JP3635724B2 - センタレス研削盤のアンギュラ研削方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明はセンタレス研削盤のアンギュラ研削方法およびその装置に関し、さらに詳細には、工作物への砥石の切込み作動に連動して調整車を一定量後退させることにより、アンギュラ角の角度に関係なく、工作物の円筒面と端面への切込み量の割合を自由に設定できる研削技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のアンギュラタイプのセンタレス研削盤は、図8に示すように、砥石車Gが円錐外周面Gaと円錐端面Gbを備え、これら両面Ga,Gbの母線が直交するように設定されるとともに、この直交する部分が工作物(以下「ワーク」と称する)Wの円筒面Waおよび端面Wbの双方に接するように、砥石車Gは所定角度(アンギュラ角)θだけ傾斜されている。
【0003】
そして、ワークWを矢符a方向へ送り込むことにより、ワークWの円筒面Waと端面Wbが、それぞれ砥石車Gの円錐外周面Gaと円錐端面Gbとにより同時に研削されている。この場合、上記砥石車Gの切込み方向bは、砥石車Gの軸線ZG に対して直角に設定されているのが一般的である(矢符b参照)。
【0004】
そのため、この研削加工されるワークWの円筒面Waと端面Wbへの切込み量の割合は、上記アンギュラ角θによって決定される。例えば、このアンギュラ角として実績のあるθ=15°を例にとれば、円筒面Waと端面Wbへの切込み量の比(X:Y)は、このアンギュラ角θの正接(tan15°)として求められ、X:Y≒1:0.268となり、この比に基づいて切込み量が決定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のセンタレス研削方法では以下に述べるような問題があった。
【0006】
すわなち、この様な研削方法では、上記のようにアンギュラ角θの設定によってワークWの円筒面Waと端面Wbへの切込み量が決定されしまうが、構造上このアンギュラ角θをあまり大きくとることは困難であり、しかもセンタレス研削では、円筒面Waを加工している状態でないと端面Wbの加工ができないので、端面Wbの取りしろが上記比(X:Y)で求まる切込み量より大きくなる場合の研削は技術的に困難であった。
【0007】
なお、この点について、加工時にワークWに対して軸線方向(図5矢符a参照)の力を強制的に加えて、端面Wbの切込み量を大きくするという方法も考えられるが、その場合ワークWに軸線方向の力を加えるための機構が必要となり、他の構成部品との位置関係や動作方法などとの関係上、装置全体の構造が複雑になるという問題がある。
【0008】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、砥石の切込み作動に連動して調整車を後退させることにより、アンギュラ角の角度に関係なく、ワークの円筒面と端面の切込み量の比を自由に設定できるセンタレス研削盤のアンギュラ研削方法およびその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の研削方法は、砥石車の円錐外周面と、これに隣接しかつ直交する円錐端面とを用いてワークの円筒面および端面を同時研削するセンタレス研削盤のアンギュラ研削方法において、研削段階において、上記ワークの円筒面および端面への砥石の切込み作動に連動して、調整車をワークの軸線に対して直角方向に後退させることにより、工作物円筒面の切込み量に対するワーク端面の切込み量を可変にすることを特徴とする。
【0010】
そして、上記調整車の後退方向は、上記ワークの軸線に対して直角に設定されており、また、上記調整車の後退量は、砥石車のアンギュラ角の設定によって求まるワークの円筒面と端面の仮想研削量の比を(X:Y)とし、ワークの円筒面方向の予定研削量を(LX )、端面方向の予定研削量を(LY )とし、上記仮想研削量の比(X:Y)にワークの端面方向の予定研削量(LY )を当てはめて求められる円筒面方向の仮想研削量を(LX0)とした場合において、上記調整車の後退量(LX1)が、LX1=LX0−LX として求められる。
【0011】
また、本発明のセンタレス研削装置は、上記研削方法を実施するためのものであって、ワークの円筒面および端面への砥石の切込み作動を行う切込み駆動手段と、調整車をワークの軸線に対して直交する方向に往復動作させる調整車往復手段と、上記調整車往復手段の動作を、上記切込み作動に連動させて自動制御する制御手段とを備えてなり、この制御手段は、研削段階において、上記調整車往復手段の動作を、上記ワークの円筒面および端面への砥石の切込み作動に連動して、調整車がワークの軸線に対して直角方向に後退するように制御することにより、ワーク円筒面の切込み量に対するワーク端面の切込み量を可変にするように構成されていることを特徴とする。
【0012】
【作用】
本発明においては、ワークを加工するに際して、調整車を、砥石の切込み作動に連動させて、その切込み速度より遅い速度で、ワークの軸線に対して直角方向(ワークの径方向)に一定量だけ後退させ、研削加工中のワークの位置をその径方向に後退させる。これにより、砥石の切込み作動によるワーク円筒面への切込み量を少なく抑えることでワーク端面への切込み量を大きくする。
【0013】
つまり、この調整車の後退量を大きくとれば、その分ワーク端面への切込み量が増大することから、この調整車の後退量を調節することで、アンギュラ角の角度に関係なく、ワークの円筒面と端面の切込み量の割合の自由な設定を可能とする。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0015】
実施例1
本発明に係るアンギュラタイプのセンタレス研削装置(以下「研削装置」と称する)を図1および図2に示し、この研削装置は、円錐外周面Gaと円錐端面Gbを有する砥石車Gと、調整車R、受け板B、切込み駆動手段6、調整車往復手段7および制御部(制御手段)10を主要部として備える。
【0016】
そして、ワークWを上記砥石車G、調整車Rおよび受け板Bの間に支持するとともに、砥石車Gと調整車Rを矢符方向(図2参照)に回転駆動させることにより、ワークWの円筒面Waと端面Wbを同時研削するものである。なお、図において1は研削装置のベッド、11はワークWのストッパをそれぞれ示す。
【0017】
より具体的には、砥石車Gは、図示しない砥石軸を介して砥石台2上に回転可能に軸支されるとともに、この砥石軸が回転駆動源3に接続されている。この砥石車Gは、その円錐外周面GaがワークWの円筒面Waを研削する研削面として機能する一方、その円錐端面GbがワークWの端面Wbを研削する研削面として機能するものとされ、これら両面Ga、Gbの母線は互いに直交するように設定されている。
【0018】
そして、この砥石車Gは、その円錐外周面Gaと円錐端面Gbの母線が直交する部分がワークWの円筒面Waおよび端面Wbの双方に接するように所定角度(アンギュラ角)θだけ傾斜されて設けられている(図3(a) 参照)。また、上記砥石台2は、後述するように切込み駆動手段6により砥石車Gの軸線ZG に対して直交する方向(切込み方向b)へ前後に移動可能とされており、上記ワークWへの切込み方向bが砥石車Gの軸線ZG に対して直角方向となるように設定されている。
【0019】
調整車Rは、上記ワークWの円筒面Waを受け板Bとともに回転支持するもので、ワークWを矢符a方向へ送り込むように構成されている。そして、この調整車Rも上記砥石車Gと同様に、図示しない主軸を介して調整車台4上に回転可能に軸支されるとともに、その主軸が回転駆動源5に接続されている。
【0020】
上記砥石台2は、この砥石台2とともに上記砥石車Gをその切込み方向bに往復動作させる切込み駆動手段6を備える。この切込み駆動手段6は、駆動源となる駆動モータ61と、この駆動モータ61に軸受を介して接続される送りねじ62と、この送りねじ62を介して伝達される駆動モータ61の駆動力によって砥石台2をスライドさせる一対の案内レール63,63とから構成される。
【0021】
この駆動モータ61は、図2に示すように、駆動モータ支持板64によって上記ベット1の砥石車G側の側端に固定される。そして、上記送りねじ62の一端がこの駆動モータ61に接続されるとともに、その他端が上記砥石台2に設けられた図示しない送りナットに螺合されている。また、案内レール63,63は、上記ベット1の上面に上記砥石車Gの切込み方向bに所定間隔をもって並設され、上記砥石台2がこの案内レール63,63上に摺動自在に載置されている。
【0022】
これに対し、上記調整車台4は、上記砥石台2と同様に、調整車台4とともに上記調整車RをワークWの軸線ZW に対して直交する方向(調整車の後退方向)cに往復動作させる調整車往復手段7を備える。この調整車往復手段7は、駆動源となる駆動モータ71と、この駆動モータ71に軸受を介して接続される送りねじ72と、この送りねじ72を介して伝達される駆動モータ71の駆動力によって調整車台4をスライドさせる一対の案内レール73,73とから構成される。
【0023】
そして、この駆動モータ71は、図2に示すように、駆動モータ支持板74によって上記ベット1上の上記駆動モータ支持板64とほぼ対称の位置に固定される。そして、上記送りねじ72の一端がこの駆動モータ71に接続されるとともに、その他端が上記調整車台4に設けられた図示しない送りナットに螺合されている。また、案内レール73,73は、上記ベット1の上面に、ワークWの軸線ZW に対して直交する方向に所定間隔をもって並設され、上記調整車台4がこの案内レール73,73上に摺動自在に載置されている。
【0024】
上記制御部(制御手段)10は、本研削装置の各駆動部分の動作を相互に連動させて自動制御するもので、本研削装置においては特に上記調整車往復手段7の動作を上記砥石車Gの切込み作動に連動させる機能を備えている。そして、この制御部10は、CPU,ROM,RAMおよびI/Oポート等からなるマイクロコンピュータで構成され、各駆動部分の駆動動作に必要な種々の情報、例えば、後述する調整車Rが後退するタイミングやその後退量等がNC(数値制御)データとして予めまたは適宜選択的に設定される。
【0025】
しかして、上記のように構成されてなる研削装置においては、上記回転駆動源3,5により、砥石車Gと調整車Rとがそれそれ矢符方向(図2参照)へ所定速度で回転駆動されるとともに、砥石車Gが切込み駆動手段6によりワークWに対して切込み方向bにそって切込み作動される。その際、上記砥石車Gと調整車Rとが制御部10により以下に述べるように相互に連動して動作することにより、ワークWの円筒面Waと端面Wbとが、それぞれ所望の切込み量だけ研削される。
【0026】
つまり、例えば円筒面Waの取りしろ(円筒面方向の予定研削量)LX が0.3mmで、端面Wbの取りしろ(端面方向の予定研削量)LY が0.2mmのワークWを研削する場合、砥石車Gのアンギュラ角θを15°とし、研削中に調整車Rが全く後退しない場合(後退量LX1=0の場合)に、これによって計算上求められるワークWの円筒面Waと端面Wbの研削量(仮想研削量)の比(X:Y)は、
tan15°=Y/X ≒0.268
となることから、X:Yは、
X:Y≒1:0.268
となる。
【0027】
したがって、この状態で砥石車Gを切込んでワーク円筒面Waを0.3mm研削すると、端面Wbの仮想研削量LY0は約0.080mmとなり、上記端面方向の予定研削量LY (0.2mm)に達しないことになる。その一方で、砥石車Gをワーク端面Wbの予定研削量LY まで切り込むと、今度はワーク円筒面Waの仮想研削量LX0が約0.75mmとなり、上記円筒面方向の予定研削量LX (0.3mm)より約0.45mm超過して研削することになる。
【0028】
そのため、本発明においては、上記円筒面Waの取りしろLX を0.3mmとし、端面Wbの取りしろLY を0.2mmとするようなワークWのアンギュラ研削を実現するために、ワークWの研削時、つまり、砥石車Gの切込み作動中に、この切込み作動に連動させて調整車Rを一定量LX1だけ後退させて、実際のワーク円筒面Waの研削量を上記仮想研削量LX0より少なくするとともに、ワーク端面Wbの研削量を上記仮想研削量LY0より大きくすることで、アンギュラ角θに関係なく、ワーク端面Wbの切込み量を自由に設定可能としている。
【0029】
換言すれば、本発明においては、調整車を、砥石車Gの切込み作動に連動させて上記超過分(LX0−LX =0.45mm)だけワークWの軸線に対して直角方向cに後退させることにより、その分だけワークWを径方向に後退させて、ワーク円筒面方向の研削量を仮想研削量LX0より少なくするものである。
【0030】
これを図示すれば、図3に示すように、ワークWの研削開始前は図3(a) に示す位置にある調整車Rを、研削開始後に図3(b) に示すように、ワークWの軸線に対して直角方向cに後退させてやれば、ワークWの位置も径方向に後退することとなる。したがって、このワークWの径方向の後退量LX1を大きくとれば、その分端面Wbの研削量を大きくすることが可能となり、この調整車Rの後退量LX1を変化させることで、ワークWの円筒面Waと端面Wbの切込み量の比を自由に設定変更することができる。
【0031】
そこで、次にこのような一連の動作の概略を上記の例に基づいて図4に示す。ここで、図4において縦軸は時間の経過を示し、横軸は砥石車Gおよび調整車Rの移動量を示す。
【0032】
この図より明らかなように、まず砥石車Gは始めに一定速度でワークWに接近する(アプローチ段階)。そして、この砥石車GはワークWに接する際に一旦その速度を落とした後、一定の切込み速度で研削を開始する(研削段階)。研削段階に入ると、今度は上述したように砥石車Gの切込み作動と連動して調整車Rが後退を始める。ここでの調整車Rの後退速度は上記砥石車Gの切込み速度よりわずかに遅く設定されており、また、その後退量LX1は、上記のようにワーク円筒面Waの仮想研削量LX0からワーク円筒面Waの予定研削量LX を引いた値とされる。そして、調整車Rが所定の量(LX1)だけ後退し終わると、砥石車Gは一旦切込み速度を落として仕上げを行ない、スパークアウト後砥石車Gおよび調整車Rは初期の位置に戻って研削を終了する。その後はこの動作を繰り返すことにより、ワークWの研削が連続的に行われる。
【0033】
なお、上記の実施例はあくまで本発明の好適な実施例を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく種々設計変更可能である。例えば、アンギュラ角θの角度やワークWの取りしろLX ,LY は本発明の範囲内で自由に設定変更可能であり、また、切込み駆動手段6や調整車往復手段7として送りねじ装置以外の駆動装置を用いることも可能である。
【0034】
また、本実施例においては調整車Rの後退量LX1が微量であるため、それに伴うワークのセンタのずれも問題とならないことから、受け板Bは移動しないものとして説明したが、調整車Rの後退量LX1が大きくなるなど受け板Bの位置の変更が必要となる場合には、受け板Bを上記調整車台4とともに後退させることもできる。
【0035】
実施例2
本実施例は、図5ないし図7に示され、切込み駆動手段6が調整車R側に設けられたものであり、したがってワークWへの砥石の切込み作動は調整車Rを移動させて行われる。
【0036】
すなわち、この実施例では図5に示すように、砥石台2はベット1上に固定されており、調整車Rが砥石車Gの軸線ZG に対して直角方向(切込み方向b’)へ前後に移動可能とされている。ここでは切込み駆動手段6は、駆動モータ61aと送りねじ62aと一対の案内レール63a,63aとを主要部として備え、さらに上記調整車台4をベッド1上に支持する下部スライド65を備える。
【0037】
そして、駆動モータ61aは、図5および図6に示すように、駆動モータ支持板64aによって上記ベット1の調整車R側の側端に固定され、送りねじ62aを介して下部スライド65に連結されている。一方、案内レール63a,63aは、上記ベット1の上面に切込み方向b’に所定間隔をもって並設され、上記下部スライド65がこの案内レール63a,63a上に摺動自在に載置されている。
【0038】
したがって本実施例においては、この切込み駆動手段6を駆動することにより調整車RをワークWとともに砥石車Gに向けて前進させることにより、ワークWへの砥石の切込み作動が行われる。そしてその際、調整車Rを上記調整車往復手段7によって、上記実施例と同様に、この砥石の切込み作動に連動させてワークWの軸線ZW に対して直交する方向c’に一定量LX1だけ後退させることにより、ワーク円筒面Waへの砥石の切込み量を少なく抑えてワーク端面Wbへの切込み量を大きくしている。
【0039】
これを図示すれば、図7に示すように、ワークWの研削開始時には図中二点鎖線で示す位置にあったワークWに、矢符b’方向の切込み作動がかけられるとともにこれに連動して調整車Rが矢符c’方向に後退し、研削終了時にはワークWは図中実線で示す位置でスパークアウトすることとなる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、工作物への砥石の切込み作動に連動して調整車を一定量だけ後退させることにより、工作物端面の切込み量が調節されることから、アンギュラ角の設定角度に関係なく、ワークの円筒面と端面の切込み量を自由に設定変更できる。
【0041】
しかも、本発明によれば、ワークの軸線方向に強制的な力を加えることなく調整車の後退のみによって工作物端面の切込み量を調節できることから、装置全体の構成に特別な機構を必要とせず、シンプルな構造で工作物端面の切込み量の調節が実現でき、装置の製造コストを低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例である研削装置の要部構成を示す平面図である。
【図2】同研削装置の要部構成を一部断面で示す正面図である。
【図3】同研削装置の調整車の後退動作を示す説明図である。
【図4】同研削装置の砥石車と調整車の連動状態を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施例である研削装置の要部構成を示す平面図である。
【図6】同研削装置の要部構成を一部断面で示す正面図である。
【図7】同研削装置の調整車の後退動作を示す説明図である。
【図8】従来のアンギュラ研削の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
W ワーク
Wa ワークの円筒面
Wb ワークの端面
G 砥石車
Ga 円錐外周面
Gb 円錐端面
R 調整車
B 受け板
1 ベッド
2 砥石台
4 調整車台
6 切込み駆動手段
7 調整車往復手段
10 制御部(制御手段)
11 ストッパ
θ アンギュラ角
LX ワークの円筒面方向の予定研削量(円筒面の取りしろ)
LY ワークの端面方向の予定研削量(端面の取りしろ)
LX0 ワークの円筒面方向の仮想研削量
LY0 ワークの端面方向の仮想研削量
LX1 調整車の後退量
Claims (5)
- 砥石車の円錐外周面と、これに隣接しかつ直交する円錐端面とを用いて工作物の円筒面および端面を同時研削するセンタレス研削盤のアンギュラ研削方法において、
研削段階において、上記工作物の円筒面および端面への砥石の切込み作動に連動して、調整車を工作物の軸線に対して直角方向に後退させることにより、工作物円筒面の切込み量に対する工作物端面の切込み量を可変にする
ことを特徴とするセンタレス研削盤のアンギュラ研削方法。 - 上記工作物への砥石の切込み作動が、砥石車を、その軸線に対して直角方向に工作物に向けて前進させることにより行われる請求項1に記載のセンタレス研削盤のアンギュラ研削方法。
- 上記工作物への砥石の切込み作動が、調整車を、工作物とともに砥石車の軸線に対して直角方向に砥石車に向かって前進させることにより行われる請求項1に記載のセンタレス研削盤のアンギュラ研削方法。
- 砥石車のアンギュラ角の設定によって求まる工作物の円筒面と端面の仮想研削量の比を(X:Y)とし、工作物の円筒面方向の予定研削量を(LX )、端面方向の予定研削量を(LY )とし、上記仮想研削量の比(X:Y)に工作物の端面方向の予定研削量(LY )を当てはめて求められる円筒面方向の仮想研削量を(LX0)とした場合において、
上記調整車の後退量(LX1)が、LX1=LX0−LXとして求められる請求項1に記載のセンタレス研削盤のアンギュラ研削方法。 - 砥石車の円錐外周面と、これに隣接しかつ直交する円錐端面とを用いて工作物の円筒面および端面を同時研削するアンギュラ研削タイプのセンタレス研削盤において、
工作物の円筒面および端面への砥石の切込み作動を行う切込み駆動手段と、
調整車を工作物の軸線に対して直角方向に往復動作させる調整車往復手段と、
上記調整車往復手段の動作を、上記切込み作動に連動させて自動制御する制御手段とを備えてなり、
この制御手段は、研削段階において、上記調整車往復手段の動作を、上記工作物の円筒面および端面への砥石の切込み作動に連動して、調整車が工作物の軸線に対して直角方向に後退するように制御することにより、工作物円筒面の切込み量に対する工作物端面の切込み量を可変にするように構成されている
ことを特徴とするセンタレス研削装置。
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- 1995-06-29 JP JP18820095A patent/JP3635724B2/ja not_active Expired - Fee Related
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