JPH11320351A - 内面研削装置 - Google Patents

内面研削装置

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JPH11320351A
JPH11320351A JP12753898A JP12753898A JPH11320351A JP H11320351 A JPH11320351 A JP H11320351A JP 12753898 A JP12753898 A JP 12753898A JP 12753898 A JP12753898 A JP 12753898A JP H11320351 A JPH11320351 A JP H11320351A
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JP
Japan
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grinding
grinding wheel
coolant
inner peripheral
supply passage
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JP12753898A
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English (en)
Inventor
Shoji Kasai
彰二 笠井
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Toyo Advanced Technologies Co Ltd
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Toyo Advanced Technologies Co Ltd
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研削中に十分な量のクーラントを供給し、さ
らに研削砥石の耐久性を向上させる。 【解決手段】 ホイールヘッドの主軸25に砥石軸26
を介して研削砥石Tを装着し、ホイールヘッドの駆動に
より主軸25と一体に研削砥石Tを回転駆動させながら
ワークWの内周面を研削するようにした。研削砥石Tに
は、砥石面として、ワークWのストレート孔の内周面を
研削するための円筒面Taと、円錐状孔Hbの内周面を
研削するための円錐面Tbとを設けたペンシル型の形状
とした。研削砥石Tの内部には、円錐面Tbに開口する
クーラント供給通路Sを形成し、これら通路Sを、中空
部G、砥石軸内の通路26a、主軸内の通路25a、各
種配管およびバルブ等を介してクーラントの供給源に接
続した。各供給通路Sは、研削砥石Tの軸心Oを中心と
する円上に、該軸心Oと平行に、かつ周方向に等間隔で
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被研削面と研削砥
石の間にクーラントを供給しながら研削を行う内面研削
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、図13に示すように、ストレ
ート孔Haの先に円錐状孔Hbを備えた噴孔形成前の自
動車エンジンの燃料噴射ノズル(ワークWという)の内
部に、上記ストレート孔Haの内周面を研削するための
円筒面80aと、円錐状孔Hbの内周面を研削するため
の円錐面80bとを備えたペンシル型の研削砥石80を
挿入し、ワークWおよび研削砥石80を回転させながら
ワーク内周面に研削砥石を摺接させつつ、必要に応じて
砥石80を軸方向又は軸方向から円錐面80bの傾斜角
と同じ角度だけ傾斜した方向に往復移動させることによ
りワークWの内周面を研削することは一般に行われてい
る。
【0003】この種の研削作業では、発熱による砥石8
0の焼付きや、砥石80の目詰まりを防止するため、研
削作業中にクーラントを供給することが行われており、
従来では、ワークWのストレート孔Haと砥石80の円
筒面80aとの隙間84を通じて後方側からワーク内に
クーラントを供給することが行われていた(図中、破線
矢印で示す)。
【0004】ところが、これではストレート孔Haと砥
石80の隙間が狭い場合には、十分な量のクーラントを
供給することができない場合があり、特に、円錐状孔H
bの研削時にはクーラントが不足しがちになるという問
題があった。
【0005】そこで、最近では、同図に破線で示すよう
に砥石80の軸心(回転軸上)にクーラントの供給通路
82を形成し、この供給通路82を通じて砥石80の先
端中心部分からクーラントを噴出させることにより、円
錐状孔Hbの研削時にも十分な量のクーラントを供給で
きるようにした内面研削装置が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、砥石80の
先端中心部分からクーラントを供給する従来の装置で
は、供給通路82の通路径φの大きさに伴い砥石80の
先端形状が変化するため、例えば、通路径φをあまりに
大きく設定すると円錐状孔Hbの先端部分を研削できな
くなる場合がある。つまり、通路径φを大きくすると、
これに伴い円錐面80bの砥石軸方向の寸法Lが短くな
り、砥石80を軸方向から円錐面80bの傾斜角と同じ
角度だけ傾斜した方向に往復移動させても砥石先端が円
錐状孔Hbの先端部分に達し得ないような場合が生じる
こととなる。
【0007】そのため、砥石形状とワーク形状との関係
で供給通路82の通路径φに制限が課せられ、その結
果、十分な量のクーラントを供給できないような場合が
生じている。
【0008】また、円錐状孔Hbの研削中は、円錐状孔
Hbの内周面に砥石80の円錐面80bが常に当接して
おり、この際、砥石80の先端には、図14に示すよう
に、ワークWからの反力Fが作用するが、上記砥石80
では、供給通路82を設けたことにより先端部分が断面
楔型となっており、しかも、研削中は、同図に示すよう
に、供給通路82(クーラントの供給口)の周縁の一部
が円錐状孔Hbに当接して上記反力Fを受けているため
に砥石先端部分が破損し易い。従って、砥石80の耐久
性を確保する上でも問題がある。
【0009】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、研削中に十分な量のクーラントを供給
でき、しかも、研削砥石の耐久性を向上させることがで
きる内面研削装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、研削砥石を回転させながらワーク内周面
に接触させて該内周面を研削する内面研削装置におい
て、研削砥石の内部を通って回転軸上以外の部分で砥石
面に開口するクーラントの供給通路と、この通路を通じ
てクーラントをワーク内部に供給する供給手段とを備え
ているものである(請求項1)。
【0011】この装置によれば、クーラントの供給通路
の通路径の大きさに拘らず研削砥石の形状(輪郭)をほ
ぼ一定の形状に保つことができる。そのため、従来のこ
の種の装置のように、砥石形状とワーク形状との関係
で、クーラントの供給通路の通路径の大きさに制限が課
せられることがない。従って、供給通路の通路径を自由
に設定して十分な量のクーラントを供給することができ
る。
【0012】この構成において、研削砥石が砥石面とし
て円錐状孔の内周面を研削するための円錐面を備えるも
のである場合には、この円錐面に上記クーラントの供給
通路を開口させることができる(請求項2)。このよう
にすれば、特に、非貫通孔先端の円錐状孔を研削する場
合等、クーラントが不足しがちな研削作業においても十
分な量のクーラントを供給することができる。また、砥
石面としてストレート孔の内周面を研削するための円筒
面を備えるものである場合には、この円筒面に上記クー
ラントの供給通路を開口させることができる(請求項
3)。このようにすれば、ストレート孔の内周面を研削
する場合にクーラントを適切に供給することができる。
【0013】さらに、クーラントの供給通路を砥石面に
複数開口させるようにすれば(請求項4)、各供給通路
の通路径を小さく設定しながら多くのクーラントを供給
することができる。なお、複数の開口を設ける場合に
は、研削砥石の回転軸からの半径方向の距離がそれぞれ
異なるように各開口を形成するのが望ましい(請求項
5)。このようにすれば、クーラントの供給通路を砥石
面に開口させたことによる被研削面の品質低下、例えば
研削不足等を有効に防止することができる。
【0014】また、本発明は、研削砥石を回転させなが
らワーク内周面に接触させて該内周面を研削する内面研
削装置において、上記研削砥石を先端に保持して研削砥
石と一体にワーク内に挿入される保持部材と、この保持
部材の内部を通って研削砥石の周囲の位置で先端側に開
口するクーラントの供給通路と、この通路を通じてクー
ラントをワーク内部に供給する供給手段とを備えている
ものである(請求項6)。
【0015】この装置によれば、クーラントの供給通路
が研削砥石自体に形成されていないので、従来のこの種
の装置のように、砥石形状やワーク形状との関係でクー
ラントの供給通路の通路径の大きさが制限されることが
ない。また、クーラントの供給通路が研削砥石自体に形
成されていないため研削砥石の強度が保たれる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。図1および図2は、本発明に
係る内面研削装置である内面研削盤の一例を概略的に示
している。これらの図に示すように、内面研削盤は、基
台10を有し、この基台上にワークテーブル11と、基
台10に対してスライド可能な直行テーブル12と、こ
の直行テーブル12に対してスライド可能な斜行テーブ
ル13とを備えている。
【0017】上記ワークテーブル11は、基台10に固
定的に設けられており、第1モータ14の駆動によりベ
ルト15を介して回転する主軸ヘッド16を有してい
る。主軸ヘッド16の先端にはチャック17が具備され
ており、このチャック17にワークWを保持するように
構成されている。ワークWは、当実施の形態においては
噴孔形成前の自動車エンジンの燃料噴射ノズルであっ
て、この燃料噴射ノズルには、図5に示すように、スト
レート孔Haと円錐状孔Hbとが前後に連設されてお
り、これら各孔Ha,Hbの内周面を研削するようにな
っている。
【0018】上記直行テーブル12は、基台10に設け
られたレール18に装着され、第2モータ19を駆動源
とするボールねじ機構によりZ軸方向(図1の左右方
向)に水平にスライドし得るように構成されている。
【0019】斜行テーブル13は、上記直行テーブル1
2上に配置されたレール13aに装着されており、第3
モータ21を駆動源とするボールねじ機構により、Z軸
方向に対して水平面上で所定の角度を有する方向(Zc
軸方向)に水平にスライドし得るように構成されてい
る。斜行テーブル13には、研削砥石Tを保持するホイ
ールヘッド22が設けられ、内蔵のモータ駆動により研
削砥石Tが回転駆動されるようになっている。
【0020】研削砥石Tは、図3に示すように、砥石面
として、ワークWのストレート孔Haの内周面を研削す
るための円筒面Taと、円錐状孔Hbの内周面を研削す
るための円錐面Tbとを備えたペンシル型の形状を有
し、上記ホイールヘッド22の主軸25の先端に砥石軸
26を介して装着されている。
【0021】ここで、研削砥石Tの円錐面Tbは、その
傾斜角度(すなわち、軸心Oに対する傾斜角度)が上記
ワークWの円錐状孔Hbの内周面の傾斜角度(すなわ
ち、孔の軸心に対する内周面の傾斜角度)と同じ角度に
設定されており、さらに、研削砥石Tの円錐面Tbの傾
斜角度と、Z軸に対する斜行テーブル13のスライド角
度が同じ角度に設定されている。つまり、この研削盤で
は、ワークWの孔の軸心がZ軸と平行となるように主軸
ヘッド16に対してワークWが保持され、また、軸心O
がZ軸と平行となるように研削砥石Tがホイールヘッド
22に固定され、さらに、研削砥石Tの円錐面Tb等が
上記のように形成されている結果、研削中に斜行テーブ
ル13が移動すると、これに伴って研削砥石Tの円錐面
TbがワークWの円錐状孔Hbの内周面に対して平行に
移動するようになっている。
【0022】上記研削砥石Tには、同図に示すように、
その後端部分に中空部Gが形成されており、この部分に
砥石軸26の先端が嵌入されることにより研削砥石Tが
主軸25に装着されている。
【0023】研削砥石Tの内部には、複数のクーラント
供給通路S(以下、供給通路Sと略す)、当実施の形態
では、3つの供給通路Sが形成され、これらがそれぞれ
上記中空部Gに通じている。各供給通路Sは、図4に示
すように、研削砥石Tの軸心O(回転軸)を中心とした
同一の円上に、該軸心Oと平行に、かつ周方向に等間隔
で形成されており、それぞれ先端(図3では左側)が上
記円錐面Tbに開口(供給口So)する一方、後端が上
記中空部Gに開口している。そして、この中空部G、上
記砥石軸26、主軸25に形成される通路26a,25
aおよび図外の各種配管、バルブ等を介してクーラント
供給源に接続されており、研削中には、クーラント供給
源から供給されるクーラントを上記通路26a,25a
等を通じて研削砥石Tの先端から噴出するように構成さ
れている。すなわち、上記各種配管等および主軸25の
通路25a、砥石軸26の通路26a等により本発明の
供給手段が構成されている。
【0024】なお、図1において、符号11aは上記ワ
ークテーブル11に延設されるドレステーブルで、この
ドレステーブル11a上には、アーム23が支持軸23
aを介して回動可能に支持されている。アーム23の先
端には、上記研削砥石Tをドレス成形するためのドレス
砥石24が回転可能に取付けられており、ドレス成形時
には、図1に示すドレス位置にドレス砥石24がセット
され、ワークWの研削加工時には、アーム23の回動変
位により上記ドレス位置上方の待機位置にドレス砥石2
4がセットされるようになっている。
【0025】上記のように構成された内面研削盤では、
まず、主軸ヘッド16にワークWがセットされ、第1モ
ータ14の駆動により主軸ヘッド16が回転するととも
に、第2モータ19の駆動により直行テーブル12が移
動して、図5に示すように、ワークWのストレート孔H
a内に研削砥石Tが挿入される。
【0026】そして、直行テーブル12がZ軸方向に高
速で往復移動させられつつ、第3モータ21の駆動によ
り斜行テーブル13がZc軸方向に所定寸法ずつ移動さ
せられ、これによってストレート孔Haの内周面の研削
が行われる。この際、図外のバルブが開かれることによ
り、クーラント供給源から上記主軸25及び砥石軸26
を通じて研削砥石Tにクーラントが圧送されて上記各開
口部Soから噴出される。こうしてワークW内にクーラ
ントが供給されることとなる。
【0027】ストレート孔Haの内周面の研削が終了す
ると、次いで、斜行テーブル13がZc軸方向に高速で
往復移動させられつつ、直行テーブル12がZ軸方向に
所定寸法ずつ移動させられ、これにより円錐状孔Hbの
内周面の研削が行われる。
【0028】そして、円錐状孔Hbの内周面の研削が終
了すると、図外のバルブが閉じられることによりクーラ
ントの供給が停止されるとともに、直行テーブル12の
移動に伴い研削砥石TがワークWの外に引出され、これ
により当該ワークWの研削加工が終了する。
【0029】以上のような内面研削盤の構成によれば、
研削作業時には、上述のように供給通路Sを通じて研削
砥石Tの先端部分からワークW内にクーラントを供給す
るため、ストレート孔Haと研削砥石Tとの隙間の広狭
に拘らず、ワークW内に適切にクーラントを供給するこ
とができる。
【0030】しかも、クーラントの供給通路Sが研削砥
石Tの軸心O以外の部分で円錐面Tbに開口しているた
め、供給通路Sの通路径を大きく設定する場合でも研削
砥石Tの形状(輪郭)に影響を与えることがない。つま
り、供給通路Sの径の大小に拘らず研削砥石Tの外形を
一定形状に保つことができ、従来のこの種の装置のよう
に、クーラントの供給通路の通路径の大きさに伴って研
削砥石の先端部分の形状が変化することがない。そのた
め、砥石形状やワーク形状との関係でクーラントの供給
通路の通路径の大きさに制限が課せられるようなことが
なく、供給通路Sの通路径を自由に選定することができ
る。従って、従来のこの種の装置に比べると所望量のク
ーラントをより適切にワーク内に供給することができ
る。
【0031】また、クーラントの供給通路Sが研削砥石
Tの軸心O以外の部分で円錐面Tbに開口していること
で、円錐状孔Hbの研削作業中は、図6に示すように、
供給口Soの周縁全体が円錐状孔Hbの内周面に当接す
ることとなり、円錐状孔Hbの内周面からの反力を該周
縁全体で受けることとなる。そのため、クーラントの供
給口周縁の一部でワーク内周面からの反力を受けている
従来の種の装置に比べると砥石先端部分が破損し難く、
従って、研削砥石Tの耐久性を効果的に高めることがで
きるという特徴もある。
【0032】なお、上記の内面研削盤において、その具
体的な構成は種々変更可能であり、以下のような構成を
採用することもできる。
【0033】例えば、上記内面研削盤では、研削砥石T
の円錐面Tbにおいて、研削砥石Tの軸心Oを中心とす
る単一の円上に3つの供給口Soを形成し、これら供給
口Soからクーラントを供給するようにしているが、供
給口Soの数は、勿論、これに限られる訳ではなく、3
つ未満あるいは4つ以上であっても構わない。なお、多
数の供給口Soを設ける場合には、軸心Oを中心とする
単一の円上に各供給口Soを設ける以外に、図7に示す
ように、軸心Oを中心とする半径の異なる複数の円上に
供給口Soを設け、研削砥石Tの軸心Oからの半径方向
の距離がそれぞれ異なるように各供給口Soを分散配置
するようにしてもよい。このようにすれば、円錐面Tb
に供給口Soを設けたことによる品質への影響を抑える
ことができる。すなわち、供給口Soを設けるとその分
だけ円錐面Tbにおける研削可能な面積(有効研削面
積)が縮小されるため、軸心Oを中心とする単一の円上
に多くの供給口Soを設けると、該円上での研削能力が
低下してワークWの品質に影響を与えることが考えられ
る。しかし、上記のように各供給口Soを分散配置すれ
ば、上記のような局所的な研削能力の低下が回避され、
これにより被研削面、すなわち円錐状孔Hbの内周面の
品質が良好に保たれる。
【0034】また、上記内面研削盤では、クーラントの
供給通路Sを研削砥石Tの回転軸と平行に設けて円錐面
Tbに開口させているが、例えば、図8に示すように、
円錐面Tbに対して直交するように供給通路Sを途中で
屈折させてから円錐面Tbに開口させるようにしてもよ
い。このようにすれば、円錐面Tbに平行な供給口So
の長さPが図3に示す構成に比べて短くなり、供給通路
Sの径が同一寸法であれば図3に示す構成に比べて供給
口Soの面積が小さくなる。従って、その分だけ円錐面
Tbの有効研削面積を多く確保することができるという
特徴がある。
【0035】さらに、上記内面研削盤では、研削砥石T
の円錐面Tbに供給通路Sを開口させるようにしている
が、円錐面Tbに供給通路Sを開口させる代わりに、図
9に示すように、円筒面Taに供給通路Sを開口させる
ようにしてもよい。この場合には、円錐面Tbでの研削
作業時に必要なクーラントを適切に供給できるように、
供給通路Sを研削砥石Tの先端側に向かって開口させる
のが好ましい。なお、円筒面Taに多数の供給口Soを
設ける場合には、各供給口Soを軸方向にオフセットす
るのが望ましい。また、図示を省略するが、円筒面Ta
および円錐面Tbの双方に供給通路Sを開口させるよう
にしてもよい。このようにすれば、円筒面Taおよび円
錐面Tbの双方の面による研削作業においてクーラント
を適切に供給することができる。
【0036】次に、本発明の第2の実施の形態について
図面を用いて説明する。図10は、第2の実施の実施形
態に係る内面研削盤の要部、具体的には上記ホイールヘ
ッド22の先端部分を示している。なお、第2の実施の
形態の内面研削盤は、ワークWの上記円錐状孔Hbのみ
を研削する装置であってホイールヘッド22の先端部分
の構成のみが第1の実施の形態の内面研削盤と相違して
いる。従って、以下の説明では、この部分の構成のみに
ついて説明することにする。
【0037】この図に示すように、ホイールヘッド22
の主軸25に取付けられた砥石軸26(保持部材)の先
端には、その軸方向に嵌入凹部32が形成されており、
研削砥石Tがこの嵌入凹部32に嵌入されることにより
砥石軸26に装着されている。嵌入凹部32には、図1
1に示すように周方向に複数の細溝36が形成されてお
り、図示の例では3つの細溝36が周方向に等間隔で設
けられている。
【0038】上記砥石軸26の内部には、上記嵌入凹部
32内に開口する通路34が形成されており、上記各細
溝36がこの通路34に通じているとともに、この通路
34が図外の主軸25の通路25a、各種配管、バルブ
等を介してクーラント供給源に接続されている。つま
り、研削中には、図12に示すように、クーラント供給
源から圧送されるクーラントを上記各種配管およびバル
ブ、主軸25の通路25a、砥石軸26の通路34およ
び細溝36を介して砥石軸26の先端から噴出するよう
になっている。
【0039】なお、研削砥石Tは、円筒面Taおよび円
錐面Tbを有したペンシル型の形状である点で上記第1
の実施の形態の研削砥石Tと共通しているが、第1の実
施の形態のようにクーラントの供給通路は設けられてお
らず、この点で構成が相違している。
【0040】このような第2の実施の形態の内面研削盤
によれば、クーラントは、上述のように細溝36等を介
して砥石軸26の先端に導かれて研削砥石Tの先端に向
けて噴出される。そのため、第1の実施の形態の場合と
同様に、円錐状孔Hbの研削作業時には、クーラントを
ワークW内に十分に供給することができる。しかも、こ
の内面研削盤では、研削砥石自体にはクーラントの供給
通路が設けられていないため、従来のこの種の装置や上
記第1の実施の形態の内面研削盤に比べると研削砥石T
の強度を高く保つことができ、従って、従来のこの種の
装置等に比べると、研削砥石Tの耐久性を向上させるこ
とができるという特徴がある。
【0041】なお、図示を省略するが、このような第2
の実施の形態の内面研削装置においても、十分な量のク
ーラントをより適切に供給できるように、細溝36の数
や形状を適宜形成するようにすればよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、研削砥
石に、回転軸上以外の部分で砥石面に開口するクーラン
トの供給通路を設け、この通路を通じてクーラントをワ
ーク内部に供給するようにしたので、クーラントの供給
通路の大きさに拘らず研削砥石の形状(輪郭)を一定の
形状に保つことができる。そのため、従来のこの装置の
ように、研削砥石の形状とワーク形状との関係で供給通
路の通路径に制限が課せられることがなく、クーラント
の供給通路をより自由に設ることができ、従って、研削
作業中には十分な量のクーラントを適切に供給すること
ができる。
【0043】この構成において、研削砥石が砥石面とし
て円錐状孔の内周面を研削するための円錐面を備えるも
のである場合には、この円錐面にクーラントの供給通路
を開口させれば、特に、非貫通孔先端の円錐状孔部分を
研削する場合等、クーラントが不足しがちな研削作業に
おいても十分な量のクーラントを供給することができ
る。また、研削砥石が砥石面としてストレート孔の内周
面を研削するための円筒面を備えるものである場合に
は、この円筒面に上記クーラントの供給通路を開口させ
ることができる。このようにすれば、ストレート孔の内
周面を研削する場合にもクーラントを十分に供給するこ
とができる。
【0044】また、クーラントの供給通路を砥石面に複
数開口させるようにすれば、各供給通路の通路径を小さ
く設定しながら多くのクーラントを供給することができ
る。なお、複数の開口を設ける場合には、研削砥石の回
転軸からの距離がそれぞれ異なる位置となるように各開
口を形成するのが望ましい。このようにすれば、クーラ
ントの供給通路を砥石面に開口させたことによる被研削
面の品質低下を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内面研削盤(第1の実施の形態)
を示す平面略図である。
【図2】上記内面研削盤を示す正面略図である。
【図3】ホイールヘッドの主軸とこれに装着された研削
砥石を示す断面図である。
【図4】クーラントの供給通路の開口位置を示す図3の
A矢視図である。
【図5】研削砥石によるワークの研削状態を示す図であ
る。
【図6】研削中の研削砥石の先端部分を示す図である。
【図7】クーラントの供給通路の開口位置の他の例を説
明する図である。
【図8】クーラントの供給通路の他の構成を説明する図
である。
【図9】クーラントの供給通路の他の構成を説明する図
である。
【図10】本発明に係る内面研削盤(第2の実施の形
態)の要部を示す断面略図である。
【図11】細溝の位置を示す図10におけるB矢視図で
ある。
【図12】研削砥石によるワークの研削状態を示す図で
ある。
【図13】従来の内面研削盤によるワークの研削状態を
説明する断面略図である。
【図14】研削中の研削砥石の先端部分を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 ワークテーブル 12 直行テーブル 13 斜行テーブル 16 主軸ヘッド 22 ホイールヘッド 26 砥石軸 26a 通路 S クーラント供給通路 So 供給口 T 研削砥石 Ta 円筒面 Tb 円錐面 W ワーク Ha ストレート孔 Hb 円錐状孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削砥石を回転させながらワーク内周面
    に接触させて該内周面を研削する内面研削装置におい
    て、上記研削砥石の内部を通って回転軸上以外の部分で
    砥石面に開口するクーラントの供給通路と、この通路を
    通じてクーラントをワーク内部に供給する供給手段とを
    備えていることを特徴とする内面研削装置。
  2. 【請求項2】 上記研削砥石は、砥石面として円錐状孔
    の内周面を研削するための円錐面を備えるものであっ
    て、上記クーラントの供給通路は、この円錐面に開口し
    ていることを特徴とする請求項1記載の内面研削装置。
  3. 【請求項3】 上記研削砥石は、砥石面としてストレー
    ト孔の内周面を研削するための円筒面を備えるものであ
    って、上記クーラントの供給通路は、この円筒面に開口
    していることを特徴とする請求項1又は2記載の内面研
    削装置。
  4. 【請求項4】 上記クーラントの供給通路が砥石面に複
    数開口していることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の内面研削装置。
  5. 【請求項5】 研削砥石の回転軸からの半径方向の距離
    がそれぞれ異なる位置に上記各開口を形成していること
    を特徴とする請求項4記載の内面研削装置。
  6. 【請求項6】 研削砥石を回転させながらワーク内周面
    に接触させて該内周面を研削する内面研削装置におい
    て、上記研削砥石を先端に保持して研削砥石と一体にワ
    ーク内に挿入される保持部材と、この保持部材の内部を
    通って研削砥石の周囲の位置で先端側に開口するクーラ
    ントの供給通路と、この通路を通じてクーラントをワー
    ク内部に供給する供給手段とを備えていることを特徴と
    する内面研削装置。
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