JPH1144837A - カメラの自動焦点調節装置 - Google Patents

カメラの自動焦点調節装置

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JPH1144837A
JPH1144837A JP10112176A JP11217698A JPH1144837A JP H1144837 A JPH1144837 A JP H1144837A JP 10112176 A JP10112176 A JP 10112176A JP 11217698 A JP11217698 A JP 11217698A JP H1144837 A JPH1144837 A JP H1144837A
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Toshiyuki Matsumoto
寿之 松本
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/64Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image
    • G02B27/646Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image compensating for small deviations, e.g. due to vibration or shake

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な手法で被写体の動体判定を確実にする。 【解決手段】本発明のカメラの自動焦点調節装置は、被
写体像を複数の画素信号に光電変換した被写体信号を時
系列的に所定間隔で出力する焦点検出部1と、この時系
列的に出力される被写体信号を記憶し、前記被写体信号
を複数のブロックに分割し、この分割されたそれぞれの
ブロックに関して、最新の被写体信号と前記記憶された
過去の被写体信号との相関を評価する動体判定部3と、
この出力に基づいて、被写体の前記撮影レンズの光軸方
向への移動量を求める動体予測演算部2と、この出力に
基づいて、所定時間後の被写体距離を予測するデフォー
カス量演算部5と、この出力に応答して撮影レンズ12
の焦点調節を行う駆動制御するシーケンス制御部7とを
有した構成となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動している被写
体に対して撮影レンズを合焦させる動体予測機能を有し
たカメラの自動焦点調節装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、被写体の撮影レンズの光軸方向の
移動状態を検出し、この検出結果に基づいて所定時間後
の被写体の像面位置を予測し、この予測した像面位置ま
で撮影レンズを駆動することによって移動被写体にも撮
影レンズを合焦させるようにした所謂動体予測機能を有
したカメラの自動焦点調節装置に係る種々の技術が提案
されている。
【0003】例えば、特公平8−27425号公報で
は、デフォーカス量の変化に基づいてレリーズタイムラ
グ(レンズ駆動、ミラーアップ等のタイムラグ)の間に
移動すると予測される被写体像の移動量を補正する技術
が開示されている。
【0004】また、本発明と同一出願人による特開平5
−93850号公報では、被写体像の移動量を検出して
動体予測を行う技術が開示されている。
【0005】これらの動体予測機能を有するカメラで
は、静止している被写体に対して動体予測を行ってしま
うといった誤動作を避けるために、検出された像移動量
が所定の移動量(動体判定のスレッシュレベル)よりも
小さい場合には静止被写体であると判定する。
【0006】そして、このような場合には、動体予測を
行わない技術が一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
に、演算誤差やセンサ上に生じるノイズによって像移動
量の検出に一定の誤差が生じることは避けられない。
【0008】そのために、従来の動体予測機能を有する
カメラでは、像移動検出誤差を考慮して上記動体判定の
スレッシュレベルを、ある程度大きく設定しておかない
と、静止被写体に対して動体予測を行ってしまい、レン
ズが前後にハンチングしてピントがずれてしまう不具合
があった。
【0009】一方、動体判定のスレッシュレベルを大き
く設定しすぎると、静止被写体に対するこのような誤動
作は少なくなるが、逆に移動被写体を静止被写体と判定
してしまって動体予測を行わないといった相反する問題
点もあった。
【0010】また、動体判定のスレッシュレベルを小さ
く設定し、且つ静止被写体に対する誤動作を少なくする
には、測距の回数を多くして検出誤差の影響を小さくす
ることが一般的であるが、そのために、動体予測の制御
や演算が複雑になってしまうといった問題が生じてい
た。
【0011】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、その目的とするところは、簡単な手法
で被写体が動いているか静止しているかの動体判定を確
実にするカメラの自動焦点調節装置を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の態様によるカメラの自動焦点調節装置では、
被写体からの光束を対分割して形成される対の被写体像
に基づいて撮影レンズの焦点調節を行うカメラの自動焦
点調節装置において、前記被写体像を複数の画素信号に
光電変換した被写体信号を時系列的に所定間隔で出力す
る検出手段と、前記検出手段から出力される被写体信号
を記憶する記憶手段と、前記検出手段から出力される被
写体信号を複数のブロックに分割するブロック分割手段
と、前記ブロック分割手段によって分割されたそれぞれ
のブロックに関して、最新の被写体信号と前記記憶手段
に記憶されている過去の被写体信号との相関を評価する
相関評価手段と、前記相関評価手段からの出力に基づい
て、前記被写体が移動しているか否かを判定する動体判
定手段と、を具備することを特徴とする。
【0013】第2の態様によるカメラの自動焦点調節装
置は、前記動体判定手段は、前記相関評価手段の出力で
ある各ブロックに関する相関値のうち、少なくとも1つ
の相関が低いとき、前記被写体が動体であると判断する
ことを特徴とする。
【0014】第3の態様によるカメラの自動焦点調節装
置は、被写体からの光束を対分割して形成される対の被
写体像に基づいて撮影レンズの焦点調節を行うカメラの
自動焦点調節装置において、前記被写体像を複数の画素
信号に光電変換した被写体信号を時系列的に所定間隔で
出力する検出手段と、前記検出手段から出力される被写
体信号を記憶する記憶手段と、前記検出手段から出力さ
れる被写体信号を複数のブロックに分割するブロック分
割手段と、前記ブロック分割手段によって分割されたそ
れぞれのブロックに関して、最新の被写体信号と前記記
憶手段に記憶されている過去の被写体信号とを演算して
像の移動量を求める演算手段と、前記演算手段からの出
力に基づいて前記被写体が移動しているか否かを判定す
る動体判定手段と、を具備することを特徴とする。
【0015】即ち、第1の態様によるカメラの自動焦点
調節装置では、被写体からの光束を対分割して形成され
る対の被写体像に基づいて撮影レンズの焦点調節を行う
自動焦点調節装置において、検出手段により、前記被写
体像を複数の画素信号に光電変換した被写体信号が時系
列的に所定間隔で出力され、記憶手段により、前記時系
列的に出力される被写体信号が記憶され、ブロック分割
手段により前記被写体信号が複数のブロックに分割さ
れ、相関評価手段により、前記分割されたそれぞれのブ
ロックに関して、最新の被写体信号と前記記憶手段に記
憶されている過去の被写体信号との相関が評価され、動
体判定手段により、前記相関評価手段からの出力に基づ
いて、被写体が移動しているか否かが判定される。
【0016】第2の態様によるカメラの自動焦点調節装
置では、前記動体判定手段により、前記相関評価手段の
出力である各ブロックに関する相関値のうち、少なくと
も1つの相関が低いとき、被写体が動体であると判断さ
れる。
【0017】第3の態様によるカメラの自動焦点調節装
置では、被写体からの光束を対分割して形成される対の
被写体像に基づいて撮影レンズの焦点調節を行うカメラ
の自動焦点調節装置において、検出手段により、前記被
写体像を複数の画素信号に光電変換した被写体信号が時
系列的に所定間隔で出力され、記憶手段により前記時系
列的に出力される被写体信号が記憶され、ブロック分割
手段により前記被写体信号が複数のブロックに分割さ
れ、演算手段により、前記分割されたそれぞれのブロッ
クに関して、最新の被写体信号と前記記憶手段に記憶さ
れている過去の被写体信号とを演算して像の移動量が求
められ、動体判定手段により前記演算手段の出力に基づ
いて被写体が移動しているか否かが判定される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。
【0019】図1は本発明の第1の実施の形態に係るカ
メラの自動焦点調節装置の概略構成図である。
【0020】図1に示されるように、この自動焦点調節
装置には、詳細は後述するAFIC(自動焦点用集積回
路)240等を含むAFユニット210と焦点検出のた
めの上記演算を行うCPU201内の相関演算回路24
9とを備えた焦点検出部1が配設されている。
【0021】この焦点検出部1には、該焦点検出部1か
らの焦点検出信号に基づいて、例えば、上述した本発明
と同一出願人による特開平5−93850号公報の開示
と同様に被写体の光軸方向の移動量を演算して、露光時
の像移動量を予測演算する動体予測演算部2が接続され
ている。
【0022】そして、上記動体予測演算部2には、本発
明の特徴部として、上記動体予測演算部2による被写体
の光軸方向の移動量演算結果に基づいて、被写体が移動
しているか否かを判定する動体判定部3及び、上記動体
予測演算部2による動体予測演算結果の信頼性を判定す
る信頼性判定部4とが接続されている。
【0023】この本発明の特徴部としての信頼性判定部
4の判定結果は、上記動体予測演算部2と動体判定部3
に対して出力される。
【0024】さらに、本発明の特徴部としての動体判定
部3では、動体予測演算部2からの像移動量演算結果と
信頼性判定部4からの信頼性判定結果とに基づいて被写
体が移動しているか否かがより正確に判定される。
【0025】上記焦点検出部1には、撮影レンズのデフ
ォーカス量を演算するデフォーカス量演算部5が接続さ
れている。
【0026】このデフォーカス量演算部5は、上記焦点
検出部1からの焦点検出信号及び動体予測演算部2から
の出力とに基づいて、移動被写体に合焦するためのデフ
ォーカス量を演算したり、静止被写体に合焦するために
動体予測を行わずに現在のデフォーカス量を演算したり
するようになっている。
【0027】上記デフォーカス量演算部5の出力信号
は、駆動量演算部6に出力される。
【0028】この駆動量演算部6は、合焦するのに必要
な撮影レンズの駆動量を演算するようになっている。
【0029】また、シーケンス制御部7は、カメラ全体
のシーケンスを制御するコントローラであり、上記CP
U201に対応する。
【0030】このシーケンス制御部7には、シャッタや
レンズやミラーやズームや絞り等が接続されている。
【0031】次に、上記第1の実施の形態に係るカメラ
の自動焦点調節装置が適用されるカメラシステムの一例
について詳細に説明する。
【0032】図2は第1の実施の形態に係るカメラの自
動焦点調節装置が適用されるシステムの構成を詳細に示
す図である。
【0033】尚、図2では、特にズームレンズ機構を内
蔵する当該システムの光学系の詳細な構成を中心に示し
ている。
【0034】図2に於いて、被写体光線は、5つのレン
ズ群と撮影絞りから成る撮影レンズ101を介してメイ
ンミラー102に入射される。
【0035】この撮影レンズ101は、第1群及び第2
群でフォーカシング作用を行い、第3群及び第4群でズ
ーム作用を行い、第5群は固定されている。
【0036】かかる構成により、実際のズーミング時に
は、第3群及び第4群が駆動されると同時に第1群及び
第2群がカム機構で駆動されることにより、ズーミング
時のピントずれが防止される。
【0037】上記メインミラー102は、ハーフミラー
構造になっており、その入射光量の2/3がファインダ
光学系103に反射され、入射光量の残りの1/3は、
メインミラーを透過し、サブミラー104で反射された
後、後段のAF光学系105へと導かれる。
【0038】このAF光学系105は、視野絞り106
と赤外カットフィルタ107、コンデンサレンズ10
8、ミラー109、再結像絞り110、再結像レンズ1
11、AFIC112とで構成されている。
【0039】上記視野絞り106は、撮影画面中からA
F検出する視野を決定し、再結像レンズ111によって
分割される2つの光像が干渉しないようにするためのも
のである。
【0040】赤外カットフィルタ107は、AF検出に
不要な赤外光を除去し、当該赤外光による収差ずれを防
ぐためのものである。
【0041】コンデンサレンズ108は、撮影レンズ1
01による被写体光像の結像面、即ち、フィルム等価面
の近傍に設置されるものである。
【0042】このコンデンサレンズ108は、再結像レ
ンズ111と共にフィルム等価面近傍に結像した被写体
光像をAFIC112上の2つの光電変換素子列に再結
像させるものである。
【0043】この際、コンデンサレンズ108と再結像
レンズ111との間に設置される再結像絞り110が光
軸に対称で且つ対を成していることにより、コンデンサ
レンズ108を通過した2つの光束が、AFIC112
上の2つの光電変換素子列に再結像される。
【0044】上記ファインダ光学系103は、詳細に
は、フォーカシングスクリーン113とコンデンサレン
ズ114、プリズム115、モールドダハミラー11
6、接眼レンズ117とで構成されている。
【0045】そして、上記撮影レンズ101を通過した
被写体光像は、フォーカシングスクリーン113に結像
される。
【0046】このフォーカシングスクリーン113に結
像された像は、コンデンサレンズ114、接眼レンズ1
17を介して撮影者により観察されるべく導かれる。
【0047】上記メインミラー102とサブミラー10
4は、フィルム露光時には図2中の点線の位置(図2中
の矢印G6方向に相当)へ退避する。
【0048】そして、撮影レンズ101を通過した被写
体光は、シャッタ118の先幕が開く時から後幕が閉じ
る時までの間に、フィルム119に露光される。
【0049】次に、図3は第1の実施の形態に係る自動
焦点調節装置が適用されるカメラシステムの制御系を詳
細に示したブロック構成図である。
【0050】図3に示されるように、第1の実施の形態
の自動焦点調節装置が適用されるカメラシステムは、C
PU201、インターフェースIC202、電源ユニッ
ト203、ストロボユニット204、ミラーシャッタユ
ニット205、巻き上げユニット206、レンズユニッ
ト207、ファインダユニット208、表示ユニット2
09、AFユニット210の各ユニット等で構成されて
いる。
【0051】上記CPU201は、カメラシステム全て
の制御を行うものであり、シリアル通信ライン211を
介して、インターフェースIC202、LCDIC23
5、AFIC240、EEPROM237とデータの送
受信を行う。
【0052】このCPU201とインターフェースIC
202との間には、別の通信ラインがあり、各種アナロ
グ信号の入力、PIの波形整形後の信号入力等を行う。
【0053】上記アナログ信号は、CPU201のA/
D変換入力端子に入力されてデジタル変換される。
【0054】この他、CPU201は、各種の演算部や
データの記憶部、時間の計測部を有している。
【0055】そして、上記インターフェースIC202
は、デジタル・アナログ回路混在のBi−CMOSIC
であって、モータやマグネットの駆動、測光、バッテリ
チェック、バックライトLED、補助光LEDの点灯回
路、フォトインタラプタの波形整形回路等のアナログ処
理部と、スイッチ(SW)の入力シリアル通信データ変
換等のデジタル処理部で構成されている。
【0056】上記電源ユニット203は、2系統の電源
を供給するものである。
【0057】この電源ユニット203において、1つは
モータやマグネット等のパワーを必要とするドライバに
使われるパワー系電源であり、常時、電池212からの
電圧が供給される。
【0058】他の1つは、DC/DCコンバータ213
によって安定化された小信号用の電源であり、CPU2
01よりインターフェース202を通して制御される。
【0059】上記ストロボユニット204は、ストロボ
充電回路214、メインコンデンサ215、ストロボ発
光回路216、ストロボ発光管217等から成る。
【0060】そして、低輝度又は逆光状態でストロボの
発光が必要な時は、CPU201の制御信号によりイン
ターフェースIC202を介して、ストロボ充電回路2
14が電池電圧を昇圧してメインコンデンサ215に充
電を行う。
【0061】同時に、ストロボ充電回路214から分圧
された充電電圧が、CPU201のA/D変換入力端子
に入力される。
【0062】これにより、CPU201は充電電圧の制
御を行う。
【0063】そして、充電電圧が所定レベルに達したな
らば、CPU201からインターフェースIC202を
介してストロボ充電回路214に充電停止信号が通信さ
れて、メインコンデンサ215の充電が停止する。
【0064】CPU201は、フィルム露光時に、所定
のタイミングでストロボ発光回路216を介してストロ
ボ発光管217の発光開始、発光停止の制御を行う。
【0065】上記ミラーシャッタユニット205は、ミ
ラーシャッタモータ218と、先幕及び後幕の走行を制
御する2つのシャッタマグネット219と、シーケンス
スイッチ群244に含まれる先幕走行完了スイッチ等で
構成されている。
【0066】このミラーシャッタモータ218は、CP
U201よりインターフェースIC202、モータドラ
イバ241を介して制御され、その正回転によりメイン
ミラー102のアップダウン、撮影絞りの絞り込みと、
開放シャッタのチャージ(先幕を閉じて後幕を開ける)
を行うものである。
【0067】上記シャッタマグネット219は、インタ
ーフェースIC202を介してCPU201により制御
される。
【0068】露光開始時には、先ず開始直前にミラーシ
ャッタモータ218により、メインミラーの退避と、撮
影絞りの絞り込みが行われる。
【0069】次いで、シャッタマグネット219に通電
を行い、マグネットを吸着する露光開始と同時に、先幕
のシャッタマグネット219の吸着が解除されることに
より、先幕が開かれる。
【0070】シーケンススイッチ群244に含まれる先
幕先行完了スイッチの入力から、所望の露光時間経過後
に後幕のシャッタマグネット219の吸着が解除される
ことにより、後幕が閉じられる。
【0071】こうして、先幕の開と後幕の閉の間に、フ
ィルムに被写体光が露光される。
【0072】次に、ミラーシャッタモータ218の正転
によりミラーがダウンし、撮影絞りが開放状態になる。
【0073】同時に、シャッタのチャージが行われる。
【0074】尚、シャッタモータ218は、逆転するこ
とによりフィルムの巻き戻しを行うものである。
【0075】上記巻き上げユニット206は、巻き上げ
モータ220とフィルム検出フォトインタラプタ221
等で構成される。
【0076】この巻き上げモータ220は、インターフ
ェースIC202、モータドライバ241を介して、C
PU201で制御されるものである。
【0077】フィルム検出PI221の出力は、インタ
ーフェースIC201で波形整形された後、CPU20
1に伝達されることにより、ここで巻き上げ量フィード
バックパルスを生成するのに供される。
【0078】CPU201は、このパルス数をカウント
することによって、フィルムの1駒分の巻き上げ量を制
御する。
【0079】上記レンズユニット207は、撮影レンズ
222、ズームモータ223、ズームギア列224、A
Fモータ225、AFギア列226、AFPI227、
ズームエンコーダ228、絞りPI229、絞りマグネ
ット230等で構成されている。
【0080】このズームモータ223、AFモータ22
5は、インターフェースIC202、モータドライバ2
41を介して、CPU201により制御される。
【0081】ズームモータ223の回転は、ズームギア
列224により減速され、これにより撮影レンズ222
のズーム系が駆動される。
【0082】また、ズームエンコーダ228は、撮影レ
ンズ222を支持する鏡枠の周囲に設置された6本のス
イッチから成るエンコーダであり、6本のスイッチのO
N、OFFデータがCPU201に入力され、ズームレ
ンズの絶対位置が検出されるようになっている。
【0083】上記CPU201は、ズームレンズの絶対
位置から焦点距離を求めて、それを焦点距離記憶部24
8に記憶させる。
【0084】AFモータ225の回転は、AFギア列2
26により減速され、これにより撮影レンズ222のフ
ォーカス系レンズが駆動される。
【0085】一方、AFギア列226の中間から、AF
フォトインタラプタ(PI)227の出力が取り出され
る。
【0086】このAFPI227からの出力は、インタ
ーフェースIC202で波形整形された後、CPU20
1に伝達されることにより、ここでAFレンズ駆動量フ
ィードバックパルスを生成するのに供される。
【0087】CPU201は、このAFレンズ駆動量フ
ィードバックパルス数をカウントすることによってAF
レンズの駆動量を制御する。
【0088】上記AFレンズのメカニカルストッパ又は
無限基準位置からの繰り出し量は、AFPI227のパ
ルス量とし、CPU201内のレンズ繰り出し量記憶部
247に記憶されることになる。
【0089】上記絞りマグネット230は、インターフ
ェースIC202を介してCPU201で制御され、ミ
ラーアップ開始と同時に、電流が通電されることによ
り、マグネットが吸着される。
【0090】撮影絞りとしては、上述したミラーシャッ
タユニット205のミラーシャッタモータ218のミラ
ーアップ動作と同時に、ばねにより、機械的に、その絞
り込み動作が開始される。
【0091】そして、所望の絞り値に達した時に、絞り
マグネット230の吸着が解除されて、絞り込み動作が
停止されることにより、撮影絞りが設定されるようにな
るものである。
【0092】絞りPI229の出力は、インターフェー
スIC202で波形整形された後、CPU201に伝達
されることにより、ここで絞り込み量フィードバックパ
ルスを生成するのに供される。
【0093】CPU201は、この絞り込み量フィード
バックパルス数をカウントすることにより、撮影絞りの
絞り込み量を制御する。
【0094】上記ファインダユニット208は、ファイ
ンダ内LCDパネル231と、バックライトLED23
2と、測光用8分割フォトダイオード素子233等から
成っている。
【0095】ファインダ内LCDパネル231は透過形
液晶で構成され、CPU201からLCDIC235に
送られる表示内容に従い、LCDIC235によって表
示制御される。
【0096】そして、バックライトLED232は、C
PU201によってインターフェースIC202を介し
て点灯制御され、ファインダ内LCDパネル231を照
明する。
【0097】上記測光素子233は、インターフェース
IC202を介してCPU201で制御される。
【0098】測光素子233で発生した光電流は、8素
子毎にインターフェースIC202に送られ、その内部
で電流/電圧変換される。
【0099】そして、CPU201で指定された素子の
出力のみが、インターフェースIC202からCPU2
01のA/D入力変換端子に送られ、デジタル変換され
て測光演算に用いられる。
【0100】上記表示ユニット209は、外部LCDパ
ネル234、LCDIC235、キースイッチ(SW)
群(1)236等から成る。
【0101】そして、LCDパネル234は反射型液晶
であり、CPU201からLCDIC235に送出され
る表示内容に従い、LCDIC235によって表示制御
される。
【0102】キースイッチ群(1)236は、主にカメ
ラのモードを設定するためのもので、AFモード選択ス
イッチ、カメラ露出モード選択スイッチ、ストロボモー
ド選択スイッチ、AF/PF切換スイッチ、マクロモー
ドスイッチ等のスイッチが含まれる。
【0103】これらの各スイッチの状態は、LCDIC
235を介してCPU201に読込まれることにより、
それぞれのモードが設定される。
【0104】AFユニット210は、EEPROM23
7、コンデンサレンズ238、セパレタレンズ239、
AFIC240等で構成される。
【0105】被写体光像の一部は、コンデンサレンズ2
38、セパレタレンズ239によって2像に分割され、
AFIC240上の2つの光電変換素子列に受光され
る。
【0106】このAFIC240は、各素子毎に光強度
に応じたアナログ出力を発生するものである。
【0107】このAFIC240の各素子毎の光強度に
応じたアナログ出力は、CPU201のA/D変換入力
端子に送出されてデジタル信号に変換され、CPU20
1内の素子出力記憶部246に記憶される。
【0108】CPU201は、素子出力記憶部246に
記憶された素子出力に基づいて、分割された2像の像間
隔、或いは所定時間後の各像の移動量を、内部の相関演
算回路249で計算する。
【0109】更に、CPU201はAFIC240の光
電変換動作を制御する。
【0110】EEPROM237には、後述する光電変
換素子出力の不均一補正データや、合焦時の2像間隔等
の様々な調整データが、例えば、当該カメラの製造時か
ら工場出荷時までに書込まれる。
【0111】また、EEPROM237には、カメラ動
作中に、フィルム駒数等の電源OFF状態になっても記
憶しておく必要のある各種のデータが書込まれるように
なっている。
【0112】モータドライバ241は、上述したミラー
シャッタモータ218、巻き上げモータ220、ズーム
モータ223、AFモータ225等の大電流を必要とす
るモータ類を制御するためのドライバである。
【0113】補助光LED242は、低輝度時に被写体
を照明するためのLEDである。
【0114】この補助光LED242は、AFIC24
0が所定時間内に光電変換が終了せず、2像の像間隔が
検出できない時に点灯して、照明光による被写体像をA
FIC240が光電変換できるようにするためのもので
ある。
【0115】キースイッチ(SW)群(2)243は、
カメラの動作を制御するスイッチ群である。
【0116】これには、レリーズスイッチの第1ストロ
ーク信号(1R)、第2ストローク信号(2R)、ズー
ムレンズを長焦点側に駆動するスイッチ、ズームレンズ
を短焦点側に駆動するスイッチ、スポット測光値を記憶
するためのスイッチ等が含まれる。
【0117】これらのスイッチの状態が、インターフェ
ースIC202を介してCPU201に読込まれること
により、カメラ動作の制御が行われる。
【0118】シーケンススイッチ(SW)群244は、
カメラの様々な状態を検出するものである。
【0119】これには、ミラーの上昇位置を検出するス
イッチ、シャッタチャージ完了を検出するスイッチ、シ
ャッタ先幕走行完了を検出するスイッチ、電源スイッ
チ、ストロボポップアップ状態を検出するスイッチ等が
含まれる。
【0120】また、ブザー245は、AF合焦時、非合
焦時、電源投入時、手振れ警告時等に発音する。
【0121】以下、動体予測のために、上記2つの被写
体像信号の相関演算について詳細に説明する。
【0122】第1の実施の形態の装置に於いては、2種
類の相関演算を行う。
【0123】一つは、従来の合焦検出装置として上述し
た本発明と同一出願人による特開平5−93850号公
報と同様に、再結像レンズ111により分割された第1
の被写体像と第2の被写体像との間で相関演算を行い、
2つの像のずれ量からデフォーカス量を求めるものであ
る。
【0124】他の一つは、時刻t0 での被写体像と時刻
t1 での被写体像の間で相関演算を行い、被写体像の移
動量を求めるものである。
【0125】最初に、第1の被写体像と第2の被写体像
との間で行う相関演算について説明する。
【0126】便宜上、第1の被写体像を像L、第1の被
写体像信号をL(I) とし、第2の被写体像を像R、第2
の被写体像信号をR(I) とする。
【0127】ここで、Iは素子番号であり、同実施形態
では左から順に1,2,3,…,64である。
【0128】すなわち、同実施の形態ではAFIC24
0の各素子列は、それぞれ64個の素子を有している。
【0129】以下、図4に示すフローチャートを参照し
て、上記相関演算を説明する。
【0130】先ず、CPU201には、変数SL,S
R,Jの初期値としてそれぞれ1,20,8がセットさ
れる(ステップA1,ステップA2)。
【0131】ここで、変数SLは被写体像信号L(I) の
うちから相関検出する小ブロック素子列の先頭番号を記
憶する変数である。
【0132】同様に、変数SRは被写体像信号R(I) の
うちから相関検出する小ブロック素子列の先頭番号を記
憶する変数である。
【0133】また、変数Jは被写体像信号L(I) での小
ブロックの移動回数をカウンタする変数である。
【0134】次いで、CPU201は、次式(1)によ
り、相関出力F(s) を計算する(ステップA3)。
【0135】
【数1】
【0136】この場合、小ブロックの素子数は44であ
る。
【0137】この小ブロックの素子数はファインダに表
示された測距枠の大きさと検出光学系の倍率によって定
まる。
【0138】次に、CPU201は、相関出力F(s) の
最小値FMIN を検出する(ステップA4)。
【0139】即ち、CPU201は、F(s) をFMIN と
比較し、若しF(s) がFMIN より小さければFMIN にF
(s) を代入し、そのときのSL,SRをSLM,SRM
に記憶して(ステップA5)、ステップA6の処理に進
む。
【0140】一方、上記ステップA4において、F(s)
がFMIN より大きければ、CPU201は、そのままス
テップA6の処理に進む。
【0141】このステップA6では、CPU201は、
SRから1を減算し、Jから1を減算する。
【0142】そして、CPU201は、Jが0でなけれ
ば(ステップA7)、式(1)の相関式の計算を繰り返
す。
【0143】すなわち、CPU201は、像Lでの小ブ
ロック位置を固定し、像Rでの小ブロック位置を1素子
ずつずらせながら相関をとる。
【0144】CPU201は、Jが0になると、次にS
Lに4を加算し、SRに3を加算して式(1)の相関式
の計算を続ける(ステップA8)。
【0145】即ち、CPU201は、像Lでの小ブロッ
ク位置を4素子ずつずらしながら相関演算を繰り返すこ
とにより、SLの値が17になると相関演算を終える
(ステップA9)。
【0146】以上により、効率的に相関演算を行い、相
関出力の最小値を検出することができる。
【0147】この相関出力の最小値を示す小ブロックの
位置が、最も相関性の高い像信号の位置関係を示してい
る。
【0148】次に、検出した最も相関性の高いブロック
の像信号について、相関性の判定を行う。
【0149】先ず、CPU201は、ステップA10に
て、次式(2),(3)で示されるようなFM 及びFP
の値を計算する。
【0150】
【数2】
【0151】即ち、CPU201は、被写体像Rについ
て、最小の相関出力を示すブロック位置に対して、±1
素子だけずらした時の相関出力を計算する。
【0152】この時、FM ,FMIN ,FP は、図5の
(a),(b)に示すような関係になる。
【0153】ここで検出した像間隔が、相関性の高いも
のであれば、図5の(a)に示されるように、相関出力
F(s) は、点S0 に於いて0になる。
【0154】一方、相関性の低いものであれば、図5の
(b)に示されるように、点S0 に於いて0にはならな
い。
【0155】ここで、CPU201は、次式(4),
(5)で示されるような相関性指数Sk を求める(ステ
ップA11)。
【0156】FM ≧FP のとき Sk =(FP +FMIN )/(FM −FMIN ) …(4) FM <FP のとき Sk =(FM +FMIN )/(FP −FMIN ) …(5) 相関性指数Sk は、図5の(a),(b)より判るよう
に、相関性の高い場合はSk =1となり、相関性の低い
場合はSk >1となる。
【0157】従って、CPU201は、相関性指数Sk
の値により、検出する像ずれ量が信頼性のあるものであ
るか否かを判定することができる(ステップA12)。
【0158】実際には、光学系のばらつきや、光電変換
素子のノイズ、変換誤差等により、像L,像Rの被写体
像の不一致成分が生じるため、相関性指数Sk は1には
ならない。
【0159】故に、CPU201は、Sk ≦αの時に
は、相関性ありと判断して像ずれ量を求める(ステップ
A13及びA15)。
【0160】また、CPU201は、Sk >αの時は、
相関性がないと判断してAF検出不能と判断する(ステ
ップA14)。
【0161】尚、相関性の判定値αは、通常では、約2
〜3である。
【0162】また、補助光点灯時は、補助光の色、収差
等の影響で相対性が悪くなるので、相関性の判定値αを
大きくすることにより、AF検出が不能になりにくいよ
うにする。
【0163】相関性がある場合には、CPU201は、
図5の(a),(b)の関係より、次式(6),(7)
の如く、像Lと像Rとの2像間隔S0 を求める。
【0164】FM ≧FP のとき S0 =SRM−SLM+(1/2) ・{(FM −FP )/(FM −FMIN )} …(6) FM <FP のとき S0 =SRM−SLM+(1/2) ・{(FP −FM)/(FP −FMIN )} …(7) そして、CPU201は、合焦からの像ずれ量ΔZd
を、次式(8)のようにして求める。
【0165】 ΔZd =S0 −ΔZ0 …(8) ここで、ΔZ0 は合焦時の像ずれ量であり、予め、製品
個々に測定されEEPROM237に記憶される。
【0166】尚、時刻t0 での1回目のS0 をΔZ1 、
時刻t2 での2回目のS0 をΔZ2、時刻t2 での未来
の予測されるS0 をΔZ′と記すことにする。
【0167】また、像ずれ量ΔZd より光軸上のデフォ
ーカス量ΔDは、次式(9)で求めることができる。
【0168】 ΔD=B/(A−ΔZd )−C …(9) (但し、A,B,Cは光学系により定まる定数) 尚、光軸上のデフォーカス量ΔDよりレンズ駆動量ΔL
を求める手法は、従来より数多く提案されているので、
ここでは詳細な説明は行わない。
【0169】例えば、特開昭64−54409号公報に
開示の手法では、レンズ駆動量ΔLを次式(10)のよ
うに求めることができる。
【0170】 ΔL=b−(a×b)/(a+ΔD)+c×ΔD …(10) (但し、a,b,cは焦点距離毎に求められる定数) さらに、後述する被写体の移動を考慮しなければ、撮影
レンズをΔLだけ駆動することによって合焦状態にする
ことができる。
【0171】尚、本実施の形態は、被写体像の移動を上
述した本発明と同一出願人による特開平5−93850
号に開示されている手法で求める。
【0172】ここで、被写体像の移動を求めるための相
関演算について述べる。
【0173】時刻t0 での被写体像L′(I) ,R′(I)
と、上述した2像間の相関演算により求められた相関ブ
ロック位置SLM′,SRM′、相関性係数Sk ′、像
ずれΔZは、一旦CPU201内の記憶領域に記憶され
る。
【0174】次いで、CPU201は、時刻t1 での被
写体像信号L(I) ,R(I) を検出する。
【0175】先ず、CPU201は、像Lの信号につい
て、時刻t0 での被写体像信号L′(I) と時刻t1 での
被写体像信号L(I) について相関演算を行う。
【0176】以下、図6に示すフローチャート及び図7
を参照して、相関をとる様子を説明する。
【0177】尚、ここでは、像Lの移動量演算手法のみ
について説明する。
【0178】まず、図6に示すように、変数SLにSL
STR−10が代入される(ステップB1)。
【0179】ここで、SLSTRは、相関演算を開始す
る際の素子番号であり、詳細は後述する。
【0180】また、変数Jは、相関範囲をカウントする
変数であり、ここでは初期値20が代入される(ステッ
プB2)。
【0181】そして、CPU201は、ステップB3に
て、次式(11)に示されるような相関式を用いて、相
関出力F(s) を計算する。
【0182】
【数3】
【0183】次いで、CPU201は、上述した相関演
算と同様にF(s) とFMIN を比較し(ステップB4)、
F(s) より小さければFMIN にF(s) を代入し、その時
のSLをSLMに記憶する(ステップB5)。
【0184】この場合、相関をとるブロックの素子数
は、上述した像ずれ量を求める時のブロック素子数44
よりも少ない12である。
【0185】次に、CPU201は、SLに1を加算
し、Jから1を減算する(ステップB6)。
【0186】CPU201は、Jが負数になるまで相関
出力F(s) の計算を繰り返す(ステップB7)。
【0187】この場合、±10素子まで変化させて相関
をとるようにしているが、この相関範囲は検出したい移
動量範囲により決定される。
【0188】従って、焦点距離の短い時、即ち被写体輝
度の明るい時などは被写体像移動量が小さいと予想され
るので相関範囲を小さくする。
【0189】このように、相関範囲を小さくすることに
よって演算時間を短くすることができる。
【0190】逆に、被写体像の移動量が大きいと予想さ
れる場合には、相関範囲を大きくする。
【0191】次に、CPU201は、相関性の判定を行
うために、上述した時刻t0 の像間隔を求めたときと同
様に、FM 及びFP の値を次式(12),(13)の如
く求める(ステップB8)。
【0192】
【数4】
【0193】また、相関性係数Sk は上記式(4)及び
式(5)により求められる(ステップB9)。
【0194】そして、CPU201は、Sk ≦βのとき
は、相関性ありと判断して移動量を求める(ステップB
10)。
【0195】この相関性判定値βは、時刻t0 の像間隔
を求めるときの判定値αより大きな値とする(βは通常
で7程度になる)。
【0196】これは被写体が移動していると波形が変化
する場合が多いので、相関性が悪くなる可能性が大きい
ためである。
【0197】また、被写体像の移動量が大きいほど相関
性が悪くなるので、焦点距離の大きいレンズ、被写体距
離の短い時、時刻t0 からt1 までの時間間隔の長いと
き、即ち被写体輝度の暗い時などは判定値βを大きくす
る。
【0198】次に、CPU201は、像の移動量ΔXL
を求める(ステップB11)。
【0199】この場合、CPU201は、上述した時刻
t0 の像間隔を求めたときと同様に、次式(14),
(15)により求める。
【0200】FM ≧FP のとき ΔXL =SLM−SLSTR+(1/2) ・{(FM −FP )/(FM −FMIN )} …(14) FM <FP のとき ΔXL =SLM−SLSTR+(1/2) ・{(FM −FP )/(FP −FMIN )} …(15) そして、CPU201は、検出不能フラグをクリアして
(ステップB13)、リターンする。
【0201】同様にして、CPU201は、像Rについ
ても相関演算を行い、相関ブロック位置SRM、移動量
ΔXR を求める。
【0202】像L,像Rの被写体像の移動量ΔXR とΔ
XL が求められると、時刻t1 での2像間隔ΔZ2 は、
時刻t0 の時の2像間隔ΔZ1 より次式(16)のよう
にして求められる。
【0203】 ΔZ2 =ΔZ1 +ΔXR −ΔXL …(16) また、より演算誤差を小さくするには、時刻t1 の像L
と像Rの信号に基づいて、図4に示したように相関演算
をやり直すことにより、2像間隔ΔZ2 を演算するよう
にしてもよい。
【0204】また、時刻t0 とt1 と間の像移動量は次
式(17)で求められる。
【0205】 ΔZ01=|ΔXR −ΔXL | …(17) 時刻t2 での2像間隔ΔZ′は、前述のように次式(1
8)で予測される。
【0206】 ΔZ´=ΔZ1 +{(t2 −t1 )/(t1 −t2 )}・(ΔXR −ΔXL ) …(18) そして、このΔZ′に基いた量だけレンズを駆動するこ
とにより、時刻t2 に於いて移動している被写体にピン
トを合わせることができる。
【0207】一方、上記ステップB10にて、Sk ≦β
の関係でなければ、CPU201は、ステップB12の
処理に進み、検出不可能フラグをセットする。
【0208】尚、被写体像の移動量ΔXR 又はΔXL が
大きすぎる場合には、CPU201は、合焦不能として
像ずれ量の予測を行わない。
【0209】一方、被写体像の移動量が小さく検出誤差
と見なされる場合には、CPU201は、移動量を0に
する。
【0210】この判定値は、焦点距離、被写体距離、被
写体輝度に応じて、被写体の移動量に対して被写体像の
移動量が大きいと予測される場合には大きくする。
【0211】ここで、図8の(a),(b)は、移動し
ている被写体の場合の時刻t0 での被写体像信号L′
(I) ,R′(I) 及び時刻t1 での被写体像信号L(I) ,
R(I)の例を示している。
【0212】図8の(a),(b)に示されるように、
SLM′とSRM′は、上記のように被写体像L′(I)
とR′(I) の像ずれ量を検出する際に、最も小さいFMI
N となるブロック素子列(44素子)の先頭番号であ
る。
【0213】先に図6で説明したように、時刻t0 と時
刻t1 の被写体像信号の相関演算を行って像Lと像Rの
像移動量を演算する場合には、CPU201は、信頼性
を高めるために、44素子からなるブロック列を複数、
例えば、3つに分割して像移動量を演算する。
【0214】ここでは、図8の(a),(b)に示され
るように、ブロック列は第1乃至第3のブロックに分割
され、それぞれ素子数は20とされる。
【0215】また、それぞれの小ブロックの先頭素子番
号は、第1ブロックがSLM′1 (=SLM′)、第2
ブロックがSLM′2 (=SLM′1 +12)、第3ブ
ロックがSLM′3 (=SLM′1 +24)である。
【0216】即ち、それぞれのブロックの像移動量を演
算する場合には、まず、図6のSLSTR=SLM′1
として第1のブロックの像移動量が求められる。
【0217】次に、SLSTR=SLM′2 として、第
2のブロックの像移動量が求められる。
【0218】最後に、SLSTR=SLM′3 として、
第3のブロックの像移動量が求められる。
【0219】像Rについても、上述したと全く同様にし
て第1〜第3のブロックの移動量が求められると共に、
時刻t1 と時刻t0 の間の像移動量ΔZ01が式(17)
により求められる。
【0220】ここで、図19は、図8の(a),(b)
の被写体像信号の場合のそれぞれのブロックの信頼性指
数Sk 、被写体像信号Lの像移動量ΔXL 、被写体像信
号Rの像移動量ΔXR 、及び時刻t1 と時刻t0 の間の
像移動量ΔZ01の演算結果を示す。
【0221】図19から判るように、第1のブロックに
おいては高い信頼性を示しており、像移動量演算結果の
信頼性は高い。
【0222】一方、図19から判るように、第2と第3
のブロックの信頼性は低く、像移動量演算結果は信頼で
きない。
【0223】従って、この場合には、CPU201は、
第1のブロックの演算結果を用いることにより、動体予
測を行う。
【0224】被写体が移動している場合には、全てのブ
ロックにおいて高い信頼性が得られる可能性が極めて低
い理由は、次のことによる。
【0225】即ち、それは、時刻t0 と時刻t1 の時間
間隔は一般に数10msあり、この間にも被写体は移動
しているのでカメラを固定している場合を考えると、時
刻t0 と時刻t1 では完全に同じ被写体を見ていること
はなく、少なくとも一部が異なっているためである。
【0226】つまり、時刻t0 と時刻t1 で異なってい
る被写体像信号部分の像移動量演算を行っても信頼性は
低くなり、時刻t0 と時刻t1 でほぼ同じ被写体像信号
部分の像移動量演算を行うと信頼性は高くなる。
【0227】図8の(a),(b)の例で説明すれば、
Aと符号を付した部分の信号が時刻t0 と時刻t1 でほ
ぼ同じ信号であるので、第1のブロックでは信頼性が高
くなる。
【0228】逆に、第2と第3のブロックでは異なる被
写体像信号であるので信頼性は低くなっている。
【0229】一方、図9の(a),(b)は、静止して
いる被写体の場合の時刻t0 での被写体像信号L′(I)
,R′(I) 及び時刻t1 での被写体像信号L(I) ,R
(I) の例を示している。
【0230】尚、図9の(a),(b)中の符号につい
ては、図8の(a),(b)の場合と同じである。
【0231】更に、図20は、図9の(a),(b)の
被写体像信号の場合のそれぞれのブロックの信頼性指数
Sk 、被写体像信号Lの像移動量ΔXL 、被写体像信号
Rの像移動量ΔXR 、及び時刻t1 と時刻t0 の間の像
移動量ΔZ01の演算結果を示す。
【0232】被写体が静止しているので、図20中の像
移動量ΔZ01は本来0となる筈であるが、前述のように
演算に伴う誤差やAFIC240で発生するノイズのた
め0にはならない。
【0233】すなわち、これは像移動量の検出誤差と言
うことができる。
【0234】また、被写体が静止しているので時刻t0
と時刻t1 の被写体像信号はほぼ同じ信号が得られるた
め、第1乃至第3の全てのブロックにおいて信頼性が高
くなっていることが判る。
【0235】すなわち、被写体が移動している場合と静
止している場合との大きな相違点は、前者では一部のブ
ロックしか高い信頼性が得られないのに対し、後者では
全てのブロックにおいて高い信頼性が得られることであ
る。
【0236】本発明の着眼点は、ここにある。
【0237】従来技術のように演算した被写体像の移動
量と所定の移動量(スレッシュレベル)とを比較判定し
て、被写体が移動しているか否かを判定する場合には、
上記誤差を考慮して所定の移動量(スレッシュレベル)
を決定しなければならないため、所定の移動量(スレッ
シュレベル)をある程度大きくしておかなければならな
いので、実際には、移動している被写体を静止している
被写体であると誤判定してしまうことがある。
【0238】本発明の狙いは、演算した移動量の判定に
加えて時刻t0 と時刻t1 との信号の相関性を考慮して
動体判定することにより、動体判定を確実にすることが
できるようすることにある。
【0239】即ち、本発明では、演算した像移動量が所
定の移動量(スレッシュレベル)を越えていたとして
も、全てのブロックにおいて高い信頼性(信号相関性)
が得られている場合には、静止被写体であると判定す
る。
【0240】以下、図10のフローチャートを参照し
て、本発明の第1の実施の形態のカメラ全体の動作を説
明する。
【0241】CPU201はカメラ全体のシーケンス制
御や各種演算を行うマイクロコンピュータである。
【0242】撮影者によりカメラのメインスイッチ(図
示せず)がオンされると、CPU201はパワーオンリ
セットされて動作を開始し、先ずI/Oポートの初期化
とRAMの初期化等を行う(ステップC1)。
【0243】そして、CPU201は、測光素子233
の出力をインターフェースIC202内の測光回路で演
算し、シャッタスピードの演算や絞り値の演算、即ちア
ペックス演算を行う(ステップC2)。
【0244】続いて、CPU201は、AFIC240
の出力を前述のように演算し、動体予測機能を含むAF
の演算を行う(ステップC3)。
【0245】このステップC3については後述する。
【0246】本発明のカメラは、レリーズボタン(図示
せず)のストロークが2段階になっており、その半押し
の第1ストローク(以下、1Rと記す)で測光とレンズ
駆動を含むAF動作が完了されると共に、全押しの第2
ストローク(以下、2Rと記す)で露光に至るようにな
っている。
【0247】そこで、CPU201は、1Rがオンにな
っているかを判定し(ステップC4)、1Rがオフであ
ればステップC2に戻る。
【0248】一方、ステップC4で1Rがオンであれ
ば、CPU201は、続いてステップC3で演算したレ
ンズ駆動量だけレンズを駆動する指令を出力する(ステ
ップC5)。
【0249】これについては後述する。
【0250】そして、CPU201は、レンズが合焦状
態になっているかを判定する(ステップC6)。
【0251】これは、後述する合焦フラグを判定するこ
とにより、行われる。
【0252】そして、CPU201は、合焦状態になっ
ていないと判定するとステップC2に戻る。
【0253】CPU201は、合焦状態になっていると
判定すると、2Rがオンになっているかを判定し(ステ
ップC7)、2RがオフであればステップC3に戻る。
【0254】また、CPU201は、2Rがオンであれ
ば、絞りをステップC2で演算した値まで駆動する指令
を出力する(ステップC8)と共に、メインミラー10
2をアップする指令を出力する(ステップC9)。
【0255】そして、CPU201は、シャッタ118
をステップC2で演算したシャッタ速度で開口するよう
に制御する(ステップC10)。
【0256】次に、CPU201は、シャッタ118が
所定時間開口したらメインミラー102をダウン制御す
る(ステップC11)と共に、絞りを開放にセットする
指令を出力し(ステップC12)た後、シャッタ118
を初期位置にチャージする指令を出力する(ステップC
13)と共に、フィルムの1コマ巻上げを行う指令を出
力して(ステップC14)、ステップC2に戻り、以上
の動作を繰り返す。
【0257】次に、図11のフローチャートを参照し
て、図10のステップC3のAFのサブルーチンの動作
を説明する。
【0258】先ず、CPU201は、ステップD1で、
後述するAF検出のサブルーチンを実行する。
【0259】このサブルーチンは、AFIC240の積
分の開始から焦点ずれ量ΔZを演算するまでのサブルー
チンであり、動体予測演算を含んでいる。
【0260】そして、CPU201は、AF検出が不能
かどうかを検出不能フラグにより判定する(ステップD
2)。
【0261】ここで、AF検出が不能であると判定した
ならば、CPU201は、合焦フラグをクリアして(ス
テップD3)、リターンする。
【0262】一方、AF検出が可能であると判定された
ならば、次に、CPU201は、コンティニュアスAF
モードであるかどうかをコンティニュアスAFフラグで
判定する(ステップD4)。
【0263】ここで、コンティニュアスAFではないと
判定したならば、CPU201は、次の1回目の測距か
どうかの判定を行う必要がないのでステップD6の処理
に移行する。
【0264】しかるに、コンティニュアスAFであると
判定したならば、CPU201は、1回目の測距である
かどうかを1回目演算済みフラグにより判定する(ステ
ップD5)。
【0265】そして、1回目の測距であると判定したな
らば、CPU201は、ステップD3の処理に移行する
が、2回目の測距であると判定したならばステップD6
の処理に移行してデフォーカス量を演算する。
【0266】このステップD6で、CPU201は、ス
テップD1で演算した焦点ずれ量から式(8)及び式
(9)に基づいてデフォーカス量を演算する。
【0267】続いて、CPU201は、演算したデフォ
ーカス量と合焦判定値とを比較する(ステップD7)。
【0268】この合焦判定値は、許容錯乱円に基づいて
求めた値である。
【0269】ここで、演算したデフォーカス量が、合焦
判定値内にあれば、CPU201は、既に合焦であると
判定することになる。
【0270】そして、ステップD8にて、デフォーカス
量が合焦許容範囲内にあると判定したならば、レンズを
駆動する必要がないので、CPU201は、合焦フラグ
をセットして(ステップD9)、リターンする。
【0271】デフォーカス量が合焦許容範囲にないと判
定したならば、CPU201は、合焦フラグをクリアし
(ステップD10)、合焦するのに必要なレンズの駆動
量を演算して(ステップD11)、リターンする。
【0272】次に、図12乃至図14のフローチャート
を参照して、AF検出のサブルーチンの動作を説明す
る。
【0273】まず、CPU201は、AFIC240の
積分が終了するまで待つ(ステップE1)。
【0274】次に、CPU201は、AFIC240の
出力として全素子(画素)のデータを1画素毎に読出す
(ステップE2)。
【0275】このAFIC240の出力はアナログ値で
あるので、CPU201は、1画素読出す毎に当該CP
U201内のA/Dコンバータによってデジタル信号に
変換し、所定の記憶領域に記憶する。
【0276】そして、CPU201は、AFIC240
の積分動作のリセットを行う(ステップE3)。
【0277】次に、CPU201は、得られた被写体像
信号に存在する不均一性の補正を行う(ステップE
4)。
【0278】これは製造上で起こるAFIC240内の
画素毎の微妙な感度のばらつきや、AFユニット210
内の再結像光学系の照度の不均一性を補正するためのも
のである。
【0279】具体的には、CPU201は、AFIC2
40の出力として全画素中で最も感度の小さい画素に他
の画素の出力を合わせるように補正する。
【0280】そして、この時に用いる補正係数は製品毎
に調整されて、EEPROM237に記憶されている。
【0281】詳細は、上述した本発明と同一出願人によ
る特開平5−93850号公報に記しているので、ここ
では省略する。
【0282】続いて、CPU201は、動体モード(動
体予測を行うモード)が選択されているかの判定(ステ
ップE5)、セルフタイマ撮影モードが選択されている
かの判定(ステップE6)、リモコン撮影モードが選択
されているかの判定(ステップE7)、風景撮影モード
が選択されているかの判定(ステップE8)、夜景撮影
モードが選択されているかの判定(ステップE9)、人
物撮影モードが選択されているかの判定(ステップE1
0)、手振れ防止モードが選択されているかの判定(ス
テップE11)、及び今回の積分動作中に補助光LED
242がオンしていたかの判定(ステップE12)を行
う。
【0283】以上の8種類の判定項目で、動体モードが
選択されており、他の各撮影モードが全て選択されてお
らず、補助光もオフであると判定した場合のみ、CPU
201は、コンティニュアスAFフラグをセットする
(ステップE13)。
【0284】このフラグがセットされていれば、CPU
201は、以下の動体予測AFを行う。
【0285】一方、それ以外の判定結果であれば、CP
U201は、コンティニュアスAFフラグをクリアし
(ステップE14)、ステップE16に移行して、以
下、動体予測AFを行わない。
【0286】上記ステップE12で補助光の判定をする
理由は、補助光LED242がオンしている状況では被
写体が暗いために、明るい場合よりもAF検出精度が低
下し、動体予測演算の誤差が大きくなるからである。
【0287】基本的に、暗い状況では、シャッタスピー
ドが遅くなるために、動体の撮影には不向きである。
【0288】続いて、CPU201は、1回目の像ずれ
演算が、終了しているか否かを判定する(ステップE1
5)。
【0289】これは、後述するステップE18とE20
でセットクリアされる1回目演算済みフラグを判定する
ことにより、行われる。
【0290】このフラグは1回目の像ずれ量が演算済み
であるかどうかを示すフラグであり、初期値は図10の
ステップC1で予めクリアされている。
【0291】1回目の像ずれ演算が終了していなけれ
ば、CPU201は、図4で説明した相関演算を行って
像ずれ量ΔZ1 を演算する(ステップE16)。
【0292】続いて、CPU201は、像ずれ量ΔZ1
が演算できているかどうかを判定する(ステップE1
7)。
【0293】即ち、CPU201は、図4のステップA
14とA15でセット、クリアされる検出不能フラグを
判定する。
【0294】このステップE17で、検出不能と判定し
たならば、CPU201は、1回目演算済みフラグをク
リアして(ステップE18)、検出不能フラグをセット
して(ステップE19)、リターンする。
【0295】一方、上記ステップE17で検出可能と判
定したならば、CPU201は、1回目演算済みフラグ
をセットして(ステップE20)、リターンする。
【0296】尚、検出不能と判定した場合には、CPU
201は、後述するレンズ駆動のサブルーチン中でレン
ズスキャンに移行し、検出可能となるレンズの位置を探
すための処理を行う。
【0297】一方、ステップE15で1回目の像ずれ量
演算が終了していると判定すると、CPU201は、2
回目の像ずれ量演算を行う。
【0298】まず、CPU201は、2回目の像ずれ量
演算のために、1回目の演算済みフラグをクリアする
(ステップE21)。
【0299】そして、CPU201は、1回目と同じく
相関演算を行って像ずれ量ΔZ2 を演算する(ステップ
E22)。
【0300】続いて、CPU201は、ステップE17
の1回目の場合と同様に、像ずれ量ΔZ2 が演算できて
いるかどうかを判定する(ステップE23)。
【0301】この像ずれ量ΔZ2 が演算できていない場
合には、CPU201は、ステップE40の処理に移行
し、演算済みであるΔZ1 を時刻t2 での像ずれ量Δ
Z′とする。
【0302】また、像ずれ量ΔZ2 が演算できている場
合には、CPU201は、図8の(a),(b)及び図
9の(a),(b)で説明した第1ブロックの像Lの相
関演算を行うことにより、第1ブロックの像Lの移動量
を図6のフローチャートに従って演算する(ステップE
24)。
【0303】続いて、CPU201は、第2と第3ブロ
ックの像Lの相関演算を行うことにより、それぞれ第2
と第3ブロックの像Lの移動量を演算する(ステップE
25,E26)。
【0304】続いて、CPU201は、演算した3つの
ブロックの像Lの移動量が所定の第1の判定値よりも大
きいかを判定する(ステップE27)。
【0305】この第1の判定値は比較的大きい値であ
り、ステップE27は被写体がファインダ内の測距エリ
アから逸脱して測距不能となった場合や、被写体の移動
速度が大きすぎて動体予測しても合焦不能な場合を検出
するために設けてある。
【0306】演算した像Lの移動量が所定の第1の判定
値よりも大きい場合には、CPU201は、動体予測不
能として後述するステップE38の処理に移行する。
【0307】続いて、CPU201は、上述と全く同様
にして、像Rの移動量の演算(ステップE28,E2
9,E30)と、演算した移動量の判定を行う(ステッ
プE31)。
【0308】そして、CPU201は、演算した像Rの
移動量が所定の第1の判定値よりも大きい場合には、動
体予測不能としてステップE38の処理に移行する。
【0309】以上、演算した第1乃至第3ブロックの信
頼性指数Sk に基づいて、CPU201は、最も高い相
関性を示すブロックを選択する。
【0310】即ち、この場合、CPU201は、信頼性
指数が最も小さいブロックを選択する(ステップE3
2)。
【0311】次に、選択した相関ブロックにおいて、C
PU201は、検出不能フラグを判定する(ステップE
33)。
【0312】選択したブロックが検出不能ならば、CP
U201は、ステップE38の処理に移行して検出不能
処理を行う。
【0313】そして、この選択したブロックが検出可能
ならば、CPU201は、式(17)に基づいて、AF
IC240による1回目と2回目の積分動作中に移動し
た像移動量ΔZ01を求める(ステップE34)。
【0314】そして、CPU201は、被写体が移動し
ているか否かを判定する(ステップE35)。
【0315】このステップE35の出力である動体フラ
グを判定し(ステップE36)、被写体が移動している
と判定した場合には、CPU201は、式(18)に基
づいて未来の像ずれ量ΔZ′を予測する(ステップE3
7)。
【0316】そして、CPU201は、検出不能フラグ
をクリアして(ステップE39)、リターンする。
【0317】一方、被写体が静止していると判定した場
合には、動体予測をする必要がないので、CPU201
は、ΔZ′をステップE22で演算した像ずれ量ΔZ2
とし(ステップE38)、リターンする。
【0318】ここで、2回目の演算から実際の露光まで
の所要時間、即ち、式(18)中のt2 −t1 について
述べる。
【0319】以下、この時間を予測時間と記す。
【0320】予測時間は制御の簡素化のために、本発明
では固定時間とする。
【0321】予測時間の内訳は、主に上記移動体予測に
係わるCPU201の演算時間、レンズ駆動時間、そし
てミラーや絞り駆動の所要時間である2Rから実際の露
光開始までの時間から構成される。
【0322】このうち最も所要時間のばらつきが大きい
のはレンズ駆動時間である。
【0323】CPU201の演算時間は、ほぼ一定であ
る。
【0324】2Rから実際の露光開始までの時間も電池
212が極端に消耗していない限りは、ほぼ一定の値を
取る。
【0325】レンズの駆動時間は、僅か数パルス駆動す
る場合と、大きく数100パルス駆動する場合とでは、
所要時間に差がある。
【0326】しかるに、本発明では、後述するように、
レンズを大きく駆動する場合においては、一旦レンズを
所定量駆動してから測距し直すので、このレンズの駆動
時間のばらつきを極力小さくすることができる。
【0327】即ち、本発明では、予測時間を固定値とす
ることが可能である。
【0328】次に、図15のフローチャートを参照し
て、動体判定のサブルーチンの動作を説明する。
【0329】まず、CPU201は、ステップE34で
演算した像移動量が所定の第2の判定値よりも小さいか
どうかを判定する(ステップH1)。
【0330】ここで、この第2の判定値は、前述のステ
ップE27の第1の判定値よりも小さい値である。
【0331】像移動量が第2の判定値よりも小さい場合
には、CPU201は、動体フラグをクリアして(ステ
ップH2)、リターンする。
【0332】即ち、この場合、CPU201は、静止被
写体であると判定する。
【0333】一方、像移動量が第2の判定値よりも大き
い場合には、CPU201は、続くステップH3,H
4,H5において第1乃至第3のそれぞれのブロックの
信頼性指数Sk が所定値β′よりも小さいかを判定す
る。
【0334】尚、この判定値β′は、図6のステップB
10の判定値βと同じでも異なってもよい。
【0335】これらステップH3,H4,H5において
第1乃至第3のいずれかのブロックの信頼性指数Sk が
所定値β′よりも大きいと判定した場合には、CPU2
01は、動体フラグをセットして(ステップH6)、リ
ターンする。
【0336】即ち、この場合、CPU201は、移動被
写体であると判定する。
【0337】また、ステップH3,H4,H5において
第1乃至第3のすべてのブロックの信頼性指数Sk が所
定値β′よりも小さいと判定した場合には、CPU20
1は、動体フラグをクリアして(ステップH2)、リタ
ーンする。
【0338】即ち、この場合、CPU201は、静止被
写体であると判定する。
【0339】以下、図16のフローチャートを参照し
て、図12の上記ステップE3にて実行されるサブルー
チン積分リセットの動作を説明する。
【0340】まず、CPU201は、積分時間タイマの
値を今回の積分時間として読み込む(ステップF1)。
【0341】この積分時間タイマは、例えばAFIC2
40の積分終了信号に同期して、当該CPU201内の
タイマのカウントを停止するように構成すればよい。
【0342】次に、CPU201は、積分間隔タイマの
値を前回と今回の積分間隔として読み込む(ステップF
2)。
【0343】次に、CPU201は、積分時間タイマと
積分間隔タイマとをリセットする(ステップF3,F
4)。
【0344】最後に、CPU201は、AFIC240
の次回の積分をスタートさせると同時に、積分時間タイ
マと積分間隔タイマとをスタートさせ(ステップF
5)、リターンする。
【0345】次に、図17のフローチャートを参照し
て、図10のステップC5で実行されるレンズ駆動のサ
ブルーチンの動作を説明する。
【0346】まず、CPU201は、検出不能かどうか
を検出不能フラグで判定する(ステップG1)。
【0347】ここで、検出不能であると判定したなら
ば、CPU201は、検出可能な状態を探すためレンズ
スキャンの処理に移行する。
【0348】一方、検出可能であると判定されたなら
ば、CPU201は、次にコンティニュアスAFかどう
かを判定する(ステップG2)。
【0349】そして、コンティニュアスAFでないと判
定したならば、CPU201は、ステップG4の処理に
移行する。
【0350】そして、コンティニュアスAFであると判
定したならば、CPU201は、1回目の測距であるか
を判定する(ステップG3)。
【0351】1回目の測距であると判定したならば、C
PU201は、レンズを駆動する必要がないので、リタ
ーンする。
【0352】2回目の測距であると判定したならば、C
PU201は、レンズを駆動するための初期化を行う
(ステップG4)。
【0353】次に、CPU201は、既に合焦している
かを判断する(ステップG5)。
【0354】これは、図11のステップD7の判定結果
に基づいており、合焦していると判定した場合には、C
PU201は、レンズを駆動する必要がないのでリター
ンする。
【0355】合焦していないと判定した場合には、CP
U201は、図11のステップD11で演算した駆動量
に基づいて、以下のような3通りのレンズ駆動を行うこ
とになる。
【0356】まず、CPU201は、ステップD11で
演算した駆動量が駆動量判定値よりも大きいかを判定す
る(ステップG6)。
【0357】ここで、判定値よりも大きいと判定する
と、CPU201は、所定駆動量だけレンズ駆動を行う
ことを指令した後に、測距のやり直しを指令する。
【0358】例えば、上記所定駆動量判定値が150パ
ルスとし、演算された駆動量が250パルスとすると、
CPU201は、まず所定駆動量の150パルス駆動を
行うことを指令した後に、レンズ駆動のサブルーチンを
リターンし、測距のやり直しを指令する。
【0359】ステップG7で、CPU201は、駆動量
を所定駆動量にする。
【0360】そして、CPU201は、合焦フラグをク
リアしてから(ステップG8)、ステップG14の処理
に移行する。
【0361】一方、ステップG6で駆動量が駆動量判定
値よりも小さいと判定すると、CPU201は、次に今
回の駆動方向(繰り込み方向か、繰り出し方向か)と前
回の駆動方向が同じかを判定する(ステップG9)。
【0362】このステップG9の判定は、言い換えれば
駆動系のギアのガタが詰まっているかどうかの判定であ
る。
【0363】上記ステップG9で、今回の駆動方向が前
回の駆動方向と同じであると判定すると、CPU201
は、図11のステップD11で演算した駆動量をセット
する(ステップG10)と共に、合焦フラグをセットし
て(ステップG11)、ステップG14の処理に移行す
る。
【0364】一方、ステップG9で今回の駆動方向が前
回の駆動方向と異なると判定すると、CPU201は、
EEPROM237に記憶してあるガタ量に相当する駆
動量をセットする(ステップG12)と共に、合焦フラ
グをクリアして(ステップG13)、ステップG14の
処理に移行する。
【0365】即ち、ギアにガタがある場合にはガタを詰
めるための駆動をしてから測距をし直し、次回の測距で
はガタが詰まっているので、ステップG10のルートを
通って合焦することになる。
【0366】最後に、CPU201は、今回の駆動方向
を駆動方向フラグに格納し(ステップG14)、それぞ
れステップG7,ステップG10,ステップG12でセ
ットした駆動量だけステップG14の駆動方向にレンズ
を駆動して(ステップG15)、リターンする。
【0367】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。
【0368】第2の実施の形態では、上記第1乃至第3
の全てのブロックにおいて、左右の検出像移動量ΔXR
とΔXL が判定値よりも小さい場合には静止被写体であ
ると判定されるようにすると共に、1つのブロックでも
検出像移動量が判定値よりも大きい場合には動体である
と判定されるようにする。
【0369】前に説明した図19,20から判るよう
に、図19の動体の場合にはΔXR もしくはΔXL が大
きくなっている。
【0370】第2の実施の形態では、このような特徴に
着眼している。
【0371】尚、第2の実施の形態では、第1の実施の
形態とサブルーチン“動体判定”のみが異なっているの
で、以下これのみについて説明する。
【0372】図18は、第2の実施の形態のサブルーチ
ン“動体判定”の動作を示すフローチャートである。
【0373】まず、CPU201は、ステップE34で
演算した像移動量が所定の第2の判定値よりも小さいか
どうかを判定する(ステップI1)。
【0374】この第2の判定値は、前述のステップE2
7の第1の判定値よりも小さい値である。
【0375】そして、CPU201は、像移動量が第2
の判定値よりも小さい場合には、動体フラグをクリアし
て(ステップI2)、リターンする。
【0376】即ち、この場合、CPU201は、静止被
写体であると判定する。
【0377】一方、像移動量が第2の判定値よりも大き
い場合には、CPU201は、続くステップI3乃至I
8において第1乃至第3のそれぞれのブロックの左右の
検出像移動量ΔXR とΔXL が所定の第3の判定値より
も小さいかを判定する。
【0378】この第3の判定値は第2の判定値と同じで
も異なってもよい。
【0379】これらステップI3乃至I8において第1
乃至第3のいずれかのブロックの左右の検出像移動量Δ
XR とΔXL が上記第3の判定値よりも大きいと判定さ
れた場合には、CPU201は、動体フラグをセットし
て(ステップI9)、リターンする。
【0380】即ち、この場合、CPU201は、移動被
写体であると判定する。
【0381】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。
【0382】第3の実施の形態では、第1と第2の実施
の形態を合わせたものであり、より正確に動体判定をす
ることができる。
【0383】尚、第3の実施の形態では、第1と第2の
実施の形態とサブルーチン“動体判定”のみが異なって
いるので、以下、これのみについて説明する。
【0384】図21は第3の実施の形態のサブルーチン
“動体判定”の動作を示すフローチャートである。
【0385】まず、CPU201は、ステップE34で
演算した像移動量が所定の第2の判定値よりも小さいか
を判定する(ステップJ1)。
【0386】これについては第1の実施の形態のステッ
プH1と第2の実施の形態のステップI1とまったく同
じである。
【0387】そして、CPU201は、像移動量が第2
の判定値よりも小さい場合には、動体フラグをクリアし
て(ステップJ2)、リターンする。
【0388】即ち、この場合、CPU201は、静止被
写体であると判定する。
【0389】一方、CPU201は、像移動量が第2の
判定値よりも大きい場合には、続くステップJ3とJ4
において、ステップE32で求めた最良相関ブロックの
左右の像移動量ΔXL とΔXR が上記第3の判定値より
も小さいかを判定する。
【0390】そして、CPU201は、これらステップ
J3とJ4において、左右いずれかの像移動量が第3の
判定値よりも大きいと判定した場合には、動体フラグを
セットして(ステップJ8)、リターンする。
【0391】即ち、この場合、CPU201は、移動被
写体であると判定する。
【0392】一方、CPU201は、左右いずれの像移
動量も第3の判定値よりも小さいと判定した場合には、
続くステップJ5乃至J7において、第1乃至第3のい
ずれかのブロックの相関性指数Skが上記所定値β´よ
りも小さいかを判定する。
【0393】これらステップJ5乃至J7は、第1の実
施の形態のステップH3乃至H5と同じである。
【0394】そして、CPU201は、第1乃至第3の
いずれかのブロックのSkがβ´よりも大きいと判定さ
れた場合にはステップJ8に移行して移動被写体である
と判定するが、いずれのブロックのSkもβ´より小さ
いと判定した場合には、ステップJ2に移行して静止被
写体であると判定する。
【0395】第3の実施の形態では、ステップJ3とJ
4で最良相関のブロックの移動量しか判定していない
が、これは演算時間を短縮するためであると共に、最も
信頼度の高いブロックの移動量で判定するためである。
【0396】勿論、第2の実施の形態のように、すべて
のブロックの像移動量を判定するようにしてもよい。
【0397】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれに限定されることなく、その主旨を
逸脱することなく変形が可能であることは勿論である。
【0398】例えば、本発明の実施の形態では、動体予
測方式として上述した本発明と同一出願人による特開平
5−93850号公報の技術を用いるようにしている
が、これに限定されることなく、動体が検出できる手法
であればよい。
【0399】また、本発明の実施の形態では、相関演算
ブロックを3つに分割したが、3つに限定されないこと
は勿論である。
【0400】さらに、上述した第1及び第3の実施の形
態では、第1乃至第3の全てのブロックの信頼性が高い
場合に静止被写体であると判定しているが、これに代え
て、複数のブロックにおいて高い信頼性を示している場
合に静止被写体であると判定するようにしてもよい。
【0401】また、上記第2の実施の形態では、第1乃
至第3の全てのブロックの左右の検出像移動量が所定値
よりも小さい場合に静止被写体であると判定している
が、これに代えて、複数のブロックにおいて所定値より
も小さい場合に静止被写体であると判定するようにして
もよい。
【0402】尚、本発明の上記実施の形態には以下の発
明が含まれる。
【0403】(1)撮影レンズによって形成された被写
体像の焦点状態に応じて焦点検出信号を所定間隔毎に出
力する焦点検出手段と、前記出力された複数の焦点検出
信号に基づいて予測演算を行い、前記撮影レンズの光軸
方向に移動している被写体に合焦するように焦点調節を
行う動体予測機能を有するカメラにおいて、最新の焦点
検出信号と過去の焦点検出信号との間の相関演算を行う
相関演算手段と、前記相関演算の信頼度を判定する信頼
度判定手段と、被写体が動いているか静止しているかを
判定する動体判定手段と、を具備し、前記信頼度判定手
段において信頼度が高いと判定された場合には、前記動
体判定手段において被写体が静止していると判定するこ
とを特徴とするカメラ自動焦点調節装置。
【0404】(2)前記相関演算は、前記焦点検出信号
を複数のブロックに分割し、それぞれのブロックにおい
て最新の焦点検出信号と過去の焦点検出信号との相関演
算を行うと共に、前記信頼度判定手段において複数のブ
ロックの信頼度が高いと判定された場合には、前記動体
判定手段において被写体が静止していると判定すること
を特徴とする上記(1)に記載のカメラの自動焦点調節
装置。
【0405】(3)撮影レンズによって形成された被写
体像の焦点状態に応じて焦点検出信号を所定間隔毎に出
力する焦点検出手段と、前記出力された複数の焦点検出
信号に基づいて予測演算を行い、前記撮影レンズの光軸
方向に移動している被写体に合焦するように焦点調節を
行う動体予測機能を有するカメラにおいて、前記焦点検
出信号を複数のブロックに分割し、それぞれのブロック
において最新の焦点検出信号と過去の焦点検出信号との
相関演算を行う演算手段と、前記複数のブロックの焦点
検出信号に基づいて、それぞれのブロック内の被写体像
の移動量を演算する移動量演算手段と、被写体が動いて
いるか静止しているかを判定する動体判定手段と、を具
備し、前記移動量演算手段において複数のブロックの像
移動量が所定の移動量よりも小さいと判定された場合に
は、前記動体判定手段において被写体が静止していると
判定することを特徴とするカメラの自動焦点調節装置。
【0406】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
動体予測機能を有するカメラにおいて、簡単な手法で被
写体が動いているか静止しているかの動体判定を確実に
するカメラの自動焦点調節装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカメラの自動
焦点調節装置の概略構成を示す概念図である。
【図2】第1の実施の形態に係るカメラの自動焦点調節
装置が適用されるシステムの光学系の構成を詳細に示す
図である。
【図3】第1の実施の形態に係る自動焦点調節装置が適
用されるカメラシステムの制御系を詳細に示したブロッ
ク構成図である。
【図4】相関演算の動作を示すフローチャートである。
【図5】(a)は相関性の高い像間隔に係る特性を示
し、(b)は相関性の低い像間隔に係る特性を示す図で
ある。
【図6】像Lの移動量演算に係るシーケンスを示すフロ
ーチャートである。
【図7】像Lの移動量演算方法について説明するための
図である。
【図8】時刻t0 ,t1 における像移動量演算について
説明するための図である。
【図9】静止している被写体の場合の時刻t0 での被写
体像信号L′(I) ,R′(I) 及び時刻t1 での被写体像
信号L(I) ,R(I) の例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係るカメラの自
動焦点調節装置を採用したカメラの全体の動作を示すフ
ローチャートである。
【図11】図10のステップC3のAFのサブルーチン
の動作を示すフローチャートである。
【図12】AF検出のサブルーチンの動作を示すフロー
チャートである。
【図13】AF検出のサブルーチンの動作を示すフロー
チャートである。
【図14】AF検出のサブルーチンの動作を示すフロー
チャートである。
【図15】動体判定のサブルーチンの動作を示すフロー
チャートである。
【図16】図12の上記ステップE3にて実行されるサ
ブルーチン積分リセットの動作を示すフローチャートで
ある。
【図17】図10のステップC5で実行されるレンズ駆
動のサブルーチンの動作を示すフローチャートである。
【図18】第2の実施の形態に係るカメラの自動焦点調
節装置によるのサブルーチン“動体判定”の動作を示す
フローチャートである。
【図19】図8の被写体像信号の場合のそれぞれのブロ
ックの信頼性指数Sk 、被写体像信号Lの像移動量ΔX
L 、被写体像信号Rの像移動量ΔXR 、及び時刻t1 と
時刻t0 の間の像移動量ΔZ01の演算結果を示す図であ
る。
【図20】図9の被写体像信号の場合のそれぞれのブロ
ックの信頼性指数Sk 、被写体像信号Lの像移動量ΔX
L 、被写体像信号Rの像移動量ΔXR 、及び時刻t1 と
時刻t0 の間の像移動量ΔZ01の演算結果を示す図であ
る。
【図21】第3の実施の形態に係るカメラの自動焦点調
節装置によるのサブルーチン“動体判定”の動作を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1 焦点検出部 2 動体予測演算部 3 動体判定部 4 信頼性判定部 5 デフォーカス量演算部 6 駆動量演算部 7 シーケンス制御部 8 ミラー 9 ズーム 10 絞り 11 シャッタ 12 レンズ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの光束を対分割して形成され
    る対の被写体像に基づいて撮影レンズの焦点調節を行う
    カメラの自動焦点調節装置において、 前記被写体像を複数の画素信号に光電変換した被写体信
    号を時系列的に所定間隔で出力する検出手段と、 前記検出手段から出力される被写体信号を記憶する記憶
    手段と、 前記検出手段から出力される被写体信号を複数のブロッ
    クに分割するブロック分割手段と、 前記ブロック分割手段によって分割されたそれぞれのブ
    ロックに関して、最新の被写体信号と前記記憶手段に記
    憶されている過去の被写体信号との相関を評価する相関
    評価手段と、 前記相関評価手段からの出力に基づいて、被写体が移動
    しているか否かを判定する動体判定手段と、を具備する
    ことを特徴とするカメラの自動焦点調節装置。
  2. 【請求項2】 前記動体判定手段は、前記相関評価手段
    の出力である各ブロックに関する相関値のうち、少なく
    とも1つの相関が低いとき、前記被写体が動体であると
    判断することを特徴とする請求項1に記載のカメラの自
    動焦点調節装置。
  3. 【請求項3】 被写体からの光束を対分割して形成され
    る対の被写体像に基づいて撮影レンズの焦点調節を行う
    カメラの自動焦点調節装置において、 前記被写体像を複数の画素信号に光電変換した被写体信
    号を時系列的に所定間隔で出力する検出手段と、 前記検出手段から出力される被写体信号を記憶する記憶
    手段と、 前記検出手段から出力される被写体信号を複数のブロッ
    クに分割するブロック分割手段と、 前記ブロック分割手段によって分割されたそれぞれのブ
    ロックに関して、最新の被写体信号と前記記憶手段に記
    憶されている過去の被写体信号とを演算して像の移動量
    を求める演算手段と、 前記演算手段からの出力に基づいて前記被写体が移動し
    ているか否かを判定する動体判定手段と、を具備するこ
    とを特徴とするカメラの自動焦点調節装置。
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