JP6547336B2 - 離型フィルム - Google Patents
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Description
R 3 SiO(R 2 SiO)mSiR 3 ……(I)
(式中、Rは脂肪族不飽和結合を有しない同一または異種の一価炭化水素基、mは正の整数を表す。)
0≦P ≦300(ppm) …(2)
前記の未反応性シリコーン樹脂としては、下記一般式(I)で示される、オルガノポリシロキサンが好ましい。
(式中、Rは脂肪族不飽和結合を有しない同一または異種の一価炭化水素基、mは正の整数を表す。)
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
所定量の積層ポリエステルフィルムをクロロホルム/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(混合比:3/2)混合溶液に溶解した後、クロロホルム/メタノール(混合比:2/1)で再析出して濾過し、線状ポリエチレンテレフタレートを除いた後、次いで得られた濾液中の溶媒を、エバポレータを用いて蒸発させ、得られた析出物を所定量のDMFに溶解させた。得られたDMFを、液体クロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給してポリエステル中に含まれるオリゴマー(環状三量体)量を求め、この値を測定に用いたポリエステル量で割って、積層ポリエステルフィルム中に含まれるオリゴマー(環状三量体)量とした。液体クロマトグラフィーで求めるオリゴマー(環状三量体)量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。標準試料の作成は、あらかじめ分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMF(ジメチルホルムアミド)に溶解して作成した。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS 1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
あらかじめ、未熱処理の離型フィルムを空気中、180℃で10分間加熱する。その後、熱処理をした該フィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmの箱の内面にできる だけ密着させて箱形の形状とする。塗布層を設けている場合は塗布層面が内側となるようにする。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを入れて3分間放置した後、DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のオリゴマー量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面オリゴマー量(mg/m2)とする。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
あらかじめ、離型フィルムの離型層が設けられていないフィルム面を溶剤(メチルエチルケトン)塗布した後、窒素雰囲気下、180℃のオーブンで10分間放置し、熱処理を行った。次に得られた離型フィルムをJIS−K7105に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−20Dにより、フィルムヘーズ(H)を測定した。その後、未処理(メチルエチルケトン塗布前)の離型フィルムについて、フィルムヘーズ(H0)を測定し、下記(3)式により、離型フィルムのフィルムヘーズ(ΔH)を求めた。
ΔH=H−H0 ・・・(3)
試料フィルムをSAICASを用いて、斜め切削を行い、断面を露出させた。その後、TOF−SIMS(飛行時間型質量分析マススペクトル)を用いて、各ポリエステル層中に含まれる金属元素およびリン元素量を求めた。
試料フィルム(幅700mm幅、長さ10m)を用いて、クロスニコル法により、輝点となって検出される異物を全てサンプリングした。次に光学顕微鏡を用いて、フィルム内部に存在する、最大径30μm以上の異物のみを選別し、その個数を求め、単位面積あたりに換算した。その後、下記判定基準により判定を行った。
《判定基準》
○:異物個数(X)が0.8個/m2未満(光学的評価を伴う検査工程に適用可能なレベル)
×:異物個数(X)が0.8個/m2以上(光学的評価を伴う検査工程に適用困難なレベル)
試料フィルムを東京電色(株)製「TC−1800MKII」を用いてJIS Z−8722の方法に準じて、透過法によるb値を測定した。その後、下記判定基準により、判定を行った。
《判定基準》
○:b値が8以下(色調を重視する用途に対応可能)
×:b値が8を越える(色調を重視する用途に対応困難)
試料フィルムをA4大に切り取り、フィルムの測定面に粘着テープ(日東電工(株)「No.31B」)を、ゴムローラーを用いて貼り合わせた後、1時間経過後に、粘着テープを剥がし、その粘着テープを、表面を洗浄したステンレス板にゴムローラーを用いて貼り合わせる。上部チャックに粘着テープ、下部チャックにステンレス板を固定し、300mm/minの速度で、180°方向に引き剥がし、接着力(1)を測定する。
残留接着率を次のような基準で判断する。
<残留接着率(%)>
○:85%以上
×:85%未満
試料フィルムの離型層表面に両面粘着テープ(日東電工製「No.31B」)の片面を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットした後、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力は、引張試験機((株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」)を使用し、引張速度300mm/分、さらに、60000mm/分の条件下、180°剥離を行った。次のような基準で判断する。
<300mm/分での剥離力>
○:10〜20mN/cmの範囲
×:10mN/cmより小さい、もしくは、20mN/cmより大きい
<60000mm/分での剥離力>
○:90mN/cmより小さい
×:90mN/cmより大きい
〈ポリエステルの製造〉
製造例1(ポリエステルA)
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去と共に除々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後実質的にエステル交換反応を終了したこの反応混合物にエチレングリコールスラリーに分散させた平均粒径が3.0μmのシリカ粒子を0.45部、エチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち温度を230℃から除々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より除々に減じ最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、4時間を経た時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステルAの極限粘度は、0.65であった。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラブトキシチタネート0.01部を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、平均粒子径2.5μmのシリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、粒子のポリエステルに対する含有量が0.06重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.55に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度0.55のポリエステルBを得た。
ポリエステルBを真空下220℃で固相重合し、極限粘度0.67のポリエステルCを得た。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09部を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、正リン酸0.02部を添加した後、二酸化ゲルマニウム0.02部加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度は0.63のポリエステルDを得た。
上記各ポリエステル原料を表2記載のとおりに所定量配合し、3台のベント式二軸押出機に各々供給し、各々290℃で溶融した後、A層およびC層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、3種3層(A/B/C)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸積層シートを得た。得られた未延伸積層シートをまず、83℃でMD方向に3.7倍延伸した後、テンターに導き、TD方向に3.9倍の逐次二軸延伸を行った。その後、220℃にて3秒間熱固定し、層構成(A/B/C)が5/28/5(μm)である、厚み38μmのポリエステルフィルムを得た。
a1:硬化型シリコーン樹脂(LTC856:東レ・ダウコーニング製)
a2:硬化型シリコーン樹脂(LTC303E:東レ・ダウコーニング製 移行成分含有率15%)
a3:硬化型シリコーン樹脂(KS−847H:信越化学工業製)
b1:質量平均分子量400000以上の未反応性シリコーン樹脂
c1:付加型白金触媒(SRX212:東レ・ダウコーニング製)
c2:付加型白金触媒(PL−50T:信越化学工業製)
硬化型シリコーン樹脂a1 98重量%
未反応性シリコーン樹脂b1 1重量%
付加型白金触媒c1 1重量%
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1)で希釈し、2重量%に調整した。
実施例1においてポリエステルを変更し、チタン元素量、リン元素量が下記表1に示すように異なる以外は実施例1と同様にして製造し、離型フィルムを得た。
上記各ポリエステル原料を表2記載のとおりに所定量配合し、3台のベント式二軸押出機に各々を供給し、各々290℃で溶融した後、A層およびC層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、3種3層(A/B/C)の層構成で共押出し、冷却固化させて未延伸積層シートを得た。得られた未延伸積層シートにまず、83℃で延伸倍率をMD方向に3.7倍延伸し、テンターに導き、TD方向に3.9倍の逐次二軸延伸を行った。その後、220℃にて3秒間熱固定し、層構成(A/B/C)が5/28/5(μm)である、厚み38μmの積層ポリエステルフィルムを得た。
<離型剤組成−B>
硬化型シリコーン樹脂a1 93重量%
未反応性シリコーン樹脂b1 6重量%
付加型白金触媒c1 1重量%
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1)で希釈し、2重量%に調整した。
実施例1においてポリエステルを変更し、得られたフィルム中のチタン元素量、リン元素量が下記表1に示すように異なる以外は実施例1と同様にして製造し、離型フィルムを得た。
実施例1において離型層を下記に変更する以外は、実施例1と同様にして製造し、離型フィルムを得た。
<離型剤組成−C>
硬化型シリコーン樹脂a1 99重量%
付加型白金触媒c1 1重量%
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1)で希釈し、2重量%に調整した。
上記実施例および比較例で得られた各離型フィルムの特性を表1にまとめて示す。
Claims (1)
- 両外層が実質的にアンチモン元素を含まないポリエステル層である、少なくとも3層から構成される積層ポリエステルフィルムの片面に、質量平均分子量400000以上の一般式(I)で示されるオルガノポリシロキサンを含有する離型層を有し、当該離型層の剥離力が引張速度300mm/分において10〜20mN/cmの範囲であり、かつ引張速度60000mm/分において90mN/cm以下であることを特徴とする離型フィルム。
R 3 SiO(R 2 SiO)mSiR 3 ……(I)
ここで、Rは脂肪族不飽和結合を有しない同一または異種の一価炭化水素基、mは正の整数を表す。
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