JPH1140010A - 開閉装置の蓄勢機構 - Google Patents

開閉装置の蓄勢機構

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JPH1140010A
JPH1140010A JP9190181A JP19018197A JPH1140010A JP H1140010 A JPH1140010 A JP H1140010A JP 9190181 A JP9190181 A JP 9190181A JP 19018197 A JP19018197 A JP 19018197A JP H1140010 A JPH1140010 A JP H1140010A
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shaft
rotation
transmission gear
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Hiroshi Totori
洋 十鳥
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稔 小林
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
    • H01H33/28Power arrangements internal to the switch for operating the driving mechanism
    • H01H33/40Power arrangements internal to the switch for operating the driving mechanism using spring motor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
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  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を削減した簡素な構成により、投入
ばねの放勢による投入動作に際しての主軸の逆転を確実
に阻止する。 【解決手段】 蓄勢軸2に固着され、蓄勢モータ3の回
転を主軸1に伝える伝動歯車20と、蓄勢軸2に嵌挿され
た駆動歯車21との夫々との対向部に、蓄勢モータ3の回
転による駆動歯車21の回転時に係合する係合歯 20c,21c
を設ける。また蓄勢軸2の支持枠4への支持部に一方向
クラッチ7を介装し、蓄勢モータ3からの伝動による蓄
勢軸2の回転方向と逆方向の回転を拘束する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮断器、開閉器等
の電力開閉装置に投入動作を行なわせる投入ばねを蓄勢
する機構に関する。
【0002】
【従来の技術】遮断器等の開閉装置の投入に際しては、
投入動作、より具体的には、主接点を構成する固定接触
子に対する可動接触子の接近動作を可及的急峻に行なわ
せるために、ばねの蓄勢力を利用したものがある。この
種の開閉装置においては、投入動作を行なわせる前に、
前記投入ばねを圧縮又は引張により蓄勢してこの状態に
に拘束しておき、投入に際しては、前記拘束の解除によ
り解放される投入ばねの蓄勢力により、主接点に連繋さ
れた接点投入レバーを動作させ、可動接触子を高速移動
させるようにしている。
【0003】前記投入ばねを蓄勢するための蓄勢機構
は、蓄勢の解除機構と共に種々の構成のものが提案され
ている。図8は、本願出願人による特開平9-106741号公
報に開示された蓄勢機構の要部を示す側断面図である。
【0004】この蓄勢機構は、共通の支持枠4に互いに
略平行をなして並列支持された主軸1、蓄勢軸2及び蓄
勢モータ3を備えてなる。主軸1は、支持枠4の一側へ
の突出端に大歯車10を、またその中途部に投入カム11を
嵌合保持しており、これらは主軸1の回転に伴って軸回
りに回転するようになしてある。
【0005】大歯車10の外側面には、主軸1の軸心から
適長偏心した位置にクランクピン12が突設されている。
該クランクピン12には、押えロッド13の一端が連結され
ており、該押えロッド13の他端は、ばね板40に挿通支持
されている。このばね板40は、例えば、前記支持枠4の
外側に一体的に突設された固定板であり、該ばね板40と
押えロッド13の中途部に固着された押え板14との間に投
入ばね5が介装されている。
【0006】投入ばね5は、図示の如く、大歯車10の回
転によりクランクピン12の突設位置がばね板40に接近し
た状態となったとき、該ばね板40と押え板14との間にて
圧縮されて蓄勢される。この蓄勢状態は、大歯車10の回
転位置を図示しない拘束手段により拘束することにより
維持され、この拘束が解除された場合、投入ばね5のば
ね力が、押え板14、押えロッド13及びクランクピン12を
介して大歯車10に作用し、該大歯車10と共に主軸1が高
速度にて回転するようになっている。
【0007】支持枠4の内側には、接点投入レバー6
が、その一面に突設された支軸60を介して揺動自在に枢
支されている。該接点投入レバー6の他面には、前記投
入カム11外周のカム面に転接するローラ61が支持してあ
り、接点投入レバー6は、カム面に追随するローラ61の
動作により、投入カム11の回転に応じて前記支軸60の回
りに揺動するようになしてあり、この揺動により投入動
作を行なわせるべく図示しない主接点に連繋されてい
る。
【0008】また前記蓄勢軸2は、支持枠4の一側への
突出端に一体的に固着された伝動歯車20を備えると共
に、該伝動歯車20と支持枠4の外側面との間に遊嵌され
た駆動歯車21を備えている。伝動歯車20は、前記主軸1
の軸端に固着された大歯車10に噛合させてあり、駆動歯
車21は、前記蓄勢モータ3の出力端に嵌着された出力歯
車30に噛合させてある。
【0009】蓄勢モータ3は、モータ本体3aの回転をこ
れの出力側に連設された減速装置3bにより減速して取り
出す構成としたギヤードモータである。前記出力歯車30
は、減速装置3bの出力軸31に嵌着されており、該出力軸
31と減速装置3bのハウジングとの間には、一方向の回転
のみを許容する一方向クラッチ7aが介装されている。
【0010】出力歯車30に噛合する駆動歯車21は、その
軸心部を貫通する孔内に嵌着保持された一方向クラッチ
7b及び爪クラッチ8を介して、相対回転及び軸長方向の
摺動自在に蓄勢軸2に外嵌されており、支持枠4の外側
面との間に介装された押しばね22により、前記伝動歯車
20に向けて付勢されている。駆動歯車21に付設された一
方向クラッチ7bは、減速装置3bに備えられた一方向クラ
ッチ7aと同方向の回転を許容し、出力歯車30からの伝動
による駆動歯車21の回転を内側の爪クラッチ8に伝達す
る一方、爪クラッチ8側からの逆方向の回転に対しては
滑りを生じるようになしてある。
【0011】駆動歯車21は、通常時には、一側に弾接す
る押しばね22のばね力により伝動歯車20に押し付けら
れ、爪クラッチ8の係合作用により前記伝動歯車20と一
体回転するようになしてある。この係合状態は、主軸1
及び大歯車10が図示の回転位置にあり、前記投入ばね5
が蓄勢状態となったとき、前記クランクピン12と半径方
向に略対向して大歯車10の他側面に突設された押圧突起
15により、駆動歯車21を押圧し、該駆動歯車21が押しば
ね22のばね力に抗して伝動歯車20から離反することによ
り解除されるようになっている。
【0012】以上の如く構成された従来の蓄勢機構にお
いて、図に示す状態から大歯車10の拘束を解除すると、
投入ばね5の蓄勢力の解放により、大歯車10が所定の方
向に高速回転し、この回転が投入カム11を経て接点投入
レバー6に伝わり、該接点投入レバー6が高速度にて揺
動して図示しない主接点が投入される。
【0013】このような投入動作に際し、前記大歯車10
の回転は、これに噛合する伝動歯車20に伝わり蓄勢軸2
が回転するが、このときの回転方向は、駆動歯車21に内
包された一方向クラッチ7bに滑りを生じる方向であり、
駆動歯車21は回転せず、前記回転力が蓄勢モータ3の出
力軸31に伝わることはない。
【0014】なお、投入ばね5の放勢による大歯車10の
回転は、自身の慣性により所定の回転位置(上死点)を
超えて継続し、この間投入ばね5が蓄勢されることか
ら、前記大歯車10及び主軸1は、前記上死点を超えた後
に逆転しようとする。しかしながらこの逆転力は、伝動
歯車20を介して駆動歯車21に内包された一方向クラッチ
7bに伝わり、該一方向クラッチ7bが係合して駆動歯車21
に伝わり、更に、出力歯車30を介して投入モータ2の出
力軸31に伝達され、該出力軸31に介装された一方向クラ
ッチ7aが係合する結果、前記逆転は阻止され、大歯車10
は前記上死点を超えた回転位置に拘束される。
【0015】このような投入状態が得られた後、蓄勢モ
ータ3を回転駆動すると、この回転は、出力軸31に嵌着
された出力歯車30を介して駆動歯車21に伝達され、更
に、爪クラッチ8を介して伝動歯車20に伝達されて、該
伝動歯車20に噛合する大歯車10が回転する。この回転に
より、クランクピン12に連結された押えロッド13が押し
下げられ、押え板14とばね板40との間にて投入ばね5が
圧縮され、図示の蓄勢状態が得られ、次なる投入動作が
可能な状態となる。蓄勢モータ3の回転による大歯車10
の回転は、所定の回転位置にて前記押圧突起15が駆動歯
車21を押圧し、爪クラッチ8の係合が解除されることに
より停止し、この回転位置は、前述した拘束手段による
大歯車10の拘束により保たれる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く構成された
従来の蓄勢機構においては、駆動歯車21に一方向クラッ
チ7b及び爪クラッチ8が組み込まれており、該駆動歯車
21の構造が複雑化するという問題があり、また、前記上
死点からの大歯車10及び主軸1の逆転を阻止するため
に、蓄勢モータ3に装着された一方向クラッチ7aが用い
られており、蓄勢モータ3の構造を含めて全体構造の複
雑化を招くという問題があった。
【0017】更に、大歯車10の逆転阻止のために、前記
上死点に到達後、回転方向が転換するまでのわずかな時
間に前記爪クラッチ8を係合させる必要があり、大歯車
10の回転速度の変動、爪クラッチ8と蓄勢軸2との間の
潤滑状態等、爪クラッチ8の係合動作に影響を及ぼす各
部の部品精度を高める必要があった。
【0018】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、部品点数を削減した簡素な構成により、投入動
作に際しての大歯車及び主軸の逆転を確実に阻止するこ
とができ、信頼性の高い開閉装置の蓄勢機構を提供する
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る開閉装置の
蓄勢機構は、蓄勢軸に嵌挿された駆動歯車と主軸への伝
動のための伝動歯車との対向部夫々に蓄勢モータによる
駆動歯車の回転時に係合する係合手段を構成し、蓄勢軸
の支持部に前記回転と逆方向の回転を拘束する一方向ク
ラッチを組み込んだものである。
【0020】本発明においては、主接点投入方向に大歯
車が回転し上死点を超えて逆転しようとするとき、支持
枠との間に介装された一方向クラッチが係合して蓄勢軸
そのものの回転を拘束して前記逆転を阻止する。一方、
蓄勢モータによる駆動歯車が回転駆動されるときには、
駆動歯車と伝動歯車との対向部に構成された係合手段が
係合し、伝動歯車及び蓄勢機軸が前記一方向クラッチに
より許容されている向きに回転し、大歯車に備えられた
クランク部を介して投入ばねが蓄勢される。
【0021】更に加えて、駆動歯車及び伝動歯車の他方
との対向面に、略垂直に立ち上がる係合面とこれに連続
する斜面とを有する三角形の係合歯を突設して係合手段
を構成したものである。
【0022】この発明においては、両歯車の他方との対
向面に突設された係合歯に設けた係合面同士の当接によ
り一方向の回転を拘束すると共に、夫々の係合歯に設け
た斜面間の滑りにより他方向の回転を許容する。
【0023】また、駆動歯車の伝動歯車との対向面に、
略垂直に立ち上がる係合面とこれに連続する斜面とを有
する三角形の係合歯を突設し、この係合歯に面して蓄勢
軸に係合ピンを打設して係合手段を構成したものであ
る。
【0024】この発明においては、蓄勢軸に打設された
係合ピンが駆動歯車の係合歯に設けられた係合面に当接
して一方向の回転を拘束すると共に、この係合ピンが係
合歯の斜面面に当接する方向の回転を拘束すると共に、
係合歯に設けられた斜面上での係合ピンの滑りにより他
方向の回転を許容する。
【0025】更に、係合歯を冷間鍛造により駆動歯車又
は伝動歯車と一体成形したものである。
【0026】この発明においては、駆動歯車又は伝動歯
車に設けられる係合歯を、両歯車の歯車体と共に冷間鍛
造により一体成形し、余分な加工を要することなく高強
度の係合歯を構成する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る開閉装
置の蓄勢機構の要部を示す側断面図、図2は、この蓄勢
機構が適用される遮断器の動作説明図である。
【0028】本発明に係る蓄勢機構は、図8に示された
従来の蓄勢機構と同様、共通の支持枠4に互いに略平行
をなして並列支持された主軸1、蓄勢軸2及び蓄勢モー
タ3を備えてなる。主軸1は、支持枠4の一側への突出
端に大歯車10を、またその中途部に投入カム11を嵌合保
持しており、これらは主軸1の回転に伴って軸回りに回
転するようになしてある。
【0029】大歯車10の外側面には、主軸1の軸心から
適長偏心した位置にクランクピン12が突設されている。
該クランクピン12には、押えロッド13の一端が連結さ
れ、該押えロッド13の他端はばね板40に挿通されてい
る。このばね板40は、例えば、前記支持枠4の外側に一
体的に突設された固定板であり、該ばね板40と押えロッ
ド13の中途部に固着された押え板14との間に投入ばね5
が介装されている。
【0030】投入ばね5は、図示の如く、大歯車10の回
転によりクランクピン12の突設位置がばね板40に接近し
た状態となったとき、該ばね板40と押え板14との間にて
圧縮されて蓄勢されるようになしてある。この蓄勢状態
は、図2に示す如く、大歯車10の外側面の適宜位置に突
設されたピン16に投入掛け金17が係合し、大歯車10の回
転を拘束することにより維持されている。この拘束は、
適宜の駆動手段により投入掛け金17を駆動し、前記ピン
16への係合を解除することにより実現され、このとき投
入ばね5のばね力が、押え板14、押えロッド13及びクラ
ンクピン12を介して大歯車10に作用し、該大歯車10と共
に主軸1が、図2における時計回りに、高速度にて略1
/2回転するようになっている。
【0031】支持枠4の内側には、接点投入レバー6
が、その一面に突設された支軸60を介して揺動自在に枢
支されている。該接点投入レバー6の他面には、前記投
入カム11外周のカム面に転接するローラ61が支持してあ
り、接点投入レバー6は、カム面に追随するローラ61の
動作により、投入カム11の回転に応じて前記支軸60の回
りに揺動するようになしてある。投入カム11は、図2に
示す如く、投入ばね5の放勢による時計回りの回転に応
じて主軸1の軸心からの離隔距離を増すカム面を有して
おり、投入ばね5の放勢による接点投入レバー6の揺動
は、図2における反時計回りに生じるようになしてあ
る。
【0032】接点投入レバー6の他面には、図2に示す
如く、前記支軸60を挾んだ両側にピン62,63が突設して
あり、一側のピン62は、投入ばね5の放勢による接点投
入レバー6の揺動により投入動作を行なわせるべく、リ
ンク90を介して主接点9に連繋されている。他側のピン
63は、主接点9が投入状態となるまで接点投入レバー6
が揺動したとき引き外し掛け金64に係合し、接点投入レ
バー6の揺動を拘束する作用をなすものであり、主接点
9の開放は、適宜の駆動手段により引き外し掛け金64を
駆動し、前記ピン63への係合を解除することにより、主
接点9に内蔵された引き外しばね91のばね力により、可
動接触子を引き外して実現される。なお図2中の92は、
投入状態において主接点9の固定接触子と可動接触子と
の接触圧を維持するための接圧ばねである。
【0033】また前記蓄勢軸2は、支持枠4の一側への
突出端に一体的に固着された伝動歯車20を備えると共
に、該伝動歯車20と支持枠4の外側面との間に遊嵌され
た駆動歯車21を備えており、支持枠4の一側壁への支持
部には、一方向クラッチ7が介装されている。伝動歯車
20は、前記主軸1の軸端に固着された大歯車10に噛合さ
せてあり、駆動歯車21は、前記蓄勢モータ3の出力端に
嵌着された出力歯車30に噛合させてある。蓄勢モータ3
は、モータ本体3aの回転をこれの出力側に連設された減
速装置3bにより減速して取り出す構成としたギヤードモ
ータであり、前記出力歯車30は、減速装置3bの出力軸31
に嵌着されている。
【0034】図3は、出力歯車30に噛合する駆動歯車21
の外観斜視図であり、図4(a)は、駆動歯車21の正面
図、図4(b)は、駆動歯車21の側断面図である。これ
らの図に示す如く駆動歯車21は、軸心部を貫通する支持
孔 21aの一側に、これよりも大径化された係合孔 21bを
備えており、この係合孔 21bには、底面24から略垂直に
立ち上がる係合面と、該係合面に連続し周方向に適宜の
傾斜を有して前記底面24に連続する斜面とを備える三角
形の係合歯 21cが、周方向の2か所に形成されている。
【0035】このように構成された駆動歯車21は、前記
係合歯 21cが形成された係合孔 21bの開口側を前記伝動
歯車20の固着側に対向させ、前記支持孔 21aを介して、
相対回転及び軸長方向の摺動自在に蓄勢軸2に外嵌さ
れ、支持枠4の外側面との間に介装された押しばね22に
より、前記伝動歯車20に向けて付勢されている。
【0036】図5は、蓄勢軸2の軸端部に一体的に構成
された伝動歯車20の外観斜視図、図6(a)は、伝動歯
車20の近傍を拡大して示す側面図、図6(b)は、
(a)のB−B線による横断面図である。これらの図に
示す如く、伝動歯車20の基端側の端面25には、該端面25
から略垂直に立ち上がる係合面と、該係合面に連続し周
方向に適宜の傾斜を有して端面25に連続する斜面とを備
える三角形の係合歯 20cが、周方向の2か所に形成され
ている。
【0037】この係合歯 20cは、図1に示す如く、蓄勢
軸2に外嵌された駆動歯車21における前記係合歯 21cと
逆向きの傾斜を有して互いに対向させてあり、本発明の
特徴たる係合手段を構成している。この係合手段は、駆
動歯車21に対して伝動歯車20が一方向に相対回転すると
き、係合歯 20c,21cの係合面同士が当接して伝動歯車20
に駆動歯車21を係合せしめ、両者を一体回転させる一
方、前記相対回転が逆方向に生じるとき、この回転を前
記係合歯 20c,21cの斜面同士の滑りにより許容して、駆
動歯車21を非回転状態に保つ作用をなす。
【0038】係合手段の係合は、蓄勢モータ3の回転に
よる駆動歯車21の回転方向に対して生じるようになして
ある。また支持枠4の一側壁への蓄勢軸2の支持部に介
装された一方向クラッチ7は、前記係合が生じる方向の
回転を許容し、逆方向の回転を拘束する構成となってい
る。
【0039】駆動歯車21は、通常時には、一側に弾接す
る押しばね22のばね力により伝動歯車20に押し付けられ
ており、この押し付けは、主軸1及び大歯車10が、図1
及び図2に示す回転位置にあり、前記投入ばね5が蓄勢
状態となったとき、前記クランクピン12と半径方向に略
対向して大歯車10の他側面に突設された押圧突起15によ
り押圧されて、駆動歯車21が押しばね22のばね力に抗し
て伝動歯車20から離反することにより解除されるように
なっている。
【0040】以上の如く構成された本発明に係る蓄勢機
構において、図1及び図2に示す状態から投入掛け金17
を駆動し、大歯車10の拘束を解除すると、投入ばね5の
蓄勢力が解放されて、大歯車10が前述の如く回転し、こ
の回転が投入カム11を経て接点投入レバー6に伝わり、
該接点投入レバー6が高速度にて揺動し、前記ピン62に
連結されたリンク90の動作により主接点9が投入され
る。
【0041】このような投入動作に際し、前記大歯車10
の回転は、これに噛合する伝動歯車20に伝わり蓄勢軸2
が回転するが、このときの回転方向は、蓄勢軸2の支持
部に設けた一方向クラッチ7に許容される方向であると
共に、前記係合手段に滑りを生じる方向であり、蓄勢軸
2に外嵌された駆動歯車21は非回転状態を保ち、前記回
転力が蓄勢モータ3の出力軸31に伝わることはない。
【0042】投入ばね5の放勢による大歯車10の回転
は、自身の慣性により所定の回転位置(上死点)を超え
て継続し、この間投入ばね5が蓄勢されることから、前
記大歯車10及び主軸1は、前記上死点を超えた後に逆転
しようとし、この回転は、伝動歯車20から蓄勢軸2に伝
わる。しかしながらこの逆転の方向は、蓄勢軸2の支持
部に設けた一方向クラッチ7において拘束が生じる方向
であり、前記逆転は一方向クラッチ7の係合により阻止
され、大歯車10は前記上死点を超えた回転位置に拘束さ
れる。
【0043】このような投入状態が得られた後、蓄勢モ
ータ3を回転駆動すると、この回転は、出力歯車30を介
して駆動歯車21に伝達される。この回転の方向は、前記
係合手段に係合が生じる方向であり、また、蓄勢軸2の
支持部に設けた一方向クラッチ7により許容される方向
であることから、駆動歯車21の回転は伝動歯車20に伝わ
り、該伝動歯車20及び蓄勢軸2が回転し、伝動歯車20に
噛合する大歯車10が回転する。この回転により、クラン
クピン12に連結された押えロッド13が押し下げられ、押
え板14とばね板40との間にて投入ばね5が圧縮され、図
示の蓄勢状態が得られ、次なる投入動作が可能な状態と
なる。
【0044】蓄勢モータ3の回転による大歯車10の回転
は、前記押圧突起15により駆動歯車21が押圧されて、伝
動歯車20との間に構成された係合手段の係合が解除され
ることにより自動停止し、この回転位置は、前記投入掛
け金17がピン16に係合し、大歯車10の回転を拘束するこ
とにより保たれる。
【0045】このように本発明に係る蓄勢機構において
は、伝動歯車20と駆動歯車21との対向面間に構成された
係合手段と、蓄勢軸2の支持部に配された一方向クラッ
チ7とを備える簡素な構成により、従来と同様の動作を
行なわせることができ、また大歯車10及び主軸1の逆転
阻止のための一方向クラッチ7の動作が、係合手段の係
合状態の如何に拘わらず独立して生じることから、各部
の部品精度を高めることなく前記逆転を確実に阻止する
ことができる。
【0046】また、係合手段を構成する係合歯 20c,21c
は、図3〜図6に示す如き簡略な形態を有し、また高い
形状精度が要求されないことから、伝動歯車20及び駆動
歯車21と共に、冷間鍛造により一体成形することがで
き、少ない加工工数にて高い強度を有して構成でき信頼
性が向上する。
【0047】なお前記係合手段は、伝動歯車20及び駆動
歯車21に形成された係合歯 20c,21cに限らず、他の形態
での実施が可能である。図7は、係合手段の他の実施の
形態を示す伝動歯車20の外観斜視図である。本図におい
ては、軸端に固設された伝動歯車20に近接した位置に、
蓄勢軸2を半径方向に貫通する態様に係合ピン23が打設
されており、これらの係合ピン23の突出部が、図3及び
図4に示す如き駆動歯車21側の係合歯 21cの係合面に当
接して係合状態が得られ、また前記係合歯 21cの斜面に
沿って滑ることにより係合解除状態が得られるようにな
してある。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る開閉装置
の蓄勢機構においては、蓄勢軸に嵌挿された駆動歯車
と、主軸への伝動のための伝動歯車との対向部に、蓄勢
モータによる回転時に係合する係合手段を構成し、蓄勢
軸の支持部に前記回転と逆方向の回転を拘束する一方向
クラッチを介装したから、部品点数を削減した簡素な構
成により、投入動作に際しての大歯車及び主軸の逆転を
確実に阻止することができる。
【0049】また前記係合手段を、駆動歯車及び伝動歯
車の他方との対向面に略垂直に立ち上がる係合面とこれ
に連続する斜面とを有して設けた三角形の係合歯により
構成し、更に前記係合手段を、駆動歯車側の対向面に設
けられた同様の係合歯と、この係合歯に面して蓄勢軸に
打設された係合ピンとにより構成したから、確実な係合
と係合解除状態とが得られるようになる。
【0050】また前記係合歯は、駆動歯車又は伝動歯車
と冷間鍛造により一体成形することができ、加工工数を
要することなく高強度の係合歯を構成することができる
等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る開閉装置の蓄勢機構の要部を示
す側断面図である。
【図2】 本発明に係る蓄勢機構が適用される遮断器の
動作説明図である。
【図3】 駆動歯車の外観斜視図である。
【図4】 駆動歯車の正面図及び側断面図である。
【図5】 伝動歯車の外観斜視図である。
【図6】 伝動歯車の近傍を拡大して示す側面図及び横
断面図である。
【図7】 係合手段の他の実施の形態を示す伝動歯車の
外観斜視図である。
【図8】 従来の開閉装置の蓄勢機構の要部を示す側断
面図である。
【符号の説明】
1 主軸、2 蓄勢軸、3 蓄勢モータ、4 支持枠、
5 投入ばね、7 一方向クラッチ、20 伝動歯車、 2
0c 係合歯、21 駆動歯車、 21c 係合歯。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】投入ばね5は、図示の如く、大歯車10の回
転によりクランクピン12の突設位置がばね板40に接近し
た状態となったとき、該ばね板40と押え板14との間にて
圧縮されて蓄勢されるようになしてある。この蓄勢状態
は、図2に示す如く、大歯車10の外側面の適宜位置に突
設されたピン16に投入掛け金17が係合し、大歯車10の回
転を拘束することにより維持されている。この拘束は、
適宜の駆動手段により投入掛け金17を駆動し、前記ピン
16への係合を外すことにより解除され、このとき投入ば
ね5のばね力が、押え板14、押えロッド13及びクランク
ピン12を介して大歯車10に作用し、該大歯車10と共に主
軸1が、図2における時計回りに、高速度にて略1/2
回転するようになっている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉装置の接点投入レバーに連繋する投
    入カムと、投入ばねに連繋するクランク部とを有し、蓄
    勢モータからの伝動によって回転し、前記クランク部の
    作用により前記投入ばねを蓄勢する一方、該投入ばねの
    放勢によって蓄勢時と同向きに回転し、前記投入カムの
    作用により前記接点投入レバーを動かし、前記開閉装置
    に投入動作を行なわせる主軸と、該主軸と共通の支持枠
    に並列支持された蓄勢軸と、該蓄勢軸に遊転及び軸長方
    向への摺動自在に嵌装され、蓄勢モータからの伝動によ
    り回転する駆動歯車と、該駆動歯車に近接対向して前記
    蓄勢軸に固着され、該蓄勢軸の回転を前記主軸に伝達す
    る伝動歯車と、該伝動歯車に近接して前記蓄勢軸に遊転
    自在に嵌挿され、前記蓄勢モータにより回転駆動される
    駆動歯車と、該駆動歯車及び前記伝動歯車の対向部夫々
    に構成され、前記蓄勢モータによる駆動歯車の回転時に
    係合する係合手段と、前記支持枠における前記蓄勢軸の
    支持位置に介装され、前記蓄勢の方向と逆向きに生じる
    前記蓄勢軸の回転を拘束する一方向クラッチとを具備す
    ることを特徴とする特徴とする開閉装置の蓄勢機構。
  2. 【請求項2】 前記係合手段は、前記駆動歯車及び伝動
    歯車の他方との対向面に夫々突設され、該対向面から略
    垂直に立ち上がる係合面と、該係合面に連続し周方向に
    相互に逆向きの傾斜を有して前記対向面に連続する斜面
    とを有する三角形の係合歯と、前記駆動歯車を前記伝動
    歯車に向けて付勢する付勢ばねとを備え、前記蓄勢方向
    の回転を、前記係合面同士の当接により拘束し、逆方向
    の回転を、前記付勢ばねのばね力に抗して生じる前記斜
    面同士の滑りによって許容する構成としてある請求項1
    記載の開閉装置の蓄勢機構。
  3. 【請求項3】 前記係合手段は、前記駆動歯車の前記伝
    動歯車との対向面に突設され、該対向面から略垂直に立
    ち上がる係合面と、該係合面に連続し周方向に所定の傾
    斜を有して前記対向面に連続する斜面とを有する三角形
    の係合歯と、前記駆動歯車と伝動歯車との間にて前記蓄
    勢軸に半径方向に打設された係合ピンと、前記駆動歯車
    を前記伝動歯車に向けて付勢する付勢ばねとを備え、前
    記蓄勢方向の回転を、前記係合ピンの前記係合面への当
    接により拘束し、逆方向の回転を、前記斜面に沿って前
    記付勢ばねのばね力に抗して生じる前記係合ピンの滑り
    によって許容する構成としてある請求項1記載の開閉装
    置の蓄勢機構。
  4. 【請求項4】 前記係合歯は、冷間鍛造により前記駆動
    歯車又は伝動歯車と一体成形してある請求項2又は請求
    項3記載の開閉装置の蓄勢機構。
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