JPH10215593A - 回転制御装置及び回転制御方法 - Google Patents

回転制御装置及び回転制御方法

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JPH10215593A
JPH10215593A JP9295894A JP29589497A JPH10215593A JP H10215593 A JPH10215593 A JP H10215593A JP 9295894 A JP9295894 A JP 9295894A JP 29589497 A JP29589497 A JP 29589497A JP H10215593 A JPH10215593 A JP H10215593A
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Tadashi Imamura
正 今村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フライホイールに頼ることなく回転速度変動
を小さくでき、高精度の回転速度を実現することがで
き、小型化、軽量化を図ることができる回転制御装置の
提供。 【解決手段】 回転駆動源9により伝達手段8を介して
回転される回転体の回転速度を、パルス出力手段2が出
力する周期的な基準パルス列に同期させるべく、回転駆
動源9を回転制御する回転制御装置。回転体の回転速度
を検出するロータリエンコーダS,SWと、ロータリエ
ンコーダS,SWが出力する検出パルス列と基準パルス
列との周波数差を検出する周波数差検出手段4と、検出
パルスと基準パルスとの位相差を検出する位相差検出手
段3と、周波数差検出手段4が検出した周波数差と位相
差検出手段3が検出した位相差とに基づいて、回転駆動
源9の回転速度を増減する回転速度増減手段5,6,7
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機の感光ドラ
ムを駆動する電動モータの回転制御に使用され、特に、
高精度回転が必要なディジタル複写機の感光ドラムを駆
動する電動モータに使用される回転制御装置及び回転制
御方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図28は、従来の複写機の感光ドラムを
駆動する電動モータの回転制御に使用される回転制御装
置の構成例を示すブロック図である。複写機の感光ドラ
ムである回転体76を駆動する直流電動モータ9の回転
運動は、ギヤ機構で構成される減速機75を介して、回
転体76の回転軸77に減速して伝達されており、この
回転制御装置は、直流電動モータ9の回転軸に取り付け
られた回転速度センサ74(ロータリエンコーダ)の検
出パルスが、周波数差検出器72と位相差検出器71と
に与えられている。
【0003】周波数差検出器72及び位相差検出器71
には、また、基準パルスが与えられ、周波数差検出器7
2にはクロックが与えられている。基準パルスは、水晶
振動子を備えた発振器1が出力するクロックを、分周器
70により分周したパルスである。分周器70は、直流
電動モータ9が所定の回転速度で回転しているときに回
転速度センサ74が出力する検出パルスに同期させるべ
く、クロックを分周する。周波数差検出器72は、回転
速度センサ74の検出パルス列と基準パルス列との周波
数差を、両パルス列の周期の差をクロックで計数するこ
とにより検出し、その周波数差に応じた信号をトルク可
変手段73に与える。
【0004】位相差検出器71は、検出パルスと基準パ
ルスとの位相差を検出し、その位相差に応じた信号をト
ルク可変手段73に与える。トルク可変手段73は、周
波数差検出器72及び位相差検出器71から与えられた
それぞれの信号に基づいて、直流電動モータ9に流す電
流を増減し、その回転トルクを増減する。これにより、
この回転制御装置は、直流電動モータ9に、基準パルス
に同期した回転速度を与え、回転体76が所定の回転速
度で回転するように作動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにギヤ機
構で構成される減速機75を使用する場合、ギヤの噛み
合いにより生じる角速度変動が、回転体76の回転速度
変動を生じさせ、回転体76が複写機の感光ドラムであ
る場合には、コピー紙面上におけるにじみ及びギヤマー
ク(上述した角速度変動の影響で生じる縞模様)の原因
となっており、回転速度センサ74の検出パルスによ
り、直流電動モータ9の回転速度の精度を上げても、回
転体76の回転速度の精度はよくならない問題があっ
た。この問題を解決するものとして、回転体76にフラ
イホイールを取り付け、その慣性力により、回転体76
の回転速度変動を吸収する回転制御装置があるが、装置
が大型化し、また、重くなる問題がある。
【0006】本発明は、上述したような事情に鑑みてな
されたものであり、第1発明では、フライホイールに頼
ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速
度を実現することができ、小型化、軽量化を図ることが
できる回転制御装置を提供することを目的とする。第
2,3発明では、第1発明で使用するロータリエンコー
ダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤
差を小さくし、より高精度の回転速度制御を実現するこ
とができる回転制御装置を提供することを目的とする。
第4〜8発明では、第2,3発明で実現したことを、よ
り単純な構成で、より安価に達成することができる回転
制御装置を提供することを目的とする。第9発明では、
伝達手段には、潤滑油を介した転がり摩擦伝導のトラク
ション減速機を使用して、ギヤ減速機その他の伝達手段
に起因する角速度変動が解消される回転制御装置を提供
することを目的とする。第10発明では、伝達手段とし
てウォームホイル及びウォームギヤからなるウォーム減
速機を使用して、同じく角速度変動が解消される回転制
御装置を提供することを目的とする。
【0007】第11発明では、フライホイールに頼るこ
となく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度を
実現することができ、小型化、軽量化を図ることができ
る回転制御方法を提供することを目的とする。第12発
明では、第11発明で使用するロータリエンコーダのス
ケールの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小
さくし、より高精度の回転速度制御を実現することがで
きる回転制御方法を提供することを目的とする。第12
〜16発明では、第11,12発明で実現したことを、
より単純な構成で、より安価に達成することができる回
転制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明に係る
回転制御装置は、回転駆動源により伝達手段を介して回
転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力す
る周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆
動源を回転制御する回転制御装置において、前記回転体
の回転速度を検出するためのロータリエンコーダと、該
ロータリエンコーダが出力する検出パルス列と前記基準
パルス列との周波数差を検出する周波数差検出手段と、
前記検出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出する
位相差検出手段と、前記周波数差検出手段が検出した周
波数差と前記位相差検出手段が検出した位相差とに基づ
いて、前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増
減手段とを備えることを特徴とする。
【0009】第2発明に係る回転制御装置は、回転駆動
源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度
を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に
同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制
御装置において、前記基準パルス列に同期した検出パル
ス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けら
れた2つのセンサを有し、前記回転体の回転速度を検出
するために設けられたロータリエンコーダと、前記2つ
のセンサが出力する検出パルス列に基づき、前記回転体
の平均回転速度を求め、該平均回転速度に応じた速度検
出パルス列を出力する速度平均化手段と、該速度平均化
手段が出力した速度検出パルス列と前記基準パルス列と
の周波数差を検出する周波数差検出手段と、前記速度検
出パルスと前記基準パルスとの位相差を検出する位相差
検出手段と、前記周波数差検出手段が検出した周波数差
と前記位相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、
前記回転駆動源の回転速度を増減する回転速度増減手段
とを備えることを特徴とする。
【0010】第2発明に係る回転制御装置では、基準パ
ルス列に同期した検出パルス列を出力すべく、スケール
上の対向する位置に設けられた2つのセンサを有するロ
ータリエンコーダが、回転体の回転速度を検出する。そ
して、速度平均化手段が、2つのセンサが出力する検出
パルス列に基づき、回転体の平均回転速度を求め、平均
回転速度に応じた速度検出パルスを出力する。周波数差
検出手段は、この速度平均化手段が出力した速度検出パ
ルス列と基準パルス列との周波数差を検出し、位相差検
出手段は、速度検出パルスと基準パルスとの位相差を検
出する。回転速度増減手段は、これらの周波数差と位相
差とに基づいて、回転駆動源の回転速度を増減する。
【0011】これにより、フライホイールに頼ることな
く回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度を実現
することができ、小型化、軽量化を図ることができる。
また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響に
よる回転速度検出値の誤差を小さくし、より高精度の回
転速度制御を実現することができる。
【0012】第3発明に係る回転制御装置は、前記速度
平均化手段は、前記基準パルス列より高い周波数のクロ
ックパルス列が入力され、前記2つのセンサが出力する
検出パルスのそれぞれについて、重なることなく前記ク
ロックパルスにより1つ宛サンプリングするサンプリン
グ手段と、該サンプリング手段の出力を所定の分周比に
分周する分周手段とを有し、該分周手段が出力したパル
ス列を前記速度検出パルス列とすることを特徴とする。
【0013】第4発明に係る回転制御装置は、回転駆動
源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速度
を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列に
同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制
御装置において、前記基準パルス列に同期した検出パル
ス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設けら
れた2つのセンサを有し、前記回転体の回転速度を検出
するために設けられたロータリエンコーダと、前記セン
サが出力する検出パルス列の周波数と前記基準パルス列
の周波数との差を検出する周波数差検出手段と、前記2
つのセンサが出力する検出パルス列の平均位相と前記基
準パルス列の位相との差を検出する位相差検出手段と、
前記周波数差検出手段が検出した周波数差と前記位相差
検出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動
源の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0014】第5発明に係る回転制御装置は、前記周波
数差検出手段は、前記基準パルス列の所定数倍周波数の
クロックを出力するクロック出力手段と、前記2つのセ
ンサがそれぞれ出力した検出パルス列のそれぞれの1周
期が互いに重なる状態と重ならない状態とを検出する第
1状態検出手段と、第1状態検出手段が前記重なる状態
を検出している時は、前記クロック出力手段が出力した
クロックを計数し、第1状態検出手段が前記重ならない
状態を検出している時は、前記クロックの2分周のクロ
ックを計数する計数手段と、前記所定数と該計数手段の
計数結果との差を演算する演算手段と、該演算手段が出
力した前記差の絶対値を減らすべく、前記回転駆動源の
回転速度を増減させる信号を出力する増減信号出力手段
とを有することを特徴とする。
【0015】第6発明に係る回転制御装置は、前記位相
差検出手段は、前記2つのセンサが出力した2つの検出
パルス及び前記基準パルスの重なり状態を検出する第2
状態検出手段と、第2状態検出手段が検出した重なり状
態に応じて該状態の時間を計時する計時手段とを有し、
第2状態検出手段が検出した重なり状態に応じて、前記
計時手段が計時した時間、前記回転駆動源の回転速度を
増加又は減少させるべき信号を出力すべくなしたことを
特徴とする。
【0016】第6発明に係る回転制御装置では、前記位
相差検出手段は、第2状態検出手段が、2つのセンサが
出力した2つの検出パルス及び基準パルスの重なり状態
を検出し、計時手段が、第2状態検出手段が検出した重
なり状態に応じてその状態の時間を計時する。そして、
第2状態検出手段が検出した重なり状態に応じて、計時
手段が計時した時間、回転駆動源の回転速度を増加又は
減少させるべき信号を出力する。これにより、フライホ
イールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精
度の回転速度を実現することができ、小型化、軽量化を
図ることができる。また、ロータリエンコーダのスケー
ルの軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さく
し、より安価により高精度の回転速度制御を、より単純
な構成でより安価に実現することができる。
【0017】第7発明に係る回転制御装置は、前記位相
差検出手段は、第2状態検出手段が、前記検出パルスの
一方が最初に入力した第3状態、次に他方が入力した第
4状態を検出したときは、第4状態の間、前記回転駆動
源の回転速度を低減すべき信号を出力し、前記計時手段
が計時した第3状態の時間、前記回転駆動源の回転速度
を低減すべき半分の信号を出力し、第2状態検出手段
が、前記基準パルスが最初に入力した状態を検出したと
きは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加す
べき信号を出力し、次に第2状態検出手段が、前記検出
パルスの一方が入力した状態を検出したときは、該状態
の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信
号を出力し、第2状態検出手段が、前記検出パルスの一
方が最初に入力した第5状態、次に前記基準パルスが入
力した第6状態を検出した場合、前記計時手段が計時し
た第5状態の時間が第6状態の時間より大きいときは、
前者から後者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転
速度を低減すべき半分の信号を出力し、前記計時手段が
計時した第5状態の時間が第6状態の時間より小さいと
きは、後者から前者を差し引いた時間、前記回転駆動源
の回転速度を増加すべき半分の信号を出力することを特
徴とする。
【0018】第8発明に係る回転制御装置は、前記半分
の信号は、前記回転駆動源の回転速度を増加又は低減さ
せる当該出力の出力レベルを半減させるべき信号、又は
当該出力の出力時間を半減させるべき信号であることを
特徴とする。
【0019】第9発明に係る回転制御装置は、前記伝達
手段は、トラクション減速機であることを特徴とする。
【0020】第9発明に係る回転制御装置では、伝達手
段に、潤滑油を介した転がり摩擦伝導のトラクション減
速機を使用しているので、伝導部に介在する潤滑油のダ
ンパー効果により、ギヤ減速機その他の伝達手段に起因
する角速度変動が解消される。第10発明に係る回転制
御装置は、前記伝達手段としてウォーム減速機を用いる
ことを特徴とする。第10発明に係る回転制御装置で
は、伝達手段にウォーム減速機を使用しているので、角
速度変動が解消される。
【0021】第11発明に係る回転制御方法は、回転駆
動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速
度を、周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回
転駆動源を回転制御する回転制御方法において、前記回
転体の回転速度を検出するためのロータリエンコーダが
出力する検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差
を検出し、前記検出パルスと前記基準パルスとの位相差
を検出し、前記周波数差と前記位相差とに基づいて、前
記回転駆動源の回転速度を増減することを特徴とする。
【0022】第1発明に係る回転制御装置及び第11発
明に係る回転制御方法では、ロータリエンコーダが、回
転体の回転速度を検出する。そして、周波数差検出手段
が、ロータリエンコーダが出力する検出パルス列と基準
パルス列との周波数差を検出し、位相差検出手段が、検
出パルスと基準パルスとの位相差を検出する。回転速度
増減手段は、周波数差検出手段が検出した周波数差と位
相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、回転駆動
源の回転速度を増減する。これにより、フライホイール
に頼ることなく回転速度変動を小さくでき、減速比が固
定していないトラクション減速機を使用した場合でも、
回転体の回転速度をフィードバック信号として使用して
いるので、高精度の回転速度を実現することができ、小
型化、軽量化を図ることができる。
【0023】第12発明に係る回転制御方法は、回転駆
動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速
度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列
に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転
制御方法において、前記基準パルス列に同期した検出パ
ルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設け
られた2つのセンサを有するロータリエンコーダを、前
記回転体に取り付け、前記基準パルス列より高い周波数
のクロックパルス列により、前記2つのセンサが出力す
る検出パルスのそれぞれについて、重なることなく1つ
宛サンプリングして、前記2つのセンサの検出パルス列
を合成して合成パルス列を作成し、該合成パルス列を所
定の分周比に分周して速度検出パルス列を作成し、該速
度検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検出
し、前記速度検出パルスと前記基準パルスとの位相差を
検出し、前記周波数差と該位相差とに基づいて、前記回
転駆動源の回転速度を増減することを特徴とする。
【0024】第3発明に係る回転制御装置及び第12発
明に係る回転制御方法では、基準パルス列に同期した検
出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に
設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダ
が、回転体の回転速度を検出する。そして、速度平均化
手段は、サンプリングパルス作成回路が、基準パルス列
より高い周波数のクロックパルス列により、各サンプリ
ング手段が、2つのセンサが出力する検出パルスのそれ
ぞれについて、重なることなく1つ宛サンプリングして
2つのパルス列を合成し、分周手段が、この合成した合
成パルス列を所定の分周比に分周して速度検出パルス列
を作成する。
【0025】周波数差検出手段は、この速度検出パルス
列と基準パルス列との周波数差を検出し、位相差検出手
段は、速度検出パルスと基準パルスとの位相差を検出す
る。回転速度増減手段は、これらの周波数差と位相差と
に基づいて、回転駆動源の回転速度を増減する。これに
より、フライホイールに頼ることなく回転速度変動を小
さくでき、高精度の回転速度を実現することができ、小
型化、軽量化を図ることができる。また、ロータリエン
コーダのスケールの軸偏心の影響による回転速度検出値
の誤差を小さくし、より高精度の回転速度制御を実現す
ることができる。
【0026】第13発明に係る回転制御方法は、回転駆
動源により伝達手段を介して回転される回転体の回転速
度を、パルス出力手段が出力する周期的な基準パルス列
に同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転
制御方法において、前記基準パルス列に同期した検出パ
ルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に設け
られた2つのセンサを有するロータリエンコーダを、前
記回転体に取り付け、前記センサが出力する検出パルス
列の周波数と前記基準パルス列の周波数との差を検出
し、前記2つのセンサが出力する検出パルスの平均位相
と前記基準パルスの位相との差を検出し、前記周波数差
と前記位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度
を増減することを特徴とする。
【0027】第4発明に係る回転制御装置及び第13発
明に係る回転制御方法では、基準パルス列に同期した検
出パルス列を出力すべく、スケール上の対向する位置に
設けられた2つのセンサを有するロータリエンコーダ
が、回転体の回転速度を検出する。そして、周波数差検
出手段が、センサが出力する検出パルス列の周波数と基
準パルス列の周波数との差を検出し、位相差検出手段
が、2つのセンサが出力する検出パルスの平均位相と基
準パルスの位相との差を検出する。回転速度増減手段
は、これらの周波数差検出手段が検出した周波数差と位
相差検出手段が検出した位相差とに基づいて、回転駆動
源の回転速度を増減する。
【0028】これにより、フライホイールに頼ることな
く回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度を実現
することができ、小型化、軽量化を図ることができる。
また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響に
よる回転速度検出値の誤差を小さくし、より安価により
高精度の回転速度制御を、より単純な構成でより安価に
実現することができる。
【0029】第14発明に係る回転制御方法は、前記周
波数差は、前記2つのセンサがそれぞれ出力した検出パ
ルス列のそれぞれの1周期が互いに重なる状態と重なら
ない状態とを検出し、該重なる状態を検出している時
は、前記基準パルス列の所定数倍周波数のクロックを計
数し、前記重ならない状態を検出している時は、前記ク
ロックの2分周のクロックを計数し、前記所定数とその
計数したクロック数との差を演算することにより検出す
ることを特徴とする。
【0030】第5発明に係る回転制御装置及び第14発
明に係る回転制御方法では、周波数差検出手段は、クロ
ック出力手段が、基準パルス列の所定数倍周波数のクロ
ックを出力し、第1状態検出手段が、2つのセンサがそ
れぞれ出力した検出パルス列のそれぞれの1周期が互い
に重なる状態と重ならない状態とを検出する。そして、
計数手段は、第1状態検出手段が重なる状態を検出して
いる時は、クロック出力手段が出力したクロックを計数
し、第1状態検出手段が重ならない状態を検出している
時は、クロックの2分周のクロックを計数する。演算手
段は、前記所定数と計数手段の計数結果との差を演算
し、増減信号出力手段は、演算手段が出力した差の絶対
値を減らすべく、回転駆動源の回転速度を増減させる信
号を出力する。
【0031】これにより、フライホイールに頼ることな
く回転速度変動を小さくでき、高精度の回転速度を実現
することができ、小型化、軽量化を図ることができる。
また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏心の影響に
よる回転速度検出値の誤差を小さくし、より安価により
高精度の回転速度制御を、より単純な構成でより安価に
実現することができる。
【0032】第15発明に係る回転制御方法は、前記位
相差は、前記検出パルスの一方が最初に入力した第3状
態、次に他方が入力した第4状態を検出したときは、第
4状態の間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき信
号を出力し、第3状態の時間、前記回転駆動源の回転速
度を低減すべき半分の信号を出力し、前記基準パルスが
最初に入力した状態を検出したときは、該状態の間、前
記回転駆動源の回転速度を増加すべき信号を出力し、次
に前記検出パルスの一方が入力した状態を検出したとき
は、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべ
き半分の信号を出力し、前記検出パルスの一方が最初に
入力した第5状態、次に前記基準パルスが入力した第6
状態を検出した場合、第5状態の時間が第6状態の時間
より大きいときは、前者から後者を差し引いた時間、前
記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力
し、第5状態の時間が第6状態の時間より小さいとき
は、後者から前者を差し引いた時間、前記回転駆動源の
回転速度を増加すべき半分の信号を出力することにより
検出することを特徴とする。
【0033】第7発明に係る回転制御装置及び第15発
明に係る回転制御方法では、位相差検出手段は、第2状
態検出手段が、検出パルスの一方が最初に入力した第3
状態、次に他方が入力した第4状態を検出したときは、
第4状態の間、回転駆動源の回転速度を低減すべき信号
を出力し、計時手段が計時した第3状態の時間、回転駆
動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出力する。第
2状態検出手段が、基準パルスが最初に入力した状態を
検出したときは、その状態の間、回転駆動源の回転速度
を増加すべき信号を出力し、次に第2状態検出手段が、
検出パルスの一方が入力した状態を検出したときは、そ
の状態の間、回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の
信号を出力する。
【0034】第2状態検出手段が、検出パルスの一方が
最初に入力した第5状態、次に基準パルスが入力した第
6状態を検出した場合、計時手段が計時した第5状態の
時間が第6状態の時間より大きいときは、前者から後者
を差し引いた時間、回転駆動源の回転速度を低減すべき
半分の信号を出力する。計時手段が計時した第5状態の
時間が第6状態の時間より小さいときは、後者から前者
を差し引いた時間、回転駆動源の回転速度を増加すべき
半分の信号を出力する。
【0035】第16発明に係る回転制御方法は、前記半
分の信号は、前記回転駆動源の回転速度を増加又は低減
させるべき当該信号の出力レベルを半減させた信号、又
は当該信号の出力時間を半減させた信号であることを特
徴とする。
【0036】第8発明に係る回転制御装置及び第16発
明に係る回転制御方法では、半分の信号は、回転駆動源
の回転速度を増加又は低減させる当該出力の出力レベル
を半減させるべき信号、又は当該出力の出力時間を半減
させるべき信号であり、この両信号が回転駆動源の回転
速度に及ぼす影響は略同じである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第
1,9発明に係る回転制御装置及び第11発明に係る回
転制御方法の実施の形態の構成を示すブロック図であ
る。回転体(図示せず)を駆動する直流電動モータ9の
回転運動は、ギヤが使用されていないトラクション減速
機8を介して、回転体の回転軸10に減速して伝達され
ており、この回転制御装置は、回転体の回転軸10に取
り付けられたロータリエンコーダのセンサホイールSW
(スケール)が回転することにより、センサホイールS
Wの縁辺に取り付けられたセンサSが出力した検出パル
スが、周波数差検出器4と位相差検出器3とに与えられ
ている。
【0038】周波数差検出器4及び位相差検出器3に
は、また、基準パルスが与えられ、周波数差検出器4に
はクロックが与えられている。基準パルスは、水晶振動
子を備えた発振器1が出力するクロックを、分周器2に
より分周したパルスである。分周器2は、直流電動モー
タ9が所定の回転速度で回転しているときにセンサSが
出力する検出パルスに同期させるべく、例えば1/40
96にクロックを分周する。周波数差検出器4は、セン
サSの検出パルス列と基準パルス列との周波数差を、両
パルス列の周期の差をクロックで計数することにより検
出し、その周波数差に応じた信号を出力増減手段である
チャージポンプ回路5に与える。
【0039】位相差検出器3は、検出パルスと基準パル
スとの位相差を検出し、その位相差に応じた信号をチャ
ージポンプ回路5に与える。チャージポンプ回路5は、
周波数差検出器4及び位相差検出器3それぞれからの入
力信号に応じた電圧信号を出力し、ローパスフィルタ6
を介してPWM(Pulse Width Modulation)回路7に与
える。PWM回路7は、与えられた電圧信号に応じて、
出力するパルス列のパルス幅を拡縮することにより、直
流電動モータ9に流す電流を増減して、回転速度(出
力)を増減制御する。
【0040】図2は、ロータリエンコーダのセンサホイ
ールSW及びセンサSとトラクション減速機8と直流電
動モータ9との構成を示した側面図である。直流電動モ
ータ9の回転運動は、隣接するトラクション減速機8に
より減速され、トラクション減速機8の出力側の回転軸
と同心に取り付けられた、回転体の回転軸10に伝達さ
れる。回転軸10にはセンサホイールSWが、それぞれ
の回転中心が同心になるように取り付けられ、センサホ
イールSWの縁辺の適当な箇所にその縁辺を挟む形態で
センサSが取り付けられている。
【0041】図3は、ロータリエンコーダのセンサホイ
ールSWの形態を示した正面図である。センサホイール
SWには、その周方向に沿って多数のスリット11が、
所定のピッチpを保って形成されている。光検出器であ
るセンサSは、このスリットの列を挟む位置に設けられ
た光源からの、スリット列で断続された光を受光した時
に検出パルスを出力する。
【0042】図4は、チャージポンプ回路5の構成を示
すブロック図である。チャージポンプ回路5は、非反転
入力端子に2.5Vの電圧を印加されたオペアンプA
P、オペアンプAPに負帰還をかけるコンデンサC及び
反転入力端子に接続された抵抗Rにより構成される積分
回路と、その入力電圧を5V又は0V(接地)に切り換
えるスイッチ回路12とで構成してある。周波数差検出
器4及び位相差検出器3それぞれに図4に示すような回
路を備えるか、又は何れからの入力信号かで抵抗Rの値
を変えることにより、それぞれからの入力信号に応じた
出力をできるようにしてある。尚、チャージポンプ回路
5にローパスフィルタ6を兼ねさせて、ローパスフィル
タ6を省略しても良い。
【0043】図5は、位相差検出器3の動作を示すタイ
ミングチャートである。位相差検出器3は、分周器2か
ら与えられた基準パルス(a)の立ち上がり時点及び立
ち下がり時点と、センサSが出力した検出パルス(b)
の立ち上がり時点及び立ち下がり時点とを比較する。そ
して、基準パルス(a)より検出パルス(b)が、立ち
上がり時点又は立ち下がり時点で進みがあるときは、チ
ャージポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を減
速させるための信号(減速指令)を与える。基準パルス
(a)より検出パルス(b)が、立ち上がり時点又は立
ち下がり時点で遅れがあるときは、チャージポンプ回路
5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための信
号(増速指令)を与える。
【0044】図6は、周波数差検出器4の構成例を示す
ブロック図である。この周波数差検出器4は、発振器1
(図1)からのクロックがカウンタ15、ダウンカウン
タ20及びフリップフロップ回路22に与えられてい
る。カウンタ15のリセット端子には、立ち上がり回路
17により検出された、センサSからの検出パルスの立
ち上がり信号が、遅延回路18を介して与えられてい
る。カウンタ15のクロック計数値は、レジスタ16に
与えられ、レジスタ16のラッチ信号として、立ち上が
り回路17から立ち上がり信号が与えられている。レジ
スタ16がラッチした計数値は演算器19に与えられ
る。演算器19は、基準パルス1周期分のクロック数4
096(=分周器2の分周比)から、レジスタ16がラ
ッチした計数値を差し引く演算を行う。
【0045】一方、分周器2(図1)からの基準パルス
が、2分周器13により2分周され、立ち上がり回路1
4と立ち下がり回路14aとに与えられている。立ち上
がり回路14が出力する立ち上がり信号は、ダウンカウ
ンタ20のプリセット端子PREとフリップフロップ回
路22のセット端子Sと、ラッチ信号としてラッチ回路
21とに与えられている。立ち下がり回路14aが出力
する立ち下がり信号は、周波数差検出器4のリセット信
号として使用される。
【0046】演算器19の演算結果は、ダウンカウンタ
20に与えられ、ダウンカウンタ20が0を計数した時
の0信号が、フリップフロップ回路22のリセット端子
Rに与えられている。フリップフロップ回路22のQ端
子からの出力信号は、ダウンカウンタ20のカウントイ
ネーブル端子CEと、ANDゲート24,25それぞれ
の一方の入力端子とに与えられている。
【0047】演算器19の演算結果の正/負を示す信号
がラッチ回路21に与えられており、ラッチ回路21の
出力は、ANDゲート25の他方の入力端子と、インバ
ータ23を介してANDゲート24の他方の入力端子と
に与えられている。ANDゲート24からは、チャージ
ポンプ回路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させ
るための信号(増速指令)が出力され、ANDゲート2
5からは、直流電動モータ9の回転速度を減速させるた
めの信号(減速指令)が出力される。
【0048】以下に、このような構成の周波数差検出器
4の動作を、その動作を示す図7のタイミングチャート
に基づき説明する。カウンタ15は、検出パルス(c)
の立ち上がりにより、リセットされクロックの計数を開
始する(d)。この計数値は、次の検出パルスの立ち上
がりにより、レジスタ16にラッチされ、演算器19に
与えられる。演算器19は、基準パルス1周期分のクロ
ック数4096から、レジスタ16がラッチした計数値
を差し引き、その演算結果の正/負を示す信号をラッチ
回路21に与え、演算結果の絶対値をダウンカウンタ2
0に与える。
【0049】一方、基準パルス(b)が2分周器13に
より2分周された2分周パルス(a)の立ち上がりによ
り、ダウンカウンタ20がプリセットされ、フリップフ
ロップ回路22がセットされ、ラッチ回路21がラッチ
する。ラッチ回路21は、ラッチすると、その時点で入
力されていた、正/負を示す信号を出力し続ける。つま
り、ラッチ回路21は、検出パルス1周期が基準パルス
1周期より短いときは、正を示す信号を出力し続け、検
出パルス1周期が基準パルス1周期より長いときは、負
を示す信号を出力し続ける。
【0050】フリップフロップ回路22は、セットされ
ると、ダウンカウンタ20にカウントイネーブル信号を
与え続ける。ダウンカウンタ20は、上述した演算結果
の絶対値をプリセットし、カウントイネーブル信号を与
えられている間、プリセットした値からカウントダウン
する。カウントダウン値が0に達すると、フリップフロ
ップ回路22がリセットされ、カウントイネーブル信号
が出力されなくなる。つまり、ダウンカウンタ20が、
カウントダウンしている間、カウントイネーブル信号は
出力される。
【0051】ラッチ回路21が出力し続ける正/負を示
す信号は、ANDゲート24,25に互いに反転して与
えられ、何れかオンである方が、上述したカウントイネ
ーブル信号を出力する。これにより、ANDゲート24
は、正/負を示す信号が負のときに、チャージポンプ回
路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための
信号(増速指令)を出力する。ANDゲート25は、正
/負を示す信号が正のときに、直流電動モータ9の回転
速度を減速させるための信号(減速指令)を出力する。
この周波数差検出器4は、立ち下がり回路14aが出力
する立ち下がり信号によりリセットされ、上述した動作
は、基準パルスが2分周されたパルスの1周期毎に行わ
れる。
【0052】以上に述べたような構成の第1,9発明に
係る回転制御装置及び第11発明に係る回転制御方法
は、周波数差検出器4(周波数差検出手段)が、センサ
Sが出力する検出パルスと基準パルス列との周波数差を
検出し、位相差検出器3(位相差検出手段)が、検出パ
ルスと基準パルス列との位相差を検出する。そして、回
転速度増減手段であるチャージポンプ回路5、ローパス
フィルタ6及びPWM回路7により、その周波数差とそ
の位相差とに基づいて、直流電動モータ9の回転速度を
増減する。
【0053】図8は、本発明の第2,3,9発明に係る
回転制御装置及び第12発明に係る回転制御方法の実施
の形態の構成を示すブロック図である。回転体(図示せ
ず)を駆動する直流電動モータ9の回転運動は、ギヤが
使用されていないトラクション減速機8を介して、回転
体の回転軸10に減速して伝達されており、この回転制
御装置は、回転体の回転軸10に取り付けられたロータ
リエンコーダのセンサホイールSW(スケール)が回転
することにより、センサホイールSWの縁辺に取り付け
られた2つのセンサS1 ,S2 が出力した検出パルス
が、速度平均化器27に与えられている。
【0054】速度平均化器27が求めた回転体の回転速
度は、分周された検出パルスとして周波数差検出器29
及び位相差検出器28に与えられる。周波数差検出器2
9及び位相差検出器28には、また、基準パルスが与え
られ、周波数差検出器29にはクロックが与えられてい
る。基準パルスは、水晶振動子を備えた発振器1が出力
するクロックを、分周器26により分周したパルスであ
る。分周器26は、直流電動モータ9が所定の回転速度
で回転しているときに速度平均化器27が出力する分周
された検出パルスに同期させるべく、例えば1/819
2にクロックを分周する。速度平均化器27には、発振
器1が出力するクロックが与えられている。
【0055】周波数差検出器29は、速度平均化器27
が出力した分周された検出パルス列と基準パルス列との
周波数差を、両パルス列の周期の差をクロックで計数す
ることにより検出し、その周波数差に応じた信号を出力
増減手段であるチャージポンプ回路5に与える。
【0056】位相差検出器28は、速度平均化器27が
出力した分周された検出パルス列と基準パルスとの位相
差を検出し、その位相差に応じた信号をチャージポンプ
回路5に与える。チャージポンプ回路5は、周波数差検
出器29及び位相差検出器28それぞれからの入力信号
に応じた電圧信号を出力し、ローパスフィルタ6を介し
てPWM(Pulse Width Modulation)回路7に与える。
PWM回路7は、与えられた電圧信号に応じて、出力す
るパルス列のパルス幅を拡縮することにより、直流電動
モータ9に流す電流を増減して、回転速度(出力)を増
減制御する。チャージポンプ回路5及びローパスフィル
タ6の構成は、上述した図4のチャージポンプ回路5と
同様であるので、説明を省略する。
【0057】図9は、ロータリエンコーダのセンサホイ
ールSW及び2つのセンサS1 ,S 2 とトラクション減
速機8と直流電動モータ9との構成を示した側面図であ
る。直流電動モータ9の回転運動は、隣接するトラクシ
ョン減速機8により減速され、トラクション減速機8の
出力側の回転軸と同心に取り付けられた、回転体の回転
軸10に伝達される。回転軸10にはセンサホイールS
Wが、それぞれの回転中心が同心になるように取り付け
られている。2つのセンサS1 ,S2 は、直流電動モー
タ9が所定の回転速度で回転しているときに、速度平均
化器27が出力する分周された検出パルスが基準パルス
に同期するように、センサホイールSWの縁辺の対向す
る位置にその縁辺を挟む形態で取り付けられている。
【0058】図10は、ロータリエンコーダのセンサホ
イールSWの形態を示した正面図である。センサホイー
ルSWには、その周方向に沿って多数のスリット11
が、所定のピッチpを保って形成されている。光検出器
であるセンサS1 ,S2 は、このスリットの列を挟む位
置に設けられた光源からの、スリット列で断続された光
を受光した時にそれぞれ検出パルスを出力する。
【0059】図11は、センサホイールSWが偏心せず
に、回転軸10に取り付けられた場合の、センサS1
2 のそれぞれの検出パルス数を説明するための説明図
である。(a)に示すセンサホイールSWが回転したと
きに、1°deg毎にセンサS1 ,S2 がそれぞれ検出
するパルス数N1 ,N2 は等しく、(b)に示すよう
に、0〜360°degの各角度(頂点を0°degと
する)におけるパルス数N1 ,N2 の積算値を表示した
グラフは直線を描く。
【0060】ところが、図12(a)に強調して示すよ
うに、センサホイールSWのスリット11の列による円
の半径をr、センサホイールSWの中心Bが回転軸10
の中心Aから長さx偏心して、回転軸10の中心Aか
ら、スリット11の列により形成される円上の任意の1
点迄の長さR、センサホイールSWの中心Bにおける0
°degから点D迄の角度β(正負は問わない)、回転
軸10の中心Aにおける0°degから点D迄の角度α
(同)とすると、関係式R・sinα=r・sinβ、
x=R・cosα−r・cosβとなり、これからRを
消去すると、tanα=sinβ/(x/r+cos
β)となる。
【0061】図12(b)は、縦軸−横軸にα−βを取
って、α,βを0〜360°deg変化させた場合に、
tanα=sinβ/(x/r+cosβ)が、x/r
=0.1,0.2のときに描くグラフである。つまり、
偏心の割合がx/rのときに、回転軸10の中心Aが角
度α回転するのに対して、センサホイールSWの中心B
が角度β回転することを示している。
【0062】ここで、偏心の割合x/r=0のときは、
グラフは直線になる筈であるが、x/rが大きくなる
程、0〜180°degの間は、角度βが角度αより大
きくなり、180°〜360°degの間は、角度βが
角度αより小さくなることが分かる。つまり、0°de
g方向に偏心している場合、0〜180°degの間
は、検出角速度が真の角速度より大きくなり、180°
〜360°degの間は、検出角速度が真の角速度より
小さくなることが分かる。
【0063】図13は、図11,12で説明したこと
を、センサホイールSW及び2つのセンサS1 ,S2
当てはめて説明するための説明図である。(a)に示す
ように、センサホイールSWが0°deg方向に偏心し
ている場合、センサホイールSWの頂点(0°deg)
に取り付けられたセンサS1 は、角度βに相当するパル
スを検出するから、0〜180°degの間は、真の角
速度を示すパルス数より多いパルス数を検出し、180
°〜360°degの間は、真の角速度を示すパルス数
より少ないパルス数を検出する。従って、その積算値
は、(b)に示すように、縦軸−横軸に積算パルス数
(積算値)−回転角度を取ると、0〜180°degの
間は真の積算値を上回り、180°〜360°degの
間は真の積算値を下回る。
【0064】一方、センサホイールSWの底点(180
°deg)に取り付けられたセンサS2 は、センサS1
とは逆になるから、その検出パルスの積算値は、(b)
に示すように、0〜180°degの間は真の積算値を
下回り、180°〜360°degの間は真の積算値を
上回る。センサS1 の検出パルスの積算値が真の積算値
を上(下)回る値と、センサS 2 の検出パルスの積算値
が真の積算値を下(上)回る値とは、それらの位置の対
称性から略等しいと考えられるから、真の積算値は、セ
ンサS1 の積算値とセンサS2 の積算値との略中間値
(平均値)であると考えられる。
【0065】図14は、この関係を単位角度当たりの計
数値で示したグラフであり、例えばセンサホイールSW
が1秒間に1回転する場合、縦軸−横軸にパルス数(計
数値)−回転角度を取ると、単位回転角度当たりのセン
サS1 の検出パルスの計数値N1 とセンサS2 の検出パ
ルスの計数値N2 との平均値は、横軸に平行な直線とな
り、単位回転角度当たりの真の計数値であると推定され
ることを示している。従って、センサS1 の検出パルス
の計数値とセンサS2 の検出パルスの計数値を平均する
ことにより、偏心の影響を打ち消して、略真の回転速度
を演算することが可能である。
【0066】図15は、速度平均化器27の構成例を示
すブロック図である。この速度平均化器27は、クロッ
クが2分周器30と、NORゲート31,33それぞれ
の一方の入力端子とに与えられる。2分周器30により
2分周されたパルスクロックは、NORゲート31の他
方の入力端子と、インバータ32を介して、NORゲー
ト31の他方の入力端子とに与えられる。
【0067】NORゲート31,33それぞれの出力端
子は、同期微分手段34,35(サンプリング手段)に
接続されている。同期微分手段34,35には、センサ
1及びセンサS2 の検出パルスがそれぞれ与えられ
る。同期微分手段34,35の各出力は、ORゲート3
6(合成手段)に与えられ、ORゲート36の出力は、
分周器37(分周手段)に与えられ、分周器37により
分周されたパルス列は速度検出パルスとして出力され
る。
【0068】以下に、このような構成の速度平均化器2
7の動作を、その動作を示す図16,17のタイミング
チャートに基づいて説明する。速度平均化器27は、ク
ロック(図16(a))が2分周器30と、NORゲー
ト31,33それぞれの一方の入力端子とに与えられ
る。2分周器30により2分周されたクロック(b)
は、NORゲート31の他方の入力端子(b)と、イン
バータ32を介して、NORゲート31の他方の入力端
子(c)とに与えられ、これにより、NORゲート3
1,33は、クロックが1/2に分周され、互いに逆位
相の、パルス幅がクロックと同じパルス列(d,e)
を、それぞれ、同期微分手段34,35に与える。
【0069】同期微分手段34,35には、センサS1
及びセンサS2 の検出パルス(クロックが1/4096
に分周されたパルス列に同期可能)(f,g)がそれぞ
れ与えられ、同期微分手段34,35は、検出パルスよ
り十分高い周波数の互いに逆位相のパルス列(d,e)
により、センサS1 ,S2 の各検出パルス(f,g)毎
について、それぞれ1つ宛サンプリングする(h,
i)。同期微分手段34,35により、それぞれ、サン
プリングされた各パルス列は、センサS1 ,S2 の各検
出パルス列の計数値であり、また、互いに重ならない。
そのため、サンプリングされた各パルス列をORゲート
36で合成しても(j)、重なるところが無く、センサ
1 ,S2 の各検出パルス列の計数値の合計値となり、
それらの平均値の2倍である。つまり、それらの平均値
に比例するものである。
【0070】従って、この合成したパルス列(図16
(j)=図17(a))が、分周器37により、例えば
1/4に分周され、デューティファクタを略50%にさ
れた速度検出パルス列(図17(b))となっており、
その位相及び周波数は、センサS1 ,S2 の各検出パル
ス列の位相及び周波数をそれぞれ平均したものと見做す
ことができる。分周器37により1/4に分周され、デ
ューティファクタを略50%にされた速度検出パルス列
は、周波数差検出器29及び位相差検出器28に与えら
れる。周波数差検出器29及び位相差検出器28の構成
及び動作は、上述した第1,9発明に係る回転制御装置
及び第11発明に係る回転制御方法の実施の形態の周波
数差検出器4及び位相差検出器3の構成及び動作と、基
準パルスの周波数が異なる他は同様であるので、説明を
省略する。
【0071】以上に述べたような構成の第2,3,9発
明に係る回転制御装置及び第12発明に係る回転制御方
法は、センサS1 ,S2 が出力する検出パルスに基づ
き、速度平均化器27(速度平均化手段)が回転体の回
転速度を求め、回転速度に応じた速度検出パルスを出力
する。周波数差検出器29(周波数差検出手段)は、こ
の速度平均化器27が出力した速度検出パルスと基準パ
ルス列との周波数差を検出し、位相差検出器28(位相
差検出手段)は、速度検出パルスと基準パルス列との位
相差を検出する。そして、回転速度増減手段であるチャ
ージポンプ回路5、ローパスフィルタ6及びPWM回路
7により、その周波数差とその位相差とに基づいて、直
流電動モータ9の回転速度を増減する。
【0072】図18は、本発明の第4〜9発明に係る回
転制御装置及び第13〜16発明に係る回転制御方法の
実施の形態の構成を示すブロック図である。この回転制
御装置及び回転制御方法は、上述した第2,3発明に係
る回転制御装置及び第12発明に係る回転制御方法の速
度平均化器27を省略すべく考案されたものである。回
転体(図示せず)を駆動する直流電動モータ9の回転運
動は、ギヤが使用されていないトラクション減速機8を
介して、回転体の回転軸10に減速して伝達されてお
り、この回転制御装置は、回転体の回転軸10に取り付
けられたロータリエンコーダのセンサホイールSW(ス
ケール)が回転することにより、センサホイールSWの
縁辺に取り付けられた2つのセンサS1 ,S2 が出力し
た検出パルスが、周波数差検出器39及び位相差検出器
38に与えられる。
【0073】周波数差検出器39及び位相差検出器38
には、また、基準パルス及びクロックが与えられてい
る。基準パルスは、水晶振動子を備えた発振器1が出力
するクロックを、分周器2により分周したパルスであ
る。分周器2は、直流電動モータ9が所定の回転速度で
回転しているときに、センサS1 ,S2 が出力した検出
パルスに同期させるべく、例えば1/4096にクロッ
クを分周する。
【0074】周波数差検出器39は、センサS1 ,S2
が出力した各検出パルス列と基準パルス列との平均化さ
れた周波数差を、各検出パルス列の平均化のための演算
を行わないで、両パルス列の周期の差をクロックで計数
することにより検出し、その周波数差に応じた信号を出
力増減手段であるチャージポンプ回路5に与える。位相
差検出器38は、センサS1 ,S2 が出力した各検出パ
ルス列と基準パルスとの平均化された位相差を、各検出
パルス列の平均化のための演算を行わないで検出し、そ
の位相差に応じた信号をチャージポンプ回路5に与え
る。
【0075】チャージポンプ回路5は、周波数差検出器
39及び位相差検出器38それぞれからの入力信号に応
じた電圧信号を出力し、ローパスフィルタ6を介してP
WM(Pulse Width Modulation)回路7に与える。PW
M回路7は、与えられた電圧信号に応じて、出力するパ
ルス列のパルス幅を拡縮することにより、直流電動モー
タ9に流す電流を増減して、回転速度(出力)を増減制
御する。チャージポンプ回路5及びローパスフィルタ6
の構成は、上述した図4のチャージポンプ回路5と同様
であるので、説明を省略する。
【0076】ロータリエンコーダのセンサホイールSW
及び2つのセンサS1 ,S2 とトラクション減速機8と
直流電動モータ9との構成は、上述した図9のそれらの
構成と同様であるので、説明を省略する。ロータリエン
コーダのセンサホイールSWの形態は、上述した図10
のセンサホイールSWの形態と同様であるので、説明を
省略する。
【0077】図19は、位相差検出器38の構成例を示
したブロック図である。この位相差検出器38は、発振
器1(図18)からのクロックがカウンタ40(計時手
段)に与えられ、分周回路2からの基準パルスがステー
トマシン41(第2状態検出手段)に与えられている。
ステートマシン41には、センサS1 ,S2 からの各検
出パルスが与えられ、ステートマシン41からカウンタ
40には、カウントイネーブル信号、リセット信号及び
カウントアップ/カウントダウンの指示信号が与えられ
る。カウンタ40からステートマシン41には、カウン
トダウン時の0通知信号が与えられる。ステートマシン
41からは、チャージポンプ回路5に直流電動モータ9
の回転速度を増速させるための信号(増速指令)と、直
流電動モータ9の回転速度を減速させるための信号(減
速指令)とが出力される。直流電動モータ9の回転速度
を増速または減速させるための半分の信号は、ステート
マシン41内のチョッパーにより、出力時間を半減す
る。
【0078】このような構成の位相差検出器38の動作
を、その動作を示すタイミングチャート、図20〜23
に基づいて説明する。図20は、ステートマシン41
が、検出パルスの一方が最初に入力し(b)、次に他方
が入力した(c)状態を検出したときの動作を示すタイ
ミングチャートである。ステートマシン41は、センサ
1 ,S2 からの各検出パルスの何れか一方(この例で
はセンサS1 からの検出パルス)が最初に入力した時
(b)、カウンタ40にカウントアップ信号とカウント
イネーブル信号とを与え、カウンタ40は、カウントア
ップを開始する(h)。
【0079】次にセンサS2 からの検出パルスが入力し
た時(c)、ステートマシン41は、カウンタ40にカ
ウントアップ信号とカウントイネーブル信号とを与える
のを停止する。検出パルスの両方が重なっている状態
(b,c)は、平均化された検出パルスが確実に進んで
いる状態であり、ステートマシン41は、直流電動モー
タ9の回転速度を低減すべき信号(減速させるトルクを
直流電動モータ9に与えるための信号)を出力する。次
に,基準パルスが入力した時(a)、ステートマシン4
1は、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき信号の
出力を停止し、カウンタ40にカウントダウン信号とカ
ウントイネーブル信号とを与え、カウンタ40は、カウ
ントダウンを開始する(h)。ステートマシン41は、
カウンタ40がカウントダウンし0に達するまで
(h)、直流電動モータ9の回転速度を低減すべき半分
の信号(減速させるトルクの半分のトルクを直流電動モ
ータ9に与えるための信号)を出力する(f)。
【0080】この場合、(b)に示すように、両検出パ
ルスのエッジの中間時点がシミュレートされる真のエッ
ジであるから、(d)に示すように、その時点から直流
電動モータ9の回転速度を低減すべき信号を出力すべき
であるが、その時点では、基準パルス及びセンサS2
らの検出パルスの何れが先に入力するかは不明であるの
で出力できない。ここで、直流電動モータ9の回転速度
を低減すべき信号(d)は、低減すべき半分の信号を、
低減すべき信号の2倍時間出力する信号(e)と、ま
た、低減すべき信号の出力時点を遅延させた信号(g)
と、それぞれ直流電動モータ9の回転速度に及ぼす影響
は略同じであると考えられるから、出力時点を遅延さ
せ、低減すべき信号の2倍時間出力する低減すべき半分
の信号(f)を出力させる。
【0081】図21は、ステートマシン41が、基準パ
ルス(a)が最初に入力した状態を検出したときの動作
を示すタイミングチャートである。ステートマシン41
は、基準パルス(a)が入力した時、直流電動モータ9
の回転速度を増加すべき信号(増速させるトルクを直流
電動モータ9に与えるための信号)の出力を開始し、検
出パルスの一方(この例ではセンサS1 からの検出パル
ス)が入力した時(b)、その信号の出力を停止し、直
流電動モータ9の回転速度を増加すべき半分の信号(増
速させるトルクの半分のトルクを直流電動モータ9に与
えるための信号)の出力を開始する(e)。ステートマ
シン41は、検出パルスの他方が入力した時(c)、そ
の増加すべき半分の信号の出力を停止する(e)。
【0082】この場合、(d)に示すように、両検出パ
ルスのエッジの中間時点がシミュレートされる真のエッ
ジであるから、その時点迄、直流電動モータ9の回転速
度を増加すべき信号を出力すべきであるが、センサS2
からの検出パルスが入力する迄、中間時点は確定できな
い。そこで、直流電動モータ9の回転速度を増加すべき
信号(d)は、増加すべき半分の信号を、増加すべき信
号の2倍時間出力する信号(e)と直流電動モータ9の
回転速度に及ぼす影響は略同じであると考えられるか
ら、センサS2 からの検出パルスが入力する迄、増加す
べき信号の2倍時間出力する増加すべき半分の信号
(e)を出力させる。
【0083】図22,23は、ステートマシン41が、
検出パルスの一方が最初に入力し(b)、次に基準パル
スが入力した(a)状態を検出したときの動作を示すタ
イミングチャートである。ステートマシン41は、検出
パルスの一方(この例ではセンサS1 からの検出パル
ス)が最初に入力した時(b)、カウンタ40にカウン
トアップ信号とカウントイネーブル信号とを与え、カウ
ンタ40は、カウントアップを開始する(図22
(g),図23(f))。
【0084】次に、基準パルスが入力した時(a)、ス
テートマシン41は、カウンタ40にカウントダウン信
号とカウントイネーブル信号とを与え、カウンタ40
は、カウントダウンを開始する(図22(g),図23
(f))。ステートマシン41は、次にセンサS2 から
の検出パルスが入力した時(c)、カウンタ40がカウ
ントダウンを終了していないとき(図22(g))は、
直流電動モータ9の回転速度を低減すべき半分の信号の
出力を開始する(f)。ステートマシン41は、カウン
タ40がカウントダウンし0に達するまで(g)、直流
電動モータ9の回転速度を低減すべき半分の信号を出力
する(f)。
【0085】この場合、(d)に示すように、シミュレ
ートされる真のエッジである、両検出パルスのエッジの
中間時点から基準パルスが入力する迄(a)、直流電動
モータ9の回転速度を低減すべき信号を出力すべきであ
るが、その時点では、基準パルス及びセンサS2 からの
検出パルスの何れが先に入力するかは不明であるので出
力できない。ここで、直流電動モータ9の回転速度を低
減すべき信号(d)は、低減すべき半分の信号を、低減
すべき信号の2倍時間出力する信号(f)と、また、低
減すべき信号の出力時点を遅延させた信号(e)と、そ
れぞれ直流電動モータ9の回転速度に及ぼす影響は略同
じであると考えられるから、出力時点を遅延させ、低減
すべき信号の2倍時間出力する低減すべき半分の信号
(f)を出力させる。
【0086】ステートマシン41は、検出パルスの他方
が入力していないとき(c)に、カウンタ40がカウン
トダウンを終了した時(図23(f))、直流電動モー
タ9の回転速度を増加すべき半分の信号の出力を開始す
る(e)。ステートマシン41は、センサS2 からの検
出パルスが入力するまで(c)、直流電動モータ9の回
転速度を増加すべき半分の信号を出力する(e)。
【0087】この場合、(d)に示すように、基準パル
スが入力してから(a)、シミュレートされる真のエッ
ジである、両検出パルスのエッジの中間時点迄(c)、
直流電動モータ9の回転速度を増加すべき信号を出力す
べきであるが、センサS2 からの検出パルスが入力する
迄、中間時点は確定できない。ここで、直流電動モータ
9の回転速度を増加すべき信号(d)は、増加すべき半
分の信号を、増加すべき信号の2倍時間出力する信号
(e)と、また、増加すべき信号の出力時点を遅延させ
た信号と、それぞれ直流電動モータ9の回転速度に及ぼ
す影響は略同じであると考えられる。そのため、基準パ
ルスが入力してから(a)両検出パルスのエッジの中間
時点迄(c)の2倍の時間、つまり、カウンタ40がカ
ウントダウンを終了してから、センサS2 からの検出パ
ルスが入力するまで(c)、直流電動モータ9の回転速
度を増加すべき半分の信号を出力する(e)。
【0088】図24は、上述したような位相差検出器3
8のステートマシン41の状態遷移図である。ステート
マシン41は、検出パルス及び基準パルスがLレベル
(入力されない)のときは、状態0に留まっている。状
態0で検出パルスの何れかがHレベル(入力される)に
なると状態1に遷移し、カウンタ40にカウントアップ
させる。状態1で基準パルスがHレベルになると、状態
2に遷移し、カウンタ40をカウントダウンさせる。状
態1で両検出パルスがHレベルになると、状態7に遷移
し、低減すべき信号(減速させるトルクを直流電動モー
タ9に与えるための信号)を出力する。
【0089】状態2で両検出パルスがHレベルになる
と、状態3に遷移し、低減すべき半分の信号(減速させ
るトルクの半分のトルクを直流電動モータ9に与えるた
めの信号)を出力する。状態2でカウンタ40が0に達
すると、状態5に遷移し、増加すべき半分の信号(増速
させるトルクの半分のトルクを直流電動モータ9に与え
るための信号)を出力する。
【0090】状態3でカウンタ40が0に達すると、状
態4に遷移する。状態5で両検出パルスがHレベルにな
ると、状態6に遷移する。状態7で基準パルスがHレベ
ルになると、状態8に遷移し、低減すべき半分の信号を
出力する。状態8でカウンタ40が0に達すると、状態
9に遷移する。
【0091】状態0で基準パルスがHレベルになると、
状態Aに遷移し、増加すべき信号(増速させるトルクを
直流電動モータ9に与えるための信号)を出力する。状
態Aで検出パルスの何れかがHレベルになると、状態B
に遷移し、増加すべき半分の信号を出力する。状態Bで
両検出パルスがHレベルになると、状態Cに遷移する。
状態4,6,9,Cの何れかで、基準パルスが立ち下が
れば、カウンタ40をリセットし、状態0に戻る。
【0092】図25は、周波数差検出器39の構成例を
示すブロック図である。この周波数差検出器39は、セ
ンサS1 からの検出パルスが与えられる10系ステート
マシン47の出力と、センサS2 からの検出パルスが与
えられる20系ステートマシン48の出力とが、論理回
路49に与えられる。発振器1(図18)からのクロッ
クが2分周器45、カウンタ50、ダウンカウンタ53
及びフリップフロップ回路54に与えられている。
【0093】カウンタ50のクロック計数値は、レジス
タ51に与えられ、レジスタ51のラッチ信号として、
論理回路49から信号が与えられている。また、この信
号は、短時間の遅延回路100を介してカウンタリセッ
ト入力でカウンタ50をリセットする。レジスタ51が
ラッチした計数値は演算器52に与えられる。演算器5
2は、基準パルス1周期分のクロック数4096(=分
周器2の分周比)から、レジスタ51がラッチした計数
値を差し引く演算を行う。カウンタ50のイネーブル端
子CEはスイッチ回路46に接続され、論理回路49か
ら与えられる信号により、スイッチ回路46は、イネー
ブル端子CEへの接続を5V電源又は2分周器45に切
り換える。
【0094】一方、分周器2(図1)からの基準パルス
が、2分周器42により2分周され、立ち上がり回路4
3と立ち下がり回路44とに与えられている。立ち上が
り回路43が出力する立ち上がり信号は、ダウンカウン
タ53のプリセット端子PREとフリップフロップ回路
54のセット端子Sと、ラッチ信号としてラッチ回路5
5とに与えられている。立ち下がり回路44が出力する
立ち下がり信号は、周波数差検出器39のリセット信号
として使用される。
【0095】演算器52の演算結果は、ダウンカウンタ
53に与えられ、ダウンカウンタ53が0を計数した時
の0信号が、フリップフロップ回路54のリセット端子
Rに与えられている。フリップフロップ回路54のQ端
子からの出力信号は、ダウンカウンタ53のカウントイ
ネーブル端子CEと、ANDゲート57,58それぞれ
の一方の入力端子とに与えられている。
【0096】周波数差検出器39は、センサS1 からの
検出パルスが与えられる10系ステートマシン47の出
力と、センサS2 からの検出パルスが与えられる20系
ステートマシン48の出力とが、論理回路49に与えら
れる。ANDゲート57からは、チャージポンプ回路5
に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための信号
(増速指令)が出力され、ANDゲート58からは、直
流電動モータ9の回転速度を減速させるための信号(減
速指令)が出力される。
【0097】以下に、このような構成の周波数差検出器
4の動作を、その動作を示す図26のタイミングチャー
ト及び図27の10系ステートマシン47、20系ステ
ートマシン48の状態遷移図に基づき説明する。図27
(a)は、10系ステートマシン47の状態遷移図であ
り、10系ステートマシン47は、センサS1 からの検
出パルスの立ち上がりにより、状態00から状態10に
なり、次のセンサS1 からの検出パルスの立ち上がりに
より、状態11になり、状態11のときに基準パルスの
2分周パルスの立ち下がりにより、状態0に戻る。つま
り、図26(a)において、センサS1 からの検出パル
スが立ち上がってから、次に立ち上がるまでの1周期の
間、状態10である。
【0098】図27(b)は、20系ステートマシン4
8の状態遷移図であり、20系ステートマシン48は、
センサS2 からの検出パルスの立ち上がりにより、状態
0から状態20になり、次のセンサS2 からの検出パル
スの立ち上がりにより、状態21になり、状態21のと
きに基準パルスの2分周パルスの立ち下がりにより、状
態0に戻る。つまり、図26(b)において、センサS
2 からの検出パルスが立ち上がってから、次に立ち上が
るまでの1周期の間、状態20である。
【0099】論理回路49は、状態10、状態20の各
信号が入力されたとき、スイッチ回路46に5V電源へ
切り換えるべき信号を与え、状態10又は状態20の信
号が入力されたとき、又は状態11又は状態21の信号
が入力されたとき、スイッチ回路46に2分周器45へ
切り換えるべき信号を与える。これにより、カウンタ5
0は、図26(c)において、両検出パルスの各1周期
が重なるときは、クロックを計数し、両検出パルスの各
1周期が重ならず、何れかがその周期(状態10,2
0)のとき、クロックの1/2を計数するので、両検出
パルスの平均周期(シミュレートされる真の周期)に応
じたクロック数を計数できる。論理回路49は、状態1
1と状態21の信号が入力されたとき、レジスタ51に
ラッチ信号を与える。
【0100】カウンタ50は、2分周器45又は5V電
源からのイネーブル信号に応じて、クロックを計数す
る。この計数値は、次の両検出パルスの立ち上がりによ
り、レジスタ51にラッチされ、演算器52に与えられ
て、ほどなく遅延回路100を介してリセットされる。
演算器52は、基準パルス1周期分のクロック数409
6から、レジスタ51がラッチした計数値を差し引き、
その演算結果の正/負を示す信号をラッチ回路55に与
え、演算結果の絶対値をダウンカウンタ53に与える。
【0101】一方、基準パルスが2分周器42により2
分周された2分周パルスの立ち上がりにより、ダウンカ
ウンタ53がプリセットされ、フリップフロップ回路5
4がセットされ、ラッチ回路55がラッチする。ラッチ
回路55は、ラッチすると、その時点で入力されてい
た、正/負を示す信号を出力し続ける。つまり、ラッチ
回路55は、平均化された検出パルス1周期が基準パル
ス1周期より短いときは、正を示す信号を出力し続け、
検出パルス1周期が基準パルス1周期より長いときは、
負を示す信号を出力し続ける。
【0102】フリップフロップ回路54は、セットされ
ると、ダウンカウンタ53にカウントイネーブル信号を
与え続ける。ダウンカウンタ53は、上述した演算結果
の絶対値をプリセットし、カウントイネーブル信号を与
えられている間、プリセットした値をカウントダウンす
る。カウントダウン値が0に達すると、フリップフロッ
プ回路54がリセットされ、カウントイネーブル信号が
出力されなくなる。つまり、ダウンカウンタ53が、カ
ウントダウンしている間、カウントイネーブル信号は出
力される。
【0103】ラッチ回路55が出力し続ける正/負を示
す信号は、ANDゲート57,58に互いに反転して与
えられ、何れかオンである方が、上述したカウントイネ
ーブル信号を出力する。これにより、ANDゲート57
は、正/負を示す信号が負のときに、チャージポンプ回
路5に直流電動モータ9の回転速度を増速させるための
信号(増速指令)を出力する。ANDゲート58は、正
/負を示す信号が正のときに、直流電動モータ9の回転
速度を減速させるための信号(減速指令)を出力する。
この周波数差検出器39は、立ち下がり回路44が出力
する立ち下がり信号によりリセットされ、上述した動作
は、基準パルスが2分周されたパルスの1周期毎に行わ
れる。
【0104】以上に述べたような構成の第4〜9発明に
係る回転制御装置及び第13〜16発明に係る回転制御
方法は、周波数差検出器39が、2つのセンサS1 ,S
2 がそれぞれ出力する検出パルス列の周波数と基準パル
ス列の周波数との差を検出し、位相差検出器38が、2
つのセンサS1 ,S2 が出力する検出パルス列の平均位
相と基準パルス列の位相との差を検出する。そして、回
転速度増減手段であるチャージポンプ回路5、ローパス
フィルタ6及びPWM回路7により、その周波数差とそ
の位相差とに基づいて、直流電動モータ9の回転速度を
増減する。なお、前述の実施の形態においては伝達手段
としてトラクション減速機を使用したが、これに変えて
ウォームホイル及びウォームギヤからなるウォーム減速
機を用いてもよく同効を奏する。
【0105】
【発明の効果】第1発明に係る回転制御装置及び第11
発明に係る回転制御方法によれば、フライホイールに頼
ることなく回転速度変動を小さくでき、減速比が固定し
ていないトラクション減速機を使用した場合でも、回転
体の回転速度をフィードバック信号として使用している
ので、高精度の回転速度を実現することができ、小型
化、軽量化を図ることができる。
【0106】第2,3発明に係る回転制御装置及び第1
2発明に係る回転制御方法によれば、フライホイールに
頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度の回転
速度を実現することができ、小型化、軽量化を図ること
ができる。また、ロータリエンコーダのスケールの軸偏
心の影響による回転速度検出値の誤差を小さくし、より
高精度の回転速度制御を実現することができる。
【0107】第4〜8発明に係る回転制御装置及び第1
3〜16発明に係る回転制御方法によれば、フライホイ
ールに頼ることなく回転速度変動を小さくでき、高精度
の回転速度を実現することができ、小型化、軽量化を図
ることができる。また、ロータリエンコーダのスケール
の軸偏心の影響による回転速度検出値の誤差を小さく
し、より安価により高精度の回転速度制御を、より単純
な構成でより安価に実現することができる。
【0108】第9発明に係る回転制御装置によれば、ト
ラクション減速機を使用しているので、伝導部に介在す
る潤滑油のダンパー効果により、ギヤ減速機その他の伝
達手段に起因する角速度変動が解消される。第10発明
に係る回転制御装置によれば、ウォーム減速機を使用し
ているので回転角速度変動が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1,9発明に係る回転制御装置及び
第11発明に係る回転制御方法の実施の形態の構成を示
すブロック図である。
【図2】ロータリエンコーダのセンサホイール及びセン
サとトラクション減速機と直流電動モータとの構成を示
した側面図である。
【図3】ロータリエンコーダのセンサホイールの形態を
示した正面図である。
【図4】チャージポンプ回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】位相差検出器の動作を示すタイミングチャート
である。
【図6】周波数差検出器の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】周波数差検出器の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図8】本発明の第2,3,9発明に係る回転制御装置
及び第12発明に係る回転制御方法の実施の形態の構成
を示すブロック図である。
【図9】ロータリエンコーダのセンサホイール及びセン
サとトラクション減速機と直流電動モータとの構成を示
した側面図である。
【図10】ロータリエンコーダのセンサホイールの形態
を示した正面図である。
【図11】センサホイールが偏心していない場合の、2
つのセンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための
説明図である。
【図12】センサホイールが偏心している場合の、2つ
のセンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための説
明図である。
【図13】センサホイールが偏心している場合の、2つ
のセンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための説
明図である。
【図14】センサホイールが偏心している場合の、2つ
のセンサのそれぞれの検出パルス数を説明するための説
明図である。
【図15】速度平均化器の構成を示すブロック図であ
る。
【図16】速度平均化器の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図17】速度平均化器の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図18】本発明の第4〜9発明に係る回転制御装置及
び第13〜16発明に係る回転制御方法の実施の形態の
構成を示すブロック図である。
【図19】位相差検出器の構成を示したブロック図であ
る。
【図20】ステートマシンの動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図21】ステートマシンの動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図22】ステートマシンの動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図23】ステートマシンの動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図24】ステートマシンの状態遷移図である。
【図25】周波数差検出器の構成を示すブロック図であ
る。
【図26】周波数差検出器の動作を示すタイミングチャ
ートである。
【図27】10系ステートマシン、20系ステートマシ
ンの状態遷移図である。
【図28】従来の回転制御装置の構成例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 発振器 2,26 分周器 3,28,38 位相差検出器(位相差検出手段) 4,29,39 周波数差検出器(周波数差検出手段) 5 チャージポンプ回路(回転速度増減手段) 7 PWM回路(回転速度増減手段) 8 トラクション減速機(伝達手段) 9 直流電動モータ(回転駆動源) 10 回転軸 11 スリット 41 ステートマシン(第2状態検出手段) 27 速度平均化器(速度平均化手段) 47 10系ステートマシン(第1状態検出手段) 48 20系ステートマシン(第1状態検出手段) S,S1 ,S2 センサ SW センサホイール

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動源により伝達手段を介して回転
    される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する
    周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動
    源を回転制御する回転制御装置において、 前記回転体の回転速度を検出するためのロータリエンコ
    ーダと、該ロータリエンコーダが出力する検出パルス列
    と前記基準パルス列との周波数差を検出する周波数差検
    出手段と、前記検出パルスと前記基準パルスとの位相差
    を検出する位相差検出手段と、前記周波数差検出手段が
    検出した周波数差と前記位相差検出手段が検出した位相
    差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を増減する
    回転速度増減手段とを備えることを特徴とする回転制御
    装置。
  2. 【請求項2】 回転駆動源により伝達手段を介して回転
    される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する
    周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動
    源を回転制御する回転制御装置において、 前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべ
    く、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセン
    サを有し、前記回転体の回転速度を検出するために設け
    られたロータリエンコーダと、前記2つのセンサが出力
    する検出パルス列に基づき、前記回転体の平均回転速度
    を求め、該平均回転速度に応じた速度検出パルス列を出
    力する速度平均化手段と、該速度平均化手段が出力した
    速度検出パルス列と前記基準パルス列との周波数差を検
    出する周波数差検出手段と、前記速度検出パルスと前記
    基準パルスとの位相差を検出する位相差検出手段と、前
    記周波数差検出手段が検出した周波数差と前記位相差検
    出手段が検出した位相差とに基づいて、前記回転駆動源
    の回転速度を増減する回転速度増減手段とを備えること
    を特徴とする回転制御装置。
  3. 【請求項3】 前記速度平均化手段は、前記基準パルス
    列より高い周波数のクロックパルス列が入力され、前記
    2つのセンサが出力する検出パルスのそれぞれについ
    て、重なることなく前記クロックパルスにより1つ宛サ
    ンプリングするサンプリング手段と、該サンプリング手
    段の出力を所定の分周比に分周する分周手段とを有し、
    該分周手段が出力したパルス列を前記速度検出パルス列
    とする請求項2記載の回転制御装置。
  4. 【請求項4】 回転駆動源により伝達手段を介して回転
    される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力する
    周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆動
    源を回転制御する回転制御装置において、 前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべ
    く、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセン
    サを有し、前記回転体の回転速度を検出するために設け
    られたロータリエンコーダと、前記センサが出力する検
    出パルス列の周波数と前記基準パルス列の周波数との差
    を検出する周波数差検出手段と、前記2つのセンサが出
    力する検出パルス列の平均位相と前記基準パルス列の位
    相との差を検出する位相差検出手段と、前記周波数差検
    出手段が検出した周波数差と前記位相差検出手段が検出
    した位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を
    増減する回転速度増減手段とを備えることを特徴とする
    回転制御装置。
  5. 【請求項5】 前記周波数差検出手段は、前記基準パル
    ス列の所定数倍周波数のクロックを出力するクロック出
    力手段と、前記2つのセンサがそれぞれ出力した検出パ
    ルス列のそれぞれの1周期が互いに重なる状態と重なら
    ない状態とを検出する第1状態検出手段と、第1状態検
    出手段が前記重なる状態を検出している時は、前記クロ
    ック出力手段が出力したクロックを計数し、第1状態検
    出手段が前記重ならない状態を検出している時は、前記
    クロックの2分周のクロックを計数する計数手段と、前
    記所定数と該計数手段の計数結果との差を演算する演算
    手段と、該演算手段が出力した前記差の絶対値を減らす
    べく、前記回転駆動源の回転速度を増減させる信号を出
    力する増減信号出力手段とを有する請求項4記載の回転
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記位相差検出手段は、前記2つのセン
    サが出力した2つの検出パルス及び前記基準パルスの重
    なり状態を検出する第2状態検出手段と、第2状態検出
    手段が検出した重なり状態に応じて該状態の時間を計時
    する計時手段とを有し、第2状態検出手段が検出した重
    なり状態に応じて、前記計時手段が計時した時間、前記
    回転駆動源の回転速度を増加又は減少させるべき信号を
    出力すべくなした請求項4又は5記載の回転制御装置。
  7. 【請求項7】 前記位相差検出手段は、第2状態検出手
    段が、前記検出パルスの一方が最初に入力した第3状
    態、次に他方が入力した第4状態を検出したときは、第
    4状態の間、前記回転駆動源の回転速度を低減すべき信
    号を出力し、前記計時手段が計時した第3状態の時間、
    前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出
    力し、 第2状態検出手段が、前記基準パルスが最初に入力した
    状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の
    回転速度を増加すべき信号を出力し、次に第2状態検出
    手段が、前記検出パルスの一方が入力した状態を検出し
    たときは、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増
    加すべき半分の信号を出力し、 第2状態検出手段が、前記検出パルスの一方が最初に入
    力した第5状態、次に前記基準パルスが入力した第6状
    態を検出した場合、前記計時手段が計時した第5状態の
    時間が第6状態の時間より大きいときは、前者から後者
    を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度を低減す
    べき半分の信号を出力し、 前記計時手段が計時した第5状態の時間が第6状態の時
    間より小さいときは、後者から前者を差し引いた時間、
    前記回転駆動源の回転速度を増加すべき半分の信号を出
    力する請求項6記載の回転制御装置。
  8. 【請求項8】 前記半分の信号は、前記回転駆動源の回
    転速度を増加又は低減させる当該出力の出力レベルを半
    減させるべき信号、又は当該出力の出力時間を半減させ
    るべき信号である請求項7記載の回転制御装置。
  9. 【請求項9】 前記伝達手段は、トラクション減速機で
    ある請求項1〜8の何れかに記載の回転制御装置。
  10. 【請求項10】 前記伝達手段は、ウォーム減速機であ
    る請求項1〜8の何れかに記載の回転制御装置。
  11. 【請求項11】 回転駆動源により伝達手段を介して回
    転される回転体の回転速度を、周期的な基準パルス列に
    同期させるべく、前記回転駆動源を回転制御する回転制
    御方法において、 前記回転体の回転速度を検出するためのロータリエンコ
    ーダが出力する検出パルス列と前記基準パルス列との周
    波数差を検出し、前記検出パルスと前記基準パルスとの
    位相差を検出し、前記周波数差と前記位相差とに基づい
    て、前記回転駆動源の回転速度を増減することを特徴と
    する回転制御方法。
  12. 【請求項12】 回転駆動源により伝達手段を介して回
    転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力す
    る周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆
    動源を回転制御する回転制御方法において、 前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべ
    く、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセン
    サを有するロータリエンコーダを、前記回転体に取り付
    け、 前記基準パルス列より高い周波数のクロックパルス列に
    より、前記2つのセンサが出力する検出パルスのそれぞ
    れについて、重なることなく1つ宛サンプリングして、
    前記2つのセンサの検出パルス列を合成して合成パルス
    列を作成し、該合成パルス列を所定の分周比に分周して
    速度検出パルス列を作成し、該速度検出パルス列と前記
    基準パルス列との周波数差を検出し、前記速度検出パル
    スと前記基準パルスとの位相差を検出し、前記周波数差
    と該位相差とに基づいて、前記回転駆動源の回転速度を
    増減することを特徴とする回転制御方法。
  13. 【請求項13】 回転駆動源により伝達手段を介して回
    転される回転体の回転速度を、パルス出力手段が出力す
    る周期的な基準パルス列に同期させるべく、前記回転駆
    動源を回転制御する回転制御方法において、 前記基準パルス列に同期した検出パルス列を出力すべ
    く、スケール上の対向する位置に設けられた2つのセン
    サを有するロータリエンコーダを、前記回転体に取り付
    け、 前記センサが出力する検出パルス列の周波数と前記基準
    パルス列の周波数との差を検出し、前記2つのセンサが
    出力する検出パルスの平均位相と前記基準パルスの位相
    との差を検出し、前記周波数差と前記位相差とに基づい
    て、前記回転駆動源の回転速度を増減することを特徴と
    する回転制御方法。
  14. 【請求項14】 前記周波数差は、前記2つのセンサが
    それぞれ出力した検出パルス列のそれぞれの1周期が互
    いに重なる状態と重ならない状態とを検出し、該重なる
    状態を検出している時は、前記基準パルス列の所定数倍
    周波数のクロックを計数し、前記重ならない状態を検出
    している時は、前記クロックの2分周のクロックを計数
    し、前記所定数とその計数したクロック数との差を演算
    することにより検出する請求項12記載の回転制御方
    法。
  15. 【請求項15】 前記位相差は、前記検出パルスの一方
    が最初に入力した第3状態、次に他方が入力した第4状
    態を検出したときは、第4状態の間、前記回転駆動源の
    回転速度を低減すべき信号を出力し、第3状態の時間、
    前記回転駆動源の回転速度を低減すべき半分の信号を出
    力し、 前記基準パルスが最初に入力した状態を検出したとき
    は、該状態の間、前記回転駆動源の回転速度を増加すべ
    き信号を出力し、次に前記検出パルスの一方が入力した
    状態を検出したときは、該状態の間、前記回転駆動源の
    回転速度を増加すべき半分の信号を出力し、 前記検出パルスの一方が最初に入力した第5状態、次に
    前記基準パルスが入力した第6状態を検出した場合、第
    5状態の時間が第6状態の時間より大きいときは、前者
    から後者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速度
    を低減すべき半分の信号を出力し、 第5状態の時間が第6状態の時間より小さいときは、後
    者から前者を差し引いた時間、前記回転駆動源の回転速
    度を増加すべき半分の信号を出力することにより検出す
    る請求項13記載の回転制御方法。
  16. 【請求項16】 前記半分の信号は、前記回転駆動源の
    回転速度を増加又は低減させる当該出力の出力レベルを
    半減させるべき信号、又は当該出力の出力時間を半減さ
    せるべき信号である請求項15記載の回転制御方法。
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