JPH1146568A - 脱穀装置の揺動選別構造 - Google Patents

脱穀装置の揺動選別構造

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Publication number
JPH1146568A
JPH1146568A JP9204199A JP20419997A JPH1146568A JP H1146568 A JPH1146568 A JP H1146568A JP 9204199 A JP9204199 A JP 9204199A JP 20419997 A JP20419997 A JP 20419997A JP H1146568 A JPH1146568 A JP H1146568A
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JP
Japan
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chaff sheave
movable
movable chaff
swing sorting
sorting case
Prior art date
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Application number
JP9204199A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kondo
博幸 近藤
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単位時間当たりの処理量の増大にかかわらず
三番ロスの発生を抑制することのできる脱穀装置の揺動
選別構造を提供できるようにする。 【解決手段】 脱穀装置の揺動選別構造において、開度
調節可能に構成された可動式チャフシーブ15を揺動選
別ケース5に、揺動選別ケース5に対する可動式チャフ
シーブ15の全体の傾斜角θが変更可能となるように装
備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開度調節可能に構
成された可動式チャフシーブを揺動選別ケースに装備し
てある脱穀装置の揺動選別構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような脱穀装置の揺動選別
構造において、可動式チャフシーブは、例えば特開平9
‐131125号公報などで開示されているように、複
数のチャフリップ板を、揺動選別ケースの左右両側壁
に、前後方向に所定間隔を隔てる状態で前後揺動自在と
なるように連結するとともに、各チャフリップ板の一端
を操作リンクにより一体揺動操作可能となるように連動
連結することによって、開度調節可能に構成されてい
た。
【0003】ちなみに、可動式チャフシーブの開度調節
は、単位時間当たりの処理量が多くなる高流量時には、
可動式チャフシーブ上での処理物の層厚が大きくなって
穀粒が可動式チャフシーブから漏下し難くなる不都合が
生じることから、可動式チャフシーブの開度を大きくし
て穀粒の漏下率を高めることによって選別効率の向上を
図るようにしている。逆に、単位時間当たりの処理量が
少なくなる低流量時には、可動式チャフシーブ上での処
理物の層厚が小さくなって切れワラやワラ屑などが可動
式チャフシーブから漏下し易くなる不都合が生じること
から、可動式チャフシーブの開度を小さくして切れワラ
やワラ屑などの漏下を極力防ぐことによって選別精度の
向上を図るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年に
おいては作業能率の向上などを図る点から単位時間当た
りの処理量の増大が望まれているのに対し、可動式チャ
フシーブの開度調節には限界があることから、高流量時
に、穀粒が可動式チャフシーブから漏下せずに後方へ移
送された後そのまま機外に排出されるといったいわゆる
三番ロスが増大する不都合が生じるようになっていた。
【0005】本発明の目的は、単位時間当たりの処理量
の増大にかかわらず三番ロスの発生を抑制することので
きる脱穀装置の揺動選別構造を提供できるようにするこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のうちの請求項1記載の発明では、脱穀装置
の揺動選別構造において、開度調節可能に構成された可
動式チャフシーブを揺動選別ケースに、該揺動選別ケー
スに対する前記可動式チャフシーブの全体の傾斜角が変
更可能となるように装備した。
【0007】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、単位時間当たりの処理量が多くなる高流量時には、
その流量に応じて揺動選別ケースに対する可動式チャフ
シーブの全体の傾斜角を前下がり方向に変更することに
よって、可動式チャフシーブの開口を処理物の移送方向
に向けた処理物の受入れ易い状態(結果的に処理物に対
する可動式チャフシーブの開度が大きくなる状態)にす
ることができるとともに、可動式チャフシーブ上での処
理物の流動速度を遅くすることができて可動式チャフシ
ーブ上にて処理物を滞留気味にすることができるように
なる。つまり、単位時間当たりの処理量が多くなって可
動式チャフシーブ上での処理物の層厚が大きくなったと
しても、その分、可動式チャフシーブの開度を結果的に
大きくすることができ、かつ、可動式チャフシーブ上で
処理物を滞留気味にすることができるので、可動式チャ
フシーブからの穀粒の漏下を効果的に促進させることが
できるとともに、これによって、三番ロスの発生を効果
的に抑制できるようになる。
【0008】逆に、単位時間当たりの処理量が少なくな
る低流量時には、その流量に応じて揺動選別ケースに対
する可動式チャフシーブの全体の傾斜角を前上がり方向
に変更することによって、可動式チャフシーブの開口を
処理物の移送方向から逸らせた処理物の受入れ難い状態
(結果的に処理物に対する可動式チャフシーブの開度が
小さくなる状態)にすることができるとともに、可動式
チャフシーブ上での処理物の流動速度を速くすることが
できて可動式チャフシーブ上で処理物を円滑に流動させ
ることができるようになる。つまり、単位時間当たりの
処理量が少なくなって可動式チャフシーブ上での処理物
の層厚が小さくなったとしても、その分、可動式チャフ
シーブの開度を結果的に小さくすることができ、かつ、
可動式チャフシーブ上での処理物の流動を速めて円滑に
することができるので、可動式チャフシーブからの切れ
ワラやワラ屑などの漏下を効果的に抑制することができ
るようになる。
【0009】〔効果〕従って、単位時間当たりの処理量
が多い場合には、可動式チャフシーブからの穀粒の漏下
率を効果的に高めることができて三番ロスの発生を抑制
できることから、選別効率及び選別能力の向上を図るこ
とができ、又、単位時間当たりの処理量が少ない場合に
は、可動式チャフシーブからの切れワラやワラ屑などの
漏下を効果的に抑制できて選別精度の向上を図ることの
できる脱穀装置の揺動選別構造を提供し得るに至った。
【0010】本発明のうちの請求項2記載の発明では、
上記請求項1記載の発明において、前記可動式チャフシ
ーブの後部を前記揺動選別ケースに横軸芯周りに上下揺
動自在に連結するとともに、前記可動式チャフシーブの
前部を前記揺動選別ケースにバネを介して支持し、前記
可動式チャフシーブが、その上面に滞留する処理物重量
の変化に応じて前記揺動選別ケースに対する全体の傾斜
角を変更するように構成した。
【0011】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、単位時間当たりの処理量が多くなる高流量時には、
可動式チャフシーブの上面に滞留する処理物重量が重く
なり、その重量によって、揺動選別ケースに対する可動
式チャフシーブの全体の傾斜角が、その重量の分だけバ
ネの付勢に抗して前下がり方向に自動的に変更されるよ
うになることから、可動式チャフシーブの開口が処理物
の移送方向に向かうようになって処理物を受入れ易い状
態(結果的に処理物に対する可動式チャフシーブの開度
が大きくなる状態)になるとともに、可動式チャフシー
ブ上での処理物の流動速度が遅くなって可動式チャフシ
ーブ上にて処理物が滞留気味になり、もって、可動式チ
ャフシーブからの穀粒の漏下を効果的に促進させること
ができるとともに、これによって、三番ロスの発生を効
果的に抑制することができるようになる。
【0012】逆に、単位時間当たりの処理量が少なくな
る低流量時には、可動式チャフシーブの上面に滞留する
処理物重量が軽くなり、その重量によって、揺動選別ケ
ースに対する可動式チャフシーブの全体の傾斜角が、そ
の重量の分だけバネの付勢によって前上がり方向に自動
的に変更されるようになることから、可動式チャフシー
ブの開口が処理物の移送方向から逸れるようになって処
理物を受入れ難い状態(結果的に処理物に対する可動式
チャフシーブの開度が小さくなる状態)になるととも
に、可動式チャフシーブ上での処理物の流動速度が速め
られるようになり、もって、可動式チャフシーブからの
切れワラやワラ屑などの漏下を効果的に抑制することが
できるようになる。
【0013】つまり、単位時間当たりの処理量に応じた
揺動選別ケースに対する可動式チャフシーブ全体の傾斜
角の変更によって、高流量時には可動式チャフシーブか
らの穀粒の漏下を効果的に促進させることができて三番
ロスの発生を抑制することができ、又、低流量時には可
動式チャフシーブからの切れワラやワラ屑などの漏下を
効果的に抑制することができ、更に、その単位時間当た
りの処理量に応じた揺動選別ケースに対する可動式チャ
フシーブの全体の傾斜角の変更を、可動式チャフシーブ
の後部を揺動選別ケースに横軸芯周りに上下揺動自在に
連結するとともに、可動式チャフシーブの前部を揺動選
別ケースにバネを介して支持するだけの簡単かつ安価な
構成で自動的に行えるようになる。
【0014】しかも、揺動選別ケースの揺動駆動に伴っ
て、可動式チャフシーブが固有の上下揺動を行うように
なることから、可動式チャフシーブ上での処理物の層厚
にかかわらず、切れワラやワラ屑などよりも比重の重い
穀粒の可動式チャフシーブからの漏下の促進をより一層
効果的に図れるようになる。
【0015】〔効果〕従って、単位時間当たりの処理量
が多い場合における選別効率及び選別能力のより一層の
向上、並びに、単位時間当たりの処理量が少ない場合に
おける選別精度のより一層の向上を図れるとともに、そ
れらの向上を図るための揺動選別ケースに対する可動式
チャフシーブ全体の傾斜角変更の自動化を図ることがで
き、更に、そのために要する構成の簡素化及び製造コス
トの低減化を効果的に図ることのできる脱穀装置の揺動
選別構造を提供し得るに至った。
【0016】本発明のうちの請求項3記載の発明では、
上記請求項1記載の発明において、前記可動式チャフシ
ーブ上の処理物量を検出するセンサと、該センサにて検
出される前記可動式チャフシーブ上の処理物量が多くな
るほど前記可動式チャフシーブの開度を大きくするアク
チュエータとを設けるとともに、前記アクチュエータと
前記可動式チャフシーブとを、前記可動式チャフシーブ
の開度を大きくするほど前記揺動選別ケースに対する前
記可動式チャフシーブの全体の傾斜角が前下がり方向に
大きくなるように連係した。
【0017】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、センサにより検出される可動式チャフシーブ上の処
理物量が多い場合(高流量時)には、アクチュエータ
が、その検出に応じて可動式チャフシーブの開度を直接
的に大きくし、かつ、可動式チャフシーブの全体の揺動
選別ケースに対する傾斜角を前下がり方向に大きくして
処理物を受入れ易い状態(結果的に処理物に対する可動
式チャフシーブの開度が大きくなる状態)にするととも
に、可動式チャフシーブ上での処理物の流動速度を遅く
して可動式チャフシーブ上で処理物を滞留気味にするよ
うになり、もって、高流量時における可動式チャフシー
ブからの穀粒の漏下を効果的に促進させることができて
三番ロスの発生を抑制することができるようになる。逆
に、センサにより検出される可動式チャフシーブ上の処
理物量が少ない場合(低流量時)には、アクチュエータ
が、その検出に応じて可動式チャフシーブの開度を直接
的に小さくし、かつ、可動式チャフシーブの全体の揺動
選別ケースに対する傾斜角を前上がり方向に大きくして
処理物を受入れ難い状態(結果的に処理物に対する可動
式チャフシーブの開度が小さくなる状態)にするととも
に、可動式チャフシーブ上での処理物の流動速度を速め
るようになり、もって、低流量時における可動式チャフ
シーブからの切れワラやワラ屑などの漏下を効果的に抑
制することができるようになる。
【0018】又、可動式チャフシーブの開度調節の自動
化を図る上において一般的に採用されているセンサとア
クチュエータを、揺動選別ケースに対する可動式チャフ
シーブの全体の傾斜角変更用に流用するようにしている
ことから、揺動選別ケースに対する可動式チャフシーブ
の全体の傾斜角を変更するための専用のセンサ及びアク
チュエータを別途設ける場合に比較して、揺動選別ケー
スに対する可動式チャフシーブの全体の傾斜角変更の自
動化を、構成の簡素化及び製造コストの低減化を図りな
がら行えるようになる。
【0019】〔効果〕従って、単位時間当たりの処理量
が多い場合における選別効率及び選別能力の向上、並び
に、単位時間当たりの処理量が少ない場合における選別
精度の向上を図れるとともに、それらの向上を図るため
の揺動選別ケースに対する可動式チャフシーブ全体の傾
斜角変更の自動化を図ることができ、更に、そのために
要する構成の簡素化及び製造コストの低減化を図ること
のできる脱穀装置の揺動選別構造を提供し得るに至っ
た。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕以下、本発明の実施の形態を図面に基
づいて説明する。
【0021】図1には自脱型コンバインに装備される脱
穀装置の縦断側面が示されており、この脱穀装置は、刈
取穀稈の株元側を挾持して横向き姿勢で後方に向けて搬
送するフィードチェーン1、フィードチェーン1の搬送
により刈取穀稈の穂先側が誘導される扱室2、扱室2に
て刈取穀稈の穂先側に衝撃を与えて脱穀処理を施す扱胴
3、脱穀処理により脱粒又は単粒化した穀粒や切れワラ
などの処理物を漏下させる受網4、受網4から漏下した
処理物を穀粒や切れワラなどに篩い選別する揺動選別ケ
ース5、揺動選別ケース5にて篩い選別される処理物に
向けて選別風を供給する唐箕6、揺動選別ケース5にて
選別された穀粒を回収する一番物回収部7、揺動選別ケ
ース5にて選別された穀粒や切れワラなどからなる混在
物を回収する二番物回収部8、一番物回収部7に回収さ
れた穀粒を脱穀装置の右側方に向けて搬送する回転スク
リュー型の一番物回収コンベヤ9、二番物回収部8に回
収された混在物を脱穀装置の右側方に向けて搬送する回
転スクリュー型の二番物回収コンベヤ10、一番物回収
コンベヤ9にて搬送された穀粒を図外のグレンタンクに
向けて揚送する回転スクリュー型の揚送コンベヤ11、
二番物回収コンベヤ10にて搬送された混在物を揺動選
別ケース5に向けて還元搬送する回転スクリュー型の二
番還元装置12、及び揺動選別ケース5にて篩い選別さ
れるととも唐箕6からの選別風によって吹き上げられた
ワラ屑などの塵埃を吸引して機外に排出する排塵ファン
13、などによって構成されている。
【0022】揺動選別ケース5の上部には、粗選別用の
第一グレンパン14、可動式チャフシーブ15、及びス
トローラック16が、その順に前部から後部に向けて連
なる状態で配備されるとともに、揺動選別ケース5にお
ける可動式チャフシーブ15の下方には、精選別用の第
二グレンパン17、及びグレンシーブ18が、その順に
前後に連なる状態で配備されている。揺動選別ケース5
は、その前部に装備された左右一対のローラ19が、脱
穀装置の左右両側壁に装備されたガイド部材20に移動
可能に支持されるとともに、その後部が、図外のエンジ
ンからの動力によって回転駆動されるクランク機構21
を介して脱穀装置の左右両側壁に支持されており、クラ
ンク機構21を回転駆動させることによって揺動駆動さ
れるとともに、この揺動駆動によって処理物に対して篩
い選別を施すようになっている。
【0023】図1及び図2に示すように、可動式チャフ
シーブ15は、左右一対の支持板15A、前後方向に所
定間隔を隔てる状態で上部支点P1周りに前後揺動自在
となるように左右の支持板15Aに亘って架設された複
数のチャフリップ板15B、複数のチャフリップ板15
Bの一体揺動操作が可能となるように各チャフリップ板
15Bの遊端を連結する操作リンク15C、各チャフリ
ップ板15Bを前方に向けて揺動付勢するコイルバネ1
5D、操作リンク15Cに操作ワイヤ15Eを介して連
係されたセクタギヤ15F、及びセクタギヤ15Fに噛
合するピニオンギヤ15Gを備えた開度調節用の電動モ
ータ15H、などによって構成されており、電動モータ
15Hの作動により操作ワイヤ15Eを引っ張ることに
よって、コイルバネ15Dの付勢に抗して各チャフリッ
プ板15Bを後方に向けて揺動させることができ、もっ
て、可動式チャフシーブ15の開度(各チャフリップ板
15B間の間隔)を大きくすることができるようになっ
ている。逆に、電動モータ15Hの作動により操作ワイ
ヤ15Eを緩めることによって、コイルバネ15Dの付
勢により各チャフリップ板15Bを前方に向けて揺動さ
せることができ、もって、可動式チャフシーブ15の開
度(各チャフリップ板15B間の間隔)を小さくするこ
とができるようになっている。尚、電動モータ15Hの
作動は、可動式チャフシーブ15上の処理物量としての
層厚を検出するセンサ23からの検出値に基づいて、マ
イクロコンピュータからなる制御装置24が制御するよ
うになっている。
【0024】この構成から、図2の(イ)に示すよう
に、センサ23により検出される可動式チャフシーブ1
5上の処理物量が多い場合(高流量時)には、電動モー
タ15Hが、その検出に応じて可動式チャフシーブ15
の開度を大きくするようになることから、高流量時にお
ける可動式チャフシーブ15からの穀粒の漏下を促進さ
せることができ、これによって、可動式チャフシーブ1
5から漏下しない穀粒が機外に排出される三番ロスの発
生を抑制できるようになっている。逆に、図2の(ロ)
に示すように、センサ23により検出される可動式チャ
フシーブ15上の処理物量が少ない場合(低流量時)に
は、電動モータ15Hが、その検出に応じて可動式チャ
フシーブ15の開度を小さくするようになることから、
低流量時における可動式チャフシーブ15からの切れワ
ラやワラ屑などの漏下を抑制できるようになっている。
【0025】又、可動式チャフシーブ15は、その後部
が各支持板15Aの後部に装備された支軸15aを介し
て揺動選別ケース5の左右の側壁5Aに横軸芯P2周り
に上下揺動自在に連結されるとともに、その前部が揺動
選別ケース5の左右の側壁5Aにコイルバネ25を介し
て吊り下げ支持されており、その上面に滞留する処理物
重量の変化に応じて揺動選別ケース5に対する全体の傾
斜角θを自動的に変更できるようになっている。
【0026】この構成から、図2の(イ)に示すよう
に、単位時間当たりの処理量が多くなる高流量時には、
可動式チャフシーブ15の上面に滞留する処理物重量が
重くなり、その重量によって、揺動選別ケース5に対す
る可動式チャフシーブ15の全体の傾斜角θが、その重
量の分だけコイルバネ25の付勢に抗して前下がり方向
に自動的に変更されるようになることから、第一グレン
パン14との隙間が広がるとともに、可動式チャフシー
ブ15の開口(各チャフリップ板15B間の隙間)が処
理物の移送方向に向いた処理物の受入れ易い状態(結果
的に処理物に対する可動式チャフシーブ15の開度が大
きくなる状態)となり、その上、可動式チャフシーブ1
5上での処理物の流動速度が遅くなって可動式チャフシ
ーブ15上にて処理物が滞留気味になり、もって、可動
式チャフシーブ15からの穀粒の漏下をより効果的に促
進させることができるとともに、三番ロスの発生をより
効果的に抑制できるようになっている。
【0027】逆に、図2の(ロ)に示すように、単位時
間当たりの処理量が少なくなる低流量時には、可動式チ
ャフシーブ15の上面に滞留する処理物重量が軽くな
り、その重量によって、揺動選別ケース5に対する可動
式チャフシーブ15の全体の傾斜角θが、その重量の分
だけコイルバネ25の付勢によって前上がり方向に自動
的に変更されるようになることから、第一グレンパン1
4との隙間が狭くなるとともに、可動式チャフシーブ1
5の開口が処理物の移送方向から逸れた処理物の受入れ
難い状態(結果的に処理物に対する可動式チャフシーブ
15の開度が小さくなる状態)となり、その上、可動式
チャフシーブ15上での処理物の流動速度が速められる
ようになり、もって、可動式チャフシーブ15からの切
れワラやワラ屑などの漏下をより効果的に抑制できるよ
うになっている。
【0028】つまり、単位時間当たりの処理量に応じて
揺動選別ケース5に対する可動式チャフシーブ15の全
体の傾斜角θが変更されることによって、高流量時には
可動式チャフシーブ15からの穀粒の漏下をより効果的
に促進させることができるとともに三番ロスの発生をよ
り効果的に抑制することができ、又、低流量時には可動
式チャフシーブ15からの切れワラやワラ屑などの漏下
をより効果的に抑制することができ、更に、その単位時
間当たりの処理量に応じた揺動選別ケース5に対する可
動式チャフシーブ15全体の傾斜角θの変更を、可動式
チャフシーブ15の後部を揺動選別ケース5に横軸芯P
2周りに上下揺動自在に連結するとともに、可動式チャ
フシーブ15の前部を揺動選別ケース5にコイルバネ2
5を介して支持するだけの簡単かつ安価な構成で自動的
に行えるようになっている。
【0029】しかも、揺動選別ケース5の揺動駆動に伴
って、可動式チャフシーブ15が固有の上下揺動を行う
ようになることから、可動式チャフシーブ15上での処
理物の層厚にかかわらず、切れワラやワラ屑などよりも
比重の重い穀粒の可動式チャフシーブ15からの漏下
を、より一層効果的に促進させることができるようにな
っている。
【0030】要するに、以上のように可動式チャフシー
ブ15を構成することによって、単位時間当たりの処理
量が多い場合における選別効率及び選別能力のより一層
の向上、並びに、単位時間当たりの処理量が少ない場合
における選別精度のより一層の向上を図ることができる
とともに、それらの向上を図るための揺動選別ケース5
に対する可動式チャフシーブ15全体の傾斜角θの変更
の自動化を図ることができ、更に、そのために要する構
成の簡素化及び製造コストの低減化をより効果的に図れ
るようになっている。
【0031】図3に示すように、ストローラック16
は、揺動選別ケース5の左右の側壁5Aに亘って横架さ
れる横板16A、左右方向に所定間隔を隔てる状態で横
板16Aから後方に向けて延設された複数のラック板1
6B、及び左右方向に所定間隔を隔てる状態で横板16
Aから上方に向けて延設された複数のほぐし棒16C、
などによって構成されており、その前部が横板16Aの
左右両端下部に装備された支軸16aを介して揺動選別
ケース5の左右の側壁5Aに横軸芯P3周りに上下揺動
自在に支持されるとともに、横板16Aから、それより
前後に位置する揺動選別ケース5の側壁部分に亘って一
対のコイルバネ26が架設されることによって、揺動選
別ケース5の揺動駆動に伴って揺動選別ケース5よりも
大きく上下揺動するとともに、揺動選別ケース5の揺動
停止に伴って基本姿勢に復帰するようになっている。
【0032】この構成から、ストローラック16上の処
理物を大きく上下動させながら後方に向けて移送するこ
とができるので、ストローラック16上の処理物におい
て含有率の高い切れワラやワラ屑などから含有率の低い
穀粒をより効果的に分散させることができ、これによっ
て、ストローラック16から二番物回収部8に向けての
穀粒漏下率を高めることができるようになり、もって、
三番ロスの発生をより一層効果的に抑制することができ
るようになっている。
【0033】〔第2実施形態〕以下、本発明の第2の実
施の形態を図面に基づいて説明する。尚、第2の実施の
形態は、揺動選別ケース5に対して可動式チャフシーブ
15の全体の傾斜角θを変更するための構成のみが前述
の第1の実施の形態と異なるものであることから、以下
にはその構成についてのみ説明する。
【0034】図4に示すように、可動式チャフシーブ1
5は、その後部が各支持板15Aの後部に装備された支
軸15aを介して揺動選別ケース5の左右の側壁5Aに
横軸芯P2周りに上下揺動自在に連結されるとともに、
その前部が揺動選別ケース5の左右の側壁5Aにアウタ
ワイヤ27Aの一端が受け止め支持された操作ワイヤ2
7を介して吊り下げ支持されている。操作ワイヤ27
は、その他端が開度調節用のセクタギヤ15Fに接続さ
れており、可動式チャフシーブ15上の処理物量として
の層厚を検出するセンサ23からの検出値に基づいて、
マイクロコンピュータからなる制御装置24が開度調節
用の電動モータ15H(アクチュエータの一例)の作動
を制御して、可動式チャフシーブ15の開度を調節する
のに連動して、揺動選別ケース5に対する可動式チャフ
シーブ15の全体の傾斜角θが自動的に変更されるよう
になっている。尚、図中の符号28は、可動式チャフシ
ーブ15の前部を下方向きに揺動付勢するように、揺動
選別ケース5と可動式チャフシーブ15との間に介装さ
れたコイルバネであり、このコイルバネ28の作用によ
って、揺動選別ケース5の揺動駆動時における可動式チ
ャフシーブ15の揺動を抑制することができ、もって、
好適な選別処理を施せるようになっている。
【0035】この構成から、図4の(イ)に示すよう
に、センサ23により検出される可動式チャフシーブ1
5上の処理物量が多い場合(高流量時)には、制御装置
24の制御作動により、電動モータ15Hが、その検出
に応じて操作ワイヤ15Eを引っ張ってコイルバネ15
Dの付勢に抗して各チャフリップ板15Bを後方に向け
て揺動させることによって、可動式チャフシーブ15の
開度(各チャフリップ板15B間の間隔)を直接的に大
きくし、かつ、可動式チャフシーブ15の全体の揺動選
別ケース5に対する傾斜角θを前下がり方向に大きくす
ることによって、可動式チャフシーブ15の開口(各チ
ャフリップ板15B間の隙間)を処理物の移送方向に向
けた処理物の受入れ易い状態(結果的に処理物に対する
可動式チャフシーブ15の開度が大きくなる状態)にす
るとともに、可動式チャフシーブ15上での処理物の流
動速度を遅くして可動式チャフシーブ15上で処理物を
滞留気味にするようになるので、高流量時における可動
式チャフシーブ15からの穀粒の漏下を効果的に促進さ
せることができて三番ロスの発生をより一層抑制するこ
とができるようになっている。
【0036】逆に、図4の(ロ)に示すように、センサ
23により検出される可動式チャフシーブ15上の処理
物量が少ない場合(低流量時)には、制御装置24の制
御作動により、電動モータ15Hが、その検出に応じて
操作ワイヤ15Eを緩めてコイルバネ15Dの付勢によ
り各チャフリップ板15Bを前方に向けて揺動させるこ
とによって、可動式チャフシーブ15の開度(各チャフ
リップ板15B間の間隔)を直接的に小さくし、かつ、
可動式チャフシーブ15の全体の揺動選別ケース5に対
する傾斜角θを前上がり方向に大きくすることによっ
て、可動式チャフシーブ15の開口を処理物の移送方向
から逸らせた処理物の受入れ難い状態(結果的に処理物
に対する可動式チャフシーブ15の開度が小さくなる状
態)にするとともに、可動式チャフシーブ15上での処
理物の流動速度を速めるようになるので、低流量時にお
ける可動式チャフシーブ15からの切れワラやワラ屑な
どの漏下を効果的に抑制することができるようになって
いる。
【0037】又、可動式チャフシーブ15の開度調節の
自動化を図るために採用しているセンサ23と電動モー
タ15Hを、揺動選別ケース5に対する可動式チャフシ
ーブ15の全体の傾斜角θ変更用に流用するようにして
いることから、揺動選別ケース5に対する可動式チャフ
シーブ15の全体の傾斜角θを変更するための専用のセ
ンサ及び電動モータを別途設ける場合に比較して構成の
簡素化及び製造コストの低減化を図れるようになってい
る。
【0038】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 脱穀装置としては、全稈投入型のコンバインに装備
されるものであってもよい。 第1実施形態においては、可動式チャフシーブ15
の前部を揺動選別ケース5の左右の側壁5Aにコイルバ
ネ25を介して吊り下げ支持する構成に代えて、可動式
チャフシーブ15の前部を揺動選別ケース5の左右の側
壁5Aに板バネを介して受け止め支持する構成を採用す
るようにしてもよい。 第2実施形態において、揺動選別ケース5に対する
可動式チャフシーブ15の揺動支点位置の設定は種々の
変更が可能であり、例えば、揺動選別ケース5の前部又
は前後中間部が揺動選別ケース5に上下揺動自在に連結
されるものであってもよい。 可動式チャフシーブ15全体の揺動選別ケース5に
対する傾斜角θの変更を手動操作で行うように構成して
もよい。この構成においても、揺動選別ケース5に対す
る可動式チャフシーブ15の揺動支点位置の設定は種々
の変更が可能である。 可動式チャフシーブ15としては、その開度調節が
手動操作で行われるように構成されたものであってもよ
い。 第2実施形態においては、可動式チャフシーブ15
の開度調節及び揺動選別ケース5に対する全体の傾斜角
θの変更を、電動モータ15Hに代えてシリンダなどで
行うように構成してもよい。 第2実施形態においては、揺動選別ケース5に対し
て可動式チャフシーブ15全体の傾斜角θを変更する専
用の電動モータやシリンダなどのアクチュエータを別途
設けるようにしてもよい。 第2実施形態においては、センサ23により検出さ
れる可動式チャフシーブ15上の処理物量が多くなる
と、先ず、その処理物量に応じて可動式チャフシーブ1
5の開度を大きくし、可動式チャフシーブ15の開度が
最大開度に達した状態で更にセンサ23により検出され
る可動式チャフシーブ15上の処理物量が多くなった場
合に、その処理物量に応じて揺動選別ケース5に対する
可動式チャフシーブ15の全体の傾斜角θを前下がり方
向に変更するよう構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における脱穀装置の縦断側面図
【図2】第1実施形態における可動式チャフシーブの構
成及び動作を示す要部の縦断側面図
【図3】第1実施形態におけるストローラックの構成を
示す要部の縦断側面図
【図4】第2実施形態における可動式チャフシーブの構
成及び動作を示す要部の縦断側面図
【符号の説明】
5 揺動選別ケース 15 可動式チャフシーブ 15H アクチュエータ 23 センサ 25 バネ P2 横軸芯 θ 傾斜角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開度調節可能に構成された可動式チャフ
    シーブを揺動選別ケースに、該揺動選別ケースに対する
    前記可動式チャフシーブの全体の傾斜角が変更可能とな
    るように装備してある脱穀装置の揺動選別構造。
  2. 【請求項2】 前記可動式チャフシーブの後部を前記揺
    動選別ケースに横軸芯周りに上下揺動自在に連結すると
    ともに、前記可動式チャフシーブの前部を前記揺動選別
    ケースにバネを介して支持し、前記可動式チャフシーブ
    が、その上面に滞留する処理物重量の変化に応じて前記
    揺動選別ケースに対する全体の傾斜角を変更するように
    構成してある請求項1記載の脱穀装置の揺動選別構造。
  3. 【請求項3】 前記可動式チャフシーブ上の処理物量を
    検出するセンサと、該センサにて検出される前記可動式
    チャフシーブ上の処理物量が多くなるほど前記可動式チ
    ャフシーブの開度を大きくするアクチュエータとを設け
    るとともに、前記アクチュエータと前記可動式チャフシ
    ーブとを、前記可動式チャフシーブの開度を大きくする
    ほど前記揺動選別ケースに対する前記可動式チャフシー
    ブの全体の傾斜角が前下がり方向に大きくなるように連
    係してある請求項1記載の脱穀装置の揺動選別構造。
JP9204199A 1997-07-30 1997-07-30 脱穀装置の揺動選別構造 Pending JPH1146568A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007074924A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 脱穀選別装置
JP2015084701A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 井関農機株式会社 コンバイン
WO2021261282A1 (ja) * 2020-06-23 2021-12-30 株式会社クボタ 収穫機および収穫装置

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JP2015084701A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 井関農機株式会社 コンバイン
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