JPH11321900A - チューブ状容器の口頭部 - Google Patents
チューブ状容器の口頭部Info
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- JPH11321900A JPH11321900A JP12935498A JP12935498A JPH11321900A JP H11321900 A JPH11321900 A JP H11321900A JP 12935498 A JP12935498 A JP 12935498A JP 12935498 A JP12935498 A JP 12935498A JP H11321900 A JPH11321900 A JP H11321900A
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Abstract
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のいずれでも口頭部と
胴部の接合性に優れており、さらにバリア性、口頭部の
強度、外観にも優れるチューブ状容器を提供すること。 【解決手段】 融点が135℃以上のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(A)5〜60重量%、ポリオレ
フィン樹脂(B)20〜80重量%、融点が130℃以
下のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)1〜
20重量%、およびエチレン−不飽和カルボン酸共重合
体またはその金属塩(D)1〜20重量%からなる樹脂
組成物よりなり、筒状胴部と接合されてチューブ状容器
を構成する、チューブ状容器の口頭部。
Description
粧品、練歯磨などの日用品などが充填されるチューブ状
容器に関する。
入、あるいは内部からの有効成分もしくは香気成分の脱
着による劣化から内容物を保護するため、アルミニウム
などのバリア材を含むラミネートフィルムをシールして
成形した筒状体、あるいはバリア材を含む熱可塑性樹脂
を環状ダイより共押出して成形した多層の筒状体にポリ
オレフィン系樹脂よりなる口頭部を接合してチューブ容
器を作る方法、すなわち2ピースチューブ状容器製造方
法は、実開昭49−115346号公報などにより紹介
されている。更に以下の方法も公知である。
形した胴部となる筒状体を挿入した状態で、口頭部とな
る樹脂を射出成形すると同時に口頭部と筒状胴部を熱接
合してチューブ状容器を作る方法。
を押出成形法でシートを作製し、ついで円盤状に打抜く
と同時に予め作製した筒状胴部を押圧して口頭部と筒状
胴部を熱接合してチューブ状容器を作る方法。
る樹脂を雌金型に投入し、併せて予め成形した胴部とな
る筒状体を雄金型に入れ押圧して、口頭部を成形すると
同時に口頭部と筒状胴部を熱接合してチューブ状容器を
作る方法(特公昭64−7850号)。
出してパリソンを成形後、金型内でブロー成形してチュ
ーブ状容器を作成する方法、すなわち1ピースチューブ
容器の製造方法(特公昭57−57338号)。
除く2ピースチューブ状容器の口頭部は、通常ポリオレ
フィン系樹脂で成形されているためにバリア性は不十分
である。しかし肩部をバリア樹脂のみで成形する方法
は、バリア樹脂の強度が不十分であるため成形品が割れ
やすく実用に耐えない。また該用途に使用されるような
バリア樹脂は一般的に高価であるためコスト的にも適当
でない。また前記口頭部のバリア性を改善するためにア
ルミニウム箔などのバリア材を貼付する方法や、多段射
出成形などの方法でポリオレフィン系樹脂と熱可塑性バ
リア樹脂との多層体を形成する方法は、工程が複雑とな
りコストアップは免れない。
成するための押出シートとしてバリア樹脂を含む多層シ
ートを用いることでバリア化が可能であるが、多層であ
るがゆえに工程が複雑となり、打抜き時のヒケや、打抜
き後のスクラップ発生などの問題がある。また(4)の
1ピースチューブ状容器は、ブロー成形時の割金型のウ
ェルドライン発生や口頭部のネジ部分などの寸法精度に
劣りまた外観が美麗でない。
て、特開平6−80150号公報には、ポリオレフィン
系樹脂を最内層とした筒状胴部と、ポリオレフィン系樹
脂、融点が135℃以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物、及び融点が130℃以下のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物からなる組成物により形成された口
頭部からなるチューブ容器に関する記載がある。
最内層がエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物からな
る筒状胴部と、ポリオレフィン系樹脂、融点が135℃以
上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、及び融点
が130℃以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
からなる組成物により形成された口頭部からなるチュー
ブ容器に関する記載がある。
よび筒状胴部の最内層が一致するときには口頭部と胴部
の接着力が発現するが、そうでないとき、すなわち口頭
部のマトリックス相と胴部最内層が異なる樹脂のときに
は接着性が発現していない。また後者はエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物が筒状胴部の最内層に存在しか
つ口頭部のマトリックス相がエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物のときのみに限定されており、筒状胴部の
最内層にポリオレフィン系樹脂を用いた場合、及び口頭
部マトリックスがポリオレフィン系樹脂である場合には
接着性が大きく低下している。すなわち、口頭部のマト
リックス相と筒状胴部の最内層が一致しない限り口頭部
と胴部の接合力は発現していない。
用途拡大に伴い、筒状胴部最内層がポリオレフィン系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のいずれで
あっても接合力およびバリア性を同時に発現する口頭部
のニーズが極めて高くなっている。
来技術の欠点を解決するものであり、2ピースチューブ
状容器において、次のような課題1)〜4)を解決する
ことを目的としている。 1)口頭部と筒状胴部との接合力改善 2)筒状胴部最内層がポリオレフィン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物のいずれでも接合力が発現する
こと 3)口頭部の強度改善 4)口頭部の外観改善
結果、融点が135℃以上のエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物(A)5〜60重量%、ポリオレフィン樹
脂(B)20〜80重量%、融点が130℃以下のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)1〜20重量
%、およびエチレン−不飽和カルボン酸共重合体または
その金属塩(D)1〜20重量%からなる樹脂組成物よ
りなり、筒状胴部と接合されてチューブ状容器を構成す
る、チューブ状容器の口頭部が、強度、胴部との接合
性、外観の改善の点で有効であり、さらに驚くべきこと
に、本組成物は成形して口頭部とした際のマトリックス
相と筒状胴部の最内層の成分が異なる場合においても十
分な接合強度を有することを見出した。
でないが、融点が135℃以上のエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物(A)とポリオレフィン樹脂(B)の
相容化剤として機能している、融点が130℃以下のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)に対しエチ
レン−不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩
(D)の存在が(A)と(B)の相容性を強化すること
で、口頭部を形成する組成物内においてマトリックス相
とドメイン相となる成分の各々を胴部との接着部表面に
交互に偏析させ、かつ口頭部の層内剥離による接合強度
低下を抑える働きを示しているものと考えられる。また
口頭部の強度、外観が改善される理由についても、
(D)の存在が(C)との相乗作用により組成物の相容
性を強化しているためと考えられる。
−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)とエチレン−不飽
和カルボン酸共重合体またはその金属塩(D)の合計配
合量が5〜30重量%であり、かつ(C)、(D)の配
合重量比が下記式(1)を満足することが好適である。 0.3≦(C)/(D)≦5 (1) また、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体またはその
金属塩(D)がランダム共重合体であることも好適であ
る。さらに、融点が130℃以下のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物(C)、エチレン−不飽和カルボン
酸共重合体またはその金属塩(D)のSP値(Fedorsの
式より算出)をそれぞれSP(C)、SP(D)とした
とき、下記式(2)を満足することも好ましい。 |SP(C)−SP(D)|≦1.0 (2)
℃以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(A)、ポリオレフィン樹脂(B)、融点が130℃以
下のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)、お
よびエチレン−不飽和カルボン酸共重合体またはその金
属塩(D)からなる樹脂組成物よりなるものである。
合体ケン化物(A)の融点は135℃以上、好ましくは135
〜195℃、更に好ましくは150〜185℃であり、エチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)の融点は130℃以
下、好ましくは85〜125℃である。(A)の融点が135℃
を下回る場合、あるいは(C)の融点が130℃を上回る
場合には、前記口頭部のバリア性、胴部との接合力に劣
る。また(A)の融点の上限は195℃であることが好ま
しく、かつ(C)の融点は85℃以上であることが好まし
い。(A)の融点の上限値あるいは(C)の融点の下限
値が前記範囲を外れた場合、口頭部の溶融成形性、外観
および胴部との接合力にやや劣る。
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)のエチレン含
量は20〜60モル%であり、好ましくは25〜55モル%、更
に好ましくは27〜50モル%である。エチレン含量が20モ
ル%未満では口頭部の強度が低下し、溶融成形性や胴部
との接合性も悪化する。また60モル%を越えると十分な
ガスバリア性が得られない。一方、融点が130℃以下
のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)のエチ
レン含量は60〜99モル%であり、好ましくは70〜97モル
%、更に好ましくは77〜90モル%である。前記範囲を外
れた場合、組成物の相容性が極端に低下し、組成物の強
度の低下、層内剥離による胴部との接合力の低下がおき
る。
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)のケン化
度は、95%以上、好ましくは97%以上、更に好ましくは
99%以上であり、また融点が130℃以下のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)のケン化度は20%以
上、好ましくは45%以上であり、更に好ましくは70〜99
%である。(A)および(C)のケン化度が前記範囲を
外れた場合には口頭部のバリア性および胴部との接合性
に劣る。
物(A)および(C)のメルトフローレート(MFR)は
いずれも0.5〜50g/10分の範囲であり、特に(A)のMF
Rを3.0〜40g/10分、(C)のMFRを2.0〜20g/10分の範囲
とすることが、口頭部のバリア性、溶融成形性、外観の
点で好ましい。なお、前記(A)および(C)は、本発
明の作用、効果を損なわない範囲で、他のコモノマーが
共重合されたものであっても良い。
(B)はエチレン、プロピレン等のα−オレフィンから
なる重合体であれば特に限定されるものではない。具体
的には、高密度、中密度あるいは低密度のエチレンの単
独重合体;プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレ
フィンを共重合したポリエチレン;プロピレンの単独重
合体;エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オク
テン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン
を共重合したポリプロピレン;ポリ1−ブテン;ポリ4
−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。また、これ
らのポリオレフィンは酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸
エステル等の少量の共重合成分を含むものであっても構
わないが、このような官能基を有する共重合成分を含ま
ないポリオレフィンを用いる場合に本発明の目的はより
効果的に達成される。なお、不飽和カルボン酸を共重合
成分に含むポリオレフィンは本発明のポリオレフィン
(B)からは除かれる。それ自体エチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物(A)との相溶性が良好であるので、
本発明の構成を採用する必要がないからである。
頭部の強度、溶融成形性の面から密度(JISK7112)が0.
930g/cm3を超える中ないし高密度ポリエチレンがもっと
も好ましいが、口頭部に柔軟性を持たせる場合には密度
が0.910 g/cm3を超える低密度ポリエチレンでも良い。
該ポリオレフィン樹脂(B)のメルトフローレート(MF
R)が0.5〜30g/10分、好ましくは2.0〜20g/10分、最も
好ましくは3.0〜15g/10分のものが溶融成形性、外観の
点で好ましい。
ボン酸共重合体またはその金属塩(D)とは、エチレン
と不飽和カルボン酸を共重合して得られる重合体、また
はその金属塩のことを言う。不飽和カルボン酸の含有量
は、好ましくは2〜15モル%、さらに好ましくは3〜12モ
ル%である。不飽和カルボン酸としては、例えば、アク
リル酸、メタアクリル酸、エタアクリル酸、マレイン
酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無
水マレイン酸などが例示され、特にアクリル酸あるいは
メタアクリル酸が好ましい。また、共重合体に含有され
ても良い他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル
酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル
酸イソブチル、マレイン酸ジエチルのような不飽和カル
ボン酸エステル、一酸化炭素などが例示される。
共重合体の金属塩を用いる場合の金属としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;マグネ
シウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属;亜鉛など
が例示され、特に亜鉛を用いた場合が、融点130℃以下
のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)に対す
る相溶性の点で好ましい。エチレン−不飽和カルボン酸
共重合体金属塩における中和度は、100%以下、好まし
くは90%以下、さらに好ましくは70%以下の範囲が
望ましい。
酸共重合体またはその金属塩(D)の好適なMFRは、好
ましくは0.05〜50g/10分、さらに好ましくは0.5〜30g/
10分である。かかるエチレン−不飽和カルボン酸共重合
体またはその金属塩(D)は、単独で用いることもでき
るし、2種以上を混合して用いることもできる。
酸共重合体またはその金属塩(D)としては、ランダム
共重合体を用いることが胴部との接合性、外観の点で好
ましい。ランダム共重合体またはその金属塩がグラフト
共重合体に比べて優れている理由は明らかでないが、
(D)はポリオレフィン樹脂(B)とエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(C)の相容化剤として働いてい
ることから、グラフト共重合体を用いた場合は(D)と
(A)の相容性が局所的に向上して全体の相容性のバラ
ンスが多少劣るためと考えられる。
酸ビニル共重合体ケン化物(C)、エチレン−不飽和カ
ルボン酸共重合体またはその金属塩(D)のSP値(Fe
dorsの式より算出)をそれぞれSP(C)、SP(D)
としたとき、下記式(2)を満足することが、胴部との
接合性の点から好適である。かかる理由は必ずしも明ら
かではないが、組成物全体の相容性のバランスが、下記
式(2)の範囲で良好となることで、マトリックスおよ
びドメイン樹脂の口頭部表面への交互偏析が発現するか
らではないかと推測される。 |SP(C)−SP(D)|≦1.0 (2) より好適には下記式(2’)を、さらに好適には下記式
(2”)を満足することが好ましい。 |SP(C)−SP(D)|≦0.8 (2’) |SP(C)−SP(D)|≦0.6 (2”)
以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)、
ポリオレフィン樹脂(B)、融点が130℃以下のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)、およびエチ
レン−不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩
(D)の各成分の配合量は、組成物の総重量に対してそ
れぞれ、(A)5〜60重量%、(B)20〜80重量
%、(C)1〜20重量%、および(D)1〜20重量
%である。
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)の含有量が
60重量%を超えると、胴部最内層がポリオレフィン系
樹脂である場合の接合力が発現されない。好適には50
重量%以下であり、より好適には45重量%以下であ
る。また5重量%を下回ると、胴部がエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物の時の接着性が発現しなくなるほ
か、組成物のバリア性が発現しにくくなる。好適には1
0重量%以上であり、より好適には20重量%以上であ
る。
量%を超えると、胴部最内層がエチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物である場合の接合力が発現されない。好
適には70重量%以下であり、より好適には60重量%
以下である。また20重量%を下回ると、胴部最内層が
ポリオレフィン系樹脂である場合の接合力が発現されな
い。好適には25重量%以上であり、より好適には35
重量%以上である。
量%を超えると、胴部最内層の種類にかかわらず接合力
が極端に低下する。好適には18重量%以下であり、よ
り好適には15重量%以下である。また1重量%を下回
ると組成物の相容性が極端に低下し、組成物の強度の低
下、外観の不良、層内剥離による胴部との接合力の低下
がおきる。好適には3重量%以上であり、より好適には
5重量%以上である。
量%を超えた場合、あるいは1重量%を下回った場合、
本組成物の特徴である、胴部最内層がポリオレフィン系
樹脂あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の
いずれにかかわらず接合力が発現するという特徴が発現
されなくなる。好適には18重量%以下であり、より好
適には15重量%以下であり、また好適には3重量%以
上であり、より好適には5重量%以上である。
酸ビニル共重合体ケン化物(C)とエチレン−不飽和カ
ルボン酸共重合体またはその金属塩(D)の合計配合量
が5〜30重量%であり、かつ(C)、(D)の配合重
量比が下記式(1)を満足することが胴部との接合性、
強度、外観の点から特に好適である。 0.3≦(C)/(D)≦5 (1)
満の場合、口頭部の強度が低下し、また外観も悪化する
という問題がある。好適には10重量%以上である。ま
た、合計配合量が30重量%を超える場合、胴部の種類
にかかわらず、胴部との接合性が低下するという問題が
ある。好適には25重量%以下であり、より好適には2
0重量%以下である。また、(C)と(D)の配合重量
比(C)/(D)が0.3未満の場合、(A)と(D)
との相容性が低下し、口頭部の強度が低下し外観も悪化
するという問題がある。好適には0.5以上である。ま
た、(C)/(D)が5を超える場合、口頭部のマトリ
ックス相が胴部最内層樹脂と異なる場合の胴部との接合
性が発現しにくいという問題がある。好適には4以下で
あり、より好適には3以下である。
メルトフローレート(MFR)は0.5〜30g/10分、好ましく
は1.0〜20g/10分、最も好ましくは2.0〜15g/10分となる
ように各成分を配合することが、溶融成形性の点で好ま
しい。なお、本発明でいうメルトフローレート(MFR)
とは、温度190℃、荷重2160gの条件でJISK6760に準じて
測定したものである。
添加剤を配合することもできる。このような添加剤の例
としては、酸化防止剤、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、フィラー、あるいは他
の高分子化合物を挙げることができ、これらを本発明の
作用効果が阻害されない範囲でブレンドすることができ
る。添加剤の具体的な例としては次のようなものが挙げ
られる。
ドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3’,
5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル
フェノール)等。
3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)5−
クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン等。
チル、フタル酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィ
ン、リン酸エステル等。 帯電防止剤:ペンタエリスリットモノステアレート、ソ
ルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、
ポリエチレンオキシド、カーボワックス等。 滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレー
ト等。 着色剤:カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリ
ドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等。 充填剤:グラスファイバー、アスベスト、バラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム等。
作用効果が阻害されない程度にブレンドすることもでき
る。
しては、特に限定されるものではなく、該熱可塑性樹脂
ペレットをドライブレンドしてそのまま成形に供するこ
ともできるし、より好適にはバンバリーミキサー、単軸
又は二軸スクリュー押出し機などで混練し、ペレット化
してから成形に供することもできる。分散状態を均一な
ものとするためには、混練ペレット化操作時に混練度の
高い押出機を使用し、ホッパー口を窒素シールし、低温
で押出すことが望ましい。
物の酸素透過係数を5×10-11cc・cm/cm2・sec・cmHg以
下、特に3×10-11cc・cm/cm2・sec・cmHg以下とすること
が、内容物の空気による劣化防止、内容物の香気成分の
脱着防止、すなわちバリア性の点で好ましい。
物が、融点が135℃以上のエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物(A)がマトリックス相、ポリオレフィン
系樹脂(B)が分散相であるとき、(B)がマトリック
ス相、(A)が分散相であるときのどちらの場合にも、
胴部との接合性およびバリア性を発現することができ
る。前者の場合、バリア性が発現する理由は自明であ
る。後者の場合、バリア性が発現される理由としては、
特開平6-80150号公報に述べられているように、マトリ
ックス中に分散相(A)が押出ないし射出方向に二次元
的に層状に配向するためである。
記口頭部と熱接合する筒状胴部の最内層に用いられる樹
脂は、熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。また口
頭部を構成する成分とは必ずしも一致する必要はなく、
あるいは二成分以上の組成物であってもよい。熱可塑性
樹脂のうち、ポリオレフィン系樹脂あるいはエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物を用いることが好ましい。
系樹脂としては密度が0.945g/cm3以下、好ましくは0.94
0g/cm3以下、更に好ましくは0.930g/cm3以下の低密度ポ
リエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエ
チレンを一種あるいは二種以上混合して用いることが、
口頭部との接合性、チューブ容器底部の熱溶着性、絞り
出し性、エアバック防止性の点で望ましい。
合の胴部の層構成は特に限定されるものではないが、前
記ポリオレフィン系樹脂を内層に、バリア材のアルミニ
ウム箔、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィル
ム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、あるいはポリ塩化ビ
ニリデンをコーティングした延伸ポリプロピレンフィル
ム、延伸ポリアミドフィルム、延伸ポリエステルフィル
ム、あるいは無機物を蒸着したバリア性のあるフィルム
などを中間層とし、好ましくはポリエチレン系樹脂を外
層とした多層構成が好ましい。
物を最内層に用いる場合は、エチレン含有量が25モル〜
60モル%、好ましくは30〜50モル%、ケン化度は95%以
上、好ましくは98%以上、更に好ましくは99%以上のも
のが用いられる。かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物は酸素バリア性、フレーバーバリア性の点で優
れている。エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は香
気吸着防止性にも優れており、胴部最内層に用いること
で、内容物中の香気成分の収着を防ぐことができる。
最内層に用いる場合の胴部の層構成は特に限定されるも
のではないが、中間層を延伸ポリアミドフィルムや延伸
ポリエステルフィルムなどとし、外層をエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物もしくはポリオレフィン系樹脂
とした多層構成などがある。また最内層のエチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物に他の添加剤や樹脂を配合す
ることは、本発明の効果を損なわない限り自由である。
ライラミネート後、筒状にシールして形成するか、胴部
を構成する素材が全て熱可塑性樹脂の場合には共押出成
形法にてTダイを用いてフィルムないしシートを作成
後、筒状にシールするか、あるいは環状ダイを用いて直
接筒状胴部を成形するなどの方法で得ることができる。
容器を作成する方法としては、前記した射出成形法、デ
ィスク成形法、圧縮成形法など公知の成形法が採用でき
る。
が、これにより何ら限定されるものではない。本発明に
おける各種試験方法は以下の方法にしたがって行った。
00μのフィルムを作成した後、絶乾状態とし、モダン・
コントロール社(米国)製Ox‐Tran10/50型酸素透過率
測定装置を用いて温度20℃、0%RHの条件でJISK7126に
準じて酸素透過係数( cc・cm/cm2・sec・cmHg )を求め
た。
向するように、口頭部との接合部分まで切り取り、20
℃、65%RHにて一週間湿度状態を調節後、前記胴部切開
部分の各端部を引張試験機に取り付け、20℃、65%RHで
引張り速度50mm/分の条件で剥離強度を求めた。一般に
胴部と肩部の接合力は3kg/15mm幅以上が合格であるとさ
れている。胴部の最内層がPEである場合、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物である場合の接着力を測定
し、表1の基準より評価した。
を50回繰り返し、口頭部ネジ部の欠け、クラック発生状
況を目視及びルーペで観察し、表2の基準より評価し
た。
3の基準より判定した。
方向から光学顕微鏡で観察し、口頭部のマトリックス相
の種類およびドメイン相の形状を観察、表4の基準によ
り判定した。なおマトリックス相の種類は、光学顕微鏡
での観察時にヨウ素で(A)を染色することで判別し
た。
樹脂(A)、(B)、(C)および(D)は、それぞれ
下記の表5、表6、表7および表8に示したものを用い
た。
も同様)で使用した筒状胴部の構成は、外側から低密度
ポリエチレンフィルム(密度0.920g/cm3)200μ/接着
性樹脂10μ/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹
脂(エチレン含有量47モル%、ケン化度99.5モル%)30
μ(最内層)、の三層構成品および、外側から低密度ポ
リエチレンフィルム(密度0.920g/cm3)120μ/接着性
樹脂10μ/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂
(エチレン含有量32モル%、ケン化度99.5モル%)30μ
/接着性樹脂10μ/低密度ポリエチレンフィルム(密度
0.920g/cm3)120μ(最内層)の二種類である。
ブラーで予備混合後、ニーディングディスクを有する3
0mmφの2軸押出機(日本製鋼所製TEX30:L/
D=30)を用いてシリンダー温度をフィード下部を1
90℃、混練部及びノズル付近を210℃に設定し、押
出機のローターの回転数は610rpm、フィーダーの
モーター回転数250rpmで、溶融混練しペレットを
得た。次に口径45mmφ圧縮成形用チューブ容器成形機
(AISA社製PTH-80型成形機)に前記ペレットを供給し、
一方、同成形機の金型に筒状胴部を供給して圧縮成形法
によりチューブ状容器を作製した。このとき圧縮成形機
のシリンダー温度は245℃、ノズル温度は230℃とした、
また金型温度は50℃となるよう調節した。当該チューブ
状容器の熱接合部の外径45mmφ、口頭部の絞り出し部の
外径12mmφ、内径10mmφとし、口頭部の肉厚を1mmとし
た。
例1〜13と同様にしてチューブ状容器を作製した。
実施例1〜13と同様の方法でペレット化した。次に口径3
5mmφ射出成形用チューブ容器成形機に前記ペレットを
供給し、一方、同成形機の金型に筒状胴部を供給して射
出成形法によりチューブ状容器を作製した。このとき射
出成形機のシリンダー温度は245℃、ノズル温度は230℃
とした、また金型温度は50℃となるよう調節した。当該
チューブ状容器の熱接合部の外径35mmφ、口頭部の絞り
出し部の外径10mmφ、内径8mmφとし、口頭部の肉厚を1
mmとした。
様にしてチューブ状容器を作製した。
部の接合性およびバリア性、口頭部の強度、外観に優れ
ており、医薬品、食品、化粧品、練歯磨などの日用品な
どが充填されるチューブ状容器として好適である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 融点が135℃以上のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(A)5〜60重量%、ポリオレ
フィン樹脂(B)20〜80重量%、融点が130℃以
下のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(C)1〜
20重量%、およびエチレン−不飽和カルボン酸共重合
体またはその金属塩(D)1〜20重量%からなる樹脂
組成物よりなり、筒状胴部と接合されてチューブ状容器
を構成する、チューブ状容器の口頭部。 - 【請求項2】 融点が130℃以下のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(C)とエチレン−不飽和カルボ
ン酸共重合体またはその金属塩(D)の合計配合量が5
〜30重量%であり、かつ(C)、(D)の配合重量比
が下記式(1)を満足する請求項1記載のチューブ状容
器の口頭部。 0.3≦(C)/(D)≦5 (1) - 【請求項3】 エチレン−不飽和カルボン酸共重合体ま
たはその金属塩(D)がランダム共重合体である請求項
1または2に記載のチューブ状容器の口頭部。 - 【請求項4】 融点が130℃以下のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(C)、エチレン−不飽和カルボ
ン酸共重合体またはその金属塩(D)のSP値(Fedors
の式より算出)をそれぞれSP(C)、SP(D)とし
たとき、下記式(2)を満足する請求項1〜3のいずれ
かに記載のチューブ状容器の口頭部。 |SP(C)−SP(D)|≦1.0 (2) - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の口頭部
と、熱可塑性樹脂を最内層とする筒状胴部を接合してな
るチューブ状容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12935498A JP4040170B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | チューブ状容器の口頭部 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12935498A JP4040170B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | チューブ状容器の口頭部 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11321900A true JPH11321900A (ja) | 1999-11-24 |
JP4040170B2 JP4040170B2 (ja) | 2008-01-30 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4040170B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012046759A (ja) * | 2006-05-05 | 2012-03-08 | Procter & Gamble Co | 底部から分与する容器に入った濃縮組成物 |
-
1998
- 1998-05-13 JP JP12935498A patent/JP4040170B2/ja not_active Expired - Fee Related
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