JPH1140016A - 開閉装置操作機構のインターロック装置 - Google Patents

開閉装置操作機構のインターロック装置

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JPH1140016A
JPH1140016A JP19290397A JP19290397A JPH1140016A JP H1140016 A JPH1140016 A JP H1140016A JP 19290397 A JP19290397 A JP 19290397A JP 19290397 A JP19290397 A JP 19290397A JP H1140016 A JPH1140016 A JP H1140016A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い形状精度及び位置決め精度が要求されな
い簡素な構成により、二重投入の防止を確実に行なわせ
ることができるようにする。 【解決手段】 投入カム1の回転に応じて揺動する出力
レバー6に、接点7が閉路状態にあるときのロック位置
と開路状態にあるときの非ロック位置との間にて変位す
るロックピン61を突設する。投入カム1を投入蓄勢状態
に拘束する支え金3と共通の支軸30回りに揺動する板ば
ね4を、ロックピン61の先端に臨ませて設け、この板ば
ね4が投入ボタン32の操作に応じて支え金30と共に揺動
した第1位置では、その弾性によりロックピン61の変位
を許容し、第1位置から復帰した第2位置では、ロック
位置にあるロックピン61と係合して支え金3の揺動を拘
束する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮断器、開閉器等
の開閉装置の操作機構において、手動操作による二重投
入を防止するインターロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】遮断器、開閉器等の開閉装置において
は、例えば、過電流が流れる等の異常発生時に、異常が
発生した回路のみを速やかに切離すことを可能とし、ま
た異常解消後の再投入を可能とするため、開閉装置自体
の外側からの操作可能な位置に、ボタン、レバー等の操
作手段を設け、この操作手段の操作により投入/引き外
しが行なえるようにしてある。
【0003】ところが、このような操作手段を備えた開
閉装置においては、オペレータの誤認により、投入状態
下での誤った投入操作、所謂、二重投入が行なわれた場
合、投入/引き外しの連続により、投入状態のまま操作
機構が単独にて動作し、該操作機構が通常の投入器より
も余分なエネルギを持って動作する虞れがあることか
ら、投入状態下での前記操作手段の投入操作を無効と
し、二重投入を未然防止することを目的として、例え
ば、特開昭57−165928号公報、特開昭60−230323号公報
等に開示されている如きインターロック装置が装備され
ている。
【0004】図7〜図10は、特開昭57−165928号公報に
開示されたインターロック装置の動作説明図であり、図
7及び図8は、接点7の遮断状態を、図9及び図10は、
接点7の投入状態を夫々示している。
【0005】これらの図において1は、軸2に回転自在
に枢支された投入カム、5は、接点7に連繋された投入
レバーである。図7に示す接点7の開路状態において、
投入レバー5は投入カム1の小径部に位置しており、投
入カム1は、軸2に固設されたクランク20と適宜の固定
位置との間に架設された投入ばね21のばね力により、図
の時計回りに蓄勢されており、この状態は、投入カム1
の一面の軸2から偏心した位置に突設されたトリガピン
10を支え金3により支え、投入カム1の回転を拘束する
ことにより保たれている。
【0006】トリガピン10との当接側と逆側の支え金3
の端部は、支軸30より回転自在に支えられている。この
支軸30には、支え金3と異なる位置にボタン板31が枢支
されており、手動投入操作のための投入ボタン32は、ボ
タン板31の一部に一体構成され、その押圧操作によりボ
タン板31を支軸30を中心として揺動させ、また押圧操作
を止めることにより、復帰ばね33のばね力により元位置
に復帰するようになしてある。
【0007】ボタン板31は、支軸30の一側に偏心した位
置に、これと平行をなして突設された枢支ピン34を備
え、また前記支え金3は、トリガピン10との当接部の近
傍に、支軸30と平行をなして突設されたピン35を備えて
いる。前記枢支ピン34には、二重投入防止板36が枢支さ
れており、この二重投入防止板36の一側は、適宜の固定
位置との間に架設された付勢ばね37のばね力により投入
レバー5の先端に押し付けられ、また他側は、前記ピン
35に臨ませてある。
【0008】以上の如く構成されたインターロック機構
を備えた遮断器において、図7に示す遮断状態下にて投
入ボタン32を押圧操作すると、支軸30上にてボタン板31
が図における反時計回りに揺動し、この揺動に伴う枢支
ピン34の変位により、二重投入防止板36が、付勢ばね37
のばね力に抗して投入レバー5との当接端を支点として
揺動する。この結果、図8に示す如く、二重投入防止板
36の他側が前記ピン35に当接し、該ピン35を押圧して支
え金3を揺動させることとなり、トリガピン10の支えを
失った投入カム1が、投入ばね21のばね力の作用によ
り、図の反時計回りに略半回転する。
【0009】投入カム1外周のカム面は、前記回転の方
向に大径となる形状を有しており、これにより投入レバ
ー5の先端が押され、該投入レバー5に連繋された接点
7が閉路される。なお、この投入動作は、支え金3に直
接的に回転力を加えることによっても行なわれる。
【0010】このように投入状態が得られた後、所定の
駆動装置により投入カム1を更に半回転させると、図9
に示す如く、クランク20の回転により、次なる投入動作
に備えて投入ばね21が蓄勢された投入蓄勢状態となる
が、このとき、投入レバー5の先端は、投入カム1の大
径部との当接を継続しており、接点7は閉路状態に保た
れる。
【0011】そして、この状態で投入ボタン32を押圧操
作すると、前述の如く、ボタン板31の揺動に応じて枢支
ピン34が変位し、この変位に伴って二重投入防止板36が
揺動するが、このとき二重投入防止板36の一側は、投入
レバー5による支えを失い付勢ばね37のばね力により引
かれた状態にあり、図10に示す如く、二重投入防止板36
の他側は前記ピン35に当接せず、支え金3はトリガピン
10との当接を継続し、投入カム1が回転しないことか
ら、前記投入ボタン32の操作が無効となり、二重投入を
防ぐことができる。
【0012】一方遮断動作は、図9に示す投入蓄勢状態
において、投入機構と別個に構成された引き外し機構22
の動作により投入レバー5を動かし、これの先端を投入
カム1の大径部から外すことにより行なわれ、この後
は、図7及び図8に示す如き状態となって投入ボタン32
の操作が有効となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く従来のイン
ターロック装置においては、投入ボタン32の押圧操作に
より動作する二重投入防止板36が、遮断状態において
は、投入レバー5を支点とする揺動により支え金3に突
設されたピン35に当接し、逆に投入状態においては、投
入レバー5を支点としない揺動により前記ピン35に当接
しないようにする必要があり、確実な動作を行なわせる
ためには、ピン35を含む支え金3、枢支ピン34を含むボ
タン板31、投入レバー5等、二重投入防止板36の動作に
関連する部品に高い形状精度が要求される上、これらの
組付けに際し、相互間の位置関係の調整が必要であり、
多大の加工及び組立工数を要するという問題があった。
【0014】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、高い形状精度及び位置決め精度が要求されない
簡素な構成により、二重投入の防止を確実に行なわせる
ことができるインターロック装置を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る開
閉装置操作機構のインターロック装置は、接点の開閉に
応じて変位するロックピンと、投入操作手段の操作に応
じて投入カムの支え金と共に移動する板ばねとを備えた
ものである。
【0016】本発明においては、接点が閉路しており、
ロックピンがロック位置にあるときには、該ロックピン
に板ばねが係合した状態にあり、投入操作手段の操作に
よる支え金の移動を前記板ばねによって阻止して二重投
入を防止する。また接点が開路しており、ロックピンが
非ロック状態にあるときには、投入操作手段の操作によ
る支え金の移動が板ばねによって阻止されることなく生
じ、また支え金の移動に伴う投入カムの回転に応じたロ
ックピンの変位が板ばねの弾性により許容されて、投入
動作が正常に行なわれる。
【0017】請求項2の発明に係る開閉装置操作機構の
インターロック装置は、接点の開閉に応じて変位するロ
ックピンと、このロックピンと連繋して移動し、投入操
作手段と支え金との間に出し入れされるスペーサとを備
えたものである。
【0018】本発明においては、接点が閉路しており、
ロックピンがロック位置にあるときには、該ロックピン
と連繋されたスペーサが投入操作手段と支え金との間か
ら離脱した状態にあり、投入操作手段の操作が支え金に
伝わらなくなり二重投入を防止する一方、接点が開路し
ており、ロックピンが非ロック位置にあるときには、前
記スペーサが投入操作手段と支え金との間に介在し、投
入操作手段の操作が支え金に伝えられて、投入動作が正
常に行なわれる。
【0019】請求項3の発明に係る開閉装置操作機構の
インターロック装置は、ロックピンとスペーサとの連繋
部材としてばねを用いたものである。
【0020】この発明においては、投入操作手段が操作
されたままの状態、即ち、投入動作手段と支え金との間
にスペーサの介入が不可能な状態にて遮断操作がなされ
た場合、ロックピンの変位に応じたスペーサの変位を前
記ばねの弾性により吸収して、投入操作手段とスペーサ
との衝突を緩和する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明の請求項1
に係る開閉装置操作機構のインターロック装置の構成を
示す斜視図であり、本図において、図7〜図10に示す従
来のインターロック装置と対応する部分には同一の参照
符号を付してある。
【0022】本発明に係るインターロック装置は、従来
のインターロック装置と同様、軸2により回転自在に支
持された投入カム1、及び接点7に連繋された投入レバ
ー5を備えている。投入カム1を支持する軸2には、蓄
勢歯車11が同軸的に嵌着されており、該蓄勢歯車11の一
面には、軸2から偏心した位置にトリガピン10が突設さ
れている。蓄勢歯車11の他面には、同じく軸2から偏心
した位置に図示しないクランクピンが突設され、該クラ
ンクピンに端部を連結された蓄勢ロッド23と適宜の固定
位置との間に投入ばね21が介装されている。
【0023】投入ばね21は、蓄勢歯車11及び投入カム1
が図の回転位置にあるとき、蓄勢ロッド23により圧縮さ
れた状態にあり、蓄勢歯車11及び投入カム1を、投入カ
ム1の側から見て時計回りに回転させるべく蓄勢してお
り、この蓄勢状態は、前記トリガピン10に支え金3の先
端を係合させ、蓄勢歯車11及び投入カム1の回転を拘束
することにより保たれている。
【0024】支え金3の基部は、投入カム1及び蓄勢歯
車1の軸2と平行をなして架設された支軸30により、蓄
勢歯車11に近接した位置にて回転自在に支えられてい
る。手動投入操作のための投入ボタン32は、前記基部か
ら上向きに延長された支え金3の延長部3aに臨ませてあ
り、その押圧操作により支え金3は、前記支軸30を中心
として揺動し、この押圧操作を止めることにより、復帰
ばね33のばね力により元位置に復帰するようになしてあ
る。なお本図においては、復帰ばね33として、その中途
を支軸30に嵌合保持させたつる巻きばねが用いられてい
るが、コイルばね等の他の種類のばねを用いることも可
能である。
【0025】支軸30にはまた、前記支え金3と共に板ば
ね4が支持されている。該板ばね4は、図示の如く、弾
性変形可能な厚さ方向を支軸30の軸長方向とし、該支軸
30に垂下支持されており、支え金3と共に揺動するよう
になしてある。また板ばね4の下端部には、厚さ方向へ
の屈曲成形により、後述するロックピン61に近付く側に
突出する突起部40が形成されている。
【0026】一方投入レバー5は、軸2及び支軸30と平
行をなす揺動軸50によりその中途部を揺動自在に支持さ
れ、投入カム1の下位置に配してあり、その一端部は、
図示しないリンク機構を介して接点7に連結されてい
る。
【0027】また投入レバー5と投入カム1との間に
は、揺動軸50と平行をなす揺動軸60により揺動自在に支
持された出力レバー6が配してある。該出力レバー6
は、大略三角形の平面形状を有しており、その一頂点近
傍が前記揺動軸60により枢支されている。出力レバー6
の他の2つの頂点近傍には、ロックピン61と出力ピン62
とが夫々打設されており、前記投入レバー5の他端部
は、連結ロッド51を介して出力ピン62に連結されてい
る。
【0028】また出力レバー6の揺動軸60とロックピン
61との間の辺上には、前記投入カム1の外周のカム面に
転接するローラ63が枢支されており、該ローラ63は、投
入レバー5の前記他端部側と適宜の固定部との間に介装
された押しばね52のばね力により、連結ロッド51を介し
て上向きに押され、投入カム1のカム面に押し付けられ
るようになっている。
【0029】前記ロックピン61は、出力レバー6の一面
から蓄勢歯車11の側に向けて延長され、その先端は、前
記板ばね4の垂下位置に臨ませてある。またロックピン
61には、支え金3と共通の支軸30によりその上部を支持
された掛け金8の下端部が係合しており、この係合は、
遮断ボタン82の押圧操作により、支軸30を中心として掛
け金8を揺動させることにより解除されるようになって
いる。
【0030】図1は、接点7が閉路しており、次なる投
入に備えて投入ばね21が蓄勢された投入蓄勢状態を示し
ており、このとき投入カム1は、蓄勢歯車11のトリガピ
ン10に係合する支え金3の作用により、図示の回転位置
に拘束され、また出力レバー6は、ロックピン61に係合
する前記掛け金8の作用により、図示の揺動位置に拘束
されており、出力レバー6に枢支されたローラ63は、投
入カム1の小径部に適長離れた位置にて対向している。
【0031】接点7の遮断は、この状態において遮断ボ
タン82を押圧操作し、前記掛け金8を反時計回りに揺動
させ、ロックピン61との係合を解除することにより実現
される。即ち、前記係合の解除により揺動可能な状態と
なった出力レバー6は、押しばね52のばね力により連結
ロッド51を介して出力ピン62が上向きに押されることに
より、揺動軸60を中心として時計回りに揺動し、この揺
動により連結ロッド51を介して投入レバー5の同側端部
が引き上げられ、他側端部が引き下げられて、この引き
下げ力の作用により接点7が遮断されることになる。
【0032】このとき、支え金3とトリガピン10との係
合状態は変わらず保持されるから、投入カム1は図示の
回転位置を保ち、前記出力レバー6の揺動は、これに枢
支されたローラ63が投入カム1の小径部に押し付けられ
た位置にて拘束される。
【0033】接点7の投入は、この状態において投入ボ
タン32を操作し、前記延長部3aを押圧して支え金3を反
時計回りに揺動させ、トリガピン10との係合を解除する
ことにより実現される。即ち、前記係合の解除により支
えを失った蓄勢歯車11は、蓄勢ロッド23を介して作用す
る投入ばね21のばね力により、共通の軸2に支持された
投入カム1と共に時計回りに略半回転し、該投入カム1
のカム面が、この回転方向に大径となる形状を有するこ
とから、該カム面に転接するローラ63が下向きに押さ
れ、出力レバー6が反時計回りに揺動し、この揺動によ
り連結ロッド51を介して投入レバー5の同側端部が押し
下げられ、他側端部が押し上げられて、この押し上げ力
の作用により接点7が投入されることになる。
【0034】この後、図示しない蓄勢モータからの伝動
により蓄勢歯車11を更に半回転させて、これに伴う蓄勢
ロッド23の下降により投入ばね21を圧縮する一方、支え
金3をトリガピン10に係合させて蓄勢歯車11の回転を拘
束することにより、図1に示す如き投入蓄勢状態が得ら
れる。このとき、出力レバー6の揺動位置は、ロッドピ
ン61と掛け金8との係合により拘束されていることか
ら、前記接点7は閉路状態を保つ。
【0035】以上の如く行なわれる接点7の投入及び遮
断動作において、出力レバー6は、接点7の開閉に応じ
て揺動し、該接点7が閉路状態にあるときには図1に示
す揺動位置にあり、接点7が開路状態にあるときには、
図1の状態から所定角度だけ時計回りに回転した揺動位
置となる。これに伴って出力レバー6に打設されたロッ
クピン61は、揺動軸60を中心とする円弧状の軌跡に沿っ
て、図1に示すロック位置と、これよりも上の非ロック
位置との間にて変位する。本発明においては、このよう
に生じるロックピン61の変位と、該ロックピン61の先端
に臨ませた板ばね4とにより、二重投入防止のためのイ
ンターロック動作が、以下の如くに行なわれる。
【0036】図2、図3及び図4は、以上の如く構成さ
れたインターロック装置の動作説明図である。これらの
左半部は、図1のA方向からの矢視図であり、同じく右
半部は、図1のB方向からの矢視図であって、図の煩雑
化を防ぐべく、支え金3、板ばね4及び出力レバー6
等、インタロック動作に関連する部品のみを示し、これ
らの支持フレーム及び投入ボタン32を2点鎖線により示
してあり、また投入カム1の回転位置は、支え金3に係
合するトリガピン10の図示により代表させ、更に、支え
金3及び板ばね4と出力レバー6とを軸長方向に近付け
て示してある。
【0037】図2は、出力レバー6及びロックピン61が
前記非ロック位置にある状態を示しており、このとき前
記接点7は開路状態にある。ロックピン61の突出長さ
は、板ばね4の下端に設けた前記突起部40には当接し、
他部には当接しないように設定してあり、図示の状態に
おいては、ロックピン61の先端は突起部40よりも上にあ
り、板ばね4に当接していない。
【0038】この状態において投入ボタン32が押圧操作
されると、支え金3は、前記延長部3aの押し込みによ
り、復帰ばね33のばね力に抗して板ばね4と共に時計回
りに揺動し、このとき、図3に示す如く、支え金3とト
リガピン10との係合が外れ、投入カム1が図中に矢符に
て示す如く回転し、これに伴って前述の如く出力レバー
6が揺動し、この揺動により前記接点7が投入される。
即ち、接点7が開路状態にあるとき、投入ボタン32の操
作は有効であり、この操作により接点7を投入すること
ができる。
【0039】このときロックピン61は、出力レバー6の
揺動に伴って前記非ロック位置よりも下方のロック位置
に変位する。板ばね4下端の突起部40は、このロック位
置近傍の上下位置を合わせて形成してあり、ロック位置
に変位したロックピン61は、前記突起部40に当接する
が、この当接に伴って、図3に示す如く板ばね4が撓み
変形することから、前記変位に支障を来すことはない。
【0040】この状態において、投入ボタン32の押圧を
止めると、板ばね4は、復帰ばね33のばね力により支え
金3と共に反時計回りに揺動して元位置に復帰する一
方、ロックピン61は前記ロック位置を保つことから、板
ばね4の下端の突出部40は、ロックピン61の先端に沿っ
て摺動して該先端から外れ、図4に示す如く、その弾性
により元形状に復帰して、幅方向の一縁が前記ロックピ
ン61に側面から近接した状態となり、この状態は、ロッ
クピン61が非ロック位置に変位するまで、換言すれば、
接点7が遮断されるまで継続する。
【0041】図4はこの状態を示しており、この状態に
て投入ボタン32が押圧操作された場合、支え金3は、前
述の如く板ばね4と共に揺動しようとするが、この揺動
の初期において、図4中に矢符にて示す如く、板ばね4
の側縁がロックピン61に当接することになり、この衝突
の方向に板ばね4は弾性を有しないことから、前記揺動
が阻止され、投入ボタン32の更なる押圧が不可能な状態
となる。
【0042】このように、接点7が既に閉路状態にある
とき投入ボタン32が操作されると、ロック位置にあるロ
ックピン61と板ばね4とが、該板ばね4の弾性の方向と
異なる方向から当接する結果、投入ボタン32の操作その
ものが不能な状態となり、支え金3の揺動が生じず、ト
リガピン10との係合状態が維持されることから、二重投
入を確実に阻止することができる。
【0043】以上の実施の形態においては、支え金3と
共に揺動する板ばね4と、接点7の開閉に応じて変位す
るロックピン61との相乗作用により、二重投入防止のた
めのインターロック動作が行なわれる。そして、板ばね
4とロックピン61とには高い形状精度は不要であり、ま
た両者間においては、図4に示す如く、前者が元形状に
復帰し後者がロック位置にある状態において、板ばね4
の側縁がロックピン61の側面に近接する程度の大まかな
位置決めが要求されるのみであり、簡素な構成にて二重
投入を確実に防止することができる。
【0044】図5及び図6は、本発明の請求項2に係る
開閉装置操作機構のインターロック装置の動作説明図で
ある。この実施の形態においては、接点7の開閉に応じ
て前述の如くに変位するロックピン61と、該ロックピン
61と連繋して変位するスペーサ8との相乗作用によりイ
ンターロック動作が行なわれる。
【0045】図示の如くスペーサ8は、矩形平板状をな
す部材であり、その一部には、長辺方向に延設された長
孔80が形成され、前記支え金3の支軸30に前記長孔80を
挿通せしめて支持されている。スペーサ8の一側端部
は、支軸30の下位置において、出力レバー6の揺動に応
じて前述の如く変位するロックピン61に、つる巻きばね
を用いてなる連結ばね81を介して連結されている。
【0046】一方、投入ボタン32の操作により押圧され
るべく設けられた支え金3の延長部3aは、図1〜図4に
示す実施の形態と異なり、投入ボタン32の作用端に対し
て所定の間隙を隔てて対向するように位置決めされてお
り、前記スペーサ8の他側端部は、一側の側縁を前記延
長部3aに沿わせ、投入ボタン32との間の間隙に介在せし
めてある。
【0047】図5は、出力レバー6の揺動に応じて変位
するロックピン61が、前記非ロック位置にある状態を示
しており、このとき前記接点7は開路状態にある。この
状態においてロックピン61は、上方のスペーサ8と近接
しており、両者を連結する連結ばね81は圧縮された状態
にある。これによりスペーサ8は、連結ばね81のばね力
により上方に押し上げられ、前記長孔80の下縁が支軸30
に当接した位置にて拘束され、投入ボタン32の出力端と
支え金3の延長部3aとの間に介入した状態にある。
【0048】而して、この状態において投入ボタン32が
押圧操作されると、支え金3は、スペーサ8を介して前
記延長部3aに加わる力により、復帰ばね33のばね力に抗
して時計回りに揺動し、このとき、図5に示す如く、支
え金3とトリガピン10との係合が外れ、投入カム1が図
中に矢符にて示す如く回転し、これに伴って前述の如く
出力レバー6が揺動し、この揺動により出力ピン62に連
結された接点7が投入される。即ち、接点7が開路状態
にあるとき、投入ボタン32の操作は有効であり、この操
作により接点7を投入することができる。
【0049】このときロックピン61は、出力レバー6の
揺動に伴って前記非ロック位置よりも下方のロック位置
に変位し、この変位に応じて連結ばね81は、下端の引き
下げにより伸長変形して、上端に連結されたスペーサ8
を引っ張り、該スペーサ8が下方に変位し、図6に示す
如く、投入ボタン32の出力端と支え金3の延長部3aとの
間から離脱せしめられる。これにより、前記延長部3aの
押圧が解除されることとなり、支え金3は、前記復帰ば
ね33のばね力によって反時計回りに揺動し、元位置に復
帰する。
【0050】この状態は、ロックピン61が非ロック位置
に変位するまで、換言すれば、接点7が遮断されるまで
継続する。この状態において投入ボタン32が押圧操作さ
れた場合、投入ボタン32の出力端は、図4中に矢符にて
示す如くに突出するが、該出力端と支え金3の延長部3a
との間にスペーサ8が介在しないことから、前記延長部
3aは押圧されず、支え金3の揺動位置は変化しない。
【0051】このように接点7が閉路状態にあるときに
は、スペーサ8の離脱により投入ボタン32の操作が支え
金3に伝わらないことから、該支え金3の揺動位置は変
化せず、トリガピン10との係合が維持されて、この係合
の解除をトリガとして生じる投入動作は行なわれないこ
ととなり、二重投入の発生を確実に阻止することができ
る。
【0052】以上の実施の形態においては、接点7の開
閉に応じたロックピン61の変位に連繋してスペーサ8が
移動し、投入ボタン32と支え金3との間に出し入れされ
ることにより、二重投入防止のためのインターロック動
作が行なわれる。前記スペーサ8には、投入ボタン32の
出力端と支え金3の延長部3aとの間に設定された隙間内
に出し入れされる上部の形状、及び前記移動に際してガ
イド作用をなす長孔80の形状を含めて高い形状精度は不
要であり、更に、ロックピン61及び連結ばね81との間に
おいても、ロックピン61のロック位置への移動に伴って
スペーサ8が下方に引っ張られたとき、投入ボタン32と
支え金3との間から確実に外れる程度の大まかな位置決
めが要求されるのみであり、簡素な構成にて二重投入を
確実に防止することができる。
【0053】なお、この実施の形態においては、ロック
ピン61とスペーサ8とを、つる巻きばねを用いてなる連
結ばね81により連繋させてあるが、この連結ばね81とし
て、コイルばね等の他のばね部材を用いることも可能で
ある。このように、ロックピン61とスペーサ8との連繋
部材として、ばねを用いてあるのは、投入ボタン32を押
圧操作したままの状態で遮断操作がなされた場合に投入
ボタン32に加わる衝撃を緩和するためである。
【0054】即ち、投入ボタン32が押圧操作された状態
においては、投入ボタン32の出力端と支え金3の延長部
3aとの間にスペーサ8の介入が不可能な状態にあり、こ
のような状態で遮断操作がなされた場合、この操作に伴
うロックピン61の非ロック位置への変位によりスペーサ
8が押し上げられたとき、該スペーサ8は、投入ボタン
32に衝突するが、この衝突は、前記連結ばね81の変形に
より吸収され、投入ボタン32に加わる衝撃が緩和される
ことになる。
【0055】なお、このような状態となったとき、投入
ボタン32の押圧操作を一旦停止することにより、スペー
サ8は、連結ばね81の弾性復帰により押し上げられ、投
入ボタン32と支え金3との間に介入して図5に示す状態
となり、投入ボタン32の操作は有効となる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1の発明に係る
開閉装置操作機構のインターロック装置においては、接
点の開閉に応じて変位するロックピンと、投入操作手段
の操作に応じて投入カムの支え金と共に移動する板ばね
とを備え、これらの相乗作用により、接点の閉路中には
支え金の移動を拘束する構成としたから、高い形状精度
及び位置決め精度が要求されない簡素な構成により、二
重投入の防止を確実に行なわせることができる。
【0057】また、請求項2の発明に係る開閉装置操作
機構のインターロック装置においては、接点の開閉に応
じて変位するロックピンと、このロックピンと連繋して
移動して投入操作手段と支え金との間に出し入れされる
スペーサとを備え、これらの相乗作用により、接点の閉
路中には投入操作手段の操作を支え金に伝えない構成と
したから、高い形状精度及び位置決め精度が要求されな
い簡素な構成により、二重投入の防止を確実に行なわせ
ることができる。
【0058】更に、請求項3の発明に係る開閉装置操作
機構のインターロック装置においては、ロックピンとス
ペーサとの連繋部材としてばねを用いたから、投入操作
手段が操作されたままの状態で遮断操作がなされた場合
における投入操作手段とスペーサとの衝突をばねの弾性
により、投入操作手段に作用する衝撃を緩和することが
できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1に係る開閉装置操作機構の
インターロック装置の構成を示す斜視図である。
【図2】 図1に示すインターロック装置の動作説明図
である。
【図3】 図1に示すインターロック装置の動作説明図
である。
【図4】 図1に示すインターロック装置の動作説明図
である。
【図5】 本発明の請求項2に係る開閉装置操作機構の
インターロック装置の動作説明図である。
【図6】 本発明の請求項2に係る開閉装置操作機構の
インターロック装置の動作説明図である。
【図7】 従来のインターロック装置の動作説明図であ
る。
【図8】 従来のインターロック装置の動作説明図であ
る。
【図9】 従来のインターロック装置の動作説明図であ
る。
【図10】 従来のインターロック装置の動作説明図で
ある。
【符号の説明】
1 投入カム、3 支え金、4 板ばね、6 出力レバ
ー、7 接点、8 スペーサ、10 トリガピン、32 投
入ボタン、40 突出部、61 ロックピン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接点が閉路状態にあるときのロック位置
    と開路状態にあるときの非ロック位置との間にて、投入
    カムの回転に応じて変位するロックピンと、前記投入カ
    ムを投入蓄勢状態に拘束する支え金と、その操作に応じ
    て前記支え金を移動させ、前記拘束を解除する投入操作
    手段と、該投入操作手段の操作に応じて前記支え金と共
    に移動し、この移動後の第1位置では、その弾性により
    前記ロックピンの変位を許容し、前記第1位置から復帰
    した第2位置では、前記ロック位置にあるロックピンと
    係合して前記支え金の移動を拘束する板ばねとを具備す
    ることを特徴とする開閉装置操作機構のインターロック
    装置。
  2. 【請求項2】 接点が閉路状態にあるときのロック位置
    と開路状態にあるときの非ロック位置との間にて、投入
    カムの回転に応じて変位するロックピンと、前記投入カ
    ムを投入蓄勢状態に拘束する支え金と、その操作に応じ
    て前記支え金を移動させ、前記拘束を解除する投入操作
    手段と、前記ロックピンと連繋して移動し、該ロックピ
    ンが非ロック位置にあるとき、前記投入操作手段と支え
    金との間に介在し、前記ロックピンがロック位置にある
    とき、前記投入操作手段と支え金との間から離脱するス
    ペーサとを具備することを特徴とする開閉装置操作機構
    のインターロック装置。
  3. 【請求項3】 ロックピンとスペーサとは、ばねを介し
    て連繋させてある請求項2記載の開閉装置操作機構のイ
    ンターロック装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014056644A (ja) * 2012-09-11 2014-03-27 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 回路遮断器の投入操作機構
KR20210115274A (ko) * 2020-03-12 2021-09-27 엘에스일렉트릭(주) 전동스프링 조작기

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