JP2001153881A - 半導体加速度センサ - Google Patents

半導体加速度センサ

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JP2001153881A
JP2001153881A JP34074799A JP34074799A JP2001153881A JP 2001153881 A JP2001153881 A JP 2001153881A JP 34074799 A JP34074799 A JP 34074799A JP 34074799 A JP34074799 A JP 34074799A JP 2001153881 A JP2001153881 A JP 2001153881A
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wire
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JP34074799A
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Inventor
Hiroshi Saito
宏 齊藤
Sumio Akai
澄夫 赤井
Takuo Ishida
拓郎 石田
Kazushi Kataoka
万士 片岡
Hironori Kami
浩則 上
Takashi Saijo
隆司 西條
Makoto Saito
誠 斉藤
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型で感度がよく、しかも外部接続のためのワ
イヤとワイヤボンディングパッドの接続部の保護が可能
な半導体加速度センサを提供する。 【解決手段】カンチレバー4に形成されたゲージ抵抗6
には、印加された加速度によるマス部5の変位によって
歪み、加速度に比例した電圧が現れる。センサチップ1
の上部には、カンチレバー4がマス部5と支持体16の
一側辺16cを連結する連結方向(A方向)と平行方向
に位置し、支持体16のマス部5を挟んで相対する2辺
に形成されたアルミニウム薄膜を介して、上部ガラスキ
ャップ2が接合される。ワイヤボンディングパッド14
とワイヤ7の接続部は保護樹脂18により保護され、上
部ガラスキャップ2には、ワイヤボンディングパッド1
4とカンチレバー4との間部に向けて垂下する垂下部1
7が設けられており、垂下部17の先端面には凸部24
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体加速度セン
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体加速度センサとして特開平
7−159432号に開示されたものがある。従来の半
導体加速度センサについて説明する。図4は従来の半導
体加速度センサの構造を示す上面図であり、図5はその
側面断面図である。尚、図4は上部のガラスキャップを
取り除いた場合を図示している。
【0003】この半導体加速度センサは、シリコン基板
(半導体基板)を加工して形成されるセンシングエレメ
ントなる半導体加速度センサチップ1(以下、センサチ
ップ1と呼ぶ)とその上下に配置されるキャップとして
の上部ガラスキャップ30と下部ガラスキャップ3とを
備えている。
【0004】センサチップ1は、シリコン基板からなる
枠状の支持体16と、スリット10を介して支持体16
の内側に設けられ、印加された加速度により変位するシ
リコン基板からなるマス部5と、シリコン基板に凹部を
設けて薄膜形状とし支持体16の一側辺16cとマス部
5を連結する撓み部なる一対のカンチレバー4とを有し
ており、マス部5はカンチレバー4を介して支持体16
により移動自在に支持されている。このカンチレバー4
は、弾性のあるビーム構造を有しており、マス部5の変
位により撓む。そして、一対のカンチレバー4には、そ
れぞれに2個のゲージ抵抗6が形成されており、これら
4つのゲージ抵抗6がブリッジ接続されている。ゲージ
抵抗6はピエゾ抵抗効果を持ち、カンチレバー4の撓み
に応じて抵抗値を変化させる。
【0005】加速度αがセンサチップ1の主面と垂直方
向に印加されると、マス部5に力F=mα(mはマス部
5の質量)の力が発生する。この力Fによって、マス部
5が変位してカンチレバー4が撓み、その表面に歪みが
発生してゲージ抵抗6の抵抗値が変化する。ブリッジ接
続されたゲージ抵抗6におけるこの抵抗値の変化を加速
度に比例した電圧信号に変換することで加速度が検出さ
れる。この半導体加速度センサは、一般的にカンチレバ
ー型の加速度センサと呼ばれている。
【0006】また、上記上部ガラスキャップ30、下部
ガラスキャップ3は、センサチップ1を構成するシリコ
ン基板とほぼ等しい熱膨張率を有する耐熱ガラス製のキ
ャップであり、センサチップ1の両面(上下面)のそれ
ぞれに対向して配置され、支持体16の上部と下部にそ
れぞれ陽極接合にて接合されている。この上部ガラスキ
ャップ30と下部ガラスキャップ3におけるセンサチッ
プ1と対向する面には、マス部5の揺動空間を確保する
ための凹部30a、凹部3aがエッチングやサンドブラ
スト加工などにより形成されている。
【0007】このように、上部ガラスキャップ30およ
び下部ガラスキャップ3に凹部30a,3aを形成して
エアギャップを設けることで、センサチップ1の感知部
であるカンチレバー4およびマス部5を密閉状態にし、
エアダンピングを大気圧下で行うようにして、過大な加
速度を受けた場合でも、その狭い空間における感知部の
移動を抑制して、センサチップ1の破壊を防止してい
る。
【0008】ここで、エアダンピング効果を利用してマ
ス部5に減衰特性を持たせて、センサ自体の周波数特性
が最適となるように、上部ガラスキャップ30の凹部3
0a、および下部ガラスキャップ3の凹部3aの深さや
形状を設定している。また、過大加速度が印加されたと
きに、マス部5が一定以上変位してカンチレバー4が破
損しないように規制するストッパ8が、この凹部30
a,3a内に突出形成されている。
【0009】上記センサチップ1の支持体16の上面に
は、各4辺に形成された四角形状のアルミニウム薄膜3
1(厚さ約1〜2μm)が形成されており、そのアルミ
ニウム薄膜31と上部ガラスキャップ30の外周部30
bとが陽極接合により接合されている。
【0010】支持体16上の一側辺16cには、センサ
チップ1と外部とをAuやアルミニウムなどのボンディ
ングワイヤ7(以下、ワイヤ7と呼ぶ)で電気的に接続
するためのワイヤボンディングパッド14が設けられて
いる。このワイヤボンディングパッド14はコンタクト
部22とアルミニウム配線13により接続され、コンタ
クト部22とカンチレバー4に形成されたゲージ抵抗6
とがP+拡散層の配線11で接続されている。
【0011】図6は図4におけるb−b’断面図を示し
ており、アルミニウム薄膜31とその下部にある配線1
1との間には酸化膜29が形成されている。配線11の
上部にある酸化膜29は薄いため、その上部にあるアル
ミニウム薄膜31が窪んで、上部ガラスキャップ30と
アルミニウム薄膜31との間に隙間23が形成され、上
部ガラスキャップ30の凹部30aと下部ガラスキャッ
プ3の凹部3aとで挟まれた空間(キャビティ)がこの
隙間23により通気している。この隙間23の間隔は約
1000Å〜2000Å程度である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このようなエアダンピ
ング効果を利用してマス部5に減衰特性を持たせた従来
の半導体加速度センサでは、上部ガラスキャップ30
と、センサチップ1の支持体16の各4辺に形成された
四角形状のアルミニウム薄膜31とが接合されており、
接合面積が大きくなりセンサ自体の大きさが大きくなっ
てしまうという問題があった。特に、支持体16の一側
辺16aとマス部5を連結するカンチレバー4の連結方
向(A方向)には、その連結方向と直交方向に沿った2
辺31a,31bにアルミニウム薄膜が形成されている
ので、その連結方向へマス部5を大きくすることに制限
を受けてしまう。センサチップ1の感度を向上させるた
めには、特にマス部5の支持方向への長さを長くする必
要があり、そのためにはセンサ自体の大きさが大きくな
ってしまう。
【0013】尚、センサチップ1の感度は次に示すA式
で求められ、マス部5の重さを重くするか、又はマス部
5のカンチレバー4の根本からマス部5の中心までの重
心距離を長くするとセンサチップ1の感度が向上するこ
とが分かる。
【0014】(A式)感度(mV/G)=6×π44×
{(M×L)/(H×T2)}×Eここで、π44は立方結
晶の主軸に対する独立なピエゾ抵抗係数、Mはマス部5
の重さ、Lはカンチレバー4の根本からマス部5の中心
までの重心距離、Hはカンチレバー4の幅、Tはカンチ
レバー4の厚さ、Eは印加電圧を表している。
【0015】また、従来の半導体加速度センサは、セン
サチップ1上に設けられたワイヤボンディングパッド1
4と外部接続するためのワイヤ7の接続部が保護されて
いないため、その接続部に対する振動や衝撃によるスト
レスが緩和できなかった。
【0016】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は小型で感度がよく、しかもセンシング
エレメントに設けられたワイヤボンディングパッドと外
部接続するためのワイヤの接続部の保護が可能な半導体
加速度センサを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、半導体基板からなる枠状の支持
体と、前記支持体の内側に設けられたマス部と、前記支
持体の一側辺とマス部を連結し前記マス部の変位により
撓む撓み部と、前記撓み部に形成され撓み部の撓みによ
り抵抗値が変化するゲージ抵抗とを備えたセンシングエ
レメントを有するとともに、前記センシングエレメント
の両面のそれぞれに対向して前記支持体と接合され、そ
の対向する面に凹部が形成された第1および第2のキャ
ップを有し、第1のキャップは、前記撓み部の連結方向
と平行方向に位置し前記支持体のマス部を挟んで相対す
る2辺に形成された金属薄膜を介して前記センシングエ
レメントに接合され、前記支持体上の前記一側辺には、
ワイヤにより外部接続するためのワイヤボンディングパ
ッドが設けられ、少なくとも前記ワイヤボンディングパ
ッドとワイヤの接続部は保護樹脂により保護されている
ことを特徴とする。
【0018】請求項1の発明によれば、第1のキャップ
は、撓み部の連結方向と平行方向に位置し前記支持体の
マス部を挟んで相対する2辺に形成された金属薄膜を介
してセンシングエレメントに接合されていることによっ
て、支持体における撓み部の連結方向と直交する直交方
向には金属薄膜が設けられていないため、センシングエ
レメントの小型化が図れると共に、センシングエレメン
トを従来より大きくすることなく、金属薄膜が設けられ
ていない撓み部の連結方向へマス部を長くすることが可
能となる。そのため、マス部の重さを重くしたり、撓み
部からマス部の中心までの重心距離を長くしたりするこ
とができ、感度を向上させることができる。また、ワイ
ヤボンディングパッドとワイヤの接続部は保護樹脂によ
り保護されているため、その接続部に対する振動や衝撃
によるストレスを緩和できる。
【0019】また、請求項2に発明は、請求項1記載の
発明において、前記第1のキャップには前記センシング
エレメントにおける前記ワイヤボンディングパッドと撓
み部との間部に向けて垂下する垂下部が設けられ、垂下
部の先端面には凸部が形成されていることを特徴とす
る。
【0020】請求項2の発明によれば、垂下部の先端面
と凸部の先端とに段ができ、凸部の撓み部側に位置する
先端面とセンシングエレメントとの間隔が、凸部とセン
シングエレメントとの間隔よりも大きくなっており、そ
の部位で保護樹脂が表面張力によりフィレット状にな
る。従って、支持体上の撓み部の連結方向には、その連
結方向と直交する方向に沿って形成される金属薄膜が設
けられておらず、センシングエレメントにおける前記連
結方向が第1のキャップとの間の開放された構造であっ
ても、保護樹脂が撓み部まで侵入しない。
【0021】また、請求項3の発明は、請求項1記載の
発明において、前記第1のキャップには前記センシング
エレメントにおける前記ワイヤボンディングパッドと撓
み部との間部に向けて垂下する垂下部が設けられ、垂下
部の先端面には凹部が形成されていることを特徴とす
る。
【0022】請求項3の発明によれば、保護樹脂がワイ
ヤボンディングパッドとワイヤの接続部のある側から、
対向キャップに形成された垂下部とセンシングエレメン
トの間の隙間に流れ込む際に、垂下部の先端面とセンシ
ングエレメントの間の隙間に比べて垂下部に形成された
凹部のところでセンシングエレメントとの隙間が大きく
なっており、その凹部内に溜まった空気により、保護樹
脂が押されてフィレット状になる。従って、支持体上の
撓み部の連結方向には、連結方向と直交する方向に沿っ
て形成される金属薄膜が設けられておらず、センシング
エレメントにおける前記連結方向が第1のキャップとの
間の開放された構造であっても、保護樹脂が撓み部まで
侵入しない。
【0023】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、図面を用い
て本発明の実施形態1を説明する。図2は半導体加速度
センサの構造を示す上面図を示しており、図1は図2の
a−a’で切断した側面断面図である。尚、図2におい
て、上部ガラスキャップの図示を省略している。図1、
図2において、従来例を示す図4、図5と同じものには
同じ符号を付し重複する部分の説明を省略する。
【0024】本実施形態において、従来例と異なる点
は、従来例では、支持体16上(上面)の各4辺に四角
形状にアルミニウム薄膜31が形成されているのに対し
て、本実施形態では、カンチレバー4が支持体16上の
一側辺16cとマス部5を連結する連結方向(A方向)
と平行方向に位置し、支持体16上のマス部5を挟んで
相対する2辺16a,16bにアルミニウム薄膜9a,
9bが形成されている点である。
【0025】そして、この支持体16の上面に形成され
たアルミニウム薄膜9a,9bを介して、その上面に対
向して凹部2aが形成された第1のキャップである上部
ガラスキャップ2の外周部の2辺が、その上面に対向し
てセンサチップ1にブリッジ状に陽極接合され、センサ
チップ1のアルミニウム薄膜9a,9bが設けられてい
ない連結方向(A方向)は、上部ガラスキャップ2との
間が開放された開放部15となっている。
【0026】このように、カンチレバー4の上記連結方
向(A方向)には、連結方向と直交する方向に沿って形
成されるアルミニウム薄膜が設けられていないため、従
来例に比べてアルミニウム薄膜を形成する面積が小さく
なっており、センサチップ1の小型化が図れると共に、
センサチップ1の大きさを従来より大きくすることな
く、そのアルミニウム薄膜9が設けられていない連結方
向(A方向)へマス部5を長くすることが可能となる。
そのため、マス部5の重さを重くすることができ、さら
にカンチレバー4の根本からマス部5の中心までの重心
距離を長くすることができるため、センサチップ1の感
度を向上させることができる。
【0027】センサチップ1の下面に対向する面に凹部
3aが形成された第2のキャップである下部ガラスキャ
ップ3が、センサチップ1の下面に対向して陽極接合さ
れている点と、マス部5の垂直方向の変位を制限するス
トッパ8が、上部ガラスキャップ2の凹部2aにおける
マス部5の上面に相対する位置と、下部ガラスキャップ
3の凹部3aにおけるマス部5の下面に相対する位置と
に配置されている点は従来例と同様である。
【0028】上記上部ガラスキャップ2の凹部2aの深
さは数10μmであり、上記ストッパ8の高さは、凹部
2aの深さより数μm〜10μm弱程度低くした高さで
あり、ストッパ8の平面部の大きさは約数100μmで
ある。これら上部ガラスキャップ2の凹部2aの深さ、
およびストッパ8の高さを適切に調整することにより、
マス部5に加速度が加わり上下に変動するとき、上部ガ
ラスキャップ2とセンサチップ1の接合されていない開
放部15からの空気の流動による影響を無くすことがで
き、充分なエアーダンピング効果を保持することができ
る。尚、上部ガラスキャップ2と下部ガラスキャップ3
に形成されたストッパ8の配置される位置は限定されな
い。
【0029】また、従来例と同様に、支持体16上の一
側辺16cには、ワイヤボンディングパッド14が設け
られている。このワイヤボンディングパッド14には、
センサチップ1と外部接続を行うためのワイヤ7が接続
されており、接続の信頼性を確保するため、その接続部
およびワイヤ7全体を覆うように柔軟な保護樹脂18を
塗布して、その接続部およびワイヤ7に対する振動や衝
撃によるストレスを緩和できるように保護している。
【0030】保護樹脂18としては、JCR(ジャンク
ションコーティングレジン)として一般に知られている
粘性を有したシリコン樹脂など(粘度約100P(10
N・s/m2)〜約600P(60N・s/m2)、硬度
約20〜約30)を用いており、キュア後のコーティン
グ膜がゴム弾性に富んでおり、外力によるストレスを吸
収することによって、センサチップ1の破壊やワイヤ7
の断線を防ぐことができる。
【0031】上述したように、センサチップ1のカンチ
レバー4とワイヤボンディングパッド14の間部は、上
部ガラスキャップ2との間が開放されており、上記保護
樹脂18がカンチレバー4付近へ流れ込まないようにす
る必要がある。
【0032】そこで、本実施形態では、次のような構成
としている。すなわち、上部ガラスキャップ2の一端部
より、センサチップ1上に設けられたカンチレバー4と
ワイヤボンディングパッド14の間部に向けて、垂下す
る垂下部17が設けられており、その垂下部17の先端
面25には凸部24が形成されている。この垂下部17
に形成された凸部24の先端とセンサチップ1表面との
間隔は、約1〜2μmとなっている。この間隔はアルミ
ニウム薄膜9a,9bの厚さとほぼ同一である。
【0033】この凸部24があるために、垂下部17の
先端面25と凸部24の先端とに段ができ、凸部24の
カンチレバー4側に位置する先端面25とセンサチップ
1表面との間隔が、凸部24とセンサチップ1表面との
間隔よりも大きくなっている。そのため、その間隔が大
きくなっている部位26で保護樹脂18がフィレット状
になり、その保護樹脂18の表面張力によりカンチレバ
ー4まで侵入しない。
【0034】尚、この保護樹脂18の粘度と流動性を適
当に選択することにより、浸透圧により上部ガラスキャ
ップ2に形成された垂下部17とセンサチップ1の隙間
の適切な位置まで保護樹脂18を流入させるようにする
ことができ、熱硬化、紫外線硬化などを行い固めること
が可能となる。このとき、垂下部17の奥行き(A方向
と直交方向)の幅の設計も必要であり、例えば100μ
m以上に設定しておけばよい。
【0035】(実施形態2)次に図3を用いて、本発明
の実施形態2について説明する。図3は、実施形態2の
半導体加速度センサの構造を示す側面断面図である。本
実施形態において、実施形態1と異なる点は、実施形態
1では、上部ガラスキャップ2の一端部に設けられた垂
下部17の先端面25に凸部24が形成されているのに
対し、本実施形態では垂下部17の先端面27に凹部2
8が形成されている点である。本実施形態におけるその
他の構成は実施形態1と同様のため、重複する部分の説
明を省略する。
【0036】この垂下部17の先端面27とセンサチッ
プ1表面との間隔は、約1〜2μmとなっており、この
間隔はアルミニウム薄膜9a,9bの厚さとほぼ同一で
ある。また、凹部28の深さは数10μmである。
【0037】実施形態1と同様に、外部接続を行うため
のワイヤ7とワイヤボンディングパッド14の接続部お
よびワイヤ7を保護するために、その接続部やワイヤ7
全体を覆うように保護樹脂18が塗布される。この保護
樹脂18は、実施形態1と同様、粘性があるシリコン樹
脂など(粘度約100P(10N・s/m2)〜約60
0P(60N・s/m2)、硬度約20〜約30)を用
いている。
【0038】この保護樹脂18は、ワイヤボンディング
パッド14とワイヤ7の接続部のある側から、上部ガラ
スキャップ2に形成された垂下部17とセンサチップ1
の間の隙間に流れ込むが、垂下部17の先端面27とセ
ンサチップ1の間の隙間に比べて凹部28のところでセ
ンサチップ1との隙間が大きくなっており、凹部28内
に溜まった空気により、保護樹脂18が押されてその押
された部位21がフィレット状になり、カンチレバー4
まで侵入しない。
【0039】本実施形態においても、ワイヤボンディン
グパッド14とワイヤ7の接続部およびワイヤ7全体を
覆うように保護樹脂18を塗布することで、ワイヤボン
ディングパッド14とワイヤ7の接続部およびワイヤ7
に対する振動や衝撃によるストレスを低減することがで
きるとともに、上部ガラスキャップ2に形成された垂下
部17の先端面27に凹部28を形成する構造とするこ
とで、カンチレバー4付近まで保護樹脂18が流れ込ま
ないようにすることができる。
【0040】
【発明の効果】上述したように請求項1の発明は、半導
体基板からなる枠状の支持体と、前記支持体の内側に設
けられたマス部と、前記支持体の一側辺とマス部を連結
し前記マス部の変位により撓む撓み部と、前記撓み部に
形成され撓み部の撓みにより抵抗値が変化するゲージ抵
抗とを備えたセンシングエレメントを有するとともに、
前記センシングエレメントの両面のそれぞれに対向して
前記支持体と接合され、その対向する面に凹部が形成さ
れた第1および第2のキャップを有し、第1のキャップ
は、前記撓み部の連結方向と平行方向に位置し前記支持
体のマス部を挟んで相対する2辺に形成された金属薄膜
を介して前記センシングエレメントに接合され、前記支
持体上の前記一側辺には、ワイヤにより外部接続するた
めのワイヤボンディングパッドが設けられ、少なくとも
前記ワイヤボンディングパッドとワイヤの接続部は保護
樹脂により保護されており、第1のキャップは、撓み部
の連結方向と平行方向に位置し前記支持体のマス部を挟
んで相対する2辺に形成された金属薄膜を介してセンシ
ングエレメントに接合されていることによって、支持体
における撓み部の連結方向と直交する直交方向には金属
薄膜が設けられていないため、センシングエレメントの
小型化が図れると共に、センシングエレメントを従来よ
り大きくすることなく、金属薄膜が設けられていない撓
み部の連結方向へマス部を長くすることが可能となる。
そのため、マス部の重さを重くしたり、撓み部からマス
部の中心までの重心距離を長くしたりすることができ、
感度を向上させることができる。また、ワイヤボンディ
ングパッドとワイヤの接続部は保護樹脂により保護され
ているため、その接続部に対する振動や衝撃によるスト
レスを緩和できる。
【0041】また、請求項2に発明は、請求項1記載の
発明において、前記第1のキャップには前記センシング
エレメントにおける前記ワイヤボンディングパッドと撓
み部との間部に向けて垂下する垂下部が設けられ、垂下
部の先端面には凸部が形成されているため、垂下部の先
端面と凸部の先端とに段ができ、凸部の撓み部側に位置
する先端面とセンシングエレメントとの間隔が、凸部と
センシングエレメントとの間隔よりも大きくなってお
り、その部位で保護樹脂が表面張力によりフィレット状
になる。従って、支持体上の撓み部の連結方向には、そ
の連結方向と直交する方向に沿って形成される金属薄膜
が設けられておらず、センシングエレメントにおける前
記連結方向が第1のキャップとの間の開放された構造で
あっても、保護樹脂が撓み部まで侵入しない。
【0042】また、請求項3の発明は、請求項1記載の
発明において、前記第1のキャップには前記センシング
エレメントにおける前記ワイヤボンディングパッドと撓
み部との間部に向けて垂下する垂下部が設けられ、垂下
部の先端面には凹部が形成されているため、保護樹脂が
ワイヤボンディングパッドとワイヤの接続部のある側か
ら、対向キャップに形成された垂下部とセンシングエレ
メントの間の隙間に流れ込む際に、垂下部の先端面とセ
ンシングエレメントの間の隙間に比べて垂下部に形成さ
れた凹部のところでセンシングエレメントとの隙間が大
きくなっており、その凹部内に溜まった空気により、保
護樹脂が押されてフィレット状になる。従って、支持体
上の撓み部の連結方向には、連結方向と直交する方向に
沿って形成される金属薄膜が設けられておらず、センシ
ングエレメントにおける前記連結方向が第1のキャップ
との間の開放された構造であっても、保護樹脂が撓み部
まで侵入しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に対応する半導体加速度セ
ンサの構造を示す側面断面図である。
【図2】同上の半導体加速度センサの構造を示す上面図
である。
【図3】本発明の実施形態2に対応する半導体加速度セ
ンサの構造を示す側面断面図である。
【図4】従来の半導体加速度センサの構造を示す上面図
である。
【図5】同上の半導体加速度センサの構造を示す図であ
って、図4におけるb−b’と直交する方向で切断した
側面断面図である。
【図6】同上の半導体加速度センサの構造を示す図であ
って、図4におけるb−b’で切断した側面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 センサチップ 2 上部ガラスキャップ 3 下部ガラスキャップ 4 カンチレバー 5 マス部 6 ゲージ抵抗 7 ワイヤ 14 ワイヤボンディングパッド 15 開放部 16 支持体 16c 一側辺 17 垂下部 18 保護樹脂 24 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 拓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 片岡 万士 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 上 浩則 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 西條 隆司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 斉藤 誠 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4M112 AA02 BA01 CA23 CA34 DA18 EA02 EA13 EA14 FA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板からなる枠状の支持体と、前
    記支持体の内側に設けられたマス部と、前記支持体の一
    側辺とマス部を連結し前記マス部の変位により撓む撓み
    部と、前記撓み部に形成され撓み部の撓みにより抵抗値
    が変化するゲージ抵抗とを備えたセンシングエレメント
    を有するとともに、前記センシングエレメントの両面の
    それぞれに対向して前記支持体と接合され、その対向す
    る面に凹部が形成された第1および第2のキャップを有
    し、第1のキャップは、前記撓み部の連結方向と平行方
    向に位置し前記支持体のマス部を挟んで相対する2辺に
    形成された金属薄膜を介して前記センシングエレメント
    に接合され、前記支持体上の前記一側辺には、ワイヤに
    より外部接続するためのワイヤボンディングパッドが設
    けられ、少なくとも前記ワイヤボンディングパッドとワ
    イヤの接続部は保護樹脂により保護されていることを特
    徴とする半導体加速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記第1のキャップには前記センシング
    エレメントにおける前記ワイヤボンディングパッドと撓
    み部との間部に向けて垂下する垂下部が設けられ、垂下
    部の先端面には凸部が形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の半導体加速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記第1のキャップには前記センシング
    エレメントにおける前記ワイヤボンディングパッドと撓
    み部との間部に向けて垂下する垂下部が設けられ、垂下
    部の先端面には凹部が形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の半導体加速度センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003036035A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Kyocera Corp 表示デバイス装置
US7642611B2 (en) 2004-04-22 2010-01-05 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Sensor device, sensor system and methods for manufacturing them

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