JP2006254550A - 駆動制御装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】 エンコーダのディスク偏心により発生する無端移動部材の回動速度変動の安定化を簡易な構成で確実に行えるようにする。
【構成】 無端移動部材である転写搬送ベルトを回動させる駆動ローラあるいは転写搬送ベルトの回動により従動回転する従動ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを設け、そのエンコーダは、複数のスリット(マークでもよい)が形成されたディスク311と、その各スリットを検出するセンサを構成する発光素子312と受光素子313とからなり、その各スリットのうち、基準スリット351が他のスリットと異なる特性(例えば周方向の幅)であり、基準スリット351をエンコーダのセンサにより検出してそのエンコーダの1回転の基準とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、転写装置等に用いられる転写搬送ベルト等の無端移動部材を回動させる駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置、およびその駆動制御装置を備えたカラープリンタやカラー複写機等の画像形成装置に関する。
カラー画像形成装置におけるカラー画像形成の一般的な方法としては、複数の感光体上にそれぞれ異なる色で形成されるトナー画像を直接転写紙に重ねながら転写させる直接転写方式と、同じく色の異なるトナー画像を中間転写体に重ねながら転写させ、その後に転写紙に一括して転写させる中間転写方式がある。これらの方式は、共通して複数の感光体を転写紙または中間転写体に対向させて並べて配置するのでタンデム方式と呼ばれ、感光体毎にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対して、静電潜像の形成および現像などの電子写真プロセスを実行させ、直接転写方式では走行中の転写紙上に、中間転写方式においては走行中の中間転写体上に転写する。
これらの各方式を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置では、直接転写方式にあっては、転写紙を担持しながら走行する無端ベルト(エンドレスベルト)を、中間転写方式にあっては、感光体から画像を受け取り担持する無端ベルトを採用するのが一般的である。そして、4個の感光体をそれぞれ含む作像ユニットを無端ベルトの一方の走行辺に沿って並設している。
上記タンデム方式のカラー画像形成装置では、各色のトナー画像を精度よく重ねることが色ズレの発生を防止する上で重要である。そのため、いずれの転写方式においても転写ベルトの速度変動による色ズレを回避するために、転写ユニットを構成する複数個の従動軸のうちの一つにエンコーダを取り付け、そのエンコーダの回転速度変動に応じて駆動ローラの回転速度をフィードバック制御するのが有効な手段となっている。
このようなフィードバック制御を実現する最も一般的な方法として、比例制御(PI制御)がある。これはまず、エンコーダの目標角変位Ref(n)とエンコーダの検出角変位P(n−1)との差から位置偏差e(n)を演算する。そして、その演算結果の位置偏差e(n)にローパスフィルタをかけて高周波ノイズを除去するとともに、制御ゲインをかけ、更に一定の標準駆動パルス周波数を加える。これにより得られた駆動パルス周波数により、駆動ローラを駆動する駆動モータを制御することによって、常にエンコーダ出力が目標角変位で駆動されるように制御することができる。
実際の制御としては、エンコーダパルスの出力の立上りエッジをカウントするカウンタと、制御周期(例えば1ms)毎にカウントするカウンタを使用し、制御周期(1ms)間に移動する目標角変位の演算結果と、制御周期毎に上記エンコーダカウント値を取得することで得られる検出角変位との差から、位置偏差を取得することができる。
具体的な演算としては、エンコーダが取り付けられている従動軸のローラ径をφ15.615とすると以下のようになる。
e(n)=θ0×q−θ1×ne[rad]
なお、この式における各記号の意味は次のとおりである。
e(n)[rad]:今回のサンプリングにて演算された位置偏差
θ0[rad]:制御周期あたりの移動角度(=2π×V×10−3/15.615π[rad])
θ1[rad]:エンコーダ1パルスあたりの移動角度(=2π/p[rad]、ここでpはエンコーダのスリットピッチ)
q:制御周期タイマのカウント値
ne:エンコーダカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
ここで例えば、制御周期1msでエンコーダの分解能を1回転当たり300パルスのものを使用し、転写ベルトを162mm/sで動作するようにフィードバック制御をかけた場合を想定すると以下のようになる。
θ0=2π×162×10−3/15.615π=0.0207487[rad]
θ1=2π×p=2π/300=0.0209439[rad]
以上の演算を制御周期毎に行うことで位置偏差を取得し、フィードバック制御を行う。
一般的なエンコーダの構成は、円周方向に数百単位の分解能で光を透過する放射状のスリットを有するディスクを従動ローラ軸に圧入して、従動ローラと同時に回転するようになっていて、このスリットをセンサで検出することで、従動ローラの回転量に応じたパルス信号(パルス状のON/OFF信号)を得られる。このパルス信号を用いて従動ローラの移動角を検出することで、駆動ローラの回転速度を制御している。
しかし、エンコーダのディスクの同心度加工精度の影響で、従動ローラにディスクを取り付ける時に、お互いにずれた状態で取り付けられる場合がある。この状態で回転すると、従動ローラは一定速度で回転しているにも関わらず、ディスクが偏心した状態で回転される。これをセンサ(受光器)で読み取ると、ディスクの1回転成分がセンサの出力つまりパルス信号に出てしまう。更に1回転成分を、フィードバック制御により増幅して駆動ローラを回転させるため、ディスクの1回転毎に転写ベルトの速度変動が発生し、色ズレが発生する。
本来、フィードバック制御では、制御ゲインを上げることで負荷変動に対する応答性を良くしたいところであるが、制御ゲインを上げるとディスクの1回転成分が大きくなり、結果的に色ズレが大きくなるため、実際には制御ゲインが低い状態で、フィードバック制御をせざるを得なかった。そのため、本来制御したい他の変動成分の除去が十分に行われていなかった。
上述した従動ローラに取り付けられたディスクの偏心で発生する転写ベルトの速度変動を制御する方法として、例えば特許文献1に記載されたものがある。これは、駆動ローラを定速で回転させ、エンコーダ出力から得られる角速度情報を少なくとも駆動ローラ1周期分にわたって取得し、駆動ローラの1/2周期で区切って前半部分と後半部分を足し合わせることにより、駆動ローラによる偏心の速度変動成分を相殺し、従動ローラによる速度変動分のみを抽出するものである。更に、画像形成時には、従動ローラから検出された角速度情報と上記速度変動分の差分を取ることで、ベルトの速度走行を一定にするものである。
一方、カラー画像形成装置の転写ユニットを構成する複数個の従動軸のうちの一つに、以下に示すようなエンダコーダを取り付けることもできる。
例えば、特許文献2に記載された発明は、小型のアブソリュートタイプ(絶対角度又は絶対位置を測定する)エンコーダを構成し、これを小型で高精度のインクレメントタイプ(角度又は位置の微少増分を測定する)エンコーダと組み合わせて、小型で高精度のアブソリュートエンコーダを実現させることを目的としたものである。
このアブソリュートエンコーダは、光の反射率又は透過率が位置の連続関数として変化しているスケールと、そのスケールにコヒーレント光を照射する光照射器と、そのスケールからのコヒーレント光の反射光又は透過光を検出する光検出器とを有するものであって、スケールが光反射性の基板上に形成され、厚さ又は屈折率が位置の連続関数として変化している光透過性薄膜を構成要素とすることを特徴としており、光照射器から出力される光がスケールによって反射される割合又はその光がスケールを透過する割合を、スケールの光反射率の変化または光透過率の変化によって変えている。
この光反射率の変化又は光透過率の変化はスケールの絶対角度又は絶対位置の滑らかな連続関数になっているので、光照射器から出射される光がスケールに照射される部位の面積を、従来のように大きくする必要がなく、むしろその面積が小さいほど絶対角度又は絶対位置の測定が正確になり、回転軸位置精度およびパターンエッジの精度に対する厳しい要求を回避できる。
また、特許文献2に記載された発明のアブソリュートエンコーダは、上記スケールとは異なる回折格子パターンもしくは高反射率−低反射率又は高透過率−低透過率の繰り返しパターンを構成要素とする第2のスケールと、第2のスケールにコヒーレント光を照射する第2の光照射器と、第2のスケールからのコヒーレント光の回折光もしくは反射光または透過光を検出する第2の光検出器とを有することも特徴としている。
特開2000−47547号公報 特開2002−206952号公報
この特許文献1に記載の制御方法は、エンコーダのパルス間隔を一定クロックで計測し、駆動ローラを一定速度で回転させたときのエンコーダ速度変動分を、フィードバック制御したときのエンコーダ速度から差し引くことで、ディスク偏心で発生する速度変動をキャンセルし、エンコーダの速度を一定にしようと速度制御するものである。その制御を実現するためには、少なくともエンコーダのパルス間隔からディスクの偏心成分の影響を十分にサンプリングできるだけのクロックレートと、それを処理できる高速なハードウェア、および高い分解能のカウンタやタイマなどの計測手段が必要となり、高価なシステムとなり、コスト的にデメリットがある。
また、上述したようにエンコーダの目標角変位Ref(ni)とエンコーダの検出角変位P(n−1)との差から位置偏差e(n)を算出し、その算出結果から駆動モータの駆動パルス周波数を制御する位置制御の場合、そもそも特許文献1に記載の手法は適用できない。
一方、従来のアブソリュートタイプのエンダコーダでは、光照射器から出射される光がスケールによって反射される割合又はその光がスケールを透過する割合を、その光がスケールに照射される部位における光反射性パターンが占める面積の変化又は遮光性パターンが占める面積の変化によって変えているが、特許文献2に記載された発明のアブソリュートエンコーダでは、上記の割合をスケールの光反射率の変化又は光透過率の変化によって変えている。しかし、この光反射率の変化又は光透過率の変化は、スケールの絶対角度又は絶対位置の滑らかな連続関数として変化させる必要がある。
また、特許文献2に記載された発明におけるアブソリュートタイプのエンコーダは、そのエンコーダを取り付けた部材の回転角(絶対角度)又は距離(絶対位置)を計測するものであるに対して、エンコーダそのもののディスク偏心があれば、エンコーダを取り付けた部材の回転角(絶対角度)又は距離(絶対位置)を計測する際に誤差を含んでしまう。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、画像形成装置等における対象ローラ(例えば転写搬送ベルト等の無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいはその無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラ)の周動を検出するエンコーダの出力信号に基づいて駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置において、エンコーダのディスク偏心により発生する速度変動の安定化を簡易な構成で確実に行えるようにすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、以下の駆動制御装置およびそれを備えた画像形成装置を提供する。
請求項1の発明による駆動制御装置は、無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを備え、該エンコーダの単位時間当りの角変位が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値に一致させるように上記駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置であって、上記エンコーダが1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する角変位誤差検出手段と、該角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを特性値として保持する記憶手段と、上記制御目標値に上記特性値を加算して上記駆動ローラの駆動制御を行う制御手段とを設け、上記エンコーダが、複数のスリット又はマークが形成された回転ディスクと、その各スリット又はマークを検出するセンサとからなり、上記各スリット又はマークのうち、少なくとも1つのスリット又はマークが他のスリット又はマークと異なる特性であるロータリエンコーダであり、上記制御手段が、上記異なる特性のスリット又はマークを上記ロータリエンコーダのセンサにより検出して該ロータリエンコーダの1回転の基準とするものである。
請求項2の発明による駆動制御装置は、請求項1の駆動制御装置において、上記ロータリエンコーダの回転ディスクを、複数のスリットが形成されたものとし、上記ロータリエンコーダのセンサを、上記複数のスリットを検出するセンサとし、上記異なる特性のスリットの円周方向の幅を他のスリットと異なる幅としたものである。
請求項3の発明による駆動制御装置は、請求項2の駆動制御装置において、上記異なる特性のスリットの円周方向の幅を、他のスリットより広い幅とし、且つ該他のスリットの幅の2倍より狭い幅としたものである。
請求項4の発明による駆動制御装置は、請求項2の駆動制御装置において、上記異なる特性のスリットの円周方向の幅を、他のスリットより狭い幅としたものである。
請求項5の発明による駆動制御装置は、無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを備え、該エンコーダの単位時間当りの角変位が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値に一致させるように上記駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置であって、上記エンコーダが1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する角変位誤差検出手段と、該角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを特性値として保持する記憶手段と、上記制御目標値に上記特性値を加算して上記駆動ローラの駆動制御を行う制御手段とを設け、上記エンコーダが、複数のスリット又はマークが形成された回転ディスクと、その各スリット又はマークを検出するセンサとからなり、上記各スリット又はマークのうち、少なくとも2つのスリット又はマークが他のスリット又はマークと異なる特性であるロータリエンコーダであり、上記制御手段が、上記異なる特性のスリット又はマークのうち、1つのスリット又はマークを上記ロータリエンコーダのセンサにより検出して該ロータリエンコーダの1回転の基準とし、継続して行う上記駆動ローラの駆動制御には常に、該基準のスリット又はマークを使用するものである。
請求項6の発明による駆動制御装置は、無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを備え、該エンコーダの単位時間当りの角変位が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値に一致させるように上記駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置であって、上記エンコーダが1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する角変位誤差検出手段と、該角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを特性値として保持する記憶手段と、上記制御目標値に上記特性値を加算して上記駆動ローラの駆動制御を行う制御手段とを設け、上記エンコーダが、それぞれ異なる特性の複数のスリット又はマークが形成された回転ディスクと、その各スリット又はマークを検出するセンサとからなるロータリエンコーダであり、上記制御手段が、上記各スリット又はマークのうち、任意のスリット又はマークを上記ロータリエンコーダのセンサにより検出して該ロータリエンコーダの1回転の基準とするものである。
請求項7の発明による駆動制御装置は、請求項6の駆動制御装置において、上記ロータリエンコーダの回転ディスクを、複数のマークが形成されたものとし、上記ロータリエンコーダのセンサを、上記複数のマークの反射光を検出するセンサとし、上記複数のマークを、それぞれ異なる反射率としたものである。
請求項8の発明による駆動制御装置は、無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを備え、該エンコーダの単位時間当りの角変位が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値に一致させるように上記駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置であって、上記エンコーダが1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する角変位誤差検出手段と、該角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを特性値として保持する記憶手段と、上記制御目標値に上記特性値を加算して上記駆動ローラの駆動制御を行う制御手段とを設け、上記エンコーダが、それぞれ異なる反射率の複数のマークが形成された回転ディスクと、その各マークの反射光を検出するセンサとからなるロータリエンコーダであり、上記記憶手段を、上記角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを上記各マークの反射率と関連付けた特性値として保持する手段としたものである。
請求項9の発明による画像形成装置は、請求項1〜8のいずれかの駆動制御装置と、該駆動制御装置によって駆動制御される画像形成用の無端移動部材とを備えたものである。
請求項10の発明による画像形成装置は、請求項9の画像形成装置において、上記無端移動部材を、感光体ベルト,転写ベルト,中間転写ベルト,画像記録媒体搬送用ベルトのうちのいずれか一つ以上としたものである。
この発明の駆動制御装置によれば、対象ローラ(無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいはその無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラ)の周動を検出するエンコーダ(例えば、複数のスリット又はマークが形成された回転ディスクと、その各スリット又はマークを検出するセンサとからなり、前記各スリット又はマークのうち、少なくとも1つのスリット又はマークが他のスリット又はマークと異なる特性であるロータリエンコーダ)が1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する(このとき、例えば異なる特性のスリット又はマークをエンコーダのセンサにより検出してそのエンコーダの1回転の基準とする)角変位誤差検出手段を設け、その角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差データを特性値として記憶手段に保持し、上記制御目標値に上記特性値を加算して上記駆動ローラを駆動制御するので、上記エンコーダのディスク偏心によって発生する無端移動部材の速度変動の安定化を、簡易な構成で確実に行うことができる。この発明の画像形成装置によれば、上記駆動制御装置を備えることにより、低コストで画像品位に応じた適切な処理を行うことが可能である。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、この発明の実施例について説明する前に、この発明の参考例について説明しておく。
図2は、この発明の参考例である駆動制御装置を備えた画像形成装置の一例を示すレーザプリンタ全体の概略構成図である。
図3は、図2に示すベルト駆動装置6の概略構成を示す拡大図である。
この画像形成装置は、直接転写方式の電子写真方式によりカラー画像を形成するカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)であり、図2はそのレーザプリンタ全体の概略構成図である。
このレーザプリンタは、図2に示すように、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1(1Y,1M,1C,1K)が、図中の矢印Aに沿って転写搬送ベルト60が走行することによって転写紙Pが移動する方向における上流側(図で右下側)から順に配置されている。
この各トナー像形成部1はそれぞれ、像担持体としての感光体ドラム11(11Y,11M,11C,11K)と、現像ユニット12とを備えている。また、各トナー像形成部1の配置は、各感光体ドラム11の回転軸が平行になるように且つ転写紙移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
また、このレーザプリンタは、トナー像形成部1のほかに、光書込ユニット2、給紙カセット3,4、レジストローラ対5、転写紙(画像記録媒体)Pを担持して各トナー像形成部の転写位置を通過するように搬送する無端移動部材としての転写搬送ベルト(転写ベルトと画像記録媒体搬送用ベルトの機能を併せたもの)60を備えたベルト駆動装置6、ベルト定着方式の定着ユニット7、および排紙トレイ8等を備えている。なお、ベルト駆動装置6は、後述する制御系(駆動制御装置)を併せたものであり、また転写ユニットとしても機能するものである。
このレーザプリンタはさらに、手差しトレイ14、トナー補給容器22も備え、図示していない廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニットなども二点鎖線で示したスペースSの中に備えている。
光書込ユニット2は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備えており、画像データに基づいて各感光体ドラム11の表面(外周面)にレーザ光を走査しながら照射する。
図3は、上述したベルト駆動装置6の概略構成を示す拡大図である。
このベルト駆動装置6で使用する転写搬送ベルト60は、体積抵抗率が10〜1011Ωcmである高抵抗の無端状単層エンドレスベルト(無端状のベルト部材)であり、その材質は例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)である。この転写搬送ベルト60は、各トナー像形成部1の感光体ドラム11に接触対向する各転写位置を通過するように、支持ローラ61〜66に張架されている。
これら支持ローラ61〜66のうちの転写紙移動方向の上流側に位置する入口ローラ61に対し、転写搬送ベルト60を挟んでその外周面側で対向するように静電吸着ローラ80が設けられている。この静電吸着ローラ80には電源18によって所定電圧が印加されており、2つのローラ61,80の間を通過した転写紙Pは帯電して転写搬送ベルト60上に静電吸着される。ローラ63は転写搬送ベルト60を摩擦駆動する駆動ローラであり、駆動モータ(後述)によって矢印Dの方向に回転される。
各感光体ドラム11に対向する各転写位置において、転写電界を形成する転写電界形成手段としての転写バイアス印加部材27(27Y,27M,27C,27K)が転写搬送ベルト60の裏面に接触するように設けられている。これらの転写バイアス印加部材27はスポンジ等を外周に設けたバイアスローラであり、各転写バイアス電源9(9Y,9M,9C,9K)からローラ心金に転写バイアス電圧が印加される。この印加された転写バイアス電圧の作用により、転写搬送ベルト60に転写電荷が付与され、各転写位置において該転写搬送ベルト60の表面と感光体ドラム11の表面との間に所定強度の転写電界が形成される。また上記転写が行なわれる領域での転写紙と感光体ドラム11の接触を適切に保ち、最良の転写ニップを得るために、バックアップローラ68を備えている。
各転写バイアス印加部材27とそれらの近傍にそれぞれ配置されるバックアップローラ68は、それぞれ回転可能に揺動ブラケット93に一体的に保持され、回動軸94を中心として回動可能である。この回動は、カム軸97に固定されたカム96が矢印Eの方向に回動することによって時計方向に回動する。
前述した入口ローラ61と静電吸着ローラ80は一体的に、入口ローラブラケット90に支持され、軸91を回動中心として、図3の状態から時計方向に回動可能である。そして、揺動ブラケット93に設けられた孔95に、入口ローラブラケット90に突設されたピン92が嵌入しており、揺動ブラケット93の回動と連動して入口ローラブラケット90も回動する。これらのブラケット90、93の時計方向の回動により、各転写バイアス印加部材27とそれらの近傍にそれぞれ配置されるバックアップローラ68は感光体ドラム11から離され、入口ローラ61と静電吸着ローラ80も下方に移動する。これにより、黒(ブラック)トナーのみで画像を形成する時に、感光体ドラム11Y,11M,11Cと転写搬送ベルト60の接触を避けることが可能になっている。
一方、転写バイアス印加部材27Kとその隣のバックアップローラ68は出口ブラケット98に回転可能に支持され、出口ローラ62と同軸の軸99を中心に回動可能になっている。このベルト駆動装置6をレーザプリンタ本体に着脱する際に、図示していないハンドルの操作により出口ブラケット98を時計方向に回動させ、転写バイアス印加部材27Kおよびバックアップローラ68とともに転写搬送ベルト60を、ブラック画像形成用の感光体ドラム11Kから離間させることができる。
転写搬送ベルト60の駆動ローラ63に巻きつけられた部分の外周面には、図2に示すように、ブラシローラとクリーニングブレードから構成されたクリーニング装置85が接触するように配置されている。このクリーニング装置85により転写搬送ベルト60上に付着した残留トナー等の異物が除去される。
その転写搬送ベルト60の走行方向で駆動ローラ63のすぐ下流側に、転写搬送ベルト60の外周面を押し込むようにローラ64を設け、駆動ローラ63に対する転写搬送ベルト60の巻き付け角を大きく確保している。また、ローラ64のすぐ下流側には、転写搬送ベルト60の内周面に接触し、押圧部材であるばね69の付勢力により外側へ押圧して転写搬送ベルト60にテンションを与えるテンションローラ65が配設されている。
次に、このレーザプリンタによる画像形成動作について説明する。
このレーザプリンタによる画像形成時には、図2に示す給紙カセット3,4および手差しトレイ14のいずれかより転写紙Pが給紙されて、図示しない搬送ガイドにガイドされながら一点鎖線で示す搬送経路に沿って搬送ローラによって搬送され、レジストローラ対5が設けられている一時停止位置に送られる。
一方、カラー画像形成時には4組のトナー像形成部1(1Y、1M、1C、1K)の各感光体ドラム11(11Y、11M、11C、11K)は、図2で時計方向に回転しており、それぞれ図示していない帯電部材によって表面が均一に帯電された後、その表面に光書込ユニット2によって、形成すべき画像の各色のデータによって変調されたレーザ光が照射走査され、それぞれ静電潜像が書き込まれる。その後現像ユニットによって各色のトナーによって現像され、各感光体ドラム11の表面に各色のトナー像が形成される。
前述のようにレジストローラ対5に挟持されて一時停止された転写紙Pは、レジストローラ対5により所定のタイミングで送り出され、転写搬送ベルト60に担持されて各トナー像形成部1に向けて順次搬送され、その各転写ニップを通過する。各トナー像形成部1の感光体ドラム11上に形成される各色のトナー像は、それぞれ各転写ニップにおいて転写紙P上で重ね合わされるように順次作像タイミングをずらして作像されており、転写紙Pが各転写ニップを通過する際に上記転写電界やニップ圧の作用を受けて転写紙P上に転写される。この重ね合わせの転写により、転写紙P上にはフルカラートナー像が形成される。
このトナー像転写後の各感光体ドラム11の表面はクリーニング装置13によりクリーニングされ、更に除電されて次の静電潜像の形成に備えられる。
一方、フルカラートナー像が形成された転写紙Pは、定着ユニット7でこのフルカラートナー像が定着された後、切換ガイド21の回動姿勢に対応して、第1の排紙方向Bまたは第2の排紙方向Cに向かう。第1の排紙方向Bから排紙トレイ8上に排出される場合、画像面が下となった、いわゆるフェースダウンの状態でスタックされる。一方、第2の排紙方向Cに排出される場合には、図示していない別の後処理装置(ソータ、綴じ装置など)に向け搬送させるか、またはスイッチバック部を経て両面プリントのために再度レジストローラ対5に搬送される。
以上のようにして、このレーザプリンタは転写紙Pにフルカラー画像を形成する。
このようなタンデム方式のレーザプリンタでは、各色のトナー画像を高い位置精度で重ね合わせることが色ズレの発生を防止する上で重要である。しかしながら、ベルト駆動装置6で使用している駆動ローラ63、入口ローラ61、出口ローラ62、転写搬送ベルト60は、部品製造時に数十μm単位の製造誤差が発生する。この誤差により各部品が一回転した際に発生する変動成分が転写搬送ベルト60に伝達され、転写紙の搬送速度に変動が生じてしまう。
この転写紙の搬送速度(転写搬送ベルト60の回動速度)の変動により、各感光体ドラム11上のトナー像を転写紙Pに転写する際に、それぞれタイミングに微妙なズレが生じ、副走査方向(転写紙の搬送方向)に色ズレが発生してしまう。特に1200×1200DPI等の微小ドットで画像を形成する装置では、数μmのタイミングのズレが色ズレとして目立ってしまう。
そこで、このレーザプリンタにおけるベルト駆動装置6(駆動制御装置を含む)では、図3で右下部の従動ローラ(「右下ローラ」という)66の軸上に設けたエンコーダの検出信号(出力パルス信号)によって右下ローラ66の回転速度を検出し、駆動ローラ63の回転をフィードバック制御することにより、転写搬送ベルト60を一定速度で走行させるようにする。
図4は、転写搬送ベルト60を透視してベルト駆動装置6の全体構成を示す斜視図である。
駆動ローラ63はタイミングベルト33を介して駆動モータ32に連結しており、駆動モータ32の回転速度に比例して回転駆動される。そして、この駆動ローラ63の回転によって転写搬送ベルト60が摩擦回動し、転写搬送ベルト60が回動することによって右下ローラ66が摩擦回転する。前述したように、ここでは、右下ローラ66(対象ローラ)の軸上にエンコーダ31を設けており、このエンコーダ31の検出信号から検出した右下ローラ66の回転速度に基づいて駆動モータ32の速度制御を行っている。これは、前述したように、転写搬送ベルト60の位置変動(回動変動)で色ズレが発生するため、それを抑制するために行っている。
図5は、図4の右下ローラ66とエンコーダ31の構成例を示す斜視図である。
図6は、そのエンコーダ31内のディスク311とセンサの構成例を示す図であり、(a)はディスク311のみの正面図、(b)はディスク311とセンサの側面図である。
図7は、そのディスク311が偏心した状態について説明するための図である。
図8は、図4の駆動モータ32を一定速度で駆動してエンコーダ31の出力パルスのカウント値を一定タイミングでサンプリングしたときのサンプリング結果の異なる例を示す線図である。
エンコーダ31は、ロータリエンコーダであり、例えば図5に示すように、ディスク(回転ディスク)311,発光素子312,受光素子313,および圧入ブッシュ314,315を備えている。
ディスク311は、回転ディスクであり、右下ローラ66の軸に圧入ブッシュ314,315を圧入することによって固定され、右下ローラ66の回転と同時に回転するようになっている。
また、このディスク311には、その円周方向に数百単位の分解能で光を透過する放射状のスリットが形成されており、その両側にエンコーダセンサを構成する発光素子312と受光素子313を配置しており、その受光素子313によって右下ローラ66の回転角度に応じた数のパルス信号(パルス状のON/OFF信号)を発生する。そのパルス信号を用いて右下ローラ66の移動角(以下「角変位」と称す)を検出することにより、駆動モータ32の駆動量を制御する。
さらに、エンコーダ31には、例えば図6に示すように、ディスク311の内周にはそのディスク回転の1周(1回転)を判定するためのスリット状の基準マーク(ディスクマーク)321が形成されており、その基準マーク321の部位の両側にマークセンサを構成する発光素子322と受光素子323を配置している。そのマークセンサを用いることにより、ディスク311が1回転する毎に基準マーク321を検出し、ディスク311の1回転、つまりディスク311の基準位置を判定することができる。
ところで、ディスク311を右下ローラ66に圧入するときの同軸穴の加工には、例えば図7に示すように数μmの誤差が発生し、これはゼロにすることは実質的には不可能である。そのため、ディスク311を右下ローラ66に取り付けるときに、お互いにずれた状態で取り付けられる場合があり、この状態で回転すると、右下ローラ66は一定速度で回転しているにも関わらず、ディスク311が偏心した状態で回転される。これをエンコーダセンサ(受光素子313)で読み取ると、ディスク311の1周期毎に角変位変動が発生する。
図8において、(a)はディスク311の偏心がない状態でのサンプリング結果で、(b)は偏心があるときのサンプリング結果を示している。通常、ディスク311の偏心がない状態では、右肩上がりのサンプリング結果となるが、偏心がある場合、正弦波状のサンプリング結果となる。そのサンプリング結果はエンコーダ31の検出角変位を示しているため、サンプリング結果が正弦波状となっているということは、それだけ検出位置誤差が大きいことを示している。ディスク311の同軸穴の加工精度誤差が大きい場合、この正弦波の振幅がより大きく検出される。
図9は、このレーザプリンタにおける上述したベルト駆動装置6の駆動モータ制御部(駆動制御装置)を含む制御部のハードウェア構成例を示すブロック図である。
ベルト駆動装置6の駆動モータ制御部は、エンコーダセンサ331(エンコーダ31の発光素子312と受光素子313とからなる)の出力パルス信号およびマークセンサ332(エンコーダ31の発光素子322と受光素子323とからなる)の出力パルス信号に基づいて駆動モータ32の駆動パルスをデジタル制御する。
その駆動モータ制御部を含む制御部600は、CPU601,RAM602,ROM603,IO制御部604,駆動モータIF606,ドライバ607,検出IO部608,およびバス609によって構成されている。
CPU601は、ROM603内のプログラムに基づいてパーソナルコンピュータ等の外部装置38からの画像データの受信、およびその外部装置38との間の制御コマンドの送受信の制御をはじめ、このレーザプリンタ全体の制御を行う中央処理装置である。
このCPU601は、ROM603内のプログラムに従って動作し、エンコーダセンサ331およびマークセンサ332等を使用することにより、角変位誤差検出手段および制御手段としての機能を果たすことができる。
このCPU601には、RAM602,ROM603,IO制御部604,駆動モータIF606,および検出IO部608がバス609を介して相互に接続されている。
RAM602は、CPU601が制御(処理)を行う際に利用するワークメモリや、画像データを展開する際の画像メモリとして使用される読み書き可能なメモリ(記憶手段)である。
ROM603は、CPU601が実行する(CPU601が動作するための)プログラム等の固定データを格納している読み出し専用のメモリである。
IO制御部604は、CPU601からの指示により、モータ,クラッチ,ソレノイド,センサ等の各負荷39との間の信号の入出力を制御する。
駆動モータIF606は、CPU601からの駆動指令により、ドライバ607を介して転写搬送ベルト60を回動させるための駆動モータ32(駆動ローラ63)へ駆動パルス信号を出力することにより、駆動モータ32の回転駆動を制御する。この回転駆動は、駆動パルス信号の周波数に応じて行われるため、転写搬送ベルト60の回動速度の可変制御が可能となる。
エンコーダセンサ331の出力パルス信号は、検出IO部608に入力される。
検出IO部608は、エンコーダセンサ331の出力パルスを処理してデジタル値に変換する。また、この検出IO部608は、エンコーダ31の出力パルスを計数(カウント)するカウンタを含む複数のカウンタ(後述する)を備えている。そして、そのカウンタの値(エンコーダ31の出力パルス数)に予め定められたパルス数対角変位の変換定数をかけて、右下ローラ66の軸(図5)の角変位に対応するデジタル値に変換する。このエンコーダ31のディスク311の角変位に対応するデジタル値の信号は、バス609を介してCPU601に送られる。
ここで、駆動モータIF606,ドライバ607,RAM602について、もう少し詳しく説明する。
駆動モータIF606は、CPU601からバス609を介して駆動指令(駆動周波数の指示を含む)を受けると、その駆動指令に基づいて指示された駆動周波数を有するパルス状の制御信号を生成し、それをドライバ607へ出力する。
ドライバ607は、パワー半導体素子(例えばトランジスタ)等によって構成されている。このドライバ607は、駆動モータIF606から入力されるパルス状の制御信号に基づいて動作し、駆動モータ32に駆動パルス信号を出力する(パルス状の駆動電圧を印加する)。その結果、駆動モータ32は、CPU601の駆動指令によって指示された駆動周波数に比例する速度で駆動制御される。これにより、エンコーダ31のディスク311の角変位が目標角変位になるように追値制御され、右下ローラ66が所定の角速度で等角速度回転する。このディスク311の角変位は、エンコーダセンサ331と検出IO部608により検出され、CPU601に取り込まれて制御が繰り返される。
RAM602は、CPU601が制御を行う(ROM603内のプログラムを実行する)際のワークメモリや画像メモリとして使用される機能の他に、事前(作像プロセスを実行しないで駆動モータ32を一定速度で駆動した時)に計測しておいたエンコーダ31のディスク偏心に対応したマークセンサ332によるマーク検出時からのディスク1回転分(1周分)の検出角変位誤差データ(一定周期毎にサンプリングしたデータ)が格納されるデータメモリとしての機能を有している。
なお、RAM602は揮発性メモリであるため、図示していないEEPROM等の不揮発性メモリに、上記検出角変位誤差データから、例えば図10に示すようなエンコーダ31のディスクの位相・振幅パラメータ(ディスク偏心の波形から傾き成分を除去した第1の特性値)を算出して格納しておき、電源ON時もしくは駆動モータ32の起動時等にSIN関数もしくは近似式を用いて、ディスク1回転分のデータをRAM602上に展開することもできる。図10には、マークセンサ332によってディスク311の1回転毎に検出される基準マーク(ディスクマーク)321(図6参照)の検出パルスも示されている。
ところで、一般に駆動モータのフィードバック制御に用いられる比例制御演算では、前述したように制御周期毎の目標角変位と検出角変位の差に制御ゲインをかけて、駆動モータの駆動速度を制御するため、エンコーダのディスク偏心による検出角変位誤差が大きいと、より増幅して駆動モータを駆動してしまう。そのため、ディスクの1回転(1周期)毎に転写搬送ベルト60の位置変動(回動速度の変動)が発生し、色ズレが発生してしまう。
前述したように、図8の(b)は駆動モータ32を一定速度で駆動した時の挙動を示しているが、これは言い換えると、エンコーダ31のパルス数のカウント値を一定タイミングでサンプリングした結果が、図8の(b)に示したものになっていると、右下ローラ66は一定速度で回転していることになる。
そのため、このレーザプリンタでは、図8の(b)に示したように、制御周期毎の目標角変位(実際にはエンコーダ31の単位時間当りの角変位が一定となるような制御目標値である目標角変位に検出角変位誤差を加算したもの)を生成し、その目標角変位に一致するエンコーダ31の角変位をエンコーダセンサ331によって検出し、ディスク偏心(ディスク311の偏心)の影響を受けない比例制御演算を行って駆動モータ32を駆動制御することにより、転写搬送ベルト60の回動速度を一定にすることを特徴としている。
図11は、この発明の参考例である駆動制御装置の一例の機能を説明するための構成を示す模式的な機能ブロック図である。この参考例は、上記機能を上述したベルト駆動装置6の制御に適用した場合の例を示す。
この図11において、この制御コントローラ部40は、減算回路41と、高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ42と、比例演算部(ゲインKp)43と、定常駆動パルス周波数設定部44と、加算回路45とによって構成されている。この制御コントローラ部40と目標角変位生成部30とパルス出力器37は、図9のCPU601がROM603内のプログラムを実行し、駆動モータIF606,ドライバ607,および検出IO部608を使用することによって実現することができる。
目標角変位生成部30は、予め計測した(作像プロセスを実行しないで駆動モータ32を一定速度で駆動した時に計測した)エンコーダ31のディスク偏心によって生じる検出角変位誤差を特性値としてメモリ301(図示しない不揮発性メモリ又は図9のRAM602内のデータメモリに相当する)に保持しておく。そして、作像プロセス時に、マークセンサ332によってディスク311の基準マーク321(基準位置)が検出され、マークセンサ332から出力されるマーク検出信号が入力されるタイミングに応じてメモリ301から特性値を順次読み出す。つまり、マークセンサ332によるディスク311の基準位置の検出タイミングから順次メモリの参照アドレスを切り替えることによって特性値を読み出す。その後、その読み出した特性値を制御目標値である目標角変位に加算して新たな目標角変位Ref(n)とし、それを制御コントローラ部40に入力させる。
ここで、特性値(検出角変位誤差)と目標角変位の加算は、マークセンサ332によってディスク311の1回転毎に基準マーク321が検出され、そのマークセンサ332から出力されるマーク検出信号が入力されるタイミングに応じて、周期的に繰り返されるように行われる。
なお、目標角変位生成部30が、予め計測した検出角変位誤差(特性値)を加算した目標角変位Ref(n)をメモリ301に保持しておき、作像プロセス時に、マークセンサ332によるディスク311の基準位置の検出タイミングから順次メモリの参照アドレスを切り替えることによって目標角変位Ref(n)を読み出し、それを制御コントローラ部40に入力させるようにしてもよい。
制御コントローラ部40は、目標角変位生成部30から入力される制御目標値である目標角変位Ref(n)と、エンコーダ31のエンコーダセンサ331からの検出角変位P(n−1)とを減算回路41に入力してその差e(n)をとる。つまり、差分の変位量の演算を行う。なお、検出角変位P(n−1)は実際にはエンコーダセンサ331の出力パルス信号に基づいて算出されるが、それについては追って詳細に説明する。
その差e(n)はローパスフィルタ42を通ることによって高周波ノイズが除去された後、比例演算部43に入力される。
比例演算部43は、ローパスフィルタ42からの差e(n)をゲインKpで比例増幅し、補正量(rad)Hzとして加算回路45に与える。
加算回路45は、定常駆動パルス周波数設定部44からの一定の定常駆動パルス周波数(Refpc)Hzに比例演算部43からの補正量(rad)Hzを加算して駆動パルス周波数f(n)を決定し、それをパルス出力器37へ出力する。
パルス出力器37は、加算回路45から受けた駆動パルス周波数f(n)の駆動パルス信号を生成し、それを駆動モータ32へ出力する。
ここで、エンコーダ31のディスク偏心に対応するマークセンサ332による基準マーク321の検出タイミングからのディスク311の1回転分の検出角変位誤差の計測方法について説明する。
まず、ベルト駆動装置6の速度変動を引き起こす恐れのある定着ヒータの熱源をOFFにし、駆動モータ32を一定速度で駆動させる。そして、転写搬送ベルト60の駆動が安定するまで駆動モータ32を駆動させた後、マークセンサ332よって図6に示した基準マーク(ディスクマーク)321を検出し、その検出タイミングを基準にエンコーダ31の出力パルスのカウント値を一定タイミングでサンプリングし、エンコーダ31の目標角変位Ref(n)とエンコーダ31の検出角変位P(n−1)との差e(n)をディスク5回転分にわたり算出する。
ここで、Wはディスク1回転あたりにサンプリングされるデータ数でRAM602の空き容量によって決定し、RAM602の空き容量が多い程、データの分解能を向上させるためにディスク1回転あたりにサンプリングされるデータ数Wを大きい値に設定する。また、実際にディスク1回転あたりにサンプリングされたデータ数が予め設定された値Wと異なる場合には、エラーと判定して、この検出角変位誤差の計測を中止するとともに、このエラー履歴情報をEEPROMなどの不揮発性メモリに格納することによって、後に累積のエラー回数を確認できるようにしておくとよい。
なお、この検出角変位誤差の計測では、駆動モータ32を位置制御を行わずに一定速度で駆動しているため、目標角変位Ref(n)とエンコーダ31の検出角変位P(n−1)との差であるe(n)は、図12に示すように傾きを持ってしまう。また、エンコーダ31のディスク偏心に対応するマークセンサ332による基準マーク321の検出タイミングからのディスク1回転分のエンコーダ31の検出角変位誤差以外の他のノイズ成分が含まれてしまう。
次に、e(n)の傾き成分を除去する。最小二乗法の演算により図12に示すようなe(n)の傾き成分k(n)を算出し、e(n)からk(n)を除去したJ(n)=e(n)−k(n)を求める。
次に、エンコーダ31のディスク311の1回転周期以外の周期で発生している検出角変位誤差を移動平均処理で除去する。この例では、転写搬送ベルト60を摩擦搬送する駆動ローラ63の偏心による検出角変位誤差を重点的に除去するために、この駆動ローラ63が4回転する時間にサンプリングされるデータ数を用いて移動平均処理を行う。駆動ローラ63が2回転する時間にサンプリングされるデータ数をDとした場合、以下の演算式で移動平均処理を行う。
J′(0)={J(0)+J(1)+・・+J(2D−1)+J(2D)}/(2D+1)
J′(1)={J(1)+J(2)+・・+J(2D)+J(2D+1)}/(2D+1)
J′(2)={J(2)+J(3)+・・+J(2D+1)+J(2D+2)}/(2D+1)


J′(n)={J(n)+J(n+1)+・・+J(n+2D−1)+J(n+2D)}/(2D+1)
そして、ディスク1回転周期以外の周期で発生している検出角変位誤差が除去された図13のようなデータを得る。
次に、ディスク偏心に対応するマークセンサ332による基準マーク321の検出タイミングからのディスク1回転分の検出角変位誤差の強調およびランダムノイズ除去のために、ディスク回転周期の周平均処理を行う。この例では、ディスク4回転分のデータにより周平均処理を行う。ディスク1回転でサンプリングされるデータ数をWとした場合、以下の演算で周平均処理を行う。
J″(0)={J′(0)+J′(W)+J′(2W)+J′(3W)}/4
J″(1)={J′(1)+J′(1+W)+J′(1+2W)+J′(1+3W)}/4
J″(2)={J′(2)+J′(2+W)+J′(2+2W)+J′(2+3W)}/4


J″(n)={J′(n)+J′(n+W)+J′(n+2W)+J′(n+3W)}/4
そして、得られた図14のようなデータが、エンコーダ31のディスク偏心に対応するマークセンサ332による基準マーク321の検出タイミングからのディスク1回転分の検出角変位誤差となる。
なお、エンコーダ31のディスク311の1回転分の検出角変位誤差データの取得およびディスク311の位相・振幅パラメータの算出は、図9に示した外部装置38により実行命令が入力された場合、このレーザープリンタが朝に初めて電源がONになった場合、あるいは駆動モータ32の起動時に、実行されるようにすればよい。但し、作像プロセスは行わない。
エンコーダ31の実際のディスク偏心で発生する検出角変位誤差は、SIN状(正弦波状)となっていて、特にディスク1回転分の全てのデータを持っておく必要もなく、計測時に基準位置(基準マーク321の検出時)からの位相値と振幅値を算出し、このデータ(位相・振幅パラメータ)から検出角変位誤差データを算出しても十分同等の補正データとして扱える。
そのため、制御周期毎の検出角変位誤差データ(補正データ)を、不揮発性メモリに格納しておく必要がなく、上記位相・振幅パラメータのみで補正データを生成するため、揮発性メモリのみのエリアだけ用意すれば制御可能となる。その場合、補正データの生成は、電源ON時もしくは転写モータ起動時等に以下の演算式によって行われる。
Δθ[rad]:従動軸の回転角変位変動値〔=b×sin(2×π×ft+τ)〕
上記Δθをマークセンサ332による基準マーク321の検出時からの制御時間に応じて演算し、揮発性メモリであるRAM602に順次格納する。
実際に駆動モータ32を駆動する時は、マークセンサ332が基準マーク321を検知したタイミングに応じて、RAM602の参照アドレスを切り替えてデータを読み出す。その読み出したデータを、前述の制御目標値である目標角変位に加算することによって、ディスク偏心の影響を受けずにフィードバック制御を行うことができる。
また、ディスク偏心による速度変動(位置変動)のピーク値のみ下げればよい場合には、制御周期毎のディスク偏心による検出角変位誤差データは必要ない。そのため、メモリエリアを削減するために、例えば図15に示すようにディスク1回転あたり20ポイント程度の検出角変位誤差データを生成し、各ポイントにディスク311が到達した時にデータを更新することによっても、速度変動のピーク値を十分に低下させることが可能である。
図16および図17に、この発明の参考例による駆動制御を実現する上でのタイミングチャートの例を示す。なお、図9には、図示を省略したが、制御部600には、時間計測を行なう制御周期タイマが設けられているものとする。また、検出IO部608には、後述する2つのエンコーダパルスカウンタ(1)(2)および制御周期タイマカウンタが備えられている。
まず、図16において、エンコーダ31の出力パルス(エンコーダパルス)をカウントするエンコーダパルスカウンタ(1)のカウント値は、エンコーダパルスの出力の立上りエッジによりインクリメント(+1)される。また、この制御の制御周期は1msであり、制御周期タイマによるCPU601への割り込みがかかる毎に制御周期タイマカウンタのカウント値がインクリメント(+1)される。
制御周期タイマの時間計測のスタートは、駆動モータ32のスルーアップおよびセトリング終了後に初めてエンコーダパルスの立上りエッジが検出された時点で行われ、且つ制御周期タイマカウンタのカウント値を「0」にリセットする。
また、制御周期タイマによるCPU601への割り込みがかかる毎に、エンコーダパルスカウンタ(1)のカウント値:neの取得および制御周期タイマカウンタのカウント値:qの取得およびインクリメント(+1)を行う。
エンコーダパルスカウンタ(2)は、前述のエンコーダパルスカウンタ(1)と同様に、図17に示すように、エンコーダパルスの出力の立上りエッジによりインクリメント(+1)され、マークセンサ332によってディスク311の基準マーク321が検出されている時(マークセンサ332からマーク検出信号が入力されている時)の最初のエンコーダパルスの立ち上りエッジで「0」にリセットされる。そのため、エンコーダパルスカウンタ(2)は実質的に基準マーク321からの移動距離をカウントしていて、この値に応じてディスク311の1回転分の検出角変位誤差データが格納されたRAM602の参照アドレスを切り替える。
これらの各エンコーダパルスカウンタ(1,2)のカウント値をもとに、次に示すように位置偏差の演算を行う。
P(n−1)=θ1×ne
Ref(n)=θ0×q+Δθ
e(n)=Ref(n)−P(n−1) (単位:rad)
ここで、上式中の各記号の意味は次の通りである。
e(n)[rad]:(今回のサンプリングにて演算された)位置偏差
θ0[rad]:制御周期1[ms]あたりの移動角度(=2π×V×10−3/Lπ[rad])
Δθ[rad]:従動軸の回転角変位変動値〔=b×sin(2×π×ft+τ)〕(テーブル参照値)
θ1[rad]:エンコーダ1パルスあたりの移動角度(=2π/p[rad])
q:制御周期タイマのカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
L:右下ローラ径[mm]
b:ディスク偏心で発生する検出角変位誤差の振幅[rad]
τ:ディスク偏心で発生する検出角変位誤差の基準マークでの位相[rad]
f:ディスク回転の周期[Hz]
この例においては、エンコーダ31を取り付けてある従動ローラである右下ローラ径はφ15.515[mm]である。また、エンコーダ31の分解能pは、1回転あたり300パルスのものとする。
次に、急激な位置変動に応答してしまうことを避けるため、演算された偏差に対して、以下の仕様のフィルタ演算を行うとよい。
フィルタタイプ:Butterworth IIR ローパスフィルタ
サンプリング周波数:1KHz(=制御周期と等しい)
パスバンドリップル(Rp):0.01dB
ストップバンド端減衰量(Rs):2dB
パスバンド端周波数(Fp):50Hz
ストップバンド端周波数(Fs):100Hz
そのフィルタ演算のブロック図を図18に、フィルタ係数一覧を図19に示す。同じ構成のフィルタを2段カスケード接続し、各段における中間ノードをそれぞれu1(n),u1(n−1),u1(n−2)およびu2(n),u2(n−1),u2(n−2)と定める。ここで、インデックスの示す意味は次のとおりである。
(n):現在のサンプリング
(n−1):1つ前のサンプリング
(n−2):2つ前のサンプリング
以下のプログラム演算をフィードバック実行中に制御タイマ割り込みがかかる度に行う。
u1(n)=a11×u1(n−1)+a21×u1(n−2)+e(n)×ISF
e1(n)=b01×u1(n)+b11×u1(n−1)+b21×u1(n−2)
u1(n−2)=u1(n−1)
u1(n−1)=u1(n)
u2(n)=a12×u2(n−1)+a22×u2(n−2)+e1(n)
e′(n)=b02×u2(n)+b12×u2(n−1)+b22×u2(n−2)
u2(n−2)=u2(n−1)
u2(n−1)=u2(n)
図20にこのフィルタの振幅特性を、図21に位相特性を示す。
次に、制御対象に対する制御量を求める。制御ブロック図において、まず位置コントローラとしてPID制御を考えると、
F(S)=G(S)×E′(S)=Kp×E′(S)+Ki×E′(S)/S+Kd×S×E′(S) ……(1)
ただし、Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲイン、Kd:微分ゲイン である。
G(S)=F(S)/E′(S)=Kp+Ki/S+Kd×S ……(1)
ここで、(1)式を双一次変換(S=(2/T)×(1−Z−1)/(1+Z−1))を行うと、次式を得る。
G(Z)=(b0+b1×Z−1+b2×Z−2)/(1−a1×Z−1−a2×Z−2) ……(2)
ただし、a1=0
a2=1
b0=Kp+T×Ki/2+2×Kd/T
b1=T×Ki−4×Kd/T
b2=−Kp+T×Ki/2+2×Kd/T
(2)式をブロック図として表すと、図22のようになる。ここで、e′(n)、f(n)は、E′(S)、F(S)をそれぞれ離散データとして扱うことを示している。図22において、中間ノードとしてそれぞれw(n)、w(n−1)、w(n−2)を定めると、差分方程式は次式のようになる(PID制御の一般式)。
w(n)=a1×w(n−1)+a2×w(n−2)+e′(n) ………(3)
f(n)=b0×w(n)+b1×w(n−1)+b2×w(n−2) …(4)
ここで、インデックスの示す意味は次のとおりである。
(n):現在のサンプリング
(n−1):1つ前のサンプリング
(n−2):2つ前のサンプリング
今、位置コントローラとしては比例制御を考えると、積分ゲイン、微分ゲインはゼロとなる。従って、図22における各係数は以下のようになり、(3)式および(4)式は次の(5)式のように簡略化される。
a1=0 a2=1 b0=Kp b1=0 b2=−Kp
w(n)=w(n−2)+e′(n)
f(n)=Kp×w(n)−Kp×w(n−2)
→∴f(n)=Kp×e′(n) ……(5)
また、F0(S)に対応する離散データf0(n)は、この参考例の場合には、一定であり、
f0(n)=6105[Hz]
である。よって、駆動モータ32に設定するパルス周波数は、最終的に次の(6)式により計算する。
f′(n)=f(n)+f0(n)=Kp×e′(n)+6105[Hz]…(6)
図23に前述したエンコーダパルスカウンタ(1)の動作フローチャートを示す。この図23のフローチャートおよび以下に説明するフローチャートにおいて、各ステップを「S」と略記している。
まず、スルーアップ&セトリング後の最初のパルス入力かどうかを判定し(S1)、YESならば、エンコーダパルスカウンタ(1)をゼロクリアし(S2)、制御周期タイマカウンタをゼロクリアし(S3)、制御周期タイマによる割り込みを許可し(S4)、制御周期タイマをスタートして(S5)、図示していないメインルーチンへリターンする。また、ステップ1の判定でNOであった場合は、エンコーダパルスカウンタ(1)をインクリメントして(S6)、メインルーチンへリターンする。
図24に前述したエンコーダパルスカウンタ(2)の動作フローチャートを示す。
まず、エンコーダパルスが入力した時に、マークセンサ332の状態を判定し(S11)、YESならばエンコーダパルスカウンタ(2)をゼロクリアする(S12)。また、ステップ11の判定でNOであった場合、エンコーダパルスカウンタ(2)をインクリメントし(S13)、メインルーチンへリターンする。
さらに、図25に制御周期タイマによる割り込み処理のフローチャートを示す。
まず、制御周期タイマカウンタをインクリメントし(S21)、次いでエンコーダパルスカウント値neを取得する(S22)。さらに、テーブルデータを参照してΔθの値を取得し(S23)、テーブルデータ参照アドレスをインクリメントする(S24)。次いで、これらの値を用いて位置偏差演算を行い(S25)、得られた位置偏差に対してフィルタ演算を行い(S26)、そのフィルタ演算の結果をもとに制御量の演算(比例演算)を行う(S27)。そして、実際に駆動モータ32(ステッピングモータ)の駆動パルスの周波数を変更して(S28)、メインルーチンへリターンする。
以下、この発明の各実施例について、具体的に説明する。
この各実施例において、前述した参考例と異なるところは、エンコーダ31の構成とそのディスク311による検出角変位誤差のデータの取得に関する制御である。それら以外は、参考例と同様なので、その参考例の説明に使用した各図のほとんどを再度参照すると共に、新たな図1,図26〜図33も参照して、その参考例と異なる部分について、つまりエンコーダ31の構成とそのディスク311による検出角変位誤差のデータの取得に関する制御について説明する。なお、参考例と共通する部分の説明はほとんど省略する。また、各実施例におけるエンコーダ31には、図9に示したマークセンサ332を備えていないものとする。また、説明の都合上、図26,図30,図32では、参考例で使用した各図と対応する部分には同一の符号を付している。
まず、各実施例の概要について説明する。
第1実施例〜第7実施例は、エンコーダ31のディスク311(以下「エンコーダディスク」ともいう)の絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するための「エンコーダディスクの基準位置」を検出する手段に関するものである。また、第8実施例は、「エンコーダディスクの基準位置」を定義せずにエンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得する手段に関するものである。
第1実施例〜第7実施例ではいずれも、エンコーダ31のディスク偏心によって発生する転写搬送ベルト60の位置変動(回動変動)を安定化するために、エンコーダ31のディスク311の基準位置(基準検出用パターン)を検出する機能を設け、作像プロセスを実行しないで駆動モータ32を一定速度で駆動した時に、エンコーダ31のディスク311を1回転させた場合の検出角変位誤差のデータ、あるいはそれに基づいて算出したディスク311の基準位置からの位相・振幅パラメータ(ディスク311の偏心の波形についての上記基準位置での位相値と最大振幅値)を特性値として事前に図9のRAM602のデータメモリ又は図示しない不揮発性メモリに保持しておく。
そして、ディスク311の基準位置からの位相・振幅パラメータを特性値として不揮発性メモリに保持しておいた場合には、電源ON時もしくは駆動モータ32の起動時等に、その特性値をSIN関数もしくは近似式を用いて処理し、ディスク311の1回転分のデータをRAM602上に展開する。
作像プロセス時には、ディスク311の基準位置の検出タイミングから順次RAM602の参照アドレスを切り替えることによって特性値を読み出し(このとき特性値が位相・振幅パラメータであればそれに基づいて検出角変位誤差を算出する)、それを目標角変位に加算して新たな目標角変位とし、それに基づいて駆動モータ32を駆動制御する。
前述したように、エンコーダ31の絶対角度に対応する検出角変位誤差に基づいて算出する特性値は、エンコーダ31のディスク偏心で発生する検出角変位誤差が正弦波状となっていることから、ディスク311の基準位置からの位相・振幅パラメータとし、作像プロセス時にその位相・振幅パラメータに基づいて元の検出角変位誤差を算出することができる。
第1実施例〜第7実施例では、エンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するための「エンコーダディスクの基準位置」の検出について言及する。
図1は、第1実施例〜第4実施例におけるエンコーダ31内のディスク311とエンコーダセンサ331の構成例を示す図である。
図26は図1に示すディスク311のA部に形成されている複数のスリットの異なる例を示す説明図であり、(1)は一般的なエンコーダディスクの複数のスリットの一例を、(2)は第2実施例のエンコーダディスクにおける複数のスリットの一例を、(3)は第3実施例のエンコーダディスクにおける複数のスリットの一例を、(4)は第4実施例のエンコーダディスクにおける複数のスリットの一例をそれぞれ示している。なお、後述する基準スリットは、破線で示している。
まず、第1実施例について説明する。
〔第1実施例〕
図26の(1)は、一般的なエンコーダディスクの周方向に形成されている複数のスリット(以下「通常スリット」という)の一部を示しており、その各通常スリットは全て同一の形状となっている。
この第1実施例では、エンコーダ31のディスク311上に、回転角度を検出するための多数の通常スリットが周方向に刻まれており、発光素子312の照射光を通常スリットで透過/遮断することによって、受光素子313から右下ローラ66の回転角度に応じた数のパルス信号(パルス状のON/OFF信号)を得ることができる。
また、エンコーダ31のディスク311上のA部に、ディスク311の1周(1回転)を判定(検出)するための基準スリット351も形成されている。この基準スリット351は、通常スリットと特性(例えば円周方向の幅)が異なる。
したがって、CPU601(図9)は、エンコーダセンサ331を構成する発光素子312と受光素子313とにより、ディスク311が1回転する毎に基準スリット351を検出してディスク311の基準位置を判定し、ディスク311の1回転の基準とすることができる。
第1実施例によれば、エンコーダディスク上の通常スリットとは別の位置に基準スリット(基準位置検出用のスリット)を単独で形成する必要がないため、基準スリットを検出するための専用センサ(図9のマークセンサ332に相当するもの)を新たに設ける必要がなく、コストの低減を図ることができる。
なお、基準スリットは、エンコーダディスクに複数形成されていてもよい。また、通常スリットおよび基準スリットの代わりに、光を反射する通常マークおよび基準マークをディスクの円周方向に形成し、それらを検出するためのセンサを備えたエンコーダを使用することもできる。これについては、後述する第2実施例〜第4実施例においても、同様である。
次に、第2実施例〜第4実施例について、順次説明する。
この第2実施例〜第4実施例では、第1実施例における基準スリット351の「通常スリットと異なる特性」を「スリットの円周方向の幅」としている。なお、「円周方向の幅」を単に「幅」ともいう。
〔第2実施例〕
図27は、図26の(2)に示すように、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の円周方向の幅を「通常スリットの幅の2倍よりも広い幅」とした場合のエンコーダ31の出力パルス(出力パルス信号)と、これを基に生成したエンコーダ31の基準位置信号を含む各信号の一例を示すタイミングチャートである。
図27において、エンコーダ31の出力パルスは、発光素子312の照射光をスリットで透過した場合をローレベル“L”、遮断した場合をローレベル“H”としている。エンコーダ31の出力パルスは、検出IO部608内のカウンタで計測されるのであるが、ここではそのカウンタのクロック周波数をエンコーダ31の出力パルスの2倍の周波数として説明する。
エンコーダ31のディスク311の通常位置(通常スリットの位置)では、エンコーダ31の出力パルスをカウンタのクロック(基準クロック)でサンプリングすると、ローレベル“L”とローレベル“H”を交互に取得できる。一方、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の位置(基準位置)では、その基準スリット351の幅(周方向の幅)の分だけ発光素子312の照射光が透過し続けるため、サンプリング結果はローレベル“L”を継続することになる。
基準位置信号は、エンコーダ31のディスク311上の基準スリット351がエンコーダセンサ331によって検出されている時の出力パルスに相当し、エンコーダ31の出力パルスをカウンタのクロックでサンプリングした結果、同じレベルが2クロック以上継続した時にアサートし、違うレベルを検出した時にネゲートすることで生成できる。
第2実施例によれば、エンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するための「エンコーダディスクの基準位置」を検出する手段について、基準スリットの「通常スリットと異なる特性」を「スリットの幅」とすることにより、エンコーダディスク上に基準位置検出用のスリットを新たに形成する必要がないため、それに伴う専用センサ(受光素子,発光素子)も新たに設ける必要がなく、コストの低減を図ることができる。
図27の例では、幅の広い基準スリット351でエンコーダ31の出力パルスがローレベル“L”を5クロック継続することにより、エンコーダ31のディスク311の1回転に1回の基準位置信号を得ている。
このとき、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の幅には、本来、エンコーダ31の出力パルスが2パルス含まれているはずであった。
すなわち、エンコーダ31のディスク311の1回転に1回の基準位置信号を得るために、基準となる基準スリット351の幅を「通常スリットの幅の2倍よりも広い幅」とすることによって、エンコーダ31の出力パルスの周期が部分的に広がってしまい、この区間では右下ローラ66の回転速度(転写搬送ベルト60の回動速度)を検出できなくなってしまう。
〔第3実施例〕
第3実施例では、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の幅は、「通常スリットよりも広い幅であり、且つ通常スリットの幅の2倍よりは狭い幅」であることを特徴としている。
図28は、図26の(3)に示すように、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の幅を「通常スリットよりも広い幅であり、且つ通常スリットの幅の2倍よりは狭い幅」とした場合のエンコーダ31の出力パルスと、これを基に生成したエンコーダ31の基準位置信号を含む各信号の一例を示すタイミングチャートである。基準位置信号の生成方法は、図27を用いた説明と同じであるので割愛する。
図28の例では、幅の広い基準スリット351でエンコーダ31の出力パルスがローレベル“L”を2クロック継続することにより、エンコーダ31のディスク311の1回転に1回の基準信号を得ている。
このとき、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の幅が基準スリットの幅と異なるため、エンコーダ31の出力パルスの周期が部分的に広がってしまうが、エンコーダ31の出力パルスの立ち下がりエッジの間隔は一定となっている。
よって、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の区間においても右下ローラ66の回転速度を正常に検出できる。
第3実施例によれば、エンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するための「エンコーダディスクの基準位置」を検出する手段について、基準スリットの「通常スリットと異なる特性」を「通常スリットよりも広い幅であり、且つ通常スリットの幅の2倍よりは狭い幅」とすることにより、エンコーダディスク上に基準位置検出用のスリットを新たに設ける必要がないため、それに伴う専用センサを設ける必要がなく、コストの低減を図ることができる。また、幅の広い基準スリットではエンコーダパルス(エンコーダの出力パルス)の幅が広がってしまうが、通常スリット幅の2倍よりは狭い幅であり、エンコーダパルスをカウントする片エッジの間隔を常に一定とすることができるため、右下ローラ66の回転速度を常に正常に検出できる。
〔第4実施例〕
第4実施例では、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の幅は、「通常スリットよりも狭い幅」であることを特徴としている。
図29は、図26の(4)に示すように、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の幅を「通常スリットよりも狭い幅」とした場合のエンコーダ31の出力パルスと、これを基に生成したエンコーダ31の基準位置信号を含む各信号の一例を示すタイミングチャートである。基準位置信号の生成方法は、図27を用いた説明と同じであるので割愛する。
図29の例では、幅の狭い基準スリット351でエンコーダ31の出力パルスがローレベル“H”を2クロック継続することにより、エンコーダ31のディスク311の1回転に1回の基準信号を得ている。
このとき、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の幅が通常スリットの幅と異なるため、エンコーダ31の出力パルスの周期が部分的に狭まってしまうが、エンコーダ31の出力パルスの立ち下がりエッジの間隔は一定となっている。
よって、エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の区間においても右下ローラ66の回転速度を正常に検出できる。
第4実施例によれば、エンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するための「エンコーダディスクの基準位置」を検出する手段について、基準スリットの「通常スリットと異なる特性」を「通常スリットよりも狭い幅」とすることにより、エンコーダディスク上に基準位置検出用のスリットを新たに形成する必要がないため、それに伴う専用センサも新たに設ける必要がなく、コストの低減を図ることができる。また、幅の狭い基準スリットではエンコーダパルスの幅が狭まるため、エンコーダパルスをカウントする片エッジの間隔は影響を受けず、常に一定とすることができる。よって、右下ローラ66の回転速度を常に正常に検出できる。
次に、第5実施例について説明する。
〔第5実施例〕
第5実施例では、エンコーダ31のディスク311上に、通常スリットの他に、ディスク311の1回転を判定するための2つの基準スリット351,352が形成されている。この基準スリット351,352は、通常スリットと特性(例えば円周方向の幅)が異なる。
したがって、CPU601は、エンコーダセンサ331を構成する発光素子312と受光素子313とにより、ディスク311が1回転する毎に基準スリット351又は352を検出してディスク311の基準位置を判定し、ディスク311の1回転の基準とすることができる。
但し、この第5実施例では、駆動モータ32(転写搬送ベルト60)の駆動制御時に、基準スリット351又は352を検出してこれをディスク311の1回転の基準とした場合、継続して行う駆動モータ32の駆動制御には常に、その最初に検出した基準スリットをディスク311の1回転の基準として使用する。
なお、基準スリットは、エンコーダのディスクに3つ以上形成されていてもよい。また、通常スリットおよび基準スリットの代わりに、光を反射する通常マークおよび基準マークをディスクの円周方向に形成し、それらを検出するためのセンサを備えたエンコーダを使用することもできる。
ここで、この第5実施例におけるエンコーダ31の構成について、もう少し詳細に説明する。
図30は、第5実施例におけるエンコーダ31のディスク311とエンコーダセンサ331の構成例を示す図である。
図30において、エンコーダ31のディスク311上に、回転角度を検出するための多数の通常スリットが周方向に刻まれており、発光素子312の照射光を通常スリットで透過/遮断することによって、受光素子313から右下ローラ66の回転角度に応じた数のパルス信号を得ることができる。
エンコーダ31のディスク311の1回転の基準となる基準スリット351の幅は、第2実施例〜第4実施例のいずれかと同様である。基準スリット352は、基準スリット351に対して180度離れた位置に設けられており、その構造は基準スリット351と同一である。
図30の構成では、制御の前準備としてエンコーダ31のディスク311上に形成されている複数のパターンの中から基準スリット351又は352を見つける(検出する)動作の最悪条件は、エンコーダ31のディスク311の1/2回転となり、これに係わる時間も図1の構成のエンコーダ31に対して1/2で済むことになる。
さらに、2つの基準スリット351,352のうち、例えば基準スリット351を先にディスク311の1回転の基準として認識した場合は、基準位置信号は基準スリット351からのみ生成して基準スリット352は無視することで、あたかもエンコーダ31のディスク311の1回転に1回の基準位置信号を得ることが可能となる。
第5実施例によれば、エンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するための「エンコーダディスクの基準位置」を検出する手段について、基準スリットを2つ(それ以上でもよい)とし、その各基準スリットの「通常スリットと異なる特性」を第2実施例〜第4実施例と同様の「スリットの幅」とすることにより、第2実施例〜第4実施例と同様の効果を得ることができる。また、基準スリットを見つける動作に要する時間を短縮することができる。
次に、第6実施例および第7実施例について、順次説明する。
この第6実施例および第7実施例では、エンコーダ31のディスク311上に、それぞれ異なる特性のスリットが周方向に形成されており、それらのスリットのうち、任意のスリットをエンコーダ31のディスク311の1回転の基準に割り当てることを可能としている。
〔第6実施例〕
図31は、第6実施例におけるエンコーダ31のディスク311上の各スリットにそれぞれ識別子を設けた場合のエンコーダ31の出力パルス(スリット・パターン)と、これを基に生成するエンコーダ31の回転角度検出信号および識別子信号とを説明するためのタイミングチャートである。
図31において、スリット・パターンから得られるエンコーダ31の出力パルスは、検出IO部608内のカウンタで計測されるのであるが、そのカウンタのクロック周波数は、エンコーダ31の基本スリット・パターンの18倍の周波数となっている。
基本スリット・パターンは、カウンタ・クロックの1クロック分の同期信号と8クロック分の識別信号の合計9クロック分で構成される。また、次の同期信号までの期間は9クロック分の遮断領域となっている。
検出IO部608は、スリット・パターンから1クロック分の同期信号を分離してエンコーダ31の回転角度検出信号を生成する。また、1クロック分の同期信号後の8クロック分の識別信号をエンコードして、スリットの識別信号を生成する。
よって、上記のようなエンコーダ31のディスク311上に形成されている複数のスリット(パターン)とその中から基準スリット(基準検出用パターン)を見つける動作は不要であり、ディスク311上の任意のスリットをエンコーダ31の基準スリットと定義することが可能となる。
第6実施例によれば、エンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するための「エンコーダディスクの基準位置」を検出する手段について、エンコーダディスク上の各スリットをそれぞれ異なる特性とすることにより、その各スリットのうち、任意のスリットをエンコーダ31のディスク311の1回転の基準に割り当てることが可能となる。よって、エンコーダディスク上に基準位置検出用のスリットを新たに形成する必要がないため、それに伴う専用センサも新たに設ける必要がなく、コストの低減を図ることができる。さらに、エンコーダディスク上の複数のスリットの中から基準スリットを見つける動作は不要となる。
なお、スリットの代わりに、光を反射するマークをディスクの円周方向に形成し、それらを検出するためのセンサを備えたエンコーダを使用することもできる。
〔第7実施例〕
第7実施例では、エンコーダ31のディスク311上に、それぞれ異なる反射率(特性)の複数のマークが周方向に所定間隔で形成されており、それらのマークのうち、任意のマークをエンコーダ31のディスク311の1回転の基準に割り当てることを可能としている。
図32は、第7実施例におけるエンコーダ31のディスク311とエンコーダセンサ331の構成例を示す図である。
図33は図32に示すディスク311のB部に形成されている複数のマークの異なる例を示す説明図である。
第7実施例では、エンコーダ31のディスク311に、その回転角度を検出するために、例えば図33の(2)に示すようなそれぞれ異なる反射率(特性)の複数のマーク370が周方向に所定間隔で形成されており、エンコーダセンサ331を構成する発光素子361の照射光をマークで反射させることによって、その反射光をエンコーダセンサ331を構成する受光素子362で受光し、その受光素子362から右下ローラ66の回転角度に応じた数のパルス信号を得ることができる。なお、一般的なエンコーダでは、図33の(1)に示すように、ディスク上の各マークは全て同じ反射率となっている。
これにより、第7実施例では、エンコーダ31から振幅の異なるパルス信号を得ることができる。検出IO部608では、エンコーダ31から得られたパルス信号のアナログ電圧をA/D変換して各々のマークを識別する。
ここで、第1実施例〜第5実施例においては、CPU601が、例えば不揮発性メモリに保持した特性値を電源ON時もしくは駆動モータ32の起動時等にSIN関数もしくは近似式を用いて処理し、ディスク311の1回転分の位相に対する検出角変位誤差のデータ(補正データ)をディスク311の1回転分のパルス分だけ生成してRAM602上に展開する。この場合、不揮発性メモリに保持している特性値は、ディスク311の基準位置の位相と最大振幅のデータ(位相・振幅パラメータ)である。
作像プロセス時には、エンコーダ31のディスク311上の基準スリットを検出して基準位置を判定したら、ディスク311の出力パルス(エンコーダパルス)毎に該当する補正データを読み出し、それを目標角変位に加算して新たな目標角変位とし、それに基づいて駆動モータ32を駆動制御する。
一方、第6実施例および第7実施例においては、不揮発性メモリに保持している特性値は、エンコーダ31のディスク311上のスリットの識別子又はマークの反射率とディスク311の位相との関係、並びに最大振幅のデータである。
第6実施例および第7実施例においては、CPU601が、電源ON時もしくは駆動モータ32の起動時等に、エンコーダセンサ331によって検出したディスク311上のスリット又はマークをその識別子又は反射率から特定し、ディスク311の基準スリット又は基準マークと定義する。そして、不揮発性メモリに保持した特性値をSIN関数もしくは近似式を用いて処理し、ディスク311の1回転分の位相に対する補正データをディスク311の1回転分のパルス分だけ生成してRAM602上に展開する。
作像プロセス時には、エンコーダ31のディスク311上の任意のスリット又はマークを検出して基準スリット又は基準マークとして判定したら、エンコーダパルス毎に該当する補正データを読み出し、それを目標角変位に加算して新たな目標角変位とし、それに基づいて駆動モータ32を駆動制御する。
第7実施例によれば、エンコーダ31のディスク311上に形成されている複数のマーク370(パターン)の中から基準マーク(基準検出用パターン)を見つける動作は不要であり、ディスク311上の任意のマークをエンコーダ31の基準マークと定義することが可能となる。
すなわち、エンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するための「エンコーダディスクの基準位置」を検出する手段について、「エンコーダディスク上の各マークのそれぞれ異なる特性」を「エンコーダディスク上の各マークのそれぞれ異なる反射率」とすることにより、その各マークのうち、任意のマークをエンコーダ31のディスク311の1回転の基準に割り当てることが可能となる。
よって、エンコーダディスク上に基準位置検出用のマークを新たに形成する必要がないため、それに伴う専用センサも新たに設ける必要がなく、コストの低減を図ることができる。さらに、エンコーダディスク上の複数のマークの中から基準マークを見つける動作は不要となる。
次に、第8実施例について説明する。
〔第8実施例〕
第8実施例は、「エンコーダディスクの基準位置」を定義せずにエンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得するものである。
第8実施例でも、第7実施例と同様に、エンコーダ31のディスク311上に、それぞれ異なる反射率(特性)の複数のマークが周方向に所定間隔で形成されている。
この第8実施例では、CPU601が、エンコーダ31のディスク偏心によって発生する転写搬送ベルト60の位置変動を安定化するために、作像プロセスを実行しないで駆動モータ32を一定速度で駆動した時に、エンコーダ31のディスク311を1回転させた場合の検出角変位誤差の各データ(補正データ)を特性値としてそれぞれ対応する各マークの反射率と関連付けて事前にRAM602のデータメモリ又は不揮発性メモリに保持しておく。
なお、電源ON時もしくは駆動モータ32の起動時等に、不揮発性メモリに保持した特性値をRAM602上に展開しておいてもよい。
作像プロセス時には、エンコーダ31のディスク311上の各マークを検出する度に、その検出したマークの反射率を測定して、それに対応する補正データを読み出し、それを目標角変位に加算して新たな目標角変位とし、それに基づいて駆動モータ32を駆動制御する。
これにより、SIN関数もしくは近似式を用いることなく、エンコーダ31のディスク偏心によって発生する転写搬送ベルト60の位置変動を安定化するために、エンコーダ31のディスク311を1回転させた場合の検出角変位誤差のデータを正確に取得することが可能となる。
第8実施例によれば、「エンコーダディスクの基準位置」を定義せずに、エンコーダディスクの絶対位置に対する検出角変位誤差のデータを取得することができる。当然ながら、エンコーダディスク上の複数のマークの中から基準マークを見つける動作は不要である。
以上の各実施例によって、位置制御におけるエンコーダ31のディスク偏心によって発生する転写搬送ベルト60の回動速度を安定化する制御を、安価に且つ画像品位に応じて適切に行うことが可能になる。
なお、上述の各実施例では、転写搬送ベルトの回動により従動回転する従動ローラのうちの右下ローラ66をエンコーダを取り付けた対象ローラとしたが、他の従動ローラ又は転写搬送ベルトを回動させる駆動ローラを対象ローラとしてもよい。
以上、この発明を、転写搬送ベルトを駆動制御する駆動制御装置(ベルト駆動装置)に適用した実施例について説明したが、この発明はこれに限らず、画像形成用の他の無端移動部材(感光体ベルト,転写ベルト,中間転写ベルト,又は画像記録媒体搬送用ベルト)を駆動制御する駆動制御装置にも適用可能である。
すなわち、転写搬送ベルト60上に感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kが複数並べて配設されるタンデム式のレーザプリンタにおけるベルト駆動装置にこの発明を適用した例について説明したが、この発明が適用可能な画像形成装置およびベルト駆動装置はこの構成に限るものではない。
複数のローラに張架された無端状ベルトをそのローラのうちの少なくとも1以上のローラ(対象ローラ)によって回転駆動するベルト駆動装置を有する画像形成装置であれば、そのいずれのベルト駆動装置にも適用可能である。
また、前述の実施例では、転写搬送ベルト60によって転写紙を搬送し、その転写紙上で感光体ドラムからの4色のトナー像を順次転写する直接転写方式のカラープリンタにこの発明を適用したが、中間転写ベルト上に4色のトナー像を転写して、4色重ね合わせた後に転写紙に一括して転写する間接転写方式のカラープリンタ等における中間転写ベルト駆動装置にも、この発明を適用可能である。
さらに、前述の実施形態では露光光源としてはレーザー光を使用しているが、これに限ったものではなく、例えばLEDアレイ等を光源として使用するものでもよい。
以上の説明から明らかなように、この発明の駆動制御装置によれば、エンコーダのディスク偏心によって発生する無端移動部材の回動速度変動を安定化する制御を低コストで行うことが可能になり、良好なフィードバック制御を行うことができる。したがって、この発明を利用すれば、無端移動部材の回動速度の安定化を低コストで実現可能な駆動制御装置を提供することができる。
この発明の画像形成装置によれば、上記駆動制御装置を用いることにより、エンコーダのディスク偏心によって発生する無端移動部材(感光体ベルト,転写ベルト,中間転写ベルト,又は画像記録媒体搬送用ベルト)の回動速度の変動を安定化する制御を低コストで且つ画像品位に応じて適切に行うことが可能になる。したがって、この発明を利用すれば、高品位の画像を低コストで取得可能な画像形成装置を提供することができる。
第1実施例〜第4実施例におけるエンコーダ内のディスクとエンコーダセンサの構成例を示す図である。 この発明の参考例である駆動制御装置を備えた画像形成装置の一例を示すレーザプリンタ全体の概略構成図である。 図2に示したベルト駆動装置6の概略構成を示す拡大図である。 同じくそのベルト駆動装置6における転写搬送ベルト60を透視してその構成を示す斜視図である。
図4に示した右下ローラ66とエンコーダ31の構成例を示す斜視図である。 そのエンコーダ31内のディスク311とセンサの構成例を示す図である。 そのディスク311が偏心した状態について説明するための図である。 図4の駆動モータ32を一定速度で駆動してエンコーダ31の出力パルスのカウント値を一定タイミングでサンプリングしたときのサンプリング結果の異なる例を示す線図である。
図2に示したレーザプリンタにおけるベルト駆動装置6の駆動モータ制御部を含む制御部のハードウェア構成例を示すブロック図である。 図6に示したエンコーダ31のディスク回転に応じた位相・振幅パラメータと基準マーク(ディスクマーク)との関係例を示す線図である。 この発明の参考例である駆動制御装置の一実施形態の機能を説明するための構成を示す模式的な機能ブロック図である。 目標角変位Ref(n)とエンコーダの検出角変位P(n−1)との差であるe(n)とそれから傾きを除去したJ(n)を示す線図である。
図6に示したエンコーダ31のディスク1回転周期以外の周期で発生している検出角変位誤差が除去されたデータを示す線図である。
図6に示したエンコーダ31のディスク偏心によって発生するディスク1回転分のエンコーダ31の検出角変位誤差データの例を示す線図である。 図6に示したエンコーダ31のディスク1回転あたり20回制御目標値を変える場合の制御目標値の例を示す線図である。 この発明の参考例によるベルト駆動制御を説明するためのタイミングチャートである。
同じく別のタイミングチャートである。
この発明の参考例で使用するフィルタ演算の構成を示すブロック図である。 同じくそのフィルタ係数一覧を示すテーブル図である。 同じくそのフィルタの振幅特性を示す線図である。 同じくそのフィルタの位相特性を示す線図である。
図18における1段のフィルタ演算の構成を示すブロック図である。 エンコーダパルスカウンタ(1)の動作フローチャートである。 エンコーダパルスカウンタ(2)の動作フローチャートである。 制御周期タイマ割り込み処理のフローチャートである。 図1のディスクのA部に形成されている複数のスリットの異なる例を示す説明図である。
図26の(2)に示すようにエンコーダのディスクの1回転の基準となる基準スリットの幅を「通常スリットの幅の2倍よりも広い幅」とした場合のエンコーダの出力パルスとこれを基に生成したエンコーダの基準位置信号を含む各信号の一例を示すタイミング図である。 図26の(3)に示すようにエンコーダのディスクの1回転の基準となる基準スリットの幅を「通常スリットよりも広い幅で且つ通常スリットの幅の2倍よりは狭い幅」とした場合のエンコーダの出力パルスとこれを基に生成したエンコーダの基準位置信号を含む各信号の一例を示すタイミング図である。
図26の(4)に示すようにエンコーダのディスクの1回転の基準となる基準スリットの幅を「通常スリットよりも狭い幅」とした場合のエンコーダの出力パルスとこれを基に生成したエンコーダの基準位置信号を含む各信号の一例を示すタイミング図である。 第5実施例におけるエンコーダのディスクとエンコーダセンサの構成例を示す図である。 第6実施例におけるエンコーダのディスク上の各スリットにそれぞれ識別子を設けた場合のエンコーダの出力パルスとこれを基に生成するエンコーダの回転角度検出信号および識別子信号とを説明するためのタイミング図である。
第7実施例におけるエンコーダのディスクとエンコーダセンサの構成例を示す図である。 図32のディスクのB部に形成されている複数のマークの異なる例を示す説明図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K:トナー像形成部 6:ベルト駆動装置
30:目標角変位生成部 31:エンコーダ 32:駆動モータ
37:パルス出力器 40:制御コントローラ部 60:転写搬送ベルト
63:駆動ローラ 66:右下ローラ(従動ローラ) 311:ディスク
312,361:発光素子 313,362:受光素子 331:エンコーダセンサ
332:マークセンサ 351,352:基準スリット 370:マーク
600:制御部 601:CPU 602:RAM 603:ROM
604:IO制御部 606:駆動モータIF 607:ドライバ
608:検出IO部 609:バス

Claims (10)

  1. 無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを備え、該エンコーダの単位時間当りの角変位が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値に一致させるように前記駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置であって、
    前記エンコーダが1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する角変位誤差検出手段と、
    該角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを特性値として保持する記憶手段と、
    前記制御目標値に前記特性値を加算して前記駆動ローラの駆動制御を行う制御手段と
    を設け、
    前記エンコーダは、複数のスリット又はマークが形成された回転ディスクと、その各スリット又はマークを検出するセンサとからなり、前記各スリット又はマークのうち、少なくとも1つのスリット又はマークが他のスリット又はマークと異なる特性であるロータリエンコーダであり、
    前記制御手段は、前記異なる特性のスリット又はマークを前記ロータリエンコーダのセンサにより検出して該ロータリエンコーダの1回転の基準とすることを特徴とする駆動制御装置。
  2. 請求項1記載の駆動制御装置において、
    前記ロータリエンコーダの回転ディスクは、複数のスリットが形成されたものであり、
    前記ロータリエンコーダのセンサは、前記複数のスリットを検出するセンサであり、
    前記異なる特性のスリットの円周方向の幅は、他のスリットと異なる幅であることを特徴とする駆動制御装置。
  3. 請求項2記載の駆動制御装置において、
    前記異なる特性のスリットの円周方向の幅は、他のスリットより広い幅であり、且つ該他のスリットの幅の2倍より狭い幅であることを特徴とする駆動制御装置。
  4. 請求項2記載の駆動制御装置において、
    前記異なる特性のスリットの円周方向の幅は、他のスリットより狭い幅であることを特徴とする駆動制御装置。
  5. 無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを備え、該エンコーダの単位時間当りの角変位が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値に一致させるように前記駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置であって、
    前記エンコーダが1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する角変位誤差検出手段と、
    該角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを特性値として保持する記憶手段と、
    前記制御目標値に前記特性値を加算して前記駆動ローラの駆動制御を行う制御手段と
    を設け、
    前記エンコーダは、複数のスリット又はマークが形成された回転ディスクと、その各スリット又はマークを検出するセンサとからなり、前記各スリット又はマークのうち、少なくとも2つのスリット又はマークが他のスリット又はマークと異なる特性であるロータリエンコーダであり、
    前記制御手段は、前記異なる特性のスリット又はマークのうち、1つのスリット又はマークを前記ロータリエンコーダのセンサにより検出して該ロータリエンコーダの1回転の基準とし、継続して行う前記駆動ローラの駆動制御には常に、該基準のスリット又はマークを使用することを特徴とする駆動制御装置。
  6. 無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを備え、該エンコーダの単位時間当りの角変位が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値に一致させるように前記駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置であって、
    前記エンコーダが1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する角変位誤差検出手段と、
    該角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを特性値として保持する記憶手段と、
    前記制御目標値に前記特性値を加算して前記駆動ローラの駆動制御を行う制御手段と
    を設け、
    前記エンコーダは、それぞれ異なる特性の複数のスリット又はマークが形成された回転ディスクと、その各スリット又はマークを検出するセンサとからなるロータリエンコーダであり、
    前記制御手段は、前記各スリット又はマークのうち、任意のスリット又はマークを前記ロータリエンコーダのセンサにより検出して該ロータリエンコーダの1回転の基準とすることを特徴とする駆動制御装置。
  7. 請求項6記載の駆動制御装置において、
    前記ロータリエンコーダの回転ディスクは、複数のマークが形成されたものであり、
    前記ロータリエンコーダのセンサは、前記複数のマークの反射光を検出するセンサであり、
    前記複数のマークは、それぞれ異なる反射率であることを特徴とする駆動制御装置。
  8. 無端移動部材を回動させる駆動ローラあるいは該無端移動部材の回動により従動回転する従動ローラを対象ローラとし、該対象ローラの回転角度を検出するためのエンコーダを備え、該エンコーダの単位時間当りの角変位が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値に一致させるように前記駆動ローラを駆動制御する駆動制御装置であって、
    前記エンコーダが1回転する間の該エンコーダの偏心の影響で発生する角変位誤差を検出する角変位誤差検出手段と、
    該角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを特性値として保持する記憶手段と、
    前記制御目標値に前記特性値を加算して前記駆動ローラの駆動制御を行う制御手段と
    を設け、
    前記エンコーダは、それぞれ異なる反射率の複数のマークが形成された回転ディスクと、その各マークの反射光を検出するセンサとからなるロータリエンコーダであり、
    前記記憶手段は、前記角変位誤差検出手段から得られる角変位誤差のデータを前記各マークの反射率と関連付けた特性値として保持する手段であることを特徴とする駆動制御装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の駆動制御装置と、該駆動制御装置によって駆動制御される画像形成用の無端移動部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9記載の画像形成装置において、
    前記無端移動部材が、感光体ベルト,転写ベルト,中間転写ベルト,画像記録媒体搬送用ベルトのうちのいずれか一つ以上であることを特徴とする画像形成装置。
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