JPH11315709A - エンジンの掻き上げ式潤滑装置 - Google Patents

エンジンの掻き上げ式潤滑装置

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JPH11315709A
JPH11315709A JP12156598A JP12156598A JPH11315709A JP H11315709 A JPH11315709 A JP H11315709A JP 12156598 A JP12156598 A JP 12156598A JP 12156598 A JP12156598 A JP 12156598A JP H11315709 A JPH11315709 A JP H11315709A
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JP
Japan
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oil
crankcase
engine
return hole
lubricating
Prior art date
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Application number
JP12156598A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Isojima
宏明 磯島
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Publication of JPH11315709A publication Critical patent/JPH11315709A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑油の無駄な掻き上げに起因する潤滑油温
の上昇やクランクケース内のシール性の低下を解消す
る。 【解決手段】 クランクケース1内のクランク軸5と連
動する連動手段10によって潤滑油Oを掻き上げるよう
に構成する。上記クランクケース1の内壁面1aに、上
記連動手段10によって掻き上げられた潤滑油Oを溜め
るオイル溜め20を設け、このオイル溜め20の底部に
オイル戻し孔21をあける。潤滑油Oは連動手段10に
よって掻き上げられ、オイル溜め20に溜まった分だけ
その油面Sは低下し、連動手段10の上記油面S内への
没入量も少なくなり、当該連動手段10による潤滑油O
の無駄な掻き上げ量も少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエンジンの掻き上
げ式潤滑装置に関し、クランクケース内のクランク軸と
連動する連動手段、例えばオイルスクレーパや動弁カム
ギヤ、ガバナギヤ、あるいはバランサ等による潤滑油の
無駄な掻き上げを抑制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの掻き上げ式潤滑装置として
は、従来より、例えば図2に示すものが知られている。
それはクランクケース1内のクランク軸5と連動する連
動手段10、ここではコンロッド7の大端部7aに設け
たオイルスクレーパ19や動弁カムギヤ11、あるいは
図示しないバランサ等によって潤滑油Oを掻き上げ、シ
リンダやピストン、あるいは伝動ギヤ等を潤滑するよう
に構成されている。なお、図2中の符号6はクランク軸
5と一体回転する駆動ギヤ、11aは動弁カム軸、18
はガバナギヤをそれぞれ示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、潤滑
油Oがその上限油面Hの付近まである状態では、連動手
段10であるオイルスクレーパ19はもとより、動弁カ
ムギヤ11やバランサ等の上記油面H内への没入量も多
いことから、これらのオイルスクレーパ19や動弁カム
ギヤ11あるいはバランサ等による潤滑油Oの無駄な掻
き上げ量も多くなり、これに起因して潤滑油温の上昇
や、ブローバイガスのヘツド連通孔の閉塞によるクラン
クケース内の負圧の低下、ひいてはクランクケース内の
シール性の低下を来すという問題がある。
【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、潤滑油がその上限油面の付近まである場合で
も、オイルスクレーパ19や動弁カムギヤ11等の連動
手段10による潤滑油の無駄な掻き上げ量を極力減ら
し、これに起因する油温の上昇やクランクケース内の負
圧の低下、ひいてはクランクケース内のシール性の低下
を実質的に解消することを技術課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものとして、以下のように構成される。即ち、請求
項1の発明は、クランクケース1内のクランク軸5と連
動する連動手段10によって潤滑油Oを掻き上げるよう
に構成した、エンジンの掻き上げ式潤滑装置において、
上記クランクケース1の内壁面1aに、当該連動手段1
0によって掻き上げられた潤滑油Oを溜めるオイル溜め
20を設け、このオイル溜め20の底部にオイル戻し孔
21をあけて構成した、ことを特徴とするものである。
ここで、クランクケース1はギヤケースをも含む概念で
あり、連動手段10は潤滑油の掻き上げに寄与する全て
の手段、例えば、前記オイルスクレーパ19や動弁カム
ギヤ11、あるいはその配置によって、バランサやガバ
ナギヤ等をも含む概念である。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載したエ
ンジンの掻き上げ式潤滑装置において、上記オイル戻し
孔21をクランクケース1内の上限油面Hと下限油面L
との間に位置させて開口した、ことを特徴とするもので
ある。
【0007】請求項3の発明は、請求項2に記載したエ
ンジンの掻き上げ式潤滑装置において、上記クランクケ
ース1の側壁下部に給油孔23をあけることにより、前
記オイル戻し孔21を同時にあけることができるよう
に、当該オイル戻し孔21の開口位置を設定した、こと
ことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の作用・効果】本発明によれば、以下の作用・効
果を奏する。 (イ)請求項1の発明では、クランクケース1の内壁面
1aに、当該連動手段10によって掻き上げられた潤滑
油Oを溜めるオイル溜め20を設け、このオイル溜め2
0の底部にオイル戻し孔21をあけて構成したことか
ら、クランクケース1内の潤滑油Oは連動手段10によ
って掻き上げられ、オイル溜め20に溜められる。そし
てオイル溜め20に溜まった潤滑油量に相当する分だけ
油面Sは低下し、連動手段10の上記油面S内への没入
量も少なくなることから、当該連動手段10による潤滑
油Oの無駄な掻き上げ量も少なくなる。これにより、連
動手段10の無駄な掻き上げに起因する潤滑油温の上昇
や、クランクケース内の負圧の低下、ひいてはクランク
ケース内のシール性の低下を解消することができる。
【0009】(ロ)請求項2の発明では、請求項1に記
載したエンジンの掻き上げ式潤滑装置において、上記オ
イル戻し孔21をクランクケース内の上限油面Hと下限
油面Lとの間に位置させて開口したことから、潤滑油量
が多くてオイル戻し孔21が油面S内に没入している状
態では、相対的に連動手段10による掻き上げ量も多
く、潤滑油の粘性が作用してオイル戻し孔21からのオ
イル戻りが遅くなり、オイル溜め20は潤滑油Oで満た
され、その分だけ油面Sが低下する。逆に潤滑油量が少
なくなり、油面Sが低下してオイル戻し孔21が露出し
た状態では、相対的に連動手段10による掻き上げ量も
少なく、オイル戻し孔21からのオイル戻りが速くな
り、オイル溜め20内に殆ど潤滑油Oは溜まらなくな
り、連動手段10による潤滑油Oの掻き上げに必要な下
限油面Lは確保される。つまり、オイル溜め20とその
オイル戻し孔21は、エンジン運転中の油面の高さを適
正に調節する機能をも併有する。
【0010】(ハ)請求項3の発明では、請求項2に記
載したエンジンの掻き上げ式潤滑装置において、上記ク
ランクケース1の側壁下部に給油孔23をあけることに
より、前記オイル戻し孔21を同時にあけることができ
るように、当該オイル戻し孔21の開口位置を設定した
ことことから、給油孔23をあけるだけで、オイル戻し
孔21が同時にあけられることになり、実質的にオイル
戻し孔21の加工が不要になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいてさらに詳しく説明する。図1は本発明の実施形
態に係る傾斜エンジンの縦断面図である。この傾斜エン
ジンEは、図1に示すように、クランクケース1とシリ
ンダブロック2とを一体に鋳型形成し、シリンダブロッ
ク2にシリンダヘッド3を固設し、動弁カム軸11aに
連動連結した動弁機構13・14で吸排気弁15を開閉
駆動するように構成されている。なお、図1中の符号4
は動弁機構を覆うヘッドカバー、5aはクランク軸のク
ランクピン、6はクランク軸5と一体回転する駆動ギ
ヤ、7はコンロッド、8はピストン、9はアイドルギ
ヤ、11は動弁カムギヤ、17は遠心式ガバナ、18は
ガバナギヤをそれぞれ示す。また、図1中の矢印A及び
Bは、それぞれ駆動ギヤ6と動弁カムギヤ11の回転方
向を示す。
【0012】このエンジンの掻き上げ式潤滑装置は、図
1に示すように、従来例(図2)と同様の基本構成を備
える。即ち、この掻き上げ式潤滑装置は、クランクケー
ス1内の下方に駆動ギヤ6と噛合する動弁カムギヤ11
を設け、この動弁カムギヤ11の下縁をクランクケース
1内の上限油面H内に没入させるとともに、コンロッド
7の大端部7aにオイルスクレーパ19を付設し、上記
動弁カムギヤ11やオイルスクレーパ19、あるいは図
示しないバランサ等から成る連動手段10によって潤滑
油Oを掻き上げるように構成されている。
【0013】以下、本発明の特徴構成について説明す
る。本実施形態では、クランクケース1の内壁面の動弁
カムギヤ11による掻き上げ対向面1aに、当該動弁カ
ムギヤ11によって掻き上げられた潤滑油Oを溜めるオ
イル溜め20を設け、このオイル溜め20の底部にオイ
ル戻し孔21をあけてある。このオイル溜め20は、図
1中のクランクケース1とその手前の正面に位置する図
示しないギヤケースとにわたり設けられている。この意
味でクランクケース1はギヤケースをも含むものであ
る。
【0014】上記オイル戻し孔21は、クランクケース
内の上限油面Hと下限油面Lとの間に位置させて開口さ
れ、その開口面積は、潤滑油Oが当該オイル戻し孔21
より流下する流量と動弁カムギヤ11の掻き上げ量とが
バランスするように設定されている。これは、オイル溜
め20とそのオイル戻し孔21が、エンジン運転中の油
面Sの高さを適正に調節する機能をも併有することを意
図したものである。
【0015】即ち、潤滑油量が多くてオイル戻し孔21
が油面S内に没入している状態では、相対的に上記動弁
カムギヤ11による潤滑油Oの掻き上げ量が多く、潤滑
油Oの粘性が作用してオイル戻し孔21からのオイル戻
りが遅くなり、オイル溜め20は潤滑油Oで満たされ、
その潤滑油量に相当する分だけ油面Sが低下する。これ
により、動弁カムギヤ11による無駄な掻き上げに起因
する潤滑油温の上昇やクランクケース内の負圧の低下、
ひいてはクランクケース内のシール性の低下を解消する
ことができる。
【0016】逆に潤滑油量が少なくなり、油面Sが低下
してオイル戻し孔21が露出した状態では、相対的に上
記動弁カムギヤ11による潤滑油Oの掻き上げ量が少な
く、オイル戻し孔21からのオイル戻りも速くなり、オ
イル溜め20内に潤滑油Oは殆ど溜まらなくなり、オイ
ルスクレーパ19による潤滑油Oの掻き上げに必要な下
限油面Lは確保される。つまり、オイル溜め20とその
オイル戻し孔21が、エンジン運転中の油面Sの高さを
適正に調節する機能をも併有することとなる。
【0017】また、上記オイル戻し孔21は、クランク
ケース1の側壁下部に給油孔23ををあけるだけで、当
該オイル戻し孔21が同時にあけられるように、その開
口位置が設定されている。これは、実質的にオイル戻し
孔21の加工が不要になることを意図したものである。
この給油孔23は、クランクケース1の側壁下部にボス
部22を一体形成し、このボス部22にキリ孔加工する
ことにより形成されている。この給油孔23は、図示し
ない検油棒を有する閉止栓24で閉止される。
【0018】上記実施形態では、オイル溜め20を動弁
カムギヤ11による掻き上げ対向面に設けものについて
例示したが、この位置に限るものではなく、クランクケ
ース1の内壁面1aのうち、その掻き上げられた潤滑油
を溜めることができる適当な位置であれば良く、連動手
段10に対応させて適宜設けることができる。また、本
発明は傾斜エンジンに限るものではなく、横型エンジン
についても適宜変更を加えて実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る傾斜エンジンの縦断面
図である。
【図2】従来例に係る傾斜エンジンの縦断面図である。
【符号の説明】
1…クランクケース、1a…クランクケースの内壁面、
5…クランク軸、10・11・19…連動手段(動弁カ
ムギヤ・オイルスクレーパ)、20…オイル溜め、21
…オイル戻し孔、23…給油孔、E…エンジン、H…上
限油面、L…下限油面、O…潤滑油、S…油面。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケース(1)内のクランク軸
    (5)と連動する連動手段(10)で潤滑油(O)を掻
    き上げるように構成した、エンジンの掻き上げ式潤滑装
    置において、上記クランクケース(1)の内壁面(1
    a)に、上記連動手段(10)によって掻き上げられた
    潤滑油(O)を溜めるオイル溜め(20)を設け、この
    オイル溜め(20)の底部にオイル戻し孔(21)をあ
    けて構成した、ことを特徴とするエンジンの掻き上げ式
    潤滑装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したエンジンの掻き上げ
    式潤滑装置において、上記オイル戻し孔(21)をクラ
    ンクケース(1)内の上限油面(H)と下限油面(L)
    との間に位置させて開口した、ことを特徴とするエンジ
    ンの掻き上げ式潤滑装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載したエンジンの掻き上げ
    式潤滑装置において、上記クランクケース(1)の側壁
    下部に給油孔(23)をあけることにより、前記オイル
    戻し孔(21)を同時にあけることができるように、当
    該オイル戻し孔(21)の開口位置を設定した、ことを
    特徴とするエンジンの掻き上げ式潤滑装置。
JP12156598A 1998-05-01 1998-05-01 エンジンの掻き上げ式潤滑装置 Pending JPH11315709A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104295339A (zh) * 2014-10-31 2015-01-21 苏州科瓴精密机械科技有限公司 四冲程发动机的润滑系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104295339A (zh) * 2014-10-31 2015-01-21 苏州科瓴精密机械科技有限公司 四冲程发动机的润滑系统

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