JP2001041837A - 半導体センサおよびその製造方法 - Google Patents

半導体センサおよびその製造方法

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JP2001041837A
JP2001041837A JP11212875A JP21287599A JP2001041837A JP 2001041837 A JP2001041837 A JP 2001041837A JP 11212875 A JP11212875 A JP 11212875A JP 21287599 A JP21287599 A JP 21287599A JP 2001041837 A JP2001041837 A JP 2001041837A
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silicon
glass
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Sumio Akai
澄夫 赤井
Hiroshi Saito
宏 齊藤
Nobuyuki Takakura
信之 高倉
Takuji Keno
拓治 毛野
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Matsushita Electric Works Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
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    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/0825Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0828Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass the mass being of the paddle type being suspended at one of its longitudinal ends

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Abstract

(57)【要約】 【課題】接合強度および生産性が高く高精度化が可能な
半導体センサおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】ガラス基板30’と支持用のシリコンウェ
ハ40’とを重ね合わせる(図1(a))。その後、ガ
ラス基板30’とシリコンウェハ40’とを陽極接合す
る(図1(b))。ガラス基板30’の主表面上の析出
層31を除去した後、ガラス基板30’を研磨して厚み
を調整する。その後、圧力センシング用のデバイスを形
成したシリコンウェハ1’とガラス基板30’とを陽極
接合する。次に、ダイシング工程にて個々のチップに切
り出す。センサチップCは、図1(c)中に一点鎖線で
示した位置で分割され、同図中の1はシリコンウェハ
1’から切り出された第1の基板を示し、30はガラス
基板30’から切り出されたガラス板を示し、40はシ
リコンウェハ40’から切り出された第2の基板を示
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力や加速度など
の力学量を検出する半導体センサおよびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、産業上の様々な分野において、圧
力や加速度などの力学量を検出する半導体センサが多岐
にわたって用いられるようになっている。なかでも、信
頼性、コスト、小型軽量化の点から、車載関係や家電製
品などにおけるこの種の半導体センサの使用が急増して
いる。
【0003】この種の半導体センサとして、例えば、半
導体圧力センサが知られているが、半導体圧力センサは
パッケージなどからの外部応力を緩和するための台座を
有するセンサチップを備えている。以下、半導体圧力セ
ンサのセンサチップの製造方法について説明する。
【0004】図29に示す製造方法では、まず、図29
(a)に示すように圧力センシング用のデバイスを形成
したシリコンウェハ1’の裏面側(下面側)に、厚み方
向(図29(a)における上下方向)に貫通した圧力導
入孔11があらかじめ形成されたガラス基板よりなる支
持基板10’を、圧力導入孔11の位置とシリコンウェ
ハ1’に形成されているダイアフラム部8の位置とが合
うように(つまり、圧力導入孔11とシリコンウェハ
1’にダイアフラム部8を形成するために設けられた凹
所1aとが連通するように)重ね合わせて、陽極接合を
行う。その後、ダイシング工程にて個々のチップに切断
することにより図29(b)に示すようなセンサチップ
C’が得られる。なお、図29(b)中の1はシリコン
ウェハ1’から切り出されたシリコン基板を示し、10
は支持基板10’から切り出された台座を示す。ここに
おいて、上述のシリコンウェハ1’では、上記凹所1a
を設けることによりダイアフラム部8が形成されてお
り、ダイアフラム部8の変形を検出するゲージ抵抗(図
示せず)などが適宜位置に形成されている。
【0005】上述の製造方法に対して、図30に示す製
造方法では、圧力センシング用のデバイスを形成したシ
リコンウェハ1’(図29(a)参照)の裏面側および
圧力導入孔11(図30(a)参照)を形成した支持用
のシリコンウェハよりなる支持基板の一表面それぞれに
蒸着またはスパッタリングにより金薄膜よりなる接合用
膜12(図30(a)参照)を形成した後、ダイシング
工程にて上記シリコンウェハ1’および支持基板をそれ
ぞれ切断することにより、図30(a)に示すような半
導体チップBと台座10とを得る。その後、図30
(b)に示すように、半導体チップBの裏面側の接合用
膜12と台座10の一面側の接合用膜12とを重ね合わ
せた後、360℃〜370℃で熱処理することによっ
て、金とシリコンとの共晶反応層13が形成されて半導
体チップBと台座10とが接合されセンサチップC’が
得られる。なお、接合用膜12の材料としては、金に限
らず、錫やゲルマニウムなどを用いている場合もある。
【0006】また、図31に示す製造方法では、圧力導
入孔11を形成した支持用のシリコンウェハよりなる支
持基板10’上にスパッタリング法により低融点ガラス
膜14を形成した後、図31(a)に示すように、圧力
センシング用のデバイスを形成したシリコンウェハ1’
と上記低融点ガラス膜14が形成された支持基板10’
とを対向させる。そして、まず、図31(b)に示すよ
うに圧力センシング用のデバイスを形成したシリコンウ
ェハ1’の裏面側に、支持基板10’を圧力導入孔11
の位置とダイアフラム部8の位置とが合うように重ね合
わせて、陽極接合を行う。その後、ダイシング工程にて
個々のチップに切断する。
【0007】また、図32に示す製造方法では、圧力セ
ンシング用のデバイスを形成したシリコンウェハ1’
(図29(a)参照)および圧力導入孔11(図32
(a)参照)を形成した支持用のシリコンウェハよりな
る支持基板をそれぞれダイシング工程にて切断すること
により、図32(a)に示すような半導体チップBと台
座10とを得て、台座10の一表面にガラス半田15を
設ける。その後、上記ガラス半田15にて半導体チップ
Bと台座10とを接合することにより、図32(b)に
示すセンサチップC’が得られる。
【0008】次に、加速度を検出する半導体センサ(以
下、半導体加速度センサと称す)について説明する。こ
の種の半導体加速度センサとしては、例えば図33に示
すように、いわゆる片持ち梁式であって、支持部23に
薄肉のビーム21を介して揺動自在に支持された重り部
22を有し、ビーム21にビーム21の変形を検出する
センシング部たるゲージ抵抗24が形成され、ゲージ抵
抗24から支持部23にわたって拡散層配線25が形成
されたシリコン基板1を備えたセンサチップC’を有す
るものが提案されている。ここにおいて、重り部22
と、ビーム21と、支持部23とはシリコン基板1をエ
ッチング加工することで一体に形成されている。
【0009】また、シリコン基板1の主表面上には、シ
リコン酸化膜2aが形成され、該シリコン酸化膜2a上
にはシリコン窒化膜6aが形成されている。さらに、こ
のセンサチップC’は、シリコン窒化膜6aおよびシリ
コン酸化膜2aに開孔されたコンタクトホール(図示せ
ず)を通して拡散層配線25に接続されたワイヤボンデ
ィング用のパッド26を有している。
【0010】センサチップC’は、シリコン基板1の主
表面側(図33(b)における上面側)および裏面側
(図33(b)における下面側)にそれぞれ陽極接合に
より接合されたガラスからなる上部キャップ70および
下部キャップ80を備えている。ここにおいて、上部キ
ャップ70は、上記シリコン窒化膜6a上に形成された
接合用金属層27を介して接合されている。また、上部
キャップ70および下部キャップ80は、それぞれ重り
部22との対向面に重り部22の揺動空間(重り部22
との間のギャップ)を確保し空気(エア)によるダンピ
ング効果(いわゆるエアダンピング効果)を得るための
凹所70a,80aが形成されている。なお、センサチ
ップC’は、下部キャップ70の裏面が図示しないパッ
ケージ(基板)に接着される。
【0011】以下、図33の半導体加速度センサの製造
方法について図34を参照しながら説明する。
【0012】まず、n形のシリコンウェハ1’の主表面
および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜2a,2b
(図34(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシ
リコン酸化膜2a上にフォトレジスト層(図示せず)を
塗布形成し、ゲージ抵抗24(図33(a)参照)およ
び拡散層配線25(図33(a)参照)を形成するため
に該フォトレジスト層をパターニングする。その後、該
パターニングされたフォトレジスト層をマスクとして、
シリコンウェハ1’の主表面側のシリコン酸化膜2aを
エッチングする。次に、フォトレジスト層を除去し、そ
の後、シリコン酸化膜2aをマスクとしてイオン注入に
よってシリコンウェハ1’の主表面側に例えばボロンな
どのp形不純物3のプレデポジションを行うことによ
り、図34(a)に示す構造が得られる。
【0013】その後、シリコンウェハ1’の露出した主
表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜2cをO雰囲
気中で形成し、続いてN雰囲気中で上記p形不純物3
のドライブ(活性化処理)を行うことによってゲージ抵
抗24および拡散層配線25を形成することにより、図
34(b)に示す構造が得られる。要するに、シリコン
ウェハ1’の主表面側は全面がシリコン酸化膜2aとシ
リコン酸化膜2cとによって覆われる。なお、ここで
は、ゲージ抵抗24と拡散層配線25とを同時に形成し
ているが、別々に形成してもよい。
【0014】次に、シリコンウェハ1’の主表面側およ
び裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜6a,6b
(図34(c)参照)を例えばCVD法により形成し、
シリコンウェハ1’の裏面側のシリコン窒化膜6b上
(図34(c)における下)にフォトレジスト層7を塗
布形成し、凹所20a(図34(d)参照)およびビー
ム21および重り部22および支持部23を形成するた
めに該フォトレジスト層7をパターニングすることによ
り、図34(c)に示す構造が得られる。
【0015】続いて、該パターニングされたフォトレジ
スト層7をマスクとして、シリコンウェハ1’の裏面側
のシリコン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2bを例え
ばRIE(反応性イオンエッチング)などのドライエッ
チング技術によってエッチングする。そして、上記フォ
トレジスト層7を除去した後、シリコン窒化膜6bをマ
スクとして、80℃程度の水酸化カリウム溶液を用いて
シリコンウェハ1’を異方性エッチングすることにより
凹所20aおよびビーム21および重り部22および支
持部23を形成する。ここにおいて、凹所20aは重り
部22を囲むように形成されている。次に、シリコンウ
ェハ1’の裏面側のシリコン窒化膜6bおよびシリコン
酸化膜2bを除去するとともに、シリコンウェハ1’の
主表面側にてパッド26を拡散層配線25に接続するた
めのコンタクトホール(図示せず)を形成する。その
後、シリコンウェハ1’の主表面側の全面にコンタクト
ホールが埋め込まれるようにアルミニウムよりなる金属
層を堆積させ、該金属層をパターニングすることによ
り、パッド26および接合用金属層27(図34(d)
参照)を形成する。さらにその後、シリコンウェハ1’
に形成された薄肉のビーム21のうちゲージ抵抗24お
よび拡散層配線25が形成された部位の近傍を残して他
の部分をドライエッチング技術によってエッチングして
いわゆる片持ち梁構造を形成する。次に、シリコンウェ
ハ1’の裏面側に、あらかじめ凹所80aが形成された
ガラス基板80’を陽極接合することにより、図34
(d)に示す構造が得られる。
【0016】その後、シリコンウェハ1’の主表面側
に、凹所70aが形成されたガラス基板70’を接合用
金属層27を介して陽極接合することにより、図34
(e)に示す構造が得られる。なお、ガラス基板70’
には、パッド26を露出させるための開孔部が設けられ
ている。
【0017】さらにその後、ダイシング工程にて個々の
チップを切り出すことにより図33に示した構造のセン
サチップC’が得られる。ここに、図33(b)中の7
0はガラス基板70’から切り出された上部キャップを
示し、80はガラス基板80’から切り出された下部キ
ャップを示す。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の図3
1を参照しながら説明した半導体センサの製造方法で
は、シリコンウェハ1’と支持用のシリコンウェハより
なる支持基板10’とを陽極接合するために、支持基板
10’の主表面上へ低融点ガラス膜14を形成している
ので、低融点ガラス膜14の膜質が接合品質に大きな影
響を与えるから、低融点ガラス膜14の品質管理が重要
となり、工程管理が面倒になる。例えば、低融点ガラス
膜14をスパッタリング法で形成する場合、スパッタ装
置内部の真空度やスパッタリングレート、温度、支持基
板10’における低融点ガラス膜14の被着面の前処理
などの設定が適切でないと、低融点ガラス膜14の膜質
が劣化し、ボイドの発生による接合強度の低下を招くこ
とになる。しかも、スパッタリングレートが小さいため
に、生産性も高くない。
【0019】また、上述の図30を参照しながら説明し
た半導体センサの製造方法では、接合用膜12の材料と
して金を用いた場合、コスト的に不利である。また、こ
の製造方法は、接合用膜12とシリコンとの共晶反応を
利用して接合を行なうものであるから、ウェハサイズで
の接合を行なうとボイドが発生してしまい接合品質に問
題がある。このため、チップサイズで接合する必要があ
るので、生産性が低いという問題があった。
【0020】また、上述の図32を参照しながら説明し
た半導体センサの製造方法においても、チップサイズで
接合する必要があるので、生産性が低いという問題があ
った。
【0021】これらの製造方法に対し、図29および図
34を参照しながら説明した半導体センサの製造方法で
は、センシング用のデバイスを形成したシリコンウェハ
1’とガラス基板(図29においては支持基板10’、
図34においてはガラス基板70’)とを陽極接合して
いるので、接合強度、気密性、および量産性に優れてい
るが、シリコンとガラスとの物性値(例えば、熱膨張係
数など)の違いにより、シリコンウェハ1’に反りが発
生したり、デバイスの温度特性に影響がでることから、
高精度化には不利である。
【0022】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、接合強度および生産性が高く高精度
化が可能な半導体センサおよびその製造方法を提供する
ことにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、センシング用のデバイスを形成
したシリコンウェハより分割された第1の基板と、第1
の基板の裏面側に一面側が陽極接合され且つガラス基板
より分割されたガラス板と、ガラス板の他面側に陽極接
合され且つ支持用のシリコンウェハより分割された第2
の基板とを備えることを特徴とするものであり、ガラス
基板と各シリコンウェハとを陽極接合しているので、セ
ンシング用のデバイスを形成した第1の基板とガラス板
との接合強度を高めることができるとともに、生産性を
高めることができ、しかも、ガラス板の他面側にシリコ
ンウェハより分割された第2の基板が接合されているの
で、ガラス板が互いにシリコンウェハより分割された第
1の基板と第2の基板とで挟まれた形となるから第1の
基板に生じる応力を低減することができて温度特性が改
善され、高精度化を図ることができる。
【0024】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記第2の基板の裏面に、ダイボンディング用の金
属膜が設けられているので、パッケージやリードフレー
ムなどへダイボンディングすることができ、例えば高圧
測定用の半導体圧力センサを実現することが可能にな
る。
【0025】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、上記デバイスが圧力センシング用のデバイスであっ
て、上記ガラス基板および上記支持用のシリコンウェハ
それぞれには、サンドブラスト法若しくは超音波加工法
により、上記デバイスを形成したシリコンウェハの所定
部位に対応させる圧力導入孔が形成されているので、ゲ
ージ圧測定用の半導体圧力センサを実現することができ
る。
【0026】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、上記第1の基板の主表面側に一面側が陽極接合され
且つガラス基板より分割されたスペーサ用ガラス板と、
スペーサ用ガラス板の他面側に陽極接合され且つストッ
パ用のシリコンウェハより分割されたストッパ部材とを
備え、上記第1の基板は、該第1の基板の一部よりなる
枠状の支持部の内側にビームを介して揺動自在に支持さ
れた重り部を有し、上記ガラス板およびスペーサ用ガラ
ス板は、それぞれ支持部の全周にわたって接合され、少
なくとも重り部およびビームに対向する部位に開孔部が
形成されているので、上記ガラス板およびスペーサ用ガ
ラス板の厚みを利用したエアダンピング効果によってビ
ームの破壊を防止した半導体加速度センサを実現するこ
とができる。
【0027】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、上記第2の基板および上記ストッパ部材には、少な
くとも重り部に対向する部位に凹所が形成されているの
で、重り部と上記第2の基板における重り部に対向する
部位との間の空間の容積、重り部と上記ストッパ部材に
おける重り部に対向する部位との間の空間の容積をそれ
ぞれ大きくすることができてエアダンピング効果をより
高めることができ、ビームの破損を防止することがで
き、また、上記空間にオイルを充填しておくことによ
り、オイルによるダンピング効果を得ることも可能にな
る。
【0028】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、上記支持用のシリコンウェハの裏面に、該シリコン
ウェハに陽極接合され該シリコンウェハと上記ガラス基
板との陽極接合に伴う反りを低減する反り調整用ガラス
基板が設けられているので、センシング用のデバイスを
形成した第1の基板の反りを低減することができ、温度
特性がより一層改善され、高精度化を図ることができ
る。
【0029】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、上記支持用のシリコンウェハの裏面に、上記陽極接
合に伴う反りを低減するシリコン酸化膜若しくはシリコ
ン酸化膜とシリコン窒化膜とが積層された二層膜が設け
られているので、センシング用のデバイスを形成した第
1の基板の反りを低減することができ、温度特性がより
一層改善され、高精度化を図ることができる。
【0030】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、上記第2の基板は、上記ガラス板との接合面に、接
合に伴う応力を緩和する窪みが形成されているので、セ
ンシング用のデバイスを形成した第1の基板の反りを低
減することができ、温度特性がより一層改善され、高精
度化を図ることができる。
【0031】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、上記第1の基板は、裏面側に凹所を設けることによ
り形成されたダイアフラム部およびダイアフラム部の変
形を検出するセンシング部を有し、上記ガラス板は、上
記凹所に連通する圧力導入孔が貫設され、圧力導入孔の
開口周辺に他の部位よりも上記ダイアフラム部側へ突出
したストッパ部を有するので、ダイアフラム部へ過大な
圧力が印加されたときにダイアフラム部の変形量がスト
ッパ部により規制されるから、ダイアフラム部の破損を
防止することができる。
【0032】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記第1の基板と上記第2の基板との互いの対向
面に静電容量形成用の電極がそれぞれ形成され、上記第
2の基板は、該第2の基板に形成された上記静電容量形
成用の電極に拡散層配線を介して接続されたパッドを有
するので、上記ガラス板の厚みにより上記両電極間の距
離を設定することができ、高精度な静電容量型の半導体
圧力センサを実現することができる。
【0033】請求項11の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記支持用のシリコンウェハには、上記ガラス基
板との接合面側の所定部位に凹所が形成され、上記ガラ
ス基板には、上記凹所に連通する孔が貫設されているの
で、上記デバイスを形成したシリコンウェハとガラス基
板と上記支持用のシリコンウェハとを重ね合わせた際に
内部に形成される空間の体積を大きくすることができ、
陽極接合時に発生する酸素の分圧を低下させることがで
きる。
【0034】請求項12の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記第1の基板は、裏面側に凹所を設けることに
より形成されたダイアフラム部およびダイアフラム部の
変形を検出するセンシング部を有し、上記第1の基板の
主表面側に一面側が陽極接合され且つガラス基板より分
割されたスペーサ用ガラス板と、スペーサ用ガラス板の
他面側に陽極接合され且つシリコンウェハより分割され
た第3の基板とを備え、上記ガラス板、上記第2の基
板、上記スペーサ用ガラス板、上記第3の基板にはそれ
ぞれ、上記ダイアフラム部に対応する部位に圧力導入孔
が形成されているので、高精度な差圧測定用の半導体圧
力センサを実現することができる。
【0035】請求項13の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記第1の基板は、裏面側に凹所を設けることに
より形成されたダイアフラム部およびダイアフラム部の
変形を検出するセンシング部を有し、上記第2の基板に
は上記ダイアフラム部に対応する部位に圧力導入孔が形
成され、上記ガラス板は、上記圧力導入孔と上記凹所と
を連通させる孔が形成され、上記第1の基板および上記
第2の基板に比べて外形が小さく上記圧力導入孔の開口
周辺において上記第1の基板および上記第2の基板に接
合されているので、上記第2の基板に伝達される外部応
力が上記第1の基板に与える影響を少なくすることがで
き、高精度化を図ることができる。
【0036】請求項14の発明は、請求項1記載の半導
体センサの製造方法であって、上記ガラス基板として上
記各シリコンウェハよりも外形の大きなものを用い、上
記デバイスを形成したシリコンウェハと上記ガラス基板
と上記支持用のシリコンウェハとを重ね合わせて加熱し
て、上記各シリコンウェハと上記ガラス基板との間にそ
れぞれ直流電圧を印加することにより上記各シリコンウ
ェハと上記ガラス基板との陽極接合を同時に行うことを
特徴とし、上記第1の基板および上記第2の基板それぞ
れと上記ガラス板との接合強度が高く高精度化が可能な
半導体センサを低コストで生産性良く製造することがで
きる。
【0037】請求項15の発明は、請求項1記載の半導
体センサの製造方法であって、上記ガラス基板と上記第
1の基板の所定部位へ圧力を導入するための圧力導入孔
を形成した支持用のシリコンウェハとを陽極接合した
後、圧力導入孔よりフッ酸水溶液を注入して上記ガラス
基板へ上記圧力導入孔に連通する孔を形成し、その後、
上記デバイスを形成したシリコンウェハと上記ガラス基
板とを陽極接合すること特徴とし、上記ガラス板の圧力
導入孔と上記第2の基板の圧力導入孔との位置合わせ精
度が向上し、上記第1の基板および上記第2の基板それ
ぞれとガラス板との接合強度が高く高精度化が可能な半
導体センサを低コストで生産性良く製造することができ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態では、
絶対圧測定用の半導体圧力センサのセンサチップの製造
方法について図1を参照しながら説明する。
【0039】図1(a)に示すように厚み方向に直交す
る両面(図1(a)における上面および下面)に研磨処
理を施したガラス基板30’と主表面が鏡面加工処理さ
れた支持用のシリコンウェハ40’とを重ね合わせる。
【0040】なお、ガラス基板30’としては、熱膨張
係数がシリコンと略等しいほう珪酸ガラス基板(例え
ば、旭テクノグラス社製のSW−3)、アルミノ珪酸ガ
ラス基板(例えば、HOYA社製のSD2)、結晶性ガ
ラス基板などを用いればよいが、マイクロシートなどの
薄いガラス基板を用いてもよい。
【0041】ガラス基板30’とシリコンウェハ40’
とを重ね合わせた後、真空中にて約400℃に加熱した
状態で、シリコンウェハ40’を正極、ガラス基板3
0’を負極として例えば600Vの直流電圧を10分間
だけ印加することによりガラス基板30’とシリコンウ
ェハ40’との陽極接合を行ない、その後、室温まで冷
却することにより、図1(b)に示す構造が得られる。
なお、図1(b)における31はガラス基板30’の主
表面上に析出したナトリウムとナトリウム化合物とから
なる析出層を示す。
【0042】次に、上記陽極接合によりガラス基板3
0’の主表面上に析出した析出層31を流水中での洗浄
により除去した後、ガラス基板30’の主表面側を研磨
することにより、ガラス基板30’の厚みを調整する。
なお、図1(b)中の破線は、該研磨後のガラス基板3
0’の主表面の位置を示す。
【0043】次に、図1(c)に示すように圧力センシ
ング用のデバイスを形成したシリコンウェハ1’とガラ
ス基板30’とを重ね合わせ後、真空中にて約400℃
に加熱した状態で、シリコンウェハ1’を正極、ガラス
基板30’を負極として例えば600Vの直流電圧を1
0分間だけ印加することによりシリコンウェハ1’とガ
ラス基板30’との陽極接合を行ない、その後、室温ま
で冷却する。ここにおいて、シリコンウェハ1’には、
ガラス基板30’と重ね合わせる以前に、該シリコンウ
ェハ1’の裏面側に凹所1aを設けることによりダイア
フラム部8が形成されるとともに、主表面側にダイアフ
ラム部8の変形を検出するセンシング部などが形成され
ている。
【0044】その後、ダイシング工程にて個々のチップ
に切り出すことにより複数のセンサチップCが得られ
る。ここに、センサチップCは、図1(c)中に一点鎖
線で示した位置で分割され、同図中の1はシリコンウェ
ハ1’から切り出された第1の基板を示し、30はガラ
ス基板30’から切り出されたガラス板を示し、40は
シリコンウェハ40’から切り出された第2の基板を示
す。なお、このセンサチップCは、パッケージなどに収
納される際に第2の基板40の裏面がパッケージ側の所
定部位に接合される。
【0045】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’と各シリコンウェハ1’,40’とを陽極接合して
いるので、圧力センシング用のデバイスを形成した第1
の基板1とガラス板30との接合強度を高めることがで
きるとともに、生産性を高めることができ、しかも、ガ
ラス板30の他面側に支持用のシリコンウェハ40’よ
り分割された第2の基板40が接合されているので、ガ
ラス板30が互いにシリコンウェハ1’,40’より分
割された第1の基板1と第2の基板40とで挟まれた形
となるから第1の基板1に生じる応力を低減することが
できて、第1の基板1に形成された圧力センシング用の
デバイスの温度特性が改善され、高精度化を図ることが
できる。また、パッケージ(図示せず)からの第1の基
板1への応力を緩和することができる。なお、本実施形
態では、ガラス板30と第2の基板40とで台座を構成
している。
【0046】ところで、上述の製造方法では、ガラス基
板30’と支持用のシリコンウェハ40’とを陽極接合
した後に、圧力センシング用のデバイスを形成したシリ
コンウェハ1’とガラス基板30’とを陽極接合してい
るが、図2(a)に示すように、ガラス基板30’とし
て各シリコンウェハ1’,40’よりも外形の大きなも
のを用い、あらかじめ圧力センシング用のデバイスを形
成したシリコンウェハ1’と該ガラス基板30’と支持
用のシリコンウェハ40’とを重ね合わせて、ガラス基
板30’と両シリコンウェハ1’,40’との陽極接合
を同時に行なってもよい。この陽極接合の際には、ガラ
ス基板30’を負極、両シリコンウェハ1’,40’を
それぞれ正極として、上記直流電圧を印加すればよい。
このような方法で陽極接合を行なうことにより、陽極接
合の際に発生する析出層31はガラス基板30’におい
て両シリコンウェハ1’,40’と重複していない露出
部位32の表面上に集中して発生するので、ガラス基板
30’の不要部分を後でダイシングにより除去すればよ
い。
【0047】また、図2(a)に示すようにあらかじめ
圧力センシング用のデバイスを形成したシリコンウェハ
1’と該ガラス基板30’と支持用のシリコンウェハ4
0’とを重ね合わせて陽極接合を行なった後に、図2
(b)に示すように支持用のシリコンウェハ40’の裏
面にダイボンディング用の金属膜45をメタライゼーシ
ョンしてもよい。このようなダイボンディング用の金属
膜45をセンサチップCの裏面側(つまり、第2の基板
40の裏面)に設けることにより、高圧用の半導体圧力
センサを実現することができる。
【0048】(実施形態2)本実施形態では、半導体加
速度センサのセンサチップの製造方法について図3およ
び図4を参照しながら説明する。
【0049】まず、n形のシリコンウェハ1’の主表面
および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜2a,2b
(図3(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシリ
コン酸化膜2a上にフォトレジスト層(図示せず)を塗
布形成し、センシング部たるゲージ抵抗24(上述の図
33(a)参照)および拡散層配線25(上述の図33
(a)参照)を形成するために該フォトレジスト層をパ
ターニングする。その後、該パターニングされたフォト
レジスト層をマスクとして、シリコンウェハ1’の主表
面側のシリコン酸化膜2aをエッチングする。次に、上
記フォトレジスト層を除去した後、シリコン酸化膜2a
をマスクとしてイオン注入によってシリコンウェハ1’
の主表面側に例えばボロンなどのp形不純物3のプレデ
ポジションを行うことにより、図3(a)に示す構造が
得られる。
【0050】その後、シリコンウェハ1’の露出した主
表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜2cをO雰囲
気中で形成し、続いてN雰囲気中で上記p形不純物3
のドライブ(活性化処理)を行うことによってゲージ抵
抗24および拡散層配線25を形成することにより、図
3(b)に示す構造が得られる。要するに、シリコンウ
ェハ1’の主表面側は全面がシリコン酸化膜2aとシリ
コン酸化膜2cとによって覆われる。なお、ここでは、
ゲージ抵抗24と拡散層配線25とを同時に形成してい
るが、別々に形成してもよい。
【0051】次に、シリコンウェハ1’の主表面側およ
び裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜6a,6b
(図3(c)参照)を例えばCVD法により形成し、シ
リコンウェハ1’の裏面側のシリコン窒化膜6b上(図
3(c)における下)にフォトレジスト層7を塗布形成
し、凹所20a(図3(d)参照)およびビーム21お
よび重り部22および支持部23を形成するために該フ
ォトレジスト層7をパターニングすることにより、図3
(c)に示す構造が得られる。
【0052】続いて、フォトレジスト層7をマスクとし
て、シリコンウェハ1’の裏面側のシリコン窒化膜6b
およびシリコン酸化膜2bを例えばRIEなどのドライ
エッチング技術によってエッチングする。そして、上記
フォトレジスト層7を除去した後、シリコン窒化膜6b
をマスクとして、80℃程度の水酸化カリウム溶液を用
いてシリコンウェハ1’を異方性エッチングすることに
より凹所20aおよびビーム21および重り部22およ
び支持部23を形成する。ここにおいて、凹所20aは
重り部22を囲むように形成されている。次に、シリコ
ンウェハ1’の裏面側のシリコン窒化膜6bおよびシリ
コン酸化膜2bを除去するとともに、シリコンウェハ
1’の主表面側にてパッド26を拡散層配線25に接続
するためのコンタクトホール(図示せず)を形成する。
その後、シリコンウェハ1’の主表面側の全面にコンタ
クトホールが埋め込まれるようにアルミニウムよりなる
金属層を堆積させ、該金属層をパターニングすることに
より、パッド26および接合用金属層27(図3(d)
参照)を形成する。さらにその後、シリコンウェハ1’
に形成された薄肉のビーム21のうちゲージ抵抗24お
よび拡散層配線25が形成された部位の近傍を残して他
の部分をドライエッチング技術によってエッチングして
シリコンウェハ1’の主表面から上記凹所20aの底面
にわたって開孔された貫通孔20bを設けることでいわ
ゆる片持ち梁構造を形成する。次に、ストッパ用のシリ
コンウェハ60’が陽極接合されたガラス基板50’
と、支持用のシリコンウェハ40’が陽極接合されたガ
ラス基板30’とをそれぞれ、シリコンウェハ1’の上
下(図3(d)における上下)に陽極接合することによ
り、図3(d)に示す構造が得られる。ここにおいて、
ガラス基板30’としては両面研磨したものが用いられ
ており、該ガラス基板30’の一表面上にフォトレジス
ト層を塗布形成して該フォトレジスト層をパターニング
し、該フォトレジスト層をマスクとして例えばサンドブ
ラスト法若しくは超音波加工法によって厚み方向に貫通
する開孔部30aを形成した後で図4に示すように支持
用のシリコンウェハ40’へ重ね合わせて該シリコンウ
ェハ40’と陽極接合されている。また、ガラス基板5
0’もガラス基板30’と同様にして、シリコンウェハ
60’と陽極接合されている。
【0053】なお、ガラス基板50’は接合用金属層2
7を介してシリコンウェハ1’と陽極接合される。ま
た、ガラス基板50’およびシリコンウェハ60’に
は、パッド26を露出させるための開孔部が設けられて
いる。
【0054】図3(d)に示す構造が得られた後、ダイ
シング工程にて個々のチップを切り出すことによりセン
サチップC(図3(d)参照)が得られる。ここに、図
3(d)中の1はシリコンウェハ1’から切り出された
第1の基板を示し、30はガラス基板30’から切り出
されたガラス板を示し、40はシリコンウェハ40’か
ら切り出された第2の基板を示し、50はガラス基板5
0’から切り出されたスペーサ用ガラス板を示し、60
はストッパ用のシリコンウェハ60から切り出された上
部キャップ(ストッパ部材)を示す。なお、このセンサ
チップCは、パッケージなどに収納される際に第2の基
板40の裏面がパッケージ側の所定部位に接合される。
【0055】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合すると
ともに、ガラス基板50’とシリコンウェハ1’,6
0’とを陽極接合しているので、加速度センシング用の
デバイスを形成した第1の基板1とガラス板30、スペ
ーサ用ガラス板50それぞれとの接合強度を高めること
ができるとともに、生産性を高めることができ、しか
も、ガラス板30の他面側に支持用のシリコンウェハ4
0’より分割された第2の基板40が接合されているの
で、ガラス板30が互いにシリコンウェハ1’,40’
より分割された第1の基板1と第2の基板40とで挟ま
れた形となるから第1の基板1に生じる応力を低減する
ことができて、第1の基板1に形成された加速度センシ
ング用のデバイスの温度特性が改善され、高精度化を図
ることができる。また、パッケージ(図示せず)から第
1の基板1への応力を緩和することができる。
【0056】また、本実施形態のセンサチップCでは、
第2の基板40と上部キャップ60(第3の基板)とが
それぞれ重り部22のストッパ部材としても機能するこ
とになる。すなわち、ガラス板30およびスペーサ用ガ
ラス板50それぞれにおいて重り部22に対向する部位
に開孔部30a,50aを形成しておくことにより、ガ
ラス板30およびスペーサ用ガラス板50それぞれの厚
みを利用して重り部22の揺動空間を確保できてエアダ
ンピング効果が得られ、重り部22の移動が第2の基板
40および上部キャップ60により規制されるので、過
大な加速度が印加されたときにビーム21が破壊するの
を防ぐことができる。
【0057】ところで、図5に示すようにあらかじめ支
持用のシリコンウェハ40’において上記開孔部30a
に連通する凹所40aを形成しておくとともに、シリコ
ンウェハ60’において上記開孔部50aに連通する凹
所60a(図6参照)を形成しておき、図6に示すよう
なセンサチップCを構成し、センサチップ1内部にオイ
ル82を充填しておけばオイル82によるダンピング効
果を得ることができる。
【0058】(実施形態3)本実施形態では、ゲージ圧
測定用の半導体圧力センサのセンサチップの製造方法に
ついて図7および図8を参照しながら説明する。
【0059】まず、n形のシリコンウェハ1’の主表面
および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜2a,2b
(図7(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシリ
コン酸化膜2a上にフォトレジスト層(図示せず)を塗
布形成し、センシング部たるゲージ抵抗4(図7(b)
参照)および配線抵抗(拡散層配線)5(図7(b)参
照)を形成するために該フォトレジスト層をパターニン
グする。その後、該パターニングされたフォトレジスト
層をマスクとして、シリコンウェハ1’の主表面側のシ
リコン酸化膜2aをドライエッチング技術によりパター
ニングする。次に、上記フォトレジスト層を除去した
後、シリコン酸化膜2aをマスクとしてイオン注入によ
ってシリコンウェハ1’の主表面側に例えばボロンなど
のp形不純物3のプレデポジションを行うことにより、
図7(a)に示す構造が得られる。
【0060】その後、シリコンウェハ1’の露出した主
表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜2cをO雰囲
気中で形成し、続いてN雰囲気中で上記p形不純物3
のドライブ(活性化処理)を行うことによってゲージ抵
抗4および配線抵抗5を形成する。要するに、シリコン
ウェハ1’の主表面側は全面がシリコン酸化膜2aとシ
リコン酸化膜2cとによって覆われる。なお、ここで
は、ゲージ抵抗4と配線抵抗5とを同時に形成している
が、シリコン酸化膜の形成とフォトレジスト層のパター
ニング、エッチングの工程を繰り返すことにより別々に
形成してもよい。
【0061】次に、シリコンウェハ1’の主表面側およ
び裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜6a,6b
(図7(b)参照)を形成し、シリコンウェハ1’の裏
面側のシリコン窒化膜6b上(図7(b)における下)
にフォトレジスト層7を塗布形成し、ダイアフラム部8
(図7(c)参照)を形成するために該フォトレジスト
層7をパターニングする。続いて、フォトレジスト層7
をマスクとして、シリコンウェハ1’の裏面側のシリコ
ン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2bを例えばRIE
などのドライエッチング技術によってパターニングする
ことにより、図7(b)に示す構造が得られる。
【0062】そして、該フォトレジスト層7を除去した
後、シリコン窒化膜6bをマスクとして、80℃程度の
水酸化カリウム水溶液を用いてシリコンウェハ1’を異
方性エッチングして凹所1aを設けることによりダイア
フラム部8を形成する。その後、シリコンウェハ1’の
裏面側のシリコン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2b
を除去する。次に、シリコンウェハ1’の主表面側にて
後に形成される電極9(図7(c)参照)を配線抵抗5
に接続するためのコンタクトホールを形成する。次に、
シリコンウェハ1’の主表面側の全面にコンタクトホー
ルが埋め込まれるようにアルミニウムよりなる金属層を
堆積させ、該金属層をパターニングすることによって電
極9を形成することにより、図7(c)に示す構造が得
られる。
【0063】次に、シリコンウェハ1’の裏面側に、支
持用のシリコンウェハ40’が陽極接合されたガラス基
板30’を陽極接合することにより、図7(d)に示す
構造が得られる。ここにおいて、ガラス基板30’とし
ては両面研磨したものが用いられており、該ガラス基板
30’の一表面上にフォトレジスト層を塗布形成して該
フォトレジスト層をパターニングし、該フォトレジスト
層をマスクとして例えばサンドブラスト法若しくは超音
波加工法によって厚み方向に貫通する開孔部30aを形
成した後で、図8に示すように圧力導入孔40bが形成
されガラス基板30’との対向面が鏡面処理された支持
用のシリコンウェハ40’へ重ね合わせて該シリコンウ
ェハ40’と陽極接合されている。また、該陽極接合の
後、支持用シリコンウェハ40’の裏面側には、圧力導
入孔42bが形成され且つシリコンウェハ40’との対
向面が鏡面研磨処理された反り調整用ガラス基板42’
を、各圧力導入孔30b,40b,42bの位置が合う
ように重ね合わせた後に、陽極接合されている。また、
調整用ガラス基板42’の裏面には、該裏面を粗面化処
理した後に、ダイボンディング用の金属膜45をメタラ
イゼーションしてある。
【0064】図7(d)に示す構造が得られた後、ダイ
シング工程にて個々のチップを切り出すことによりセン
サチップC(図7(d)参照)が得られる。ここに、図
7(d)中の1はシリコンウェハ1’から切り出された
第1の基板を示し、30はガラス基板30’から切り出
されたガラス板を示し、40はシリコンウェハ40’か
ら切り出された第2の基板を示し、42は反り調整用ガ
ラス基板50’から切り出された反り調整用ガラス板を
示す。なお、このセンサチップCは、裏面にダイボンデ
ィング用の金属膜45が設けられているので、高圧用の
半導体圧力センサを実現することができる。
【0065】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合してい
るので、圧力センシング用のデバイスを形成した第1の
基板1とガラス板30の接合強度を高めることができる
とともに、生産性を高めることができ、しかも、ガラス
板30の他面側に支持用のシリコンウェハ40’より分
割された第2の基板40が接合されているので、ガラス
板30が互いにシリコンウェハ1’,40’より分割さ
れた第1の基板1と第2の基板40とで挟まれた形とな
るから第1の基板1に生じる応力を低減することができ
て、第1の基板1に形成された圧力センシング用のデバ
イスの温度特性が改善され、高精度化を図ることができ
る。また、第2の基板40の裏面には、反り調整用ガラ
ス板42が陽極接合されているので、第1の基板1の反
りを低減することができ、第1の基板1に歪みが生じる
のを防ぐことができて、温度特性がより一層改善され、
高精度化を図ることができる。また、パッケージ(図示
せず)から第1の基板1への応力を緩和することができ
る。なお、本実施形態では、ガラス板30と第2の基板
40と反り調整用ガラス板42と金属膜45とで台座を
構成している。
【0066】ところで、上述の製造方法では、シリコン
ウェハ40’とガラス基板30’との陽極接合およびシ
リコンウェハ40’と反り調整用ガラス基板42との陽
極接合を別々に行なっているが、3枚を重ね合わせて、
ガラス基板30’および反り調整ガラス基板42を負極
とし、シリコンウェハ40’を正極として、同時に陽極
接合してもよい。
【0067】また、上述の製造方法では、シリコンウェ
ハ40’の裏面に反り調整用ガラス基板42’を陽極接
合していたが、反り調整用ガラス基板42’を陽極接合
する代わりに、図9に示すようにシリコンウェハ40’
の裏面側にシリコン酸化膜43bを形成し、さらにシリ
コン窒化膜44bを形成した後に、図10に示すように
シリコンウェハ1’とガラス基板30’とを陽極接合し
てもよい。この場合には、シリコン酸化膜43bとシリ
コン窒化膜44bとが積層された二層膜が設けられてい
ることにより、第1の基板1の反りを低減することがで
き、第1の基板1に歪みが生じるのを防ぐことができ
て、温度特性がより一層改善され、高精度化を図ること
ができる。なお、シリコン窒化膜44bを設けずに、シ
リコン酸化膜43bだけを設けるようにしてもよい。
【0068】(実施形態4)本実施形態では、ゲージ圧
測定用の半導体圧力センサのセンサチップの製造方法に
ついて図11および図12を参照しながら説明する。
【0069】まず、n形のシリコンウェハ1’の主表面
および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜2a,2b
(図11(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシ
リコン酸化膜2a上にフォトレジスト層(図示せず)を
塗布形成し、ゲージ抵抗4(図11(b)参照)および
配線抵抗(拡散層配線)5(図11(b)参照)を形成
するために該フォトレジスト層をパターニングする。そ
の後、該パターニングされたフォトレジスト層をマスク
として、シリコンウェハ1’の主表面側のシリコン酸化
膜2aをドライエッチング技術によりパターニングす
る。次に、上記フォトレジスト層を除去した後、シリコ
ン酸化膜2aをマスクとしてイオン注入によってシリコ
ンウェハ1’の主表面側に例えばボロンなどのp形不純
物3のプレデポジションを行うことにより、図11
(a)に示す構造が得られる。
【0070】その後、シリコンウェハ1’の露出した主
表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜2cをO雰囲
気中で形成し、続いてN雰囲気中でp形不純物3のド
ライブ(活性化処理)を行うことによってゲージ抵抗4
および配線抵抗5を形成する。要するに、シリコンウェ
ハ1’の主表面側は全面がシリコン酸化膜2aとシリコ
ン酸化膜2cとによって覆われる。なお、ここでは、ゲ
ージ抵抗4と配線抵抗5とを同時に形成しているが、シ
リコン酸化膜の形成とフォトレジスト層のパターニン
グ、エッチングの工程を繰り返すことにより別々に形成
してもよい。次に、シリコンウェハ1’の主表面側およ
び裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜6a,6b
(図11(b)参照)を形成し、シリコンウェハ1’の
裏面側のシリコン窒化膜6b上(図11(b)における
下)にフォトレジスト層7を塗布形成し、ダイアフラム
部8(図11(c)参照)を形成するために該フォトレ
ジスト層7をパターニングする。続いて、フォトレジス
ト層7をマスクとして、シリコンウェハ1’の裏面側の
シリコン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2bを例えば
RIEなどのドライエッチング技術によってパターニン
グすることにより、図11(b)に示す構造が得られ
る。
【0071】そして、上記フォトレジスト層7を除去し
た後、該パターニングされたシリコン窒化膜6bをマス
クとして、80℃程度の水酸化カリウム水溶液を用いて
シリコンウェハ1’を異方性エッチングして凹所1aを
設けることによりダイアフラム部8を形成する。その
後、シリコンウェハ1’の裏面側のシリコン窒化膜6b
およびシリコン酸化膜2bを除去する。次に、シリコン
ウェハ1’の主表面側にて後に形成される電極9(図1
1(c)参照)を配線抵抗5に接続するためのコンタク
トホールを形成する。次に、シリコンウェハ1’の主表
面側の全面にコンタクトホールが埋め込まれるようにア
ルミニウムよりなる金属層を堆積させ、該金属層をパタ
ーニングすることによって電極9を形成することによ
り、図11(c)に示す構造が得られる。
【0072】そして、シリコンウェハ1’とガラス基板
30’と支持用のシリコンウェハ40’とを重ね合わせ
て、ガラス基板30’を負極、各シリコンウェハ1’,
40’それぞれを正極として陽極接合を行なうことによ
り、図11(d)に示す構造が得られる。
【0073】ここにおいて、ガラス基板30’としては
両面研磨したものが用いられており、該ガラス基板3
0’の一表面上にフォトレジスト層を塗布形成して該フ
ォトレジスト層をパターニングし、該フォトレジスト層
をマスクとして例えばサンドブラスト法若しくは超音波
加工法によって厚み方向に貫通する圧力導入孔30bを
形成してある。また、支持用のシリコンウェハ40’
は、図12(a)に示すように、主表面側および裏面側
それぞれの全面にシリコン酸化膜43a,43bを形成
し、さらにシリコン窒化膜44a,44bを形成した
後、主表面側のシリコン窒化膜44a上にフォトレジス
ト層47を塗布形成し、シリコンウェハ40’の主表面
に窪み41(図12(b)および図11(d)参照)を
形成するために該フォトレジスト層47をパターニング
し、フォトレジスト層47をマスクとして、シリコンウ
ェハ40’の主表面側のシリコン窒化膜44aおよびシ
リコン酸化膜43aを例えばRIEなどのドライエッチ
ング技術によってエッチングする。そして、フォトレジ
スト層47を除去した後、80℃程度の水酸化カリウム
水溶液中で該シリコンウェハ40’を異方性エッチング
することにより、窪み41を形成し、その後、シリコン
ウェハ40’の主表面上にフォトレジスト層を塗布形成
して該フォトレジスト層をパターニングし、該フォトレ
ジスト層をマスクとして例えばサンドブラスト法若しく
は超音波加工法によって厚み方向に貫通する圧力導入孔
40bを形成し、さらにその後、シリコンウェハ40’
の裏面側にダイボンディング用の金属膜45をメタライ
ゼーションすることにより、図12(b)に示す構造を
得ている。
【0074】図11(d)に示す構造が得られた後、ダ
イシング工程にて個々のチップを切り出すことによりセ
ンサチップC(図11(d)参照)が得られる。ここ
に、図11(d)中の1はシリコンウェハ1’から切り
出された第1の基板を示し、30はガラス基板30’か
ら切り出されたガラス板を示し、40はシリコンウェハ
40’から切り出された第2の基板を示す。なお、この
センサチップCは、裏面にダイボンディング用の金属膜
45が設けられているので、高圧用の半導体圧力センサ
を実現することができる。
【0075】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合してい
るので、圧力センシング用のデバイスを形成した第1の
基板1とガラス板30の接合強度を高めることができる
とともに、生産性を高めることができ、しかも、ガラス
板30の他面側に支持用のシリコンウェハ40’より分
割された第2の基板40が接合されているので、ガラス
板30が互いにシリコンウェハ1’,40’より分割さ
れた第1の基板1と第2の基板40とで挟まれた形とな
るから第1の基板1に生じる応力を低減することができ
て、第1の基板1に形成された圧力センシング用のデバ
イスの温度特性が改善され、高精度化を図ることができ
る。また、パッケージ(図示せず)からの第1の基板1
への応力を緩和することができる。また、第2の基板4
0におけるガラス板30との接合面に、接合に伴う応力
を緩和する窪み41が形成されているので、第1の基板
1の反りを低減することができ、第1の基板1に歪みが
生じるのを防ぐことができて、温度特性がより一層改善
され、高精度化を図ることができる。
【0076】(実施形態5)本実施形態では、半導体圧
力センサのセンサチップの製造方法について図13およ
び図14を参照しながら説明する。
【0077】まず、n形のシリコンウェハ1’の主表面
および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜2a,2b
(図13(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシ
リコン酸化膜2a上にフォトレジスト層(図示せず)を
塗布形成し、ゲージ抵抗4(図13(b)参照)および
配線抵抗(拡散層配線)5(図13(b)参照)を形成
するために該フォトレジスト層をパターニングする。そ
の後、該パターニングされたフォトレジスト層をマスク
として、シリコンウェハ1’の主表面側のシリコン酸化
膜2aをドライエッチング技術によりパターニングす
る。次に、上記フォトレジスト層を除去した後、シリコ
ン酸化膜2aをマスクとしてイオン注入によってシリコ
ンウェハ1’の主表面側に例えばボロンなどのp形不純
物3のプレデポジションを行うことにより、図13
(a)に示す構造が得られる。
【0078】その後、シリコンウェハ1’の露出した主
表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜2cをO雰囲
気中で形成し、続いてN雰囲気中で上記p形不純物3
のドライブ(活性化処理)を行うことによってゲージ抵
抗4および配線抵抗5を形成する。要するに、シリコン
ウェハ1’の主表面側は全面がシリコン酸化膜2aとシ
リコン酸化膜2cとによって覆われる。なお、ここで
は、ゲージ抵抗4と配線抵抗5とを同時に形成している
が、シリコン酸化膜の形成とフォトレジスト層のパター
ニング、エッチングの工程を繰り返すことにより別々に
形成してもよい。
【0079】次に、シリコンウェハ1’の主表面側およ
び裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜6a,6b
(図13(b)参照)を形成し、シリコンウェハ1’の
裏面側のシリコン窒化膜6b上(図13(b)における
下)にフォトレジスト層7を塗布形成し、ダイアフラム
部8(図13(c)参照)を形成するために該フォトレ
ジスト層7をパターニングする。続いて、フォトレジス
ト層7をマスクとして、シリコンウェハ1’の裏面側の
シリコン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2bを例えば
RIEなどのドライエッチング技術によってパターニン
グすることにより、図13(b)に示す構造が得られ
る。
【0080】そして、上記フォトレジスト層7を除去し
た後、シリコン窒化膜6bをマスクとして、80℃程度
の水酸化カリウム水溶液を用いてシリコンウェハ1’を
異方性エッチングして凹所1aを設けることによりダイ
アフラム部8を形成する。その後、シリコンウェハ1’
の裏面側のシリコン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2
bを除去する。次に、シリコンウェハ1’の主表面側に
て後に形成される電極9(図13(c)参照)を配線抵
抗5に接続するためのコンタクトホールを形成する。次
に、シリコンウェハ1’の主表面側の全面にコンタクト
ホールが埋め込まれるようにアルミニウムよりなる金属
層を堆積させ、該金属層をパターニングすることによっ
て電極9を形成することにより、図13(c)に示す構
造が得られる。
【0081】そして、シリコンウェハ1’とガラス基板
30’と支持用のシリコンウェハ40’とを重ね合わせ
て、ガラス基板30’を負極、各シリコンウェハ1’,
40’それぞれを正極として陽極接合を行なうことによ
り、図13(d)に示す構造が得られる。ここにおい
て、ガラス基板30’は、圧力導入孔30bが貫設さ
れ、圧力導入孔30bの開口周辺にダイアフラム部8側
へ突出したストッパ部33を有している。この開孔部3
0bおよびストッパ部33を形成するには、まず、図1
4(a)に示すように、両面研磨されたガラス基板3
0’の一表面上にフォトレジスト層35を塗布形成し、
ストッパ部33を形成するために該フォトレジスト層3
5をパターニングする。その後、該パターニングされた
フォトレジスト層35をマスクとして、サンドブラスト
法で加工(ざぐり加工)を行なうことによりストッパ部
33を形成した後、上記フォトレジスト層35を除去
し、ガラス基板30’のストッパ部33が形成された側
の面上にフォトレジスト層36を塗布形成し、圧力導入
孔30bを形成するために該フォトレジスト層36をパ
ターニングすることにより、図14(b)に示す構造が
得られる。その後、該パターニングされたフォトレジス
ト層36をマスクとしてサンドブラスト法によって圧力
導入孔30bを形成し、続いて、フォトレジスト層36
を除去することにより、図14(c)に示す構造が得ら
れる。一方、支持用のシリコンウェハ40’は、圧力導
入孔40bが形成され、裏面にはダイボンディング用の
金属膜45が形成されている。
【0082】図13(d)に示す構造が得られた後、ダ
イシング工程にて個々のチップを切り出すことによりセ
ンサチップC(図13(d)参照)が得られる。ここ
に、図13(d)中の1はシリコンウェハ1’から切り
出された第1の基板を示し、30はガラス基板30’か
ら切り出されたガラス板を示し、40はシリコンウェハ
40’から切り出された第2の基板を示す。なお、この
センサチップCは、裏面にダイボンディング用の金属膜
45が設けられているので、高圧用の半導体圧力センサ
を実現することができる。
【0083】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合してい
るので、圧力センシング用のデバイスを形成した第1の
基板1とガラス板30の接合強度を高めることができる
とともに、生産性を高めることができ、しかも、ガラス
板30の他面側に支持用のシリコンウェハ40’より分
割された第2の基板40が接合されているので、ガラス
板30が互いにシリコンウェハ1’,40’より分割さ
れた第1の基板1と第2の基板40とで挟まれた形とな
るから第1の基板1に生じる応力を低減することができ
て、第1の基板1に形成された圧力センシング用のデバ
イスの温度特性が改善され、高精度化を図ることができ
る。また、パッケージ(図示せず)から第1の基板1へ
の応力を緩和することができる。また、ガラス板30’
にはダイアフラム部8側へ突出したストッパ部33が形
成されているので、ダイアフラム部8へ過大な圧力が印
加されたときにダイアフラム部8の変形量がストッパ部
33により規制されるから、ダイアフラム部8の破損を
防止することができる。
【0084】(実施形態6)本実施形態では、静電容量
出力型の半導体圧力センサのセンサチップの製造方法に
ついて図15ないし図17を参照しながら説明する。
【0085】まず、n形のシリコンウェハ1’の主表面
および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜2a,2b
(図15(a)参照)を形成し、その後、シリコンウェ
ハ1’の主表面側および裏面側それぞれの全面にシリコ
ン窒化膜6a,6b(図15(a)参照)を形成し、シ
リコンウェハ1’の裏面側のシリコン窒化膜6b上(図
15(a)における下)にフォトレジスト層7を塗布形
成し、ダイアフラム部51(図15(b)参照)を形成
するために該フォトレジスト層7をパターニングする。
続いて、フォトレジスト層7をマスクとして、シリコン
ウェハ1’の裏面側のシリコン窒化膜6bおよびシリコ
ン酸化膜2bを例えばRIEなどのドライエッチング技
術によってパターニングすることにより、図15(a)
に示す構造が得られる。
【0086】そして、該フォトレジスト層7を除去した
後、シリコン窒化膜6bをマスクとして、80℃程度の
水酸化カリウム水溶液を用いてシリコンウェハ1’を異
方性エッチングして凹所54を設けることによりダイア
フラム部51、重り部52、ダイアフラム部51を介し
て重り部52を支持する支持部53を形成する。その
後、シリコンウェハ1’の主表面側のシリコン窒化膜6
a上にフォトレジスト層48を塗布形成し、ダイアフラ
ム部51の一部へ拡散層配線55(図15(c)参照)
を形成するために該フォトレジスト層48をパターニン
グする。その後、フォトレジスト層48をマスクとし
て、シリコンウェハ1’の主表面側のシリコン窒化膜6
aおよびシリコン酸化膜2aをドライエッチング技術に
よりパターニングし、続いて、イオン注入によってシリ
コンウェハ1’の主表面側に例えばボロンなどのp形不
純物3のプレデポジションを行うことにより、図15
(b)に示す構造が得られる。
【0087】その後、フォトレジスト層48を除去し、
さらに、シリコンウェハ1’に形成されていたシリコン
酸化膜2a,2bおよびシリコン窒化膜6a,6bを除
去する。次に、シリコンウェハ1’の主表面側および裏
面側の全面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜56a,
56bをO雰囲気中で形成し、続いてN雰囲気中で
上記p形不純物3のドライブ(活性化処理)を行うこと
によって拡散層配線55を形成することにより、図15
(c)に示す構造が得られる。なお、拡散層配線55は
シリコンウェハ1’のダイアフラム部51の主表面から
裏面にわたって形成されている。
【0088】その後、シリコンウェハ1’の裏面側にフ
ォトレジスト層57を塗布形成し、拡散層配線55へ後
に形成される電極58a(図16(a)参照)を接続す
るためのコンタクトホール56cを形成するために該フ
ォトレジスト層57をパターニングすることにより、図
15(d)に示す構造が得られる。
【0089】次に、該パターニングされたフォトレジス
ト層57をマスクとして、ダイアフラム部51の裏面側
に形成されたシリコン酸化膜56bをエッチングするこ
とによりコンタクトホール56cを形成する。次に、フ
ォトレジスト層57を除去した後、シリコンウェハ1’
の裏面側の全面にコンタクトホール56cが埋め込まれ
るようにアルミニウムよりなる金属層58を堆積させ、
さらにシリコンウェハ1’の裏面側にフォトレジスト層
59を塗布形成し、金属層58の一部よりなる上記電極
58aを形成するために該フォトレジスト層59をパタ
ーニングすることにより、図15(e)に示す構造が得
られる。
【0090】その後、フォトレジスト層59をマスクと
して、金属層58をエッチングして上記電極58aおよ
び電極58aと拡散層配線55との間を接続する金属配
線58bを形成し、続いて、フォトレジスト層59を除
去することにより、図16(a)に示す構造が得られ
る。
【0091】次に、シリコンウェハ1’の主表面側のシ
リコン酸化膜56a上にフォトレジスト層(図示せず)
を塗布形成し、該フォトレジスト層をパターニングする
ことによってアルミニウムよりなるパッド26(図16
(b)参照)を拡散層配線55に接続するためのコンタ
クトホール56dを形成する。次に、シリコンウェハ
1’の主表面側の全面にコンタクトホール56dが埋め
込まれるようにアルミニウムよりなる金属層を堆積さ
せ、該金属層をパターニングすることによってパッド2
6を形成する。さらにその後、シリコンウェハ1’と、
重り部52およびダイアフラム部51に対応する部位に
開孔部30aが形成されたガラス基板30’と、上記電
極58に対向配置される電極67aが形成された支持用
のシリコンウェハ40’とを重ね合わせて、ガラス基板
30’を負極、各シリコンウェハ1’,40’それぞれ
を正極として陽極接合を行なうことにより、図16
(b)に示す構造が得られる。
【0092】ここで、陽極接合以前のシリコンウェハ4
0’のプロセスについて説明する。
【0093】まず、n形のシリコンウェハ40’の主表
面および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜62a,
62b(図17(a)参照)を形成し、その後、シリコ
ンウェハ1’の主表面側のシリコン酸化膜62a上にフ
ォトレジスト層63を塗布形成し、後に形成される電極
67aに接続される拡散層配線65(図17(b)参
照)を形成するためにフォトレジスト層63をパターニ
ングし、続いて、イオン注入によってシリコンウェハ4
0’の主表面側に例えばボロンなどのp形不純物3のプ
レデポジションを行うことにより、図17(a)に示す
構造が得られる。
【0094】その後、フォトレジスト層63を除去し、
シリコンウェハ40’の露出した主表面に熱酸化膜より
なるシリコン酸化膜62cをO雰囲気中で形成し、続
いてN雰囲気中で上記p形不純物3のドライブ(活性
化処理)を行うことによって配線抵抗65を形成するこ
とにより、図17(b)に示す構造が得られる。
【0095】次に、シリコンウェハ40’の主表面側お
よび裏面側のシリコン酸化膜62a,62bをエッチン
グした後、シリコンウェハ40’の主表面側にシリコン
酸化膜64を形成する。その後、シリコン酸化膜64上
にフォトレジスト層65を塗布形成し、続いて、後述の
コンタクトホール64c,64d(図17(d)参照)
を設けるために該フォトレジスト層65をパターニング
することにより、図17(c)に示す構造が得られる。
【0096】さらにその後、フォトレジスト層65をマ
スクとして、シリコン酸化膜64をRIEなどによって
エッチングすることによりコンタクトホール64c,6
4dを形成する。次に、上記フォトレジスト層65を除
去した後、シリコンウェハ40’の主表面側の全面にコ
ンタクトホール64c,64dが埋め込まれるようにア
ルミニウムよりなる金属層67を堆積させ、さらにシリ
コンウェハ40’の主表面側にフォトレジスト層68を
塗布形成し、それぞれ金属層67の一部よりなる上記電
極67a(図17(e)参照)およびパッド67b(図
17(e)参照)を形成するために該フォトレジスト層
68をパターニングすることにより、図17(d)に示
す構造が得られる。
【0097】その後、フォトレジスト層68をマスクと
して、金属層67をエッチングし、続いて、フォトレジ
スト層68を除去することにより、図17(e)に示す
構造が得られる。ここにおいて、電極67aおよびパッ
ド67bは拡散層配線65に接続されている。
【0098】図16(b)に示す構造が得られた後、ダ
イシング工程にて個々のチップを切り出すことによりセ
ンサチップC(図16(b)参照)が得られる。ここ
に、図16(b)中の1はシリコンウェハ1’から切り
出された第1の基板を示し、30はガラス基板30’か
ら切り出されたガラス板を示し、40はシリコンウェハ
40’から切り出された第2の基板を示す。
【0099】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合してい
るので、圧力センシング用のデバイスを形成した第1の
基板1および第2の基板40とガラス板30との接合強
度を高めることができるとともに、生産性を高めること
ができ、ガラス板30が互いにシリコンウェハ1’,4
0’より分割された第1の基板1と第2の基板40とで
挟まれた形となるから第1の基板1に生じる応力を低減
することができて、第1の基板1に形成されたデバイス
の温度特性が改善され、高精度化を図ることができる。
また、パッケージ(図示せず)から第1の基板1への応
力を緩和することができる。また、本実施形態では、ガ
ラス板30の厚みによって、互いに対向する電極58
a,67aとの間の距離を設定することができ、高精度
な静電容量型の半導体圧力センサを実現することができ
る。
【0100】(実施形態7)本実施形態では、ゲージ圧
測定用の半導体圧力センサのセンサチップの製造方法に
ついて図18および図19を参照しながら説明する。
【0101】まず、支持用のシリコンウェハ40’の鏡
面研磨処理された主表面上にフォトレジスト層49を塗
布形成し、圧力導入孔40b(図19参照)を形成する
ために該フォトレジスト層49をパターニングすること
により、図18(a)に示す構造が得られる。
【0102】その後、フォトレジスト層49をマスクと
して、サンドブラスト法によってシリコンウェハ40’
に圧力導入孔40bを形成し、続いて、フォトレジスト
層49を除去することにより、図18(b)に示す構造
が得られる。
【0103】次に、両面研磨処理されたガラス基板3
0’と上述の圧力導入孔40bを形成したシリコンウェ
ハ40’とを重ね合わせ陽極接合することにより、図1
8(c)に示す構造が得られる。
【0104】さらにその後、図18(d)に示すよう
に、支持用冶具37a,37bを用いてシリコンウェハ
40’がガラス基板30’の上に位置するように支持
し、シリコンウェハ40’に形成した上記圧力導入孔4
0bへ上方からエッチング液(例えばフッ化水素水溶
液)を流し込んでガラス基板30’を選択的に(つま
り、ガラス基板30’のエッチングレートは、シリコン
ウェハ40’のエッチングレートよりも十分大きい)エ
ッチングすることによりガラス基板30’へ圧力導入孔
30b(図18(e)参照)を形成する。言い換えれ
ば、シリコンウェハ40’をマスクとして、圧力導入孔
30bを形成している。したがって、ガラス基板30’
に形成された圧力導入孔30bとシリコンウェハ40’
に形成された圧力導入孔40bとの位置合わせ精度が向
上するので、生産性が向上するとともに低コスト化を図
ることができる。
【0105】上述の圧力導入孔30bを形成した後、支
持用冶具37a,37bから取り外し、ガラス基板3
0’がシリコンウェハ40’の上に位置するように向き
を変えることにより、図18(e)に示す構造が得られ
る。
【0106】次に、実施形態5における図13(a)〜
(c)の工程が終了したシリコンウェハ1’に形成され
た凹所1aと上記ガラス基板30’の圧力導入孔30b
との位置が合うように、シリコンウェハ1’とガラス基
板30’とを重ね合わせ、シリコンウェハ1’とガラス
基板30’とを陽極接合することにより、図19に示す
構造が得られる。なお、実施形態5と同じ構成要素には
同一の符号を付してある。
【0107】図19に示す構造が得られた後、ダイシン
グ工程にて個々のチップを切り出すことによりセンサチ
ップC(図19参照)が得られる。ここに、図19中の
1はシリコンウェハ1’から切り出された第1の基板を
示し、30はガラス基板30’から切り出されたガラス
板を示し、40はシリコンウェハ40’から切り出され
た第2の基板を示す。
【0108】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合してい
るので、圧力センシング用のデバイスを形成した第1の
基板1および第2の基板40とガラス板30との接合強
度を高めることができるとともに、生産性を高めること
ができ、ガラス板30が互いにシリコンウェハ1’,4
0’より分割された第1の基板1と第2の基板40とで
挟まれた形となるから第1の基板1に生じる応力を低減
することができて、第1の基板1に形成された圧力セン
シング用のデバイスの温度特性が改善され、高精度化を
図ることができる。また、パッケージ(図示せず)から
第1の基板1への応力を緩和することができる。
【0109】(実施形態8)本実施形態では、半導体圧
力センサのセンサチップの製造方法について図20ない
し図22を参照しながら説明する。
【0110】まず、鏡面研磨処理した支持用のシリコン
ウェハ40’の主表面および裏面それぞれの全面にシリ
コン酸化膜72a,72b(図20(a)参照)を形成
し、その後、シリコンウェハ40’の主表面側および裏
面側それぞれの全面にシリコン窒化膜73a,73bを
形成することにより、図20(a)に示す構造が得られ
る。
【0111】その後、シリコンウェハ40’の主表面側
のシリコン窒化膜73a上にフォトレジスト層74を塗
布形成し、シリコンウェハ40’の主表面側に凹所46
(図22参照)を形成するために該フォトレジスト層7
4をパターニングする。続いて、該パターニングされた
フォトレジスト層74をマスクとして、シリコンウェハ
40’の主表面側のシリコン窒化膜73aおよびシリコ
ン酸化膜72aを例えばRIEなどのドライエッチング
技術によってパターニングすることにより、図20
(b)に示す構造が得られる。
【0112】そして、該フォトレジスト層74を除去し
た後、シリコン窒化膜73aをマスクとして、80℃程
度の水酸化カリウム水溶液を用いてシリコンウェハ4
0’を異方性エッチングして上記凹所46を形成するこ
とにより、図20(c)に示す構造が得られる。
【0113】さらにその後、シリコンウェハ40’に形
成されていたシリコン酸化膜72a,72bおよびシリ
コン窒化膜73a,73bを除去することにより、図2
0(d)に示す構造が得られる。
【0114】次に、上記凹所46に対応する部位に開孔
部30aが形成されたガラス基板30’と上記シリコン
ウェハ40’とを、開孔部30aと凹所46との位置が
合うように重ね合わせた後、陽極接合することにより、
図20(e)に示す構造が得られる。ここにおいて、ガ
ラス基板30’は、ガラス基板30’上にフォトレジス
ト層75(図21参照)を塗布形成した後、上記開孔部
30aを形成するために該フォトレジスト層75をパタ
ーニングし、その後、フォトレジスト層75をマスクと
してサンドブラスト法により開孔部30aを形成するこ
とにより、図21に示す構造を得て、続いて、フォトレ
ジスト層75を除去している。
【0115】図20(e)に示す構造が得られた後、実
施形態5における図13(a)〜(c)の工程が終了し
たシリコンウェハ1’に形成された凹所1aとガラス基
板30’の開孔部30aとの位置が合うように、シリコ
ンウェハ1’とガラス基板30’とを重ね合わせた後、
シリコンウェハ1’とガラス基板30’とを陽極接合す
ることにより、図22に示す構造が得られる。なお、実
施形態5と同じ構成要素には同一の符号を付してある。
【0116】図22に示す構造が得られた後、ダイシン
グ工程にて個々のチップを切り出すことによりセンサチ
ップC(図22参照)が得られる。ここに、図22中の
1はシリコンウェハ1’から切り出された第1の基板を
示し、30はガラス基板30’から切り出されたガラス
板を示し、40はシリコンウェハ40’から切り出され
た第2の基板を示す。
【0117】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合してい
るので、圧力センシング用のデバイスを形成した第1の
基板1および第2の基板40とガラス板30との接合強
度を高めることができるとともに、生産性を高めること
ができ、ガラス板30が互いにシリコンウェハ1’,4
0’より分割された第1の基板1と第2の基板40とで
挟まれた形となるから第1の基板1に生じる応力を低減
することができて、第1の基板1に形成されている圧力
センシング用のデバイスの温度特性が改善され、高精度
化を図ることができる。また、パッケージ(図示せず)
から第1の基板1への応力を緩和することができる。ま
た、上記支持用のシリコンウェハ40’には、ガラス基
板30’との接合面側に凹所46が形成され、ガラス基
板30’には、シリコンウェハ1’に形成された凹所1
aおよびシリコンウェハ40’に形成された凹所46の
両方に連通する開孔部30aが貫設されているので、シ
リコンウェハ1’とガラス基板30’とシリコンウェハ
40’とを重ね合わせた際に内部に形成される空間の体
積を大きくすることができ、陽極接合時に発生する酸素
の分圧を低下させることができる。
【0118】(実施形態9)本実施形態では、差圧測定
用の半導体圧力センサのセンサチップの製造方法につい
て図23ないし図25を参照しながら説明する。
【0119】まず、n形のシリコンウェハ1’の主表面
および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜2a,2b
(図23(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシ
リコン酸化膜2a上にフォトレジスト層(図示せず)を
塗布形成し、ゲージ抵抗4(図23(b)参照)および
拡散層配線5(図23(b)参照)を形成するために該
フォトレジスト層をパターニングする。その後、上記フ
ォトレジスト層をマスクとして、シリコンウェハ1’の
主表面側のシリコン酸化膜2aをドライエッチング技術
によりパターニングする。次に、フォトレジスト層を除
去し、その後、パターニングされたシリコン酸化膜2a
をマスクとしてイオン注入によってシリコンウェハ1’
の主表面側に例えばボロンなどのp形不純物3のプレデ
ポジションを行うことにより、図23(a)に示す構造
が得られる。
【0120】その後、シリコンウェハ1’の露出した主
表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜2cをO雰囲
気中で形成し、続いてN雰囲気中で上記p形不純物3
のドライブ(活性化処理)を行うことによってゲージ抵
抗4および拡散層配線5を形成する。要するに、シリコ
ンウェハ1’の主表面側は全面がシリコン酸化膜2aと
シリコン酸化膜2cとによって覆われる。なお、ここで
は、ゲージ抵抗4と拡散層配線5とを同時に形成してい
るが、シリコン酸化膜の形成とフォトレジスト層のパタ
ーニング、エッチングの工程を繰り返すことにより別々
に形成してもよい。
【0121】次に、シリコンウェハ1’の主表面側およ
び裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜6a,6b
(図23(b)参照)を形成することにより、図23
(b)に示す構造が得られる。
【0122】次に、シリコンウェハ1’の裏面側のシリ
コン窒化膜6b上(図23(b)における下)にフォト
レジスト層(図示せず)を塗布形成し、ダイアフラム部
8(図23(c)参照)を形成するために該フォトレジ
スト層をパターニングする。続いて、上記フォトレジス
ト層をマスクとして、シリコンウェハ1’の裏面側のシ
リコン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2bを例えばR
IEなどのドライエッチング技術によってパターニング
し、該フォトレジスト層を除去した後、シリコン窒化膜
6bをマスクとして、80℃程度の水酸化カリウム水溶
液を用いてシリコンウェハ1’を異方性エッチングして
凹所1aを設けることによりダイアフラム部8を形成す
る。その後、シリコンウェハ1’の裏面側のシリコン窒
化膜6bおよびシリコン酸化膜2bを除去する。次に、
シリコンウェハ1’の主表面側にてアルミニウムよりな
る電極9(図23(c)参照)を拡散層配線5に接続す
るためのコンタクトホールを形成する。次に、シリコン
ウェハ1’の主表面側の全面にコンタクトホールが埋め
込まれるようにアルミニウムよりなる金属層を堆積さ
せ、該金属層をパターニングすることによって電極9お
よび接合用金属層27を形成することにより、図23
(c)に示す構造が得られる。
【0123】そして、あらかじめシリコンウェハ40’
が陽極接合されたガラス基板30’と、シリコンウェハ
1’と、あらかじめシリコンウェハ60’が陽極接合さ
れたガラス基板50’とを重ね合わせて、各ガラス基板
30’,50’を負極、シリコンウェハ1’を正極とし
て陽極接合を行なうことにより、図23(d)に示す構
造が得られる。ここにおいて、ガラス基板30’は、図
24(a)に示すように、両面研磨されたガラス基板3
0’の一表面上にフォトレジスト層76を塗布形成し、
圧力導入孔30bを形成するために該フォトレジスト層
76をパターニングする。その後、該パターニングされ
たフォトレジスト層76をマスクとして、サンドブラス
ト法でガラス基板30’に圧力導入孔30bを形成し、
続いて、フォトレジスト層76を除去することにより、
図24(b)に示す構造が得られる。ガラス基板50’
についても同様にして圧力導入孔50b(図23(d)
参照)を形成している。また、支持用のシリコンウェハ
40’は、図25(a)に示すように、シリコンウェハ
40’の一表面上にフォトレジスト層49を塗布形成
し、圧力導入孔40bを形成するために該フォトレジス
ト層49をパターニングする。その後、該パターニング
されたフォトレジスト層49をマスクとして、サンドブ
ラスト法でシリコンウェハ40’に圧力導入孔40bを
形成し、続いて、フォトレジスト層49を除去すること
により、図25(b)に示す構造を得て、その後、圧力
導入孔40bとガラス基板30’の圧力導入孔30bと
の位置が合うようにシリコンウェハ40’とガラス基板
30’とを重ね合わせた後、陽極接合することにより、
図25(c)に示す構造が得られる。なお、シリコンウ
ェハ60’についてもシリコンウェハ40’と同様にし
て圧力導入孔60b(図23(d)参照)が形成され、
ガラス基板50’と陽極接合される。
【0124】図23(d)に示す構造が得られた後、ダ
イシング工程にて個々のチップを切り出すことによりセ
ンサチップC(図23(d)参照)が得られる。ここ
に、図23(d)中の1はシリコンウェハ1’から切り
出された第1の基板を示し、30はガラス基板30’か
ら切り出されたガラス板を示し、40はシリコンウェハ
40’から切り出された第2の基板を示し、50はガラ
ス基板50’から切り出されたスペーサ用ガラス板を示
し、60はシリコンウェハ60’から切り出された第3
の基板を示す。要するに、このセンサチップCを用いて
差圧測定用の半導体圧力センサを実現することができ
る。
【0125】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合すると
ともに、ガラス基板50’とシリコンウェハ1’,6
0’とを陽極接合しているので、圧力センシング用のデ
バイスを形成した第1の基板1とガラス板30およびガ
ラス板50との接合強度を高めることができるととも
に、第1の基板1に形成されている圧力センシング用の
デバイスの温度特性を改善でき、さらに生産性を高める
ことができる。また、パッケージ(図示せず)から第1
の基板1への応力を緩和することができる。
【0126】(実施形態10)本実施形態では、ゲージ
圧測定用の半導体圧力センサのセンサチップの製造方法
について図26ないし図28を参照しながら説明する。
【0127】まず、n形のシリコンウェハ1’の主表面
および裏面それぞれの全面にシリコン酸化膜2a,2b
(図26(a)参照)を形成し、その後、主表面側のシ
リコン酸化膜2a上にフォトレジスト層(図示せず)を
塗布形成し、ゲージ抵抗4(図26(b)参照)および
拡散層配線5(図26(b)参照)を形成するために該
フォトレジスト層をパターニングする。その後、上記フ
ォトレジスト層をマスクとして、シリコンウェハ1’の
主表面側のシリコン酸化膜2aをドライエッチング技術
によりパターニングする。次に、フォトレジスト層を除
去し、その後、パターニングされたシリコン酸化膜2a
をマスクとしてイオン注入によってシリコンウェハ1’
の主表面側に例えばボロンなどのp形不純物3のプレデ
ポジションを行うことにより、図26(a)に示す構造
が得られる。
【0128】その後、シリコンウェハ1’の露出した主
表面に熱酸化膜よりなるシリコン酸化膜2cをO雰囲
気中で形成し、続いてN雰囲気中で上記p形不純物3
のドライブ(活性化処理)を行うことによってゲージ抵
抗4および拡散層配線5を形成する。要するに、シリコ
ンウェハ1’の主表面側は全面がシリコン酸化膜2aと
シリコン酸化膜2cとによって覆われる。なお、ここで
は、ゲージ抵抗4と拡散層配線5とを同時に形成してい
るが、シリコン酸化膜の形成とフォトレジスト層のパタ
ーニング、エッチングの工程を繰り返すことにより別々
に形成してもよい。
【0129】次に、シリコンウェハ1’の主表面側およ
び裏面側それぞれの全面にシリコン窒化膜6a,6b
(図26(b)参照)を形成し、シリコンウェハ1’の
裏面側のシリコン窒化膜6b上(図26(b)における
下)にフォトレジスト層7を塗布形成し、ダイアフラム
部8(図26(c)参照)を形成するために該フォトレ
ジスト層7をパターニングする。続いて、フォトレジス
ト層7をマスクとして、シリコンウェハ1’の裏面側の
シリコン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2bを例えば
RIEなどのドライエッチング技術によってパターニン
グすることにより、図26(b)に示す構造が得られ
る。
【0130】そして、上記フォトレジスト層7を除去し
た後、シリコン窒化膜6bをマスクとして、80℃程度
の水酸化カリウム水溶液を用いてシリコンウェハ1’を
異方性エッチングして凹所1aを設けることによりダイ
アフラム部8を形成する。その後、シリコンウェハ1’
の裏面側のシリコン窒化膜6bおよびシリコン酸化膜2
bを除去する。次に、シリコンウェハ1’の主表面側に
て後に形成される電極9(図26(c)参照)を配線抵
抗5に接続するためのコンタクトホールを形成する。次
に、シリコンウェハ1’の主表面側の全面に上記コンタ
クトホールが埋め込まれるようにアルミニウムよりなる
金属層を堆積させ、該金属層をパターニングすることに
よって電極9を形成することにより、図26(c)に示
す構造が得られる。
【0131】そして、支持用のシリコンウェハ40’が
一表面側に陽極接合されたガラス基板30’の他面側と
シリコンウェハ1’とを重ね合わせて、ガラス基板3
0’を負極、シリコンウェハ1’を正極として陽極接合
を行なうことにより、図26(d)に示す構造が得られ
る。ここにおいて、ガラス基板30’は、図27(a)
に示すように、両面研磨されたガラス基板30’の一表
面上にフォトレジスト層77を塗布形成し、圧力導入孔
30bを形成するためおよびガラス板30(図26
(d)参照)の外形を第1の基板1(図26(d)参
照)および第2の基板40(図26(d)参照)に比べ
て小さくするために該フォトレジスト層77をパターニ
ングする。その後、フォトレジスト層77をマスクとし
て、サンドブラスト法でガラス基板30’に圧力導入孔
30bを形成し、続いて、フォトレジスト層77を除去
することにより、図27(b)に示す構造が得られる。
また、支持用のシリコンウェハ40’は、図28(a)
に示すように、シリコンウェハ40’の一表面上にフォ
トレジスト層49を塗布形成し、圧力導入孔40bを形
成するために該フォトレジスト層49をパターニングす
る。その後、フォトレジスト層49をマスクとして、サ
ンドブラスト法でシリコンウェハ40’に圧力導入孔4
0bを形成し、続いて、フォトレジスト層49を除去す
ることにより、図28(b)に示す構造を得て、その
後、圧力導入孔40bとガラス基板30’の圧力導入孔
30bとの位置が合うようにシリコンウェハ40’とガ
ラス基板30’とを重ね合わせた後、陽極接合してい
る。
【0132】図26(d)に示す構造が得られた後、ダ
イシング工程にて個々のチップを切り出すことによりセ
ンサチップC(図26(d)参照)が得られる。ここ
に、図26(d)中の1はシリコンウェハ1’から切り
出された第1の基板を示し、30はガラス基板30’か
ら切り出されたガラス板を示し、40はシリコンウェハ
40’から切り出された第2の基板を示す。
【0133】しかして、本実施形態では、ガラス基板3
0’とシリコンウェハ1’,40’とを陽極接合してい
るので、圧力センシング用のデバイスを形成した第1の
基板1とガラス板30との接合強度を高めることができ
るとともに、生産性を高めることができる。しかも、ガ
ラス板30の他面側に支持用のシリコンウェハ40’よ
り分割された第2の基板40が接合されているので、ガ
ラス板30が互いにシリコンウェハ1’,40’より分
割された第1の基板1と第2の基板40とで挟まれた形
となるから第1の基板1に生じる応力を低減することが
できて、第1の基板1に形成された圧力センシング用の
デバイスの温度特性が改善され、高精度化を図ることが
できる。また、上記ガラス板30は、第1の基板1およ
び第2の基板40に比べて外形が小さく圧力導入孔30
bの開口周辺において第1の基板1および第2の基板4
0に接合されているので、パッケージ(図示せず)など
から第2の基板40に伝達される外部応力が第1の基板
1に与える影響を少なくすることができ、第1の基板1
に形成された圧力センシング用のデバイスの高精度化を
図ることができる。
【0134】
【発明の効果】請求項1の発明は、センシング用のデバ
イスを形成したシリコンウェハより分割された第1の基
板と、第1の基板の裏面側に一面側が陽極接合され且つ
ガラス基板より分割されたガラス板と、ガラス板の他面
側に陽極接合され且つ支持用のシリコンウェハより分割
された第2の基板とを備えたものであり、ガラス基板と
各シリコンウェハとを陽極接合しているので、センシン
グ用のデバイスを形成した第1の基板とガラス板との接
合強度を高めることができるとともに、生産性を高める
ことができ、しかも、ガラス板の他面側にシリコンウェ
ハより分割された第2の基板が接合されているので、ガ
ラス板が互いにシリコンウェハより分割された第1の基
板と第2の基板とで挟まれた形となるから第1の基板に
生じる応力を低減することができて温度特性が改善さ
れ、高精度化を図ることができるという効果がある。
【0135】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記第2の基板の裏面に、ダイボンディング用の金
属膜が設けられているので、パッケージやリードフレー
ムなどへダイボンディングすることができ、例えば高圧
測定用の半導体圧力センサを実現することが可能になる
という効果がある。
【0136】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、上記デバイスが圧力センシング用のデバイスであっ
て、上記ガラス基板および上記支持用のシリコンウェハ
それぞれには、サンドブラスト法若しくは超音波加工法
により、上記デバイスを形成したシリコンウェハの所定
部位に対応させる圧力導入孔が形成されているので、ゲ
ージ圧測定用の半導体圧力センサを実現することができ
るという効果がある。
【0137】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、上記第1の基板の主表面側に一面側が陽極接合され
且つガラス基板より分割されたスペーサ用ガラス板と、
スペーサ用ガラス板の他面側に陽極接合され且つストッ
パ用のシリコンウェハより分割されたストッパ部材とを
備え、上記第1の基板は、該第1の基板の一部よりなる
枠状の支持部の内側にビームを介して揺動自在に支持さ
れた重り部を有し、上記ガラス板およびスペーサ用ガラ
ス板は、それぞれ支持部の全周にわたって接合され、少
なくとも重り部およびビームに対向する部位に開孔部が
形成されているので、上記ガラス板およびスペーサ用ガ
ラス板の厚みを利用したエアダンピング効果によってビ
ームの破壊を防止した半導体加速度センサを実現するこ
とができるという効果がある。
【0138】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、上記第2の基板および上記ストッパ部材には、少な
くとも重り部に対向する部位に凹所が形成されているの
で、重り部と上記第2の基板における重り部に対向する
部位との間の空間の容積、重り部と上記ストッパ部材に
おける重り部に対向する部位との間の空間の容積をそれ
ぞれ大きくすることができてエアダンピング効果をより
高めることができ、ビームの破損を防止することがで
き、また、上記空間にオイルを充填しておくことによ
り、オイルによるダンピング効果を得ることも可能にな
るという効果がある。
【0139】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、上記支持用のシリコンウェハの裏面に、該シリコン
ウェハに陽極接合され該シリコンウェハと上記ガラス基
板との陽極接合に伴う反りを低減する反り調整用ガラス
基板が設けられているので、センシング用のデバイスを
形成した第1の基板の反りを低減することができ、温度
特性がより一層改善され、高精度化を図ることができる
という効果がある。
【0140】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、上記支持用のシリコンウェハの裏面に、上記陽極接
合に伴う反りを低減するシリコン酸化膜若しくはシリコ
ン酸化膜とシリコン窒化膜とが積層された二層膜が設け
られているので、センシング用のデバイスを形成した第
1の基板の反りを低減することができ、温度特性がより
一層改善され、高精度化を図ることができるという効果
がある。
【0141】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、上記第2の基板は、上記ガラス板との接合面に、接
合に伴う応力を緩和する窪みが形成されているので、セ
ンシング用のデバイスを形成した第1の基板の反りを低
減することができ、温度特性がより一層改善され、高精
度化を図ることができるという効果がある。
【0142】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、上記第1の基板は、裏面側に凹所を設けることによ
り形成されたダイアフラム部およびダイアフラム部の変
形を検出するセンシング部を有し、上記ガラス板は、上
記凹所に連通する圧力導入孔が貫設され、圧力導入孔の
開口周辺に他の部位よりも上記ダイアフラム部側へ突出
したストッパ部を有するので、ダイアフラム部へ過大な
圧力が印加されたときにダイアフラム部の変形量がスト
ッパ部により規制されるから、ダイアフラム部の破損を
防止することができるという効果がある。
【0143】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記第1の基板と上記第2の基板との互いの対向
面に静電容量形成用の電極がそれぞれ形成され、上記第
2の基板は、該第2の基板に形成された上記静電容量形
成用の電極に拡散層配線を介して接続されたパッドを有
するので、上記ガラス板の厚みにより上記両電極間の距
離を設定することができ、高精度な静電容量型の半導体
圧力センサを実現することができるという効果がある。
【0144】請求項11の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記支持用のシリコンウェハには、上記ガラス基
板との接合面側の所定部位に凹所が形成され、上記ガラ
ス基板には、上記凹所に連通する孔が貫設されているの
で、上記デバイスを形成したシリコンウェハと上記ガラ
ス基板と上記支持用のシリコンウェハとを重ね合わせた
際に内部に形成される空間の体積を大きくすることがで
き、陽極接合時に発生する酸素の分圧を低下させること
ができるという効果がある。
【0145】請求項12の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記第1の基板は、裏面側に凹所を設けることに
より形成されたダイアフラム部およびダイアフラム部の
変形を検出するセンシング部を有し、上記第1の基板の
主表面側に一面側が陽極接合され且つガラス基板より分
割されたスペーサ用ガラス板と、スペーサ用ガラス板の
他面側に陽極接合され且つシリコンウェハより分割され
た第3の基板とを備え、上記ガラス板、上記第2の基
板、上記スペーサ用ガラス板、上記第3の基板にはそれ
ぞれ、上記ダイアフラム部に対応する部位に圧力導入孔
が形成されているので、高精度な差圧測定用の半導体圧
力センサを実現することができるという効果がある。
【0146】請求項13の発明は、請求項1の発明にお
いて、上記第1の基板は、裏面側に凹所を設けることに
より形成されたダイアフラム部およびダイアフラム部の
変形を検出するセンシング部を有し、上記第2の基板に
は上記ダイアフラム部に対応する部位に圧力導入孔が形
成され、上記ガラス板は、上記圧力導入孔と上記凹所と
を連通させる孔が形成され、上記第1の基板および上記
第2の基板に比べて外形が小さく上記圧力導入孔の開口
周辺において上記第1の基板および上記第2の基板に接
合されているので、上記第2の基板に伝達される外部応
力が上記第1の基板に与える影響を少なくすることがで
き、高精度化を図ることができるという効果がある。
【0147】請求項14の発明は、請求項1記載の半導
体センサの製造方法であって、上記ガラス基板として上
記各シリコンウェハよりも外形の大きなものを用い、上
記デバイスを形成したシリコンウェハと上記ガラス基板
と上記支持用のシリコンウェハとを重ね合わせて加熱し
て、上記各シリコンウェハと上記ガラス基板との間にそ
れぞれ直流電圧を印加することにより上記各シリコンウ
ェハと上記ガラス基板との陽極接合を同時に行うので、
上記第1の基板および上記第2の基板それぞれと上記ガ
ラス板との接合強度が高く高精度化が可能な半導体セン
サを低コストで生産性良く製造することができるという
効果がある。
【0148】請求項15の発明は、請求項1記載の半導
体センサの製造方法であって、上記ガラス基板と上記第
1の基板の所定部位へ圧力を導入するための圧力導入孔
を形成した支持用のシリコンウェハとを陽極接合した
後、圧力導入孔よりフッ酸水溶液を注入して上記ガラス
基板へ上記圧力導入孔に連通する孔を形成し、その後、
上記デバイスを形成したシリコンウェハと上記ガラス基
板とを陽極接合するので、上記ガラス板の圧力導入孔と
上記第2の基板の圧力導入孔との位置合わせ精度が向上
し、上記第1の基板および上記第2の基板それぞれと上
記ガラス板との接合強度が高く高精度化が可能な半導体
センサを低コストで生産性良く製造することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の製造方法を説明するための主要工
程断面図である。
【図2】同上の他の製造方法を説明するための主要工程
断面図である。
【図3】実施形態2の製造方法を説明するための主要工
程断面図である。
【図4】同上の製造方法を説明するための主要工程断面
図である。
【図5】同上の他の構成例の製造方法を説明するための
主要工程断面図である。
【図6】同上の他の構成例の製造方法を説明するための
主要工程断面図である。
【図7】実施形態3の製造方法を説明するための主要工
程断面図である。
【図8】同上の製造方法を説明するための主要工程断面
図である。
【図9】同上の他の構成例の製造方法を説明するための
主要工程断面図である。
【図10】同上の他の構成例の製造方法を説明するため
の主要工程断面図である。
【図11】実施形態4の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図12】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図13】実施形態5の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図14】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図15】実施形態6の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図16】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図17】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図18】実施形態7の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図19】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図20】実施形態8の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図21】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図22】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図23】実施形態9の製造方法を説明するための主要
工程断面図である。
【図24】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図25】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図26】実施形態10の製造方法を説明するための主
要工程断面図である。
【図27】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図28】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【図29】従来の製造方法の一例を説明するための主要
工程断面図である。
【図30】従来の製造方法の他の一例を説明するための
主要工程断面図である。
【図31】従来の製造方法のさらに他の一例を説明する
ための主要工程断面図である。
【図32】従来の製造方法の別の一例を説明するための
主要工程断面図である。
【図33】従来例を示し、(a)は要部概略平面図、
(b)は断面図である。
【図34】同上の製造方法を説明するための主要工程断
面図である。
【符号の説明】
1 第1の基板 1’ シリコンウェハ 30 ガラス板 30’ ガラス基板 31 析出層 40 第2の基板 40’ シリコンウェハ C センサチップ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月13日(1999.9.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】なお、ガラス基板30’としては、熱膨張
係数がシリコンと略等しいほう珪酸ガラス基板、アルミ
ノ珪酸ガラス基板、結晶性ガラス基板などを用いればよ
いが、マイクロシートなどの薄いガラス基板を用いても
よい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01P 15/125 G01P 15/125 H01L 41/09 H01L 41/08 U (72)発明者 高倉 信之 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 毛野 拓治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB01 BB03 CC02 DD05 DD07 EE14 EE25 FF43 GG01 GG13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センシング用のデバイスを形成したシリ
    コンウェハより分割された第1の基板と、第1の基板の
    裏面側に一面側が陽極接合され且つガラス基板より分割
    されたガラス板と、ガラス板の他面側に陽極接合され且
    つ支持用のシリコンウェハより分割された第2の基板と
    を備えることを特徴とする半導体センサ。
  2. 【請求項2】 上記第2の基板の裏面に、ダイボンディ
    ング用の金属膜が設けられてなることを特徴とする請求
    項1記載の半導体センサ。
  3. 【請求項3】 上記デバイスが圧力センシング用のデバ
    イスであって、上記ガラス基板および上記支持用のシリ
    コンウェハそれぞれには、サンドブラスト法若しくは超
    音波加工法により、上記デバイスを形成したシリコンウ
    ェハの所定部位に対応させる圧力導入孔が形成されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体センサ。
  4. 【請求項4】 上記第1の基板の主表面側に一面側が陽
    極接合され且つガラス基板より分割されたスペーサ用ガ
    ラス板と、スペーサ用ガラス板の他面側に陽極接合され
    且つストッパ用のシリコンウェハより分割されたストッ
    パ部材とを備え、上記第1の基板は、該第1の基板の一
    部よりなる枠状の支持部の内側にビームを介して揺動自
    在に支持された重り部を有し、上記ガラス板およびスペ
    ーサ用ガラス板は、それぞれ支持部の全周にわたって接
    合され、少なくとも重り部およびビームに対向する部位
    に開孔部が形成されてなることを特徴とする請求項1記
    載の半導体センサ。
  5. 【請求項5】 上記第2の基板および上記ストッパ部材
    には、少なくとも重り部に対向する部位に凹所が形成さ
    れてなることを特徴とする請求項4記載の半導体セン
    サ。
  6. 【請求項6】 上記支持用のシリコンウェハの裏面に、
    該シリコンウェハに陽極接合され該シリコンウェハと上
    記ガラス基板との陽極接合に伴う反りを低減する反り調
    整用ガラス基板が設けられてなることを特徴とする請求
    項1記載の半導体センサ。
  7. 【請求項7】 上記支持用のシリコンウェハの裏面に、
    上記陽極接合に伴う反りを低減するシリコン酸化膜若し
    くはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とが積層された二
    層膜が設けられてなることを特徴とする請求項1記載の
    半導体センサ。
  8. 【請求項8】 上記第2の基板は、上記ガラス板との接
    合面に、接合に伴う応力を緩和する窪みが形成されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体センサ。
  9. 【請求項9】 上記第1の基板は、裏面側に凹所を設け
    ることにより形成されたダイアフラム部およびダイアフ
    ラム部の変形を検出するセンシング部を有し、上記ガラ
    ス板は、上記凹所に連通する圧力導入孔が貫設され、圧
    力導入孔の開口周辺に他の部位よりも上記ダイアフラム
    部側へ突出したストッパ部を有することを特徴とする請
    求項1記載の半導体センサ。
  10. 【請求項10】 上記第1の基板と上記第2の基板との
    互いの対向面に静電容量形成用の電極がそれぞれ形成さ
    れ、上記第2の基板は、該第2の基板に形成された上記
    静電容量形成用の電極に拡散層配線を介して接続された
    パッドを有することを特徴とする請求項1記載の半導体
    センサ。
  11. 【請求項11】 上記支持用のシリコンウェハには、上
    記ガラス基板との接合面側の所定部位に凹所が形成さ
    れ、上記ガラス基板には、上記凹所に連通する孔が貫設
    されてなることを特徴とする請求項1記載の半導体セン
    サ。
  12. 【請求項12】 上記第1の基板は、裏面側に凹所を設
    けることにより形成されたダイアフラム部およびダイア
    フラム部の変形を検出するセンシング部を有し、上記第
    1の基板の主表面側に一面側が陽極接合され且つガラス
    基板より分割されたスペーサ用ガラス板と、スペーサ用
    ガラス板の他面側に陽極接合され且つシリコンウェハよ
    り分割された第3の基板とを備え、上記ガラス板、上記
    第2の基板、上記スペーサ用ガラス板、上記第3の基板
    にはそれぞれ、上記ダイアフラム部に対応する部位に圧
    力導入孔が形成されてなることを特徴とする請求項1記
    載の半導体センサ。
  13. 【請求項13】 上記第1の基板は、裏面側に凹所を設
    けることにより形成されたダイアフラム部およびダイア
    フラム部の変形を検出するセンシング部を有し、上記第
    2の基板には上記ダイアフラム部に対応する部位に圧力
    導入孔が形成され、上記ガラス板は、上記圧力導入孔と
    上記凹所とを連通させる孔が形成され、上記第1の基板
    および上記第2の基板に比べて外形が小さく上記圧力導
    入孔の開口周辺において上記第1の基板および上記第2
    の基板に接合されてなることを特徴とする請求項1記載
    の半導体センサ。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の半導体センサの製造方
    法であって、上記ガラス基板として上記各シリコンウェ
    ハよりも外形の大きなものを用い、上記デバイスを形成
    したシリコンウェハと上記ガラス基板と上記支持用のシ
    リコンウェハとを重ね合わせて加熱して、上記各シリコ
    ンウェハと上記ガラス基板との間にそれぞれ直流電圧を
    印加することにより上記各シリコンウェハと上記ガラス
    基板との陽極接合を同時に行うことを特徴とする半導体
    センサの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の半導体センサの製造方
    法であって、上記ガラス基板と上記第1の基板の所定部
    位へ圧力を導入するための圧力導入孔を形成した支持用
    のシリコンウェハとを陽極接合した後、圧力導入孔より
    フッ酸水溶液を注入して上記ガラス基板へ上記圧力導入
    孔に連通する孔を形成し、その後、上記デバイスを形成
    したシリコンウェハと上記ガラス基板とを陽極接合する
    こと特徴とする半導体センサの製造方法。
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KR101740177B1 (ko) 2015-02-09 2017-05-25 아즈빌주식회사 삼층 기판의 접합 방법

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