JPH11324323A - 建物の構築方法 - Google Patents

建物の構築方法

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Publication number
JPH11324323A
JPH11324323A JP13840298A JP13840298A JPH11324323A JP H11324323 A JPH11324323 A JP H11324323A JP 13840298 A JP13840298 A JP 13840298A JP 13840298 A JP13840298 A JP 13840298A JP H11324323 A JPH11324323 A JP H11324323A
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JP
Japan
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foundation
building
shaped
concrete
column
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JP13840298A
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English (en)
Inventor
Koji Abe
浩治 阿部
Naoto Uchida
直人 内田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷地が狭くて据付用車両を敷地内に置くこと
ができない場合や、敷地の間口が小さくてアウトリガー
を設置することができない場合等でも、効率良く建物を
構築することができるようにすること。 【解決手段】 建築現場の所定位置にL形PC柱2、T
形PC柱3、十形PC柱4、PC束5を設置し、それら
の下にコンクリート打設を行って地中基礎1を造り、そ
の後、L形PC柱2、T形PC柱3、十形PC柱4間に
ジョイントパネル6を装着して枠状の立ち上がり部を有
するべた基礎Aを構築し、次に、べた基礎Aの上に建物
ユニットBを据え付ける構築方法であって、べた基礎A
を構築した後に、一部のジョイントパネル6を取り外し
ておいてべた基礎Aの立ち上がり部に出入口を設け、そ
の出入口からべた基礎Aの内側に埋戻し用車両を侵入さ
せて土の埋戻し作業を行い、次に、出入口からべた基礎
Aの内側に据付用車両Cを侵入させて建物ユニットBの
据付作業を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎の立ち上がり
部が枠状に形成されている建物の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】立ち上がり部が枠状に形成された基礎
は、従来は、全ての部分を現場打ちするのが一般的であ
ったが、近年では、基礎施工の工期短縮を図るために、
予め工場生産したPC柱(プレキャストコンクリート
柱)とジョイントパネルとを用いた基礎が構築されるよ
うになっている。その構築方法は、特開平6−5775
9号公報に記載されているように、建築現場の所定位置
にPC柱(プレキャストコンクリート柱)を設置し、そ
のPC柱同士の間にパネルを装着し、その後、そのパネ
ル内のPC柱を含む全域にコンクリートを現場打ちして
べた基礎を構築する方法が採用されている。また、その
ようにして基礎を構築した後、その基礎の上に建物構造
体を据え付けて建物を完成させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構築方法にあっては、基礎を構築した後に建
物構造体を基礎の上に据え付けていく際、クレーン車や
レッカー車等の据付用車両が基礎の内側まで入っていく
ことができないため、敷地が狭くて据付用車両を敷地内
に置くことができないにもかかわらず、敷地前の道路が
狭くて道路に長時間据付用車両を駐車させておくことが
できない場合や、敷地の間口が小さくてアウトリガーを
設置することができない場合等には、ステージを組み立
てる等の作業が必要になり、大幅に作業効率が低下する
という問題があった。また、基礎を構築した後に土を埋
戻す作業を行う必要があるが、この時にもパワーショベ
ル等の埋戻し車両が基礎の内側まで入っていくことがで
きないため、手作業に頼らなければならない場合が生
じ、作業効率低下の原因になっていた。
【0004】そこで、本発明は、上記のような問題に着
目し、敷地が狭くて据付用車両を敷地内に置くことがで
きない場合や、敷地の間口が小さくてアウトリガーを設
置することができない場合等でも、効率良く建物を構築
することができるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、建築現場の所定位置に、
複数のコンクリート柱と、そのコンクリート柱の下の地
中基礎とからなる基礎本体を構築し、前記コンクリート
柱同士の間にジョイントパネルを装着することによって
枠状の立ち上がり部を有する基礎を構築すると共に、前
記基礎本体の上に建物構造体を据え付ける建物の構築方
法であって、基礎上で作業する際に、少なくとも一部の
ジョイントパネルを取り外しておくことによって基礎の
立ち上がり部に出入口を設け、その出入口から基礎の内
側に作業用車両を侵入させ、その作業用車両を用いて作
業を行う方法とした。なお、ここで、「作業用車両を基
礎の内側に侵入させる」というのは、作業用車両全体を
基礎の内側に侵入させることに限定しておらず、作業用
車両の一部を基礎の内側に侵入させる場合や、車両本体
は基礎の外側に位置させ、アウトリガーのみを基礎の内
側に侵入させる場合も含む意味で用いている。また、作
業用車両としては、基礎本体の上に建物構造体を据え付
けるためのクレーン車や、設備輸送のためのトラック
や、土を埋戻すためのパワーシャベル等がある。
【0006】請求項2記載の発明では、建築現場の所定
位置に、複数のコンクリート柱と、そのコンクリート柱
の下の地中基礎とからなる基礎本体を構築し、前記コン
クリート柱同士の間にジョイントパネルを装着すること
によって枠状の立ち上がり部を有する基礎を構築すると
共に、前記基礎本体の上に建物構造体を据え付ける建物
の構築方法であって、建物構造体を据え付ける際に、少
なくとも一部のジョイントパネルを取り外しておくこと
によって基礎の立ち上がり部に出入口を設け、その出入
口から基礎の内側に据付用車両を侵入させ、その据付用
車両を用いて建物構造体の据付作業を行う方法とした。
【0007】請求項3記載の発明では、請求項1または
2記載の建物の構築方法において、前記建物構造体が、
予め工場内で箱形に組み立てられた複数の建物ユニット
である方法とした。
【0008】請求項4記載の発明では、請求項1〜3の
いずれか1項記載の建物の構築方法において、前記建物
がユニット建物であって、建物構造体の据付作業の後
に、基礎の出入口から建物構造体の床下に侵入して配管
作業を行う方法とした。
【0009】請求項5記載の発明では、請求項1〜4の
いずれか1項記載の建物の構築方法において、基礎上で
の作業の後に、ジョイントパネルを装着して基礎の出入
口を塞ぐ方法とした。
【0010】請求項6記載の発明では、請求項1〜5の
いずれか1項記載の建物の構築方法において、基礎本体
を造るためのコンクリート打設を行う際に、ジョイント
パネルの下端部を配置可能な窪み部を前記基礎本体に形
成するための型部材を設けておく方法とした。
【0011】請求項7記載の発明では、請求項1〜5の
いずれか1項記載の建物の構築方法において、基礎本体
を構築するためのコンクリート打設を行う際に、予め形
成された複数のコンクリート柱同士をジョイントパネル
で連結し、少なくとも一部のジョイントパネルは基礎本
体の構築後も着脱可能になるように打設コンクリートか
ら分離しておく方法とした。
【0012】請求項8記載の発明では、プレキャストコ
ンクリート柱の上端部に設けられたアンカーボルトと係
合可能な位置決め孔が両端部に設けられた定規本体を有
し、その定規本体の両端部に、前記位置決め孔を前記プ
レキャストコンクリート柱のアンカーボルトと係合させ
た時に前記プレキャストコンクリート柱の側面の垂直状
態を確認可能な垂直プレートが設けられているアンカー
定規を用いた建物の構築方法であって、建築現場の所定
位置にプレキャストコンクリート柱を設置する際に、前
記アンカー定規の位置決め孔の間隔で前記プレキャスト
コンクリート柱の間隔を決定すると共に、前記アンカー
定規の垂直プレートで前記プレキャストコンクリート柱
の側面の垂直状態を確認する方法とした。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明では、基礎の内側に作業用
車両を侵入させ、その作業用車両を用いて基礎上での作
業を行うので、基礎上での作業を効率良く行うことがで
きる。請求項2記載の発明では、基礎の内側に据付用車
両を侵入させ、その据付用車両を用いて建物構造体の据
付作業を行うので、小さい据付用車両を用い、据付用車
両を建物構造体の据付け場所に近付けて作業することが
できる。請求項3記載の発明では、建物構造体が、予め
工場内で箱形に組み立てられた複数の建物ユニットであ
るので、建物構造体の構築作業も効率よく行うことがで
きる。請求項4記載の発明では、建物構造体の据付作業
後も建物構造体の床下に容易に侵入して配管作業を行う
ことができる。請求項5記載の発明では、基礎上での作
業の後に、ジョイントパネルを装着して基礎の出入口を
塞ぐので、従来と全く変わりない外観の基礎を構築する
ことができる。請求項6記載の発明では、コンクリート
柱同士の間にジョイントパネルを装着する際に、地中基
礎に形成された窪み部にジョイントパネルの下端部を納
めることができるので、地中基礎が完全に硬化する前に
ジョイントパネルの装着作業を行っても、ジョイントパ
ネルに生コンクリートが付着しないようにすることがで
きる。請求項7記載の発明では、予め形成された複数の
コンクリート柱同士をジョイントパネルで連結するの
で、コンクリート柱の配置決定が容易である。
【0014】請求項8記載の発明では、建築現場の所定
位置にプレキャストコンクリート柱を設置する際に、ア
ンカー定規で、プレキャストコンクリート柱の間隔を決
定すると共に、プレキャストコンクリート柱の側面の垂
直状態を確認するので、プレキャストコンクリート柱の
位置設定を正確かつ短時間に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、図1〜図10に基づいて、
実施の形態の建物の構築方法について詳述する。図1は
ベタ基礎Aを示す斜視図で、このべた基礎Aは、地中基
礎1、L形プレキャストコンクリート柱(以下、L形P
C柱)2、T形プレキャストコンクリート柱(以下、T
形PC柱)3、十形プレキャストコンクリート柱(以
下、十形PC柱)4、プレキャストコンクリート束(以
下、PC束)5、ジョイントパネル6で、長方形の平面
形状に構成されている。
【0016】建物を構築するにあたっては、まず、この
べた基礎Aを構築する。以下、その構築方法について説
明する。まず、建築現場の所定位置に、地中基礎1用の
ベース筋14と、L形PC柱2、T形PC柱3、十形P
C柱4、PC束5のそれぞれを設置していく。
【0017】前記L形PC柱2は、べた基礎を設置しよ
うとする長方形の敷地の四隅に配置し、そのL形PC柱
2同士を結ぶ直線上の位置にT形PC柱3を配置する。
なお、L形PC柱2とT形PC柱3との間の間隔、なら
びに、T形PC柱3同士の間隔は、べた基礎Aの上に据
え置きする建物ユニットBの長辺寸法と短辺寸法に対応
させる。また、前記十形PC柱4は、対向位置にあるT
形PC柱3同士を結ぶ線の交点に配置させる。つまり、
これらのL形PC柱2とT形PC柱3と十形PC柱4と
によって、べた基礎Aの上に据え置きする全ての建物ユ
ニットBの四隅を支持することができる。
【0018】また、PC束5は、L形PC柱2とT形P
C柱3との間の中央位置、ならびにT形PC柱3と十形
PC柱4との間の中央位置に配置させる。このPC束5
は、上記のL形PC柱2、T形PC柱3、十形PC柱4
とは異なり、建物ユニットBの荷重が大きく作用するも
のではなく、建物ユニットBのたわみを防止するもので
ある。
【0019】従って、L形PC柱2、T形PC柱3、十
形PC柱4は、地中基礎1と強固に結合させるために、
それらの下端部から突き出している鉄筋をベース筋14
と結合させておく。また、PC束5は、その下端部から
突き出している鉄筋をベース筋14と結合させずに、鉄
筋を含む下端部を離型紙等でくるんでおき、地中基礎1
を造るためにコンクリート打設を行ってもコンクリート
が直接付着しないようにし、地中基礎1から抜き取れる
ようにしておく。なお、前記L形PC柱2、T形PC柱
3、十形PC柱4のそれぞれの上端部には、建物ユニッ
トBの位置決め用のアンカーボルト21,31が設けら
れている(L形PC柱2ならびにT形PC柱3のアンカ
ーボルト21,31は図3参照、十形PC柱4のアンカ
ーボルトは図示省略)。
【0020】図2は、L形PC柱2、T形PC柱3、十
形PC柱4、PC束5を設置していくにあたっての位置
決め方法を説明するための図で、図中7a,7b,7c
はアンカー定規である。図3は前記アンカー定規7aの
使用方法を示す図で、(i)は平面図、(ii)は側面図
である。また、図4は図2のIV−IV断面図、図5は図2
のV−V断面図である。これらの図に示すように、前記
アンカー定規7aは、L形PC柱2、T形PC柱3、十
形PC柱4の上端部に設けられたアンカーボルト21,
31と係合可能な位置決め孔70が両端部に設けられた
定規本体71を有している。またその定規本体71の両
端部には、前記位置決め孔70を前記アンカーボルト2
1,31と係合させた時に、前記L形PC柱2、T形P
C柱3、十形PC柱4の側面の垂直状態を確認可能な垂
直プレート72が設けられている。また、これらのアン
カー定規7a,7b,7cは、それぞれ、定規本体71
の位置決め孔70の間隔が、建物ユニットBの長辺寸法
に対応したもの(7a)、建物ユニットBの短辺寸法に
対応したもの(7b)、建物ユニットBの対角線寸法に
対応したもの(7c)となっている。
【0021】つまり、図3に示すように、まず、敷地の
四隅のうちのひとつを基準とし、その位置にL形PC柱
2を設置し、次に、その横にT形PC柱3を設置する。
その時に、定規本体71の位置決め孔70を、前記L形
PC柱2のアンカーボルト21と前記T形PC柱3のア
ンカーボルト31のそれぞれに嵌合させ、この位置決め
孔70の間隔で前記L形PC柱2と前記T形PC柱3の
間隔を決定する。また同時に、前記アンカー定規7の垂
直プレート72をL形PC柱2の側面と前記T形PC柱
3の側面にぞれぞれ当て、この垂直プレート72でL形
PC柱2の側面と前記T形PC柱3の側面の垂直状態を
確認してL形PC柱2とT形PC柱3の傾きを修正す
る。同様にして、アンカー定規7a,7b,7cを用
い、その他のL形PC柱2、T形PC柱3、十形PC柱
4も設置していく。
【0022】PC束5を設置する場合には、図4に示す
ような一対の束用プレート8a,8a、あるいは、図5
に示すような一対の束用プレート8b,8bを使用す
る。前記束用プレート8aは、Uボルト81とナット8
2によって一端が定規本体71と固定できるようになっ
ており、他端にはボルト孔(図示省略)が設けられてい
る。また、前記束用プレート8bは、Uボルト81とナ
ット82によって両端が定規本体71と固定できるよう
になっており、中央にボルト孔(図示省略)が設けられ
ている。すなわち、L形PC柱2とT形PC柱3との間
にPC束5を設置する場合は、その設置位置に最も近い
アンカー定規7aの中央部に、定規本体71と直角に一
対の束用プレート8a,8aを固定し、この束用プレー
ト8a,8aのボルト孔と、PC束5の上端部に設けら
れているねじ孔とを重ね合わせることでPC束5の位置
を決定する。また、前記束用プレート8aの一端はボル
ト83でPC束5に固定する。また、T形PC柱3と十
形PC柱4との間にPC束5を設置する場合には、その
設置位置の両側にある一対のアンカー定規7a,7aの
中央部に、定規本体71と直角に一対の束用プレート8
b,8bを架け渡して固定し、これらの束用プレート8
b,8bのボルト孔の位置でPC束5の位置を決定す
る。そして、上述の場合と同様に、前記束用プレート8
bの中央部をボルト83でPC束5に固定する。なお、
この後、水準器9を用いてPC束5が垂直に設置されて
いるかどうかを確認し、PC束5の傾きを修正する。
【0023】このようにして、L形PC柱2、T形PC
柱3、十形PC柱4、PC束5の設置の際にアンカー定
規7a,7b,7cを用いることで、L形PC柱2、T
形PC柱3、十形PC柱4、PC束5の位置設定を正確
かつ短時間に行うことができる。なお、適宜、ジョイン
トパネル6を設置しておくと、PC柱の移動を防止し易
くでき、次のPC柱の設置作業を容易にできる。
【0024】ベース筋14、L形PC柱2、T形PC柱
3、十形PC柱4、PC束5を設置した後、ジョイント
パネル6を設置し、コンクリート打設を行って地中基礎
1を造る。コンクリート打設を行う際、図6に示すよう
に、作業用車両の侵入する経路にあたる位置に、ジョイ
ントパネル6の下端部を配置可能な窪み部10を地中基
礎1に形成するための型部材(ダンボール等でよい)1
1を設けておく。なおジョイントパネル6の設置は、コ
ンクリート打設の後に行ってもよい。
【0025】こうしておくことで、ジョイントパネル6
を装着する際に、地中基礎1に形成された窪み部10に
ジョイントパネルの下端部を納めることができるので、
地中基礎1が完全に硬化する前にジョイントパネル6の
設置作業を行っても、ジョイントパネル6に生コンクリ
ートが付着しないようにすることができる。
【0026】次に、べた基礎Aの外周を取り囲むL形P
C柱2とT形PC柱3との間、ならびに、T形PC柱3
同士の間に、ジョイントパネル6を装着していき、これ
らによって枠状の立ち上がり部を形成する。ただし、こ
の時に、ジョイントパネル6の何枚かを取り外しておく
ことによって、べた基礎Aの立ち上がり部に出入口を設
けておく。ジョイントパネル6の取り付けは、図7に示
すように、L形PC柱2、T形PC柱3、十形PC柱4
それぞれの側面に固定されている柱側連結部材12の受
け金具121と、ジョイントパネル6の左右両側部裏面
に固定されているパネル側連結部材13の係合金具13
1とを係合させ、更に、柱側連結部材12とパネル側連
結部材13を図示省略のボルトとナットで締結して行
う。なお、これらの柱側連結部材12ならびにパネル側
連結部材13は、L形PC柱2、T形PC柱3、十形P
C柱4、ジョイントパネル6の生産時に工場内でこれら
に取り付けておく。また、ジョイントパネル6の取付
後、ジョイントパネル6の下端部と地中基礎1の窪み部
10との間の隙間にモルタルやセメント等を充填する。
【0027】次に、硬化したべた基礎Aの立ち上がり部
の出入口からべた基礎Aの内側に埋戻し用車両(例え
ば、パワーシャベル)を侵入させ、その埋戻し用車両を
用いて土の埋戻し作業を行い、それから、図8あるいは
図9に示すように、べた基礎Aの立ち上がり部の出入口
からべた基礎Aの内側に据付用車両(クレーン車)Cを
侵入させ、その据付用車両Cで建物ユニットBを吊り上
げて前記べた基礎Aの上に据え付ける。図8では、据付
用車両C全体をべた基礎Aの内側に侵入させ、更に、べ
た基礎Aの内側でアウトリガーDを張って据付用車両C
を安定させている。なお、据付用車両Cを侵入させるの
に障害となるPC束5は引き抜いておき、据付用車両C
を移動させた後、元の位置に差し込み、モルタルやセメ
ント等を流し込んで地中基礎1と接着する。図9では、
据付用車両Cの本体はべた基礎Aの外側に位置させ、ア
ウトリガーDのみをべた基礎Aの内側に侵入させてい
る。この場合、PC束5はべた基礎Aの内側に残したま
まである。
【0028】このようにして建物ユニットBを据え付け
た後、べた基礎Aの出入口から建物ユニットBの床下に
侵入して配管接続作業を行う。なお、管は邪魔にならな
いようにべた基礎Aの上に置いておいてもよい。そし
て、建物ユニットBの床下における配管接続作業を終え
た後、図10に示すように、ジョイントパネル6を装着
してべた基礎Aの出入口を塞ぐ。このジョイントパネル
6の取り付けは、柱側連結部材12とパネル側連結部材
13を係合させた状態でジョイントパネル6の裏面に固
定しておき、前記柱側連結部材12をL形PC柱2、T
形PC柱3、十形PC柱4の側面に図示省略のボルトで
固定して行う。
【0029】上述したように、本実施の形態の建物の構
築方法では、ベタ基礎Aの内側に据付用車両Cを侵入さ
せ、その据付用車両Cを用いて建物ユニットBの据付作
業を行うので、小さい据付用車両Cを用い、据付用車両
Cを建物ユニットBの据付け場所に近付けて作業するこ
とができる。従って、敷地が狭くて据付用車両Cを敷地
内に置くことができない場合でも、ベタ基礎Aの内側に
据付用車両Cを侵入させることで、据付用車両Cを用い
て効率良く建物ユニットBの据付作業を行うことができ
るし、アウトリガーDを張ることもできる。また、基礎
の内側に埋戻し用車両を侵入させ、その埋戻し用車両を
用いて土の埋戻し作業を行うので、土の埋戻し作業も効
率良く行うことができるし、建物ユニットBの据付作業
後も建物ユニットBの床下に容易に侵入して配管作業を
行うことができるので、配管作業も効率良く行うことが
できる。また、建物ユニットBの据付作業もしくは配管
作業の後に、ジョイントパネル6を装着してべた基礎A
の出入口を塞ぐので、従来と全く変わりない外観の基礎
を構築することができる。
【0030】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、
実施の形態では、基礎がべた基礎Aである例を示した
が、図11に示すように、地中基礎1が建築現場に部分
的に設けられたライン基礎を構築してもよい。また、作
業用車両の侵入ができれば、柱をPCにせず現地打設で
形成するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明にあっては、基礎の内側まで作業用車両を侵入させて
基礎上の作業を行うことができるので、基礎上での作業
効率の向上を図ることができるという効果が得られる。
【0032】請求項2記載の発明にあっては、敷地が狭
くて据付用車両を敷地内に置くことができない場合や、
敷地の間口が小さくてアウトリガーを設置することがで
きない場合等でも、据付用車両を用いて効率良く建物構
造体の据付作業を行うことができるという効果が得られ
る。
【0033】請求項3記載の発明にあっては、建物構造
体が、予め工場内で箱形に組み立てられた複数の建物ユ
ニットであるので、建物構造体の構築作業も効率よく行
うことができるという効果が得られる。
【0034】請求項4記載の発明にあっては、建物構造
体の据付作業後も建物構造体に容易に侵入して配管作業
を行うことができるので、配管作業を効率良く行うこと
ができるという効果が得られる。
【0035】請求項5記載の発明にあっては、ジョイン
トパネルを装着して基礎の出入口を塞ぐので、従来と全
く変わりない外観の基礎を構築することができるという
効果が得られる。
【0036】請求項6記載の発明にあっては、地中基礎
が完全に硬化する前にジョイントパネルの装着作業を行
っても、ジョイントパネルに生コンクリートが付着しな
いようにすることができるので、基礎の構築作業を効率
よく行うことができるという効果が得られる。
【0037】請求項7記載の発明にあっては、コンクリ
ート柱の配置決定が容易なので、基礎の構築作業を効率
よく行うことができるという効果が得られる。
【0038】請求項8記載の発明にあっては、建築現場
の所定位置にプレキャストコンクリート柱を設置する際
に、プレキャストコンクリート柱の位置設定を正確かつ
短時間に行うことができるので、基礎の構築作業を効率
良く行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ベタ基礎を示す斜視図である。
【図2】 PC柱の位置決め方法の説明図である。
【図3】 アンカー定規の使用方法の説明図である。
【図4】 図2のIV−IV断面図である。
【図5】 図2のV−V断面図である。
【図6】 べた基礎の断面図である。
【図7】 ジョイントパネルの取付方法の説明図であ
る。
【図8】 建物ユニットの据付方法の説明図である。
【図9】 建物ユニットの据付方法の説明図である。
【図10】 ジョイントパネルの取付方法の説明図であ
る。
【図11】 基礎の変形例を示す図である。
【符号の説明】
A べた基礎 B 建物ユニット C 据付用車両 1 地中基礎 10窪み部 2 L形PC柱 21 アンカーボルト 3 T形PC柱 31 アンカーボルト 4 十形PC柱 5 PC束 6 ジョイントパネル 7a,7b,7c アンカー定規 70 位置決め孔 71 定規本体 72 垂直プレート 8a,8b 束用プレート 81 Uボルト 82 ナット 83 ボルト 9 水準器 11 型部材 12 柱側連結部材 13 パネル側連結部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築現場の所定位置に、複数のコンクリー
    ト柱と、そのコンクリート柱の下の地中基礎とからなる
    基礎本体を構築し、前記コンクリート柱同士の間にジョ
    イントパネルを装着することによって枠状の立ち上がり
    部を有する基礎を構築すると共に、前記基礎本体の上に
    建物構造体を据え付ける建物の構築方法であって、 基礎上で作業する際に、少なくとも一部のジョイントパ
    ネルを取り外しておくことによって基礎の立ち上がり部
    に出入口を設け、その出入口から基礎の内側に作業用車
    両を侵入させ、その作業用車両を用いて作業を行うこと
    を特徴とする建物の構築方法。
  2. 【請求項2】建築現場の所定位置に、複数のコンクリー
    ト柱と、そのコンクリート柱の下の地中基礎とからなる
    基礎本体を構築し、前記コンクリート柱同士の間にジョ
    イントパネルを装着することによって枠状の立ち上がり
    部を有する基礎を構築すると共に、前記基礎本体の上に
    建物構造体を据え付ける建物の構築方法であって、 建物構造体を据え付ける際に、少なくとも一部のジョイ
    ントパネルを取り外しておくことによって基礎の立ち上
    がり部に出入口を設け、その出入口から基礎の内側に据
    付用車両を侵入させ、その据付用車両を用いて建物構造
    体の据付作業を行うことを特徴とする建物の構築方法。
  3. 【請求項3】前記建物がユニット建物であって、前記建
    物構造体が、予め工場内で箱形に組み立てられた複数の
    建物ユニットであることを特徴とする請求項1または2
    記載の建物の構築方法。
  4. 【請求項4】建物構造体の据付作業の後に、基礎の出入
    口から建物構造体の床下に侵入して配管作業を行うこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の建物の
    構築方法。
  5. 【請求項5】基礎上での作業の後に、ジョイントパネル
    を装着して基礎の出入口を塞ぐことを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項記載の建物の構築方法。
  6. 【請求項6】基礎本体を構築するためのコンクリート打
    設を行う際に、ジョイントパネルの下端部を配置可能な
    窪み部を前記基礎本体に形成するための型部材を設けて
    おくことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載
    の建物の構築方法。
  7. 【請求項7】基礎本体を構築するためのコンクリート打
    設を行う際に、予め形成された複数のコンクリート柱同
    士をジョイントパネルで連結し、少なくとも一部のジョ
    イントパネルは基礎本体の構築後も着脱可能になるよう
    に打設コンクリートから分離しておくことを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項記載の建物の構築方法。
  8. 【請求項8】プレキャストコンクリート柱の上端部に設
    けられたアンカーボルトと係合可能な位置決め孔が両端
    部に設けられた定規本体を有し、その定規本体の両端部
    に、前記位置決め孔を前記プレキャストコンクリート柱
    のアンカーボルトと係合させた時に前記プレキャストコ
    ンクリート柱の側面の垂直状態を確認可能な垂直プレー
    トが設けられているアンカー定規を用いた建物の構築方
    法であって、 建築現場の所定位置にプレキャストコンクリート柱を設
    置する際に、前記アンカー定規の位置決め孔の間隔で前
    記プレキャストコンクリート柱の間隔を決定すると共
    に、前記アンカー定規の垂直プレートで前記プレキャス
    トコンクリート柱の側面の垂直状態を確認することを特
    徴とする建物の構築方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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