JP3055961B2 - 自動焦点装置 - Google Patents

自動焦点装置

Info

Publication number
JP3055961B2
JP3055961B2 JP3094871A JP9487191A JP3055961B2 JP 3055961 B2 JP3055961 B2 JP 3055961B2 JP 3094871 A JP3094871 A JP 3094871A JP 9487191 A JP9487191 A JP 9487191A JP 3055961 B2 JP3055961 B2 JP 3055961B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
lens
defocus amount
amount
predetermined time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3094871A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05107452A (ja
Inventor
久嗣 末兼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optic Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optic Co Ltd filed Critical Olympus Optic Co Ltd
Priority to JP3094871A priority Critical patent/JP3055961B2/ja
Publication of JPH05107452A publication Critical patent/JPH05107452A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3055961B2 publication Critical patent/JP3055961B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はカメラ等に用いられる
自動焦点装置に関し、特に被写体の移動を検出し、移動
している被写体に焦点を合わせる自動焦点装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より被写体の移動を検出し移動して
いる被写体に焦点を合わせようとする装置は数多く提案
されている。例えば特開昭60−214325号では検
出デフォーカス量の変化より被写体の動きを予測するに
あたり、検出デファーカス量と時間の1次式で予測して
いる。すなわち時刻をt、デフォーカス量をΔDとする
と数1のようになる。
【0003】
【数1】 時刻t0 と時刻t1 で検出したデフォーカス量ΔD0
ΔD1 より係数a0 、b0 を求めて所定時間後のデフォ
ーカス量を求めている。例えば特開平1−107224
号では、数2のような検出デフォーカス量と時間の2次
式で予測している。
【0004】
【数2】 時刻t0 ,t1 ,t2 で検出したデフォーカス量のΔD
0 ,ΔD1 ,ΔD2 より係数a1 ,b1 ,c1 を求めて
所定時間後のデフォーカス量を求めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】被写体が光軸方向に定
速度で移動している場合のデフォーカス量の変化を第1
図に示す。
【0006】図9に於いて、被写体像Iの光像は撮影レ
ンズ群Lによってフイルム面Fの近傍に被写体像I′と
して結像する。撮影レンズ群Lの等価的焦点距離をf、
等価的厚みをC、フイルム面Fから結像被写体像I′ま
での距離すなわちデフォーカス量をΔDとするとフイル
ム面から被写体までの距離Rは数3のようになる。
【0007】
【数3】 したがって、数4が求められる。
【0008】
【数4】 レンズ固定で考えると、R−l−2f−C=D+ΔD=
kとおけるから、数5が求められる。
【0009】
【数5】 被写体が光軸方向に定速度vで移動しているとすると、
l=vt+l0 として数6が求められる。
【0010】
【数6】 いま、焦点距離f=100mm、被写体距離l0 =10
m、被写体速度 v=50km/hで合焦状態(ΔD=0)からのデフォーカ
ス量の変化を表1に示す。また、デフォーカス量を時間
の1次式で予測する従来例と2次式で予測する従来例の
予測値の変化とその誤差を表1に示す。
【0011】
【表1】 表1は0.1sec 毎に測距し0.1sec 毎の位置を予測
したものである。1次式で予測する場合は、時刻t0
0sec とt1 =0.1sec の測距データより時刻t=
0.2sec 〜0.5sec の位置を予測している。2次式
で予測する場合は、時刻 0 =0sec ;t1 =0.1se
c ,t2 =0.2sec の測距データより時刻t=0.3
〜0.5sec の位置を予測している。
【0012】表1をみてわかるように、従来例では予測
時間が長くなるにつれて誤差が大きくなり、正しい合焦
位置が得られない。
【0013】図10には、焦点距離f=100mm、被
写体距離l0 =10m,8m,6m、被写体速度v=5
0km/hで合焦状態(ΔD=0)からのデフォーカス量の
変化を示す。l0 =10m,8m,6mの時のkの値は
(6)式よりΔD=0としてk=1mm,1.25mm,
1.67mmとなる。同図によれば、被写体距離が短くな
るにつれて、また予測時間が長くなるにつれて従来の1
次式,2次式の近似曲線では誤差が大きいことがわか
る。
【0014】この発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、従来の予測式を改めて予測精度の高い式を用いるこ
とによって動いている被写体に対して正確に合焦動作を
行うことのできる自動焦点装置を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に記載
の発明は、撮影光学系のデフォーカス量を検出し、検出
したデフォーカス量の変化により所定時間後のデフォー
カス量を予測し、予測したデフォーカス量より撮影レン
ズの駆動量を求める自動焦点装置に於いて、第1の時点
とこれから第1の所定時間後の第2の時点とで各々デフ
ォーカス量を演算する演算手段と、撮影レンズの無限遠
位置からの繰出し量を検出する検出手段と、上記第1の
時点に於けるデフォーカス量と第2の時点に於けるデフ
ォーカス量と繰出し量とから、第1の所定時間に引き続
く第2の所定時間後の第3の時点に於けるデフォーカス
量を予測する予測演算手段とを具備し、上記第2の所定
時間は装着されるレンズの種類毎に記憶された値をレン
ズ駆動電源電圧に応じて補正した値であることを特徴と
する。また、請求項2に記載の発明は、撮影光学系のデ
フォーカス量を検出し、検出したデフォーカス量の変化
により所定時間後のデフォーカス量を予測し、予測した
デフォーカス量より撮影レンズの駆動量を求める自動焦
点装置に於いて、第1の時点とこれから第1の所定時間
後の第2の時点とで各々デフォーカス量を演算する演算
手段と、撮影レンズの無限遠位置からの繰出し量を検出
する検出手段と、上記第1の時点に於けるデフォーカス
量と第2の時点に於けるデフォーカス量と繰出し量とか
ら、第1の所定時間に引き続く第2の所定時間後の第3
の時点に於けるデフォーカス量を予測する予測演算手段
とを具備し、上記第2の所定時間は装着されるレンズの
焦点距離毎に記憶された値をレンズ駆動電源電圧に応じ
て補正した値であることを特徴とする。更に、請求項3
に記載の発明は、時刻t1 から第1の所定時間後の時刻
をt2、第2の所定時間後の時刻をt3 とし、時刻t3
に於ける予測デフォーカス量ΔDは、時刻t1 、t2
於ける撮影レンズの位置をkとし、α、βを時刻t1
2 及び時刻t1 、t2 に於けるデフォーカス量Δ
1 、ΔD2 で決まる計数とすると、 ΔD=k+α/(t3 +β) により求められることを特徴とする。
【0016】
【作用】この発明の請求項1に記載の自動焦点装置は、
撮影光学系のデフォーカス量を検出し、検出したデフォ
ーカス量の変化により所定時間後のデフォーカス量を予
測し、予測したデフォーカス量より撮影レンズの駆動量
を求めるものである。そして、演算手段により、第1の
時点とこれから第1の所定時間後の第2の時点とで、各
々のデフォーカス量が演算され、また検出手段で撮影レ
ンズの無限遠位置からの繰出し量が検出される。そし
て、上記第1及び第2の時点に於けるデフォーカス量と
繰出し量とから、予測演算手段が第1の所定時間に引き
続く第2の所定時間後の第3の時点に於けるデフォーカ
ス量を予測する。尚、上記第2の所定時間は、装着され
るレンズの種類毎に記憶された値をレンズ駆動電源電圧
に応じて補正した値である。また、請求項2に記載の自
動焦点装置は、撮影光学系のデフォーカス量を検出し、
検出したデフォーカス量の変化により所定時間後のデフ
ォーカス量を予測し、予測したデフォーカス量より撮影
レンズの駆動量を求めるものである。そして、演算手段
により、第1の時点とこれから第1の所定時間後の第2
の時点とで、各々のデフォーカス量が演算され、また検
出手段で撮影レンズの無限遠位置からの繰出し量が検出
される。そして、上記第1及び第2の時点に於けるデフ
ォーカス量と繰出し量とから、予測演算手段が第1の所
定時間に引き続く第2の所定時間後の第3の時点に於け
るデフォーカス量を予測する。尚、上記第2の所定時間
は、装着されるレンズの焦点距離毎に記憶された値をレ
ンズ駆動電源電圧に応じて補正した値である。更に、請
求項3に記載の自動焦点装置では、時刻t1 から第1の
所定時間後の時刻をt2 、第2の所定時間後の時刻をt
3 とし、時刻t3 に於ける予測デフォーカス量ΔDは、
時刻t1 、t2 に於ける撮影レンズの位置をkとし、
α、βを時刻t1 、t2 及び時刻t1 、t2 に於けるデ
フォーカス量ΔD1 、ΔD2 で決まる計数とすると、 ΔD=k+α/(t3 +β) により求められる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。
【0018】始めに、この発明の原理を説明する。この
発明では、デフォーカス量と時間の関係式を上記数6を
変形した数7で求める。
【0019】
【数7】 ここで、kは上述したように図9のD+ΔDであり、こ
れは撮影レンズの無限位置からの繰り出し量に相当す
る。係数α,βは、数8及び数9に示されるように、時
刻t1 の時のデフォーカス量のΔD1 と、時刻t2 の時
のデフォーカス量ΔD2 より求められる。但し、ここで
はレンズ位置が変らないとする。
【0020】
【数8】
【0021】
【数9】 よって、数10及び数11が求められる。
【0022】
【数10】
【0023】
【数11】 ここで、上記数7及び数6との関係についてみると、以
下の如くである。すなわち、数12のようになる。
【0024】
【数12】 一方、図1の如く被写体Iが時間t0 からt2 までにI
0 からI3 まで、速度vで移動したとすると、時間tが
1 のときとt2 のときとで、以下の式、数13及び数
14が成立する。
【0025】
【数13】
【0026】
【数14】 そして、数13及び数14よりl0 を消去すると、数1
5が求められる。
【0027】
【数15】 更に、数13及び数14よりf2 を消去すると、数16
が成立する。
【0028】
【数16】 ところで、異なる2つの時刻で検出したデフォーカス量
と撮影レンズ位置により、上記数7によって所定時間後
のデフォーカス量を正確に予測することができる。時刻
1 と時刻t2 でレンズ位置が変化した場合、すなわち
レンズ駆動しながら検出する場合は、数7を数17のよ
うな式に近似することによって同様に求められる。
【0029】
【数17】 ここで、k1 は時刻t1 でのレンズ位置、k2 は時刻t
2 でのレンズ位置である。 次に、この発明をズームレ
ンズ機構を内蔵するカメラに適用した例に従って説明す
る。
【0030】図2は、この発明の自動焦点装置が適用さ
れたもので、ズームレンズ機構を内蔵するカメラの光線
図を示したものである。同図に於いて、被写体光線は、
5つのレンズ群と撮影絞りから成る撮影レンズ101を
通り、メインミラー102に入る。撮影レンズ101は
第1群、第2群でフォーカシング作用を行ない、第3
群、第4群がズーム作用を行う第5群は固定である。ズ
ーミング時は第3群、第4群を動かすと同時に、第1
群、第2群をカム構造で駆動しズーミング時のピントず
れを防いでいる。
【0031】上記メインミラー102はハーフミラーに
なっており、入射光量の2/3がファインダ光学系10
3に反射される。入射光量の残りの1/3は、メインミ
ラーを透過しサブミラー104で反射されて、AF光学
系105へ導かれる。AF光学系105は、視野絞り1
06、赤外カットフィルタ107、コンデンサレンズ1
08、ミラー109、再結像絞り110、再結像レンズ
111、AFIC112から成る。
【0032】視野絞り106は、撮影画面中からAF検
出する視野を決定し、再結像レンズ111によって分割
される2つの光像が干渉しないようにするものである。
赤外カットフィルタ107は、AF検出に不要な赤外光
をカットし、赤外光による収差ずれを防ぐ。コンデンサ
レンズ108は、撮影レンズ101による被写体光像の
結像面、すなわちフィルム等価面の近傍に設置されるも
ので、再結像レンズ111と共にフィルム等価面近傍に
結像した被写体光像をAFIC112に再結像させる。
また、再結像絞り110は、光軸に対称で且つ対をなし
いるもので、コンデンサレンズ108を通過した被写体
光線の中から2つの光束を選択して通過させる。再結像
絞りを通過した2つの光束は、AFIC112上の2つ
の光電変換素子列に再結像される。
【0033】上記ファインダ光学系103は、フォーカ
シングスクリーン113、コンデンサレンズ114、プ
リズム115、モールドダハミラー116、接眼レンズ
117で構成されている。上記撮影レンズ101を通過
した被写体光像は、フォーカシングスクリーン113に
結像される。そして、結像された像は、コンデンサレン
ズ114、接眼レンズ117を通して撮影者により観察
されることができる。
【0034】メインミラー102とサブミラー104
は、フィルム露光時には図中の点線の位置(図示矢印G
方向)に退避する。そして撮影レンズ101を通過した
被写体光は、シャッタ118の先幕が開く時から後幕が
閉じる時までの間に、フィルム119に露光される。
【0035】図3は、この実施例のカメラのブロック構
成図である。同実施例に於けるカメラシステムには、C
PU201、インターフェースIC202、電源ユニッ
ト203、ストロボユニット204、ミラーシャッタユ
ニット205、巻き上げユニット206、レンズユニッ
ト207、ファインダユニット208、表示ユニット2
09、AFユニット210の各ユニット等で構成され
る。
【0036】CPU201は、カメラシステム全ての制
御を行うもので、シリアル通信ライン211を介して、
インターフェースIC202、LCDIC235、AF
IC240、E2 PROM237とデータの送受信を行
う。また、CPU201とインターフェースIC202
との間には別の通信ラインがあり、各種アナログ信号の
入力、PIの波形整形後の信号入力等を行う。アナログ
信号は、CPU201のA/D変換入力端子に入力され
てデジタル変換される。更に、CPU201は、各種の
演算部やデータの記憶部、時間の計測部を有している。
【0037】インターフェースIC202はデジタル・
アナログ回路混在のBi−CMOSICであって、モー
タ、マグネットの駆動、測光、バッテリチェック、バッ
クライトLED、補助光LEDの点灯回路、フォトイン
タラプタの波形整形回路等のアナログ処理部と、スイッ
チ(SW)の入力シリアル通信データ変換等のデジタル
処理部で構成されている。
【0038】電源ユニット203は、2系統の電源を供
給する。1つはモータやマグネット等のパワーを必要と
するドライバに使われる電源で、常時、電池212の電
圧が供給される。他の1つはDC/DCコンバー213
によって安定化された小信号用の電源であり、CPU2
01よりインターフェース202を通して制御される。
【0039】ストロボユニット204は、ストロボ充電
回路214、メインコンデンサ215、ストロボ発光回
路216、ストロボ発光管217等から成る。低輝度ま
たは逆光状態でストロボの発光が必要な時は、CPU2
01の制御信号によりインターフェースIC202を介
して、ストロボ充電回路214が電池電圧を昇圧してメ
インコンデンサ215に充電を行う。同時に、ストロボ
充電回路214から分圧された充電電圧が、CPU20
1のA/D変換入力端子に入力される。これにより、C
PU201は充電電圧の制御を行う。充電電圧が所定レ
ベルに達したならば、CPU201からインターフェー
スIC202を介してストロボ充電回路214に充電停
止信号が通信されて、メインコンデンサ215の充電が
停止する。CPU201はフィルム露光時に、所定のタ
イミングでストロボ発光回路216を介してストロボ発
光管217の発光開始、発光停止の制御を行う。
【0040】ストロボの発光タイミングには、次のよう
なものがある。後述するシャッタ先幕走行完了スイッチ
244の入力により発光する先幕発光、後幕の走行開始
直前に発光する後幕発光、先幕走行完了から後幕の走行
開始直前の間に等しい時間間隔で等光量だけ複数回発光
するマルチ発光等である。
【0041】ミラーシャッタユニット205は、ミラー
シャッタモータ218と、先幕、後幕の走行を制御する
2つのシャッタマグネット219と、シーケンススイッ
チ群244に含まれる先幕走行完了スイッチ等で構成さ
れる。ミラーシャッタモータ218は、CPU201よ
りインターフェースIC202、モータドライバ241
を介して制御され、その正回転によりメインミラー10
2のアップダウン、撮影絞りの絞り込みと、開放シャッ
タのチャージ(先幕を閉じて後幕を開ける)を行う。
【0042】シャッタマグネット219は、インターフ
ェースIC202を介してCPU201により制御され
る。露光開始時には、先ず開始直前にミラーシャッタモ
ータ218により、メインミラーの退避と、撮影絞りの
絞り込みが行われる。次に、シャッタマグネット219
に通電を行い、マグネットを吸着する露光開始と同時
に、先幕のシャッタマグネット219の吸着が解除され
ることにより、先幕が開かれる。先幕先行完了スイッチ
244の入力から、所望の露光時間経過後に後幕のシャ
ッタマグネット219の吸着が解除されることにより、
後幕が閉じられる。こうして、先幕の開と後幕の閉の間
に、フィルムに露光される。次にシャッタモータ218
の正転によりミラーがダウンし、撮影絞りが開放状態に
なる。同時に、シャッタのチャージを行う。
【0043】尚、シャッタモータ218は、逆転するこ
とによりフィルムの巻き戻しを行うものである。
【0044】上記巻き上げユニット206は、巻き上げ
モータ220とフィルム検出フォトインタラプタ221
等で構成される。巻き上げモータ220は、インターフ
ェースIC202、モータドライバ241を介して、C
PU201で制御される。フィルム検出PI221の出
力は、インターフェースIC201で波形整形され、C
PU201に伝達されて、巻き上げ量フィードバックパ
ルスを生成する。CPU201は、パルス数をカウント
することによって1駒分の巻き上げ量を制御する。
【0045】レンズユニット207は、撮影レンズ22
2、ズームモータ223、ズームギア列224、AFモ
ータ225、AFギア列226、AFPI227、ズー
ムエンコーダ228、絞りPI229、絞りマグネット
230等で構成される。ズームモータ223、AFモー
タ225は、インターフェース202、モータドライバ
241を介して、CPU201により制御される。ズー
ムモータ223の回転はズームギア列224により減速
され、これにより撮影レンズ222のズーム系が駆動さ
れる。また、ズームエンコーダ228は、撮影レンズ2
22を支持する鏡枠の周囲に設置された6本のスイッチ
から成るエンコーダであり、6本のスイッチのON、O
FFデータがCPU201に入力され、ズームレンズの
絶対位置が検出されるようになっている。
【0046】CPU201は、ズームレンズの絶対位置
から焦点距離を求めて、焦点距離記憶部247に記憶す
る。AFモータ225の回転はAFギア列226により
減速され、これにより撮影レンズ222のフォーカス系
レンズが駆動される。一方、AFギア列226の中間か
ら、AFフォトインタラプタ227の出力が取り出され
る。AFPI227の出力は、インターフェースIC2
01で波形整形されてCPU201に伝達され、AFレ
ンズ駆動量フィードバックパルスを生成する。CPU2
01は、パルス数をカウントすることによってAFレン
ズの駆動量を制御する。上記AFレンズのメカストッ
パ、または無限基準位置からの駆出し量は、AFPI2
27の積算パルス量として、CPU201内のレンズ駆
出し量記憶部246に記憶される。
【0047】絞りマグネット230は、インターフェー
スIC202を介してCPU201で制御される。ミラ
ーアップスタートと同時に、電流が通電されてマグネッ
トが吸着される。撮影絞りは、上述したミラーシャッタ
ユニット205のミラーシャッタモータ218のミラー
アップ動作と同時に、ばねにより機械的に絞り込みが開
始される。そして、所望の絞り値に達した時に絞りマグ
ネット230の吸着が解除されて、絞り込み動作が停止
されることにより設定されるものである。絞りPI22
9の出力は、インターフェースIC202で波形整形さ
れ、CPU201に伝達されて絞り込み量フィードバッ
クパルスを生成する。CPU201は、パルス数をカウ
ントすることによって撮影絞りの絞り込み量を制御す
る。
【0048】ファインダユニット208は、ファインダ
内LCDパネル231と、バックライトLED232
と、測光用8分割フォトダイオード素子233等から成
っている。ファインダ内LCDパネル231は透過形液
晶で構成され、CPU201からLCDIC235に送
られる表示内容に従い、LCDIC235によって表示
制御される。バックライトLED232は、CPU20
1によってインターフェースIC202を介して点灯制
御され、ファインダ内LCDパネル231を照明する。
【0049】上記測光用素子233は、インターフェー
スIC202を介してCPU201で制御される。測光
用素子233で発生した光電流は、8素子毎にインター
フェースIC202に送られ、その内部で電流/電圧変
換される。そして、CPU201で指定された素子の出
力のみが、インターフェースIC202からCPU20
1のA/D入力変換端子に送られ、デジタル変換されて
測光演算に用いられる。
【0050】表示ユニット209は、外部LCDパネル
234、LCDIC235、キースイッチ(SW)群
(1)236等から成る。LCDパネル234は反射型
液晶であり、CPU201からLCDIC235に送出
される表示内容に従い、LCDIC235によって表示
制御される。キースイッチ群(1)236は、主にカメ
ラのモードを設定するためのもので、AFモード選択ス
イッチ、カメラ露出モード選択スイッチ、ストロボモー
ド選択スイッチ、AF/PF切換スイッチ、マクロモー
ドスイッチ等のスイッチが含まれる。これらの各スイッ
チの状態は、LCDIC235を介してCPU201に
読込まれ、これによりそれぞれのモードが設定される。
【0051】AFユニット210は、E2 PROM23
7、コンデンサレンズ238、セパレタレンズ239、
AFIC240等で構成される。
【0052】被写体光像の一部は、コンデンサレンズ2
38、再結像レンズ239によって2像に分割され、A
FIC240上の2つの光電変換素子列に受光される。
AFIC240は、各素子毎に光強度に応じたデジタル
出力を発生するもので、これがCPU201に送出され
てCPU201内の素子出力記憶部245に記憶され
る。
【0053】CPU201は、記憶された素子出力に基
いて、分割された2像の像間隔、或いは所定時間後の各
像の移動量を、内部の相関演算回路248で計算する。
更に、CPU201はAFIC240の光電変換動作を
制御する。E2 PROM237には、後述する光電変換
素子出力の不均一補正データや、合焦時の2像間隔等の
の様々な調整データが、例えば工場出荷時に書込まれ
る。カメラ動作中は、フィルム駒数等の電源OFF状態
になっても記憶しておく必要のあるデータが書込まれる
ようになっている。
【0054】モータドライバ241は、上述したミラー
シャッタモータ218、巻き上げモータ220、ズーム
モータ223、AFモータ225等の大電流を制御する
ためのドライバである。
【0055】補助光LED242は、低輝度時に被写体
を照明するためのLEDである。この補助光LED24
2は、AFIC240が所定時間内に光電変換が終了せ
ず、2像の像間隔が検出できない時に点灯して、照明光
による被写体像をAFIC240が光電変換できるよう
にするためのものである。
【0056】キースイッチ(SW)群(2)243は、
カメラの動作を制御するスイッチ群である。これには、
レリーズスイッチの第1ストローク信号(1R)、第2
ストローク信号(2R)、ズームレンズを長焦点側に駆
動するスイッチ、短焦点側に駆動するスイッチ、スポッ
ト測光値を記憶するためのスイッチ等が含まれる。これ
らのスイッチの状態は、インターフェースIC202を
介してCPU201に読込まれ、カメラ動作の制御が行
われる。
【0057】シーケンススイッチ(SW)群244は、
カメラの状態を検出するものである。これにはミラーの
上昇位置を検出するスイッチ、シャッタチャージ完了を
検出するスイッチ、シャッタ先幕走行完了を検出するス
イッチ、電源スイッチ、ストロボポップアップ状態を検
出するスイッチ等が含まれる。
【0058】また、ブザー245は、AF合焦時、非合
焦時、電源投入時、手振れ警告時等に発音表示する。
【0059】次にAF光学系について説明する。
【0060】上記AF光学系105は、図4に示される
ように、撮影レンズ121の結像面122の近傍に位置
するコンデンサレンズ123と、一対の再結像レンズ1
24L及び124Rによって構成される。撮影レンズ1
21の合焦時に、上記結像面122上に被写体像125
が結像される。この被写体像125は、上記コンデンサ
レンズ123と、上記一対の再結像レンズ124L及び
124Rにより、光軸126に対して垂直な2次結像面
127(光電変換素子列)上に再形成されて、第1の被
写体像128L、第2の被写体像128Rとなる。
【0061】撮影レンズ121が前ピン、すなわち、上
記結像面122の前方に被写体像129が形成される場
合、その被写体像129は、互いに光軸126に近付い
た形で、光軸126に対して垂直に再結像されて第1の
被写体像130L、第2の被写体像130Rとなる。ま
た、撮影レンズ121が後ピン、すなわち、上記結像面
122の後方に被写体像131が形成される場合、その
被写体像131は、互いに光軸126から離れた位置に
光軸126に対して垂直に再結像されて、第1の被写体
像132L、第2の被写体像132Rとなる。これら第
1の被写体像と第2の被写体像は同一方向を向いてお
り、両像に於いて互いに対応する部分の間隔を検出する
ことにより、撮影レンズ121の合焦状態を先ピン、後
ピン等を含めて検出することができる。
【0062】図5は、光電変換素子の原理を示したもの
である。同図に於いて、初めにリセットトランジスタ1
42をONすることにより、ポイント141の電位はV
0 に設定される。次に、リセットトランジスタ142を
OFFすると、フォトダイオード143は受光した光強
度に応じた光電流iを流して、フォトダイオード143
の接合コンデンサ144に蓄積する。これにより、ポイ
ント141の電位は徐々に大きくなる。ポイント141
の電位が基準電圧VREF を越えるとコンパレータ145
の出力が反転し、ラッチ146にラッチ信号を発生しカ
ウンタ147の値(8ビット)をラッチする。
【0063】一方、クロックジェネレータ148は、時
間と共に伸長するクロックを発生する。光電変換素子列
の中で、最も早く基準電圧VREF に達した素子よりセン
サOR信号(OR)149が発生し、スイッチ150を
閉じる。スイッチ150が閉じられたことにより、カウ
ンタ147はクロックジェネレータ148のクロックを
カウントする。したがって、光電変換素子列の中で最も
強い光を受けた素子のラッチ146には、カウンタ出力
「0」がラッチされる。他の素子は、その素子に受ける
光の強さに応じてVREF に達するまでの時間が遅れるた
め、遅れた時間に応じたカウンタ出力がラッチされる。
【0064】最も明るい素子の出力がVREF に達した時
間をt0 とすると、他の素子のVREF に達する時間t
(I) とラッチされるカウンタ出力D(I) には数18の関
係式が成立することが知られている。
【0065】
【数18】 (I) は素子が受光する光強度に応じて変化するので、
カウンタ出力D(I) を読出すことにより、被写体像信号
を得ることができる。尚、カウンタ147は8ビット分
のカウントを行うとカウントを停止する。したがって、
光強度が弱く、t(I) が所定時間より長い素子出力は
「255」に固定される。
【0066】次に得られた被写体像信号に不均一補正を
行う。
【0067】これは再結像光学系による照度不均一、受
光素子の感度不均一を補正するためのものである。均一
光源に対する各素子出力より計算された補正係数が記憶
装置に記憶されており、被写体像信号入力時に毎回補正
される。
【0068】補正係数は以下のようにして求められる。
【0069】均一光源の光電変換素子出力をD0 (I) と
すると、この素子の応答時間t(I) は上記数18で示さ
れる。ここで、t0 は光電変換素子列の中で最も速く応
答した素子の応答時間であり、均一光源に於いては全素
子の応答時間がt0 であることが望ましい。任意の被写
体の素子出力をD(I)、補正後の素子出力をD′(I)と
して応答時間より補正すると、数19のようになる。
【0070】
【数19】 補正係数H(I) は記憶装置に記憶しやすい形に変形し
て、数20の如くする。
【0071】
【数20】 ここで、kは記憶装置の容量内で補正レンジを有効に記
憶するための圧縮係数であり、例えば104である。補
正係数H(I) を用いると上記補正式は数21の如くな
る。
【0072】
【数21】 したがって、数22が求められる。
【0073】
【数22】 ここで、αはD′(I) の値がマイナスにならないように
するためのオフセット値である。この補正は素子出力が
正しく光電変換されたものに対してのみ有効であり、上
述したように、光強度が小さいためにカウンタのカウン
トが停止した内容をラッチした素子出力や、外部より強
制的に検出動作を停止させられた時に蓄積電荷が基準電
圧に達しない素子出力に対しては補正しない。
【0074】次に2つの被写体像信号で相関演算を行
う。
【0075】便宜上、第1の被写体像を像L、第1の被
写体像信号をL(I) とし、第2の被写体像を像R、第2
の被写体像信号をR(I) とする。Iは素子番号で、同実
施例では左から順に1,2,3,…,64である。すな
わち、各素子列は各64個の素子を有している。
【0076】図6のフローチャートを参照して説明す
る。先ず、変数SL、SR、Jに、初期値として5、3
7、8がセットされる(ステップA1、ステップA
2)。SLは被写体像信号L(I) のうちから相関検出す
る小ブロック素子列の先頭番号を記憶する変数であり、
同様にSRは被写体像信号R(I) のうちから相関検出す
る小ブロック素子列の先頭番号を記憶する変数、Jは被
写体像信号L(I) での小ブロックの移動回数をカウンタ
する変数である。次いで、数19により相関出力F(S)
を計算する(ステップA3)。
【0077】
【数23】 この場合小ブロックの素子数は27である。小ブロック
の素子数はファインダに表示された測距枠の大きさと検
出光学系の倍率によって定まる。
【0078】次に、相関出力F(S) の最小値を検出する
(ステップA4)。すなわち、F(S) をFMIN と比較
し、若しF(S) がFMIN より小さければFMIN にF(S)
を代入し、その時のSL、SRをSLM、SRMに記憶
して(ステップA5)、ステップA6に進む。上記ステ
ップA4でF(S) がFMIN より大きければ、そのままス
テップA6に進む。
【0079】このステップA6では、SRから1を減算
し、Jから1を減算する。そして、Jが0でなければ
(ステップA7)、数19の相関式を繰返す。すなわ
ち、像Lでの小ブロック位置を固定し、像Rでの小ブロ
ック位置を1素子づつずらせながら相関をとる。Jが0
になると、次にSLに4を加算し、SRに3を加算して
相関を続ける(ステップA8)。すなわち、像Lでの小
ブロック位置を4素子づつずらせながら相関を繰返す。
SLの値が29になると相関演算を終える(ステップA
9)。
【0080】以上により、効率的に相関演算を行い相関
出力の最小値を検出することができる。この相関出力の
最小値を示す小ブロックの位置が、最も相関正の高い像
信号の位置関係を示している。
【0081】次に検出した最も相関性の高いブロックの
像信号について、相関性の判定を行なう。先ず、ステッ
プA10にて、数24及び数25で示されるように、F
M 及びFP の値を計算する。
【0082】
【数24】
【0083】
【数25】 すなわち、被写体像Rについて、最小の相関出力を示す
ブロック位置に対して、±1素子だけずらせた時の相関
出力を計算する。この時、FM 、FMIN 、FP は図7の
ような関係になる。ここで検出した像間隔が、相関性の
高いものであれば図7の(a)に示されるように、相関
出力F(S) は点S0 に於いて0になる。一方、相関性の
低いものであれば同図(b)に示されるように、0には
ならない。
【0084】ここで、数26及び数27のような層関性
指数Sk を求める(ステップA11)。
【0085】
【数26】
【0086】
【数27】 相関性指数Sk は、図7よりわかるように、相関性の高
い場合はSk =1となり、相関性の低い場合はSk >1
となる。したがって、相関性指数Sk の値により、検出
する像ずれ量が信頼性のあるものであるか否かが判定で
きる(ステップA12)。実際には、光学系のばらつき
や、光電変換素子のノイズ、変換誤差等により、第1、
第2被写体像の不一致成分が生じるため、相関性指数S
k は1にはならない。故に、Sk ≦αの時は相関性あり
と判断して像ずれ量を求める(ステップA13)。Sk
>αの時は、相関性がないと判断してAF検出不能と判
断する(ステップA14)。
【0087】尚、判定値αの値は約2〜3であるが、製
品個々によってばらつきがあるので調整値として製品個
々に記憶する。
【0088】また、光電変換素子に暗電流が発生すると
相関性が悪くなり、AF検出不能になる確率が大きくな
るので、暗電流の大きさまたは積分時間、或いは温度と
積分時間によって判定値を大きくする。補助光点灯時
は、補助光の色,収差等の影響で相関性が悪くなるの
で、判定値を大きくしてAF検出不能になりにくいよう
にする。相関性がある場合は図7の関係より、数28及
び数29の如く、像ずれ量S0 を求める。
【0089】
【数28】
【0090】
【数29】 合焦からの像ずれ量△Zは、数30のようにして求めら
れる。
【0091】
【数30】 ここで、ΔZ0 は合焦時の像ずれ量であり、製品個々に
測定され記憶装置に記憶される。Cは温度係数、Tは温
度検出手段により検出した温度、T0 はΔZ0 を測定し
た時の温度でありC×(T−T0 )で光学系の温度変化
による合焦時の像ずれ量の温度補正を行う。また、像ず
れ量ΔZより光軸上のデフォーカス量ΔDは、数31で
求めることができる。
【0092】
【数31】 尚、光軸上のデフォーカス量ΔDよりレンズ駆動量を求
める方法は、従来より数多く提案されているので、ここ
では詳細な説明は行なわない。例えば、本出願人が出願
した特開昭64−54409号公報に開示された方法で
は、数32のようにして求めることができる。
【0093】
【数32】 更に、後述する被写体の移動を考慮しなければ、撮影レ
ンズをΔLだけ駆動することによって合焦状態にするこ
とができる。
【0094】次に、上記した撮影レンズの繰出し量ΔL
の算出について、図8のフローチャートを参照して説明
する。
【0095】時刻t1 及び時刻t2 に於いて、デォーカ
ス量ΔD1 及びΔD2 がそれぞれ検出される(ステップ
B1及びステップB2)。そして、レンズ繰出し量kが
検出される(ステップB3)。そして、上記デフォーカ
ス量ΔD1 、D2 より被写体が移動しているか、先ず数
33により判定が行われる。
【0096】
【数33】 焦点検出装置は、上述したように量子化誤差、電気ノイ
ズ、暗時出力等の誤差要因を含んでおり、検出デフォー
カス量は微小変動する。この微小な変化を被写体の移動
と判断してデフォーカス量を予測すると、誤った位置に
レンズ駆動してしまう。これを防ぐために、先ず検出し
たデフォーカス量の変化が考えられる検出値の変動より
大きいことを確認する。判定値εは、被写体輝度、焦点
距離、被写体コントラストや上述した相関性指数等によ
って決定される。
【0097】上記ステップB4にて、上記数33が成立
し、被写体が移動していると判定された場合は、ステッ
プB5に進み、数34により検出デフォーカス量の変化
率が判定される。
【0098】
【数34】 このステップB5で、数34の変化率が所定値ε1 より
小さい場合は、光学系の倍率に対して被写体の移動速度
が充分に小さく、被写体の移動を予測してデフォーカス
量を補正する必要がないと判定される。また、変化率が
所定値ε2 より大きい場合は、被写体の移動速度が早す
ぎる場合、或いは時刻t1 と時刻t2 で異なった被写体
に対してデフォーカス量が検出されたものとして、デフ
ォーカス量の予測が行われない。
【0099】上記ステップB4及びステップB5で、そ
れぞれ上記数33及び数34が成立する場合は、被写体
が移動しているものと判定されて、所定時間後の時刻t
3 でのデフォーカス量が予測される(ステップB6)。
【0100】時刻t3 での予測デフォーカス量ΔD
3 は、上述したように数35、数36及び数37で求め
られる。
【0101】
【数35】
【0102】
【数36】
【0103】
【数37】 ここでkは時刻t1 ,時刻t2 の撮影レンズ位置であ
り、無限基準位置からのAFPIパルスの積算値より求
められる。尚、ここでは時刻t1 と時刻t2 で撮影レン
ズ位置は変わらないものとする。
【0104】次いで、ステップB6で求められた予測デ
フォーカス量ΔD3より、数32より数38が求められ
る。
【0105】
【数38】 に示されるようにレンズ駆動量ΔL3 が求められる(ス
テップB7)。これにより、ΔL3 を駆動することによ
って、時刻t3 に於いて撮影光学系を合焦状態にするこ
とができる。
【0106】次に、どの位置でシャッタをオンすべきか
を決定する時刻t3の求め方について説明する。
【0107】第1の求め方として、数39に示されるよ
うな、レンズ駆動終了時に合焦状態となるような時刻t
3 を求める。
【0108】
【数39】 ここでta は時刻t2 からレンズ駆動開始するまでの時
間で、これには、上述した相関演算時間、レンズ駆動量
計算時間の他にカメラのLCD表示やスイッチの入力判
断、測光、ストロボ制御等の時間が含まれる。ka はレ
ンズ駆動量に比例した駆動時間を求める係数で、レンズ
の種類,焦点距離毎に記憶される。また、tb はレンズ
駆動時の加速、減速等のレンズ駆動量にかかわらず発生
するロス時間を補正する係数で、固定値が記憶されてい
る。
【0109】更に、kb は電源電圧、カメラの姿勢、コ
ンバージョンレンズの装着によるレンズ重量の変化等に
よって設定される係数である。電源電圧が小さくなるな
どモータのトルクが小さくなるため駆動時間は長くな
る。カメラを上向きにしてレンズを駆出そうとすると、
レンズの自重のため駆動時間は長くなる。逆にカメラを
上向きにしてレンズを駆込む場合には、レンズの自重に
より駆動時間は短くなる。コンバージョンレンズ等が装
着されてレンズの自重が大きくなる場合は、駆動時間は
長くなる。すなわち上記kb は、これらの影響を補正す
る係数であり、電源電圧検出手段による電源電圧、カメ
ラ姿勢検出手段によるカメラ姿勢とレンズの駆動方向に
よる係数算出手段コンバージョンレンズ等の装着検出手
段の出力によって設定される。
【0110】但し、レンズ駆動を定速度で行う場合は係
数kb は不要である。例えば、被写体像の移動がない場
合、光軸方向の移動がない場合、或いは被写体像の予測
を行わないときは全速でレンズ駆動をするものであって
被写体像の移動を検出して予測した像ずれ量によってレ
ンズを駆動する場合、電源電圧、カメラ姿勢、コンバー
ジョンレンズ等のレンズ重量の変化に応じて決められる
比較的低い一定速度でレンズを駆動するカメラに於い
て、係数kb は不要である。
【0111】尚、tc はレンズ駆動終了後の処理時間
で、モータブレーキ時間,フォトインタラプタの終了処
理時間が含まれる。
【0112】上記数31、数34及び数35を解くこと
によって、レンズ駆動終了時に分離状態となるような時
刻t3 を求めることができる。しかしながら、計算式が
複雑になり演算時間がかかるため、一般には数40で時
刻t3 を求める。
【0113】
【数40】 ここで、td は数36式のta +tb ×kb +tc に、
数40のもつ誤差成分を加味した定数である。また、k
c はデフォーカス量に比例したレンズ駆動時間を求める
変換係数であり、レンズの種類、焦点距離毎に記憶され
た値に電源電圧、カメラ姿勢、コンバージョンレンズ等
の装着によって補正される。
【0114】次に、第2の求め方として、レリーズスイ
ッチオンから露出開始までの時刻t3 を求める。
【0115】この場合の時刻t3 は、数40と同様にし
て数41で求められる。
【0116】
【数41】 d 、kc は数40と同じである。te はレンズ駆動終
了からシャッタ幕が解放されて露出開始されるまでの時
間で、カメラのLCD表示やスイッチの入力判断、測
光、ストロボ制御、ミラーアップ等の時間を含む。
【0117】更に、第3の求め方として、ストロボ発光
までの時刻t3 を求める。これはストロボ発光する時
は、シャッタ幕が開かれる露出開始時刻からストロボ発
光時刻の像が主になるので、ストロボ発光モードではス
トロボ発光時刻の被写体像位置を予測した方がピントの
合った写真が得られるためである。
【0118】この場合の時刻t3 は数38より数42が
求められる。
【0119】
【数42】 尚、td 、kc 、te は数38と同じである。tf は露
出開始からストロボ発光までの時間であり、露出開始の
シャッタ幕の開いた直後に発光する、いわゆる先幕シン
クロ発光時には1〜2msecになる。また、露出終了
直前のシャッタ幕が閉じる直前に発光する後幕シンクロ
発光時には、露光時間から所定時間を引いた値になる。
所定間隔で所定光量だけ繰返し発光するマルチ発光モー
ドでは、tf の値を露出開始から最初の発光までの時間
にするか(先幕シンクロマルチ発光)、露出開始から最
後の発光の時間にする(後幕シンクロマルチ発光)こと
によって、違った効果のある写真を撮影することができ
る。
【0120】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、従来の
予測式を改めて予測精度の高い式を用いることによって
動いている被写体に対して正確に合焦動作を行うことの
できる自動焦点装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の原理を説明するための時刻t0 、t
1 、t2 に於ける被写体と被写体像の位置関係を示した
図である。
【図2】この発明の自動焦点装置が適用されたもので、
ズームレンズ機構を内蔵するカメラの光線図である。
【図3】この実施例のカメラのブロック構成図である。
【図4】図3のAF光学系の配置を示した図である。
【図5】光電変換素子の原理を示した図である。
【図6】第1の被写体像と第2の被写体像の間の相関演
算を説明するためのフローチャートである。
【図7】相関出力FM 、FMIN 、FP の関係を説明する
図である。
【図8】撮影レンズの繰出し量の算出を説明するための
フローチャートである。
【図9】被写体、撮影レンズ及び被写体像等の関係を示
した図である。
【図10】従来の時刻とデフォーカス量の関係を示した
図である。
【符号の説明】
101…撮影レンズ、102…メインミラー、103…
ファインダ光学系、105…AF光学系、201…CP
U、202…インターフェースCPU、203…電源ユ
ニット、 204…ストロボユニット、205…ミラー
シャッタユニット、206…巻き上げユニット、207
…レンズユニット、208…ファインダユニット、20
9…表示ユニット、210…AFユニット、245…素
子出力記憶部、246…レンズ駆出し量記憶部、247
…焦点距離記憶部、248…相関演算回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系のデフォーカス量を検出し、
    検出したデフォーカス量の変化により所定時間後のデフ
    ォーカス量を予測し、予測したデフォーカス量より撮影
    レンズの駆動量を求める自動焦点装置に於いて、 第1の時点とこれから第1の所定時間後の第2の時点と
    で各々デフォーカス量を演算する演算手段と、 撮影レンズの無限遠位置からの繰出し量を検出する検出
    手段と、 上記第1の時点に於けるデフォーカス量と第2の時点に
    於けるデフォーカス量と繰出し量とから、第1の所定時
    間に引き続く第2の所定時間後の第3の時点に於けるデ
    フォーカス量を予測する予測演算手段とを具備し、 上記第2の所定時間は装着されるレンズの種類毎に記憶
    された値をレンズ駆動電源電圧に応じて補正した値であ
    ことを特徴とする自動焦点装置。
  2. 【請求項2】 撮影光学系のデフォーカス量を検出し、
    検出したデフォーカス量の変化により所定時間後のデフ
    ォーカス量を予測し、予測したデフォーカス量より撮影
    レンズの駆動量を求める自動焦点装置に於いて、 第1の時点とこれから第1の所定時間後の第2の時点と
    で各々デフォーカス量を演算する演算手段と、 撮影レンズの無限遠位置からの繰出し量を検出する検出
    手段と、 上記第1の時点に於けるデフォーカス量と第2の時点に
    於けるデフォーカス量と繰出し量とから、第1の所定時
    間に引き続く第2の所定時間後の第3の時点に於けるデ
    フォーカス量を予測する予測演算手段と を具備し、 上記第2の所定時間は装着されるレンズの焦点距離毎に
    記憶された値をレンズ駆動電源電圧に応じて補正した値
    である ことを特徴とする自動焦点装置。
  3. 【請求項3】 時刻t1 から第1の所定時間後の時刻を
    2 、第2の所定時間後の時刻をt3 とし、時刻t3
    於ける予測デフォーカス量ΔDは、時刻t1、t2 に於
    ける撮影レンズの位置をkとし、α、βを時刻t1 、t
    2 及び時刻t1 、t2 に於けるデフォーカス量ΔD1
    ΔD2 で決まる計数とすると、 ΔD=k+α/(t3 +β) により求められることを特徴とする請求項1または2に
    記載の自動焦点装置。
JP3094871A 1991-04-02 1991-04-02 自動焦点装置 Expired - Fee Related JP3055961B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3094871A JP3055961B2 (ja) 1991-04-02 1991-04-02 自動焦点装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3094871A JP3055961B2 (ja) 1991-04-02 1991-04-02 自動焦点装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05107452A JPH05107452A (ja) 1993-04-30
JP3055961B2 true JP3055961B2 (ja) 2000-06-26

Family

ID=14122116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3094871A Expired - Fee Related JP3055961B2 (ja) 1991-04-02 1991-04-02 自動焦点装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3055961B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101415872B1 (ko) 2007-09-14 2014-07-11 삼성전기주식회사 영상 획득 장치의 자동초점조절 방법 및 장치

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008001451A1 (de) * 2008-04-29 2009-11-05 Robert Bosch Gmbh Kamera und Verfahren zum Steuern einer Kamera
JP6873765B2 (ja) * 2016-05-31 2021-05-19 キヤノン株式会社 レンズ制御装置及びその制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101415872B1 (ko) 2007-09-14 2014-07-11 삼성전기주식회사 영상 획득 장치의 자동초점조절 방법 및 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05107452A (ja) 1993-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3183902B2 (ja) 自動焦点装置
JP5424708B2 (ja) 焦点検出装置
JP4346926B2 (ja) ストロボ撮影システムおよび撮像装置
JPH02254432A (ja) オートフオーカスカメラ
JP3963568B2 (ja) カメラの自動焦点調節装置
JP3055961B2 (ja) 自動焦点装置
JP4063924B2 (ja) カメラの自動焦点調節装置
JP4950634B2 (ja) 撮像装置及び撮像システム
JP3780051B2 (ja) カメラの自動焦点調節装置
JP3497649B2 (ja) カメラの自動焦点調節装置
JP3328263B2 (ja) 自動焦点調節装置
US6222998B1 (en) Camera for controlling light emission timing of electronic flash device
JPH0961910A (ja) カメラシステムおよびストロボ装置
JP2019139031A (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP4928236B2 (ja) 撮像装置及び撮像システム
JPH11109220A (ja) 自動焦点調節装置
JPH04323505A (ja) 測長装置を内蔵したカメラ
JPH09197256A (ja) 動体予測カメラ
JP3169973B2 (ja) 自動焦点調節装置
JP2000009988A (ja) カメラの自動焦点調節装置
JP2006194590A (ja) 光学機器、カメラシステムおよび交換レンズ
JP5914044B2 (ja) 測光装置、撮像装置及び測光方法
JPH0749513A (ja) フラッシュ光量制御装置
JPH04323506A (ja) 測長装置を内蔵したカメラ
JPH04306609A (ja) 自動焦点調節装置を有するカメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000307

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees