JPH07263460A - Hbt型化合物半導体装置とその製造方法 - Google Patents

Hbt型化合物半導体装置とその製造方法

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JPH07263460A
JPH07263460A JP4887694A JP4887694A JPH07263460A JP H07263460 A JPH07263460 A JP H07263460A JP 4887694 A JP4887694 A JP 4887694A JP 4887694 A JP4887694 A JP 4887694A JP H07263460 A JPH07263460 A JP H07263460A
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layer
base
emitter
compound semiconductor
hetero
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JP4887694A
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Shinji Yamaura
新司 山浦
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エミッタとベースが異なる材料で形成される
ヘテロバイポーラドランジスタ型の化合物半導体装置に
関し、実質的に電流が流れる部分において、pn接合を
露出させないヘテロバイポーラトランジスタの製造方法
を提供することを目的とする。 【構成】 半導体基板上に、コレクタ層、ベース層、ベ
ース層と異なる材料のエミッタ層を含む化合物半導体積
層をエピタキシャルに成長する工程と、前記エミッタ層
の一部を、前記ベース層に近い側の一部厚さを残すよう
に、除去する工程と、前記エミッタ層の側壁上に保護膜
を形成する工程と、前記ベース層に近い側に残された一
部厚さのエミッタ層上に、ベース層と同一導電型でより
高不純物濃度の化合物半導体の外部ベース付加層を再成
長する工程と、前記ベース付加層の表面に金属あるいは
絶縁物の層を形成する工程と、前記外部ベース付加層中
の不純物をその下の一部厚さのエミッタ層およびベース
層中へ拡散させ、一部厚さのエミッタ層の導電型を反転
させる工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化合物半導体装置に関
し、特にエミッタとベースが異なる材料で形成されるヘ
テロバイポーラドランジスタ型の化合物半導体装置に関
する。
【0002】エミッタ−ベース間がホモ接合であるバイ
ポーラ接合トランジスタの電流増幅率は、エミッタ領域
とベース領域の不純物濃度比によって支配される。
高速動作をさせるためには、ベース領域の抵抗は低いほ
ど好ましく、ベース領域に出来るだけ多くの不純物をド
ープする事が望まれる。しかしながら、ベース領域の不
純物濃度を高くすると、電流増幅率は低下してしまう。
【0003】エミッタ領域を、ベース領域よりもバンド
ギャップの広い半導体材料で形成すると、ベース領域を
高不純物濃度領域で形成し、かつ高い電流増幅率を実現
することが可能となる。この様な、エミッタ−ベース接
合にヘテロ接合を有するヘテロバイポーラトランジツタ
(HBT)は、半導体装置の高速化、高集積化に適して
おり、活発に研究、開発がなされている。
【0004】特に、高利得、高速動作が望まれる通信用
半導体素子や、超高速コンピュータ用素子として注目さ
れている。もっとも良く用いられるエミッタ−ベース接
合は、AlGaAs−GaAsヘテロ接合である。 図
3に従来の技術によるHBTの構成例を示す。図3
(A)は、化合物半導体上に形成されたHBT素子の概
略断面図であり、図3(B)は、その一部拡大図であ
る。
【0005】半絶縁性GaAs基板51の上に、n+
GaAsサブコレクタ層52が形成されている。サブコ
レクタ層52の上には、不純物濃度を低くしたn型のコ
レクタ層53およびp型不純物を高濃度に含むp+ 型ベ
ース層54が形成されている。なお、コレクタ層53、
ベース層54もGaAsで形成される。
【0006】ベース層54の上には、メサ形状を有し、
周囲に薄い厚さの部分を有するn型AlGaAsのエミ
ッタ層55が形成されている。エミッタ層55は、Ga
Asよりもバンドギャップの広いAlGaAsで形成さ
れているため、ベース層54からの正孔電流を反射させ
ることが出来る。
【0007】エミッタ層55の周辺部に設けられた厚さ
の薄い領域はガードリングGRと呼ばれる領域であり、
その内側に真性エミッタ領域を画定する。すなわち、エ
ミッタ層55はその下面全面でベース層54とpn接合
を形成するが実質的に電流が流れるのは、その中央部分
の真性エミッタ領域であり、ガードリングGRの部分に
は余り電流は流れない。
【0008】エミッタ層55の上には、バンドギャップ
の狭いn型GaAsのエミッタキャップ層56、更にオ
ーミック接触を容易に形成する為のn+ 型InGaAs
エミッタコンタクト層57が形成されている。エミッタ
コンタクト層57は、エミッタキャップ層56よりも広
い面積を有し、エミッタキャップ層56端部から庇状に
張り出した形状を有する。
【0009】エミッタコンタクト層57の全表面上に、
WSiで形成されたエミッタ電極58が配置されてい
る。エミッタ電極58、エミッタコンタクト層57、エ
ミッタキャップ層56、エミッタ層55の側面は、Si
ONで形成されたサイドウォール絶縁膜59によって覆
われている。
【0010】また、ベース層54の周辺部分表面上に
は、ベース電極60が形成され、サブコレクタ層52の
露出された表面上には、コレクタ電極63が形成されて
いる。なお、HBTの周囲を取り囲むように、酸素イオ
ンを注入した素子分離領域64が形成されている。
【0011】このような、T型エミッタ構造、ガードリ
ング構造を有するHBTは、低いエミッタコンタクト抵
抗を実現し、改良させた寿命を有する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図3に示すようなHB
Tは、サイドウォール絶縁膜59を形成したのち、露出
した薄いエミッタ層55をウエットエッチングで除去
し、ベース層54を露出させている。露出されたベース
領域が、外部ベース領域として機能する。外部ベース領
域の特性を均一に制御するためには、ベース層露出の為
のエッチングを精度よく行う必要がある。
【0013】ベース層を露出させると、ガードリングG
R周辺にはエミッタ−ベース接合Jが露出する。このエ
ッチング工程およびその後の電極形成の際には、ウエハ
を大気中に取り出さねばならない。pn接合界面が露出
した状態 で、外気に接すると、pn接合周辺に酸素、
炭素等の不純物が付着する可能性がある。また、後の電
極金属蒸着工程等においては、pn接合界面に電極金属
が付着する可能性もある。
【0014】このように、露出したpn接合周辺に不純
物等が付着すると、HBTを動作させ、エミッタ−ベー
ス接合に電流が流れる際、電流をOFFしたいときの電
流リークの原因となり、また電流をONする際に表面部
分に集中して電流が流れる過電流領域の原因となる。ま
た、pn接合周辺に付着した不純物が格子欠陥の原因と
もなる。
【0015】本発明の目的は実質的に電流が流れる部分
において、pn接合を露出させないヘテロバイポーラト
ランジスタの製造方法を提供することである。本発明の
他の目的は、製造中にも製造後においても、実質的に電
流が流れる領域において、pn接合を露出させる必要の
ないヘテロバイポーラトランジスタを提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のヘテロバイポー
ラトランジスタ型化合物半導体装置の製造方法は、半導
体基板上に、コレクタ層、ベース層、ベース層と異なる
材料のエミッタ層を含む化合物半導体積層をエピタキシ
ャルに成長する工程と、前記エミッタ層の一部を、前記
ベース層に近い側の一部厚さを残すように、除去する工
程と、前記エミッタ層の側壁上に保護膜を形成する工程
と、前記ベース層に近い側に残された一部厚さのエミッ
タ層上に、ベース層と同一導電型でより高不純物濃度の
化合物半導体の外部ベース付加層を再成長する工程と、
前記ベース付加層の表面に金属あるいは絶縁物の層を形
成する工程と、前記外部ベース付加層中の不純物をその
下の一部厚さのエミッタ層およびベース層中へ拡散さ
せ、一部厚さのエミッタ層の導電型を反転させる工程と
を含む。
【0017】外部ベース付加層は、好ましくはδドープ
によって不純物を添加する。
【0018】
【作用】エミッタ層の一部除去工程においては、エミッ
タ−ベース接合は露出させないため、この工程において
pn接合周辺に酸素、炭素などの不純物が付着すること
を防止することが出来る。
【0019】エミッタ層の一部でベース層を覆ったま
ま、その上に外部ベース付加層を再成長する事により、
エミッタ−ベース間pn接合は表面下に保護された状態
のままプロセスを進行できる。外部ベース付加層から不
純物を拡散させ、エミッタ層の導電型を反転させること
により、外部ベース付加層とベース層とを電気的に接続
することができる。
【0020】δドープを用いれば、精度良く高濃度に不
純物を添加することが出来る。
【0021】
【実施例】図1に本発明の実施例によるヘテロバイポー
ラトランジスタの構成を示す。図1(A)は、HBTの
構成を示す断面図であり、図1(B)はその一部拡大図
である。
【0022】図1(A)において、半絶縁性(100)
面GaAs基板1上に、厚さ約400nm、n型不純物
濃度約5×1018atoms/cm3 のn+ 型GaAs
サブコレクタ層が形成されている。このサブコレクタ層
2は、図中縦方向に流れた電子電流を、横方向に引出
し、コレクタ電極から取り出すための領域である。
【0023】サブコレクタ層2の上には厚さ約400n
m,n型不純物濃度約3×1016atoms/cm3
n型GaAsコレクタ層3が形成されている。このコレ
クタ層3は、印加電圧に応じて電位勾配を形成し、ベー
スを通過した電子を加速して輸送するための領域であ
る。
【0024】コレクタ層3の上には、例えば厚さ約70
nm、p型不純物濃度約4×1019atoms/cm3
のGaAsのベース層4が形成されている。ベース層4
は、ベース電圧に応じて障壁高さを制御し、電子電流を
制御するための領域である。
【0025】4×1019atoms/cm3 と高いp型
不純物濃度を有するため、ベース層4の横方向抵抗は十
分低く、高速動作の場合にも、制御性に優れている。ま
た、エミッタから注入された少数キャリアである電子
が、極めて短時間でベースを通過できるように薄い厚さ
を有している。
【0026】ベース層4の上には、例えば厚さ約120
nm,n型不純物濃度約5×1017atoms/cm3
のAl0.3 Ga0.7 Asエミッタ層5が形成されてい
る。エミッタ層5のn型不純物濃度はベース層4のp型
不純物濃度よりも約2桁低いが、エミッタ層はベース層
よりもバンドギャップの広いAlGaAsで形成されて
いるため、ベース層4からエミッタ層5への正孔注入は
少なく、エミッタ層5から十分量の電子を引き出すこと
が出来る。
【0027】なお、周辺部分においてはエミッタ層5の
上部が除去され、下部に薄いガードリング構造を残して
いる。エミッタ層5の上には例えば厚さ約100nm、
n型不純物濃度約5×1018atoms/cm3 のn+
型GaAsエミッタキャップ層6が形成され、さらにそ
の上に、厚さ約100nm、n型不純物濃度約5×10
19atoms/cm3 のn+ 型InGaAsエミッタコ
ンタクト層7が形成されている。
【0028】エミッタキャップ層6、エミッタコンタク
ト層7は、不純物濃度が十分高く、低抵抗のコンタクト
領域を構成する。なお、エミッタコンタクト層7は、エ
ミッタキャップ層6上部に張り出す庇状の形状を有し、
全体としてT型エミッタ構造を構成する。
【0029】エミッタコンタクト層7の上には、例えば
厚さ約300nmのWSix のエミッタ電極8が形成さ
れている。エミッタ電極8からエミッタ層5までの側壁
上には、SiOx y で形成された厚さ約20nmのサ
イドウォール絶縁膜9が形成されている。
【0030】エミッタ層5のガードリングより外側に
は、ガードリングと同等の厚さを有し、ベース層4上に
配置された反転領域5aが形成され、その上に再成長層
11が形成されている。
【0031】再成長層11は、例えば厚さ約20nmで
あり、約4×1019cm-3以上のp型不純物濃度を有す
る。再成長層11の下に配置された反転領域5aは、p
型不純物とn型不純物を含むが、p型不純物濃度の方が
n型不純物濃度よりも高く、p+ 型を有する。再成長層
11は低抵抗の外部ベース領域を形成するために付加さ
れた層であり、この再成長層11からの不純物拡散によ
り、反転領域5aの導電型を反転するものである。
【0032】なお、p型不純物としてBeを用いた場
合、Be濃度が2×1019cm-3以上になると急激に拡
散係数が大きくなる。特に、再成長後に加熱をしなくて
もエミッタ層5aのp型反転を実現できる。
【0033】再成長層11の上には、ベース電極11が
形成されている。また、サブコレクタ層2の一部が露出
され、その上にコレクタ電極13が形成されている。H
BT周囲には酸素イオンを注入した素子分離領域14が
形成され、HBTを隣接素子から電気的に分離してい
る。
【0034】図1(B)は、反転領域5a、再成長層1
1の部分を拡大して示すための図である。高いp型不純
物濃度を有する再成長層11が薄く残されたエミッタ層
の上に形成されている。エミッタ−ベース間のpn接合
は、この薄く残されたエミッタ層の下に配置され表面か
らは隠された状態にある。再成長層11からp型不純物
が拡散することにより、薄く残されたエミッタ層5aは
p型に反転させられている。
【0035】なお、気相成長において、ドーパントガス
を添加すると成長条件が変化する。高濃度のp型不純物
を高精度にドープするためには、再成長層11成長中の
限られた時間に高い不純物濃度をドープするδドープを
利用することが好ましい。例えば、再成長層11の厚さ
方向の中央部分にデルタドープ面12を形成し、その後
の成長工程およびそれに続くアニール工程に於いて不純
物を拡散すれば、再成長層11及び反転領域5a、ベー
ス層4の少なくとも一部に高いp型不純物濃度を実現す
ることができる。
【0036】なお、特に加熱工程を実施しなくても1×
1014cm-2程度のδドープを行えば、ドープ面から下
方へ100nm程度の拡散を生じさせることができる。
従って、再成長終了時にはエミッタ層5aのp型反転が
実現できる。
【0037】図1に示す構成によれば、HBTを流れる
電流は実質的に電子電流であり、エミッタキャップ層
6、エミッタ層5の中央部分(ガードリング部分を除い
た領域)から下方に流れる。この電流領域となる部分で
pn接合はほぼ完全に外気から遮蔽されている。このた
め、信頼性高く、寿命の長いHBTを構成することがで
きる。
【0038】図2は、図1に示すようなHBTの製造方
法を説明するための概略断面図である。図2(A)に示
すように、(100)面を有する半絶縁性GaAs基板
1の主表面上に、分子線エピタキシ(MBE),ガスソ
ース(GS)MBE,有機金属(MO)MBE、有機金
属気相成長(OMVPE)、化学ビームエピタキシ(C
BE)などのエピタキシャル成長技術により、n+ 型G
aAsサブコレクタ層2、n型GaAsコレクタ層3、
+ 型GaAsベース層4、n型AlGaAsエミッタ
層5、n型GaAsエミッタキャップ層6、n+ 型In
GaAsエミッタコンタクト層7をこの順番で連続的に
エピタキシャル成長する。
【0039】次に、エミッタ電極を形成する領域に開口
を有するレジストマスクを形成し、WSi層を蒸着しリ
フトオフすることによってWSiエミッタ電極8を形成
する。なお、リフトオフの代わりに全面にWSi層をス
パッタリング等で形成し、その後レジストマスクを用い
てエッチングしてもよい。
【0040】エミッタ電極8をマスクとし、エミッタコ
ンタクト層7、エミッタキャップ層6、エミッタ層5の
エッチングを行う。このエッチングにおいて、エミッタ
層の下部が約60nm残るようにエッチングを制御す
る。また、エミッタコンタクト層7の下で、エミッタキ
ャップ層6がより小さい面積を有し、エミッタコンタク
ト層7が庇状に張り出すようにアンモニア系ウエットエ
ッチ等を用いてエッチングを制御することが好ましい。
【0041】その後全面にサイドウォール絶縁膜9をC
VDなどによって形成し、異方性エッチングを行うこと
により、平坦部分上のサイドウォール絶縁膜を除去す
る。この様にして、図に示すように側壁部分にのみ形成
されたサイドウォール絶縁膜9を形成する。薄く残され
たエミッタ層5のほぼ全領域は、サイドウォール絶縁膜
が除去されて露出する。
【0042】次に、図2(B)に示すように、MBE,
OMVPE,GSMBE,MOMBE,CBEなどの選
択再成長が可能なエピタキシャル成長法を用い、露出し
たエミッタ層5表面上にGaAs再成長層11を成長す
る。例えば、厚さ約20nmの再成長層11を成長し、
そのほぼ中央、即ち成長開始から約10nm成長した時
点で、Beによるδドーピングを行い、4×10-14
-2程度のBeをドープする。
【0043】図2(C)に示すように、再成長層11を
成長したのち、再成長層11上にベース電極10を形成
する。その後、例えばH2 雰囲気の下、800℃におい
て約4時間のアニールを行う。このアニールにより、δ
ドープされたp型ドーパントが再成長層11全体に拡散
し、更に直下のエミッタ層5及びベース層4まで到達す
る。エミッタ層5aの領域においては、エミッタ層5形
成時にドープされたn型不純物濃度よりも拡散したp型
不純物濃度の方が高く、n型からp型に反転する。
【0044】このようにして再成長層11、反転領域5
a、ベース層4の周辺部分により外部ベース領域が形成
される。外側に配置された薄いエミッタ層5aがp型に
反転することにより、エミッタ−ベース間pn接合は、
ガードリング下方の部分で終端するようになる。
【0045】この後、ベースメサを形成し、コレクタ電
極を形成したのち素子間分離などを行う。この様にし
て、図1に示すHBTを形成する。本実施例において
は、δドープ面12により高濃度の不純物をドープし、
その後のアニールによって拡散させてエミッタ層の一部
をp型に変えている。pn接合を露出させないようにし
ているので、pn接合端面に不純物が付着することによ
る劣化を防止することが出来る。また、ベース電極が真
性ベース領域に実質的に近づくため、既成抵抗を低減す
ることができる。従って、高電流利得で高周波特性に優
れたHBTを得ることが出来る。
【0046】なお、δドープは一層のみに限らない。δ
ドープを複数層挿入しても良い。ドーパントを添加する
と成長条件が変化し、エピタキシャル成長の制御が困難
になるような場合、特にδドープを用いることが好まし
い。ただし、δドープを行う代わりに、再成長層の成長
中均一に不純物をドープしても良い。
【0047】より低抵抗の再成長層を成長するために
は、GaAsの代わりにInGaAsを用いることが好
ましい。InGaAsを用いる場合、ベースのコンタク
ト抵抗及びシート抵抗を更に低減することが出来る。
【0048】エミッタ層としてAlGaAsを用いる場
合を説明したがInGaPを用いても、同様の広いバン
ドギャップのエミッタ層を実現することが出来る。さら
に、ベース層としてInGaAsまたはInGaAs
P、エミッタ層としてInP又はInGaAsPを用い
ることも出来る。さらに他の化合物半導体を用いたHB
Tを構成することも可能であろう。
【0049】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば種々
の変更、改良、組み合わせ等が可能な事は当業者に自明
であろう。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
エミッタ層の一部を残してエミッタ構造を形成したの
ち、残ったエミッタ層上にベースと同一導電型のドーパ
ントを多量に含む再成長層を外部ベース形成用の付加層
として成長し、アニールしてベースまでドーパントを拡
散させるため、エミッタ−ベース間pn接合を露出させ
ることなくHBT素子を形成することが出来る。
【0051】このようなプロセスを用いることにより、
素子の劣化を防止することが出来る。さらに、ベース抵
抗の低減を図れ、高性能なヘテロバイポーラトランジス
タ型化合物半導体装置を容易に製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるHBTの構成を概略的に
示す断面図である。
【図2】図1に示すHBTを製造するためのプロセスを
説明するための概略断面図である。
【図3】従来の技術によるHBTの構成を概略的に示す
断面図である。
【符号の説明】
1 GaAs基板 2 GaAsサブコレクタ層 3 GaAsコレクタ層 4 GaAsベース層 5 AlGaAsエミッタ層 6 GaAsエミッタキャップ層 7 InGaAsエミッタコンタクト層 8 エミッタ電極 9 サイドウォール絶縁膜 10 ベース電極 12 δドープ面 13 コレクタ電極 14 素子分離領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、コレクタ層、ベース
    層、ベース層と異なる材料のエミッタ層を含む化合物半
    導体積層をエピタキシャルに成長する工程と、 前記エミッタ層の一部を、前記ベース層に近い側の一部
    厚さを残すように、除去する工程と、 前記エミッタ層の側壁上に保護膜を形成する工程と、 前記ベース層に近い側に残された一部厚さのエミッタ層
    上に、ベース層と同一導電型でより高不純物濃度の化合
    物半導体の外部ベース付加層を再成長する工程と、 前記ベース付加層の表面に金属あるいは絶縁物の層を形
    成する工程と、 前記外部ベース付加層中の不純物をその下の一部厚さの
    エミッタ層およびベース層中へ拡散させ、一部厚さのエ
    ミッタ層の導電型を反転させる工程とを含むヘテロバイ
    ポーラトランジスタ型化合物半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記外部ベース付加層の再成長が不純物
    を均一にドープしながら行われる請求項1記載のヘテロ
    バイポーラトランジスタ型化合物半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記外部ベース付加層の再成長が4×1
    19cm-3以上の濃度の不純物を均一にドープしながら
    行われる請求項2記載のヘテロバイポーラトランジスタ
    型化合物半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記外部ベース付加層の再成長が1層以
    上のδドープ層を含んで行われる請求項1記載のヘテロ
    バイポーラトランジスタ型化合物半導体装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記外部ベース層がGaAs,AlGa
    As,InGaAs,InGaAsP,InPのいずれ
    かの層またはこれらの積層で形成され、前記外部ベース
    付加層がInGaAsで形成される請求項1〜4のいず
    れかに記載のヘテロバイポーラトランジスタ型化合物半
    導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記コレクタ層、エミッタ層がn型であ
    り、前記ベース層がp型であり、前記外部ベース付加層
    の不純物がBe,Mg,Znのいずれかである請求項1
    〜5いずれかに記載のヘテロバイポーラトランジスタ型
    化合物半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 半導体基板と、 前記半導体基板上に形成された第1導電型の化合物半導
    体コレクタ層と、 前記コレクタ層上に形成され、第1導電型と逆の第2導
    電型を有する化合物半導体ベース層と、 前記ベース層よりもバンドギャップの広い化合物半導体
    で、前記ベース層の一部表面上に形成され、第1導電型
    を有する化合物半導体エミッタ層と、 前記ベース層の残り全表面に形成され、比較的高濃度の
    第1導電型不純物と比較的低濃度の第2導電型不純物を
    含む化合物半導体外部ベース領域とを有するヘテロバイ
    ポーラトランジスタ型化合物半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記エミッタ層は、中央部に配置され、
    均一な厚さを有する中央部分と、中央部周辺でより薄い
    厚さを有するガードリング部分とを有し、前記ガードリ
    ング部分は前記外部ベース領域に連続している請求項7
    記載のヘテロバイポーラトランジスタ型化合物半導体装
    置。
JP4887694A 1994-03-18 1994-03-18 Hbt型化合物半導体装置とその製造方法 Withdrawn JPH07263460A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6462362B1 (en) 1999-11-15 2002-10-08 Nec Corporation Heterojunction bipolar transistor having prevention layer between base and emitter
JP2006128528A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Sony Corp ヘテロ接合型バイポーラ半導体装置及びその製造方法

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