JPH1121663A - 耐摩耗性部材およびその製造方法 - Google Patents

耐摩耗性部材およびその製造方法

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JPH1121663A
JPH1121663A JP17808097A JP17808097A JPH1121663A JP H1121663 A JPH1121663 A JP H1121663A JP 17808097 A JP17808097 A JP 17808097A JP 17808097 A JP17808097 A JP 17808097A JP H1121663 A JPH1121663 A JP H1121663A
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JP
Japan
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nitrogen
carbon
resistant member
ions
nitride film
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JP17808097A
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English (en)
Inventor
Toshiya Watanabe
俊哉 渡辺
Nobuki Yamashita
信樹 山下
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒素の組成比が高い窒化炭素膜を有する耐摩
耗性部材およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 基材1を基材ホルダ12に設置した後、
真空容器11内を2×10-6torr以下に予備排気し
たら、窒素または窒素含有ガスをイオン源14に供給
し、当該イオン源14から基材1に向けて窒素または窒
素を含有するガスのイオン3aを照射すると同時に、蒸
発源13から基材1に向けて炭素蒸気2aを照射して蒸
着させることにより、窒素の組成比の高い窒化炭素膜の
成膜された耐摩耗性部材を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種回転機械の軸
受やスライドなどの摺動部材や情報機器の記憶装置など
のような耐摩耗性を要求される部分に適用される耐摩耗
性部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒素と炭素との化合物である窒化炭素
は、β−C3 4 構造となると、ダイヤモンドをしのぐ
高度を有すると計算により予測されている。また、窒化
炭素は、β−C3 4 構造以外の組成や構造などにおい
ても、潤滑性や熱的安定性や化学的安定性などにも優れ
ていると予想されていることから、各種回転機械の軸受
やスライドなどの摺動部材や情報機器の記憶装置などの
ような耐摩耗性を要求される部分への適用が期待されて
いる。そこで、膜状の窒化炭素を形成した部材を得るた
め、窒化炭素膜の各種生成方法が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したような窒化炭
素膜の生成方法としては、スパッタ法、プラズマCVD
法、レーザ蒸着法、イオン注入法などがある。しかしな
がら、β−C3 4 構造の窒化炭素膜の合成確認例はい
まだにないばかりか、窒化炭素膜の炭素と窒素との組成
比ですら、β−C3 4 構造の化学量論組成比(炭素:
窒素=3:4)を得ることができず、すべての場合で炭
素の組成比が過剰となってしまい、窒素の含有率が最大
でも30%程度としかならない。また、合成された窒化
炭素膜の性能もほとんど明らかになっていない。
【0004】その理由としては、炭素と窒素との反応性
が非常に低いことや、β−C3 4が非平衡物質である
ため、組成や構造などの制御が非常に困難なことが挙げ
られる。したがって、β−C3 4 を合成するための第
一段階として、炭素と窒素との反応性を向上させること
が重要となる。
【0005】そこで、本発明は、窒素の組成比が高い窒
化炭素膜を有する耐摩耗性部材およびその製造方法を提
供することを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、本発明による耐摩耗性部材は、基材の表面に窒
素または窒素を含有するガスのイオンと炭素蒸気とが照
射されて膜状の窒素と炭素との化合物が当該基材の表面
に形成されていることを特徴とする。
【0007】前述した課題を解決するための、本発明に
よる耐摩耗性部材の製造方法は、基材の表面に窒素また
は窒素を含有するガスのイオンを照射すると同時に炭素
蒸気を照射することにより、当該基材の表面に膜状の炭
素と窒素との化合物を形成することを特徴とする。
【0008】また、上述の耐摩耗性部材の製造方法にお
いて、照射する窒素または窒素を含有するガスのイオン
のエネルギが3keV以下であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による耐摩耗性部材および
その製造方法の実施の形態を図1を用いて説明する。な
お、図1は、その方法の実施に使用する装置の概略構造
図である。
【0010】図1に示すように、真空容器11内の上方
には、高速度工具鋼などからなる基材1を保持する基材
ホルダ12が配設されている。真空容器11内の下方に
は、電子ビーム21により炭素2を蒸発させて上記基材
1へ炭素蒸気2aを蒸着させる蒸発源13が配設されて
いる。真空容器11内の側方には、窒素または窒素を含
有するガスのイオン3aを上記基材1へ向けて照射する
イオン源14が配設されている。真空容器11内の基材
ホルダ12近傍には、炭素蒸気2aの基材1への蒸発量
を測定するモニタ15が配設されている。
【0011】このような製造装置を使用した耐摩耗性部
材の製造方法を次に説明する。まず、基材1をアセトン
などのような有機溶剤中で超音波洗浄した後、当該基材
1を基材ホルダ12に設置したら、真空容器11内を2
×10-6torr以下に予備排気する。次に、窒素また
は窒素含有ガスをイオン源14に供給し、当該イオン源
14から基材1に向けて窒素または窒素を含有するガス
のイオン3aを照射すると同時に、蒸発源13から基材
1に向けて炭素蒸気2aを照射して蒸着させることによ
り、基材1の表面に窒化炭素膜の成膜された耐摩耗性部
材を得ることができる。
【0012】このような窒素または窒素を含有するガス
のイオン3aの照射と炭素蒸気2aの蒸発とを基材1に
対して同時に行うイオン蒸着法は、照射する窒素または
窒素を含有するガスのイオン3aのエネルギを変化させ
ることができるため、非平衡物質の合成に非常に有効で
あり、炭素と窒素との反応性を向上させることができ
る。また、窒素または窒素を含有するガスのイオン3a
の照射量と炭素蒸気2aの蒸発量とを変化させることに
より、窒化炭素膜の炭素と窒素との組成比を容易に調整
することができる。
【0013】具体的には、例えば、窒素または窒素を含
有するガスのイオン3aのエネルギを0.5keVと
し、炭素蒸気2aの蒸発速度を1.9オングストローム
/秒とすると、炭素/窒素組成比1の窒化炭素膜を合成
することができる。また、窒素または窒素を含有するガ
スのイオン3aのエネルギを0.5keVとし、炭素蒸
気2aの蒸発速度を2.9オングストローム/秒とする
と、炭素/窒素組成比2の窒化炭素膜を合成することが
できる。
【0014】なお、窒素または窒素を含有するガスのイ
オン3aのエネルギが3keV以下であれば、当該イオ
ン3aのエネルギが0.5keV以外のときでも窒化炭
素膜の炭素と窒素との組成比を調整することができる。
すなわち、窒素または窒素を含有するガスのイオン3a
のエネルギを一定とし、炭素蒸気2aの蒸発速度を変化
させることにより、窒化炭素膜の炭素と窒素との組成比
を調整することができる。ここで、窒素または窒素を含
有するガスのイオン3aのエネルギが3keVを越える
と、当該イオン3aのエッチング効果により、基材1に
成膜された窒化炭素膜が削られて積層できないため、窒
化炭素膜が結果的に形成されなくなってしまう。
【0015】また、窒素または窒素を含有するガスのイ
オン3aのエネルギを変化させることにより、窒化炭素
膜の表面粗さを調整することができ、非常に滑らかな表
面を形成することができる。
【0016】具体的には、例えば、窒素または窒素を含
有するガスのイオン3aのエネルギを0.5keV、1
keV、2keVと変化させると、窒化炭素膜の平均表
面粗さが0.5nm、1.0nm、2.0nmと変化
し、上記イオン3aのエネルギの増加に伴って窒化炭素
膜の平均表面粗さを増大させることができる(ただし、
生成した窒化炭素膜はどれも滑らかである。)。
【0017】以上のようにして製造された耐摩耗性部材
の表面の窒化炭素膜を光電子分光法により調べたとこ
ろ、炭素と窒素との結合がみられ、基材1の表面に窒化
炭素膜が成膜していることが確認された。
【0018】また、上記耐摩耗性部材の窒化炭素膜の摩
擦係数をSUSボールとの摺動試験により求めた。その
結果を図2に示す。なお、比較のため、代表的な硬質膜
であるTiN膜を表面に形成した部材および基材に用い
られる高速度工具鋼の摩擦係数も求めた。
【0019】図2から明らかなように、高速度工具鋼は
摩擦係数が0.7であり、TiN膜は摩擦係数が0.6
であるのに対し、窒化炭素膜は摩擦係数が0.1とな
り、他の部材に比べてはるかに小さいことが確認され
た。また、窒化炭素膜は摩耗量も他の部材に比べて小さ
く、耐摩耗性に優れていることも確認された。
【0020】したがって、以上のようにして製造された
耐摩耗性部材によれば、表面粗さが非常に低く、耐摩耗
性に優れているので、各種回転機械の軸受やスライドな
どの摺動部材や情報機器などの記憶装置などのような耐
摩耗性を要求される部材に適用することができる。
【0021】また、上記耐摩耗性部材の上述したような
製造方法によれば、上述した特性を有する耐摩耗性部材
を容易に製造することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明による耐摩耗性部材は、基材の表
面に窒素または窒素を含有するガスのイオンと炭素蒸気
とが照射されて膜状の窒素と炭素との化合物が当該基材
の表面に形成されているので、当該窒化炭素膜の窒素の
組成比が高く、表面粗さが非常に低くて耐摩耗性に優れ
る。このため、各種回転機械の軸受やスライドなどの摺
動部材や情報機器などの記憶装置などのような耐摩耗性
を要求される部材に適用することができる。
【0023】本発明による耐摩耗性部材の製造方法は、
基材の表面に窒素または窒素を含有するガスのイオンを
照射すると同時に炭素蒸気を照射することにより、当該
基材の表面に膜状の炭素と窒素との化合物を形成するこ
とから、基材の表面に窒素の組成比の高い窒化炭素膜を
形成することができるので、表面粗さが非常に低くて耐
摩耗性に優れる部材を容易に得ることができる。このた
め、各種回転機械の軸受やスライドなどの摺動部材や情
報機器などの記憶装置などのような耐摩耗性を要求され
る部材を容易に製造することができる。
【0024】また、窒素または窒素を含有するガスのイ
オンの照射するエネルギが3keV以下であるので、基
材に成膜される窒化炭素膜が蒸気イオンのエッチング効
果により削られてしまうことを防止することができ、窒
化炭素膜の成膜を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による耐摩耗性部材の製造方法の実施に
使用される装置の実施の形態の概略構造図である。
【図2】本発明による耐摩耗性部材および他の耐摩耗性
部材の摩擦係数の値を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基材 2 炭素 2a 炭素蒸気 3a 窒素または窒素を含有するガスのイオン 11 真空容器 12 基材ホルダ 13 蒸発源 14 イオン源 15 モニタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に窒素または窒素を含有する
    ガスのイオンと炭素蒸気とが照射されて膜状の窒素と炭
    素との化合物が当該基材の表面に形成されていることを
    特徴とする耐摩耗性部材。
  2. 【請求項2】 基材の表面に窒素または窒素を含有する
    ガスのイオンを照射すると同時に炭素蒸気を照射するこ
    とにより、当該基材の表面に膜状の炭素と窒素との化合
    物を形成することを特徴とする耐摩耗性部材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 窒素または窒素を含有するガスのイオン
    の照射するエネルギが3keV以下であることを特徴と
    する請求項2に記載の耐摩耗性部材の製造方法。
JP17808097A 1997-07-03 1997-07-03 耐摩耗性部材およびその製造方法 Pending JPH1121663A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002339056A (ja) * 2001-03-16 2002-11-27 Oiles Ind Co Ltd 摺動装置
JP2006063369A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Ulvac Japan Ltd 硬質窒化炭素膜の作製方法
JP2009013192A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Toyota Motor Corp 複合硬質炭素膜及びその製造方法並びに摺動部材
JP2013057093A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Toyota Motor Corp 摺動部材、その製造方法、及び摺動構造

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JP2009013192A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Toyota Motor Corp 複合硬質炭素膜及びその製造方法並びに摺動部材
JP2013057093A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Toyota Motor Corp 摺動部材、その製造方法、及び摺動構造

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