JPH1134592A - 基材表面への熱転写方法 - Google Patents

基材表面への熱転写方法

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JPH1134592A
JPH1134592A JP19223897A JP19223897A JPH1134592A JP H1134592 A JPH1134592 A JP H1134592A JP 19223897 A JP19223897 A JP 19223897A JP 19223897 A JP19223897 A JP 19223897A JP H1134592 A JPH1134592 A JP H1134592A
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thermal transfer
heating
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sheet
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Mitsuo Hirota
光夫 広田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理効率を高めることができ、かつ、曲面や
凹凸面のある基材にも確実に転写することが可能な熱転
写方法を提供すること。 【解決手段】 加熱手段6により基材Wの少なくとも表
面を予め熱転写シートの転写可能温度以上に加熱し、こ
の基材Wに熱転写シート15を添装して加圧ローラ9で
基材Wに圧接し、この基材Wを保形しながら冷却手段1
4により冷却し、その後、熱転写シート15のベースフ
ィルム15aを基材Wから引き剥がす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写シートを用
いて木材など基材の表面に熱転写を行なう方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に建材や家具に用いられる木材の表
面には、塩化ビニルシート,紙,つき板などを接着剤で
貼り付けたり、塗装を施したりしている。しかし、従来
この用途に特に多用されてきた塩化ビニルシートは焼却
時に有毒ガスが発生する問題が指摘され、環境保護の観
点から使用が制限されつつある。他方、紙では木材の外
観を高級感に富んだものにできず、また、つき板は高級
感に優れるもののそれ自体が高価なために木材もコスト
高となり、さらに、塗装の場合は何度も塗り重ねなけれ
ばならないので手間と時間がかかり、そのためにやはり
コスト高となる欠点がある。
【0003】そこで、最近ではベースフィルム上に転写
層が設けられた熱転写シートを用いて行なう所謂熱転写
方法が普及しつつある。以下、従来の熱転写方法を図1
4に基づいて説明する。木材Wをその搬送方向と直交す
る断面で示した図14(a)〜(c)において、符号1
00a〜100dは木材Wの搬送経路に沿って配設され
たゴム製の加熱加圧ローラ、101は加熱加圧ローラ1
00a〜100dにそれぞれ対面して配置された赤外線
ヒータなどの加熱手段、102a〜102dは熱転写シ
ートである。加熱加圧ローラ100a〜100dは木材
Wの各転写対象面に応じた角度に支持されている。熱転
写シート102a〜102dは木材Wの各転写対象面を
充分に覆える幅を有している。
【0004】このような熱転写シート102a〜102
dを木材Wの各転写対象面にそれぞれ添装し、木材Wと
共に搬送しながら、加熱手段101で加熱された加熱加
圧ローラ100a〜100dを各熱転写シート上から押
し付け、この熱と圧力とによって熱転写シートの転写層
を木材Wの表面に接着させる。その後、各熱転写シート
のベースフィルムを木材Wから引き剥がす。これによ
り、熱転写シートの転写層が木材Wの表面に転写され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の熱転写方法には以下のような問題点があった。すな
わち、加熱手段101は加熱加圧ローラ100a〜10
0dのそれぞれに対面して配置されていたので、その加
熱能力を大きくすることには限界があった。よって、多
数の木材を高速度で搬送しながら連続的に処理すると、
加熱加圧ローラの温度が設定温度以下に低下し、転写層
の木材表面への接着が不充分となり、ベースフィルムを
引き剥がす際に転写層もこれについて剥がれてしまう所
謂転写不良を生じる虞があった。したがって、木材の搬
送速度をある程度以上に高めることができず、処理効率
が低くなっていた。
【0006】また、図14に示したように木材Wが平面
のみで囲まれた比較的単純な断面形状をしている場合は
円筒状の加熱加圧ローラでこと足りるが、転写対象面に
曲面や溝状に凹んだ面がある場合には、それらの面に密
着状に沿うような周面形状の加熱加圧ローラを用いなけ
ればならない。しかし、従来の熱転写方法では加熱加圧
ローラの温度低下を極力抑えて転写不良を防ぐためにロ
ーラのゴムの熱容量を大きくする必要があり、そのため
に各加熱加圧ローラを直径が大きく、かつ、幅が広いも
のとせざるを得なかった。このように大型の加熱加圧ロ
ーラを精密に加工して木材の曲面や凹んだ面に密着する
周面形状にすることは困難であり、曲面や凹んだ面を有
する木材に熱転写することは現実的には不可能であっ
た。
【0007】なお、図14では木材Wの各転写対象面に
それぞれ別の熱転写シート102a〜102dを用いた
が、前記各転写対象面の全てを覆う幅の単一の熱転写シ
ートを用い、この熱転写シートを前記木材Wに添装し
て、各転写対象面ごとに加熱加圧ローラ100a〜10
0dで押し付けることも考えられる。しかし、このよう
に単一の熱転写シートを用いた場合、前記のように大型
の加熱加圧ローラを使用する従来の熱転写方法では、熱
転写シートの中央から両側端部に向かって次第に転写箇
所を移動させてゆくというような微妙な押さえ方ができ
ないために熱転写シートに皺が寄る欠点が生じ、特に木
材が複雑な断面形状を有する場合ほど前記欠点が顕著と
なった。したがって、従来は木材の転写対象面ごとに別
の熱転写シートを用いるのが通常であり、このため複数
の熱転写シートを同時にセット可能な、複雑な構造の熱
転写装置を用いざるを得なかった。
【0008】本発明は以上のような問題に鑑みてなされ
たものであって、処理効率を高めることができ、かつ、
表面に曲面や凹凸面がある複雑な断面形状の基材にも確
実に転写することが可能な熱転写方法の提供を目的とす
るのである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、熱転写シートのベースフィルム上に設け
られた転写層を基材表面に熱転写する方法において、基
材の少なくとも表面を予め熱転写シートの転写可能温度
以上に加熱し、この基材に熱転写シートを添装して加圧
ローラで基材に圧接し、その後、熱転写シートのベース
フィルムを基材から引き剥がすことを特徴とするもので
ある。
【0010】また、前記において、熱転写シートのベー
スフィルムを基材から引き剥がす前に、基材を保形しな
がら冷却手段によって冷却するようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明方法の実施に用いる
熱転写装置1を概略的に示している。この熱転写装置1
は、加熱部2と、加圧部3と、冷却部4とを備えて構成
されている。加熱部2は、木材W(基材の一例)を上下
から挟んで所定方向に搬送する複数対の搬送ローラ5
と、この搬送ローラ5により搬送される木材Wを加熱す
る遠赤外線ヒータなどの加熱手段6と、この加熱手段6
で加熱された木材Wをさらに加熱するドライヤなどの補
助加熱手段7とで構成されている。
【0012】加圧部3は、加熱部2から搬送されてきた
木材Wを下方から支持して同方向に搬送する多数の搬送
ローラ8と、この搬送ローラ8によって搬送される木材
Wの表面に圧接可能な多数の加圧ローラ9とを備えてい
る。各搬送ローラ8はチェーン(不図示)によって連結
され、同一回転方向に等速度で回転駆動されるように構
成されている。また、多数の加圧ローラ9は搬送ローラ
8による木材Wの搬送経路に沿って配設されている。
【0013】各加圧ローラ9の支持状態を、加圧部3を
木材Wの搬送方向と直交する概略断面で示した図2を参
照しながら説明すると、搬送ローラ8による木材Wの搬
送経路の両側に多数の支軸10が搬送方向に並べて立設
され、各加圧ローラ9は支軸10に取付金具11を介し
て取り付けられた取付杆12の先端部に回動自在に支持
されている。図中に矢印で示したように、取付金具11
は支軸10に対して摺動可能であり、取付杆12は取付
金具11に対して摺動可能であり、かつ、これらは任意
の位置で固定可能に構成されている。また、例えば図で
左端に位置する加圧ローラ9を支持する取付杆12のよ
うに、相互に回動可能な一対の取付金具11を介して支
軸10に取り付けられている場合、取付杆12は木材W
の搬送方向と直交方向に揺動可能で、かつ任意の角度で
固定可能となっている。このような構成により、各加圧
ローラ9は周面が処理する木材の各転写対象面に密着す
るように、その位置及び角度を任意に調節できることに
なっている。
【0014】なお、加圧ローラ9は比較的硬質なゴムな
どで形成されており、木材Wの対応する転写対象面が曲
面や凹面などの場合には、加圧ローラ9もそれに応じた
周面形状に加工される。例えば転写対象面が断面略L字
状の凹面である場合には図7の加圧ローラ9eのように
算盤玉に似た形状に、転写対象面がアールの付いた凸面
である場合には図8の加圧ローラ9fのように中央が凹
んだ形状に、転写対象面がアールの付いた凹面である場
合には図9の加圧ローラ9iのように中央が膨らんだ形
状に、それぞれ加工される。
【0015】冷却部4は、木材Wを保形しながら搬送す
る保形搬送手段13と、この保形搬送13により搬送さ
れる木材Wを冷却する冷却手段14とから構成されてい
る。図3に示すように、保形搬送手段13は、木材Wを
上下から挟む複数対の保形搬送ローラ13aと、木材W
を左右から挟む複数対の保形搬送ローラ13bとを備
え、これらが木材Wの搬送経路に沿って交互に設けられ
て構成されている。このような複数対の保形搬送ローラ
13a,13bで上下左右から挟持されることにより、
木材Wに反りや曲がりがある場合には、それが真っ直ぐ
に矯正されるようになっている。
【0016】冷却手段14は、例えばスポットクーラに
より構成される。このスポットクーラはヒートポンプ式
の熱交換器を有するものであって、冷却部4近傍の空気
を冷却して、保形搬送手段13により保形されつつ搬送
される木材Wに冷風として吹き付けるとともに、この空
気との熱交換で生じた熱はダクト(不図示)を通じて屋
外に熱風を吹き出すことにより放散するようになってい
る。
【0017】なお、図1において、符号16は熱転写シ
ート15の送り出しリール,17は巻き取りリールを示
している。また、18,19はそれぞれ送り出し側と巻
き取り側とに設けられたガイドローラ,20は送り出し
側で熱転写シート15を加熱する遠赤外線ヒータなどの
シート加熱手段を示している。
【0018】図4は、本発明の方法に用いられる一般的
な熱転写シート15を示している。このように熱転写シ
ート15は、ポリエステルフィルムや紙などからなるベ
ースフィルム15aの一面に、転写層15bと接着層1
5cとが順次積層されて構成されている。転写層15b
は例えば木目模様などの所望される各種の色彩,図柄な
どを有している。また、接着層15cは常温では接着機
能を発揮しないが、例えば150〜200℃といった所
定温度まで加熱されると軟化もしくは溶融し、この状態
で木材Wに圧接されると接着機能を発揮して、転写層1
5bを木材W表面に接着するようになっている。この熱
転写シート15は、送り出しリール16に接着層15c
を内側にして巻かれている。なお、熱転写シート15
は、ベースフィルム15aの転写層15b側の面に離型
処理が施されることがあり、また、ベースフィルム15
aと転写層15bとの間に透明保護膜層が設けられるこ
ともある。
【0019】次いで、以上のような熱転写装置1及び熱
転写シート15を用いて行なわれる本発明の熱転写方法
を説明する。木材Wは、先ず熱転写装置1の加熱部2に
搬入されて加熱手段6により加熱され、さらに補助加熱
手段7により加熱される。ここでは、後の工程で全ての
加圧ローラ9による圧接が完了するまでに木材Wが冷え
ることを考慮し、木材Wの表面が熱転写シート15の転
写可能温度よりも概ね50〜150℃程度高温となるよ
うに加熱し、例えば転写可能温度が150℃の場合は木
材W表面が200〜300℃程度となるようにする。具
体的な加熱温度は使用する熱転写シート15の種類や雰
囲気の温度によって異なるので特に限定されないが、要
は加圧ローラ9による圧接完了まで木材Wの表面温度が
熱転写シート15の転写可能温度を下回らないようにす
れば良いのである。なお、ここでの転写可能温度とは、
前記のように熱転写シート15の接着層15cが軟化も
しくは溶融して、木材Wに圧接されると接着機能を発揮
するようになる温度のことである。
【0020】加熱部2で加熱された木材Wは次いで加圧
部3に搬入され、この木材Wの上に送り出しリール16
から引き出されシート加熱手段20で接着層15cの側
から加熱された熱転写シート15が添装される。そし
て、これらの木材Wと熱転写シート15とは同速度で冷
却部4に向かって搬送されながら、熱転写シート15が
複数の加圧ローラ9により木材Wに圧接されるととも
に、同時に木材W表面から伝わる熱で加熱されて、熱転
写シート15の転写層15bが接着層15cによって木
材W表面に接着される。なお、シート加熱手段20によ
る熱転写シート15の加熱は、例えば冬季などに熱転写
シート15の柔軟性を保つために補助的に行なわれるの
であって、本発明において必須のものではない。
【0021】図5〜図12は、各加圧ローラ9(9a〜
9l)による加圧状態を順を追って示している。図5
は、最も搬送方向上流側(加熱部2に近い側)の第1位
置を示しており、先ず、この位置に配設された加圧ロー
ラ9aで熱転写シート15が木材Wの上部平坦面に圧接
される。次いで、図6に示す第2位置では、加圧ローラ
9b及び9cにより木材Wの上部平坦面両側の隅角部が
加圧される。図7の第3位置では、加圧ローラ9d及び
9eにより前記隅角部に続く断面略L字状の凹部が加圧
され、図8の第4位置では、前記凹部に続くアールの付
いた凸面が加圧ローラ9fで、隅角部が加圧ローラ9g
で、それぞれ加圧される。
【0022】さらに、図9の第5位置では、加圧ローラ
9hにより前記凸面に続く側部平坦面に、加圧ローラ9
iにより前記隅角部に続くアールの付いた凹面に、それ
ぞれ熱転写シート15が圧接される。そして、図10の
第6位置では加圧ローラ9jで前記凹面に続く肩部平坦
面が、図11の第7位置では加圧ローラ9kで前記肩部
平坦面に続く隅角部がそれぞれ加圧され、最後に、最も
冷却部4に近い図12の第8位置で加圧ローラ9lによ
り前記隅角部に続く側部平坦面が加圧される。以上によ
り、木材Wの底面を除く全ての転写対象面に熱転写シー
ト15の転写層15bが接着層15cを介して接着され
たことになる。
【0023】加圧部3からの木材Wは続いて冷却部4に
搬入され、複数対の保形搬送ローラ13a,13bで上
下左右から挟持されて真っ直ぐに保形されつつ搬送され
るとともに、同時に冷却手段14からの冷風で急速に冷
却される。その後、巻き取りリール17の巻き取り力に
より熱転写シート15のベースフィルム15aが木材W
から引き剥がされて巻き取りリール17に巻き取られ、
転写層15bは接着層15cの接着力により木材W表面
に残る。これで熱転写は完了であり、冷却部4から搬出
された木材Wは、図13のように底面を除く全ての面が
ベースフィルム15aから転写された転写層15bで被
覆されている。
【0024】以上のような本実施形態の熱転写方法にあ
っては、加熱手段によって加熱された加熱加圧ローラで
熱転写シートを加熱していた従来方法と異なり、必要に
応じて加熱手段6の能力を増強したり、補助加熱手段7
を増設したりして、木材に対する加熱能力を大きくする
ことが容易にできる。よって、多数の木材を高速度で搬
送しながら連続的に処理した場合にも、転写層15bを
木材表面に充分に接着させることができて、従来方法よ
りも処理効率を高めることも可能となる。
【0025】また、従来方法における加熱加圧ローラと
異なり熱容量の大きさを要求されない加圧ローラには、
直径が小さく、かつ、幅が狭いものを用いることができ
る。したがって、加圧ローラを木材の曲面や凹んだ面に
密着する周面形状に加工することが容易にできるので、
複雑な断面形状を有する木材への熱転写も極めて好適に
実施できる。
【0026】また、小さな加圧ローラを用いることによ
り、熱転写シートの幅方向の中央から両側端部に向かっ
て次第に転写箇所を移動させてゆくという押さえ方が精
度良く行なえるために、複数の転写対象面の全てを覆え
る単一の熱転写シートを木材に添装して、各転写対象面
ごとに加圧ローラで圧接するようにしても、熱転写シー
トに皺が寄りにくい。
【0027】また、加圧ローラ9による加圧後、木材が
高温のうちにベースフィルム15aを引き剥がすと接着
層15cの固化が充分でないために転写層15bが木材
表面から剥がれる虞があり、それを防ぐには木材が冷え
るのを待ってベースフィルム15aを引き剥がさなけれ
ばならないが、この実施形態では加圧後の木材を冷却手
段14で冷却するので、その後直ちにベースフィルム1
5aを引き剥がしても転写層15bが木材表面から剥が
れることはない。したがって、冷却手段による冷却を行
なわない場合に比べて、処理効率を一層高めることが可
能となる。
【0028】さらに、木材は加熱すると反ったり曲がっ
たりする場合があるが、この実施形態では高温の木材が
保形搬送ローラ13a,13bで真っ直ぐに保形されつ
つ冷却手段14からの冷風で急冷されるので、冷却部4
から搬出された木材は真っ直ぐになっていて、その後、
反りや曲がりが生じることはない。
【0029】さらにまた、以上のような加熱と保形冷却
とによれば、木材が元来有していた反りや曲がりもある
程度矯正されて、真っ直ぐな製品が得られるので、反り
や曲がりのために従来なら使用できなかった木材も一部
使用可能となって、原料歩留りが向上するいう効果も奏
される。加えて、冷却部4から搬出された木材は冷えて
いるので、直ちに荷作りして出荷できるという利点も生
じる。
【0030】ところで、本発明方法が前記実施形態に限
定されないことは言うまでもなく、例えば基材は、適度
な耐熱性さえあれば、LVL,MDFといった所謂新建
材(木質基材)や合成樹脂といった木材以外の基材にも
本発明を適用することが可能である。
【0031】また、前記では複数対の保形搬送ローラを
用いたが、冷却時の基材の保形はローラによるものに限
定されず、例えば鋼製の枠で基材を真っ直ぐに保形しつ
つ冷却手段で冷却することも考えられる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る熱転写方法では、基材の少なくとも表面を予め熱
転写シートの転写可能温度以上に加熱し、この基材表面
からの熱により熱転写シートを加熱して転写を行なうの
で、加熱された加熱加圧ローラを介して熱転写シートを
加熱していた従来方法と異なり、必要に応じて基材に対
する加熱能力を大きくすることが容易にできる。したが
って、多数の基材を高速度で搬送しながら連続的に処理
した場合にも、転写層を基材表面に充分に接着させるこ
とができて、従来方法よりも処理効率を高めることが可
能である。また、従来方法における加熱加圧ローラと異
なり熱容量の大きさを要求されない加圧ローラには、直
径が小さく、かつ、幅が狭いものを用いることができる
ので、加圧ローラを基材の曲面や凹んだ面に密着する周
面形状に加工することが容易にできて、複雑な断面形状
の基材にも確実に熱転写を行なうことが可能である。
【0033】また、基材を保形しながら冷却すれば、直
ちにベースフィルムを引き剥がしても転写層が基材表面
から剥がれることがないので、処理効率を一層高めるこ
とが可能になるとともに、基材が木材の場合には、加熱
による木材の反りや曲がりを防止でき、さらに、ある程
度の反りや曲がりを元来有する木材も真っ直ぐに矯正で
きるために、原料歩留りを向上できるという効果も奏さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に用いる熱転写装置の概略構
成図である。
【図2】加圧ローラの支持状態を説明する説明図であ
る。
【図3】保形搬送ローラを示す概略斜視図である。
【図4】熱転写シートの拡大断面図である。
【図5】第1位置での加圧ローラによる加圧状態を説明
する説明図である。
【図6】第2位置での加圧ローラによる加圧状態を説明
する説明図である。
【図7】第3位置での加圧ローラによる加圧状態を説明
する説明図である。
【図8】第4位置での加圧ローラによる加圧状態を説明
する説明図である。
【図9】第5位置での加圧ローラによる加圧状態を説明
する説明図である。
【図10】第6位置での加圧ローラによる加圧状態を説
明する説明図である。
【図11】第7位置での加圧ローラによる加圧状態を説
明する説明図である。
【図12】第8位置での加圧ローラによる加圧状態を説
明する説明図である。
【図13】ベースフィルムを引き剥がした後の木材の断
面図である。
【図14】従来の熱転写方法を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 熱転写装置 6 加熱手段 9,9a〜9l 加圧ローラ 15 熱転写シート 15a ベースフィルム 15b 転写層 15c 接着層 13 保形搬送手段 14 冷却手段 W 木材(基材の一例)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱転写シートのベースフィルム上に設け
    られた転写層を基材表面に熱転写する方法において、 基材の少なくとも表面を予め熱転写シートの転写可能温
    度以上に加熱し、この基材に熱転写シートを添装して加
    圧ローラで基材に圧接し、その後、熱転写シートのベー
    スフィルムを基材から引き剥がすことを特徴とする基材
    表面への熱転写方法。
  2. 【請求項2】 熱転写シートのベースフィルムを基材か
    ら引き剥がす前に、基材を保形しながら冷却手段によっ
    て冷却するようにした請求項1に記載の基材表面への熱
    転写方法。
JP19223897A 1997-07-17 1997-07-17 基材表面への熱転写方法 Pending JPH1134592A (ja)

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