JP3328263B2 - 自動焦点調節装置 - Google Patents

自動焦点調節装置

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JP3328263B2
JP3328263B2 JP2000267365A JP2000267365A JP3328263B2 JP 3328263 B2 JP3328263 B2 JP 3328263B2 JP 2000267365 A JP2000267365 A JP 2000267365A JP 2000267365 A JP2000267365 A JP 2000267365A JP 3328263 B2 JP3328263 B2 JP 3328263B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動焦点調節装
置、詳しくは、撮影光学系の合焦位置を検出して、その
検出位置まで該光学系を移動させる自動焦点調節装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラの自動焦点調節装置において撮影
レンズのデフォーカス方向とデフォーカス量を検出し、
検出したデフォーカス方向とデフォーカス量に基づいて
レンズ駆動方向とレンズ駆動量を求め、撮影レンズを駆
動して、合焦させるような装置は従来数多く提案されて
いる。
【0003】このような合焦装置の場合、撮影レンズの
駆動方向を反転したとき、撮影レンズの駆動系のバック
ラッシュにより撮影レンズの駆動モータが作動している
にも拘らず撮影レンズが動かない状態が発生する。その
原因としてつぎの3項目が考えられる。即ち、 (1)駆動モータから撮影レンズに駆動力を伝えるため
にはギヤ−列で回転を落としてトルクを上げているが、
このギヤ−列の噛み合いによるバックラッシュで位置ず
れが生じる。 (2)多くの撮影レンズでは駆動モータによって回転さ
れるリングに対して撮影レンズを光軸方向に直進させる
ためのカム構造を有している。このカムの嵌合ガタによ
りバックラッシュで位置ずれが生じる。 (3)撮影レンズ群を保持する保持枠はロッドに支持さ
れ、ロッドと枠部の摺動により保持枠を光軸方向に移動
することによって焦点調節を行うが、ロッドのたわみや
ロッドと枠部の嵌合ガタにより駆動方向に応じて光学的
な位置関係がずれる。
【0004】撮影レンズの移動を直接検出してレンズの
駆動量を制御すれば、これらのバックラッシュは考慮す
る必要はない。しかし、現在の自動焦点調節装置におい
ては、撮影レンズの移動量のモニタをレンズ駆動モータ
近傍に配設したフォトインタラプタによって行うものが
主流になっており、駆動モータと撮影レンズ間の上述の
バックラッシュの影響が避けられない。従って、焦点検
出手段によって検出したデフォーカス方向とデフォーカ
ス量に基づいてレンズ駆動する時、レンズ駆動方向が反
転すると別途に求めたレンズ駆動量だけ駆動しても前述
したバックラッシュ量分はレンズが動かないため駆動量
が不足していた。このため、レンズ駆動後に再測定して
不足分を再駆動しなければならなかった。
【0005】これらの問題を解決するために、従来、い
くつかの提案がなされている。例えば、特開昭60−5
2812号公報に開示のものは、レンズ固有のバックラ
ッシュ量を記憶しておき駆動方向が反転したときに駆動
量を補正するものである。また、特開昭63−1722
41号公報に開示のものは、駆動方向が反転したとき撮
影レンズが動かない程度の弱いトルクで駆動モータを駆
動し、バックラッシュ分の駆動が終了した時点からレン
ズ駆動量の制御を開始するものである。更に、特開平1
−257924号公報に開示のものは、レンズ駆動する
たびに所定方向でレンズ駆動が終了するようにバックラ
ッシュ除去のためのレンズ駆動を行うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の特開
昭60−52812号公報に開示のものでは、製造初期
に記憶したバックラッシュ量のみを対象にしている。し
かし、前述したようにバックラッシュにはギヤ−の噛み
合いガタやカムの嵌合ガタに起因するものが含まれ、こ
れらは経時変化や使用状況に応じたカメラの姿勢、電源
電圧等によっても変化する。この変化分が考慮されない
ため正しいバックラッシュの補正ができず、結局、レン
ズ駆動後に再度測距する必要があった。
【0007】また、上述の特開昭63−172241号
公報に開示のものでも、経時変化や使用状況に応じたカ
メラの姿勢、電源電圧等によってレンズの駆動トルクが
変化するため正確な制御は難しい。また、ズーム機能を
有するレンズ機構の場合、焦点距離が短い領域ではモー
タの駆動量に対するレンズの光軸方向の移動量が小さ
く、反転動作時のモータの負荷が小さい。そのためバッ
クラッシュの範囲の駆動とレンズ駆動とのトルク差に基
づいた制御は不可能に近い。更に、上記2つの従来例の
ものでは、前述のように撮影レンズ保持枠とそれを支持
するロッドとの間の嵌合ガタ、あるいは、ロッドのたわ
みにより駆動方向に応じて撮影レンズの位置が微妙に変
化し、この変化によって光学系の結像位置が微妙にずれ
る現象が起きる。従って、ある方向に駆動した後に検出
した焦点調節データは、駆動方向が反転した場合は、誤
差を含んだデータとなり正しいレンズ駆動量が得られな
かった。
【0008】更に、上述の特開平1−257924号公
報に開示のものは、レンズ駆動方向が所定の方向に対し
て反対方向のとき、毎回、バックラッシュ除去のための
レンズ駆動を行うもので、上記反対方向の駆動が連続し
て続くときはバックラッシュ除去駆動の必要がないのに
も拘らずバックラッシュ駆動を行うので駆動時間が長く
なってしまう。撮影者はデフォーカス駆動後、略ピント
が合っているにも拘らずレリーズするまで上記バックラ
ッシュ除去駆動のための時間だけ余分に待つ必要があっ
た。特に、一眼レフカメラの場合、ファインダを覗きな
がら撮影するので合焦動作のスピ−ド感を損ねていた。
【0009】本発明の目的は、上述の不具合を解決する
ためになされたものであって、合焦レンズ群のバックラ
ッシュを求め、該バックラッシュを確実に除去して高精
度の合焦駆動を行うと、同時に、撮影者にスピ−ド感を
与えるレンズ合焦駆動を行うことの可能な自動焦点調節
装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の自動焦点調節装置は、焦点調節のためのフ
ォーカス系レンズと焦点距離調節のためのズーム系レン
ズを含む撮影レンズを有し、上記フォーカス系レンズを
駆動して焦点調節を行う自動焦点調節装置において、上
記ズーム系レンズの焦点距離を検出するズームエンコー
ダと、上記ズームエンコーダで検出した焦点距離情報に
基づいて、発生するバックラッシュ量を演算するバック
ラッシュ演算手段と、を具備し、上記フォーカス系レン
ズの前回の駆動方向に対して次回の駆動方向が反転する
場合に、上記バックラッシュ演算手段で演算されたバッ
クラッシュ量に相当する量だけ上記フォーカス系レンズ
を駆動するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施形態を示す自動焦
点調節装置を有する撮影光学系を内蔵するカメラの光路
図である。被写体は、5つのレンズ群20〜24と撮影絞り
からなる撮影レンズ101 を通りメインミラー102 に入射
する。該撮影レンズ101 は、第1群,第2群レンズ20,
21がフォーカシング作用を行い、第5群レンズ24は固定
である。ズーミング動作時は第3群,第4群レンズ22,2
3 を動かすと同時に第1群,第2群レンズ20,21 をカム
機構で駆動し、ズーミング時のピントズレを防いでい
る。
【0016】上記メインミラー102 は、ハーフミラーに
なっており入射光量の2/3 をファインダ光学系103 に反
射する。残りの1/3 は、メインミラーを浸透しサブミラ
ー104 で反射してAF光学系105 へ導かれる。AF光学
系105 は、視野絞り86,赤外カットフィルタ87,コンデ
ンサレンズ88,ミラー89,再結像絞り90,再結像レンズ
91R,91L、光電変換素子列92R,92Lを含むAF(オ
ートフォーカス)IC92で構成される。視野絞り86は、
撮影画面中からAF検出する視野を決定し、再結像レン
ズ91R,91Lによって分割されるので光像が干渉しない
ようにする。赤外カットフィルタ87はAF検出に不用な
赤外光をカットし、赤外光により収差ずれを防止する。
コンデンサレンズ88は、撮影レンズ101 による被写体光
像の結像面、即ち、フィルム119 の等価面の近傍に設置
され、再結像レンズ91R,91Lとともにフィルム等価面
近傍に結像した被写体をAFIC92に再結像する。再結
像絞り90は、光軸に対称な対をなしており、コンデンサ
レンズ88を通過した被写体光の中から2つの光束を選択
して通過させる。再結像絞りを通過した2つの光束はA
FIC92上2つの光電変換素子列92R,92Lに結像され
る。
【0017】ファインダ光学系103 は、フォーカシング
スクリーン73,コンデンサレンズ74プリズム75,モール
ドダハミラー76,接眼レンズ77とで構成される。撮影レ
ンズを通過した被写体光はフォーカシリングスクリーン
73上に結像される。結像された像をコンテンサレンズ7
4,接眼レンズ77を通して撮影者は観察することができ
る。
【0018】フィルム露光時には、メインミラー102 と
サブミラー104 は図1の点線の位置まで退避する。そし
て、撮影レンズ101 を通過した被写体光は、シャッタ11
8 の先幕が開く時から後幕が閉じる間にフィルム119 に
露光される。
【0019】図2は、本実施形態のカメラの電気制御回
路のブロック構成図である。本図に示されるように、本
制御回路は、全システムをコントロールするCPU201
,CPU201 に対するインタフェースIC202 ,電源
ユニット203 ,ストロボユニット204 ,ミラーシャッタ
ユニット205 ,巻き上げユニット206 ,レンズユニット
207 ,ファインダユニット208 ,表示ユニット209 ,A
F(オートフォーカス)ユニット210 の各ユニットより
構成される。CPU201 は、シリアル通信ライン211 を
介して、インターフェースIC202 ,LCDIC35,A
FIC92,EEPROM37とデータの送受信を行なう。
また、インターフェースIC202 との間には別の通信ラ
インがあり、各種アナログ信号の入力、PIの波形整形
後の信号入力等を行なう。アナログ信号はCPU201 の
A/D変換入力端子に入力されデジタル変換される。C
PU201 内には各種の演算部やデータの記憶部、時間の
計測部が内蔵されている。
【0020】インタフェースIC202 は、デジタル・ア
ナログ回路混在のBi−CMOSICであって、モータ
・マグネットの駆動、測光、バッテリチェック、バック
ライトLED・補助光LEDの点灯、フォトインタラプ
タの波形整形等の回路であるアナログ処理部と、スイッ
チ信号の入力やシリアル通信データ変換等のデジタル処
理部で構成されている。
【0021】電源ユニット203 は、2系統の電源を供給
し、1つはモータ・マグネット等のパワーを必要とする
ドライバに使用される電源であって、常時、電池52の電
圧を供給する。他の1つはDC/DCコンバータ53で安
定化された小信号用の電源であって、CPU201 により
インタフェース202 を介して制御される。
【0022】ストロボユニット204 は、ストロボ充電回
路54,メインコンデンサ55,ストロボ発光回路56,スト
ロボ発光管57等から成る。低輝度又は逆光状態でストロ
ボの発光が必要なときは、CPU201 の制御信号により
インタフェースIC202 を介してストロボ充電回路54が
電池電圧を昇圧してメインコンデンサ55を充電する。同
時にストロボ充電回路54から分圧された充電電圧がCP
U201 のA/D変換入力端子に入力され、CPU201 は
充電電圧の制御を行なう。その充電電圧が所定のレベル
に達したならば、そこでCPU201 からインタフェース
IC202 を介してストロボ充電回路54に充電停止信号が
通信されてメインコンデンサ55の充電が停止される。C
PU201 はフィルム露光時に所定のタイミングでストロ
ボ発光回路56を介してストロボ発光管57の発光開始・発
光停止を制御する。該ストロボの発光方式としては、後
述するシーケンスSW(スイッチ)24の一つである先幕
走行完了スイッチの入力により発光する先幕発光と、後
幕の走行開始直前に発光する後幕発光と、先幕走行完了
から後幕の走行開始直前の間に等時間間隔で等光量だけ
複数回発光するマルチ発光等がある。
【0023】ミラーシャッタユニット205 は、ミラーシ
ャッタモータ58と、先幕と後幕の走行を制御する2つの
シャッタマグネット59と、シーケンスSW群44に含まれ
る先幕走行完了スイッチで構成される。ミラーシャッタ
モータ58は、CPU201 によりインタフェースIC202
およびモータドライバ51を介して、正回転させメインミ
ラー102 のアップ、撮影絞りの絞り込み、シャッタ118
のチャージ、即ち、先幕を閉じ後幕を開ける動作などを
行なう。シャッタマグネット59はCPU201 によりイン
タフェースIC202 を介して制御される。
【0024】露光開始時には、まず、開始直前にミラー
シャックモータ58によりメインミラーの退避と撮影絞り
の絞り込みが行われる。次に、シャッタマグネット59に
通電を行いマグネットを吸着する。露光開始と同時に先
幕のシャッタマグネット59の吸着が解除されることによ
り先幕が開かれる。そして、先幕先行完了スイッチの出
力検出時より所望の露光時間経過後に後幕のシャッタマ
グネット59の吸着が解除されることにより後幕が閉じ
る。先幕開と後幕閉の間でフィルムは露光される。次
に、ミラーシャッタモータ58の正転によりミラー102 が
降下し、撮影絞りが開放状態になる。同時にシャッタ11
8 のチャージを行う。なお、ミラーシャッタモータ58は
逆転によりフィルムの巻き戻しを行う。
【0025】巻き上げユニット206 は、巻き上げモータ
60とフィルム検出用のフォトインタラプタ(以下、PI
と称する)61で構成される。巻き上げモータ60はCPU
201よりインタフェースIC202 およびモータドライバ5
1を介して制御される。フィルム検出PI61の出力はイ
ンタフェースIC202 で波形整形され、CPU201 に伝
達され、巻き上げ量のフィードバックパルスを生成す
る。CPU201 はこのパルス数をカウントすることによ
って1コマ分の巻き上げ量を制御する。
【0026】レンズユニット207 は、撮影レンズ101 ,
ズームモータ61,ズームギア列62,AFモータ67,AF
ギア列63,AFPI68,ズームエンコータ28,絞りPI
29,絞りマグネット30で構成される。ズームモータ61と
AFモータ67はCPU201 よりインタフェースIC202
,モータドライバ51を介して制御される。ズームモー
タ61の回転はズームギア列62により減速され、撮影レン
ズ101 のズーム系を駆動する。ズームエンコーダ28は撮
影レンズ101 を支持する鏡筒の周囲に配設される接片台
13とエンコーダ基板14とで構成され、6本のスイッ
チからなるエンコーダで6本のスイッチのON−OFF
データがCPU201 に入力され、ズームレンズの絶対位
置が検出される。CPU201 はズームレンズの絶対位置
より焦点距離を求めて焦点距離記憶部47に記憶する。A
Fモータ67の回転はAFギャー列63により減速され撮影
レンズ101 のフォーカス系レンズを駆動する。一方、A
Fギャー列63の中間よりAFPI68の出力が取り出され
る。このAFPI68の出力はインタフェースIC202 で
波形整形されCPU201 に伝達され、AFレンズ駆動量
のフィードバックパルスを生成する。CPU201 はこの
パルス数をカウントすることによってAFレンズ駆動量
を制御する。また、AFレンズの機械的ストッパまたは
無限遠基準位置からの繰り出し量はAFPI68のパルス
量としてCPU201 内のレンズ繰り出し量記憶部46に記
憶される。
【0027】絞りマグネット30はインタフェースIC20
2 を介してCPU201 により制御される。ミラーアップ
スタートと同時に通電されて絞りマグネット30が吸着さ
れる。撮影絞りは、前述のミラーシャッタユニット205
のミラーシャッタ58のミラーアップ動作と同時にバネに
より機械的に絞り込みが開始され、所望の絞り値に達し
たときに絞りマグネット30の吸着が解除されて、絞り込
み動作が停止されることによって設定される。絞りPI
29の出力はインタフェースIC202 で波形整形されCP
U201 に伝達されて、絞り込み量フィードバックパルス
を生成する。CPU201 はそのパルス数をカウントする
ことによって撮影絞り込み量を制御する。
【0028】ファインダユニット208 は、ファインダ内
LCDパネル31とバックライトLEDL32と測光用8分
割フォトダイオードの測光素子33等から構成される。フ
ァインダ内LCDパネル31は透過形液晶でCPU201 か
らLCDIC35に送られる表示内容に従ってLCDIC
35によって表示制御される。バックライトLED32はC
PU201 によってインタフェースIC201 を介して点灯
制御され、ファインダ内LCDパネル31を照明する。測
光素子33はCPU201 よりインタフェースIC202 を介
して制御される。測光素子33で発生した光電流は8素子
ごとにインタフェースIC202 に送られ、内部で電流/
電圧変換される。そして、CPU201 で指定された素子
の出力のみがインタフェースIC202 よりCPU201 の
A/D入力変換素子に送られデジタル変換され、測光演
算に用いられる。
【0029】表示ユニット209 は、外部LCDパネル3
4,LCDIC35,第1キーSW群36等から構成され
る。LCDパネル34は反射型液晶で、CPU201 からL
CDIC35に送られる表示内容に従ってLCDIC35に
よって表示制御される。第1キーSW群36は主にカメラ
のモードを設定するためのスイッチ群でAFモード選択
スイッチ、カメラ露出モード選択スイッチ、ストロボモ
ード選択スイッチ、AF(オートフォーカス)/PF
(パワーフォーカス)切換スイッチ、マクロモードスイ
ッチ、等が含まれる。スイッチの状態はLCDIC35を
介してCPU201 に読み込まれてそれぞれのモードが設
定される。
【0030】AFユニット210 はEEPROM37,コン
デンサレンズ88,再結像レンズ91R,91L、AFIC92
等で構成される。被写体光の一部はコンデンサレンズ8
8,再結像レンズ91R,91Lによって像に分割されAF
IC92の2つの光電変換素子列92R,92Lに受光され
る。AFIC92は各素子ごとに光強度に応じたデジタル
出力を発生しCPU201 に送り、CPU201 内の素子出
力記憶部45に記憶される。CPU201 は記憶した素子出
力に基づいて、分割した2像の像間隔を相関演算回路部
48で計算する。また、CPU201 はAFIC92の光電変
換動作を制御する。EEPROM37には後述する光電変
換素子出力の不均一補正データや、合焦時のて像間隔な
どの様々な調整データが工場出荷時に書き込まれる。カ
メラ動作中はフィルムコマ数等の電源オフ状態になって
も記憶しておく必要のあるデータが書き込まれる。
【0031】モータドライバ51は前述したミラーシャッ
タモータ58,巻き上げモータ60,ズームモータ61,AF
モータ67等の大電流を制御するためのドライバである。
補助光LED42は低輝度時に被写体を照明するためのL
EDでAFIC92が所定時間内に光電変換が終了せず、
2像の像間隔が検出できないときに点灯して照明光によ
る被写体像をAFIC92が光電変換できるようにするた
めのものである。
【0032】第2キーSW群43は、カメラの動作を制御
するスイッチ群であって、レリーズスイッチの第1スト
ローク信号(1 R),第2ストローク(2 R)、ズーム
レンズを長焦点側に駆動する支持を与えるスイッチ、短
焦点側に駆動する指示を与えるスイッチ、スポット測光
値を記憶するスイッチ等が含まれる。これらのスイッチ
の状態はインタフェースIC202 を介してCPU201 に
読み込まれカメラ動作の制御が行われる。
【0033】シーケンスSW群44は、カメラの状態を検
出するスイッチ群であって、ミラーの上昇位置を検出す
るスイッチ、シャッターチャージ完了を検出するスイッ
チ、シャッタ先幕走行完了を検出する。スイッチ、電源
スイッチ、ストロボホップアップ状態を検出するスイッ
チ等が含まれる。ブザー49は、AF合焦、非合焦時、電
源投入時、手振れ警告時などに発音表示する。
【0034】次に、本実施形態のカメラに用いられるズ
ームレンズ鏡筒について説明する。図3〜6および図7
は、上記ズームレンズ鏡筒の分解斜視図および沈胴状態
での縦断面図である。このズームレンズ鏡筒はズーミン
グとフォーカシングおよび沈胴動作を行うことを可能と
するものである。本ズームレンズ鏡筒の主要構成は、固
定枠1と、固定枠1に固着される固定鏡枠2と、フォー
カスリング3と、第1の枠である内側ズーム環4と、第
2の枠であって外側ズーム環のカム環5と、合焦レンズ
群を構成する第1群レンズ20のレンズ群枠である第1
群枠6と、同じく、合焦レンズ群を構成する第2群レン
ズ21のレンズ群枠である第2群レンズ保持枠7と、合
焦レンズ以外のレンズ群枠である第3,4群レンズ保持
枠8,9と、第5群レンズ保持枠10と上記各枠に直接
あるいは間接的にそれぞれ保持される第1,2,3,
4,5群レンズ20,21,22,23,24(図7参
照)と、フォーカス駆動ユニット11と、ズーム駆動ユ
ニット12、絞りユニット17およびズームエンコーダ
28によって構成されている。
【0035】上記固定枠1は、カメラ本体のミラーボッ
クスにスペーサ15,16を介して固着される。また、
固定枠1はその中央部に第5群レンズ枠10を支持する
穴1aを、また、固定鏡枠2が嵌合する嵌合部1dを取
付フランジ部に一体的に有している。更に、内側ズーム
環4を光軸O回りに回動自在に支持する円筒部1eを有
し、その内側ズーム環4の光軸方向の移動を規制するた
めの摺動ピン1gがネジ1fによって上記円筒部1e上
に固着されている。
【0036】また、上記固定枠1には第2群メインロッ
ド 7eおよび第2群サブロッド7fを光軸方向に摺動
自在に支持する嵌合穴部1bと嵌合長穴1cが設けられ
ている。更に、フォーカス駆動ユニット11が、上記円
筒部1eの一部を切欠いて設けられる取付面1hに取り
付けられる。また、ズーミング駆動ユニット12も同様
に固定枠1に取り付けられている。更に、絞りユニット
17を操作するチャージレバー18も固定枠1にその軸
穴18a部を介して枢着されている。
【0037】固定鏡枠2は、円筒形状を有し、上記固定
枠1の嵌合部1dにその内周部2aが嵌合した状態で固
着される。その円筒部には、光軸Oに沿って第1群枠6
と第2群レンズ保持枠7の案内用直進溝2b,2cと、
また、固定枠1側の内周の周方向に沿ってフォーカスリ
ング3の軸方向位置規制用の有底の内周溝2gが、また
同様に、固定枠側と反対の円筒部の周方向に沿って接点
台13の軸方向位置規制用の長穴2dがそれぞれ設けら
れている。なお、上記直進溝2cは嵌入されるローラ
7jの外径寸法に対して等しい幅を持つズーム領域の溝
部と、該外径寸法より大きい幅を持つ沈胴領域の溝部と
から形成されるものとする。この沈胴領域の溝部は鏡枠
沈胴時に用いられる部分である。
【0038】フォーカスリング3はリング形状であっ
て、その外周部は固定鏡枠2の内周2aと嵌合し、ま
た、その内周部にはフォーカス駆動ユニット11の出力
ギヤー11aと噛合する内歯ギヤー3eが設けられてい
る。また、上記外周部のピン固着部には、摺動ピン3b
がネジ3aによって固着される。摺動ピン3bは上記固
定鏡枠2の内周溝2gに摺動自在に嵌合され、本フォー
カスリング3の光軸O方向の移動を禁止している。ま
た、カム環5の内周に遊嵌する突起部上のピン固着部3
gには、該ズーム環5を光軸方向に移動させる摺動ピン
3dがネジ3cによって固着される。なお、該摺動ピン
3dは該ズーム環5のフォーカスカム溝5bに摺動自在
に嵌入される。
【0039】更に、フォーカスリング3には切欠部3h
が設けてあり、円周方向の回転により切欠部3hが固定
枠1に固着されたストッパピン1iに当て付いた位置
を、ズーム環5の光軸方向Oの移動における繰り込み側
の機械的終端とする。
【0040】内側ズーム環4は、円筒形状の部材であっ
て、その内周部は前記固定枠1の円筒部1eに回動自在
に嵌合し、その内周部に設けられる内周溝4dに固定枠
1の摺動ピン1gが嵌入され、本ズーム環4の光軸方向
の移動が禁止される。そして、該内周部には、ズーム制
御信号に基づいて駆動される前記ズーム駆動ユニット1
2の出力ギヤー12aが噛合する内歯ギヤー4cが設け
られている。
【0041】また、このズーム環4は第3,4群レンズ
保持枠8,9をズーミング駆動させるための第1のカム
手段であるカム溝4a,4bが設けられる。そして、そ
れらのカム溝4a,4bには第3,4群レンズ保持枠
8,9に固着される摺動ピン8j,9fが嵌合される
が、そのカム形状はそれぞれ光軸方向の変位を有しない
鏡枠沈胴状態に対応する沈胴領域のカム溝部と、光軸方
向のズーム変位を有するズーム領域のカム溝とで形成さ
れている。また、その外周部にはカム環5の直進溝5a
に嵌入される連結部材であるローラ4fがピン4eによ
って回転自在に支持されている。
【0042】カム環5は、円筒形状部材であって、その
外周部および内周部は、上記固定鏡枠2および第1群枠
6に、それぞれ回動あるいは摺動自在に嵌入される。そ
して、光軸Oに沿って直進溝5aが設けられ、その溝に
嵌合されるローラ4fを介して上記内側ズーム環4によ
ってズーム量に対応した回動駆動がなされる。更に、本
カム環5にはフォーカシング繰出し量に対応するフォー
カスカム溝5bが設けられ、フォーカスリング3の摺動
ピン3dが嵌入されているので、本ズーム環5はフォー
カシング量だけ光軸方向に直進移動せしめられる。
【0043】更に、本カム環5には、第2のカム手段で
あるカム溝5c,5dが設けられている。そして、それ
らのカム溝5c,5dには、第1群枠6、および、第2
群レンズ保持枠7に支持される第1,2群ローラ6b,
7jが嵌入される。従って、本ズーム環5のズーミング
による回動に応じて、または、フォーカシングによる軸
方向の移動に応じて第1群枠6よおび第2群レンズ保持
枠7は光軸O方向に変位せしめられる。なお、上記カム
溝5c,5dは、それぞれフォーカシング,ズーミング
時の駆動位置を与えるズーム領域のカム部とカメラ非使
用時に第1群枠6、または、第2群レンズ保持枠7を沈
胴位置まで移動させるため、即ち、カメラ本体側へ繰り
込むための沈胴領域のカム部とから形成されている。
【0044】第1群枠6は、第1群レンズ保持枠6cが
螺着されるものであって、円筒形状を有している。その
外周部は、そのカム環5に摺動自在に嵌入している。そ
して、その外周部のカム溝5cの対応部6fには、ピン
6aによって第1群ローラ6bが回転自在に取り付けら
れている。該第1群ローラ6bは上記カム溝5c並びに
固定鏡枠2の直進溝2bにも嵌入されている。従って、
この第1群枠6は直進溝2によって光軸O方向に直進案
内されながら該ズーム環5の回動乃至直進移動に応じて
移動せしめられる。
【0045】第1群レンズ20は、第1群レンズ保持枠
6cに保持され、スペーサ6dによってレンズ間隔の調
節がなされ、上記第1群枠6に支持される。
【0046】第2群レンズ保持枠7は、第2群レンズ2
1が取り付けられている第2群レンズ枠7aを保持する
ものである。切欠き部7bに、棒状の案内部材である第
2群メインロッド7eあるいは第2群サブロッド7fの
一端を挿入し、くの字状の固定片7dを用いネジ7gを
介して、固定片 7dの斜面により該ロッド7e,7f
を圧接して固定せしめられる。
【0047】そして、装着された上記ロッド7e,7f
の他の端部は、上記固定枠1の嵌合穴1b,嵌合長穴1
cに摺動自在に挿入される。従って、第2群レンズ21
が装着されている第2群レンズ保持枠7は、回転するこ
となく光軸Oに沿って進退摺動可能となる。また、上記
ロッド7e,7fの中間部には、それらのロッドに摺動
自在に支持案内される他のレンズ保持枠の第3群レンズ
保持枠8が挿入される。
【0048】また、本保持枠7にはその軸方向の駆動用
であって、光軸方向に延出した第2群駆動板7hがネジ
を介して固着されている。そして、この駆動板7hの先
端部にはローラ7jがピン7iを介して回転自在に取り
付けられている。また、上記ローラ7jは、前述のよう
にカム環5のカム溝5cおよび固定鏡枠2の直進溝2c
に嵌入される。従って、カム環5の回動および軸方向移
動に伴って、上記駆動板7hを介して第2群レンズ保持
枠7が光軸O方向に移動し、第2群レンズ21も同様に
移動せしめられる。
【0049】第3群レンズ保持枠8は、第3群レンズ2
2を保持するものであって、第2群レンズ枠7上の光軸
に対して対の位置に固着された第2群メインロッド7e
およびサブロッド7fによって光軸方向に摺動自在に支
持される。即ち、上記ロッド7eは、第3群レンズ保持
枠8の切欠部8cに嵌入され、一方サブロッド7fは、
それが嵌合するスリーブ8aを介して上記保持枠8を支
持する。
【0050】なお、上記第3群レンズ保持枠8と第2群
レンズ保持枠7との間のロッド7fには両枠のガタ取り
のための圧縮バネ18が挿入されているものとする。
【0051】また、本第3群レンズ保持枠8には、後述
する第4群レンズ保持枠9を光軸O方向に摺動自在に支
持するための二本の第3群ロッド8h,サブロッド8k
が取付けられている。この第3群レンズ保持枠8のピン
取付部8sには、内側ズーム環4に設けられるカム溝4
aに嵌入される摺動ピン8jがネジ8iによって固着さ
れているので、該ズーム環4の回動により、上記保持枠
8が光軸O方向に進退移動せしめられる。
【0052】また、上記第3群レンズ保持枠8の被写体
側の面には絞りユニット17が装着されている。そし
て、前記固定枠1に枢着されているチャージレバー18
により、被チャージレバー17aを介して絞りユニット
17の絞り操作が行われる。なお、被チャージレバー1
7aは光軸方向に長い部材となっているので上記保持枠
8が光軸方向に移動してもチャージレバー18との係合
は外れない。
【0053】上記第4群レンズ保持枠9は、第4群レン
ズ23を保持するものであって、上述したように第3群
レンズ保持枠8の二本のロッド8h,8kによって光軸
方向に摺動自在に支持されている。なお、ロッド8hは
スリーブ9cを介して支持する。そして、この第4群レ
ンズ保持枠9の摺動腕部9aには、内側ズーム環4に設
けられるカム溝4bに嵌入される摺動ピン9fがネジ9
eによって固着されているので、該ズーム環4の回動に
より、上記保持枠9が光軸O方向に進退移動せしめられ
る。
【0054】第5群レンズ保持枠10は、第5群レンズ
24を保持するものであって、その取付けは、まず、そ
の外周10aを固定枠の嵌合穴1aと嵌合させて該レン
ズ光軸と光軸Oを一致させる。そして、光軸方向位置決
めのため保持枠10の固定部10bをネジなどによって固
定枠1に取付けるものとする。
【0055】以上のように構成された本実施形態のズー
ムレンズ鏡筒のズーミングとフォーカシング動作につい
て説明する。なお、以下の説明において、回転方向は被
写体側から見た回転方向によって指示する。図7は、上
記鏡筒の鏡枠沈胴状態を示しており、第1群枠6と第2
群レンズ保持枠7が沈胴して、第2群メインロッド7e
が固定枠の後方に突き出した状態となっている。まず、
この状態からの長焦点側へのズーミング動作から説明す
る。
【0056】CPU201からのズーム駆動指示に基づ
いてズーム駆動ユニット12のズームモータ61の駆動
により、上記繰出し位置まで第1群〜第4群レンズを移
動させる。即ち、上記駆動ユニット12の出力ギヤー1
2aを介して内側ズーム環4を時計回りに回動させる。
その回動に伴ない摺動ピン8j,9fがカム溝4a,4
bのうち沈胴領域の溝からズーム領域の溝に位置するよ
うになる。そして、上記各ピンが固着されている第3,
4群レンズ枠8,9が移動し、第3,4群レンズ22,
23が各ズーム位置に繰出される。一方、カム環5も内
側ズーム環4に支持されるローラ4fを介して同方向に
回動する。その回動によりローラ6b,7jがカム溝5
c,5dのうち沈胴領域の溝部からズーム領域の溝部に
位置せしめられる。同時に、上記ローラ6b,7jは固
定鏡枠2の直進溝2b,2cにも嵌入しているので直進
して被写体方向に移動せしめられる。なお、上記直進溝
2cにおいては、沈胴領域の溝からズーム領域の直進溝
に移行する。そして、更に、ズーム駆動時には位置不動
である摺動ピン3dがカム環5のフォーカスカム溝5b
に嵌入しているので、このカムの作用によりカム環5自
体が被写体側方向にピント補正量だけ移動する。従っ
て、上記ローラ6b,7jが直接あるいは間接的に固着
されている第1群枠6あるいは第2群レンズ保持枠7の
ズーミングによる移動量は、カム環5のカム溝5c,5
dによって駆動される移動量と上記フォーカスカム溝5
bによって駆動されるピント補正量とが加算された量の
移動となる。なお、上記ズーム移動量の説明は長焦点側
へのズーム駆動の場合を示したが、短焦点側へのズーム
駆動は、内側ズーム環を反時計方向に駆動して行うこと
ができ、その場合の動作を上記のズーム駆動と逆方向の
動作となる。
【0057】上記ズーム駆動に伴うズーム状態の検出は
カム環5の回動をズームエンコーダ28で検出する。こ
のエンコーダ28は、固定鏡枠2に取付けられたエンコ
ーダ基板14上の導通パターンをカム環5に取り付けら
れた接片台13に支持された接片13dを摺接させてズ
ーム位置に関するコード化信号を取り出すものである。
【0058】次にフォーカスリング動作について図8〜
11を用いて説明する。この図8〜11は、フォーカス
リング3とその摺動ピン3dがカム環5のフォーカスカ
ムシ溝5bを摺動する様子を示している。そして、図8
は焦点距離f0 に対応するカム環5が回転角θf0 だけ
回動し、フォーカス状態が無限遠側のメカストッパに当
接した状態、即ち、フォーカスリング3の切欠部3hが
固定枠1のストッパリング1iに当て付いた状態を示
す。
【0059】この図8の状態からCPU201 のフォーカ
ス駆動指示に基づいて前記フォーカス駆動ユニット11の
AFモータ67を駆動しユニット出力ギャー11aを介して
フォーカスリング3 を反時計回りにθΔF だけ回転させ
る。この回転に伴い、フォーカスカム溝5bを摺動ピン
3dが摺動するので、カム環5が被写体側へ移動する。
この場合、内側ズーム環4は正し状態であるのでカム環
5は移動量ΔL1 だけ直進移動する(図9参照)。そし
て、ローラ6b,7jを介して第1群枠6,あるいは、
第2群レンズ保持枠7を移動し、合焦レンズ群である第
1群レンズ20,第2群レンズ21を被写体方向に繰り出
す。
【0060】図10は、図8の状態から前述したズーミ
ング動作により焦点距離f1 に対応する回転角θf1 だ
けカム環5を反時計回りに回転した状態を示す。この回
転によりカム環5は移動量ΔL2 だけ直進移動する。図
11は、上記図10の状態からフォーカスシング動作に
よりフォーカスリング3を回転角θΔF だけ反時計方向
に回転させた状態を示す。前述したようにカム環5は移
動量ΔL3 だけ直進移動するが、カム溝5bの傾きが大
きくなっているので移動量ΔL3 は焦点距離f0 の場合
の移動量ΔL1 より大きい値となる。なお、焦点距離f
0 ,f1 はエンコーダ28により検出されるカム環5の回
転位置により演算される。また、被写体の近距離側から
遠距離側へのフォーカスシング動作は、フォーカスリン
グ3の駆動を上記とは逆の方向に駆動することによって
行われる。
【0061】図12は、フォーカスリング3とカム環5
との相対回転角θとカム環5の直進移動量Lの関係を示
す。本図の曲線はカム環5のカム溝5bの形状を示し、
回転角θと移動量Lは次式の関係を有している。即ち、 L=B/(A−θ)−C ………………………(1) 但し、A,B,Cは定数とする。
【0062】前述したように回転角θfとフォーカスリ
ング3が無限遠側のメカストッパに当接した状態でのカ
ム環5の回転角θfとフォーカスリング3の回転角θF
の和であるから、移動量Lは次式で示される。
【0063】 L=B/(A−(θf+θF ))−C ………(2) いま、基準位置においてθf,θF が0のとき,Lを0
とすると、(2)式は次式のようになる。即ち、 L=B/(A−(θf+θF ))−B/A …(3) 通常は、この基準位置(θf=0)を通常撮影領域の短
焦点側端(ワイド端)にすることによってフォーカスレ
ンズの繰り出し量制御を行なう。この場合、回転角θf
はズームレンズの焦点距離、即ち、エンコーダの出力値
により求められ、回転角θF は無限遠側メカストッパか
らのAFモータ67の繰り出しパルス数により求められ
る。
【0064】いま、任意の回転角θf′,θF ′の位置
から移動量ΔLだけフォーカスレンズを繰り出すための
フォーカスリング3の回転角ΔθF は次のようにして求
められる。
【0065】 ΔL=B/{A−( θf′+θF ′+ΔθF)}−B/{A−( θf′+θF ′)} …………………(4) この(4)式から、回転角ΔθF は次のように求められ
る。
【0066】 ΔθF =A−(θf′+θF ′)−B/{ΔL+B/(θf′+θF ′)} …………………(5) 後述する焦点検出手段により、合焦状態に至らしめるレ
ンズ移動量ΔLを検出することによって上記(5)によ
りAFモータ67の駆動量制御を行う。
【0067】フォーカスリング3の摺動ピン3dはカム
環5のフォーカスカム溝5bに嵌合されることはすでに
述べたが、一般的には摺動ピン3dとカム溝5bの間に
は嵌合ガタがある。図13はその嵌合状態を示し、フォ
ーカスリング3を時計回り(近距離側から遠距離側)に
駆動した後の状態から反時計回り(遠距離側から近距離
側)へ駆動したときの様子を示している。本図に示すよ
うに嵌合ガタΔgのために空送り回転角Δθg0,Δθg
1,即ち、フォーカスリング3の回転に対してカム環5が
回転しない角度が生じる。しかも、この空送り回転角は
図13から判るようにフォーカスリング3の回転角とカ
ム環5の回転角の和の回転角θが大きくなるほどΔθg
は小さくなる。本実施形態の鏡筒における代表的な空送
り(バックラッシュ)回転角Δθgと回転角θとの関係
を図14に示す。原理的には、図14の曲線はカム溝5
bの曲線形状によって決定される筈であるが、実際には
一致しない。これはカム溝5bの溝巾の精度やカム環5
の駆動トルクがカム溝5bの位置によって変化するため
である。
【0068】次に、ロッドと枠構造における撓みと嵌合
ガタの影響について枠構造の模式図である図15〜17
により説明する。第2群レンズ保持枠7はロード7e,
7fによって支持され、そのロッド7e,7fは第3群
レンズ保持枠8にスリーブ8d,切欠部8cを通して嵌
合され、更に、固定枠1に嵌合長穴1c,嵌合穴1bを
通して嵌合される。第2群レンズ保持枠7はカム環5の
カム溝5cに嵌合している摺動ピン7jによって光軸方
向に駆動される。
【0069】図16は、図15の状態から第2群レンズ
枠7を繰り出した状態を示す。第3群レンズ保持枠8お
よび固定枠1とロッド7e,7fの嵌合ガタと同ロッド
の撓みにより第2群レンズレンズ枠7は摺動ピン7jが
カム環5のカム環5cによって前に押された形で傾く。
一方、第2群レンズ7を繰り込む場合は、図17に示す
ように摺動ピン7jが後方に押された形で傾く。このと
き傾きのない図15の状態に対して、繰り出したときは
光学的等価距離でΔP1 だけ繰り込まれた状態になる。
また繰り込んだときはΔP2 だけ繰り出された状態にな
る。この等価的なレンズのずれ量は第2群レンズ保持枠
7と第3群レンズ保持枠8の位置関係によって決まるが
カム溝5cがカム環5の回転によって、非線型の形状を
しているため第2群レンズ保持枠7の位置によりずれ量
を求めるのは難しい。そこで、第3群レンズ保持枠8の
位置、即ち、ズーム焦点による結像位置のずれ量として
求める。結像位置のずれ量で求めると光学系の特性によ
り第2群レンズ保持枠7と第3群レンズ保持枠8間隔の
変化による影響が小さくなることが知られている。ズー
ム焦点距離に対する結像位置のずれ量(ピント移動量)
の関係を図18に示す。本実施形態では短焦点側の所定
の焦点距離fのずれ量と長焦点の所定の焦点距離f1 の
ずれ量を結んだ直線で近似して求める(図18参照)。
【0070】このレンズの傾きに関して、露光時には次
のような現象が発生する。前述したように、本体内のミ
ラーシャッタモータ58により絞りレバー18を通して第3
群レンズ保持枠8に設置された撮影絞り17の絞り込み
動作を行うと、第3群レンズ保持枠8には回転方向に力
が加わり嵌合穴8a,8cを通してロッド7e,7fを
加圧する。この加圧により前述のロッド7e,7fの撓
みが復元され、第3群レンズ保持枠8の傾きがなくな
る。このとき、第2群レンズ保持枠7は摺動ピン7jに
よりカム環5に規制されているので図16,図17の破
線で示す位置にもどされ位置ずれがなくなる方向に動
く。従って、露光時にはこのレンズの位置ずれを予測し
た位置に制御する。
【0071】次に、図19のフローチャートに基づい
て、順次本装置のAF測距処理を説明する。まず、光電
変換素子列92R,92Lの出力を取り込むが、そのAF光
学系から説明すると、撮影レンズ101 によって形成され
る被写体像を再結像光学系により2つの被写体像に分割
し、光電変換素子列上に再結像と、その2つの被写体像
の位置ずれを検出することにより合焦検出を行うような
焦点検出光学系は従来から提案されている。その代表的
なものは、図20に示すように、撮影レンズ101 の結像
面122 近傍に位置するコンデンサレンズ88と一対の再結
像レンズ91R,91Lによって構成される。上記結像面12
2 上に撮影レンズ101 の合焦時に被写体像123が結像す
る。この被写体像123 はコンデンサレンズ88と一対の再
結像レンズ91R,91Lにより光軸0に対して垂直な光電
変換素子列の2次結像面127 上に再形成され、第1の被
写体像123 L、第2の被写体像123 Rとなる。
【0072】撮影レンズ101 が前ピン、即ち、結像面12
2 の前方に被写体像124 が形成される場合、その被写体
像124 は、互いに光軸0に近づいた形で光軸0に対して
垂直に再結像されて第1の被写体像124 L、第2の被写
体像124 Rとなる。また、撮影レンズ101 が後ピン、即
ち、上記結像面122 の後方に被写体像125 に形成される
場合、その被写体像125 は、互いに光軸0から離れた位
置に光軸0に対して垂直に再結像されて第1の被写体像
125 L、第2の被写体像125 Rとなる。これらの第1,
第2の被写体像は同一方向を向いており、両像において
互いに対応する部分の間隔を検出することにより撮影レ
ンズ101 の合焦状態を前ピン、後ピン等を含めて検出す
ることができる。
【0073】図21は光電変換素子列92R,92Lのうち
一つの光電変換素子の変換装置回路の原理を示す図であ
る。まず、リセットトランジスタTr1 をオンすること
により接続点P1 の電位をV0 に設定する。次に、リセ
ットトランジスタTr1 をオフにするとフォトダイオー
ドPD1 は受光した光強度に応じた光電流iを流してフ
ォトダイオードPD1 の接合コンデンサC1 に電荷を蓄
積し、接続点P1 の電位は徐々に上がる。この電位が基
準電圧Vref を越えるとコンパレータCP1 の出力が反
転し、ラッチ回路146 にストローブ信号を出力する。そ
して、カウンタ147 の値(8ビット)をラッチする。
【0074】一方、クロックジェネレータ148 は時間と
共に伸長するクロックを発生する。そして、光電変換素
子列の中で最も早く基準電圧Vref に達した素子よりセ
ンサOR信号149 が出力されスイッチ150 を閉じる。こ
のスイッチ150 のオンによりカウンタ147 はクロックジ
ェネレータ148 のクロックをカウントする。従って、光
電変換素子列の中で最も強い光を受けた素子のラッチ回
路146 にはカウンタ出力「0」がラッチされる。他の素
子は受けた光の強さに応じて電圧Vref に達するまでの
時間だけ遅れ、この遅れ時間に応じたカウンタ出力がそ
れぞれラッチされる。
【0075】最も明るい素子の出力が電圧Vref に達し
た時間をt0 とすると素子番号Iの他の素子が電圧Vre
f に達するまでの時間t(I)とラッチされるカウンタ
出力値D(I)とは次式のような関係を有することが知
られている。
【0076】 t(I)=t0 ×16×256/(16×256−15×D(I))…(6) 時間t(I)は素子が受光する光強度に応じて変化する
ので、カウンタ出力値D(I)を読み出すことによって
被写体像信号レベルを得ることができる。なお、カウン
タ147 は8ビット分のカウントを行うとカウントを停止
する。従って、光強度が弱く時間t(I)が所定時間よ
り長い素子の出力は「255 」に固定される。
【0077】次に被写体像信号光電変換素子の応答時間
より被写体の輝度データを求める。輝度データはフィル
ム露出値の計算に利用したり、測距データの信頼性、A
F補助光の必要性判定のために用いられる。前述したよ
うに光電変換素子出力D(I)とその応答時間t(I)
には前記(6)式の関係を有しているが、この光電変換
装置は素子列の中で最も暗い素子の蓄積電荷が基準電圧
に達した時、あるいは、カウンタが8ビットのカウント
を終了したときに検出終了信号を発生する。そして、光
電変換装置を制御するCPU201 は光電変換装置にリセ
ット信号を出力してから検出終了信号が発生するまでの
時間を検出する。以下、この時間を積分時間Tと称す
る。
【0078】該積分時間Tを決定するのは素子列の中で
最も暗い光を受けた素子であり、前述したようにこの出
力が最も大きな値となる。従って、該積分時間Tを該素
子出力の中の最大値Dmax とは次の関係にある。
【0079】 T=t0 ×16×256/(16×256−15×Dmax ) ……(7) ところで、輝度を求める場合、素子列の中の平均的な輝
度を求めなければならない。従って、素子数nとして該
素子出力の平均値、即ち、
【数1】 の応答時間tを求めると、
【数2】 輝度と応答時間は比例関係にあるので求める輝度Bは上
式を対数圧縮して、
【数3】 係数Hは応答時間と輝度を対応づけるための係数で均一
光源に対する応答時間より製品個々に測定し記憶装置に
記憶される。これは製品個々で光学系の明るさや光電変
換感度にバラツキがあるためである。
【0080】また、画面内の複数の点で輝度を求めた
り、複数の光電変換装置で輝度を求める場合は、各点ま
たは各装置ごとに積分時間、素子最大出力を求めて輝度
を検出する。係数Hも各点または各装置ごとに記憶す
る。素子出力の平均値、即ち、
【数4】 は全素子の平均から求めてもよいが、検出光学系により
分割された第1の被写体像と第2の被写体像は等しいも
のであるから、いずれかの素子列92Lまたは92R内で平
均を求めてもよい。更に、狭い領域での輝度値を検出す
る場合は素子列の中の一部を用いるとよい。光学系の性
能で光電変換素子列92R,92Lの一部に被写体像が投影
されないおそれのある部分があればその部分の出力は平
均化しない。
【0081】全素子の中で最も暗い素子によって積分が
決まることを述べたが、積分時間をきめる素子が全素子
の一部であるような光電変換装置の場合には前述の最大
値Dmax は積分時間を決める素子出力の中から求める。
【0082】なお、スポット測光などで高精度の輝度値
が必要なときは無用な光が光電変換素子に入射するのを
防ぐために光電変換中はファインダ内へ発光表示やLC
DのバックライトLED32の照明を消したり、ファイン
ダ光路に遮光部材を挿入する。光電変換素子は特性上低
輝度時に暗電流が発生し、積分時間と輝度の比例関係が
成立しなくなる。従って、低輝度時には積分時間または
求めた輝度値に応じて輝度値を補正する。補正値は光電
変換装置個々で異なるので、予め測定して記憶装置に記
憶しておく。また温度によっても暗電流の大きさが異な
るので温度検出手段により検出した温度により補正値を
変えてもよい。
【0083】次に得られた被写体像信号に不均一補正を
行う。これは再結像光学系による照度不均一、受光素子
の感度不均一を補正するためのものである。均一光源に
対する各素子出力より計算された補正係数が記憶装置に
記憶されており、被写体像信号入力時に毎回補正され
る。補正係数は以下のようにして求められる。
【0084】均一の光源の光電変換素子出力をD0
(I)とするとこの素子の応答時間t(I)は上述した
ように、次式で示される。
【0085】t(I)=t0 ×16×256/(16×
256−15×D0 (I)) ここで、t0 は光電変換素子列の中で最も早く応答した
素子の応答時間であり、均一光源においては全素子の応
答時間がt0 であることが望ましい。任意の被写体の素
子出力をD(I)、補正後の素子出力をD′(I)とし
て応答時間より補正すると、補正式は次式により求めら
れる。
【0086】 16×256/(16×256−15×D′(I)) ={16×256/(16×256−15×D(I)}×t0 /t(I) ={16×256/(16×256−15×D(I)} ×(16×256−15×D0 (I))/16×256 …………(10) 補正係数H(I)は記憶装置に記憶しやすい形に変形す
る。
【0087】 H(I)={{16×256/(16×256−15×D0 (I))−1}×Q ……………(11) ここで、Qは記憶装置の容量内で補正レンジを有効に記
憶するための圧縮係数で例えば104 である。補正係数H
(I)を用いると前述の補正式(10)は、 16×256/(16×256−15×D′(I)) =16×256/(16×256−15×D(I))/{(H(I)/Q+1} ……………(12) 従って、補正後の素子出力D′(I)は、次により求め
られる。
【0088】 D′(I)=D(I)×{(H(I)/Q)+1} −{(16/15)×256×H(I)/Q}+α……(13) ここで、αはD′(I)の値がマイナスにならないよう
にするためのオフセット値である。この補正は素子出力
が正しく光電変換されたものに対してのみ有効であり、
前述したように光強度が小さいため、カウンタのカウン
トが停止した内容をラッチした素子出力や、外部より強
制的に検出動作を停止させられた時に蓄積電荷が基準電
圧に達しない素子出力に対しては補正しない。
【0089】次に2つの被写体像で相関演算を行い、2
像の間隔を検出する。便宜上、第1の被写体像をL像と
し、第1の被写体像信号をL(I)とする。また、第2
の被写体像をR像とし、第2の被写体像信号をR(I)
とする。Iは素子番号で本実施形態出は配置順に1,
2,3,……,64とする。即ち、各素子列92L,92R
は各64ケの素子を持っているものとする。図22によ
って、2像間隔演算処理について説明する。まず、変数
SL,SR,Jに初期値として、それぞれ5,37,8
をセットする。SLは、被写体像信号L(I)のうちか
ら、相関検出する小ブロック素子列の先頭番号を記憶す
る変数、同様にSRは、被写体像信号R(I)のうちか
ら相関検出する小ブロック素子列の先頭番号を記憶する
変数、Jは被写体像信号L(I)での小ブロックの移動
回数をカウントする変数である。
【0090】そして、相関出力F(S)を次式により計
算する。
【0091】
【数5】 この場合、小ブロックの素子数は27である。小ブロッ
クの素子数はファインダに表示された測距枠の大きさ
と、検出光学系の倍率によって定まる。
【0092】次に、相関出力F(S)の最小値を検出す
る。即ち、F(S)をFmin と比較しもしF(S)かF
min より小さければFmin にF(S)を代入し、その時
のSL,SRをSLM,SRMとして記憶する。次にS
Rから1を減算し、Jから1を減算する。Jが0でなけ
れば相関演算を繰り返す。即ち、像Lでの小ブロック位
置を固定し、像Rでの小ブロック位置を1素子ずつずら
せながら相関をとる。Jが0になると、次にSLに4を
加算してSRに3を加算して相関演算を続ける。即ち、
像Lでの小ブロック位置を4素子ずつずらせながら相関
演算を繰り返す。SLの値が29になると相関演算を終
了する。以上により、効率的に相関演算を行い、相関出
力の最小値を検出することができる。この相関出力の最
小値を示す小ブロックの位置が最も相関性の高い像信号
の位置関係を示している。る次に、検出した最も相関性
の高いブロック像信号について、相関性の判定を行な
う。まず、相関出力FM,FPを次式で演算する。
【0093】
【数6】 即ち、被写体像Rについて最少の相関出力を示す小ブロ
ック位置に対して±1素子だけずらせた時の相関出力を
計算する。このときFM,Fmin ,FPは図23,24
のような関係になる。なお、本図の横軸は光変換素子の
位置であって、縦軸は相関出力を示している。相関出力
F(S)は点S0 おいて0になる。一方、相関性の低い
ものであれば図24のように0にはならない。
【0094】ここで、次式のような相関性指数SKを求
める。
【0095】 FM>または=FPのとき、 SK=(FP+Fmin )/(FM−Fmin ) ………………(17) FP>FMのとき、 SK=(FM+Fmin )/(FP−Fmin ) ………………(18) 相関性指数SKは図23,24よりわかるように相関性
の高い場合は、SK=1となり相関性の低い場合はSK
>1となる。従って、相関性指数SKの値により、検出
する像のずれ量が信頼性のあるものであるか判定でき
る。
【0096】実際には、光学系のバラツキや光電変換素
子のノイズ、変換誤差等により第1,第2被写体像の不
一致成分が生じるため、相関性指数SKは1にはならな
い。従って、所定の判定値αを用い値SK<または=α
のときは相関ありと判断して像ずれ量を求める。また、
値SK>αの時は相関性がないと判断してAF検出不能
と判断する。なお、判定値αの値は2〜3であるが製品
個々によってバラツキがあるので調整値として製品個々
に記憶する。また、光電変換素子に暗電流が発生すると
相関性が悪くなり、AF検出不能になる確率が大きくな
るので、暗電流の大きさ、積分時間、あるいは、温度と
積分時間によって判定値を大きくする。補助光点灯時
は、補助光の色収差等の影響で相関性が悪くなるので、
判定値を大きくしてAF検出不能になりにくいようにす
る。
【0097】次に、収差の補正を行なう。検出した被写
体像は光学系の収差により像高誤差を持っており、検出
した像位置は正しい像位置ではない。従って、これを補
正する必要がある。前述の光学系の撮影レンズ101 、コ
ンデンサレンズ88、再結像レンズ91R,91L、光電変換
素子列92R,92Lにより、該素子列92R,92L上では図
25に示されるように光軸0を中心に対称な形の収差率
で収差が発生することが知られている。この収差率の変
化は光学系の性能により様々な変化を示すが本実施形態
の光学系においては図25のような曲線を描く。従っ
て、図25の破線の直線で収差率を近似することができ
る。
【0098】 K=K0 ×SL+K1 あるいは K=K0 ×(64−SR)+K1 ……………(19) 収差を補正する場合、相関検出した最も相関性の高い小
ブロックの中心位置で補正すると被写体像Lで検出した
小ブロックの位置SLMと補正後の位置SLM′は、 SLM′+13.5=(SLM+13.5)×(1+K) …………(20) 従って、 SLM′=SLM+(SLM+13.5) ×{K0 ×(SLM+13.5)+K1 }………………(21) なお、小ブロックの素子数を27としている。同様に、
被写体像Rでは、 SRM′+13.5=(SRM+13.5)×(1+K) …………(22) 従って、 SRM′=SRM+(SRM+13.5)×{K0 ×{64−(SRM+13.5)}+K1 } ……………(23) 光電変換素子上の位置と収差率を示す式は光学系の性能
を近似したものであり、一次式とは限らない。また、収
差率を求める位置を小ブロックの中心位置SLM+1
3.5としたが、小ブロック内の重心位置とした補正後
の位置SLM′を求めてもよい。
【0099】
【数7】 また、コントラスト中心位置とした補正後の位置SL
M′を求めると、次式となる。
【0100】
【数8】 図25では光電変換素子列の中心と光軸0とが一致して
いるが調整誤差等により一致しない場合は誤差量を記憶
し補正する。また、光軸0に対する距離より求められる
収差率の式の係数K0 ,K1 は設計値あるいは製品個々
の測定値として記憶手段に記憶されている。このように
第1,第2の被写体像ごとに像ずれ量を検出した小ブロ
ックの光軸に対する距離によって収差を補正することに
よって正確な補正ができる。
【0101】2像のずれ量S0 は図23より求められ
る。
【0102】 FM>または=FPのとき、 S0 =SRM′−SLM′+(FM−FP)/{(FM−Fmin )・2} ……………(26) FP>FMのとき、 S0 =SRM′−SLM′+(FM−FP)/{(FP−Fmin )・2} ……………(27) 合焦からの像のずれ量ΔZは、 ΔZ=S0 −ΔZ0 ×{1+C・(T−T0 )} ………………………(28) ΔZ0 は合焦時の像ずれ量であり製品個々に測定されて
記憶手段に記憶されている。Cは温度係数、Tは温度検
出手段によって検出された温度、T0 はΔZ0 を測定し
たときの温度である。以上により光学系の温度変化によ
る温度補正を行なう。
【0103】光軸上のフィルム面に対する結像位置のず
れ量、即ち、デフォーカス量ΔDは、次式で求められる
ことが特開昭62−100718号公報に開示されてい
る。
【0104】 ΔD=B/(A−ΔZ)−C …………………………………(29) 但し、A,B,Cは光学系による定まる定数である。
【0105】次に、撮影レンズ101 の収差の補正を行な
う。これは撮影レンズ101 の収差の影響で焦点距離、焦
点調節レンズの繰り出し位置に応じてAF光学系の合焦
焦点位置がずれるためこれを補正する。補正値は焦点距
離と被写体までの距離に応じて記憶された補正値により
補正される。
【0106】次に、露光時のピントずれ量を補正する。
これは前述したように撮影絞り込み動作により結像位置
がずれるのを予測するためのものである。前回のレンズ
駆動が繰り出し動作であり、レンズ機構のバックラッシ
ュが繰り出し側に詰まっている場合、補正ずれ量は次式
となる。
【0107】 ΔD′=ΔD−ΔP …………………(30) 即ち、露光時にはΔPだけ結像位置が前にずれる。従っ
て、検出したデフォーカス量からΔPを引く。前回のレ
ンズ駆動が繰り込み動作であり、バックラッシュが繰り
込み側に詰まっている場合は、補正ずれ量ΔD′は次式
で示される。
【0108】 ΔD′=ΔD+ΔP …………………(31) 露光時にはΔPだけ結像位置が後にずれるので、検出し
たデフォーカス量にΔPを加える。前回の露光の直後で
まだレンズ駆動を行なう前の状態あるいはプレビュー
(露光を行なわずに絞り込み動作のみ行なう)動作を行
なった直後では補正しない。これは絞り込み動作により
結像位置のずれが解消されており、次の露光時には結像
位置のずれが発生しないためである。
【0109】ΔPの値は前述したように、繰り込み、繰
り出しごとに焦点距離の1次式で求められる。焦点距離
f0 のずれ量ΔP0 、焦点距離f1 のずれ量ΔP1 は製
品ごとに繰り出し繰り込み時の測定値が記憶手段に記憶
される。焦点距離fの時のピントずれ量ΔPは次式で求
められる。
【0110】 ΔP=f・(ΔP1 −ΔP0 )/(f1 −f0 ) +(f1 ・ΔP0 −f0 ・ΔP1 )/(f1 −f0 ) ………(32) 本実施形態の鏡筒構造では焦点距離によってピントずれ
補正量を求めることができるが、これは鏡筒構造の特性
により決まるものであり、補正法はこの限りではない。
焦点距離の他に焦点レンズの位置、焦点レンズの位置、
カメラ姿勢差、電源電圧、モータの駆動速度、撮影絞り
の絞り込み量を考慮して求めてもよい。
【0111】また、本実施形態では焦点距離の一次式に
よって求めているが鏡筒構造により他の近似式で補正し
てもよい。また、近似するのが難しい場合は、焦点距離
ごとに記憶してもよい。また、焦点の代わりにズームエ
ンコーダパターン数で求めてもよい。本実施形態では、
撮影時のレンズ移動をピントずれの形でデフォーカス量
に対して補正しているが、これは鏡筒構造の特性による
ものであり、特性によっては被写体像間隔や後述するカ
ム回転駆動角に対して補正してもよい。デフォーカス量
に対して補正すると露光時のピントずれ量を予測した上
で次の合焦判定を行なえるメリットがある。
【0112】次に、検出したデフォーカス量が合焦許容
範囲内に入っているか判定する。合焦許容範囲は被写界
深度、即ち、撮影時の絞りの値によって決定される。低
コントラスト被写体や低輝度被写体、補助光点灯時、長
焦点レンズの場合は検出値の変動が大きいため合焦許容
範囲を大きくしてAF動作の安定化を計る。合焦許容範
囲に入っている場合はLCDまたはブザーにより合焦表
示を行ってレンズ駆動は行わない。
【0113】デフォーカス量ΔD′よりレンズ駆動量Δ
Lを求める手段は従来より数多く提案されているので、
ここでは詳細な説明は省略する。例えば、特開昭64−
54409号公報に開示されているものでは、次式で求
めている。 ΔL=b−(a×b)/(a×ΔD′)+C×ΔD′ …………(33) ここで、a,b,cは焦点距離ごとに記憶した定数であ
る。なお、このレンズ駆動量ΔLは、図7における第
1,2群の焦点調節レンズ群の等価的な光学位置の駆動
量であって、ここのレンズ群の駆動量ではない。ここの
レンズ群はカム構造により所定の駆動が行われる。
【0114】レンズ駆動量よりフォーカスリングの回転
角ΔθF を求める式は前述の(5)式より求められる。 ΔθF =A−(θf+θF )−B/{ΔL+B/(θf+θF )}…(34) ここで、A,Bはカム形状によって決定される定数であ
り、θfは焦点距離ごとに記憶されたズーム環回転角で
あり、θF は焦点検出時のフォーカスリングの回転角で
AFモータの繰り出しパルスの積算カウンタの値から求
められる。ズームエンコーダの1領域が略等回転角にな
っている場合はθfをズームエンコーダの出力値によっ
て求めてもよい。例えば、基準位置からn番目のエンコ
ーダの出力値によると、 θf=Δθf×n また、回転角ΔθF にPIのパルス数を乗ずれば、合焦
までのAFモータ駆動制御パルス量が求められる。
【0115】なお、(28)式のずれ量ΔZ、(29)
式のデフォーカス量ΔD、いずれも符号付の値であり、
正の場合は後ピン、即ち、フィルムの後側に結像してお
りレンズを繰り出す方向を示す。負の場合は、前ピンで
レンズを繰り込む方向を示す。
【0116】次に、前記AF測距の結果に基づいて撮影
レンズ101の駆動が行われる。そのレンズ駆動処理
は、図27のサブルーチンのフロ−チャ−トに示される
ように、まず、レンズ駆動方向の反転検知処理であるス
テップS1において、焦点検出の結果に基づいてレンズ
駆動方向の判定が行われ、前回のレンズ駆動方向と同一
の場合、ステップS8にジャンプして測距データそのも
のによるレンズ駆動が行われる。また、上記検出された
レンズ駆動方向が前回の駆動方向に対して反転方向であ
った場合、ステップS2に進みバックラッシュ量の計算
を行い、続いて、後述するバックラッシュ駆動、およ
び、AF処理を実行する。
【0117】フォーカスレンズの駆動方向が前回と同じ
場合は(34)式で求めたΔθF だけフォーカスリング
3を回転駆動することによって合焦状態にすることがで
きる。しかし、駆動方向が反転する場合は前述したよう
にバックラッシュのためレンズ駆動量に対して空送り分
が発生し、駆動量が不足する。
【0118】そこで、駆動方向反転時には、まず、次式
で示されるバックラッシュ量ΔθGを駆動する。
【0119】 ΔθG =(Δθg+Δθp+Δθl)×α …………(35) ここで、Δθgは前記フォーカスリングの摺動ピン3d
とカム溝5bの間に発生するバックラッシュ回転角で、
図14の空送り回転角として示される。また、Δθp
は、前述したレンズ駆動方向による光学系の位置ずれで
図16,17で示される繰り出し方向の位置ずれΔP1
と繰り込み方向の位置ずれΔP2 とを加算した量を回転
角に変換した量である。図16の状態から繰り込み方向
に反転する場合を考えると、まず、最初にΔP1 の間は
繰り出しの位置ずれが解消されるので、光学的等価位置
は変わらない。次に、ΔP2 の間は繰り込みの方向の位
置ずれが発生するのでやはり光学的等価位置は変わらな
い。従って、ΔP1 +ΔP2 がバクラッシュとして存在
する。前述したようにΔθpは光学系の位置関係により
変化するがほぼ焦点距離によって変化すると考えてよ
い。Δθlは、AFモータのギャー列63と、ギャー列
とフォーカスリング3の内歯ギャーとの間に発生する噛
合ガタによるバックラッシュやフォーカスレンズ群の保
持枠とカム環5の嵌合ガタによるバックラッシュなどを
加算した量で、回転角θによらない固定値である。α
は、後述するバックラッシュの近似誤差や経時変化、カ
メラ姿勢差、電源電圧などで変化するバックラッシュの
最大量を予測する係数で、1.2程度の値となる。即
ち、基準状態に対して20%増のバックラッシュは起り
得るものとする。
【0120】本実施形態における代表的なバックラッシ
ュ星ΔθG と、フォーカスリング3、カム環5の合成回
転角θの関係を図26に示す。Δθgがθによって変化
するのに対してΔθpは焦点距離、即ち、カム環5の回
転角によって決まるので図26のように複数の関係が存
在する。焦点距離ごとに近似することも可能であるが、
本実施形態においては図26の破線のように1つの関係
式により近似させ、演算量の低減や後述する製品個々の
測定工数が低減される。このように近似したバックラッ
シュ量ΔθG は ΔθG ={(ΔθGT−ΔθGW)/(θT −θW )}×θ +(ΔθGW×θT −ΔθGT×θW )/(θT −θW )………(36) 但し、 θ=θf+θF …………………………(37) θfはフォーカスリングの回転角で、無限遠側の当て付
き位置からのAFモータ繰り出しパルス積算値より求め
られる。θF はカム環5の回転角で、ズームエンコーダ
28により検出された焦点距離ごとに記憶されている。
ズームエンコーダ28の1領域が略等回転角と見做せる
場合はズームエンコーダ出力値により求めてもよい。回
転角θW でのバックラッシュΔθGW、回転角θT でのバ
ックラッシュΔθGTが製品個々に測定され記憶手段に記
憶されている。本実施形態の鏡筒構造ではフォーカスリ
ング3の回転角とカム環5の回転角によってバックラッ
シュ量を求めることができるが、これは鏡筒構造の特性
により決まるものであり、計算法はこの限りではない。
フォーカスレンズの繰り出し位置、カメラ姿勢、電源電
圧等を考慮して求めてもよい。また、本実施形態では、
(36)式によって近似して求めているが、他の近似式
で求めてもよい。また、近似するのが難しい場合は、数
点の回転角ごとに記憶し補間して求めてもよい。
【0121】前述した焦点検出結果によるレンズ駆動方
向が前回のレンズ駆動に対して反転した場合は、(3
6)式で求められるバックラッシュ量をまず駆動し、駆
動後に焦点検出をやりなおす。(36)式で求めたバッ
クラッシュ量は予測される最大のバックラッシュ量であ
るからバックラッシュを除去した後の焦点検出で得られ
たレンズ駆動量は確実に光学位置を駆動できる量であ
る。また、前述した駆動方向によるレンズの結像位置ず
れも起きない。従って、合焦精度が充分に見込まれる場
合はバックラッシュ除去後に焦点検出したレンズ駆動し
た後は、合焦状態であることを確認するための測距動作
は行わない。なお、合焦精度が充分に見込まれる場合と
は、レンズ駆動量が小さい、あるいは、被写体輝度が明
るい、または、レンズ駆動に要する時間が短い等の理由
で被写体の変化が起らないと予測される場合や、動体検
出手段により被写体が静止していると判定された場合、
あるいは、被写体のコントラストが高く前述した相関性
指数((17),(18)式参照)の値が小さく焦点検
出精度が充分高いと判定される場合である。
【0122】焦点検出結果による駆動量がバックラッシ
ュ量に比べて充分小さい場合にバックラッシュ除去駆動
を行なうと次のような不具合を起すおそれがある。バッ
クラッシュ量は予測されるバックラッシュ量の最大量を
求めているので予測したバックラッシュ量と実際のバッ
クラッシュ量の差が焦点検出したレンズ駆動量よりも大
きいと、バックラッシュ除去駆動で合焦点をオーバラン
してしまう。従って、バックラッシュ除去駆動後に再焦
点検出すると再び駆動の方向が反転するので、再びバッ
クラッシュ除去駆動を繰り返す。つまり、合焦点近傍で
往復運動を繰り返して合焦できない状態になる。
【0123】この不具合を防止するためバックラッシュ
除去駆動を行う場合には、焦点検出により得られたレン
ズ駆動量が(36)式で求められるバックラッシュ量よ
り充分小さいとき、バックラッシュ駆動量を小さくする
ことによってオーバーランを防ぐ。本実施形態では、焦
点検出により得られたレンズ駆動量がバックラッシュ予
測量の半分以下の場合は予測量の半分を駆動する。
【0124】次に、バックラッシュ量と合焦許容範囲の
関係について説明する。予測したバックラッシュ量が合
焦許容範囲に相当するレンズ駆動量に比べて充分小さい
場合は、バックラッシュ除去駆動を行なう必要はない。
これはバックラッシュによる駆動量不足が生じても充分
に合焦許容範囲に入るためである。この場合は、焦点検
出により得られたレンズ駆動量だけ駆動してもよいし、
予測したバックラッシュ量を加算して一度に駆動しても
よい。合焦許容範囲に相当するレンズ駆動量は厳密には
(33),(34)式で求められるが略焦点距離によっ
て判断して差しつかえなく、短焦点側ほど大きくなる。
従って、予測したバックラッシュ量が焦点距離ごとに記
憶した所定量より小さい場合は、バックラッシュ除去駆
動を行わない。あるいは、バックラッシュ量のバラツキ
を予測した上で所定の焦点距離より短焦点側ではバック
ラッシュ除去駆動をしないようにしてもよい。
【0125】次に、予測したバックラッシュ量と実際の
バックラッシュ量の差が合焦許容範囲に相当する駆動量
に比べて充分小さい場合は焦点検出によって得られた駆
動量に予測バックラッシュ量を加えて一度に駆動しても
よい。また、バックラッシュ除去駆動を行うが駆動開始
直後に次の焦点検出動作をスタートさせて、レンズ駆動
都光電変換素子の変換動作を並行して行わせてもよい。
これは予測したバックラッシュ量と実際のバックラッシ
ュ量の差が問題にならないためである。レンズ駆動と光
電変換動作を同時に行うことによって合焦動作時間の短
縮が計れる。この判断も前の判断と同様に予測したバッ
クラッシュ量を焦点距離ごとに記憶した所定量と比較し
てもよいし、また、単に焦点距離で判断してもよい。
【0126】以上の処理動作をまとめると、図27のフ
ローチャートに示されるように、焦点距離fが所定の焦
点距離f0 ,f1 (但し、f0 <f1 とする)に対し
て、f<f0 のときは、バックラッシュ除去のレンズ駆
動は行わず検出したレンズ駆動量でレンズを駆動する
(ステップS8)。また、f0 <f<f1 のときは、予測
したバックラッシュ量でバックラッシュ除去駆動を行
い、駆動と同時に次の焦点検出動作を行う(ステップS
5)。更に、f1 <または=fのときは、予測したバッ
クラッシュ量でバックラッシュ除去駆動した後に焦点検
出動作を行なう(ステップS6,S7 )。
【0127】
【発明の効果】上述のように本発明の自動焦点調節装置
は、バックラッシュ量に相当する量だけ合焦レンズ群を
駆動することによりバックラッシュを除去し、その後、
改めて撮影光学系の合焦位置からのずれ量およびずれ方
向を求め、合焦レンズ群を駆動するので、本発明のもの
は、常に正しいデフォーカス量に基づいて合焦動作を行
うことができる。従って、デフォーカス量分のレンズ駆
動を行った後は合焦確認のための測距を行う必要がな
く、スピ−ド感のある焦点調節動作を行うことができる
など顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す自動焦点調節装置を
内蔵するカメラの光学系を示す図。
【図2】上記図1のカメラの主要ブロック構成図。
【図3】上記図1のカメラのレンズ鏡筒の要部分解斜視
図。
【図4】上記図1のカメラのレンズ鏡筒の要部分解斜視
図。
【図5】上記図1のカメラのレンズ鏡筒の要部分解斜視
図。
【図6】上記図1のカメラのレンズ鏡筒の要部分解斜視
図。
【図7】上記図1のカメラのレンズ鏡筒の縦断面図。
【図8】上記図1のカメラのフォーカスリングとカム環
の動作状態を示す図。
【図9】上記図1のカメラのフォーカスリングとカム環
の動作状態を示す図。
【図10】上記図1のカメラのフォーカスリングとカム
環の動作状態を示す図。
【図11】上記図1のカメラのフォーカスリングとカム
環の動作状態を示す図。
【図12】上記図1のカメラのフォーカスリングとカム
環の相対回転角とレンズ移動量の関係を示す線図。
【図13】上記図1のカメラのカム環のカム溝と駆動ピ
ンの嵌合状態を示す図。
【図14】上記図1のカメラのフォーカスリングとカム
環の相対回転角と空送り回転角の関係を示す線図。
【図15】上記図1のカメラのレンズ保持枠を支持する
ロッドの嵌合支持状態を示す図。
【図16】上記図1のカメラのレンズ保持枠を支持する
ロッドの嵌合支持状態を示す図。
【図17】上記図1のカメラのレンズ保持枠を支持する
ロッドの嵌合支持状態を示す図。
【図18】上記図1のカメラの撮影レンズの焦点距離に
対するピント移動量を示す図。
【図19】上記図1のカメラのAF測距処理のフロ−チ
ャ−ト。
【図20】2像間隔検出式の焦点検出光学系の光路図。
【図21】上記図1のカメラの光電変換素子列の一つの
素子出力処理回路図。
【図22】上記図1のカメラの焦点検出動作における2
像間隔演算処理のフロ−チャ−ト。
【図23】上記図1のカメラの光電変換素子列の各素子
位置による相関出力値を示す図。
【図24】上記図1のカメラの光電変換素子列の各素子
位置による相関出力値を示す図。
【図25】上記図1のカメラの焦点検出光学系における
収差率の変化を示す図。
【図26】上記図1のカメラのフォーカスリングとカム
環の相対回転角θに対するバックラッシュ回転角△θg
の変化を示す図。
【図27】上記図1のカメラのレンズ合焦駆動処理のフ
ロ−チャ−ト。
【符号の説明】
ステップS1……………………駆動方向反転判別処理
(反転検知手段) ステップS2………バックラッシュ量計算処理(バック
ラッシュ演算手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦点調節のためのフォーカス系レンズと
    焦点距離調節のためのズーム系レンズを含む撮影レンズ
    を有し、上記フォーカス系レンズを駆動して焦点調節を
    行う自動焦点調節装置において、 上記ズーム系レンズの焦点距離を検出するズームエンコ
    ーダと、 上記ズームエンコーダで検出した焦点距離情報に基づい
    て、発生するバックラッシュ量を演算するバックラッシ
    ュ演算手段と、 を具備し、 上記フォーカス系レンズの前回の駆動方向に対して次回
    の駆動方向が反転する場合に、上記バックラッシュ演算
    手段で演算されたバックラッシュ量に相当する量だけ上
    記フォーカス系レンズを駆動するようにしたことを特徴
    とする自動焦点調節装置。
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