JPH11348173A - 光触媒層を有する部材及びその製造方法 - Google Patents

光触媒層を有する部材及びその製造方法

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JPH11348173A
JPH11348173A JP10173917A JP17391798A JPH11348173A JP H11348173 A JPH11348173 A JP H11348173A JP 10173917 A JP10173917 A JP 10173917A JP 17391798 A JP17391798 A JP 17391798A JP H11348173 A JPH11348173 A JP H11348173A
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JP
Japan
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photocatalyst
base material
photocatalyst layer
photocatalytic
layer
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Application number
JP10173917A
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English (en)
Inventor
Mitsuhide Shimobukikoshi
光秀 下吹越
Shuhei Kono
秀平 河野
Masakatsu Kiyohara
正勝 清原
Tadashi Fukunaga
正 福永
Akeshi Funamoto
明士 船本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂、金属、ガラスなど基材の材質を限定す
ることなく、容易に、密着性に優れた光触媒層を有する
部材及びその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 光触媒層を有する部材において、ガスデ
ポジション法(気体堆積法)により、基材の表面に光触
媒層を形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒層を有する
部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、光学用部材(メガネレン
ズ、内視鏡レンズ、カメラレンズ、監視カメラカバーな
ど)は、ガラスまたは透明な樹脂を成形することにより
作製される。鏡は、ガラスまたは透明樹脂の裏に反射層
を設けるか、ステンレスなど金属表面を研磨して反射機
能を持たせることにより作製される。光学用部材、また
は、鏡に耐久的な防曇機能を持たせるには、超親水性の
光触媒をコーティングする方法があり、耐熱温度の低い
プラスチックや金属には、光触媒とバインダーを混合し
て150℃以下で熱処理をすることによりコーティング
する。ガラスにおいては、有機チタン化合物をコートし
て500℃程度で熱処理することによりコーティングす
る。鏡においては、銀鏡の腐食を保護する樹脂の耐熱温
度の制約から、成鏡後にコーティングするためには15
0℃以下でコーティングする必要があった。
【0003】また、便座、便蓋は、樹脂により作製され
る。便座、便蓋に光触媒をコーティングして抗菌性、汚
れ分解性、超親水性などの機能を持たせるために樹脂の
上に光触媒とバインダーを混合したものをコートするこ
となどが試みられている。浴槽、浴室部材は、樹脂やホ
ーローにより作製される。浴槽、浴室部材に光触媒をコ
ーティングして抗菌性、汚れ分解性、超親水性などの機
能を持たせるために樹脂やホーロー面の上に光触媒とバ
インダーを混合したものをコートすることなどが試みら
れているが、適当な製造方法が得られていない。換気
扇、キッチンバック、台所部材は、樹脂やセメント系無
機材料などにより作製される。換気扇、キッチンバッ
ク、台所部材に光触媒をコーティングして抗菌性、汚れ
分解性、超親水性などの機能を持たせるために樹脂の上
に光触媒とバインダーを混合したものをコートしてい
る。
【0004】水栓金具は、砲金、黄銅などからなる基材
の上にNi−Crメッキを施すことにより作製される。
流し台などは、ステンレスを成形することにより作製さ
れる。金属、水栓、流し台に光触媒をコーティングして
抗菌性、汚れ分解性、超親水性などの機能を持たせるた
めにメッキ液に光触媒材料を混合したり、メッキ面の上
に光触媒とバインダーを混合したものをコートすること
などが試みられているが、適当な製造方法が得られてい
ない。陶磁器、衛生陶器、タイル、洗面器は,粘度、長
石などからなる陶磁器用基材の上に釉薬を塗布し、10
00℃以上の高温で焼成することにより作製される。陶
磁器、衛生陶器、タイル、洗面器に光触媒をコーティン
グして抗菌性、汚れ分解性、超親水性などの機能を持た
せるためには、釉薬表面に光触媒のゾルをスプレーして
800℃程度の釉薬が軟化する温度で焼成し、光触媒が
部分的に釉薬に沈み込むことで固定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、光学用部材、鏡の例については、150℃の低温コ
ーティングでは、表面硬度や耐アルカリ性などの物理的
な性質が確保しづらい。また、500℃のコーティング
では、高温が必要で工程が大掛かりで高価になる上、適
用できる素材がガラスだけになるという問題がある。便
座、便蓋の場合は、バインダーと光触媒とを混合したも
のを、便座に使用されるPPやABS樹脂基材の表面に
きれいにコーティングするのは困難である。また、密着
性や表面硬度を得るためにバインダーを選定すると、光
触媒の機能(超親水性)が損なわれるという問題があ
る。
【0006】浴槽、浴室部材の場合は、バインダーと光
触媒とを混合したものをコートしても、表面硬度や耐温
水性などの耐久性を得ることが困難である。また、ホー
ローの場合は、樹脂よりも耐熱温度は高いが、釉薬の発
泡やコストの面で高温処理は困難であるという問題があ
る。換気扇、キッチンバック、台所部材の場合は、バイ
ンダーと光触媒とを混合したものでは、表面硬度が満た
されないため、油汚れを拭き取るときに光触媒膜がはが
れてくる。金属、水栓、流し台の場合は、メッキ液に光
触媒を混合しても、機能を出すほどの量を入れると表面
の光沢が失われて、意匠性が悪い。また、バインダーと
光触媒とを混合したものをコートしても、クロムやステ
ンレスの表面のぬれ性が悪いためきれいにコートするこ
とは困難であり、また、金属表面並の硬度は得られな
い。更に、金属表面の酸化の問題で、高温でコートする
ことはできないという問題がある。陶磁器、衛生陶器、
タイル、洗面器の場合は、1000℃以上の高温で焼成
するために、生素地の段階で光触媒をコートすると焼成
時に酸化チタンの光触媒活性が失われる。また、800
℃程度で二度焼きを行うことは、コストもかかるうえ、
光触媒の活性が部分的に失われるという問題がある。
【0007】そこで、本発明は、上記課題を解決するた
めになされたもので、樹脂、金属、ガラスなど基材の材
質を限定することなく、容易に、密着性に優れた光触媒
層を有する部材及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1記載の発明は、光触媒層を有する部
材において、ガスデポジション法(気体堆積法)によ
り、基材の表面に光触媒層を形成したことを特徴とす
る。本発明においては、、ガスデポジション法を用いて
基材の表面に光触媒層を形成したことにより、樹脂、金
属、ガラスなど基材の材質を限定することなく、容易
に、密着性に優れた光触媒層を有する部材を提供するこ
とができる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
光触媒層を有する部材において、前記光触媒層がアナタ
ーゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、ブルッカイト
型酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化
二ビスマス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチ
ウム等の酸化物、または、それにシリカを主体とする蓄
水性物質を混合したものであることを特徴とする。本発
明においては、樹脂、金属、ガラスなどの基材に安価に
防曇性、防汚性、親水性、表面硬度を付加した光触媒層
を有する部材を提供することができる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2に記載の光触媒層を有する部材が、防曇性光学用
部材、防曇性鏡、便座、便蓋、浴槽、浴室部材、換気
扇、キッチンバック、台所部材、金属、水栓、流し台、
陶磁器、衛生陶器、タイル、洗面器であることを特徴と
する。本発明においては、容易に、防曇性、防汚性、親
水性、表面硬度を付加した防曇性光学用部材、防曇性
鏡、便座、便蓋、浴槽、浴室部材、換気扇、キッチンバ
ック、台所部材、金属、水栓、流し台、陶磁器、衛生陶
器、タイル、洗面器を成形することができる。
【0011】請求項4記載の発明は、光触媒層を有する
部材の製造方法において、基材表面をエッチングするエ
ッチング工程と、その後基材を乾燥させる乾燥工程と、
次に、光触媒層となる光触媒原料を振動・撹拌し、キャ
リアガスにて噴射する成膜工程とを有することを特徴と
する。本発明においては、樹脂、金属、ガラスなど基材
の材質を限定することなく、容易に、密着性に優れた光
触媒層を有する部材を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、光触媒層を有する部材を
示す図である。光触媒層を有する部材1は、基材2の表
面に光触媒層3を有している。図2は、ガスデポジショ
ン法による光触媒層を有する部材の製造方法を示す図で
ある。図2において、製造装置5は、光触媒原料を振動
・撹拌する原料槽6、キャリアガスを貯留するキャリア
ガス貯留槽7、原料槽6とキャリアガス貯留槽7とを連
結する連結管8、原料槽6の光触媒原料をキャリアガス
貯留槽7のキャリアガスによって基材2の表面に噴射さ
せるための噴射管9により構成されている。キャリアガ
スは、不活性ガス・酸素ガス等を用いる。
【0013】動作は、基材2を噴射管9の噴射口の前方
にセットし、図示しないキャリアガス貯留槽7のバルブ
を開くと、キャリアガス貯留槽7内のキャリアガスが流
出し、原料槽6内へ流入する。原料槽6内へ流入したキ
ャリアガスは原料槽6内の光触媒原料と共に噴射管9を
通って噴射口から噴出し、基材2の表面に衝突する。キ
ャリアガスと共に基材2表面に衝突した光触媒原料は、
低温焼結によって、基材2表面に緻密な膜を形成する。
【0014】
【実施例1】図3に実施例1として、タイルに光触媒表
面層を施した例を示す。図3において、2は基材、3は
光触媒層、11は釉薬層である。
【0015】
【発明の効果】本発明においては、ガスデポジション法
を用いて基材の表面に光触媒層を形成したことにより、
樹脂、金属、ガラスなど基材の材質を限定することな
く、容易に、密着性に優れた光触媒層を有する部材を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、光触媒層を有する部材を示す図であ
る。
【図2】図2は、ガスデポジション法による光触媒層を
有する部材の製造方法を示す図である。
【図3】図3は、実施例1の光触媒層を有する部材を嵌
合した部材を示す図である。
【符号の説明】
1…金属質表面層を有する光触媒層を有する部材、2…
基材、3…光触媒層、5…製造装置、6…原料槽、7…
キャリアガス貯留槽、8…連結管、9…噴射管、11…
釉薬層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福永 正 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 船本 明士 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスデポジション法(気体堆積法)に
    より、基材の表面に光触媒層を形成したことを特徴とす
    る光触媒層を有する部材。
  2. 【請求項2】 前記光触媒層がアナターゼ型酸化チタ
    ン、ルチル型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、
    酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマス、三
    酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の酸化
    物、または、それにシリカを主体とする蓄水性物質を混
    合したものであることを特徴とする請求項1に記載の光
    触媒層を有する部材。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の光触
    媒層を有する部材が、防曇性光学用部材、防曇性鏡、便
    座、便蓋、浴槽、浴室部材、換気扇、キッチンバック、
    台所部材、金属、水栓、流し台、陶磁器、衛生陶器、タ
    イル、洗面器であることを特徴とする光触媒層を有する
    部材。
  4. 【請求項4】 基材表面をエッチングするエッチング
    工程と、その後基材を乾燥させる乾燥工程と、次に、光
    触媒層となる光触媒原料を振動・撹拌し、キャリアガス
    にて噴射する成膜工程とを有することを特徴とする光触
    媒層を有する部材の製造方法。
JP10173917A 1998-06-05 1998-06-05 光触媒層を有する部材及びその製造方法 Pending JPH11348173A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100457769B1 (ko) * 2000-09-14 2004-11-18 가부시키가이샤 후지키한 산소결핍 경사구조를 가지는 산화금속 피막
KR101299412B1 (ko) * 2013-02-04 2013-08-23 이용준 자외선 및 가시광선 반응형 광촉매가 코팅된 벽돌 및 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100457769B1 (ko) * 2000-09-14 2004-11-18 가부시키가이샤 후지키한 산소결핍 경사구조를 가지는 산화금속 피막
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