JPH11337570A - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JPH11337570A
JPH11337570A JP14457498A JP14457498A JPH11337570A JP H11337570 A JPH11337570 A JP H11337570A JP 14457498 A JP14457498 A JP 14457498A JP 14457498 A JP14457498 A JP 14457498A JP H11337570 A JPH11337570 A JP H11337570A
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stopper
glass
mass portion
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Hiroshi Saito
宏 齊藤
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加速度センサの感度の向上を図るとともに、温
度特性が良好な加速度センサを提供する。 【解決手段】センサチップ1のマス部4の少なくとも一
面に半導体から成る重り10(以下、シリコン重りと呼
ぶ)をガラス薄膜11により接合する。このようにシリ
コン重り10とマス部4を接合すると、従来のガラスを
マス部4に陽極接合する場合と比べて、低温、低電圧で
接合することができ、シリコン重り10とセンサチップ
1に同じシリコン材料を用いているので熱膨張係数が等
しくなり、接合時に歪みがほとんど生じない。このた
め、ゲージ抵抗7に応力が生じることもなく、マス部4
の重さを増加させることができるため、加速度センサの
感度の向上を図ることができると共に、加速度センサの
オフセット温度特性や感度温度特性を向上させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板を加工
して形成される加速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来の加速度センサの構成を
示す構成図である。この図において、センサチップ1は
異方性エッチング加工が施されて裏面にダイヤフラムか
ら成る薄肉の支持体3が形成され、該センサチップ1の
中央部側にはマス部4が、周端縁側には厚肉部5がそれ
ぞれ形成される。また、マス部4の周囲には、貫通溝6
が形成されている。このマス部4と厚肉部5は、前記エ
ッチング加工により形成された支持体3によってのみ連
結され、この支持体3は片持ち支えとしてマス部4を支
持している。さらに、前記支持体3の表面には、ゲージ
抵抗7が形成され、これらゲージ抵抗7を結線すること
でホイートストンブリッジ回路を構成している。
【0003】このセンサチップ1の厚肉部5の両面側に
ガラスストッパ2a、2bが陽極接合により接合される
が、ガラスストッパ2a、2bにはそれぞれ凹部9が設
けられており、マス部4と、マス部4と対向するガラス
ストッパ2a、2bとの間には隙間8が形成される。こ
の隙間8は、加速度が加わった際のマス部4の揺動範囲
であり、ガラスストッパ2a、2bはマス部4が加速度
センサの垂直方向(図16矢印で示す方向)に過度に変
位することを規制する働きをしている。
【0004】このガラスストッパ2a、2bの材料とし
てはパイレックスガラス#7740等を用い、これらを
センサチップ1の両面に陽極接合により接合し、内部に
エアー又はオイルを封入することにより、エアーダンピ
ング構造を形成している。これにより、加速度センサに
過度の加速度が加わった際に、マス部4を支持する支持
体3を衝撃から保護する構造になっている。また、同様
にマス部4が過度に揺動した際に、マス部4がガラスス
トッパ2a、2bに触れ、動きが規制されるため、支持
体3の折れや、破損を防止する。
【0005】次に、この加速度センサの動作を説明す
る。いま、加速度αが加速度センサチップ1と垂直方向
に加えられると、マス部4に力F=mαが発生する。こ
の力Fによって支持体3が撓み、表面に歪みが発生し、
この歪みによって支持体3の表面に形成されたゲージ抵
抗7の値が変化する。このとき、外部から電圧をホイー
トストンブリッジ回路に供給すると、このゲージ抵抗7
の抵抗値の変化により、加速度に比例した電圧信号をワ
イヤ12を介して外部に検出する構造となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された加速度センサは、製造時に、マス部4が
支持体3と同一のシリコンウェハから異方性エッチング
加工により形成されるため、マス部4の重さを増加さ
せ、感度を向上させることが困難であった。
【0007】このため、マス部4にガラスの重りを陽極
接合により接合し、加速度センサの感度の向上を図った
構造が考えられている(特開平5−288770号公報
参照)。
【0008】しかし、陽極接合では、高温中(約400
℃)で、高電圧(約600〜1000V)を印加するた
めに、ガラスとシリコンの熱膨張係数の差異により、支
持体3に応力が加わり、ゲージ抵抗7に歪みが発生する
という問題があった。このため、製造時のオフセット感
度における特性が不安定で、さらに、ガラスとマス部4
の接合による残留応力により、温度による特性変化が生
じるという問題があった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、加速度センサの感度の向上を図るととも
に、温度特性(オフセット温度特性と感度温度特性)が
良好な加速度センサを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、半導体基板を加工して支持体に
揺動自在に支持されるマス部を形成するとともに、該支
持体の表面にゲージ抵抗を形成して成るセンサチップ
と、センサチップの両面に設けられてマス部の揺動範囲
を規制するストッパとを備えた加速度センサにおいて、
少なくともマス部の一面側にガラス薄膜を介して半導体
から成る重りを接合したことにより、センサチップと重
りの熱膨張係数が等しくなり、これらを接合する際にゲ
ージ抵抗に歪みが生じることがなく、加速度センサの温
度特性が向上するとともに、感度の向上を図ることがで
きる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、重りと対向する側のストッパが、貫通孔を有するガ
ラス台座と、薄板のガラスプレートを接合することによ
り形成されることにより、重りの厚みが大きい場合、ガ
ラス台座をストッパの一部に用いるために、テーパー部
分がなくなり、加速度センサの実装面積を小さくするこ
とができる。
【0012】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、少なくとも一方のストッパが、半導体材料から成る
ことにより、センサチップとストッパの熱膨張係数が等
しくなり、これらを接合する際にゲージ抵抗に歪みが生
じることがなく、加速度センサの温度特性を向上させる
ことができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか
の発明において、重りの反接合面に凹部を形成し、該凹
部と対向するようにストッパに凸部を形成したことによ
り、ダンピング面積を大きくし、加速度センサの耐衝撃
性を向上させることができる。
【0014】請求項5の発明は、請求項1〜3の何れか
の発明において、同じ厚みを持つ複数の重りが、ほぼ等
間隔にマス部に接合されて成ることにより、加速度セン
サに加わる衝撃を複数の重りに分割し、過度の衝撃を緩
和することができる。
【0015】請求項6の発明は、請求項1〜3の何れか
の発明において、重りの少なくとも両端部が、マス部の
両端部又は周辺部とガラス薄膜を介して接合され、重り
のストッパと対向する面に凸部を形成したことにより、
衝撃が加速度センサに加わった際に、凸部がガラススト
ッパと接触し、過度の衝撃を緩和することができる。
【0016】請求項7の発明は、請求項1〜3の何れか
の発明において、重りのストッパに対向する側の表面に
金属製のバンプを複数個形成したことにより、衝撃が加
速度センサに加わった際に、これら金属製のバンプがガ
ラスストッパと接触し、過度の衝撃を緩和することがで
きる。
【0017】請求項8の発明は、請求項1〜3の何れか
の発明において、重りのストッパに対向する側の表面に
凹凸部を複数個形成したことにより、ガラスストッパを
センサチップに陽極接合する際に、シリコン重りとそれ
に対向するガラスストッパが接合固着し難くすることが
できる。
【0018】請求項9の発明は、請求項1〜3の何れか
の発明において、重りのストッパに対向する側の表面に
シリコン窒化膜を形成したことにより、ガラスストッパ
とセンサチップを陽極接合する際に、シリコン重りとそ
れに対向するガラスストッパが接合固着し難くすること
ができる。
【0019】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、マス部の支持体と反対側の端部近傍における少な
くとも一方の面に重りの一端部をガラス薄膜を介して接
合し、重りの他端部を支持体の方に突出させることによ
り、支持体の撓みを大きくし、加速度センサの感度を向
上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1〜図3は、本
発明の実施形態1を示す断面図である。なお、本実施形
態及び以下に述べる実施形態の基本構成は、従来例とほ
ぼ共通するので共通する部分については同一の符号を付
して説明を省略することとし、本実施形態及び以下に述
べる実施形態の特徴となる部分についてのみ説明するこ
ととする。
【0021】本実施形態は、図1に示すように、センサ
チップ1のマス部4の少なくとも一面に半導体から成る
重り10(以下、シリコン重りと呼ぶ)をガラス薄膜1
1により接合したことに特徴がある。
【0022】ここで、マス部4は、支持体3に支持され
る側の一面が幅広で、他面の幅が狭い端面を有する形状
に形成され、シリコン重り10は薄板の平板状に形成さ
れている。さらに、このマス部4と接合されるシリコン
重り10の幅は、マス部4の幅広の面の幅とほぼ同じに
形成され、シリコン重り10の一面をマス部4の幅広の
面に低融点のガラス薄膜11により接合することでマス
部4の重さを増加させ、加速度センサの感度の向上を図
っている。
【0023】前記低融点のガラス薄膜11は、例えば鉛
系非晶質ガラスを用い、重り10となるシリコンウェハ
にRFスパッタ方法等で数μm程度の厚みで形成し、こ
の重り10とセンサチップ1を重ね、約50℃〜80℃
の温度下で、重り10側を負極にして数10Vの直流電
圧を印加することにより接合する。
【0024】このようにシリコン重り10とマス部4を
接合すると、従来のガラスをマス部4に陽極接合する場
合と比べて、低温、低電圧で接合することができ、重り
10とセンサチップ1に同じシリコン材料を用いている
ので熱膨張係数が等しくなり、接合時に歪みがほとんど
生じない。このため、ゲージ抵抗7に応力が生じること
もなく、加速度センサのオフセット温度特性や感度温度
特性を向上させることができる。
【0025】一方、シリコン重り10と対向するガラス
ストッパ2a、2bには凹部9が形成され、凹部9の深
さが充分深いために、マス部4との間にシリコン重り1
0が配置されるのに充分な空間が確保される。このた
め、上述のようにシリコン重り10をマス部4に接合し
ても、シリコン重り10と対向するガラスストッパ2a
との間には一定の隙間8が設けられ、マス部4が揺動可
能となる。そして、ガラスストッパ2aの凹部9の深さ
を変えることにより、隙間8の幅を設定し、マス部4の
揺動範囲を制御することができる構造となっている。
【0026】加速度センサを上述のように構成すれば、
マス部4に、シリコン重り10の重量だけ重さを増すこ
とができ、この結果、加速度センサの感度を向上させる
ことができる。さらに、シリコン重り10とセンサチッ
プ1の熱膨張係数が等しいため、これらを接合する際に
生じる歪みが極めて小さくなり、従来の他の重りを用い
る場合と比較して、加速度センサのオフセット温度特性
や感度温度特性が向上することになる。
【0027】また、図2に示すように、このシリコン重
り10をマス部4の幅の狭い面側にガラス薄膜11によ
り接合しても良い。なお、このとき、シリコン重り10
の幅はマス部4の幅の狭い面側の幅と同じである。
【0028】さらに、図3に示すように、シリコン重り
10をマス部4の両面に接合しても良く、上述のように
シリコン重り10をマス部4のどちらか一面だけに接合
するよりも、マス部4の重さを増すことができ、より加
速度センサの感度を向上させることができる。 (実施形態2)本実施形態では、加速度センサのセンサ
チップ1に接合されるシリコン重り10を図4に示すよ
うに、シリコン重り10の一端が支持体3の基端部の方
向に突出するように配し、マス部4とガラス薄膜11に
より接合することを特徴としている。
【0029】すなわち、本実施形態では、シリコン重り
10の幅が実施形態1のそれよりも広く、シリコン重り
10の重さを増加させることができ、実施形態1に比較
して、センサチップ1とガラスストッパ2aとの間の空
間を有効に活用することができ、加速度センサ自体の小
型化を図ることができるとともに、より加速度センサの
感度を向上させることができる。 (実施形態3)実施形態1又は2では、シリコン重り1
0として、比較的厚みが小さい重りが用いられ、ストッ
パとして凹部9を有するガラスストッパ2a、2bが用
いられたが、本実施形態では、図5に示すように、マス
部4の幅の狭い面側に、シリコンのブロック状の重り1
0をガラス薄膜11で接合してあり、このシリコンのブ
ロック状の重り10は、厚みが大きいため、重り10と
対向する側のガラスストッパは貫通孔を有するガラス台
座13とガラスプレート14を接合することにより形成
している。
【0030】通常、ガラスストッパ2a、2bは、サン
ドブラスト法により凹部9を形成するが、このとき、凹
部9の内壁面はテーパー状になる。このため、シリコン
の重り10の厚みが大きい場合、凹部9を深くする必要
があるが、このとき、テーパー状の部分の面積が大きく
なってしまう。
【0031】本実施形態では、図5に示すように、シリ
コンのブロック状の重り10をマス部4の幅の狭い面側
にガラス薄膜11により接合し、さらに、この重り10
と対向する側のガラスストッパを貫通孔を有するガラス
台座13とガラスプレート14により形成している。こ
のガラス台座13はセンサチップ1に垂直に、該センサ
チップ1を支持するように接合され、さらに、このガラ
ス台座13に垂直にガラスプレート14が接合されてい
る。これにより、超音波加工法等で垂直に孔空けしたガ
ラス台座13をストッパの一部に用いるために上述した
テーパー部分がなくなり、厚みの大きい重りを用いた場
合でも、加速度センサの実装面積を小さくすることがで
きる。
【0032】また、重り10がシリコンのブロック状で
あるために重りの重さが増加し、加速度センサの感度を
向上させることができるのは言うまでもない。 (実施形態4)本実施形態では、図6に示すように、セ
ンサチップ1の両面に接合されるストッパ15a、15
bがシリコン材料から構成され、このシリコンストッパ
15a、15bの両端はセンサチップ1両面にガラス薄
膜11により接合されている。これにより、シリコンス
トッパ15a、15bがセンサチップ1と同じシリコン
材料から構成され、熱膨張係数が等しくなり、これらの
接合時に支持体3に応力が加わることもない。よって支
持体3表面に形成されたゲージ抵抗7に歪みが生じるこ
ともなくなり、製造時にオフセット感度における特性が
不安定で、更に、ガラスストッパ2a、2bとセンサチ
ップ1の接合時の熱膨張係数の差異による残留応力のた
めに、温度による特性変化が生じるということもなくな
る。また、シリコンストッパ15a、15bの凹部9の
形成は、サンドブラスト法以外に、異方性エッチング加
工法等も適用できる。
【0033】さらに、このシリコンストッパ15aの表
面に、図7に示すように、温度及び感度補償回路や出力
増幅回路等の半導体集積回路(IC)16を形成すれ
ば、半導体集積回路16をストッパと兼用することにな
るので、実装面積を小さくできる。このCMOSやバイ
ポーラトランジスタ等から構成される半導体集積回路1
6は、低融点のガラス薄膜11で、低温かつ低電圧でシ
リコンストッパ15a上面に接合されるため歪みがな
く、従来の陽極接合であったような放電破壊や特性変動
をなくすることができる。 (実施形態5)本実施形態では、図8に示すように、シ
リコン重り10は、ガラスストッパ2aと対向する側の
面に凹部17が設けられ、マス部4にガラス薄膜11を
介して接合されており、さらに、該凹部17と対向する
ように凸部18がガラスストッパ2aに設けられてい
る。そして、この凹部17と凸部18が対向する部分の
隙間8を一定にしている。これにより、ガラスストッパ
2a、2b内部に封入され、エアーダンピング構造を形
成するエアー又はオイル等が、この隙間8に入り込んだ
場合、その表面に触れる面積が大きくなるためダンピン
グ効果が大きくなる。この結果、加速度センサに過度の
加速度が加った際に支持体3が折れたり、破損したりす
るのを防ぎ、加速度センサの耐衝撃性が向上する。 (実施形態6)本実施形態では、図9に示すように、同
じ厚みを持つ複数のシリコン重り10を、ほぼ等間隔に
ガラス薄膜11を介してマス部4に接合している。ここ
で、シリコン重り10は、均一の厚みで複数個設けられ
ているために、外部から過度の加速度が垂直方向(図9
の矢印で示す方向)に加えられた場合に、その衝撃は、
複数のシリコン重り10に分割され、その衝撃力が分散
し、支持体3の破損を防ぐことができる。 (実施形態7)本実施形態では、シリコン重り10に、
図10に示すように、ガラスストッパ2aと対向する側
の面に凸部19を設け、シリコン重り10の両端部又は
周辺部とマス部4をガラス薄膜11により接合してい
る。これにより、シリコン重り10の凸部19の頂上付
近のガラスストッパ2aとの隙間8は狭くなり、外部か
ら過度の加速度が加わった際に、シリコン重り10の凸
部19が、まず対向するガラスストッパ2aと接触する
構造となっている。そして、このとき、シリコン重り1
0は、両端部又は周辺部がマス部4の幅広の面に接合さ
れ、その中央下部は接合されず空間が設けられているの
で、シリコン重り10が撓み、これにより、加速度セン
サに加わる過度の衝撃を緩和することができる。 (実施形態8)本実施形態では、図11に示すように、
シリコン重り10の上部に、金などの金属製のバンプ2
0を、メッキ又は、ワイヤボンディングによるスタッド
バンプ形成方法により、複数個配置している。このバン
プ20を形成するには、シリコン重り10の上面に、ま
ずアルミの蒸着を行い、つぎに、ワイヤボンドにより高
さ数10μm程度の金バンプを形成する。そして、この
金属製のバンプ20を形成することにより、加速度セン
サに過度の衝撃が加わった際に、まず、この柔らかい金
属製のバンプ20が対向するガラスストッパ2aに接触
する。これにより、加速度センサに加わる過度の衝撃が
緩和され、支持体3が折れたり、破損したりするのを防
ぐことができる。 (実施形態9)本実施形態では、図12に示すように、
シリコン重り10のガラスストッパ2aと対向する面に
複数の凹凸部21が形成され、マス部4と接合されてい
る。
【0034】通常、センサチップ1の厚肉部5にガラス
ストッパ2a、2bを陽極接合する際に、陽極接合時の
静電力により、シリコン重り10と該シリコン重り10
と対向するガラスストッパ2a又は2bが接合固着する
恐れがある。
【0035】しかしながら、図12に示す本実施形態の
シリコン重り10のように、ガラスストッパ2aと対向
する面に凹凸部21を設けることにより、センサチップ
1の厚肉部5とガラスストッパ2aを陽極接合する際
に、陽極接合時の静電力により、シリコン重り10と対
向するガラスストッパ2aが接合固着し難くすることが
できる。
【0036】また、図13に示すように、シリコン重り
10を、ガラスストッパ2aと対向する側の表面にシリ
コン窒化膜22を数千Å〜数μm形成した状態で、マス
部4にガラス薄膜11を介して接合しても良い。すなわ
ち、陽極接合過程では、Si 4+のシリコン窒化膜中で
の拡散が起こり、ガラスストッパ2a、2bとの界面で
Si4+とO2−が融合接合するが、この拡散移動のし易
さが、SiよりSiN(シリコン窒化膜)22の方が劣
るため、センサチップ1とガラスストッパ2aの陽極接
合時に、シリコン窒化膜22を表面に形成したシリコン
重り10がガラスストッパ2aに固着し難い構造となっ
ている。 (実施形態10)本実施形態では、図14に示すよう
に、マス部4の形状を支持体3と同厚みの平板状に形成
して、シリコン重り10のゲージ抵抗7から遠い一端部
とマス部4の先端部をガラス薄膜11により接合し、シ
リコン重り10の他端部を支持体3の方に突出させてい
る。なお、シリコン重り10はマス部4の両面にその端
部を接合するばかりでなく、片面のみシリコン重り10
を接合する構造でも良い。これにより、外部から加速度
が加わった際にマス部4が平らで支持体3に同じ厚みで
支持されているために、支持体3の長さが長くなったの
と同じとなり、その撓みが大きくなる。この結果、ゲー
ジ抵抗7の感度を向上させることができる。 (実施形態11)本実施形態では、図15に示すよう
に、シリコン重り10の一端部を支持体3の基端部とは
逆方向に突出させ、シリコン重りの他端部がマス部4の
中央付近にくるようにシリコン重り10を配置し、この
シリコン重り10の他端部とマス部4の幅広の面とをガ
ラス薄膜11により接合する。これにより、センサチッ
プ1とガラスストッパ2aの間の空間を有効に活用する
ことができ、加速度センサ自体の小型化を図ることがで
きるとともに、シリコン重り10の重心をゲージ抵抗7
から遠ざけているために、支持体3の撓みを大きくする
ことができ、加速度センサの感度を向上させることがで
きる。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明は、半導体基板を加工し
て支持体に揺動自在に支持されるマス部を形成するとと
もに、該支持体の表面にゲージ抵抗を形成して成るセン
サチップと、センサチップの両面に設けられてマス部の
揺動範囲を規制するストッパとを備えた加速度センサに
おいて、少なくともマス部の一面側にガラス薄膜を介し
て半導体から成る重りを接合したことにより、センサチ
ップと重りの熱膨張係数が等しくなり、これらを接合す
る際にゲージ抵抗に歪みが生じることがなく、加速度セ
ンサの温度特性が向上するとともに、感度の向上を図る
ことができるという効果がある。
【0038】請求項2の発明は、重りと対向する側のス
トッパが、貫通孔を有するガラス台座と、薄板のガラス
プレートを接合することにより形成されることにより、
重りの厚みが大きい場合、ガラス台座をストッパの一部
に用いるために、テーパー部分がなくなり、加速度セン
サの実装面積を小さくすることができるという効果があ
る。
【0039】請求項3の発明は、少なくとも一方のスト
ッパが、半導体材料から成ることにより、センサチップ
とストッパの熱膨張係数が等しくなり、これらを接合す
る際にゲージ抵抗に歪みが生じることがなく、加速度セ
ンサの温度特性を向上させることができるという効果が
ある。
【0040】請求項4の発明は、重りの反接合面に凹部
を形成し、該凹部と対向するようにストッパに凸部を形
成したことにより、ダンピング面積を大きくし、加速度
センサの耐衝撃性を向上させることができるという効果
がある。
【0041】請求項5の発明は、同じ厚みを持つ複数の
重りが、ほぼ等間隔にマス部に接合されて成ることによ
り、加速度センサに加わる衝撃を複数の重りに分割し、
過度の衝撃を緩和することができるという効果がある。
【0042】請求項6の発明は、重りの少なくとも両端
部が、マス部の両端部又は周辺部とガラス薄膜を介して
接合され、重りのストッパと対向する面に凸部を形成し
たことにより、衝撃が加速度センサに加わった際に、凸
部がガラスストッパと接触し、過度の衝撃を緩和するこ
とができるという効果がある。
【0043】請求項7の発明は、重りのストッパに対向
する側の表面に金属製のバンプを複数個形成したことに
より、衝撃が加速度センサに加わった際に、これら金属
製のバンプがガラスストッパと接触し、過度の衝撃を緩
和することができるという効果がある。
【0044】請求項8の発明は、重りのストッパに対向
する側の表面に凹凸部を複数個形成したことにより、ガ
ラスストッパをセンサチップに陽極接合する際に、シリ
コン重りとそれに対向するガラスストッパが接合固着し
難くすることができるという効果がある。
【0045】請求項9の発明は、重りのストッパに対向
する側の表面にシリコン窒化膜を形成したことにより、
ガラスストッパとセンサチップを陽極接合する際に、シ
リコン重りとそれに対向するガラスストッパが接合固着
し難くすることができるという効果がある。
【0046】請求項10の発明は、マス部の支持体と反
対側の端部近傍における少なくとも一方の面に重りの一
端部をガラス薄膜を介して接合し、重りの他端部を支持
体の方に突出させることにより、支持体の撓みを大きく
し、加速度センサの感度を向上させることができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す断面図である。
【図2】同上のシリコン重りがマス部の幅の狭い面に接
合された場合の断面図である。
【図3】同上のシリコン重りがマス部の両面に接合され
た場合の断面図である。
【図4】実施形態2を示す断面図である。
【図5】実施形態3を示す断面図である。
【図6】実施形態4を示す断面図である。
【図7】同上のストッパに半導体集積回路を接合した場
合の断面図である。
【図8】実施形態5を示す断面図である。
【図9】実施形態6を示す断面図である。
【図10】実施形態7を示す断面図である。
【図11】実施形態8を示す断面図である。
【図12】実施形態9を示す断面図である。
【図13】同上のシリコン窒化膜を形成した場合の断面
図である。
【図14】実施形態10を示す断面図である。
【図15】実施形態11を示す断面図である。
【図16】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 センサチップ 2aガラスストッパ 2bガラスストッパ 3 支持体 4 マス部 7 ゲージ抵抗 10 シリコン重り 11 ガラス薄膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板を加工して支持体に揺動自在
    に支持されるマス部を形成するとともに、該支持体の表
    面にゲージ抵抗を形成して成るセンサチップと、センサ
    チップの両面に設けられてマス部の揺動範囲を規制する
    ストッパとを備えた加速度センサにおいて、少なくとも
    マス部の一面側にガラス薄膜を介して半導体から成る重
    りを接合したことを特徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】 重りと対向する側のストッパが、貫通孔
    を有するガラス台座と、薄板のガラスプレートを接合す
    ることにより形成されることを特徴とする請求項1記載
    の加速度センサ。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方のストッパが、半導体材
    料から成ることを特徴とする請求項1記載の加速度セン
    サ。
  4. 【請求項4】 重りの反接合面に凹部を形成し、該凹部
    と対向するようにストッパに凸部を形成したことを特徴
    とする請求項1〜3の何れかに記載の加速度センサ。
  5. 【請求項5】 同じ厚みを持つ複数の重りが、ほぼ等間
    隔にマス部に接合されて成ることを特徴とする請求項1
    〜3の何れかに記載の加速度センサ。
  6. 【請求項6】 重りの少なくとも両端部が、マス部の両
    端部又は周辺部とガラス薄膜を介して接合され、重りの
    ストッパと対向する面に凸部を形成したことを特徴とす
    る請求項1〜3の何れかに記載の加速度センサ。
  7. 【請求項7】 重りのストッパに対向する側の表面に金
    属製のバンプを複数個形成したことを特徴とする請求項
    1〜3の何れかに記載の加速度センサ。
  8. 【請求項8】 重りのストッパに対向する側の表面に凹
    凸部を複数個形成したことを特徴とする請求項1〜3の
    何れかに記載の加速度センサ。
  9. 【請求項9】 重りのストッパに対向する側の表面にシ
    リコン窒化膜を形成したことを特徴とする請求項1〜3
    の何れかに記載の加速度センサ。
  10. 【請求項10】 マス部の支持体と反対側の端部近傍に
    おける少なくとも一方の面に重りの一端部をガラス薄膜
    を介して接合し、重りの他端部を支持体の方に突出させ
    て成ることを特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
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