JPH11341854A - 回転駆動装置及び回転駆動方法 - Google Patents

回転駆動装置及び回転駆動方法

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JPH11341854A
JPH11341854A JP10149871A JP14987198A JPH11341854A JP H11341854 A JPH11341854 A JP H11341854A JP 10149871 A JP10149871 A JP 10149871A JP 14987198 A JP14987198 A JP 14987198A JP H11341854 A JPH11341854 A JP H11341854A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転速度変動を軽減し高精度の回転速度を実
現でき、かつ小型、軽量化可能でより安価な回転駆動装
置を提供する。 【解決手段】 駆動パルス数に比例した量の回転駆動を
行う回転駆動源5を摩擦伝動手段7を介して減速回転さ
せて回転体6を回転駆動させるに際して、クロック信号
aを分周器3を介して所定周期の基準パルスbに変換
し、かつ回転体7の回転に応じた検出パルスeをセンサ
8bから得、これらの基準パルスbと検出パルスeとの
位相差を位相差検出手段9で検出し、駆動パルス出力手
段4は、この位相差が零になるように回転駆動源5への
駆動パルスdの周期を増減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機の感光ドラ
ムなどの回転体の回転駆動に用いられ、特に、高回転精
度が要求されるディジタルカラー複写機の感光体ドラム
を回転駆動させる回転駆動装置および回転駆動方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の回転駆動装置においては、従来
のカラー複写機の各色毎の複数の感光体ドラムを電動モ
ータで回転駆動させ、各色毎の感光体ドラム毎に複写画
像に応じたカラー画像を、各色毎の印刷にずれが発生し
ないように精度よく順次重ね印刷を施すようになってい
る。その説明を簡略化するために1つの感光体ドラムを
回転駆動させる場合について、以下、図33を用いて説
明する。
【0003】図33は、従来の回転駆動装置の概略構成
例を示すブロック図である。図33において、この回転
駆動装置100は、回転駆動源である直流電動モータ1
01と、この直流電動モータ101の回転力を、ギヤ機
構を介して複写機の感光ドラムである回転体102の回
転軸103に減速させて伝達する減速ギヤ104と、直
流電動モータ101の回転軸に取り付けられたロータリ
エンコーダ105からの検出パルスに基づいて直流電動
モータ101の回転速度が基準回転速度になるように制
御を行う回転制御装置106とを有している。
【0004】この回転制御装置106は、水晶振動子よ
り構成され所定周波数のクロック信号を出力する発振器
107と、このクロック信号の周波数を基準パルスの周
波数に分周する分周器108と、この分周器108から
の基準パルスとロータリエンコーダ105からの検出パ
ルスとの位相差を検出する位相差検出器109と、発振
器107からのクロック信号に基づいて、分周器108
からの基準パルスとロータリエンコーダ105からの検
出パルスとの周期差を検出する周期差検出器110と、
これらの位相差および周期差に応じた信号に基づいて直
流電動モータ101への回転トルクを可変するトルク可
変手段111とを有している。このとき、基準パルス
は、直流電動モータ101が所定の回転速度で回転して
いるときに、ロータリエンコーダ105から出力される
検出パルスと同期するようになっている。
【0005】この周期差検出器110は、ロータリエン
コーダ105からのパルス列と基準パルス列との両パル
ス列の周期差を、発振器107からのクロック信号によ
って計数することにより検出し、その周期差に応じた信
号をトルク可変手段111に出力するようになってい
る。
【0006】また、このトルク可変手段111は、周期
差検出器110および位相差検出器109からの信号に
基づいて、直流電動モータ101に出力する駆動電流を
増減してその回転トルクを増減するようになっている。
よって、この回転制御装置106は、直流電動モータ1
01に対して基準パルスに同期した回転速度を与え、回
転体102が所定の回転速度で回転するように作動する
ようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のギヤ機構に
よる減速ギヤ104を使用する場合には、ギヤの噛み合
いが断続的に起るために、駆動対象である回転体102
ではギヤの噛み合いに基づく角速度変動が発生する。こ
の回転体102がカラー複写機の感光体ドラムの場合、
この角速度変動は、コピー紙面上におけるにじみおよび
ギヤマーク(上述した角速度変動の影響で生じる縞模
様)の原因になっている。このロータリエンコーダ10
5からの検出パルスを回転制御装置106にフィードバ
ックすることで直流電動モータ101の回転速度の精度
を上げたとしても、減速ギヤ104による角速度変動に
よって回転体102の回転速度の精度はよくならない。
【0008】したがって、駆動対象の回転体102にフ
ライホイールを取り付け、その慣性力によって、回転体
102の回転速度変動を吸収するようにし、これによっ
て、ギヤの噛み合いによる角速度変動の影響を抑制する
ことが実施されていた。ところが、このフライホイール
は、複写機などのシステムの大きさを大型化させたり、
重量を増大させたりする。また、運転開始時など、回転
の加減速時にフライホイールを加減速するためのトルク
が更に必要となって、以下のように対策する必要があっ
た。例えば直流電動モータ101の容量が同じ場合に、
フライホイールが有れば加減速に時間をより長く取る必
要がある。また、例えば加減速時間が同じ場合には、直
流電動モータ101の容量を大型化する必要がある。
【0009】また、回転駆動源としての直流電動モータ
101に代えて、駆動パルスによって一定角度づつ回転
駆動するより安価なステッピングモータを使用する場合
には、加減速時のトルクが、ステッピングモータが脱調
を引き起こすことがないように、時間をかけて制御する
ことが必要である。このとき、例えばシステムのスター
ト/ストップ時に無駄な待ち時間が発生したり、瞬時に
速度を変更したりするような用途には、このステッピン
グモータは使用できなかった。
【0010】さらに、角速度変動を軽減する手段として
上記フライホイールの他に、潤滑油を介した転がり摩擦
伝導のトラクション減速機を使用することも考えられる
が、この場合には、ギヤ減速機などの伝達手段に起因し
た角速度変動は解消されるものの、トラクション減速機
に特有のすべりの問題があり、そのすべりに対する補正
が難しい。つまり、モータ側からはトラクション減速機
で発生したすべり量については全く把握できないのが現
状である。
【0011】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、回転速度変動を軽減し高精度の回転速度を実現で
き、かつ小型、軽量化可能でより安価な回転駆動装置お
よび回転駆動方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の回転駆動装置
は、駆動パルス数に比例した量の回転駆動を行う回転駆
動源と、この回転駆動源の回転を回転体に伝達する摩擦
伝動手段と、周期的な基準パルス列を出力する基準パル
ス出力手段と、回転体の回転に応じた検出パルスを出力
する回転検出手段と、この回転検出手段から出力される
検出パルスと基準パルスとの位相差を検出する位相差検
出手段と、この位相差検出手段で検出した位相差が零に
なるように回転駆動源への駆動パルスを増減する駆動パ
ルス出力手段とを有したことを特徴とするものである。
また、本発明の回転駆動方法は、駆動パルス数に比例し
た量の回転駆動を行う回転駆動源を摩擦伝動手段を介し
て減速回転させて回転体を回転駆動させる回転駆動方法
であって、クロックを所定周期の基準パルス列に変換
し、かつ回転体の回転に応じた検出パルスを得、これら
の基準パルスと検出パルスとの位相差を検出して、この
位相差が零になるように回転駆動源への駆動パルスを増
減することを特徴とするものである。
【0013】これにより、装置を大型で重量化する要因
の回転速度変動吸収用のフライホイールを用いる代りに
摩擦伝動手段を用いることで、ギア機構による回転速度
変動が抑制可能であり、装置の小型化、軽量化が図られ
る。また、回転体の回転に応じた検出パルスと基準パル
スとの位相差が零になるように回転駆動源の制御が為さ
れるので、回転駆動源として駆動パルス数に比例した量
の回転駆動が為される安価なステッピングモータを脱調
なく用いることが可能となって、より安価な回転駆動装
置となる。さらに、回転駆動源から摩擦伝動手段を介し
て回転体に回転力を伝えるときにすべりが生じたとして
も、回転体の回転に応じた検出パルスと基準パルスとの
位相差が零になるように回転駆動源への駆動パルスの周
期を増減するようにしたので、回転体は摩擦伝動手段の
すべり分が補正されて高精度の回転となり、回転速度変
動が抑制可能となる。
【0014】また、本発明の回転駆動装置において、回
転検出手段から出力される検出パルスと基準パルスとの
周期差を検出する周期差検出手段を有し、駆動パルス出
力手段は、周期差検出手段で検出した周期差が零になる
ように回転駆動源への駆動パルスを増減するようにした
ことを特徴とするものである。
【0015】この構成により、回転駆動源から摩擦伝動
手段を介して回転体に回転力を伝えるときにすべりが生
じたとしても、回転体の回転に応じた検出パルスと基準
パルスとの位相差に加えて、基準周期との周期差も零に
なるように回転駆動源への駆動パルスの周期を増減する
ようにすれば、回転体は摩擦伝動手段のすべり分がより
正確に補正されてより高精度の回転となり、回転速度変
動が抑制可能となる。
【0016】さらに、本発明の回転駆動装置における回
転検出手段は、回転体と共回りする円形のパルス板の対
向する位置に設けられた2つのセンサから検出パルスが
出力され、周期差検出手段および位相差検出手段の少な
くともいずれかが、2つのセンサからの各検出パルスを
用いてそれぞれ平均化された周期差および/または位相
差に応じた信号を出力する構成としたことを特徴とする
ものである。より具体的には、本発明の回転駆動装置に
おける周期差検出手段は、2つのセンサの一方から出力
される検出パルスの基準パルスの周期に対する周期差を
検出し、位相差検出手段は、2つのセンサから出力され
る各検出パルスを用いて平均化された位相差に応じた信
号を出力する構成としたことを特徴とするものである。
【0017】この構成により、2つのセンサから出力さ
れる各検出パルスを用いて平均化された位相差または/
および周期差が零になるように回転駆動源への駆動パル
スの周期を増減するので、回転体の軸心の偏心による検
出パルスの誤差が相殺されて、摩擦伝動手段のすべり分
がより正確に補正され更に高精度な回転体の回転制御が
可能となり、回転速度変動が抑制可能となる。
【0018】さらに、本発明の回転駆動装置における駆
動パルス出力手段は、定周期の基準駆動パルスに相当す
る基準駆動信号を発生する基準駆動信号生成手段と、周
期差検出手段および/または前記位相差検出手段で検出
した周期差および/または位相差に応じた補正信号を出
力する補正信号生成手段と、基準駆動信号に補正信号を
合成する合成手段と、この合成手段からの出力に応じて
駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段とを有するこ
とを特徴とするものである。また、より具体的には、本
発明の回転駆動装置において、アナログ構成の場合、合
成手段で例えば基準駆動信号に補正信号を加算したり、
合成手段で例えば基準駆動信号に補正係数を乗算したり
し、その出力レベルをレベルに応じた周波数信号に変換
するパルス変換手段を有し、基準駆動信号生成手段は基
準駆動信号としてレベル信号を出力するように構成さ
れ、補正信号生成手段は、位相差および/または周期差
に応じたレベルの補正信号を出力する。また、デジタル
構成の場合、基準駆動信号生成手段は基準駆動パルスを
生成するものであり、補正信号生成手段は、位相差およ
び/または周期差に応じた周波数の補正パルスを生成す
る。
【0019】この構成により、周期差および/または位
相差に応じた補正信号を基準駆動信号に合成して駆動パ
ルスを得るだけのより簡単な構成で、高精度な回転体の
回転制御が可能となる。また、アナログ構成の場合、デ
ジタル構成のように整数比で処理されることに起因した
桁落ちはなく、補正ゲインなど微調整が可能である。ま
た、デジタル構成の場合、その回路構成を1チップ化す
ることができて省スペースで低コストである。
【0020】さらに、本発明の回転駆動装置において、
位相差検出手段および/または周期差検出手段の少なく
とも一方は、検出パルスと基準パルスとから周期差およ
び/または位相差に応じた信号を出力するPLL回路で
構成され、補正信号生成手段は、PLL回路の出力信号
を積算して補正信号を生成することを特徴とするもので
ある。
【0021】この構成により、より簡単なPLL回路構
成でより正確な補正信号が得られる。
【0022】さらに、本発明の回転駆動装置において、
少なくとも補正信号生成手段の後段に補正信号を所定レ
ベル以下に制限するリミッタ手段を有する。
【0023】この構成により、リミッタ手段で補正信号
を所定値以下に制限するようにすれば、回転駆動源によ
る回転体の回転起動または停止時や、回転速度の増減時
に回転駆動源が脱調して制御不能になることが防止され
得る。これによって、回転駆動源として安価なステッピ
ングモータを用いることが可能となる。
【0024】さらに、好ましくは、本発明の回転駆動装
置における基準駆動信号生成手段は、駆動開始、停止お
よび変速時に過渡的な駆動を行わせる立ち上げ/立ち下
げ手段を有している。
【0025】この構成により、回転駆動源による回転体
の回転起動または停止時や、回転速度の増減時に、回転
駆動源が脱調しないように立上り信号を形成するので、
回転駆動源が脱調して制御不能になることが防止され得
る。これによって、回転駆動源として安価なステッピン
グモータを用いることが可能となる。
【0026】さらに、好ましくは、本発明の回転駆動装
置における回転駆動源は、ステッピングモータである。
【0027】この構成により、回転駆動源をステッピン
グモータとすれば、より容易に周波数による制御が為さ
れると共に、より安価に構成可能となる。
【0028】さらに、好ましくは、本発明の回転駆動装
置における摩擦伝動手段は、トラクション減速機であ
る。
【0029】この構成により、摩擦伝動手段をトラック
ション減速機とすれば、より簡単な構成で回転駆動源か
ら回転体に減速した回転力がより正確かつ容易に伝達可
能である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る回転駆動装置
の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明
は以下に示す各実施形態に限定されるものではない。
【0031】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係る回転駆動装置の構成を示すブロック図である。
図1において、この回転駆動装置1は、所定周波数のク
ロック信号aを出力する水晶振動子を備えた発振器2
と、この発振器2からクロック信号aを基準パルスbに
分周する分周器3と、このクロック信号aに基づいて定
周期の基準駆動パルスに相当する基準駆動信号に応じた
駆動パルスdを出力する駆動パルス出力手段4と、この
駆動パルスdに基づいて回転駆動を行う回転駆動源5
と、この回転駆動源5の回転を、例えばカラー複写機の
感光ドラムなどの回転体6に伝達する摩擦伝動手段7と
を有している。また、回転駆動装置1は、回転体6の回
転に応じた検出パルスeを出力する回転検出手段8と、
この回転検出手段8から出力される検出パルスeと基準
パルスbの位相差を検出し、この位相差に応じた信号f
を出力する位相差検出手段9と、この位相差に応じた信
号fに基づいてその位相差が零になるように回転駆動源
5への駆動パルスdを増減する駆動パルス出力手段4と
を有している。
【0032】これらの発振器2および分周器3により基
準パルス出力手段10が構成されており、周期的な基準
パルス列を出力するようになっている。この基準パルス
列は、後述するステピングモータ11が所定の回転速度
で回転しているときに、回転検出手段8からの検出パル
スeと同期させるべく、例えば1/4096の分周比率
でクロック信号aを分周器3で分周するように構成して
いる。
【0033】また、回転駆動源5はステピングモータユ
ニットであり、駆動パルス出力手段4からの駆動パルス
dに基づいてステピングモータ駆動用のドライバ装置1
2と、このドライバ装置12からの回転制御パルスのパ
ルス数に比例した量の回転駆動を行うステピングモータ
11とで構成されている。
【0034】さらに、摩擦伝動手段7は、図2〜図4に
示すように、トラクション減速機7aで構成されてお
り、ステピングモータ11のモータ軸11aによる回転
力をトラクション減速機7aを介してその出力軸7bと
同心に取り付けられた回転体6の回転軸6aに所定の割
合で減速させて伝達するようになっている。このトラク
ション減速機7aには、ステピングモータ11のモータ
軸11aを太陽ローラとしてこれを3方から挾み込んで
回転する3つの遊星ローラ7cを有している。また、3
つの遊星ローラ7cはそれらの外周側が固定弾性リング
部材7dの内周面で規制されている。さらに、固定弾性
リング部材7dの回転中心位置には出力軸7bが回転可
能に支承されており、モータ軸11aの軸心と出力軸7
bの軸心とは一致するようになっている。よって、トラ
クション減速機7aは、太陽ローラであるモータ軸11
aが回転すると、モータ軸11aと固定弾性リング部材
7dに挾まれた3つの遊星ローラ7cを摩擦伝動で回転
させて出力軸7bから回転体6の回転軸6aを減速回転
させるようになっている。
【0035】さらに、回転検出手段8は、図5に示すよ
うに、回転体6の回転軸6aと回転中心が同心に共回り
する円形のパルス板(センサホイールSW)8aと、こ
のパルス板8aの外周縁を挾むように取り付けられたセ
ンサ8bとを有するロータリエンコーダで構成されてい
る。このパルス板8aにはその周方向に沿って多数のス
リット8cが、所定のピッチpを保って形成されてい
る。また、センサ8bは投光器と受光器などで構成され
る光検出器であり、回転体6の回転軸6aと共にパルス
板8aが回転時に、これらのスリット8cの列を挟む位
置に設けられた光源からの、スリット8cの列で断続さ
れた光を受光した時に検出パルスeを出力するようにな
っている。
【0036】さらに、位相差検出手段9は検出パルスe
と基準パルスbとの位相差を検出し、その位相差に応じ
た信号を駆動パルス出力手段4に与えるようになってい
る。このような位相差検出手段9の動作を図6のタイミ
ングチャートに示している。図6に示すように、位相差
検出手段9は、分周器3から与えられた基準パルスbの
立ち上がり時点と、センサ8bが出力した検出パルスe
の立ち上がり時点とを比較することで位相差を検出し、
基準パルスbよりも検出パルスeが、立ち上がり時点で
位相に進みがあるときは、駆動パルス出力手段4にステ
ピングモータ11の回転速度を減速させるための、その
位相進み(位相差)に応じた信号(減速指令)を与える
ようになっている。また、基準パルスbよりも検出パル
スeが、立ち上がり時点で位相に遅れがあるときは、駆
動パルス出力手段4にステピングモータ11の回転速度
を増速させるための、その位相遅れ(位相差)に応じた
信号(増速指令)を与えるようになっている。
【0037】このように、位相差検出手段9は、検出パ
ルスeと基準パルスbとから位相差に応じた信号を出力
するPLL回路で構成されている。
【0038】さらに、駆動パルス出力手段4は、図7に
示すように、クロック信号aをレベル信号に変換するレ
ベル信号変換(F/V)手段4aと、このレベル信号変
換(F/V)手段4aからのレベル信号の電圧レベルを
滑らかに上げるモータ脱調防止用の立ち上がり駆動波形
(例えばランプ状に電圧レベルが立ち上がり、時間に対
して波形が台形状をしている)を出力するアナログフィ
ルタ回路である台形波回路4bとを有している。これら
のレベル信号変換(F/V)手段4aおよび台形波回路
4bにより基準駆動信号生成手段が構成されており、定
周期の基準駆動パルスに相当する基準駆動信号c1を発
生するようになっている。また、この台形波回路4b
は、駆動開始時、停止時および速度変更時に過渡的な起
動を行わせる立ち上げ手段を構成している。
【0039】また、駆動パルス出力手段4は、図7に示
すように、位相差検出手段9からの入力信号(位相差に
応じた信号)に応じたレベル信号を出力するチャージポ
ンプ回路4cと、このレベル信号を入力して補正信号c
2を出力するローパスフィルタ(LPF)4dと、この
補正信号c2をステピングモータ12が脱調しない程度
の所定値以下に制限するリミッタ手段4eと、このリミ
ッタ手段4eからの補正信号c2に基準駆動信号c1を
合成する合成手段としての加算器4fと、この加算器4
fからのレベル信号をそれに応じた周波数信号に変換し
て駆動パルスdとして出力する駆動パルス生成手段(本
実施形態1ではパルス変換手段V/F)4gとを有して
いる。これらのチャージポンプ回路4cおよびローパス
フィルタ(LPF)4dにより補正信号生成手段が構成
されており、上記PLL回路の出力信号、つまり、位相
差検出手段9の出力信号を積算して補正信号c2を出力
するようになっている。なお、この加算器4fは、基準
駆動信号c1に補正信号c2を付加するように構成した
が、加算器4fに代えて例えば基準駆動信号c1に補正
係数である補正信号c2を乗算する乗算手段としてもよ
い。これらの乗算手段や加算器4fを合成手段とする。
【0040】このチャージポンプ回路4cは、図8に示
すように、非反転入力端子に2.5Vの電圧が印加され
たオペアンプAP、このオペアンプAPに負帰還をかけ
るコンデンサCおよび反転入力端子に接続された抵抗R
により構成される積分回路と、その入力電圧を入力信号
(増速指令または減速指令)に応じて5Vまたは0V
(接地電圧)に切り換えるスイッチ回路とで構成されて
いる。なお、図8に示すようなチャージポンプ回路4c
は、入力信号(増速指令または減速指令)によってスイ
ッチ回路を導通させる時間を変えることにより、それぞ
れからの入力信号に応じた出力をできるようにしてもよ
い。さらに、チャージポンプ回路4cにローパスフィル
タ4dを兼ねさせて、次段のローパスフィルタ4dを省
略するようにしてもよい。
【0041】以上のように、装置を大型で重量化する要
因の回転速度変動吸収用のフライホイールを用いる代り
に摩擦伝動手段7を用いることで、ギア機構による回転
速度変動が抑制可能であり、装置の小型化、軽量化を図
ることができる。この摩擦伝動手段7がトラックション
減速機7aであるため、より簡単な構成で回転駆動源5
から回転体6に減速した回転力をより正確かつ容易に伝
達させることができる。また、回転駆動源5として駆動
パルス数に比例した量の回転駆動が為される比較的安価
なステッピングモータ11を用いているため、より安価
な回転駆動装置1とすることができる。さらに、回転駆
動源5から摩擦伝動手段7を介して回転体6に回転力を
伝えるときにすべりが生じたとしても、回転体6の回転
に応じた検出パルスeと基準パルスbとの位相差が零に
なるように回転駆動源5への駆動パルスdを増減するよ
うにしたため、回転体6は摩擦伝動手段7のすべり分を
補正して高精度の回転とすることができる。
【0042】また、回転駆動源5による回転体6の回転
起動または停止時や、回転速度の増減時に、回転駆動源
5が脱調しないように、アナログフィルタによる台形波
回路4bによって立上り信号を形成したり、また、リミ
ッタ手段4eで補正信号c2を所定値以下に制限するよ
うにした上で駆動パルスdを出力しているため、回転駆
動源5として周波数制御が容易で安価なステッピングモ
ータ11を用いても、回転体6の回転起動または停止時
や、回転速度の増減時にステッピングモータ11が脱調
して制御不能になることがない。さらに、摩擦伝動手段
7をトラックション減速機7aとすれば、より簡単な構
成で回転駆動源5から回転体6に減速した回転力がより
正確かつ容易に伝達することができる。
【0043】(実施形態2)上記実施形態1では、位相
差検出手段9で回転検出手段8から出力される検出パル
スeと基準パルスbの位相差を検出し、この位相差が零
になるように回転駆動源5への駆動パルスdを増減する
ように構成したが、本実施形態2では、この位相差検出
手段9に加えて図9に示すように回転駆動装置20に周
期差検出手段21を設けている。この周期差検出手段2
1で回転検出手段8から出力される検出パルスeと基準
パルスbとの周期差を検出し、さらに周期差検出手段2
1で検出した周期差および、位相差検出手段9で検出し
た位相差が共に零になるように、駆動パルス出力手段2
2から回転駆動源5への駆動パルスdを増減するように
構成した場合である。図9では、図1と同様の作用効果
を奏する部材には同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0044】この周期差検出手段21は、センサ8bか
らの検出パルス列と基準パルス列との両パルス列の周期
差をクロック信号aで計数することにより検出し、その
周期差に応じた入力信号(増速指令または減速指令)を
駆動パルス出力手段22のチャージポンプ回路22cに
与えるようになっている。この駆動パルス出力手段22
の基本構成は図7の駆動パルス出力手段4の基本構成と
略同様であるが、駆動パルス出力手段22のチャージポ
ンプ回路22cには位相差に応じた入力信号だけではな
く周期差に応じた入力信号も入力され、これらの入力信
号に応じたレベル信号を出力するようになっている点が
異なっている。
【0045】図10は、図9の周期差検出手段21の構
成例を示すブロック図である。図10において、この回
転駆動周期差検出手段21は、発振器2からのクロック
信号aがカウンタ23、ダウンカウンタ24およびフリ
ップフロツプ回路25に与えられている。このカウンタ
23のリセット端子RESには、立ち上がり回路26に
より検出された、センサ8bからの検出パルスeの立ち
上がり信号が、遅延回路27を介して与えられている。
また、このカウンタ23のクロック計数値は、レジスタ
28に与えられ、このレジスタ28のラッチ信号とし
て、立ち上がり回路26から立ち上がり信号が与えられ
ている。さらに、このレジスタ27がラッチした計数値
は演算器29に与えられる。この演算器29は、基準パ
ルス1周期分のクロック数4096(=分周器3の分周
比)から、レジスタ28がラッチした計数値を差し引く
演算を行う。
【0046】一方、分周器3からの基準パルスbが、2
分周器30により2分周され、立ち上がり回路31と立
ち下がり回路32とに与えられている。この立ち上がり
回路31が出力する立ち上がり信号は、ダウンカウンタ
24のプリセット端子PREとフリップフロツプ回路2
5のセット端子Sと、ラッチ信号としてラッチ回路33
に与えられている。
【0047】また、演算器29の演算結果は、ダウンカ
ウンタ24に与えられ、ダウンカウンタ24が0を計数
した時の0信号が、フリップフロツプ回路25のリセッ
ト端子Rに与えられている。このフリップフロツプ回路
25のQ端子からの出力信号は、ダウンカウンタ24の
カウントイネーブル端子CEと、ANDゲート34,3
5それぞれの一方の入力端子に与えられている。この演
算器29の演算結果の正/負を示す信号がラッチ回路3
3に与えられており、ラッチ回路33の出力は、AND
ゲート35の他方の入力端子と、インバータ36を介し
てANDゲート34の他方の入力端子に与えられてい
る。このANDゲート34からは、駆動パルス出力手段
22のチャージポンプ回路22cにモータ回転速度を増
速させるための信号(増速指令)が出力され、また、A
NDゲート35からも、駆動パルス出力手段22のチャ
ージポンプ回路22cにモータ回転速度を減速させるた
めの信号(減速指令)が出力されるようになっている。
【0048】上記構成により、以下にその動作を、図1
1のタイミングチャートを参照して説明する。まず、カ
ウンタ23は、検出パルスeの立ち上がりによりリセッ
トされクロック信号aの計数を開始する。この計数値
は、次の検出パルスeの立ち上がりエッジによりレジス
タ28にラッチされて演算器29に与えられる。この演
算器29では、基準パルス1周期分のクロック数409
6から、レジスタ28がラッチした計数値を差し引き、
その演算結果の正/負を示す信号をラッチ回路33に与
え、演算結果の絶対値をダウンカウンタ24に与える。
【0049】一方、基準パルスbが2分周器30により
2分周された2分周パルスgの立ち上がりエッジによ
り、ダウンカウンタ24がプリセットされ、フリップフ
ロツプ回路25がセットされてラッチ回路33がラッチ
される。
【0050】このラッチ回路33がラッチされると、そ
の時点で入力されていた正/負を示す信号を出力し続け
る。つまり、ラッチ回路33は、検出パルスeの1周期
が基準パルスbの1周期より短いときは正を示す信号を
出力し続け、また、検出パルスeの1周期が基準パルス
bの1周期より長いときには、負を示す信号を出力し続
ける。
【0051】また、フリップフロツプ回路25がセット
されると、ダウンカウンタ24にカウントイネーブル信
号を出力し続ける。
【0052】さらに、ダウンカウンタ24は、上述した
演算結果の絶対値をプリセットし、カウントイネーブル
信号が与えられている間、プリセットした値からカウン
トダウンする。そのカウントダウン値が0に達すると、
フリップフロップ回路25がリセットされ、カウントイ
ネーブル信号が出力されなくなる。つまり、ダウンカウ
ンタ24がカウントダウンしている間、カウントイネー
ブル信号は出力されることになる。
【0053】このラッチ回路33が出力し続ける正/負
を示す信号は、ANDゲート34,35に対して互いに
反転して与えられ、何れかオンである方が、上述したカ
ウントイネーブル信号を出力する。
【0054】これにより、ANDゲート34は、正/負
を示す信号が負のときに、チャージポンプ回路22cに
モータ回転速度を増速させるための信号(増速指令)を
出力する。また、ANDゲート35は、正/負を示す信
号が正のときに、チャージポンプ回路22cにモータ回
転速度を減速させるための信号(減速指令)を出力す
る。
【0055】さらに、この周期差検出手段21は、上述
した動作と同様の動作が、基準パルスbが2分周された
パルスの1周期毎に行われる。
【0056】以上のように、クロック信号aを所定周期
の基準パルスbに変換し、かつ回転体6の回転に応じた
検出パルスeを得、これらの基準パルスbと検出パルス
eとの位相差を位相差検出手段9で検出すると共に、検
出パルスeと基準パルスb(または基準周期)との周期
差を周期差検出手段21で検出し、これらの位相差およ
び周期差が共に零になるように回転駆動源5への駆動パ
ルスdを増減する。これによって、回転駆動源5から摩
擦伝動手段7を介して回転体6に回転力を伝えるときに
すべりが生じたとしても、回転体6の回転に応じた検出
パルスeと基準パルスbとの位相差および、基準周期と
の周期差が零になるように回転駆動源5への駆動パルス
dを増減するようにしたため、回転体6は摩擦伝動手段
7のすべり分が補正されて、より高精度の回転とするこ
とができる。
【0057】なお、本実施形態2では、位相差検出手段
9および周期差検出手段21を設け、回転検出手段8の
1つのセンサ8bから出力される検出パルスeを用いて
基準パルスbとの位相差および周期差を検出し、その位
相差および周期差が零になるように回転駆動源5への駆
動パルスdを増減する構成としたが、これに限らず、周
期差検出手段21だけを設け、回転検出手段8の1つの
センサ8bから出力される検出パルスeを用いて基準パ
ルスbとの周期差だけを検出し、その周期差が零になる
ように回転駆動源5への駆動パルスdを増減する構成と
してもよい。
【0058】また、上記実施形態1,2においては、検
出パルスeと基準パルスbとの位相差および/または基
準周期との周期差が零になるように回転駆動源5への駆
動パルスdを増減するようにしたが、検出パルスeと基
準パルスbとの位相差および/または基準周期との周期
差が零になるように回転駆動源5への駆動パルスdの周
期を増減するようにしてもよい。ここで、駆動パルスd
を増減するとは、単位時間当たりのパルス数の増減であ
って、単位時間において、所定周期の駆動パルスをそれ
よりも長いかまたは短い周期の駆動パルスとする場合
や、所定周期の駆動パルスの間に新たに駆動パルスを挿
入する場合などを含んでいる。
【0059】(実施形態3)上記実施形態1,2では、
回転検出手段8の1つのセンサ8bから出力される検出
パルスeを用いて基準パルスbとの位相差または、その
位相差および周期差を検出し、その位相差または、その
位相差および周期差が零になるように回転駆動源5への
駆動パルスdを増減する構成としたが、本実施形態3で
は、2つのセンサから出力される各検出パルスe1,e2
を用いて各検出パルスe1,e2の位相の平均位置(平均
立ち上がりエッジまたは平均立ち下がりエッジ)と基準
パルスbとの位相差が零になるように回転駆動源5への
駆動パルスdの周期を増減する場合である。
【0060】図12は、本発明の実施形態3に係る回転
駆動装置の構成を示すブロック図であり、図1および図
9と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付し
てその説明を省略する。図12において、この回転駆動
装置40は、回転体6と共回りする円形のパルス板8a
の対向する位置に2つのセンサ8b1,8b2が設けら
れ、2つのセンサ8b1,8b2から回転体6の回転に応
じた検出パルスe1,e2を出力するロータリエンコーダ
などの回転検出手段41と、センサ8b1から出力され
る検出パルスe1の、基準周期に対する周期差を検出す
る周期差検出手段22と、2つのセンサ8b1,8b2
ら出力される各検出パルスe1,e2の位相の平均位置
(平均立ち上がりエッジまたは平均立ち下がりエッジ)
と基準パルスbの位相との位相差を検出する位相差検出
手段42と、この周期差検出手段22で検出した周期差
および、位相差検出手段42で検出した位相差が共に零
になるように回転駆動源5への駆動パルスdの周期を増
減する駆動パルス出力手段22とを有している。
【0061】この回転検出手段41に2つのセンサ8b
1,8b2を設けたのは、回転体6のの回転軸6aの軸心
に偏心があった場合には、その軸心の偏心による検出パ
ルスeに誤差が生じるが、その検出パルスeの誤差を補
正するためである。このことについて以下に詳細に説明
する。
【0062】図13に示すように、回転体6の回転軸6
aの中心よりもパルス板8aの中心が例えば上側に扁心
している場合、このパルス板8aの上側の角度0〜18
0度の間は、センサ8b1は真の角速度を示すパルス数
より多いパルス数を検出し、検出角速度が真の角速度よ
り大きくなる。次の下側の角度180〜360度の間
は、センサ8b1は真の角速度を示すパルス数より少な
いパルス数を検出し、検出角速度が真の角速度より小さ
くなることが分かる。その積算値は、図14に示すよう
に、縦軸に積算パルス数(積算値)、横軸に回転体6の
回転軸6aの回転角度を取ると、センサ8b1からの検
出パルスe1において回転角度が上記0〜180度の間
は真の積算値を上回り、回転角度が上記180〜360
度の間は真の積算値を下回り、また、センサ8b2から
の検出パルスe2においてはセンサ8b1の場合とは逆に
なる。
【0063】このように、センサ8blの検出パルスe1
の積算値が真の積算値を上(下)回る値と、センサ8b
2の検出パルスe2の積算値が真の積算値を下(上)回る
値とは、それらの位置に対称性があって略等しい。した
がって、真の積算値は、センサ8blの積算値とセンサ
8b2の積算値との略中間値(平均値)である。よっ
て、センサ8blの検出パルスe1の計数値とセンサ8b
2の検出パルスe2の計数値を平均することにより、回転
体6の回転軸6aとパルス板8aとの軸心の偏心の影響
(検出パルスeの単位時間当たりのパルス数が異なるこ
と)を打ち消して、略真の回転体6の回転速度を各検出
パルスe1,e2から得ることができる。これら2つのセ
ンサ8bl,8b2が出力した検出パルスe1,e2は、位
相差検出手段42に与えられる。
【0064】図15は、図12の位相差検出手段42の
構成例を示したブロック図である。図15において、位
相差検出手段42の信号入出力の関係は、発振器2から
のクロック信号aがカウンタ(計時手段)43に与えら
れ、分周回路3からの基準パルスbがステートマシン4
4に与えられるようになっている。また、このステート
マシン44には、センサ8bl,8b2からの各検出パル
スe1,e2が与えられ、ステートマシン44からカウン
タ43には、カウントイネーブル信号(CE)、リセッ
ト信号(res)およびカウントアップ/カウントダウ
ンの指示信号(U/D)が与えられるようになってい
る。さらに、カウンタ43からステートマシン44に
は、カウントダウン時の0通知信号が与えられるように
なっている。さらに、このステートマシン44からは、
駆動パルス出力手段22に対して、各検出パルスe1
2の平均位相と基準パルスbの位相との位相差に応じ
て、モータ回転速度を増速させるための信号(増速指
令)と、モータ回転速度を減速させるための信号(減速
指令)とが出力されるようになっている。
【0065】このような位相差検出手段42の動作を、
以下に、図16〜図19のタイミングチャートに基づい
て詳細に説明する。
【0066】図16は、一方の検出パルスe1が最初に
入力し、次に他方の検出パルスe2が入力した状態を図
15のステートマシン44が検出したときの動作を示す
タイミングチャートである。
【0067】図16に示すように、センサ8b1,8b2
からの各検出パルスe1,e2の何れか一方(本実施形態
3ではセンサ8b1からの検出パルスe1)が最初に入力
し、さらに、センサ8b2からの検出パルスe2が入力
し、その後、基準パルスbが入力した場合、両検出パル
スe1,e2の立ち上がりエッジの中間時点がシミュレー
トされる真の立ち上がりエッジであるから、図16の減
速指令Lに示すように、ステートマシン44は、その中
間時点からモータ回転速度を減速すべき信号を出力すべ
きである。ところが、センサ8b1からの検出パルスe1
が入力した時点では、次にセンサ8b2からの検出パル
スe2および基準パルスbの何れが先に入力するかは不
明であるので図16の減速指令Lは出力できない。
【0068】したがって、ステートマシン44は、セン
サ8b1,8b2からの各検出パルスe1,e2の何れか一
方(本実施形態3ではセンサ8b1からの検出パルス
1)が最初に入力したとき、カウンタ43にカウント
アップ信号とカウントイネーブル信号とを与え、カウン
タ43は、図16のC1に示すようにカウントアップを
開始する。
【0069】さらに、センサ8b2からの検出パルスe2
が入力したとき、ステートマシン44は、カウンタ43
にカウントアップ信号とカウントイネーブル信号とを与
えることを停止する。このとき、ステートマシン44は
駆動パルス出力手段22に対して、モータ回転速度を減
速させるためのフルレベル(2倍)のレベル信号を出力
する。
【0070】さらに、基準パルスbが入力したとき、ス
テートマシン44は、モータ回転速度を低減すべきフル
レベルのレベル信号の出力を停止する。このとき、ステ
ートマシン44は、カウンタ43にカウントダウン信号
とカウントイネーブル信号とを与え、カウンタ43は、
図16のC2に示すようにカウントダウンを開始し、そ
のカウントダウンを0に達するまで行う。このとき、ス
テートマシン44は駆動パルス出力手段22に対して、
減速指令Lと等価の指令L2のような、モータ回転速度
を減速させるための半分のレベル信号E2の出力を開始
する。
【0071】というのは、検出パルスe1の立ち上がり
エッジから検出パルスe2の立ち上がりエッジまでの斜
線で示す半分のレベル信号E1は、両検出パルスe1
2の立ち上がりエッジの中間時点が立ち上がりエッジ
となって検出パルスe2の立ち上がりエッジまでのフル
レベルの真のレベル信号と等価となっている。このと
き、図16に斜線で示す半分のレベル信号E1は、フル
レベルの真のレベル信号に比べて2倍の出力時間を有し
ていることになるが、半分のレベル信号E2は半分のレ
ベル信号E1と等価の補正をカウンタを用いて時間をず
らして出力することになっている。つまり、図16の等
価の指令L2を出力する場合には、基準パルスbが入力
したときに、ステートマシン44はカウンタ43にカウ
ントダウン信号とカウントイネーブル信号とを与え、カ
ウンタ43は、図16のC2に示すようにカウントダウ
ンを開始する。このとき、ステートマシン44は、検出
パルスe2の立ち上がりエッジで出力を開始したモータ
回転速度を低減すべきフルレベルのレベル信号の出力
を、モータ回転速度を減速させるための半分のレベルの
レベル信号E2の出力に変更し、そのカウントダウンが
0に達するまで、駆動パルス出力手段22に対して、そ
の半分のレベル信号E2の出力を行う。
【0072】なお、本実施形態3では、図16の減速指
令Lの代りにそれと上記等価の指令L2を出力するよう
にしたが、モータ回転速度を低減すべき信号(減速指令
L)として、図16に示すような減速指令Lと等価の指
令L3であってもよい。
【0073】また、図16の等価の指令L3を出力する
場合、ステートマシン44は、検出パルスe2の立ち上
がりエッジで出力を開始したモータ回転速度を低減すべ
きフルレベルのレベル信号の出力を、基準パルスbの入
力時点で停止または変更せずに、カウンタ43が、図1
6のC1に示すようにカウントアップした時間の半分の
時間だけそのまま継続した後にその出力を停止させる。
【0074】図17は、基準パルスbが最初に入力した
状態を図15のステートマシン44が検出したときの動
作を示すタイミングチャートである。
【0075】図17に示すように、ステートマシン44
は、両検出パルスe1,e2よりも先に基準パルスbが入
力した場合には、モータ回転速度を増加すべき信号(増
速指令H)を、駆動パルス出力手段22に対して出力す
る。
【0076】このとき、両検出パルスe1,e2のエッジ
の中間時点がシミュレートされる真のエッジであるた
め、基準パルスbの立ち上がりエッジからその中間時点
まで、モータ回転速度を増加すべき信号(増速指令H)
を出力すべきであるが、センサ8b2からの検出パルス
2が入力するまで、その中間時点は確定できないた
め、増速指令Hを出力することはできない。
【0077】そこで、モータ回転速度を増加すべき信号
(増速指令H)と等価(モータ回転速度に及ぼす影響は
略同じである)の、増速指令Hに比べて半分のレベル
で、検出パルスe1の立ち上がりエッジから両検出パル
スe1,e2の立ち上がりエッジの中間時点までの時間に
比べて2倍の時間出力するレベル信号E3を出力するこ
とになる。基準パルスbの立ち上がりエッジからセンサ
8b2からの検出パルスe2の立ち上がりエッジが入力さ
れるまで、増速指令Hと等価の指令H1を出力させる。
このように、図16に斜線で示す半分のレベル信号E3
は、フルレベルの真のレベル信号に比べて2倍の出力時
間を有している。
【0078】したがって、ステートマシン44は、基準
パルスbが入力したとき、モータ回転速度を増加すべき
信号の増速指令Hと等価の指令H1のフルのレベル信号
を出力し、一方の検出パルスe1が入力したときに、そ
の等価の指令H1のフルのレベルのレベル信号から半分
のレベル信号E3に変更し、さらに、他方の検出パルス
2が入力したときに、その半分のレベル信号E3の出
力を停止する。
【0079】図18および図19は、検出パルスe1
2の一方が最初に入力し、次に基準パルスbが入力し
た状態をステートマシン44が検出したときの動作を示
すタイミングチャートである。
【0080】まず、ステートマシン44は、検出パルス
1,e2の一方(本実施形態3ではセンサ8b1からの
検出パルスe1)の立ち上がりエッジが最初に入力した
とき、カウンタ43にカウントアップ信号とカウントイ
ネーブル信号とを与え、カウンタ43はカウントアップ
を開始する。
【0081】次に、基準パルスbの立ち上がりエッジが
入力したとき、ステートマシン44は、カウンタ43に
カウントダウン信号とカウントイネーブル信号とを与
え、カウンタ43はカウントダウンを開始する。
【0082】さらに、ステートマシン44は、次にセン
サ8b2からの検出パルスe2の立ち上がりエッジが入力
したとき、カウンタ43がカウントダウンを終了してい
ない場合(図18)は、モータ回転速度を低減すべき半
分のレベル信号の出力を開始する。ステートマシン44
は、カウンタ43がカウントダウンして0に達するま
で、モータ回転速度を低減すべき半分のレベル信号を出
力する。
【0083】この場合、出力したい減速指令として、シ
ミュレートされる真のエッジである、両検出パルス
1,e2の立ち上がりエッジの中間時点から基準パルス
bの立ち上がりエッジが入力するまで、モータ回転速度
を低減すべき信号(出したい指令L11)を出力すべき
であるが、その中間時点では、基準パルスbおよびセン
サ8b2からの検出パルスe2の何れが先に入力するかは
不明であるので、その減速指令は出力できない。
【0084】ここで、モータ回転速度を低減すべき信号
(減速指令L11)は、低減すべき半分のレベル信号
を、低減すべき信号の2倍の時間出力する信号L13
と、また、低減すべき信号の出力時点を遅延させた信号
L12と、それぞれモータ回転速度に及ぼす影響は略同
じであるから、出力時点を遅延させ、低減すべき信号の
2倍の時間出力する低減すべき半分のレベル信号L13
を出力させる。
【0085】次に、図19に示すように、出力したい増
速指令H11として、基準パルスbの立ち上がりエッジ
が入力してから、シミュレートされる真のエッジであ
る、両検出パルスe1,e2の立ち上がりエッジの中間時
点まで、モータ回転速度を増加すべきレベル信号H11
を出力すべきであるが、センサ8b2からの検出パルス
2の立ち上がりエッジが入力するまで、その中間時点
は確定できない。
【0086】そこで、モータ回転速度を増加すべき信号
H11は、増加すべき半分のレベル信号を、増加すべき
レベル信号の2倍の時間出力し、かつ、増加すべきレベ
ル信号の出力時点を遅延させた信号H12と、それぞれ
モータ回転速度に及ぼす影響は略同じである。このた
め、基準パルスbが入力してから両検出パルスe1,e2
の立ち上がりエッジの中間時点までの2倍の時間、つま
り、カウンタ43がカウントダウンを終了してから、セ
ンサ8b2からの検出パルスe2の立ち上がりエッジが入
力するまで、モータ回転速度を増加すべき半分のレベル
信号H12を出力する。
【0087】つまり、ステートマシン44は、他方の検
出パルスe2の立ち上がりエッジが入力されていないと
きに、カウンタ43がカウントダウンを終了したとき、
モータ回転速度を増加すべき半分のレベル信号H12の
出力を開始する。ステートマシン44は、センサ8b2
からの検出パルスe2の立ち上がりエッジが入力するま
で、モータ回転速度を増加すべき半分のレベル信号H1
2を出力する。
【0088】図20は、上述したような位相差検出手段
42のステートマシン44の状態遷移図である。図20
において、このステートマシン44は、検出パルスeお
よび基準パルスbがLレベル(入力されない)のとき
は、状態0に留まっている。状態0で検出パルスの何れ
かがHレベル(入力される)になると状態1に遷移し、
カウンタ43にカウントアップさせる。
【0089】この状態1で基準パルスbがHレベルにな
ると、状態2に遷移し、カウンタ43をカウントダウン
させる。
【0090】この状態1で両検出パルスがHレベルにな
ると、状態7に遷移し、低減すべき信号(減速させるレ
ベルをモータに与えるための信号)を出力する。
【0091】状態2で両検出パルスがHレベルになる
と、状態3に遷移し、低減すべき半分のレベル信号(減
速させるレベルの半分のレベルをモータに与えるための
信号)を出力する。また、状態2でカウンタ43が0に
達すると、状態5に遷移し、増加すべき半分のレベル信
号(増速させるレベルの半分のレベルをモータに与える
ための信号)を出力する。
【0092】状態3でカウンタ43が0に達すると、状
態4に遷移する。
【0093】状態5で両検出パルスがHレベルになる
と、状態6に遷移する。
【0094】状態7で基準パルスがHレベルになると、
状態8に遷移し、低減すべき半分のレベル信号を出力す
る。
【0095】状態8でカウンタ43が0に達すると、状
態9に遷移する。
【0096】状憑0で基準パルスがHレベルになると、
状態Aに遷移し、増加すべきレベル信号(増速させるレ
ベルをモータに与えるための信号)を出力する。
【0097】状態Aで検出パルスの何れかがHレベルに
なると、状態Bに遷移し、増加すべき半分のレベル信号
を出力する。
【0098】状態Bで両検出パルスがHレベルになる
と、状態Cに遷移する。
【0099】状態4,6,9,Cの何れかで、基準パル
スが立ち下がれば、カウンタ43をリセットし、状態0
に戻る。
【0100】なお、本実施形態3においては、上記フル
レベルおよび半分のレベルのコントロールは電圧レベル
の高さで構成したが、出力される補正の増/減速パルス
に比較して十分に周波数が高い、デューティ50パーセ
ントのマスク用パルス列を用意し、半分のレベルを出力
したい場合には、補正の増/減速パルスにデューティ5
0パーセントのマスク用パルス列をANDして出力して
も、補正量の平均値は所定電圧レベルの高さの半分の電
圧レベルを出力した場合と同じであるため、同様の効果
を奏する。
【0101】(実施形態4)本実施形態4では、周期差
検出手段および位相差検出手段が、2つのセンサ8
1,8b2からの各検出パルスe1,e2を用いてそれぞ
れ平均化された基準パルスbとの周期差および位相差に
応じた信号を出力する場合である。
【0102】図21は、本発明の実施形態4に係る回転
駆動装置の構成を示すブロック図であり、図12と同一
の作用効果を奏する部材には同一の符号を付してその説
明を省略する。図21において、この回転駆動装置50
は、2つのセンサ8b1,8b2からの各検出パルス
1,e2を用いて平均化された周期と基準周期との周期
差を検出し、その周期差に応じた信号を出力する周期差
検出手段51と、この周期差検出手段51で検出した周
期差および、位相差検出手段42で検出した位相差が共
に零になるように回転駆動源5への駆動パルスdの周期
を増減する駆動パルス出力手段22とを有している。
【0103】この周期差検出手段51は、2つのセンサ
8b1,8b2から出力された各検出パルス列の平均化さ
れた周期と基準パルス列の周期との周期差を、各検出パ
ルス列の平均化のための演算を行わないで、その周期差
をクロック信号aで計数することにより検出し、その周
期差に応じた信号を駆動パルス出力手段22の積分手段
としてのチャージポンプ回路22cに与えるようになっ
ている。
【0104】図22は、図21の周期差検出手段51の
構成例を示すブロック図である。図22の周期差検出手
段51において、センサ8b1からの検出パルスe1が与
えられる10系ステートマシン52の出力と、センサ8
2からめ挨出パルスが与えられる20系ステートマシ
ン53の出力とが、論理回路54に与えられている。ま
た、発振器2からのクロック信号aは2分周器55、カ
ウンタ56、ダウンカウンタ57およびフリップフロツ
プ回路58に与えられている。
【0105】このカウンタ56のクロック計数値は、レ
ジスタ59に与えられ、レジスタ59のラッチ信号とし
て論理回路54から信号が与えられている。また、この
信号は、短時間の遅延回路60を介してカウンタリセッ
ト入力でカウンタ56をリセットする。また、レジスタ
59がラッチした計数値は演算器61に与えられてい
る。この演算器61は、基準パルス1周期分のクロック
数4096(=分周器3の分周比)から、レジスタ59
がラッチした計数値を差し引く演算を行う。
【0106】また、カウンタ56のイネーブル端子CE
はスイッチ回路62に接続され、論理回路54から与え
られる信号により、スイッチ回路62は、イネーブル端
子CEへの接続を5V電源または2分周器55に切り換
えるようになっている。
【0107】一方、分周器3からの基準パルスbが、2
分周器63により2分周され、立ち上がり回路64と立
ち下がり回路65とに与えられている。立ち上がり回路
64が出力する立ち上がり信号は、ダウンカウンタ57
のプリセット端子PREとフリップフロツプ回路58の
セット端子Sと、ラッチ信号としてラッチ回路66とに
与えられている。また、立ち下がり回路65が出力する
立ち下がり信号は、周期差検出手段51のリセット信号
として使用されている。
【0108】さらに、演算器61の演算結果は、ダウン
カウンタ57に与えられ、このダウンカウンタ57が0
を計数したときの0信号が、フリップフロツプ回路58
のリセット端子Rに与えられている。このフリップフロ
ツプ回路58のQ端子からの出力信号は、ダウンカウン
タ57のカウントイネーブル端子CEと、ANDゲート
67,68それぞれの一方の入力端子とに与えられてい
る。また、ラッチ回路66からの出力信号は、ANDゲ
ート68の他方の入力端子に与えられると共に、インバ
ータ69を介して反転した信号がANDゲート67の他
方の入力端子に与えられるようになっている。
【0109】以上により、周期差検出手段51は、セン
サ8b1からの検出パルスe1が与えられる10系ステー
トマシン52の出力と、センサ8b2からの検出パルス
2が与えられる20系ステートマシン53の出力と
が、論理回路54に与えられ、ANDゲート67から
は、チャージポンプ回路22cにモータ回転速度を増速
させるための信号(増速指令)が出力され、ANDゲー
ト68からは、モータ回転速度を減速させるための信号
(減速指令)が出力されるように構成されている。
【0110】このような構成の周期差検出手段51の動
作を、以下に、図23のタイミングチャートおよび図2
4の10系ステートマシン52、20系ステートマシン
53の状態遷移図に基づいて説明する。
【0111】図24(a)は10系ステートマシン52
の状態選移図であり、この10系ステートマシン52
は、センサ8b1からの検出パルスe1の立ち上がりエッ
ジにより、状態「00」から状態「10」になり、次の
センサ8b1からの検出パルスe1の立ち上がりエッジに
より、状態「11」になり、この状態「11」のときに
基準パルスbの2分周パルスの立ち下がりエッジによ
り、状態「00」に戻る。つまり、図23(a)におい
て、センサ8b1からの検出パルスe1が立ち上がってか
ら、次に立ち上がるまでの1周期の間が、状態「10」
である。
【0112】また、図24(b)は、20系ステートマ
シン53の状態遷移図であり、この20系ステートマシ
ン53は、センサ8b2からの検出パルスe2の立ち上が
りエッジにより、状態「00」から状態「20」にな
り、次のセンサ8b2からの検出パルスe2の立ち上がり
エッジにより状態「21」になり、この状態「21」の
ときに基準パルスbの2分周パルスの立ち下がりによ
り、状態「00」に戻る。つまり、図23(b)におい
て、センサ8b2からの検出パルスe2が立ち上がってか
ら、次に立ち上がるまでの1周期の間が、状態「20」
である。
【0113】次に、論理回路54は、状態「10」、状
態「20」の各信号が入力されたとき、スイッチ回路6
2に5V電源へ切り換えるべき信号を与え、また、状態
「10」または状態「20」の信号が入力されたとき、
または、状態「11」または状態「21」の信号が入力
されたとき、スイッチ回路62に2分周器55側に切り
換えるべき信号を与える。
【0114】これにより、カウンタ56は、図23
(c)において、両検出パルスの各1周期が重なるとき
は、クロック信号aを計数し、両検出パルスe1,e2
各1周期が重ならず、何れかがその周期(状態「1
0」,状態「20」)のとき、クロック信号aの1/2
を計数するので、両検出パルスe1,e2の平均周期(シ
ミュレートされる真の周期)に応じたクロック信号aの
クロック数を計数することができる。
【0115】論理回路54は、状態「11」と状態「2
1」の信号が入力されたとき、レジスタ59にラッチ信
号を与える。
【0116】また、カウンタ56は、2分周器55また
は5V電源からのイネーブル信号に応じて、クロック信
号aを計数する。この計数値は、次の両検出パルス
1,e2の立ち上がりにより、レジスタ59にラッチさ
れ、演算器61に与えられて、ほどなく遅延回路60を
介してリセットされる。
【0117】さらに、演算器61は、基準パルス1周期
分(基準周期)のクロック数4096から、レジスタ5
9がラッチした計数値を差し引き、その演算結果の正/
負を示す信号をラッチ回路66に与え、演算結果の絶対
値をダウンカウンタ57に与える。
【0118】一方、基準パルスbが2分周器63により
2分周された2分周パルスの立ち上がりにより、ダウン
カウンタ57がプリセットされ、フリップフロツプ回路
58がセットされ、ラッチ回路66がラッチされる。
【0119】このラッチ回路66がラッチすると、その
時点で入力されていた、正/負を示す信号を出力し続け
る。つまり、ラッチ回路66は、平均化された検出パル
ス1周期が基準パルス1周期より短いときは、正を示す
信号を出力し続け、検出パルス1周期が基準パルス1周
期より長いときは、負を示す信号を出力し続ける。
【0120】さらに、フリップフロツプ回路58はセッ
トされると、ダウンカウンタ57にカウントイネーブル
信号を与え続ける。このダウンカウンタ57は、上述し
た演算桔果の絶対値をプリセットし、カウントイネーブ
ル信号を与えられている間、プリセットした値をカウン
トダウンする。そのカウントダウン値が0に達すると、
フリップフロツプ回路58がリセットされ、カウントイ
ネーブル信号が出力されなくなる。つまり、ダウンカウ
ンタ53が、カウントダウンしている間、カウントイネ
ーブル信号は出力される。
【0121】このラッチ回路66が出力し続ける正/負
を示す信号は、ANDゲート67,68に互いに反転し
て与えられ、何れかオンである方が、上述したカウント
イネーブル信号を出する。
【0122】これにより、ANDゲート67は、正/負
を示す信号が負のときに、チャージポンプ回路22cに
モータ回転速度を増速させるための信号(増速指令:周
期差に応じた信号)を出力する。また、ANDゲート6
8は、正/負を示す信号が正のときに、モータ回転速度
を減速させるための信号(滅速指令:周期差に応じた信
号)を出力する。
【0123】さらに、この周期差検出手段51は、立ち
下がり回路65が出力する立ち下がり検知信号によりリ
セットされ、上述した動作は、基準パルスbが2分周さ
れたパルスの1周期毎に行われることになる。
【0124】なお、上記実施形態3では、位相差検出手
段42だけが2つのセンサ8b1,8b2から出力される
各検出パルスe1,e2を用いて平均化された基準パルス
bとの位相差に応じた信号を出力する構成とし、また、
本実施形態4では、周期差検出手段51および位相差検
出手段42が、2つのセンサ8b1,8b2からの各検出
パルスe1,e2を用いてそれぞれ平均化された基準パル
スbとの周期差および位相差に応じた信号を出力する構
成としが、これらに限らず、周期差検出手段51だけが
2つのセンサ8b1,8b2から出力される各検出パルス
1,e2を用いて平均化された基準パルスbとの位相差
に応じた信号を出力する構成としてもよい。要は、周期
差検出手段51および位相差検出手段42の少なくとも
いずれかが、2つのセンサ8b1,8b2から出力される
各検出パルスe1,e2を用いて平均化された基準パルス
bとの周期差および/または位相差に応じた信号を出力
する構成であればよい。
【0125】(実施形態5)本実施形態5では、2つの
センサ8b1,8b2から出力された偏心補正用の各検出
パルスe1,e2の平均化を予め行った後に、その平均化
された検出パルスeを図9に示すような位相差検出手段
9および/または周期差検出手段21に入力するような
場合である。
【0126】この平均化を行う平均化手段(図示せず)
には、2つのセンサ8b1,8b2から出力された偏心補
正用の各検出パルスe1,e2が与えられ、クロック信号
aが与えられている。平均化手段(図示せず)で平均化
された検出パルスeは、位相差検出手段9および/また
は周期差検出手段21に、後で詳細に説明するが、分周
された検出パルスとして与えられるようになっている。
【0127】図25は、この平均化手段の構成例を示す
ブロック図である。図25において、クロック信号aが
2分周器70と、NORゲート71,72それぞれの一
方の入力端子とに与えられている。この2分周器70に
より2分周されたパルスクロックは、NORゲート71
の他方の入力端子と、インバータ73を介してNORゲ
ート72の他方の入力端子とに与えられるようになって
いる。
【0128】これらのNORゲート71,72それぞれ
の出力端子は、サンプリング手段としての同期微分手段
74,75に接続されている。この同期微分手段74に
は、センサ8b1から出力された偏心補正用の検出パル
スe1が入力され、また、同期微分手段75には、セン
サ8b2から出力された偏心補正用の各検出パルスe2
入力されるようになっている。これらの同期微分手段7
4,75の各出力は、合成手段としてのORゲート76
に与えられ、このORゲート76の出力は、分周手段と
しての分周器67に与えられ、この分周器77により分
周されたパルス列が、位相および周波数が平均化された
検出パルスeとして出力されるようになっている。以上
により、平均化演算手段78が構成され、センサ8
1,8b2からの各検出パルスe1,e2の位相および周
波数の平均化が行われている。
【0129】以下に、このような構成の平均化手段78
の動作を、図26および図27のタイミングチャートに
基づいて説明する。
【0130】図26(a)に示すようなクロック信号a
が2分周器70と、NORゲート71,72それぞれの
一方の入力端子とに与えられる。この2分周器70によ
り2分周された図26(b)に示す2分周クロックは、
NORゲート71の他方の入力端子と、インバータ73
を介して反転された図26(c)に示す2分周クロック
としてNORゲート72の他方の入力端子とに与えられ
る。これにより、NORゲート71,72は、クロック
信号aが1/2に分周され、互いに逆位相の、パルス幅
がクロック信号aと同じ図26(d)に示すサンプリン
グパルス列を同期微分手段74に、図26(e)に示す
サンプリングパルス列を同期微分手段75に与える。
【0131】これら同期微分手段74,75には、セン
サ8b1,8b2からの、図26(f)および図26
(g)に示す各検出パルスe1,e2(クロック信号aが
1/4096に分周されたパルス列に同期可能)がそれ
ぞれ与えられ、同期微分手段74,75は、検出パルス
1,e2より十分高い周波数の互いに逆位相の図26
(d)および図26(e)に示すサンプリングパルスに
より、センサ8b1,8b2の各検出パルスe1,e2
に、図26(h)および図26(i)に示すようにそれ
ぞれ1つサンプリングする。
【0132】これらの同期微分手段74,75によりそ
れぞれサンプリングされた各パルス列は、センサ8
1,8b2の各検出パルスe1,e2の計数値であり、ま
た、互いに重ならない。そのため、サンプリングされた
各パルス列を、図26(j)に示すようにORゲート7
6で合成しても、重なるところが無く、センサ8b1
8b2の各検出パルスe1,e2のパルス列の計数値の合
計値となり、それらの平均値の2倍である。つまり、そ
れらの平均値に比例するものである。
【0133】したがって、この合成したパルス列(図2
6(j)=図27(a))が、分周器77により例えば
1/4に分周され、デューティファクタを略50%にさ
れた検出パルス列(図27(b))となっており、その
位相および周波数は、センサ8b1,8b2の各検出パル
スe1,e2のパルス列の位相および周波数をそれぞれ平
均したものとすることができる。
【0134】このように、分周器77により1/4に分
周され、デューティファクタを略50%にされた検出パ
ルス列は、上記周期差検出手段21および位相差検出手
段9に与えられる。この周期差検出手段21は、この平
均化手段78から出力した検出パルスeと基準パルスb
との周期差を検出し、その検出周期差に応じた信号を出
力する。また、位相差検出手段9は、平均化手段78か
ら出力した検出パルスeと基準パルスbとの位相差を検
出し、その検出位相差に応じた信号する。これらの検出
周期差に応じた信号と検出位相差に応じた信号が駆動パ
ルス出力手段22のチャージポンプ回路22cに与えら
れる。
【0135】(実施形態6)上記実施形態1〜5では、
図7で代表して説明すると、駆動パルス出力手段4とし
て、加算手段4fの出力レベルを、そのレベルに応じた
周波数信号に変換するパルス変換手段4gを有してお
り、基準駆動信号生成手段は基準駆動信号としてレベル
信号c1を出力するように構成され、補正信号生成手段
は、位相差および/または周期差に応じたレベルの補正
信号を出力するようなアナログ構成としたが、本実施形
態6では、駆動パルス出力手段として、基準駆動信号生
成手段は基準駆動パルスを生成し、補正信号生成手段は
位相差および/または周期差に応じた周波数の補正パル
スを生成する一部デジタル構成とした場合である。
【0136】図28は図7の駆動パルス出力手段4とは
別のデジタル構成例を示すブロック図であり、図7と同
様の作用効果を奏する部材には同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0137】図28において、駆動パルス出力手段80
は、基準駆動パルスを生成する基準駆動パルス生成手段
80aと、駆動開始時および駆動終了時に過渡的な起動
および停止(滑らかに周波数を漸増または漸減制御)を
行わせるためのモータ脱調防止用のパルス立ち上げ/立
ち下げ手段80bと、リミッタ手段4eの後段に設けら
れ、リミッタ手段4eからの補正用のレベル信号c2を
それに応じたパルス信号に変換するパルス信号変換手段
80cと、パルス信号変換手段80cからの補正用のパ
ルス信号c3を、パルス立ち上げ/立ち下げ手段80b
からの基準駆動パルスc4に加算(パルス信号c3を基
準駆動パルスc4を増減)する合成手段80dと、合成
手段80dからの合成パルスを所定の割合で分周する分
周器80eとを有している。この分周器80eは例えば
1/16に分周しており、合成手段80dで1パルス分
が増減すると1/16の周期分がパルス的に増減する。
【0138】なお、本実施形態6では、リミッタ手段4
eまでをアナログ構成で、それ以降をデジタル構成とし
たが、図28のチャージポンプ回路4cおよびローパス
フィルタ4dに代えて図29に示すように、PLL構成
(位相差検出手段および/または周期差検出手段)から
の出力信号の極性を反映した出力信号の出力時間に比例
したパルス信号に変換した上で、上記極性によって可逆
カウンタ(図示せず)で上記パルス信号をカウントする
ことによって積算して補正信号を生成する積分手段のデ
ジタル回路81aで構成すれば、駆動パルス出力手段8
1を全てデジタル構成とすることもできる。この場合、
リミッタ手段4eは、この可逆カウンタ(図示せず)を
有効数上限および下限を越えて動作させないような構成
とすればよい。この場合のパルス合成手段80dは、基
準駆動パルスc4を、カウンタの積算値に応じて基準パ
ルスbが入力される毎に誤差であるカウンタの積算値が
0に近づくように増減するようなデジタル回路で構成さ
れる。
【0139】このように、デジタル構成とすれば、回路
構成を1チップ化することができて省スペースで低コス
トである。一方、上記実施形態1〜5のようなアナログ
構成では、デジタル構成のように整数比で処理されるこ
とに起因した桁落ちはなく、補正ゲインなどの微調整が
可能である。
【0140】以上の実施形態1〜6によれば、駆動パル
ス数に比例した量の回転駆動を行う回転駆動源5を摩擦
伝動手段7を介して減速回転させて回転体6を回転駆動
させるに際して、クロック信号aを分周器3を介して所
定周期の基準パルスbに変換し、かつ回転体6の回転に
応じた検出パルスを得、これらの基準パルスbと検出パ
ルスとを用いたPLL構成で位相差および/または周期
差を検出し、位相差および/または周期差が零になるよ
うに回転駆動源5への駆動パルスdの周期を増減するよ
うにしたため、回転駆動源5から摩擦伝動手段7を介し
て回転体6に回転力を伝えるときにすべりが生じたとし
ても、PLL構成で高精度に補正をかけることができて
高精度の回転を実現できて、モータに安価なステッピン
グモータを用いことができる。また、この高精度の回転
制御と摩擦伝動手段7によって回転速度変動を軽減する
ことができる。さらに、従来のようにフライホイールを
用いないために、小型、軽量化や俊敏な応答性を実現で
きる。
【0141】このトラクション減速機7aの回転体は、
その伝動面が円形であるので歯車に比べれば加工精度も
よく、減速ギヤよりも製造が容易である。その結果、ト
ラクション減速機7aは減速ギヤよりも偏心も少なく回
転速度変動も少ない。
【0142】本発明のPLL制御構成を用いずにトラク
ション減速機7aを用いた場合のパルス集積誤差を図3
0に、また、本発明のPLL制御構成を用いトラクショ
ン減速機7aを用いた場合(アナログ構成)のパルス集
積誤差を図31に、さらに、本発明のPLL制御構成を
用いトラクション減速機7aを用いた場合(デジタル構
成)のパルス集積誤差を図32に示している。これらの
図30〜図32において、トラクション減速機7aの出
力軸の1回転で81000パルスの検出パルスを出力す
るエンコーダを外部に設置し、時々刻々トラクション減
速機7aの回転軌跡が等速円運動の軌跡からどれだけの
パルス分ずれるかを示しており、トラクション減速機7
aを用いただけの図30では(40〜60)パルス/8
1000パルスのずれか生じているが、トラクション減
速機7aを用い、かつ本発明のPLL制御をかけると、
5〜7パルス/81000パルスのずれとなって大幅に
減少していることが判る。
【0143】なお、前述した実施形態1〜6においては
摩擦伝動手段としてトラクション減速機を用いたが、こ
れに代えて摩擦伝動手段としてプーリ伝動機構やベルト
伝動機構であってもよい。さらには、ウォームホイルお
よびウォームギヤからなるウォーム減速機を用いても減
速ギヤ伝動機構に比べて回転速度変動を抑えることがで
きる。
【0144】また、前述した実施形態1〜6においては
ステッピングモータを用いたが、これに代えてパルスフ
ィードバックのサーボモータであってもよい。要は、パ
ルスを指令としてそれに応じた量の回転をするモータで
あればよい。
【0145】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1,13
によれば、装置を大型で重量化する要因の回転速度変動
吸収用のフライホイールを用いる代りに摩擦伝動手段を
用いているため、ギア機構による回転速度変動を抑制す
ることができ、装置の小型化、軽量化を図ることができ
る。また、回転体の回転に応じた検出パルスと基準パル
スとの位相差が零になるように回転駆動源の制御を行う
ため、回転駆動源として駆動パルス数に比例した量の回
転駆動が為される安価なステッピングモータを脱調なく
用いることができて、より安価な回転駆動装置とするこ
とができる。さらに、回転駆動源から摩擦伝動手段を介
して回転体に回転力を伝えるときにすべりが生じたとし
ても、回転体の回転に応じた検出パルスと基準パルスと
の位相差が零になるように回転駆動源への駆動パルスの
周期を増減するようにしたため、回転体は摩擦伝動手段
のすべり分が補正されて高精度の回転とすることがで
き、回転速度変動を抑制することができて、各色毎の感
光体ドラム毎に複写画像に応じたカラー画像で、各色毎
の印刷ずれや、回転速度変動に起因した縞を防止するこ
とができる。
【0146】また、本発明の請求項2によれば、回転駆
動源から摩擦伝動手段を介して回転体に回転力を伝える
ときにすべりが生じたとしても、回転体の回転に応じた
検出パルスと基準パルスとの位相差に加えて、基準周期
との周期差も零になるように回転駆動源への駆動パルス
の周期を増減するため、回転体は摩擦伝動手段のすべり
分をより正確に補正してより高精度の回転とすることが
でき、回転速度変動を抑制することができて、各色毎の
感光体ドラム毎に複写画像に応じたカラー画像で、各色
毎の印刷ずれや、回転速度変動に起因した縞を防止する
ことができる。
【0147】さらに、本発明の請求項3,4によれば、
2つのセンサから出力される各検出パルスを用いて平均
化された位相差または/および周期差が零になるように
回転駆動源への駆動パルスの周期を増減するため、回転
体の軸心の偏心による検出パルスの誤差を相殺して、摩
擦伝動手段のすべり分をより正確に補正でき、更に高精
度な回転体の回転制御を行うことができ、回転速度変動
を抑制することができて、各色毎の感光体ドラム毎に複
写画像に応じたカラー画像で、各色毎の印刷ずれや、回
転速度変動に起因した縞を防止することができる。
【0148】さらに、本発明の請求項5,7,8によれ
ば、周期差および/または位相差に応じた補正信号を基
準駆動信号に加算して駆動パルスを得るため、より簡単
な構成で、高精度な回転体の回転制御を行うことができ
る。また、本発明の請求項7のようにアナログ構成とす
れば、デジタル構成のように整数比で処理されることに
起因した桁落ちはなく、補正ゲインなどの微調整が可能
である。また、本発明の請求項8のようにデジタル構成
とすれば、その回路構成を1チップ化することができて
省スペースで低コストである。
【0149】さらに、本発明の請求項6によれば、より
簡単なPLL回路構成でより正確な補正信号を得ること
ができる。
【0150】さらに、本発明の請求項9によれば、リミ
ッタ手段で補正信号を所定値以下に制限するため、回転
駆動源による回転体の回転起動または停止時や、回転速
度の増減時に回転駆動源が脱調して制御不能になること
を防止することができ、回転駆動源として安価なステッ
ピングモータを用いることができる。
【0151】さらに、本発明の請求項10によれば、回
転駆動源による回転体の回転起動または停止時や、回転
速度の増減時に、回転駆動源が脱調しないように立上り
信号を形成するため、回転駆動源が脱調して制御不能に
なることを防止することができ、回転駆動源として安価
なステッピングモータを用いることができる。
【0152】さらに、本発明の請求項11によれば、回
転駆動源をステッピングモータとするため、より容易に
周波数による制御を行うと共に、より安価に構成とする
ことができる。
【0153】さらに、本発明の請求項12によれば、摩
擦伝動手段をトラックション減速機とするため、より簡
単な構成で回転駆動源から回転体に減速した回転力をよ
り正確かつ容易に伝達させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る回転駆動装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】ロータリエンコーダのパルス板およびセンサと
トラクション減速器とモータとの概略構成を示した側面
図である。
【図3】図2のトラクション減速器の内部構成を示す図
である。
【図4】図3のトラクション減速器のVV線縦断面図で
ある。
【図5】図2のロータリエンコーダのパルス板およびセ
ンサを示した正面図である。
【図6】図1の位相差検出手段の動作を示すタイミング
チャートである。
【図7】図1の駆動パルス出力手段の構成例を示すブロ
ック図である。
【図8】図7のチャージポンプ回路の構成例を示す回路
図である。
【図9】本発明の実施形態2に係る回転駆動装置の構成
を示すブロック図である。
【図10】図9の周期差検出手段の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図11】図10の周期差検出手段の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図12】本発明の実施形態3に係る回転駆動装置の構
成を示すブロック図である。
【図13】図12のパルス板が軸心に対して偏心してい
る場合の、2つのセンサのそれぞれの検出パルス数を説
明するための説明図である。
【図14】図12のパルス板が軸心に対して偏心してい
る場合の回転角と積算パルス数を示す図である。
【図15】図12の位相差検出手段の構成例を示したブ
ロック図である。
【図16】図15のステートマシンの動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図17】図15のステートマシンの動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図18】図15のステートマシンの動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図19】図15のステートマシンの動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図20】図15のステートマシンの状態遷移図であ
る。
【図21】本発明の実施形態4に係る回転駆動装置の構
成を示すブロック図である。
【図22】図21の周期差検出手段の構成例を示すブロ
ック図である。
【図23】図21の周期差検出手段の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図24】図22の10系ステートマシン、20系ステ
ートマシンの状態遷移図である。
【図25】本発明の実施形態5における平均化演算手段
の構成例を示す回路図である。
【図26】図25の平均化演算手段の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図27】図25の平均化演算手段の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図28】本発明の実施形態6における駆動パルス出力
手段の構成例を示すブロック図である。
【図29】図28の駆動パルス出力手段とは別の構成例
を示すブロック図である。
【図30】本発明のPLL制御構成を用いずにトラクシ
ョン減速機7aを用いた場合のパルス集積誤差を示す図
である。
【図31】本発明のPLL制御構成を用いトラクション
減速機7aを用いたアナログ構成の場合のパルス集積誤
差を示す図である。
【図32】本発明のPLL制御構成を用いトラクション
減速機7aを用いたデジタル構成の場合のパルス集積誤
差を示す図である。
【図33】従来の回転制御装置の構成例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 回転駆動装置 4,22,80,81 駆動パルス出力手段 4a レベル信号変換(F/V)手段 4b 台形波回路 4c,22c チャージポンプ回路 4e リミッタ手段 4f 加算器 4g 駆動パルス生成手段 5 回転駆動源 6 回転体 7 摩擦伝動手段 7a トラクション減速器 8,41 回転検出手段 8b,8b1,8b2 センサ 9,42 位相差検出手段 10 基準パルス出力手段 11 ステピングモータ 21,51 周期差検出手段 78 平均化演算手段 80a 基準駆動パルス生成手段 80b パルス立ち上げ/立ち下げ手段 80c パルス信号変換手段 80d 合成手段 80e 分周器 81a デジタル回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動パルス数に比例した量の回転駆動を
    行う回転駆動源と、この回転駆動源の回転を回転体に伝
    達する摩擦伝動手段と、周期的な基準パルス列を出力す
    る基準パルス出力手段と、前記回転体の回転に応じた検
    出パルスを出力する回転検出手段と、この回転検出手段
    から出力される検出パルスと前記基準パルスとの位相差
    を検出する位相差検出手段と、この位相差検出手段で検
    出した位相差が零になるように前記回転駆動源への駆動
    パルスを増減する駆動パルス出力手段とを有したことを
    特徴とする回転駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記回転検出手段から出力される検出パ
    ルスと前記基準パルスとの周期差を検出する周期差検出
    手段を有し、前記駆動パルス出力手段は、前記周期差検
    出手段で検出した周期差が零になるように前記回転駆動
    源への駆動パルスを増減するようにしたことを特徴とす
    る請求項1記載の回転駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記回転検出手段は、前記回転体と共回
    りする円形のパルス板の対向する位置に設けられた2つ
    のセンサから前記検出パルスが出力され、前記周期差検
    出手段および位相差検出手段の少なくともいずれかが、
    前記2つのセンサからの各検出パルスを用いてそれぞれ
    平均化された周期差および/または位相差に応じた信号
    を出力する構成としたことを特徴とする請求項1または
    2記載の回転駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記周期差検出手段は、前記2つのセン
    サの一方から出力される検出パルスの前記基準パルスの
    周期に対する周期差を検出し、前記位相差検出手段は、
    前記2つのセンサから出力される各検出パルスを用いて
    平均化された位相差に応じた信号を出力する構成とした
    ことを特徴とする請求項3記載の回転駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動パルス出力手段は、定周期の基
    準駆動パルスに相当する基準駆動信号を発生する基準駆
    動信号生成手段と、前記周期差検出手段および/または
    前記位相差検出手段からの周期差および/または位相差
    に応じた補正信号を出力する補正信号生成手段と、前記
    基準駆動信号に前記補正信号を合成する合成手段と、こ
    の合成手段からの出力に応じて前記駆動パルスを生成す
    る駆動パルス生成手段とを有することを特徴とする請求
    項1〜4のいずれに記載の回転駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記位相差検出手段および/または周期
    差検出手段の少なくとも一方は、前記検出パルスと基準
    パルスとから周期差および/または位相差に応じた信号
    を出力するPLL回路で構成され、前記補正信号生成手
    段は、前記PLL回路の出力信号を積算して補正信号を
    生成することを特徴とする請求項5記載の回転駆動装
    置。
  7. 【請求項7】 前記合成手段の出力レベルを該レベルに
    応じた周波数信号に変換するパルス変換手段を有し、前
    記基準駆動信号生成手段は基準駆動信号としてレベル信
    号を出力するように構成され、前記補正信号生成手段
    は、前記位相差および/または周期差に応じたレベルの
    補正信号を出力する構成としたことを特徴とする請求項
    5または6記載の回転駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記基準駆動信号生成手段は、基準駆動
    パルスを生成するものであり、前記補正信号生成手段
    は、前記位相差および/または周期差に応じた周波数の
    補正パルスを生成することを特徴とする請求項5または
    6記載の回転駆動装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも前記補正信号生成手段の後段
    に補正信号を所定レベル以下に制限するリミッタ手段を
    有したことを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載
    の回転駆動制御装置。
  10. 【請求項10】 前記基準駆動信号生成手段は、駆動開
    始、停止および変速時に過渡的な駆動を行わせる立ち上
    げ/立ち下げ手段を有していることを特徴とする請求項
    5〜9のいずれかに記載の回転駆動制御装置。
  11. 【請求項11】 前記回転駆動源は、ステッピングモー
    タであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに
    記載の回転駆動制御装置。
  12. 【請求項12】 前記摩擦伝動手段は、トラクション減
    速機であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか
    に記載の回転駆動制御装置。
  13. 【請求項13】 駆動パルス数に比例した量の回転駆動
    を行う回転駆動源を摩擦伝動手段を介して減速回転させ
    て回転体を回転駆動させる回転駆動方法であって、クロ
    ックを所定周期の基準パルス列に変換し、かつ回転体の
    回転に応じた検出パルスを得、これらの基準パルスと検
    出パルスとの位相差を検出して、この位相差が零になる
    ように前記回転駆動源への駆動パルスを増減することを
    特徴とする回転駆動方法。
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