JPH11350110A - 炭窒化ホウ素膜の製造方法 - Google Patents

炭窒化ホウ素膜の製造方法

Info

Publication number
JPH11350110A
JPH11350110A JP16325398A JP16325398A JPH11350110A JP H11350110 A JPH11350110 A JP H11350110A JP 16325398 A JP16325398 A JP 16325398A JP 16325398 A JP16325398 A JP 16325398A JP H11350110 A JPH11350110 A JP H11350110A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boron
nitrogen
vapor
base material
carbonitride film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP16325398A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiya Watanabe
俊哉 渡辺
Nobuki Yamashita
信樹 山下
Ryosuke Hoshina
良祐 保科
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP16325398A priority Critical patent/JPH11350110A/ja
Publication of JPH11350110A publication Critical patent/JPH11350110A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性に優れた所望の炭窒化ホウ素膜中の
組成比を有する炭窒化ホウ素膜を製造できる手段を提供
するにある。 【解決手段】 窒素20を含有するイオン照射と、炭素
とホウ素18を含む蒸気照射を同時に行うことにより、
基材13上に膜状の炭素、窒素及びホウ素の化合物を形
成させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭窒化ホウ素膜の
製造方法に関する。詳しくは、各種回転機械の軸受やス
ライドなどの摺動部材や情報機器記憶装置等、耐摩耗性
を要求される部材や電子工業材料、耐熱材料、高靭性材
料等へ適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】炭窒化ホウ素の低圧相(常温・常圧で安
定な相)は、黒鉛(グラファイト)と六方晶窒化ホウ素
(hBN)の固溶体から成る物質で、潤滑性、耐熱性、
耐食性、高熱伝導性等の両者の特長を合わせ持つと共
に、グラファイトに優る耐高温酸化特性及びhBNに優
る強度を有すると言われている。また、電気的には、グ
ラファイトが導電体であるのに対しhBNは優れた絶縁
体であることから、炭窒化ホウ素膜中におけるグラファ
イトとhBNの固溶割合を変化させることにより、電気
的特性を連続的に制御できることが予想される。
【0003】さらに、炭窒化ホウ素の高圧相(高温・高
圧で安定な相)は、ダイヤモンドと立方晶窒化ホウ素
(cBN)の固溶体で、硬度、耐酸化性等両者の特長を
合わせ持つ物質と予想されているが、任意の炭素、窒
素、ホウ素組成比を有する炭窒化ホウ素の低圧相が合成
できれば、高圧相の前駆体として利用範囲もさらに広が
るものである。
【0004】以上の性質を利用して、各種回転機器の軸
受やスライド等の摺動部材や情報機器記憶装置等の保護
膜、電子工業材料、耐熱材料、高靭性材料等への応用が
期待されている。従来の炭窒化ホウ素の合成方法として
は、アンモニア、アセチレン等と塩化ホウ素との反応
や、四塩化炭素、アセトニトリルと塩化ホウ素との反応
や、ジメチルアミンボラン等の窒素及びホウ素を含有す
る有機化合物の熱分解等の気相化学蒸着法(CVD法)
が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
では、原料の混合状態や反応が不均一になることによる
組成のずれが生じたり、混合過程に中間生成物が合成さ
れるといった問題がある。そのため、反応の均一化はも
とより、原料の混合過程にも煩雑且つ高度の技術を要し
た。
【0006】さらに、これらの手法による合成は、処理
温度が高温(1000〜1400℃)で、高速度工具鋼
等高温で変質してしまう材料上に成膜することは不可能
である。また、従来の製造方法では炭窒化ホウ素膜の基
材との密着性が劣ることや、炭窒化ホウ素膜自体の性能
が十分に明らかになっていないという問題点がある。
【0007】従って、炭窒化ホウ素の持つ特長を最大限
に活用するためには、所望の組成から成る密着性の優れ
た膜状の炭窒化ホウ素を低温で製造する技術の開発が必
要不可欠となる。本発明は、上述した従来技術の問題点
を解決することのできる炭窒化ホウ素膜の製造方法を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明の請求項1に係る炭窒化ホウ素膜の製造方法は、窒
素を含有するイオン照射と、炭素とホウ素を含む蒸気照
射を同時に行うことにより、基材上に膜状の炭素、窒素
及びホウ素の化合物を形成させることを特徴とする。上
記目的を達成する本発明の請求項2に係る炭窒化ホウ素
膜の製造方法は、請求項1における前記イオン照射は、
エネルギーが20keV以上150keV以下とするこ
とを特徴とする。
【0009】〔作用〕従来の炭窒化ホウ素膜の製造方法
に対し、本発明は、イオン照射と蒸着を同時に行うイオ
ン蒸着法であり、原料の供給比を変化させるだけで炭窒
化ホウ素膜の組成を制御することが可能であり、また、
イオンの持つエネルギーにより、原料の反応性や炭窒化
ホウ素膜と基材との密着性の向上が期待できる。さら
に、処理温度が低温(150〜500℃)であるため、
母材を変質することなく、低温で炭窒化ホウ素膜の合成
が可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】〔実施例1〕本発明の第1の実施
例に係る炭窒化ホウ素膜の製造方法について図1及び2
を参照して説明する。図1に示す装置は、真空容器11
内の基材ホルダー12に取り付けられた基材13に対
し、イオン注入装置21から供給される窒素イオン20
を照射すると同時に、真空容器11内の下部に設置され
た蒸発源15内の炭化ホウ素16へ電子ビーム17を照
射して蒸発させ、それにより炭化ホウ素蒸気18を基材
13上に蒸着させるものである。
【0011】炭化ホウ素蒸気18の基材13への蒸発量
は、モニター19で測定される。イオン注入装置21
は、高エネルギーのイオンを発生し、注入させる装置で
あり、上記真空容器11に接続されている。即ち、イオ
ン注入装置21は、図2に示すように、イオン注入装置
21内に設置されたイオン源22内でイオン化された窒
素イオンを引き出し電極23によりイオン源22内より
引き出し、質量分離器24により所定の窒素イオン(例
えばN2+)を選択し、加速管25により所定のエネルギ
ーまで加速し、走査管26で窒素イオンビームを注入タ
ーゲットとなる基材13全体に照射される範囲に走査さ
せ、最終的に真空容器11内の基材ホルダー12に設置
された基材13に窒素イオンを照射するものである。
【0012】このような炭窒化ホウ素膜の製造装置によ
り、炭窒化ホウ素膜は、以下のように合成される。先
ず、基材13(例えば高速度工具鋼)を有機溶剤(例え
ばアセトン)で超音波洗浄を施した後、真空容器11内
の基材ホルダー12に設置し、2×10-6torr以下
に予備排気する。次に、イオン源22に供給した窒素ガ
スをイオン源22内でイオン化し、加速、質量分離した
窒素イオン20を基材13へ照射すると同時に、蒸発源
15より炭化ホウ素蒸気18を基材13上に蒸着させ
る。
【0013】ここで、例えば窒素イオン20のエネルギ
ーを70keV、炭化ホウ素蒸気18の蒸発速度を0.
3Å/secとすると、ホウ素/炭素/窒素組成比4:
1:4の炭窒化ホウ素膜を合成できた。また、窒素イオ
ン20のエネルギーを70keV、炭化ホウ素蒸気18
の蒸発速度を0. 5Å/secとするとホウ素/炭素/
窒素組成比4:1:3の炭窒化ホウ素膜を合成できた。
このように窒素イオン20のエネルギーを一定とし、炭
化ホウ素蒸気18の蒸発速度を変化させることにより、
炭窒化ホウ素膜中のホウ素/炭素/窒素組成比を変化さ
せることができる。
【0014】なお、窒素イオン20のエネルギーが20
keV以上150keV以下の範囲内であれば、当該窒
素イオン20のエネルギーが70keV以外のときで
も、同様に炭窒化ホウ素膜のホウ素/炭素/窒素組成比
を調整することができる。以上の方法で作製した炭窒化
ホウ素膜を光電子分光法により分析した結果、ホウ素、
炭素、窒素のお互いの結合が認められ、炭窒化ホウ素が
合成されていることが確認できた。さらに、炭窒化ホウ
素膜と基材との界面を同分析法により調べた結果、炭窒
化ホウ素膜との構成元素である窒素、炭素、ホウ素が基
材内に入り込み炭窒化ホウ素と基材の混合層が形成され
ていることが明らかとなった。
【0015】〔実施例2〕本発明の第2の実施例に係る
炭窒化ホウ素膜の製造方法について図3を参照して説明
する。図3に示す装置は、真空容器11内の基材ホルダ
ー12に取り付けられた基材13に対し、イオン注入装
置21から供給される窒素含有イオン20を照射すると
同時に、真空容器11内の下部に設置された蒸発源15
1内のホウ素161へ電子ビーム171を照射して蒸発
させ、ホウ素蒸気181を基材13上に蒸着させると共
に、蒸発源152内の炭素162へ電子ビーム172を
照射して蒸発させ、炭素蒸気182を基材13上に蒸着
させるものである。
【0016】イオン注入装置21は、実施例1と同様
に、高エネルギーのイオンを発生し、注入させる装置で
あり、上記真空容器11に接続されている。ホウ素蒸気
181の基材13への蒸発量はモニター191により計
測され、また、炭素蒸気182の基材13への蒸発量は
モニター192で計測される。蒸発源151及び蒸発源
152のどちらからホウ素及び炭素を供給しても構わな
い。また、モニター191及び192に測定蒸気以外の
蒸気の入り込みを防ぐために、仕切板10が設けられて
いる。
【0017】このような炭窒化ホウ素膜の製造装置によ
り、炭窒化ホウ素膜は、以下のように合成される。先
ず、基材13(例えば高速度工具鋼)を有機溶剤(例え
ばアセトン)で超音波洗浄を施した後、真空容器11内
の基材ホルダー12に設置し、2×10-6torr以下
に予備排気する。
【0018】次に、イオン源22に供給した窒素ガスを
イオン源22内でイオン化し、加速、質量、分離した窒
素イオン20を基材13へ照射すると同時に、蒸発源1
51よりホウ素蒸気181を基材13上に蒸着させると
共に、蒸発源152より炭素蒸気182を基材13上に
蒸着させる。ここで、例えば窒素イオン20のエネルギ
ーを70keV、ホウ素蒸気181の蒸発速度を0.3
Å/sec、炭素蒸気182の蒸発速度を1.0Å/s
ecとすると、ホウ素/炭素/窒素組成比1:1:1の
炭窒化ホウ素膜を合成できた。
【0019】また、窒素イオン20のエネルギーを70
keV、ホウ素蒸気181の蒸発速度を0.3Å/se
c、炭素蒸気182の蒸発速度を1.5Å/secとす
ると、ホウ素/炭素/窒素組成比1:2:1の炭窒化ホ
ウ素膜を合成できた。また、窒素イオン20のエネルギ
ーを70keV、ホウ素蒸気181の蒸発速度を0.6
Å/sec、炭素蒸気182の蒸発速度を1.5Å/s
ecとすると、ホウ素/炭素/窒素組成比2:2:1の
炭窒化ホウ素膜を合成できた。
【0020】このように窒素イオン20のエネルギーを
一定としホウ素蒸気181及び炭素蒸気182の蒸発速
度を変化させることにより、炭窒化ホウ素膜中のホウ素
/炭素/窒素組成比を変化させることができる。なお、
窒素イオン20のエネルギーが20keV以上150k
eV以下の範囲内であれば、当該イオン20のエネルギ
ーが70keV以外のときでも同様に炭窒化ホウ素膜の
ホウ素/炭素/窒素組成比を調整することができる。
【0021】以上の方法で作製した炭窒化ホウ素膜を光
電子分光法により調べた結果、ホウ素、炭素、窒素のお
互いの結合が認められ、炭窒化ホウ素が合成されている
ことが確認できた。さらに、炭窒化ホウ素膜と基材との
界面を同分析法により調べた結果、炭窒化ホウ素膜との
構成元素である窒素、炭素、ホウ素が基材内に入り込み
炭窒化ホウ素と基材の混合層が形成されていることが明
らかとなった。
【0022】ここで、図4に実施例1〜2により作製し
た、ホウ素/炭素/窒素組成比の異なる炭窒化ホウ素膜
のSUSボール/炭窒化ホウ素膜摺動試験結果を示すよ
うに、本発明で製造した炭窒化ホウ素膜の摩擦係数は、
その組成比の違いにより多少のばらつきはあるものの、
全て比較材である高速度工具鋼やTiNより低く、さら
に摩耗幅も小さいという結果が得られ、耐摩耗性に優れ
ていることも確認された。なお、摩擦係数は炭窒化ホウ
素膜中の組成比により決定されるものであり、実施例に
挙げた製造方法による差異は無かった。
【0023】さらに、何れの実施例で製造した炭窒化ホ
ウ素膜の平均表面粗さは約1nm以下と非常に滑らかで
あり、優れた耐摩耗性を示す裏付けとなっている。ま
た、窒素イオン20のエネルギーを20keV以上15
0kV以下とすることにより、炭窒化ホウ素膜と基材の
密着性を向上させることができる。図5に炭窒化ホウ素
膜を合成する際の、高エネルギーの窒素イオン照射の有
無における密着力の比較を示す。
【0024】密着力はスクラッチ試験により行い、膜が
基材から剥離するときの力により評価した。この結果よ
り、高エネルギー窒素イオン照射を施した方が約2倍の
密着力を有していることがわかる。上述したように、本
発明は、高いエネルギーを有する窒素を含有するイオン
照射と炭素蒸気照射を同時に行うことにより、基材上に
密着性の優れた膜状の炭素、窒素及びホウ素の化合物を
低温(150〜500℃)で形成させて炭窒化ホウ素膜
を製造することができる。
【0025】尚、窒素を含有するイオンのエネルギーが
20keV以下のときはイオンのエッチング効果により
形成された炭窒化ホウ素膜が削られるため結果的に炭窒
化ホウ素膜が形成できず、また、窒素を含有するイオン
のエネルギーが150keV以上のときは窒素イオンが
基材内部へ注入されるため基材表面に窒素が残留しなく
なり、基材表面に炭窒化ホウ素膜を形成できない。その
ため、窒素を含有するイオンの照射エネルギーが20k
eV以上150keV以下であることが望ましい。
【0026】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明の請求項1に係る炭窒化ホウ素膜の製
造方法は、窒素を含有するイオン照射と、炭素とホウ素
を含む蒸気照射を同時に行うことにより、基材上に膜状
の炭素、窒素及びホウ素の化合物を形成させるので、原
料の供給比を変化させるという簡略な手順により、耐摩
耗性及び密着性に優れた所望の組成比を有する炭窒化ホ
ウ素膜を製造可能であり、低温で製造可能であることよ
り基材の選択範囲が広がるため、広く各種回転機器の軸
受やスライド等の摺動部材や情報機器の記憶装置等、耐
摩耗性を要求される部材や電子工業材料、耐熱材料、高
靭性材料等に対し好適である。
【0027】また、本発明の請求項2に係る炭窒化ホウ
素膜の製造方法は、請求項1において、窒素を含有する
イオンの照射エネルギーを20keV以上150keV
以下としたので、炭窒化ホウ素膜に対するエッチング効
果を抑制し、かつ、窒素イオンの基材内部への注入を防
ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例において使用した炭窒化
ホウ素膜製造装置の真空槽拡大図である。
【図2】本発明の第1,2の実施例において使用した炭
窒化ホウ素膜製造装置の概略構造図である。
【図3】本発明の第2の実施例において使用した炭窒化
ホウ素膜製造装置の真空槽拡大図である。
【図4】本発明の第1,2の実施例により作成した炭窒
化ホウ素膜のSUSボール/炭窒化ホウ素膜摺動試験結
果を表わすグラフである。
【図5】本発明の第1,2の実施例により作成した炭窒
化ホウ素膜のスクラッチ試験の密着力の比較を表わすグ
ラフである。
【符号の説明】
11 真空容器 12 基材ホルダー 13 基材 15 蒸発源 16 炭化ホウ素 17,171,172 電子ビーム 18 炭化ホウ素蒸気 19,191,192 モニター 20 窒素イオン 161 ホウ素 162 炭素 181 ホウ素蒸気 182 炭素蒸気
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】炭化ホウ素蒸気18の基材13への蒸発量
は、モニター19で測定される。イオン注入装置21
は、高エネルギーのイオンを発生し、注入させる装置で
あり、上記真空容器11に接続されている。即ち、イオ
ン注入装置21は、図2に示すように、イオン注入装置
21内に設置されたイオン源22内でイオン化された窒
素イオンを引き出し電極23によりイオン源22内より
引き出し、質量分離器24により所定の窒素イオン(例
えばN 2 +)を選択し、加速管25により所定のエネルギ
ーまで加速し、走査管26で窒素イオンビームを注入タ
ーゲットとなる基材13全体に照射される範囲に走査さ
せ、最終的に真空容器11内の基材ホルダー12に設置
された基材13に窒素イオンを照射するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】次に、イオン源22に供給した窒素ガスを
イオン源22内でイオン化し、加速、質分離した窒素
イオン20を基材13へ照射すると同時に、蒸発源15
1よりホウ素蒸気181を基材13上に蒸着させると共
に、蒸発源152より炭素蒸気182を基材13上に蒸
着させる。ここで、例えば窒素イオン20のエネルギー
を70keV、ホウ素蒸気181の蒸発速度を0.3Å
/sec、炭素蒸気182の蒸発速度を1.0Å/se
cとすると、ホウ素/炭素/窒素組成比1:1:1の炭
窒化ホウ素膜を合成できた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素を含有するイオン照射と、炭素とホ
    ウ素を含む蒸気照射を同時に行うことにより、基材上に
    膜状の炭素、窒素及びホウ素の化合物を形成させること
    を特徴とする炭窒化ホウ素膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記イオン照射は、エネルギーが20k
    eV以上150keV以下とすることを特徴とする請求
    項1記載の炭窒化ホウ素膜の製造方法。
JP16325398A 1998-06-11 1998-06-11 炭窒化ホウ素膜の製造方法 Withdrawn JPH11350110A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16325398A JPH11350110A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 炭窒化ホウ素膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16325398A JPH11350110A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 炭窒化ホウ素膜の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11350110A true JPH11350110A (ja) 1999-12-21

Family

ID=15770287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16325398A Withdrawn JPH11350110A (ja) 1998-06-11 1998-06-11 炭窒化ホウ素膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11350110A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6759128B1 (en) * 2002-07-05 2004-07-06 The Regents Of The University Of California Bulk superhard B-C-N nanocomposite compact and method for preparing thereof
JP2021177557A (ja) * 2016-01-20 2021-11-11 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials, Incorporated 横方向ハードマスク凹部縮小のためのハイブリッドカーボンハードマスク

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6759128B1 (en) * 2002-07-05 2004-07-06 The Regents Of The University Of California Bulk superhard B-C-N nanocomposite compact and method for preparing thereof
JP2021177557A (ja) * 2016-01-20 2021-11-11 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials, Incorporated 横方向ハードマスク凹部縮小のためのハイブリッドカーボンハードマスク

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5662965A (en) Method of depositing crystalline carbon-based thin films
US20010010835A1 (en) Method for forming gas cluster and method for forming thin film
JP3225576B2 (ja) 自己修復性硬質固体潤滑膜で被覆した摺動機械部品
JPH0566360B2 (ja)
Hilton et al. TiN coatings on M2 steel produced by plasma-assisted chemical vapor deposition
JPH0566359B2 (ja)
US4698233A (en) Production of aluminum material having an aluminum nitride layer
JPH11350110A (ja) 炭窒化ホウ素膜の製造方法
JP2909248B2 (ja) 窒化硼素被覆部材
JP2003013200A (ja) 硬質炭素膜およびその製造方法
JP2000064026A (ja) 炭窒化ホウ素膜の製造方法及びその装置
JP2000064025A (ja) 炭窒化ホウ素膜の製造方法
JPH06248420A (ja) 硬質膜被覆部材
JP6797068B2 (ja) 原子層堆積法による炭化チタン含有薄膜の製造方法
JPH062937B2 (ja) 表面被覆鋼材の製造方法
JPH1121663A (ja) 耐摩耗性部材およびその製造方法
JPH07150337A (ja) 窒化膜の製造方法
JPH08104976A (ja) ハードコーティング膜及びその製造方法並びにハードコーティング膜の蒸着装置
JPH06200377A (ja) 硬質カーボン膜の形成方法および形成装置
JPH1018025A (ja) 窒化ホウ素被覆部材及びその製造方法
JP3716451B2 (ja) 膜被覆物およびその製造方法
JP2840335B2 (ja) 高機能性被膜の形成方法
JPH11209868A (ja) 窒化炭素膜の製造方法及び製造装置
JP2961790B2 (ja) 窒化ホウ素含有薄膜被覆基体の製造方法
JPH0524999A (ja) 炭化珪素薄膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050906