JP2001078474A - 回転駆動装置及び回転駆動方法 - Google Patents

回転駆動装置及び回転駆動方法

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JP2001078474A
JP2001078474A JP25115599A JP25115599A JP2001078474A JP 2001078474 A JP2001078474 A JP 2001078474A JP 25115599 A JP25115599 A JP 25115599A JP 25115599 A JP25115599 A JP 25115599A JP 2001078474 A JP2001078474 A JP 2001078474A
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power transmission
rotation
positions
speed
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JP25115599A
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Tadashi Imamura
正 今村
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Original Assignee
Nidec Shimpo Corp
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  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストアップを抑制しつつ、回転検出手段の
偏心に影響されることなく動力伝達機構の動力伝達動作
に起因する回転速度変動を解消すること。 【解決手段】 パルス板7a側の周方向複数位置で回転
速度に応じた速度情報を測定主体7b側で検出する1つ
の回転検出手段7と、複数位置における速度情報と各速
度情報を平均して得られた平均情報と標準速度情報とか
ら各位置に対する参照値を得る設定パルス生成手段と、
検出した速度情報を各位置順にそれぞれ記憶し、参照値
を各位置に対応させてそれぞれ記憶する記憶部22と、
各位置における検出速度情報を各位置に対応した記憶部
22の参照値に同調させる位相差検出手段14および周
期差検出手段15と、記憶部22に参照値が取り込まれ
た後、上記検出手段14,15を動作させて回転駆動部
5に駆動信号として出力する駆動パルス出力手段10と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体を回転駆動
する回転駆動装置の技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転体を定速回転させることを目
的として、例えば、特開平6−327278号公報に開
示されているように、回転体の回転速度を制御する回転
駆動装置が提案されており、この種の回転駆動装置は、
例えば、コピー紙面上への複写の精度を要求するカラー
複写機の感光体ドラム等に対して利用されている。
【0003】この回転駆動装置は、例えば、回転体を回
転駆動する駆動モータと、該駆動モータと上記回転体と
の間の動力伝達経路に介設された動力伝達機構と、回転
体の回転速度を検出するロータリーエンコーダとを有
し、該ロータリーエンコーダにより検出した検出信号に
基づいて上記駆動モータの回転速度を基準の回転速度と
なるように制御する構成とされている。
【0004】その場合に、動力伝達機構として、上記公
報に開示されているように、複数のギヤを組合せて構成
されるギヤ機構が用いられる場合がある。
【0005】しかしながら、上記のギヤ機構において
は、ギヤの噛み合いが断続的に起こることにより、この
噛み合いに基づく角速度変動が生じることになり、例え
ば、この装置を上記のようなカラー複写機に用いた場合
には、コピー紙面上ににじみや縞模様となって現れると
いう不具合が発生するため、上記公報に開示されている
ような角速度変動を補正制御する方法の他に、上記ギヤ
機構に代えて、所謂トラクション減速機と呼ばれる動力
伝達機構を用いる場合もある。
【0006】このトラクション減速機は、図13、図1
4に示すように、駆動モータの駆動軸を太陽ローラ10
1とし、該太陽ローラ101の周囲に3つの遊星ローラ
102を接触状態で配設して小回りする構成とされてい
る。また、3つの遊星ローラ102は、外周側が固定弾
性リング部材103の内周面で規制されていると共に、
固定弾性リング部材103の回転中心位置に一致させて
出力軸104が回転可能に支承されており、上記モータ
の駆動軸101の軸心と出力軸104の軸心とが一致す
るようになっている。これにより、トラクション減速機
100は、太陽ローラ101が回転すると、太陽ローラ
101と上記固定弾性リング部材103に挟まれた3つ
の遊星ローラ102を摩擦伝動で回転させて出力軸10
4から回転体の回転軸を所定の割合で減速回転させるよ
うになっている。
【0007】しかしながら、このトラクション減速機1
00を用いた場合には、上述したようなギヤ機構におけ
るギヤの噛み合い等に基づく角速度変動の問題は解消さ
れる一方、太陽ローラ101と遊星ローラ102や遊星
ローラ102と固定弾性リング部材103が連続的な滑
りを伴いながら回転する可能性があるという問題が新た
に発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】回転体の回転速度を検
出するべく周方向に一定間隔で形成されたスリットを有
するロータリーエンコーダは、この回転体の回転軸に取
り付けられることが多い。その場合に、上記ロータリー
エンコーダが回転体の回転軸に対して偏った状態で取り
付けられていると、次のような不具合が発生する。
【0009】すなわち、例えば、図15に示すように、
ロータリーエンコーダのパルス板113の中心が回転体
の回転軸の中心Oに対して偏心している場合、このロー
タリーエンコーダは、中心Oより偏心側の角度0〜18
0度分のスリット検出数が、中心Oより反偏心側の角度
0〜180度分のスリット検出数より多く、従って、偏
心側の角度0〜180度分の半回転中に検出される角速
度は真の角速度と比して大きくなり、反偏心側の角度0
〜180度分の半回転中に検出される角速度は真の角速
度と比して小さくなるという不具合が生じるのである。
よって、その積算値は、図16に示すように、縦軸にス
リットの検出時間の積算値、横軸に回転体の回転軸の回
転角度を取ると、回転角度が上記0〜180度の間は真
の積算値を上回り、回転角度が0〜180度の間は真の
積算値を下回ることになるのである。つまり、ギヤ機構
やトラクション減速機を用いた場合に生じる角速度変動
や滑りを正確に検出することができず、回転体が滑らか
に一定速度で回転している場合でも、回転体の回転速度
が変動しているかのように誤って検出することになるた
め、このロータリーエンコーダからの検出信号を用いて
駆動モータの回転速度を補正制御する場合には、正確な
補正制御が行われないことになる。
【0010】そこで、真の積算値を上回る値と真の積算
値を下回る値とは、それらの位置に対称性があって略等
しいという性質を有することから、ロータリーエンコー
ダにセンサ111,112をパルス板113の中心を挟
んで対向する位置に配置し、この2つのセンサ111,
112から検出されるパルスの積算値を平均するように
構成すれば、上記ロータリーエンコーダの偏心に起因す
る回転速度変動を打ち消すことができる。
【0011】しかしながら、2つのセンサ111,11
2を設けることは回転駆動装置全体のコストを大幅に増
加させることになる。
【0012】なお、上記公報においては、回転体の回転
速度を検出するセンサは1つとする一方、このセンサと
は別に感光体の基準位置を検出するセンサを設けてお
り、感光体の回転速度を制御するのに必要なセンサとし
ては2つ設けていることになる。
【0013】そこで、本発明は、コストの増加を抑制し
つつ、上述したような2つの問題、すなわちロータリー
エンコーダの偏心による回転速度変動とトラクション減
速機もしくはギヤ機構等の動力伝達機構の動力伝達動作
に起因する回転速度変動とを解消し得る回転駆動装置及
びその方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、「第1発明」という。)は、トラクション構造の動
力伝達手段の出力軸に取り付けられた回転体の回転駆動
を行うべく上記動力伝達手段の入力軸に取り付け、駆動
信号により駆動される回転駆動手段を有する回転駆動装
置において、被測定側が上記回転体側に同心状に固設さ
れ、該被測定側の周方向複数位置で回転速度に応じた速
度情報を測定主体側で検出する1つの回転速度検出手段
と、検出した速度情報を各位置順にそれぞれ記憶する第
1の記憶手段と、上記複数位置における速度情報と各速
度情報を平均して得られた平均情報と標準速度情報とか
ら上記各位置に対する参照速度情報を得る参照速度生成
手段と、上記参照速度情報を上記各位置に対応させてそ
れぞれ記憶する第2の記憶手段と、上記各位置における
検出速度情報を各位置に対応した上記第2の記憶手段の
参照速度情報に同調させる速度調整手段と、上記第2の
記憶手段に参照速度情報が取り込まれた後、上記速度調
整手段を動作させて上記回転駆動手段に駆動信号として
出力する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】この第1発明の回転駆動装置によれば、1
つの回転速度検出手段が、回転体側に同心状に固設され
た被測定側の周方向複数位置で回転速度に応じた速度情
報を測定主体側で検出し、第1の記憶手段が、検出した
速度情報を各位置順にそれぞれ記憶し、参照速度生成手
段が、上記複数位置における速度情報と各速度情報を平
均して得られた平均情報と標準速度情報とから上記各位
置に対する参照速度情報を得、第2の記憶手段が、上記
参照速度情報を上記各位置に対応させてそれぞれ記憶
し、速度調整手段が、上記各位置における検出速度情報
を各位置に対応した上記第2の記憶手段の参照速度情報
に同調させ、制御手段が、上記第2の記憶手段に参照速
度情報が取り込まれた後、上記速度調整手段を動作させ
て上記回転駆動手段に駆動信号として出力することにな
る。
【0016】このように、複数位置における速度情報と
各速度情報を平均して得られた平均情報と標準速度情報
とから上記各位置に対する参照速度情報を得て、この参
照速度情報に基づいて回転駆動手段を回転駆動制御する
ように構成したから、例えばトラクション減速機のよう
に連続的な滑りを伴いながら動力を伝達する動力伝達手
段の動力伝達動作に起因する回転速度変動を、回転検出
手段の偏心に影響されることなく補正することができる
と共に、従来のように回転駆動手段の回転速度の平均値
を算出するために回転検出手段を複数設けるという必要
がなくなる。その結果、コストアップを抑制しつつ、回
転検出手段の偏心に影響されることなく動力伝達機構の
動力伝達動作に起因する回転速度変動を解消することが
できる。
【0017】請求項2記載の発明(以下、「第2発明」
という。)は、上記第1発明において、上記参照速度生
成手段は、上記複数位置における各速度情報を平均化す
る平均化手段と、上記複数位置における各速度情報に対
して上記平均値を減算し、かつ上記標準速度情報を加算
する演算手段とから構成されていることを特徴とする。
【0018】この第2発明の回転駆動装置によれば、平
均化手段が、複数位置における各速度情報を平均化し、
演算手段が上記複数位置における各速度情報に対して上
記平均値を減算し、かつ上記標準速度情報を加算するこ
とになる。
【0019】これにより、回転検出手段の偏心に影響さ
れることなく動力伝達機構の動力伝達動作に起因する回
転速度変動分を確実に抽出して相殺することができる。
【0020】また、請求項3に記載の発明(以下、「第
3発明」という。)は、噛合されたギアからなる動力伝
達手段の出力軸に取り付けられた回転体の回転駆動を行
うべく上記動力伝達手段の入力軸に取り付け、駆動信号
により駆動される回転駆動手段を有する回転駆動装置に
おいて、被測定側が上記回転体側に同心状に固設され、
該被測定側の周方向複数位置で回転速度に応じた速度情
報を測定主体側で検出する1つの回転速度検出手段と、
検出した速度情報を各位置順にそれぞれ記憶する第1の
記憶手段と、上記各位置に対してそれぞれ隣接する所定
の複数の位置の各速度情報を平均化して参照速度情報を
得る参照速度生成手段と、上記参照速度情報を上記各位
置に対応させてそれぞれ記憶する第2の記憶手段と、上
記各位置における検出速度情報を各位置に対応した上記
第2の記憶手段の参照速度情報に同調させる速度調整手
段と、上記第2の記憶手段に参照速度情報が取り込まれ
た後、上記速度調整手段を動作させて上記回転駆動手段
に駆動信号として出力する制御手段とを備えたことを特
徴とする。
【0021】この第3発明の回転駆動装置によれば、1
つの回転速度検出手段が、回転体側に同心状に固設され
た被測定側の周方向複数位置で回転速度に応じた速度情
報を測定主体側で検出し、第1の記憶手段が、検出した
速度情報を各位置順にそれぞれ記憶し、参照速度生成手
段が、上記各位置に対してそれぞれ隣接する所定の複数
の位置の各速度情報を平均化して参照速度情報を得、第
2の記憶手段が上記参照速度情報を上記各位置に対応さ
せてそれぞれ記憶し、速度調整手段が、上記各位置にお
ける検出速度情報を各位置に対応した上記第2の記憶手
段の参照速度情報に同調させ、制御手段が、上記第2の
記憶手段に参照速度情報が取り込まれた後、上記速度調
整手段を動作させて上記回転駆動手段に駆動信号として
出力することになる。
【0022】このように、各位置に対してそれぞれ隣接
する所定の複数の位置の各速度情報を平均化して得られ
た平均情報から上記各位置に対する参照速度情報を得
て、この参照速度情報に基づいて回転駆動手段を回転駆
動制御するように構成したから、例えばギヤ機構のよう
に角速度変動を局所的に発生しながら動力を伝達する動
力伝達手段の動力伝達動作に起因する回転速度変動を、
回転検出手段の偏心に影響されることなく補正すること
ができると共に、従来のように回転駆動手段の回転速度
の平均値を算出するために回転検出手段を複数設けると
いう必要がなくなる。その結果、コストアップを抑制し
つつ、回転検出手段の偏心に影響されることなく動力伝
達機構の動力伝達動作に起因する回転速度変動を解消す
ることができる。
【0023】また、請求項4に記載の発明(以下、「第
4発明」という。)は、請求項1〜3のいずれかに記載
の回転駆動装置における動力伝達手段の入力軸側にカッ
プリング部を介して連結される第2の動力伝達手段と該
第2の動力伝達手段の出力軸に第2の回転体が取り付け
られて構成され、上記第2の動力伝達手段は、上記回転
駆動手段の回転体と上記第2の回転体に現れる速度変動
パターンの位相を合わせた状態でカップリングされてい
ることを特徴とする。
【0024】この第4発明の回転駆動装置によれば、当
該回転駆動装置により第2の動力伝達手段を介して第2
の回転体と当該回転駆動装置の回転体とを同時に回転速
度制御することができることになる。
【0025】また、請求項5に記載の発明(以下、「第
5発明」という。)は、第2の動力伝達手段と該第2の
動力伝達手段の出力軸に取り付けられた第2の回転体
と、請求項1〜3のいずれかに記載の回転駆動装置とを
備えると共に、上記回転駆動手段の動力を上記回転駆動
装置の動力伝達手段と上記第2の動力伝達手段とに切り
換えて伝達する断続カップリングが設けられ、上記第2
の動力伝達手段は、上記回転駆動手段の回転体と上記第
2の回転体に現れる速度変動パターンの位相を合わせた
状態でカップリングされていることを特徴とする。
【0026】この第5発明の回転駆動装置によれば、上
記切換手段により、当該回転駆動装置の回転体と第2の
回転体とのどちらか一方の回転体を選択的に回転速度制
御することができる。なお、上記両回転体を同時に回転
制御してもよい。
【0027】請求項6記載の発明(以下、「第6発明」
という。)は、第1発明ないし第5発明のいずれかにお
いて、第1の記憶手段と第2の記憶手段とは同一物であ
ることを特徴とする。
【0028】これにより、上記の記憶部とは別に、演算
部により算出された調整データを記憶する記憶部を設け
る必要がなくなり、構造が簡素化されることになる。
【0029】また、請求項7に記載の発明(以下、「第
7発明」という。)は、トラクション構造の動力伝達手
段の出力軸に取り付けられた回転体の回転駆動を行うべ
く上記動力伝達手段の入力軸に取り付けた回転駆動手段
を駆動信号により駆動させる回転駆動方法において、学
習ステップを備え、この学習ステップは、上記回転体側
に同心状に固設された被測定側の周方向複数位置で回転
速度に応じた速度情報を測定主体側で検出し、検出した
速度情報を各位置順にそれぞれ記憶し、各速度情報を平
均した平均情報を得、上記複数位置における速度情報と
平均情報と標準速度情報とから上記各位置に対する参照
速度情報を求め、求めた参照速度情報を上記各位置に対
応させてそれぞれ記憶する手順からなり、この学習ステ
ップの後、上記各位置における検出速度情報を対応した
参照速度情報に同調させた駆動信号として上記回転駆動
手段に出力することを特徴とする。
【0030】この第7発明の回転駆動方法によれば、上
記第1発明と同様に、例えばトラクション減速機のよう
に連続的な滑りを伴いながら動力を伝達する動力伝達手
段の動力伝達動作に起因する回転速度変動を、回転検出
手段の偏心に影響されることなく補正することができる
と共に、従来のように回転駆動手段の回転速度の平均値
を算出するために回転検出手段を複数設けるという必要
がなくなる。その結果、コストアップを抑制しつつ、回
転検出手段の偏心に影響されることなく動力伝達機構の
動力伝達動作に起因する回転速度変動を解消することが
できる。
【0031】また、請求項8に記載の発明(以下、「第
8発明」という。)は、噛合されたギアからなる動力伝
達手段の出力軸に取り付けられた回転体の回転駆動を行
うべく上記動力伝達手段の入力軸に取り付けた回転駆動
手段を駆動信号により駆動させる回転駆動方法におい
て、学習ステップを備え、この学習ステップは、上記回
転体側に同心状に固設された被測定側の周方向複数位置
で回転速度に応じた速度情報を測定主体側で検出し、検
出した速度情報を各位置順にそれぞれ記憶し、上記各位
置に対してそれぞれ隣接する所定の複数の位置の各速度
情報を平均化して参照速度情報を得、上記参照速度情報
を上記各位置に対応させてそれぞれ記憶する手順からな
り、この学習ステップの後、上記各位置における検出速
度情報を各位置に対応した参照速度情報に同調させた駆
動信号として上記回転駆動手段に出力することを特徴と
する。
【0032】この第8発明の回転駆動方法によれば、上
記第2発明と同様に、例えばギヤ機構のように角速度変
動を局所的に発生しながら動力を伝達する動力伝達手段
の動力伝達動作に起因する回転速度変動を、回転検出手
段の偏心に影響されることなく補正することができると
共に、従来のように回転駆動手段の回転速度の平均値を
算出するために回転検出手段を複数設けるという必要が
なくなる。その結果、コストアップを抑制しつつ、回転
検出手段の偏心に影響されることなく動力伝達機構の動
力伝達動作に起因する回転速度変動を解消することがで
きる。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る回転駆動装置
の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0034】図1は本発明の実施の形態に係る回転駆動
装置の構成を示すブロック図である。
【0035】この図1に示すように、回転駆動装置1
は、所定周波数のクロックパルスaを出力する水晶振動
子を備えた発振器2と、該発振器2からクロックパルス
aを例えば1/4096の分周比で基準パルスbに分周
する分周器3と、例えばカラー複写機の感光ドラム等の
回転体4を同心状に連結して回転させる回転駆動源5
と、該回転駆動源5と上記回転体4との間の動力伝達経
路に介設された動力伝達手段6と、回転体4の回転に応
じた検出パルスcを出力する回転検出手段7とを有す
る。
【0036】回転駆動源5は、ステッピングモータ駆動
用の回転制御パルスを発生させるドライバ装置5aと、
このドライバ装置5aからの回転制御パルスのパルス数
に比例した量の回転を行うステッピングモータ5bとで
構成されている。
【0037】動力伝達手段6は、前述した図13,図1
4に示すトラクション減速機100とほぼ同様の構成お
よび作用効果を有するものであり、その説明は省略す
る。
【0038】回転検出手段7は、図2、図3に示すよう
に、出力軸6aと回転中心が同心に共回りする円形のパ
ルス板7aと、このパルス板7aの外周縁を挟むように
配設されたセンサ7bとを有するロータリーエンコーダ
で構成されている。パルス板7aには、その周方向にピ
ッチpで同形のスリット7cがn個設けられており、ま
た、センサ7bは、投光器及び受光器等で構成される光
検出器とされている。そして、出力軸6aと共にパルス
板7aが回転した時に、上記投光器から投光された光が
スリット7cを透過し、この透過された光を上記受光器
が受光している間、ハイレベルの検出パルスcを出力す
るように構成されている。つまり、この検出パルスcの
パルス周期が長いときには光の透過時間が長く、検出パ
ルスcのパルス周期が短いときには光の透過時間が短い
ことになるから、各検出パルスcのパルス周期を検出す
ることにより、パルス板7aすなわち出力軸6a、ひい
ては回転体4の回転速度の変動状態を知ることができ
る。
【0039】また、駆動パルス出力手段10は、定周期
の基準駆動パルスに相当する基準駆動信号に応じた駆動
パルスdを出力するものである。n進カウンタ11は、
例えばn=800であれば、0〜799まで順番にアッ
プカウントし、次に0に戻るようになされたものであ
る。パルス周期記憶手段12は、回転検出手段7より出
力される検出パルスcのパルス周期をn進カウンタ11
の各カウント値に対応させて記憶するものである。設定
パルス生成手段13は、パルス周期記憶手段12に記憶
されている各パルス周期のデータにトラクション減速機
100の滑りに起因する速度変動を補正する設定パルス
eを出力するものである。位相差検出手段14は、設定
パルス生成手段13から出力される設定パルスeと回転
検出手段7から出力される検出パルスcとの位相差を検
出して、この位相差に応じた信号fを駆動パルス出力手
段10に出力するものである。周期差検出手段15は、
設定パルス生成手段13から出力される設定パルスeと
回転検出手段7から出力される検出パルスcとの周期差
を検出して、この周期差に応じた信号gを駆動パルス出
力手段10に出力するものである。
【0040】そして、当該回転駆動装置1は、回転体4
の定速状態における1回転の回転状態を検出する学習モ
ードと、ステッピングモータ5bの回転を補正制御する
運転モードとが備えられていると共に、これらのモード
を実現するためのスイッチSW1〜SW4が設けられて
いる。スイッチSW1,SW3がON、スイッチSW
2,SW4がOFFのときに学習モードとなり、駆動パ
ルス出力手段10は、定周期の基準駆動信号に応じた駆
動パルスdを出力する。また、スイッチSW1,SW3
がOFF、スイッチSW2,SW4がONのときに運転
モードとなり、駆動パルス出力手段10は、位相差に応
じた信号fに基づいてその位相差が零になるように駆動
パルスdを増減すると共に、周期差に応じた信号gに基
づいてその周期差が零になるように同じく駆動パルスd
を増減する。
【0041】上記駆動パルス出力手段10は、図4に示
す構成を有する。レベル信号変換(F/V)手段10a
は、クロックパルスaをレベル信号に変換するものであ
る。台形波回路10bは、レベル信号変換手段10aか
らのレベル信号の立ち上がりを滑らかにするモータ脱調
防止用の立ち上がり波形を生成するアナログフィルタ回
路で構成されるものである。そして、レベル信号変換手
段10a及び台形波回路10bにより定周期の基準駆動
信号c1を出力するようになっている。チャージポンプ
回路10cは、位相差検出手段14からの入力信号(位
相差に応じた信号)および周期差検出手段15からの入
力信号(周期差に応じた信号)に応じたレベル信号を出
力するものである。ローパスフィルタ(LPF)10d
は、チャージポンプ回路10cからのレベル信号を入力
して補正信号c2を出力するものである。リミッタ手段
10eは、補正信号c2をステッピングモータ12が脱
調しない程度の所定値以下に制限するものである。加算
器10fは、リミッタ手段10eを介して入力される補
正信号c2と基準駆動信号c1とを合成する合成手段と
して機能するものである。パルス変換(V/F)手段1
0gは、加算器10fで合成されたレベル信号に応じた
周波数信号に変換して駆動パルスdとして出力するもの
である。
【0042】図5は、チャージポンプ回路10cの回路
構成を示している。チャージポンプ回路10cは、入力
信号(増速指令または減速指令)として5Vか0V(接
地電圧)かを切り換えて出力するスイッチ回路と、該ス
イッチ回路の下流側に接続され、非反転入力端子に所定
の電圧(例えば2.5V)が印加されたオペアンプAP
と、このオペアンプAPに負帰還をかけるコンデンサC
および反転入力端子に接続された抵抗Rにより構成され
る積分回路とで構成されている。
【0043】そして、位相差検出手段14および周期差
検出手段15により出力される信号f,gにより、上記
スイッチ回路のスイッチが、ON/OFFされる。
【0044】パルス周期記憶手段は、図6に示すよう
に、回転検出手段7より出力される各検出パルスに対し
て、その出力期間中におけるクロックパルスの個数を計
数することでパルス周期を計測するパルス周期計測部2
1と、該パルス周期計測部21により計測されたクロッ
クパルスのパルス数を記憶する記憶部22とを有する。
そして、図7に示すように、回転検出手段7のパルス板
7aに形成されたスリット7cの数が、例えば1周80
0個である場合には、n進カウンタ11のカウント値i
が、例えば状態i=350のときは、このi=350に
対応するスリット7cに対してクロックパルスが410
0個カウントされたとすると、記憶部22のi=350
のアドレスには、値4100が記憶される。
【0045】設定パルス生成手段13は、記憶部22に
記憶されたパルス周期のデータに基づいて、上記トラク
ション減速機100の滑りによる速度変動分とパルス板
7aの偏心による速度変動分とが解消されるようなパル
ス周期を各カウント値ごとに演算出力する演算部23と
を有する。
【0046】上記演算部23は、トラクション減速機1
00の滑りによる速度変動に加えて回転検出手段の偏心
に対応して、次のような演算動作を行う。
【0047】すなわち、回転検出手段7は、出力軸4a
に対して偏心した状態でトラクション減速機100の滑
りを検出しているとすると、回転検出手段7から出力さ
れる検出パルスcには、トラクション減速機100の滑
りによる速度変動分と回転検出手段の偏心による速度変
動分との両方が含まれていることになる。ここで、ま
ず、回転検出手段7の偏心分に注目すると、パルス板7
aの回転角度Θとクロックパルス数Yとの関係は、Y=
A+BsinΘ(Aは基準パルスのクロックパルス数)
のような三角関数で表現でき、これに、上記のトラクシ
ョン減速機100の滑りによる速度変動分を考慮する
と、Y=C(A+BsinΘ)(C≒1)となる。この
場合、関数Yの1周期の平均値はC・Aとなり、|C・
A−A|が滑りによる変動分のクロックパルス数として
考えることができる。
【0048】また、回転検出手段7の偏心分に対して
は、検出パルスcの変動の通りに設定パルスを作成すれ
ばよい。
【0049】これらのことから、記憶部22が1周期分
の検出パルスのパルス周期を記憶すると、演算部23は
それらの平均値を算出し、パルス周期計測部21により
計測したパルス周期からその平均値をそれぞれ差し引い
た後、上記基準パルスのクロックパルス数を加えるよう
にしている。これにより、トラクション減速機100の
滑りによる速度変動分と回転検出手段7の偏心による速
度変動分とを解消したパルス周期を出力することができ
る。
【0050】なお、パルス周期計測部21により計測し
たパルス周期から平均値を差し引いた後に、その差分を
用いてアドレス値(i−k)(定数kは、例えばk=
8)からアドレス値iまでの各差分の平均を、例えばフ
ィルタリング処理を利用してとり、この平均値に上記基
準パルスのクロックパルス数を加えてアドレス値iの参
照値を得るようにしてもよい。これにより、トラクショ
ン減速機において、回転検出手段7の検出エラー、また
は突発的な速度変動が生じてノイズ的要素が含まれて
も、そのノイズ要素を1/kに縮小した参照値を得るこ
とができる。
【0051】この場合、差し引いた後に上記の演算を行
うから、演算を行うパルス周期の値が小さくなって、効
率よく演算が行われる。
【0052】上記設定パルス生成手段13は、上記の構
成に加えて、演算部23により書き換えられた記憶部2
2の値からクロックパルスが入力されるごとに1ずつダ
ウンカウントし、0になった時点でパルスを出力するダ
ウンカウンタ24と、該ダウンカウンタ24から出力さ
れたパルスを受けると、その立ち上がりから一定幅のパ
ルス(設定パルスe)を出力するワンショット回路25
とを有する。この設定パルスeは記憶部22の書き換え
られたパルス周期に基づいた間隔で出力されるようにな
っている。
【0053】なお、上記のダウンカウンタ24から出力
されるパルスは、該ダウンカウンタ24のLD端子と、
n進カウンタ11のクロック端子とに入力されており、
該パルスが出力された時点で記憶部22の内容がダウン
カウンタ24にロードされると同時にn進カウンタ11
のカウント値がインクリメントされる。
【0054】図8に示すように、位相差検出手段14
は、PLL回路で構成されるもので、センサ7bから出
力された検出パルスcの立ち上がり時点と、設定パルス
生成手段13より出力された設定パルスeの立ち上がり
時点とを比較することで位相差を検出し、位相差に応じ
たパルス周期を有する位相補正パルス信号を出力するも
のである。検出パルスcが、設定パルスeよりも進相状
態にあるときは、駆動パルス出力手段10に位相差に応
じたパルス信号を減速指令として与えるようになってい
る。逆に、検出パルスcが、設定パルスeよりも遅相状
態にあるときは、駆動パルス出力手段10に位相差に応
じたパルス信号を増速指令として与えるようになってい
る。
【0055】周期差検出手段15は、PLL回路で構成
されるもので、センサ7bより出力された検出パルスc
の周期と、設定パルス生成手段13で設定された設定パ
ルスeの周期とを比較し、つまり、この周期差をクロッ
クパルスの計数値として検出し、周期差に応じたパルス
周期を有する周期補正パルス信号を出力するものであ
る。検出パルスcの1周期が設定パルスeの1周期より
短いときはチャージポンプ回路10cにモータ回転速度
を減速させるための信号を減速指令として与えるように
なっている。逆に、検出パルスcの1周期が設定パルス
eの1周期より長いときは、チャージポンプ回路10c
にモータ回転速度を増速させるための信号を増速指令と
して与えるようになっている。
【0056】次に、本回転駆動装置1における設定パル
ス生成動作「学習モード」を図9のフローチャートにし
たがって説明する。
【0057】まず、スイッチSW1をON、スイッチS
W2〜SW4をOFFにして基準パルスbを出力し、ス
テッピングモータ5bが一定速度で回転するようにドラ
イバ装置5aに指令を与える(ステップS1)。そし
て、ステップS2でステッピングモータ5bが一定速度
状態になったか否か(所定の立ち上げ時間経過後か否か
を含む)を判断し、一定速度状態になったと判断された
ときには、スイッチSW3をONにすると共に、ステッ
プS4でn進カウンタ11のカウント値iが0にセット
されて学習モードとなる。一方、一定速度状態になって
いないと判断されたときには、一定速度状態になるまで
基準パルスbを出力する。
【0058】ステップS4でn進カウンタ11のカウン
ト値iが0にセットされると、ステップS5で回転検出
手段7から出力される検出パルスcのパルス周期をパル
ス周期計測部21によりクロックパルスの計数値として
検出し、ステップS6で記憶部22にその計数値が記憶
される。そして、ステップS7でアドレス値iがn−1
であるか否か、つまり全てのアドレス値iに対して計数
値が取込まれたか否かを判定し、そうでなければ、ステ
ップS11によりアドレス値iがn−1になるまでステ
ップS6およびS7を繰り返し動作させ、一方、アドレ
ス値iがn−1であると判定されると、続いて演算部2
3により、記憶部22に記憶された計数値に基づいて設
定パルス生成用の参照値が算出される(ステップS
8)。
【0059】そして、参照値がすべてのアドレス値iに
対して算出されると、それまで記憶部22に記憶されて
いた計数値が算出された参照値に書き換えられる(ステ
ップS9)。
【0060】この後、スイッチSW2,SW4をON,
スイッチSW1,SW3をOFFにして運転モードと
し、位相差検出手段14および周期差検出手段15によ
り、設定パルス生成手段13で作成された設定パルスe
と回転検出手段7により出力された検出パルスcとの位
相差および周期差が比較され、ステッピングモータ5b
の回転速度が補正される。
【0061】このように、トラクション減速機100の
滑りに起因する速度変動と回転検出手段の偏心に影響と
を打ち消す設定パルスeを学習モードで作成し、この設
定パルスeに基づいてステッピングモータ5bを動作さ
せるように構成したから、従来のように回転検出手段7
としてのロータリーエンコーダを複数設ける必要がなく
1つだけで済み、その結果、コストアップを抑制しなが
ら、回転検出手段7の偏心に影響されることなくトラク
ション減速機100の滑りに起因する速度変動のみを補
正することができる。
【0062】また、記憶部22が記憶した1周期分の検
出パルスのパルス周期の平均値を算出し、パルス周期計
測部21により計測したパルス周期からその平均値をそ
れぞれ差し引いた後、基準パルスのクロックパルス数を
加えるようにしたから、トラクション減速機100の滑
りに起因する速度変動分と回転検出手段の偏心に起因す
る影響とを確実に抽出して相殺することができる。
【0063】さらに、記憶部22に記憶された計数値を
演算部23により演算された参照値に書き換えるように
構成したから、記憶部22とは別の記憶部を設ける必要
がなくなり、構造が簡素化されることになる。
【0064】なお、上記の実施の形態に係る回転駆動装
置1においては、回転駆動源5としてステッピングモー
タ5bを用いているが、これに代えて、DCモータを用
いてもよい。図10はDCモータを用いた例を示すもの
で、DCモータ5cには回転速度を検出するための速度
センサ30が設けられている。また、位相差検出手段1
4および周期差検出手段15には、分周器3からの基準
パルスbと設定パルス生成手段13により作成される設
定パルスeとが選択的に入力されると共に、上記モータ
用センサ30からの信号と回転検出手段7からの検出パ
ルスcとが入力される。そして、スイッチSW11〜S
W14をON、スイッチSW15、SW16をOFFと
することにより学習モードとなり、スイッチSW12,
SW14〜SW16をON、スイッチSW11、SW1
3をOFFとすることにより運転モードとなる。この場
合においても、上記の実施の形態と同様の作用が得られ
ることになる。
【0065】また、上記のトラクション減速機100に
代えて、ウォームギヤ等のギヤ機構を用いた減速機とし
てもよい。この場合、パルス板7aの回転角度とクロッ
クパルス数との関係が三角関数として表現できると共
に、ギヤの噛み合いによって所定の回転角度において微
細な振動が発生する。よって、この場合には、記憶部2
2に書き換える参照値は、次のようにして算出される。
【0066】すなわち、例えば、アドレス値iの参照値
は、記憶部22に記憶されたパルス周期のデータのう
ち、アドレス値i−kからアドレス値i+kまでのパル
ス周期を平均することにより算出される。つまり、算出
したい参照値の属するアドレス値の前後それぞれk個ず
つのデータの平均を取ることにより、それをそのアドレ
ス値の参照値とするのである。これにより、上記の実施
形態と同様に、ギヤ機構の噛み合い等による速度変動分
と回転検出手段7の偏心による速度変動分とを解消した
パルス周期を出力することができる。
【0067】なお、上記の演算に代えて、他の平均化の
態様として、上述したようなフィルタリング処理、すな
わち差分を用いてアドレス値(i−k)(定数kは、例
えばk=8)からアドレス値iまでの各差分の平均を、
この平均値に上記基準パルスのクロックパルス数を加え
てアドレス値iの参照値を得るを行うことによっても、
回転検出手段7の検出エラーやまたは突発的な速度変動
によるノイズ要素を1/kに縮小した参照値を得ること
ができる。
【0068】さらに、上記の学習モードは、当該回転駆
動装置1を備える装置全体の作動において所望のタイミ
ングで行うことができる。例えば、回転駆動装置1をカ
ラー複写機に用いた場合には、該カラー複写機の動作開
始時に行うようにしてもよい。
【0069】また、上記の実施の形態においては、演算
部23が参照値の算出と該参照値の記憶部22への書き
換えとの両方を行うように構成されているが、該演算部
23とは別に上記の書換えを行う書換部を設け、演算部
23により算出された参照値を該書換部によって記憶部
22のパルス数を書き換えるように構成してもよい。
【0070】次に、上記の回転駆動装置1の応用例につ
いて説明する。
【0071】図11は、上記の実施の形態で説明した回
転駆動装置1を用いて複数の回転体4を連動させて回転
させるように構成したものである。
【0072】図11に示すように、各回転体4とトラク
ション減速機100とが対をなして構成された回転ユニ
ットUが複数設けられていると共に、各回転ユニットU
はトラクション減速機100がカップリング等の締結手
段40を介して連結されている。
【0073】また、各トラクション減速機100は、そ
れぞれの出力軸側に発生する速度変動パターンに対して
同期するように位相を合わせた状態で連結されている。
【0074】そして、該複数の回転ユニットUのうち1
つの回転ユニットU’に対して本発明の回転駆動装置1
が適用されている。
【0075】これにより、複数の回転体4の回転制御を
1台の回転駆動装置1で行うことができる。
【0076】なお、上記トラクション減速機100に代
えて、ウォームギヤを備えたウォームシャフトを用いて
もよい。
【0077】また、上記のような構成の他に、図12に
示すように、上記回転ユニットUを2つのグループG
1,G2に分け、各グループG1,G2内でトラクショ
ン減速機100を上記位相を合わせた状態で連結すると
共に、各グループG1,G2を所定の1つの回転ユニッ
トU’,U”に対して回転駆動装置1を適用するように
構成してもよい。
【0078】この場合、回転ユニットU’,U”におけ
るトラクション100’,100”は回転駆動源5と電
磁クラッチ50,50を介して連結されていると共に、
上記回転ユニットU’,U”に対して回転検出手段7,
7が設けられている。これにより、スイッチSW21を
ON,スイッチSW22をOFFとすることにより、回
転駆動装置1によりグループG1に属する回転ユニット
の回転制御を行うことができ、スイッチSW21をOF
F,スイッチSW22をONとすることにより、回転駆
動装置1によりグループG2に属する回転ユニットの回
転制御を行うことができる。また、各トラクション減速
機100’,100”を相互に上記の位相を合わせた状
態で連結し、スイッチSW21かスイッチSW22かの
どちらかをONとすることにより、回転駆動装置1によ
り全ての回転ユニットの回転制御を行うことができる。
【0079】これにより、上記回転検出手段7,7はグ
ループの数の分だけ必要になるが、各回転ユニットU,
U’,U”に対して回転駆動装置1を設ける必要がな
い。よって、コストアップを抑制しながら複数の回転体
4の回転制御を1台の回転駆動装置1で行うことができ
る。
【0080】なお、上記のような回転ユニットは、必要
に応じた数にグループ分けしてもよい。
【0081】
【発明の効果】第1発明の回転駆動装置によれば、複数
位置における速度情報と各速度情報を平均して得られた
平均情報と標準速度情報とから上記各位置に対する参照
速度情報を得て、この参照速度情報に基づいて回転駆動
手段を回転駆動制御するように構成したから、例えばト
ラクション減速機のように連続的な滑りを伴いながら動
力を伝達する動力伝達手段の動力伝達動作に起因する回
転速度変動を、回転検出手段の偏心に影響されることな
く補正することができると共に、従来のように回転駆動
手段の回転速度の平均値を算出するために回転検出手段
を複数設けるという必要がなくなる。その結果、コスト
アップを抑制しつつ、回転検出手段の偏心に影響される
ことなく動力伝達機構の動力伝達動作に起因する回転速
度変動を解消することができる。
【0082】第2発明の回転駆動装置によれば、回転検
出手段の偏心に影響されることなく動力伝達機構の動力
伝達動作に起因する回転速度変動分を確実に抽出して相
殺することができる。
【0083】第3発明の回転駆動装置によれば、各位置
に対してそれぞれ隣接する所定の複数の位置の各速度情
報を平均化して得られた平均情報から上記各位置に対す
る参照速度情報を得て、この参照速度情報に基づいて回
転駆動手段を回転駆動制御するように構成したから、例
えばギヤ機構のように角速度変動を局所的に発生しなが
ら動力を伝達する動力伝達手段の動力伝達動作に起因す
る回転速度変動を、回転検出手段の偏心に影響されるこ
となく補正することができると共に、従来のように回転
駆動手段の回転速度の平均値を算出するために回転検出
手段を複数設けるという必要がなくなる。その結果、コ
ストアップを抑制しつつ、回転検出手段の偏心に影響さ
れることなく動力伝達機構の動力伝達動作に起因する回
転速度変動を解消することができる。
【0084】第4発明の回転駆動装置によれば、当該回
転駆動装置により第2の動力伝達手段を介して第2の回
転体と当該回転駆動装置の回転体とを同時に回転速度制
御することができることになる。
【0085】第5発明の回転駆動装置によれば、上記切
換手段により、当該回転駆動装置の回転体と第2の回転
体とのどちらか一方の回転体を選択的に回転速度制御す
ることができる。なお、上記両回転体を同時に回転制御
してもよい。
【0086】第6発明の回転駆動装置によれば、上記の
記憶部とは別に、演算部により算出された調整データを
記憶する記憶部を設ける必要がなくなり、構造が簡素化
されることになる。
【0087】第7発明の回転駆動方法によれば、上記第
1発明と同様に、例えばトラクション減速機のように連
続的な滑りを伴いながら動力を伝達する動力伝達手段の
動力伝達動作に起因する回転速度変動を、回転検出手段
の偏心に影響されることなく補正することができると共
に、従来のように回転駆動手段の回転速度の平均値を算
出するために回転検出手段を複数設けるという必要がな
くなる。その結果、コストアップを抑制しつつ、回転検
出手段の偏心に影響されることなく動力伝達機構の動力
伝達動作に起因する回転速度変動を解消することができ
る。
【0088】第8発明の回転駆動方法によれば、上記第
2発明と同様に、例えばギヤ機構のように角速度変動を
局所的に発生しながら動力を伝達する動力伝達手段の動
力伝達動作に起因する回転速度変動を、回転検出手段の
偏心に影響されることなく補正することができると共
に、従来のように回転駆動手段の回転速度の平均値を算
出するために回転検出手段を複数設けるという必要がな
くなる。その結果、コストアップを抑制しつつ、回転検
出手段の偏心に影響されることなく動力伝達機構の動力
伝達動作に起因する回転速度変動を解消することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る回転駆動装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】 ロータリーエンコーダのパルス板及びセンサ
とトラクション減速機とモータの概略構成を示した側面
図である。
【図3】 ロータリーエンコーダのパルス板およびセン
サを示す正面図である。
【図4】 駆動パルス出力手段の構成例を示すブロック
図である。
【図5】 チャージポンプ回路の構成例を示す回路図で
ある。
【図6】 パルス周期記憶手段および設定パルス生成手
段の構成を示すブロック図である。
【図7】 記憶部の記憶内容の一例を示す説明図であ
る。
【図8】 位相差検出手段の動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図9】 設定パルス生成動作を示すフローチャートで
ある。
【図10】 DCモータを用いた場合の回転駆動装置の
構成を示すブロック図である。
【図11】 本発明の回転駆動装置の一応用例を示すブ
ロック図である。
【図12】 同じく本発明の回転駆動装置の一応用例を
示すブロック図である。
【図13】 トラクション減速機の内部構成を示す正面
図である。
【図14】 トラクション減速機のV−V線から見た断
面図である。
【図15】 パルス板が偏心している場合の、2つのセ
ンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための説明図
である。
【図16】 パルス板が偏心している場合の回転角と積
算パルス数を示す説明図である。
【符号の説明】
1 回転駆動装置 4 回転体 4a 回転軸 5 回転駆動源 6 動力伝達手段 7 回転検出手段 7a パルス板 7b センサ 7c スリット 10 駆動パルス出力手段 11 n進カウンタ 12 パルス周期記憶手段 13 設定パルス生成手段 14 位相差検出手段 15 周期差検出手段 21 計測部 22 記憶部 23 演算部 100 トラクション減速機 U,U’,U” 回転ユニット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクション構造の動力伝達手段の出力
    軸に取り付けられた回転体の回転駆動を行うべく上記動
    力伝達手段の入力軸に取り付け、駆動信号により駆動さ
    れる回転駆動手段を有する回転駆動装置において、被測
    定側が上記回転体側に同心状に固設され、該被測定側の
    周方向複数位置で回転速度に応じた速度情報を測定主体
    側で検出する1つの回転速度検出手段と、検出した速度
    情報を各位置順にそれぞれ記憶する第1の記憶手段と、
    上記複数位置における速度情報と各速度情報を平均して
    得られた平均情報と標準速度情報とから上記各位置に対
    する参照速度情報を得る参照速度生成手段と、上記参照
    速度情報を上記各位置に対応させてそれぞれ記憶する第
    2の記憶手段と、上記各位置における検出速度情報を各
    位置に対応した上記第2の記憶手段の参照速度情報に同
    調させる速度調整手段と、上記第2の記憶手段に参照速
    度情報が取り込まれた後、上記速度調整手段を動作させ
    て上記回転駆動手段に駆動信号として出力する制御手段
    とを備えたことを特徴とする回転駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記参照速度生成手段は、上記複数位置
    における各速度情報を平均化する平均化手段と、上記複
    数位置における各速度情報に対して上記平均値を減算
    し、かつ上記標準速度情報を加算する演算手段とから構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の回転駆動
    装置。
  3. 【請求項3】 噛合されたギアからなる動力伝達手段の
    出力軸に取り付けられた回転体の回転駆動を行うべく上
    記動力伝達手段の入力軸に取り付け、駆動信号により駆
    動される回転駆動手段を有する回転駆動装置において、
    被測定側が上記回転体側に同心状に固設され、該被測定
    側の周方向複数位置で回転速度に応じた速度情報を測定
    主体側で検出する1つの回転速度検出手段と、検出した
    速度情報を各位置順にそれぞれ記憶する第1の記憶手段
    と、上記各位置に対してそれぞれ隣接する所定の複数の
    位置の各速度情報を平均化して参照速度情報を得る参照
    速度生成手段と、上記参照速度情報を上記各位置に対応
    させてそれぞれ記憶する第2の記憶手段と、上記各位置
    における検出速度情報を各位置に対応した上記第2の記
    憶手段の参照速度情報に同調させる速度調整手段と、上
    記第2の記憶手段に参照速度情報が取り込まれた後、上
    記速度調整手段を動作させて上記回転駆動手段に駆動信
    号として出力する制御手段とを備えたことを特徴とする
    回転駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の回転駆
    動装置における動力伝達手段の入力軸側にカップリング
    部を介して連結される第2の動力伝達手段と該第2の動
    力伝達手段の出力軸に第2の回転体が取り付けられて構
    成され、上記第2の動力伝達手段は、上記回転駆動手段
    の回転体と上記第2の回転体に現れる速度変動パターン
    の位相を合わせた状態でカップリングされていることを
    特徴とする回転駆動装置。
  5. 【請求項5】 第2の動力伝達手段と該第2の動力伝達
    手段の出力軸に取り付けられた第2の回転体と、請求項
    1〜3のいずれかに記載の回転駆動装置とを備えると共
    に、上記回転駆動手段の動力を上記回転駆動装置の動力
    伝達手段と上記第2の動力伝達手段とに切り換えて伝達
    する断続カップリングが設けられ、上記第2の動力伝達
    手段は、上記回転駆動手段の回転体と上記第2の回転体
    に現れる速度変動パターンの位相を合わせた状態でカッ
    プリングされていることを特徴とする回転駆動装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の記憶手段と第2の記憶手段と
    は同一物であることを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の回転駆動装置。
  7. 【請求項7】 トラクション構造の動力伝達手段の出力
    軸に取り付けられた回転体の回転駆動を行うべく上記動
    力伝達手段の入力軸に取り付けた回転駆動手段を駆動信
    号により駆動させる回転駆動方法において、学習ステッ
    プを備え、この学習ステップは、上記回転体側に同心状
    に固設された被測定側の周方向複数位置で回転速度に応
    じた速度情報を測定主体側で検出し、検出した速度情報
    を各位置順にそれぞれ記憶し、各速度情報を平均した平
    均情報を得、上記複数位置における速度情報と平均情報
    と標準速度情報とから上記各位置に対する参照速度情報
    を求め、求めた参照速度情報を上記各位置に対応させて
    それぞれ記憶する手順からなり、この学習ステップの
    後、上記各位置における検出速度情報を対応した参照速
    度情報に同調させた駆動信号として上記回転駆動手段に
    出力することを特徴とする回転駆動方法。
  8. 【請求項8】 噛合されたギアからなる動力伝達手段の
    出力軸に取り付けられた回転体の回転駆動を行うべく上
    記動力伝達手段の入力軸に取り付けた回転駆動手段を駆
    動信号により駆動させる回転駆動方法において、学習ス
    テップを備え、この学習ステップは、上記回転体側に同
    心状に固設された被測定側の周方向複数位置で回転速度
    に応じた速度情報を測定主体側で検出し、検出した速度
    情報を各位置順にそれぞれ記憶し、上記各位置に対して
    それぞれ隣接する所定の複数の位置の各速度情報を平均
    化して参照速度情報を得、上記参照速度情報を上記各位
    置に対応させてそれぞれ記憶する手順からなり、この学
    習ステップの後、上記各位置における検出速度情報を各
    位置に対応した参照速度情報に同調させた駆動信号とし
    て上記回転駆動手段に出力することを特徴とする回転駆
    動方法。
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