JP2001124797A - 半導体加速度センサ - Google Patents

半導体加速度センサ

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JP2001124797A
JP2001124797A JP30475199A JP30475199A JP2001124797A JP 2001124797 A JP2001124797 A JP 2001124797A JP 30475199 A JP30475199 A JP 30475199A JP 30475199 A JP30475199 A JP 30475199A JP 2001124797 A JP2001124797 A JP 2001124797A
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宏 齊藤
Sumio Akai
澄夫 赤井
Takuo Ishida
拓郎 石田
Kazushi Kataoka
万士 片岡
Hironori Kami
浩則 上
Takashi Saijo
隆司 西條
Makoto Saito
誠 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度の高い半導体加速度センサを提供するこ
と。 【解決手段】 撓み部を複数本の平行な撓み部4で構成
し、その内の2本の各撓み部4には2個のピエゾ抵抗6
を形成し、第1のピエゾ抵抗6を撓み部4の長手方向に
対し略平行かつ撓み部4の長手方向略中心線上に配置
し、第2のピエゾ抵抗6を撓み部4の長手方向に対し略
直交かつ撓み部の長手方向略中心線上に配置するように
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピエゾ抵抗の変化
により加速度を検出する半導体加速度センサに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体加速度センサを図7乃至図10の
従来例にもとづき説明する。図7は半導体加速度センサ
の断面図であり、図8は半導体加速度センサの上面図
で、特に半導体加速度センサの本体部となるチップ部1
の上面構造を示すものである。チップ部1には、重り部
5と撓み部4が形成されている。重り部5は、加速度検
出のための質量体であり、撓み部4により支持されてい
る。ここで、撓み部4とチップ部1の重り部5周辺部
(フレーム)との境界を支持部と称する。これらは、チ
ップ部1下面からアルカリ異方性エッチングにより、撓
み部4の肉薄形状の形成するとともに、重り部5周辺を
貫通させてコの字に近いスリット10を形成することで
形成される。重り部5は異方性エッチングで形成される
ため、その断面形状は台形となる(図中重り部底面19
を破線で示す)。また、撓み部4上にはピエゾ抵抗6が
形成され、従来例では、撓み部4が2本互いに平行に形
成され、各撓み部4には各々2個、合計4個のピエゾ抵
抗6が形成されている。この4個のピエゾ抵抗6の配置
構成を図9に撓み部4を拡大して示し、また、ピエゾ抵
抗6の配線回路を図10に示す。図7における上部ガラ
スストッパ2及び下部ガラスストッパ3は、チップ部1
上面,下面に各々陽極接合により接合され、過大な加速
度が生じたとき、重り部5の変位を制限し撓み部4の破
壊を防止する役目を備えている。
【0003】以上が基本構成であるが、他の構成要素に
ついても製造過程を交えながら簡単に述べる。結晶面
(100)のシリコン単結晶ウェハ(チップ部1)を酸
化して酸化膜を形成した後、後工程で重り部5及び撓み
部4を形成する領域の酸化膜だけを、フォトリソグラフ
ィ技術によりコの字型に近い形状で除去する(酸化膜
8)。次に酸化膜8をエッチングマスクとしてシリコン
ウェハのエッチングを行う。エッチングの深さは、一般
に6μmから30μm程度である。再度酸化を行い、後
工程で形成されるアルミニウム配線13とピエゾ抵抗6
との接続を行うためのP+(ボロン)拡散層配線11を
形成する。続いて、イオン注入によりピエゾ抵抗6を撓
み部4にブリッジ回路を形成するように組み合わせて形
成する。そして、ピエゾ抵抗6に接続されたP+拡散層
配線11とアルミニウム配線13とをコンタクト部12
で接続する。アルミニウム配線13をワイヤボンディン
グ用のパッド14に接続し、さらにこのパッド14と電
源供給用及び電気信号出力用の外部端子とをワイヤ15
でボンディング接続する。次にアルミニウム配線13の
保護膜として、窒化膜9でパッシベーション(半導体表
面の電気的特性の安定化,外部雰囲気の影響からの保
護)する。続いて、上部ガラスストッパー2とチップ1
とを接合するアルミ薄膜7を形成し、この保護膜として
窒化膜(図示せず)をパッシベーションする。そしてチ
ップ1下面からアルカリ異方性エッチングにより撓み部
4を薄くするとともに、重り部5周辺部を貫通させ、コ
の字型に近い形状のスリット10を形成する。次にアル
ミニウム配線13、パッド14、アルミ薄膜7上の窒化
膜(図示せず)を除去する。こうしてできた重り部5と
撓み部4の上下に上部ガラスストッパー2、下部ガラス
ストッパー3を陽極接合してエアーダンピング構造を形
成して、過度の加速度が加わることによる撓み部4の破
壊(折れ)を防止する。上部ガラスストッパー2、下部
ガラスストッパー3の凹部には、その凹部の深さより小
さい高さの突起20を形成し、重り部5の振れ幅を制御
して半導体加速度センサの周波数特性を制御する。以上
半導体加速度センサの各構成要素について説明した。
【0004】次に加速度検出の動作について説明する。
加速度αがチップ部1の垂直方向に加わると重り部5に
力F=mα(m:質量)が発生し、重り部5が変位す
る。この力Fにより撓み部4が撓んで表面に歪みが発生
し、この歪みによりピエゾ抵抗6の抵抗値が変化する。
ピエゾ抵抗6は、第1の撓み部4にR1とR4、第2の
撓み部にR2とR3として設けられるとともに、図10
に示すようなブリッジ回路を構成するように配線されて
いる。ここで、端子p1と端子p4には定電圧電源が接
続され、ピエゾ抵抗6(R1からR4)の抵抗値変化が
端子p2と端子p3間の電圧変化として出力される。こ
のように加速度αは、ピエゾ抵抗6の抵抗値変化として
検出され、電圧変化による電気信号として出力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体加速度センサの
感度は下式で与えられる。下式より半導体加速度センサ
の感度を向上させるさせるためには、重り部5を重くす
る、撓み部4の厚さを薄くする、撓み部4の幅を狭くす
るなどが考えられる。
【0006】
【数1】
【0007】しかしながら、重り部5を重くすること
は、重り部5を大きくすることにつながり、これはチッ
プ部1を大きくすることになり小型化に不適である。ま
た、撓み部4の薄くすることについては、厚みをおよそ
10μm以下にまですると、振動や衝撃により製造工程
中に折れ易く収率が悪くなるという問題があった。さら
に、撓み部4の幅を狭くすることについては、ピエゾ抵
抗6の大きさ(長さ,幅)を小さくし、幅を狭くするこ
とが考えられるが、感度を低下させることなくピエゾ抵
抗6を小型形成することには限界がある。
【0008】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、感度の高い半導体加速度
センサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、加速時に変位する重り部
と、該重り部に連結された撓み部と、該撓み部を支持す
る支持部と、該撓み部に前記重り部の変位により前記撓
み部に生じる歪みを検出するピエゾ抵抗を有して、該ピ
エゾ抵抗の抵抗変化をもとに加速度を検知する半導体加
速度センサにおいて、前記撓み部を複数本の平行な撓み
部で構成し、その内の2本の各撓み部には2個のピエゾ
抵抗を形成し、第1のピエゾ抵抗を撓み部の長手方向に
対し略平行かつ撓み部の長手方向略中心線上に配置し、
第2のピエゾ抵抗を撓み部の長手方向に対し略直交かつ
撓み部の長手方向略中心線上に配置するようにしたこと
を特徴とするものである。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の半
導体加速度センサにおいて、前記第2のピエゾ抵抗を撓
み部の支持部側もしくは重り部側のいずれかの端部の内
側近傍に配置するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の半
導体加速度センサにおいて、前記2本の撓み部におい
て、第1の撓み部の第2のピエゾ抵抗を支持部側に配置
し、第2の撓み部の第2のピエゾ抵抗を重り部側に配置
するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1記載の半
導体加速度センサにおいて、第1のピエゾ抵抗と第2の
ピエゾ抵抗とを互いに絶縁した状態で、重ねて配置する
ようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
半導体加速度センサについて図1乃至図6及び図11に
もとづき説明する。
【0014】図1は本発明の第1の実施の形態の半導体
加速度センサを示す上面図で、特に半導体加速度センサ
の本体部となるチップ部1の上面構造を示すものであ
る。基本構成は従来の実施例と同様で、チップ部1に
は、重り部5と撓み部4が形成されている。重り部5
は、加速度検出のための質量体であり、撓み部4により
支持されている。また、撓み部4上にはピエゾ抵抗6が
形成され、撓み部4が2本互いに平行に形成され、各撓
み部4には各々2個、合計4個のピエゾ抵抗6が形成さ
れている。ピエゾ抵抗6は、第1の撓み部4にR1とR
4、第2の撓み部にR2とR3として設けられるととも
に、図10に示すようなブリッジ回路を構成するように
配線されている。
【0015】また、加速度検出の動作についても基本は
従来例と同様である。加速度αがチップ部1の垂直方向
に加わると重り部5に力F=mα(m:質量)が発生
し、重り部5が変位する。この力Fにより撓み部4が撓
み、表面に歪みが発生し、この歪みによりピエゾ抵抗6
の抵抗値が変化し、この抵抗値変化が図10のブリッジ
回路の端子p2,端子p3間の電圧変化として出力され
る。このように加速度αは、ピエゾ抵抗6の抵抗値変化
として検出され、電圧変化による電気信号として出力さ
れる。
【0016】ここで、図11に解析結果にもとづく撓み
部4に加わる応力の集中の特性概略図を示す。撓み部4
の両端部の内側近傍に応力が集中していることがわか
る。すなわちピエゾ抵抗6をこの部位に配置すれば、撓
み部4の撓みをより大きな抵抗値変化として検出するこ
とができる。
【0017】ここで第1の撓み部4において、第1のピ
エゾ抵抗6(R4)を撓み部4の長手方向に対し略平行
かつ撓み部4の長手方向略中心線上に配置し、第2のピ
エゾ抵抗(R1)を撓み部4の長手方向に対し略直交か
つ撓み部4の長手方向略中心線上かつ、撓み部4の支持
部側の端部の内側近傍に配置するようにする。同様に第
2の撓み部4において、第1のピエゾ抵抗6(R3)を
撓み部4の長手方向に対し略平行かつ撓み部4の長手方
向略中心線上に配置し、第2のピエゾ抵抗(R2)を撓
み部4の長手方向に対し略直交かつ撓み部4の長手方向
略中心線上かつ、撓み部4の支持部側の端部の内側近傍
に配置するようにする。
【0018】このように配置することで、重り部5が上
方に変位した場合、ピエゾ抵抗6(R1)とピエゾ抵抗
6(R2)には強い圧縮応力(ピエゾ抵抗6の線を横か
ら圧縮する応力)が働き、反対に重り部5が下方に変位
した場合、ピエゾ抵抗6(R1)とピエゾ抵抗6(R
2)には強い引張り応力(ピエゾ抵抗6の線を横から引
張る応力)が働く。このように加速度を高い感度で検知
することができる。さらに、各撓み部4において、第1
のピエゾ抵抗6(R4,R3)と第2のピエゾ抵抗6
(R1,R2)とが、撓み部4の長手方向略中心線上に
配置されるため、ピエゾ抵抗6の配置に必要な幅が減少
する。よって、撓み部4の幅を狭くすることができ、前
記の感度の式より感度を向上させることができる。
【0019】このように、ピエゾ抵抗6を配置すること
により、先ず、撓み部4の応力集中箇所で重り部5の変
位を検知するので、高い感度で加速度を検知することが
できるという効果を奏するとともに、ピエゾ抵抗6の配
置に必要な幅が減少して撓み部4の幅を狭くすることが
できるので、さらに高い感度で加速度検知ができるとい
う効果を奏する。
【0020】図2は本発明の第2の実施の形態の半導体
加速度センサを示す上面図で、特に半導体加速度センサ
の本体部となるチップ部1の上面構造を示すものであ
る。基本構成及び加速度検出動作は第1の実施の形態と
同様であるが、ここで各撓み部4において、第2のピエ
ゾ抵抗(R1,R2)を撓み部4の重り部5側の端部の
内側近傍に配置するようにしたものである。図11に示
したように撓み部4の応力集中が重り部5側の内側近傍
にもあることから、第1の実施の形態と同様の効果を奏
することができる。また、撓み部4の幅を狭くしより高
い感度で加速度検知ができる効果も同様である。
【0021】図3は本発明の第3の実施の形態の半導体
加速度センサを示す上面図で、特に半導体加速度センサ
の本体部となるチップ部1の上面構造を示すものであ
る。基本構成及び加速度検出動作は第1及び第2の実施
の形態と同様であるが、ここで、第1の撓み部4におい
て、第2のピエゾ抵抗(R1)を撓み部4の支持部側の
端部の内側近傍に配置し、第2の撓み部4において、第
2のピエゾ抵抗(R2)を撓み部4の重り部5側の端部
の内側近傍に配置するようにしたものである。すなわち
第2のピエゾ抵抗6が、第1の撓み部4では支持部側、
第2の撓み部4では重り部5側に互いに反対の側に配置
した構成である。図11に示したように撓み部4の応力
集中が支持部側及び重り部5側の内側近傍にもあること
から、第1の実施の形態と同様の効果を奏することがで
きる。また、撓み部4の幅を狭くしより高い感度で加速
度検知ができる効果も同様である。
【0022】さらに本実施の形態の特有の動作について
説明する。例えば、図3において、第2の撓み部4(R
2,R3を有する)が第1の撓み部4(R1,R4を有
する)に比べて大きく上方に変位した場合、すなわち捩
れが発生した場合、圧縮応力はピエゾ抵抗6(R2)に
大きく作用することになり、ピエゾ抵抗6(R2)とピ
エゾ抵抗6(R1)の抵抗値に差が生じる。この抵抗値
の差により撓み部4の捩れを検出することができる。
尚、ピエゾ抵抗6(R1)を重り部5側に、ピエゾ抵抗
6(R2)を支持部側に入れ替えても同様の作用とな
る。このように第2のピエゾ抵抗6を、第1の撓み部4
では支持部側、第2の撓み部4では重り部5側に互いに
反対の側に配置するようにしたので、撓み部4の捩れを
検出することができるという効果を奏する。
【0023】図4は本発明の第4の実施の形態の半導体
加速度センサを示す上面図で、特に半導体加速度センサ
の本体部となるチップ部1の上面構造を示すものであ
る。基本構成及び加速度検出動作は第1及び第2の実施
の形態と同様である。
【0024】ここで第1の撓み部4において、第1のピ
エゾ抵抗6(R4)を撓み部4の長手方向に対し略平行
かつ撓み部4の長手方向略中心線上に配置し、第2のピ
エゾ抵抗(R1)を撓み部4の長手方向に対し略直交か
つ撓み部4の長手方向略中心線上かつ、第1のピエゾ抵
抗6(R4)と重ねて(交差させて)配置する。第1の
ピエゾ抵抗6(R4)と第2のピエゾ抵抗(R1)は互
いに絶縁された状態にある。同様に第2の撓み部4にお
いて、第1のピエゾ抵抗6(R3)を撓み部4の長手方
向に対し略平行かつ撓み部4の長手方向略中心線上に配
置し、第2のピエゾ抵抗(R2)を撓み部4の長手方向
に対し略直交かつ撓み部4の長手方向略中心線上かつ、
第1ピエゾ抵抗6(R3)と重ねて(交差させて)配置
する。第1のピエゾ抵抗6(R3)と第2のピエゾ抵抗
(R2)は互いに絶縁された状態にある。
【0025】第1のピエゾ抵抗6と第2のピエゾ抵抗6
の交差部の構成の一例を図5に示す。ここでは、第1の
撓み部4において説明するが、第2の撓み部4について
も同様である。ここでは、第2のピエゾ抵抗6(R1)
のほぼ中央を分断し、この分断した部分に第1のピエゾ
抵抗6(R4)を配置する。分断された第2のピエゾ抵
抗6(R1)は、アルミスパッタリング(アルミブリッ
ジ21)により接続する。尚、アルミスパッタリングを
行う前に、交差部(第1のピエゾ抵抗6)の上部を酸化
膜等の絶縁層で覆う必要がある。このように配置するこ
とによりピエゾ抵抗6の配置に必要な幅を減少させるこ
とができる。また、図11の撓み部4の応力集中特性を
見ると、撓み部4中央部の応力は両端に比べ小さいが、
比較的広範囲に安定していることがわかる。よってピエ
ゾ抵抗6の形成位置のばらつきによる検知感度の変動が
抑えられ、安定した応力検知を行うことができる。
【0026】また、図示はしないが、第1のピエゾ抵抗
が形成されたチップ(シリコンウェハ)の上に酸化膜を
CVD等で積層し、この上にポリシリコン層を積層し、
このポリシリコン層に第2のピエゾ抵抗を形成するよう
な2層構造でもよい。
【0027】このように、ピエゾ抵抗6の配置に必要な
幅が減少して撓み部4の幅を狭くすることができるの
で、高い感度で加速度検知ができるという効果を奏す
る。また、第1のピエゾ抵抗6(R1,R2)が撓み部
4の中央部に配置できるので、ピエゾ抵抗6の形成位置
のばらつきの影響を受け難く、安定した応力検知を行う
ことができるという効果を奏する。
【0028】図6は本発明の第5の実施の形態の半導体
加速度センサを示す上面図で、特に半導体加速度センサ
の本体部となるチップ部1の上面構造を示すものであ
る。基本構成及び加速度検出動作は第1の実施の形態と
同様であるが、ここでは撓み部4が3本であり、両側の
2本の撓み部4に第1の実施の形態と同様ピエゾ抵抗6
(R1,R2,R3,R4)を配置し、中央の撓み部4
にはピエゾ抵抗6は配置しない構成である。加速度検出
動作は、両側の2本の撓み部4及びピエゾ抵抗6で行わ
れ、その動作及び効果は第1の実施の形態と同様であ
る。中央の撓み部4’は、撓み部の折れ防止のための補
強の役割を果たす。本実施の形態では、第1の実施の形
態のピエゾ抵抗6の配置を用いているが、第2乃至第4
の実施の形態のピエゾ抵抗6の配置でもよい。
【0029】このように本発明は2本に限らず3本以上
の複数本の撓み部を有する半導体加速度センサにも適用
してもよい。なお、ピエゾ抵抗6を配置する撓み部4
は、複数本の内特に限定するものではないが、両側の2
本であることが望ましい。
【0030】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1記載の発
明によれば、加速時に変位する重り部と、該重り部に連
結された撓み部と、該撓み部を支持する支持部と、該撓
み部に前記重り部の変位により前記撓み部に生じる歪み
を検出するピエゾ抵抗を有して、該ピエゾ抵抗の抵抗変
化をもとに加速度を検知する半導体加速度センサにおい
て、前記撓み部を複数本の平行な撓み部で構成し、その
内の2本の各撓み部には2個のピエゾ抵抗を形成し、第
1のピエゾ抵抗を撓み部の長手方向に対し略平行かつ撓
み部の長手方向略中心線上に配置し、第2のピエゾ抵抗
を撓み部の長手方向に対し略直交かつ撓み部の長手方向
略中心線上に配置するようにしたので、撓み部4の幅を
狭くし、高い感度の半導体加速度センサが提供できた。
【0031】請求項2記載の発明においては、前記第2
のピエゾ抵抗を撓み部の支持部側もしくは重り部側のい
ずれかの端部の内側近傍に配置するようにしたので、撓
み部の応力の高い部位で加速度を検知し、さらに感度を
向上させることができるという効果を奏する。
【0032】請求項3記載の発明においては、第1の撓
み部の第2のピエゾ抵抗を支持部側に配置し、第2の撓
み部の第2のピエゾ抵抗を重り部側に配置するようにし
たので、撓み部の捩れを検出することができるという効
果を奏する。
【0033】請求項4記載の発明においては、第1のピ
エゾ抵抗と第2のピエゾ抵抗とを互いに絶縁した状態
で、重ねて配置するようにしたので、ピエゾ抵抗の形成
位置のばらつきの影響を受け難く、安定した応力検知を
行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の半導体加速度セン
サを示す上面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の半導体加速度セン
サを示す上面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の半導体加速度セン
サを示す上面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の半導体加速度セン
サを示す上面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の半導体加速度セン
サにおける撓み部のピエゾ抵抗構成を示す図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態の半導体加速度セン
サを示す上面図である。
【図7】従来の半導体加速度センサの断面図である。
【図8】従来の半導体加速度センサの上面図である。
【図9】従来の半導体加速度センサのピエゾ抵抗の配置
構成図である。
【図10】半導体加速度センサのピエゾ抵抗の配線図で
ある。
【図11】半導体加速度センサの撓み部の応力集中特性
の概略図である。
【符号の説明】
1 半導体加速度センサ(チップ部) 4 撓み部 5 重り部 6 ピエゾ抵抗 R1 ピエゾ抵抗 R2 ピエゾ抵抗 R3 ピエゾ抵抗 R4 ピエゾ抵抗
フロントページの続き (72)発明者 石田 拓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 片岡 万士 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 上 浩則 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 西條 隆司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 斉藤 誠 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4M112 AA02 BA01 CA24 CA26 CA29 EA02 EA03 EA04 EA06 FA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速時に変位する重り部と、該重り部に
    連結された撓み部と、該撓み部を支持する支持部と、該
    撓み部に前記重り部の変位により前記撓み部に生じる歪
    みを検出するピエゾ抵抗を有して、該ピエゾ抵抗の抵抗
    変化をもとに加速度を検知する半導体加速度センサにお
    いて、前記撓み部を複数本の平行な撓み部で構成し、そ
    の内の2本の各撓み部には2個のピエゾ抵抗を形成し、
    第1のピエゾ抵抗を撓み部の長手方向に対し略平行かつ
    撓み部の長手方向略中心線上に配置し、第2のピエゾ抵
    抗を撓み部の長手方向に対し略直交かつ撓み部の長手方
    向略中心線上に配置するようにしたことを特徴とする半
    導体加速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記第2のピエゾ抵抗を撓み部の支持部
    側もしくは重り部側のいずれかの端部の内側近傍に配置
    するようにしたことを特徴とする請求項1記載の半導体
    加速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記2本の撓み部において、第1の撓み
    部の第2のピエゾ抵抗を支持部側に配置し、第2の撓み
    部の第2のピエゾ抵抗を重り部側に配置するようにした
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体加速度センサ。
  4. 【請求項4】 第1のピエゾ抵抗と第2のピエゾ抵抗と
    を互いに絶縁した状態で、重ねて配置するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体加速度センサ。
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