JPH11330087A - ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法

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JPH11330087A
JPH11330087A JP13190198A JP13190198A JPH11330087A JP H11330087 A JPH11330087 A JP H11330087A JP 13190198 A JP13190198 A JP 13190198A JP 13190198 A JP13190198 A JP 13190198A JP H11330087 A JPH11330087 A JP H11330087A
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type
collector
electrode
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JP13190198A
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Naoki Furuhata
直規 古畑
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Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおい
て、高信頼性動作を維持し、しかも高周波特性の高いデ
バイス構造と、その製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明によるヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタは、半導体基板10上に、III−V族化合物半導
体で形成されたn型コレクタ層12、p型ベース層1
3、ベース層より禁制帯幅が大きいn型エミッタ層14
が、この順に積層構造を成し、n型コレクタ層の一部が
外部コレクタ領域として露出され、p型ベース層の一部
が外部ベース領域として露出され、それぞれエミッタ電
極18、ベース電極17、コレクタ電極16が形成され
た構造において、エミッタ層の一部が外部ベース領域全
面を覆う構造であり、外部ベース領域にあるエミッタ層
上に、p型不純物が少なくとも1×1018cm-3以上ド
ーピングされた高濃度p型半導体層19を選択成長によ
り積層し、この高濃度p型半導体層上にベース電極が形
成されることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタ及びその製造方法に関し、特に高信頼
性動作のためのヘテロ接合バイポーラトランジスタ及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】III−V族化合物半導体を用いたヘテロ接
合バイポーラトランジスタ(以下HBTとする)は、優
れた高周波特性と高い電流駆動能力から、移動体通信機
器や光通信システムの高周波素子や高出力素子への応用
が有望視され、すでに一部実用化されている。実用化に
際しては、信頼性の向上が重要であり、HBTにおいて
も従来から、信頼性に関する研究が活発に行われてき
た。
【0003】HBTにおける信頼性の劣化は、高温通電
試験中に電流増幅率の低下という現象で現れ、多くの場
合ベース電流の増加が見られる。この原因として、ベー
ス中のp型ドーパントの拡散や、ベース表面の再結合電
流の増加等が考えられる。そこで最近では、ベースドー
パントを、拡散しやすいベリリウム(Be)から、拡散
係数の小さいカーボン(C)に転換したり、図11に示
すように、ベース面をなるべく露出させない、ヘテロガ
ードリング(図中の50)を設けるのが、一般的であ
る。
【0004】しかし、このような対策を施しても、完全
に素子の劣化を抑制することはできなかった。そこで、
高橋らは、図12に示すようなHBT構造を開発した
(アイ、ディ、イー、エム 1994、テクニカルダイジェスト
191頁:T.Takahashi et al. IEDM 1994、Technical Di
gest p191)。この構造の特徴は、エミッタ層に表面特
性の良いInGaPを用いたことと、外部ベース領域ま
でエミッタ層で覆い、エミッタ端をなくしたことであ
る。ベース電極は、エミッタ層をシンターさせて、ベー
ス層に接触させている。このHBTにより、彼らは高信
頼性素子を実現した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術に
は、以下のような問題がある。まず図11に示したHB
T構造では、エミッタ端からベース電流のリークが発生
し、信頼性の劣化が起こる。図12に示した構造では、
信頼性は大きく向上するものの、ベースメタルがエミッ
タ表面に直接接触するために、接触抵抗が大きくなり、
例えばベース抵抗が200Ω以上と高くなる。これは高
周波特性、特に最高発振周波数の低下を招く。これを避
けるためには、イオン注入技術を用いて、p型不純物を
エミッタ層に注入して、エミッタ層の抵抗を下げる方法
もあるが、イオン注入法では不純物の活性化のため80
0℃以上にアニールする必要があるため、ベース層中の
ドーパントが拡散してしまい、好ましい方法ではない。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、高信頼性を維持し、しかも
高周波特性のすぐれたヘテロ接合バイポーラトランジス
タとその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるヘテロ接合
バイポーラトランジスタは、半導体基板上に、III−V族
化合物半導体で形成されたn型コレクタ層、p型ベース
層、ベース層より禁制帯幅が大きいn型エミッタ層が、
この順に積層構造を成し、前記n型コレクタ層の一部が
外部コレクタ領域として露出され、前記p型ベース層の
一部が外部ベース領域として露出され、それぞれエミッ
タ電極、ベース電極、コレクタ電極が形成されたヘテロ
接合バイポーラトランジスタにおいて、前記エミッタ層
の一部が外部ベース領域全面を覆う構造であり、外部ベ
ース領域にあるエミッタ層上に、p型不純物が少なくと
も1×1018cm-3以上ドーピングされた高濃度p型半
導体層が積層され、該高濃度p型半導体層上にベース電
極が形成されていることを特徴としている(図1−
7)。
【0008】この場合、本発明に係るヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタは、さらに下記〜の構成を好適に
採用することができる。 上記n型コレクタ層において、n型不純物が1×10
18cm-3以上ドーピングされたサブコレクタ層と、n型
不純物が5×1017cm-3以下のコレクタ層とが形成さ
れ、サブコレクタ層上にコレクタ電極が形成されている
構成。 上記n型エミッタ層において、エミッタ層より禁制帯
幅が小さく、n型不純物が1×1018cm-3以上ドーピ
ングされた化合物半導体で形成されたエミッタキャップ
層を備え、該エミッタキャップ層上にエミッタ電極が形
成されている構成。 上記外部ベース領域にあるエミッタ層上に形成された
高濃度p型半導体層が、エミッタ層より禁制帯幅の小さ
い半導体で形成されている構成。
【0009】また、本発明によるヘテロ接合バイポーラ
トランジスタの製造方法は、上記本発明のヘテロ接合バ
イポーラトランジスタの製造方法であって、半導体基板
上に、n型コレクタ層、p型ベース層、ベース層より禁
制帯幅が大きいn型エミッタ層を、III−V族化合物半導
体で順次エピタキシャル成長する工程と、エミッタ電極
形成後、外部ベース領域となる部分のエミッタ層を少な
くとも10nm程度の厚さだけ残して、エッチングする
工程と、ベース電極となる部分だけ露出させ、絶縁膜で
マスクをする工程と、露出させた部分に選択的に、エミ
ッタ層より禁制帯幅が小さい高濃度p型半導体層を成長
させる工程と、上記高濃度p型半導体層上にベース電極
を形成した後、n型コレクタ層までエッチングして外部
コレクタ領域にコレクタ電極を形成する工程とを含むこ
とを特徴としている(図8−10)。
【0010】この場合、本発明に係るヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの製造方法は、さらに下記(1)〜(4)の
構成を好適に採用することができる。 (1)外部ベース領域となる部分のエミッタ層上に選択的
に、エミッタ層より禁制帯幅が小さい高濃度p型半導体
層を成長させる際に、有機金属気相成長法又は有機金属
分子線エピタキシー法を用いる構成。 (2)n型コレクタ層として、高濃度にn型不純物がドー
ピングされたサブコレクタ層、及び、低濃度にn型不純
物がドーピングされたコレクタ層をエピタキシャル成長
する工程と、サブコレクタ層にコレクタ電極を形成する
工程とを含む構成。 (3)エミッタ層より禁制帯幅が小さく、n型不純物が高
濃度にドーピングされたエミッタキャップ層をエミッタ
層上にエピタキシャル成長する工程と、このエミッタキ
ャップ層上にエミッタ電極を形成する工程とを含む構
成。 (4)エミッタ層をエッチングする際に、選択エッチング
を用いる構成。
【0011】本発明によれば、ヘテロ接合バイポーラト
ランジスタにおいて、外部ベース領域をエミッタ層が覆
う構造となっているので、エミッタ端からのリーク電流
が抑制され、信頼性が向上する。一方この構造のままで
は、ベース電極がエミッタ層上に形成されるため、接触
抵抗が高くなり、結果的にベース抵抗の増加は避けられ
ないが、本発明では、エミッタ層上に低抵抗の半導体層
を設置するので、その部分での接触抵抗は低減し、ベー
ス抵抗を小さくすることができる。その結果、本発明の
ヘテロ接合バイポーラトランジスタは、高信頼性を維持
したまま、高いデバイス特性を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の上記及び他の目的、特徴
及び利点を明確にすべく、添付した図面を参照しなが
ら、本発明の実施の形態を以下に詳述する。
【0013】<第1の実施の形態例>図1に、本発明の
一実施例としてのヘテロ接合バイポーラトランジスタの
構成断面図が示されている。同図において、半絶縁性G
aAs基板10上に、i−GaAs又はi−AlGaA
sからなるバッファ層11(100nm)が形成されて
おり、このバッファ層11上にSiを5×1017cm-3
ドーピングしたn−GaAsコレクタ層12(1000
nm)が形成されている。コレクタ層12上に、Cを5
×1019cm-3ドーピングしたp−GaAs又はp−I
nGaAsベース層13(80nm)と、Siを3×1
17cm-3ドーピングしたn−AlGaAs又はn−I
nGaPエミッタ層14(100nm)が形成されてい
る。
【0014】エミッタ層14上には、エミッタ電極をと
るために、Siを高濃度(1×10 18cm-3以上)にド
ーピングしたn+−GaAsエミッタキャップ層15
(100nm)が形成されている。さらに、Au/Ge
/Ni合金からなるコレクタ電極16、Ti/Pt/A
u合金からなるベース電極17、WSiからなるエミッ
タ電極18がそれぞれ形成されている。
【0015】ここで、本発明では、図1に示すようにエ
ミッタキャップ層とエミッタ層の一部を除去して、外部
ベース領域にエミッタ薄層を残すことを特徴としてい
る。さらに、外部ベース領域のエミッタ薄層上にCを高
濃度(1×1018cm-3以上)にドーピングしたp+
GaAs又はp+−InGaAs層19(10−20n
m程度)を形成する。ベース電極は、この層19上に形
成する。
【0016】本構造によるヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタは、コレクタ電圧2V、コレクタ電流密度2×1
4A/cm2、ジャンクション温度200℃の信頼性試
験において、連続1000時間、デバイス特性が変化す
ることはなかった。またベース抵抗は、50Ωと低い値
を示し、高周波特性として、最高発振周波数が200G
Hz以上を示した。
【0017】なお、図2に示すように、n−AlGaA
s又はn−InGaPエミッタ層で形成されるエミッタ
層20を、あらかじめ50nm程度の薄層にしておき、
外部ベース領域にエミッタ層を全面残すような構造にす
れば、選択エッチングを用いることにより、製造方法が
より容易になり有利である。
【0018】また、図3に示すように、コレクタ層の下
にSiを1×1018cm-3以上ドーピングしたn−Ga
Asサブコレクタ層21を設けることにより、コレクタ
抵抗を低減でき、さらにデバイス特性を上げることがで
きる。
【0019】図4に示した構造は、エミッタキャップ層
としてn+−GaAsだけでなく、Siを1×1018
-3以上ドーピングしたn+−InGaAs層22を用
いた場合である。InGaAsはGaAsより禁制帯幅
がさらに狭く、高濃度ドーピングが可能で、エミッタ抵
抗をさらに低減することができる。
【0020】なお、上記実施の形態において、GaA
s、InGaAs、AlGaAs、InGaPの膜厚、
ドーピング濃度、組成は、本構造の目的に適応するもの
ならば、任意である。またn型不純物、p型不純物とし
て、Si、Cを用いているが、例えば、Se、Sn、B
e、Mg等の他のドーパントも適応する。さらに、基板
としてGaAsだけでなく、Siも使用可能である。エ
ミッタ層上に形成するベース電極用半導体薄膜は、p+
−Geでもよい。また電極に用いる合金も、その目的に
適応するものならば、すべて使用可能である。
【0021】<第2の実施の形態例>図5に、本発明の
他の実施例としてのヘテロ接合バイポーラトランジスタ
の構成断面図が示されている。同図において、半絶縁性
InP基板30上に、i−InP又はi−InAlAs
からなるバッファ層31(100nm)が形成されてお
り、このバッファ層31上にSiを5×1017cm-3
ーピングしたn−InGaAsコレクタ層32(100
0nm)が形成されている。コレクタ層32上に、Be
を5×1019cm-3ドーピングしたp−InGaAsベ
ース層33(80nm)と、Siを3×1017cm-3
ーピングしたn−InAlAs又はn−InPエミッタ
層34(100nm)が形成されている。
【0022】エミッタ層34上には、エミッタ電極をと
るために、Siを高濃度(1×10 18cm-3以上)にド
ーピングしたn+−InGaAsエミッタキャップ層3
5(100nm)が形成されている。さらに、Ti/P
t/Au合金からなるコレクタ電極36、Ti/Pt/
Au合金からなるベース電極37、WSiからなるエミ
ッタ電極38がそれぞれ形成されている。
【0023】ここで、本発明では、図5に示すようにエ
ミッタキャップ層とエミッタ層の一部を除去して、外部
ベース領域にエミッタ薄層を残すことを特徴としてい
る。さらに、外部ベース領域のエミッタ薄層上にCを高
濃度(1×1018cm-3以上)にドーピングしたp+
GaAs又はp+−InGaAs層39(10−20n
m程度)を形成する。ベース電極は、この層39上に形
成する。
【0024】本構造によるヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタは、コレクタ電圧2V、コレクタ電流密度2×1
4A/cm2、ジャンクション温度200℃の信頼性試
験において、連続1000時間、デバイス特性が変化す
ることはなかった。またベース抵抗は、50Ωと低い値
を示し、高周波特性として、最高発振周波数が200G
Hz以上を示した。
【0025】なお、図6に示すように、n−InAlA
s又はn−InPエミッタ層で形成されるエミッタ層4
0を、あらかじめ50nm程度の薄層にしておき、外部
ベース領域にエミッタ層を全面残すような構造にすれ
ば、選択エッチングを用いることにより、製造方法がよ
り容易になり有利である。
【0026】また、図7に示すように、コレクタ層の下
にSiを1×1018cm-3以上ドーピングしたn−In
GaAsサブコレクタ層41を設けることにより、コレ
クタ抵抗を低減でき、さらにデバイス特性を上げること
ができる。
【0027】なお、上記実施の形態において、InP、
InGaAs、InAlAsの膜厚、ドーピング濃度、
組成は、本構造の目的に適応するものならば、任意であ
る。なお、コレクタ層としてInPを用いる場合もあ
る。またn型不純物、p型不純物として、Si、Beを
用いているが、例えば、Se、Sn、C、Mg等の他の
ドーパントも適応する。また電極に用いる合金も、その
目的に適応するものならば、すべて使用可能である。
【0028】<第3の実施の形態例>本発明の一実施例
としてのヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法
について説明する。本形態のヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタは、図8に示す方法によって製造される。同図
において、半絶縁性GaAs基板10上に、分子線エピ
タキシ法(MBE)又は有機金属気相成長法(MOVP
E)により、i−GaAsからなるバッファ層11(1
00nm)、Siを1×1018cm-3以上ドーピングし
たn−GaAsサブコレクタ層21(500nm)、S
iを5×1017cm-3ドーピングしたn−GaAsコレ
クタ層12(500nm)、Cを5×1019cm-3ドー
ピングしたp−GaAsベース層13(80nm)、S
iを3×1017cm-3ドーピングしたn−AlGaAs
エミッタ層14(100nm)、Siを5×1018cm
-3以上ドーピングしたn+−GaAsエミッタキャップ
層15(100nm)を、この順で成長する(図8
(a))。
【0029】次に、WSiからなるエミッタ電極18を
スパッタで形成し、フォトレジスト(PR)でマスクし
て、ドライエッチングで加工する(図8(b))。さら
に、ウェットエッチングを用いて、n+−GaAsエミ
ッタキャップ層15とn−AlGaAsエミッタ層14
をエッチングする。この時、エミッタ層を20nmだけ
残す(図8(c))。
【0030】次に、SiO2で全面をマスクし、ベース
電極部のみ窓開けする(図8(d))。MOVPE又は
有機金属分子線エピタキシ法(MOMBE)を用いて、
Cを1×1019cm-3以上ドーピングしたp+−GaA
s層19(10nm)を開口部に選択成長し、Ti/P
t/Au合金からなるベース電極17を形成する(図8
(e))。最後にPRマスクをかけて、ウェットエッチ
ングにより、サブコレクタ層を露出させ、Au/Ge/
Ni合金からなるコレクタ電極16を形成して、デバイ
スを完成させる。
【0031】なお、エミッタキャップ層として、n+
GaAs層15上に、Siを1×1018cm-3以上ドー
ピングしたn+−InGaAs層22を成長させると、
エミッタ抵抗の低減やノンアロイオーミックが可能にな
るという利点がある。完成デバイスは図4に示した構造
である。
【0032】また、エミッタ層は、n−InGaPでも
よく、ベース電極下の半導体層は、p+−InGaAs
又はp+−Geでもよい。さらに、基板としてGaAs
だけでなく、Siも使用可能である。またそれぞれの層
の組成、膜厚、ドーピング濃度、さらにn型不純物、p
型不純物の種類、電極に用いる合金等も、その目的に適
応するものならば、すべて任意性がある。
【0033】<第4の実施の形態例>本発明の他の実施
例としてのヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方
法について説明する。本形態のヘテロ接合バイポーラト
ランジスタの製造方法は、図8に示す方法とほぼ同様で
あるが、n−AlGaAs又はn−InGaPで形成さ
れるエミッタ層14を50nm程度に薄層化しておく点
が異なる。成長後、WSiからなるエミッタ電極18を
形成し、フォトレジスト(PR)でマスクして、ドライ
エッチングで加工するまでは同様のプロセスだが、その
後、選択エッチングを用いて、n+−GaAsエミッタ
キャップ層15をエッチングし、n−AlGaAs又は
n−InGaPエミッタ層14を残す。この場合、選択
エッチングとして、ウェットエッチングではクエン酸や
塩酸系エッチャント、ドライエッチングでは塩素系ガス
と弗素系ガスの混合ガスを用いる。このプロセスを図9
(a)−(c)に示す。その後のプロセスは、図8
(d)以降と同様である。
【0034】<第5の実施の形態例>本発明のさらに他
の実施例としてのヘテロ接合バイポーラトランジスタの
製造方法について説明する。本形態のヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタは、図10に示す方法によって製造さ
れる。まず、分子線エピタキシ法(MBE)又は有機金
属気相成長法(MOVPE)により、半絶縁性InP基
板30上に、i−InP又はi−InAlAsからなる
バッファ層31(100nm)、Siを1×1018cm
-3以上ドーピングしたn−InGaAsサブコレクタ層
41(500nm)、Siを5×1017cm-3ドーピン
グしたn−InGaAsコレクタ層32(500n
m)、Beを5×1019cm-3ドーピングしたp−In
GaAsベース層33(80nm)、Siを3×1017
cm-3ドーピングしたn−InPエミッタ層34(50
nm)、Siを5×1018cm-3以上ドーピングしたn
+−InGaAsエミッタキャップ層35(100n
m)を、この順で成長する(図10(a))。
【0035】次に、WSiからなるエミッタ電極38を
スパッタで形成し、フォトレジスト(PR)でマスクし
て、ドライエッチングで加工する(図10(b))。さ
らに、燐酸系又は硫酸系ウェットエッチングを用いて、
+−InGaAsエミッタキャップ層35をエッチン
グする。この時、n−InPエミッタ層34はエッチン
グされず、エミッタ層でエッチングは停止する(図10
(c))。この後のプロセスは、図8(d)以降と同様
である。完成デバイスは図5に示した構造である。
【0036】なお、本実施例の場合は、コレクタ電極3
6、ベース電極37ともにTi/Pt/Au合金を用い
る。またベース電極下の半導体層は、p+−InGaA
sが適している。エミッタ層として、n−InAlAs
層を用いてもよい。さらに、それぞれの層の組成、膜
厚、ドーピング濃度、さらにn型不純物、p型不純物の
種類、電極に用いる合金等も、その目的に適応するもの
ならば、すべて任意性がある。
【0037】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は、前記実施例に限定されることな
く、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適
宜変更され得ることは明らかである。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、外部ベー
ス領域をエミッタ層が覆う構造となっているので、エミ
ッタ端からのリーク電流が抑制され、信頼性が向上す
る。一方この構造のままでは、ベース電極がエミッタ層
上に形成されるため、接触抵抗が高くなり、結果的にベ
ース抵抗の増加は避けられないが、本発明では、エミッ
タ層上に低抵抗の半導体層を設置するので、その部分で
の接触抵抗は低減し、ベース抵抗を小さくすることがで
きる。その結果、本発明のヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタは、高信頼性を維持したまま、高いデバイス特性
(特に高周波特性)を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
一実施形態を示す構造断面図である。
【図2】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
一実施形態を示す構造断面図である。
【図3】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
一実施形態を示す構造断面図である。
【図4】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
一実施形態を示す構造断面図である。
【図5】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
一実施形態を示す構造断面図である。
【図6】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
一実施形態を示す構造断面図である。
【図7】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
一実施形態を示す構造断面図である。
【図8】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
製造方法の一例を示す断面図である。
【図9】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
製造方法の一例を示す断面図である。
【図10】本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタ
の製造方法の一例を示す断面図である。
【図11】従来例のヘテロ接合バイポーラトランジスタ
の一例を示す断面図である。
【図12】従来例のヘテロ接合バイポーラトランジスタ
の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 半絶縁性GaAs基板 11 バッファ層 12 n−GaAsコレクタ層 13 p−GaAsベース層 14 n−AlGaA又はn−InGaPエミッタ層 15 n+−GaAsエミッタキャップ層 16 Au/Ge/コレクタ電極 17 Ti/Pt/Auベース電極 18 WSiエミッタ電極 19 p+−GaAs又はp+−InGaAs層 20 薄層エミッタ層 21 n−GaAsサブコレクタ層 22 n+−InGaAsエミッタキャップ層 30 半絶縁性InP基板 31 バッファ層 32 n−InGaAsコレクタ層 33 p−InGaAsベース層 34 n−InAlAs又はn−InPエミッタ層 35 n+−InGaAsエミッタキャップ層 36 Ti/Pt/Auコレクタ電極 37 Ti/Pt/Auベース電極 38 WSiエミッタ電極 39 p+−GaAs又はp+−InGaAs層 40 薄層エミッタ層 41 n−InGaAsサブコレクタ層 50 ヘテロガードリング

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、III−V族化合物半導体
    で形成されたn型コレクタ層、p型ベース層、ベース層
    より禁制帯幅が大きいn型エミッタ層が、この順に積層
    構造を成し、前記n型コレクタ層の一部が外部コレクタ
    領域として露出され、前記p型ベース層の一部が外部ベ
    ース領域として露出され、それぞれエミッタ電極、ベー
    ス電極、コレクタ電極が形成されたヘテロ接合バイポー
    ラトランジスタにおいて、前記エミッタ層の一部が外部
    ベース領域全面を覆う構造であり、外部ベース領域にあ
    るエミッタ層上に、p型不純物が少なくとも1×1018
    cm-3以上ドーピングされた高濃度p型半導体層が積層
    され、該高濃度p型半導体層上にベース電極が形成され
    ていることを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジ
    スタ。
  2. 【請求項2】 上記n型コレクタ層において、n型不純
    物が1×1018cm -3以上ドーピングされたサブコレク
    タ層と、n型不純物が5×1017cm-3以下のコレクタ
    層とが形成され、サブコレクタ層上にコレクタ電極が形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘテロ
    接合バイポーラトランジスタ。
  3. 【請求項3】 上記n型エミッタ層において、エミッタ
    層より禁制帯幅が小さく、n型不純物が1×1018cm
    -3以上ドーピングされた化合物半導体で形成されたエミ
    ッタキャップ層を備え、該エミッタキャップ層上にエミ
    ッタ電極が形成されていることを特徴とする請求項1又
    は2に記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】 上記外部ベース領域にあるエミッタ層上
    に形成された高濃度p型半導体層が、エミッタ層より禁
    制帯幅の小さい半導体で形成されていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3に記載のヘテロ接合バイポーラト
    ランジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のヘテロ接合バイポーラ
    トランジスタの製造方法であって、半導体基板上に、n
    型コレクタ層、p型ベース層、ベース層より禁制帯幅が
    大きいn型エミッタ層を、III−V族化合物半導体で順次
    エピタキシャル成長する工程と、エミッタ電極形成後、
    外部ベース領域となる部分のエミッタ層を少なくとも1
    0nm程度の厚さだけ残して、エッチングする工程と、
    ベース電極となる部分だけ露出させ、絶縁膜でマスクを
    する工程と、露出させた部分に選択的に、エミッタ層よ
    り禁制帯幅が小さい高濃度p型半導体層を成長させる工
    程と、上記高濃度p型半導体層上にベース電極を形成し
    た後、n型コレクタ層までエッチングして外部コレクタ
    領域にコレクタ電極を形成する工程とを含むことを特徴
    とするヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 外部ベース領域となる部分のエミッタ層
    上に選択的に、エミッタ層より禁制帯幅が小さい高濃度
    p型半導体層を成長させる際に、有機金属気相成長法又
    は有機金属分子線エピタキシー法を用いることを特徴と
    する請求項5に記載のヘテロ接合バイポーラトランジス
    タの製造方法。
  7. 【請求項7】 n型コレクタ層として、高濃度にn型不
    純物がドーピングされたサブコレクタ層、及び、低濃度
    にn型不純物がドーピングされたコレクタ層をエピタキ
    シャル成長する工程と、サブコレクタ層にコレクタ電極
    を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項5又は
    6に記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 エミッタ層より禁制帯幅が小さく、n型
    不純物が高濃度にドーピングされたエミッタキャップ層
    をエミッタ層上にエピタキシャル成長する工程と、この
    エミッタキャップ層上にエミッタ電極を形成する工程と
    を含むことを特徴とする請求項5、6又は7に記載のヘ
    テロ接合バイポーラトランジスタの製造方法。
  9. 【請求項9】 エミッタ層をエッチングする際に、選択
    エッチングを用いることを特徴とする請求項5〜8のい
    ずれか1項に記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタ
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002319589A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Hitachi Ltd 半導体装置およびこれを用いた電力増幅器
JP4999246B2 (ja) * 1999-12-23 2012-08-15 タレス コレクタ−アップ・ヘテロ接合バイポーラ・トランジスタとその製造方法

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