JPH1143483A - 新規なジスルフィド化合物およびハロゲン化銀感光材料 - Google Patents

新規なジスルフィド化合物およびハロゲン化銀感光材料

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JPH1143483A
JPH1143483A JP9215760A JP21576097A JPH1143483A JP H1143483 A JPH1143483 A JP H1143483A JP 9215760 A JP9215760 A JP 9215760A JP 21576097 A JP21576097 A JP 21576097A JP H1143483 A JPH1143483 A JP H1143483A
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JP
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silver
general formula
silver halide
carbon atoms
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JP9215760A
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Naoki Asanuma
直樹 浅沼
Hisashi Okada
久 岡田
Ichizo Totani
市三 戸谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/494Silver salt compositions other than silver halide emulsions; Photothermographic systems ; Thermographic systems using noble metal compounds
    • G03C1/498Photothermographic systems, e.g. dry silver
    • G03C1/49836Additives
    • G03C1/49845Active additives, e.g. toners, stabilisers, sensitisers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/08Sensitivity-increasing substances
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐擦傷性が良好で、カブリが少ないハロゲン
化銀感光材料、特に熱現像感光材料を提供する。 【解決手段】 一般式(I)で表される化合物を含有さ
せる。 一般式(I) Z1−(L1m1−(A1n1−S−S−
2−(L2m2−Z2 [式中、Z1はハロゲン化銀への吸着促進基を表し、Z2
はハロゲン化銀への吸着促進基または水素原子を表す。
1、L2は連結基を表し、A1、A2はアルキレン基、ア
リーレン基または二価のヘテロ環基を表す。m1、m
2、n1は0、1であり、これらは同時に0になること
はない。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なジスルフィド
化合物およびそれを用いたハロゲン化銀感光材料に関
し、特に、より少ない添加量でカブリを低下させ、かつ
耐擦傷性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】熱現像処理法を用いて写真画像を形成す
る熱現像感光材料は、例えば、米国特許第315290
4号、同第3457075号、およびD.MorganとB.Shel
yによる「熱によって処理される銀システム(Thermally
Processed Silver Systems)」(Imaging Process
es and Materials, Neblette第8版、Sturge、V.Wal
worth、A.Shepp編集、第2頁、1969年)に開示され
ている。
【0003】このような熱現像感光材料は、還元可能な
銀塩(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例えば
ハロゲン化銀)、および還元剤を通常(有機)バインダ
ーマトリックス中に分散した状態で含有している。熱現
像感光材料は常温では安定であるが、露光後高温(例え
ば、80℃以上)に加熱した場合に還元可能な銀源(酸
化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を
通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光で発生し
た潜像の触媒作用によって促進される。露光領域中の有
機銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提供し、
これは非露光領域と対照をなし、画像の形成がなされ
る。この銀画像の銀の色調を制御する色調剤が感材中に
必要により用いられる。このような画像形成システムに
おいてはカブリが生じやすい。
【0004】従来のカブリ防止技術として最も有効なカ
ブリ防止剤としては水銀イオンが知られている。感光材
料中にカブリ防止剤として水銀化合物を使用することに
ついては、例えば、米国特許第3589903号に開示
されている。しかし、水銀化合物は環境的に好ましくな
い。これまでに種々の非水銀カブリ防止剤が開発、検討
されてきたが、そのなかでもポリハロゲン化合物(例え
ば米国特許第3874946号、同第4756999
号、同第5340712号、欧州特許第605981A
1号、同第622666A1号、同第631176A1
号、特公昭54−165号、特開平7−2781号に記
載されている化合物)が良好なカブリ防止効果を示して
いる。
【0005】しかしながら、これらのポリハロゲン化合
物は色調剤としてフタラジノンを用いた感光材料に使用
すると銀の色調を著しく悪化させるという問題があり、
また、所望とするカブリ防止効果を得るために添加量を
増やすと感光材料の感度が低下しやすく感度とカブリ防
止効果のバランスを取るのが難しいという問題があり、
改善が必要であった。
【0006】最近になって色調剤としてフタラジノンを
用いた感光材料でも銀色調への悪影響がない非水銀カブ
リ防止剤として一連のジスルフィド化合物が見出され
た。これらジスルフィド化合物はポリハロゲン化合物に
比べて感度とカブリ防止効果のバランスが取りやすい反
面、カブリ防止効果を引き出すために必要な添加量が比
較的多く不経済である点と、添加量の増加にともない感
光材料の耐擦傷性が低下する問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は新規な
ジスルフィド化合物を提供することである。本発明のも
う一つの課題はカブリが低く、銀色調の悪化がなく、か
つ耐擦傷性の向上したハロゲン化銀感光材料、特に熱現
像感光材料を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記の手段
により達成できた。 (1) 一般式(I)で表される化合物を少なくとも一
種含有することを特徴とするハロゲン化銀感光材料。
【0009】
【化6】
【0010】[一般式(I)中、Z1はハロゲン化銀へ
の吸着促進基を表す。Z2はハロゲン化銀への吸着促進
基または水素原子を表す。L1およびL2は各々連結基を
表し、A1およびA2は各々アルキレン基、アリーレン基
または二価のヘテロ環基を表す。A1とA2、L1とL2
よびZ1とZ2は各々同一であっても異なっていてもよ
い。m1、m2およびn1は各々0または1を表す。た
だしm1+m2+n1≧1である。] (2) さらに一般式(II)で表される化合物を少なく
とも一種含有する上記(1)に記載のハロゲン化銀感光
材料。
【0011】
【化7】
【0012】[一般式(II)中、Qはアルキル基、アリ
ール基、またはヘテロ環基を表し、X 1およびX2はそれ
ぞれハロゲン原子を表す。Wは水素原子または電子吸引
性基を表す。Yは−C(=O)−、−SO−、または−
SO2−を表す。rは0または1を表す。] (3) 一般式(I)で表される化合物が、一般式(I
−a)で表される化合物である上記(1)または(2)
に記載のハロゲン化銀感光材料。
【0013】
【化8】
【0014】[一般式(I−a)中、Z1はハロゲン化
銀への吸着促進基を表す。A1はアルキレン基、アリー
レン基または二価のヘテロ環基を表す。L1は連結基を
表す。m1は0または1を表す。] (4) 一般式(I−a)で表される化合物が、一般式
(I−b)で表される化合物である上記(3)に記載の
ハロゲン化銀感光材料。
【0015】
【化9】
【0016】[一般式(I−b)中、Z3はイミド銀形
成可能なアゾール類から誘導される一価の基、芳香環メ
ルカプタンから誘導される一価の基、またはヘテロ環メ
ルカプタンから誘導される一価の基を表す。L1は連結
基を表す。m1は0または1を表す。] (5) 一般式(I−b)で表される化合物が、一般式
(I−c)で表される化合物である上記(4)に記載の
ハロゲン化銀感光材料。
【0017】
【化10】
【0018】[一般式(I−c)中、Z4はベンゾトリ
アゾリル基、メルカプトトリアゾリルアリール基、メル
カプトテトラゾリルアリール基またはメルカプトチアジ
アゾリル基を表す。L3は−CO−、−SO2−または−
NHCO−を表す。] (6) (a)還元可能な銀塩、(b)還元剤、(c)
光触媒および(d)バインダーを含有する熱現像感光材
料である上記(1)〜(5)のいずれかに記載のハロゲ
ン化銀感光材料。 (7) レーザー露光用である上記(1)〜(6)のい
ずれかに記載のハロゲン化銀感光材料。 (8) 上記(5)に記載の一般式(I−c)で表され
る新規なジスルフィド化合物。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のハロゲン化銀感光材料は、好ましくは熱
現像感光材料であり、一般式(I)で表される化合物を
含有する。一般式(I)で表される化合物を含有させる
ことによって、耐擦傷性を良好にしたままで、カブリの
低減を図ることができる。またフタラジノンを色調剤に
用いても銀色調が悪化せず、感度等の写真性能の劣化が
ない。
【0020】まず、一般式(I)について詳細に説明す
る。一般式(I)中、A1、A2はアルキレン基、アリー
レン基または二価のヘテロ環基を表す。
【0021】A1、A2で表されるアルキレン基は直鎖、
分岐または環状であってもよく、好ましくは炭素数1〜
30のものであり、より好ましくは炭素数1〜15のも
のであり、更に好ましくは炭素数1〜8のものであり、
例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、
1,2−プロピレン基、1,4−シクロヘキシレン基な
どが挙げられる。
【0022】A1、A2で表されるアリーレン基は、単環
または縮環していてもよく、好ましくは炭素数6〜30
の単環または二環のアリール基(例えばフェニレン基、
ナフチレン基)であり、より好ましくはフェニレン基、
ナフチレン基であり、更に好ましくはフェニレン基であ
る。
【0023】A1、A2で表される二価のヘテロ環基とし
て好ましくは、窒素原子を一つ以上含む炭素数3〜29
のヘテロ環から誘導される基であり、ヘテロ環として、
より好ましくは窒素原子を一つ以上含む炭素数4〜19
の単環または縮環の芳香族ヘテロ環であり、更に好まし
くは炭素数5〜15の単環または縮環の芳香族ヘテロ環
であり、例えば、ピリジン、キノリン、フタラジン、ピ
リダジン、キナゾリン、ピリミジン、イミダゾール、ベ
ンズイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラジ
ン、ピロール、トリアゾール、チアジアゾール、オキサ
ジアゾール、オキサゾール、チアゾール、ベンズチアゾ
ール、ベンズオキサゾールなどが挙げられる。
【0024】A1、A2で表される2価のヘテロ環基中の
ヘテロ環として好ましくは、ピリジン、キノリン、フタ
ラジン、ピリダジン、キナゾリン、ピリミジン、ピラジ
ン、イミダゾール、ベンズイミダゾールであり、より好
ましくは、ピリジン、キノリン、フタラジン、ピリダジ
ン、キナゾリン、ピリミジン、ピラジンであり、更に好
ましくは、ピリジン、キノリンである。
【0025】A1、A2で表されるアルキレン基、アリー
レン基または2価のヘテロ環基は置換基を有していても
よい。
【0026】A1、A2がアルキレン基の場合、置換基と
しては、例えばアルケニル基(好ましくは炭素数2〜2
0、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭
素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニ
ル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル
基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数
2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えば
プロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、
アラルキル基(好ましくは炭素数7〜30であり、より
好ましくは炭素数7〜20であり、更に好ましくは7〜
12であり、例えば、ベンジル、フェネチルなどが挙げ
られる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、
より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数
6〜12であり、例えばフェニル基、p−メチルフェニ
ル、ナフチルなどが挙げられる。)、アミノ基(好まし
くは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、
特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベン
ジルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ま
しくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜1
2、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキ
シ、エトキシ、ブトキシなどが挙げられる。)、アリー
ルオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましく
は炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であ
り、例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシなどが
挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭
素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホ
ルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシ
カルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好まし
くは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12で
あり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル
などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基
(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7
〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えば
フェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシ
ルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましく
は炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であ
り、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げら
れる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜2
0、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭
素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイ
ルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル
アミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは
炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であ
り、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられ
る。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましく
は炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特
に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオ
キシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニ
ルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましく
は炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であ
り、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニ
ルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好
ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜1
6、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスル
ファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファ
モイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好まし
くは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、
特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモ
イル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジエチルカル
バモイル、N−フェニルカルバモイルなどが挙げられ
る。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、よ
り好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1
〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられ
る。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、
より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数
1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼン
スルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ま
しくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜1
6、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレ
イド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げら
れる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭
素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フ
ェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ
基、ハロゲン原子(例えば弗素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル
基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒド
ラジノ基、ヘテロ環基(例えばイミダゾリル、ピリジ
ル、フリル、ピペリジル、モルホリノなどが挙げられ
る。)などが挙げられる。
【0027】A1、A2がアリーレン基、あるいは2価の
ヘテロ環基の場合、置換基としては、A1、A2がアルキ
レン基である場合に挙げた置換基や、その他にアルキル
基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数
1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えば
メチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチ
ル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シ
クロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが
挙げられる。)が挙げられる。
【0028】置換基として好ましくは、アルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
シルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル
アミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホ
ニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ウ
レイド基、リン酸アミド基、ヒドロキシ基、ハロゲン原
子、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基であり、より
好ましくは、アルキル基、アラルキル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカ
ルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ
基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、ヒドロキシ基、
ハロゲン原子、シアノ基であり、更に好ましくは、アル
キル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド
基、ハロゲン原子である。
【0029】これらの置換基は更に置換されていてもよ
い。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異な
っていてもよい。
【0030】A1とA2は同一であっても異なっていても
よい。
【0031】A1、A2として好ましくはフェニレン基、
ナフチレン基、ピリジンジイル基、キノリンジイル基で
あり、より好ましくはフェニレン基、ナフチレン基であ
り、更に好ましくはフェニレン基である。
【0032】L1、L2は連結基を表す。
【0033】L1、L2で表される連結基としてはC、
N、S、Oのうち少なくとも一種を含む原子または原子
団である。具体的には、例えば−O−、−S−、−N
(R)−(Rは水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール
基、ヘテロ環基を表す。)、−N=、−CO−、−SO
2−などの単独またはこれらの組み合わせから成るもの
である。これらは更に置換基で置換されていてもよい。
置換基としてはA1、A2で述べたものが挙げられる。
【0034】L1とL2は同一であっても異なっていても
よい。
【0035】L1とL2として好ましくは−CON(R)
−、−SO2N(R)−、−N(R)CON(R)−
(Rは水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテ
ロ環基を表す。)であり、より好ましくは−CON
(R)−、−SO2N(R)−である。
【0036】Z1、Z2はハロゲン化銀への吸着促進基を
表す。
【0037】Z1、Z2で表されるハロゲン化銀への吸着
促進基としては、環状または鎖状のチオエーテルから誘
導される基(例えば、ジメチルスルフィド、メチルエチ
ルスルフィド、メチルフェニルスルフィド、チアクラウ
ンエーテル類などから誘導される基が挙げられる。)、
脂肪族メルカプタンから誘導される基(例えば、メチル
メルカプタン、プロピルメルカプタンなどから誘導され
る基が挙げられる。)、芳香族メルカプタンから誘導さ
れる基(例えば、チオフェノール、チオナフトールなど
から誘導される基が挙げられる。)、環状または鎖状の
チオアミドから誘導される基、環状または鎖状のチオウ
レイドから誘導される基、ヘテロ環メルカプタンから誘
導される基(−SH基が結合した炭素原子の隣が窒素原
子の場合はこれと互変異性体の関係にある環状チオアミ
ド基と同義であり、この基の具体例は上に列挙したもの
と同じである。)、イミド銀形成可能なアゾールから誘
導される基、含窒素芳香環4級塩から誘導される基(例
えば、N−メチルピリジニウム塩、N−エチルキノリニ
ウム塩などから誘導される基が挙げられる。)などであ
り、好ましくはチオアミド、チオウレイド、芳香族メル
カプタン、ヘテロ環メルカプタンまたはイミド銀形成可
能なアゾールから誘導される基であり、より好ましくは
芳香族メルカプタン、ヘテロ環メルカプタンまたはイミ
ド銀形成可能なアゾールから誘導される基であり、更に
好ましくはヘテロ環メルカプタンまたはイミド銀形成可
能なアゾールから誘導される基である。
【0038】Z1、Z2のとして挙げられるヘテロ環メル
カプタンから誘導される基、イミド銀形成可能なアゾー
ルから誘導される基の具体例としては、メルカプトテト
ラゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾー
ル、2−メルカプト−1,3,4−オキサジアゾール、
2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メ
ルカプトイミダゾール、2−メルカプト−1,3−オキ
サゾール、2−メルカプト−1,3−チアゾール、2−
メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズ
オキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−
メルカプトピリジン、2−メルカプトピリミジン、メル
カプトトリアジンのようなヘテロ環メルカプタンから誘
導される基、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、テト
ラゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、イミダ
ゾール、テトラザインデン、インダゾール、プリンのよ
うなイミド銀形成可能なアゾールから誘導される基が挙
げられ、これらの中でZ1、Z2のとして好ましくは、メ
ルカプトテトラゾール、3−メルカプト−1,2,4−
トリアゾール、2−メルカプト−1,3,4−オキサジ
アゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプ
トベンズオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、2−メルカプトピリミジン、メルカプトトリアジ
ン、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、テトラゾール
から誘導される基であり、より好ましくは、メルカプト
テトラゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾ
ール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、
2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベ
ンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾールか
ら誘導される基であり、更に好ましくは、メルカプトテ
トラゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾ
ール、ベンゾトリアゾールから誘導される基である。
【0039】これらは更に適当な置換基で置換されてい
てもよい。置換基としてはA1、A2の置換基として述べ
たものが挙げられる。
【0040】また、Z1、Z2として上記のヘテロ環メル
カプタンから誘導される基が置換されたアリール基も好
ましく、例えばメルカプトテトラゾリルフェニル基、メ
ルカプトトリアゾリルフェニル基等が好ましいものとし
て挙げられ、特に、メルカプトテトラゾリルフェニル基
が好ましい。
【0041】Z1とZ2は同一であっても異なっていても
よい。
【0042】m1、m2、n1は0または1であり、こ
れらは同時に0になることはない。すなわち、m1+m
2+n1≧である。
【0043】一般式(I)で表される化合物のうち、好
ましくは一般式(I−a)で表される化合物である。
【0044】
【化11】
【0045】一般式(I−a)中、Z1はハロゲン化銀
への吸着促進基を表す。A1、L1は一般式(I)と同義
のものである。m1は0または1を表す。
【0046】一般式(I−a)で表される化合物のう
ち、より好ましくは一般式(I−b)で表される化合物
である。
【0047】
【化12】
【0048】一般式(I−b)中、Z3はイミド銀形成
可能なアゾール類、芳香環メルカプタン、またはヘテロ
環メルカプタンから誘導される基を表す。L1は連結基
を表す。m1は0または1を表す。
【0049】一般式(I−b)で表される化合物のう
ち、より好ましくは一般式(I−c)で表される化合物
である。
【0050】
【化13】
【0051】一般式(I−c)中、Z4はベンゾトリア
ゾリル基、メルカプトトリアゾリルアリール基、メルカ
プトテトラゾリルアリール基またはメルカプトチアジア
ゾリル基を表す。L3は−CO−、−SO2−、−NHC
O−を表す。
【0052】以下に一般式(I)で表される化合物の具
体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0053】
【化14】
【0054】
【化15】
【0055】
【化16】
【0056】
【化17】
【0057】
【化18】
【0058】
【化19】
【0059】
【化20】
【0060】
【化21】
【0061】上記化合物は可能な場合には塩の形で使用
してもよい。
【0062】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、通常のジスルフィド化合物を合成する方法が適用で
き、またジスルフィド誘導体を原料にして置換基を導入
することによっても合成できる。
【0063】ジスルフィド骨格を合成するには、メルカ
プタン化合物を合成し、それを過酸化水素、空気酸化な
どで酸化してジスルフィドにする方法が一般的である。
その他にアリールジスルフィド化合物合成では、電子吸
引性置換基(ニトロ基、パーフルオロアルキル基など)
と求核置換反応で脱離基となり得る置換基(ハロゲン原
子など)の両方を持つ芳香環のNaS−SNaなどによ
る求核置換反応で直接合成する方法も有用である。
【0064】原料として用いるアルキル、アリール或い
はヘテロ環メルカプタン類の合成法としては、例えばア
ルキル、アリールメルカプタンについては新実験化学講
座(丸善)14−III、8章8−1、ORGANIC FUNCTION
AL GROUP PREPARATIONS(Sandler,Karo, ACADEMIC
PRESS New York and Rondon)I-Chapt.18あるいはT
HE CHEMISTRY OF FUNCTIONAL GROUPS(Patai, JON
E WILLY&SONS)"The Chemistry of the thiol gr
oup"Chapt4.に記載のあるような種々の方法が知られて
おり、ヘテロ環メルカプタンについては、Comprehensiv
e Heterocyclic Chemistry , Pergamaon Press , 1984
やHeterocyclic Compounds , John Wiley and Sons , V
ol.1〜9 , 1950-1967等に記載のあるような種々の方法
が知られている。
【0065】ハロゲン化銀への吸着促進基として有用な
芳香族メルカプト化合物、ヘテロ環メルカプト化合物に
ついては上記のメルカプタン類の合成法を利用できる。
ベンゾトリアゾール類についてもComprehensive Hetero
cyclic Chemistry , Pergamaon Press , 1984やHeteroc
yclic Compounds , John Wiley and Sons , Vol.1〜9,
1950-1967等に記載のあるような種々の方法が利用でき
る。
【0066】これらジスルフィド化合物とハロゲン化銀
吸着促進化合物の連結については、予めジスルフィド、
吸着促進化合物それぞれを合成する際に連結の足掛かり
となる官能基(例えば、アミノ基、エステル基、ウレタ
ン基、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸エステル
基、スルホ基)を導入しておいた上で有機合成上、一般
的な方法でアミド、スルホンアミド、ウレイド、エステ
ルなどの形で連結することが可能である。
【0067】次に本発明の一般式(I)で表される化合
物の代表的合成例を以下に示す。
【0068】合成例1 化合物I−1の合成 (1)3−アミノアセトアニリドの合成 還元鉄粉末111.7g(2モル)、塩化アンモニウム
10.7g(0.2モル)、水100mlを2リットル
3つ口フラスコに入れ120℃のオイルバスで15分
間、加熱した。反応物にイソプロピルアルコール900
mlを加え、更に15分間加熱還流させた。3−ニトロ
アセトアニリド72g(0.4モル)を反応物に徐々に
加え、添加終了後、1時間加熱還流を続けた。反応液を
放冷後、セライト濾過して不溶物をろ別し、反応液を濃
縮、エタノールから再結晶を行い目的とするアミノ体を
52g(0.34モル)得た。収率86.5%
【0069】(2)1−(3−アセチルアミノフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾールの合成 3−アミノアセトアニリド45g(0.3モル)をアセ
トン300mlに溶解し、5℃以下に氷冷・攪拌下二硫
化炭素120ml、トリエチルアミン120mlを順次
加えた。ジシクロヘキシルカルボジイミド41.8g
(0.3モル)をアセトン300mlに溶かした溶液を
この混合溶液に温度を5℃以下に保ったまま滴下した。
滴下終了後、10℃以下にて2時間攪拌を続け、更に室
温で一晩放置した。析出物をろ別し、得られた溶液を濃
縮し、残差に酢酸エチル250mlを加えて更に析出物
をろ別し、得られた液を濃縮して次の反応にそのまま用
いた。
【0070】上記で得られた生成物に水600ml、エ
タノール270ml、アジ化ナトリウム21.5g
(0.33モル)を加え4時間加熱還流した。放冷後、
不溶物をろ別し、得られた溶液を氷冷しながら6M塩酸
を加えてpH2にした。析出物をろ取して目的とするメ
ルカプトテトラゾールを38.8g(0.165モル)
得た。収率55%
【0071】(3)1−(3−アミノフェニル)−5−
メルカプトテトラゾール塩酸塩の合成 1−(3−アセチルアミノフェニル)−5−メルカプト
テトラゾール37.6g(0.16モル)を250ml
の10%水酸化ナトリウム溶液に添加し、2時間、80
℃で加熱・攪拌した。反応液を氷冷しながら濃塩酸を加
えて系内を塩酸酸性にし、反応液を濃縮して一晩静置し
た。析出物をろ別して目的とするアニリン塩酸塩を2
9.4g(0.13モル)得た。収率80%
【0072】(4)1−(3−フェノキシカルボニルア
ミノフェニル)−5−メルカプトテトラゾールの合成 1−(3−アミノフェニル)−5−メルカプトテトラゾ
ール塩酸塩23g(0.1モル)をジメチルアセトアミ
ド300mlに溶解し、ピリジン31.1ml(0.4
モル)を加えた後、10℃以下に冷却した。反応液を1
0℃以下に保ったままクロロ炭酸フェニル15.7g
(0.1モル)を滴下した。滴下終了後、反応液を一晩
放置した。反応液を氷水にあけ濃塩酸を加えpHを4に
した後酢酸エチル1lを加えて抽出を行い有機層を集め
た。有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し
たところ内容物が固化した。少量の酢酸エチルを加え再
結晶を行い目的物を23.8g(0.076モル)得
た。収率76%
【0073】(5)化合物I−1の合成 2,2’−ジチオアニリン2.5g(0.01モル)、
1−(3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)−5
−メルカプトテトラゾール6.3g(0.02モル)と
イミダゾール2.7g(0.04モル)をジメチルホル
ムアミド50mlに溶解し、反応液を60℃に加温して
1日反応させた。反応液を氷水にあけ、濃塩酸を加えて
pHを5にしたところ析出物が得られた。析出物をろ
取、水洗、乾燥した後、ジメチルホルムアミド/メタノ
ールにて再結晶を行い目的とする化合物I−1を 3.
2g(0.0046 モル)得た。収率46% 融点2
09−213℃(分解)
【0074】合成例2 化合物I−7の合成 4,4’−ジチオアニリン2.5g(0.01モル)、
1−(3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)−5
−メルカプトテトラゾール6.3g(0.02モル)と
イミダゾール2.7g(0.04モル)をジメチルホル
ムアミド50mlに溶解し、反応液を60℃に加温して
1日反応させた。反応液を氷水にあけ、濃塩酸を加えて
pHを5にしたところ析出物が得られた。析出物をろ
取、水洗、乾燥した後、ジメチルホルムアミド/メタノ
ールにて再結晶を行い目的とする化合物I−7を2.9
g(0.0042モル)得た。収率42% 融点243
−247℃(分解)
【0075】合成例3 化合物I−2の合成 (1)ベンゾトリアゾール−5−スルホン酸ナトリウム
の合成 1lの3つ口フラスコに還元鉄粉末144g、水500
mlと濃塩酸10.6ml(0.12モル)を入れ、窒
素雰囲気下90℃に加熱した。2−ニトロアニリン−4
−スルホン酸ナトリウム144.1g(0.6モル)を
加熱している反応液に徐々に加え、添加終了後そのまま
1時間反応させた。反応液を60℃まで冷ました後、水
酸化ナトリウム水溶液(5.3g(0.132モル)を
水20mlに溶解したもの)を滴下した。反応液をセラ
イト濾過し、不溶物を除去した後、濃塩酸170ml
(1.92モル)を加え、反応液を10℃に冷却し、亜
硝酸ナトリウム水溶液(45.5g(0.66モル)を
水100mlに溶解したもの)滴下した。反応液を室温
で3時間反応させた後、10℃以下に冷却し、水酸化ナ
トリウム60g(1.5モル)を徐々に加え、更に塩化
ナトリウムを反応液に溶解しなくなるまで加えた。余分
の塩化ナトリウムをろ別し、反応液を1日静置すると析
出物が得られた。析出物をろ取し、約1lのメタノール
に溶解し、活性炭を加えて1時間攪拌した。活性炭をろ
別し、溶液を濃縮し固形物を得、アセトンにて再結晶す
ることにより目的とするスルホン酸ナトリウムを52.
7g(0.24モル)得た。収率39.7%
【0076】(2)1−エトキシカルボニル−5−クロ
ロスルホニルベンゾトリアゾールの合成 ベンゾトリアゾール−5−スルホン酸ナトリウム11.
1g(0.05モル)をアセトニトリル50mlに懸濁
させ、トリエチルアミン9.1ml(0.065モル)
を加えた。混合液を30℃に加温、15分間攪拌した
後、氷冷し系内を10℃以下に保ちながらクロロ炭酸エ
チル6.0ml(0.0625モル)を加えた。反応液
を徐々に室温に戻し2時間反応を続けた後、再度氷冷し
て系内を10℃以下に保ちながらオキシ塩化リン19.
2g(0.125モル)を加えた。反応液にジメチルア
セトアミド4mlを加え、10℃以下のまま2時間反応
させた。反応液に水を260ml加え、析出物をろ取
し、得られた析出物を塩化メチレンに溶解、溶液を硫酸
マグネシウムにて乾燥・濃縮して目的とするスルホニル
クロリドを5.2g(0.018モル)得た。収率3
5.8%
【0077】(3)化合物I−2の合成 2,2’−ジチオアニリン1g(4ミリモル)をアセト
ニトリル5mlに溶解し、ピリジン0.6ml(8ミリ
モル)を加えた後、1−エトキシカルボニル−5−クロ
ロスルホニルベンゾトリアゾール2.3g(8ミリモ
ル)を添加した。反応液を一晩放置した後、反応液を水
にあけ、酢酸エチルを加えて抽出・水洗・濃縮し、得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/
ヘキサン=1/1)に展開・精製して目的とする化合物
I−2を0.9g(1.5ミリモル)得た。収率37%
融点248−251℃(分解)
【0078】合成例4 化合物I−5の合成 4,4’−ジチオアニリン1g(4ミリモル)をアセト
ニトリル5mlに溶解し、ピリジン0.6ml(8ミリ
モル)を加えた後、1−エトキシカルボニル−5−クロ
ロスルホニルベンゾトリアゾール2.3g(8ミリモ
ル)を添加した。反応液を一晩放置した後、反応液を水
にあけ、酢酸エチルを加えて抽出・水洗・濃縮し、得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/
ヘキサン=1/1)に展開・精製して目的とする化合物
I−5を0.8g(1.3ミリモル)得た。収率33%
ガラス状物質
【0079】合成例5 化合物I−9の合成 2,2’−ジチオアニリン10g(0.04モル)、ベ
ンゾトリアゾール−5−カルボン酸フェニルエステル2
1.2g(0.0886モル)とイミダゾール6.03
g(0.0886モル)をアセトニトリル50mlに溶
解し、窒素雰囲気下5時間加熱還流させた。反応液を室
温で1晩放置し、析出物をろ別、メタノールで洗浄、乾
燥した後にジメチルホルムアミド/メタノールにて再結
晶を行い目的とする化合物I−9を6.7g(0.01
24モル)得た。収率31.1%融点260℃以上
【0080】合成例6 化合物I−3の合成 4,4’−ジチオアニリン10g(0.04モル)、ベ
ンゾトリアゾール−5−カルボン酸フェニルエステル2
1.2g(0.0886モル)とイミダゾール6.03
g(0.0886モル)をアセトニトリル80mlに溶
解し、窒素雰囲気下6時間加熱還流させた。反応液を室
温で1晩放置し、析出物をろ別、アセトニトリルで洗
浄、乾燥した後にジメチルホルムアミド/メタノールに
て再結晶を行い目的とする化合物I−28を4.2g
(0.0078モル)得た。収率19.4% 融点26
0℃以上
【0081】本発明の一般式(I)で表される化合物は
感光性層でも非感光性層でも添加することができる。添
加層として好ましくは感光性層である。
【0082】本発明の一般式(I)で表される化合物は
所望の目的により異なるが、Ag1モル当たりの添加量
で示して10-4〜1モル/Ag、好ましくは10-3
0.3モル/Ag、更に好ましくは10-3〜0.1モル
/Ag添加することが好ましい。また一般式(I)の化
合物は一種のみを用いても二種以上を併用してもよい。
【0083】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方法で
添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手段
(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、
コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)で行
われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を用い
てもよい。
【0084】一般式(I)で表される化合物のなかで、
一般式(I−c)で表される化合物は新規化合物であ
り、ハロゲン化銀感光材料用のカブリ防止剤等としての
用途のほか、抗菌・抗カビ剤や殺菌剤等への用途が有望
と考えられる。
【0085】本発明では、一般式(I)で表される化合
物とともに一般式(II)で表される化合物を用いること
が好ましい。
【0086】一般式(II)について詳細に説明する。Q
はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。Q
で表されるアリール基は、単環または縮環していてもよ
く、好ましくは炭素数6〜30の単環または二環のアリ
ール基(例えばフェニル、ナフチル等)であり、より好
ましくはフェニル基、ナフチル基であり、更に好ましく
はフェニル基である。
【0087】Qで表されるヘテロ環基は、N、Oまたは
Sの少なくとも一つの原子を含む3ないし10員の飽和
もしくは不飽和のヘテロ環基であり、これらは単環であ
っても良いし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。
【0088】ヘテロ環基として好ましくは、縮合環を有
していてもよい5ないし6員の不飽和ヘテロ環基であ
り、より好ましくは縮合環を有していてもよい5ないし
6員の芳香族ヘテロ環基である。更に好ましくは窒素原
子を含む縮合環を有していてもよい5ないし6員の芳香
族ヘテロ環基であり、特に好ましくは窒素原子を1ない
し4原子含む縮合環を有していてもよい5ないし6員の
芳香族ヘテロ環基である。
【0089】ヘテロ環基の具体例としては、例えばピロ
リジン、ピペリジン、ピペラジン、モルフォリン、チオ
フェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾー
ル、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ト
リアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、
プリン、チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリ
ン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾ
リン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナン
トロリン、フェナジン、テトラゾール、チアゾール、オ
キサゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾー
ル、ベンズチアゾール、ベンズセレナゾール、インドレ
ニン、テトラザインデンなどから誘導される一価の基が
挙げられる。ヘテロ環として好ましくは、イミダゾー
ル、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピ
リダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、イ
ンダゾール、プリン、チアジアゾール、オキサジアゾー
ル、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリ
ン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジ
ン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、チ
アゾール、オキサゾール、ベンズイミダゾール、ベンズ
オキサゾール、ベンズチアゾール、インドレニン、テト
ラザインデンであり、より好ましくはイミダゾール、ピ
リジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾ
ール、トリアジン、チアジアゾール、オキサジアゾー
ル、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリ
ン、キナゾリン、シンノリン、テトラゾール、チアゾー
ル、オキサゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサ
ゾール、ベンズチアゾール、テトラザインデンであり、
更に好ましくはイミダゾール、ピリジン、ピリミジン、
ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、チ
アジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、
キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、テトラゾー
ル、チアゾール、ベンズイミダゾール、ベンズチアゾー
ルであり、特に好ましくはピリジン、チアジアゾール、
キノリン、ベンズチアゾールである。
【0090】Qで形成されるアリール基およびヘテロ環
基は−(Y)r −CW(X1 )(X2 )の他に置換基を
有していても良く、置換基としては、例えばアルキル基
(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1
〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメ
チル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−
ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、n−オク
チル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられ
る。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、よ
り好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2
〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3
−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好
ましくは炭素数2〜20、より好ましくは2〜12、特
に好ましくは2〜8であり、例えばプロパルギル、3−
ペンチニル等が挙げられる。)、アリール基(好ましく
は炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特
に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、
p−メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)、
アミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは
炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、
例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチ
ルアミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられる。)、ア
ルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましく
は炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であ
り、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシなどが挙げら
れる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜2
0、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭
素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2−ナフ
チルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましく
は炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特
に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、
ベンゾイル、ホルミル、ピバロイル等が挙げられ
る。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2
〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましく
は炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、
エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオ
キシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好
ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜1
0であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げ
られる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜2
0、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭
素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオ
キシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましく
は炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特
に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルア
ミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコ
キシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、
より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数
2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなど
が挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基
(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7
〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えば
フェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられ
る。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭
素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、
ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スル
ファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好まし
くは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12で
あり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、
ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなど
が挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数
1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好まし
くは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチ
ルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカル
バモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ま
しくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜1
6、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチ
ルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチ
オ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素
数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例
えばフェニルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基
(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1
〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば
メシル、トシル、フェニルスルホニル、などが挙げられ
る。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、
より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数
1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼン
スルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ま
しくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜1
6、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレ
イド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げら
れる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭
素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フ
ェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ
基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ
基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、ス
ルフィノ基、ヒドラジノ基、ヘテロ環基(例えばイミダ
ゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノな
どが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置換基
は更に置換されていてもよい。また、置換基が二つ以上
ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
【0091】置換基として好ましくはアルキル基、アル
ケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、ア
シルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリー
ルオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、ス
ルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、ウレ
イド基、リン酸アミド基、ハロゲン原子、シアノ基、ス
ルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヘテロ環基であ
り、より好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルアミノ基、
アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボ
ニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、ウレイド基、リン酸アミド基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヘテロ環基であり、
更に好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシル基、アシルアミノ基、ス
ルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル
基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヘテロ環基で
あり、特に好ましくはアルキル基、アリール基、ハロゲ
ン原子である。
【0092】Qで表されるアルキル基は直鎖、分岐、ま
たは環状であってもよく、好ましくは炭素数1〜30の
ものであり、より好ましくは炭素数1〜15のものであ
り、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、3級オクチル基などが挙げられる。
【0093】Qで表されるアルキル基は−(Y)r−C
W(X1 )(X2 )の他に置換基を有していても良く、
置換基としては、Qがヘテロ環基、あるいはアリール基
の場合にとり得る置換基と同様なものが挙げられる。置
換基として好ましくは、アルケニル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシ
ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリール
オキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、ウレイド基、リン酸アミ
ド基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であ
り、より好ましくはアリール基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルア
ミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニ
ルアミノ基、ウレイド基、リン酸アミド基、ハロゲン原
子であり、更に好ましくはアリール基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ
基、ウレイド基、リン酸アミド基である。
【0094】これらの置換基は更に置換されていてもよ
い。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異な
っていてもよい。
【0095】Yは−C(=O)−、−SO−または−S
2 −を表し、好ましくは−C(=O)−、−SO2
であり、より好ましくは−SO2 −である。
【0096】rは、0または1を表し、好ましくは1で
ある。
【0097】X1 、X2 はハロゲン原子を表し、X1
2 で表されるハロゲン原子は同一または互いに異なっ
ていてもよくフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子であり、好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子であり、より好ましくは塩素原子、臭素原子であり、
特に好ましくは臭素原子である。
【0098】Wは水素原子または電子吸引性基を表す。
Wで表される電子吸引性基として好ましくは、σp値が
0.01以上の置換基であり、より好ましくは0.1以
上の置換基である。ハメットの置換基定数に関しては、
Journal of Medicinal Chemistry, 1973,Vol.16,N
o.11,1207-1216 等を参考にすることができる。電子吸
引性基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子(σ
p値:0.06)、塩素原子(σp値:0.23)、臭
素原子(σp値:0.23)、ヨウ素原子(σp値:
0.18))、トリハロメチル基(トリブロモメチル
(σp値:0.29)、トリクロロメチル(σp値:
0.33)、トリフルオロメチル(σp値:0.5
4))、シアノ基(σp値:0.66)、ニトロ基(σ
p値:0.78)、脂肪族・アリールもしくは複素環ス
ルホニル基(例えば、メタンスルホニル(σp値:0.
72))、脂肪族・アリールもしくは複素環アシル基
(例えば、アセチル(σp値:0.50)、ベンゾイル
(σp値:0.43))、アルキニル基(例えば、C≡
CH(σp値:0.23))、脂肪族・アリールもしく
は複素環オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボ
ニル(σp値:0.45)、フェノキシカルボニル(σ
p値:0.44))、カルバモイル基(σp値:0.3
6)、スルファモイル基(σp値:0.57)、などが
挙げられる。
【0099】Wは、好ましくは電子吸引性基であり、よ
り好ましくはハロゲン原子、脂肪族・アリールもしくは
複素環スルホニル基、脂肪族・アリールもしくは複素環
アシル基、脂肪族・アリールもしくは複素環オキシカル
ボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基であり、
特に好ましくはハロゲン原子である。ハロゲン原子の中
でも、好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であ
り、更に好ましくは塩素原子、臭素原子であり、特に好
ましくは臭素原子である。
【0100】一般式(II)で表される化合物のうち、好
ましくは一般式(II−a)で表される化合物である。
【0101】
【化22】
【0102】一般式(II−a)中、Qは一般式(II)に
おけるそれと同義であり、また好ましい範囲も同様であ
る。また、Qがとり得る置換基は一般式(II)における
Qがとり得る置換基と同義である。X1 、X2 、Y、W
はそれぞれ一般式(II)におけるそれらと同義であり、
また好ましい範囲も同様である。
【0103】一般式(II)で表される化合物のうち、よ
り好ましくは一般式(II−b)で表される化合物であ
る。
【0104】
【化23】
【0105】一般式(II−b)中、Qは一般式(II)に
おけるそれと同義であり、また好ましい範囲も同様であ
る。また、Qがとり得る置換基は一般式(II)における
Qがとり得る置換基と同義である。X1 、X2 、Wは一
般式(II)におけるそれらと同義であり、また好ましい
範囲も同様である。
【0106】以下に一般式(II)で表される化合物の具
体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0107】
【化24】
【0108】
【化25】
【0109】
【化26】
【0110】
【化27】
【0111】
【化28】
【0112】
【化29】
【0113】本発明の一般式(II)で表される化合物
は、Y=−SO−、−SO2 −の場合、(1)アリー
ル、或いはヘテロ環メルカプタンとα−ハロゲノ酢酸誘
導体、或いはα−ハロゲノ酢酸エステル誘導体等からα
−アリールチオ、或いはヘテロ環チオ酢酸酸誘導体を合
成し、(2)該当する酢酸誘導体を酸化・臭素化するこ
とによって合成することができる。また、特開平2−3
04059号等に記載されているように対応するスルフ
ィド誘導体を酸化・臭素化する方法や特開平2−264
754等に記載されているように対応するスルホン誘導
体をハロゲン化する方法を利用することもできる。
【0114】α−アリールチオ、或いはヘテロ環チオ酢
酸誘導体への変換は該当するメルカプタン化合物を塩基
性条件下α−ハロゲノ酢酸誘導体等と反応させることに
より合成することができる。
【0115】α−アリールチオ、或いはヘテロ環チオ酢
酸誘導体の酸化・ハロゲン化については例えば米国特許
3874946号、欧州特許公開第60598号等に記
載されているように次亜ハロゲン酸或いは、その塩の塩
基性水溶液へα−アリールチオ、或いはヘテロ環チオ酢
酸誘導体、或いはその塩を添加・反応させることにより
酸化・ハロゲン化を同時に行うことができる。また、α
−アリールチオ、或いはヘテロ環チオ酢酸誘導体を過酸
化水素などの酸化剤を用いて予めスルホキシド、或いは
スルホニル酢酸誘導体に変換した後にハロゲン化して合
成することもできる。
【0116】原料として用いるアルキル、アリール或い
はヘテロ環メルカプタン類の合成法としては、例えばア
ルキル、アリールメルカプタンについては新実験化学講
座(丸善)14−III 、8章8−1、ORGANIC FUNCTION
AL GROUP PREPARATIONS (Sandler,Karo, ACADEMIC PRES
S New York and Rondon)I-Chapt.18あるいはTHE CHEMIS
TRY OF FUNCTIONAL GROUPS(Patai, JONE WILLY&SON
S)"The Chemistry of the thiol group" Chapt4.に記
載のあるような種々の方法が知られており、ヘテロ環メ
ルカプタンについては、Comprehensive Heterocyclic C
hemistry , Pergamaon Press , 1984 やHeterocyclic C
ompounds , John Wiley and Sons , Vol.1〜9 , 1950-1
967 等に記載のあるような種々の方法が知られている。
【0117】Y=−C(=O)−の場合には(1)アセ
トフェノン、或いはカルボニル置換ヘテロ環誘導体を合
成し、(2)カルボニル化合物をα−ハロゲン化するこ
とによって合成できる。カルボニル化合物のα−ハロゲ
ン化については新実験化学講座(丸善)14−I、2章
などに記載されているような方法が利用できる。
【0118】r=0の場合は、トルエン、キシレン、あ
るいはメチル基を有するヘテロ環化合物のメチル化する
ことで合成できる。ハロゲン化の方法としては上記と同
様に新実験化学講座(丸善)14−I、2章などに記載
されているような方法が利用できる。
【0119】本発明の一般式(II)で表される化合物は
感光性層でも非感光性層でも添加することができる。添
加層として好ましくは感光性層である。
【0120】本発明の一般式(II)で表される化合物は
所望の目的により異なるが、Ag1モル当たりの添加量
で示して10-4〜1モル/Ag、好ましくは10-3
0.3モル/Ag、更に好ましくは10-3〜0.1モル
/Ag添加することが好ましい。また一般式(II)の化
合物は一種のみを用いても二種以上を併用してもよい。
【0121】本発明の本発明の一般式(II)で表される
化合物は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる
方法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化
手段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミ
ル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)
で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を
用いてもよい。
【0122】本発明のハロゲン化銀感光材料は、還元可
能な銀塩、還元剤、光触媒およびバインダーを含有する
熱現像感光材料であることが好ましく、以下熱現像感光
材料を中心にして説明する。
【0123】本発明の熱現像感光材料は、支持体上に一
またはそれ以上の層を有するものである。少なくとも一
層は光触媒として機能しうる物質を含まなければなら
ず、光触媒としてはハロゲン化銀が好ましい。このよう
な感光性ハロゲン化銀は後で述べるように感光性ハロゲ
ン化銀形成成分であってもよく、そしてさらに還元可能
な銀源として有機銀塩を含み、さらに還元剤(現像剤)
およびバインダー、ならびに色調剤、被覆助剤および他
の補助剤などの所望による追加の材料を含むことが好ま
しい。これらの成分を含む二層構成とするときは、第1
乳剤層(通常は支持体に隣接した層)中に有機銀塩およ
びハロゲン化銀を含み、第2層または両層中にいくつか
の他の成分を含まなければならない。しかし、全ての成
分を含む単一感光層および保護トップコートでなる二層
の構成も考えられる。多色感光性熱現像材料の構成は、
各色についてこれらの二層の組合せを含んでよく、ま
た、米国特許第4,708,928号に記載されているように単
一層内に全ての成分を含んでいてもよい。多染料多色感
光性熱現像写真材料の場合、各感光性層(乳剤層)は、
一般に、米国特許第4,460,681号に記載されているよう
に、各感光性層の間に官能性もしくは非官能性のバリア
ー層を使用することにより、互いに区別されて保持され
る。
【0124】本発明の熱現像感光材料は一方の面に感光
性ハロゲン化銀粒子を含む感光性層を有し、他方の面に
はいわゆるバッキング層(バック層)を有することが好
ましい。
【0125】本発明における感光性ハロゲン化銀の形成
方法は当業界ではよく知られており例えば、リサーチデ
ィスクロージャー1978年6月の第17029号、および米国特
許第3,700,458号に記載されている方法を用いることが
できる。本発明で用いることのできる具体的な方法とし
ては、調製された有機銀塩中にハロゲン含有化合物を添
加することにより有機銀塩の銀の一部を感光性ハロゲン
化銀に変換する方法、ゼラチンあるいは他のポリマー溶
液の中に銀供給化合物およびハロゲン供給化合物を添加
することにより感光性ハロゲン化銀粒子を調製し有機銀
塩と混合する方法を用いることができる。本発明におい
て好ましくは後者の方法を用いることができる。感光性
ハロゲン化銀の粒子サイズは、画像形成後の白濁を低く
抑える目的のために小さいことが好ましく具体的には0.
20μm以下、より好ましくは0.01μm以上0.15μm以下、
更に好ましくは0.02μm以上0.12μm以下がよい。ここ
でいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子が立方体ある
いは八面体のいわゆる正常晶である場合にはハロゲン化
銀粒子の稜の長さをいう。また、ハロゲン化銀粒子が平
板状粒子である場合には主表面の投影面積と同面積の円
像に換算したときの直径をいう。その他正常晶でない場
合、例えば球状粒子、棒状粒子等の場合には、ハロゲン
化銀粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。
【0126】ハロゲン化銀粒子の形状としては立方体、
八面体、平板状粒子、球状粒子、棒状粒子、ジャガイモ
状粒子等を挙げることができるが、本発明においては特
に立方体状粒子、平板状粒子が好ましい。平板状ハロゲ
ン化銀粒子を用いる場合の平均アスペクト比は好ましく
は100:1〜2:1、より好ましくは50:1〜3:1がよい。更
に、ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒子も好ま
しく用いることができる。感光性ハロゲン化銀粒子の外
表面の面指数(ミラー指数)については特に制限はない
が、分光増感色素が吸着した場合の分光増感効率が高い
{100}面の占める割合が高いことが好ましい。その割合
としては50%以上が好ましく、65%以上がより好ましく、
80%以上が更に好ましい。ミラー指数{100}面の比率は増
感色素の吸着における{111}面と{100}面との吸着依存性
を利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(1985年)に記
載の方法により求めることができる。感光性ハロゲン化
銀のハロゲン組成としては特に制限はなく、塩化銀、塩
臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩臭化銀、ヨウ化銀
のいずれであっても良いが、本発明においては臭化銀、
あるいはヨウ臭化銀を好ましく用いることができる。特
に好ましくはヨウ臭化銀であり、ヨウ化銀含有率は0.1
モル%以上40モル%以下が好ましく、0.1モル%以上20モル
%以下がより好ましい。粒子内におけるハロゲン組成の
分布は均一であってもよく、ハロゲン組成がステップ状
に変化したものでもよく、或いは連続的に変化したもの
でもよいが、好ましい例として粒子内部のヨウ化銀含有
率の高いヨウ臭化銀粒子を使用することができる。ま
た、好ましくはコア/シェル構造を有するハロゲン化銀
粒子を用いることができる。構造としては好ましくは2
〜5重構造、より好ましくは2〜4重構造のコア/シェル
粒子を用いることができる。
【0127】本発明の感光性ハロゲン化銀粒子は、ロジ
ウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウ
ム、コバルト、水銀または鉄から選ばれる金属の錯体を
少なくとも一種含有することが好ましい。これら金属錯
体は1種類でもよいし、同種金属および異種金属の錯体
を二種以上併用してもよい。好ましい含有率は銀1モル
に対し1ナノモルから10ミリモルの範囲が好ましく、10
ナノモルから100マイクロモルの範囲がより好ましい。
具体的な金属錯体の構造としては特開平7-225449号等に
記載された構造の金属錯体を用いることができる。コバ
ルト、鉄の化合物については六シアノ金属錯体を好まし
く用いることができる。具体例としては、フェリシアン
酸イオン、フェロシアン酸イオン、ヘキサシアノコバル
ト酸イオンなどが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。ハロゲン化銀中の金属錯体の含有量は均一
でも、コア部に高濃度に含有させてもよく、あるいはシ
ェル部に高濃度に含有させてもよく特に制限はない。
【0128】感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フ
ロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水
洗により脱塩することができるが本発明においては脱塩
してもしなくてもよい。
【0129】本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は
化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感
法としては当業界でよく知られているように硫黄増感
法、セレン増感法、テルル増感法を用いることができ
る。また金化合物や白金、パラジウム、イリジウム化合
物等の貴金属増感法や還元増感法を用いることができ
る。硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法に好まし
く用いられる化合物としては公知の化合物を用いること
ができるが、特開平7-128768号等に記載の化合物を使用
することができる。テルル増感剤としては例えばジアシ
ルテルリド類、ビス(オキシカルボニル)テルリド類、ビ
ス(カルバモイル)テルリド類、ジアシルテルリド類、ビ
ス(オキシカルボニル)ジテルリド類、ビス(カルバモイ
ル)ジテルリド類、P=Te結合を有する化合物、テルロカ
ルボン酸塩類、Te−オルガニルテルロカルボン酸エス
テル類、ジ(ポリ)テルリド類、テルリド類、テルロール
類、テルロアセタール類、テルロスルホナート類、P-Te
結合を有する化合物、含Teヘテロ環類、テルロカルボ
ニル化合物、無機テルル化合物、コロイド状テルルなど
を用いることができる。貴金属増感法に好ましく用いら
れる化合物としては例えば塩化金酸、カリウムクロロオ
ーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金
セレナイド、あるいは米国特許第2,448,060号、英国特
許第618,061号などに記載されている化合物を好ましく
用いることができる。還元増感法の具体的な化合物とし
てはアスコルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩
化第一スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラ
ジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン
化合物等を用いることができる。また、乳剤のpHを7以
上またはpAgを8.3以下に保持して熟成することにより還
元増感することができる。また、粒子形成中に銀イオン
のシングルアディション部分を導入することにより還元
増感することができる。
【0130】本発明の感光性ハロゲン化銀の使用量とし
ては有機銀塩1モルに対して感光性ハロゲン化銀0.01モ
ル以上0.5モル以下が好ましく、0.02モル以上0.3モル以
下がより好ましく、0.03モル以上0.25モル以下が特に好
ましい。別々に調製した感光性ハロゲン化銀と有機銀塩
の混合方法および混合条件については、それぞれ調製終
了したハロゲン化銀粒子と有機銀塩を高速攪拌機やボー
ルミル、サンドミル、コロイドミル、振動ミル、ホモジ
ナイザー等で混合する方法や、あるいは有機銀塩の調製
中のいずれかのタイミングで調製終了した感光性ハロゲ
ン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法等があるが、
本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限は
ない。
【0131】本発明のハロゲン化銀調製法としては、有
機銀塩の一部の銀を有機または無機のハロゲン化物でハ
ロゲン化するいわゆるハライデーション法も好ましく用
いられる。ここで用いる有機ハロゲン化物としては有機
銀塩と反応しハロゲン化銀を生成する化合物で有ればい
かなる物でもよいが、N-ハロゲノイミド(N-ブロモスク
シンイミドなど)、ハロゲン化4級窒素化合物(臭化テト
ラブチルアンモニウムなど)、ハロゲン化4級窒素塩とハ
ロゲン分子の会合体(過臭化臭化ピリジニウム)などが挙
げられる。無機ハロゲン化合物としては有機銀塩と反応
しハロゲン化銀を生成する化合物で有ればいかなる物で
もよいが、ハロゲン化アルカリ金属またはアンモニウム
(塩化ナトリウム、臭化リチウム、沃化カリウム、臭化
アンモニウムなど)、ハロゲン化アルカリ土類金属(臭化
カルシウム、塩化マグネシウムなど)、ハロゲン化遷移
金属(塩化第2鉄、臭化第2銅など)、ハロゲン配位子を有
する金属錯体(臭化イリジウム酸ナトリウム、塩化ロジ
ウム酸アンモニウムなど)、ハロゲン分子(臭素、塩素、
沃素)などがある。また、所望の有機無機ハロゲン化物
を併用しても良い。
【0132】本発明でハライデーションする際のハロゲ
ン化物の添加量としては有機銀塩1モル当たりハロゲン
原子として1ミリモル〜500ミリモルが好ましく、10ミリ
モル〜250ミリモルがさらに好ましい。
【0133】本発明に用いることのできる有機銀塩は、
光に対して比較的安定であるが、露光された光触媒(感
光性ハロゲン化銀の潜像など)および還元剤の存在下
で、80℃或いはそれ以上に加熱された場合に銀画像を
形成する銀塩である。有機銀塩は銀イオンを還元できる
源を含む任意の有機物質であってよい。有機酸の銀塩、
特に(炭素数が10〜30、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪カ
ルボン酸の銀塩が好ましい。配位子が4.0〜10.0の範囲
の錯安定度定数を有する有機または無機銀塩の錯体も好
ましい。銀供給物質は、好ましくは画像形成層の約5〜3
0重量%を構成することができる。好ましい有機銀塩はカ
ルボキシル基を有する有機化合物の銀塩を含む。これら
の例は、脂肪族カルボン酸の銀塩および芳香族カルボン
酸の銀塩を含むがこれらに限定されることはない。脂肪
族カルボン酸の銀塩の好ましい例としては、ベヘン酸
銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カ
プロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイ
ン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、リノール酸銀、酪酸銀
および樟脳酸銀、これらの混合物などを含む。
【0134】メルカプト基またはチオン基を含む化合物
の銀塩およびこれらの誘導体を使用することもできる。
これらの化合物の好ましい例としては、3-メルカプト-4
-フェニル-1,2,4-トリアゾールの銀塩、2-メルカプトベ
ンズイミダゾールの銀塩、2-メルカプト-5-アミノチア
ジアゾールの銀塩、2-(エチルグリコールアミド)ベン
ゾチアゾールの銀塩、S-アルキルチオグリコール酸(こ
こでアルキル基の炭素数は12〜22である)の銀塩などの
チオグリコール酸の銀塩、ジチオ酢酸の銀塩などのジチ
オカルボン酸の銀塩、チオアミドの銀塩、5-カルボキシ
ル-1-メチル-2-フェニル-4-チオピリジンの銀塩、メル
カプトトリアジンの銀塩、2-メルカプトベンズオキサゾ
ールの銀塩、米国特許第4,123,274号に記載の銀塩、例
えば3-アミノ-5-ベンジルチオ-1,2,4-チアゾールの銀塩
などの1,2,4-メルカプトチアゾール誘導体の銀塩、米国
特許第3,301,678号に記載の3-(3-カルボキシエチル)-4-
メチル-4-チアゾリン-2-チオンの銀塩などのチオン化合
物の銀塩を含む。さらに、イミノ基を含む化合物も使用
することができる。これらの化合物の好ましい例として
は、ベンゾトリアゾールの銀塩およびそれらの誘導体、
例えばメチルベンゾトリアゾール銀などのベンゾトリア
ゾールの銀塩、5-クロロベンゾトリアゾール銀などのハ
ロゲン置換ベンゾトリアゾールの銀塩、米国特許第4,22
0,709号に記載のような1,2,4-トリアゾールまたは1-H-
テトラゾールの銀塩、イミダゾールおよびイミダゾール
誘導体の銀塩などを含む。また、米国特許第4,761,361
号および同第4,775,613号に記載のような種々の銀アセ
チリド化合物を使用することもできる。
【0135】本発明に用いることができる有機銀塩の形
状としては特に制限はないが、短軸と長軸を有する針状
結晶が好ましい。感光性ハロゲン化銀感材でよく知られ
ているように銀塩結晶粒子のサイズとその被覆力の間の
反比例の関係は本発明における熱現像感光材料において
も成立するため、即ち熱現像感光材料の画像形成部であ
る有機銀塩粒子が大きいと被覆力が小さく画像濃度が低
くなることを意味することから有機銀塩のサイズを小さ
くすることが必要である。本発明においては短軸0.01μ
m以上0.20μm以下、長軸0.10μm以上5.0μm以下が好ま
しく、短軸0.01μm以上0.15μm以下、長軸0.10μm以上
4.0μm以下がより好ましい。有機銀塩の粒子サイズ分布
は単分散であることが好ましい。単分散とは短軸、長軸
それぞれの長さの標準偏差を短軸、長軸それぞれで割っ
た値の百分率が好ましくは100%以下、より好ましくは80
%以下、更に好ましくは50%以下である。有機銀塩の形状
の測定方法としては有機銀塩分散物の透過型電子顕微鏡
像より求めることができる。単分散性を測定する別の方
法として、有機銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求
める方法があり、体積加重平均直径で割った値の百分率
(変動係数)が好ましくは100%以下、より好ましくは80%
以下、更に好ましくは50%以下である。測定方法として
は例えば液中に分散した有機銀塩にレーザー光を照射
し、その散乱光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関
数を求めることにより得られた粒子サイズ(体積加重平
均直径)から求めることができる。
【0136】本発明の有機酸銀粒子を公知の微細化手段
(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、
コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)で固
体微粒子分散して用いてもよい。また、固体微粒子分散
する際に分散助剤を用いてもよい。
【0137】本発明の有機銀塩は所望の量で使用できる
が、0.1〜5g/m2が好ましく、さらに好ましくは1〜3g/m2
である。
【0138】本発明における増感色素としてはハロゲン
化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン化銀
粒子を分光増感できるもので有ればいかなるものでも良
い。増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色
素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロ
シアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、スチリル色
素、ヘミシアニン色素、オキソノール色素、ヘミオキソ
ノール色素等を用いることができる。本発明に使用され
る有用な増感色素は例えばRESEARCH DISCLOSURE Item17
643IV-A項(1978年12月p.23)、同Item1831X項(1979年8月
p.437)に記載もしくは引用された文献に記載されてい
る。特に各種レーザーイメージャー、スキャナー、イメ
ージセッターや製版カメラの光源の分光特性に適した分
光感度を有する増感色素を有利に選択することができ
る。
【0139】赤色光への分光増感の例としては、He-Ne
レーザー、赤色半導体レーザーやLEDなどのいわゆる赤
色光源に対しては、特開昭54-18726号に記載のI-1からI
-38の化合物、特開平6-75322号に記載のI-1からI-35の
化合物および特開平7-287338号に記載のI-1からI-34の
化合物、特公昭55-39818号に記載の色素1から20、特開
昭62-284343号に記載のI-1からI-37の化合物および特開
平7-287338号に記載のI-1からI-34の化合物などが有利
に選択される。
【0140】750〜1400nmの波長領域の半導体レーザ
ー光源に対しては、シアニン、メロシアニン、スチリ
ル、ヘミシアニン、オキソノール、ヘミオキソノールお
よびキサンテン色素を含む種々の既知の色素により、ス
ペクトル的に有利に増感させることができる。有用なシ
アニン色素は、例えば、チアゾリン核、オキサゾリン
核、ピロリン核、ピリジン核、オキサゾール核、チアゾ
ール核、セレナゾール核およびイミダゾール核などの塩
基性核を有するシアニン色素である。有用なメロシアニ
ン染料で好ましいものは、上記の塩基性核に加えて、チ
オヒダントイン核、ローダニン核、オキサゾリジンジオ
ン核、チアゾリンジオン核、バルビツール酸核、チアゾ
リノン核、マロノニトリル核およびピラゾロン核などの
酸性核も含む。上記のシアニンおよびメロシアニン色素
において、イミノ基またはカルボキシル基を有するもの
が特に効果的である。例えば、米国特許第3,761,279
号、同第3,719,495号、同第3,877,943号、英国特許第1,
466,201号、同第1,469,117号、同第1,422,057号、特公
平3-10391号、同6-52387号、特開平5-341432号、同6-19
4781号、同6-301141号に記載されたような既知の色素か
ら適当に選択してよい。
【0141】本発明に用いられる色素の構造として特に
好ましいものは、チオエーテル結合含有置換基を有する
シアニン色素(例としては特開昭62-58239号、同3-13863
8号、同3-138642号、同4-255840号、同5-72659号、同5-
72661号、同6-222491号、同2-230506号、同6-258757
号、同6-317868号、同6-324425号、特表平7-500926号、
米国特許第5,541,054号に記載された色素) 、カルボン
酸基を有する色素(例としては特開平3-163440号、6-301
141号、米国特許第5,441,899号に記載された色素)、メ
ロシアニン色素、多核メロシアニン色素や多核シアニン
色素(例としては特開昭47-6329号、同49-105524号、同5
1-127719号、同52-80829号、同54-61517号、同59-21484
6号、同60-6750号、同63-159841号、特開平6-35109号、
同6-59381号、同7-146537号、同7-146537号、特表平55-
50111号、英国特許第1,467,638号、米国特許第5,281,51
5号に記載された色素)が挙げられる。
【0142】これらの増感色素は単独に用いてもよく、
2種以上組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特
に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色素と
ともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あるいは
可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を
示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色素、強
色増感を示す色素の組合せおよび強色増感を示す物質は
Research Disclosure第176巻17643(1978年12月発行)第2
3頁IVのJ項、あるいは特公昭49-25500号、同43-4933
号、特開昭59-19032号、同59-192242号等に記載されて
いる。
【0143】本発明に用いられる増感色素は2種以上を
併用してもよい。増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加
させるには、それらを直接乳剤中に分散してもよいし、
あるいは水、メタノール、エタノール、プロパノール、
アセトン、メチルセルソルブ、2,2,3,3-テトラフルオロ
プロパノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、3-メト
キシ-1-プロパノール、3-メトキシ-1-ブタノール、1-メ
トキシ-2-プロパノール、N,N-ジメチルホルムアミド等
の溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳剤に添加し
てもよい。
【0144】また、米国特許第3,469,987号明細書等に
開示されているように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解
し、この溶液を水または親水性コロイド中に分散し、こ
の分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭44-23389号、
同44-27555号、同57-22091号等に開示されているよう
に、色素を酸に溶解し、この溶液を乳剤中に添加した
り、酸または塩基を共存させて水溶液として乳剤中へ添
加する方法、米国特許第3,822,135号、同第4,006,025号
明細書等に開示されているように界面活性剤を共存させ
て水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤中に
添加する方法、特開昭53-102733号、同58-105141号に開
示されているように親水性コロイド中に色素を直接分散
させ、その分散物を乳剤中に添加する方法、特開昭51-7
4624号に開示されているように、レッドシフトさせる化
合物を用いて色素を溶解し、この溶液を乳剤中へ添加す
る方法を用いることもできる。また、溶解に超音波を用
いることもできる。
【0145】本発明に用いる増感色素を本発明のハロゲ
ン化銀乳剤中に添加する時期は、これまで有用であるこ
とが認められている乳剤調製のいかなる工程中であって
もよい。例えば米国特許第2,735,766号、同第3,628,960
号、同第4,183,756号、同第4,225,666号、特開昭58-184
142号、同60-196749号等の明細書に開示されているよう
に、ハロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前
の時期、脱塩工程中および/または脱塩後から化学熟成
の開始前までの時期、特開昭58-113920号等の明細書に
開示されているように、化学熟成の直前または工程中の
時期、化学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布される
前ならばいかなる時期、工程において添加されてもよ
い。また、米国特許第4,225,666号、特開昭58-7629号
等の明細書に開示されているように、同一化合物を単独
で、または異種構造の化合物と組み合わせて、例えば粒
子形成工程中と化学熟成工程中または化学熟成完了後と
に分けたり、化学熟成の前または工程中と完了後とに分
けるなどして分割して添加してもよく、分割して添加す
る化合物および化合物の組み合わせの種類を変えて添加
してもよい。
【0146】本発明における増感色素の使用量としては
感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、
感光性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好
ましく、10-4〜10-1モルがさらに好ましい。
【0147】有機銀塩のための還元剤は、銀イオンを金
属銀に還元する任意の物質、好ましくは有機物質であっ
てよい。フェニドン、ハイドロキノンおよびカテコール
などの従来の写真現像剤は有用であるが、ヒンダードフ
ェノール還元剤が好ましい。還元剤は、画像形成層を有
する面の銀1モルに対して5〜50%(モル)含まれること
が好ましく、10〜40%(モル)で含まれることがさらに
好ましい。還元剤の添加層は画像形成層を有する面のい
かなる層でも良い。画像形成層以外の層に添加する場合
は銀1モルに対して10〜50%(モル)と多めに使用するこ
とが好ましい。また、還元剤は現像時のみ有効に機能を
持つように誘導化されたいわゆるプレカーサーであって
もよい。
【0148】有機銀塩を利用した熱現像感光材料におい
ては広範囲の還元剤が特開昭46-6074号、同47-1238号、
同47-33621号、同49-46427号、同49-115540号、同50-14
334号、同50-36110号、同50-147711号、同51-32632号、
同51-1023721号、同51-32324号、同51-51933号、同52-8
4727号、同55-108654号、同56-146133号、同57-82828
号、同57-82829号、特開平6-3793号、米国特許第3,667,
9586号、同第3,679,426号、同第3,751,252号、同第3,75
1,255号、同第3,761,270号、同第3,782,949号、同第3,8
39,048号、同第3,928,686号、同第5,464,738号、独国特
許第2321328号、欧州特許第692732号などに開示されて
いる。例えば、フェニルアミドオキシム、2-チエニルア
ミドオキシムおよびp-フェノキシフェニルアミドオキシ
ムなどのアミドオキシム;例えば4-ヒドロキシ-3,5-ジ
メトキシベンズアルデヒドアジンなどのアジン;2,2'-
ビス(ヒドロキシメチル)プロピオニル-β-フェニルヒド
ラジンとアスコルビン酸との組合せのような脂肪族カル
ボン酸アリールヒドラジドとアスコルビン酸との組合
せ;ポリヒドロキシベンゼンと、ヒドロキシルアミン、
レダクトンおよび/またはヒドラジンの組合せ(例えば
ハイドロキノンと、ビス(エトキシエチル)ヒドロキシル
アミン、ピペリジノヘキソースレダクトンまたはホルミ
ル-4-メチルフェニルヒドラジンの組合せなど);フェニ
ルヒドロキサム酸、p-ヒドロキシフェニルヒドロキサム
酸およびβ-アリニンヒドロキサム酸などのヒドロキサ
ム酸;アジンとスルホンアミドフェノールとの組合せ
(例えば、フェノチアジンと2,6-ジクロロ-4-ベンゼンス
ルホンアミドフェノールなど);エチル-α-シアノ-2-メ
チルフェニルアセテート、エチル-α-シアノフェニルア
セテートなどのα-シアノフェニル酢酸誘導体;2,2'-ジ
ヒドロキシ-1,1'-ビナフチル、6,6'-ジブロモ-2,2'-ジ
ヒドロキシ-1,1'-ビナフチルおよびビス(2-ヒドロキシ-
1-ナフチル)メタンに例示されるようなビス-β-ナフト
ール;ビス-β-ナフトールと1,3-ジヒドロキシベンゼン
誘導体(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンまた
は2',4'-ジヒドロキシアセトフェノンなど)の組合せ;3
-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロンなどの、5-ピラゾロ
ン;ジメチルアミノヘキソースレダクトン、アンヒドロ
ジヒドロアミノヘキソースレダクトンおよびアンヒドロ
ジヒドロピペリドンヘキソースレダクトンに例示される
ようなレダクトン;2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホン
アミドフェノールおよびp-ベンゼンスルホンアミドフェ
ノールなどのスルホンアミドフェノール還元剤;2-フェ
ニルインダン-1,3-ジオンなど; 2,2-ジメチル-7-t-ブ
チル-6-ヒドロキシクロマンなどのクロマン;2,6-ジメ
トキシ-3,5-ジカルボエトキシ-1,4-ジヒドロピリジンな
どの1,4-ジヒドロピリジン;ビスフェノール(例えば、
ビス(2-ヒドロキシ-3-t-ブチル-5-メチルフェニル)メタ
ン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパ
ン、4,4-エチリデン-ビス(2-t-ブチル-6-メチルフェノ
ール) 、1,1,-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニ
ル)-3,5,5-トリメチルヘキサンおよび2,2-ビス(3,5-ジ
メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパンなど);アスコ
ルビン酸誘導体(例えば、パルミチン酸1-アスコルビ
ル、ステアリン酸アスコルビルなど);ならびにベンジ
ルおよびビアセチルなどのアルデヒドおよびケトン;3-
ピラゾリドンおよびある種のインダン-1,3-ジオン;ク
ロマノール(トコフェロールなど)などがある。特に好ま
しい還元剤としては、ビスフェノール、クロマノールで
ある。
【0149】本発明の還元剤は、溶液、粉末、固体微粒
子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒
子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動
ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミ
ル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子
分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0150】画像を向上させる「色調剤」として知られ
る添加剤を含むと光学濃度が高くなることがある。ま
た、色調剤は黒色銀画像を形成させるうえでも有利にな
ることがある。色調剤は画像形成層を有する面に銀1モ
ル当たりの0.1〜50%(モル)の量含まれることが好まし
く、0.5〜20%(モル)含まれることがさらに好ましい。
また、色調剤は現像時のみ有効に機能を持つように誘導
化されたいわゆるプレカーサーであってもよい。
【0151】有機銀塩を利用した熱現像感光材料におい
ては広範囲の色調剤が特開昭46-6077号、同47-10282
号、同49-5019号、同49-5020号、同49-91215号、同49-9
1215号、同50-2524号、同50-32927号、同50-67132号、
同50-67641号、同50-114217号、同51-3223号、同51-279
23号、同52-14788号、同52-99813号、同53-1020号、同5
3-76020号、同54-156524号、同54-156525号、同61-1836
42号、特開平4-56848号、特公昭49-10727号、同54-2033
3号、米国特許第3,080,254号、同第3,446,648号、同第
3,782,941号、同第4,123,282号、同第4,510,236号、英
国特許第1380795号、ベルギー特許第841910号などに開
示されている。色調剤の例は、フタルイミドおよびN-ヒ
ドロキシフタルイミド;スクシンイミド、ピラゾリン-5
-オン、ならびにキナゾリノン、3-フェニル-2-ピラゾリ
ン-5-オン、1-フェニルウラゾール、キナゾリンおよび
2,4-チアゾリジンジオンのような環状イミド;ナフタル
イミド(例えば、N-ヒドロキシ-1,8-ナフタルイミド);
コバルト錯体(例えば、コバルトヘキサミントリフルオ
ロアセテート);3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、2,
4-ジメルカプトピリミジン、3-メルカプト-4,5--ジフェ
ニル-1,2,4-トリアゾールおよび2,5-ジメルカプト-1,3,
4-チアジアゾールに例示されるメルカプタン;N-(アミ
ノメチル)アリールジカルボキシイミド、(例えば、(N,N
-ジメチルアミノメチル)フタルイミドおよびN,N-(ジメ
チルアミノメチル)-ナフタレン-2,3-ジカルボキシイミ
ド);ならびにブロック化ピラゾール、イソチウロニウ
ム誘導体およびある種の光退色剤(例えば、N,N'-ヘキサ
メチレンビス(1-カルバモイル-3,5-ジメチルピラゾー
ル)、1,8-(3,6-ジアザオクタン)ビス(イソチウロニウム
トリフルオロアセテート)および2-トリブロモメチルス
ルホニル)-(ベンゾチアゾール));ならびに3-エチル-5
[(3-エチル-2-ベンゾチアゾリニリデン)-1-メチルエチ
リデン]-2-チオ-2,4-オキサゾリジンジオン;フタラジ
ノン、フタラジノン誘導体もしくは金属塩、または4-(1
-ナフチル)フタラジノン、6-クロロフタラジノン、5,7-
ジメトキシフタラジノンおよび2,3-ジヒドロ-1,4-フタ
ラジンジオンなどの誘導体;フタラジノンとフタル酸誘
導体(例えば、フタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロ
フタル酸およびテトラクロロ無水フタル酸など)との組
合せ;フタラジン、フタラジン誘導体もしくは金属塩、
または4-(1-ナフチル)フタラジン、6-クロロフタラジ
ン、5,7-ジメトキシフタラジンおよび2,3-ジヒドロフタ
ラジンなどの誘導体;フタラジンとフタル酸誘導体(例
えば、フタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸
およびテトラクロロ無水フタル酸など)との組合せ;キ
ナゾリンジオン、ベンズオキサジンまたはナフトオキサ
ジン誘導体;色調調節剤としてだけでなくその場でハロ
ゲン化銀生成のためのハライドイオンの源としても機能
するロジウム錯体、例えばヘキサクロロロジウム(III)
酸アンモニウム、臭化ロジウム、硝酸ロジウムおよびヘ
キサクロロロジウム(III)酸カリウムなど;無機過酸化
物および過硫酸塩、例えば、過酸化二硫化アンモニウム
および過酸化水素;1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオ
ン、8-メチル-1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオンおよ
び6-ニトロ-1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオンなどのベ
ンズオキサジン-2,4-ジオン;ピリミジンおよび不斉-ト
リアジン(例えば、2,4-ジヒドロキシピリミジン、2-ヒ
ドロキシ-4-アミノピリミジンなど)、アザウラシル、お
よびテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6-ジメル
カプト-1,4-ジフェニル-1H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペ
ンタレン、および1,4-ジ(o-クロロフェニル)-3,6-ジメ
ルカプト-1H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレン)など
がある。
【0152】本発明の色調剤は、溶液、粉末、固体微粒
子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒
子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動
ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミ
ル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子
分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0153】本発明におけるハロゲン化銀乳剤または/
および有機銀塩は、カブリ防止剤、安定剤および安定剤
前駆体によって、付加的なカブリの生成に対して更に保
護され、在庫貯蔵中における感度の低下に対して安定化
することができる。単独または組合せて使用することが
できる適当なカブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体
は、米国特許第2,131,038号および同第2,694,716号に記
載のチアゾニウム塩、米国特許第2,886,437号および同
第2,444,605号に記載のアザインデン、米国特許第2,72
8,663号に記載の水銀塩、米国特許第3,287,135号に記載
のウラゾール、米国特許第3,235,652号に記載のスルホ
カテコール、英国特許第623,448号に記載のオキシム、
ニトロン、ニトロインダゾール、米国特許第2,839,405
号に記載の多価金属塩、米国特許第3,220,839号に記載
のチウロニウム塩、ならびに米国特許第2,566,263号お
よび同第2,597,915号に記載のパラジウム、白金および
金塩、米国特許第4,108,665号および同第4,442,202号に
記載のハロゲン置換有機化合物、米国特許第4,128,557
号および同第4,137,079号、第4,138,365号および同第4,
459,350号に記載のトリアジンならびに米国特許第4,41
1,985号に記載のリン化合物などがある。
【0154】本発明を実施するために必要ではないが、
乳剤層にカブリ防止剤として水銀(II)塩を加えることが
有利なことがある。この目的に好ましい水銀(II)塩は、
酢酸水銀および臭化水銀である。本発明に使用する水銀
の添加量としては、塗布された銀1モル当たり好ましく
は1ナノモル〜1ミリモル、さらに好ましくは10ナノモル
〜100マイクロモルの範囲である。
【0155】本発明における熱現像感光材料は高感度化
やカブリ防止を目的として安息香酸類を含有しても良
い。本発明の安息香酸類はいかなる安息香酸誘導体でも
よいが、好ましい構造の例としては、米国特許第4,784,
939号、同第4,152,160号、特願平8-151242号、同8-1512
41号、同8-98051号などに記載の化合物が挙げられる。
本発明の安息香酸類は感光材料のいかなる部位に添加し
ても良いが、添加層としては感光性層を有する面の層に
添加することが好ましく、有機銀塩含有層に添加するこ
とがさらに好ましい。本発明の安息香酸類の添加時期と
しては塗布液調製のいかなる工程で行っても良く、有機
銀塩含有層に添加する場合は有機銀塩調製時から塗布液
調製時のいかなる工程でも良いが有機銀塩調製後から塗
布直前が好ましい。本発明の安息香酸類の添加法として
は粉末、溶液、微粒子分散物などいかなる方法で行って
も良い。また、増感色素、還元剤、色調剤など他の添加
物と混合した溶液として添加しても良い。本発明の安息
香酸類の添加量としてはいかなる量でも良いが、銀1モ
ル当たり1マイクロモル以上2モル以下が好ましく、1ミ
リモル以上0.5モル以下がさらに好ましい。
【0156】本発明には現像を抑制あるいは促進させ現
像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現
像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合
物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させるこ
とができる。
【0157】本発明にメルカプト化合物を使用する場
合、いかなる構造のものでも良いが、Ar-SM 、Ar-S-S-A
rで表されるものが好ましい。式中、Mは水素原子または
アルカリ金属原子であり、Arは1個以上の窒素、イオ
ウ、酸素、セレニウムもしくはテルリウム原子を有する
芳香環基または縮合芳香環基である。好ましくは、これ
らの基中の複素芳香環はベンズイミダゾール、ナフスイ
ミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベ
ンズオキサゾール、ナフスオキサゾール、ベンゾセレナ
ゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾ
ール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テ
トラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピ
ラジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノ
ンである。この複素芳香環は、例えば、ハロゲン(例え
ば、BrおよびCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、
アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4
個の炭素原子を有するもの)およびアルコキシ(例えば、
1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を
有するもの)からなる置換基群から選択されるものを有
してもよい。メルカプト置換複素芳香族化合物をとして
は、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトベ
ンズオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-
メルカプト-5-メチルベンズイミダゾール、6-エトキシ-
2-メルカプトベンゾチアゾール、2,2'-ジチオビス-ベン
ゾチアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、4,5
-ジフェニル-2-イミダゾールチオール、2-メルカプトイ
ミダゾール、1-エチル-2-メルカプトベンズイミダゾー
ル、2-メルカプトキノリン、8-メルカプトプリン、2-メ
ルカプト-4(3H)-キナゾリノン、7-トリフルオロメチル-
4-キノリンチオール、2,3,5,6-テトラクロロ-4-ピリジ
ンチオール、4-アミノ-6-ヒドロキシ-2-メルカプトピリ
ミジンモノヒドレート、2-アミノ-5-メルカプト-1,3,4-
チアジアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリア
ゾール、4-ヒドキロシ-2-メルカプトピリミジン、2-メ
ルカプトピリミジン、4,6-ジアミノ-2-メルカプトピリ
ミジン、2-メルカプト-4-メチルピリミジンヒドロクロ
リド、3-メルカプト-5-フェニル-1,2,4-トリアゾール、
2-メルカプト-4-フェニルオキサゾールなどが挙げられ
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0158】これらのメルカプト化合物の添加量として
は乳剤層中に銀1モル当たり0.001〜1.0モルの範囲が好
ましく、さらに好ましくは、銀の1モル当たり0.01〜0.3
モルの量である。
【0159】本発明における感光性層には、可塑剤およ
び潤滑剤として多価アルコール(例えば、米国特許第2,9
60,404号に記載された種類のグリセリンおよびジオー
ル)、米国特許第2,588,765号および同第3,121,060号に
記載の脂肪酸またはエステル、英国特許第955,061号に
記載のシリコーン樹脂などを用いることができる。
【0160】本発明にはヒドラジン誘導体を使用しても
良い。本発明にヒドラジン誘導体を使用する場合は、特
願平6-47961号に記載の一般式(I)の化合物を用いること
が好ましい。具体的には、同明細書に記載のI-1〜I-53
で表される化合物が用いられる。
【0161】また下記のヒドラジン誘導体も好ましく用
いられる。
【0162】特公平6-77138号に記載の(化1)で表される
化合物で、具体的には同公報3頁、4頁に記載の化合物。
特公平6-93082号に記載の一般式(I)で表される化合物
で、具体的には同公報8頁〜18頁に記載の1〜38の化合
物。特開平6-230497号に記載の一般式(4)、一般式(5)お
よび一般式(6)で表される化合物で、具体的には同公報25
頁、26頁に記載の化合物4-1〜化合物4-10、28頁〜36頁に
記載の化合物5-1〜5-42、および39頁、40頁に記載の化合
物6-1〜化合物6-7。特開平6-289520号に記載の一般式(1)
および一般式(2)で表される化合物で、具体的には同公報
5頁〜7頁に記載の化合物1-1)〜1-17)および2-1)。特開
平6-313936号に記載の(化2)および(化3)で表される化合
物で、具体的には同公報6頁〜19頁に記載の化合物。特
開平6-313951号に記載の(化1)で表される化合物で、具
体的には同公報3頁〜5頁に記載の化合物。特開平7-5610
号に記載の一般式(I)で表される化合物で、具体的には
同公報5頁〜10頁に記載の化合物I-1〜I-38。特開平7-77
783号に記載の一般式(II)で表される化合物で、具体的
には同公報10頁〜27頁に記載の化合物II-1〜II-102。特
開平7-104426号に記載の一般式(H)および一般式(Ha)で
表される化合物で、具体的には同公報8頁〜15頁に記載
の化合物H-1〜H-44。特願平7-191007号に記載のヒドラジ
ン基の近傍にアニオン性基またはヒドラジンの水素原子
と分子内水素結合を形成するノニオン性基を有すること
を特徴とする化合物で、特に一般式(A)、一般式(B)、一
般式(C)、一般式(D)、一般式(E)、一般式(F)で表される
化合物で、具体的には同明細書に記載の化合物N-1〜N-3
0。特願平7-191007号に記載の一般式(1)で表される化合
物で、具体的には同明細書に記載の化合物D-1〜D-55。
【0163】本発明にヒドラジン系造核剤を使用する場
合は、適当な水混和性有機溶媒、例えばアルコール類
(メタノール、エタノール、プロパノール、フッ素化ア
ルコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケト
ン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
メチルセルソルブなどに溶解して用いることができる。
【0164】また、既によく知られている乳化分散法に
よって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェ
ート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタ
レートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンな
どの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作
製して用いることができる。あるいは固体分散法として
知られている方法によって、ヒドラジン誘導体の粉末を
水の中にボールミル、コロイドミル、あるいは超音波に
よって分散し用いることができる。
【0165】本発明にヒドラジン系造核剤を使用する場
合は、支持体に対してハロゲン化銀乳剤層側のハロゲン
化銀乳剤層あるいは他の親水性コロイド層のどの層に添
加してもよいが、ハロゲン化銀乳剤層あるいはそれに隣
接する親水性コロイド層に添加することが好ましい。
【0166】本発明の造核剤添加量はハロゲン化銀1モ
ルに対し1マイクロ〜10ミリモルが好ましく、10マイク
ロ〜5ミリモルがより好ましく、20マイクロモル〜5ミリ
モルが最も好ましい。
【0167】本発明の熱現像感光材料は、前述のように
支持体の一方の側に少なくとも一層の感光性ハロゲン化
銀乳剤を含む感光性層(乳剤層)を有し、他方の側にバ
ッキング層を有する、いわゆる片面感光材料であること
が好ましい。このようなとき感光性層を有する面と他方
の面の動摩擦係数が0.01以上0.25以下、好ましくは0.1
以上0.25以下であることが好ましい。この場合の動摩擦
係数は、感光性層を有する面と他方の面を一定加重(a)
で接触させ、一定速度で動かす時に必要な力(b)から計
算できる(動摩擦係数=b/a)。
【0168】また、本発明の熱現像感光材料は感光性層
を有する面と他方の面の静摩擦係数が動摩擦係数の1.5
倍以上5倍以下であることが好ましく、静摩擦係数値と
しては0.25以上0.5以下であることが好ましい。この場
合の静摩擦係数は感光性層を有する面上に重りに張った
他方の面を接触させ、全体を傾けいき重りが動きだす瞬
間の斜度から求めることができる。
【0169】本発明において、摩擦係数を調整するには
マット剤、界面活性剤、オイルなどを用いることができ
る。
【0170】本発明において片面感光材料は、搬送性改
良のためにマット剤を添加しても良い。マット剤は、一
般に水に不溶性の有機または無機化合物の微粒子であ
る。マット剤としては任意のものを使用でき、例えば米
国特許第1,939,213号、同第2,701,245号、同第2,322,03
7号、同第3,262,782号、同第3,539,344号、同第3,767,4
48号等の各明細書に記載の有機マット剤、同第1,260,77
2号、同第2,192,241号、同第3,257,206号、同第3,370,9
51号、同第3,523,022号、同第3,769,020号等の各明細書
に記載の無機マット剤など当業界で良く知られたものを
用いることができる。例えば具体的にはマット剤として
用いることのできる有機化合物の例としては、水分散性
ビニル重合体の例としてポリメチルアクリレート、ポリ
メチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、アクリ
ロニトリル-α-メチルスチレン共重合体、ポリスチレ
ン、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、ポリビニル
アセテート、ポリエチレンカーボネート、ポリテトラフ
ルオロエチレンなど、セルロース誘導体の例としてはメ
チルセルロース、セルロースアセテート、セルロースア
セテートプロピオネートなど、澱粉誘導体の例としてカ
ルボキシ澱粉、カルボキシニトロフェニル澱粉、尿素-
ホルムアルデヒド-澱粉反応物など、公知の硬化剤で硬
化したゼラチンおよびコアセルベート硬化して微少カプ
セル中空粒体とした硬化ゼラチンなど好ましく用いるこ
とができる。無機化合物の例としては二酸化珪素、二酸
化チタン、二酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫
酸バリウム、炭酸カルシウム、公知の方法で減感した塩
化銀、同じく臭化銀、ガラス、珪藻土などを好ましく用
いることができる。
【0171】上記のマット剤は必要に応じて異なる種類
の物質を混合して用いることができる。本発明のマット
剤の形状としては特に制約はなく、必要に応じて真球
形、不定形など任意の形状のものを使用できる。また、
本発明のマット剤の大きさに特に限定はなく、任意の粒
径のものを用いることができる。本発明の実施に際して
は0.1μm〜30μmの粒径のものを用いるのが好ましく、
0.3μm〜15μmの粒径のものを用いるのがさらに好まし
い。また、マット剤の粒径分布は広いものからいわゆる
単分散のものまで必要の応じて使用できる。一方、マッ
ト剤は感材のヘイズ、表面光沢に大きく影響することか
ら、マット剤作製時あるいは複数のマット剤の混合によ
り、粒径、形状および粒径分布を必要に応じた状態にす
ることが好ましい。
【0172】本発明のマット剤の好ましい添加量は対象
となる熱現像感光材料の用途により異なるので一概には
いえないが、5〜200mg/m2の範囲であり、さらに好まし
い添加量は10〜150mg/m2の範囲である。
【0173】本発明においてマット剤を添加する層に特
に制限はないが、熱現像感光材料の最外表面層もしくは
最外表面層として機能する層、あるいは外表面に近い層
に含有されるのが好ましく、いわゆる保護層として作用
する層に含有されることが好ましい。
【0174】本発明においてマット剤は摩擦係数の調整
のみならず表面光沢、搬送性改良、くっつき防止などの
ためにも用いることができる。
【0175】本発明の界面活性剤の例としては、ノニオ
ン系、アニオン系、カチオン系、フッ素系などいかなる
ものも適宜用いられる。具体的には、特開昭62-170950
号、米国特許第5,380,644号などに記載のフッ素系高分
子界面活性剤、特開昭60-244945号、特開昭63-188135号
などに記載のフッ素系界面活性剤、米国特許第3,885,96
5号などに記載のポリシロキ酸系界面活性剤、特開平6-3
01140号などに記載のポリアルキレンオキサイドやアニ
オン系界面活性剤などが挙げられる。
【0176】本発明において界面活性剤は動摩擦係数の
調整のみならず、塗布性、帯電改良などを目的として用
いても良い。
【0177】本発明のオイルとしてはシリコーンオイ
ル、シリコーングリースなどのシリコーン系のもの、ワ
ックスなどの炭化水素系のものが好ましい。
【0178】本発明における感光材料は画像形成層の付
着防止などの目的で表面保護層を設けることができる。
表面保護層としては、いかなる付着防止材料を使用して
もよい。付着防止材料の例としては、ワックス、シリカ
粒子、スチレン含有エラストマー性ブロックコポリマー
(例えば、スチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-イ
ソプレン-スチレン)、酢酸セルロース、セルロースアセ
テートブチレート、セルロースプロピオネートやこれら
の混合物などがある。
【0179】本発明における乳剤層もしくは乳剤層の保
護層には、米国特許第3,253,921号、同第2,274,782号、
同第2,527,583号および同第2,956,879号に記載されてい
るような光吸収物質およびフィルター染料を使用するこ
とができる。また、例えば米国特許第3,282,699号に記
載のように染料を媒染することができる。フィルター染
料の使用量としては露光波長での吸光度が0.1〜3が好ま
しく、0.2〜1.5が特に好ましい。
【0180】本発明の感光性層には色調改良、イラジエ
ーション防止の観点から各種染料を用いることができ
る。本発明の感光性層に用いる染料としてはいかなるも
のでもよいが、例えばピラゾロアゾール染料、アントラ
キノン染料、アゾ染料、アゾメチン染料、オキソノール
染料、カルボシアニン染料、スチリル染料、トリフェニ
ルメタン染料、インドアニリン染料、インドフェノール
染料などが挙げられる。本発明に用いられる好ましい染
料としてはアントラキノン染料(例えば特開平5-341441
号記載の化合物1〜9、特開平5-165147号記載の化合物3-
6〜18および3-23〜38など)、アゾメチン染料(特開平5-3
41441号記載の化合物17〜47など)、インドアニリン染料
(例えば特開平5-289227号記載の化合物11〜19、特開平5
-341441号記載の化合物47、特開平5-165147号記載の化
合物2-10〜11など)およびアゾ染料(特開平5-341441号記
載の化合物10〜16)が挙げられる。これらの染料の添加
法としては、溶液、乳化物、固体微粒子分散物、高分子
媒染剤に媒染された状態などいかなる方法でも良い。こ
れらの化合物の使用量は目的の吸収量によって決められ
るが、一般的に1m2当たり1μg以上1g以下の範囲で用い
ることが好ましい。
【0181】本発明においてはアンチハレーション層を
感光性層に対して光源から遠い側に設けることができ
る。アンチハレーション層は所望の波長範囲での最大吸
収が0.3以上2以下であることが好ましく、さらに好まし
くは0.5以上2以下の露光波長の吸収であり、かつ処理後
の可視領域においての吸収が0.001以上0.5未満であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは0.001以上0.3未満の光
学濃度を有する層であることが好ましい。
【0182】本発明でハレーション防止染料を使用する
場合、このような染料は波長範囲で目的の吸収を有し、
処理後に可視領域での吸収が充分少なく、上記アンチハ
レーション層の好ましい吸光度スペクトルの形状が得ら
れればいかなる化合物でも良い。例えば以下に挙げるも
のが開示されているが本発明はこれに限定されるもので
はない。単独の染料としては特開昭59-56458号、特開平
2-216140号、同7-13295号、同7-11432号、米国特許第5,
380,635号記載、特開平2-68539号公報第13頁左下欄1行
目から同第14頁左下欄9行目、同3-24539号公報第14頁左
下欄から同第16頁右下欄記載の化合物があり、処理で消
色する染料としては特開昭52-139136号、同53-132334
号、同56-501480号、同57-16060号、同57-68831号、同5
7-101835号、同59-182436号、特開平7-36145号、同7-19
9409号、特公昭48-33692号、同50-16648号、特公平2-41
734号、米国特許第4,088,497号、同第4,283,487号、同
第4,548,896号、同第5,187,049号がある。
【0183】本発明における乳剤層のバインダーとして
は、よく知られている天然または合成樹脂、例えば、ゼ
ラチン、ポリビニルアセタール、ポリビニルクロリド、
ポリビニルアセテート、セルロースアセテート、ポリオ
レフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリカーボネートなどから任意のものを選択
することができる。当然ながら、コポリマーおよびター
ポリマーも含まれる。好ましいポリマーは、ポリビニル
ブチラール、ブチルエチルセルロース、メタクリレート
コポリマー、無水マレイン酸エステルコポリマー、ポリ
スチレンおよびブタジエン-スチレンコポリマーであ
る。必要に応じて、これらのポリマーを2種またはそれ
以上組合せて使用することができる。そのようなポリマ
ーは、成分をその中に保持するのに十分な量で使用され
る。すなわち、バインダーとして機能するのに効果的な
範囲で使用される。
【0184】本発明における乳剤層のバインダーとして
は、疎水性ポリマーが水系溶媒に分散したものを用いて
も良い。ここでいう水系溶媒とは水または水に70wt%以
下の水混和性有機溶剤を混合したものである。水混和性
有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノール、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、メチ
ルセルソルブ、ブチルセルソルブなどを挙げることがで
きる。また、ここでいう「分散」とはポリマーが溶媒に
熱力学的に溶解しておらず、ラテックス、ミセル状態、
分子分散状態で水系溶媒に分散している状態をいう。本
発明のバインダーとしては、これらポリマーのうち「25
℃60%RHにおける平衡含水率」が2wt%以下のものが特に
好ましい。その下限には特に制限はないが、0.01wt
% が好ましく、より好ましくは0.03wt% である。こ
こで「25℃60%RHにおける平衡含水率」とは25℃60%RHの
雰囲気で調湿平衡にポリマーの重量W1と25℃で絶乾状態
にあるポリマーの重量W0を用いて次式のように表すこと
ができる。
【0185】「25℃60%RHにおける平衡含水率」= {(W1-
W0)/W0}×100 (wt%) このようなポリマーは前述の水系溶媒に分散可能であれ
ば特に制限はないが、例えば、アクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニリデン樹脂、ゴム系樹脂(例えばSBR樹脂、NBR樹脂な
ど)、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂などがある。ポリマーとしてはホモポ
リマー、2種以上のモノマーが重合したコポリマーいず
れでも良い。ポリマーとしては直鎖状のものでも分枝状
のものでも良い。さらに、ポリマー同士が架橋されてい
るものでも良い。ポリマーの数平均分子量としては1,00
0〜1,000,000、好ましくは3,000〜500,000のものが望ま
しい。数平均分子量が1,000未満のものは一般に塗布後
の皮膜強度が小さく、感光材料のひび割れなどの不都合
を生じる場合がある。本発明のポリマーの具体例として
は、アクリル樹脂ではセビアンA-4635、46583、4601(以
上ダイセル化学工業(株)製)、Nipol LX811、814、820、
821、857(以上日本ゼオン(株)製)などがあり、ポリエス
テル樹脂としてはFINETEX ES650、611、679、675、52
5、801、850(以上大日本インキ化学(株)製)、Wdsize WM
S(イーストマンケミカル製)などがあり、ゴム系(SBR)
樹脂としてはラックスター3307B、DS-205、602(以上大
日本インキ(株)製)、Lipol LX2507、416、433(以上日本
ゼオン(株)製)る。本発明のバインダーはこれらのポリ
マーを単独あるいは複数混合して用いることができる。
【0186】効果的な範囲は、当業者が適切に決定する
ことができる。少なくとも有機銀塩を保持する場合の目
安として、バインダー対有機銀塩の割合は重量比で15:
1〜1:3、特に8:1〜1:2の範囲が好ましい。
【0187】本発明における乳剤層もしくは乳剤層の保
護層には、艶消剤、例えばデンプン、二酸化チタン、酸
化亜鉛、シリカ、米国特許第2,992,101号および同第2,7
01,245号に記載された種類のビーズを含むポリマービー
ズなどを含有することができる。また、乳剤面のマット
度は星屑故障が生じなければいかようでも良いが、ベッ
ク平滑度が200秒以上10000秒以下が好ましく、特に300
秒以上10000秒以下が好ましい。
【0188】本発明においてバック層の好適なバインダ
ーは透明または半透明で、一般に無色であり、天然ポリ
マー合成樹脂やポリマーおよびコポリマー、その他フィ
ルムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴ
ム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロ
ース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブ
チレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプ
ン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポ
リ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレ
ン-無水マレイン酸)、コポリ(スチレン-アクリロニトリ
ル)、コポリ(スチレン-ブタジエン)、ポリ(ビニルアセ
タール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)およびポリ
(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタ
ン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ
(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニル
アセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類
がある。バインダーは水または有機溶媒またはエマルジ
ョンから被覆形成してもよい。
【0189】本発明においてバック層は、所望の波長範
囲での最大吸収が0.3以上2以下であることが好ましく、
さらに好ましくは0.5以上2以下の吸収であり、かつ処理
後の可視領域においての吸収が0.001以上0.5未満である
ことが好ましく、さらに好ましくは0.001以上0.3未満の
光学濃度を有する層であることが好ましい。また、バッ
ク層に用いるハレーション防止染料の例としては前述の
アンチハレーション層と同じである。
【0190】本発明においてバッキング層のマット度と
してはベック平滑度が250秒以下10秒以上が好ましく、
さらに好ましくは180秒以下50秒以上である。
【0191】米国特許第4,460,681号および同第4,374,9
21号に示されるような裏面抵抗性加熱層(backside resi
stive heating layer)を感光性熱現像写真画像系に使用
することもできる。
【0192】本発明の感光性層、保護層、バック層など
各層には硬膜剤を用いても良い。硬膜剤の例としては、
米国特許第4,281,060号、特開平6-208193号などに記載
されているポリイソシアネート類、米国特許第4,791,04
2号などに記載されているエポキシ化合物類、特開昭62-
89048号などに記載されているビニルスルホン系化合物
類などが用いられる。
【0193】本発明に用いられる溶剤の例としては新版
溶剤ポケットブック(オーム社、1994年刊)などに挙げら
れるが、本発明はこれに限定されるものではない。ま
た、本発明で使用する溶剤の沸点としては40℃以上180
℃以下のものが好ましい。
【0194】本発明の溶剤の例としてはヘキサン、シク
ロヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エ
チル、1,1,1-トリクロロエタン、テトラヒドロフラン、
トリエチルアミン、チオフェン、トリフルオロエタノー
ル、パーフルオロペンタン、キシレン、n-ブタノール、
フェノール、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、クロロベンゼン、ジブ
チルエーテル、アニソール、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、モルホリン、
プロパンスルトン、パーフルオロトリブチルアミン、水
などが挙げられる。
【0195】本発明における熱現像用写真乳剤は、種々
の支持体上に被覆させることができる。典型的な支持体
は、ポリエステルフィルム、下塗りポリエステルフィル
ム、ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム、ポリエ
チレンナフタレートフィルム、硝酸セルロースフィル
ム、セルロースエステルフィルム、ポリ(ビニルアセタ
ール)フィルム、ポリカーボネートフィルムおよび関連
するまたは樹脂状の材料、ならびにガラス、紙、金属な
どを含む。可撓性基材、特に、バライタ紙、部分的にア
セチル化された、α-オレフィンポリマー、特にポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−ブテンコポリマー
などの炭素数2〜10のα-オレフィンのポリマーによりコ
ートされた紙支持体が、典型的に用いられる。このよう
な支持体は透明であっても不透明であってもよいが、透
明であることが好ましい。
【0196】本発明における感光材料は、帯電防止また
は導電性層、例えば、可溶性塩(例えば塩化物、硝酸塩
など)、蒸着金属層、米国特許第2,861,056号および同第
3,206,312号に記載のようなイオン性ポリマーまたは米
国特許第3,428,451号に記載のような不溶性無機塩など
を含む層などを有してもよい。
【0197】本発明における熱現像感材を用いてカラー
画像を得る方法としては特開平7-13295号10頁左欄43行
目から11頁左欄40行目に記載の方法がある。また、カラ
ー染料画像の安定剤としては英国特許第1,326,889号、
米国特許第3,432,300号、同第3,698,909号、同第3,574,
627号、同第3,573,050号、同第3,764,337号および同第
4,042,394号に例示されている。
【0198】本発明における熱現像写真乳剤は、浸漬コ
ーティング、エアナイフコーティング、フローコーティ
ングまたは、米国特許第2,681,294号に記載の種類のホ
ッパーを用いる押出コーティングを含む種々のコーティ
ング操作により被覆することができる。所望により、米
国特許第2,761,791号および英国特許第837,095号に記載
の方法により2層またはそれ以上の層を同時に被覆する
ことができる。
【0199】本発明における熱現像感光材料の中に追加
の層、例えば移動染料画像を受容するための染料受容
層、反射印刷が望まれる場合の不透明化層、保護トップ
コート層および光熱写真技術において既知のプライマー
層などを含むことができる。本発明の感材はその感材一
枚のみで画像形成できることが好ましく、受像層等の画
像形成に必要な機能性層が別の感材とならないことが好
ましい。
【0200】本発明の感光材料はいかなる方法で現像さ
れても良いが、通常イメージワイズに露光した感光材料
を昇温して現像される。好ましい現像温度としては80〜
250℃であり、さらに好ましくは100〜140℃である。現
像時間としては1〜180秒が好ましく、10〜90秒がさらに
好ましい。
【0201】本発明の感光材料はいかなる方法で露光さ
れても良いが、露光光源としてレーザー光が好ましい。
本発明によるレーザー光としては、ガスレーザー、YAG
レーザー、色素レーザー、半導体レーザーなどが好まし
い。また、半導体レーザーと第2高調波発生素子などを
用いることもできる。
【0202】本発明の感光材料は露光時のヘイズが低
く、干渉縞が発生しやすい傾向にある。この干渉縞発生
防止技術としては、特開平5-113548号などに開示されて
いるレーザー光を感光材料に対して斜めに入光させる技
術や、WO95/31754号などに開示されているマルチモード
レーザーを利用する方法が知られており、これらの技術
を用いることが好ましい。
【0203】本発明の感光材料を露光するにはSPIE vo
l.169 Laser Printing 116-128頁(1979)、特開平4-5104
3号、WO95/31754号などに開示されているようにレーザ
ー光が重なるように露光し、走査線が見えないようにす
ることが好ましい。
【0204】本発明の感光材料はいかなる形態で梱包さ
れても良いが、通常ラウンドコーナーを有した長方形に
裁断されたのち50枚以上1000枚以下を一組として包材中
に入れられるシート状感材が好ましい。本発明における
熱現像感光材料の包材は熱現像材料が感光する光の吸収
率が99%以上、特に99.9%以上100%以下の材質でできてい
ることが好ましい。
【0205】本発明の感光材料はまた、高出力レーザー
装置と組み合わせて用い、レーザー光照射によって発生
する熱を利用し画像形成を行う、いわゆる「ヒートモー
ド」レーザー出力感材としても使用することが可能であ
る。
【0206】
【実施例】以下に実施例を持って本発明を説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下
の実施例において用いられる比較化合物の構造は以下に
示す通りである。
【0207】
【化30】
【0208】実施例1 《ハロゲン化銀粒子の調製》水700mlにフタル化ゼラチ
ン22gおよび臭化カリウム30mgを溶解して温度35℃にてp
Hを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6gおよび硝酸アンモニ
ウム0.9gを含む水溶液159mlと臭化カリウムおよび沃化
カリウムを92:8のモル比で含む水溶液をpAg7.7に保ちな
がらコントロールダブルジェット法で10分間かけて添加
した。ついで、硝酸銀55.4gおよび硝酸アンモニウム2g
を含む水溶液476mlおよび六塩化イリジウム酸二カリウ
ムを10μモル/リットルと臭化カリウムを1モル/リット
ルで含む水溶液pAg7.7に保ちながらコントロールダブル
ジェット法で30分間かけて添加した後、4-ヒドロキシ-6
-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン1gを添加し、さら
にpHを下げて凝集沈降させ脱塩処理をした。その後、フ
ェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg8.2に調整
し沃臭化銀粒子(沃素含量コア8モル%、平均2モル%、平
均サイズ0.05μm、投影面積変動係数8%、(100)面比率88
%の立方体粒子)の調製を終えた。
【0209】こうして得たハロゲン化銀粒子を60℃に昇
温して銀1モル当たりチオ硫酸ナトリウム85μモルと2,
3,4,5,6-ペンタフルオロフェニルジフェニルフォスフィ
ンセレニドを11μモル、15μモルのテルル化合物1、塩
化金酸3.5μモル、チオシアン酸270μモルを添加し、12
0分間熟成した後30℃に急冷してハロゲン化銀乳剤を得
た。
【0210】《有機酸銀乳剤の調製》ステアリン酸7g、
アラキジン酸4g、ベヘン酸36g、蒸留水850mlを90℃で激
しく攪拌しながら1N-NaOH水溶液187mlを添加し60分反応
させ、1N-硝酸65mlを添加した後、50℃に降温した。次
いで、より激しく攪拌しながらN-ブロモスクシンイミド
0.62gを添加し、10分後にあらかじめ調製したハロゲン
化銀粒子をハロゲン化銀量が6.2mモルとなるように添加
した。さらに、硝酸銀21gの水溶液125ml を100秒かけて
添加し、そのまま10分間攪拌し続け、 N-ブロモスクシ
ンイミド0.62gを添加しさらに10分放置した。その後、
吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾水の伝導度が30
μS/cmになるまで水洗した。こうして得た固形分にポリ
酢酸ビニルの0.6重量%の酢酸ブチル溶液150gを加え攪拌
し、攪拌を止めて放置し油層と水層に分離させ含まれる
塩と共に水層を除去し油層を得た。次ぎに、この油層に
ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製デンカブ
チラール#3000-K)の2.5wt%2-ブタノン溶液80gを添加し
攪拌した。さらに、過臭化臭化ピリジニウム0.1mモルと
臭化カルシウム二水和物0.15mモルを0.7gメタノールと
ともに添加した後、2-ブタノン200gとポリビニルブチラ
ール(モンサント社製BUTVARTM B-76)の59gを添加しホモ
ジナイザーで分散し、有機酸銀塩乳剤(平均短径0.04μ
m、平均長径1μm、変動係数30%の針状粒子)を得た。
【0211】《乳剤層塗布液の調製》上記で得た有機酸
銀乳剤に銀1モル当たり以下の量となるように各薬品を
添加した。25℃でフェニルチオスルホン酸ナトリウム10
mg、90mgの色素1、50mgの色素2、2-メルカプト-5-メチ
ルベンゾイミダゾール2.1g、4-クロロベンゾフェノン-2
-カルボン酸22g と2-ブタノン600g、ジメチルホルムア
ミド200gを攪拌しながら添加し3時間放置した。つい
で、表1記載のように、一般式(I)で表される化合物
あるいは比較化合物(添加量も併記)および一般式(I
I)で表される化合物(添加量も併記)、4,6-ジトリク
ロロメチル-2-フェニルトリアジン3g、1,1-ビス(2-ヒド
ロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-2-メチルプロパン140
g、赤外染料1.5g、メガファックスF-176P(大日本インキ
化学工業(株)製フッ素系界面活性剤)1.1g、2-ブタノ
ン590g、メチルイソブチルケトン10gを攪拌しながら添
加した。
【0212】《乳剤面保護層塗布液の調製》CAB171-15S
(イーストマンケミカル(株)製酢酸酪酸セルロース)75
g、4-メチルフタル酸6.0g、テトラクロロフタル酸無水
物1.5g、フタラジン14.0g、テトラクロロフタル酸5.1
g、0.3gのメガファックスF-176P、シルデックスH31(洞
海化学社製真球状シリカ平均サイズ3μm)2g、sumidur N
3500(住友バイエルウレタン社製ポリイソシアネート)6g
を2-ブタノン3070gと酢酸エチル30gに溶解したものを調
製した。
【0213】《バック面塗布液の調製》カルシウム化合
物1を以下のように合成した。0.08モルの3,5-ジ-tert-
ブチルカテコール:3,5-di-tert-butylcatecholを含有
するエタノール溶液1リットルに0.019モルの塩化カルシ
ウムを含有する水溶液167mlと25%のアンモニア水125ml
を添加し室温で3時間空気を吹き込んでビス[2-(3,5-ジ-
tert-ブチル-o-ベンゾキノンモノイミン)-4,6-ジ-tert-
ブチルフェノラト]カルシウム(II):bis[2-(3,5-di-tert
-butyl-o-benzoquinone monoimine)-4,6-di-tert-butyl
phenolato]Calcium(II)の結晶を析出させた。
【0214】ポリビニルブチラール(電気化学工業
(株)製デンカブチラール#4000-2)12g、CAB381-20(イ
ーストマンケミカル(株)製酢酸酪酸セルロース)12g、
120mgの染料1、288mgのカルシウム化合物1、340mgの染
料2、5mgの染料3、シルデックスH121(洞海化学社製真球
状シリカ平均サイズ12μm)0.4g、シルデックスH51(洞海
化学社製真球状シリカ平均サイズ5μm)0.4g 、2gのX-22
-2809(信越シリコーン(株)製シリコーン化合物)、0.1g
のメガファックスF-176P、2gのsumidur N3500を酢酸エ
チル500g、2-プロパノール500gに攪拌しながら添加し、
溶解および混合させた。
【0215】上記のように調製した乳剤層塗布液を青色
染料で色味付けした175μmポリエチレンテレフタレート
支持体上に銀が2.3g/m2となるように塗布した後、乳剤
層と反対の面に上にバック面塗布液を810nmの光学濃度
0.7となるように塗布した。さらに、乳剤面上に乳剤面
保護層塗布液を乾燥厚さ2μmとなるように塗布した。こ
うして得られた感光材料の平滑度(J.TAPPI紙パルプ試験
法No.5記載の王研式平滑度測定を用いベック平滑度を調
べた)は乳剤面1000秒、バック面80秒であった。
【0216】なお、上記において用いた化合物の構造式
は以下に示すとおりである。
【0217】
【化31】
【0218】《写真性能の評価》 センシトメトリー 上記で作成した熱現像感光材料を半切りサイズに加工し
た後、富士写真フイルム(株)社製FCR7000を改
造して810nmの半導体レーザーを用いて像様露光し
た。塗布試料の露光面と露光レーザー光の角度は80de
gとした。また、レーザーの出力は150mWであり、
但し高周波重畳をし縦マルチモードで出力した。熱現像
処理はヒートドラムを用いて均一加熱を行い、120℃
で25秒の条件(120℃×25秒)で行った。そして
その時のカブリ値の測定を行った。
【0219】《擦り傷評価》それぞれの感光材料を30.5
cm×25.4cmに裁断し角を内径0.5cmのラウンドコーナー
とし、25℃−50%RHの条件下1日放置した。その後、
それぞれの試料を10枚ずつ防湿材料でできた袋の中に
密閉し、更に35.1cm×26.9cm×3.0cmの化粧箱に入れ箱
を100回しんとうした。その後10枚すべてを現像し傷の
度合いを下記の基準で目視評価した。
【0220】 ◎・・・・ほとんど傷がない。 ○・・・・微かに傷があるが気にならない。 △・・・・傷があるが実用的に許容される。 ×・・・・傷が多く不可。 結果を表1に示す。
【0221】
【表1】
【0222】表1より本発明の試料は少ない添加量でカ
ブリを抑制していることがわかる。また、本発明の試料
は擦り傷耐性が良好である。
【0223】実施例2 《乳剤層塗布液の調製》実施例1で得た有機酸銀乳剤に
銀1モル当たり以下の量となるように各薬品を添加し
た。25℃でフェニルチオスルホン酸ナトリウム10mg、90
mgの色素1、50mgの色素2、2-メルカプト-5-メチルベン
ゾイミダゾール2.1g、4-クロロベンゾフェノン-2-カル
ボン酸22g と2-ブタノン600g、ジメチルホルムアミド20
0gを攪拌しながら添加し3時間放置した。ついで、表2
記載のように、一般式(I)で表される化合物あるいは
比較化合物(添加量も併記)および一般式(II)で表さ
れる化合物(添加量も併記)、4,6-ジトリクロロメチル
-2-フェニルトリアジン3g、1,1-ビス(2-ヒドロキシ-3,5
-ジメチルフェニル)-3,5,5-トリメチルヘキサン170g、
赤外染料1.5g、メガファックスF-176P(大日本インキ化
学工業(株)製フッ素系界面活性剤)1.1g、2-ブタノン5
90g、メチルイソブチルケトン10gを攪拌しながら添加
した。
【0224】《乳剤面保護層塗布液の調製》CAB171-15S
(イーストマンケミカル(株)製酢酸酪酸セルロース)75
g、フタラジノン15.0g、0,3gのメガファックスF-176P、
シルデックスH31(洞海化学社製真球状シリカ平均サイズ
3μm)2g、sumidur N3500(住友バイエルウレタン社製ポ
リイソシアネート)6gを2-ブタノン3070gと酢酸エチル30
gに溶解したものを調製した。
【0225】上記のように調製した乳剤層塗布液を青色
染料で色味付けした175μmポリエチレンテレフタレート
支持体上に銀が2.3g/m2となるように塗布した後、乳剤
層と反対の面に上に実施例1で調製したバック面塗布液
を810nmの光学濃度0.7となるように塗布した。さらに、
乳剤面上に乳剤面保護層塗布液を乾燥厚さ2μmとなるよ
うに塗布した。こうして得られた感光材料の平滑度(J.T
APPI紙パルプ試験法No.5記載の王研式平滑度測定を用い
ベック平滑度を調べた)は乳剤面1000秒、バック面80秒
であった。
【0226】なお、上記において用いた化合物の構造式
は以下に示すとおりである。
【0227】
【化32】
【0228】《写真性能の評価》 センシトメトリー 上記で作成した熱現像感光材料を半切りサイズに加工し
た後、富士写真フイルム(株)社製FCR7000を改
造して810nmの半導体レーザーを用いて像様露光し
た。塗布試料の露光面と露光レーザー光の角度は80de
gとした。また、レーザーの出力は150mWであり、
但し高周波重畳をし縦マルチモードで出力した。熱現像
処理はヒートドラムを用いて均一加熱を行い、120℃
×25秒で行った。そしてその時のカブリ値の測定を行
った。また、画像の色味を目視評価した。
【0229】感度についてはDminよりも0.3高い濃
度を与えるときの露光量の比の逆数で表し、表2中のN
o.2-1の試料の120℃×25秒現像における感度を1
00としたときの各試料の感度を相対値で評価した。
【0230】《擦り傷評価》それぞれの感光材料を30.5
cm×25.4cmに裁断し角を内径0.5cmのラウンドコーナー
とし、25℃−50%RHの条件下1日放置した。その後、
それぞれの試料を10枚ずつ防湿材料でできた袋の中に
密閉し、更に35.1cm×26.9cm×3.0cmの化粧箱に入れ箱
を100回しんとうした。その後10枚すべてを現像し傷の
度合いを下記の基準で目視評価した。
【0231】 ◎・・・・ほとんど傷がない。 ○・・・・微かに傷があるが気にならない。 △・・・・傷があるが実用的に許容される。 ×・・・・傷が多く不可。 結果を表2に示す。
【0232】
【表2】
【0233】表2より本発明の試料は画像の色味が良好
な黒色になることがわかる。また、本発明の試料は少な
い添加量でカブリを抑制し、かつ擦り傷耐性が良好であ
ることがわかる。
【0234】実施例3 《ハロゲン化銀粒子の調製》水700mlにフタル化ゼラチ
ン22gおよび臭化カリウム30mgを溶解して温度35℃にてp
Hを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6gおよび硝酸アンモニ
ウム0.9gを含む水溶液159mlと臭化カリウムおよび沃化
カリウムを92:8のモル比で含む水溶液をpAg7.7に保ちな
がらコントロールダブルジェット法で10分間かけて添加
した。ついで、硝酸銀55.4gおよび硝酸アンモニウム2g
を含む水溶液476mlおよび六塩化イリジウム酸二カリウ
ムを10μモル/リットルと臭化カリウムを1モル/リット
ルで含む水溶液pAg7.7に保ちながらコントロールダブル
ジェット法で30分間かけて添加した後、4-ヒドロキシ-6
-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン1gを添加し、さら
にpHを下げて凝集沈降させ脱塩処理をした。その後、フ
ェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg8.2に調整
し沃臭化銀粒子(沃素含量コア8モル%、平均2モル%、平
均サイズ0.05μm、投影面積変動係数8%、(100)面比率88
%の立方体粒子)の調製を終えた。
【0235】こうして得たハロゲン化銀粒子を60℃に昇
温して銀1モル当たりチオ硫酸ナトリウム85μモルと2,
3,4,5,6-ペンタフルオロフェニルジフェニルフォスフィ
ンセレニドを11μモル、15μモルのテルル化合物、塩化
金酸3.5μモル、チオシアン酸270μモルを添加し、120
分間熟成した後30℃に急冷してハロゲン化銀乳剤を得
た。
【0236】《有機酸銀乳剤の調製》ステアリン酸7g、
アラキジン酸4g、ベヘン酸36g、蒸留水850mlを90℃で激
しく攪拌しながら1N-NaOH水溶液187mlを添加し60分反応
させ、1N-硝酸65mlを添加した後、50℃に降温した。次
いで、より激しく攪拌しながらN-ブロモスクシンイミド
0.62gを添加し、10分後にあらかじめ調製したハロゲン
化銀粒子をハロゲン化銀量が6.2mモルとなるように添加
した。さらに、硝酸銀21gの水溶液125ml を100秒かけて
添加し、そのまま10分間攪拌し続け、 N-ブロモスクシ
ンイミド0.62gを添加しさらに10分放置した。その後、
吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾水の伝導度が30
μS/cmになるまで水洗した。こうして得た固形分にポリ
酢酸ビニルの0.6重量%の酢酸ブチル溶液150gを加え攪拌
し、攪拌を止めて放置し油層と水層に分離させ含まれる
塩と共に水層を除去し油層を得た。次ぎに、この油層に
ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製デンカブ
チラール#3000-K)の2.5wt%2-ブタノン溶液80gを添加し
攪拌した。さらに、過臭化臭化ピリジニウム0.1mモルと
臭化カルシウム二水和物0.15mモルを0.7gメタノールと
ともに添加した後、2-ブタノン200gとポリビニルブチラ
ール(モンサント社製BUTVARTM B-76)の59gを添加しホモ
ジナイザーで分散し、有機酸銀塩乳剤(平均短径0.04μ
m、平均長径1μm、変動係数30%の針状粒子)を得た。
【0237】《乳剤層塗布液の調製》上記で得た有機酸
銀乳剤に銀1モル当たり以下の量となるように各薬品を
添加した。25℃でフェニルチオスルホン酸ナトリウム10
mg、150mgの色素、2-メルカプト-5-メチルベンゾイミダ
ゾール2.2g、4-クロロベンゾフェノン-2-カルボン酸22.
5g と2-ブタノン600g、ジメチルホルムアミド220gを攪
拌しながら添加した。ついで表3記載のように一般式
(I)で表される化合物あるいは比較化合物(添加量も
併記)および一般式(II)で表される化合物(添加量も
併記)、4,6-ジトリクロロメチル-2-フェニルトリアジ
ン4.5g、1,1-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニ
ル)-2-メチルプロパン135g、12gの染料1、50mgの染料
2、メガファックスF-176P(大日本インキ化学工業(株)
製フッ素系界面活性剤)1.1g、2-ブタノン590g、メチル
イソブチルケトン15gを攪拌しながら添加した。
【0238】《乳剤面保護層塗布液の調製》CAB171-15S
(イーストマンケミカル(株)製酢酸酪酸セルロース)75
g、4'-メチルフタル酸5.7g、テトラクロロフタル酸無水
物1.5g、フタラジン14.0g、テトラクロロフタル酸5.1
g、0.3gのメガファックスF-176P、シルデックスH31(洞
海化学社製真球状シリカ平均サイズ3μm)2g、sumidur N
3500(住友バイエルウレタン社製ポリイソシアネート)6g
を2-ブタノン3070gと酢酸エチル30gに溶解したものを調
製した。
【0239】《バック面塗布液の調製》固体塩基である
トリシクロヘキシルグアニジン12g、ポリビニルアルコ
ール1.6g、水27gを1/16Gサンドグラインダーミル(アイ
メックス(株)製)で分散し塩基液を得た。
【0240】塩基性染料前駆体2g、酸性物質2g、キシリ
レンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの3:1
付加物18g、フタル酸ジブチル24g、20mgの染料2、酢酸
エチル5gを混合溶解した有機溶媒相をポリビニルアルコ
ール5.2gおよび水58gからなる水溶液相にに混合し、常
温で乳化分散した(平均粒径2.5μm)。この乳化液に水10
0gを加え、攪拌しながら60℃まで昇温し、2時間放置し
て着色マイクロカプセル液を得た。
【0241】塩基液20g、着色マイクロカプセル液20g、
ゼラチン21g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.8g、1,3-ジビニルスルホン-2-プロパノール0.6gを混
合しバック面塗布液を得た。
【0242】ゼラチン10g、ポリメチルメタクリレート
(平均粒径7μm)0.6g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム0.4g、1gのX-22-2809(信越シリコーン(株)製シリ
コーン化合物)を水500gに溶解しバック面保護層塗布液
を得た。
【0243】《熱現像感光材料の調製》片面が塩化ビニ
リデンを含む防湿下塗りであり、他方の面がゼラチン下
塗りである175μmポリエチレンテレフタレート支持体の
塩化ビニリデン下塗り側に上記のように調製した乳剤層
塗布液を銀が2.3g/m2となるように塗布した後、乳剤層
と反対の面に上に650nmの光学濃度0.5となる塗布量のバ
ック面塗布液と乾燥厚さが0.9μmとなる流量のバック面
保護層塗布液を同時重層塗布した。さらに、乳剤面上に
乳剤面保護層塗布液を乾燥厚さ2μmとなるように塗布し
た。こうして得られた感光材料の平滑度(J.TAPPI紙パル
プ試験法No.5記載の王研式平滑度測定を用いベック平滑
度を調べた)は乳剤面1000秒、バック面80秒であった。
また、塗布試料中乳剤層塗布面の溶剤残存量をガスクロ
マトグラフィーで測定したところ、塗布物重量基準で40
〜200ppmの2-ブタノンと40〜120ppmの酢酸ブチルが検出
された。
【0244】なお、上記において用いた化合物の構造式
は以下に示すとおりである。
【0245】
【化33】
【0246】《写真性能の評価》 センシトメトリー 上記で作成した熱現像感光材料を、633nmのHe-Neレ
ーザー感光計で露光した。熱現像処理はヒートドラムを
用いて均一加熱を行い、120℃×25秒で行った。そ
してその時のカブリ値の測定を行った。
【0247】《擦り傷評価》それぞれの感光材料を30.5
cm×25.4cmに裁断し角を内径0.5cmのラウンドコーナー
とし、25℃−50%RHの条件下1日放置した。その後、
それぞれの試料を10枚ずつ防湿材料でできた袋の中に
密閉し、更に35.1cm×26.9cm×3.0cmの化粧箱に入れ箱
を100回しんとうした。その後10枚すべてを現像し傷の
度合いを下記の基準で目視評価した。
【0248】 ◎・・・・ほとんど傷がない。 ○・・・・微かに傷があるが気にならない。 △・・・・傷があるが実用的に許容される。 ×・・・・傷が多く不可。 結果を表3に示す。
【0249】
【表3】
【0250】表3より実施例1と同様に本発明の試料は
少ない添加量でカブリを抑制していることがわかる。ま
た、本発明の試料は擦り傷耐性が良好である。
【0251】実施例4 《ハロゲン化銀乳剤粒子の調製》水700mlにフタル化ゼ
ラチン21gおよび臭化カリウム30mgを溶解して温度40℃
にてpHを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6gを含む水溶液15
9mlと臭化カリウムとヨウ化カリウムを92:8のモル比で
含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコントロールダブルジ
ェット法で10分間かけて添加した。ついで硝酸銀55.4g
を含む水溶液476mlと六塩化イリジウム酸二カリウムを9
μmol/lと臭化カリウムを1mol/lで含む水溶液をpAg7.7
に保ちながらコントロールダブルジェット法で30分かけ
て添加した。その後pHを下げて凝集沈降させ脱塩処理を
し、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9p、Ag8.0
に調整した。ヨウ化銀含有量コア8モル%、平均2モル
%、粒子サイズ0.07μm、投影面積直径の変動係数9
%、(100)面比率85%の立方体粒子であった。
【0252】得られたハロゲン化銀粒子に対し、温度を
60℃に昇温して、銀1モル当たりチオ硫酸ナトリウム85
μモルと2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニルジフェニル
フォスフィンセレニドを11μモル、2μモルのテルル化
合物1、塩化金酸3.3マイクロモル、チオシアン酸230μ
モルを添加し、120分間熟成した。その後温度を50℃に
変更して増感色素Aをハロゲン化銀1モルに対して5×10
-4モル、増感色素Bを2×10-4モル攪拌しながら添加し
た。更に、ヨウ化カリウムを銀に対して3.5モル%添加
して30分攪拌し、30℃に急冷してハロゲン化銀粒子の調
製を終了した。
【0253】《有機酸銀塩微結晶分散物の調製》ベヘン
酸40g、ステアリン酸7.3g、水500mlを温度90℃で15分間
攪拌し、1mol/lの水酸化ナトリウム水溶液187mlを15分
間かけて添加し、1mol/lの硝酸水溶液60mlを添加して5
0℃に降温した。ついで1mol/lの硝酸銀水溶液124mlを2
分かけて添加し、そのまま30分間攪拌した。その後、吸
引濾過で固形物をろ別し、ろ水の伝導度が30μS/cmにな
るまで固形物を水洗した。こうして得られた固形物は、
乾燥させないでウェットケーキとして取り扱い、乾燥固
形分34.8g相当のウェットケーキに対し、ポリビニルア
ルコール12gおよび水150mlを添加し、よく混合してスラ
リーとした。平均粒径0.5mmのジルコニアビーズ840gを
用意してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1
/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)
製)にて5時間分散し、電子顕微鏡観察により平均短径
0.05μm、平均長径0.9μm、投影面積変動係数35%の針状
粒子である有機酸銀塩の微結晶分散物の調製を終了し
た。
【0254】《色調剤固体微粒子分散物1の調製》4-メ
チルフタル酸2.9g、フタラジン2.1gに対してヒドロキシ
プロピルセルロース2gと水93gを添加してよく攪拌して1
0時間放置した。その後、平均粒径0.5mmのジルコニア製
ビーズを168g用意し、スラリーと一緒にベッセルに入
れ、有機酸銀微結晶分散物の調製に用いたものと同じ分
散機で10時間分散して4-メチルフタル酸、フタラジンの
固体微粒子分散物1を得た。平均粒径は70wt%が1.0μm
以下であった。
【0255】《色調剤固体微粒子分散物2の調製》4-メ
チルフタル酸2.4g、フタラジン1.8gおよびテトラクロロ
フタル酸0.8gに対してヒドロキシプロピルセルロース2g
と水93gを添加してよく攪拌して10時間放置した。その
後、平均粒径0.5mmのジルコニア製ビーズを168g用意
し、スラリーと一緒にベッセルに入れ、色調剤固体微粒
子分散物1の調製に用いたものと同じ分散機で10時間分
散して4-メチルフタル酸、フタラジンおよびテトラクロ
ロフタル酸の固体微粒子分散物2を得た。平均粒径は70
wt%が1.0μm以下であった。
【0256】《乳剤塗布液の調製》先に調製した有機酸
銀微結晶分散物(銀1モル相当)に対し、ハロゲン化銀
粒子をハロゲン化銀10モル%/有機酸銀相当と、各薬品
を以下の量となるように添加した。ラックスター3307B
(大日本インキ化学工業(株)製;SBRラテックス;分
散粒子の平均粒径0.1〜0.15μm ;スチレン−ブ
タジエン系コポリマーの平衡含水率0.6wt%)430g、
1,1-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,
5-トリメチルヘキサン105g、色調剤固体微粒子分散物
1)9.2g、色調剤固体微粒子分散物2)7g、一般式
(I)で表される化合物あるいは比較化合物(ジメチル
ホルムアミド溶液:添加量は表4参照)、一般式(II)
で表される化合物(メタノール溶液:添加量は表4参
照)を攪拌しながら添加した。
【0257】《乳剤面保護層塗布液の調製》イナートゼ
ラチン10gに対し、界面活性剤Aを0.26g、界面活性剤B
を0.09g、シリカ微粒子(平均粒径サイズ2.5μm)0.9
g、1,2-(ビスビニルスルホニルアセトアミド)エタン
0.3g、水64gを添加、分散して表面保護層塗布液とし
た。
【0258】《発色剤分散物の調製》酢酸エチル35gに
対し、化合物1、2をそれぞれ2.5g、7.5g添加して攪
拌、溶解させた。その液に別途調製したポリビニルアル
コール10重量%水溶液50gを添加し、5分間ホモジナイザ
ーで攪拌した。その後、酢酸エチルを揮発、脱溶媒し、
最後に水で希釈し、発色剤分散物を調製した。
【0259】《バック面塗布液の調製》ポリビニルアル
コール30gに対し、先に調製した発色剤分散物50g、化合
物3を20g、水250gおよびシルデックスH121(洞海化学
社製真球シリカ、平均サイズ12μm)1.8gを添加してバ
ック面塗布液とした。
【0260】《塗布サンプルの作成》上記のように調製
した乳剤塗布液を、青色染料で色味付けした175μmポリ
エチレンテレフタレート支持体上に銀が1.9g/m2となる
ように塗布した後、乳剤塗布層上に乳剤面保護層塗布液
をゼラチンの塗布量が1.8g/m2となるように塗布した。
乾燥後、乳剤層と反対の面上にバック面塗布液を660nm
の光学濃度が0.7となるように塗布し塗布試料の作成を
完了した。
【0261】なお、上記において用いた化合物の構造式
は以下に示すとおりである。
【0262】
【化34】
【0263】
【化35】
【0264】《写真性能の評価》 センシトメトリー 上記で作成した熱現像感光材料を、633nmのHe-Neレ
ーザー感光計で露光した。熱現像処理はヒートドラムを
用いて均一加熱を行い、120℃×25秒で行った。そ
してその時のカブリ値の測定を行った。
【0265】《擦り傷評価》それぞれの感光材料を30.5
cm×25.4cmに裁断し角を内径0.5cmのラウンドコーナー
とし、25℃−50%RHの条件下1日放置した。その後、
それぞれの試料を10枚ずつ防湿材料でできた袋の中に
密閉し、更に35.1cm×26.9cm×3.0cmの化粧箱に入れ箱
を100回しんとうした。その後10枚すべてを現像し傷の
度合いを下記の基準で目視評価した。
【0266】 ◎・・・・ほとんど傷がない。 ○・・・・微かに傷があるが気にならない。 △・・・・傷があるが実用的に許容される。 ×・・・・傷が多く不可。 結果を表4に示す。
【0267】
【表4】
【0268】表4より実施例1、3と同様に本発明の試
料は少ない添加量でカブリを抑制していることがわか
る。また、本発明の試料は擦り傷耐性が良好である。
【0269】実施例5 《有機酸銀乳剤の調製》ベヘン酸840g、ステアリン酸95
gを12リットルの水に添加し90℃に保ちながら、水酸化
ナトリウム48g、炭酸ナトリウム63gを1.5リットルの水
に溶解したものを添加した。30分攪拌した後50℃とし、
N-ブロモスクシンイミド1%水溶液1.1リットルを添加
し、次いで硝酸銀17%水溶液2.3リットルを攪拌しながら
徐々に添加した。さらに液温を35℃とし、攪拌しながら
臭化カリウム2%水溶液1.5リットルを2分間かけて添加し
た後30分間攪拌し、N-ブロモスクシンイミド1%水溶液2.
4リットルを添加した。この水系混合物に攪拌しながら
1.2重量%ポリ酢酸ビニルの酢酸ブチル溶液3300gを加え
た後10分間静置し2層に分離させ水層を取り除き、さら
に残されたゲルを水で2回洗浄した。こうして得られた
ゲル状のベヘン酸/ステアリン酸銀および臭化銀の混合
物をポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製デン
カブチラール#3000-K)の2.6%イソプロピルアルコール溶
液1800gで分散し、さらにポリビニルブチラール(電気化
学工業(株)製デンカブチラール#4000-2)600g、イソプ
ロピルアルコール300gと共に分散し有機酸銀塩乳剤(平
均短径0.05μm、平均長径1.2μm、変動係数25%の針状粒
子)を得た。
【0270】《乳剤層塗布液の調製》上記で得た有機酸
銀乳剤に銀1モル当たり以下の量となるように各薬品を
添加した。25℃でフェニルチオスルホン酸ナトリウム12
mg、130mgの色素a、2-メルカプト-5-メチルベンゾイミ
ダゾール2.1g、4'-クロロベンゾフェノン-2-カルボン酸
22g と2-ブタノン580g、ジメチルホルムアミド220gを攪
拌しながら添加し3時間放置した。ついで表5記載のよ
うに一般式(I)で表される化合物あるいは比較化合物
(添加量も併記)および一般式(II)で表される化合物
(添加量も併記)、4,6-ジトリクロロメチル-2-フェニ
ルトリアジン5g、1,1-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチル
フェニル)-2-メチルプロパン142g、テトラクロロフタル
酸5.3g、2.6gのヒドラジン化合物a、メガファックスF-1
76P(大日本インキ化学工業(株)製フッ素系界面活性
剤)1.1g、2-ブタノン630g、メチルイソブチルケトン10g
とイラジェーション防止染料として銅フタロシアニン
(β型)を露光波長の吸光度が0.5になる量を攪拌しな
がら添加した。
【0271】《乳剤面保護層塗布液の調製》CAB171-15S
(イーストマンケミカル(株)製酢酸酪酸セルロース)75
g、4-メチルフタル酸5.7g、テトラクロロフタル酸無水
物1.5g、フタラジン12.5g、0.3gのメガファックスF-176
P、シルデックスH31(洞海化学社製真球状シリカ平均サ
イズ3μm)2g、sumidur N3500(住友バイエルウレタン社
製ポリイソシアネート)7gを2-ブタノン3070gと酢酸エチ
ル30gに溶解したものを調製した。
【0272】《バック面を有した支持体の作成》ポリビ
ニルブチラール(電気化学工業(株)製デンカブチラー
ル#4000-2)6g、シルデックスH121(洞海化学社製真球状
シリカ平均サイズ12μm)0.2g、シルデックスH51(洞海化
学社製真球状シリカ平均サイズ5μm)0.2g 、0.1gのメガ
ファックスF-176P2-プロパノール64gに攪拌しながら添
加し溶解および混合させた。さらに、390mgの染料aの
メタノール10gとアセトン20gの溶液および3-イソシアナ
トメチル-3,5,5-トリメチルヘキシルイソシアネート1g
の酢酸エチル7gの溶液を添加し塗布液を調製した。
【0273】両面が塩化ビニリデンを含む防湿下塗りか
らなるポリエチレンテレフタレートフィルム上にバック
面塗布液を633nmの光学濃度0.7となるように塗布した。
【0274】上記のように調製した支持体上に乳剤層塗
布液を銀が2g/m2となるように塗布した後、乳剤面上に
乳剤面保護層塗布液を乾燥厚さ2μmとなるように塗布し
た。
【0275】なお、上記において用いた化合物の構造式
は以下に示すとおりである。
【0276】
【化36】
【0277】このような熱現像感光材料の試料を用い
て、以下のような評価を行った。
【0278】《写真性能の評価》 センシトメトリー 上記で作成した熱現像感光材料を、633nmのHe-Neレ
ーザー感光計で露光した。熱現像処理はヒートドラムを
用いて115℃×25秒で均一加熱を行い、さらに現像
後の試料をハロゲンランプで15秒露光し、バック層の
染料を消色させた。そしてその時のカブリ値の測定を行
った。
【0279】《擦り傷評価》それぞれの感光材料を30.5
cm×25.4cmに裁断し角を内系0.5cmのラウンドコーナー
とし、25℃−50%RHの条件下1日放置した。その後、
それぞれの試料を10枚ずつ防湿材料でできた袋の中に
密閉し、更に35.1cm×26.9cm×3.0cmの化粧箱に入れ箱
を100回しんとうした。その後10枚すべてを現像し傷の
度合いを下記の基準で目視評価した。
【0280】 ◎・・・・ほとんど傷がない。 ○・・・・微かに傷があるが気にならない。 △・・・・傷があるが実用的に許容される。 ×・・・・傷が多く不可。 結果を表5に示す。
【0281】
【表5】
【0282】表5より実施例1、3、4と同様に本発明
の試料は少ない添加量でカブリを抑制していることがわ
かる。また、本発明の試料は擦り傷耐性が良好である。
【0283】実施例6 特開平8−171167号(特願平6−282066
号)記載の実施例1に準じてここにおける実施例試料N
o.20のジスルフィド化合物を本発明の比較化合物d
に、実施例試料No.21のジスルフィド化合物を本発
明の例示化合物I−5にそれぞれ置き換えたサンプルを
作成した。この明細書中の実施例に従い、比較化合物お
よび本発明の化合物を含有する感光材料を評価した結
果、本発明の化合物は比較化合物に比べて少ない添加量
でカブリを低下させ、かつ中点感度が上昇することがわ
かった。
【0284】
【発明の効果】本発明の熱現像感光材料は擦り傷耐性が
高い。また、本発明の熱現像感光材料はフタラジノンを
色調剤として用いた場合においても良好な黒色画像を形
成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 263/56 C07D 263/56 271/10 271/10 277/72 277/72 285/135 G03C 1/00 B G03C 1/00 1/498 504 1/498 504 C07D 285/12 F G

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される化合物を少なく
    とも一種含有することを特徴とするハロゲン化銀感光材
    料。 【化1】 [一般式(I)中、Z1はハロゲン化銀への吸着促進基
    を表す。Z2はハロゲン化銀への吸着促進基または水素
    原子を表す。L1およびL2は各々連結基を表し、A1
    よびA2は各々アルキレン基、アリーレン基または二価
    のヘテロ環基を表す。A1とA2、L1とL2およびZ1
    2は各々同一であっても異なっていてもよい。m1、
    m2およびn1は各々0または1を表す。ただしm1+
    m2+n1≧1である。]
  2. 【請求項2】 さらに一般式(II)で表される化合物を
    少なくとも一種含有する請求項1に記載のハロゲン化銀
    感光材料。 【化2】 [一般式(II)中、Qはアルキル基、アリール基、また
    はヘテロ環基を表し、X1およびX2はそれぞれハロゲン
    原子を表す。Wは水素原子または電子吸引性基を表す。
    Yは−C(=O)−、−SO−、または−SO2−を表
    す。rは0または1を表す。]
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表される化合物が、一般
    式(I−a)で表される化合物である請求項1または2
    に記載のハロゲン化銀感光材料。 【化3】 [一般式(I−a)中、Z1はハロゲン化銀への吸着促
    進基を表す。A1はアルキレン基、アリーレン基または
    二価のヘテロ環基を表す。L1は連結基を表す。m1は
    0または1を表す。]
  4. 【請求項4】 一般式(I−a)で表される化合物が、
    一般式(I−b)で表される化合物である請求項3に記
    載のハロゲン化銀感光材料。 【化4】 [一般式(I−b)中、Z3はイミド銀形成可能なアゾ
    ール類から誘導される一価の基、芳香環メルカプタンか
    ら誘導される一価の基、またはヘテロ環メルカプタンか
    ら誘導される一価の基を表す。L1は連結基を表す。m
    1は0または1を表す。]
  5. 【請求項5】 一般式(I−b)で表される化合物が、
    一般式(I−c)で表される化合物である請求項4に記
    載のハロゲン化銀感光材料。 【化5】 [一般式(I−c)中、Z4はベンゾトリアゾリル基、
    メルカプトトリアゾリルアリール基、メルカプトテトラ
    ゾリルアリール基またはメルカプトチアジアゾリル基を
    表す。L3は−CO−、−SO2−または−NHCO−を
    表す。]
  6. 【請求項6】 (a)還元可能な銀塩、(b)還元剤、
    (c)光触媒および(d)バインダーを含有する熱現像
    感光材料である請求項1〜5のいずれかに記載のハロゲ
    ン化銀感光材料。
  7. 【請求項7】 レーザー露光用である請求項1〜6のい
    ずれかに記載のハロゲン化銀感光材料。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の一般式(I−c)で表
    される新規なジスルフィド化合物。
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US6737227B1 (en) 2003-03-07 2004-05-18 Eastman Kodak Company Thermally developable emulsions and materials containing heterocyclic disulfide compounds

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