JPH10208623A - 電界放出型電子放出素子の製造方法とこれを用いた画像形成装置、及びこれらにより形成された電界放出型電子放出素子または画像形成装置、並びに画像形成装置に用いる基板 - Google Patents

電界放出型電子放出素子の製造方法とこれを用いた画像形成装置、及びこれらにより形成された電界放出型電子放出素子または画像形成装置、並びに画像形成装置に用いる基板

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JPH10208623A
JPH10208623A JP2584197A JP2584197A JPH10208623A JP H10208623 A JPH10208623 A JP H10208623A JP 2584197 A JP2584197 A JP 2584197A JP 2584197 A JP2584197 A JP 2584197A JP H10208623 A JPH10208623 A JP H10208623A
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field emission
layer
emitting device
emission type
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JP2584197A
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Yasuhiro Shimada
康弘 島田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】再現性の良い均一な形状が得られ、先端を鋭利
に形成でき、複数化が容易であること、生産性を向上
し、製造コストを低減できること、簡単に駆動回路付き
基板上に電子放出素子を形成できる電界放出型電子放出
素子及びその製造方法とこれを用いた画像形成装置、及
び、並びに画像形成装置に用いる基板を提供する。 【解決手段】電界放出型電子放出素子の製造方法は、第
1基板上1に設けた複数の凹部3上に形成した素子材料
層5を、電界放出型電子放出素子の駆動回路を有する第
2基板8上に設けた接合層に接合した後、素子材料層と
第1基板とを剥離することにより素子材料層を第2基板
上に転写する。画像形成装置は、電界放出型電子放出素
子の製造方法により電界放出型電子放出素子アレイを形
成し、これに対して更にゲート電極、及びアノード電極
と蛍光体を有する前面板を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放出型電子放
出素子の製造方法およびこれを用いた画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子(エミッタ)として
熱電子源と冷陰極電子源の2種類が知られている。冷陰
極電子源には電界放出型、金属/絶縁層/金属型や表面
伝導型電子放出素子等がある。電界放出型の例としては
W.P.Dyke&W.W.Dolan,“Field
emission”,Advance in Ele
ctron Physics,8,89(1956)或
はC.A.Spindt,“Physical Pro
perties of thin−film fiel
d emission cathodes with
molybdenum cones”,J.Appl.
Phys.,47,5248(1976)等が知られて
いる。また、金属/絶縁層/金属型の例としてはC.
A.Mead,“The tunnel−emissi
on amplifier”,J.Appl.Phy
s.,32,646(1961)等が知られている。
【0003】電界放出型の優れた点としては、熱電子源
と比較すると放出される電子の初速度の分布が小さいこ
とや、画素ごとに電子源が必要となるフラットディスプ
レイを考えると、熱電子源と比較して必要な電力が小さ
くて済むことが挙げられる。電界放出型電子放出素子を
製造する代表的な方法としては、図10に示されるよう
に、逆テーパーをつけたレジスト202のレジスト開口
部203に基板201を回転させながら素子材料204
を斜めから蒸着し、リフトオフすることにより電界放出
型電子放出素子205を形成するスピント(Spind
t)等により提案された方法(C.A.Spindt,
et al.,“Physical properti
es of thin film field emi
ssion cathode with molybd
enum cones”J.Appl.Phys.,4
7.1976,pp5248−5263)等がある。ま
た、基板材料をエッチングして電界放出型電子放出素子
を形成する方法が知られている(特開平5−31489
2号公報)。この電界放出型電子放出素子の形成方法は
図11に示されるように、シリコン基板251上に円形
マスク252を形成し(図11(a)参照)、マスク下
部にアンダーカットが生じるように異方性エッチングし
(図11(b)参照)、熱酸化膜253を形成し(図1
1(c)参照)、絶縁層254とゲート電極層255を
成膜し(図11(d)参照)、熱酸化膜253を選択的
にエッチングすることにより電子放出素子256を形成
する(図11(e)参照)方法である。
【0004】さらには、半導体製造プロセス技術を使い
単結晶シリコンを異方性エッチングした型に素子材料を
堆積して電界放出型電子放出素子を形成する方法が知ら
れている(特公平7−82811号公報)。この電界放
出型電子放出素子の形成方法は、図12に示すように、
まず保護層を被覆したシリコンウエハ301に異方性エ
ッチングにより尖った底部302aを有する孔部302
を設けた後、保護層を除去する(図12(a)参照)。
つぎに孔部302および表面303に順番にエッチング
停止層304、素子材料層305、導電層306、鑞付
け層307、を被覆する(図12(b)参照)。つぎ
に、メッシュ層などを形成した第2基板308に鑞付け
する(図12(c)参照)。つぎに、単結晶シリコン3
01をエッチング除去した後、エッチング停止層304
を除去することにより電界放出型電子放出素子309を
形成する(図12(d)参照)。この後、ゲート電極と
アノード電極を追加することにより電子放出素子が形成
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
および図11に示したような従来例の電界放出型電子放
出素子の製造方法では、以下のような問題点がある。 (1)複数の電界放出型電子放出素子を形成する際のシ
リコンのエッチング条件やレジストのパターニング条件
及び導電性材料の蒸着条件等を一定にするには厳しいプ
ロセス管理が必要となり、形成される複数の電界放出型
電子放出素子の高さや先端曲率半径等の正確な形状を維
持するのが難しい。また、図12に示したような従来例
の電界放出型電子放出素子の形成方法は以下のような問
題点を有していた。 (2)電界放出型電子放出素子の雌型となったシリコン
基板は、後工程でエッチング除去されてしまうため再利
用ができず、生産性が低くなり製造コストが高くなる。
また、図11および図12に示した従来例において、電
子放出素子を有する基板上に電子放出素子の駆動回路を
作り込んだ場合以下の問題点を有していた。 (3)駆動回路を作製した後の工程にて基板のウエット
エッチングを行う為、駆動回路にエッチング液が回り込
まないようなエッチング保護膜形成が必要となり、か
つ、駆動回路の劣化原因となる。
【0006】本発明は、上記従来技術の有する課題を解
決し、つぎの目的を達成する電界放出型電子放出素子の
製造方法とこれを用いた画像形成装置、及びこれらによ
り形成された電界放出型電子放出素子または画像形成装
置、並びに画像形成装置に用いる基板を提供するもので
ある。 (1)電界放出型電子放出素子として再現性の良い均一
な形状が得られ、かつ先端を鋭利に形成でき、電界放出
型電子放出素子の複数化(マルチ化)が容易であるこ
と。 (2)電界放出型電子放出素子の雌型を後工程でエッチ
ング除去することなく電界放出型電子放出素子を形成で
き、雌型は繰り返し再利用できることにより、生産性を
向上すると同時に、製造コストを低減できること。 (3)駆動回路を作製した後に基板のウエットエッチン
グを行う必要がなく、簡単に駆動回路付き基板上に電子
放出素子を形成できること。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電界放出型電子
放出素子の製造方法は、上記課題を解決するため、第1
基板上に設けた複数の凹部上に形成した素子材料層を、
電界放出型電子放出素子の駆動回路を有する第2基板上
に設けた接合層に接合した後、素子材料層と第1基板と
を剥離することにより素子材料層を第2基板上に転写す
ることを特徴としている。また、本発明の電界放出型電
子放出素子の別の製造方法は、電界放出型電子放出素子
の製造方法であって、(a)第1基板の表面に複数の凹
部をアレイ状に形成する工程と、(b)前記第1基板の
凹部を含む基板上に、剥離層を形成する工程と、(c)
前記第1基板における凹部を含む剥離層上に、素子材料
層を形成する工程と、(d)第2基板上に、電界放出型
電子放出素子の制御回路、接合層、および配線電極を形
成する工程と、(e)第1基板と第2基板を対向させ、
前記第1基板における凹部を含む剥離層上の素子材料層
を、前記第2基板上の接合層に接合する工程と、(f)
前記剥離層と第1基板、或いは前記剥離層と素子材料層
の界面で剥離を行い、前記第2基板上の接合層上に前記
第1基板における素子材料層を転写する工程と、 を少
なくとも有することを特徴としている。また、本発明の
電界放出型電子放出素子のさらに別の製造方法は、電界
放出型電子放出素子の製造方法であって、(a)第1基
板の表面に複数の凹部をアレイ状に形成する工程と、
(b)前記第1基板の凹部を含む基板上に、剥離層を形
成する工程と、(c)前記第1基板における凹部を含む
剥離層上に、ゲート電極層、絶縁層、および素子材料層
を形成する工程と、(d)第2基板上に、電界放出型電
子放出素子の制御回路、接合層、および配線電極を形成
する工程と、(e)第1基板と第2基板を対向させ、前
記第1基板における凹部を含む剥離層上のゲート電極
層、絶縁層、および素子材料層を、前記第2基板の接合
層に接合する工程と、(f)前記剥離層と第1基板、或
いは前記剥離層とゲート電極層の界面で剥離を行い、前
記第2基板上の接合層上に前記第1基板におけるゲート
電極層、絶縁層、および素子材料層を転写する工程と、
を少なくとも有することを特徴とする電界放出型電子放
出素子の製造方法。また、本発明の画像形成装置の製造
方法は、請求項1に記載の電界放出型電子放出素子の製
造方法により電界放出型電子放出素子アレイを形成し、
さらにゲート電極、およびアノード電極と蛍光体を有す
る前面板を形成することを特徴としている。また、本発
明の画像形成装置の製造方法は、上記電界放出型電子放
出素子の別の製造方法における(a)〜(f)の工程を
有し、さらにその素子材料層が転写された第2基板上
に、ゲート電極、およびアノード電極と蛍光体を有する
前面板を形成する工程を有していることを特徴としてい
る。また、本発明の画像形成装置の製造方法は、上記電
界放出型電子放出素子のさらに別の製造方法における
(a)〜(f)の工程を有し、さらにそのゲート電極
層、絶縁層、および素子材料層が転写された第2基板上
に、ゲート電極、およびアノード電極と蛍光体を有する
前面板を形成する工程を有していることを特徴としてい
る。また、本発明の上記した電界放出型電子放出素子ま
たは画像形成装置の製造方法においては、前記素子材料
層と前記接合層との接合が、金属同士の圧着による金属
結合であることを特徴としている。また、本発明の上記
した電界放出型電子放出素子または画像形成装置の製造
方法においては、前記第1基板が単結晶シリコンよりな
り、前記剥離層が二酸化シリコンよりなることを特徴と
しており、この剥離層の二酸化シリコンがシリコンを熱
酸化することにより形成されることを特徴としている。
また、本発明の上記した電界放出型電子放出素子または
画像形成装置の製造方法においては、前記電界放出型電
子放出素子または前記配線電極のうち少なくとも一方の
材料がAuを含むことを特徴としている。また、本発明
においては、上記した電界放出型電子放出素子または画
像形成装置の製造方法における(d)の工程において、
第2基板が単結晶シリコン基板であることを特徴として
いる。する電界放出型電子放出素子または画像形成装置
の製造方法。また、本発明においては、上記した電界放
出型電子放出素子または画像形成装置の製造方法におけ
る(d)の工程において、第2基板が絶縁体であり、該
第2基板上に薄膜半導体を用いて駆動回路を形成するこ
とを特徴としている。また、本発明においては、上記し
た電界放出型電子放出素子または画像形成装置の製造方
法における(d)の工程において、第2基板上に絶縁層
を形成し、かつ、該絶縁層上に薄膜半導体を用いて駆動
回路を形成することを特徴としている。また、本発明の
電界放出型電子放出素子または画像形成装置は、本発明
の上記した電界放出型電子放出素子または画像形成装置
の製造方法により作製されたことを特徴としている。ま
た、本発明の画像形成装置に用いる基板は、前記基板が
電界放出型電子放出素子を駆動する為の駆動回路と、電
界放出型電子放出素子を接合転写させる為の接合層を備
え、前記駆動回路が電界放出型電子放出素子へ電荷を供
給する為のスイッチング素子を有し、該スイッチング素
子の配線電極の一端が接合層に接続されていることを特
徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上記した構成によっ
て、先に述べた本発明の課題を達成するものであるが、
その詳細及び作用については以下に説明する。図1およ
び図2は本発明による電界放出型電子放出素子および画
像形成装置の製造工程を示す断面図である。以下、この
図に従い製造方法を説明する。第一に、シリコンよりな
る第1基板1の表面に凹部3を形成する。これには、ま
ず第1基板1に保護層2を形成し、次に、保護層2の所
望の箇所を、フォトリソグラフィとエッチングによりパ
ターニングしてシリコンの一部を露出させ、次に、結晶
軸異方性エッチング等を用いてシリコンをエッチングし
て凹部3を形成する方法が用いられる。保護層2として
は二酸化シリコンや窒化シリコンを用いることができ
る。シリコンのエッチングには電界放出型電子放出素子
先端部を鋭利に形成できる結晶軸異方性エッチングを用
いることが好ましい。エッチング液に水酸化カリウム水
溶液等を用いることにより(111)面と等価な4つの
面で囲まれた逆ピラミッド状の凹部3を形成することが
できる(図1(a)参照)。
【0009】第二に、上記凹部3を含む第1基板1上に
剥離層4を形成する。剥離層4はその機能により以下の
2つの場合に分けられる。 (1)第1基板1と剥離層4との界面で剥離する場合 (2)剥離層4と素子材料層5との界面で剥離する場合 (1)の場合は、この剥離層4形成後の工程で剥離層4
上に素子材料層5を成膜した後、第1基板1と剥離層4
との界面で剥離するため、剥離層4の材料は第1基板1
との密着性が小さいことが必要である。また、後工程で
剥離層をエッチング除去するために素子材料層とのエッ
チング選択性が良いことが必要である。(2)の場合
は、この剥離層4形成後の工程で剥離層4上に素子材料
層5を成膜した後、素子材料層5を剥離層4から剥離す
るため、第1基板1との密着性はよいが素子材料層5が
剥離しやすい剥離層4材料を選択する必要がある。この
ような材料としてはそれぞれの場合に応じて、金属元
素、半金属元素、半導体元素のそれぞれの酸化物あるい
は窒化物、たとえばBN、AlN、Al2O3、Si3N
4、SiO2、TiN、TiO2、VO2、Cr2O3、Zr
O2、Ta2O5、WO3等が使用できる。これらの材料は
スパッタリング法や真空蒸着法により形成することがで
きる。
【0010】特に(2)の場合において、第1基板1に
シリコンを用いる場合は基板表面を酸化することにより
容易に二酸化シリコン(SiO2)を得ることができ
る。この酸化による二酸化シリコンの形成方法は、放置
(自然酸化)する方法、硫酸+過酸化水素水を利用する
方法、沸騰水を用いる方法、熱酸化炉を用いる方法等が
あり、特に、熱酸化炉をもちいてシリコン表面を熱酸化
する方法が再現性・制御性・成膜速度の点で優れてい
る。また、剥離層4の酸化膜を厚くすることにより、シ
リコン基板表面の凹凸を吸収し表面を平滑にすることが
できる。このため形成される電界放出型電子放出素子6
の表面も平滑にすることが可能である。また、素子材料
層と剥離層との界面が平滑であるため、電界放出型電子
放出素子材料を剥離層4から剥離することが容易とな
る。また、シリコン基板を熱酸化して酸化膜を形成する
ことにより電界放出型電子放出素子を構成する側壁面を
中空の領域に向かって凸の形状とすることができる。こ
れは、シリコンの形状により、熱酸化した時の二酸化シ
リコンの厚みに差が生じることを利用している。これに
より、先端曲率半径を小さくすることができる。先鋭化
の形状は全体の熱酸化膜の厚さを変えることにより制御
することが可能であり、300nm以上が好ましい。
【0011】第三に、前記凹部を含む剥離層4上に素子
材料層5を形成する(図1(b)参照)。素子材料層5
の材料は、Pd、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、I
n、Cu、Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pb等
の金属、PdO、SnO2、In2O3、PbO、Sb2O
3等の酸化物、HfB2、ZrB2、LaB6、CeB6、
YB4、GdB4等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、
TaC、SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、H
fN等の窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボン等の
中から適宜選択される。特に貴金属材料の場合、剥離層
との密着性を小さくすることができ、後工程で有利であ
る。素子材料層5の成膜には既知の薄膜作製技術である
真空蒸着法、スパッタリング法等が用いられる。また、
電界放出型電子放出素子6の表面となる材料を形成後、
以下の接合層7との密着性を向上させるためにさらにA
u等の層を形成してもよい。成膜後は、既知のフォトリ
ソグラフィーの手法を用いて素子材料層5材料をパター
ニングし、素子材料層5を個々の電界放出型電子放出素
子6或いは複数の電界放出型電子放出素子よりなる任意
のブロックに分割することが可能である。
【0012】第四に、第2基板8上に電子放出素子6を
駆動するための駆動回路を形成する。たとえば、電子放
出素子6をXY方向にマトリックス状に配置する場合、
X方向配線には、X方向に配列した電子放出素子の行を
選択するための走査信号を印加する走査信号印加手段が
接続される。一方、Y方向配線にはY方向に配列した電
子放出素子ブロックの各列を入力信号に応じて、変調す
るための変調信号発生手段が接続される。各電子放出素
子に電子放出しきい値以上の電圧を走査信号と変調信号
の差電圧として供給することにより電子ビームが放出さ
れる。この構成においては、単純なマトリクス配線を用
いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とすること
ができる。上記駆動のための回路を第2基板8上に形成
する方法としては、第2基板8に単結晶シリコンを用
い、既存の半導体技術を用いて作製する方法や、第2基
板8に石英ガラス、や青板ガラスを用い、該ガラス基板
上にポリシリコン等の半導体薄膜と金属配線を組み合わ
せて形成することにより作製する薄膜トランジスタの技
術を用いて作製する方法を用いることができる。これら
の回路作製は後工程の電子放出素子6の転写の前にすべ
て行うことができる為、いかなるプロセスを用いて作製
されても良く、その方法は本発明を限定するものではな
い。
【0013】第五に、第2基板8上に接合層7および配
線電極15を形成する(図1(c)参照)。接合層7は
圧力により素子材料層5を接合するためのものであり、
素子材料層5の少なくとも接合層7に接する部分と、接
合層7とに金属を用いれば、圧力で互いに変形すること
により金属結合を得ることができる。特にAuのような
延性・展性に富んだ金属が望ましい。配線電極15は接
合層7と駆動回路とを電気的に接続するためのものであ
り、駆動回路上の絶縁層の特定部分にコンタクトホール
を形成した後、真空蒸着法やスパッタリング法により、
電極用の薄膜を形成し、これを配線の形状にパターニン
グすることにより形成する。
【0014】第六に、前記凹部3を含む剥離層4上の素
子材料層5を配線電極7に接合する。これには、それぞ
れの基板を真空チャック等により保持できるアライメン
ト装置を用い、第1基板1上の素子材料層5と第2基板
8上の接合層7とを位置合わせして対向・接触させ、更
に荷重を加えることにより素子材料層5と接合層7の接
合(圧着)を行う(図1(d)参照)。
【0015】第七に、前記剥離層4と素子材料層5の界
面で剥離を行い接合層7上に素子材料層5を転写するこ
とにより電界放出型電子放出素子6を形成する。すなわ
ち、第1基板1と第2基板8を引き離すことにより、剥
離層4と素子材料層5との界面で剥離させる(図1
(e)参照)。
【0016】第八に、電界放出型電子放出素子6上にス
ペーサ9を形成し(図2(a))、スペーサ9上にゲー
ト開口部16を有するゲート電極10を形成し(図2
(b))、スペーサの一部を選択的にエッチングし(図
2(c))、さらにアノード電極11、蛍光体13が形
成された前面板12(フェースプレート)を、第2基板
8周囲に形成した支持枠(不図示)に接着することによ
り画像形成装置を得ることができる(図2(d))。以
上、ゲート電極10および前面板12の形成方法は一例
であり、この作製方法は本発明を限定するものではな
い。
【0017】ゲート電極10は、電子放出素子6から放
出された電子ビームを変調するためのものであり、電子
ビームを通過させるため、各素子に対応して1個ずつ円
形のゲート開口部16が設けられている。アノード電極
11は電界放出型電子放出素子6から放出された電子を
加速し、蛍光体13に照射するために電子ビーム加速電
圧を印加する電極である。蛍光体13は電子ビームを照
射することにより発光する。蛍光体13の発光を外面側
に出すためにアノード電極11は透明な導電材料が用い
られる。本実施例では省略したが蛍光体13の内面側に
蛍光体13の発光を鏡面反射させることにより輝度を向
上させるためのメタルバックを設けてもよい。
【0018】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳し
く説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素
の置換や設計変更がなされたものをも包含する。 [実施例1]実施例1は、本発明の電界放出型電子放出
素子または画像形成装置の製造方法を具体化したもので
あり、図1および図2はその電界放出型電子放出素子お
よび画像形成装置の製造工程を示す断面図である。以
下、この図に従い製造方法を説明する。まず、面方位
(100)の単結晶シリコンウエハを第1基板1として
用意した。次に、保護層2としてシリコン熱酸化膜を1
00nm形成した。次に、保護層2の所望の箇所を、フ
ォトリソグラフィとエッチングによりパターニングし、
3μm平方のシリコンを露出した。次に、水酸化カリウ
ム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングによりパター
ニング部のシリコンをエッチングした。なお、エッチン
グ条件は、濃度30%の水酸化カリウム水溶液を用い、
液温90℃、エッチング時間は3分とした。このとき
(111)面と等価な4つの面で囲まれた深さ約2μm
の逆ピラミッド状の凹部3が形成された(図(a)参
照)。
【0019】次に、保護層2である熱酸化膜をフッ酸と
フッ化アンモニウムの混合水溶液(HF:NH4F=
1:5)で除去した。次に、120℃に加熱した硫酸と
過酸化水素水の混合液、及び、2%フッ酸水溶液を用い
て第1基板1の洗浄を行った。次に、酸化炉をもちいて
第1基板1を酸素及び水素雰囲気中で1000℃に加熱
し、剥離層4である二酸化シリコンを500nm形成し
た。次に素子材料層5としてタングステンWをスパッタ
リング法にて100nm成膜し、さらに金Auを真空蒸
着法により800nm成膜しフォトリソグラフィとエッ
チングによりパターン形成を行った(図1(b)参
照)。
【0020】次に第2基板8として表面酸化膜を形成し
たシリコン基板を用意し、駆動回路100および表示部
101を形成した。図3に第2基板8の平面構成図を示
す。第2基板8上に複数の電子放出素子6からなる電子
放出素子ブロック50をX方向およびY方向に行列状に
複数個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子ブロ
ック50の電極の一方を、X方向配線51に共通に接続
し、同じ列に配された複数の電子放出素子の電極の他方
を、Y方向配線52に共通に接続する、所謂単純マトリ
ックス配置である。それぞれの電子放出素子ブロック5
0はスイッチング素子30を介してそれぞれ1つのX方
向配線51とY方向配線52に接続され、さらにこれら
X方向配線51とY方向配線52はそれぞれ駆動用回路
100に接続される。図3においては簡単の為に1つの
電子放出素子ブロック50(1画素に相当する)に4つ
の電子放出素子6を示したが、実際は100個程度の電
子放出素子6を有している。また、図3においては1つ
の電子放出素子ブロック50に対して1つのスイッチン
グ素子30を機能させる構造としたが、図4に示したよ
うにそれぞれの電子放出素子6に対してスイッチング素
子30を機能させる構造としてもよい。
【0021】次に、単純マトリクス配置の電子放出素子
6を用いて構成した表示部101に、NTSC方式のテ
レビ信号に基づいたテレビジョン表示を行う駆動回路1
00の構成について、図5を用いて説明する。表示部3
は、端子Dox1乃至Doxm、端子Doy1乃至Do
yn、および高圧端子Hvを介して駆動回路100と接
続している。端子Dox1乃至Doxmには、表示パネ
ル101内に設けられている電子放出素子(ブロック)
を一行ずつ順次駆動する為の走査回路が印加される。端
子Doy1乃至Doynには、前記走査信号により選択
された一行の各電子放出素子6の出力ビームを制御する
為の変調信号が印加される。高圧端子Hvには、直流電
源Vaより、直流電圧が供給される。
【0022】走査回路102について説明する。同回路
は、内部にm個のスイッチング素子を備えたもので(図
中、S1ないしSmで模式的に示している)ある。各ス
イッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくは
0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、
表示部101の端子Dox1ないしDoxmと電気的に
接続される。S1乃至Smの各スイッチング素子は、制
御回路103が出力する制御信号Tscanに基づいて
動作するものであり、例えばFETのようなスイッチン
グ素子を組み合わせることにより構成することができ
る。直流電圧源Vxは、本例の場合には走査されてない
素子に印加する駆動電圧が電子放出しきい値電圧以下と
なるような一定電圧を出力するように設定されている。
制御回路103は、外部より入力する画像信号に基づい
て適切な表示が行われるように各部の動作を整合させる
機能を有する。制御回路103は、同期信号分離回路1
06より送られる同期信号Tsyncに基づいて、各部
に対してTscanおよびTsftおよびTmryの各
制御信号を発生する。同期信号分離回路106は、外部
から入力されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号
成分と輝度信号成分とを分離する為の回路で、一般的な
周波数分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。
同期信号分離回路106により分離された同期信号は、
垂直同期信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明
の便宜上Tsync信号として図示した。前記テレビ信
号から分離された画像の輝度成分信号は便宜上DATA
信号と表した。該DATA信号はシフトレジスタ104
に入力される。シフトレジスタ104は、時系列的にシ
リアルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライ
ン毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記
制御回路103より送られる制御信号Tsftに基づい
て動作する(すなわち制御信号Tsftは、シフトレジ
スタ104のシフトロックであるということもでき
る)。シリアル/パラレル変換された画像1ライン分
(電子放出素子n素子分の駆動データに相当)のデータ
は、Id1乃至Idnのn個の並列信号として前記シフ
トレジスタ104より出力される。ラインメモリ105
は、画像1ライン分のデータを必要時間の間だけ記憶す
る為の記憶装置であり、制御回路103より送られる制
御信号Tmryに従って適宜Id1乃至Idnの内容を
記憶する。記憶された内容はI‘d1乃至I’dnとし
て出力され、変調信号発生器107に入力される。変調
信号発生器107は、画像データI‘d1乃至I’dn
の各々に応じて電界放出型電子放出素子(ブロック)の
各々を適切に駆動変調する為のもの信号源であり、その
出力信号は、端子Doy1乃至Doynを通じて表示部
101内の電子放出素子に印加される。
【0023】これら駆動回路100および表示部101
のスイッチング素子30を既存の半導体プロセスを用い
て作製した。図1には電子放出素子6およびスイッチン
グ素子30の部分のみ示す。すなわち、第2基板8とし
てp型のシリコン単結晶基板を用い、スイッチング素子
30部分にn型のウエルを作り、ここにそれぞれp型の
ソース31とドレイン32、絶縁層34、スイッチング
素子用ゲート33、およびコンタクトホールを形成し
た。m本のX方向配線51は、Dx1、Dx2、...
Dxmからなり、真空蒸着法、スパッタ法等を用いて形
成された導電性金属等で構成することができる。配線の
材料、膜厚、幅は適宜設計される。Y方向配線52は、
Dy1、Dy2、...Dynのn本の配線よりなり、
X方向配線51と同様に形成される。これらm本のX方
向配線51とn本のY方向配線52との間には、不図示
の層間絶縁層が設けられており、両者を電気的に分離し
ている(m、nは共に正の整数)。層間絶縁層は真空蒸
着法、スパッタ法等を用いて形成される。
【0024】次に、クロムCrを5nm、金Auを30
0nm真空蒸着法により、成膜しフォトリソグラフィと
エッチングによりパターン形成を行い、接合層7とし
た。次に、クロムCrを5nm、アルミニウムAlを5
00nm真空蒸着法により、成膜しフォトリソグラフィ
とエッチングによりパターン形成をおこなうことにより
接合層7とスイッチング素子30および駆動回路100
とを電気的に接続し、配線電極15とした(図1(c)
参照)。次に、第1基板1上の素子材料層5と第2基板
8上の接合層7とを位置合わせして対向・接触させ、更
に荷重を加えることにより素子材料層5と接合層7の接
合(圧着)を行った(図1(d)参照)。
【0025】次に、第1基板1と第2基板8を引き離す
ことにより、剥離層4と素子材料層5との界面で剥離さ
せ、電界放出型電子放出素子6を形成した(図1(e)
参照)。このとき、基板表面からの電子放出部先端の高
さは約2μmであった。また、先端曲率半径は約100
nmであった。次に、有機SiソースとしてTEOS
(tetra ethyl orthosilicat
e)を用いたCVD(化学気相成長法)によりSiO2
を3μm成膜しスペーサ9とした。次に、スペーサ9上
にレジストをスピンコートにより塗布した。次に、ドラ
イエッチングによりレジストおよびスペーサ9の一部を
エッチングした(図2(a))。この方法により電界放
出型電子放出素子を含む第2基板上に表面の平坦なSi
O2膜を形成することができる。次に、ゲート電極10
となるタングステンWを真空蒸着法により成膜した。
【0026】次に、フォトリソグラフィとドライエッチ
ングを用いてゲート電極10を形成した(図2
(b))。次に、フッ酸とフッ化アンモニウムの混合水
溶液を用いて電界放出型電子放出素子部のSiO2をエ
ッチング除去した(図2(c))。次に、ガラスよりな
るフェイスプレート12を用意し、アノード電極11と
してITOをスパッタリング法により成膜し、パターニ
ングした。次に、アノード電極11上に蛍光体13を公
知の方法により形成した。次に、第2基板8周囲に支持
枠(不図示)を接合し、フェースプレート12を図の向
きに載置し(図2(d))、支持枠とフェイスプレート
12の周囲をフリットガラスを用いて窒素中で400度
で10分焼成することにより封着した。以上の工程によ
り画像形成装置を作製した。
【0027】本発明の画像形成装置は、テレビジョン放
送の表示装置、テレビ会議システムやコンピューター等
の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光
プリンターとしての画像形成装置等としても用いること
ができる。ここで述べた画像形成装置の構成は一例であ
り、本発明の技術思想に基づいて種々の変形が可能であ
る。入力信号については、NTSC、PAL、SECA
M方式など、多数の走査線からなるTV信号(例えば、
MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用
できる。
【0028】[実施例2]実施例2は、本発明の電界放
出型電子放出素子または画像形成装置の製造方法を具体
化したものであり、図6および図7はその電界放出型電
子放出素子および画像形成装置の製造工程を示す断面図
である。本実施例による画像形成装置は実施例1とほぼ
同様の方法を用いて作製される。実施例1と異なる部分
は図6(c)に示す工程である。以下にこの工程を説明
する。まず、第2基板8として表面に酸化鉛よりなる絶
縁層を成膜した青板ガラスを用いた。これにドレイン3
1およびソース32となる電極を形成した。次に、ポリ
シリコン35層を形成した。次に、絶縁層34を形成し
た。次に、スイッチング素子用ゲート33となる電極を
形成した。次に、ドレイン31およびソース32にコン
タクトホールを形成した。次に、クロムCrを5nm、
金Auを300nm真空蒸着法により、成膜しフォトリ
ソグラフィとエッチングによりパターン形成を行い、接
合層7とした。
【0029】次に、クロムCrを5nm、アルミニウム
Alを500nm真空蒸着法により、成膜しフォトリソ
グラフィとエッチングによりパターン形成をおこなうこ
とにより接合層7とスイッチング素子30および駆動回
路100とを電気的に接続し、配線電極15とした。以
上の方法にて薄膜トランジスタによるスイッチング素子
30を形成した(図6(c))。また、スイッチング素
子30だけでなく電子放出素子の駆動回路も実施例1と
同様に形成した。
【0030】上記の方法により作製した画像形成装置に
おいては、第2基板としてシリコンウエハを用いずに形
成するため、シリコンウエハーの大きさに限定されるこ
となく大画面の画像形成装置を形成することができた。
尚、第1基板1上の素子材料層5を転写する際に接合層
7のある部分のみ転写されることを利用して、一度にす
べての素子材料層5を転写せずに数回に分けて転写する
ことが可能であり、これにより、第1基板1より大きい
第2基板8の表示部に対しても全体に電子放出素子6を
形成することが可能である。
【0031】[実施例3]実施例3は、本発明の電界放
出型電子放出素子または画像形成装置の製造方法を具体
化したものであり、図8および図9はその電界放出型電
子放出素子および画像形成装置の製造工程を示す断面図
である。本実施例による画像形成装置は実施例1とほぼ
同様の方法を用いて作製される。実施例1と異なる部分
は図8(b)に示す工程と図9(a)〜(c)に示す工
程である。
【0032】以下にこの工程を説明する。第一に、図8
(b)に示す工程について説明する。まず、ゲート電極
層10としてスパッタリング法により白金Ptを100
nm成膜した。次に、スベーサ9としてCVDにより二
酸化シリコンSiO2を500nm成膜した。次に、素
子材料層5としてタングステンWを100nm、金Au
を200nm成膜した。
【0033】第二に、図9(a)〜(c)に示す工程に
ついて説明する。まず、ゲート電極層10をパターニン
グした後に、リフトオフ法によりゲート電極用配線17
を形成した。スピンコート法によりフォトレジスト14
を塗布した(図9(a)参照)。次に、酸素ガスを用い
たドライエッチングによりゲート電極層10の先端が現
れるまでエッチングを行った。次に、四フッ化炭素ガス
を用いたドライエッチングによりゲート電極層10の先
端部をエッチングし、ゲート開口部16を形成した(図
9(b)参照)。次に、フォトレジスト14を除去した
後、フッ酸とフッ化アンモニウムの混合水溶液によりス
ペーサ9を一部エッチング除去した(図8(c)参
照)。上記の方法により作製した画像形成装置において
は電子放出素子6先端部のゲート開口部16を位置合わ
せなく形成できるため、効率の良い電子放出特性を得る
ことができた。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、その
電界放出型電子放出素子および画像形成装置の製造方法
によって、電界放出型電子放出素子の先端を鋭利に形成
することができ、複数の電界放出型電子放出素子を形成
した場合においても電界放出型電子放出素子の先端曲率
半径を揃えることが可能となり、マルチ化を容易に行う
ことができる。また、本発明においては、電界放出型電
子放出素子の形成において第1基板のエッチングを行う
必要がないため、プロセスでの工程を簡略化することが
できる。また、本発明においては、凹部を形成した第1
基板、すなわち電界放出型電子放出素子の雌型は繰り返
し使用ができるため、生産性の向上、製造コストの低減
を図ることができる。また、本発明においては、第2基
板上に電子放出素子の駆動回路を作製する場合に、駆動
回路を作製した後に基板のウエットエッチングを行う必
要がなく、簡単に駆動回路付き基板上に電子放出素子お
よび画像形成装置を形成することが可能となる。そし
て、本発明においては、このように優れた電界放出型電
子放出素子および画像形成装置の製造方法によって形成
された電界放出型電子放出素子または画像形成装置を実
現することができ、また画像形成装置に用いる基板を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1による電界放出型電子放出素子の製造
方法を示す図である。
【図2】実施例1による画像形成装置の製造方法を示す
図である。
【図3】実施例1による画像形成装置の第2基板の平面
構成図である。
【図4】実施例1による画像形成装置の第2基板の平面
構成図である。
【図5】実施例1による画像形成装置の駆動回路の構成
を示すブロック図である。
【図6】実施例2による電界放出型電子放出素子の製造
方法を示す図である。
【図7】実施例2による画像形成装置の製造方法を示す
図である。
【図8】実施例3による電界放出型電子放出素子の製造
方法を示す図である。
【図9】実施例3による画像形成装置の製造方法を示す
図である。
【図10】従来例による電界放出型電子放出素子の製造
方法を示す図である。
【図11】従来例による電界放出型電子放出素子の製造
方法を示す図である。
【図12】従来例による電界放出型電子放出素子の製造
方法を示す図である。
【符号の説明】
1:第1基板 2:保護層 3:凹部 4:剥離層 5:素子材料層 6:電界放出型電子放出素子 7:接合層 8:第2基板 9:スペーサ 10:ゲート電極 11:アノード電極 12:フェイスプレート 13:蛍光体 14:レジスト 15:配線電極 16:ゲート開口部 17:ゲート電極用配線 30:スイッチング素子 31:ソース 32:ドレイン 33:スイッチング素子のゲート 34:絶縁層 35:ポリシリコン 50:電子放出素子ブロック 5l:X方向配線 52:Y方向配線 100:駆動回路 101:表示部 102:走査回路 103:制御回路 104:シフトレジスタ 105:ラインメモリ 106:同期信号分離回路 107:変調信号発生器 201:基板 202:レジスト 203:レジスト開口部 204:素子材料 205:電界放出型電子放出素子 251:シリコン基板 252:円形マスク 253:熱酸化膜 254:絶縁層 255:ゲート電極層 256:電子放出素子 301:シリコンウエハ 302:孔部 302a:とがった底部 303:表面 304:エッチング停止層 305:素子材料層 306:導電層 307:鑞付け層 308:第2基板 309:電界放出型電子放出素子

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電界放出型電子放出素子の製造方法であっ
    て、第1基板上に設けた複数の凹部上に形成した素子材
    料層を、電界放出型電子放出素子の駆動回路を有する第
    2基板上に設けた接合層に接合した後、素子材料層と第
    1基板とを剥離することにより素子材料層を第2基板上
    に転写することを特徴とする電界放出型電子放出素子の
    製造方法。
  2. 【請求項2】電界放出型電子放出素子の製造方法であっ
    て、(a)第1基板の表面に複数の凹部をアレイ状に形
    成する工程と、(b)前記第1基板の凹部を含む基板上
    に、剥離層を形成する工程と、(c)前記第1基板にお
    ける凹部を含む剥離層上に、素子材料層を形成する工程
    と、(d)第2基板上に、電界放出型電子放出素子の制
    御回路、接合層、および配線電極を形成する工程と、
    (e)第1基板と第2基板を対向させ、前記第1基板に
    おける凹部を含む剥離層上の素子材料層を、前記第2基
    板上の接合層に接合する工程と、(f)前記剥離層と第
    1基板、或いは前記剥離層と素子材料層の界面で剥離を
    行い、前記第2基板上の接合層上に前記第1基板におけ
    る素子材料層を転写する工程と、 を少なくとも有することを特徴とする電界放出型電子放
    出素子の製造方法。
  3. 【請求項3】電界放出型電子放出素子の製造方法であっ
    て、(a)第1基板の表面に複数の凹部をアレイ状に形
    成する工程と、(b)前記第1基板の凹部を含む基板上
    に、剥離層を形成する工程と、(c)前記第1基板にお
    ける凹部を含む剥離層上に、ゲート電極層、絶縁層、お
    よび素子材料層を形成する工程と、(d)第2基板上
    に、電界放出型電子放出素子の制御回路、接合層、およ
    び配線電極を形成する工程と、(e)第1基板と第2基
    板を対向させ、前記第1基板における凹部を含む剥離層
    上のゲート電極層、絶縁層、および素子材料層を、前記
    第2基板の接合層に接合する工程と、(f)前記剥離層
    と第1基板、或いは前記剥離層とゲート電極層の界面で
    剥離を行い、前記第2基板上の接合層上に前記第1基板
    におけるゲート電極層、絶縁層、および素子材料層を転
    写する工程と、 を少なくとも有することを特徴とする電界放出型電子放
    出素子の製造方法。
  4. 【請求項4】画像形成装置の製造方法であって、請求項
    1に記載の電界放出型電子放出素子の製造方法により電
    界放出型電子放出素子アレイを形成し、これに対してさ
    らにゲート電極、およびアノード電極と蛍光体を有する
    前面板を形成することを特徴とする画像形成装置の製造
    方法。
  5. 【請求項5】画像形成装置の製造方法であって、請求項
    2に記載の電界放出型電子放出素子の製造方法における
    (a)〜(f)の工程を有し、さらにその素子材料層が
    転写された第2基板上に、ゲート電極、およびアノード
    電極と蛍光体を有する前面板を形成する工程を有してい
    ることを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  6. 【請求項6】画像形成装置の製造方法であって、請求項
    3に記載の電界放出型電子放出素子の製造方法における
    (a)〜(f)の工程を有し、さらにそのゲート電極
    層、絶縁層、および素子材料層が転写された第2基板上
    に、ゲート電極、およびアノード電極と蛍光体を有する
    前面板を形成する工程を有していることを特徴とする画
    像形成装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記素子材料層と前記接合層との接合が、
    金属同士の圧着による金属結合であることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の電界放出型電子放
    出素子または画像形成装置の製造方法。
  8. 【請求項8】前記第1基板が単結晶シリコンよりなり、
    前記剥離層が二酸化シリコンよりなることを特徴とする
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の電界放出型電子放
    出素子または画像形成装置の製造方法。
  9. 【請求項9】前記剥離層の二酸化シリコンがシリコンを
    熱酸化することにより形成されることを特徴とする請求
    項8に記載の電界放出型電子放出素子または画像形成装
    置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記電界放出型電子放出素子または前記
    配線電極のうち少なくとも一方の材料がAuを含むこと
    を特徴とする請求項2〜9のいずれか1項に記載の電界
    放出型電子放出素子または画像形成装置の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項2〜3または請求項5〜6に記載
    の製造方法における(d)の工程において、第2基板が
    単結晶シリコン基板であることを特徴とする電界放出型
    電子放出素子または画像形成装置の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項2〜3または請求項5〜6に記載
    の製造方法における(d)の工程において、第2基板が
    絶縁体であり、該第2基板上に薄膜半導体を用いて駆動
    回路を形成することを特徴とする電界放出型電子放出素
    子または画像形成装置の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項2〜3または請求項5〜6に記載
    の製造方法における(d)の工程において、第2基板上
    に絶縁層を形成し、かつ、該絶縁層上に薄膜半導体を用
    いて駆動回路を形成することを特徴とする電界放出型電
    子放出素子または画像形成装置の製造方法。
  14. 【請求項14】電界放出型電子放出素子または画像形成
    装置であって、請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    製造方法により作製されたことを特徴とする電界放出型
    電子放出素子または画像形成装置。
  15. 【請求項15】画像形成装置に用いる基板であって、前
    記基板が電界放出型電子放出素子を駆動する為の駆動回
    路と、電界放出型電子放出素子を接合転写させる為の接
    合層を備え、前記駆動回路が電界放出型電子放出素子へ
    電荷を供給する為のスイッチング素子を有し、該スイッ
    チング素子の配線電極の一端が接合層に接続されている
    ことを特徴とする基板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005351627A (ja) * 2004-06-08 2005-12-22 Canon Inc 電位測定装置および画像形成装置
US7175495B2 (en) 1999-03-19 2007-02-13 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of manufacturing field emission device and display apparatus
WO2014136154A1 (ja) * 2013-03-04 2014-09-12 国立大学法人東北大学 電子ビーム発生装置、電子ビーム照射装置、電子ビーム露光装置、および製造方法

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