JP2000500970A - インシュリン非依存性糖尿病患者の膵臓由来のケモカイン - Google Patents

インシュリン非依存性糖尿病患者の膵臓由来のケモカイン

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Abstract

(57)【要約】 本発朗は、NIDDM膵臓の細胞で発現された新規な単球走化性タンパク質(MCP−4)を同定し、コードするポリヌクレオチド(mcp−4)を提供するものである。本発明は、そのアンチセンス分子も提供する。更に本発明は、精製MCP−4の生成のための生物工学的処理をなされた発現べクター及び宿主細胞、MCP−4に特異的に結合する抗体やアンタゴニストやインヒビター、及びMCP−4のポリペプチドや、そのアンタゴニスト及びインヒビターに基づく医薬品組成物や治療方法を提供する。特に変化したmcp−4の発現を同定も可能な診断的アッセイにおける正の対照(ポジティブコントロール)として、本発明のポリペプチドを利用することができる。このようなアッセイでは、mcp−4をコードするポリヌクレオチド配列やそれに相補的なポリヌクレオチド配列から設計された組成物を利用する。このようなものには、オリゴマーや抗MCP−4抗体が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】 インシュリン非依存性糖尿病患者の膵臓由来のケモカイン技術分野 本発明は、インシュリン非依存性糖尿病(NIDDM)の患者の膵臓に由来す る新規なケモカインの核酸配列及びアミノ酸配列に関する。本発明は、特に、疾 病の診断、研究、予防及び治療のためのその配列の利用に関する。 ケモカインは、一般に長さ約70〜100アミノ酸、分子量8〜11kDで、 1〜100ng/mlの範囲で活性な小型のポリペプチドである。初めに、ケモ カインは炎症組織から単離、精製され、その生物活性に対して特徴づけられた。 最近では、ケモカインは、分子クローニング技術を通して発見されてきており、 機能分析と構造分析の両面から特徴づけられている。現在ケモカインファミリー に割り当てられている近縁なポリペプチドは、成熟細胞における初めの2つのシ ステイン残基の間隔が一定であり、単球/マクロファージ、好塩基球、好酸球、 T細胞他を含む多様な標的細胞のグループに作用する。既知のケモカイン及びそ の機能は、“Thomson A. (1994)The Cytokine Handbook,2d Ed. Academic Press, NY.” に記載されている。 現在、C−Cケモカインについて書かれたものは比較的少なく、また、そのN 末端プロセシングの数は、C−X−Cケモカインより少ないようである。既知の C−Cケモカインには、単球走化性タンパク質(MCP)、マクロファージ炎症 性タンパク質(MIP)、I−309、TCA3、及びRANTESが含まれる 。 単球走化性タンパク質(MCP−1)は、76アミノ酸のタンパク質 であって、様々な媒介物の刺激に応じてほとんど全ての細胞及び組織において発 現されるようである。Charoによれば、MCP−1の標的は、単球及び好塩 基球に限定されており、そこでMCP−1は、MCP−1レセプタ、Gタンパク 質結合レセプタを介してカルシウム流動(flux)を誘発する。Shyy Y−J 等(1990;Biochem Biophys Res Commun 16 9:346−351)は、ホルボールエステル処理による内皮細胞培地における MCP−1の誘発、及びアテローム発生との関連の可能性について報告している 。他の2つの近縁関係にあるタンパク質(MCP−2、MCP−3)は、ヒト骨 肉腫細胞株から精製された。MCP−2及びMCP−3はMCP−1とそれぞれ 62%及び73%のアミノ酸配列の同一性を有し、単球に対するその化学誘因物 質特異性をMCP−1と共通のものとしている。 MIP−1α及びMIP−1βは、初めに剌激されたマウスのマクロファージ 株細胞から精製され、通常の組織に注入されると炎症反応を誘発した。そして、 少なくとも3つの異なる非対立遺伝子が、ヒトMIP−1αをコードし、異なる 7つの遺伝子がMIP−1βをコードする。MIP−1α及びMIP−1βは6 8〜69アミノ酸からなり、これらのアミノ酸の約70%が、その酸性、成熟分 泌型について同一である。これらのタンパク質は双方共に、剌激されたT細胞、 B細胞、及び単球においてミトゲン、抗−CD3、及び内毒素に応じて発現され 、また両ポリペプチドはへバリンを結合する。両分子は単球を剌激し、MIP− 1αはT細胞のCD8サブセット及び好酸球を化学誘因し、MIP−1βはT細 胞のCD4サブセットを化学誘因する。マウスにおいては、これらのタンパク質 が骨髄造血を刺激することが知られている。 I−309はヒトγ−δT細胞株からクローニングされ、マウスからクローニ ングされたT細胞活性化遺伝子3(TCA3)と42%のアミ ノ酸同一性を示している。これらの2つのタンパク質の5′フランキング領域の 間には、かなりのレベルのヌクレオチド相同性が存在しており、他のケモカイン においては見られない特別なシステイン残基の対を共通に持っている。このよう な類似性は、I−309とTCA3とが、時間の経過のうちに配列及び機能が分 かれた種のホモログであることを示唆している。 RANTESは、C−Cケモカインの一種であって、発現されるのはT細胞( B細胞では発現されない)、血小板、ある種の腫瘍細胞株、及び刺激されたリウ マチ滑膜線維芽細胞においてである。後者においては、IL(インターロイキン )1及びIL4、形質転換神経因子及びインターフェロンγにより調節される。 T細胞からクローニングされたcDNAは、N結合型グリコシル化を欠いた基本 的な8kDのタンパク質をコードし、白血球、単球、好塩基球、及び好酸球に影 響を与え得る。RANTESのmRNAの発現は、T細胞刺激により実質的に低 減する。 他の組織の炎症の場台と同様に、単球、マクロファージ、好中球、及び好酸球 を含む白血球が、膵臓の炎症を起こした領域に浸潤する。白血球の主たる役割は 炎症によって生ずる異物を除去することであるが、炎症部位に他の細胞を動員す るサイトカイン類も分泌する。単球及びマクロファージは強力な酸化剤やプロテ アーゼを作り出すが、これが組織損傷をもたらすこともある。 ケモカインファミリーは、異なる異常状態、炎症若しくは疾病状態における白 血球動員を説明するために必要不可欠の細胞特異性を有している。第1に、ケモ カインは内皮細胞上の特定の接着分子の発現を媒介する。第2に、ケモカインは 、特定の細胞タイプを活性化する化学誘因物質因子の勾配を作り出す。更に、ケ モカインは特定の細胞タイプの増殖を刺激し、特定のレセプタを保有する細胞の 活性化を調節する。これら の何れもが、標的細胞に対する高い特異性を説明している。 ケモカイン分子について説明している文献には、“Scha11 TJ ( 1994) Chemotactic Cytokines: Targets for Therapeutic Deve1opment. International Business Communicati ons, Southborough MA pp 180−270”及び“ Paul WE(1993)Fundamental Immunology, 3rd Ed. Raven Press, NY pp 822−8 26”がある。 膵臓は、本発明のケモカインの由来する器官で、エキソクリン組織とエンドク リン組織とからなる。下方向に順番に、エキソクリン部分は、葉、小葉、腺房と して知られている機能的分泌単位に分かれている。全ての腺房は最終的に、十二 指腸に流れ込む前に、肝臓からの胆管と結合する主膵管の中に流れ込む、腺房細 胞は膵臓の80%を占め、消化を助ける酵素の不活性型及び活性型の何れかを分 泌する。小導管の上皮細胞は、タンパク質、炭水化物及び脂肪の消化のための酵 素と共に、大量の重炭酸イオン及び水を分泌する。最も重要で、かつ量の多いタ ンパク質分解酵素は、トリプシン、キモトリプシン、カルボキシペプチダーゼ、 エラスターゼ、アミラーゼ、膵臓リパーゼ、及びホスホリパーゼである。アセチ ルコリン、ガストリン、コレシストキニン(CCK)、及びセクレチンは、腺房 の分泌を調節する。 エンドクリン膵臓はランゲルハンス島からなり、ランゲルハンス島の細胞は、 エキソクリン小胞から分離され、膵臓全体に分布している。島を構成する様々な タイプのエンドクリン細胞の機能は、タンパク質、炭水化物、及び脂肪の代謝に 関与するホルモンを分泌する。主なエンドクリン細胞はα、β、及びδ細胞であ り、その他の細胞として、C細胞、 EC細胞、及びPP細胞がある。α細胞はグルカゴンを分泌する。β細胞はイン スリンを分泌する。δ細胞はソマトスタチン及び血管作用性腸ペプチド(VIP )を分泌する。C細胞の機能は未知であり、EC細胞及びPP細胞は各々、セロ トニン及び膵ポリペプチドを分泌する。 膵臓の炎症及び膵臓炎は、臨床的な診断基準により急性と、慢性の何れかに分 類され得る。その治療については、急性膵臓炎は治癒可能なことが多く、その機 能も完全に回復させることが可能である。慢性膵臓炎の場合には、永久に障害が 残る事が多い。炎症が生ずる機構は正確にはわかっていない。しかし、その原因 となるものを挙げると、アルコール摂取、胆管の病気、手術による障害、及び遺 伝性膵臓炎がある。理論の一つによれば、自己消化、即ち十二指腸内でなく膵臓 内でのタンパク質解酵素の早発性の活性化により、膵臓炎が引き起こされる。 糖尿病は、最も重要な膵臓疾患である。インシュリン非依存性糖尿病(NID DM)の臨床的症状は3つの異なる段階で進行する。第1段階では、血漿のグル コースレベルは変化しないが、インスリンの増加時のインスリン抵抗性がはっき りと現れる。第2段階では、インスリン抵抗性が悪化し、グルコース不耐性が、 食後の高血糖としてはっきり現れる。第3段階では、インスリン抵抗性が安定し 、インスリン分泌が低下し、高血糖状態が進み、顕性の糖尿病であることが明ら かとなる。NIDDMの患者は、疾病状態が悪化し、自己免疫障害の潜伏性の発 症の後だいぶ時間が経過するまで、臨床的症状を示さないことが多い。 NIDDMや他の膵臓の異常の診断のための現在の技術は、主に臨床的な症状 の観察、若しくは人体組織または体液の、ホルモン、ポリペプチドまたは様々な 代謝物質についての血清学的な分析に大きく依存している。残念ながら、このよ うな症状や分析は、病気の初期段階では行われず、血清学的な分析では、侵入性 の疾病の症状と、それと重複または 非常に類似した範囲を有する他の症状との区別が、必ずしもつくわけではない。 従って本発明のNIDDMの膵臓に関係する新規なケモカインの核酸配列及びア ミノ酸配列を、病理学的な初発性の診断や、この疾病を治療するための医薬品の 開発に利用することが可能である。 膵臓の解剖学、病理学、及び疾病について説明している文献には、“Guyt on AC(1991) Textbook of Medical Phys io1ogy, WB Saunders Co,Philadelphia” 、“Isselbacher,KJ et al. (1994)Harris on’s Principlesof Internal Medicine” 、“Johnson KE(1991)Histo1ogy and Ce11 Bio1ogy”及び“The Merck Manua1 of Diag nosis and Therapy, Merck Research La boratories, Rahway, NJ”等がある。発明の開示 本発明は、インシュリン非依存性糖尿病(NIDDM)膵臓ライブラリに由来 するcDNAから同定された新規なケモカイン、及びこの新規なケモカインの核 酸配列及びアミノ酸配列の、膵臓の疾病の研究、診断、予防、及び治療における 利用に関する。本発明のこの新規なケモカインは、コンピュータによるアミノ酸 配列アライメントの検索によりインサイト社クローン273061ではじめに同 定された。このケモカインは99アミノ酸の長さを有し、C34及びC35において 一定のシステイン残基を有し、ヒトmcp−1の予測アミノ酸配列と約66%の アミノ酸配列の類似性を有する(GenBank GI 487124; Shyy Y-J et al.(1990) B iochem Biophys Res Commun 169:346-351)。この新規なケモカインの核 酸配列は、本明細書においてmcp−4なる符号で示され、配列番号:1として 示されており、配列番号:2のMCP−4に対するアミノ酸配列をコードする。 本発明は、MCP−4と単球走化性性タンパク質MCP−1の間の相同性、及び MCP−4のケモカインを定義づける残基C34及びC35に部分的に基づいている 。 mcp−4をコードする完全なポリヌクレオチドを用いて、臨床的な症状や組 織の破壊が顕在化する前に、NIDDMを含む膵臓関連の疾病の診断の基礎を築 くことができる。また、このポリヌクレオチドを用いて、過剰な自己免疫を患う 患者のゲノムのヌクレオチド配列の発現を抑制または抑止し、特に膵臓組織の破 壊を予防するのに役立つアンチセンス分子を設計することができる。本発明はま た、宿主細胞または動物の形質転換に用いることができる発現べクターへのポリ ヌクレオチドの挿入にも関係する。このような遺伝子組換え宿主を、コードされ たMCP−4の産生と回収のために用いることもできる。 本発明は、免疫病の患者に対する白血球増殖の誘発のための精製MCP−4の 投与もその範囲に含む。本発明では、MCP−4に結合する他のアンタゴニスト またはインヒビターの同定や抗体の産生のために同じMCP−4を利用する。抗 体、アンタゴニスト、またはインヒビターを過敏性の患者に用いて、MCP−4 が白血球の増殖を誘発したり、特定の炎症部位にしたりしないようにし、免疫反 応をダウンレギュレートしたり、単球、マクロファージ、及びT細胞が、炎症を 引き起こすタンパク質分解性の酵素を分泌しないようにすることもできる。本発 明の範囲には、NIDDMが、それに類似した生化学的または免疫学的特徴を備 えた疾病状態の診断、予防または治療のためのポリペプチド、抗体、アンタゴニ ストまたはインヒビターを含む医薬品組成物が含まれる。前述の疾病状態には、 ウィルス感染、細菌感染、真菌または寄生虫感染や、 アレルギー反応やまたは喘息反応や、外傷による機械的な組織の損傷や、動脈硬 化症、アテローム発生または膠原病や慢性関節リウマチ、白血病、リンパ腫、ま たは癌腫のような遺伝病や、他の白血球、特に単球、マクロファージ及びT細胞 が関与する疾病状態が作られる。 このmcp−4ポリヌクレオチド配列、またはそのオリゴヌクレオチド、フラ グメント、部分またはアンチセンスを、細胞及び組織におけるmcp−4mRN Aの性質は定量のための診断的アッセイに用いることができる。例えば、このm cp−4を遺伝子発現における異常を診断するための溶液ベース、膜ベース、ま たは組織ベースの技術におけるハイブリダイゼーションや増幅のために用いるこ とができる。本発明は更に、精製ポリペプチドをポジティブコントロールとして 使用し、抗−MCP−4抗体を利用する天然MCP−4の検出のための診断的ア ッセイも提供する。このような抗体は、MCP−4の異常発現に関係する疾病状 態の検出のための溶液ベース、膜ベース、または組織ベースの技術において使用 することができる。 MCP−4、アンチセンス分子、抗体、アンタゴニスト、またはインヒビター を、治療目的で使用することもできる。例えばこれらを通常組織の炎症のような データに関係するMCP−4の異常活性を中和したり、白血球増殖を刺激する目 的で用いることができる。本発明はまた、mcp−4の異常発現が関係する疾病 状態の治療のための医薬品組成物も提供する。このようなものには天然MCP− 4に結合し得る抗体、アンタゴニスト、またはインヒビターと共に、mcp−4 の転写や翻訳を抑制し得るアンチセンス分子が組換えMCP−4が含まれる。図面の簡単な説明 第1図はNIDDM膵臓からの人間の新しいケモカインの核酸配列及 びアミノ酸配列を示す。そのアラインメントはMacDNAsis (商標)ソ フトウェア(Hitachi Software EngineeringCo .,Ltd.San Bruno CA)を用いて生成された。 第2図はMCP−1(GenBank GI 487124; Shyy Y −J et al. (1990)BiochemBiophys Res Commun 169:346−351)とMCP−4との間のアミノ酸配列類 似性を示す。そのアラインメントはDNASTARソフトウェア(DNASTA R Inc. Madison WI)のマルチ配列アラインメントプログラム を用いて生成された。発明の詳細な説明 本発明は膵臓組織において発現される新規のケモカインに関する。ここで用い られるように、小文字(mcp−4)における新しいマクロファージ走化性タン パク質に対する略語は核酸配列を示し、大文字(MCP−4)はアミノ酸配列を 示す。 ここで用いられる核酸配列は、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド或いはポリ ヌクレオチド配列及びそのフラグメントであり、一本鎖或いは2本鎖であり、セ ンス或いはアンチセンス鎖であるゲノミック或いは合成起点のDNA或いはRN Aを示す。同様に、ここで用いられるアミノ酸配列は、オリゴペプチド、ぺプチ ド、ポリペプチド或いはタンパク質配列を示す。 ここで用いられるMCP−4は自然発生或いは異型における牛、羊、豚、馬、 ねずみ及び好適には人間を含む任意の種からの、或いは自然、合成、半合成ある いは組み換えの何れかの任意の発生原からのMCP−4を示す。好適なMCP− 4変異体は第1図に示されるMCP−4アミ ノ酸配列に対して少なくとも80%のアミノ酸配列類似性を有する変異体であり 、別の好適なMCP−4変異体は少なくとも90%のアミノ酸配列類似性を有す る変異体であり、別の好適なMCP−4変異体は少なくとも95%のアミノ酸配 列類似性を有する変異体である。 MCP−4は第2図においてMCP−1及びMCP−4により示される最終的 な2つのシステインモチーフC34及びC35を含むケモカインである。ケモカ インは白血球の増殖及び遊送に伴い、免疫系の細胞ばかりでなく損傷した或いは ストレスを受けた細胞によっても生成されることが知られている。 ここで用いられる用語「自然発生」は、自然中に見いだされるmRNA配列を 有するMCP−4を示す。同様に用語「生物学的活性」は自然発生MCP−4の 構造的、調節的或いは生化学的機能を有するMCP−4を示す。同様に「免疫学 的活性」は適切な動物或いは細胞における特定の免疫反応を誘発するための、さ らには特定の抗体と結合するための自然、組み換え或いは合成MCP−4、また はその任意のオリゴペプチドの能力として定義される。 ここで用いられる用語「誘導体」はmcp−4、即ちコード化されたMCP− 4の化学修飾を示す。そのような修飾の例示は、アルキル基、アシル基或いはア ミノ基による水素の置換である。mcp−4誘導体は、例えば単球の化学誘引の ような、C−Cケモカインの本質的な生物学的特性を保有するポリペプチドをコ ード化する。 ここで用いられる用語「精製される」は自然環境から取り除かれ、自然に結合 される少なくとも1つの他の成分で分離された、核酸配列或いはアミノ酸配列の 分子を示す。MCP−4コード化配列 MCP−4の核酸配列及び予測アミノ酸配列が第1図に示される。本発明によ り、MCP−4のアミノ酸配列をコード化する任意のヌクレオチド配列は、MC P−4を発現する組み換え分子を生成するために用いることができる。ここで記 載する特定の実施例では、mcp−4はまず分離され、Incyte C1on e 273061内においてインシュリン非依存性糖尿病(NIDDM)膵臓ラ イブラリから同定される。 DNA配列化に対するモデルは当技術分野ではよく知られており、DNAポリ メラーゼIのクレノウフラグメント、すなわちSequenase(登録商標) (US Biochemical Corp,Cleveland OH)、T aqポリメラーゼ(Perkin Elmer, Foster City CA)、熱安定性T7ポリメラーゼ (Amersham, Chicago IL)或いは組み換えポリメラーゼとGibco BRL(Gaithers burg MD)により販売されるELONGASE Amplificati on Systemのようなプルーフリーディングエキソヌクレアーゼとの組み 合わせのような酵素を用いて、一本鎖及び二本鎖テンプレートの両方に対して発 現された、対象となるDNAテンプレートにアニールしたオリゴヌクレオチドプ ライマからDNAを延長する。連鎖停止反応生成物は電気泳動を用いて分離され 、その組み込まれた、標識された先駆物質を介して検出される。機械化された反 応調整法、配列化及び解析における最近の改善により、一日あたりに画定できる 配列の数は拡大している。好適には、そのプロセスはHamilton Mic ro Lab 2200(Hamilton, Reno NV),Pelti er Thermal Cycler(PTC200;MJ Research ,Watertown MA)及びBiosystems(FosterCit y CA)Catalyst800及び377、さらには373 DNA配列器のような装置を用いて自動化される。 任意の特定cDNAライブラリの品質は、cDNAsのパイロットスケール解 析を行い、べクタ、ラムダ或いはE.coliDNA、ミトコンドリアDNA或 いは反復DNAを含むクローンのパーセンテージ及び公開データベースに厳密に 或いは相同的に一致するクローンのパーセンテージを検査することにより判定で きる。 mcp−4ポリヌクレオチド配列の延長 mcp−4のポリヌクレオチド配列は、部分的なヌクレオチド配列と、プロモ ータや調節エレメントのような上流の配列を検出するための周知の様々な方法を 利用して延長され得る。Gobinda et al(1993; PCR Methods Applic 2:318-22) の論文には、既知の部位に隣接する未知の配列を検索するための一般的なプライ マを利用する直接的な方法として、「制限部位」ポリメラーゼ連鎖反応法(PC R)が開示されている。この方法では、初めにゲノムのDNAの増幅が、リンカ ー配列に対するプライマ及びプライマに特異的な既知の領域の存在の下で行われ る。増幅された配列は、同じリンカープライマ及び一回目より内部の部位に特異 的な別のプライマの存在の下で、2回目のPCR処理を受ける。各PCR処理の 産物は、適当なRNAポリメラーゼを用いて転写され、逆転写酵素を用いて配列 決定される。 逆PCR法は、既知の領域に基づいて多岐したプライマを用いて配列を増幅ま たは延長するために利用される(Triglia T et al (1988)Nucleic Acids Res 16 :8186)。このプライマは、OLIGO(登録商標)4.0(1992; National Bio sciences Inc,Plymouth MN)、または他の適当なプログラムを用いて、22〜 30ヌクレオチドの長さを有し、GCを50%以上含み、約68〜72℃の温度 で標的配列にアニールするように設計され得る。この方法では、いくつかの制限 酵素を用いて、遺 伝子の既知の領域にある適当なフラグメントを生成する。フラグメントは、分子 内連鎖反応により環状にされ、PCR用の鋳型として使用される。 キャプチャPCR法(Lagerstrom M et al (1991)PCR Methods Applic 1:111- 19)は、ヒト及びイースト菌の人工染色体(YAC)DNAにおける既知の配列 に隣接するDNAフラグメントをPCR増幅するための方法である。キャプチャ PCR法でも、多数の制限酵素による切断及びPCRの前にDNA分子の未知の 部分に工学的処理をなされた二鎖の配列を入れるライゲーションが必要である。 Parker JD et al (1991; Nucleic Acids Res 19:3055-60)による歩行(walk ing)PCR法は、未知の配列の検索を可能にする標的とされた遺伝子の歩行の ための方法である。PromoterFinder(商標)というClontech社( Palo Alto CA)製の新しいキットは、PCR、入れ子状態のプライマ及びPro moterFinderライブラリを用いて、ゲノムのDNAにおいて歩行を起 こさせる。この方法では、ライブラリのスクリーニングが不要であり、イントロ ン−エキソンの接合部を見つけるのに役立つ。 別のPCR方法は、1996年6月7日出願のGuegler他による米国特許第0 8/487, 112号の「Improvement Method for Obtaining Full Length c DNA Sequence」があり、ここで参照して取入れている。このPCR方法はXL− PCR(商標)(Perkin Elmer,Foster City CA)を用いて、ヌクレオチド配列 を増幅し、延長する。 完全長cDNAのスクリーニングのための好適なライブラリは、より大きいc DNAを含むようにサイズ選択されたものである。また、ランダムに初回刺激を 受けたライブラリは、それが遺伝子の5'及び上流の領域を含む配列をより多く 含んでいるという点で好適である。ランダムに 初回剌激を受けたライブラリは、オリゴd(T)ライブラリでは完全長cDNA が作れないような場合に特に役立つものであり得る。ゲノムのライブラリは、5 'の翻訳されない調節領域に向かって延長する場合に役立つ。 サイズの大小の分析、配列決定のヌクレオチド配列の確認、若しくはPCR生 成物のヌクレオチド配列の確認のための新しい方法は、キャピラリ電気泳動法で ある。高速シークエンシング用のシステムは、PerkinElmer,Beckman Instrumen ts (Fullerton CA)及び他の会社で発売されている。キャピラリシークエンシ ングでは、電気泳動による分離のための流動性のポリマー、レーザーで活性化さ れる4つの異なる蛍光性の染料(それぞれが各ヌクレオチドに対応している)、 及びCCDカメラによる放出された光の波長の検出が利用される。アウトプット /光強度は、適当なソフトウェア(例えばPerkin Elmer製のGenotyper (商標)及びSequence Navigator(商標))を用いて電気信 号に変換され、サンプルを負荷するところからコンピュータ分析、電子的なデー タの表示に至るまでのプロセス全体はコンピュータで制御される。キャピラリ電 気泳動法は、特定のサンプルにおいて僅かにしか存在し得ない小さなDNA断片 の配列決定を行うのに特に適している。再現可能な配列決定としてM13ファー ジDNAの最大350塩基対を30分で配列決定したことが報告されている(Ru iz-Martinez MC et al(1993)Anal Chem 65:2851-8)。mcp−4の発現 本発明によれば、MCP−4、及びそのポリペプチドの断片、溶解タンパク質 あるいはその機能的な等価物をコードするmcp−4ポリヌクレオチド配列が、 適切な宿主細胞でMCP−4の発現をもたらす組換えDNA分子を作り出すため に使用されうる。遺伝暗号固有の同義性のた めに、同一の、及び機能的に等価なアミノ酸配列をコードする他のDNA配列も 適切な宿主細胞におけるMCP−4のクローニングや発現のために用いられ得 る。当業者には理解されようが、自然発生のコドンには含まれていないMCP− 4をコードするヌクレオチド配列を作り出すことは有利であり得る。特定の原核 細胞あるいは真核細胞の宿主によって好まれるコドン(Murray E等(1 989)Nuc Acids Res17:)、例えば、MCP−4発現速度を 増加させるような、あるいは自然発生の配列からの転写物より長い半減期のよう な望ましい特性を有する組換えRNA転写物が生成されるようなコドンを選択す ることができる。 同様に、本発明の範囲には、中程度から最高度の厳格な条件のもとで、図1の ヌクレオチド配列にハイブリッド形成可能なポリヌクレオチド配列が含まれる。 ハイブリッド形成条件は、WahlとBerger(1987、Methods Enzymol 152:399−407)やKimmel(1987、Me thods Enzymol 152:507−11)が教えるように、核酸複 合体の溶解温度(Tm)に基づく。そして「厳格性」の定義は以下のように与え られる。 「最大の厳格性」は、Tmが−5℃(プローブのTmが5℃未満)の場合に、 「高い厳格性」はTmが5〜10℃の場合に、「中程度の厳格性」はTmが10 〜20℃の場合に、「低い厳格性」はTmが20〜25℃の場合に通常要求され る。当業者には理解されようが、最大の厳格性でのハイブリダイゼーションは、 同一のポリヌクレオチド配列を識別するか、あるいは検出するために使われるが 、中程度(か、あるいは低い)厳格性でのハイブリダイゼーションは、類似か、 あるいは近縁なポリヌクレオチド配列を識別するか、あるいは検出するために使 われる。「ハイブリッド形成(ハイブリダイゼーション)」なる用語は、本明細 書においては、「核酸鎖が塩基対により相補的な鎖と結合するプロセス」(Co ombs J (1994) Dictionary of Biotechn ology, Stockton Press, New York NY)を 意味し、また増幅プロセスはDieffenbach CW and GS D veksler(1995, PCR Primer, a Laborato ry Manual, Cold Spring Harbor Press, Plainview NY)に記載されているようにPCR法を用いて実行さ れる。これらの文献を参照されたい。 本明細書において、「欠失」なる用語は、それぞれ、1または2以上のヌクレ オチドあるいはアミノ酸残基が欠落しているヌクレオチドあるいはアミノ酸配列 の変化と定義される。 本明細書において、「挿入」あるいは「付加」なる用語は、自然発生mcp− 4を比較したとき、1または2以上のヌクレオチドやアミノ酸残基が追加されて いるようなヌクレオチドやアミノ酸配列の変化を意味する。 本明細書において、「置換」なる用語は、1または2以上のヌクレオチドまた はアミノ酸残基が、それぞれ異なるヌクレオチドやアミノ酸残基と置き換わるよ うな変化を意味する。 本発明に基づいて用いることのできる変形されたmcp−4ポリヌクレオチド 配列は、同一物若しくは機能的に等しいmcp−4をコードするポリヌクレオチ ドを結果としてもたらす異なるヌクレオチド残基の削除、挿入、若しくは置換を 含む。タンパク質も、又、静的変化を産生しかつ機能的に等価なMCP−4を結 果としてもたらすアミノ酸残基の削除、挿入、若しくは置換を示すこともある。 意図的なアミノ酸の置換は、MCP−4の生物学的な活性が保持される限り、残 基の、極性、変化、 可溶性、疎水性、親水性、及び/若しくは両親媒性の性質の共通性に基づいて行 うことができる。例えば、負に帯電したアミノ酸は、アスパラギン酸とグルタミ ン酸を含み、正に帯電したアミノ酸は、ロイシンとアルギニンとを含み、同じ親 水性の値を有する帯電していない極性へッドグループを備えたアミノ酸は、ロイ シン、イソロイシン、バリン、グリシン、アラリン、アスパラギン、グルタミン 、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、及びチロシンを含む。 本発明の範囲内には、mcp−4のアリルが含まれる。本明細書中の記載例用 いられているように、「アリル」若しくは「アリル配列」は、mcp−4の変化 した形である。アリルは、突然変異、即ち、核酸配列の変化から生じ、一般に、 その構造若しくは機能が変化したり変化しなかったりする変形したmRNA若し くはポリペプチドを産生する。任意の与えられた遺伝子は、対位形式を、持たな いか、1つ持つか、複数個持つ。アリルを引き起こす共通の突然変異は、通常、 アミノ酸の削除、挿入、若しくは置換に起因する。これらのタイプの変化の各々 は、単独で、若しくは、他のものと組み合わされて、1つの与えられた配列内で 1回若しくは複数回生ずる。 本発明のヌクレオチド配列は、限定を意図するものではないが、遺伝子生成物 のクローニング、プロセッシング、及び/又は発現を変化させる変更をを含む様 々な理由によって、mcp−4コーディング配列を変化させるために開発される 。例えば、突然変異は、当業者に良く知られた、例えば、部位特異的な変異誘発 といった技術を用いて、導入されて、新たな制限部位を挿入し、グリコシル化パ ターンを変更し、コドンの優先を変えるために用いられても良い。 本発明の他の実施例では、mcp−4の自然発生の、変形された、若しくは遺 伝子組換えによる配列が、合成タンパク質をコードするために、 非同相の配列と結合されても良い。例えば、MCP−4活性のインヒビターに対 するペプチドライブラリーをスクリーニングするために、商業的に利用できる抗 体によって認識される非同相のエピトープを発現するキメラMCP−4タンパク 質をコードするのに有益である。合成タンパク質は、MCP−4配列と、非同相 タンパク配列との間に配置された切断部位を含むように製造され、MCP−4が 、非同相の半分(片割れ)から切断されて精製されても良い。 本発明の更に他の実施例では、mcp−4のコード配列が、当業者に良く知ら れた化学的な方法を用いて、全体若しくは一部が合成される(See Caru thers et al.(1980)Nuc Acids Res Symp Ser 7:215−233;Crea and Horn(1980)Nu c Acids Res 9:2331;Matteucci and Car uthers(1980)Tetrahedron Lett 21:719; and Chow and Kempe(1981)Nuc Acids Re s 9:2807−2817)。代わりに、タンパク質それ自身が、化学的な方 法を用いて、生み出されて、MCP−4アミノ酸配列を全体若しくは部分的に合 成することもできる。例えばペプチドは、固相技術を用いて合成され、分離用高 性能液体クロマトグラフによって樹脂から切断され、精製される(eg,Cre ighton(1983)Proteins Structures And Molecular Principles,WH Freeman and Co,New York NY)。合成ペプチドの組成物は、アミノ酸分析若 しくはシーケンシングによって確認される(eg, the Edman de gradation procedure;Creighton,supra) 。 直接ペプチド合成が、様々な固相技術を用いて実行され、(Robe rge JY et al.(1995)Science 269:202−2 04)、自動化された合成が、例えばアプライド・バイオシステム431Aペプ チドシンセサイザを用いて、製造業者によって提供された命令に基づいて、行わ れても良い。加えて、MCP−4若しくはその任意の部分のアミノ酸配列が、直 接合成、及び/若しくは、その他のケモカイン配列若しくはその任意の部分と化 学的な方法によって組み合わされる合成の間に、変形されて、変異体ポリペプチ ドが生成される。発現組織 生物学的に活性なMPC−4を発現させるために、MCP−4若しくは機能的 に等価なものに対するヌクレオチド配列コードが、適切な発現べクター、即ち挿 入されたコード配列の転写及び翻訳のために必要なエレメントを含むべクター内 に挿入される。 当業者に良く知られた方法が用いられて、MCP−4コード配列及び適切な転 写若しくは翻訳コントロールを含む発現べクターが構築される。これらの方法は 、in vitro組換えDNA技術、合成技術、及びin vivo組換え若 しくは遺伝子組換えを含む。そのような技術は、Maniatis et al .(1989)Molecular Cloning.A Laborator y Manual,ColdSpring Harbor Press,Pla inview NY and Ausubel FM et al.(1989 )Current Protocols in Molecular Bio1 ogy,John Wiley & Sons,New York NYに記載 されている。 様々な発現べクター/宿主組織が用いられて、mcp−4コード配列を含み且 つ発現するために用いられる。これらには、限定を意図するも のではないが、組換えバクテリオファージ、プラスミド若しくはコスミドDNA 発現べクターと共に変換されたバクテリア、イースト菌発現べクターと共に変換 されたイースト菌、ウィルス発現べクター(例えばバキュロウィルス)によって 感染させられた昆虫細胞組織、ウィルス発現べクター(例えばカリフラワーモザ イクウィルス:CaMV、タバコモザイクウィルス:TMV)が移入された植物 細胞組織若しくはバクテリア発現べクター(例えば、Di若しくはpVR322 プラスミド)と共に変換された植物細胞組織、若しくは動物細胞組織などが含ま れている。 これらの組織の「制御エレメント」若しくは「調節シーケンス」は、それらの 長さ及び特異性が変化し、べクター、エンハンサー、プロモーター、及び3'非 翻訳領域の、転写及び翻訳を実行するために宿主細胞のタンパク質と相互作用を 起こす翻訳されていない領域、である。用いられたべクター組織及び宿主に応じ て、構成性及び誘導性のプロモータを含む、任意の個数の適切な転写及び翻訳エ レメントが、用いられても良い。例えば、バクテリア組織をクローニングする時 、誘導性プロモーターpBluescript(商標)ファージミド(Stra tagene,LaJolla CA)のハイブリッドlacZプロモータ、p trp−lacハイブリッド及びそれらに類似するもの等の、誘導性プロモータ が用いられる。バキュロウィルス・ポリヘドリン・プロモーターが、昆虫の細胞 で用いられる。植物の細胞のゲノム(例えば、熱衝撃、RUBISCO、及び、 貯蔵タンパク質遺伝子)から導かれた、若しくは、植物ウィルス(例えば、ウィ ルスプロモータ若しくはリーダー配列)から導かれたプロモータ若しくはエンハ ンサが、べクター内にクローニングされる。ほ乳類の細胞組織内では、ほ乳類遺 伝子からの、若しくは、ほ乳類ウィルスからのプロモータが、最も適している。 mcp−4の複数のコピーを含む細胞ラインを生み出す必要がある場合には、S V40 若しくはEBVに基づくべクターが適切な選択可能なマーカーと共に用いられて も良い。 バクテリア組織内では、多くの発現べクターが、MCP−4に対して意図され た使用目的に応じて選択される。例えば、MCP−4の大量な抗体の誘導に対し て必要とされるとき、既に精製された融合タンパク質の高いレベルの発現に対し て指向性の高いべクターが望ましい。その様なべクターには、限定を意図するも のではないが、E−coliクローニング及び発現べクターPbluescrp iript (商標)(薄相遺伝子)があり、その中では、mcp−4コーディ ング配列がフレーム内のベクターへ、アミノ終端Metと、β−ガラクトシダー ゼの後続の7個の残基とに対するシーケンスを伴って結合され、ハイブリッドタ ンパク質が産生され、pINべクター(Van Heeke & Schust er (1989)J Biol Chem 264:5503−5509)、 及び、それらに類似するものが含まれている。また、pGEXべクター(Pro mega,Madison WI)が、グルタチオンS−トランスフェラーゼ( GST)を伴った融合タンパク質として、異なるポリペプチドを発現するために 用いられる。一般的に、そのような融合タンパク質は可溶性であり、吸収によっ て溶解された細胞から容易に精製されて、グルタチオン−アガローズビーズとな り、次に、自由なグルタチオンの存在下で溶出される。その様な組織内で作られ たタンパク質は、ぺパリン、トロンビン若しくはファクタ−XAプロテアーゼ切 断部位を含むように設計されていて、注目されているクローニングされたポリペ プチドが、GSTの半分から必要に応じて切断されるようになっている。 イースト菌の中では、(Saccharomyces cerevisiae )、多くの、アルファ因子、アルコールオキシターゼ、及びP BH等の構成性若しくは誘導性プロモータを含むべクターが用いられる。参考の ために、「Ausubel et al.(supra)and Grant et al.(1987)Methods Enzymol.153:516− 544」が参照される。 植物の発現べクターが用いられる場合、MCP−4コーディングシーケンスの 発現が、多数のプロモータの任意のものによってドライブされる。例えば、Ca MVの35S及び19Sプロモータ等のウィルスプロモータ(Brisson et al.(1984)Nature 310:511−514)は、単独で 、若しくはTMVからのオメガリーダーシーケンスと組み合わされて、用いられ る(Takamatsuet al.(1987)EMBO J 6:307− 311)。代わりに、RUBISCOの小さいサブユニットの様な植物プロモー タ(Coruzzi et al.(1984)EMBO J 3:1671− 1680;Broglie et al.(1984)Science 224 :838−843)、若しくは熱衝撃プロモータ(Winter J and Sinibaldi RM(1991)Results Probl Cell Differ 17:85−105)が用いられる。これらの構成は、DNA トランスフォーメーション若しくは病原体仲介移入によって植物細胞内へ導入さ れる。これらの記述を復習するために、「Hobbs S or Murry LE in McGraw Yearbook of Science and Technology(1992)McGraw Hill New Yor k NY,pp191−196 or Weissbach and Weis sbach(1988)Methods for Plant Molecul ar Biology,Academic Press,New York N Y,pp421−463」が参照される。 mcp−4を発現するために用いることのできる他の発現組織は、昆虫の組織 である。その様な組織のあるもののうちで、「Autographa cali fornica」核酸ポリヘドロシスウィルス(AcNPV)が、べクターとし て用いられて、「Spodoptera frugiperda」細胞若しくは 「Trichoplusia」の幼生内の異なる遺伝子を発現するために用いら れる。mcp−4コーディング配列は、ポリヘドリン遺伝子等のウィルスの本質 的でない領域内にクローニングされ、ポリヘドリンプロモーターのコントロール のもとで配置される。mcp−4を成功裏に挿入することにより、ポリヘドリン 遺伝子が不活性的となり、コートタンパク質コートを持たない組換えウィルスを 作り出すことができる。次にこの組換えウィルスが、MCPー4が発現された「 S.frugiperda」細胞若しくは「Trichoplusia」幼生を 感染させるのに用いられる(Smith et al.(1983)J Vir ol 46:584;Engelhard EK et al.(1994)P roc Nat Acad Sci 91:3224−7)。 ほ乳類の宿主細胞内では、多くのウィルスベースの発現組織が用いられる。ア デノウィルスが発現べクターとして用いられる場合では、mcp−4コーディン ク配列が、遅いプロモータ及び3分節系リーダー配列から成るアデノウィルス転 移/翻訳コンプレックス内に結合される。ウィルスゲノムの本質的でないE1若 しくはE3領域内への挿入によって、感染させられた宿主細胞内のMCP−4を 発現することのできる生存可能なウィルスが達成される(Logan and Shenk(1984)Proc Natl Acad Sci 81:365 5−3659)。加えて、ラウス肉腫ウィルス(RSV)エンハンサ等の転移エ ンハンサが、ほ乳類の宿主細胞内での発現を増加させるために用いられて も良い。 特異的開始信号も、挿入されたmcp−4コーディング配列の効率の良い翻訳 のために必要とされる。これらの信号には、ATG開始コドンと隣接する配列と が含まれている。その開始コドン及び上流の配列と、mcp−4とが適切な発現 べクター内に挿入されている場合では、更に翻訳制御信号を必要とすることはな い。しかしながら、コーディング配列のみ、若しくはそのタンパク質のみが挿入 されている場合には、ATG開始コドンを含む外因性の転移制御信号が必要とさ れる。更に、開始コドンは、全体の挿入の転移を確実にするため、正しい読み出 しフレーム内になければならない。外因性の転移エレメントと開始コドンとは、 様々な由来源からのものであって良く、自然発生したもの及び合成されたものの 何れであっても良い。発現の効率は、細胞組織に適したエンハンサを含むことに よって強化されても良い(Scharf et al.(1994)Resul ts Probl Cell Differ20:125−62;Bittne r et al.(1987)Methods Enzymol 153:51 6−544)。 更に、宿主細胞の系統は、挿入された配列の発現を変更する能力に応じて、若 しくは、所望の形に発現されたタンパク質を処理する能力に応じて、選択されて も良い。その様なポリペプチドの変更は、限定を意図するものではないが、アセ チル化、カルボキシル化、グリコシル化、リン酸化、脂質化、アシル化が含まれ る。タンパク質の「プレプロ」形状を切断するポスト・トランスレーションプロ セスは、正しい挿入、折り曲げ、及び/若しくは、機能に対して、重要である。 CHO,HeLa,MDCK,293,WI38等の異なる宿主細胞は、特定の セル機構及びそのポスト・トランスレーション活性に対する特性機構を有し、導 入された異質のタンパク質を正しく変更及び処理するすることを確実にす るように選択される。 組換えタンパク質の長い期間に渡る高い収率の産生のためには、安定した発現 が好ましい。例えば、安定してmcp−4を発現する細胞ラインは、複製若しく は内因性発現エレメントと、選択可能なマーカー遺伝子のウィルスの源とを含む 発現べクターを用いて転換される。べクターの導入に続き、細胞は栄養価の高い 培地において1日から2日の間成長させられ、その後、選択的な培地に切り替え られる。選択可能なマーカーは、選択に対する耐性をもたらし、導入された配列 をそのDNAへ安定して結合させた細胞の特定を可能とする。細胞の耐性凝集塊 は、その細胞のタイプに適した組織培養技術を用いて増殖させることができる。 任意の数の選択組織が、転換された細胞ラインを修復するために用いることが できる。これらには、限定を意図するものではないが、へルペスシンプレックス ウイルスチミジンキナーゼ(Wigler et al.(1977)Cell 11:223)と、アデニンフォスフォリボシルトランスフェラーゼ(Low y et al. (1980)Cell 22:817)遺伝子が含まれ、こ れらの遺伝子は、各々tk−若しくはaprt−細胞内で用いられる。更に、代 謝拮抗物質、抗生物質、若しくは除草剤に対する耐性が、選択の基準として用い ることができ、例えば、dhfrは、メトトレキセートに対する耐性をもたらし (Wigler et al.(1980)Natl Acad Sci 77 :3567)、nptはアミノグリコシド・ネオマイシン及びG−418に対す る耐性をもたらし(Colberre−Garapin et al.(198 1)J Mol Biol 150:1)、als及びpatは、クロスルフロ ン及びフォスフィノトリシン・アセチル・トランスフェラーゼに対する耐性をも たらす(Murry supra)。更に別の選択できる遺伝子が記載され、例 えば、trpPは、 トリプトファン又はhisDの代わりにインドールを細胞が用いることを可能と し、ヒスチジンの代わりにヒスチノールを細胞が用いることを可能にする(Ha rtman and Mulligan(1988)Proc Natl Ac ad Sci 85:8047)。最近では、目に見えるマーカーを用いること が一般的になりつつあり、その理由は、βグルクロニダーゼ、アントシアニン、 及びルシフェリンが、トランスフォーマントを特定するためのみに用いられるだ けでなく、特定のべクター組織の特徴である過渡的なタンパク質の発現若しくは 安定なタンパク質の発現の量を測定するためにも用いられるからである(Rho des CA et al.(1995)Methods Mol Biol 55:121−31)。mcp−4を含む形質転換体の同定 マーカー遺伝子の発現の有無が、注目されている遺伝子の存在をも表すのであ るが、その存在及び発現が確認されなければならない。例えば、mcp−4がマ ーカー遺伝子配列内に挿入されている場合、組換え細胞(mcp−4を含む)が 、マーカー遺伝子の機能が存在しないことによって同定される。代わりに、マー カー遺伝子が、信号プロモータの制御のもとで、MCP−4シーケンスとタンデ ムに配置されても良い。マーカー遺伝子の導入若しくは選択に対応する発現は、 通常、十分にmcp−4の発現を表す。 代わりに、mcp−4及び発現MCP−4に対するコーディング配列を含む宿 主細胞が、当業者に良く知られた様々な手続きによって、同定されても良い。こ れらの手順は、限定を意図するものではないが、核酸若しくはタンパク質の検出 及び/若しくは測定に対する技術に対するメンブレン、溶液、若しくはチップベ ースの技術を含む、免疫検定技術、 DNA−DNA若しくはDNA−RNAハイブリダイゼーション及びタンパク質 バイオ検定を含む。 mcp−4ポリヌクレオチド配列の存在は、DNA−DNA若しくはDNA− RNAハイブリダイゼーション若しくはアンプリフィケーション(プローブ、タ ンパク質、若しくはmcp−4のフラグメントを用いる)によって検出できる。 検定に基づく核酸増幅には、mcp−4DNA若しくはRNAを含むトランスフ ォーマントを検出するためのmcp−4配列に基づくオリゴヌクレオチド若しく はオリゴマーを用いることが含まれている。本明細書中で用いられている「オリ ゴヌクレオチド」若しくは「オリゴマー」は、少なくとも約10個のヌクレオチ ド、多くの場合約60個のヌクレオチドの核酸配列を表し、より好ましくは約1 5から30のヌクレオチド、更により好ましくは約20から25個のヌクレオチ ドを、プローブ若しくはアンプリマとして用いることのできる核酸配列を表して いる。 MCP−4タンパク質生成物の発現は、走化性若しくはCa++移動度検定に よって生物学的に、若しくはウエスタンブロット、酵素結合免疫検定(ELIS A)等において免疫学的に、評価することができる。 「Falk WR et al.」(1980,J Immunol Met hods 33:239)は、最初に48−ウェルのマイクロ走化性チャンバを 用いて、走化性の活性の評価に関して説明した。この検定では、発現されたケモ カインは、ポリカーボネートフィルタの一方のサイドの媒体内に配置され、特定 の集団の細胞が、このフィルターの反対のサイドの同じ媒体内に懸濁された。十 分なインキュベート時間によって、細胞は、ケモカインの濃度勾配に応じてフィ ルタを移動した。このフィルタが、各ウエルから回収され、ケモカインに面する フィルタのサイドに張り付いた細胞が、分類され、計数された。 その様な検定で用いられる細胞の集団は、静脈穿刺によって得られる血球細胞 、若しくは、望まれない集団の表面の分子に特異的な抗体を用いた濃度勾配遠心 分離及び/若しくは負の選択によって得られた好中球周辺血液の単核細胞、及び 、リンバ球の栄養価の高い集団、を含む。例えば、CD4+を伴うT細胞の集団 のインキュベートと、CD4+と結合したT細胞の分離とが、CD8+の栄養価 の高いT細胞の集団を結果としてもたらす。 好中球及び単核細胞の非走化性の活性を検定するために、試験には、アクチン 重合化、呼吸バーストの活性の増加、アズロフィリック・グラニュールの脱顆粒 、若しくはCa−−の流動化の測定が含まれ、且つそれらの測定の結果を標準的 な値と比較することが含まれている。シグナル導入の経路の一部としてのCa− −の流動化に対する検定は、その発光特性がCa−−結合によって変更された蛍 光プローブを伴った好中球をプレロードすることを必要とする。細胞が活性化刺 激にさらされたとき、Ca−−のフラックスが、蛍光計内の細胞の観察によって 求められる。Ca−−の流動化の測定は、「Grynkievicz G et al.(1985)J Boil Chem 260:3400,and M cColl S et al.(1993)J Immunol 150:45 50−4555」に記載されており、この文献はここで言及したことにより本質 の一部とされる。 脱顆粒及び呼吸バースト反応は、単核細胞内で同じように測定される(Zac hariae COC et al.(1990)J Exp Med 171 :2177−82)。更に、単核細胞の活性の測定は、リンパ球内の吸着分子の 発現の調節である(Jiang Y et al.(1992)J Immun ol 148:2423−8;Taub D et al.(1993)Sci ence 260:355− 358)。 タンパク質に対して特異的な多クローンの若しくは単核細胞の抗体のいずれか を用いた、MCP−4の発現を検出し測定するためのプロトコル様々なプロトコ ルが、当業者には良く知られている。具体例が、酵素結合免疫吸着検定(ELI SA)、放射性免疫検定(RIA)、及び蛍光活性化細胞ソーティング(FAC S)を含んでいる。MCP−4の2つの非干渉エピトープに対して反応するモノ クローナルな抗体を用いた、2部位モノクローナルベースの免疫検定が、実行さ れるが、それと匹敵する結合検定が用いられても良い。これらの及びその他の検 定は、「Hampton R et al.(1990,Serologica l Methods, a Laboratory Manual.APS P ress ,St Paul MN)と、「Maddox DEet al.( 1993,J Exp Med 158:1211)に記載されている。 様々なラベリング及び接合技術が当業者に知られており、且つ、様々な核酸及 びアミノ酸検定で用いられる。mcp−4に関連する配列を検出するための、ラ ベリングされたハイブリダイゼーション若しくはPCRプローブを生み出すため の手段は、オリゴラベリング、ニックトランスレーション、エンドラベリング、 若しくは、ラベリングされたヌクレオチドを用いるPCRアンプリフィケーショ ンを含む。代わりに、mcp−4配列、若しくはそのある部分が、mRNAプロ ーブを生み出すためのべクター内にクローニングされても良い。その様なべクタ ーは、当業者に知られており、商業的にも入手でき、T7、T3、若しくはSP 6の様な適切なRNAポリメラーゼと、ラベリングされたヌクレオチドとを加え ることによって、in vitroで、RNAプローブを合成するのに用いるこ とができる。「Pharmacia Biotech (Piscataway NJ)」、「Promega (Madison W I)」及び、「US Biochemical Corp (Clevelan d OH)」の様な多くの会社が、市販されているキット及びそれらを使うため のプロトコルを供給している。適切なリポーター分子若しくはラベルは、それら の放射性核種、酵素、蛍光体、化学的ルミネッセント、若しくは発色剤と、基質 、補助因子、インヒビター、磁気粒子等を含む。そのようなラベルの使用方法を 開示する特許として、米国特許第3,817,837;3,850,752;3 ,939,350;3,996,345;4,277,437;4,275,1 49;4,366,241。更に、組換え免疫グロブリンは、米国特許第4,8 16,567号に開示されいるように作ることができ、この米国特許はここで言 及したことにより本出願の一部とされたい。MPC−4の精製 mcp−4ヌクレオチド配列と共に転換された宿主細胞は、細胞培地からコー ドされたタンパク質を発現し回収するのに適した条件の元で培養される。組換え 細胞によって生み出されたタンパク質は、分泌されても良く、細胞内に含まれて も良く、これは、用いられた配列及び/若しくはべクターに応じて変えられる。 当業者には良く分かることであるが、mcp−4を含む発現べクターは、特定の 真核細胞若しくは原核細胞の細胞膜を通したMCP−4の分泌を司る信号配列に よって設計される。他の組換え合成も、mcp−4を、可溶性タンパク質の精製 を容易にするポリペプチドのドメインをエンコードするヌクレオチド配列に接合 する(Kroll DJ et al.(1993)DNA Cell Bio l 12:441−53)。 MCP−4は、タンパク質の精製を容易にするために加えられた1つ 若しくは複数の追加のポリペプチドドメインを備えた組換えタンパク質として発 現されても良い。その様な精製はドメインを容易にし、限定を意図するものでは ないが、固定化された金属に対する精製を可能とするヒスチジン−トリプトファ ンのような金属キレート化べプチド、固定化された免疫グロブリンに対する精製 を可能とするタンパク質Aドメイン、及び、FLAGS拡張/親和性精製システ ム(Immunex Corp,Seattle WA)で用いられるドメイン を含む。精製ドメインとMCP−4との間のファクターXA若しくはエンテロキ ナーゼ(Invitrogen San Diego CA)の様な切断可能な リンカ配列を含むことは、精製を容易にするのに有効である。MCP−4の使用 MCP−4は、配列がMCP−1に類似し、NIDDM膵臓に発現する点で、 全身性防御において或る役割を果たしているように見える。従って、MCP−4 の迷走性発現に起因する疾患の治療に、MCP−4の活性を調整(modula te)する抗MCP−4抗体、又はその他のポリペプチド、タンパク質或いは有 機分子を用いることができる。治療用分子は、NIDDMなどのMCP−4に関 連する疾患状態の治療に適用することができる。本発明の別の実施例によれば、 NIDDMに生物化学的に類似する症状又は疾患の予防又は治療に、MCP−4 の活性を中性化し得る抗MCP−4抗体を用いることができる。抗体、ポリペプ チド、その他の分子が、MCP−4の効果を調整する能力は、上記したマイクロ ケモタキシス或いはCa++フラックスアッセイを用いることにより測定するこ とができる。実際、試験管中において、標準的な応答を調整量と比較することに より、様様な治療用分子の有用性を評価することができる。 MCP−4の抗体の製造のために本技術分野に於いてよく知られた手順を用い ることができる。このような抗体は、限定的ではないが、ポリクロナル、モノク ロナル、キメリック、単鎖、Fabフラグメント及びFab発現ライブラリによ り生成したフラグメントを含む。中性化用抗体、すなわちTCP−4の生物学的 活性を抑制するものが、治療及び診断用に適している。 抗体の製造に際しては、山羊、ウサギ、ラット、マウスなどのさまざまなホス トに、MCP−4または免疫原性特性を保持するその一部、フラグメントまたは オリゴペプチドを注入することによって免疫を与える。ホストの種に応じて、抗 体学的な反応を増大させるためにさまざまなアジュバント(adjuvant) を用いることができる。このようなアジュバントとしては、限定的ではないが、 Freund's、水酸化アルミニウムなどの鉱物性ゲル、リソレシチン、プル オニック・ポリオール、ポリアニオン、ペプチド、オイルエマルジョン、キーホ ール・リンピッド・へモシアニン及びジニトロフェノールなどの界面活性剤が含 まれる。白血球の増殖を刺激するために免疫不全の人に精製MCP−4を投与す る場合、BCG(bacilli Calmette−Guerin)及びCo rynebacterium parvumは、利用可能な潜在的に有用な人用 アジュバントである。 培養体内に於ける連続的なセルラインによる抗体分予の製造のためのあらゆる 技術を用いてMCP−4に対するモノクロナル抗体を生成することができる。こ れらの方法としては、限定的ではないが、元々はKeohlerら(1975 Nature 256;495−497)によるヒブリドーマ(hybrido ma)技術、ヒトB−セルヒブリドーマ技術(Kozborら, 1985 J Immunol Methods81;31−42; Coteら, 198 3 Proc Natl Aca d Sci 80;2026−2030)及びEBVヒブリドーマ技術(Col eら,1984Mol Cell Biol 62;109−120)が含まれ る。さらに、「キメリック抗体」を製造するために開発された技術、マウス抗体 遺伝子を、人の抗体遺伝子にスプライスして、適切な抗体特異性及び生物学的活 性を備えた分子を得る方法などを用いることができる(Morrisonら,1 984 Proc NatlAcad Sci 81; 6851−6855; Neubergerら,1984 Nature 312; 604−608 ; Takadaら,1985 Nature 314; 452−454)。 或いは、単鎖抗体を製造するために記述された技術(USP 4,946,77 8)を適合させて、MCP−4特異性単鎖抗体を製造するために用いることができ る。 リポサイト内に於いて生体内製造を引き起こしたり、Orlandiら(19 89,Proc Natl Acad Sci 86;3833−3837)或 いはWinter G及びMilstein C(1991; Nature 349; 293−299)などによって開示されるような高度に特異性の結合 リエージェントの組換え型免疫グロブリンライブラリまたはパネルを選別するこ とにより製造することができる。 MCP−4のための変異性結合サイトを含む抗体フラグメントを製造すること もできる。例えば、そのようなフラグメントとしては、限定的ではないが、抗体 分子のペプシン消化により生成されるF(ab’)2フラグメントや、F(ab ’)2フラグメントのジスルフィドブリッジを還元して製造されたFabフラグ メントがある。Fab発現ライブラリは、所望の特異性を有するモノクロナルF abフラグメントを迅速かつ容易に同定させるために構成することができる(H useら,1989 Science 256;1275−1281)。 MCP−4特異性抗体は、MCP−4の発現に関連する症状或いは疾 患の診断のために有用である。当該技術分野に於いては、すでに確立された特異 性をもってポリクロナルまたはモノクロナル抗体を用いて競合的結合或いは免疫 放射定量測定法を行うさまざまなプロトコルが知られている。このようなアッセ イは、通常MCP−4とその特異性抗体(又は同様なMCP−4結合分子)との 複合体の形成及び複合体の形成量の測定を伴う。特異性MCP−4タンパク質上 に於ける2つの互いに干渉しないエピトープに対して反応する2−サイト・モノ クロナル抗体に基づくアッセイを行うことが好ましいが、競合的結合アッセイを 用いることもできる。このようなアッセイがMaddox DEら(1983, J ExpMed 158;1211)に記載されている。 MCP−4特異性抗体を用いた診断的アッセイ MCP−4の迷走性発現により特徴づけられる症状、障害或いは疾病の診断の ために特定のMCP−4抗体が有用である。MCP−4のための診断用エッセイ は、人の体液、セル、組織またはそのような組織からの抽出物に於いて、MCP −4を検出するためにラベル及び抗体を用いる方法を含む。本発明のポリペプチ ド及び抗体は、変更を加えずに用いることができる。多くの場合、ポリペプチド 及び抗体は、リポーター分子と共有結合的にまたは非共有結合的に結合すること によりラベル付けされる。広い範囲のリポーター分子が知られており、そのいく つかについて以下に記載する。 特定のタンパク質について特異的なポリクロナルまたはモノクロナル抗体を用 いたMCP−4を測定するためのさまざまなプロトコルが知られている。そのよ うな例としては、酵素リンク・イムノソルベントアッセイ(ELISA)、放射 免疫検定法(RIA)、蛍光活性化セル選別法(FACS)がある。特異性MC P−4タンパク質上に於ける2つの互いに干渉しないエピトープに対して反応す る2−サイト・モノクロナ ル抗体に基づくアッセイを行うことが好ましいが、競合的結合アッセイを用いる こともできる。このようなアッセイがMaddox DEら(1983, J Exp Med 158;1211)に記載されている。 疾病の診断の基礎を提供するために、通常のまたは標準的なMCP−4発現値 を確立しなければならない。これは、動物または人であってよい、通常の対象か ら得られた体液または細胞を、よく知られた複合体生成に適する条件下に於いて MCP−4に対する抗体と混合することにより達成される。標準的な複合体形成 量は、既知の濃度を有する精製MCP−4と既知量の抗体を混合する際に於ける 、一連の希釈量の、コントロールされた濃度と比較することにより定量化される 。このようにして、通常のサンプルから得られた標準値を、MCP−4の発現に 関連する疾病に冒されたかもしれない対象から得られたサンプルの値と比較する 。標準値と対象から得られた値との偏差から、疾病状態の有無を判定することが できる。薬剤の選別 MCP−4、その触媒的または抗体学的フラグメントまたはオリゴペプチドを 、さまざまな薬剤選別技術のいずれに於いても、治療用組成体を選別するために 用いることができる。このようなテストに用いられるフラグメントは、溶液内に 遊離していたり、固体支持体に固定されていたり、細胞面に支持されていたり、 或いは細胞間に位置するものであってよい。MCP−4とテストされるエージェ ントとの間の結合複合体の形成または触媒的活性の廃絶を測定することができる 。 別の薬剤選別技術によれば、MCP−4ポリペプチドに対して適当な結合親和 を有する高スループット選別を可能にするもので、その詳細が1984年9月1 3日に公開されたEP特許出願第84/03564号 に詳しく記載されており、それについて言及することをもって、その内容を本出 願の一部をなすものとする。要するに、多数の異なる小さなペプチドテスト組成 体を、プラスチックピンその他の表面などの固体基層上に合成することができる 。ペプチドテスト組成体はMCP−4フラグメントと反応し、洗浄される。結合 されたMCP−4は、当該技術分野で良く知られた方法により検出される。精製 MCP−4は、上記した薬剤選別技術のために利用されるべく直接板上に塗布さ れるものであってよい。或いは、ペプチドを捕捉し、それを固体支持体上に固定 するために非中和性の抗体を用いることができる。 本発明は、MCP−4に結合得る中和性抗体が、MCP−4の結合をテスト組 成体と競うようにして競合的薬剤選別アッセイを利用することも考慮するもので ある。このようにして、抗体を用いて、MCP−4と、1つ又は複数の抗原性決 定子を共有するぺプチドの有無を検出することができる。mcp−4ポリヌクレオチドの利用 ポリヌクレオチドmcp−4またはその任意の部分を、診断及び/または治療 の目的で使用することができる。診断のためには、本発明のmcp−4が、MC P−4の活性が明らかとなるような疾病や状態における異常な遺伝子発現の検出 や定量のために、本発明のmcp−4を用いることができる。このような疾病状 態には、ウィルス感染、バクテリア感染、真菌感染または寄生虫様の感染や、ア レルギーまたは喘息反応、外傷による機械的損傷、動脈硬化症、アテローム発生 や膠原病、慢性関節リウマチのような遺伝病や、リンパ腫や癌腫、または白血球 、特に単球、マクロファージ、及びT細胞が関与する疾病状態が含まれるがこれ らに限定されるものではない。本発明の範囲には、オリゴヌクレオチド 配列、アンチセンスRNA及びDNA分子、及びリボザイムが含まれ、これらは MCP−4の翻訳を抑制する機能を有する。 本発明の別の形態では、MCP−4をコードするゲノムの配列または近縁関係 を有する分子を含むポリヌクレオチド配列が検出できるPCRプローブ及びハイ ブリダイゼーションプローブが提供される。プローブの特異性は、そのプローブ が高度に特異的な領域、例えば5′調節領域における10個の独特なヌクレオチ ドから作られたものであっても、特異性のあまり高くない領域、例えば3′領域 から作られたものであってもよく、ハイブリダイゼーションまたは増幅の厳密性 (最高レベル、高レベル、中レベル、または低レベル)により、このプローブが 自然発生mcp−4のみを同定しているか、mcpに近縁の配列や他のケモカイ ン分子をも同定しているかが決定される。mcp−4ポリヌクレオチドの診断のための利用 mcp−4ポリヌクレオチド配列を、mcp−4の異常発現を伴う疾病状態の 診断に用いることができる。例えば、MCP−4をコードするポリヌクレオチド 配列を、mcp−4発現を検出するための生体組織検査または死亡組織検査で採 取された組織や体液のハイブリダイゼーションまたはPCRアッセイにおいて使 用することができる。このような定量的または定性的方法の形態は、サザン法に よる分析またはノーザン法による分析、ドットブロット、または他のメンブラン を用いる技術、PCR技術、浸漬スティック、ピン、チップ及びELISA技術 に含まれる。このような技術は全て周知のものであり、多くの市販の診断キット の技術的基礎である。 このようなアッセイを、動物実験、臨床的治験、または個々の患者の治療のモ ニタにおいて特定の治療的処置の効率を評価するのに用いてもよい。疾病診断の ための基準を提供するために、mcp−4発現の通常 のまたは標準のプロフィールが確立されていなければならない。これは、ヒトま たは動物の何れかである通常の被験者から得られた体液または細胞の抽出物と、 mcp−4またはその部分とを、ハイブリッド形成または増幅に適した条件の下 で結合するとによって達成される。標準ハイブリダイゼーションは、通常の治験 者から得られた値と、既知の量の精製mcp−4が用いられる同じ実験で得られ る一連の希釈ポジティブコントロールからえられる値のそれぞれとを比較するこ とにより定量される。通常のサンプルから得られた標準値は、mcp−4発現が 関与するような疾病を患う患者のサンプルから得られた値と比較される。標準値 と被験者の値の差が、疾病の存在を証明することになる。 ひとたび疾病の存在が確認されると、治療薬が投与され、治療プロフィールが 作成される。このようなアッセイは定期的に反復して行うことにより、プロフィ ールの進行に際して値が通常のまたは標準のパターンに向かっている、若しくは 回復しているか否かを評価することができる。うまくいった治療のプロフィール を用いて、数日または数ケ月の期間に亘る治療の効果を示すことができる。 米国特許第4,683,195号及び第4,965,188号明細書に記載の PCR法を用いて、mcp−4配列に基づくオリゴヌクレオチドの追加の利用法 が得られる。このようなオリゴマーは、一般的に化学的に合成されるが、このよ うなオリゴマーを酵素を利用して作り出したり、組み換え体を起源として産生し てもよい。オリゴマーは一般に一方はセンス方向(5′→3′)、もう一方はア ンチセンス(3′←5′)である2つのヌクレオチド配列を含み、特定の遺伝子 の同定または特定の状態の同定のために最適化された条件の下で利用される。こ の2つのオリゴマーは入れ子になったオリゴマーの組若しくは縮退したオリゴマ ーのプールであって、厳密性の高くない条件の下で近縁関係にあるDN AまたはRNA配列の検出及び/または定量のために利用される。 更に、特定の分子の発現の定量のための方法としては、ヌクレオチドの放射標 識(Melby PC et al 1993 J Immunol Methods 159:235-44)またはビオチン標識 (Duplaa C et al 1993 Anal Biochem 229-36)、対照標準の核酸との同時増幅( coamplification)、及び実験結果を補間した標準的な曲線を用いる方法がある 。多数のサンプルの定量では、興味の対象であるオリゴマーが様々な希釈液の中 に存在し、分光光度的若しくは比色定量的な反応によって高速の定量が行えるE LISA形式のアッセイを行うことによって定量のスピードを速くすることがで きる。例えば、mcp−4のアップレギュレートの結果、炎症反応が生じたり、 膨潤や不快感が生ずる。同様に、mcp−4の過小発現により、免疫反応が不十 分になることがある。何れの場合においても、決定的な診断によって、医療従事 者が、患者を治療したり病状が悪化するのを防ぐことが可能となる。同様に、当 業者に周知のアッセイにより、mcp−4関連疾病を患う患者の治療中の病状の 進行をモニタすることが可能である。mcp−4ポリヌクレオチドの治療的利用 mcp−4配列は、種々の異常状態の治療に役立つ。細胞にmcpー4配列を 導入することによって、遺伝子治療により、mcp−4の過小発現によって特徴 づけられる疾病状態を治療することができる。場合によっては、MCP−4をコ ードしている配列は、機能不全の内生遺伝子と置換されるか、代替物として機能 する。 レトロウィルス、アデノウイルス、へルペスあるいは バクシニアウイルスか 、あるいは種々のバクテリアのプラスミドに由来する発現ベクターを、目標の細 胞集団に組換えmcp−4や、センス分子またはアンチセンス分子を供給するた めに用いることができる。当業者に周知の方法を用いて、mcp−4を含む組換 えべクターを作ることができる。例 えば、上述のManiatis等の論文やAusubel等の論文に記載された 技術を参照されたい。別形態として、組換えmcp−4をリポソームで標的細胞 に供給することができる。 完全長cDNA配列及び/またはその調節エレメントを含むポリヌクレオチド を、研究者が、遺伝子機能のセンス調節(Youssoufian H andHF Lodish 1993 Mo l Cell Biol 13:98-104)またはアンチセンス調節(Eguchi et al (1991)Annu Rev Biochem 60:631-652)の調査用の道具として利用することが可能である。 ゲノムDNAから得られたcDNAや調節配列から設計されたオリゴヌクレオチ ドをin vitroやin vivoで用いて、発現を抑制することができる 。このような技術は現在周知であり、センスまたはアンチセンスオリゴマー、ま たはより大きい断片が、コード領域または調節領域に沿った様々な位置に配置さ れるようにデザインすることができる。 mcp−4は、所望のmcp−4フラグメントを高いレベルで発現する発現べ クターを含む細胞または組織を形質移入することによって発現不可能な状態にさ れ得る。このような構造物は、翻訳不能のセンス配列またはアンチセンス配列を 備えたフラッド(flood)細胞であり得る。このようなべクターは、DNAに組 み込まれなくても内在性のヌクレアーゼにより全てのコピーが機能を失うまでR NA分子の転写を継続する。過渡的な発現は、非複製べクターと共に1ヶ月以上 継続し(Mettler I, personal communication)、適当な複製エレメントがべク ター系の一部である場合には、更に継続し得る。 他方、適切な生殖系列の細胞、好ましくは接合体を、mcp−4フラグメント を含むべクターで安定的に形質転換することによって、遺伝子組換え生物体(米 国特許第4,736,866号)を作り出すことができる。この生物体は、内生 mcp−4遺伝子の活性を、完全に排除する か、著しく損なうに十分なセンスあるいはアンチセンス配列のコピーを作り出す 。多くの場合、このような遺伝子の分裂は、炎症反応の減少や白血球増殖の低下 のような挙動を観察することにより確認できる。 上述のように、mcp−4の調節領域、即ちプロモータ、エンハンサ、及びイ ントロンに対するアンチセンス配列をデザインすることによって遺伝子の発現を 変化させることができる。転写開始部位、例えばリーダー配列の−10から+1 0の間の領域に由来するオリゴヌクレオチドが好適である。アンチセンスRNA 及びDNA分子は、転写物のリボゾームへの結合を妨げることによりmRNAの 翻訳をブロックするようにも設計され得る。同様に、「トリプルヘリックス」塩 基対法としても知られている、Hogeboom塩基対法を用いて抑制を達成す ることもできる。トリプルヘリックス対合は、二重螺旋がポリメラーゼ、転写因 子、または調節分子が結びつくだけ十分にほどける能力を損なう。 リボザイム は、RNAの特異的切断を触媒できる酵素性のRNA分子である。リボザイムの 作用の仕組みは、リボザイム分子と相補的な標的RNAとの配列特異的ハイブリ ダイゼーションの後、ヌクレオチド鎖切断が行われる。本発明の範囲には、mc p−4RNA配列のヌクレオチド鎖切断を特異的かつ効率的に触媒し得る工学的 処理をなされたハンマーへッドモチーフリボザイム分子が含まれている。 標的となり得る任意のRNA上にある特異的リボザイム切断部位は、以下の配 列、GUA、GUU、及びGUCを含むリボザイム切断部位を標的の分子でスキ ャンすることによって初めに同定された。ひとたび同定がなされると、その切断 部位を含む標的遺伝子の領域に対応する15〜20リボヌクレオチドの短いRN A配列がオリゴヌクレオチドの作動不可能にし得る疑似構造の特徴が評価される ことになる。標的として適切な候補がどの程度適切かは、リボヌクレアーゼ防護 アッセイを用いて 相補的なオリゴヌクレオチドとハイブリッド形成する接触性を試験することによ っても評価され得る。 本発明のアンチセンスRNA及びDNA、及びリボザイムは、周知のRNA分 子合成法を用いて調製され得る。このような方法には、固相ホスホラミダイト化 学合成のようなオリゴヌクレオチドの化学的な合成技術が含まれる。この他、R NA分子は、UBCPをコードするDNA配列のin vitro及びin v ivoの転写によって作ることができる。このようなDNA配列は、T7または SP6のような適切なRNAポリメラーゼプロモータを有する様々なべクターに 組み込まれ得る。この他、アンチセンスRNAを構成的にまたは誘導的に合成す るアンチセンスcDNA構成物も細胞系、細胞または組織に導入することができ る。 DNA分子は、細胞内安定性及び半減期を長くするように変えることができる 。可能な変更としては、分子の5′末端及び/または3′末端にフランキング配 列を追加することや、分子のバックボーンの内部でホスホジエステラーゼ結合で はなく2′O−メチルやホスホロチオネートを用いることが挙げられるが、これ らに限定されない。 べクターを細胞または組織に導入する方法としては、後に論ずる方法があり、 この方法はin vivo、in vitro及びex vivoの治療に対し ても同様に適切なものである。ex vivoの治療法では、べクターは患者か ら取られた幹細胞の中に導入され、同じ患者に戻す自家移植のためクローンとし て増殖されるという方法は、米国特許第5,399,493号及び米国特許第5 ,437,994号明細書に記載されており、ここではこれを参照されたい。 更に、ここに開示したmcp−4ポリヌクレオチド配列をまだ開発されていな い分子生物学の技術に、その新しい技術はトリプレット遺伝暗 号や特異的塩基対相互作用のような特徴等を含む現在周知のヌクレオチド配列の 特性に基づいたものであるならば、その技術にこれを適用することができる。近縁なポリヌクレオチド配列の検出とマッピング mcp−4に対する核酸配列は、前述のように自然発生ゲノム配列のマッピン グ用のハイブリダイゼーションプローブを作り出すためにも使用することができ る。この配列を、特定の染色体または染色体の特定の領域へ、周知の技術を用い てマッピングすることができる。このような技術には、染色体のスプレッド(sp read)へのin situハイブリダイゼーション、フローソートされた(flow -sorted)染色体の調製、または酵母菌人工染色体、細菌性人工染色体、細菌性 P1構造体、またはPrice CM(1993;Blood Rev 7:127-34)やTras k BJ(1991;Trends Genet 7:149-54)において研究されているような1個の 染色体cDNAライブラリのような人工染色体構築物が含まれる。 染色体調整物のin situハイブリダイゼーション及び確立された染色体 マーカーを用いる連関分析のような物理的マッピング技術は、遺伝地図の延長に おいて非常に重要である。ヒトゲノムのSTSベースの地図の最近の例には、th e Whitehead-MIT Center for Genomic Research(Hudson TJ et al(1995) Sci ence 270:1945-1954)から最近出版されたものがある。マウスのような他のほ乳 類の染色体上の遺伝子の配置から、たとえ特定のヒト染色体の数またはアーム( arm)が未知の場合でも、関連のあるマーカーがわかることが多い(Whitehead I nstitute/MIT Center for Genome Reasearch,Genetic Map of the Mouse,Data base Release 10,April 28,1995)。物理的マッピングにより新たな配列を染 色体アーム、またはその部分に割り当てることができる。これによって、位置的 なクローニングまたは他の遺伝子発見技術を用いる疾病遺伝子の 調査を研究者が行う際の有益な情報が得られる。血管拡張性失調症(AT)のよ うな疾病または症候群が、例えばATと11q22−23(Gatti et al(1988 )Nature 336:577-580)との連関のような特定のゲノム領域との遺伝子の連関に より大体の位置が求められると、その領域に対する配列マッピングが、他の調査 用の関連する遺伝子または調節遺伝子を表すことになる。本発明のヌクレオチド 配列を、健常者、キャリア若しくは罹患者における転位や逆位によって生じた染 色体の位置の相違を検出するのにも用いることができる。医薬品組成物 本発明の活性な組成物には、MCP−4の全体あるいはその部分や、抗体やア ゴニストを含むMCP−4に結合するインヒビターが含まれる。このような組成 物は、単体で用いられるか、若しくはそれに安定化剤化合物のような他の薬剤を 少なくとも1種類組み合わせて用いられる医薬品組成物であって、滅菌された生 体適合性の医薬品用の担体に入れて投与されうる。このような担体には、生理食 塩水、緩衝剤で処理された生理食塩水、ブドウ糖及び水などが含まれる。 MCP−4は、単体で、または他の薬剤、薬物またはホルモンと組み合わせて 、賦形剤または薬学的に許容される担体に混合された医薬品組成物の形態で患者 に投与され得る。本発明の一実施例では、この薬学的に許容される担体が、薬学 的に不活性なものである。 治療される病状や疾患や疾病によって、これらの医薬品組成物は配合され、局 所的に、あるいは全身に投与される。このような配合及び投与のための技術の詳 細は、”Remington's Pharmaceutical Sciences”(Maack Publishing Co,East on PA)の最新版に記載されている。適当な投与経路には、例えば、経口投与、 経膣投与、経粘膜投与等があり、非経口的な投与方法には、筋肉内投与、皮下投 与、髄内投与、くも膜下腔内投 与、脳室内投与、静脈内投与、腹腔内投与、鼻腔内投与が含まれる。MCPー4 やそのインヒビターの投与経路として好適なのは、静脈内投与である。 注射による投与のため、本発明の医薬品組成物は、水溶液、好ましくはハンク 溶液、リンガー溶液、または病理学的に緩衝剤で処理された生理食塩水のような 病理学的に適合性の緩衝液に配合される。組織や細胞への投与のため、浸透され る特定のバリアに対する適切な浸透剤を配合しても良い。このような浸透剤は従 来より周知である。 経口投与用の医薬品組成物は、周知の薬学的に許容性の担体を用いて経口投与 に適した投与量で配合される。このような単体により、医薬品組成物が錠剤、丸 剤、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液等の形態で患 者が経口摂取できるように配合される。 本発明における使用に適切な医薬品組成物は、意図した目的を達成するために 効果的な量だけ活性成分が含まれた組成物を含む。効果的な投与量の決定法は当 業者に周知である。 これらの医薬品組成物は、活性成分のほか適当な薬学的に許容性の担体を含み 得る。このような担体には、賦形剤及び活性化合物を薬学的に使用可能な調製物 に変える処理を促進する補助剤が含まれる。経口投与のために配合された医薬品 組成物が錠剤、糖衣錠、カプセル、液体の形態でありうる。 本発明の医薬品組成物は、従来より周知の方法、例えば従来の混合、溶解、粉 砕、糖衣形成(dragee-making)、湿式粉砕、乳化、カプセル化、包入または親 液化処理によって製造され得る。 非経口性投与のための医薬品製剤は、活性化合物の水溶液を含む。更に、活性 化合物の懸濁液は、適当な油性の注射懸濁液として調合される。適切な親油性溶 剤または溶媒は、ごま油のような脂肪油、オレイン酸エ チルまたはトリグリセリド、またはリポゾームのような合成脂肪酸エステルを含 む。液体注射懸濁液は、懸濁液の粘性を高める物質、例えばナトリウムカルボキ シメチルセルロース、ソルビトール、またはデキストリンを含み得る。所望に応 じて、この懸濁液が化合物の可溶性を高め、高濃度の溶液の調合物ができるよう にするための適切な安定化剤が加えられる。 経口的に使用するための薬学的製剤は、活性化合物と固体の賦形剤とを配合し たり、所望に応じて得られた混合物を粉砕し、顆粒剤の混合物を処理することに よって得られるが、この前に必要ならば錠剤や糖衣錠のコアを得るために適切な 補助剤が加えられる。適当な賦形剤は、ラクトース、スクロース、マンニトール 、またはソルビトールを含む糖、コーンスターチ、コムギ、コメ、ジャガイモ、 または他の植物、及びメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 、またはナトリウムカルボキシメチルセルロース、及びアラビアゴム及びトラガ カントゴムを含むゴム、及びゼラチンやコラーゲンのようなタンパク質のような 炭水化物またはタンパク質賦形剤である。必要ならば、架橋されたポリビニル− ピロリドン、寒天、アルギン酸またはアルギン酸ナトリウムのようなアルギン酸 の塩のような崩壊剤または可溶化剤が添加される。 糖衣錠のコアは、濃縮された糖の溶液のような適切なコーティングで被覆され るが、このようなコーティングにはアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリド ン、カルボポルゲル(Carbopol gel)、ポリエチレングリコール、及び/または 二酸化チタン、ラッカー溶液及び適切な有機溶媒または溶媒混合物が含まれ得る 。色素またはピグメントが、生産物の識別のため、または活性化合物の量、即ち 投与量を明示するために錠剤または糖衣錠のコーティングに添加される。 経口的に使用され得る医薬品製剤には、ゼラチン製のプッシュフィッ トカプセルや、ゼラチン製の密閉カプセル及びグリセロールまたはソルビトール のようなコーティングが含まれる。プッシュフィットカプセルは、ラクトースま たはスターチのような賦形剤若しくは結合剤、タルクまたはステアリン酸マグネ シウムのような潤滑剤、及び所望に応じて安定化剤と共に混合された活性化成分 を含み得る。ソフトカプセルの場合は、活性化合物が適当な液体、例えば脂肪油 、液体パラピン、または液体ポリエチレングリコールに、安定化剤を所望に応じ て加えたものに分解または懸濁される。 薬学的に許容される担体に配合された本発明の化合物を含む組成物は、調製さ れて、適当なコンテナに入れられ、指定された状態の治療のためにラベル付けさ れる。MCP−4インヒビターの場合は、ラベルに表示された指定の状態には、 炎症の治療が含まれる。 この医薬品組成物は、塩として提供され、様々な酸と共に形成され得る。この ような酸の例には、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸等が あるがこれらに限定されない。塩は、水または他の対応する遊離塩基形態である プロトニック溶媒においてより可溶性を高める傾向がある。他の場合、好適な製 剤は、4.5〜5.5のpH値の範囲で、1〜50mMヒスチジン、0.1〜2 %スクロース、2〜7%マニトールに未使用の緩衝液に結合された形態の親液性 粉末であり得る。 任意の化合物において、治療的に効果的な投与量は、初めに細胞培地のアッセ イで推定され得る。次いで好ましくは動物モデルにおいて、MCP−4レベルの 調節に望ましい循環濃度の範囲を達成するための投与量が配合されうる。このよ うにして得られた情報を用いて、ヒトに対する効果的な投与量及び投与経路が決 定され得る。MCP−4または、そのインヒビターの治療的投与の研究において 有用な動物モデルの例は、Hutz (1989) Biol Reprodu ction 40 :709−713: Hutz et al.(1990) J Med Pr imatol 19:553−571 ’Kitzman et al. ( 1992) Cell Tissue Res 268:191−I 96; and Quandt et al.(1993) Biol Reprod 48:1088−1094に記載されている。 治療に効果的な投与量とは、症状または状態を寛解するようなMCP−4また はそのインヒビターの量を指す。治療的な効果及びこのような化合物の毒性決定 は、細胞培地での標準的な薬学的手順または実験動物によって行われ、例えばE D50(集団の50%に治療的な効果をもたらす投与量)及びLD50(集団の 50%が死に至る投与量)が決定される。治療的効果をもたらす投与量と毒作用 を与える投与量との比は治療係数であり、これはLD50/ED50として表わ される。医薬品組成物は大きな治療係数を示すものが好ましい。細胞培地アッセ イ及び実験動物の研究から得られたデータは、ヒトに投与される投与量の範囲を 計算するのに用いられる。このような化合物の許容量は、毒性がごくわずか若し くは全くないED50の投与量だけを含む循環濃度の範囲内にあるのが好ましい 。投与量は、使用される薬用量、患者の感受性、及び投与経路に応じてこの範囲 内で様々に変えられる。 正確な投与量は、患者の治療に当たっている外科医個人によって選択される。 投与量及び投与方法は、十分なレベルの活性成分を与えるように、または望まし い効果を維持するように調節される。追加の考慮されるべき要因には、疾病状態 の重症度(例えば腫瘍の大きさ及び位置)、患者の年齢、体重及び性別、食事、 投与の回数及び頻度、薬物の組み合わせ、反応感受性、及び治療に対する耐性及 び反応などが含まれる。長時間作用する医薬品組成物は、その特定の配合の半減 期及びクリアラン ス速度に応じて、3〜4日に1回、1週間に1回、または2週間に1回投与され る。 通常の投与量は、投与経路に応じて、0.1〜100,000μgの範囲であ り、最大投与量は約1gである。特定の投与及び薬物の供給方法についてのガイ ダンスは文献に記載されている。米国特許第4,657,760号明細書、米国 特許第5,206,344号明細書または米国特許第5,225,212号明細 書を参照されたい。当業者は、MCP−4対してはMCP−4のインヒビターと は異なる配合を採用できる。同様に、膵臓に対する投与方法は、肺や腎臓や、胃 に対する投与方法とは異なるものであることが必要である。 本発明においては、変化したMCP−4の発現に関連する疾病状態がMCP− 4かそのインヒビターの何れかで治療可能なことも含んでいる。この疾病状態に は特にNIDDMまたは類似した生化学的または免疫学的特徴を有する疾病状態 が含まれる。このような疾病状態には、ウィルス感染、バクテリア感染、真菌感 染または寄生虫様の感染や、アレルギーまたは喘息反応、外傷による機械的損傷 、動脈硬化症、アテローム発生や膠原病、慢性関節リウマチのような遺伝病や、 リンパ腫や癌腫、または他の上述したアッセイによって特に診断され得る白血球 が関与する疾病状態が含まれるがこれらに限定されるものではない。更にこのよ うなアッセイを治療状態のモニタに使用することもできる。 以下の実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲をこれに 限定しようとするものではない。 実施例 1.NIDDM膵臓cDNAライブラリの構築 インサイト社クローンNo.273061からのmcp−4完全長遺 伝子は、NIDDM膵臓ライブラリから単離されたcDNAの中から同定された 。基底細胞節出血で死亡したNIDDMと診断された57歳の白人男性から得ら れた膵臓組織のサンプル(Lot GHL−645)が、Internatio nal Institute for Advanced Medicine( Exton PA)から得られた。この患者は高血圧と心血管性の疾病を患って おり、Micronase(登録商標)錠剤による治療を受けていた。 この組織は液体窒素でフラッシュ冷凍され、乳棒と乳鉢ですりつぶされて、グ アニジニウムイソチアシアネートを含む緩衝液に常に溶解された。次いで、この 溶液は5.7M CsClクッションに負荷され、SW28ロータで25000 rpmで18時間?温度の下で遠心分離された。このRNAは、0.3M酢酸ナ トリウム及び2.5ボリュームのエタノールを用いて沈殿され、水の中に再懸濁 されて、37℃で15分間DNアーゼ処理をされた。このRNAはQiagen Oligotex kit(QIAGEN社)を用いて単離され、カスタムc DNAライブラリの構築のためStratagene社に送られた。 初めの鎖cDNA合成は、XhoI制限部位をも含むオリゴd(T)プライマ ー/リンカーを用いて行われた。第2の鎖合成は、DNAポリメラーゼI、E. coliリガーゼ、及びRNアーゼHを用いて、行われ、次いでEcoRIアダ プタをブラント末端のcDNAに加えた。EcoRIアダプタを付けられた2鎖 のcDNAは、次いでXhoI制限酵素で消化され、800塩基対を越える大き さの配列が分けられた。このcDNAはLambdaZap(登録商標)べクタ ー系(Stratagene)に挿入され、次いでこのべクターがpBlues cript(商標)ファージミド(Stratagene社)に入れられて、E coli宿主細胞株XL1−BlueMRF(商標)(Strata gene社)を形質転換した。 ここのcDNAクローンのファージミド形態は、in vivo切除プロセス によって得られた。pBluescript及び同時に形質転換されたf1へル パーファージの双方から得られた酵素はdnaに切り込みを入れ、新たなDNA 合成を開始し、より小さい、一鎖の環状ファージミド分子でこのcDNAインサ ートが含められたものが生成された。このファージミドDNAは放出され、精製 されて、新たな宿主細胞(SOLR)に再感染させるのに用いられたβラクタマ ーゼの遺伝子を含むファージミドが存在することにより、形質転換されたバクテ リアがアンピシリンを含む培地の上で成長できるようになる。 2.cDNAクローンの単離及び配列決定 プラスミドDNAは、細胞から放出され、次いでMiniprepKit(c atalog #77468;Advanced Genetic Technologies corporation,G aithersburg MD)を用いて生成された。このキットは96穴ブロックと960回 の精製用の試薬からなるものである。キットの推奨プロトコルを採用したが、以 下の点を変更した。96個の穴は、それぞれ滅菌Terrific Broth (catalog #22711,LIFE TECHN0L0GIES(商標)Gaithersburg MD )を、カルベニシリン25mg/L及びグリセロール0.4%と共に満たした。 細菌を穴に接種し、60μlの溶解バッファに溶解した後、24時間培養した。 Beckman GS−6Rを用いて2900rpmで5分間遠心分離するステ ップの後、ブロックの内容物を一次フィルタプレートに添加した。TRISバッ ファにイソプロパノールを添加すオプションステップは、定例的に実施しなかっ た。このプロトコルの最終ステップが実施された後、サンプルを保存のためBe ckman96穴ブロックに移した。 このcDNAの配列決定は、Hamilton Micro Lab 2200(Hamilton,Reno NV)を、4つのPeltier Thermal Cyclers(PTC200 from MJ Research,Watertown MA)及びAp plied Biosystems 377または373 DNA Seque ncing Systems(Perkin Elmer)と共に用いてSanger F及 びAR Coulson(1975;J Mol Biol 94:44lf)の方法によって行われ、 リーディングフレームが決定された。 3.cDNAクローン及びその予測タンパク質配列の相同性検索 各cDNAは、Applied Biosystemsによって開発された検 索アルゴリズムをINHERIT(商標) 670 Sequence Ana lysis Systemに組み込んで用いてGenBank配列と比較された 。このアルゴリズムでは、PatternSpecification Lan guage(TRW Inc,Los Angeles CA)が相同領域の決定のために用いられた 。配列比較をどのように行うかを定める3つのパラメータは、ウィンドウサイズ 、ウィンドウオフセット、及び誤差許容度であった。これら3つのパラメータの 組み合わせを用いて、調査対象である配列に対して相同性を有する領域を含む配 列をDNAデータベースから検索し、適当な配列に対して初期値と共にスコアが 付けられた。続けて、これらの相同な領域を、ドットマトリクス相同性プロット 法を用いて検定し、偶然の一致と真の相同領域とを区別した。相同性検索の結果 を表示するためにSmith−Watermanのアライメントが用いられた。 ペプチド及びタンパク質配列の相同性はINHERIT(商標)670 Se quence Analysis Systemを、DNA配列の相同性の過程 に用いるのと同じ方法で用いて確認された。Pattern Specific ation Language及びパラメー タウィンドウを用いて、相同性領域を含むタンパク質配列のデータベースを検索 し、相同性領域は初期値と共にスコアを付けられて表示された。ドットマトリク ス相同性プロット法により検定を行い、有意な相同性領域を偶然の一致と区別し た。 BLAST(Basic Local Alignment Search Tool(Altschul SF(1993)J Mo l Evol 36:290-300; Altschul,SF et al(1990)J Mol Biol 215:403-10))を 用いて、局部的な配列の一致を検索した。BLASTは、ヌクレオチド及びアミ ノ酸配列双方のアライメントを検出して、配列の類似性を決定する。アライメン トが局部的であることから、BLASTは、正確な一致の決定、またはホモログ の同定において特に有用である。BLASTはギャップを含まない一致の検索に 有用である。BLASTアルゴリズム出力の基本的な単位は、High−sco ring Segment Pair(HSP)である。 HSPは、アライメントが局部的に最大となる部分の長さが等しく、アライメ ントスコアがユーザが設定したカットオフスコアまたは閾値のスコア以上である ような2つの任意の範囲の断片からなる。BLAST法では、調査対象のデータ ベース配列との間のHSPを探し、発見された一致の統計的有意性を評価し、ユ ーザが選択した有意性の閾値を超える一致のみを報告する。パラメータEはデー タベース配列との一致を報告するための統計的有意性の閾値を設定するパラメー タである。Eは、データベース検索全体の文脈の中で、HSP(またはHSPの 組)の偶然の一致の発生する予定頻度の上限と解釈される。Eを満たすデータべ ース配列は、プログラムの出力で報告される。 4.mcp−4の調節エレメントを回復するまでの延長 完全長mcp−4の核酸配列(配列番号:1)を用いて、ゲノムライブラリー から5′配列を得るためのヌクレオチドプライマーをデザイン する。プライマーの一方はアンチセンス方向(XLR)の延長を開始するために 合成され、他方はセンス方向(XLF)に配列を延長するために合成される。こ れらのプライマーにより、既知のmcp−4配列を「外向きに」延長し、新規な 、未知の興味の対象となる領域に対するヌクレオチド配列を含む単位複製配列を 生成することが可能となる。この初回剌激プライマーは、Oligo4.0(Na tional Biosciences)、または他の適当なプログラムを用いて、長さが22〜3 0ヌクレオチド、GC群50%以上、また約68〜72℃で目的の配列にアニー ルするように設計された。へアピン構造を形成したり、プライマー−プライマー 二量体化するような任意のヌクレオチドストレッチは取り除かれる。 ヒトゲノムライブラリを用いて配列を延長し、5′上流領域を得る。より長い 延長が必要な場合には、既知の領域を更に延長するための第2のプライマーの組 がデザインされる。 XL−PCR Kit(Perkin Elmer)の指示に従い、酵素と反応混合物とを 徹底的に混合することによって、忠実度の高い増幅が達成される。各プライマー の40pmol及び推奨された濃度のキットの他の全ての成分を用いて開始され たPCRは、Peltier Thermal Cycler(PTC200; MJ Research,Watertown MA)を用いて以下のパラメータで実行される。 ステップ1 94℃で1分間(初期変性) ステップ2 65℃で1分間 ステップ3 68℃で6分問 ステップ4 94℃で15秒間 ステップ5 65℃で1分間 ステップ6 68℃で7分間 ステップ7 ステップ4〜6を更に15回反復 ステップ8 94℃で15秒間 ステップ9 65℃で1分間 ステップ10 68℃で7分15秒間 ステップ11 ステッブ8〜10を更に12回反復 ステップ12 72℃で8分間 ステップ13 4℃(この温度を維持) 5〜10μlの反応混合物のアリコットが低濃度(約0.6〜0.8%)アガ ロースミニゲル上での電気泳動により分析され、配列の延長の反応がうまくいっ たか否かが決定される。最も大きい生成物を含むと考えられるバンドが選択され てゲルから切り取られる。更に精製を行うため、例えばQIAQuick(商標 )(QIAGEN Inc)のような市販のゲル延長法が用いられる。DNAを回収した後 、クレノウ酵素を用いて一本鎖、ヌクレオチドの末端の突出をトリムし、再連結 及びクローニングが容易な平滑末端を形成した。 エタノール沈殿の後、生成物は13μlの連結バッファに再度溶解され、1μ lのT4−DNAリガーゼ(15単位)及び1μlのT4ポリヌクレオチドキナ ーゼが添加され、この混合物は室温で2〜3時間、または16℃で一晩インキュ ベートされた。(10μlの適当な培養液に入った)コンピテントE.coli 細胞が3μlのリゲーション混合物で形質転換され、80μlのSOC med ium(Sambrook J et al,supra)で培養される。37℃で1時間のインキュベ ーションの後、形質転換混合物全ては、2×Carbを含むLuria Ber tani (LB)−agar(Sambrook J et al,supra)上にプレートされ る。後日、各プレートからいくつかのコロニーをランダムに取り出し、適当な市 販の滅菌96穴マイクロタイタープレートの個々の穴に入れられた150μlの 液体LB/2×Carb培養液内で培養される。翌日、5 μlの各一晩培養した培養液は、非滅菌96穴プレートに送られ、1:10に水 で希釈された後、5μlの各サンプルがPCRアレイに移される。 PCR増幅のために、4単位のrTth DMAポリメラーゼを含む18μl の濃縮PCR反応混台物(3.3×)、べクタープライマー、及び延長反応に用 いられる遺伝子特異的プライマーの1または2以上が各穴に添加される。増幅は 以下の条件を用いて行われる。 ステップ1 94℃で60秒間 ステップ2 94℃で20秒間 ステップ3 55℃で30秒間 ステップ4 72℃で90秒間 ステップ5 ステップ2〜4を更に29回反復 ステップ6 72℃で180秒間 ステップ7 4℃(この温度を維持) PCR反応のアリコットは、分子量マーカーと共にアガロースゲル上で泳動さ せられる。PCRの生成物のサイズは、元の部分的cDNAと比較され、適当な クローンが選択されプラスミドにリゲートされて配列決定される。 5.ハイブリダイゼーションプローブの標識 配列番号:1の配列から作られたハイブリダイゼーションプローブは、cDN A、ゲノムのDNAまたはmRNAをスクリーニングするのに利用される。約2 0塩基対からなるオリゴヌクレオチドの標識化については前述したが、より大き いcDNA断片に対しても同じ手順が適用される。オリゴヌクレオチドは、50 pmolの各オリゴマーと250mCiの[γ−32P]アデノシン三リン酸(Am ersham,Chicago IL)及びT4ポリヌクレオチドキナーゼ(DuPont NE N(登録商標),Bo ston MA)を結合することによって標識される。この標識されたオリゴヌクレオ チドは、Sephadex G−25 super fineresin co lumn(Pharmacia)を用いて概ね精製される。1分あたり107カウントの各 センス及びアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む部分が、以下のエンドヌクレ アーゼ(Ase I,Bgl II,Eco RI,PstI,Xba 1,or Pvu II; DuPont NEN(登録 商標))の1つで消化されるヒトゲノムDNAの一般的なメンブランを用いるハ イブリダイゼーションにおいて使用される。 消化されたDNAのそれぞれは、0.7%アガロースゲル上で分画され、ナイ ロンメンブラン(Nytran Plus, Schleicher & Schuell,Durham N H)に移される。ハイブリダイゼーションは40℃で16時間かけて行われる。 非特異的なシグナルを取り除くため、ブロットは、厳密性を高めた条件の下で、 最大0.1×塩類クエン酸ナトリウム(saline sodium citrate)及び0.5% ドデシル硫酸ナトリウムにより、室温で続けて洗浄される。XOMAT AR( 商標) film(Kodak, Rochester NY)がPhosphoimager c assette(Molecular Dynamics,Sunnyvale CA)上のブロツトに数時間露 出された後、ハイブリダイゼーションパターンが視覚的に比較される。 6.アンチセンス分子 mcp−4配列、またはその部分は、自然発生mcp−4のin vivoま たはin vitroでの発現の抑制のために使用される。約20塩基対を含む アンチセンスオリゴヌクレオチドの利用については前述したが、より大きいcD NAフラグメントに対しても同じ手順が利用される。第1A図及び第1B図に示 すようなmcp−4をコードする配列に基づくオリゴヌクレオチドを用いて、自 然発生mcp−4の発現が抑制される。相補的なオリゴヌクレオチドは、保存的 な5′配列からデ ザインされ、上流の非翻訳配列に結合するプロモータを抑制することにより転写 を抑制したり、またはリーダー配列の−10から+10の領域にリボゾームが結 合しないようにすることによってmcp−4の転写物の翻訳を抑制するために用 いられる。 8.MCP−4の発現 MCP−4の発現は、cDNAを適当なべクターにサブクローニングし、その べクターを宿主細胞に形質移入することによって達成される。この場合、以前に cDNAライブラリの形成のために用いたクローニングベクター(pSport )が、E.coliにおけるMCP−4の発現のために利用される。クローニン グ部位の上流に、このべクターは、β−ガラクトシダーゼのためのプロモータ、 それに続くアミノ末端Met及びそれに続く7つのβ−ガラクトシダーゼの残基 を含む配列を有する。これらの8つの残基のすぐ後に、転写のために役立つバク テリオファージプロモータ及び多数の独特な制限サイトを有するリンカーが存在 する。 標準的な方法を用いて単離されIPTGで形質転換された菌株の誘導により、 β−ガラクトシダーゼの初めの7つの残基、約5〜15のリンカーの残基、及び 完全長MCP−4からなる融合タンパク質が産生される。このシグナル配列によ りMCP−4が細菌増殖培地に分泌され、これを次に説明する活性の検定におい て直接用いることができる。 7.MCP−4の活性 ケモカインの走化性の活性は、通常48穴マイクロ走化性チャンバにおいて測 定される。各穴は、化学的な勾配に応じて一方のセルから他方のセルに通過させ るフィルタによって2つのセルに分けられる。MCP−4が分泌された細胞培地 が、ポリカーボネートフィルタの一方の側に入れられ、末梢血液細胞が、フィル タの反対側のセルで同じ培養液に懸 濁される。MCP−4の濃度勾配と拡散により、細胞がフィルタを通過するだけ の十分な時間をかけてインキュベーションを行う。その後、各穴からフィルタが 取出され、フィルタのケモカイン側に付着した例えば単球のような特定の型の細 胞が、同定されカウントされる。 密度勾配遠心分離によって得られた、例えば好中球、単核細胞、単球、または リンパ球の高濃度の集団のような分画された細胞集団に対する検定を行うことに よって、化学誘因の特異性が決定される。特定のT細胞集団は、CD8+及びC D4+特異的抗体を用いたネガティブ選択により精製される。 9.MCP−4特異的抗体の生成 PAGE電気泳動法(上述のManiatis参照)を用いて精製されたMC P−4は、標準的なプロトコルによるウサギの免疫化のために用いられるが、モ ノクローナル法が通常は用いられる。mcp−4から翻訳されたアミノ酸配列を 、DNASTAR software(DNAStar Inc)を用いて分析し、高度に 免疫原性の領域を決定し、対応するオリゴポリペプチドが合成され、それを用い て当業者には周知の方法で抗体を産生する。C末端の近傍または親水性の領域の ような適当なエピトープを選択するための分析についてはAusbel FM et al(上述)に記載されている。 典型的には、約15の残基を有する長さのこのオリゴポリペプチドは、fmo c−chemistryを用いるApplied Biosystems Pe ptide Synthesizer Model 431Aを用いて合成され 、M−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(M-male imidobenzoyl-N-hydroxysuccinimideester)(MBS; Ausbel et al,supra)と反 応させることによってキーホールリンペットヘモシアニン(KLH,Sigma )に結合される。 ウサギは、フロイント完全アジュバントのペプチド−KLH複合体と共に免疫化 される。得られた抗血清は、ペプチドとプラスチックを結合し、1%のウシの血 清アルブミンでブロックし、抗血清と反応させ、洗浄し、かつ放射性ヨウ素標識 されたヤギの抗ウサギIgGと反応させることによって抗ペプチド活性がテスト される。 10.特異的抗体を用いる自然発生MCP−4の精製 自然発生または組換えMCP−4は、MCP−4に対して特異的な抗体を用い るイムノアフィニティークロマトグラフィーにより概ね精製される。イムノアフ ィニティーカラムは、MCP−4抗体をCnBr活性化セルファロース(CnB r−activated Sepharose)(Pharmacia Biotech)のよう な活性化クロマトグラフィー樹脂と共有結合させることにより構築される。結合 の後、メーカーの指示に従って樹脂がブロックされ洗浄される。 MCP−4を含む溶液はイムノアフィニティーカラムを通され、このカラムは MCP−4の優先的な吸収が可能な条件の下で洗浄される(例えば界面活性剤の 存在のもとイオン強度の高い緩衝液で洗浄される)。このカラムは、抗体−MC P−4結合を分裂させるような条件(例えばpH2〜3の緩衝液または尿素やチ オシアン酸塩イオンのような高濃度のカオトロープ)のもとで処理され、MCP −4が捕集される。 11.MCP−4と相互作用する分子の同定 MCP−4または生物学的に活性なその断片は、1251Iボルトンハンター試薬 (Bolton,AE and Hunter,WM(1973)Biochem J 133:529)で標識される。以 前に96穴プレートの穴に配列された候補の分子は、標識されたMCP−4と共 にインキュベートされ、洗浄されて、標識されたMCP−4複合体を有する穴が 検定される。異なる濃度のMCP−4Pを用いて得られたデータは、MCP−4 と候補の分子との結合、アフィ ニティー、その数を表す数値の計算に用いられる。 上述の説明の中に記載された全ての文献及び特許明細書は、本明細書と一体に 組み込まれたものとして参照されたい。ここに開示した本発明の方法及びシステ ムを本発明の範囲及び精神を逸脱することなく様々に変更を加えることは当業者 には明らかであろう。本発明は特定の好適実施例に関連して説明したが、本発明 の範囲がここに開示した特定の実施例のみに限定されるものではないということ を理解されたい。実際、分子生物学またはその関連分野の専門家にとって明らか な、ここに開示した本発明の実施例の様々な変更は、請求の範囲に記載の発明の 範囲内に含まれるものとして意図されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 A61K 31/00 643B A61K 31/70 31/70 38/00 45/00 45/00 48/00 48/00 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/53 D G01N 33/53 A61K 37/02 //(C12P 21/02 C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AT,AU,BR,CA,CH ,CN,DE,DK,ES,FI,GB,IL,JP, KR,MX,NO,NZ,RU,SE,SG

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号:2のポリペプチドをコードした核酸配列を含む純粋化されたポリ ヌクレオチド。 2.配列番号:1の単球走化タンパク質(mcp−4)のための核酸配列を含む 請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3.請求項2に記載のポリヌクレオチド又はその一部の補体を含むアンチセンス 分子。 4.請求項3に記載のアンチセンス分子及び医薬品添加物を含む薬品組成物。 5.請求項3に記載の薬品組成物の有効量を患者に投与することを含む、変化し たmcp−4の発現に関連する症状の患者を治療する方法。 6.請求項2に記載のポリヌクレオチドのオリゴマーを含む診断組成物。 7.変化したmcp−4の発現に関連する症状の患者を診断するための方法であ って、 a)生物学的サンプルを提供し、該生物学的サンプルと請求項6に記載の診断組 成物とを混合する過程と、 b)適切な条件下において、前記生物学的サンプルと前記診断組成物との間でハ イブリダイゼーションが行われるようにする過程と、 c)前記ハイブリダイゼーションを測定してサンプル値を得る過程と、 d)前記サンプル値を標準値と比較し、mcp−4発現が変化したか否かを判定 する過程とを有することを特徴とする診断方法。 8.請求項1に記載のポリヌクレオチド配列を含む発現べクター。 9.請求項1に記載の発現べクターにより変化したホストセル。 10.ポリペプチドの製造方法であって、 a)請求項9に記載のホストセルを、ポリペプチドの発現に適した環境下で培養 する過程と、 b)ホストセルの培養体からポリペプチドを回収する過程とを有することを特徴 とする製造方法。 11.請求項1に記載のポリペプチド及び医薬品添加物を含む薬品組成物。 12.請求項11に記載の薬品組成物の有効量を患者に投与することを含む、変 化したmcp−4の発現に関連する症状の患者を治療する方法。 13.請求項1に記載の精製ポリペプチド又はその一部に特異的に結合する抗体 。 14.請求項13に記載の抗体を含む診断組成物。 15.変化したmcp−4の発現に関連する症状の患者を診断するための方法で あって、 a)生物学的サンプルを提供し、該生物学的サンプルと請求項14に記載の診断 組成物とを、複合体形成に適する環境下にて混合する過程と、 b)mcp−4と前記診断組成物との間での複合体形成量を測定してサンプル量 を得る過程と、 c)前記サンプルにおける複合体形成量を標準複合体形成量と比較し、前記サン プル量と前記標準複合体形成量との間の偏移量に応じて前記症状の有無を判定す る過程とを有することを特徴とする診断方法。 16.請求項1に記載のポリペプチド又はその一部に対する特異的な親和性を有 するか否に応じて複数の組成物を選別する方法であって、 a)複数の組成物を提供し、これら組成物のそれぞれを、適当な条件下にて、m cp−4に、結合するのに充分な時間をもって混合する過程と、 b)前記組成物のそれぞれに対するmcp−4の結合を検出し、mcp−4に特 異的に結合する組成物を同定する過程とを有することを特徴とする選別方法。 17.請求項16に基づき同定された組成物及び医薬品添加物を含む薬 品組成物。 18.請求項17に記載の薬品組成物の有効量を患者に投与することを含む、N IDDM患者を治療する方法。 19.請求項17に記載の薬品組成物の有効量を患者に投与することを含む、変 化したmcp−4の発現に関連する免疫学的疾患の患者を治療する方法。 20.請求項17に記載の薬品組成物の有効量を患者に投与することを含む、変 化したmcp−4の発現に関連する感染性疾患の患者を治療する方法。
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