JPH11334581A - 台車装置 - Google Patents

台車装置

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Publication number
JPH11334581A
JPH11334581A JP14284598A JP14284598A JPH11334581A JP H11334581 A JPH11334581 A JP H11334581A JP 14284598 A JP14284598 A JP 14284598A JP 14284598 A JP14284598 A JP 14284598A JP H11334581 A JPH11334581 A JP H11334581A
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JP
Japan
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rail
bogie
vehicle
wheels
traverse
Prior art date
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Pending
Application number
JP14284598A
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English (en)
Inventor
Toshio Nakagawa
敏夫 中川
Shunji Yamagishi
俊二 山岸
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Kawatetsu Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kawatetsu Machinery Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kawatetsu Machinery Co Ltd filed Critical Kawatetsu Machinery Co Ltd
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Publication of JPH11334581A publication Critical patent/JPH11334581A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切欠部が存在する台車レール上においても、
台車の傾き、がたつき及び脱輪を全く生じさせることな
く、台車を安定して走行させることができ、車両の路線
変更等の台車作業を安全且つ効率よく行なうことができ
る。 【解決手段】 台車3は、他のレール8との交差個所に
おいて切欠部2bを有する台車レール2上を、フランジ
を有しない複数の走行輪41,42により走行する。台
車3には、複数のイコライザフレーム51の中央部が上
下揺動自在に支持55されている。各イコライザフレー
ム51の両端部には、フランジ52a,53a付きの第
1及び第2ガイド輪52,53が回転自在に支持されて
いる。台車3とイコライザフレーム51との間には、第
1ガイド輪52を下方へと附勢するスプリング54が介
挿されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切欠部を有するト
ラバースレール等の台車レール上を脱輪させることなく
円滑に走行させることができる台車装置であって、フラ
ンジ付きの車輪により本線レール上を走行する車両を当
該本線レールと異なる本線レール上へと移送させるため
の路線変更装置等として好適に使用することができる台
車装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、客車等の車両については、これ
が走行しうる複数の本線レールを集合させた操車場等の
路線変更場所において、車両の運行状況に応じて路線を
変更する場合があるが、このような車両の路線変更を行
なう路線変更装置としては、複数の本線レールに上面高
さを一致させた状態で交差する台車レールたるトラバー
スレールを敷設すると共に、車両を載置しうる台車を、
その4隅に設けた4個のフランジ付き走行輪により、ト
ラバースレール上を走行させるように構成した台車装置
(以下「従来装置」という)が公知であり、かかる従来
装置によれば、路線変更を次のようにして行なうことが
できる。
【0003】すなわち、台車を、トラバースレール上を
走行させて、トラバースレールと車両が存在する本線レ
ール(以下「路線変更元レール」という)との交差場所
にもたらす。そして、当該車両を路線変更元レール上か
ら台車上へと導いて、台車上に載置させる。次に、車両
を載置した台車を、トラバースレール上を走行させて、
トラバースレールと選択された他の本線レール(以下
「路線変更先レール」という)との交差場所にもたら
す。しかる後、車両を台車上から路線変更先レール上へ
と導いて、車両の走行路線を路線変更元レールから路線
変更先レールへと変更する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来装置にあっては、台車に設けられた走行輪がフランジ
付きのものであることから、台車がトラバースレールと
本線レールとの交差場所を通過する際、走行輪フランジ
が本線レール上に乗り上げて、台車が傾いたり、がたつ
くことになる。したがって、台車を安定して走行させ得
ず、極端な場合、載置した車両が脱落する危険がある。
【0005】ところで、台車に設けられる走行輪をすべ
てフランジ無しのものとしておくことにより、かかる問
題を解決することができるが、フランジを有しない走行
輪によりトラバースレール上を走行させるようにした場
合、レール幅方向の走行輪変位を阻止する術がなく、走
行輪が脱輪する虞れがある。
【0006】また、車両はフランジ付き車輪によって走
行するものであるため、トラバースレールにおける各本
線レールとの交差部は、これを車両の車輪フランジが通
過すべく切欠されていて、当該本線レール上を走行する
車両がトラバースレールとの交差場所を円滑に通過でき
るように工夫されている。すなわち、トラバースレール
は一連に連続するものではなく、部分的に切欠された断
続的なものである。したがって、台車がトラバースレー
ルと本線レールとの交差場所を通過する際、走行輪がト
ラバースレールの切欠部に落ち込んで、走行輪フランジ
が本線レール上に乗り上げる場合と同様に、台車が傾い
たり、がたついたりする。このような問題は、走行輪を
フランジ無しのものとしても、解決することはできな
い。
【0007】このように、従来装置では、台車がトラバ
ースレールと本線レールとの交差部分を通過する際に、
走行輪フランジの本線レール上への乗り上げや走行輪の
トラバースレール切欠部への落ち込みによって、台車が
傾いたりがたついて、これに載置された車両が脱落する
危険がある。また、かかる乗り上げや落ち込み時の衝撃
によって、走行輪やレールが破損する虞れもある。
【0008】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、台車レールがトラバースレール等の切欠部を有
するものである場合にも、当該台車レール上における台
車の安定した走行を確保することができ、車両の路線変
更等の台車作業を安全且つ効率よく行なうことができる
台車装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明の台車装置は、切欠部を有する台車レール上をフラン
ジを有しない複数の走行輪により走行する台車と、台車
に上下動自在に設けられており且つ当該レールに転接す
べく下方へと附勢された複数のフランジ付きガイド輪と
を具備するものである。
【0010】かかる台車装置にあっては、台車に複数の
イコライザフレームの中央部を上下揺動自在に支持し、
各イコライザフレームの両端部に一対のフランジ付きガ
イド輪を回転自在に支持すると共に、一方のフランジ付
きガイド輪を下方へと附勢する附勢手段を設けておくこ
とが好ましい。
【0011】このような台車装置は、冒頭で述べた如き
車両の路線変更装置として好適に使用することができ
る。すなわち、台車レールが、車両がフランジ付き車輪
により走行する複数の本線レールに上面高さを一致させ
た状態で連結されると共に各本線レールとの連結部がこ
れを車両の車輪フランジが通過すべく切欠されているト
ラバースレールである場合に、好適に使用することがで
きる。この場合、台車がトラバースレール上を走行して
本線レール上に位置されたときにおいて、車両を台車上
と当該本線レール上との間に亘って誘導させる車両誘導
機構を具備することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図20に基づいて具体的に説明する。なお、以下の説
明においては、便宜上、前後とは図1における上下を、
また左右とは同図における左右を意味するものとする。
【0013】この実施の形態は、本発明に係る台車装置
を車両の路線変更装置1として使用した例に関するもの
であり、この路線変更装置1は、図1〜図6に示す如
く、操車場等の路線変更場所に敷設された台車レールた
るトラバースレール2と、トラバースレール2上を走行
する台車3と、台車3に設けられた走行機構4、脱輪防
止機構5及び車両誘導機構6とを具備する。
【0014】トラバースレール2は、図8に示す如く、
客車等の車両7がフランジ付き車輪71…により走行す
る複数の本線レール8…に交差させた平行レールであ
る。この例では、左右方向に延びる複数の本線レール8
…が前後方向に平行して配置されている路線変更場所に
おいて、トラバースレール2がこれらの本線レール8…
に直交して前後方向に延びている。トラバースレール2
と各本線レール8との交差場所においては、図3〜図6
に示す如く、トラバースレール2を構成する左右一対の
レール部材2a,2aと各本線レール8を構成する前後
一対のレール部材8a,8aとの上面高さが一致するよ
うに工夫されている。また、トラバースレール2におけ
る各本線レール8との交差部は、これを車両7の車輪フ
ランジ72が通過すべく切欠されている。すなわち、図
5〜図11に示す如く、トラバースレール2の各レール
部材2aには、本線レール8の各レール部材8aとの交
差部において当該レール部材8a上を転動する車輪71
のフランジ72が通過する切欠部2bが形成されてい
る。なお、この例では、図7に示す如く、車両7の各車
輪71が片フランジ形式のものであり、フランジ72が
各レール部材8aの内側に係合しつつ切欠部2bを通過
するようになっている。
【0015】台車3は、図1〜図6に示す如く、形鋼部
材及び鋼板部材で構成される矩形状の溶接構造物であ
り、車両7を載置しうるに充分な強度と大きさを有する
ものである。
【0016】各々、トラバースレール2の各レール部材
2a上を転動すべく回転自在に支持された前後一対の第
1及び第2走行輪41,42と、前位の各第1及び第2
走行輪41,42を正逆転駆動する左右一対の駆動手段
43,43とを具備する。各走行輪41,42は、フラ
ンジを有しないものである。第1走行輪41と第2走行
輪42との車軸間隔は、トラバースレール2に形成され
た切欠部2bの前後長さより所定量大きく設定されてい
て、第1及び第2走行輪41,42の一方が切欠部2b
に位置したときには他方がトラバースレール2のレール
部材2a上に位置するように、つまり走行輪41,42
が切欠部2bを通過する際にも当該切欠部2bに落ち込
まないように工夫されている。両駆動手段43,43
は、図1に示す如く、前位左側の走行輪41,42と前
位右側の走行輪41,42とを同期して正逆転駆動させ
るものであり、必要に応じて(例えば、後述の車両受渡
位置への位置決め時)、前位左側の走行輪41,42と
前位右側の走行輪41,42とを各別に正逆転駆動させ
ることができるように構成されている。特に、この例で
は、インバータ制御により、各走行輪41,42の走行
速度を高低2速(例えば、高速30m/min,低速3
m/min)に切り換えることができるようにして、路
線変更の作業性向上を図っている。すなわち、台車3の
本線レール交差場所への進入速度を低速とすることによ
って、後述する車両受渡位置への位置決めを容易に行な
うことができ、これ以外の通常走行時には高速とするこ
とによって、作業効率の向上を図ることができる。
【0017】脱輪防止機構5は、図1、図3、図5及び
図6に示す如く、台車3の4隅に上下揺動自在に支持さ
れた4個のイコライザフレーム51と、各イコライザフ
レーム51に回転自在に支持された前後一対の第1及び
第2ガイド輪52,53と、台車3と各イコライザフレ
ーム51との間に介装された附勢手段たるスプリング5
4とを具備する。
【0018】前位の各イコライザフレーム51は、前位
の走行輪41,42の前方近傍位に配して、前後方向中
間部を台車3に設けた支点軸55により上下揺動自在に
支持されている。また、後位の各イコライザフレーム5
1は、後位の走行輪41,42の後方近傍位に配して、
前後方向中間部を台車3に設けた支点軸55により上下
揺動自在に支持されている。
【0019】各第1及び第2ガイド輪52,53は、各
走行輪41,42と共にトラバースレール2のレール部
材2a上を転動しうる位置に配して、イコライザフレー
ム51の前後端部に回転自在に軸支されており、台車3
に支点軸55を中心としてシーソ状に上下揺動自在に支
持されている。前位の各イコライザフレーム51におい
ては、その後端部に第1ガイド輪52が軸支されており
(図5参照)、後位の各イコライザフレーム51におい
ては、その前端部に第1ガイド輪52が軸支されている
(図6参照)。各ガイド輪52,53は、トラバースレ
ール2のレール部材2aに転接した場合に、当該レール
部材2aの内側に係合しうるフランジ52a,53aを
有する片フランジ形式のものであり、その係合作用によ
り走行輪41,42のトラバースレール幅方向への脱輪
を防止するものである。両ガイド輪52,53の軸支点
(回転中心)と揺動支点55との位置関係は、第1ガイ
ド輪52が、そのフランジ52aがトラバースレール2
に係合する下降位置(具体的には、第1ガイド輪52が
トラバースレール2のレール部材2aに転接し且つフラ
ンジ52aが当該レール部材2aの内側に係合する中間
下降位置(図5,図6位置)又は第1ガイド輪52がレ
ール部材2aの切欠部2bに落ち込んでフランジ52a
が当該レール部材2aの切欠端部に係合する最下降位置
(図15,図20位置)に位置するときにおいては第2
ガイド輪53がフランジ53aを含めてトラバースレー
ル2のレール部材2aから上方に離れた非作用位置(図
5,図6,図15,図20位置)に位置されるように、
且つ第1ガイド輪52が本線レール8のレール部材8a
上にフランジ2aが完全に乗り上げた上昇位置(図1
4,図19位置)に位置するときにおいては第2ガイド
輪53がトラバースレール2のレール部材2aの内側に
フランジ53aが係合する係合作用位置(図14,図1
9位置)に位置するように、設定されている。
【0020】各スプリング54は、図5及び図6に示す
如く、台車3に設けたスプリング支持部3aとイコライ
ザフレーム51との間に介挿されていて、第1ガイド輪
52を下方へと附勢するものである。
【0021】車両誘導機構6は、図1〜図11に示す如
く、台車3に載置レール61及び左右一対の誘導レール
62,62と車両引込み手段及び車両押出手段とを設け
てなる。
【0022】載置レール61は、台車3の上面に配置さ
れた平行レールであって、本線レール8と同一のレール
幅を有して左右方向に水平に延びており、台車3をトラ
バースレール2と本線レール8との交差場所にもたらし
たときにおいて、本線レール8上に重なる(前後方向位
置が一致する)ようになっている。なお、以下において
は、このように載置レール61が本線レール8上に重な
るような台車3の位置を「車両受渡位置」という。
【0023】各誘導レール62は、載置レール61と同
一レール幅を有する平行レールであって、基端部を台車
3の左右端部に上下回動自在に支持62aされており、
図示しない操作手段(油圧シリンダ等)により、台車3
を車両受渡位置に位置させた状態において載置レール6
1の端部から下り緩傾斜して本線レール8上に接触する
誘導位置(図1,図2,図3,図4実線位置)と台車3
上へと起立する待機位置(図2,図3,図4鎖線位置)
とに亘って上下回動操作されるようになっている。な
お、各誘導レール62の先端部は、図2に示す如く、誘
導位置に位置させたときにおいて、当該誘導レール62
と本線レール8との間における車両移動を円滑ならしめ
るべく、尖端形状とされている。
【0024】車両引込み手段は、図1及び図8に示す如
く、台車3の上面にウインチ63及び複数のワイヤロー
プガイド64…設けてなり、選択したワイヤロープガイ
ド64,64に図1に実線又は鎖線で示す形態でガイド
させたワイヤロープ65を車両7に連結させた上、ワイ
ヤロープ65をウインチ63で巻き取ることにより、車
両7を本線レール8から誘導位置に位置させた誘導レー
ル62を介して載置レール61上へと引込みうるように
構成されている。
【0025】車両押出手段は、図示していないが、台車
3の左右両端部にジャッキを設けてなり、台車3の左端
側部分(又は右端側部分)をジャッキアップして、台車
3を左上がり(又は右上がり)に傾斜させることによっ
て、載置レール61上の車両7を右方向(又は左方向)
に自走(車輪71…の非強制的回転による自走)により
押し出しうるように構成されている。
【0026】以上のように構成された台車装置たる路線
変更装置1によれば、冒頭で述べた如き問題を生じるこ
となく、台車3を安定して走行させることができ、台車
作業である車両7の路線変更を安全且つ効率よく行なう
ことができる。
【0027】例えば、図7〜図11に示す如く、3本の
本線レール8…(以下、後位のものを「路線変更元レー
ル8A」といい、前位のものを「路線変更先レール8
B」といい、これらの中間に位置するものを「中間レー
ル8C」という)が敷設されている路線変更場所におい
て、車両7を路線変更元レール8Aから路線変更先レー
ル8Bへと移送させる場合には、まず、車両7を路線変
更元レール8A上のトラバースレール近傍部位に待機さ
せると共に、台車3を、誘導レール62,62を待機位
置に起立保持させた状態で、トラバースレール2上を路
線変更元レール8Aとの交差場所へと高速で前進走行さ
せる(図7)。そして、台車3を当該交差場所に進入さ
せ、車両受渡位置に停止させる。かかる車両受渡位置へ
の位置決めは、台車3の当該交差場所への進入速度を低
速に切り換えることにより、更には必要に応じて左右の
駆動手段43,43を各別に操作することにより、適正
且つ容易に行なうことができる。
【0028】このとき、台車3を実質的に前進走行させ
る4組の第1及び第2走行輪41,42がフランジを有
しないものであり、且つ各組の第1走行輪41と第2走
行輪42との車軸間隔がトラバースレール2の切欠部2
bの前後方向長さより大きく設定されていることから、
路線変更元レール8Aや切欠部2bを通過する際に台車
3が傾いたり、がたついたりすることがない。また、台
車3をトラバースレール2上に支持させ且つ走行させる
走行輪41,42が、脱輪を防止させるフランジを有し
ないものであるにも拘わらず、その脱輪が4組の第1又
は第2ガイド輪52,53によるトラバースレール2へ
の係合作用により確実に防止される。
【0029】すなわち、台車3がトラバースレール2と
路線変更元レール8Aとの交差場所に至るまでは、台車
3の4隅に配置された4個の第1ガイド輪52が、スプ
リング54により、トラバースレール2上に転接し且つ
フランジ52aがトラバース字小レール2の内側に係合
する中間下降位置に附勢保持されることになる(図5,
図6,図12)。したがって、台車3を走行させる走行
輪41,42がフランジを有しないものであっても、台
車3の4隅に配置された4個の第1ガイド輪52のフラ
ンジ52aがトラバースレール2に係合することから、
台車3がトラバースレール2から脱輪することがない。
【0030】さらに、台車3の前進に伴って、前位の第
1ガイド輪52のフランジ52aがスプリング54に抗
して路線変更元レール8Aのレール部材8a上へと乗り
上げていくが、当該第1ガイド輪52のフランジ52a
がレール部材8a上に完全に乗り上げるまでは、つまり
第1ガイド輪52がスプリング54に抗して上昇位置へ
と上昇するまでは、当該第1ガイド輪52のフランジ5
2aがトラバースレール2のレール部材2aに係合され
ていることから、4個の第1ガイド輪52による脱輪防
止機能(フランジ52aのレール部材8aへの係合作用
による脱輪防止機能)は、そのまま継続して発揮される
ことになる(図13)。
【0031】そして、前位の第1ガイド輪52のフラン
ジ52aがレール部材8aに完全に乗り上げると、当該
フランジ52aによる脱輪防止機能は喪失するが、これ
に伴ってイコライザフレーム51が揺動して、前位の第
2ガイド輪53が係合作用位置へと下降されて、そのフ
ランジ53aがトラバースレール2のレール部材2aに
係合して、このフランジ53aによる脱輪防止機能が新
たに発揮されるようになる(図14)。レール部材8a
に乗り上げた第1ガイド輪52は、台車3の更なる前進
により、レール部材8aから外れて、スプリング54の
附勢力により最下降位置に下降され、切欠部2bに落ち
込む。これに伴って、第2ガイド輪53がトラバースレ
ール2から離れた非作用位置へと上昇され、そのフラン
ジ53aによる脱輪防止機能は喪失する。しかし、この
時点においては、切欠部2bに落ち込んだ第1ガイド輪
52のフランジ52aがトラバースレール2の切欠部側
端部に係合して、当該フランジ52aによる脱輪防止機
能が復活している(図15)。このように、イコライザ
フレーム51に軸支された第1及び第2ガイド輪52,
53の何れか一方が、常に、トラバースレール2に係合
することになることから、第1及び第2ガイド輪52,
53が路線変更元レール8A及び切欠部2bを通過する
ことによっては、それらによる脱輪防止機能が喪失しな
い。また、第1及び第2ガイド輪52,53がイコライ
ザフレーム51を介して台車3に上下動自在に支持され
ていることから、上記したガイド輪52,53の上下動
変位は、台車3の走行姿勢に何らの影響も及ぼさず、台
車3が路線変更元レール8A及び切欠部2bの通過時に
傾くようなことがない。
【0032】一方、前位の第1及び第2走行輪41,4
2は、トラバースレール2上から路線変更元レール8A
上に至り、更に切欠部2b上を通過してトラバースレー
ル2上へと転動するが、トラバースレール2上から路線
変更元レール8A上への転動は、これらのレール2,8
Aが上面高さを一致させた面一状態で設置されているこ
と及び走行輪41,42がフランジを有しないものであ
ることから、上下変位することなく円滑に行なわれる。
しかも、第1及び第2走行輪41,42の車軸間隔が切
欠部2bより大きく設定されていることから、両走行輪
41,42の一方が切欠部2bを通過する際には、必
ず、他方がトラバースレール2上に位置することにな
り、当該一方の走行輪が切欠部2bに落ち込むことがな
い(図16)。
【0033】したがって、上記した如くガイド輪52,
53の上下動変位が台車3の走行姿勢に何らの影響も及
ぼさないこととも相俟って、4組の走行輪41,42に
よる路線変更元レール8との交差場所への前進,進入
を、台車3が傾いたり、がたついたりすることなく、し
かも脱輪することなく、安定した状態で良好に行なうこ
とができる。
【0034】このようにして、台車3が車両受渡位置に
位置されると、引き続き、車両側(右側)の誘導レール
62を誘導位置に倒伏させて路線変更元レール8Aに接
続すると共に、ワイヤロープ65を路線変更元レール8
Aに待機する車両7に連結する(図8)。
【0035】そして、車両7を、ウインチ63によりワ
イヤロープ65を巻き取ることにより、路線変更元レー
ル8A上から誘導レール62上へと引き上げ、更に誘導
レール62上を通過させて載置レール61上へと引き込
んで、台車3上に載置させると共に、誘導レール62を
誘導位置から待機位置へと起立させた上、台車3を路線
変更元レール8Aとの交差場所から前進させる(図
9)。
【0036】台車3を当該交差場所から前進させると
き、後位の走行輪41,42及びガイド輪52,53が
路線変更元レール8A及び切欠部2bを通過するが、そ
の通過形態は、上記した前位のガイド輪52,53及び
走行輪41,42が路線変更元レール8A及び切欠部2
bを通過する場合と同様である。
【0037】すなわち、台車3の前進に伴い、まず、後
位の第1及び第2走行輪41,42が、トラバースレー
ル2上から路線変更元レール8A上に至り、更に切欠部
2b上を落ち込むことなく通過して、トラバースレール
2上へと転動する(図17,図18)。また、後位の第
1及び第2ガイド輪52,53については、第1ガイド
輪52が路線変更レール8A上に完全に乗り上げて、そ
のフランジ52aによる脱輪防止機能が喪失したとき、
第2ガイド輪53が係合位置に下降して、そのフランジ
53aがトラバースレール2に係合し、ガイド輪全体と
しての脱輪防止機能を継続維持する(図19)。その後
は、第1ガイド輪52が切欠部2bに落ち込んで、その
フランジ52aによる脱輪防止機能が復活され(図2
0)、更に第1ガイド輪52が切欠部2bからトラバー
スレール2上に復帰した後は、第1ガイド輪52による
脱輪防止機能がそのまま継続される。このような走行輪
41,42及びガイド輪52,53による台車3の安定
走行は、後述する中間レール8Cとの交差場所の通過及
び路線変更先レール8Bとの交差場所への進入,通過時
においても、同様に行なわれることになる。
【0038】その後、このようにして路線変更元レール
8Aとの交差場所を通過した台車3を、トラバースレー
ル2上を高速走行させて、中間レール8Cとの交差場所
を通過させた上、路線変更先レール8Bとの交差場所へ
と進入させて、当該交差場所における車両受渡位置に停
止させる(図10)。このときも、路線変更元レール8
Aとの交差場所における位置決めと同様に、台車3の交
差場所への進入速度を低速に切り換え、更には必要に応
じて左右の駆動手段43,43を各別に操作することに
より、台車3の位置決めを適正且つ容易に行なうことが
できる。
【0039】次に、台車3が路線変更先レール8Bとの
交差場所における車両受渡位置に位置決めされると、右
側の誘導レール62を誘導位置に倒伏させて路線変更先
レール8Bに接続した上、車両押出手段により台車3の
左側をジャッキアップして、台車3を右下がりに傾斜さ
せ、ウインチ63を作動させつつ、車両7を自走により
載置レール61上から誘導レール62へと押し出し、路
線変更先レール8B上へと受け渡す(図12)。そし
て、車両7が完全に路線変更先レール8B上に進入する
と、誘導レール6を誘導位置から待機位置へと起立させ
た上、台車3を路線変更先レール8Bとの交差場所から
退出させて、車両7の路線変更作業を終了する。
【0040】このように、本発明に係る台車装置たる路
線変更装置1によれば、走行機構4及び脱輪防止機構5
により、台車3の傾き、がたつき及び脱輪を生じさせる
ことなく、台車3を安定した姿勢で走行させることがで
き、車両7の路線変更を安全且つ効率良く行なうことが
できる。
【0041】なお、本発明は上記した実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範
囲において、適宜に改良,変更することができる。
【0042】例えば、路線変更装置1は、両フランジ形
式の車輪71…を有する車両7の路線変更を行なう場合
にも、上記したと同様に、好適に使用することができ
る。但し、この場合、トラバースレール2における切欠
部2bが本線レール8のレール部材8aの両側に形成さ
れるため、各第1及び第2走行輪41,42の車軸間隔
を上記した場合よりも大きく設定しておくことが好まし
い。また、ガイド輪52,53も、片フランジ形式のも
のではなく、両フランジ形式のものとしておいてもよ
い。
【0043】また、トラバースレール2と本線レール8
との交差角は、上記した如く直角としておくことが好ま
しいが、これに限定される訳ではない。但し、当該交差
角を直角以外とした場合、載置レール61(及び誘導レ
ール62)も当該交差角に応じた傾斜姿勢で台車3上に
設けておく必要がある。
【0044】また、トラバースレール2は直線状に延び
るものに限定されず、曲線をなして延びるものであって
もよく、路線変更場所における本線レール8…の敷設形
態に応じて任意とできる。
【0045】また、走行機構4及び脱輪防止機構5の構
成も、適宜に変更することが可能であり、例えば、第1
及び第2ガイド輪52,53を台車3に独立して上下動
自在に支持すると共に、各別にスプリング54又はガイ
ド輪の自重により下方へと附勢して、一方のガイド輪が
本線レール8上に乗り上げたとき以外は、両ガイド輪5
2,53が共にトラバースレール2に係合して脱輪防止
機能を発揮するように構成しておいてもよい。また、走
行輪41,42及びガイド輪52,53の設置数は、台
車3の大きさ等の路線変更条件に応じて任意に設定する
ことができる。また、イコライザフレーム51を設ける
場合において必要となる第1ガイド輪52の下方への附
勢手段も任意であり、上記スプリング54の如き弾性部
材を使用する他、イコライザフレーム51の第1ガイド
輪側部位にバランスウエイトを設けること又は第1ガイ
ド輪52の重量を第2ガイド輪53より重くしておくこ
ととしてもよい。勿論、イコライザフレーム51の揺動
支点を第2ガイド輪側へと偏倚させることにより、第1
ガイド輪52を下方へと附勢させるようにしておいても
よい。
【0046】また、本発明に係る台車装置は、上記した
路線変更装置1として使用する場合に限定されず、切欠
部を有する台車レール上で台車3を走行させる必要のあ
る各種搬送装置等としても好適に使用することができ
る。また、本発明の適用上、台車レールの切欠部は、当
該台車レールと交差する他のレール上をフランジ付き車
輪が通過する等の理由から、積極的に設けられる他、台
車レールの施工条件,敷設条件等によって消極的に生じ
る場合も含まれる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、本発明の台車装置によれば、切欠部が存在する台車
レール上においても、台車の傾き、がたつき及び脱輪を
全く生じさせることなく、台車を安定して走行させるこ
とができ、車両の路線変更等の台車作業を安全且つ効率
よく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る台車装置を車両の路線変更装置と
して使用した場合を示す当該装置の一部切欠の平面図で
ある。
【図2】同正面図である。
【図3】図1のA−A線に沿う要部の縦断正面図であ
る。
【図4】図1のB−B線に沿う要部の縦断正面図であ
る。
【図5】図1のC−C線に沿う要部の縦断側面図であ
る。
【図6】図1のC−C線に沿う他の要部の縦断側面図で
ある。
【図7】路線変更作業状態を示す図1対応の概略平面図
である。
【図8】図7と異なる作業状態を示す図7相当図であ
る。
【図9】図8と異なる作業状態を示す図7相当図であ
る。
【図10】図9と異なる作業状態を示す図7相当図であ
る。
【図11】図10と異なる作業状態を示す図7相当図で
ある。
【図12】本線レールの通過時の状態を示す図5及び図
6に対応する概略側面図である。
【図13】図12と異なる状態を示す図12相当図であ
る。
【図14】図13と異なる状態を示す図12相当図であ
る。
【図15】図14と異なる状態を示す図12相当図であ
る。
【図16】図15と異なる状態を示す図12相当図であ
る。
【図17】図16と異なる状態を示す図12相当図であ
る。
【図18】図17と異なる状態を示す図12相当図であ
る。
【図19】図18と異なる状態を示す図12相当図であ
る。
【図20】図19と異なる状態を示す図12相当図であ
る。
【符号の説明】
1…路線変更装置(台車装置)、2…トラバースレール
(台車レール)、2a…トラバースレールを構成するレ
ール部材、2b…切欠部、3…台車、4…走行機構、5
…脱輪防止機構、6…車両誘導機構、7…車両、8,8
A,8B,8C…本線レール、8a…本線レールを構成
するレール部材、41…第1走行輪、42…第2走行
輪、51…イコライザフレーム、52…第1ガイド輪、
52a,53a…フランジ、53…第2ガイド輪、54
…スプリング部材(附勢手段)、61…載置レール、6
2…誘導レール、71…車輪、72…フランジ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切欠部を有する台車レール上をフランジ
    を有しない複数の走行輪により走行する台車と、台車に
    上下動自在に設けられており且つ当該台車レールに転接
    すべく下方へと附勢された複数のフランジ付きガイド輪
    とを具備することを特徴とする台車装置。
  2. 【請求項2】 台車に複数のイコライザフレームの中央
    部を上下揺動自在に支持し、各イコライザフレームの両
    端部に一対のフランジ付きガイド輪を回転自在に支持す
    ると共に、一方のフランジ付きガイド輪を下方へと附勢
    する附勢手段を設けてあることを特徴とする、請求項1
    に記載する台車装置。
  3. 【請求項3】 台車レールが、車両がフランジ付き車輪
    により走行する複数の本線レールに上面高さを一致させ
    た状態で連結されると共に各本線レールとの連結部がこ
    れを車両の車輪フランジが通過すべく切欠されているト
    ラバースレールであることを特徴とする、請求項1又は
    請求項2に記載する台車装置。
  4. 【請求項4】 台車がトラバースレール上を走行して本
    線レール上に位置されたときにおいて、車両を台車上と
    当該本線レール上との間に亘って誘導させる車両誘導機
    構を具備することを特徴とする、請求項3に記載する台
    車装置。
JP14284598A 1998-05-25 1998-05-25 台車装置 Pending JPH11334581A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010235300A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 脱輪防止機構
JP2019182290A (ja) * 2018-04-13 2019-10-24 株式会社やまびこ レール走行車運搬台車
JP2021095027A (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 列間移替装置

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