を特徴とする、前記ヒトADAMTS−1タンパク質の
    免疫学的分析方法。
  13. 【請求項13】 被検試料における、配列表の配列番号
    1の配列で表わされるアミノ酸配列からなるヒトADA
    MTS−1タンパク質を分析することを特徴とする、免
    疫状態の体外検出方法。
  14. 【請求項14】 配列表の配列番号1の配列で表わされ
    るアミノ酸配列からなるヒトADAMTS−1タンパク
    質のmRNAの塩基配列に相補的な塩基配列を含むポリ
    ヌクレオチドと、被検試料とを接触させ、ヒトADAM
    TS−1タンパク質のmRNAと前記遺伝子との結合体
    を検出することを特徴とする、前記ヒトADAMTS−
    1タンパク質のmRNAの分析方法。
  15. 【請求項15】 被検試料における、配列表の配列番号
    1の配列で表わされるアミノ酸配列からなるヒトADA
    MTS−1タンパク質のmRNAを分析することを特徴
    とする、免疫状態の体外検出方法。
  16. 【請求項16】 配列表の配列番号1の配列で表わされ
    るアミノ酸配列からなるヒトADAMTS−1タンパク
    質と免疫学的に反応することのできる免疫反応性物質を
    含有することを特徴とする、免疫状態の分析試薬。
  17. 【請求項17】 配列表の配列番号1の配列で表わされ
    るアミノ酸配列からなるヒトADAMTS−1タンパク
    質のmRNAの塩基配列に相補的な塩基配列を含むポリ
    ヌクレオチドを含有することを特徴とする、免疫状態の
    分析試薬。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014011997A (ja) * 2013-07-16 2014-01-23 Univ Of Tokyo 骨粗鬆症感受性遺伝子、及び骨粗鬆症罹患リスクの測定方法
JP5651890B2 (ja) * 2008-11-11 2015-01-14 国立大学法人 岡山大学 再灌流療法の治療効果を判定するキット

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