JP3677145B2 - 回転制御装置及び回転制御方法 - Google Patents

回転制御装置及び回転制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機の感光ドラムを駆動する電動モータの回転制御に使用され、特に、高精度回転が必要なディジタル複写機の感光ドラムを駆動する電動モータに使用される回転制御装置及び回転制御方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図28は、従来の複写機の感光ドラムを駆動する電動モータの回転制御に使用される回転制御装置の構成例を示すブロック図である。複写機の感光ドラムである回転体76を駆動する直流電動モータ9の回転運動は、ギヤ機構で構成される減速機75を介して、回転体76の回転軸77に減速して伝達されており、この回転制御装置は、直流電動モータ9の回転軸に取り付けられた回転速度センサ74(ロータリエンコーダ)の検出パルスが、周波数差検出器72と位相差検出器71とに与えられている。
【0003】
周波数差検出器72及び位相差検出器71には、また、基準パルスが与えられ、周波数差検出器72にはクロックが与えられている。基準パルスは、水晶振動子を備えた発振器1が出力するクロックを、分周器70により分周したパルスである。分周器70は、直流電動モータ9が所定の回転速度で回転しているときに回転速度センサ74が出力する検出パルスに同期させるべく、クロックを分周する。
周波数差検出器72は、回転速度センサ74の検出パルス列と基準パルス列との周波数差を、両パルス列の周期の差をクロックで計数することにより検出し、その周波数差に応じた信号をトルク可変手段73に与える。
【0004】
位相差検出器71は、検出パルスと基準パルスとの位相差を検出し、その位相差に応じた信号をトルク可変手段73に与える。
トルク可変手段73は、周波数差検出器72及び位相差検出器71から与えられたそれぞれの信号に基づいて、直流電動モータ9に流す電流を増減し、その回転トルクを増減する。これにより、この回転制御装置は、直流電動モータ9に、基準パルスに同期した回転速度を与え、回転体76が所定の回転速度で回転するように作動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにギヤ機構で構成される減速機75を使用する場合、ギヤの噛み合いにより生じる角速度変動が、回転体76の回転速度変動を生じさせ、回転体76が複写機の感光ドラムである場合には、コピー紙面上におけるにじみ及びギヤマーク(上述した角速度変動の影響で生じる縞模様)の原因となっており、回転速度センサ74の検出パルスにより、直流電動モータ9の回転速度の精度を上げても、回転体76の回転速度の精度はよくならない問題があった。
この問題を解決するものとして、回転体76にフライホイールを取り付け、その慣性力により、回転体76の回転速度変動を吸収する回転制御装置があるが、装置が大型化し、また、重くなる問題がある。
【0006】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、第1発明では、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度制御を実現することができ、小型化、軽量化を図ることができる回転制御装置を提供することを目的とする。第2発明では、第1発明で使用するロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくし、より高精度の回転速度制御を実現することができる回転制御装置を提供することを目的とする。第3〜6発明では、第2発明で実現したことを、より単純な構成で、より安価に達成することができる回転制御装置を提供することを目的とする。第7発明では、伝達手段には、潤滑油を介した転がり摩擦伝導のトラクション減速機を使用して、ギヤ減速機その他の伝達手段に起因する角速度変動が解消される回転制御装置を提供することを目的とする。第8発明では、伝達手段としてウォームホイル及びウォームギヤからなるウォーム減速機を使用して、同じく角速度変動が解消される回転制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
第9発明では、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度制御を実現することができ、小型化、軽量化を図ることができる回転制御方法を提供することを目的とする。第10発明では、第9発明で使用するロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくし、より高精度の回転速度制御を実現することができる回転制御方法を提供することを目的とする。第11〜13発明では、第10発明で実現したことを、より単純な構成で、より安価に達成することができる回転制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係る回転制御装置は、回転駆動源により伝達手段を介して回転される感光体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する画像形成装置の回転制御装置において、前記回転駆動源としてモータ単体で速度のマイナーループを構成しない直流電動モータを備えると共に、前記伝達手段としてトラクション減速機を備え、前記トラクション減速機の出力側に装着されて前記感光体の回転速度を検出するためのロータリエンコーダと、該ロータリエンコーダが出力する検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出する周波数差検出手段と、前記検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出する位相差検出手段と、前記周波数差検出手段が検出した周波数差と前記位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備えることを特徴とする。本発明の回転制御装置は、回転駆動源としてモータ単体で速度のマイナーループを構成しない直流電動モータを備えると共に、伝達手段としてトラクション減速機を備え、トラクション減速機の出力側に装着されて前記感光体の回転速度を検出するためのロータリエンコーダを介して、検出した周波数差と位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減するように構成されているので、感光体の回転速度と位相を精度よく制御できるとともに、トラクション減速機における動力伝達部の滑りも低減でき、大きく重いフライホーイルを必要とすることなく、角速度変動の少ない速度制御が可能となる。そして、画像形成装置において、品質の優れた画像を得ることができる。また、感光体を複数内蔵するカラー画像形成装置において、フライホイールを必要とせず、小形化、軽量化が容易になる。
【0009】
第2発明に係る回転制御装置は、回転駆動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御装置において、前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有し、前記回転体の回転速度を検出するために設けられたロータリエンコーダと、前記2つのセンサが出力する検出パルス列に基づき、前記回転体の平均回転速度を求め、該平均回転速度に応じた速度検出パルス列を出力する速度平均化手段と、該速度平均化手段が出力した速度検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出する周波数差検出手段と、前記速度検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出する位相差検出手段と、前記周波数差検出手段が検出した周波数差と前記位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備え、前記速度平均化手段は、前記基準パルス列より高い周波数のクロックパルス列が入力され、前記2つのセンサが出力する検出パルスのそれぞれについて、重なることなく前記クロックパルスにより1つ宛サンプリングするサンプリング手段と、該サンプリング手段の出力を所定の分周比に分周する分周手段とを有し、該分周手段が出力したパルス列を前記速度検出パルス列とすることを特徴とする。
【0010】
第2発明に係る回転制御装置では、基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダが、回転体の回転速度を検出する。そして、速度平均化手段が、2つのセンサが出力する検出パルス列に基づき、回転体の平均回転速度を求め、平均回転速度に応じた速度検出パルスを出力する。周波数差検出手段は、この速度平均化手段が出力した速度検出パルス列と基準パルス列との周波数差を検出し、位相差検出手段は、速度検出パルスと基準パルスとの位相差を検出する。回転速度増減手段は、これらの周波数差と位相差とに基づいて、回転駆動源の回転速度を増減する。
【0011】
これにより、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度を実現することができ、小型化、軽量化を図ることができる。
また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくし、より高精度の回転速度制御を実現することができる。
【0012】
また、第2発明に係る回転制御装置は、スケール上に対向して配置された2個のセンサ信号に基づいて速度制御が実施でき、感光体の1回転周期の速度変動を低減できる。そして、この結果、画像形成装置において、感光体上に、感光体1回転周期の描画むらが低減された高精度の静電潜像を形成でき、画像品質を向上させることができる。
【0013】
第3発明に係る回転制御装置は、回転駆動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御装置において、前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有し、前記回転体の回転速度を検出するために設けられたロータリエンコーダと、前記センサが出力する検出パルス列の周波数と前記基準パルス列の周波数との差を検出する周波数差検出手段と、前記2つのセンサが出力する検出パルス列の平均位相と前記基準パルスの位相との差を検出する位相差検出手段と、前記周波数差検出手段が検出した周波数差と前記位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備え、前記周波数差検出手段は、前記基準パルス列の所定数倍周波数のクロックを出力するクロック出力手段と、前記2つのセンサがそれぞれ出力した検出パルス列のそれぞれの1周期が互いに重なる状態と重ならない状態とを検出する第1状態検出手段と、第1状態検出手段が前記重なる状態を検出している時は、前記クロック出力手段が出力したクロックを計数し、第1状態検出手段が前記重ならない状態を検出している時は、前記クロックの2分周のクロックを計数する計数手段と、前記所定数と該計数手段の計数結果との差を演算する演算手段とを有することを特徴とする。
【0014】
これにより、第3発明に係る回転制御装置は、周波数差検出手段の中で、自動的に、スケール上に対向して配置された2個のセンサ信号の各1パルスの周期情報だけで速度の平均化処理ができるので、比較的分解能が低いセンサを用いても精度の優れた速度制御ができる。
【0015】
第4発明に係る回転制御装置は、請求項3に記載の回転制御装置において、前記位相差検出手段は、前記2つのセンサが出力した2つの検出パルス及び前記基準パルスの重なり状態を検出する第2状態検出手段と、第2状態検出手段が検出した重なり状態に応じて該状態の時間を計時する計時手段とを有し、第2状態検出手段が検出した重なり状態に応じて、前記計時手段が計時した時間、前記回転駆動源の回転速度を増加又は減少させるべき信号を出力すべくなしたことを特徴とする。
【0016】
第4発明に係る回転制御装置では、前記位相差検出手段は、第2状態検出手段が、2つのセンサが出力した2つの検出パルス及び基準パルスの重なり状態を検出し、計時手段が、第2状態検出手段が検出した重なり状態に応じてその状態の時間を計時する。そして、第2状態検出手段が検出した重なり状態に応じて、計時手段が計時した時間、回転駆動源の回転速度を増加又は減少させるべき信号を出力する。これにより、2つのセンサの各1パルスの位相情報だけで、感光体の位相と基準パルスの位相とのズレを検出できる。そして、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくできて、その結果、複数の感光体を内蔵するカラー画像形成装置において、各感光体に、該感光体の1回転周期の描画ズレのない静電潜像を形成できて各感光体間の描画ブレを低減でき、品質の優れたカラー画像を得ることができる。
【0017】
第5発明に係る回転制御装置は、請求項4に記載の回転制御装置において、前記位相差検出手段は、第2状態検出手段が、前記検出パルスの一方が最初に入力した第3状態、次に他方が入力した第4状態を検出したときは、第4状態の間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき信号を出力し、前記計時手段が計時した第3状態の時間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力し、第2状態検出手段が、前記基準パルスが最初に入力した状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき信号を出力し、次に第2状態検出手段が、前記検出パルスの一方が入力した状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力し、第2状態検出手段が、前記検出パルスの一方が最初に入力した第5状態、次に前記基準パルスが入力した第6状態を検出した場合、前記計時手段が計時した第5状態の時間が第6状態の時間より大きいときは、前者から後者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力し、前記計時手段が計時した第5状態の時間が第6状態の時間より小さいときは、後者から前者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力することを特徴とする。これにより、デジタル論理回路だけで回転速度増減手段や速度平均化手段を構成でき、CPUなどの高価な部品を使用することなく比較的安価なゲートアレーを使用し、高精度の回転速度制御ができる。
【0018】
第6発明に係る回転制御装置は、請求項5に記載の回転制御装置において、前記半分の信号は、前記回転駆動源の回転速度を増加又は低減させる当該出力の出力レベルを半減させるべき信号、又は当該出力の出力時間を半減させるべき信号であることを特徴とする。これにより、簡素な回路で容易に前記半分の信号をつくることができる。
【0019】
第7発明に係る回転制御装置は、請求項2〜6の何れか記載の回転制御装置において、前記伝達手段は、トラクション減速機であることを特徴とする。
【0020】
第7発明に係る回転制御装置では、伝達手段に、潤滑油を介した転がり摩擦伝導のトラクション減速機を使用しているので、モータ単体での速度のマイナーループを必要とせず、精度が優れた速度制御が可能となり、且つ、ロータリエンコーダの回転に基づいて感光体の回転速度が制御されることにより、トラクション減速機における回転運動の伝達部の滑りも補正され、角速度変動が少ない速度制御が可能となり、小形化も可能となる。また、第8発明に係る回転制御装置は、前記伝達手段としてウォーム減速機を用いることを特徴とする。第8発明に係る回転制御装置では、伝達手段にウォーム減速機を使用しているので、遊星歯車減速機や親子歯車減速機などの歯車間の噛合による高い周波数の速度変動がなく、且つ、バックラッシュを低減できるので、トラクション減速機と同様に、角速度変動が少ない速度制御が可能となる。
【0021】
第9発明に係る回転制御方法は、回転駆動源により伝達手段を介して回転される感光体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御方法において、前記回転駆動源としてモータ単体でマイナーループを構成しない直流電動モータを用いると共に、前記伝達手段としてトラクション減速機を用い、前記トラクション減速機の出力側に装着されて前記感光体の回転速度を検出するためのロータリエンコーダが出力する検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出し、前記検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出し、前記周波数差と前記位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減することを特徴とする。
【0022】
第9発明に係る回転制御方法は、回転駆動源としてモータ単体でマイナーループを構成しない直流電動モータを用いると共に、伝達手段としてトラクション減速機を用い、前記回転体の回転速度を検出するためのロータリエンコーダが出力する検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出し、前記検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出し、前記周波数差と前記位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減するので、第1発明の回転制御装置と同じように、感光体の回転速度と位相を精度よく制御できるとともに、トラクション減速機における動力伝達部の滑りも低減でき、大きく重いフライホーイルを必要とすることなく、角速度変動の少ない速度制御が可能となる。そして、画像形成装置において、品質の優れた画像を得ることができる。また、感光体を複数内蔵するカラー画像形成装置において、フライホイールを必要としないので、小形化、軽量化が容易になる。
【0023】
第10発明に係る回転制御方法は、回転駆動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御方法において、前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダを、前記回転体に取り付け、前記基準パルス列より高い周波数のクロックパルス列により、前記2つのセンサが出力する検出パルスのそれぞれについて、重なることなく1つ宛サンプリングして、前記2つのセンサの検出パルス列を合成して合成パルス列を作成し、該合成パルス列を所定の分周比に分周して速度検出パルス列を作成し、該速度検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出し、前記速度検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出し、前記周波数差と該位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減することを特徴とする。
【0024】
第10発明に係る回転制御方法では、基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダが、回転体の回転速度を検出する。そして、本発明の回転制御方法では、基準パルス列より高い周波数のクロックパルス列により、2つのセンサが出力する検出パルスのそれぞれについて、重なることなく1つ宛サンプリングして2つのパルス列を合成し、この合成した合成パルス列を所定の分周比に分周して速度検出パルス列を作成する。
【0025】
周波数差検出手段は、この速度検出パルス列と基準パルス列との周波数差を検出し、位相差検出手段は、速度検出パルスと基準パルスとの位相差を検出する。回転速度増減手段は、これらの周波数差と位相差とに基づいて、回転駆動源の回転速度を増減する。これにより、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度を実現することができ、小型化、軽量化を図ることができる。また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくし、より高精度の回転速度制御を実現することができる。また、本発明に係る回転制御方法によれば、スケール上に対向して配置された2個のセンサ信号に基づいて速度制御が実施でき、感光体の1回転周期の速度変動を低減できる。そして、この結果、画像形成装置において、感光体上に、感光体1回転周期の描画むらが低減された高精度の静電潜像を形成でき、画像品質を向上させることができる。
【0026】
第11発明に係る回転制御方法は、回転駆動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御方法において、前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダを、前記回転体に取り付け、前記センサが出力する検出パルス列の周波数と前記基準パルス列の周波数との差を検出し、前記2つのセンサが出力する検出パルスの平均位相と前記基準パルスの位相との差を検出し、前記周波数差と前記位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転制御方法であって、前記周波数差は、前記2つのセンサがそれぞれ出力した検出パルス列のそれぞれの1周期が互いに重なる状態と重ならない状態とを検出し、該重なる状態を検出している時は、前記基準パルス列の所定数倍周波数のクロックを計数し、前記重ならない状態を検出している時は、前記クロックの2分周のクロックを計数し、前記所定数とその計数したクロック数との差を演算することにより検出することを特徴とする。
【0027】
第11発明に係る回転制御方法では、基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダが、回転体の回転速度を検出する。そして、センサが出力する検出パルス列の周波数と基準パルス列の周波数との差を検出し、2つのセンサが出力する検出パルスの平均位相と基準パルスの位相との差を検出する。次いで、検出した周波数差と検出した位相差とに基づいて、回転駆動源の回転速度を増減する。
【0028】
これにより、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度を実現することができ、小型化、軽量化を図ることができる。
また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくし、より安価により高精度の回転速度制御を、より単純な構成でより安価に実現することができる。
【0029】
また、第11発明に係る回転制御方法では、第3発明に係る回転制御装置と同じように、周波数差検出手段の中で自動的に、スケール上に対向して配置された2個のセンサ信号の各1パルスの周期情報だけで速度の平均化処理ができるので、比較的分解能が低いセンサを用いても精度の優れた速度制御ができる。
【0032】
第12発明に係る回転制御方法は、第11発明の回転制御方法において、前記位相差に基づいて実施する回転駆動源の回転速度の調整は、前記検出パルスの一方が最初に入力した第3状態、次に他方が入力した第4状態を検出したときは、第4状態の間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき信号を出力し、第3状態の時間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力し、前記基準パルスが最初に入力した状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき信号を出力し、次に前記検出パルスの一方が入力した状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力し、前記検出パルスの一方が最初に入力した第5状態、次に前記基準パルスが入力した第6状態を検出した場合、第5状態の時間が第6状態の時間より大きいときは、前者から後者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力し、第5状態の時間が第6状態の時間より小さいときは、後者から前者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力することにより実施されることを特徴とする。
【0033】
第12発明に係る回転制御方法では、検出パルスの一方が最初に入力した第3状態、次に他方が入力した第4状態を検出したときは、第4状態の間、回転駆動源の回転速度を低減すべき信号を出力し、計時した第3状態の時間、回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力する。そして、基準パルスが最初に入力した状態を検出したときは、その状態の間、回転駆動源の回転速度を増加すべき信号を出力し、次に検出パルスの一方が入力した状態を検出したときは、その状態の間、回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力する。
【0034】
また、検出パルスの一方が最初に入力した第5状態、次に基準パルスが入力した第6状態を検出した場合、計時した第5状態の時間が第6状態の時間より大きいときは、前者から後者を差し引いた時間、回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力する。一方、計時した第5状態の時間が第6状態の時間より小さいときは、後者から前者を差し引いた時間、回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力する。これにより、第5発明の回転制御装置と同じように、デジタル論理回路だけで回転速度増減手段や速度平均化手段を構成でき、CPUなどの高価な部品を使用することなく比較的安価なゲートアレーを使用し、高精度の速度制御ができる。
【0035】
第13発明に係る回転制御方法は、請求項12記載の回転制御方法において、前記半分の信号は、前記回転駆動源の回転速度を増加又は低減させ当該出力の出力レベルを半減させ信号、又は当該出力の出力時間を半減させる信号であることを特徴とする。これにより、簡素な回路で容易に前記半分の信号をつくることができる。
【0036】
第13発明に係る回転制御方法では、半分の信号は、回転駆動源の回転速度を増加又は低減させる当該出力の出力レベルを半減させるべき信号、又は当該出力の出力時間を半減させるべき信号であり、この両信号が回転駆動源の回転速度に及ぼす影響は略同じである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1発明に係る回転制御装置及び第9発明に係る回転制御方法の実施の形態の構成を示すブロック図である。回転体(図示せず)を駆動する直流電動モータ(本発明の駆動源である)9の回転運動は、ギヤが使用されていないトラクション減速機8を介して、回転体の回転軸10に減速して伝達されており、この回転制御装置は、回転体の回転軸10に取り付けられたロータリエンコーダのセンサホイールSW(スケール)が回転することにより、センサホイールSWの縁辺に取り付けられたセンサSが出力した検出パルスが、周波数差検出器4と位相差検出器3とに与えられている。また、回転体は、画像形成装置における感光体(感光ドラム)であって、直流電動モータ9には、モータ単体での速度のマイナーループが構成されていないものを用いている。
【0038】
周波数差検出器4及び位相差検出器3には、また、基準パルスが与えられ、周波数差検出器4にはクロックが与えられている。基準パルスは、水晶振動子を備えた発振器1が出力するクロックを、分周器2により分周したパルスである。分周器2は、直流電動モータ9が所定の回転速度で回転しているときにセンサSが出力する検出パルスに同期させるべく、例えば1/4096にクロックを分周する。
周波数差検出器4は、センサSの検出パルス列と基準パルス列との周波数差を、両パルス列の周期の差をクロックで計数することにより検出し、その周波数差に応じた信号を出力増減手段であるチャージポンプ回路5に与える。
【0039】
位相差検出器3は、検出パルスと基準パルスとの位相差を検出し、その位相差に応じた信号をチャージポンプ回路5に与える。
チャージポンプ回路5は、周波数差検出器4及び位相差検出器3それぞれからの入力信号に応じた電圧信号を出力し、ローパスフィルタ6を介してPWM(Pulse Width Modulation)回路7に与える。PWM回路7は、与えられた電圧信号に応じて、出力するパルス列のパルス幅を拡縮することにより、直流電動モータ9に流す電流を増減して、回転速度(出力)を増減制御する。
【0040】
図2は、ロータリエンコーダのセンサホイールSW及びセンサSとトラクション減速機8と直流電動モータ9との構成を示した側面図である。直流電動モータ9の回転運動は、隣接するトラクション減速機8により減速され、トラクション減速機8の出力側の回転軸と同心に取り付けられた、回転体の回転軸10に伝達される。回転軸10にはセンサホイールSWが、それぞれの回転中心が同心になるように取り付けられ、センサホイールSWの縁辺の適当な箇所にその縁辺を挟む形態でセンサSが取り付けられている。
【0041】
図3は、ロータリエンコーダのセンサホイールSWの形態を示した正面図である。センサホイールSWには、その周方向に沿って多数のスリット11が、所定のピッチpを保って形成されている。光検出器であるセンサSは、このスリットの列を挟む位置に設けられた光源からの、スリット列で断続された光を受光した時に検出パルスを出力する。
【0042】
図4は、チャージポンプ回路5の構成を示すブロック図である。チャージポンプ回路5は、非反転入力端子に2.5Vの電圧を印加されたオペアンプAP、オペアンプAPに負帰還をかけるコンデンサC及び反転入力端子に接続された抵抗Rにより構成される積分回路と、その入力電圧を5V又は0V(接地)に切り換えるスイッチ回路12とで構成してある
、チャージポンプ回路5にローパスフィルタ6を兼ねさせて、ローパスフィルタ6を省略しても良い。
【0043】
図5は、位相差検出器3の動作を示すタイミングチャートである。位相差検出器3は、分周器2から与えられた基準パルス(a)の立ち上がり時点又は立ち下がり時点と、センサSが出力した検出パルス(b)の立ち上がり時点又は立ち下がり時点とを比較する。そして、基準パルス(a)より検出パルス(b)が、立ち上がり時点又は立ち下がり時点で進みがあるときは、チャージポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を減速させるための信号(減速指令)を与える。
基準パルス(a)より検出パルス(b)が、立ち上がり時点又は立ち下がり時点で遅れがあるときは、チャージポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための信号(増速指令)を与える。
【0044】
図6は、周波数差検出器4の構成例を示すブロック図である。この周波数差検出器4は、発振器1(図1)からのクロックがカウンタ15、ダウンカウンタ20及びフリップフロップ回路22に与えられている。カウンタ15のリセット端子には、立ち上がり回路17により検出された、センサSからの検出パルスの立ち上がり信号が、遅延回路18を介して与えられている。
カウンタ15のクロック計数値は、レジスタ16に与えられ、レジスタ16のラッチ信号として、立ち上がり回路17から立ち上がり信号が与えられている。レジスタ16がラッチした計数値は演算器19に与えられる。演算器19は、基準パルス1周期分のクロック数4096(=分周器2の分周比)から、レジスタ16がラッチした計数値を差し引く演算を行う。
【0045】
一方、分周器2(図1)からの基準パルスが、2分周器13により2分周され、立ち上がり回路14と立ち下がり回路14aとに与えられている。立ち上がり回路14が出力する立ち上がり信号は、ダウンカウンタ20のプリセット端子PREとフリップフロップ回路22のセット端子Sと、ラッチ信号としてラッチ回路21とに与えられている。立ち下がり回路14aが出力する立ち下がり信号は、周波数差検出器4のリセット信号として使用される。
【0046】
演算器19の演算結果は、ダウンカウンタ20に与えられ、ダウンカウンタ20が0を計数した時の0信号が、フリップフロップ回路22のリセット端子Rに与えられている。フリップフロップ回路22のQ端子からの出力信号は、ダウンカウンタ20のカウントイネーブル端子CEと、ANDゲート24,25それぞれの一方の入力端子とに与えられている。
【0047】
演算器19の演算結果の正/負を示す信号がラッチ回路21に与えられており、ラッチ回路21の出力は、ANDゲート25の他方の入力端子と、インバータ23を介してANDゲート24の他方の入力端子とに与えられている。
ANDゲート24からは、チャージポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための信号(増速指令)が出力され、ANDゲート25からは、直流電動モータ9の回転速度を減速させるための信号(減速指令)が出力される。
【0048】
以下に、このような構成の周波数差検出器4の動作を、その動作を示す図7のタイミングチャートに基づき説明する。
カウンタ15は、検出パルス(c)の立ち上がりにより、リセットされクロックの計数を開始する(d)。この計数値は、次の検出パルスの立ち上がりにより、レジスタ16にラッチされ、演算器19に与えられる。
演算器19は、基準パルス1周期分のクロック数4096から、レジスタ16がラッチした計数値を差し引き、その演算結果の正/負を示す信号をラッチ回路21に与え、演算結果の絶対値をダウンカウンタ20に与える。
【0049】
一方、基準パルス(b)が2分周器13により2分周された2分周パルス(a)の立ち上がりにより、ダウンカウンタ20がプリセットされ、フリップフロップ回路22がセットされ、ラッチ回路21がラッチする。
ラッチ回路21は、ラッチすると、その時点で入力されていた、正/負を示す信号を出力し続ける。つまり、ラッチ回路21は、検出パルス1周期が基準パルス1周期より短いときは、正を示す信号を出力し続け、検出パルス1周期が基準パルス1周期より長いときは、負を示す信号を出力し続ける。
【0050】
フリップフロップ回路22は、セットされると、ダウンカウンタ20にカウントイネーブル信号を与え続ける。
ダウンカウンタ20は、上述した演算結果の絶対値をプリセットし、カウントイネーブル信号を与えられている間、プリセットした値からカウントダウンする。カウントダウン値が0に達すると、フリップフロップ回路22がリセットされ、カウントイネーブル信号が出力されなくなる。つまり、ダウンカウンタ20が、カウントダウンしている間、カウントイネーブル信号は出力される。
【0051】
ラッチ回路21が出力し続ける正/負を示す信号は、ANDゲート24,25に互いに反転して与えられ、何れかオンである方が、上述したカウントイネーブル信号を出力する。
これにより、ANDゲート24は、正/負を示す信号が負のときに、チャージポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための信号(増速指令)を出力する。ANDゲート25は、正/負を示す信号が正のときに、直流電動モータ9の回転速度を減速させるための信号(減速指令)を出力する。
この周波数差検出器4は、立ち下がり回路14aが出力する立ち下がり信号によりリセットされ、上述した動作は、基準パルスが2分周されたパルスの1周期毎に行われる。
【0052】
以上に述べたような構成の第1発明に係る回転制御装置及び第9発明に係る回転制御方法は、周波数差検出器4(周波数差検出手段)が、センサSが出力する検出パルスと基準パルス列との周波数差を検出し、位相差検出器3(位相差検出手段)が、検出パルスと基準パルスとの位相差を検出する。そして、回転速度増減手段であるチャージポンプ回路5、ローパスフィルタ6及びPWM回路7により、その周波数差とその位相差とに基づいて、直流電動モータ9の回転速度を増減する。
【0053】
図8は、本発明の第2、7発明に係る回転制御装置及び第10発明に係る回転制御方法の実施の形態の構成を示すブロック図である。回転体(図示せず)を駆動する直流電動モータ9の回転運動は、ギヤが使用されていないトラクション減速機8を介して、回転体の回転軸10に減速して伝達されており、この回転制御装置は、回転体の回転軸10に取り付けられたロータリエンコーダのセンサホイールSW(スケール)が回転することにより、センサホイールSWの縁辺に取り付けられた2つのセンサS1 ,S2 が出力した検出パルスが、速度平均化器27に与えられている。
【0054】
速度平均化器27が求めた回転体の回転速度は、分周された検出パルスとして周波数差検出器29及び位相差検出器28に与えられる。
周波数差検出器29及び位相差検出器28には、また、基準パルスが与えられ、周波数差検出器29にはクロックが与えられている。基準パルスは、水晶振動子を備えた発振器1が出力するクロックを、分周器26により分周したパルスである。分周器26は、直流電動モータ9が所定の回転速度で回転しているときに速度平均化器27が出力する分周された検出パルスに同期させるべく、例えば1/8192にクロックを分周する。
速度平均化器27には、発振器1が出力するクロックが与えられている。
【0055】
周波数差検出器29は、速度平均化器27が出力した分周された検出パルス列と基準パルス列との周波数差を、両パルス列の周期の差をクロックで計数することにより検出し、その周波数差に応じた信号を出力増減手段であるチャージポンプ回路5に与える。
【0056】
位相差検出器28は、速度平均化器27が出力した分周された検出パルス列と基準パルスとの位相差を検出し、その位相差に応じた信号をチャージポンプ回路5に与える。
チャージポンプ回路5は、周波数差検出器29及び位相差検出器28それぞれからの入力信号に応じた電圧信号を出力し、ローパスフィルタ6を介してPWM(Pulse Width Modulation)回路7に与える。PWM回路7は、与えられた電圧信号に応じて、出力するパルス列のパルス幅を拡縮することにより、直流電動モータ9に流す電流を増減して、回転速度(出力)を増減制御する。チャージポンプ回路5及びローパスフィルタ6の構成は、上述した図4のチャージポンプ回路5と同様であるので、説明を省略する。
【0057】
図9は、ロータリエンコーダのセンサホイールSW及び2つのセンサS1 ,S2 とトラクション減速機8と直流電動モータ9との構成を示した側面図である。直流電動モータ9の回転運動は、隣接するトラクション減速機8により減速され、トラクション減速機8の出力側の回転軸と同心に取り付けられた、回転体の回転軸10に伝達される。回転軸10にはセンサホイールSWが、それぞれの回転中心が同心になるように取り付けられている。
2つのセンサS1 ,S2 は、直流電動モータ9が所定の回転速度で回転しているときに、速度平均化器27が出力する分周された検出パルスが基準パルスに同期するように、センサホイールSWの縁辺の対向する位置にその縁辺を挟む形態で取り付けられている。
【0058】
図10は、ロータリエンコーダのセンサホイールSWの形態を示した正面図である。センサホイールSWには、その周方向に沿って多数のスリット11が、所定のピッチpを保って形成されている。光検出器であるセンサS1 ,S2 は、このスリットの列を挟む位置に設けられた光源からの、スリット列で断続された光を受光した時にそれぞれ検出パルスを出力する。
【0059】
図11は、センサホイールSWが偏心せずに、回転軸10に取り付けられた場合の、センサS1 ,S2 のそれぞれの検出パルス数を説明するための説明図である。(a)に示すセンサホイールSWが回転したときに、1°deg毎にセンサS1 ,S2 がそれぞれ検出するパルス数N1 ,N2 は等しく、(b)に示すように、0〜360°degの各角度(頂点を0°degとする)におけるパルス数N1 ,N2 の積算値を表示したグラフは直線を描く。
【0060】
ところが、図12(a)に強調して示すように、センサホイールSWのスリット11の列による円の半径をr、センサホイールSWの中心Bが回転軸10の中心Aから長さx偏心して、回転軸10の中心Aから、スリット11の列により形成される円上の任意の1点迄の長さR、センサホイールSWの中心Bにおける0°degから点D迄の角度β(正負は問わない)、回転軸10の中心Aにおける0°degから点D迄の角度α(同)とすると、関係式R・sinα=r・sinβ、x=R・cosα−r・cosβとなり、これからRを消去すると、tanα=sinβ/(x/r+cosβ)となる。
【0061】
図12(b)は、縦軸−横軸にα−βを取って、α,βを0〜360°deg変化させた場合に、tanα=sinβ/(x/r+cosβ)が、x/r=0.1,0.2のときに描くグラフである。つまり、偏心の割合がx/rのときに、回転軸10の中心Aが角度α回転するのに対して、センサホイールSWの中心Bが角度β回転することを示している。
【0062】
ここで、偏心の割合x/r=0のときは、グラフは直線になる筈であるが、x/rが大きくなる程、0〜180°degの間は、角度βが角度αより大きくなり、180°〜360°degの間は、角度βが角度αより小さくなることが分かる。
つまり、0°deg方向に偏心している場合、0〜180°degの間は、検出角速度が真の角速度より大きくなり、180°〜360°degの間は、検出角速度が真の角速度より小さくなることが分かる。
【0063】
図13は、図11,12で説明したことを、センサホイールSW及び2つのセンサS1 ,S2 に当てはめて説明するための説明図である。(a)に示すように、センサホイールSWが0°deg方向に偏心している場合、センサホイールSWの頂点(0°deg)に取り付けられたセンサS1 は、角度βに相当するパルスを検出するから、0〜180°degの間は、真の角速度を示すパルス数より多いパルス数を検出し、180°〜360°degの間は、真の角速度を示すパルス数より少ないパルス数を検出する。従って、その積算値は、(b)に示すように、縦軸−横軸に積算パルス数(積算値)−回転角度を取ると、0〜180°degの間は真の積算値を上回り、180°〜360°degの間は真の積算値を下回る。
【0064】
一方、センサホイールSWの底点(180°deg)に取り付けられたセンサS2 は、センサS1 とは逆になるから、その検出パルスの積算値は、(b)に示すように、0〜180°degの間は真の積算値を下回り、180°〜360°degの間は真の積算値を上回る。
センサS1 の検出パルスの積算値が真の積算値を上(下)回る値と、センサS2 の検出パルスの積算値が真の積算値を下(上)回る値とは、それらの位置の対称性から略等しいと考えられるから、真の積算値は、センサS1 の積算値とセンサS2 の積算値との略中間値(平均値)であると考えられる。
【0065】
図14は、この関係を単位角度当たりの計数値で示したグラフであり、例えばセンサホイールSWが1秒間に1回転する場合、縦軸−横軸にパルス数(計数値)−回転角度を取ると、単位回転角度当たりのセンサS1 の検出パルスの計数値N1 とセンサS2 の検出パルスの計数値N2 との平均値は、横軸に平行な直線となり、単位回転角度当たりの真の計数値であると推定されることを示している。従って、センサS1 の検出パルスの計数値とセンサS2 の検出パルスの計数値を平均することにより、偏心の影響を打ち消して、略真の回転速度を演算することが可能である。
【0066】
図15は、速度平均化器27の構成例を示すブロック図である。この速度平均化器27は、クロックが2分周器30と、NORゲート31,33それぞれの一方の入力端子とに与えられる。2分周器30により2分周されたクロックパルスは、NORゲート31の他方の入力端子と、インバータ32を介して、NORゲート33の他方の入力端子とに与えられる。
【0067】
NORゲート31,33それぞれの出力端子は、同期微分手段34,35(サンプリング手段)に接続されている。同期微分手段34,35には、センサS1 及びセンサS2 の検出パルスがそれぞれ与えられる。同期微分手段34,35の各出力は、ORゲート36(合成手段)に与えられ、ORゲート36の出力は、分周器37(分周手段)に与えられ、分周器37により分周されたパルス列は速度検出パルスとして出力される。
【0068】
以下に、このような構成の速度平均化器27の動作を、その動作を示す図16,17のタイミングチャートに基づいて説明する。
速度平均化器27は、クロック(図16(a))が2分周器30と、NORゲート31,33それぞれの一方の入力端子とに与えられる。2分周器30により2分周されたクロック(b)は、NORゲート31の他方の入力端子(b)と、インバータ32を介して、NORゲート33の他方の入力端子(c)とに与えられ、これにより、NORゲート31,33は、クロックが1/2に分周され、互いに逆位相の、パルス幅がクロックと同じパルス列(d,e)を、それぞれ、同期微分手段34,35に与える。
【0069】
同期微分手段34,35には、センサS1 及びセンサS2 の検出パルス(クロックが1/4096に分周されたパルス列に同期可能)(f,g)がそれぞれ与えられ、同期微分手段34,35は、検出パルスより十分高い周波数の互いに逆位相のパルス列(d,e)により、センサS1 ,S2 の各検出パルス(f,g)毎について、それぞれ1つ宛サンプリングする(h,i)。
同期微分手段34,35により、それぞれ、サンプリングされた各パルス列は、センサS1 ,S2 の各検出パルス列の計数値であり、また、互いに重ならない。そのため、サンプリングされた各パルス列をORゲート36で合成しても(j)、重なるところが無く、センサS1 ,S2 の各検出パルス列の計数値の合計値となり、それらの平均値の2倍である。つまり、それらの平均値に比例するものである。
【0070】
従って、この合成したパルス列(図16(j)=図17(a))が、分周器37により、例えば1/4に分周され、デューティファクタを略50%にされた速度検出パルス列(図17(b))となっており、その位相及び周波数は、センサS1 ,S2 の各検出パルス列の位相及び周波数をそれぞれ平均したものと見做すことができる。分周器37により1/4に分周され、デューティファクタを略50%にされた速度検出パルス列は、周波数差検出器29及び位相差検出器28に与えられる。周波数差検出器29及び位相差検出器28の構成及び動作は、上述した第1,7発明に係る回転制御装置及び第9発明に係る回転制御方法の実施の形態の周波数差検出器4及び位相差検出器3の構成及び動作と、基準パルスの周波数が異なる他は同様であるので、説明を省略する。
【0071】
以上に述べたような構成の第2、7発明に係る回転制御装置及び第10発明に係る回転制御方法は、センサS1 ,S2 が出力する検出パルスに基づき、速度平均化器27(速度平均化手段)が回転体の回転速度を求め、回転速度に応じた速度検出パルスを出力する。周波数差検出器29(周波数差検出手段)は、この速度平均化器27が出力した速度検出パルスと基準パルス列との周波数差を検出し、位相差検出器28(位相差検出手段)は、速度検出パルスと基準パルスとの位相差を検出する。そして、回転速度増減手段であるチャージポンプ回路5、ローパスフィルタ6及びPWM回路7により、その周波数差とその位相差とに基づいて、直流電動モータ9の回転速度を増減する。
【0072】
図18は、本発明の第3〜7発明に係る回転制御装置及び第11〜13発明に係る回転制御方法の実施の形態の構成を示すブロック図である。この回転制御装置及び回転制御方法は、上述した第2発明に係る回転制御装置及び第10発明に係る回転制御方法の速度平均化器27を省略すべく考案されたものである。回転体(図示せず)を駆動する直流電動モータ9の回転運動は、ギヤが使用されていないトラクション減速機8を介して、回転体の回転軸10に減速して伝達されており、この回転制御装置は、回転体の回転軸10に取り付けられたロータリエンコーダのセンサホイールSW(スケール)が回転することにより、センサホイールSWの縁辺に取り付けられた2つのセンサS1 ,S2 が出力した検出パルスが、周波数差検出器39及び位相差検出器38に与えられる。
【0073】
周波数差検出器39及び位相差検出器38には、また、基準パルス及びクロックが与えられている。基準パルスは、水晶振動子を備えた発振器1が出力するクロックを、分周器2により分周したパルスである。分周器2は、直流電動モータ9が所定の回転速度で回転しているときに、センサS1 ,S2 が出力した検出パルスに同期させるべく、例えば1/4096にクロックを分周する。
【0074】
周波数差検出器39は、センサS1 ,S2 が出力した各検出パルス列と基準パルス列との平均化された周波数差を、各検出パルス列の平均化のための演算を行わないで、両パルス列の周期の差をクロックで計数することにより検出し、その周波数差に応じた信号を出力増減手段であるチャージポンプ回路5に与える。
位相差検出器38は、センサS1 ,S2 が出力した各検出パルス列と基準パルスとの平均化された位相差を、各検出パルス列の平均化のための演算を行わないで検出し、その位相差に応じた信号をチャージポンプ回路5に与える。
【0075】
チャージポンプ回路5は、周波数差検出器39及び位相差検出器38それぞれからの入力信号に応じた電圧信号を出力し、ローパスフィルタ6を介してPWM(Pulse Width Modulation)回路7に与える。PWM回路7は、与えられた電圧信号に応じて、出力するパルス列のパルス幅を拡縮することにより、直流電動モータ9に流す電流を増減して、回転速度(出力)を増減制御する。チャージポンプ回路5及びローパスフィルタ6の構成は、上述した図4のチャージポンプ回路5と同様であるので、説明を省略する。
【0076】
ロータリエンコーダのセンサホイールSW及び2つのセンサS1 ,S2 とトラクション減速機8と直流電動モータ9との構成は、上述した図9のそれらの構成と同様であるので、説明を省略する。
ロータリエンコーダのセンサホイールSWの形態は、上述した図10のセンサホイールSWの形態と同様であるので、説明を省略する。
【0077】
図19は、位相差検出器38の構成例を示したブロック図である。この位相差検出器38は、発振器1(図18)からのクロックがカウンタ40(計時手段)に与えられ、分周器2からの基準パルスがステートマシン41(第2状態検出手段)に与えられている。
ステートマシン41には、センサS1 ,S2 からの各検出パルスが与えられ、ステートマシン41からカウンタ40には、カウントイネーブル信号、リセット信号及びカウントアップ/カウントダウンの指示信号が与えられる。カウンタ40からステートマシン41には、カウントダウン時の0通知信号が与えられる。
ステートマシン41からは、チャージポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための信号(増速指令)と、直流電動モータ9の回転速度を減速させるための信号(減速指令)とが出力される。
直流電動モータ9の回転速度を増速または減速させるための半分の信号は、ステートマシン41内のチョッパーにより、出力指令を半減する。
【0078】
このような構成の位相差検出器38の動作を、その動作を示すタイミングチャート、図20〜23に基づいて説明する。
図20は、ステートマシン41が、検出パルスの一方が最初に入力し(b)、次に他方が入力した(c)状態を検出したときの動作を示すタイミングチャートである。
ステートマシン41は、センサS1 ,S2 からの各検出パルスの何れか一方(この例ではセンサS1 からの検出パルス)が最初に入力した時(b)、カウンタ40にカウントアップ信号とカウントイネーブル信号とを与え、カウンタ40は、カウントアップを開始する(h)。
【0079】
次にセンサS2 からの検出パルスが入力した時(c)、ステートマシン41は、カウンタ40にカウントアップ信号とカウントイネーブル信号とを与えるのを停止する。検出パルスの両方が重なっている状態(b,c)は、平均化された検出パルスが確実に進んでいる状態であり、ステートマシン41は、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき信号(減速させるトルクを直流電動モータ9に与えるための信号)を出力する。
次に,基準パルスが入力した時(a)、ステートマシン41は、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき信号の出力を停止し、カウンタ40にカウントダウン信号とカウントイネーブル信号とを与え、カウンタ40は、カウントダウンを開始する(h)。ステートマシン41は、カウンタ40がカウントダウンし0に達するまで(h)、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき半分の信号(減速させるトルクの半分のトルクを直流電動モータ9に与えるための信号)を出力する(f)。
【0080】
この場合、両検出パルスのエッジの中間時点がシミュレートされる真のエッジであるから、(d)に示すように、その時点から直流電動モータ9の回転速度を低減すべき信号を出力すべきであるが、その時点では、基準パルス及びセンサS2 からの検出パルスの何れが先に入力するかは不明であるので出力できない。
ここで、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき信号(d)は、低減すべき半分の信号を、低減すべき信号の2倍時間出力する信号(e)と、また、低減すべき信号の出力時点を遅延させた信号(g)と、それぞれ直流電動モータ9の回転速度に及ぼす影響は略同じであると考えられるから、出力時点を遅延させ、低減すべき信号の2倍時間出力する低減すべき半分の信号(f)を出力させる。
【0081】
図21は、ステートマシン41が、基準パルス(a)が最初に入力した状態を検出したときの動作を示すタイミングチャートである。
ステートマシン41は、基準パルス(a)が入力した時、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき信号(増速させるトルクを直流電動モータ9に与えるための信号)の出力を開始し、検出パルスの一方(この例ではセンサS1 からの検出パルス)が入力した時(b)、その信号の出力を停止し、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき半分の信号(増速させるトルクの半分のトルクを直流電動モータ9に与えるための信号)の出力を開始する(e)。
ステートマシン41は、検出パルスの他方が入力した時(c)、その増加すべき半分の信号の出力を停止する(e)。
【0082】
この場合、(d)に示すように、両検出パルスのエッジの中間時点がシミュレートされる真のエッジであるから、その時点迄、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき信号を出力すべきであるが、センサS2 からの検出パルスが入力する迄、中間時点は確定できない。
そこで、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき信号は、増加すべき半分の信号を、増加すべき信号の2倍時間出力する信号と直流電動モータ9の回転速度に及ぼす影響は略同じであると考えられるから、センサS2 からの検出パルスが入力する迄、増加すべき信号の2倍時間出力する増加すべき半分の信号(e)を出力させる。
【0083】
図22,23は、ステートマシン41が、検出パルスの一方が最初に入力し(b)、次に基準パルスが入力した(a)状態を検出したときの動作を示すタイミングチャートである。
ステートマシン41は、検出パルスの一方(この例ではセンサS1 からの検出パルス)が最初に入力した時(b)、カウンタ40にカウントアップ信号とカウントイネーブル信号とを与え、カウンタ40は、カウントアップを開始する(図22(g),図23(f))。
【0084】
次に、基準パルスが入力した時(a)、ステートマシン41は、カウンタ40にカウントダウン信号とカウントイネーブル信号とを与え、カウンタ40は、カウントダウンを開始する(図22(g),図23(f))。
ステートマシン41は、次にセンサS2 からの検出パルスが入力した時(c)、カウンタ40がカウントダウンを終了していないとき(図22(g))は、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき半分の信号の出力を開始する(f)。ステートマシン41は、カウンタ40がカウントダウンし0に達するまで(g)、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき半分の信号を出力する(f)。
【0085】
この場合、(d)に示すように、シミュレートされる真のエッジである、両検出パルスのエッジの中間時点から基準パルスが入力する迄(a)、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき信号を出力すべきであるが、その時点では、基準パルス及びセンサS2 からの検出パルスの何れが先に入力するかは不明であるので出力できない。
ここで、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき信号(d)は、低減すべき半分の信号を、低減すべき信号の2倍時間出力する信号(f)と、また、低減すべき信号の出力時点を遅延させた信号(e)と、それぞれ直流電動モータ9の回転速度に及ぼす影響は略同じであると考えられるから、出力時点を遅延させ、低減すべき信号の2倍時間出力する低減すべき半分の信号(f)を出力させる。
【0086】
ステートマシン41は、検出パルスの他方が入力していないとき(c)に、カウンタ40がカウントダウンを終了した時(図23(f))、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき半分の信号の出力を開始する(e)。ステートマシン41は、センサS2 からの検出パルスが入力するまで(c)、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき半分の信号を出力する(e)。
【0087】
この場合、(d)に示すように、基準パルスが入力してから(a)、シミュレートされる真のエッジである、両検出パルスのエッジの中間時点迄(c)、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき信号を出力すべきであるが、センサS2 からの検出パルスが入力する迄、中間時点は確定できない。
ここで、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき信号(d)は、増加すべき半分の信号を、増加すべき信号の2倍時間出力する信号(e)と、また、増加すべき信号の出力時点を遅延させた信号と、それぞれ直流電動モータ9の回転速度に及ぼす影響は略同じであると考えられる。
そのため、基準パルスが入力してから(a)両検出パルスのエッジの中間時点迄(c)の2倍の時間、つまり、カウンタ40がカウントダウンを終了してから、センサS2 からの検出パルスが入力するまで(c)、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき半分の信号を出力する(e)。
【0088】
図24は、上述したような位相差検出器38のステートマシン41の状態遷移図である。ステートマシン41は、検出パルス及び基準パルスがLレベル(入力されない)のときは、状態0に留まっている。状態0で検出パルスの何れかがHレベル(入力される)になると状態1に遷移し、カウンタ40にカウントアップさせる。
状態1で基準パルスがHレベルになると、状態2に遷移し、カウンタ40をカウントダウンさせる。
状態1で両検出パルスがHレベルになると、状態7に遷移し、低減すべき信号(減速させるトルクを直流電動モータ9に与えるための信号)を出力する。
【0089】
状態2で両検出パルスがHレベルになると、状態3に遷移し、低減すべき半分の信号(減速させるトルクの半分のトルクを直流電動モータ9に与えるための信号)を出力する。
状態2でカウンタ40が0に達すると、状態5に遷移し、増加すべき半分の信号(増速させるトルクの半分のトルクを直流電動モータ9に与えるための信号)を出力する。
【0090】
状態3でカウンタ40が0に達すると、状態4に遷移する。
状態5で両検出パルスがHレベルになると、状態6に遷移する。
状態7で基準パルスがHレベルになると、状態8に遷移し、低減すべき半分の信号を出力する。
状態8でカウンタ40が0に達すると、状態9に遷移する。
【0091】
状態0で基準パルスがHレベルになると、状態Aに遷移し、増加すべき信号(増速させるトルクを直流電動モータ9に与えるための信号)を出力する。
状態Aで検出パルスの何れかがHレベルになると、状態Bに遷移し、増加すべき半分の信号を出力する。
状態Bで両検出パルスがHレベルになると、状態Cに遷移する。
状態4,6,9,Cの何れかで、基準パルスが立ち下がれば、カウンタ40をリセットし、状態0に戻る。
【0092】
図25は、周波数差検出器39の構成例を示すブロック図である。この周波数差検出器39は、センサS1 からの検出パルスが与えられる10系ステートマシン47の出力と、センサS2 からの検出パルスが与えられる20系ステートマシン48の出力とが、論理回路49に与えられる。
発振器1(図18)からのクロックが2分周器45、カウンタ50、ダウンカウンタ53及びフリップフロップ回路54に与えられている。
【0093】
カウンタ50のクロック計数値は、レジスタ51に与えられ、レジスタ51のラッチ信号として、論理回路49から信号が与えられている。また、この信号は、短時間の遅延回路100を介してカウンタリセット入力でカウンタ50をリセットする。レジスタ51がラッチした計数値は演算器52に与えられる。演算器52は、基準パルス1周期分のクロック数4096(=分周器2の分周比)から、レジスタ51がラッチした計数値を差し引く演算を行う。
カウンタ50のイネーブル端子CEはスイッチ回路46に接続され、論理回路49から与えられる信号により、スイッチ回路46は、イネーブル端子CEへの接続を5V電源又は2分周器45に切り換える。
【0094】
一方、分周器2(図1)からの基準パルスが、2分周器42により2分周され、立ち上がり回路43と立ち下がり回路44とに与えられている。立ち上がり回路43が出力する立ち上がり信号は、ダウンカウンタ53のプリセット端子PREとフリップフロップ回路54のセット端子Sと、ラッチ信号としてラッチ回路55とに与えられている。立ち下がり回路44が出力する立ち下がり信号は、周波数差検出器39のリセット信号として使用される。
【0095】
演算器52の演算結果は、ダウンカウンタ53に与えられ、ダウンカウンタ53が0を計数した時の0信号が、フリップフロップ回路54のリセット端子Rに与えられている。フリップフロップ回路54のQ端子からの出力信号は、ダウンカウンタ53のカウントイネーブル端子CEと、ANDゲート57,58それぞれの一方の入力端子とに与えられている。
【0096】
周波数差検出器39は、センサS1 からの検出パルスが与えられる10系ステートマシン47の出力と、センサS2 からの検出パルスが与えられる20系ステートマシン48の出力とが、論理回路49に与えられる。
ANDゲート57からは、チャージポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための信号(増速指令)が出力され、ANDゲート58からは、直流電動モータ9の回転速度を減速させるための信号(減速指令)が出力される。
【0097】
以下に、このような構成の周波数差検出器39の動作を、その動作を示す図26のタイミングチャート及び図27の10系ステートマシン47、20系ステートマシン48の状態遷移図に基づき説明する。
図27(a)は、10系ステートマシン47の状態遷移図であり、10系ステートマシン47は、センサS1 からの検出パルスの立ち上がりにより、状態00から状態10になり、次のセンサS1 からの検出パルスの立ち上がりにより、状態11になり、状態11のときに基準パルスの2分周パルスの立ち下がりにより、状態0に戻る。つまり、図26(a)において、センサS1 からの検出パルスが立ち上がってから、次に立ち上がるまでの1周期の間、状態10である。
【0098】
図27(b)は、20系ステートマシン48の状態遷移図であり、20系ステートマシン48は、センサS2 からの検出パルスの立ち上がりにより、状態0から状態20になり、次のセンサS2 からの検出パルスの立ち上がりにより、状態21になり、状態21のときに基準パルスの2分周パルスの立ち下がりにより、状態0に戻る。つまり、図26(b)において、センサS2 からの検出パルスが立ち上がってから、次に立ち上がるまでの1周期の間、状態20である。
【0099】
論理回路49は、10系ステートマシン47と20系ステートマシン48から状態10かつ状態20である信号が入力されたとき、スイッチ回路46に5V電源へ切り換えるべき信号を与え、状態10又は状態20の信号が入力されたとき、又は状態11又は状態21の信号が入力されたとき、スイッチ回路46に2分周器45へ切り換えるべき信号を与える。
これにより、カウンタ50は、図26(c)において、両検出パルスの各1周期が重なるときは、クロックを計数し、両検出パルスの各1周期が重ならず、何れかがその周期(状態10,20)のとき、クロックの1/2を計数するので、両検出パルスの平均周期(シミュレートされる真の周期)に応じたクロック数を計数できる。
論理回路49は、状態11と状態21の信号が入力されたとき、レジスタ51にラッチ信号を与える。
【0100】
カウンタ50は、2分周器45又は5V電源からのイネーブル信号に応じて、クロックを計数する。この計数値は、次の両検出パルスの立ち上がり時点、すなわち、10系ステートマシン47が11の状態となり、かつ、20系ステートマシン48が21の状態となった時点で、レジスタ51にラッチされ、演算器52に与えられて、ほどなく遅延回路100を介してリセットされる。
演算器52は、基準パルス1周期分のクロック数4096から、レジスタ51がラッチした計数値を差し引き、その演算結果の正/負を示す信号をラッチ回路55に与え、演算結果の絶対値をダウンカウンタ53に与える。
【0101】
一方、基準パルスが2分周器42により2分周された2分周パルスの立ち上がりにより、ダウンカウンタ53がプリセットされ、フリップフロップ回路54がセットされ、ラッチ回路55がラッチする。
ラッチ回路55は、ラッチすると、その時点で入力されていた、正/負を示す信号を出力し続ける。つまり、ラッチ回路55は、平均化された検出パルス1周期が基準パルス1周期より短いときは、正を示す信号を出力し続け、検出パルス1周期が基準パルス1周期より長いときは、負を示す信号を出力し続ける。
【0102】
フリップフロップ回路54は、セットされると、ダウンカウンタ53にカウントイネーブル信号を与え続ける。
ダウンカウンタ53は、上述した演算結果の絶対値をプリセットし、カウントイネーブル信号を与えられている間、プリセットした値をカウントダウンする。カウントダウン値が0に達すると、フリップフロップ回路54がリセットされ、カウントイネーブル信号が出力されなくなる。つまり、ダウンカウンタ53が、カウントダウンしている間、カウントイネーブル信号は出力される。
【0103】
ラッチ回路55が出力し続ける正/負を示す信号は、ANDゲート57,58に互いに反転して与えられ、何れかオンである方が、上述したカウントイネーブル信号を出力する。
これにより、ANDゲート57は、正/負を示す信号が負のときに、チャージポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための信号(増速指令)を出力する。ANDゲート58は、正/負を示す信号が正のときに、直流電動モータ9の回転速度を減速させるための信号(減速指令)を出力する。
この周波数差検出器39は、立ち下がり回路44が出力する立ち下がり信号によりリセットされ、上述した動作は、基準パルスが2分周されたパルスの1周期毎に行われる。
【0104】
以上に述べたような構成の第3〜7発明に係る回転制御装置及び第11〜13発明に係る回転制御方法は、周波数差検出器39が、2つのセンサS1 ,S2 がそれぞれ出力する検出パルス列の周波数と基準パルス列の周波数との差を検出し、位相差検出器38が、2つのセンサS1 ,S2 が出力する検出パルス列の平均位相と基準パルスの位相との差を検出する。そして、回転速度増減手段であるチャージポンプ回路5、ローパスフィルタ6及びPWM回路7により、その周波数差とその位相差とに基づいて、直流電動モータ9の回転速度を増減する。なお、前述の実施の形態においては伝達手段としてトラクション減速機を使用したが、これにえてウォームホイル及びウォームギヤからなるウォーム減速機を用いてもよく同効を奏する。
【0105】
【発明の効果】
第1発明に係る回転制御装置及び第9発明に係る回転制御方法によれば、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、減速比が固定していないトラクション減速機を使用した場合でも、回転体の回転速度をフィードバック信号として使用しているので、高精度の回転速度制御を実現することができ、小型化、軽量化を図ることができる。また、第1発明に係る回転制御装置及び第9発明に係る回転制御方法によれば、伝達手段にバックラッシュのないトラクション減速機を備えるとともに、マイナーループを構成しないDCモータを備え、周波数差検出手段が検出した周波数差と位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備えているので、感光体の回転速度を精度よく制御できるとともに、トラクション減速機における動力伝達部の滑りも低減でき、大きく重いフライホーイルを必要とすることなく、角速度変動の少ない速度制御が可能となる。そして、画像形成装置において、品質の優れた画像を得ることができる。
【0106】
第2発明に係る回転制御装置及び第12発明に係る回転制御方法によれば、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度を実現することができ、小型化、軽量化を図ることができる。また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくし、より高精度の回転速度制御を実現することができる。また、第2発明に係る回転制御装置及び第12発明に係る回転制御方法によれば、スケール上に対向して配置された2個のセンサ信号に基づいて速度制御が実施でき、感光体の1回転周期の速度変動を低減できる。そして、この結果、画像形成装置において、感光体による高精度の静電潜像を形成でき、各画像品質を向上させることができる。
【0107】
第3〜6発明に係る回転制御装置及び第11〜13発明に係る回転制御方法によれば、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度制御を実現することができ、小型化、軽量化を図ることができる。また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくし、より高精度の回転速度制御を、より単純な構成でより安価に実現することができる。
【0108】
第7発明に係る回転制御装置によれば、トラクション減速機を使用しているので、伝導部に介在する潤滑油のダンパー効果により、ギヤ減速機その他の伝達手段に起因する角速度変動が解消される。第8発明に係る回転制御装置によれば、ウォーム減速機を使用しているので回転角速度変動が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1発明に係る回転制御装置及び第9発明に係る回転制御方法の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】ロータリエンコーダのセンサホイール及びセンサとトラクション減速機と直流電動モータとの構成を示した側面図である。
【図3】ロータリエンコーダのセンサホイールの形態を示した正面図である。
【図4】チャージポンプ回路の構成を示すブロック図である。
【図5】位相差検出器の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】周波数差検出器の構成を示すブロック図である。
【図7】周波数差検出器の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】本発明の第2、7発明に係る回転制御装置及び第10発明に係る回転制御方法の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図9】ロータリエンコーダのセンサホイール及びセンサとトラクション減速機と直流電動モータとの構成を示した側面図である。
【図10】ロータリエンコーダのセンサホイールの形態を示した正面図である。
【図11】センサホイールが偏心していない場合の、2つのセンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための説明図である。
【図12】センサホイールが偏心している場合の、2つのセンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための説明図である。
【図13】センサホイールが偏心している場合の、2つのセンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための説明図である。
【図14】センサホイールが偏心している場合の、2つのセンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための説明図である。
【図15】速度平均化器の構成を示すブロック図である。
【図16】速度平均化器の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】速度平均化器の動作を示すタイミングチャートである。
【図18】本発明の第3〜7発明に係る回転制御装置及び第11〜13発明に係る回転制御方法の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図19】位相差検出器の構成を示したブロック図である。
【図20】ステートマシンの動作を示すタイミングチャートである。
【図21】ステートマシンの動作を示すタイミングチャートである。
【図22】ステートマシンの動作を示すタイミングチャートである。
【図23】ステートマシンの動作を示すタイミングチャートである。
【図24】ステートマシンの状態遷移図である。
【図25】周波数差検出器の構成を示すブロック図である。
【図26】周波数差検出器の動作を示すタイミングチャートである。
【図27】10系ステートマシン、20系ステートマシンの状態遷移図である。
【図28】従来の回転制御装置の構成例を示すブロック図である。

Claims (13)

  1. 回転駆動源により伝達手段を介して回転される感光体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する画像形成装置の回転制御装置において、
    前記回転駆動源としてモータ単体で速度のマイナーループを構成しない直流電動モータを備えると共に、前記伝達手段としてトラクション減速機を備え、
    前記トラクション減速機の出力側に装着されて前記感光体の回転速度を検出するためのロータリエンコーダと、
    該ロータリエンコーダが出力する検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出する周波数差検出手段と、前記検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出する位相差検出手段と、前記周波数差検出手段が検出した周波数差と前記位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備えることを特徴とする回転制御装置。
  2. 回転駆動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御装置において、
    前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有し、前記回転体の回転速度を検出するために設けられたロータリエンコーダと、前記2つのセンサが出力する検出パルス列に基づき、前記回転体の平均回転速度を求め、該平均回転速度に応じた速度検出パルス列を出力する速度平均化手段と、該速度平均化手段が出力した速度検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出する周波数差検出手段と、前記速度検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出する位相差検出手段と、前記周波数差検出手段が検出した周波数差と前記位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備え、前記速度平均化手段は、前記基準パルス列より高い周波数のクロックパルス列が入力され、前記2つのセンサが出力する検出パルスのそれぞれについて、重なることなく前記クロックパルスにより1つ宛サンプリングするサンプリング手段と、該サンプリング手段の出力を所定の分周比に分周する分周手段とを有し、該分周手段が出力したパルス列を前記速度検出パルス列とすることを特徴とする回転制御装置。
  3. 回転駆動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御装置において、
    前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有し、前記回転体の回転速度を検出するために設けられたロータリエンコーダと、前記センサが出力する検出パルス列の周波数と前記基準パルス列の周波数との差を検出する周波数差検出手段と、前記2つのセンサが出力する検出パルス列の平均位相と前記基準パルスの位相との差を検出する位相差検出手段と、前記周波数差検出手段が検出した周波数差と前記位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備え、
    前記周波数差検出手段は、前記基準パルス列の所定数倍周波数のクロックを出力するクロック出力手段と、前記2つのセンサがそれぞれ出力した検出パルス列のそれぞれの1周期が互いに重なる状態と重ならない状態とを検出する第1状態検出手段と、第1状態検出手段が前記重なる状態を検出している時は、前記クロック出力手段が出力したクロックを計数し、第1状態検出手段が前記重ならない状態を検出している時は、前記クロックの2分周のクロックを計数する計数手段と、前記所定数と該計数手段の計数結果との差を演算する演算手段とを有することを特徴とする回転制御装置。
  4. 前記位相差検出手段は、前記2つのセンサが出力した2つの検出パルス及び前記基準パルスの重なり状態を検出する第2状態検出手段と、第2状態検出手段が検出した重なり状態に応じて該状態の時間を計時する計時手段とを有し、
    第2状態検出手段が検出した重なり状態に応じて、前記計時手段が計時した時間、前記回転駆動源の回転速度を増加又は減少させるべき信号を出力すべくなした請求項3に記載の回転制御装置。
  5. 前記位相差検出手段は、第2状態検出手段が、前記検出パルスの一方が最初に入力した第3状態、次に他方が入力した第4状態を検出したときは、第4状態の間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき信号を出力し、前記計時手段が計時した第3状態の時間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力し、第2状態検出手段が、前記基準パルスが最初に入力した状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき信号を出力し、次に第2状態検出手段が、前記検出パルスの一方が入力した状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力し、第2状態検出手段が、前記検出パルスの一方が最初に入力した第5状態、次に前記基準パルスが入力した第6状態を検出した場合、前記計時手段が計時した第5状態の時間が第6状態の時間より大きいときは、前者から後者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力し、前記計時手段が計時した第5状態の時間が第6状態の時間より小さいときは、後者から前者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力する請求項4記載の回転制御装置。
  6. 前記半分の信号は、前記回転駆動源の回転速度を増加又は低減させる当該出力の出力レベルを半減させるべき信号、又は当該出力の出力時間を半減させるべき信号である請求項5記載の回転制御装置。
  7. 前記伝達手段は、トラクション減速機である請求項2〜6の何れかに記載の回転制御装置。
  8. 前記伝達手段は、ウォーム減速機である請求項2〜6の何れかに記載の回転制御装置。
  9. 回転駆動源により伝達手段を介して回転される感光体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御方法において、
    前記回転駆動源としてモータ単体で速度のマイナーループを構成しない直流電動モータを用いると共に、前記伝達手段としてトラクション減速機を用い、
    前記トラクション減速機の出力側に配設されて前記感光体の回転速度を検出するためのロータリエンコーダを装着し、該ロータリエンコーダが出力する検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出し、前記検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出し、前記周波数差と前記位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減することを特徴とする回転制御方法。
  10. 回転駆動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御方法において、
    前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダを、前記回転体に取り付け、
    前記基準パルス列より高い周波数のクロックパルス列により、前記2つのセンサが出力する検出パルスのそれぞれについて、重なることなく1つ宛サンプリングして、前記2つのセンサの検出パルス列を合成して合成パルス列を作成し、該合成パルス列を所定の分周比に分周して速度検出パルス列を作成し、該速度検出パルス列と前記基準パルス列との周 波数差を検出し、前記速度検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出し、前記周波数差と該位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減することを特徴とする回転制御方法。
  11. 回転駆動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制御方法において、
    前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダを、前記回転体に取り付け、
    前記センサが出力する検出パルス列の周波数と前記基準パルス列の周波数との差を検出し、前記2つのセンサが出力する検出パルス列の平均位相と前記基準パルスの位相との差を検出し、前記周波数差と前記位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転制御方法であって、
    前記周波数差は、前記2つのセンサがそれぞれ出力した検出パルス列のそれぞれの1周期が互いに重なる状態と重ならない状態とを検出し、該重なる状態を検出している時は、前記基準パルス列の所定数倍周波数のクロックを計数し、前記重ならない状態を検出している時は、前記クロックの2分周のクロックを計数し、前記所定数とその計数したクロック数との差を演算することにより検出することを特徴とする回転制御方法。
  12. 前記位相差に基づいて実施する回転駆動源の回転速度の調整は、前記検出パルスの一方が最初に入力した第3状態、次に他方が入力した第4状態を検出したときは、第4状態の間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき信号を出力し、第3状態の時間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力し、
    前記基準パルスが最初に入力した状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき信号を出力し、次に前記検出パルスの一方が入力した状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力し、
    前記検出パルスの一方が最初に入力した第5状態、次に前記基準パルスが入力した第6状態を検出した場合、第5状態の時間が第6状態の時間より大きいときは、前者から後者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力し、
    第5状態の時間が第6状態の時間より小さいときは、後者から前者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出力する請求項11記載の回転制御方法。
  13. 前記半分の信号は、前記回転駆動源の回転速度を増加又は低減させる当該出力の出力レベルを半減させるべき信号、又は当該出力の出力時間を半減させるべき信号である請求項12記載の回転制御方法。
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