JPH11340036A - 軟磁性膜とこの軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、平面型磁気素子、及びフィルタ - Google Patents

軟磁性膜とこの軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、平面型磁気素子、及びフィルタ

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JPH11340036A
JPH11340036A JP10144198A JP14419898A JPH11340036A JP H11340036 A JPH11340036 A JP H11340036A JP 10144198 A JP10144198 A JP 10144198A JP 14419898 A JP14419898 A JP 14419898A JP H11340036 A JPH11340036 A JP H11340036A
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magnetic
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Yoshito Sasaki
義人 佐々木
Makoto Nakazawa
誠 中沢
Takashi Hatauchi
隆史 畑内
Teruhiro Makino
彰宏 牧野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Fe―M(Zr,Hf,Ta等)―O系合金
は、高周波特性に優れた軟磁性膜であるといわれるが、
磁歪定数が大きいため、この軟磁性膜を薄膜磁気ヘッド
の磁性層やインダクタの磁心などに使用した場合、軟磁
気特性の劣化や膜はがれなどの問題が起こる。 【解決手段】 Fe―M(Zr,Hf,Ta等)―O系
合金にTiを添加することにより、軟磁性膜の磁歪定数
を低減できる。前記Tiの添加量を0.1at%〜2a
t%程度とし、さらに構成元素であるFe、Hf、Oの
組成比を適正に調節することにより、磁歪定数を低減で
きると同時に、優れた軟磁気特性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば薄膜磁気ヘ
ッドの磁性層や、インダクタなどの磁心として使用され
る軟磁性膜に係り、特に前記軟磁性膜の軟磁気特性を維
持しながら、磁歪定数を低減できる軟磁性膜とこの軟磁
性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、平面型磁気素子(トラン
ス、インダクタ)、及びフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッドの磁性層、平面型磁気素
子(インダクタ、トランスなど)、あるいはフィルタな
どの磁心として使用される軟磁性膜には、特に高周波領
域において、比抵抗や透磁率などの軟磁気特性に優れた
材料が求められている。Fe―M(Zr,Hf,Ta
等)―O系合金膜は、高周波特性に優れた軟磁性膜であ
るといわれている。この軟磁性膜は、高い比抵抗を有し
ているため、渦電流損失を低減でき、また高周波数帯域
において高い透磁率を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のFe―
M(Zr,Hf,Ta等)―O系合金は磁歪定数が高
く、具体的には4×10-6〜6×10-6程度の磁歪を有
している。前記Fe―M(Zr,Hf,Ta等)―O系
合金は、Feを主に含有するbcc構造の微結晶相と、
この微結晶相の回りを、Hf等の元素Mの酸化物などの
アモルファス相が取り囲んでいる膜構造を有していると
考えられ、従って主に磁化を発生しているのは、Feを
多量に含む微結晶相であると推測される。この軟磁性膜
の磁歪が大きくなるのは、微結晶相を構成するFeの磁
歪が大きいからであり、また前記微結晶相はFeのみで
形成されているのではなく、Hf,Oなどの不純物も侵
入するため、これら不純物も軟磁性膜の磁歪に影響を与
えていると考えられる。
【0004】磁歪定数の大きいFe―M(Zr,Hf,
Ta等)―O系合金が、薄膜磁気ヘッドの磁性層、ある
いはインダクタの磁心などに使用されると、前記軟磁性
膜の透磁率などの軟磁気特性が劣化しやすく、また成膜
された軟磁性膜の内部応力と磁歪との関係から、前記軟
磁性膜に軟磁性特性の劣化や、膜はがれなどが発生しや
すいという問題がある。本発明は上記従来の問題点を解
決するためのものであり、比抵抗や透磁率などの軟磁気
特性を維持したまま、磁歪定数を低減できる軟磁性膜と
この軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、平面型磁気素
子、及びフィルタに関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、主成分のFe
と、Zr,Hf,V,Nb,Ta,W,Moと希土類元
素(Smを除く)から選ばれる1種または2種以上の元
素Mと、Ti,Sn,Sm,Siから選ばれる1種また
は2種以上の元素Lと、O,C,Nから選ばれる1種ま
たは2種以上の元素Rとを主に含有し、膜構造として
は、元素Mの酸化物を多量に含むアモルファス相に、F
eを多量に含む微結晶相が混在しており、さらに前記微
結晶相中に、元素Lを含んでいることを特徴とするもの
である。
【0006】本発明では、前記微結晶相は、bcc構
造、hcp構造、fcc構造のうち1種あるいは2種以
上の混成構造から成ることが好ましく、より好ましく
は、前記微結晶相の結晶構造は、主にbcc構造から成
ることである。また本発明では、前記微結晶相の平均結
晶粒径は、30nm以下であることが好ましく、より好
ましくは、10nm以下である。
【0007】本発明では、前記軟磁性膜が、下記の組成
で形成されている。 (Fe1-aCoaXYZW ただし元素Mは、Zr,Hf,V,Nb,Ta,W,M
oと希土類元素(Smを除く)から選ばれる1種または
2種以上から成り、元素Lは、Ti,Sn,Sm,Si
から選ばれる1種または2種以上から成り、元素Rは、
O,C,Nから選ばれる1種または2種以上から成り、
組成比を示すaは、0≦a≦0.1、X,Y,Z,Wは
at%で、45≦X≦70、5≦Y≦30、0.1≦Z
≦10、10≦W≦40である。なお本発明では、前記
元素Lは、Ti,Sn,Smから選ばれる1種または2
種以上から成り、組成比Zは、0.1≦Z≦2であるこ
とがより好ましい。また本発明では、前記組成比Wは、
30≦W≦40であることがより好ましい。
【0008】上記の本発明における前記軟磁性膜の磁歪
定数は、絶対値で4×10-6以下であり、また比抵抗
は、400〜1200μΩ・cmであり、さらに透磁率
は、300以上である。
【0009】また本発明は、書込み用のヘッド及び/ま
たは読み出し用のヘッドで形成される薄膜磁気ヘッドに
おいて、前記書込み用のヘッド及び読み出し用のヘッド
を構成する少なくとも1層以上の磁性層は、前述した軟
磁性膜により形成されていることを特徴とするものであ
る。さらに本発明は、前述した軟磁性膜により平面型磁
気素子、及びフィルタの磁心が形成されていることを特
徴とするものである。
【0010】ところでFe―M(Zr,Hf,Ta等)
―O系合金は、特開平6―316748号公報にも記載
されているように、高周波特性に優れた軟磁性膜である
といわれている。この軟磁性膜は、主にFeを含むbc
c構造の微結晶相と、この微結晶相の回りを主にHfの
酸化物を含むアモルファス相が取り囲む膜構造を有して
いる。前記軟磁性膜は、Hfの酸化物を含有すること
で、比抵抗は高い値を示し、渦電流損失を低減できると
している。
【0011】しかし前記Fe―M(Zr,Hf,Ta
等)―O系合金の磁歪定数は高く、具体的には、4×1
-6〜6×10-6程度の磁歪を有している。このため、
前記軟磁性膜を実際に、薄膜磁気ヘッドの磁性層や、イ
ンダクタの磁心などに使用するには、前記軟磁性膜の磁
歪定数を低減させる必要性がある。
【0012】この軟磁性膜を、薄膜磁気ヘッドの磁性層
やインダクタの磁心などとして成膜すると、磁歪が大き
いために、透磁率などの軟磁気特性の劣化が著しく、ま
た成膜した際に前記軟磁性膜中に発生する内部応力と前
記磁歪との関係から、前記軟磁性膜の軟磁気特性の劣化
や膜はがれを起こしやすいなどの問題がある。前記軟磁
性膜の磁歪が大きくなる原因の一つとして、微結晶相を
形成するFeの磁歪が大きく、またこの微結晶相中にF
e以外のHfなどの不純物が入り混じっていることも影
響していると推測される。
【0013】そこで本発明では、微結晶相を形成してい
るFeと固溶することで、前記Feの磁歪を小さくで
き、よって軟磁性膜全体の磁歪を低減できる元素を前記
軟磁性膜に添加している。本発明では、Fe―M(Hf
など)―R(Oなど)合金膜に、さらにTi,Sn,S
m,Siのうち1種または2種以上から成る元素Lを加
え、良好な軟磁気特性を維持しながら軟磁性膜の磁歪定
数を低減させている。
【0014】以下本発明における軟磁性膜の特徴につい
て説明する。本発明における軟磁性膜は、主成分のFe
と、Zr,Hf,V,Nb,Ta,W,Moと希土類元
素(Smを除く)から選ばれる1種または2種以上の元
素Mと、Ti,Sn,Sm,Siから選ばれる1種また
は2種以上の元素Lと、O,C,Nから選ばれる1種ま
たは2種以上の元素Rとを主に含有するものである。な
お本発明における軟磁性膜の具体的な組成式は、(Fe
1-aCoaXYZWで表される。
【0015】前記軟磁性膜において、Feは強磁性であ
り、従って磁性を担う元素である。高飽和磁束密度を得
るためには、Feは多い方が好ましいが、70at%以
上であると比抵抗が極端に小さくなって好ましくない。
一方、Feが本発明の範囲未満であると飽和磁束密度が
小さくなってしまい好ましくない。
【0016】Zr,Hf,V,Nb,Ta,W,Moと
希土類元素(Smを除く)から選ばれる1種または2種
以上の元素Mは、軟磁性特性と高比抵抗を両立するため
に必要なものである。これらは酸素と結合し易く、結合
することで酸化物を形成する。例えば、元素MとしてH
fが使用される場合、HfはOとHfO2となって酸化
物を形成する。また元素Mの酸化物の含有量を調節する
ことにより、比抵抗を高めることができる。
【0017】図4は、Feに様々な元素(X)を添加
し、前記元素Xの濃度(%)と、Fe―X合金膜の磁歪
定数との関係を示すグラフである。図4に示すように、
FeにTiやSnを加えると、Fe―Ti合金膜、及び
Fe―Sn合金膜の磁歪定数は低下することがわかる。
特にTiやSnの元素は、添加する濃度が小さくても、
磁歪定数の低下が見られ、添加元素としては非常に好ま
しい元素であるといえる。一方、FeにSiを添加する
と、Fe―Si合金膜の磁歪定数は低下するが、図4に
示すようにSiの添加量を約7at%以上にしないと、
顕著な磁歪定数の低下は見られないことがわかる。
【0018】Fe―M―R合金膜にSiを添加した場
合、このSiの添加量を約7at%以上にすれば前記軟
磁性膜の磁歪定数を低減できると考えられるが、このS
iの添加量分だけ、他の元素の添加量は小さくなる。S
iを添加したことにより、Feの添加量が著しく低下す
ると、透磁率などが低減してしまい軟磁気特性が低下す
る可能性がある。このため本発明では、Fe―M―R合
金膜にTi,Sn,Sm,Siを添加することを特徴と
しているが、特に好ましくは、添加量が少なくても磁歪
定数を低減できるTi,Sn,SmをFe―M―R合金
膜に添加することである。
【0019】本発明では磁歪定数を低減でき、なおかつ
良好な軟磁気特性を確保しつつ高い飽和磁束密度を維持
するために、組成比を示すaは、0≦a≦0.1、X,
Y,Z,Wはat%で、45≦X≦70、5≦Y≦3
0、0.1≦Z≦10、10≦W≦40であることが好
ましい。特に前記元素Lは、Ti,Sn,Smから選ば
れる1種または2種以上から成り、組成比Zは、0.1
≦Z≦2であることが好ましい。またOなどの元素Rは
添加量が多いほど比抵抗を高めることができて好まし
く、前記元素Rの組成比Wは、30≦W≦40であるこ
とがより好ましい。
【0020】なお本発明におけるFe―M―L―O合金
膜の膜構造としては、元素Mの酸化物を多量に含むアモ
ルファス相に、Feを多量に含む微結晶相が混在してお
り、さらに前記微結晶相中に、元素Lを含んでいるもの
である。なおこの元素Lは、微結晶相のみならず、アモ
ルファス相にも侵入していくものと考えられる。
【0021】なお前記微結晶相の結晶構造としては、b
cc構造(体心立方構造)、hcp構造(稠密六方構
造)、fcc構造(面心立方構造)のうちいずれであっ
てもよいが、より好ましくは結晶構造の大半がbcc構
造で形成されていることである。また前記微結晶相の平
均結晶粒径は小さいほど好ましく、具体的には30nm
以下、より好ましくは、10nm以下である。
【0022】以上のように本発明ではFe―M―R合金
膜に、Ti,Sn,SmあるいはSiの1種または2種
以上から成る元素Lを添加することで、前記軟磁性膜の
磁歪定数を低減でき、またFe,元素M,元素L,及び
元素Rの濃度を適正に調整すれば、良好な軟磁気特性も
同時に得ることができる。
【0023】このFe―M―L―R合金膜を薄膜磁気ヘ
ッドの磁性層、平面型磁気素子(トランス、インダク
タ)、フィルタなどの磁心として使用すれば、良好な軟
磁気特性を得ることができ、また磁歪が小さいことによ
り、膜はがれなども起こらない。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態として
の薄膜磁気ヘッドの縦断面図である。図1に示す薄膜磁
気ヘッドは、浮上式ヘッドを構成するスライダのトレー
リング側端面に形成されたものであり、読み出しヘッド
(再生ヘッド)h1上に書込み用のインダクティブヘッ
ドh2が積層された、いわゆるMR/インダクティブ複
合型薄膜磁気ヘッドである。
【0025】図1に示す符号1は磁性材料製の下部シー
ルド層であり、前記下部シールド層1の上に下部ギャッ
プ層2が設けられている。前記下部ギャップ層2は例え
ばAl23などの非磁性の絶縁材料で形成されている。
さらに前記下部ギャップ層2の上には、磁気抵抗効果素
子層6が形成されている。前記磁気抵抗効果素子層6
は、スピンバルブ膜に代表されるGMR素子やAMR素
子などである。これらMR素子に、外部磁界が与えられ
ると電気抵抗が変化し、ハードディスクなどの記録媒体
に記録されていている信号を読み取ることが可能とな
る。
【0026】図1に示す符号4は、ハードバイアス層で
あり、符号5は導電層である。前記ハードバイアス層4
は、例えばCo―Pt(コバルト―白金)合金やCo―
Cr―Pt(コバルト―クロム―白金)合金などで形成
されており、導電層5は、Cu(銅)やW(タングステ
ン)などで形成されている。前記導電層5の上には、上
部ギャップ層7が形成されている。この上部ギャップ層
7は、例えばAl23などの非磁性の絶縁材料で形成さ
れている。前記上部ギャップ層7の上には、磁性材料製
の上部シールド層8が形成されている。図1に示す薄膜
磁気ヘッドでは、前記上部シールド層8が、インダクテ
ィブヘッド(書込みヘッド)h2の下部コア層としての
機能をも果たしている。
【0027】前記上部シールド層(下部コア層)8の上
には、Al23などの非磁性の絶縁材料で形成されたギ
ャップ層10が形成され、さらに前記ギャップ層10の
上には、レジスト材料やその他の有機材料で形成された
絶縁層11が形成されている。前記絶縁層11上には、
Cuなどの電気抵抗の低い導電性材料により、コイル層
12が螺旋状に形成されている。なお前記コイル層12
は、後述する上部コア層15の基端部15bの周囲を周
回するように形成されているが、図1では前記コイル層
12の一部のみが現れている。そして前記コイル層12
の上には、有機樹脂材料などの絶縁層14が形成されて
いる。
【0028】前記絶縁層14の上には、磁性材料製の上
部コア層15が形成されている。上部コア層15の先端
部15aは、記録媒体との対向部において、下部コア層
8上に前記ギャップ層10を介して接合され、ギャップ
長Glの磁気ギャップが形成されている。また上部コア
層15の基端部15bは、ギャップ層10及び絶縁層1
1に形成された穴を介して、下部コア層8に磁気的に接
合されている。
【0029】書込み用のインダクティブヘッドh2で
は、コイル層12に記録電流が与えられると、下部コア
層8及び上部コア層15に記録磁界が誘導され、下部コ
ア層8と上部コア層15の先端部15aとの磁気ギャッ
プ部分からの洩れ磁界により、ハードディスクなどの記
録媒体に磁気信号が記録される。
【0030】図2、図3は、本発明におけるインダクタ
の構造を示すものであり、図2は平面図、図3は図2の
3―3線断面図である。図3に示すように、基板30上
に取り出し電極31が形成されている。この取り出し電
極31は、端子としての役割を有している。前記基板3
0上及び取り出し電極31上に、絶縁膜32と磁性膜3
3と絶縁膜34が順次積層され、絶縁膜34上にスパイ
ラルコイル状の平面コイル35が形成される。平面コイ
ル35の中心部は、絶縁膜32と磁性膜33と絶縁膜3
4に開けられたスルーホールを介して取り出し電極31
と接続されている。さらに平面コイル35を覆う絶縁膜
36が形成され、絶縁膜36上に磁性膜37が形成され
ている。平面コイル35の端からは取り出し電極38が
基板30上に延びている。前記取り出し電極38も、取
り出し電極31と同様に端子としての機能を有してい
る。
【0031】平面コイル35は、銅、銀、金、アルミニ
ウムあるいはこれらの合金などの良導電性金属材料から
なり、インダクタンス、直流重量特性、サイズなどに応
じて、電気的に直列に、または並列に、さらに縦にある
いは横に絶縁膜を介して適宜配置することができる。
【0032】また平面コイル35を並列的に複数設け、
各平面コイル35を絶縁膜36を介して対向させること
で、トランスを構成できる。さらに、平面コイル35
は、導電層を基板上に形成後、フォトエッチングするこ
とにより各種の形状に作成できる。導電層の成膜方法と
しては、ブレス圧着、メッキ、金属溶射、真空蒸着、ス
パッタリング、イオンブレーティング、スクリーン印刷
焼成法などの適宜の方法を用いればよい。
【0033】絶縁膜32,34,36は、ポリイミドな
どの高分子フィルム、SiO2、ガラス、硬質炭素膜な
どの無機質膜からなるものを用いることが好ましい.こ
の絶縁膜32,34,36は、ペースト印刷またはスピ
ンコート後に焼成する方法、溶融メッキ法、溶射、気相
メッキ、真空蒸着、スパッタリング、イオンブレーティ
ングなどの方法により形成される。
【0034】本発明では、図1に示す薄膜磁気ヘッドの
下部シールド層1、上部シールド層(下部コア層)8、
または上部コア層15、あるいは図2,3に示すインダ
クタの磁性膜33,37は、(Fe1-aCoaXYZ
Wから成る軟磁性膜により形成されている。ただし元
素Mは、Zr,Hf,V,Nb,Ta,W,Moと希土
類元素(Smを除く)から選ばれる1種または2種以上
から成り、元素Lは、Ti,Sn,Sm,Siから選ば
れる1種または2種以上から成り、元素Rは、O,C,
Nから選ばれる1種または2種以上から成り、組成比を
示すaは、0≦a≦0.1、X,Y,Z,Wはat%
で、45≦X≦70、5≦Y≦30、0.1≦Z≦1
0、10≦W≦40である。
【0035】薄膜磁気ヘッドのシールド層1,8として
は、特に高い透磁率、低い磁歪定数を必要とし、またコ
ア層8,15としては、特に高い飽和磁束密度、高い比
抵抗を必要としている。またインダクタの磁性層33,
37としては、特に高い透磁率、低い磁歪定数を必要と
している。
【0036】本発明では、Fe―M(Zr,Hf,Ta
等)―O系合金に、Ti,Sn,Sm,またはSiのう
ち1種または2種以上から成る元素Lを添加し、さらに
各元素の濃度を適正に調節することにより、前記軟磁性
膜の磁歪定数を低減できると同時に、良好な軟磁気特性
を得ることが可能である。これらの元素LはFeに固溶
し、前記Feの磁歪を小さくする機能を有している。
【0037】特に本発明では、Ti,Sn,Sm,また
はSiのうち、Ti,Sn,またはSmを元素Lとし
て、軟磁性膜の中に添加し、前記元素Lの組成比Zを、
0.1≦Z≦2とすることがより好ましい。
【0038】元素Lを添加することにより、軟磁性膜の
磁歪定数を低減できるが、あまり前記元素Lの添加量が
多くなってしまうと、Feやその他の元素の濃度が減少
してしまい、透磁率の低下などの問題が起こる。このた
め、元素Lの添加量はなるべく少ない方がよい。
【0039】また本発明における軟磁性膜の膜構造は、
元素Mと元素Rの化合物(酸化物など)や元素Rを主体
としたアモルファス相にbcc構造(体心立方構造)の
Feを主体とした微結晶相が混在し、さらに元素Lが前
記Feに固溶したものとなっている。
【0040】元素Mと元素Rの化合物を多量に含むアモ
ルファス相の比抵抗は高くなっており、軟磁性膜全体と
しての比抵抗は高い値を有している。またFeの添加量
を適正に調節すれば、飽和磁束密度、透磁率を高めるこ
とが可能となっている。さらに本発明では、Tiなどの
元素Lを微量添加することで、軟磁性膜の良好な軟磁気
特性を維持しながら、前記軟磁性膜の磁歪定数を低減で
きるものとなっている。
【0041】本発明では、前記軟磁性膜の磁歪定数は、
絶対値で4×10-6以下であることが好ましい。また前
記軟磁性膜の比抵抗は、400〜1200μΩ・cm、
透磁率は300以上であることが好ましい。
【0042】本発明における軟磁性膜を形成するには、
スパッタ法、蒸着法などを使用すればよい。スパッタ装
置としてはRF二極スパッタ、DCスパッタ、マグネト
ロンスパッタ、三極スパッタ、イオンビームスパッタ、
対向ターゲット式スパッタなどの既存のものを使用すれ
ばよい。
【0043】前記軟磁性膜中に、O2(酸素)を添加す
る方法としては、Arなどの不活性ガス中にO2ガスを
混合した(Ar+O2)混合ガス雰囲気中でスパッタを
行う反応性スパッタ、あるいは、元素Mの酸化物(Hf
2など)のチップを用いた複合ターゲットをAr雰囲
気中、あるいはAr+O2混合ガス雰囲気中でスパッタ
する方法が有効である。またFeのターゲット上に希土
類元素などの元素Mなどの各種ペレットを配置した複合
ターゲットを用いて、Ar+O2混合ガス雰囲気中で製
作することもできる。
【0044】以上のように本発明では、Fe―M―R合
金膜にTi,Sn,Sm,またはSiを元素Lとして、
前記軟磁性膜の中に添加し、各構成元素の組成比を適正
に調節することによって、良好な高周波特性に優れた軟
磁気特性を維持しながら、磁歪定数を低減させることが
可能である。
【0045】この軟磁性膜を図1に示す薄膜磁気ヘッド
のシールド層1,8として使用すれば、透磁率が高く磁
歪が低いために、シールド機能を向上でき、例えば磁気
抵抗効果素子層6に余分な外部磁界が入ることによるノ
イズの発生を抑制できる。また前記軟磁性膜を薄膜磁気
ヘッドのコア層8,15として使用すれば、高記録密度
化に伴い周波数を高めても、前記コア層8,15の比抵
抗が高いために、渦電流が発生しにくく、前記渦電流に
よる熱損失をより低減できる。また前記軟磁性膜をシー
ルド層及びコア層として使用することにより、磁歪が小
さいために、前記シールド層及びコア層に軟磁気特性の
劣化や膜はがれが生じにくい。
【0046】また図2,3に示すインダクタは、小型か
つ薄型で軽量であり、優れた軟磁気特性を有する前記軟
磁性膜を、磁性膜33,37として使用すれば、平面型
磁気素子の小型軽量化に寄与するとともに、インダクタ
ンスを向上できる。なお図2,3では、インダクタにつ
いて説明したが、一次側と二次側のコイルを設けてトラ
ンスとして用いることも可能である。さらに近年では、
移動通信機器が発達し、例えば携帯電話機用のLCフィ
ルタの構成要素の中で占有面積の大きい空心インダクタ
の小型化が期待されている。
【0047】本発明における軟磁性膜を用いることによ
り、単位面積当たりのインダクタンスを大きくすること
が可能であり、前記空心インダクタの小型化を実現でき
る。また前記軟磁性膜は磁歪が小さいことにより、イン
ダクタ、トランス、及びフィルタの磁心として前記軟磁
性膜を使用した場合に、軟磁気特性の劣化や基板との間
で膜はがれなどが生じない。
【0048】
【実施例】本発明ではマグネトロンスパッタ装置内に、
円形状のFeから成るターゲットを用い、このターゲッ
ト上に、HfO2、Fe34及びTiのチップを載せ、
前記各チップの枚数を変化させて、組成比の異なるFe
―Hf―Ti―O合金膜を基板上に成膜し、前記各軟磁
性膜の軟磁気特性を測定した。また比較例として、Fe
のターゲット上に、HfO2、Fe34のチップを載せ
てFe―M(Zr,Hf,Ta等)―O系合金を基板上
に成膜し、前記軟磁性膜の軟磁気特性を測定した。な
お、実験ではArガスを装置内に流してスパッタを行っ
ている。また成膜後、2kOeの静磁場中で、400℃
の2時間のアニール処理(UFA)を行っている。
【0049】
【表1】 表1に示すρ asdpは、アニール処理前における比
抵抗値であり、ρ UFAは、アニール処理後における
比抵抗値である。また透磁率μ′、飽和磁化Is、保持
力Hc、異方性磁界Hk、及び磁歪定数λの測定はすべ
てアニール後に行っている。
【0050】表1に示すNo.1から6までが実施例、
No.7が比較例である。表1に示すようにFe23
チップ枚数は14枚に固定している。表1に示すように
HfO2のチップ枚数を増やすと、Hf及びOの組成比
は増加することがわかる。このHfとOの組成比の増加
により、比抵抗ρは向上していることがわかる。一方、
Feの組成比は、HfO2とTiのチップ枚数が多くな
れば、小さくなっており、Feの組成比が小さいと、飽
和磁化Isの値が小さくなることがわかる。
【0051】またTiを添加することで、磁歪定数λは
小さくなっており、表1に示すように磁歪は3×10-6
以下となっている。これに対し、Tiを添加しないN
o.7を見ると、磁歪定数λは4.5×10-6と高い値
を示すことがわかる。すなわちTiを添加すれば、磁歪
定数λを低減できることがわかる。
【0052】No.1から6までの実施例において、N
o.4と6は、比抵抗ρは高いものの透磁率μ′、及び
飽和磁化Isが小さくて好ましくない。特にNo.6の
場合は、透磁率μ′が90と非常に小さく、薄膜磁気ヘ
ッドあるいは平面型磁気素子などの磁性膜には不適であ
る。No.4,6の場合は、Hf,Oの組成比のみなら
ずTiの組成比も他の軟磁性膜に比べて大きくなくな
り、Feの組成比が小さくなっていることがわかる。
【0053】表1に示すようにTiの組成比を大きくす
れば、磁歪は低下するが、Tiの組成比をそれほど大き
くしなくても、比較例(No.7)に比べて充分に磁歪
定数λを小さくできることがわかる。
【0054】図5は、表1に示す各軟磁性膜の組成比
と、磁歪との関係を示す三元図である。図5に示すよう
に、Tiの組成比が1at%以下であっても、比較例
(表1に示すNo.7)の磁歪(4.5×10-6)を半
減させることが可能である。すなわち表1及び図5から
わかるように、磁歪を低下させ、同時に高い透磁率μ′
及び飽和磁化Isを確保するには、Tiの添加量を微量
にしておくことが好ましい。
【0055】次に本発明では、Tiの代わりにSnをチ
ップとしてFeのターゲット上に載せ、異なる組成比の
Fe―Hf―Sn―O合金膜を複数成膜し、各軟磁性膜
の軟磁気特性を測定した。なお実験方法は、上述したF
e―Hf―Ti―O合金膜を成膜した場合と同じであ
る。
【0056】
【表2】 表2に示すように、Snを添加した場合の軟磁性膜の磁
歪定数λは、Tiを添加した場合に比べてそれほど大き
くは低下しないが、表1の比較例(No.7)に比べて
磁歪を低減できることがわかる。
【0057】表1,2から共通して言えることは、T
i,Snを添加すれば、Fe―M(Zr,Hf,Ta
等)―O系合金の磁歪定数λを低減できるということで
ある。ただしその添加量は微量であることが好ましく、
あまり多くしすぎると、他の元素の濃度が低下し、その
元素に強く影響を受ける軟磁気特性が低下して好ましく
ない。ただし磁歪低減という観点からすれば、前述した
図4からもわかるように、添加元素としてSiを選択し
た場合、前記Siの添加量を大きくする必要があり、本
発明では、Ti,Sn,Sm,Siから成る1種または
2種以上の元素Lの組成比Zを0.1≦Z≦10とし、
前記元素Lが、Ti,Sn,Smから選ばれる1種また
は2種以上から成る場合には、、組成比Zは、0.1≦
Z≦2であるとした。
【0058】また本発明では、表1及び表2に基づい
て、軟磁性膜の好ましい磁歪定数λを、絶対値で4×1
-6以下とし、また比抵抗ρを、400〜1200μΩ
・cmとし、透磁率μ′を300以上とした。この範囲
に当てはまるのは、表1では、No.1,2,3,4,
5、表2では、No.1,3,5である。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、Fe―M
(Hfなど)―R(Oなど)合金膜に、Ti,Sn,S
mまたはSiから選ばれる1種あるいは2種以上の元素
Lを添加することで、軟磁性膜の磁歪定数を低減させる
ことができる。前記元素Lの組成比Zは、0.1〜10
(at%)であることが好ましく、より好ましくは、元
素LをTi,Sn,Smから選ばれる1種あるいは2種
以上から成るとし、組成比Zは0.1〜2(at%)で
ある。
【0060】また本発明では、前記軟磁性膜に前記元素
Lを添加し、構成元素であるFe、元素M、元素L、及
び元素Rの組成比を適正に調整すれば、磁歪定数を低減
でき、しかも良好な軟磁気特性を得ることができる。
【0061】本発明における軟磁性膜を薄膜磁気ヘッド
の磁性層や、平面型磁気素子、あるいはフィルタの磁心
などに使用することにより、優れた軟磁気特性を得るこ
とができ、しかも磁歪が低いため膜はがれなどを起こし
にくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における薄膜磁気ヘッドの縦断面図、
【図2】本発明における平面型磁気素子(インダクタ)
の平面図、
【図3】図2に示す切断線3―3の断面図、
【図4】Feに添加する元素Xの濃度と、Fe―X合金
膜の磁歪定数との関係を示すグラフ、
【図5】Fe、Hf+O、Tiの組成比と、Fe―Hf
―Ti―O合金膜の磁歪定数との関係を示す三元図、
【符号の説明】
1 下部シールド層 6 磁気抵抗効果素子層 8 上部シールド層(下部コア層) 12 コイル層 15 上部コア層 30 基板 31,38 取り出し電極 33,37 磁性膜 32、34,36 絶縁膜 35 平面コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 彰宏 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分のFeと、Zr,Hf,V,N
    b,Ta,W,Moと希土類元素(Smを除く)から選
    ばれる1種または2種以上の元素Mと、Ti,Sn,S
    m,Siから選ばれる1種または2種以上の元素Lと、
    O,C,Nから選ばれる1種または2種以上の元素Rと
    を主に含有し、膜構造としては、元素Mの酸化物を多量
    に含むアモルファス相に、Feを多量に含む微結晶相が
    混在しており、さらに前記微結晶相中に、元素Lを含ん
    でいることを特徴とする軟磁性膜。
  2. 【請求項2】 前記微結晶相は、bcc構造、hcp構
    造、fcc構造のうち1種あるいは2種以上の混成構造
    から成る請求項1記載の軟磁性膜。
  3. 【請求項3】 前記微結晶相の結晶構造は、主にbcc
    構造から成る請求項2記載の軟磁性膜。
  4. 【請求項4】 前記微結晶相の平均結晶粒径は、30n
    m以下である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の軟磁性膜。
  5. 【請求項5】 前記微結晶相の平均結晶粒径は、10n
    m以下である請求項4記載の軟磁性膜。
  6. 【請求項6】 前記軟磁性膜が、下記の組成で形成され
    ている請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の軟磁
    性膜。 (Fe1-aCoaXYZW ただし元素Mは、Zr,Hf,V,Nb,Ta,W,M
    oと希土類元素(Smを除く)から選ばれる1種または
    2種以上から成り、元素Lは、Ti,Sn,Sm,Si
    から選ばれる1種または2種以上から成り、元素Rは、
    O,C,Nから選ばれる1種または2種以上から成り、
    組成比を示すaは、0≦a≦0.1、X,Y,Z,Wは
    at%で、45≦X≦70、5≦Y≦30、0.1≦Z
    ≦10、10≦W≦40である。
  7. 【請求項7】 前記元素Lは、Ti,Sn,Smから選
    ばれる1種または2種以上から成り、組成比Zは、0.
    1≦Z≦2である請求項6記載の軟磁性膜。
  8. 【請求項8】 前記組成比Wは、30≦W≦40である
    請求項6または請求項7に記載の軟磁性膜。
  9. 【請求項9】 前記軟磁性膜の磁歪定数は、絶対値で4
    ×10-6以下である請求項1ないし請求項8のいずれか
    に記載の軟磁性膜。
  10. 【請求項10】 前記軟磁性膜の比抵抗は、400〜1
    200μΩ・cmである請求項1ないし請求項9のいず
    れかに記載の軟磁性膜。
  11. 【請求項11】 前記軟磁性膜の透磁率は、300以上
    である請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の軟
    磁性膜。
  12. 【請求項12】 書込み用のヘッド及び/または読み出
    し用のヘッドで形成される薄膜磁気ヘッドにおいて、前
    記書込み用のヘッド及び読み出し用のヘッドを構成する
    少なくとも1層以上の磁性層は、請求項1ないし請求項
    11のいずれかに記載された軟磁性膜により形成されて
    いることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    に記載された軟磁性膜により磁心が形成されていること
    を特徴とする平面型磁気素子。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    に記載された軟磁性膜により磁心が形成されていること
    を特徴とするフィルタ。
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