JPH11315064A - 光学活性フェニルプロピオン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性フェニルプロピオン酸誘導体の製造方法

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JPH11315064A
JPH11315064A JP3442599A JP3442599A JPH11315064A JP H11315064 A JPH11315064 A JP H11315064A JP 3442599 A JP3442599 A JP 3442599A JP 3442599 A JP3442599 A JP 3442599A JP H11315064 A JPH11315064 A JP H11315064A
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JP
Japan
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optically active
amino acid
group
carbon atom
substituent
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Application number
JP3442599A
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English (en)
Inventor
Takayuki Suzuki
孝之 鈴木
Takayuki Hamada
貴之 浜田
Kunisuke Izawa
邦輔 井澤
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価でかつ工業的製造に適した光学活性N−
[2−(アセチルチオメチル)−1−オキソ−3−フェ
ニルプロピル]−グリシンベンジルエステルの製造方法
を提供する。 【構成】 光学活性2−ヒドロキシメチル−3−フェニ
ルプロピオン酸とグリシンベンジルエステルを縮合した
後、水酸基を脱離基に変換し、それをアセチルチオ基に
置換することにより目的の光学活性N−[2−(アセチ
ルチオメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピル]
−グリシンベンジルエステルを製造する。 【効果】 本発明によりエンケファリンーゼ阻害剤ある
いはACE阻害剤である光学活性N−[2−(アセチル
チオメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−
グリシンベンジルエステルを安価且つ工業的に適した方
法で得ることが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学活性N−[2−
(アセチルチオメチル)−1−オキソ−3−フェニルプ
ロピル]−アミノ酸エステルの製造方法に関する。特に
本発明は光学活性N−[2−(アセチルチオメチル)−
1−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリシンベンジ
ルエステルの製造に有用である。
【0002】
【従来の技術】N−[2−(アセチルチオメチル)−1
−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリシンベンジル
エステルは、(S)体がアンギオテンシン変換酵素阻害
作用を示し、心臓血管治療剤、高血圧症治療剤、心臓機
能不全症治療剤および肝機能不全症治療剤とし有用な化
合物である。また(R)体はエンケファリナーゼ阻害作
用を示すことより、鎮痛薬、止痢剤、制胃酸剤としてそ
れぞれ有用な化合物である(特開平2−161、特開平
8−59606)。これまで知られている光学活性N−
[2−(アセチルチオメチル)−1−オキソ−3−フェ
ニルプロピル]−グリシンベンジルエステルの製造法と
しては、ラセミ体の2−アセチルチオメチル−3−フェ
ニルプロピオン酸をエフェドリンを用いて光学分割した
後、これをグリシンベンジルエステルとN,N’−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドを用いて縮合し、製造する
方法が知られている(特開平8−59606)。しかし
ながら、この方法は、エフェドリンによる2−アセチル
チオメチル−3−フェニルプロピオン酸の光学分割の効
率が低く実用的ではなかった。さらに含硫黄廃棄物が多
量に出ること等の問題があり、産業上有用な方法とは言
えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、安価
でかつ工業的な製造に適した光学活性N−[2−(アセ
チルチオメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピ
ル]−アミノ酸エステル、特に光学活性N−[2−(ア
セチルチオメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピ
ル]−グリシンベンジルエステルの製造方法を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく検討を重ねた結果、光学活性2−ヒドロ
キシメチル−3−フェニルプロピオン酸とアミノ酸エス
テルを縮合した後、水酸基を脱離基に変換し、それをア
セチルチオ基に置換することによりN−[2−(アセチ
ルチオメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピル]
−アミノ酸エステルを製造する方法を見出し、本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、下記一般式(I)で
示される光学活性2−ヒドロキシメチル−3−フェニル
プロピオン酸を
【0006】
【化9】
【0007】(式中、*は光学活性な炭素原子を示
す。) アミノ酸エステル又はその塩と反応させて、下記一般式
(II)で示される光学活性N−[2−ヒドロキシメチ
ル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−アミノ酸エ
ステルに変換し、
【0008】
【化10】
【0009】(式中、R1は水素、アミノ酸の側鎖又は
保護されたアミノ酸の側鎖を、R2は置換基を有しても
よい炭素数1〜18直鎖もしくは分岐のアルキル基、ま
たは置換基を有しても良いベンジル基を、*は光学活性
な炭素原子を示す。) この2位のヒドロキシメチル基の水酸基を活性化して下
記一般式(III)で示される光学活性N−アシルアミ
ノ酸エステルに変換し、
【0010】
【化11】
【0011】(式中、R1及びR2は前記と同一であり、
Xは塩素、臭素、ヨウ素、置換基を有してもよい炭素数
1〜6個の直鎖、分岐もしくは環状のアルキルスルホニ
ルオキシ基、または炭素数6〜18個のアリールスルホ
ニルオキシ基を、*は光学活性な炭素原子を示す。) さらにこれをチオ酢酸塩、又は塩基存在下にチオ酢酸と
反応させることを特徴とする下記一般式(IV)で示さ
れる光学活性N−[2−(アセチルチオメチル)−1−
オキソ−3−フェニルプロピル]−アミノ酸エステルの
製造方法を包含する。
【0012】
【化12】
【0013】(式中、R1及びR2は前記と同一であり、
*は光学活性な炭素原子を示す。)
【0014】特に本発明は光学活性N−[2−(アセチ
ルチオメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピル]
−グリシンベンジルエステルの製造に有用である。すな
わち、本発明は下記一般式(I)で示される光学活性2
−ヒドロキシメチル−3−フェニルプロピオン酸を
【0015】
【化13】
【0016】(式中、*は光学活性な炭素原子を示
す。) グリシンベンジルエステル又はその塩と反応させて、下
記一般式(V)で示される光学活性N−[2−ヒドロキ
シメチル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリ
シンベンジルエステルに変換し、
【0017】
【化14】
【0018】(式中、R3は水素、R4はベンジル基、*
は光学活性な炭素原子を示す。) この2位のヒドロキシメチル基を活性化して下記一般式
(VI)で示される光学活性N−アシルグリシンベンジ
ルエステルに変換し、
【0019】
【化15】
【0020】(式中、Xは塩素、臭素、ヨウ素、置換基
を有してもよい炭素数1〜6個の直鎖、分岐もしくは環
状のアルキルスルホニルオキシ基、または置換基を有し
てもよい炭素数6〜18個のアリールスルホニルオキシ
基を、R3は水素、R4はベンジル基、*は光学活性な炭
素原子を示す。) さらにこれをチオ酢酸塩、又は塩基存在下にチオ酢酸と
反応させることを特徴とする下記一般式(VII)で示
される光学活性N−[2−(アセチルチオメチル)−1
−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリシンベンジル
エステルの製造方法を包含する。
【0021】
【化16】
【0022】(式中、R3は水素、R4はベンジル基、*
は光学活性な炭素原子を示す。) また、本発明は上記製造方法に於ける重要中間体であ
る、上記一般式(II)で示される光学活性N−[2−
ヒドロキシメチル−1−オキソ−3−フェニルプロピ
ル]−グリシンベンジルエステル及び上記一般式(II
I)で示される光学活性N−アシル−グリシンベンジル
エステルを包含する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の原料として用いる光学活
性2−ヒドロキシメチル−3−フェニルプロピオン酸
(I)はラセミ体の2−ヒドロキシメチル−3−フェニ
ルプロピオン酸を(1R,2S)−(+)−cis−1
−アミノ−2−インダノール等の光学活性アミンを用い
て光学分割することにより合成することができる(特願
平9−270680)。
【0024】本発明の原料として用いるアミノ酸エステ
ル又はその塩のアミノ酸とは、グリシン、フェニルグリ
シン、アラニン、グルタミン、アスパラギン、バリン、
ロイシン、イソロイシン、プロリン、メチオニン、セリ
ン、スレオニン、フェニルアラニン、ナフチルアラニ
ン、チロシン、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニ
ン、トリプトファン、ヒスチジン、グルタミン酸、アス
パラギン酸、リジン、アルギニン等があげられる。な
お、これらのアミノ酸の側鎖が置換基を有しても良い。
置換基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、
炭素数1〜6のアルコキシル基、ハロゲン基、ニトロ基
等が挙げられる。また、側鎖に活性な官能基がある場
合、それらはペプチド合成等で用いられる保護基、例え
ばカルボキシル基の場合は、メチルエステル、エチルエ
ステル、ベンジルエステル等のエステル型の保護基、ア
ミノ基の場合は、ホルミル基、アセチル基、トリフルオ
ロアセチル基、ベンゾイル基、t−ブチルオキシカルボ
ニル基、ベンジルオキシカルボニル基等のアシル基、水
酸基の場合は、ベンジルエーテル、t−ブチルエーテル
等のエーテル型の保護基又はアセチル、ベンゾイル等の
エステル型の保護基で保護されていることが好ましい。
アミノ酸エステルのエステルとは、α−カルボキシル基
がエステル化されていることである。エステルとして
は、メチルエステル、エチルエステル、ベンジルエステ
ル等があげられる。エステル部分は置換基を有していて
もよく、このような置換基としては例えば、炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲ
ン基、ニトロ基等が挙げられる。特に本発明の目的化合
物の一つであるN−[2−(アセチルチオメチル)−1
−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリシンベンジル
エステルの場合、最終化合物におけるアミノ酸のα−カ
ルボキシル基がベンジルエステル化されているのでベン
ジルエステルが好ましい。また、目的化合物のアミノ酸
のエステルが脱保護されている場合、脱保護を通常の方
法で行えばよい。
【0025】光学活性2−ヒドロキシメチル−3−フェ
ニルプロピオン酸(I)をアミノ酸エステルと反応させ
て光学活性N−[2−ヒドロキシメチル−1−オキソ−
3−フェニルプロピル]−アミノ酸エステル(II)に
変換する反応は、通常のペプチド合成で使われる縮合方
法を用いて合成することができる。すなわち、光学活性
2−ヒドロキシメチル−3−フェニルプロピオン酸
(I)を溶媒中、縮合剤存在下にアミノ酸エステルと反
応させればよい。
【0026】反応に用いる縮合剤として、N,N’−ジ
シクロヘキシルカルボジイミド、水溶性カルボジイミ
ド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリル
アジドをあげることができる。グリシンベンジルエステ
ルはフリー体でも塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸等との塩でも使用することができ
る。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、メチルtert−ブチルエーテル等のエーテル類、
酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の酢酸エステル類、ア
セトニトリル等のニトリル類、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等があげられる。また、反応系内に任意にト
リエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、4
−ジメチルアミノピリジン等の塩基を共存させてもよ
い。さらに、N−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール等の添加剤を使用してよい。
【0027】光学活性N−[2−ヒドロキシメチル−1
−オキソ−3−フェニルプロピル]−アミノ酸エステル
(II)の2位のヒドロキシメチル基の水酸基を活性化
して光学活性N−アシル−アミノ酸エステル(III)
に変換する反応は、通常水酸基の活性化に用いられるア
ルキルスルホニル化、アリールスルホニル化、またはハ
ロゲン化等を行うことで実施できる。
【0028】水酸基のアルキルスルホニル化、アリール
スルホニル化は、塩基存在下、スルホニル化剤を作用さ
せればよい。スルホニル化剤としては、メタンスルホニ
ルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、ベンゼ
ンスルホニルクロリド、p−ニトロベンゼンスルホニル
クロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド等を
あげることができる。塩基としては、トリエチルアミ
ン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチ
ルモルホリン等をあげることができる。水酸基のハロゲ
ン化は、例えば、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リ
ン、オキシ塩化リン、三臭化リン等のハロゲン化剤、あ
るいはトリフェニルホスフィン存在下、N−クロロスク
シンイミド、N−ブロモスクシンイミド、臭素、四塩化
炭素や四臭化炭素等のハロゲン化剤を反応させることに
より合成できる。また、水酸基をアルキルスルホニル
化、アリールスルホニル化またはハロホルミル化した
後、塩化リチウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭
化カリウム、臭化マグネシウム、テトラn−ブチルアン
モニウムブロミドまたは、ヨウ化ナトリウム等と反応さ
せることにより合成することもできる。
【0029】なお、光学活性2−ヒドロキシメチル−3
−フェニルプロピオン酸(I)を塩化チオニル、臭化チ
オニル等のハロゲン化試薬と反応させて、カルボン酸基
を酸塩化物に変換すると同時に、水酸基をハロゲン、も
しくは塩化スルフィニルオキシ基等の脱離基に変換し、
これをアミノ酸エステルと反応させることにより一段階
で光学活性N−アシル−アミノ酸エステル(III)に
変換することもできる。
【0030】光学活性N−アシル−アミノ酸エステル
(III)を光学活性N−[2−(アセチルチオメチ
ル)−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−アミノ酸
エステル(IV)に変換する反応は、光学活性N−アシ
ル−アミノ酸エステル(III)をチオ酢酸塩、あるい
は塩基存在下にチオ酢酸と反応させることにより合成で
きる。チオ酢酸塩としては、チオ酢酸カリウム、チオ酢
酸ナトリウム、チオ酢酸リチウム、チオ酢酸セシウム等
をあげることができる。
【0031】上記反応において、チオ酢酸と共存させて
用いる塩基としては、無機塩基でも有機塩基でもよく、
無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等を
あげることができ、また、有機塩基としては、トリエチ
ルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ジイソプ
ロピルエチルアミン等をあげることができる。反応に用
いるチオ酢酸塩、またはチオ酢酸、塩基の当量は1.0
〜4.0当量であり、好ましくは1.0〜2.0当量で
ある。溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、メチル
tert−ブチルエーテル等のエーテル類、アセトン、
4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸イソプロピル等の酢酸エステル類、アセトニト
リル等のニトリル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等があげられる。反応温度は、0〜100℃で、好ま
しくは20〜60℃である。
【0032】目的の化合物を単離するには、反応終了後
抽出等の操作を行うことにより不純物を除去し、適当な
溶媒を用いて結晶を析出すればよい。このとき、カラム
クロマトグラフィー等の操作を行っても良い。
【0033】通常、アミノ酸の側鎖が保護されている場
合、最後に通常の操作で脱保護を行う事により目的の化
合物を得ることができる。
【0034】
【実施例】以下参考例、実施例により本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるも
のではない。
【0035】[参考例1] 3−ヒドロキシ−2−メチ
レン−3−フェニルプロピオン酸メチルの合成 ベンズアルデヒド63.67g(600mmol)、ア
クリル酸メチル60ml(667mmol)および1,
4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン13.46
g(120mmol)を室温にて119時間撹拌した。
この反応液に水60ml、37%塩酸60mlおよび酢
酸エチル120mlを加え、有機層を抽出した。得られ
た有機層を飽和食塩水60mlで2回洗浄後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、これを濾別した後、減圧濃縮し、
表題化合物の粗精製物108.8g得た。1 H-NMR (CDCl3) d : 3.12 (1H, s), 3.69 (3H, s), 5.
55 (1H,s), 5.83 (1H, s), 6.33 (1H, s), 7.29-7.3
7 (5H, m).
【0036】[参考例2] 2−ベンジリデン−3−ア
セトキシプロピオン酸メチルエステルの合成 参考例1で得られた3−ヒドロキシ−2−メチレン−3
−フェニルプロピオン酸メチル108.8gを無水酢酸
113ml(1.20mol)に溶解し、硫酸0.2m
lを加え、100℃で4時間撹拌した。反応液を減圧濃
縮し、表題化合物の粗精製物143.9g得た。1H-NMR
スペクトルの結果より得られた化合物はE体:Z体=8
7:13の混合物であった。 E体1 H-NMR (CDCl3) d : 2.09 (3H, s), 3.82 (3H, s), 4.
95 (2H,s), 7.35-7.45 (5H, m), 7.98 (1H, s),
【0037】[参考例3] 2−ベンジリデン−3−ヒ
ドロキシプロピオン酸の合成 参考例2で得られた2−ベンジリデン−3−アセトキシ
プロピオン酸メチルエステル143.9gをメタノール
400mlに溶解し、水酸化ナトリウム96.0g(9
7%,2.40mol)を水800mlに溶解した水溶
液を加え、室温で90分撹拌した。反応液を減圧濃縮し
てメタノールを留去した後、水100mlおよび36%
塩酸250mlを加え中和し、酢酸エチル600mlで
抽出した。得られた有機層を飽和食塩水300mlで洗
浄し、不溶物を濾別した後、減圧濃縮した。得られた残
留物に250mlx4回のトルエンを加え、減圧濃縮し
て酢酸を除去し、表題化合物の粗精製物107.8g得
た。 E体1 H-NMR (CDCl3) d : 4.53 (2H, s), 7.40-7.55 (5H,
m), 7.97 (1H, s). マススペクトル(ESI):177.0 ((M-H)-)
【0038】[参考例4] 2−ヒドロキシメチル−3
−フェニルプロピオン酸の合成 参考例3で得られた2−ベンジリデン−3−ヒドロキシ
プロピオン酸107.8gをメタノール500mlに溶
解し、トリエチルアミン100ml(717mmol)
および5%パラジウム−炭素5.00g(52.7%含
水)を加え、水素雰囲気下、50時間、接触還元を行な
った。反応液をセライト濾過を行ってパラジウム−炭素
を除去した。得られた濾液はHPLC分析の結果、表題
化合物を71.0g(394mmol)含有していた
(収率65.7%(ベンズアルデヒドより))。濾液を
減圧濃縮し、得られた残留物を酢酸エチル600mlに
溶解し、水600mlおよび37%塩酸150mlを加
えて撹拌後、有機層を抽出した。得られた有機層を水2
40ml+37%塩酸水溶液および飽和食塩水300m
lで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。これを濾
別した後、減圧濃縮し表題化合物の粗精製物を得た。こ
の粗製物を酢酸エチル150mlに溶解し、ヘキサン4
50mlを加え、60℃から徐々に5℃まで冷却し、析
出した結晶を濾取、乾燥し、表題化合物を48.45g
(純度96.5%,259.5mmol)を得た。 H−NMR (CDCl) d : 2.83−
2.94 (2H, m), 3.09 (1H,
m), 3.70−3.83 (2H, m),7.2
0−7.33 (5H,m).
【0039】[参考例5] (S)−2−ヒドロキシメ
チル−3−フェニルプロピオン酸の合成 (RS)−2−ヒドロキシメチル−3−フェニルプロピ
オン酸500.0mg(2.775mmol)に(1
R,2S)−(+)−cis−1−アミノ−2−インダ
ノール311mg(2.085mmol)を入れ、2−
プロパノール8mlを加え、撹拌しながら70℃に加熱
し溶解させた後、ゆっくりと冷却し、最終的に氷浴で冷
却して結晶化させた。析出した結晶を吸引濾過し、少量
の2−プロパノールで洗浄した後、減圧乾燥し、36
1.1mg(塩収率79.0%、光学純度95.0%e
e)の(S)−2−ヒドロキシメチル−3−フェニルプ
ロピオン酸・(1R,2S)−(+)−cis−1−ア
ミノ−2−インダノール塩であった。得られた塩を2−
プロパノールで再結晶を行い100%eeの(S)−2
−ヒドロキシメチル−3−フェニルプロピオン酸・(1
R,2S)−(+)−cis−1−アミノ−2−インダ
ノール塩を得た(92%)。得られた塩を塩酸で複分解
した後、酢酸エチルで抽出することにより、(S)−2
−ヒドロキシメチル−3−フェニルプロピオン酸を得た
(収率95%)。
【0040】[実施例1] N−[(S)−2−ヒドロ
キシメチル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−グ
リシンベンジルエステルの合成 (S)−2−ヒドロキシメチル−3−フェニルプロピオ
ン酸9.00g(純度98.5%,49.22mmo
l)およびグリシンベンジルエステル・p−トシル酸塩
をテトラヒドロフラン90mlに懸濁し、トリエチルア
ミン7.55ml(54.17mmol)および2−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール・一水和物7.32g(5
4.17mmol)を加え、3℃に冷却した。この溶液
にジシクロヘキシルカルボジイミド11.17g(5
4.14mmol)をテトラヒドロフラン22mlに溶
解させた溶液を3〜4℃に保ちながら15分かけて滴下
し、3〜4℃で1時間で反応させた後、室温まで昇温さ
せてさらに15時間反応させた。析出したジシクロヘキ
シルウレアを濾別した後、減圧濃縮し、得られた残留物
をトルエン100mlおよび酢酸エチル150mlに溶
解し、1mol/L塩酸200mlを加え、1時間撹拌
した。生じた固体を濾別し、これを酢酸エチル50ml
で洗浄した後、有機層を分層した。得られた有機層を1
mol/L塩酸60ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液150ml、50mlおよび飽和食塩水100mlで
順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸
ナトリウムを濾別した後、濃縮し、表題化合物の粗製物
を得た。HPLC分析の結果、表題化合物を15.86
g(48.44mmol)含有していた(反応収率9
8.4%、光学純度>99%ee)。 m.p. :62℃1 H-NMR (CDCl3) d : 2.65 (1H, m), 2.78 (1H, dd),
3.01 (1H,dd), 3.70-3.80 (2H, m),3.87 (1H, dd), 4.1
7 (1H, dd), 5.14 (1H, d), 5.19 (1H, d),5.19 (1H, b
r.t), 7.18-7.41 (10H, m). マススペクトル(ESI) 328.3 (MH+) [α]D -52.5゜(c 1.00, MeOH, 25℃)
【0041】[実施例2] N−[(S)−2−メタン
スルホニルオキシメチル−1−オキソ−3−フェニルプ
ロピル]−グリシンベンジルエステルの合成 実施例1で得られたN−[(S)−2−ヒドロキシメチ
ル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリシンベ
ンジルエステル15.86g(48.44mmol)を
トルエン100mlおよびピリジン15.7ml(19
4.1mmol)に溶解し、メタンスルホニルクロリド
9.37ml(121.1mol)を加え、室温で17
時間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸150mlを
加え、30分撹拌した後、分層し、得られた有機層に飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液100mlを加え30分撹
拌し分層した。得られた有機層をさらに飽和食塩水10
0mlで洗浄した後、HPLC分析を行った結果、表題
化合物を19.33g(47.67mmol)含有して
いた(反応収率98.4%)。これを濃縮し、得られた
残留物をトルエン250mlを加え、加熱溶解した。不
溶物を濾別した後、ヘキサン100mlを加え、55℃
に加熱して溶解させた後、5℃までゆっくりと冷却して
晶析を行った。析出した結晶を濾取、トルエン/ヘキサ
ン=1/160mlで洗浄し、表題化合物17.99g
得た(結晶単離後収率91.6%)。 m.p. 83℃1 H-NMR (CDCl3) d : 2.75-2.98 (3H, m), 3.98 (3H,
s), 3.89 (1H,dd), 4.10 (1H,dd), 4.28 (1H,dd), 4.39
(1H,dd), 5.15 (2H, s), 5.97 (1H, br.t),7.15-7.40
(10H, m). マススペクトル(ESI) 306.3 (MH+) [α]D -33.3゜(c 1.04, MeOH, 25℃)
【0042】[実施例3] N−[(S)−2−ブロモ
メチル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリシ
ンベンジルエステルの合成 実施例2で得られたN−[(S)−2−メタンスルホニ
ルオキシメチル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]
−グリシンベンジルエステル16.95g(42.0mm
ol)をアセトン120mlに溶解し、臭化リチウム
7.30mg(84.0mmol)を加え、24時間還流
加熱した。反応終了後、溶媒を留去し、酢酸エチル12
0mlを水50mlを加え、有機層を抽出し、硫酸マグ
ネシウムにて乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別した
後、濃縮し、表題化合物の粗製物を得た。HPLC分析
の結果、表題化合物を16.07g(41.17mmo
l)含有していた(反応収率98.0%)。 m.p. 95℃1 H-NMR (CDCl3) d : 2.80-3.02 (3H, m), 3.41 (1H,d
d), 3.61 (1H,dd), 3.95 (1H,dd), 4.10 (1H,dd), 5.16
(2H, s), 5.92 (1H, br.t),7.15-7.38 (10H,m). マススペクトル(ESI) 390(MH+) [α]D -33.8゜(c 1.00, MeOH, 25℃)
【0043】[実施例4] N−[(S)−2−アセチ
ルチオメチル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−
グリシンベンジルエステルの合成 実施例3で得られたN−[(S)−2−ブロモメチル−
1−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリシンベンジ
ルエステル834.5mg(2.14mmol)をメチル
イソブチルエーテル4mlに溶解し、チオール酢酸カリ
ウム256.8mg(2.57mmol)を加え、50℃
で3時間30分撹拌した。反応終了後、酢酸エチル30
mlを水5mlを加え、有機層を抽出し、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液5mlと飽和食塩水5mlにて洗浄を
行い、活性炭2mgを加え、室温で20分間撹拌し、硫
酸マグネシウムにて乾燥した。活性炭と硫酸マグネシウ
ムを濾別した後、濃縮し、表題化合物の粗製物842.
3mgを得た。得られた粗製物にメチルt−ブチルエー
テル4.2mlを加え、撹拌しながら室温から0℃に冷
却することにより結晶が析出した。析出した結晶を濾
取、メチルt−ブチルエーテル1mlで洗浄し、表題化
合物416.4mg得た(結晶単離後収率50%、光学
純度>99%ee)。 m.p. 59-60℃1 H-NMR (CDCl3) d : 2.31 (3H, s), 2.62-2.67 (3H,
m), 2.62-2.67 (3H,m), 2.87-3.07(2H,dd), 3.08-3.11
(1H,dd), 3.85 (1H,dd), 4.07 (1H,dd), 5.13 (2H, s),
5.83 (1H, br.t),7.14-7.39 (10H, m). マススペクトル(ESI) 386.2(MH+) [α]D +23.0゜(c 1.00, MeOH, 25℃)
【0044】[実施例5] N−[(S)−2−アセチ
ルチオメチル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−
グリシンベンジルエステルの合成 チオール酢酸カリウム386mg(3.31mmol)
をメチルイソブチルエーテル6mlに懸濁し、N−
[(S)−2−メタンスルホニルオキシメチル−1−オ
キソ−3−フェニルプロピル]−グリシンベンジルエス
テル812.9mg(2.01mmol)をメチルイソ
ブチルエーテル11mlに溶解した溶液を室温で滴下
し、室温で3時間撹拌した。反応終了後、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液20mlを加え、有機層を抽出し、飽
和食塩水20mlにて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾
燥した。硫酸マグネシウムを濾別した後、濃縮し、得ら
れた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、表題化合物の742.7mgを得た(収率97
%)。
【0045】[実施例6] N−[(S)−2−(p−
トルエンスルホニル)メチル−1−オキソ−3−フェニ
ルプロピル]−グリシンベンジルエステルの合成 N−[(S)−2−ヒドロキシメチル−1−オキソ−3
−フェニルプロピル]−グリシンベンジルエステル32
7.4mg(1.0mmol)をジクロロメタン5mlに
溶解し、ピリジン0.18ml(2.2mmol)とp−
トルエンスルホニルクロライド381.3mg(2.0m
mol)を加え、室温で4日間撹拌した。溶媒を留去
し、酢酸エチル-ヘキサン溶液によるシリカゲルクロマ
トグラフィー処理により表題化合物を373.1mg
(0.77mmol)を得た(収率77.5%)。1 H-NMR (CDCl3) d : 2.42(3H,s), 2.73-2.87 (3H, m),
3.90-3.94 (2H,m),4.05-4.21 (2H,m), 5.14 (2H, s),
6.05 (1H, br.t), 7.15-7.74 (14H, m). マススペクトル(ESI) 481.5(MH+)
【0046】[実施例7] N−[(S)−2−(p−
ニトロベンゼンスルホニル)メチル−1−オキソ−3−
フェニルプロピル]−グリシンベンジルエステルの合成 N−[(S)−2−ヒドロキシメチル−1−オキソ−3
−フェニルプロピル]−グリシンベンジルエステル32
7.4mg(1.0mmol)をジクロロメタン5mlに
溶解し、ピリジン0.24ml(3.0mmol)とp−
トルエンスルホニルクロライド738.8mg(3.0m
mol)を加え、室温で20時間撹拌した。溶媒を留去
し、酢酸エチル-ヘキサン溶液によるシリカゲルクロマ
トグラフィー処理により表題化合物を331.6mg
(0.65mmol)を得た(収率65.0%)。1 H-NMR (CDCl3) d : 2.73-2.88 (3H, m), 3.84 (1H,d
d), 4.03 (1H,dd), 4.20 (1H,dd), 4.31 (1H,dd), 5.15
(2H, s), 5.92 (1H, br.t),7.08-7.40 (10H,m), 8.02-
8.06 (10H, m), 8.31-8.35 (10H, m). マススペクトル(ESI) 513.1 (MH+)
【0047】[実施例8] N−[(S)−2−アセチ
ルチオメチル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−
グリシンベンジルエステルの合成 N−[(S)−2−(p−ニトロベンゼンスルホニル)
メチル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−グリシ
ンベンジルエステル157.3mg(0.31mmo
l)をメチルイソブチルエーテル1mlに溶解し、チオ
ール酢酸カリウム70.0mg(0.61mmol)を
加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチル
20mlを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液5ml、有機
層を抽出し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。硫酸マグ
ネシウムを濾別した後、濃縮し、表題化合物104.1
mg(0.27mmol)を得た(収率88.0%)。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光学活性N−[2−(アセチルチオメチル)−1−オキ
ソ−3−フェニルプロピル]−グリシンベンジルエステ
ルを安価でかつ工業的に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07M 7:00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される光学活性2
    −ヒドロキシメチル−3−フェニルプロピオン酸を 【化1】 (式中、*は光学活性な炭素原子を示す。) アミノ酸エステル又はその塩と反応させて、下記一般式
    (II)で示される光学活性N−[2−ヒドロキシメチ
    ル−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−アミノ酸エ
    ステルに変換し、 【化2】 (式中、R1は水素、アミノ酸の側鎖又は保護されたア
    ミノ酸の側鎖を、R2は置換基を有してもよい炭素数1
    〜18直鎖もしくは分岐のアルキル基、または置換基を
    有してもよいベンジル基を、*は光学活性な炭素原子を
    示す。) この2位のヒドロキシメチル基の水酸基を活性化して下
    記一般式(III)で示される光学活性N−アシルアミ
    ノ酸エステルに変換し、 【化3】 (式中、R1及びR2は前記と同一であり、Xは塩素、臭
    素、ヨウ素、置換基を有してもよい炭素数1〜6個の直
    鎖、分岐もしくは環状のアルキルスルホニルオキシ基、
    または置換基を有してもよい炭素数6〜18個のアリー
    ルスルホニルオキシ基を、*は光学活性な炭素原子を示
    す。) さらにこれをチオ酢酸塩、又は塩基存在下にチオ酢酸と
    反応させることを特徴とする下記一般式(IV)で示さ
    れる光学活性N−[2−(アセチルチオメチル)−1−
    オキソ−3−フェニルプロピル]−アミノ酸エステルの
    製造方法。 【化4】 (式中、R1及びR2は前記と同一であり、*は光学活性
    な炭素原子を示す。)
  2. 【請求項2】 アミノ酸エステル又はその塩がグリシン
    ベンジルエステル又はその塩であり、R1が水素、R2
    ベンジル基である請求項1記載の光学活性N−[2−
    (アセチルチオメチル)−1−オキソ−3−フェニルプ
    ロピル]−グリシンベンジルエステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 光学活性な炭素原子がS配置である請求
    項1乃至2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 光学活性な炭素原子がR配置である請求
    項1乃至2記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 下記一般式(II)で示される光学活性
    N−[2−ヒドロキシメチル−1−オキソ−3−フェニ
    ルプロピル]−アミノ酸エステル。 【化5】 (式中、R1は水素、アミノ酸の側鎖又は保護されたア
    ミノ酸の側鎖を、R2は置換基を有してもよい炭素数1
    〜18直鎖もしくは分岐のアルキル基、または置換基を
    有しても良いベンジル基を、*は光学活性な炭素原子を
    示す。)
  6. 【請求項6】 下記一般式(V)で示される光学活性N
    −[2−ヒドロキシメチル−1−オキソ−3−フェニル
    プロピル]−アミノ酸エステル。 【化6】 (式中、R3は水素、R4はベンジル基、*は光学活性な
    炭素原子を示す。)
  7. 【請求項7】 下記一般式(III)で示される光学活
    性N−アシルアミノ酸エステル、 【化7】 (式中、R1は水素、アミノ酸の側鎖又は保護されたア
    ミノ酸の側鎖を、R2は置換基を有してもよい炭素数1
    〜18直鎖もしくは分岐のアルキル基、または置換基を
    有しても良いベンジル基を、Xは塩素、臭素、ヨウ素、
    置換基を有してもよい炭素数1〜6個の直鎖、分岐もし
    くは環状のアルキルスルホニルオキシ基、または置換基
    を有してもよい炭素数6〜18個のアリールスルホニル
    オキシ基を、*は光学活性な炭素原子を示す。)
  8. 【請求項8】 一般式(VI)で示される光学活性N−
    アシル−グリシンベンジルエステル。 【化8】 (式中、Xは塩素、臭素、ヨウ素、置換基を有してもよ
    い炭素数1〜6個の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル
    スルホニルオキシ基、または置換基を有してもよい炭素
    数6〜18個のアリールスルホニルオキシ基を、R3
    水素、R4はベンジル基、*は光学活性な炭素原子を示
    す。)
  9. 【請求項9】 光学活性な炭素原子がS配置である請求
    項5乃至8記載の化合物。
  10. 【請求項10】 光学活性な炭素原子がR配置である請
    求項5乃至8記載の化合物。
  11. 【請求項11】 一般式(I)で示される化合物の一般
    式(III)で示される化合物への変換が、カルボン酸
    基の酸塩化物への変換及びヒドロキシ基のハロゲン原子
    への変換が可能なハロゲン化試薬の存在下、一般式
    (I)で示される化合物とアミノ酸エステル又はその塩
    との反応により得られることを特徴とする請求項1乃至
    4の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の一般式(III)の光
    学活性N−アシルアミノ酸エステルをチオ酢酸塩、又は
    塩基存在下にチオ酢酸と反応させることを特徴とする、
    請求項1記載の一般式(IV)で示される光学活性N−
    [2−(アセチルチオメチル)−1−オキソ−3−フェ
    ニルプロピル]−アミノ酸エステルの製造方法。
JP3442599A 1998-02-16 1999-02-12 光学活性フェニルプロピオン酸誘導体の製造方法 Pending JPH11315064A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007246481A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Japan Science & Technology Agency 位置・立体選択的安定同位体標識セリン、シスチン並びにアラニンの合成方法

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JP2007246481A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Japan Science & Technology Agency 位置・立体選択的安定同位体標識セリン、シスチン並びにアラニンの合成方法

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