JP4350199B2 - カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カメラ、詳しくは撮影レンズの色収差の影響を低減するために、撮影レンズに入射する光源に応じて合焦点の位置を補正するようにしたカメラの自動焦点調節装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、写真撮影等を行なうカメラ等においては、撮影レンズ等を透過した光束によって被写体像が結像されるようになっているが、このとき、被写体像の合焦点の位置は、撮影レンズ等に入射する光源の波長によって異なる現象が見られることは周知である。
【0003】
例えば室内において写真撮影を行なう場合には、例えばタングステンランプやフラッドランプ等の人工光源を用いて被写体を照明することがある。この場合には、撮影レンズの有する特性、即ち色収差等の影響によって被写体像の合焦点の位置にズレが生じてしまうことがある。
【0004】
そこで、特公平1−45883号公報においては、撮影レンズに入射する被写体光束のうち可視光成分と赤外光成分との比率を検出し、この検出された比率に応じて撮影レンズの合焦点の位置を補正するようにしたカメラの自動焦点調節装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特公平1−45883号公報に開示されている手段によれば、被写体像の合焦点の位置を補正するために、例えば可視光領域に感度を有する専用の受光センサーと、赤外光領域に感度を有する専用の受光センサーとを、既存の測距センサー又は測光センサー等とは別に新たに追加して配設する必要がある。
【0006】
しかし、近年における一般的なカメラ等においては、カメラ自体の小型化及び軽量化が強く要望されている。したがって、このような小型カメラの限られた内部空間において、二つの受光センサー及びこれらの受光センサーに向けて被写体光束の一部を導くための光学系等からなる各種の構成部材を新たに配置することは非常に困難なことである。また、これと同時に各構成部材が増加することによってカメラ自体の製造コストを押し上げてしまうという問題もある。
【0007】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、撮影レンズに入射する光源を検出し、検出された光源に応じて合焦点の位置を補正するように構成されたカメラの自動焦点調節装置であって、カメラ自体の大型化を抑えると共に、製造コストの低減化に寄与することのできる自動焦点調節装置を有するカメラを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるカメラは、 撮影レンズを介して略同等範囲の被写界光を受光し、分光感度特性がそれぞれ異なる測光センサ及び焦点検出センサと上記焦点検出センサの出力に基いて撮影レンズを合焦点位置に駆動するために必要な情報を出力する焦点検出手段と、この焦点検出手段の出力値を補正する補正手段と、上記測光センサと上記焦点検出センサとの出力に基いて被写体が特定の光源により照明されていることを検出する光源検出手段と、を具備し、被写体が特定の光源により照明されていることを上記光源検出手段が検出した際には、上記補正手段は、検出された特定の光源の種類に対応する色収差量を用いて補正値を算出して合焦点位置を補正することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1は、本発明の一実施形態のカメラの主要部を示すブロック構成図である。
【0012】
図1に示すように、本実施形態のカメラは、被写体像を結像させる撮影レンズ系のブロックと、この撮影レンズ系により結像される被写体像の一部を利用して合焦点の位置を検出する焦点検出装置系のブロックと、撮影レンズ系を透過した光束により結像される被写体像を観察するファインダー光学系のブロックと、被写体を含む撮影画面内の輝度等を測定する測光装置を構成するブロックと、各種の電気回路等によって構成されている。そして、本カメラの全体の電気回路は、制御手段であるCPU26によって制御されている。
【0013】
本カメラの撮影レンズ系のブロックは、正レンズ1及び負レンズ3等の複数のレンズと、これら複数のレンズの光軸Oと同軸上となる所定の位置に設けられた絞り機構2とからなる撮影レンズ等によって構成されている。
【0014】
正レンズ1及び負レンズ3は、撮影レンズ駆動回路4を介して駆動制御され、所定の自動焦点調節動動作(AF動作)及び変倍動作(ズーム動作)等が実行されるようになっている。また、絞り機構2は、絞り駆動回路5によって駆動制御され、露出動作等が実行されるようになっている。
【0015】
撮影レンズの後方にあって、同撮影レンズの光軸O上の所定の位置には、略中央部分がハーフミラー等によって形成された可動ミラー6が配設されている。この可動ミラー6は、通常の状態においては、撮影レンズの光軸Oに対して角度略45度だけ傾けて配置され、かつ一端が本カメラの内部固定部材(図示せず)に回動自在に軸支されている。そして、この可動ミラー6には、ミラー駆動回路16が電気的に接続されており、CPU26は、このミラー駆動回路16を介して可動ミラー6を駆動制御するようになっている。つまり、可動ミラー6及びミラー駆動回路16等によって、いわゆるクイックリターン機構が構成されている。
【0016】
そして、撮影レンズを透過した被写体光束の一部は、可動ミラー6の反射面を介して本カメラの上方に配置されるファインダー光学系に導かれるようになっている。
【0017】
可動ミラー6の背面側の略中央部分には、サブミラー7が配設されている。このサブミラー7は、可動ミラー6の略中央部分を透過した被写体光束の一部を反射して、本カメラの下方に向けて導くようにする役目をしている。
【0018】
サブミラー7の下方にあって、同サブミラー7の反射光軸上の所定の位置には、二つの光学系からなり被写体光束を二像に分離するためのセパレータ光学系13と光学フイルター14とが光軸方向に並べて配置されている。
また、光学フイルター14のさらに下方であって、セパレータ光学系13による被写体像の結像位置には、ラインセンサ15が配置されている。このラインセンサ15は、ラインセンサ駆動回路17によって駆動制御されるようようになっている。
【0019】
そして、これらの各構成部材、即ちサブミラー7・セパレータ光学系13・光学フイルター14・ラインセンサ15及びラインセンサ駆動回路17等によって、一般的な位相差検出法を利用する焦点検出装置が構成されており、CPU26は、ラインセンサ駆動回路17を介して入力された信号に基づいてセパレータ光学系13による二像の間隔を演算すると共に、撮影レンズを所望の位置(合焦点)へと駆動する焦点調節動作を行なう際のレンズ駆動量等を演算したり、ラインセンサ15による積分結果から被写体の輝度等の測光値を演算するようになっている。したがってCPU26は、上述のような演算処理を行なって撮影レンズ系を合焦点位置に駆動するために必要な情報を取得し、これを所定の回路へと出力する焦点検出手段としての役目もしている。
【0020】
なお、以下の説明においては、焦点検出装置の一部を構成する光学フイルター14及びラインセンサ15を合わせた形態のものをAFセンサというものとする。そして、このAFセンサの分光感度特性については後述する(図3参照)。
【0021】
また、撮影レンズ駆動回路4は、正レンズ1及び負レンズ3等が移動するのに応じて所定の信号を発生するエンコーダ(図示せず)を有しており、CPU26は、上述のようにして焦点検出装置からの出力を受けて演算されたレンズ駆動量とエンコーダからの出力とに基づいて所定の焦点調節動作を実行するようになっている。
【0022】
可動ミラー6の後方には、露光動作を行なう際にフイルム9の受光面への被写体光束の照射量(露光時間)を規制するシャッター機構8が設けられ、さらにその後方には、所定の間隔をおいてフイルム9が配設されている。
【0023】
シャッター機構8は、CPU26によりシャッター駆動回路18を介して駆動制御されるようになっており、例えば可動ミラー6がミラー駆動回路16によって図1のX1方向に回動されると、これと同時にシャッター機構8がシャッター駆動回路18によって開放状態となるように駆動される。これにより、フイルム9の受光面には、撮影レンズを透過した光束が照射され、これにより形成される被写体像が結像されることになる。そして、これによりフイルム9に所定の露光がなされるように構成されている。
【0024】
なお、シャッター機構8の一部を構成するシャッターとしては、例えば一眼レフレックスカメラ等において一般的に利用されているフォーカルプレーンシャッター等が適用される。このフォーカルプレーンシャッターは、通常の場合、露光動作に先立ってチャージ(付勢)される付勢手段の付勢力を利用して、撮影画面の一端側から他端側の間において、先幕と後幕とを所定の間隔で所定の方向に走行させるように構成されているものである。なお、シャッター機構8の構成については、従来より一般的に実用化されているフォーカルプレーンシャッターを適用するものとして、その詳細な説明は省略する。
【0025】
一方、可動ミラー6の上方にあって、同可動ミラー6により反射された被写体光束(以下、ファインダー光束ともいう)の光路上には、被写体光束により結像される被写体像の焦点状態を確認し得るようにするために被写体像を結像させる焦点板10と、同被写体像を正立正像で観察し得るように像変換を行なうペンタプリズム11と、このペンタプリズム11により正立正像に変換された被写体像を観察するファインダ接眼部12等が配設されている。
【0026】
また、ペンタプリズム11の近傍には、測光装置を構成する各種の構成部材、即ちファインダー光束の一部を測光光束として集光しこの測光装置の内部(後述する光電変換手段であるシリコンフォトダイオード21)へと導く測光光学系19と、測光光束のうち測光動作に最適な所定の波長の光束のみを透過させ得る光学フイルター20と、撮影画面領域の所定の領域に対応する二分割型の光電変換手段であるシリコンフォトダイオード(SPD)21等が配設されている。
【0027】
そして、SPD21には、測光回路22が電気的に接続されている。この測光回路22は、SPD21から出力されたアナログ信号を受けて、同信号に対して対数圧縮処理等の所定の処理が施した後、被写体輝度値等を表わす所定のデジタルデータに変換し、同データをCPU26へと転送するように構成されている。
【0028】
これにより、可動ミラー6が通常の状態にあるとき(図1に示す状態)には、撮影レンズを透過した被写体光束は、可動ミラー6によって上方に反射されてファインダー光束として、ファインダー光学系に導かれるようになっている。そして、同ファインダー光束は、ファインダー接眼レンズ12より出射して、カメラの使用者が自己の眼によって被写体像を観察し得るようになっている。また、これと同時に、ファインダー光束の一部は、測光装置に導かれることによって所定の測光動作がなされるようになっている。
【0029】
なお、以下の説明においては、本カメラにおける測光装置の一部を構成する光学フイルター20及びSPD21を合わせた形態のものを測光センサというものとする。そして、この測光センサの分光感度特性については後述する(図3参照)。
【0030】
また、測光回路22から出力される被写体輝度値に加えて、フイルム感度検出回路(図示せず)等によって検出されるフイルム感度等の露出に関する各種の情報がCPU26へと伝送されるようになっている。そして、これを受けてCPU26は、所望の被写体に対する適正な露光量となる最適な絞り値及びシャッター速度値の演算を行なうように構成されている。
【0031】
そして、CPU26は、この演算結果に基づいて所定のシャッター速度値を算出し、この算出した所定のシャッター速度値となるようにシャッター機構8を駆動制御するようになっている。つまり、上述したようにフイルム9の受光面に対する所定の露光時間(シャッター速度値)が算出されると、その演算結果に基づいて算出した被写体輝度値等を参照し、これにしたがってシャッター機構8の先幕及び後幕をシャッター機構8を構成するマグネット等の所定の手段を制御して、所定のタイミングで動作するよう制御している。
【0032】
さらに、本カメラの内部の所定の位置に装填されるフイルム9は、例えばロール状の写真フイルムが所定のフイルムカートリッジに収納された形態の一般的なものが適用されている。このフイルム9は、CPU26によりフイルム給送回路23を介して駆動制御されるようになっている。この場合において、例えば1フレーム分の撮影動作が終了した後においては、フイルム給送回路23は、フイルム9の巻上動作を行なって、次のフレームを所定の位置に設置するようになっている。
【0033】
また、本カメラは、被写体を補助的に照明するための閃光発光装置(図示せず)を内部に有して構成されており、この閃光発光装置による発光動作は、CPU26によりストロボ発光回路24を介して駆動制御されるようになっている。この場合においては、例えばCPU26は、測光回路22による測光結果を参照して、撮影対象とする所望の被写体の輝度値が、所定の輝度値よりも低いと判断した場合には、シャッター駆動回路18によるシャッター機構8の露光動作に同期させて、所定の発光量による所定の発光動作を実行させるようになっている。
【0034】
また、CPU26が撮影対象とする被写体の輝度値が低いと判断した場合において、即ちCPU26が本カメラ及び被写体周辺の環境が暗所にある等に起因して、ラインセンサ15による積分量が不足である等と判断した場合には、ラインセンサ15の積分動作に同期させて、所定の発光量による所定の発光動作を実行し、焦点検出装置による検出動作のための補助光束を照射するうようにもなっている。
【0035】
他方、図1において入力スイッチ27は、カメラの各種操作を行なうための操作部材に連動し所定の指令信号を発生させる各種の操作スイッチ及び機械的な機構状態等を検出する検出スイッチ等の複数のスイッチ等によって構成されるものである。
【0036】
また、本カメラにおいては、例えば本カメラの構成部材に関する様々な調整用データやカメラの動作状態、カメラの異常状態等を記憶させるために設けられた不揮発性の半導体メモリ等からなる不揮発性メモリ25がカメラの内部に配設されている。
【0037】
なお、上述した電気的な回路等、即ちストロボ発光回路24・測光回路22・不揮発性メモリ25・フイルム給送回路23・シャッター駆動回路18・ラインセンサ駆動回路17・ミラー駆動回路16・絞り駆動回路5・撮影レンズ駆動回路4等の各種電気回路は、データバス28によってそれぞれ接続されており、これによって電気信号からなるデータの授受が必要に応じて行なわれるようになっている。そして、これらの各種電気回路等の動作は、CPU26によって統括的に制御がなされている。
【0038】
図2は、本実施形態のカメラにおける焦点検出装置の一部を構成するAFセンサ(ラインセンサ15等)の検出エリアと、測光装置の一部を構成する測光センサ(SPD21等)の検出エリアとを概略的に示し、これらの検出エリアの撮影画面(撮影画角)に対する関係をそれぞれ図示したものである。
【0039】
図2において、符号29によって示す領域(図2において斜線で示す領域)は、AFセンサ(ラインセンサ15)の検出エリアを示し、同様に符号30及び符号31でそれぞれ示す領域が測光センサ(SPD21)の検出エリアを示している。
【0040】
本カメラにおけるSPD21は、上述したように二分割型のものが適用されており、撮影画面枠32の内部において所定の二つの領域を分割し各別に測光し得るように構成されている。そして、本カメラにおいては、例えば符号30で示す小円内の領域のみを検出エリアとするスポット部と、このスポット部以外の周辺の領域であって、撮影画面枠32の内部全体を検出エリアとする符号31で示す周辺部とを分割して測光し得るようになっている。
【0041】
そして、本実施形態のカメラにおいては、後述するように写真撮影を行なうに際して被写体を照明している光源を判定するのに、AFセンサ(ラインセンサ15)からの出力と測光センサ(SPD21)のスポット部からの出力とを利用するようにしている。
【0042】
また、上述の適正露光量を得るための絞り値およびシャッタ速度値は、測光センサであるSPD21のスポット部及び周辺部の二つの領域からの出力を利用して決定するようにしている。
【0043】
図3は、本実施形態のカメラにおいて、被写体を照明する照明光を測定する測光センサ(光学フイルター20及びSPD21)の分光感度特性と、AFセンサ(光学フイルター14及びラインセンサ15)の分光感度特性をそれぞれ示す図である。
【0044】
本実施形態のカメラにおける測光センサの分光感度特性は、図3の符号Aで示すように、略500nm付近を頂点(ピーク;最大値)とした短波長領域寄りの分光感度特性を有し、可視光領域に感度を有している。
【0045】
また、同カメラにおける測距センサの分光感度特性は、図3の符号Bで示すように、略600nm付近を頂点として1000nm付近の長波長領域までの分光感度特性を有し、可視光領域に感度を有すると共に赤外光領域にも感度を有している。
【0046】
図4は、被写体を照明する各種の照明光源の分光特性を示す概略図である。照明光源としては、蛍光灯・白熱電球・ブルーフラッドランプ・昼光の各特性を例示している。
【0047】
図4に示すように蛍光灯の分光特性は、略500nm付近を頂点として略300nm付近から略800nm付近の範囲にある。また、白熱電球の分光特性は、略1000nm付近を頂点に略300nm付近より長波長寄りの領域にある。ブルーフラッドランプの分光特性は、略800nm付近に急峻な感度を有し、略300nm付近から略850nm付近の領域にある。そして、一般的な自然光(昼光)の分光特性は、略300nm付近より長波長寄りの領域から比較的全範囲にわたる分光特性を有している。
【0048】
図3・図4から明らかなように、上述の測光センサの分光感度特性とAFセンサの分光感度特性とに違いがあることを利用すれば、両センサを用いて被写体の照明光源の光量を測定することができ、その出力差を検出することによって被写体の照明光源を特定することが可能である。
【0049】
例えば被写体を照明している光源がブルーフラッドランプの場合には、AFセンサからの出力が得られるが、測光センサからの出力はほとんど得られないことになる。また、白熱電球の場合には、AFセンサからの出力が測光センサからの出力よりも大きくなる。そして、昼光の場合には、AFセンサからの出力が測光センサからの出力よりも小さくなる等の傾向が見られる。
【0050】
このようにして本実施形態のカメラにおいては、測光センサの出力による光量とAFセンサの出力による光量の割合を検出することによって、被写体を照明している光源を判別するようにしている(なお、後述する図6も参照のこと)。
【0051】
また、光源を判別するに際して、本カメラにおいては、測光センサ(SPD21)のスポット部を利用するようにしている。これによれば、SPD21のスポット部と焦点位置を検出するAFセンサの検出領域とが略一致していることから、AFセンサに入射している光源をより正確に判別することができることになる。
【0052】
次に、図5は被写体を照明している光源の種類によって、AFセンサ(ラインセンサ15)の受光部に結像される二つの像の間隔にズレが生じている状態を示す図である。
【0053】
例えば二つの像の間隔が昼光において合焦状態で結像しているものとした場合においては、この同一被写体をブルーフラッドランプで照明して撮影すると、図5に示すように昼光における合焦状態に比べてラインセンサ15の受光面上において、約+0.2エレメント分のズレが生じることがわかる。
このように照明光源によって合焦位置にズレが生じてしまうと、いわゆるピンボケ写真が生成されることとなり問題である。
【0054】
また、図6は、本実施形態のカメラにおいて、撮影時における被写体を照射する光源を判別する場合の判別条件をグラフ化して簡略的に示す図である。
【0055】
図6において、縦軸にはAFセンサに入射する光量を、横軸には測光センサに入射する光量をそれぞれとり、線分Yは両者の光量が等しくなる境界を示している。そして、領域Cで示す部分が蛍光灯、領域Dで示す部分が白熱電球、領域Eで示す部分がブルーフラッドランプ、領域Fで示す部分が自然光(昼光)をそれぞれ判別し得る領域となる。
【0056】
このように構成された本実施形態のカメラの作用を、以下に説明する。
図7は、本実施形態のカメラの作用のうち写真撮影を行なう際に行なわれるレリーズ動作のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0057】
本カメラの電源がオン状態にあり、撮影動作を行ない得る撮影準備状態にあるときに、使用者によって入力スイッチ27(図1参照)のうちファーストレリーズスイッチ(以下、1st.レリーズSWという)に連動する操作部材が操作され、これに応じた所定の指令信号(1st.レリーズ信号)が発生することによって、図7のレリーズ動作のサブルーチンが呼び出されて、同シーケンスが開始される。
【0058】
まずステップS1において、CPU26は、1st.レリーズ信号を受けて測光回路22を介して測光センサを駆動制御し、SPD21の周辺部に対応する領域の測光が行なわれ、その測光結果である周辺測光データが取得される。
【0059】
次いで、ステップS2において、CPU26は、同様にSPD21のスポット部に対応する領域の測光を行なって、その測光結果であるスポット測光データを取得する。このようにして取得された周辺測光データ及びスポット測光データは、CPU26に内蔵されたRAMの所定の領域(BVSPT)に格納される。
【0060】
続いてステップS3において、CPU26は、ストロボ発光回路24に含まれるストロボ用コンデンサ(図示せず)の充電電圧の状態を確認し、ストロボ発光動作を行ない得るレベルの充電がなされているか否かの判断を行なう(充電チェックの処理)。
【0061】
この充電チェックの処理は、後述する測距動作のシーケンス(ステップS4)を行なう際に、被写体が低輝度である場合には、ストロボ発光回路24を含む閃光発光装置を用いて補助光を被写体に向けて照射する必要があることから、この段階で予めストロボ用コンデンサの電圧チェックを行なうようにしているものである。なお、測距動作時に被写体が低輝度であるか否かを判定し、測距動作時において補助光の照射が必要であるか否かの判断は、上述のステップS2における測光結果に基づいて行なわれる。
【0062】
ステップS4において、CPU26は、焦点検出装置を駆動制御して測距動作のシーケンス(詳細は後述する。図8参照)を実行する。
【0063】
続いてステップS5において、CPU26は、上述のステップS4の測距動作の測距結果を参照し、焦点位置の検出が不能であったか否かの判断を行なう。ここで、焦点位置の検出が不能であった場合には、ステップS12の処理に進み、このステップS12において、CPU26は、合焦位置が検出できなかった旨の表示を所定の情報表示装置(図示せず)等を用いて行なう非合焦表示の処理を実行した後、この一連のレリーズ処理のシーケンスを終了する(リターン)。
【0064】
一方、上述のステップS5において、ステップS4における測距動作の結果、焦点位置が検出されたことが確認された場合には、次のステップS6の処理に進む。
【0065】
ステップS6において、CPU26は、上述のステップS4(図8も参照)における測距動作時に閃光発光装置を用いた補助光を発光させたか否かの確認を行なう。ここで、測距動作時に補助光を発光したと判断された場合には、次のステップS7の処理に進み、補助光の発光を実行していないものと判断された場合には、ステップS8の処理に進む。
【0066】
ステップS7において、測距動作時において補助光を発光したことで、適正となる露光量に比べて光量過多(オーバー)又は光量不足(アンダー)が生じたものと判断された場合には、このような状況下で実行された測距動作による測距結果には信頼性がないものと考えられる。したがって、このような場合には、上述のステップS4の処理に戻り、以降の処理において、補助光の光量を変更して、再度同様の測距動作が実行される。
【0067】
なお、測距動作時における補助光の光量調整等、所定の動作については、本出願人は、特開平6−289281公報等によって詳細な説明を行なっている。本実施形態のカメラにおいても、これらの従来より用いられている手段に従って測距動作時における補助光照射がなされるものとする。したがって、その詳細な説明は省略している。
【0068】
次にステップS8において、測距動作による測距結果に基づいて移動させられた撮影レンズにより結像される被写体像が合焦状態にあるか否かの判断がなされる。ここで、合焦状態にあるものと判断された場合には、次のステップS9の処理に進み、合焦状態にないものと判断された場合には、ステップS10の処理に進む。
【0069】
ステップS9においては、合焦状態にある場合であるので、CPU26はファインダLED表示やブザーの発音等の表示・警告手段等(図示せず)を用いて合焦状態になった旨の情報を使用者に知らしめる(合焦表示の処理)。その後、一連の動作を終了する(リターン)。
【0070】
一方、ステップS10においては、非合焦状態である場合なので、CPU26は、所定のレンズ駆動の処理を実行する。この場合には、上述のステップS4における測距結果に基づいて撮影レンズを所定の位置に移動させるよう駆動制御がなされる。
【0071】
そして、ステップS11において、CPU26は、上述のステップS10におけるレンズ駆動処理の結果、合焦状態になったか否かの判断を行ない、合焦状態になったものと判断された場合には、ステップS9の処理に進み、このステップS9において、合焦表示処理が実行された後、一連の動作を終了する(リターン)。
【0072】
また、ステップS11において、未だ非合焦状態にあるものと判断された場合には、上述のステップS4の処理に戻り、再度同様の測距動作を繰り返す。
【0073】
次に、本実施形態のカメラにおける測距動作のシーケンスについて、図8のフローチャートを用いて、以下に説明する。
【0074】
上述したように図7に示すステップS4において測距動作のシーケンスが実行されると、図8に示すようにまずステップS21において、CPU26は、ラインセンサ15の積分を実行する。なお、測距動作時における積分動作についても、上記特開平6−289281号公報等によって、従来より開示がなされている。したがって、ここでは、その詳細な説明は省略する。
【0075】
次にステップS22において、CPU26は、AFセンサ(ラインセンサ15等)から測距結果である測距データを読み出して、次のステップS23の処理に進む。
【0076】
続いてステップS23において、CPU26は、上述のステップS22の処理によってラインセンサ15から読み出した測距データに基づいて所定の演算処理により測光データを算出し、この測光データをCPU26に内蔵されたRAMの所定の領域(BVAF)に格納する。ここでCPU26に格納された測光データは、後述する光源判定の処理(ステップS32及び図9参照)の実行時に用いられるものである。なお、ここで実行される所定の測光演算については、上記特開平6−289281号公報等によって開示されている手段に従うものとする。
【0077】
次にステップS24において、上述のステップS21の処理におけるAFセンサの積分動作時に、低輝度環境である等の理由によって光量が不足である場合に、閃光発光装置を用いて被写体に対して補助光を照射する必要があるか否かの判定及びその場合における補助光の発光光量を設定する等の所定の処理を行なう。
【0078】
ステップS25において、測距動作により測距結果の検出が不能であるか否かの判断を行なう。この場合において、検出が不能であると判断された場合には、ステップS40の処理に進み、このステップS40において、非合焦フラグを設定(セット)した後、この一連の測距動作のシーケンスを終了して、上述の図7の所定の処理に戻る(リターン)。
【0079】
一方、上述のステップS25において、測距結果が検出された場合には、次のステップS26の処理に進み、このステップS26において、CPU26は、閃光発光装置(ストロボ発光回路24)による補助光を照射して積分を行なった結果が、光量オーバーであるか否かの判断を行なう。ここで、光量オーバーであると判断された場合には、一連の測距動作のシーケンスを終了し、上述の図7の所定の処理に戻る(リターン)。そして、所定の手順によって再度測距動作が行なわれることになる。
【0080】
次に、ステップS27において、CPU26は、照度分布補正の処理を実行する。この照度分布補正処理とは、センサデータの感度偏差を補正するための処理である。
【0081】
続いてステップS28において、CPU26は、相関演算の処理を実行し、これにより、いわゆる二像間隔の検出がなされる。なお、この相関演算の処理に付いても、上記特開平6−289281号公報等によって、その詳細が開示されている。したがって、本実施形態においても、従来の手段に従って相関演算処理が実行されるものとする。
【0082】
ステップS29において、上述のステップS28における相関演算処理の結果、相関性を有するものと判断された場合には、次のステップS30の処理に進み、相関性がないものと判断された場合には、ステップS37の処理に進む。
【0083】
ステップS30において、CPU26は、像ずれ量の演算処理を実行した後、ステップS31において、上述のステップS30の処理において算出された像ずれ量から光軸上のフイルム面に対する結像位置のずれ量、即ちデフォーカス量を算出する演算処理が実行される。
【0084】
次にステップS32において、CPU26は、ラインセンサ15による測光結果と、SPD21のスポット部における出力結果とに基づいて光源判定の処理(詳細は図9参照)を実行する。
【0085】
ステップS33においては、上述のステップS32の処理における光源判定処理の結果に基づいて、CPU26は、デフォーカス量の補正処理(詳細は後述する。図10参照)を実行する。その後、ステップS34の処理に進む。
【0086】
ステップS34において、算出されたデフォーカス量が被写界深度の範囲内にあるか否か、即ち合焦許容範囲内にあるか否かの判断を行なう。ここで、合焦許容範囲内にあると判断された場合には、ステップS36の処理に進み、合焦許容範囲内にないと判断された場合には、ステップS35の処理に進む。
【0087】
ステップS35において、CPU26は、レンズ駆動パルス数の演算処理を実行した後、一連の測距動作のシーケンスを終了し、上述の図7の所定の処理に戻る(リターン)。そして、所定の手順によって再度測距動作が行なわれる。
【0088】
一方、ステップS36において、CPU26は、合焦フラグの設定(セット)処理を実行した後、一連の測距動作のシーケンスを終了し、同様に上述の図7の所定の処理に戻る(リターン)。そして、所定の手順によって再度測距動作が行なわれる。
【0089】
他方、上述のステップS29において、相関演算処理の結果、相関性を有しないものと判断されてステップS37の処理に進むと、このステップS37において、センサ積分動作時に補助光による照明が行なわれたか否かの判断がなされる。ここで、補助光の照明が行なわれたものと判断された場合には、次のステップS38の処理に進み、補助光の照明が行なわれていないものと判断された場合には、ステップS40の処理に進む。
【0090】
そして、ステップS38において、補助光光量を増加して照明を行なう処理が実行された後、ステップS39において、測距結果の検出が不能であるか否かの判断がなされる。ここで、補助光の光量を増加したにも関わらず測距結果に改善が見られないものと判断された場合には、ステップS40の処理に進み、このステップS40において、非合焦フラグが設定(セット)され、その後、この一連の測距動作のシーケンスを終了して、上述の図7の所定の処理に戻る(リターン)。
【0091】
一方、ステップS39において、補助光の光量を増加したことで測距結果に改善が見られたと判断された場合、即ち測距結果が検出された場合には、一連の測距動作のシーケンスを終了して、上述の図7の所定の処理に戻る(リターン)。
【0092】
次に、本実施形態のカメラにおける光源判定のシーケンスについて、図9のフローチャートを用いて、以下に説明する。この光源判定のシーケンスは、図8のステップS32の処理のサブルーチンである。
【0093】
まず、ステップS41において、被写体を照明している光源が白熱電球であると判別された場合にセットされるフラグ[F_INFR]と、被写体を照明している光源が蛍光灯であると判別された場合にセットされるフラグ[F_FLUO]と、被写体を照明している光源がブルーフラッドランプであると判別された場合にセットされるフラグ[F_BRUF]とをそれぞれ初期化(クリア)する。
【0094】
次にステップS42において、CPU26に内蔵されたRAMの所定の領域(BVAF)に格納されているデータ、即ちAFセンサの出力に基づいて演算した測光データ(図8のステップS23参照)が所定の値[#HLIM]よりも大きい値であるか否かの判断を行なう。この所定の値[#HLIM]は、いわゆる高輝度リミット値を示すものである。ここで、[BVAF]の値が[#HLIM]よりも大きいと判断された場合には、この一連の光源判定のシーケンスを終了する(リターン)。また、CPU26に内蔵されたRAMの所定の領域(BVAF)に格納されているデータが所定の値[#HLIM]以下であると判断された場合には、次のステップS43の処理に進む。
【0095】
ステップS43において、CPU26に内蔵されたRAMの所定の領域(BVSPT)に格納されているデータ、即ち測光センサによる測光結果である周辺測光データ及びスポット測光データが、所定の値[#HLIM]よりも大きいものであるか否かの判断を行なう。ここで、[BVSPT]の値が[#HLIM]よりも大きいと判断された場合には、この一連の光源判定のシーケンスを終了する(リターン)。また、CPU26に内蔵されたRAMの所定の領域(BVSPT)に格納されているデータが所定の値[#HLIM]以下であると判断された場合には、次のステップS44の処理に進む。
【0096】
ステップS44において、[BVAF]と[BVSPT]にそれぞれ格納されているデータの比較を行なって、[BVAF]に格納されているデータの方が大きいと判断された場合には、ステップS47の処理に進む。また、[BVSPT]に格納されているデータの方が大きいと判断された場合には、ステップS45の処理に進む。
【0097】
ステップS45において、[BVSPT]に格納されているデータと、[BVAF]に格納されているデータに所定の値[#OFSET]を加算した値とを比較する。ここで、[BVSPT]に格納されているデータの方が大きいと判断された場合には、ステップS46の処理に進み、このステップS46において、フラグ[F_FLUO]をセットした後、一連の光源判定処理を終了する(リターン)。このことは、[BVAF]と[BVSPT]との組み合わせが図6の領域Cにあることを示している。つまり、被写体を照明している光源が蛍光灯であると判定される。
【0098】
一方、ステップS45において、[BVAF]に格納されているデータに所定の値[#OFSET]を加算した値が[BVSPT]の値以下であると判断された場合には、被写体を照明している光源は昼光であるものと判定できるので、フラグ[F_INFR]、[F_FLUO]、[F_BRUF]のいずれもセットされない状態のまま、一連の光源判定処理を終了する(リターン)。つまり、被写体を照明している光源が白熱電球、蛍光灯、ブルーフラッドランプの何れでもないと判定される。
【0099】
他方、上述のステップS44において、[BVAF]に格納されているデータの方が大きいと判断されて、ステップS47に進むと、このステップS47において、[BVSPT]に格納されているデータと所定の値[#BRLIM]を比較する。ここで、[BVSPT]に格納されているデータの方が小さいと判断された場合には、ステップS48の処理に進み、このステップS48において、フラグ[F_BRUF]をセットした後、一連の光源判定処理を終了する(リターン)。このことは、[BVAF]と[BVSPT]との組み合わせが図6の領域Eにあることを示している。つまり、被写体を照明している光源がブルーフラッドランプであると判定される。
【0100】
また、上述のステップS47において、所定の値[#BRLIM]が[BVSPT]に格納されているデータ以上であると判断された場合には、ステップS49の処理に進み、このステップS49において、フラグ[F_INFR]をセットした後、一連の光源判定処理を終了する(リターン)。このことは、[BVAF]と[BVSPT]との組み合わせが図6の領域Dにあることを示している。つまり、被写体を照明している光源が白熱電球であると判定される。
このようにしてCPU26は、被写体に照射されている光源を検出し、その種類を判別する光源検出手段としての役目もしている。
【0101】
次に、図10は、本実施形態のカメラにおけるデフォーカス量の補正処理のシーケンスを示すフローチャートである。このデフォーカス量の補正処理のシーケンスは、図8のステップS33の処理のサブルーチンである。
【0102】
まず、ステップS51において、上述の光源判定処理(図9又は図8のステップS32)の結果を参照して、被写体を照明している光源がブルーフラッドランプであるか否かの確認が行なわれる。即ち、フラグ[F_BRUF]がセットされているか否かの確認を行なう。ここで、フラグ[F_BRUF]がセットされており、ブルーフラッドランプであることが確認された場合には、ステップS52の処理に進み、このステップS52において、収差補正量を格納するメモリ[D_SYUSA]に対して、焦点距離毎に相違する関数gと、撮影レンズの球面収差量[f]及びブルーフラッドランプによって発生する色収差量[bruf]によって決定される値が格納される。ここで関数gは、撮影レンズの特性によって決定されるものである。その後、ステップS57の処理に進む。
【0103】
一方、上述のステップS51において、ブルーフラッドランプではないと判断された場合には、ステップS53の処理に進み、このステップS53において、光源判定処理の結果を参照して被写体を照明している光源が白熱電球であるか否か、即ちフラグ[F_INFR]がセットされているか否かの確認がなされる。ここで、フラグ[F_INFR]がセットされており、白熱電球であることが確認された場合には、ステップS54の処理に進み、このステップS54において、収差補正量を格納するメモリ[D_SYUSA]に焦点距離毎に相違する関数gと、撮影レンズの球面収差量[f]及び白熱電球によって発生する色収差量[infr]により決定される値が格納される。その後、ステップS57の処理に進む。
【0104】
一方、上述のステップS53において、白熱電球ではないと判断された場合には、ステップS55の処理に進み、このステップS55において、光源判定処理の結果を参照して被写体を照明している光源が蛍光灯であるか否か、即ちフラグ[F_FLUO]がセットされているか否かの確認がなされる。ここで、フラグ[F_FLUO]がセットされており、蛍光灯であることが確認された場合には、ステップS56の処理に進み、このステップS56において、収差補正量を格納するメモリ[D_SYUSA]に、焦点距離毎に相違する関数gと、撮影レンズの球面収差量[f]及び蛍光灯によって発生する色収差量[fluo]により決定される値が格納される。その後、ステップS57の処理に進む。
【0105】
一方、上述のステップS55において、蛍光灯ではないと判断された場合には、被写体を照明している光源が白熱電球、蛍光灯、ブルーフラッドランプの何れでもないので、一連のデフォーカス量の補正処理のシーケンスを終了する(リターン)。
【0106】
そして、ステップS57においては、メモリ[D_DF]に対してメモリ[D_SYUSA]に格納されたデータを加算する。
【0107】
このようにしてCPU26は、所定の演算処理の結果、算出した合焦点位置に関する各種の情報を補正する補正手段の役目もしている。そして、補正した情報を撮影レンズ駆動回路4へと出力し、これにより撮影レンズを所定のレンズ駆動量で移動させる。
【0108】
なお、本実施形態においては、被写体を照明する光源によって発生する色収差に基づいてデフォーカス量の補正を行なうようにしているが、これに限らず、例えばデフォーカス量と1対1の関係にある焦点位置のずれ量を補正するようにしても良い。
【0109】
以上説明したように上記一実施形態によれば、本来よりカメラの基本的な機能を実現するために配置されている部材、即ち測光を行なう測光センサーと、測距を行なう測距センサーとの出力を利用するようにして、被写体を照射している光源の種類を検出するようにしたので、特に受光センサーやその受光センサーへと被写体光束を導くための光学系等の部材を追加して備えることなく、被写体を照明している光源の種類を検出することができると共に、撮影レンズの焦点位置に関するパラメータ(二像間隔のずれ量やデフォーカス量)を補正することができる。
【0110】
したがって、構成部材を増加させることなく所望の機能を実現させることができ、よってカメラの大型化を抑止することができると共に、製造コストを増加させることもない。
【0111】
また、光源の判定には、AFセンサーの検出領域と略同範囲を測光するための測光センサーのスポット部を利用するようにしている。つまり、測光センサーのスポット部とAFセンサーの領域とを略一致させることで、AFセンサーに入射する光源をより正確に判別することが可能となる。
【0112】
[付記]
上記発明の実施形態により、以下のような構成の発明を得ることができる。
【0113】
(1) 第1の分光感度特性を有し、光電変換して被写体輝度を測定する測光センサと、
第2の分光感度特性を有し、被写体光束を光電変換して撮影レンズのピント調節に必要な情報を出力する測距センサと、
上記測距センサの出力に応じて、撮影レンズを合焦点まで駆動する焦点調節手段と、
上記焦点調節手段の動作を補正する補正手段と、
上記測光センサと測距センサとの分光感度特性の差に基いて、被写体が特定の人工光源により照明されていることを検出する人工光検出手段と、
を具備し、
被写体が上記人工光源により照明されていることを検出した際に、上記補正手段により合焦点位置を補正するようにしたカメラ。
【0114】
(2) 第1の分光感度特性を有し、光電変換して被写体輝度を測定する測光センサと、
第2の分光感度特性を有し、被写体光束を光電変換して撮影レンズのピント調節に必要な情報を出力する測距センサと、
上記測距センサの出力に基づき、測距センサ上に結像した二像の間隔を測定し、この二像間隔より撮影レンズのデフォーカス量を求め、このデフォーカス量に応じて撮影レンズを合焦位置に駆動する焦点調節手段と、
焦点調節手段のデフォーカス量を補正する補正手段と、
上記測光センサと測距センサとの分光感度特性の差に基いて、被写体が特定の人工光源により照明されていることを検出する人工光検出手段と、
を具備し、
被写体が上記人工光源により照明されていることを検出した際に、上記補正手段によりデフォーカス量を補正して合焦点位置を補正するようにしたカメラ。
【0115】
(3) 第1の分光感度特性を有し、光電変換して被写体輝度を測定する測光センサと、
第2の分光感度特性を有し、被写体光束を光電変換して撮影レンズのピント調節に必要な情報を出力する測距センサと、
上記測距センサの出力に基づき、測距センサ上に結像した二像の間隔を測定し、この二像間隔に応じて撮影レンズを合焦点位置に駆動する焦点調節手段と、
焦点調節手段の二像間隔を補正する補正手段と、
上記測光センサと測距センサとの分光感度特性の差に基いて、被写体が特定の人工光源により照明されていることを検出する人工光検出手段と、
を具備し、
被写体が上記人工光源により照明されていることを検出した際に、上記補正手段により二像間隔を補正して合焦点位置を補正するようにしたカメラ。
【0116】
(4) 付記1又は付記2又は付記3のいずれか一つに記載のカメラにおいて、
上記測光センサは、スポット部を含む多分割測光センサであり、上記人工光検出を行う際は、測光センサのスポット部からの出力を用いるカメラ。
【0117】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、撮影レンズに入射する光源を検出し、検出された光源に応じて合焦点の位置を補正するように構成されたカメラの自動焦点調節装置であって、カメラ自体の大型化を抑えると共に、製造コストの低減化に寄与することのできる自動焦点調節装置を有するカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のカメラの主要部を示すブロック構成図。
【図2】図1のカメラにおける焦点検出装置の一部を構成するラインセンサの検出エリアと、測光装置の一部を構成するSPDの検出エリアとを示し、これらの検出エリアの撮影画面(撮影画角)に対する関係をそれぞれ示す図。
【図3】図1のカメラにおいて、被写体を照明する照明光を測定する測光センサの分光感度特性と、AFセンサの分光感度特性を示す図。
【図4】被写体を照明する各種の照明光源の分光特性を示す概略図。
【図5】被写体を照明している光源の種類によって、AFセンサのラインセンサの受光部に結像される二つの像の間隔にズレが生じる状態を示す図。
【図6】図1のカメラにおいて、撮影時における被写体を照射する光源を判別する場合の判別条件をグラフ化して簡略的に示す図。
【図7】図1のカメラの作用のうち写真撮影を行なう際に行なわれるレリーズ動作のサブルーチンを示すフローチャート。
【図8】図1のカメラにおける測距動作のシーケンスを示すフローチャート。
【図9】図1のカメラにおける光源判定のシーケンスを示すフローチャート。
【図10】図1のカメラにおけるデフォーカス量の補正処理のシーケンスを示すフローチャート。
【符号の説明】
1……正レンズ(撮影レンズ系)
2……絞り機構(撮影レンズ系)
3……負レンズ(撮影レンズ系)
4……撮影レンズ駆動回路(撮影レンズ系)
5……絞り駆動回路(撮影レンズ系)
6……可動ミラー(クイックリターンミラー)
7……サブミラー
8……シャッター機構
9……フイルム
10……焦点板(ファインダー光学系)
11……ペンタプリズム(ファインダー光学系)
12……ファインダー接眼レンズ(ファインダー光学系)
12……ファインダ接眼部(ファインダー光学系)
13……セパレータ光学系(焦点検出装置系)
14……光学フイルター(焦点検出装置系;AFセンサ)
15……ラインセンサ(焦点検出装置系;AFセンサ;光電変換手段)
16……ミラー駆動回路
17……ラインセンサ駆動回路(焦点検出装置系)
18……シャッター駆動回路
19……測光光学系(測光装置)
20……光学フイルター(測光装置;測光センサ)
21……シリコンフォトダイオード(SPD;測光装置;測光センサ;光電変換手段)
22……測光回路(測光装置)
23……フイルム給送回路
24……ストロボ発光回路
25……不揮発性メモリ
26……CPU(制御手段、焦点検出手段、補正手段、光源検出手段)
27……入力スイッチ
28……データバス

Claims (1)

  1. 撮影レンズを介して略同等範囲の被写界光を受光し、分光感度特性がそれぞれ異なる測光センサ及び焦点検出センサと
    上記焦点検出センサの出力に基いて撮影レンズを合焦点位置に駆動するために必要な情報を出力する焦点検出手段と、
    この焦点検出手段の出力値を補正する補正手段と、
    上記測光センサと上記焦点検出センサとの出力に基いて被写体が特定の光源により照明されていることを検出する光源検出手段と、
    を具備し、
    被写体が特定の光源により照明されていることを上記光源検出手段が検出した際には、上記補正手段は、検出された特定の光源の種類に対応する色収差量を用いて補正値を算出して合焦点位置を補正することを特徴とするカメラ。
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