JPH11333474A - フェノール含有廃水の処理方法 - Google Patents
フェノール含有廃水の処理方法Info
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- JPH11333474A JPH11333474A JP14934598A JP14934598A JPH11333474A JP H11333474 A JPH11333474 A JP H11333474A JP 14934598 A JP14934598 A JP 14934598A JP 14934598 A JP14934598 A JP 14934598A JP H11333474 A JPH11333474 A JP H11333474A
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Abstract
理方法を提供すること。 【解決手段】 フェノールを廃水の全重量を基準として
0.01〜5.0重量含有する廃水を、酸素含有ガスの
存在下にて、ルテニウム、ロジウム、イリジウムよりな
る群から選ばれた少なくとも一種の金属を用いて触媒湿
式酸化処理する。
Description
る廃水を浄化処理する方法に関し、更に詳しくは、フェ
ノールを含有する廃水を湿式触媒酸化処理によって浄化
する方法に関する。
しては、一般に活性汚泥法と呼ばれている生物的処理
法、焼却による液中燃焼法及びチンマーマン法と呼ばれ
ている無触媒湿式酸化処理方法などが知られている。し
かしいずれの方法も以下に示すような様々な問題を抱え
ている。
物的処理方法では、フェノールの殺菌力が極めて高いこ
とから、廃水中のフェノール濃度が数十〜数百ppm程
度となるよう廃水を希釈しなければならず、効率良く処
理を行うことは困難である。
を受けにくい利点はあるものの、廃水を燃焼させるため
には燃料を必要とし、ランニングコストに問題点があ
る。
年代から下水処理において実用化が行われてきた方法で
あり、高温高圧下にて、有機物を空気酸化により二酸化
炭素と水とに化学的に分解する方法である。しかしなが
ら、無触媒湿式酸化処理時の処理条件が厳しく、装置材
質には耐食性のある高価な材質が必要不可欠である。
体触媒を使用する触媒湿式酸化処理法が近年検討されて
おり、フェノール含有廃水を触媒湿式酸化処理する際の
固体触媒として、酸化銅又は還元銅を用いる方法(特開
昭56−158185号公報)、アルミナ、酸化亜鉛、
酸化銅を用いる方法(特表平8−506044号公
報)、コバルト又はパラジウムを用いる方法(特開昭6
3−88094号公報)が提案されている。しかしなが
ら、貴金属以外の遷移金属を固体触媒として用いた場合
には、連続的に触媒湿式酸化処理を行った際に、該金属
成分の溶解が生じやすく、触媒寿命が短いという問題が
ある。
は、触媒として貴金属であるパラジウムを用い、更に、
フェノールに対して過剰の炭酸アルカリを添加すること
が提案されている。しかしながら、反応系内に過剰量の
炭酸アルカリが存在する場合には、フェノールがアルカ
リとの塩を形成し、該フェノールの完全酸化が抑制さ
れ、反応条件を高温高圧に設定してもフェノールを二酸
化炭素及び水にまで完全に分解するのは困難となる。ま
た、反応後の処理水はpHが11程度のアルカリ性とな
っており、排水するには中和操作が必要で、プロセスも
煩雑になる。
従来技術が有していた金属成分の溶解、フェノールの完
全分解が不十分であるといった問題点を解消し、フェノ
ール含有廃水を効率良く処理できる処理方法を提供する
ことにある。
を用いるフェノール含有廃水の触媒湿式酸化処理方法に
ついて鋭意検討を重ねた結果、触媒として特定の金属担
持触媒を用いた時、上述の目的を達成できることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
の全重量を基準として0.01〜5.0重量含有する廃
水を、酸素含有ガスの存在下にて、触媒湿式酸化処理を
行うに際し、該触媒としてルテニウム、ロジウム、イリ
ジウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を
用いることを特徴とする、フェノール含有廃水の処理方
法。
テニウム、ロジウム、イリジウムから選ばれた少なくと
も一種の金属を担持した触媒を用いる必要がある。これ
らの金属は、フェノールの分解活性が高く、金属の廃水
中への溶出も少ない。
て用いればよく、該酸化物としては、酸化チタン、酸化
ジルコニウム、アルミナ、シリカ、酸化鉄よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の酸化物を用いることができ
る。
を基準として1〜10重量%の範囲にあることが好まし
く、特に、1〜5重量%の範囲にあることが好ましい。
該担持量が1重量%未満であると、触媒有効成分が少な
すぎて本発明が目的とする有機物の分解が完全に行われ
ない。一方、10重量%を超えると、金属の有効表面積
が減少して反応効率の低下を引き起こす。
定されるものではなく、粒状、ペレット状、円柱状、破
砕状又はハニカム状などの様々な形状の触媒を用いるこ
とができる。
処理の際の処理温度は240〜280℃の範囲にあるこ
とが好ましい。該処理温度が上記の範囲内にある場合に
は、フェノールの完全酸化反応を進行させるのに十分な
反応エネルギーが供給され、良好な処理性能が達成され
る。
処理の際の処理圧力は廃水が液相を保持できる圧力であ
ることが好ましく、具体的には、処理温度における水蒸
気圧から更に、少なくとも0.2Mpa加圧すれば廃水
が液相を保持することができる。
量空間速度(以下、WHSVと略称することもある)は
固体触媒の全重量を基準として0.1〜10hr-1の範
囲内にあるのが好ましく、その中でも0.1〜5.0h
r-1の範囲にあることが特に好ましい。ここで重量空間
速度とは、触媒湿式酸化処理塔内の固体触媒が充填され
た層における廃水の流通速度を表し、該重量空間速度が
上記の範囲内にある時には、多量の廃水を処理すること
ができるとともに、処理設備と処理コストとの兼ね合い
も良好なものとなる。
は廃水中のフェノールを二酸化炭素及び水にまで分解す
るのに必要な理論酸素量の1.5〜3.0倍量の範囲に
あることが好ましい。該酸素供給量が上記の範囲内にあ
る場合には、フェノールの酸化分解に必要な酸素量が十
分に供給されることになり、廃水中のフェノールを二酸
化炭素、水にまで完全に分解できる。
素含有ガスとしては酸素を含んでいるものであればいか
なるガスでも使用することができる。該ガスとしては、
例えば、空気、純酸素、酸素富化空気などを挙げること
ができ、経済性の観点から、空気を用いることが最も好
ましい。
工場、樹脂工場、医農薬工場などから排出されるフェノ
ール含有廃水であり、具体的にはフェノール、ビスフェ
ノールA、界面活性剤及びフェノール樹脂などの製造プ
ロセスから排出される廃水などが挙げられ、該廃水には
フェノール以外の有機物が含有されていても、有機物の
種類に左右されることなく酸化分解されるため問題はな
く、フェノール以外の有機物濃度が高い場合には、有機
物の含有量に応じて酸素含有ガスの供給量を増やせばよ
い。
度は、廃水の全重量に対して0.01〜5.0重量の範
囲である。該濃度が0.01重量%未満である場合に
は、フェノール濃度が低いので、本発明の処理方法は必
要とせず、微生物により分解する生物的処理方法等によ
って処理を行えばよい。一方、該濃度が5.0重量%を
越える場合には、高粘度の副生成物が発生して固体触媒
表面に付着し、触媒劣化を引き起こす。
る廃水のpHは7以下であることが好ましい。該pHが
7を越えるとフェノールと弱塩基とが反応してフェノー
ル金属塩を形成し、フェノールの分解が困難になる。
明するが、本発明はこれにより、何等限定を受けるもの
では無い。尚、実施例中の各値は以下の方法に従って測
定を行なって求めた。重量空間速度:廃水供給速度と触
媒重量とから、下記数式に基づいて算出した。
hr)/触媒重量(g)
ェノール濃度は下記式に基づいて算出した。尚、試料溶
液中のフェノール質量はガスクロマトグラフィー分析に
より求めた。
ノール質量(mg)/試料溶液質量(g)×1000
度と処理水中のフェノール濃度とを求め、下記式に基づ
いて算出した。
ル濃度(ppm) − 処理水中のフェノール濃度(pp
m)}/廃水中のフェノール濃度(ppm) × 100
化合物中の総炭素濃度をTOC分析計により求め、下記
数式に基づいて算出した。
化合物の総炭素濃度(ppm) −処理水中に含まれる
有機物の総炭素濃度(ppm)}/廃水中に含まれる有
機化合物の総炭素濃度(ppm)×100
して2重量%を占めるように、ルテニウムを酸化チタン
に担持した触媒を25g充填した管型流通式処理器に、
フェノール濃度1重量%の廃水のWHSVが4hr-1と
なるように設定し、更に流量2L/hrの空気と混合し
て処理器塔頂部より導入し、処理温度240℃、処理圧
力40kg/cm2Gで連続的に廃水処理を行った。該
連続処理を開始してから1週間後、定常状態になった際
のフェノールの分解率、処理水中のRu濃度を表1に示
す。
温度、処理圧力、酸素供給量を変更すること以外は同様
の操作を行った。該連続処理を開始してから1週間後、
定常状態になった際のフェノールの分解率、処理水中の
Ru濃度を表1に示す。
1において、触媒の種類を表2の通りに変更すること以
外は同様の操作を行った。該連続処理を開始してから1
週間後、定常状態になった際のフェノールの分解率、処
理水中の金属濃度を表2に示す。
含有廃水を固体触媒存在下に湿式触媒酸化処理するに当
たって、温和な処理条件でフェノールを効率良く除去す
ることが可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】 フェノールを廃水の全重量を基準として
0.01〜5.0重量含有する廃水を、酸素含有ガスの
存在下にて、触媒湿式酸化処理を行うに際し、 該触媒としてルテニウム、ロジウム、イリジウムよりな
る群から選ばれた少なくとも一種の金属を用いることを
特徴とする、フェノール含有廃水の処理方法。 - 【請求項2】 酸素含有ガス中の酸素量を、廃水中のフ
ェノールを二酸化炭素及び水にまで分解するのに必要な
理論酸素量の1.5〜3.0倍量とする、請求項1記載
の処理方法。 - 【請求項3】 触媒湿式酸化処理の処理温度を240〜
280℃の範囲とする、請求項1記載の処理方法。 - 【請求項4】 触媒湿式酸化処理の処理圧力を、廃水が
液相を保持する圧力範囲とする、請求項1記載の処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14934598A JPH11333474A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | フェノール含有廃水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14934598A JPH11333474A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | フェノール含有廃水の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11333474A true JPH11333474A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15473097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14934598A Pending JPH11333474A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | フェノール含有廃水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11333474A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107010709A (zh) * | 2017-05-27 | 2017-08-04 | 南京工业大学 | 一种邻/对苯二酚生产过程中高浓度含酚废水的净化方法 |
CN108097224A (zh) * | 2018-01-02 | 2018-06-01 | 昆明理工大学 | 一种苯酚吸附剂再生与苯酚无害化处理的方法 |
CN116462303A (zh) * | 2023-04-28 | 2023-07-21 | 湖南中天元环境工程有限公司 | 一种催化湿式氧化复配均相催化剂及其制备方法和应用 |
-
1998
- 1998-05-29 JP JP14934598A patent/JPH11333474A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107010709A (zh) * | 2017-05-27 | 2017-08-04 | 南京工业大学 | 一种邻/对苯二酚生产过程中高浓度含酚废水的净化方法 |
CN108097224A (zh) * | 2018-01-02 | 2018-06-01 | 昆明理工大学 | 一种苯酚吸附剂再生与苯酚无害化处理的方法 |
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