JPH1110760A - 防汚性物品及びその製造方法 - Google Patents

防汚性物品及びその製造方法

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JPH1110760A
JPH1110760A JP17030697A JP17030697A JPH1110760A JP H1110760 A JPH1110760 A JP H1110760A JP 17030697 A JP17030697 A JP 17030697A JP 17030697 A JP17030697 A JP 17030697A JP H1110760 A JPH1110760 A JP H1110760A
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JP
Japan
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antibacterial
water
layer
repellent layer
water repellent
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Pending
Application number
JP17030697A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiyunko Takada
潤子 高田
Ryuichi Kawamoto
隆一 川本
Shigeo Imai
茂雄 今井
Haruyuki Mizuno
治幸 水野
Atsushi Ito
淳 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】衛生性に優れた物品を提供する。 【解決手段】 抗菌材2を配合した基材1の表面を、撥
水材で処理して撥水層4を形成する。あるいは、基材1
の表面を抗菌材2を含むガラス質材料で処理して抗菌性
ガラス質層3を形成し、その表面に撥水層4を形成す
る。抗菌材2の部分では、撥水剤が結合することができ
ないため、表面に多数の抗菌材2が露出する撥水層4が
得られる。抗菌材2による黴・雑菌に対する繁殖防止効
果と、撥水層4による汚れの付着防止効果とを併せ持つ
から、衛生性に優れた材料・製品を提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黴や雑菌が繁殖し
にくく、また汚れが付着しにくい衛生性に優れた防汚性
物品の提供を目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、防汚性を付与した物品として、抗
菌処理を施したものと、撥水処理を施したものとが知ら
れている。前者は、抗菌材を材料中に混入させることに
より、または抗菌材を含む表面処理材で物品表面を被覆
することにより、物品表面に抗菌材を存在させたもので
ある。抗菌材の作用により、黴や雑菌の繁殖が抑えられ
る。
【0003】後者は、撥水剤で処理することにより、物
品表面に撥水層を形成したものである。これにより、汚
れの付着が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】表面に抗菌材を存在さ
せただけのものは、黴や雑菌の繁殖防止に効果を発揮す
るが、汚れの付着に対しては必ずしも有効ではない。他
方、撥水処理を施して撥水層を表面に形成したものは、
汚れの付着防止性に優れるが、黴・雑菌の繁殖に対する
抑止効果は不十分である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、黴・雑菌の繁
殖に対しても汚れの付着に対しても、有効な防汚性能を
発揮し得る物品の提供を目的とするものであって、その
特徴とするところは、基材の表面に撥水層が形成され、
当該撥水層の表面に多数の抗菌材が露出して散在してい
ることである。
【0006】あるいは、基材表面に抗菌材を含むガラス
質層が形成され、このガラス質層の表面に撥水層が形成
され、当該撥水層の表面に多数の抗菌材が露出している
ことである。
【0007】また、本発明に係る前記防汚性物品を製造
する方法の特徴とするところは、抗菌材を含む基材の表
面を、撥水剤で処理して撥水層を形成し、前記抗菌材を
撥水層の表面に露出させることである。
【0008】あるいは、基材の表面を、抗菌材を含むガ
ラス質材料で処理して抗菌性ガラス質層を形成したの
ち、当該抗菌性ガラス質層の表面を撥水剤で処理して撥
水層を形成し、前記抗菌材を撥水層の表面に露出させる
ことである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る防汚性物品は、大別
して次の2つの構造が採用される。一つは、図1の
(A)に例示する如く、基材1に抗菌材2を混入し、そ
の表面に撥水層4を形成したもの(以下「Aタイプ」と
呼ぶ)、もう一つは、図1(B)に示す如く、基材1の
表面に抗菌材2を混入した抗菌性ガラス質層3を形成
し、その表面に撥水層4を形成したもの(以下「Bタイ
プ」と呼ぶ)である。いずれのタイプについても、その
表面性状が、撥水層4のところどころに多数の抗菌材2
が露出したものである点で共通する。
【0010】前記Aタイプの防汚性物品の基材1には、
陶磁器・ガラス・セメント等のセラミック類の他、合成
樹脂・FRP・人造大理石等のプラスチック類を採用す
ることができる。抗菌材2は、銀・銅・亜鉛・チタン・
白金・金等の金属や、これらの酸化物が使用される。基
材1表面に撥水層4を形成するための撥水剤には、基材
1がセラミック質である場合、アルキルシラン・フルオ
ロアルキルシラン等の疎水性基を有するシラン系化合物
が用いられ、基材1がプラスチック質の場合には、フッ
素樹脂等が使用される。
【0011】前記抗菌材2を基材1表面に存在せしめる
手段としては、抗菌材2を粉末状にして基材1原料に配
合する方法、抗菌材2粉末の懸濁液を基材1に塗布又は
噴霧する方法、さらには抗菌性金属を蒸着により基材1
表面に析出させる方法等が挙げられる。
【0012】セラミック質の基材1の表面を、図2
(A)に示すシラン系化合物(RSi X:Rはアルキル
基やフルオロアルキル基等の疎水性基、Xはハロゲンや
アルコキシル基などの置換基)で処理すると、これがセ
ラミック表面に存在しているシラノール基(−Si −O
H)に結合すると共に、縮合してポリシロキサンの層を
生成する。その結果、同図(B)のように、アルキル
基,フルオロアルキル基等の疎水性基により基材1表面
が覆われ、撥水層4が形成される。なお基材1がプラス
チック質の場合には、撥水剤としてフッ素樹脂等を使用
すればよい。
【0013】Bタイプの防汚性物品は、その基材1とし
て、前記Aタイプに掲げるもののほか、天然石や金属を
使用することが可能である。基材1表面にガラス質層3
を形成するためのガラス質材料の代表的なものとして
は、釉薬・ホウロウ・グラスライニング等がある。基材
1表面にガラス質層3を形成する手段は、従来公知の各
種方法を用いればよい。前記ガラス質材料に配合する抗
菌材2は、前記Aタイプと共通である。また、ガラス質
層3の表面に撥水層4を形成するための撥水剤として
は、シラン系化合物が好適である。
【0014】Aタイプ及びBタイプのいずれについて
も、抗菌材2が散在する基材1表面又は抗菌性ガラス質
層3表面を撥水剤で処理してごく薄い撥水層4を形成す
ると、抗菌材2の部分では撥水剤が結合することができ
ない。そのため、図1に示すように、撥水層4のところ
どころにおいて抗菌材2が外部に露出する表面性状が得
られる。このようにして、多数の抗菌材2が露出して散
在する撥水層4を基材1表面に形成することができる。
【0015】このようにして得られた防汚性物品は、多
数の抗菌材2が表面に露出することにより、優れた抗菌
性を発揮して黴・雑菌の繁殖を抑止する。しかも、表面
の大部分は撥水層4で覆われるから汚れの付着が防止さ
れ、汚れが付着した場合でも簡単に除去することができ
る。
【0016】本発明に係る防汚性物品の用途は、多種多
様にわたる。例えば、タイル・サイディング材・施釉セ
メント板等の内装材・外装材をはじめとして、浴槽等の
浴室用設備、キッチンカウンター・シンク等の台所用設
備、洗面器・手洗器・洗面カウンター等の化粧室用設
備、便器・タンク・便座・便蓋・流し等のトイレ用設備
などの水回り施設に適用するとき、非常に効果が大き
い。また、食器・ボールやパット等調理用器具・各種容
器などの食品関連機器、花瓶・傘立て・工芸品等の調度
品、さらには水飲器・吸殻受け等の公共用設備に適用し
ても有効である。
【0017】
【実施例】基材1が陶磁器質である防汚性物品を製造す
る要領を、図3を参照して説明する。まず、同図(A)
の如く、陶磁器質原料を用いて基材1を成形する。成形
方法は、乾式圧縮成形法・湿式押出成形法など、目的・
用途に応じて適宜の方式を採用すればよい。基材1を成
形したならば、必要に応じこれを乾燥させたのち、同図
(B)の如く、その表面に、銀粉末等の抗菌材を配合し
た釉薬を塗布し、焼成する。かかる工程により、同図
(C)の如く、基材1表面に抗菌性ガラス質層3(釉薬
層)が形成される。しかるのち、同図(D)のように、
シラン系化合物から成る撥水剤を噴霧又は塗布して、同
図(E)の如く、釉薬層3の表面にごく薄い撥水被膜を
形成する。撥水剤は、抗菌材である銀粒子とは結合しな
いので、これを払拭除去することによって、多数の抗菌
材が表面に露出する撥水層4が得られる。
【0018】なお、撥水剤がアルキルシラン系の場合
は、塗布後、これを常温で硬化させて撥水層4を得る。
撥水剤がフルオロアルキルシラン系の場合は、塗布後、
これを約200〜300°Cの温度で焼き付ける。これ
により、耐久性に優れた強固な撥水層4が物品表面に形
成される。
【0019】
【発明の効果】本発明に係る防汚材料は、抗菌性能と撥
水性とを併せ持つから、黴・雑菌の繁殖防止効果と、汚
れの付着防止効果とを同時に発揮する。従って、衛生性
に優れた各種材料及び製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る防汚性物品の構造を概念的に示
す図面であって、図(A)は基材に抗菌材を配合したも
の(Aタイプ)、図(B)はガラス質層に抗菌材を配合
したもの(Bタイプ)である。
【図2】 本発明に係る防汚性物品における撥水層の形
成工程を概念的に示す図面であって、シラン系化合物に
より撥水層を形成する場合を示すものである。
【図3】 本発明に係る防汚性物品の製造手順の一例を
示す図面である。
【符号の説明】
1…基材 2…抗菌材 3…抗菌性ガラス質層
4…撥水層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C09D 5/00 C09D 5/00 Z 5/14 5/14 C09K 3/00 112 C09K 3/00 112Z (72)発明者 水野 治幸 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 伊藤 淳 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に撥水層が形成され、当該撥
    水層の表面に多数の抗菌材が露出して散在していること
    を特徴とする防汚性物品。
  2. 【請求項2】 基材表面に抗菌材を含むガラス質層が形
    成され、このガラス質層の表面に撥水層が形成され、当
    該撥水層の表面に多数の抗菌材が露出していることを特
    徴とする防汚性物品。
  3. 【請求項3】 抗菌材を含む基材の表面を、撥水剤で処
    理して撥水層を形成し、前記抗菌材を撥水層の表面に露
    出させることを特徴とする防汚性物品の製造方法。
  4. 【請求項4】 基材の表面を、抗菌材を含むガラス質材
    料で処理して抗菌性ガラス質層を形成したのち、当該抗
    菌性ガラス質層の表面を撥水剤で処理して撥水層を形成
    し、前記抗菌材を撥水層の表面に露出させることを特徴
    とする防汚性物品の製造方法。
JP17030697A 1997-06-26 1997-06-26 防汚性物品及びその製造方法 Pending JPH1110760A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015030874A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 株式会社エツミ光学 抗菌製品の防汚処理方法
WO2022168633A1 (ja) * 2021-02-05 2022-08-11 住友化学株式会社 積層体
JP2022120766A (ja) * 2021-02-05 2022-08-18 住友化学株式会社 積層体
WO2022255158A1 (ja) * 2021-05-31 2022-12-08 信越化学工業株式会社 抗菌・抗カビ・抗ウイルス性を有する撥水撥油部材及び撥水撥油部材の製造方法並びに物品

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