JPH11354011A - 電界放出カソードおよびその製造方法 - Google Patents

電界放出カソードおよびその製造方法

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JPH11354011A
JPH11354011A JP15748098A JP15748098A JPH11354011A JP H11354011 A JPH11354011 A JP H11354011A JP 15748098 A JP15748098 A JP 15748098A JP 15748098 A JP15748098 A JP 15748098A JP H11354011 A JPH11354011 A JP H11354011A
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順司 伊藤
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧で電子を放出することができる電界放
出カソードを提供する。 【解決手段】 絶縁層5上に引出電極部6が形成され、
絶縁層5および引出電極部6の積層部分に開口部7が開
けられ、この開口部7内にエミッタ4aが設けられてい
る。絶縁層5の下層に、加熱により改質された改質フォ
トレジスト層4を有し、この改質フォトレジスト層4に
抵抗層3を介してカソード電極2が電気的に接続されて
いる。カソード電極2はガラス等のカソード基板1上に
パターン形成されている。エミッタ4aは、絶縁層5か
ら露出した改質フォトレジスト層4の突起部の先端であ
る。フォトレジストは、加熱することにより改質され
て、導電性を持つとともに低電圧で安定な電子放出特性
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ装
置、撮像装置、センサー、高周波用素子等の電子源とし
て用いられる電界放出カソードおよびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】金属または半導体表面の印加電界を10
9 [ボルト/m]程度にすると、トンネル効果により電
子が障壁を通過し常温でも真空中に電子放出が行われ
る。これを電界放出(Field Emission)と呼び、このよ
うな原理で電子を放出するカソードを電界放出カソード
(Field Emission Cathode)と呼んでいる。
【0003】電界放出カソードとして、従来より、Mo
(モリブデン)等の金属材料をコーン形状などのチップ
状に形成してエミッタとし、近接したゲート電極との間
に低電界をかけて電子を放出させるSpindt(スピ
ント)型の電界放出カソードが知られている。しかし、
Mo等の高融点金属材料をEB(電子ビーム)蒸着した
り、サブミクロン精度でゲート電極(引出電極)と絶縁
層とに穴をあける必要があるなど、製造プロセス上、コ
ストがかさむため、大面積のものを量産することがむず
かしいという問題がある。
【0004】一方、ダイアモンド状炭素(DLC:ダイ
アモンドライクカーボン)が低電界で電子を放出するこ
とが知られている。この現象を利用した電界放出カソー
ドとして、フォトレジスト材料を改質するものがある。
フォトレジスト材料に転写モールド型を用いて突起部を
形成し、その後、加熱するとフォトレジスト材料が改質
され、炭素−炭素の共有結合が多くなり、導電性を有す
るようになる。この炭素−炭素結合中には、結晶化の進
んだダイアモンド状炭素が混じっている。しかし、この
転写モールド型はシリコンウエハーで作製するため、最
大でも12インチ程度までの大きさしかできない。ま
た、この転写モールド型は、改質されたフォトレジスト
層からエッチングにより除去するものであるため、1回
限りしか使用できない。また、ダイアモンド状炭素をエ
ミッタとする従来の製造法では、エミッタに近接させて
引出電極を簡単に形成できるものがなかった。引出電極
がなければダイアモンド状炭素の有する低電圧駆動の利
点が十分に生かされないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、低電圧で電子を
放出することができる電界放出カソードおよび、この電
界放出カソードを、低コストで容易に製造することがで
きる電界放出カソードの製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電界放出カソー
ドは、絶縁層、該絶縁層上に形成された引出電極、前記
絶縁層および前記引出電極の積層部分に開けられた開口
部、該開口部内に設けられたエミッタ、および、カソー
ド電極を有する電界放出カソードであって、前記絶縁層
の下層に、加熱により改質された改質フォトレジスト層
を有し、前記改質フォトレジスト層に前記カソード電極
が電気的に接続され、前記エミッタは、前記絶縁層から
露出した前記改質フォトレジスト層の突起部の先端であ
る。したがって、低電圧で電子を放出することができる
改質フォトレジストの突起部と引出電極との距離が接近
した構造であるため、引出電極部と突起部との間に低い
電圧を印加するだけで電子を放出することができる。
【0007】本発明の電界放出カソードは、さらに、抵
抗層を有し、該抵抗層を介して前記改質フォトレジスト
層に前記カソード電極が電気的に接続されるものであ
る。したがって、過電流を防止するとともに特定のエミ
ッタへの電流の集中を防止することができる。
【0008】本発明の電界放出カソードの製造方法にお
いては、カソード基板上にカソード電極パターンを形成
した後、フォトレジスト層を形成し、該フォトレジスト
層に突起形成用凹部を有し離型材が塗布された凹版を重
ね合わせ、加熱しながら加圧成型することにより、前記
フォトレジスト層に、突起部を形成するとともに前記フ
ォトレジスト層を改質し、前記凹版を剥離し、改質され
た前記フォトレジスト層の表面をエッチングし、前記改
質されたフォトレジスト層上に絶縁層を形成し、該絶縁
層上にゲート電極パターンを形成し、該ゲート電極パタ
ーンの引出電極部および前記絶縁層の積層部をエッチン
グすることにより、前記積層部分に開口部を形成すると
ともに、該開口部の前記絶縁層から前記改質されたフォ
トレジスト層の前記突起部の先端を露出させるものであ
る。
【0009】本発明の電界放出カソードの製造方法にお
いては、また、カソード基板上にカソード電極パターン
を形成するとともに、突起形成用凹部を有し離型材が塗
布された凹版にフォトレジスト層を形成し、前記カソー
ド電極パターンと前記フォトレジスト層が対向するよう
に、前記カソード基板側と前記凹版側とを重ね合わせ、
加熱しながら加圧成型することにより、前記フォトレジ
スト層に突起部を形成するとともに前記フォトレジスト
層を改質し、前記凹版を剥離し、改質された前記フォト
レジスト層の表面をエッチングし、前記改質されたフォ
トレジスト層上に絶縁層を形成し、該絶縁層上にゲート
電極パターンを形成し、該ゲート電極パターンの引出電
極部および前記絶縁層の積層部分をエッチングすること
により、前記積層部に開口部を形成するとともに、該開
口部の前記絶縁層から前記改質されたフォトレジスト層
の前記突起部の先端を露出させるものである。
【0010】したがって、いずれの製造方法によって
も、引出電極部と突起部との間に低い電圧を印加するだ
けで電子を放出することができる電界放出カソードを、
低コストで容易に製造することができる。
【0011】本発明の電界放出カソードの製造方法にお
いては、さらに、カソード電極パターン上に抵抗層パタ
ーンを形成するようにすれば、過電流を防止するととも
に特定のエミッタへの電流の集中を防止することもでき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の電界放出カソー
ドの実施の一形態の断面構造図である。図中、1はカソ
ード基板、2はカソード電極、3は抵抗層、4は改質フ
ォトレジスト層、4aはエミッタ、5は絶縁層、6は引
出電極部、7は開口部である。絶縁層5上に引出電極部
6が形成され、絶縁層5および引出電極部6の積層部分
に開口部7が開けられ、この開口部7内にエミッタ4a
が設けられている。絶縁層5の下層に、加熱により改質
された改質フォトレジスト層4を有し、この改質フォト
レジスト層4に抵抗層3を介してカソード電極2が電気
的に接続されている。カソード電極2はガラス等のカソ
ード基板1上にパターン形成されている。エミッタ4a
は、絶縁層5から露出した改質フォトレジスト層4の突
起部の先端である。引出電極部6は、ゲート電極パター
ンの一部である。
【0014】フォトレジストは、加熱することにより改
質されて導電性を持つようになる。フォトレジストとし
ては、ICの製造時のパターニングに広く使用されてい
る市販のノボラック樹脂系フォトレジスト(例えば、東
京応化株式会社製OFPR−800型)を用いることが
できる。加熱すると酸素原子や水素原子が離脱して膜厚
が減り、炭素−炭素結合が多くなる。かつ、加熱された
改質フォトレジスト層4は、ダイアモンドライクカーボ
ン結合が含まれるために、低電圧で安定な電子放出特性
が得られる。なお、製造工程中でパターニングをする必
要がない場合には、フォトレジスト材に代えて、炭素を
主原料とする材料を積層してもよいが、塗布するために
液体材料であることが望ましい。
【0015】エミッタ4aが改質フォトレジストである
ことに加え、引出電極部6とエミッタ4aとの距離をサ
ブミクロン程度と短くすることができる構造であるた
め、引出電極部6とエミッタ4aとの間にわずかな電圧
を印加するだけで、電子をエミッタ4aから電界放出さ
せることができる。エミッタ4aとカソード電極2とを
電気的に接続する構造には種々のタイプがあるが、本発
明においては特に限定されるものではない。図示の例で
は、カソード電極2の直上にある抵抗層3、改質フォト
レジスト層4を介してエミッタ4aからカソード電極2
に電流を流している。他の例として、抵抗層3をなく
し、改質フォトレジスト層4をカソード電極2に直接的
に積層してもよい。この他、図示のカソード電極2の部
分を島状電極とし、改質フォトレジスト層4およびこの
島状電極が抵抗層3を介してカソード電極パターンの配
線部に電気的に接続されてもよい。また、改質フォトレ
ジスト層4の直下では抵抗層3だけがカソード基板1上
に形成され、図示しない部分でカソード基板1上にカソ
ード電極パターンの配線部が形成され、改質フォトレジ
スト層4がこの抵抗層3を介してカソード電極パターン
の配線部に接続されてもよい。
【0016】カソード電極2と改質フォトレジスト層4
との間に抵抗層3を形成するのは、塵埃によるエミッタ
4aと引出電極部6の短絡時の過電流防止、エミッタ4
aと引出電極部6との間あるいはエミッタ4aとアノー
ド電極との間の脱ガスによる放電の際の過電流防止、特
定のエミッタ4aへの電流の集中の防止等のためであ
り、抵抗層3により、製造上の歩留まりの向上や動作の
安定化をはかることができる。
【0017】ゲート電極パターンは、引出電極部6を有
し、各引出電極部6には複数の開口部7が設けられ、各
引出電極部6ごとに単一のエミッタ4a、あるいは、複
数のエミッタ4aからなる1単位のエミッタアレイが構
成され、共通の抵抗層3を介してカソード電極2に接続
されている。表示装置の電界放出カソードとして用いる
場合には、1枚のカソード基板1に、画素および3原色
に対応して複数の引出電極部6が形成される。
【0018】ゲート電極パターンの配線とカソード電極
パターンの配線とをマトリクス配線することにより、カ
ソード基板1上の特定の引出電極部6に属する、エミッ
タアレイまたは単一のエミッタ4aを独立して任意に制
御することができる。例えば、カソード基板1の上に複
数のカソード電極ラインが形成され、絶縁層5上に複数
のゲート電極ラインが形成されてマトリクスを組む構成
となっている。カソード電極2の1ラインに数百ドット
のエミッタ4aが形成されており、このカソード電極2
の1ラインへ入力する入力信号と、これに直交する引出
電極部6に接続されたゲート電極ラインへの正電圧印加
とによりエミッタ4aを選択して電子放出させる。
【0019】次に、上述した電界放出カソードの製造方
法を説明する。図1において、まず、カソード基板1の
上にカソード電極2のパターンを形成し、次に抵抗層3
のパターンを形成し、さらに、フォトレジスト層を形成
する。一方、突起形成用凹部を有する凹版を製作してお
く。フォトレジスト層に、突起形成用凹部を有し離型材
が塗布された凹版を重ね合わせ、加熱しながら加圧成型
することにより、フォトレジスト層にエミッタ4aとな
る突起部を形成するとともにフォトレジスト層を改質す
る。次に、凹版を剥離して、改質されたフォトレジスト
層の表面をエッチングする。改質されたフォトレジスト
層上に絶縁層5を形成し、この絶縁層5の上にゲート電
極パターンを形成し、このゲート電極パターンの引出電
極部6および絶縁層5の積層部をエッチングすることに
より、積層部に開口部7を形成するとともに、この開口
部7の絶縁層5から改質フォトレジスト層4の突起部の
先端を露出させる。
【0020】次に、図2ないし図7を参照して、製造工
程を順に説明する。図2、図3は、本発明の電界放出カ
ソードの第1の製造方法の第1,第2の工程の説明図で
あり、凹版の製作工程を示すものである。図中、図1と
同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。11
はシリコンウエハー、11aは凹部、12は酸化膜、1
2aは穴、21は金属基板である。
【0021】図2(a)に示すように、シリコンの単結
晶であるシリコンウエハー11の表面にSiO2 の酸化
膜12を0.5μm厚で形成する。その上に、図示しな
いフォトレジスト膜を形成して、1〜数μmφの穴12
aを所定のピッチ間隔でパターニングすると、図2
(b)に示すものとなる。次に、酸化膜12をマスク層
として、BHFを使用したウエットエッチング、あるい
は、SF6 またはCHF3等を使用したドライエッチン
グにより異方性エッチングを行う。
【0022】その結果、図2(c)に示すように、シリ
コンウエハー11の結晶構造である(111)面で囲ま
れた、四角錐(逆ピラミッド形状)の凹部11aが多数
形成される。その後、酸化膜12のマスク層を除去した
後、このシリコンウエハー11を有機系接着剤で金属板
21に貼り合わせると、図3に示すようなスタンプ用の
凹版が作製される。このシリコンウエハー11を使用し
た凹版は、ベースとして金属基板21等の上に接合され
ている。そのため、主要部が破損しない限り、凹版を洗
浄して油性剥離膜をスプレー塗布すれば繰り返し使用が
可能である。
【0023】図4は、本発明の電界放出カソードの第1
の製造方法の第3の工程の説明図である。図中、図1と
同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。31
はフォトレジスト層である。ガラス製のカソード基板1
上にカソード電極2のパターンを形成し、その上に抵抗
層3としてアモルファスシリコン(a−Si)等の厚膜
または薄膜のパターンをパターニングにより形成する。
その上に、フォトレジスト層31のパターンを約10μ
m厚で塗布し、約100℃でプリベークする。
【0024】図5,図6,図7は、本発明の電界放出カ
ソードの第1の製造方法の第4,第5,第6の工程の説
明図である。図中、図1〜図4と同様な部分には同じ符
号を付して説明を省略する。41は金属膜、42はレジ
スト材である。図3に示した凹版のシリコンウエハー1
1の表面を洗浄した後、離型剤としてシリコン系オイル
等の潤滑油をスプレー塗布して、シリコンウエハー凹版
のスタンプができる。このシリコンウエハー凹版のスタ
ンプに、図4に示したカソード基板1のフォトレジスト
層31側を重ね合わせ、図5に示すように重ね合わせた
状態で、真空中または不活性ガス中で約300〜800
℃に加温しながら加圧する。フォトレジスト層31は、
熱により改質されて、炭素−炭素の共有結合が多くなり
導電性を有するようになる。その後、凹版とカソード電
極側とを離型すると、図6に示すように、改質されたフ
ォトレジスト層4に突起部が形成される。その後、改質
されたフォトレジスト層4の表面に対し、O2 アッシャ
ー等により軽く等方性エッチングを行い、突起部以外の
改質されたフォトレジスト層4をできるだけ除去する。
【0025】次に、改質されたフォトレジスト層4の上
にプラズマCVD法、常圧CVD法、減圧CVD法、ま
たは、熱フィラメントCVD法等により、絶縁層5を
0.4〜1μm厚で形成する。その上に、ゲート電極と
なるNb等の金属膜41を、スパッタ蒸着等で0.2〜
0.4μm厚で形成し、その上から、レジスト材(これ
もフォトレジストであるが、フォトレジスト31と同じ
ものでも、異なるものでもよい)42を、金属膜41の
凸部の先端を埋め込むように1μm以上形成すると、図
7に示すものとなる。
【0026】図7において、レジスト材42を、O2
ッシャー等でエッチングして、金属膜41の凸部の先端
を0.1〜0.3μm位の高さまで露出させる。露出し
た金属膜41の凸部に対し、SF6 を使用したドライエ
ッチング等を用いてエッチングして、開口部を開ける。
さらに、BHFを使用したウエットエッチング、あるい
は、SF6 またはCHF3 等を使用したドライエッチン
グを用いて、開口された金属膜41の下の絶縁層5を選
択エッチングして、改質フォトレジスト層4の突起部の
先端を露出させると、図1に示した電界放出カソードが
作製される。
【0027】次に、本発明の電界放出カソードの第2の
製造方法を説明する。図1において、カソード基板1上
にカソード電極2のパターンを形成する。一方、突起形
成用凹部を有し離型材が塗布された凹版の側にフォトレ
ジスト層を形成しておく。カソード電極2のパターンと
フォトレジスト層が対向するように、カソード基板側と
凹版側とを重ね合わせ、加熱しながら加圧成型すること
により、フォトレジスト層にエミッタ4aとなる突起部
を形成するとともに、フォトレジスト層を改質する。凹
版を剥離し、改質されたフォトレジスト層の表面をエッ
チングし、改質されたフォトレジスト層上に絶縁層5を
形成し、この絶縁層5上にゲート電極パターンを形成
し、このゲート電極パターンの引出電極部6および絶縁
層5の積層部をエッチングすることにより、積層部に開
口部7を形成するとともに、この開口部7の絶縁層5か
ら改質されたフォトレジスト層の突起部の先端を露出さ
せる。
【0028】図8,図9は、本発明の電界放出カソード
の第2の製造方法の途中工程の第1,第2の説明図であ
る。図中、図1ないし図4と同様な部分には同じ符号を
付して説明を省略する。図3に示したシリコンウエハー
11の凹版の表面に離型材を塗布した後、スピンコート
法により、フォトレジスト31を塗布形成すると、図8
に示すものとなる。凹部11aに埋められたフォトレジ
スト材料以外のフォトレジスト層をできるだけO2 アッ
シャー等でエッチングする。一方、図4と同様に、ガラ
ス製のカソード基板1上にカソード電極2のパターンを
形成し、その上に抵抗層3としてアモルファスシリコン
(a−Si)等の厚膜または薄膜のパターンをパターニ
ングにより形成すると、図9に示すものとなる。
【0029】図8に示したフォトレジスト31の側と、
図9に示した抵抗層3の側とを位置合わせして重ね合わ
せる。図5と同様に、真空中または不活性ガス中で約3
00〜800℃に加温しながら加圧した後に、両者を離
型することにより、図6に示したように、改質されたフ
ォトレジスト層に突起部を形成する。その後は第1の実
施の形態と同様である。改質されたフォトレジスト層の
上に絶縁層と金属膜を形成し、金属膜の凸部に対してエ
ッチングして開口部を形成し、さらに絶縁層5をエッチ
ングして、改質フォトレジスト層の突起部の先端を露出
させる。
【0030】なお、いずれの実施の形態においても、上
述した凹版にはシリコンウエハー11を使用した。しか
し、フォトレジスト層31に突起部を形成するための凹
部を形成することができるものであれば、化合物半導体
の単結晶、あるいは、金属薄膜であってもよい。
【0031】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、本発
明の電界放出カソードによれば、電子放出効率の良い電
界放出カソードを実現することができるという効果があ
る。本発明の電界放出カソードの製造方法によれば、電
子放出効率の良い電界放出カソードを、均質で再現性良
い電界放出カソードを容易に低コストで作製することが
できるという効果がある。また、小型のものから大型の
ものまで、また多品種の電界放出カソードを1枚の凹版
スタンプを作製するだけで、何度でも使用できるため、
電界放出ディスプレイ(FED:Field Emissin Displa
y)の電界放出カソードとして用いる場合に、ディスプ
レイのバリエーションを増やすことができるとともに、
コストを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界放出カソードの実施の一形態の断
面構造図である。
【図2】本発明の電界放出カソードの第1の製造方法の
第1の工程の説明図である。
【図3】本発明の電界放出カソードの第1の製造方法の
第2の工程の説明図である。
【図4】本発明の電界放出カソードの第1の製造方法の
第3の工程の説明図である。
【図5】本発明の電界放出カソードの第1の製造方法の
第4の工程の説明図である。
【図6】本発明の電界放出カソードの第1の製造方法の
第5の工程の説明図である。
【図7】本発明の電界放出カソードの第1の製造方法の
第6の工程の説明図である。
【図8】本発明の電界放出カソードの第2の製造方法の
第1の途中工程の説明図である。
【図9】本発明の電界放出カソードの第2の製造方法の
第2の途中工程の説明図である。
【符号の説明】
1 カソード基板、2 カソード電極、3 抵抗層、4
改質フォトレジスト層、4a エミッタ、5 絶縁
層、6 引出電極部、7 開口部、11 シリコンウエ
ハー、11a 凹部、12 酸化膜、12a 穴、21
金属基板、31フォトレジスト層、41 金属膜、4
2 レジスト材
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 順司 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業技 術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 金丸 正剛 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業技 術院電子技術総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層、該絶縁層上に形成された引出電
    極、前記絶縁層および前記引出電極の積層部分に開けら
    れた開口部、該開口部内に設けられたエミッタ、およ
    び、カソード電極を有する電界放出カソードであって、 前記絶縁層の下層に、加熱により改質された改質フォト
    レジスト層を有し、 前記改質フォトレジスト層に前記カソード電極が電気的
    に接続され、 前記エミッタは、前記絶縁層から露出した前記改質フォ
    トレジスト層の突起部の先端であることを特徴とする電
    界放出カソード。
  2. 【請求項2】 抵抗層を有し、該抵抗層を介して前記改
    質フォトレジスト層に前記カソード電極が電気的に接続
    されることを特徴とする請求項1に記載の電界放出カソ
    ード。
  3. 【請求項3】 カソード基板上にカソード電極パターン
    を形成した後、フォトレジスト層を形成し、該フォトレ
    ジスト層に、突起形成用凹部を有し離型材が塗布された
    凹版を重ね合わせ、加熱しながら加圧成型することによ
    り、前記フォトレジスト層に突起部を形成するとともに
    前記フォトレジスト層を改質し、前記凹版を剥離し、改
    質された前記フォトレジスト層の表面をエッチングし、
    前記改質されたフォトレジスト層上に絶縁層を形成し、
    該絶縁層上にゲート電極パターンを形成し、該ゲート電
    極パターンの引出電極部および前記絶縁層の積層部分を
    エッチングすることにより、前記積層部に開口部を形成
    するとともに、該開口部の前記絶縁層から前記改質され
    たフォトレジスト層の前記突起部の先端を露出させるこ
    とを特徴とする電界放出カソードの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記カソード電極パターン上に抵抗層パ
    ターンを形成した後、前記フォトレジスト層パターンを
    形成することを特徴とする請求項3に記載の電界放出カ
    ソードの製造方法。
  5. 【請求項5】 カソード基板上にカソード電極パターン
    を形成するとともに、突起形成用凹部を有し離型材が塗
    布された凹版にフォトレジスト層を形成し、前記カソー
    ド電極パターンと前記フォトレジスト層が対向するよう
    に、前記カソード基板側と前記凹版側とを重ね合わせ、
    加熱しながら加圧成型することにより、前記フォトレジ
    スト層に突起部を形成するとともに前記フォトレジスト
    層を改質し、前記凹版を剥離し、改質された前記フォト
    レジスト層の表面をエッチングし、前記改質されたフォ
    トレジスト層上に絶縁層を形成し、該絶縁層上にゲート
    電極パターンを形成し、該ゲート電極パターンの引出電
    極部および前記絶縁層の積層部をエッチングすることに
    より、前記積層部分に開口部を形成するとともに、該開
    口部の前記絶縁層から前記改質されたフォトレジスト層
    の前記突起部の先端を露出させることを特徴とする電界
    放出カソードの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記カソード電極パターン上に抵抗層パ
    ターンを形成した後、前記抵抗層パターンと前記フォト
    レジスト層が対向するように、前記カソード基板側と前
    記凹版側とを重ね合わせることを特徴とする請求項5に
    記載の電界放出カソードの製造方法。
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