JPH11348216A - 窓貼り用積層ポリエチレンナフタレートフィルム - Google Patents

窓貼り用積層ポリエチレンナフタレートフィルム

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JPH11348216A
JPH11348216A JP15717598A JP15717598A JPH11348216A JP H11348216 A JPH11348216 A JP H11348216A JP 15717598 A JP15717598 A JP 15717598A JP 15717598 A JP15717598 A JP 15717598A JP H11348216 A JPH11348216 A JP H11348216A
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JP
Japan
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polyethylene naphthalate
film
laminated
layer
parts
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JP15717598A
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English (en)
Inventor
Masashi Inagaki
昌司 稲垣
Yoshihide Ozaki
慶英 尾崎
Kimihiro Izaki
公裕 井崎
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Mitsubishi Kagaku Polyester Film KK
Original Assignee
Mitsubishi Kagaku Polyester Film KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平面性が良く、フィルムを通して像を見た時
の透視性が良く、自動車の窓、電車の窓、飛行機の窓等
の乗物の窓、建築物の窓等へ貼付されて使用された時、
透視性、遮光性、ガラスの飛散防止等に優れた効果を発
揮するフィルムを提供する。 【解決手段】 染料または顔料を含有するポリエチレン
ナフタレート層の両側にポリエチレンナフタレートから
なる層が共押出積層されてなることを特徴とする窓貼り
用積層ポリエチレンナフタレートフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窓貼り用積層ポリ
エチレンナフタレートフィルムに関し、詳しくは、自動
車の窓、建築物の窓等に遮光、飛散防止等の目的で貼付
した際、平面性が良く、着色された色の耐褪色性が良
く、貼付窓を通して景色等を見た時、歪みが殆どない窓
貼り用積層ポリエチレンナフタレートフィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、自動車の窓や建築物の窓等に遮
光、飛散防止等の目的で耐熱性、耐水性、耐薬品性、機
械的強度等に優れているポリエチレンテレフタレートフ
ィルムが主に使用されている。しかしながら、ポリエチ
レンテレフタレートフィルム上にハードコート層を塗布
し乾燥、硬化させる工程で、熱風、熱線、活性エネルギ
ー線等により強いダメージを受け、フィルムにしわが発
生しやすく、しわの発生した状態で窓貼りフィルムとし
て窓等へ貼付した場合は、貼付窓を通して景色等を見た
時に、歪んで見える等の問題点があるため、改良が望ま
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであって、その解決課題は、平面性が
良く、フィルムを通して像を見た時の透視性が良く、自
動車の窓、電車の窓、飛行機の窓等の乗物の窓、建築物
の窓等へ貼付されて使用された時、透視性、遮光性、ガ
ラスの飛散防止等に優れた効果を発揮するフィルムを提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実情に
鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定の構成を有する積層
ポリエチレンナフタレートフィルムによれば、上記課題
を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明の要旨は、染料または顔料
を含有するポリエチレンナフタレート層の両側にポリエ
チレンナフタレートからなる層が共押出積層されてなる
ことを特徴とする窓貼り用積層ポリエチレンナフタレー
トフィルムに存する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明で言うポリエチレンナフタレートとは、そ
の構成単位が実質的にエチレン−2、6−ナフタレート
単位から構成されているポリマーを指すが、少量、例え
ば10モル%以下、好ましくは5モル%以下の第三成分
によって変性されたエチレン−2、6−ナフタレートポ
リマーも含まれる。
【0006】ポリエチレンナフタレートは、一般に、ナ
フタレン−2、6−ジカルボン酸またはその機能的誘導
体、例えばナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチル
とエチレングリコールとを触媒の存在下で、適当な反応
条件の下に縮合させることによって製造される。この場
合、第三成分としては、例えばアジピン酸、セバシン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレ
ン−2、7−ジカルボン酸等のジカルボン酸またはその
低級アルキルエステル、p−オキシ安息香酸のようなオ
キシカルボン酸またはその低級アルキルエステル、ある
いはプロピレングリコール、トリメチレングリコール、
テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール等の2価のアルコール等
を挙げることができる。
【0007】本発明で用いるポリエチレンナフタレート
は重合度が低すぎると、機械的特性が低下するので、そ
の極限粘度は0.40以上、さらには0.45〜0.9
のものが好ましい。本発明の積層ポリエチレンナフタレ
ートフィルムは、全ての層が押出口金から共に溶融押し
出される、いわゆる共押出法により押し出されたフィル
ムであって、必要に応じ縦方向および横方向の二軸方向
に配向させたフィルムである。
【0008】本発明において、積層ポリエチレンナフタ
レートフィルムの外層(以下、A層、C層と略記する)
を構成するポリエチレンナフタレートは、フィルムの取
扱性等の点から、粒子を含有することが好ましい。用い
ることのできる粒子としては、例えば二酸化チタン、炭
酸カルシウム、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、カオ
リン、タルク、ゼオライト、フッ化リチウム、硫酸バリ
ウム、カーボンブラック、特公昭59−5216号公報
に記載されているような耐熱性高分子微粉体などの粒子
が挙げられる。これらの粒子は、単独または2種以上を
併用してもよい。
【0009】本発明において、上記粒子をポリエチレン
ナフタレートに配合する方法としては、特に限定される
ものではなく、公知の方法を採用し得る。例えば、ポリ
エチレンナフタレートを製造する任意の段階において添
加することができるが、好ましくはエステル化の段階、
もしくはエステル交換反応終了後重縮合反応開始前の段
階でエチレングリコール等に分散させたスラリーとして
添加し、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き
混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに
分散させた粒子のスラリーとポリエチレンナフタレート
原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用
い、乾燥させた粒子とポリエチレンナフタレート原料と
をブレンドする方法などによって行われる。
【0010】本発明において、A層、C層中の粒子の平
均粒径は、特に限定されるものではないが、0.05〜
1μm、さらには0.05〜0.7μm、特に0.05
〜0.5μmの範囲が好ましい。平均粒径が0.05μ
m未満の場合は、粒子が凝集して粗大粒子となりやす
い。また、平均粒径が1μmを超える場合は、フィルム
の表面粗度が大きくなりすぎて、フィルムがヘージーに
なる場合がある。
【0011】本発明において、積層ポリエチレンナフタ
レートフィルムの中間層(以下、B層と略記する)は、
染料または顔料を含有する。染料としては、天然染料と
合成染料に分類することができ、天然染料としては、イ
ンジゴ(藍)等が代表される。合成染料としては、アゾ
染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、硫化染
料、トリフェニルメタン染料、ピラゾロン染料、スチル
ベン染料、ジフェニルメタン染料、キサンテン染料、ア
リザリン染料、アクリジン染料、キノンイミン染料(例
えば、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料)、
チアゾ−ル染料、メチン染料、ニトロ染料、ニトロソ染
料、シアニン色素などが挙げられる。
【0012】また顔料としては、有機顔料と無機顔料と
に分類することができ、有機顔料としては、フタロシア
ニン系、ジオキサジン系、アントラキノン系などの顔料
で代表的なものとして、キナクリドン、ウォッチアング
レッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。ま
た無機顔料としては、チタン白、亜鉛華、鉛白、カ−ボ
ンブラック、ベンガラ、朱、カドミウム赤、黄鉛、群
青、コバルト青、コバルト紫、ジンククロメ−ト等が挙
げられる。
【0013】これらの染料および顔料は、1種または2
種以上併用して使用することができる。ポリエチレンナ
フタレートフィルム中のこれらの成分の含有量は、0.
01〜10重量%、さらには0.05〜7.5重量%、
特に0.1〜5重量%が好ましい。染料および顔料の含
有量が0.01重量%未満では、着色の度合いが少なく
熱線カット性が低下する傾向がある。また、10重量%
を超えて配合しても、着色の度合いがもはや飽和してし
まう。
【0014】本発明において、染料および顔料をポリエ
テレンナフタレート中に配合する方法としては、特に限
定されるものではないが、公知の方法によって含有させ
ることができる。すなわち、混練押出機を用いて、染料
および顔料とポリエチレンナフタレート原料とをドライ
ブレンドして押し出す方法等の公知の方法が挙げられ
る。
【0015】次に本発明の中の積層ポリエチレンナフタ
レートフィルムの製造方法について具体的に説明する
が、本発明の積層ポリエチレンナフタレートフィルムは
以下の製造例に何ら限定されるものではない。すなわ
ち、先に述べたポリエチレンナフタレート原料を使用
し、複数台の押出機、複数層のマルチマニホ−ルドダイ
またはフィードブロックを用い、それぞれのポリエテレ
ンナフタレートを積層して口金から複数層の溶融シート
を、290〜330℃で押出し、40〜80℃の冷却ロ
ールで冷却固化させて未延伸シートを得る方法が好まし
い。この場合、シートの平面性を向上させるため、シー
トと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好まし
く、静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好
ましく採用される。
【0016】このようにして得られた無定形シートを1
30〜170℃で縦、横方向に面積倍率で4〜20倍と
なるよう逐次あるいは同時に二軸延伸し、その後180
〜270℃で熱処理する。縦および横方向に延伸するに
際しては、各々一段で延伸してもよいし、必要に応じて
多段で延伸したり、多段延伸の間に配向緩和のための熱
処理区間を設けたりすることもできる。さらに、二軸延
伸後、次工程の熱処理工程に供する前に再度延伸しても
よい。特に高強度化のためには、二軸延伸後さらに14
0〜200℃の温度で縦、横方向に1.05〜4.0倍
の再延伸を行った後、熱処理する方法がよく採られる。
【0017】延伸工程中にフィルム表面を処理する、い
わゆるインラインコーティングを施すことができる。そ
れは、以下に限定されるものではないが、例えば、一段
目の延伸が終了して二段目の延伸前に、帯電防止性、滑
り性、接着性等の改良、二次加工性改良等の目的で、水
溶液、水系エマルジョン、水系スラリー等の該コーティ
ング処理を施すことができる。
【0018】本発明の積層ポリエチレンナフタレートフ
ィルムは、フィルムとして製膜できる厚さであればよ
く、例えば5〜200μm、好ましくは10〜100μ
m、さらに好ましくは10〜50μm厚みのフィルムと
した場合、優れた効果を発揮する。また、積層ポリエチ
レンナフタレートフィルムのA層およびC層とB層との
厚みの割り合いは90/10〜10/90の範囲である
ことが好ましい。
【0019】本発明において活性エネルギー線硬化樹脂
層を構成する材料としては、特に限定されないが、例え
ば各種の架橋性樹脂が挙げらる。架橋性樹脂の具体例と
しては、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、メ
ラミン系、エポキシ系、有機シリケート系の樹脂や、含
ケイ素化合物と含フッ素化合物との共重合体樹脂等が挙
げられる。これらの中では、生産性等の点で、活性エネ
ルギー線硬化樹脂が好ましい。活性エネルギー線硬化樹
脂としては、不飽和ポリエステル樹脂系、アクリル系、
付加重合系、チオール・アクリルのハイブリッド系、カ
チオン重合系、カチオン重合とラジカル重合のハイブリ
ッド系などの硬化成分を使用することができる。これら
の中においては、硬化性、耐擦傷性、表面硬度、可撓性
および耐久性などの点でアクリル系の硬化樹脂が好まし
い。
【0020】上記アクリル系硬化樹脂は、活性エネルギ
ー線重合成分としてのアクリルオリゴマーと反応性希釈
剤とを含有する。そして、必要に応じ、光重合開始剤、
光重合開始助剤、改質剤等を含有する。アクリルオリゴ
マーとしては、代表的には、アクリル系樹脂骨格に反応
性のアクリロイル基またはメタアクリロイル基が結合さ
れたオリゴマーが挙げられる。その他のアクリルオリゴ
マーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、エ
ポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリ
レート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、シリコ−
ン(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アク
リレート等が挙げられる。さらに、メラミン、イソシア
ヌール酸、環状ホスファゼン等が剛直な骨格にアクリロ
イル基またはメタアクリロイル基が結合したオリゴマー
が挙げられる。
【0021】反応性希釈剤は、塗布剤の媒体として塗布
工程での溶剤の機能を担うとともにそれ自体が多官能性
または単官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有
するため、塗膜の共重合成分となる。かかる反応性希釈
剤の具体例としては、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリ
レート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシ
シラン、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン等が挙げられる。
【0022】光重合開始剤としては、例えば、2,2−
エトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、ジベンゾイル、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、p−クロロベンゾフェノ
ン、p−メトキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ア
セトフェノン、2−クロロチオキサントン、アントラキ
ノン、フェニルジスルフィド、2−メチル−[4−(メ
チルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパ
ノン等が挙げられる。
【0023】光重合開始助剤としては、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノ
ール等の3級アミン系、トリフェニルホスフィン等のア
ルキルホスフィン系、β−チオジグリコール等のチオエ
ーテル系などが挙げられる。改質剤としては、塗布性改
良剤、消泡剤、増粘剤、無機系粒子、有機系粒子、潤滑
剤、有機高分子、染料、顔料、安定剤などが挙げられ
る。これらは、活性エネルギー線による反応を阻害しな
い範囲で使用され、活性エネルギー線硬化樹脂層の特性
を用途に応じて改良することができる。活性エネルギー
線硬化樹脂層の組成物には、塗工時の作業性向上、塗工
厚さのコントロールのため、有機溶剤を配合することが
できる。
【0024】耐摩耗性層はポリエチレンナフタレートフ
ィルムの片面に硬化性樹脂組成物を塗布、硬化させて積
層することができる。硬化樹脂皮膜はフィルムに耐摩耗
性を付与する層である。本発明において、硬化性樹脂組
成物を塗布する具体的な方法としては、リバースロール
コート法、グラビアロールコート法、ロッドコート法、
エアーナイフコート法等公知の方法によりコーティング
することができる。
【0025】塗布された硬化性樹脂組成物は、例えば、
熱などによって、溶剤を乾燥させて後に、活性エネルギ
ー線により硬化させて硬化皮膜を形成することができ
る。その場合、活性エネルギー線としては、紫外線、可
視光線、電子線、X線、α線、β線、γ線などにより硬
化皮膜を形成することが好ましい。活性エネルギー線を
照射し硬化皮膜を形成させる場合は、通常、塗布層側か
ら照射を行うが、フィルムとの密着を高めるため、塗布
層の反対面側から行ってもよく、さらに活性エネルギー
線を反射し得る反射板を設けてもよい。特に活性エネル
ギー線により硬化された皮膜は、耐摩耗性が良く好まし
い。
【0026】本発明において、耐摩耗性層の厚さとして
は0.5〜10μm、さらには1〜5μmの範囲が好ま
しい。耐摩耗性層の厚みが0.5μm未満の場合には、
耐摩耗性が低下する傾向があり、また、10μmを超え
る場合には、耐摩耗性層の硬化収縮が大きくなり、フィ
ルムが耐摩耗性層側にカールすることがある。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例および比
較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発
明で用いた測定法は次のとおりである。
【0028】(1)平均粒径(d50) (株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA
−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとずく沈降
法によって粒子の大きさを測定した。 (2)フィルム積層厚み 試料フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、
ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕
微鏡にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ
平行に、明暗によってその界面が観察される。その界面
とフィルム表面までの距離と中間層の距離を透過型電子
顕微鏡写真1枚について平均し厚みを計算した。これを
少なくとも50枚の写真について行い、測定値の厚い方
から10点、薄い方から10点を削除して30点の相加
平均をフィルム積層厚みとした。 (3)透視性 試料フィルムを無緊張下で吊し、試料フィルム通して景
色を観察した。その時の景色の見え具合を下記ランクで
評価した。
【0029】
【表1】 ランクA:景色がゆがんでいない(実用上問題の無いレベル) ランクB:景色がゆがむ(実用上問題の無いレベル)
【0030】〈ポリエチレンナフタレートの製造〉 製造例1(ポリエチレンナフタレートA) ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル100部、
エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム4水
塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温するとともにメ
タノールを留去してエステル交換反応を行い、反応開始
から4時間を要して230℃まで昇温し、実質的にエス
テル交換を終了させた。次いで、平均粒径1.54μm
のシリカ粒子0.07部をエチレングリコールスラリー
として添加し、さらにリン酸0.03部、三酸化アンチ
モン0.035部を加えて常法により重縮合反応を行
い、極限粘度0.50、シリカ粒子含有量0.07重量
%のポリエチレンナフタレートを得た。得られたポリマ
ーを0.3mmHg、240℃で8時間固相重合し、極
限粘度0.65のポリエチレンナフタレートAを得た。
【0031】製造例2(ポリエチレンナフタレートB) 製造例1において、平均粒径1.54μmのシリカ粒子
を0.07部含有するエチレングリコールスラリーを反
応系に添加しなかった以外は、製造例1と同様にして、
ポリエチレンナフタレートBを得た。 製造例3(ポリエチレンナフタレートC) 製造例2において、製造したポリエチレンナフタレート
Bを乾燥し、ポリエエチレンナフタレートB100部に
対して、三菱化学社製ダイアレジンイエローFを0.4
部、同ダイアレジンレッドHSを0.7部、同ダイアレ
ジンブルーH3Gを0.8部混ぜて二軸押出機で混練押
出し、ポリエチレンナフタレートCを得た。
【0032】製造例4(ポリエチレンナフタレートD) 製造例2において、製造したポリエチレンテレフタレー
トBを乾燥し、B100部に対して、三菱化学社製ダイ
アレジンイエローFを0.8部、同ダイアレジンレッド
HSを1.4部、同ダイアレジンブルーH3Gを1.6
部混ぜて二軸押出機で混練押出し、ポリエチレンナフタ
レートDを得た。
【0033】〈ポリエチレンテレフタレートの製造〉 製造例5(ポリエチレンテレフタレートA) ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去し、
エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して
230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了し
た。次いで、平均粒径(d50)1.54μmのシリカ粒
子を0.07部含有するエチレングリコールスラリーを
反応系に添加し、さらにエチルアシッドフォスフェート
0.04部、酸化ゲルマニウム0.01部を添加した後
100分で温度を280℃、圧力を15mmHgに達せ
しめ、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmH
gとした。4時間後、系内を常圧に戻し、ポリエステル
Aを得た。得られたポリエステルAのシリカ粒子の含有
量は0.07重量%であった。
【0034】製造例6(ポリエチレンテレフタレート
B) 製造例5において、平均粒径(d50)1.54μmのシ
リカ粒子を0.07部含有するエチレングリコールスラ
リーを反応系に添加しない以外は、製造例1と同様にし
て、ポリエチレンテレフタレートBを得た。 製造例7(ポリエチレンテレフタレートC) 製造例6において、製造したポリエチレンテレフタレー
トBを乾燥し、ポリエエチレンテレフタレートB100
部に対して、三菱化学社製ダイアレジンイエローFを
0.4部、同ダイアレジンレッドHSを0.7部、同ダ
イアレジンブルーH3Gを0.8部混ぜて二軸押出機で
混練押出し、ポリエチレンテレフタレートCを得た。
【0035】製造例8(ポリエチレンテレフタレート
D) 製造例6において、製造したポリエチレンテレフタレー
トBを乾燥し、B100部に対して、三菱化学社製ダイ
アレジンイエローFを0.8部、同ダイアレジンレッド
HSを1.4部、同ダイアレジンブルーH3Gを1.6
部混ぜて二軸押出機で混練押出し、ポリエチレンテレフ
タレートDを得た。
【0036】実施例1 ポリエチレンナフタレートA、ポリエチレンナフタレー
トCをそれぞれ180℃で4時間不活性ガス雰囲気中で
乾燥し、別々の押出機により290℃で溶融し、フィー
ドブロック内で合流させ口金から押出し、静電印加密着
法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で
冷却固化して未延伸シートを得た。得られたシートを1
30℃で3.6倍縦方向に延伸した。次いで、フィルム
をテンターに導き135℃で3.6倍横方向に延伸した
後、240℃にて熱固定を行い、厚さの構成、A層/B
層/C層が10μm/5μm/10μmである25μm
のポリエチレンナフタレートフィルムを得た。次に、得
られたポリエチレンナフタレートフィルム上にジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート30部、4官能ウレ
タンアクリレート40部、ビスフェノールAタイプエポ
キシアクリレート27部および1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン3部よりなる活性エネルギー線硬
化樹脂組成物を、硬化後の厚さが2μmになるように塗
布し、100℃で1分間乾燥させた後、120W/cm
のエネルギーの高圧水銀灯を使用し、照射距離100m
mにて15秒間照射して硬化皮膜を形成し、積層ポリエ
チレンナフタレートフィルムを得た。
【0037】実施例2 実施例1において、乾燥後の膜厚が0.8μmとなるよ
うに硬化皮膜を形成した以外は実施例1と同様にして積
層ポリエチレンナフタレートフィルムを得た。 実施例3 実施例1において、ポリエチレンナフタレートCをポリ
エチレンナフタレートDに変更する以外は、実施例1と
同様にして積層ポリエチレンナフタレートフィルムを得
た。
【0038】比較例1 ポリエチレンテレフタレートA、ポリエチレンテレフタ
レートCをそれぞれ180℃で4時間不活性ガス雰囲気
中で乾燥し、別々の押出機により290℃で溶融し、フ
ィードブロック内で合流させ口金から押出し、静電印加
密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール
上で冷却固化して未延伸シートを得た。次いで、フィル
ムをテンターに導き100℃で3.2倍横方向に延伸し
た後、230℃にて熱固定を行い、厚さの構成、A層/
B層/C層が10μm/5μm/10μmである25μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。次
に、得られたポリエチレンテレフタレートフィルム上に
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート30部、4
官能ウレタンアクリレート40部、ビスフェノールAタ
イプエポキシアクリレート27部および1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン3部よりなる活性エネル
ギー線硬化樹脂組成物を、硬化後の厚さが2μmになる
ように塗布し、100℃で1分間乾燥させた後、120
W/cmのエネルギーの高圧水銀灯を使用し、照射距離
100mmにて15秒間照射して硬化皮膜を形成し、積
層ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
【0039】比較例2 比較例1において、乾燥後の膜厚が0.8μmとなるよ
うに硬化皮膜を形成した以外は比較例1と同様にして積
層ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。 比較例3 比較例1において、ポリエチレンテレフタレートCをポ
リエチレンテレフタレートDに変更する以外は、比較例
1と同様にして積層ポリエチレンテレフタレートフィル
ムを得た。以上、得られた結果をまとめて下記表1に示
す。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明の窓貼り用積層ポリエチレンナフ
タレートフィルムは、ハードコート層成型時にダメージ
を受けにくいため、平面性が良く、フィルムを通して像
を見た時の透視性が良く、着色された色が褪色しずら
く、自動車の窓、電車の窓、飛行機の窓等の乗物の窓、
建築物の窓等へ貼付されて使用された時、透視性、遮光
性、ガラスの飛散防止等に優れた効果を発揮するので極
めて有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料または顔料を含有するポリエチレン
    ナフタレート層の両側にポリエチレンナフタレートから
    なる層が共押出積層されてなることを特徴とする窓貼り
    用積層ポリエチレンナフタレートフィルム。
  2. 【請求項2】 一方の面に活性エネルギー線硬化樹脂層
    が積層されていることを特徴とする請求項1記載の窓貼
    り用積層ポリエチレンナフタレートフィルム。
JP15717598A 1998-06-05 1998-06-05 窓貼り用積層ポリエチレンナフタレートフィルム Pending JPH11348216A (ja)

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