JPH10208624A - 電界放出型電子放出素子の製造方法およびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

電界放出型電子放出素子の製造方法およびこれを用いた画像形成装置

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JPH10208624A
JPH10208624A JP1111097A JP1111097A JPH10208624A JP H10208624 A JPH10208624 A JP H10208624A JP 1111097 A JP1111097 A JP 1111097A JP 1111097 A JP1111097 A JP 1111097A JP H10208624 A JPH10208624 A JP H10208624A
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electron
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emitting device
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JP1111097A
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Yasuhiro Shimada
康弘 島田
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Canon Inc
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  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電界放出型電子放出素子の電子放出部として
再現性の良い均一な形状で、かつ先端を鋭利に形成で
き、複数化(マルチ化)を容易に形成できることを課題
とする。 【解決手段】 電界を印加することにより電子を放出す
る電界放出型電子放出素子の製造方法において、(a)
第1基板の表面に少なくとも1つ以上の凹部を形成する
工程、(b)前記凹部を含む第1基板上に剥離層を形成
する工程、(c)前記凹部を含む剥離層上に素子材料層
を形成する工程、(d)第2基板上に配線電極を形成す
る工程、(e)第1基板と第2基板を対向させ、前記凹
部を含む剥離層上の素子材料層を配線電極に接合する工
程、(f)前記剥離層と第1基板、或いは前記剥離層と
素子材料層の界面で剥離を行い配線電極上に素子材料層
を転写する工程、により製造されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放出型電子放
出素子の製造方法及びこの製造方法により形成された電
界放出型電子放出素子及びこれを用いた画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子(エミッタ)として
熱電子源と冷陰極電子源の2種類が知られている。冷陰
極電子源には電界放出型、金属/絶縁層/金属型や表面
伝導(SCE)型電子放出素子等がある。電界放出型の
例としては W.P.Dyke & W.W.Dolan,“Field emission",
Advance in Electron Physics, 8.89(1956) 或いは C.
A. Spindt,“Physical Properties of thin-film field
emission cathodes with molybdenum cones", J.Appl.
Phys., 47,5248(1976)等が知られている。また、金属/
絶縁層/金属型の例としては C.A.Mead.“The tunnel-e
mission amplifier", J.Appl.Phys.,32,646(1961)等が
知られている。
【0003】電界放出型の優れた点としては、熱電子源
と比較すると放出される電子の初速度の分布が小さいこ
とや、画素ごとに電子源が必要となるフラットディスプ
レイを考えると、熱電子源と比較して必要な電力が小さ
くて済み、低温で画像を形成できることが挙げられる。
【0004】電界放出型電子放出素子を製造する代表的
な方法としては、図9に示されるように、逆テーパーを
つけたレジスト202のレジスト開口部203に基板2
01を回転させながら素子材料204を斜めから蒸着
し、リフトオフすることにより電子放出部205を形成
するスピント(Spindt)等により提案された方法(C.A.
Spindt.et al.,“Physical properties of thin film f
ield emission cathodewith molybdenum cones", J.App
l.Phys.,47.1976,pp5248-5263)等がある。
【0005】また、基板材料をエッチングして電界放出
型電子放出素子を形成する方法が知られている(応用物
理vol 59,pp164−169(1990))。
この電界放出型電子放出素子の形成方法は、図10に示
されるように、面方位(100)の単結晶シリコン基板
251上に窒化シリコンよりなるマスク層252を形成
し(図10(1)参照)、これをフォトリソグラフィー
の手法によりパターニングすることによりエッチングマ
スクを形成し(図10(2)参照)、基板を水酸化カリ
ウム水溶液により異方性エッチングして電子放出部25
3を形成し(図10(3)参照)、絶縁層と電極層を2
回ずつ成膜し(図10(4)参照)、表面をパターニン
グした後、エッチングして電子放出部を再度露出させる
ことによりゲート電極とアノード電極を形成してマイク
ロ真空管を作製する(図10(5)参照)。
【0006】さらには、半導体製造プロセス技術を使い
単結晶シリコンを異方性エッチングした型に素子材料を
堆積して電界放出型電子放出素子を形成する方法が知ら
れている(特公平7−82811号公報)。この電界放
出型電子放出素子の形成方法は、図11に示すように、
まず保護層を被覆したシリコンウエハ301に異方性エ
ッチングにより尖った底部302aを有する孔部302
を設けた後、保護層を除去する(図11(a)参照)。
つぎに、孔部302および表面303に順番にエッチン
グ停止層304、素子材料層305、導電層306、蝋
付け層307、を被覆する(図11(b)参照)。つぎ
に、メッシュ層などを形成した第2基板308に蝋付け
する(図11(c)参照)。つぎに、単結晶シリコン3
01をエッチング除去した後、エッチング停止層304
を除去することにより、表面を素子材料層305とする
電子放出部309を形成する(図11(d)参照)。こ
の後、ゲート電極とアノード電極を追加することにより
マイクロ真空管の形態が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示したような従来例の電界放出型電子放出素子の製造方
法では以下のような問題点がある。 (1)複数の電界放出型電子放出素子の電子放出部を形
成する際のシリコンのエッチング条件やレジストのパタ
ーニング条件及び導電性材料の蒸着条件等を一定にする
には厳しいプロセス管理が必要となり、形成される複数
の電子放出部の高さや先端曲率半径等の正確な形状を維
持するのが難しい。
【0008】また、図10に示したような従来例の電界
放出型電子放出素子の電子放出部の形成方法は以下のよ
うな問題点を有していた。 (2)電界放出型電子放出素子の電子放出部の雌型とな
ったシリコン基板は、後工程でエッチング除去されてし
まうため再利用ができず、生産性が低くなり製造コスト
が高くなる。 (3)シリコンウエハの大きさに依存するためディスプ
レイ等に用いる場合には大画面化に不利である。
【0009】さらに、図11に示したような従来例の電
界放出型電子放出素子の電子放出部の形成方法は以下の
ような問題点を有していた。 (4)現在最大寸法12インチ程度のシリコンウエハ上
に、エッチング停止層304、素子材料層305、導電
層306、蝋付け層307と順次積層するという多工程
を必要とし、また後工程としてエッチング処理を必要と
し、さらにメッシュ層を有する第2基板308に蝋付け
するという精密性や安定性に十分な特性が得られない。
【0010】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みなされたものであり、その目的は、(1)電界放出
型電子放出素子の電子放出部として再現性の良い均一な
形状が得られ、かつ先端を鋭利に形成でき、電子放出部
の複数化(マルチ化)が容易であり、(2)電界放出型
電子放出素子の電子放出部の雌型を後工程でエッチング
除去することなく電子放出部を形成でき、雌型は繰り返
し再利用できることにより、生産性を向上すると同時
に、製造コストを低減でき、(3)大画面のディスプレ
イを作製する際に、ウエハの大きさに依存しない電界放
出型電子放出素子の製造方法を提供するものである。
【0011】なお、本発明では、電界放出型電子放出素
子とは、電子を放出するエミッタとそれに対向するゲー
ト又はアノードとで1つを構成するものであり、そのエ
ミッタ部分を「電子放出部」と称して以下に述べてお
り、特に本発明はこの電子放出部の製造方法等に関して
いるものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は第1に、第1基
板上に設けた少なくとも1つ以上の凹部上に形成した素
子材料層を、第2基板に設けた配線電極に接合した後、
前記第1基板より剥離し、前記配線電極上に転写する工
程を有することを特徴とする電界放出型電子放出素子の
製造方法であり、第2に、上記記載の電界放出型電子放
出素子の製造方法において、(a)第1基板の表面に少
なくとも1つ以上の凹部を形成する工程、(b)前記凹
部を含む第1基板上に剥離層を形成する工程、(c)前
記凹部を含む剥離層上に素子材料層を形成する工程、
(d)第2基板上に配線電極を形成する工程、(e)第
1基板と第2基板を対向させ、前記凹部を含む剥離層上
の素子材料層を配線電極に接合する工程、(f)前記剥
離層と第1基板、或いは前記剥離層と素子材料層の界面
で剥離を行い配線電極上に素子材料層を転写する工程、
少なくとも上記(a)〜(f)の工程を有することを特
徴とする電界放出型電子放出素子の製造方法であり、第
3に、前記素子材料層と前記配線電極との接合が、金属
同士の圧着による金属結合であることを特徴とする電界
放出型電子放出素子の製造方法であり、第4に、前記第
1基板が単結晶シリコンよりなり、前記剥離層が二酸化
シリコンよりなることを特徴とする電界放出型電子放出
素子の製造方法であり、第5に、上記二酸化シリコンが
シリコンを熱酸化することにより形成されることを特徴
とする電界放出型電子放出素子の製造方法であり、第6
に、前記素子材料層または前記配線電極のうち少なくと
も一方の材料がAuを含むことを特徴とする電界放出型
電子放出素子の製造方法であり、第7に、上記記載の第
2基板が配線電極を有する少なくとも2つ以上のエリア
から構成されており、上述の(e)および(f)の工程
において、まず、第1基板と第2基板の第1エリアとを
対向させ、第2基板の第1エリアに対して上記(e)お
よび(f)の操作をおこない、素子材料層の一部を第1
エリアの配線電極に接合し、次に、第1基板と第2基板
の第2エリアとを対向させ、第2基板の第2エリアに対
して(e)および(f)の操作をおこない、素子材料層
の一部を第2エリアの配線電極に接合し、以後、エリア
数に応じて同様の操作を行うことを特徴とする電界放出
型電子放出素子の製造方法であり、第8に、上記記載の
製造方法により作製された電界放出型電子放出素子であ
り、第9に、上記記載の電界放出型電子放出素子の製造
方法にて形成された電界放出型電子放出素子を複数形成
した基板、ゲート電極、およびアノード電極と蛍光体を
有する前面板を具備したことを特徴とする画像形成装置
である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の電界放出型電子放出素子
の製造方法における構成要素は上記の通りであり、その
実施の形態について、以下に詳細に及びその作用につい
て説明する。図1は本発明による電界放出型電子放出素
子の製造工程を示す断面図である。以下、この図に従い
製造方法を説明する。
【0014】第一に、シリコンよりなる第1基板1の表
面に凹部3を形成する。これには、まず第1基板1に保
護層2を形成し、次に、保護層2の所望の箇所を、フォ
トリソグラフィとエッチングによりパターニングしてシ
リコンの一部を露出させ、次に、結晶軸異方性エッチン
グ等を用いてシリコンをエッチングして凹部3を形成す
る方法が用いられている。保護層2としては二酸化シリ
コンや窒化シリコンを用いることができる。シリコンの
エッチングには電界放出型電子放出素子の電子放出部の
先端部を鋭利に形成できる結晶軸異方性エッチングを用
いることが好ましい。エッチング液に水酸化カリウム水
溶液等を用いることにより(111)面と等価な4つの
面で囲まれた逆ピラミッド状の凹部3を形成することが
できる(図1(a)参照)。凹部3を形成後、保護層2
をフッ酸とフッ化アンモニウムの混合水溶液で除去す
る。
【0015】第二に、上記凹部3を含む第1基板1上に
剥離層4を形成する。剥離層4はその機能により以下の
2つの場合に分けられる。 (1)第1基板1と剥離層4との界面で剥離する場合、
(2)剥離層4と素子材料層5との界面で剥離する場
合。
【0016】この(1)の場合は、この剥離層4の形成
後の工程で剥離層4上に素子材料層5を成膜した後、第
1基板1と剥離層4との界面で剥離するため、剥離層4
の材料は第1基板1との密着性が小さいことが必要であ
る。また、後工程で剥離層4をエッチング除去するため
に素子材料層5とのエッチング選択性が良いことが必要
である。また(2)の場合は、この剥離層4の形成後の
工程で剥離層4上に素子材料層5を成膜した後、素子材
料層5を剥離層4から剥離するため、第1基板1との密
着性はよいが素子材料層5が剥離しやすい剥離層4の材
料を選択する必要がある。このような材料としてはそれ
ぞれの場合に応じて、金属元素、半金属元素、半導体元
素のそれぞれの酸化物あるいは窒化物、たとえばBN,
AlN,Al2 3 ,Si34 ,SiO2 ,TiN,
TiO2 ,VO2 ,Cr2 3 ,ZrO2 ,Ta
2 5 ,WO3 等が使用できる。これらの材料はスパッ
タリング法や真空蒸着法により形成することができる。
【0017】特に(2)の場合において、第1基板1に
シリコンを用いる場合は基板表面を酸化することにより
容易に二酸化シリコン(SiO2 )を得ることができ
る。この酸化による二酸化シリコンの形成方法は、放置
(自然酸化)する方法、硫酸+過酸化水素水を利用する
方法、沸騰水を用いる方法、熱酸化炉を用いる方法等が
あり、特に、熱酸化炉をもちいてシリコン表面を熱酸化
する方法が再現性・制御性・成膜速度の点で優れてい
る。また、剥離層4の酸化膜を厚くすることにより、シ
リコン基板1表面の凹凸を吸収し表面を平滑にすること
ができる。このため形成される電界放出型電子放出素子
の電子放出部表面も平滑にすることが可能である。ま
た、素子材料層5と剥離層4との界面が平滑であるた
め、電界放出型電子放出素子の電子放出部を構成する素
子材料層5を剥離層4から剥離することが容易となる。
また、シリコン基板1を熱酸化して酸化膜を形成するこ
とにより、電界放出型電子放出素子の電子放出部を構成
する側壁面を中空の領域に向かって凸の形状とすること
ができる(図1(b)参照)。これは、シリコンの形状
により、熱酸化した時の二酸化シリコンの厚みに差が生
じることを利用している。これにより、先端曲率半径を
小さくすることができる。先鋭化の形状は全体の熱酸化
膜の厚さを変えることにより制御することが可能であ
り、その厚さは、300nm以上が好ましい。
【0018】第三に、前記凹部を含む剥離層上に素子材
料層5を形成する(図1(c)参照)。素子材料層5の
材料は、Pd、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、
Cu、Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金
属、PdO、SnO2 、In 2 3 、PbO、Sb2
3 等の酸化物、HfB2 、ZrB2 、LaB6 、CeB
6 、YB4 、GdB4 等の硼化物、TiC、ZrC、H
fC、TaC、SiC、WC等の炭化物、TiN、Zr
N、HfN等の窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボ
ン等の中から適宜選択される。特に貴金属材料の場合、
剥離層4との密着性を小さくすることができ、後工程で
有利である。素子材料層5の成膜には既知の薄膜作製技
術である真空蒸着法、スパッタリング法等が用いられ
る。また、電界放出型電子放出素子の電子放出部の表面
となる材料を形成後、以下の配線電極との密着性を向上
させるために、さらにAu等の層を形成してもよい。成
膜後は、既知のフォトリソグラフィの手法を用いて素子
材料層5の材料をパターニングし、素子材料層5を個々
の電界放出型電子放出素子或いは複数の電界放出型電子
放出素子よりなる任意のブロックに分割することが可能
である。
【0019】第四に、第2基板8上に配線電極7を形成
する。第2基板8は配線電極7を介して素子材料層5を
支持する部材である。第2基板8としては、石英ガラ
ス、Na等の不純物含有量を減少したガラス、青板ガラ
ス、青板ガラスにスパッタ法等により形成したSiO2
を積層したガラス基板、及びアルミナ等のセラミックス
及びSi基板等を用いることができる。配線電極7は圧
力によりティップを接合するためのものであり、少なく
とも素子材料層5の配線電極7との接続領域と配線電極
7とに金属を用いれば、圧力で互いに変形することによ
り金属結合を得ることができる。そこで、配線電極7の
材料としては金属、特にAuのような延性・展性に富ん
だ金属が望ましい。配線電極7はまた、電界放出型電子
放出素子の配線電極を兼ねている。
【0020】第五に、前記凹部3を含む剥離層4上の素
子材料層5を配線電極7に接合する。これには、それぞ
れの基板を真空チャック等により保持できるアライメン
ト装置を用い、第1基板1上の素子材料層5と第2基板
8上の配線電極7とを位置合わせして対向・接触させ、
更に荷重を加えることにより素子材料層5と配線電極7
の接合(圧着)を行う。(図1(d)参照)。
【0021】第六に、前記剥離層4と素子材料層5の界
面で剥離を行い配線電極7上に素子材料層5を転写する
ことにより電界放出型電子放出素子の電子放出部6を形
成する。すなわち、第1基板と第2基板8を引き離すこ
とにより、剥離層4と素子材料層5との界面で剥離させ
る(図1(e)参照)。
【0022】本発明は、さらに上記電界放出型電子放出
素子の製造方法で形成した第2基板を用いた画像形成装
置も含まれる。図2に示すように、上記作製方法にて第
2基板8の配線電極7上に複数の電子放出部6を形成す
ることにより電界放出型電子放出素子アレイを作製す
る。この電界放出型電子放出素子アレイはそれぞれの電
子放出部6上にスペーサを介してゲート電極を設けるこ
とにより構成され、更にアノード電極、蛍光体を形成す
ることにより画像形成装置を作製する。
【0023】電界放出型電子放出素子アレイは複数の第
1基板を用いてより大きな第2基板上の区分されたエリ
アに個別にアライメントを行い、順番に電界放出型電子
放出素子の電子放出部を転写することにより第1基板よ
りも大きい第2基板上に電界放出型電子放出素子の電子
放出部を形成することができる。またこの方法により第
1基板の大きさに限定されずに画像形成装置を得ること
ができる。
【0024】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳
しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要
素の置換や設計変更がなされたものをも包含する。
【0025】
【実施例】
<実施例1>本実施例は本発明による電界放出型電子放
出素子の製造方法である。図1は本実施例の製造工程を
示す断面図である。以下、この図に従い製造方法を説明
する。
【0026】まず、面方位(100)の単結晶シリコン
ウエハを第1基板1として用意した。次に、保護層2と
してシリコン熱酸化膜を100nm形成した。次に、保
護層2の所望の箇所を、フォトリソグラフィとエッチン
グによりパターニングし、3μm平方のシリコンを露出
した。次に、水酸化カリウム水溶液を用いた結晶軸異方
性エッチングによりパターニング部のシリコンをエッチ
ングした。なお、エッチング条件は、濃度30%の水酸
化カリウム水溶液を用い、液温90℃、エッチング時間
は3分とした。このとき(111)面と等価な4つの面
で囲まれた深さ約7μmの逆ピラミッド状の凹部3が形
成された(図1(a)参照)。
【0027】次に、保護層2である熱酸化膜をフッ酸と
フッ化アンモニウムの混合水溶液(HF:NH4 F=
1:5)で除去した。次に、120℃に加熱した硫酸と
過酸化水素水の混合液、及び、2%フッ酸水溶液を用い
て第1基板1の洗浄を行った。次に、酸化炉をもちいて
第1基板1を酸素及び水素雰囲気中で1000℃に加熱
し、剥離層4である二酸化シリコンを500nm形成し
た(図1(b)参照)。
【0028】次に素子材料層5としてタングステンWを
スパッタリング法にて100nm成膜し、さらに金(A
u)を真空蒸着法により800nm成膜しフォトリソグ
ラフィとエッチングによりパターン形成を行った(図1
(c)参照)。
【0029】次に第2基板8として表面酸化膜を形成し
たシリコン基板を用意し、この表面にクロムCrを6n
m、Auを300nm真空蒸着法により成膜し、フォト
リソグラフィとエッチングによりパターン形成を行い、
配線電極7とした。次に、第1基板1上の素子材料層5
と第2基板8上の配線電極7とを位置合わせして、対向
・接触させ、更に荷重を加えることにより素子材料層5
と配線電極7の接合(圧着)を行った(図1(d)参
照)。
【0030】次に、第1基板1と第2基板8を引き離す
ことにより、剥離層4と素子材料層5との界面で剥離さ
せ、電界放出型電子放出素子の電子放出部6を形成した
(図1(e)参照)。このとき、基板表面からの電子放
出部先端の高さは約2μmであった。また、先端曲率半
径は約100nmであった。更に、電子放出部6上に電
子通過孔(開口部)を有するゲート電極をSiO2等の
絶縁性のスペーサを介して配置した。
【0031】<実施例2>本実施例は実施例1の製法に
よる電界放出型電子放出素子の電子放出部を第2基板8
上に複数形成した例である。図3は本実施例の構成を示
す平面図である。本実施例の複数の電子放出部の製法は
図1(a)の工程において複数の凹部3を1ブロックと
してこれをさらにマトリックス状に形成し、図1(c)
の工程において素子材料層5を各電界放出型電子放出素
子の電子放出部6に分けるようにパターニングし、図1
(d)の工程において配線電極7を各ブロックに分ける
ようにパターニングして形成した。この方法により各ブ
ロック毎に個別に配線を形成することも可能である。
【0032】以下に、電界放出型電子放出素子の電子放
出部の作製方法を図3および図4を用いて説明する。図
3(a)(b)は、第1基板1と第2基板8との電界放
出型電子放出素子の電子放出部6の配置を示す図であ
る。図4は製造工程を示す断面図である。まず、実施例
1と同様の方法を用いて、第1基板1上に形成された凹
部に素子材料層5を成膜し、パターニングした。次に、
石英ガラスよりなる第2基板8上に、配線電極7として
Crを6nm、Aulμmを成膜し、パターニングし
て、図4に例示するような3つのエリアとした。次に、
第1基板1と、第2基板8上に第1エリアとのアライメ
ントをおこない、実施例1と同様に圧着をおこなった。
このとき、配線電極7の在る部分の電子放出部のみが、
選択的に第1エリアに圧着された(図4(a))。次
に、第1基板1と、第2基板8上の第2エリアとのアラ
イメントをおこない、圧着をおこなった。このとき上記
と同様に一部の電子放出部のみが選択的に第2エリアに
圧着された(図4(b))。この手法を用いることによ
り第2基板8の大きさが第1基板1の大きさに制限され
ずに形成される。このように順次エリアをずらしながら
接合を行っていくことにより、電界放出型電子放出素子
の複数の電子放出部を形成した(図4(c))。なお、
図4では簡単のために1つのエリアにつき1つの電子放
出部とした。
【0033】本実施例においては、1つの第1基板1を
用いてより大きな第2基板8上に電界放出型電子放出素
子の複数の電子放出部を形成する方法を示したが、複数
の第1基板1を用いて、より大きな第2基板8上の区分
されたエリアに個別にアライメントを行い、順番に電界
放出型電子放出素子の電子放出部を転写することにより
第1基板1の大きさに依存しない第2基板8を得ること
も可能である。また、第1基板1と略同じ大きさの第2
基板8に電界放出型電子放出素子の複数の電子放出部を
形成してももちろんよい。
【0034】<実施例3>本実施例は実施例2の製法に
よる電界放出型電子放出素子の複数の電子放出部上にゲ
ート電極10、および、アノード電極11と蛍光体13
が形成されている前面板(フェースプレート)12を有
する画像形成装置である。図5は、本実施例による画像
形成装置の構成を示す部分断面図である。図6は、本実
施例による画像形成装置の全体構成を示す模式図であ
る。図において、6は上述の製造方法によって製造され
た電界放出型電子放出素子の電子放出部、7は電子放出
部6に電圧を印加するための配線電極である。8は電子
放出部6を複数配した第2基板、12はガラス基板の内
面に蛍光体13とアノード電極11等が形成されたフェ
ースプレートである。
【0035】電界放出型電子放出素子の電子放出部6
は、第2基板8上に、X方向に並列に複数個配されてい
る(これを素子行と呼ぶ)。この素子行が複数配置され
て、電界放出型電子放出素子アレイの電子放出部を構成
している。各素子行の配線電極7に駆動電圧を印加する
ことで、各素子行を独立に駆動させることができる。即
ち、電子ビームを放出させたい素子行には、電子放出し
きい値以上の電圧を印加する。
【0036】第2基板8とフェースプレート12の間に
は、ゲート電極10が設けられている。ゲート電極10
は、電界放出型電子放出素子6から放出された電子ビー
ムを変調するためのものであり、はしご型配置の素子行
と直交して設けられたストライプ状の電極に電子ビーム
を通過させるため、各素子に対応して1個ずつ円形のゲ
ート開口部16が設けられている。ゲートの形状や設置
位置は図に示したものに限定されるものではない。例え
ば、ゲート開口部16としてメッシュ状に多数の通過口
を設けることもでき、ゲート電極10を電子放出部6の
周囲や近傍に設けることもできる。
【0037】アノード電極11は電子放出部6から放出
された電子を加速し、蛍光体13に照射するために、電
子ビーム加速電圧を印加する電極である。蛍光体13は
電子ビームを照射することにより発光する。蛍光体13
の発光を外面側に出すためにアノード電極11は透明な
導電材料が用いられる。本実施例では省略したが、蛍光
体13の内面側に蛍光体13の発光を鏡面反射させるこ
とにより輝度を向上させるためのメタルバックを設けて
もよい。また、蛍光体は、カラー表示のために、各画素
毎に区別して、例えばブラウン管用のR,G,B用各色
蛍光体材料をパターニングして塗布してもよいことは勿
論である。
【0038】図6において、17はゲート電極10と接
続されたG1、G2、…Gnからなるゲート容器外端
子、18は配線電極7と接続されたD1、D2、…Dm
よりなる素子容器外端子である。19は透明なアノード
電極11に高圧を印加し、電子ビームを加速するための
高圧端子Hvである。加速された電子は、蛍光体13に
衝突し、発光が生じた画像が形成される。20は支持枠
であり、該支持枠20は、第2基板8、及びフェースプ
レート12とでフリットガラスを用いて封着されてい
る。その後、支持枠20と第2基板、フェースプレート
12とで囲まれた内部を所定の真空度以上の真空として
封止する。なお、第2基板8の下部に更に固着性や強度
を保持すべくアルミナ基板のような基板を用いて、内部
の真空度を保持することも可能である。
【0039】素子容器外端子17およびゲート容器外端
子18は、不図示の制御回路と電気的に接続されてい
る。本実施例の画像形成装置では、配線電極7による素
子行を1行ずつ順次駆動(走査)していくのと同期し
て、ゲート電極10列に画像1ライン分の変調信号を同
時に印加する。これにより、マトリクス状に水平走査
(ゲート電極)と垂直走査(配線電極)とを繰り返し
て、各電子ビームの蛍光体13への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。走査方法は、上
記の逆の場合であってもよく、配線電極7と高圧端子1
8間に高電圧が印加されるので、適応的な走査手順で行
なう。また、本発明の画像形成装置は、テレビジョン放
送の表示装置、テレビ会議システムやコンピューター等
の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光
プリンターとしての画像形成装置等としても用いること
ができる。
【0040】ここで述べた画像形成装置の構成は一例で
あり、本発明の技術思想に基づいて種々の変形が可能で
ある。入力信号については、NTSC、PAL、SEC
AM方式など、多数の走査線からなるTV信号(例え
ば、MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも
採用できる。
【0041】本実施例による画像形成装置の製造方法を
以下に示す。図7は製造工程を示す素子部の断面図であ
る。まず実施例2の製造方法により、第2基板8上に複
数の電子放出部を作製した。次に、有機Siソースとし
てTEOS(tetra ethyl orhto silicate)を用いたC
VD(化学気相成長法)によりSiO2 を第2基板8上
に3μm成膜し、スペーサ9とした。次に、スペーサ9
上にレジスト14をスピンコートにより塗布した(図7
(a))。次に、ドライエッチングによりレジスト14
およびスペーサ9の一部をエッチングした(図7
(b))。この方法により、電界放出型電子放出素子の
電子放出部を含む第2基板8上に表面の平坦なSiO2
膜9を形成することができる。次に、ゲート電極となる
タングステンWを真空蒸着法によりSiO2 膜9上に成
膜した。次に、フォトリソグラフィとドライエッチング
を用いて、ゲート電極10を形成した(図7(c))。
次に、フッ酸とフッ化アンモニウムの混合水溶液を用い
て電子放出部のSiO2 をエッチング除去した。
【0042】次に、ガラスよりなるフェィスプレート1
2を用意し、アノード電極11としてITOをスパッタ
リング法により成膜し、パターニングした。次に、アノ
ード電極11上に蛍光体13を公知の方法により形成し
た。また、カラー色蛍光体材料の場合には、各色毎に塗
布して形成する。次に、第2基板8の周囲に容器外端子
を形成した支持枠20を接合し(図6参照)、フェース
プレート12を図の向きに載置し(図7(d))、支持
枠20とフェイスプレート12の周囲をフリットガラス
を用いて窒素中で400度で10分焼成することにより
封着した。以上の工程により画像形成装置の表示パネル
を作製した。これをパネル外部の制御回路に接続するこ
とにより画像形成装置が作製された。
【0043】実施例2の電子放出部の製造方法で形成し
た第2の基板8を用いて、本実施例の画像形成装置を作
製することにより、第1基板1の大きさに制限されない
大画面の画像形成装置を作製することが可能である。
【0044】<実施例4>本実施例は、本発明による電
子放出部6の製造方法のまた別の方法であり、その工程
を図8に示す。
【0045】まず、面方位(100)の単結晶シリコン
ウエハを第1基板1として用意した。次に、保護層2と
してシリコン熱酸化膜を100nm形成した。次に、保
護層2の所望の箇所を、フォトリソグラフィとエッチン
グによりパターニングし、3μm平方のシリコンを露出
した。次に、水酸化カリウム水溶液を用いた結晶軸異方
性エッチングによりパターニング部のシリコンをエッチ
ングした。なお、エッチング条件は、濃度30%の水酸
化カリウム水溶液を用い、液温90℃、エッチング時間
は3分とした。このとき(111)面と等価な4つの面
で囲まれた深さ約7μmの逆ピラミッド状の凹部3が形
成された(図8(a)参照)。
【0046】次に、保護層2である熱酸化膜をフッ酸と
フッ化アンモニウムの混合水溶液(HF:NH4 F=
1:5)で除去した。次に、凹部3を含む第1基板上に
剥離層4としてAgを真空蒸着法により全面に70nm
成膜した。次に素子材料層5としてPt200nm、A
u1000nmを電子ビーム蒸着法により全面に成膜し
た(図8(b)参照)。
【0047】次に、剥離層4と素子材料層5をフォトリ
ソグラフィとエッチングによりパターニングして形成し
た(図8(c)参照)。
【0048】次に、第2基板8として表面酸化膜を形成
したシリコン基板を用意し、この表面にクロムCrを5
nm、Alを1000nm真空蒸着法により成膜し、フ
ォトリソグラフィとエッチングによりパターン形成を行
い、配線電極7とした。次に、第1基板1上の素子材料
層5と第2基板8上の配線電極7とを位置合わせして対
向・接触させ、窒素雰囲気中で温度300℃で1時間放
置した。これによりAl−Au合金が形成され、素子材
料層5と配線電極7が接合した(図8(d)参照)。
【0049】次に、第1基板1と第2基板8を引き離す
ことにより、剥離層4と第1基板1との界面で剥離させ
た。次に、剥離層4であるAgを硝酸水溶液を用いて除
去することにより電界放出型電子放出素子の電子放出部
6を形成した(図8(e)参照)。このとき、第2基板
8の表面からの電子放出部先端の高さは約2μmであっ
た。また、先端曲率半径は約100nmであった。
【0050】本実施例においては、素子材料層5として
Pt+Auを用いたがPdを用いても同様の効果が得ら
れる。
【0051】なお、上記実施例では、現実の画像制御手
段については詳述を控えているが、例えば、高電圧のも
とで配線電極を順次切り替えて、映像信号の垂直走査信
号に同期させることで、低周波の切替を可能とすること
ができる。他方ゲート電極を垂直同期走査信号とし、映
像信号を配線電極に重畳して水平走査させて画像表示す
ることも可能である。さらに他の制御手段についても、
困難な回路を必要とせず、高輝度で、高速性のあるドラ
イブが可能である。また、上記第1実施例で、配線電極
と素子材料層とを圧着によって結合する例を示したが、
第6実施例の方法でも、他の接合金属を介在させて、結
合部の抵抗を小さくしてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電界放出
型電子放出素子の製造方法により、先端を鋭利に形成で
き、複数の電界放出型電子放出素子を形成した場合にお
いても電界放出型電子放出素子の電子放出部の先端曲率
半径が揃っており、マルチ化が容易となった。また、電
界放出型電子放出素子の形成を、第1基板のエッチング
を行うことなく、プロセスでの工程を簡略化することが
可能となった。また、凹部を形成した第1基板、すなわ
ち電界放出型電子放出素子の電子放出部の雌型は繰り返
し使用ができるため、生産性の向上、製造コストの低減
ができた。また、第2基板の面積が第1基板の面積に依
存しないため、大画面のディスプレイ製造に有利となっ
た。
【0053】さらに、複数の電界放出型電子放出素子で
1画素を形成することも容易となり、配線電極上に形成
・配置し、各画素毎に電子通過孔を有するゲート電極
と、更にその上部にアノード電極を設けて、配線電極に
走査電圧を印加し、ゲート電極に画像信号を供給し、配
線電極とアノード電極間に高電圧を印加することによ
り、電子放出素子から電子が放出され、アノード電極の
上又は下に設けた蛍光体が励起されて蛍光を発して、高
輝度の画像信号を得ることができることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による電界放出型電子放出素
子の電子放出部の製造方法を示す図である。
【図2】本発明の実施例2による電界放出型電子放出素
子の複数の電子放出部の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施例2の製造工程における電界放出
型電子放出素子の複数の電子放出部の配置を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施例2による電界放出型電子放出素
子の複数の電子放出部の製造方法を示す図である。
【図5】本発明の実施例3による画像形成装置の構成を
示す部分断面斜視図である。
【図6】本発明の実施例3による画像形成装置の構成を
示す図である。
【図7】本発明の実施例3による画像形成装置の製造方
法を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例4による電界放出型電子放出素
子の電子放出部の製造方法を示す工程毎の図である。
【図9】従来例による電界放出型電子放出素子の製造方
法を示す図である。
【図10】従来例による電界放出型電子放出素子の製造
方法を示す図である。
【図11】従来例による電界放出型電子放出素子の製造
方法を示す図である。
【符号の説明】
1 第1基板 2 保護層 3 凹部 4 剥離層 5 素子材料層 6 電子放出部(エミッタ) 7 配線電極 8 第2基板 9 スペーサ 10 ゲート電極 11 アノード電極 12 フェイスプレート 13 蛍光体 14 レジスト 16 ゲート開口部 17 ゲート容器外端子 18 素子容器外端子 19 高圧端子 20 支持枠 201 基板 202 レジスト 203 レジスト開口部 204 素子材料 205 電子放出部(エミッタ) 251 シリコン基板 252 マスク層 253 電子放出部(エミッタ) 301 シリコンウエハ 302 孔部 302a とがった底部 303 表面 304 エッチング停止層 305 素子材料層 306 導電層 307 蝋付け層 308 第2基板 309 電子放出部(エミッタ)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1基板上に設けた少なくとも1つ以上
    の凹部上に形成した素子材料層を、第2基板に設けた配
    線電極に接合した後、前記第1基板より剥離し、前記配
    線電極上に転写する工程を有することを特徴とする電界
    放出型電子放出素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 電界を印加することにより電子を放出す
    る電界放出型電子放出素子の製造方法において、(a)
    第1基板の表面に少なくとも1つ以上の凹部を形成する
    工程、(b)前記凹部を含む第1基板上に剥離層を形成
    する工程、(c)前記凹部を含む剥離層上に素子材料層
    を形成する工程、(d)第2基板上に配線電極を形成す
    る工程、(e)第1基板と第2基板を対向させ、前記凹
    部を含む剥離層上の素子材料層を配線電極に接合する工
    程、(f)前記剥離層と第1基板、或いは前記剥離層と
    素子材料層の界面で剥離を行い配線電極上に素子材料層
    を転写する工程、を有することを特徴とする電界放出型
    電子放出素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記素子材料層と前記配線電極との接合
    が、金属同士の圧着による金属結合であることを特徴と
    する請求項2に記載の電界放出型電子放出素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1基板が単結晶シリコンよりな
    り、前記剥離層が二酸化シリコンよりなることを特徴と
    する請求項2または3に記載の電界放出型電子放出素子
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記剥離層の二酸化シリコンがシリコン
    を熱酸化することにより形成されることを特徴とする請
    求項4に記載の電界放出型電子放出素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記素子材料層または前記配線電極のう
    ち少なくとも一方の材料がAuを含むことを特徴とする
    請求項2又は、3、4、5に記載の電界放出型電子放出
    素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の電界放出型電子放出素
    子の製造方法における第2基板が配線電極を有する少な
    くとも2つ以上のエリアから構成されており、請求項2
    に記載の電界放出型電子放出素子の製造方法における
    (e)および(f)の工程において、 まず、前記第1基板と前記第2基板の第1エリアとを対
    向させ、前記第2基板の第1エリアに対して前記(e)
    および(f)の工程の操作をおこない、前記素子材料層
    の一部を前記第1エリアの配線電極に接合し、 次に、前記第1基板と前記第2基板の第2エリアとを対
    向させ、前記第2基板の第2エリアに対して前記(e)
    および(f)の工程の操作をおこない、前記素子材料層
    の一部を前記第1エリアの配線電極に接合し、 次に、前記第1基板と前記第2基板の前記第2エリアと
    を対向させ、前記第2基板の第2エリアに対して前記
    (e)および(f)の工程の操作をおこない、前記素子
    材料層の一部を第2エリアの配線電極に接合し、 以後エリア数に応じて同様の操作を行うことを特徴とす
    る電界放出型電子放出素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかの1項に記載
    の電界放出型電子放出素子の製造方法により作製された
    電界放出型電子放出素子。
  9. 【請求項9】 請求項1から7のいずれかの1項に記載
    の電界放出型電子放出素子の製造方法によって形成され
    た電界放出型電子放出素子を複数形成した基板および、
    ゲート電極、およびアノード電極と蛍光体を有する前面
    板を具備したことを特徴とする画像形成装置。
JP1111097A 1997-01-24 1997-01-24 電界放出型電子放出素子の製造方法およびこれを用いた画像形成装置 Withdrawn JPH10208624A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7175495B2 (en) 1999-03-19 2007-02-13 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of manufacturing field emission device and display apparatus
JP2010520581A (ja) * 2007-03-01 2010-06-10 セルマイヤー、ヨーゼフ 粒子を電界放出する装置および製作方法
JP2011525689A (ja) * 2008-06-27 2011-09-22 パウル・シェラー・インスティトゥート 先端の尖鋭度が制御される電界放出エミッタアレイの製造方法

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