JPH11353547A - 自動販売機の商品搬出装置 - Google Patents

自動販売機の商品搬出装置

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JPH11353547A
JPH11353547A JP17060298A JP17060298A JPH11353547A JP H11353547 A JPH11353547 A JP H11353547A JP 17060298 A JP17060298 A JP 17060298A JP 17060298 A JP17060298 A JP 17060298A JP H11353547 A JPH11353547 A JP H11353547A
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JP
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product
bucket
band
shaped member
chain
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Application number
JP17060298A
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English (en)
Inventor
Masaki Nakayama
正樹 中山
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication of JPH11353547A publication Critical patent/JPH11353547A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品の搬出を迅速、かつ、確実に行うことが
できる自動販売機の商品搬出装置を提供する。 【解決手段】上下方向に移動することにより、商品ラッ
ク17から払い出された商品Sを受け取り、商品取出口
5に搬出するためのバケット21と、バケット21の移
動可能範囲Wより上位および下位にそれぞれ配置された
プーリ31およびスプロケット32と、スプロケット3
2を回転させる駆動モータ33と、プーリ31に巻き掛
けられるとともに、一端部がバケット21の上部に連結
されたワイヤ35と、スプロケット32に巻き掛けられ
るとともに、一端部がバケット21の下部に連結され、
かつ、他端部がワイヤ35の他端部に連結されたチェー
ン36と、を備え、ワイヤ35は、チェーン36よりも
軽量に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商品ラックから払
い出された商品を、取出口に搬出するための自動販売機
の商品搬出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の商品搬出装置として、特
開平9−25934号公報に記載のものが知られてい
る。この商品搬出装置は、販売時に選択された商品を収
納する商品ラックの払出し口に移動し、その商品ラック
から商品を受け取るバケット(支持枠および水平移動
台)と、このバケットを上下方向に移動させる昇降装置
(商品搬出用エレベータ)とにより構成されている。昇
降装置は、販売機本体内の上下にそれぞれ設けられた駆
動スプロケットおよび従動スプロケットと、駆動スプロ
ケットを回転させる駆動モータ(昇降用駆動装置)と、
両スプロケットに巻き掛けられるとともに、両端をバケ
ットの上下部にそれぞれ連結したチェーンとを備えてい
る。この商品搬出装置の昇降装置では、単一のチェーン
がバケットを介し環状に形成されており、駆動スプロケ
ットの回転でチェーンを回すことにより、バケットを昇
降させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の商
品搬出装置における昇降装置のチェーンは、単一のもの
で構成されているため、両スプロケットに対しバケット
側に存在するチェーンの重量と、バケットの反対側に存
在するチェーンの重量は、常時ほぼ同一で、相互にバラ
ンスしている。このため、バケットを上昇させるために
は、その重力に抗してバケットを直接引き上げ得る力
(トルク)で駆動スプロケットを回転させなければなら
ない。したがって、バケットの上昇速度を上げるために
は、駆動モータのトルクを大きくすればよいが、省電力
化や省スペース化などの問題から、駆動モータのトルク
を大きくすることには限界がある。バケットを上昇させ
る場合、特にバケットの始動時に大きなトルクが必要で
あるため、バケットの上昇速度を上げるためには、始動
時の加速性能を向上させる必要がある。
【0004】また、バケットが昇降している場合に、駆
動モータの駆動を停止させることによりバケットを停止
させようとしても、昇降による慣性によってバケットが
停止し難い。特に、バケットを商品ラックの払出し口に
精度良く停止させることができない場合には、商品ラッ
クからの商品の受け渡しの際に、商品がバケットに引っ
かかってしまうおそれがある。また、払い出された商品
を収納したバケットが下降する場合には、商品の分、バ
ケットが重くなり、バケットがより一層停止し難くなる
という問題もある。
【0005】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、簡単な構成で商品搬出部材の
始動時の加速性能および停止時の減速性能を向上させる
ことにより、商品の搬出を迅速に行うことができ、ま
た、商品搬出部材を精度良く停止させ、商品の搬出を確
実に行うことができるとともに、製造コストの削減を図
ることができる自動販売機の商品搬出装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動販売機
の商品搬出装置は、上下方向に移動することにより、商
品ラックから払い出された商品を受け取り、取出口に搬
出するための商品搬出部材と、商品搬出部材の移動可能
範囲より上位および下位にそれぞれ配置された1対のロ
ーラと、1対のローラのいずれか一方を回転させる駆動
手段と、1対のローラのうち、上側のローラに巻き掛け
られるとともに、一端部が商品搬出部材の上部に連結さ
れた第1帯状部材と、1対のローラのうち、下側のロー
ラに巻き掛けられるとともに、一端部が商品搬出部材の
下部に連結され、かつ、他端部が第1帯状部材の他端部
に連結された第2帯状部材と、を備え、第1帯状部材
は、第2帯状部材よりも軽量に構成されていることを特
徴とする。
【0007】この構成によれば、商品搬出部材がその移
動可能範囲の下部に停止している場合に、1対のローラ
に対し商品搬出部材側には第2帯状部材より軽量の第1
帯状部材の大部分が存在し、商品搬出部材の反対側には
第2帯状部材の大部分が存在する。このため、商品搬出
部材側とその反対側では、両帯状部材による重量差が生
ずる。すなわち、第2帯状部材の重量から第1帯状部材
の重量を減じた分だけ、商品搬出部材に対し、第1帯状
部材を介して上方へ引き上げる力(張力)を作用させる
ことができ、その分、商品搬出部材をその重量(重力)
に抗して上昇させるために要する力を、軽減することが
できる。したがって、商品搬出部材を上方へ引き上げる
際に駆動手段に作用する負荷を軽減することができ、商
品搬出部材の始動時の加速性能を向上させることができ
る。
【0008】また、商品搬出部材が上昇する場合、その
上昇につれて第1帯状部材が、1対のローラの商品搬出
部材の反対側に次第に移動し、一方、第2帯状部材が商
品搬出部材側に次第に移動する。これに伴い、両帯状部
材の重量差、すなわち商品搬出部材を上方へ引き上げる
力が次第に減少する。このため、商品搬出部材が上昇す
るにつれて、駆動手段に作用する負荷が次第に大きくな
り、上昇中の商品搬出部材が停止する際の減速性能を向
上させることができる。逆に、商品搬出部材が下降する
場合、その下降につれて第1帯状部材が、1対のローラ
の商品搬出部材側に次第に移動し、一方、第2帯状部材
が商品搬出部材の反対側に次第に移動する。これに伴
い、両帯状部材の重量差が次第に増大する。この場合、
この重量差は、下降中の商品搬出部材を制動させるよう
に作用するので、その商品搬出部材が停止する際の減速
性能を向上させることができる。以上のような商品搬出
部材の減速性能の向上と、前述した始動時の加速性能の
向上によって、商品を迅速に搬出することができ、加え
て商品搬出部材を精度良く停止させることができるた
め、商品を円滑に搬出することができる。
【0009】この場合、第1帯状部材の他端部と第2帯
状部材の他端部との間に、おもりが設けられていること
が好ましい。
【0010】この構成によれば、第1帯状部材と第2帯
状部材の重量差に加え、おもりの分の重量(重力)が、
商品搬出部材を上方へ引き上げる力として作用する。こ
のため、商品搬出部材の始動時の加速性能をより一層向
上させることができる。また、第2帯状部材の重量を重
くするとともに、その分おもりの重量を軽量化すること
により、1対のローラの商品搬出部材側とその反対側と
の重量差を保持した状態で、おもりのサイズを小さくす
ることができる。これにより、おもりを取り扱い易くす
ることができ、しかもサイズを小さくした分、商品搬出
装置をコンパクトにすることができる。
【0011】これらの場合、第1帯状部材はワイヤから
なり、第2帯状部材はチェーンからなることが好まし
い。
【0012】この構成によれば、第1帯状部材を、簡易
に第2帯状部材よりも軽量にすることができ、第1帯状
部材および第2帯状部材をいずれもチェーンで構成する
場合に比べて、製造コストの低減を図ることができる。
【0013】またこれらの場合、1対のローラのうち、
下側のローラが駆動手段によって回転するように構成さ
れており、第1帯状部材および第2帯状部材のいずれか
一方に、第1帯状部材および第2帯状部材の緩みを阻止
し得る張力を付加する張力付加手段を、更に備えたこと
が好ましい。
【0014】この構成によれば、張力付加手段によっ
て、第1帯状部材または第2帯状部材に張力を付加する
ことにより、第1帯状部材および第2帯状部材の全体に
対し緩みを阻止することができる。これにより、駆動用
のローラが下側に配置されていても、その回転時に、第
2帯状部材が下流側に巻き込まれることがなく、駆動用
のローラを円滑に回転させることができる。したがっ
て、騒音や振動が発生することなく商品搬出装置を作動
させることができ、商品を円滑に搬出することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
発明の一実施形態に係る自動販売機の商品搬出装置につ
いて説明する。図1は、本発明の商品搬出装置を適用し
た自動販売機の正面図(同図(a))および側面断面図
(同図(b))である。同図に示すように、自動販売機
1は、ボックス状の販売機本体2と、その前面を開閉す
るメインドア3とを備えている。メインドア3には、後
述する商品収納庫7の前面の大きさに相当する透明パネ
ル4が組み込まれており、また商品収納庫7の前面にガ
ラス製の断熱扉(ガラス断熱扉6)が設けられている。
つまり、この自動販売機1は、正面から販売機本体2内
の商品Sが見えるいわゆるシースルータイプのものであ
り、購入者に面白さを感じさせ、また商品を直接目視で
きるため、商品を安心して購入できるものとなってい
る。
【0016】また、メインドア3の前面には、図示しな
いが、コイン投入口、投入したコインの金額を表示する
金額表示部、コインを返却するための返却レバー、返却
されたコインを取り出すためのコイン返却口および商品
Sを選択するための選択ボタンなどが設けられている。
さらに、メインドア3の下部には、購入者が商品Sを取
り出すための商品取出口5が設けられている。
【0017】販売機本体2内には、前面のガラス断熱扉
6と断熱材7aを内蔵した周壁とで画成された商品収納
庫7と、この商品収納庫7内の前部に配置され、商品S
を商品取出口5に搬出する商品搬出装置8とが設けられ
ている。商品収納庫7内は、上下中間部より若干上側
で、断熱性を有する仕切壁9により上下2段に仕切られ
ており、上側が加温室11、下側が冷却室12となって
いる。
【0018】加温室11には、図示しないヒータが設け
られており、このヒータにより内部を加温して、商品S
を加温している。一方、冷却室12には、冷却装置13
の一部を構成する、エバポレータ(図示せず)と、冷却
室12内にエアーを循環させる循環ファン(図示せず)
とが設けられている。また、商品収納庫7の下側、すな
わち販売機本体2内の下部には、冷却装置の一部を構成
するコンデンサ14、排気ファン15およびコンプレッ
サ16などが設けられている。そして、エバポレータ、
コンプレッサ16およびコンデンサ14が順に、冷媒配
管(図示せず)によって接続されている。これらと、循
環ファンおよび排気ファン15などにより、冷却装置1
3が構成され、この冷却装置13により冷却室12内を
冷却して、商品Sを冷却している。
【0019】また、加温室11および冷却室12には、
それぞれ上下方向に3段および4段で、各段に8列ずつ
左右方向に商品ラック17が並設されている。各商品ラ
ック17は、販売機本体2の前後方向に延びているとと
もに、上側が開口した断面コ字状に形成されており、同
種の商品Sが縦置きされ、一列に収納されている。各商
品ラック17は、いずれも販売機本体2の前側に引き出
せるように構成されており、商品の補充(ローディン
グ)を簡単に行えるようになっている。また、各商品ラ
ック17の前端側には、最前に位置する商品Sが不用意
に商品ラック17から払い出されるのを防止するための
ストッパー18が設けられている。ストッパー18は、
商品Sの前面に当接する押え部材18aと、その左端部
を回動自在に支持する支持部材18bとを備え、押え部
材18aが販売時の商品Sの払い出しに同期して回動
し、商品Sとの当接を解除するようになっている。
【0020】図1および図2に示すように、商品搬出装
置8は、商品コラム17から払い出された商品Sを受け
取り、それを商品取出口5に搬出するためのバケット2
1(商品搬出部材)を有する搬出機構(以下、「Xモジ
ュール部」という)22と、Xモジュール部22を上下
方向に移動させる搬出機構(以下、「Yモジュール部」
という)23とにより構成されている。この商品搬出装
置8により、選択された商品が収納されている商品ラッ
ク17までバケット21が移動し、払い出された商品S
を、商品取出口5まで搬出する。
【0021】Xモジュール部22は、上記のバケット2
1と、このバケット21を収容するとともに、Yモジュ
ール部23に連結されたバケット収容体24とを備えて
いる。このバケット収容体24は、上下部に開口を有し
(上開口25a、下開口25b)、横長のボックス状に
形成されている。また、バケット収容体24内の上下部
には、バケット21の上下部に係合するとともに、バケ
ット21を摺動自在に左右方向に案内するレール(図示
せず)が設けられている。さらに、バケット収容体24
内には、バケット21を左右方向に移動させるための移
動機構が設けられている。具体的には、バケット収容体
24内の左右両端部にそれぞれ設けられた駆動用および
従動用のローラと、これらに巻き掛けられたタイミング
ベルトと、駆動用のローラを回転させるモータなどで、
移動機構が構成されており、タイミングベルトの一部に
バケット21が固定されている。したがって、上記モー
タを駆動させることにより、タイミングベルトが回転
し、これに伴いバケット21がバケット収容体24内を
左右方向に移動する。なお、バケット収容体24の前面
は、透明パネルなどで構成されており、正面からバケッ
ト21が目視できるようになっている。
【0022】一方、バケット21は、図2に示すよう
に、上部に開口26を有するボックス状に形成されてお
り、商品ラック17から払い出された商品Sが、バケッ
ト収容体24の上開口25aおよび上記開口26を介し
てバケット21に収納される。また、バケット21の底
部には、開閉自在の搬出扉27が設けられており、バケ
ット21に一旦収納した商品を、下方へ落下させること
ができるようになっている。具体的には、搬出扉27
は、その後端部を中心に回動可能になっており、商品を
収納したバケット21が、商品取出口5に最接近した位
置、すなわち商品搬出位置に停止したときに、前下がり
となって開放する。さらに、バケット21の移動および
搬出扉27の開閉動作は、バケット収容体24内の移動
用モータおよび開閉モータ(いずれも図示せず)が販売
機本体2に内蔵された制御回路からの制御信号を受けて
行われるようになっている。制御回路とそれらのモータ
とを電気的に接続した配線は、その外側がいわゆるケー
ブルチェーン28で保護され、長期間のXモジュール部
22の上下動による取り回しにも十分に耐え得るように
なっている。なお、バケット21の前面には、小窓21
aが形成されており、バケット21に収納された商品を
部分的に目視できるようになっている。
【0023】一方、Yモジュール部23は、バケット収
容体24を介してバケット21を上下に移動させるもの
であり、商品収納庫7内の左右両端部にそれぞれ設けら
れている。なお、これらのYモジュール部23,23
は、同一のものであり、以下右側のYモジュール部(図
2右側)を中心に説明する。
【0024】Yモジュール部23は、商品収納庫7内の
上端部のプーリおよび下端部のスプロケットにそれぞれ
巻き掛けられ、相互に連結されたワイヤおよびチェーン
に、Xモジュール部22を固定することにより、ワイヤ
およびチェーンの移動に伴い、Xモジュール部22(バ
ケット21)を上下方向に移動させるようになってい
る。すなわち、Yモジュール部23は、商品収納庫7内
の上下端部に配置され、それぞれ回転自在のプーリ31
およびスプロケット32(1対のローラ)と、スプロケ
ット32を回転させる駆動モータ33と、プーリ31に
巻き掛けられるとともに、前側の端部がアーム34を介
してバケット収容体24に連結されたワイヤ35(第1
帯状部材)と、スプロケット32に巻き掛けられるとと
もに、前側の端部がアーム34を介してバケット収容体
24に連結されたチェーン36(第2帯状部材)と、チ
ェーン36の前側の端部とアーム34とを連結する引っ
張りばね37(張力付加手段)と、ワイヤ35およびチ
ェーン36の後側の端部に連結され、Xモジュール部2
2とのバランサーとしての機能を有するおもり38とを
備えている。なお、図1および図3に示すように、駆動
モータ33を除いた上記構成部品は、横断面コ字状のY
モジュール収容体39に収容されている。
【0025】両Yモジュール部23,23のプーリ3
1,31同士およびスプロケット32,32同士は、い
ずれも同軸上に配置されている。各プーリ31は、各ワ
イヤ35により互いに独立で回転し、一方、両スプロケ
ット32,32は、駆動軸40の両端部に固定され、互
いに同期して回転するようになっている。すなわち、両
スプロケット32,32は、商品収納庫7内の下部に設
けられた駆動モータ33の駆動により、そのモータ軸の
先端のウォーム41と、駆動軸40に固定されたウォー
ムホイール42とによるウォームギア43を介して駆動
軸40が回転することにより、同期して回転する。した
がって、スプロケット32,32を回転させる駆動装置
(駆動手段)は、駆動モータ33、駆動軸40およびウ
ォームギア43などにより構成されている。
【0026】ワイヤ35およびチェーン36は、いずれ
もプーリ31とスプロケット32の間の距離と同程度の
長さを有し、ワイヤ35がチェーン36よりも軽量に構
成されている(例えば、ワイヤ:数十g、チェーン:約
900g)。ワイヤ35は、上述したように、プーリ3
1に巻き掛けられるとともに、プーリ31より前側の端
部がアーム34の上部に、後側の端部がおもり38の上
部に直接連結されている。一方、チェーン36は、スプ
ロケット32に巻き掛けられるとともに、スプロケット
32より前側の端部が引っ張りばね37を介してアーム
34の上下方向のほぼ中間部に連結され、後側の端部が
おもり38の下部に連結されている。
【0027】引っ張りばね37は、チェーン36の前側
の端部を、上方へ引き上げるように引張作用することに
より、ワイヤ35およびチェーン36の全体に対し、張
力を付加している。したがって、ワイヤ35およびチェ
ーン36は、緩むことなく、それぞれプーリ31および
スプロケット32に巻き掛けられた状態で保持されてい
る。
【0028】アーム34は、板状部材で構成されてお
り、前側でバケット収容体24の後端部に固定されると
ともに、ワイヤ35およびチェーン36の前側の端部に
連結されている。また、図3に示すように、アーム34
の外側(右側のアーム34では右外側、左側のアーム3
4では左外側)には、上下端部に回転自在の1対のロー
ラ44a,44aを有する案内部材44が設けられてい
る。この案内部材44により、Yモジュール収容体39
内に上下方向に延設されたアーム案内用レール(図示せ
ず)に沿って、アーム34が上下方向に円滑に移動でき
るようになっている。これにより、アーム34に固定さ
れたバケット収容体24およびこれに収容されたバケッ
ト21も、上記アーム案内用レールに沿って上下方向に
円滑に移動することができる。
【0029】おもり38は、Xモジュール部22とほぼ
同様の重量で構成されている。したがって、Xモジュー
ル部22、おもり38、ワイヤ35、チェーン36、お
よび定滑車としての機能も有するプーリ31により、大
きな駆動力を要することなくXモジュール部22を上下
動させることができる。なお、おもり38の上下端部に
も、上記案内部材44と同様のローラ38a,38aが
回転自在に設けられており、Yモジュール収容体39内
に上下方向に延設されたおもり案内用レール(図示せ
ず)に沿って、おもり38を上下方向に円滑に移動させ
ることができるようになっている。
【0030】また、Yモジュール収容体39は、断熱材
からなり、上述したように横断面コ字状に形成されてい
る。そして、側面の開口部分を商品収納庫7内の左右方
向の側面に押し当てるようにして、Yモジュール部23
の各構成部品を覆っている。これにより、Yモジュール
部23が商品収納庫7内の加温室11および冷却室12
内に亘って設けられていても、各室内の熱漏れを低減で
きるようになっている。
【0031】以上のように、Xモジュール部22および
Yモジュール部23により構成された商品搬出装置8に
おいて、バケット21は、バケット収容体24内の左右
両端間の所定の水平移動範囲Lと、プーリ31の下側と
スプロケット32の上側との間の所定の上下移動範囲H
とで構成される範囲W(移動可能範囲)で、自在に移動
することができる(図2参照)。
【0032】ここで、商品の販売時における、商品搬出
装置8の動作について説明する。図3(a)に示すよう
に、販売待機状態では、Xモジュール部22(バケット
21)が移動可能範囲Wの最下位に位置し、バケット2
1がバケット収容体24内の左右方向のほぼ中間部に位
置している。この場合、ワイヤ35の大部分が、プーリ
31およびスプロケット32に対しXモジュール部22
側に存在し、一方、Xモジュール部22の反対側には、
チェーン36の大部分が存在している。このため、おも
り38の重量に、ワイヤ35とチェーン36の重量差を
加算した分(以下、「初期重量差」という)の力(重
力)が、Xモジュール部22に対し、ワイヤ35を介し
て上向きに作用する。これにより、販売待機状態のXモ
ジュール部22を上昇させるために要する力は、Xモジ
ュール部22を直接引き上げる場合に比べて、上記初期
重量差の分だけ軽減される。したがって、スプロケット
32を回転させる力(トルク)が軽減した分、Xモジュ
ール部22の始動時の加速性能を向上させることができ
る。
【0033】この販売待機状態において、購入者がコイ
ンを投入し、所望の商品の選択ボタンを押すと、Xモジ
ュール部22およびYモジュール部23が同時に作動し
て、バケット21が、所望の商品を収納した商品ラック
17の前方の払出し口まで移動する。この場合、Yモジ
ュール部23では、スプロケット32が正回転(図3の
スプロケット32は時計回り)し、ワイヤ35がXモジ
ュール部22を上方へ引き上げる一方、チェーン36が
スプロケット32によって、Xモジュール部22側へ送
り出されてゆく。つまり、Xモジュール部22の上昇に
つれて、ワイヤ35がXモジュール部22の反対側、す
なわちおもり38側へ次第に移動し、一方、チェーン3
6がXモジュール部22側へ次第に移動する。これに伴
い、上記初期重量差も次第に減少してゆく。
【0034】このような、Xモジュール部22の上昇途
中において、例えば図3(b)に示すように、プーリ3
1およびスプロケット32のXモジュール部22側に、
ワイヤ35およびチェーン36のほぼ半部が存在し、同
様におもり38側にワイヤ35およびチェーン36のほ
ぼ半部が存在する状態では、Xモジュール部22側とお
もり38側で、ワイヤ35およびチェーン36による重
量差が相殺される。つまり、Xモジュール部22が図3
(b)に示す位置まで上昇すると、上記初期重量差は、
ワイヤ35とチェーン36の重量差の分が減少し、おも
り38の重量と同一となる。
【0035】そして、Xモジュール部22が、図3
(b)に示す位置から更に上昇すると、チェーン36が
Xモジュール部22側に更に移動し、一方、ワイヤ35
がおもり38側に更に移動する。これにより、ワイヤ3
5とチェーン36による重量差が、Xモジュール部22
側とおもり38側で逆転し、その重量差がXモジュール
部22を下方へ引き下げるように作用する。このため、
駆動装置に作用する負荷が次第に大きくなり、上昇中の
Xモジュール部22が停止する際の減速性能を向上させ
ることができる。
【0036】なお、購入者が加温室11内に収容されて
いる商品の選択ボタンを押した場合には、図1(b)に
示す仕切壁9の前方に設けられた通路仕切壁9aが後方
に退避して、Xモジュール部22が冷却室12から加温
室11へ通過するための通路が確保される。
【0037】そして、バケット21が商品ラック17の
払出し口に到達すると、Xモジュール部22およびYモ
ジュール部23が停止し、商品ラック17内の最前に位
置する商品Sが払い出されて、バケット21に収納され
る。その後、再度Xモジュール部22およびYモジュー
ル部23が作動して、Xモジュール部22が下降し、バ
ケット21が販売待機状態の位置へと戻る。具体的に
は、スプロケット32が逆回転して、Xモジュール部2
2が下方へ移動するとともに、バケット21がバケット
収容体24内のほぼ中間位置に移動する。
【0038】このように、Xモジュール部22が販売待
機状態へと下降する場合、その下降につれてワイヤ35
がXモジュール部22側に次第に移動し、一方、チェー
ン36がおもり38側に次第に移動する。これに伴い、
ワイヤ35とチェーン36の重量差が次第に増加し、こ
の重量差が下降中のXモジュール部22を制動させるよ
うに作用する。このため、下降中のXモジュール部22
が停止する際の減速性能を向上させることができる。
【0039】なお、通路仕切壁9aが後方に退避してい
た場合には、Xモジュール部22が加温室11から冷却
室12に移動したところで、通路仕切壁9aが前進し
て、上記通路が閉塞される。また、Yモジュール部23
では、チェーン36が、その前側の端部で引っ張りばね
37により上方に引っ張られることにより、ワイヤ35
およびチェーン36に張力が付加されている。このた
め、スプロケット32が回転してもチェーン36は緩む
ことなく、円滑に送り出されるようになっている。
【0040】そして、バケット21が販売待機状態の位
置に戻ると、バケット21の搬出扉27が開放して、商
品Sを落下させ商品取出口5に搬出する。
【0041】以上詳述したように、本実施形態に係る商
品搬出装置8によれば、おもり38とワイヤ35および
チェーン36の重量差により、Xモジュール部22を、
その重量(重力)に抗して上昇させるのに要する力を軽
減することができ、Xモジュール部22(バケット2
1)の始動時の加速性能を向上させることができる。ま
た、Xモジュール部22が上昇するにつれて、ワイヤ3
5およびチェーン36の重量差がXモジュール部22側
とおもり38側とで逆転することにより、上昇中のXモ
ジュール部22が停止する際の減速性能を向上させるこ
とができる。逆に、Xモジュール部22の販売待機状態
への下降につれて、ワイヤ35およびチェーン36の重
量差によるXモジュール部22の制動により、下降中の
Xモジュール部22が停止する際の減速性能を向上させ
ることができる。したがって、Xモジュール部22の加
速性能および減速性能の向上によって、商品を迅速に搬
出することができ、加えてXモジュール部22を精度良
く停止させることができるため、商品を円滑に搬出する
ことができる。
【0042】また、第1帯状部材として、ワイヤを使用
するとともに、第2帯状部材としてチェーンを使用する
ことにより、従来のように単一のチェーンを使用する場
合に比べて、商品搬出装置8の製造コストの低減を図る
ことができる。さらに、チェーン36の重量を重くする
とともに、その分おもり38の重量を軽量化することに
より、Xモジュール部22側とおもり38側との重量差
を保持した状態で、おもり38のサイズを小さくするこ
とができる。これにより、おもりを取り扱い易くするこ
とができ、しかもサイズを小さくした分、商品搬出装置
8をコンパクトにすることができる。
【0043】さらにまた、引っ張りばね37によって、
ワイヤ35およびチェーン36に一定の張力を付加する
ようにしているので、スプロケット32が回転しても、
チェーン36が緩んでしまうことがない。このため、チ
ェーン36がスプロケット32の内側に巻き込まれてし
まうことがなく、スプロケット32を円滑に回転させる
ことができる。したがって、騒音や振動を発生させるこ
となく、商品搬出装置8を作動させることができ、商品
を円滑に搬出することができる。
【0044】なお、本実施形態の商品搬送装置では、販
売機本体2内の上部にプーリ31を、下部にスプロケッ
ト32を配置したが、逆に上部にスプロケットを、下部
にプーリを配置するようにしてもよい。また、Yモジュ
ール部23に、第1帯状部材としてのワイヤを使用した
が、これに限定されるものではなく、ワイヤの代わりに
チェーンより軽量のベルトなどを使用してもよい。さら
に、商品搬出装置8において、バケット収容体24やバ
ケット21の移動機構を省略するとともに、バケット2
1をバケット収容体24と同程度の大きさのものとして
もよい。この場合には、アーム34を介して、ワイヤ3
5をバケット21に直接連結するとともに、チェーン3
6を引っ張りばね37およびアーム34を介してバケッ
ト21に連結する。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動販売
機の商品搬出装置によれば、簡単な構成で商品搬出部材
の始動時の加速性能および停止時の減速性能を向上させ
ることにより、商品の搬出を迅速に行うことができ、ま
た、商品搬出部材を精度良く停止させ、商品の搬出を確
実に行うことができるとともに、製造コストの削減を図
ることができるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る商品搬出装置を適用
した自動販売機の正面図および側面断面図である。
【図2】商品搬出装置を示す拡大斜視図である。
【図3】商品搬出装置を示す拡大側面図である。
【符号の説明】
1 自動販売機 2 販売機本体 3 メインドア 5 商品取出口 7 商品収納庫 8 商品搬出装置 11 加温室 12 冷却室 13 冷却装置 17 商品ラック 21 バケット 22 Xモジュール部 23 Yモジュール部 24 バケット収容体 31 プーリ 32 スプロケット 33 駆動モータ 34 アーム 35 ワイヤ 36 チェーン 37 引っ張りばね 38 おもり 40 駆動軸 43 ウォームギア

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に移動することにより、商品ラ
    ックから払い出された商品を受け取り、取出口に搬出す
    るための商品搬出部材と、 前記商品搬出部材の移動可能範囲より上位および下位に
    それぞれ配置された1対のローラと、 当該1対のローラのいずれか一方を回転させる駆動手段
    と、 前記1対のローラのうち、上側のローラに巻き掛けられ
    るとともに、一端部が前記商品搬出部材の上部に連結さ
    れた第1帯状部材と、 前記1対のローラのうち、下側のローラに巻き掛けられ
    るとともに、一端部が前記商品搬出部材の下部に連結さ
    れ、かつ、他端部が前記第1帯状部材の他端部に連結さ
    れた第2帯状部材と、 を備え、 前記第1帯状部材は、前記第2帯状部材よりも軽量に構
    成されていることを特徴とする自動販売機の商品搬出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1帯状部材の前記他端部と前記第
    2帯状部材の前記他端部との間に、おもりが設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の商
    品搬出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1帯状部材はワイヤからなり、前
    記第2帯状部材はチェーンからなることを特徴とする請
    求項1または2に記載の自動販売機の商品搬出装置。
  4. 【請求項4】 前記1対のローラのうち、下側のローラ
    が前記駆動手段によって回転するように構成されてお
    り、 前記第1帯状部材および前記第2帯状部材のいずれか一
    方に、当該第1帯状部材および当該第2帯状部材の緩み
    を阻止し得る張力を付加する張力付加手段を、更に備え
    たことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載の自動販売機の商品搬出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100626723B1 (ko) * 2004-06-30 2006-09-21 주식회사 제팩 자판기용 상품이송부 수직 이송장치
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