JP2000143693A - 1―[(s)―3―アセチルチオ―2―メチルプロパノイル]―l―プロリル―l―フェニルアラニンの製造法及び中間体 - Google Patents
1―[(s)―3―アセチルチオ―2―メチルプロパノイル]―l―プロリル―l―フェニルアラニンの製造法及び中間体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチル
プロパノイル]−L−プロリル−L−フェニルアラニン
を工業的に有利に高収率で製造すること。 【解決手段】 1−[(S)−3−アセチルチオ−2−
メチルプロパノイル]−L−プロリンの新規誘導体であ
るN−[1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチル
プロパノイル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミド
とL−フェニルアラニンとを反応させることにより、上
記課題を解決した。
プロパノイル]−L−プロリル−L−フェニルアラニン
を工業的に有利に高収率で製造すること。 【解決手段】 1−[(S)−3−アセチルチオ−2−
メチルプロパノイル]−L−プロリンの新規誘導体であ
るN−[1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチル
プロパノイル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミド
とL−フェニルアラニンとを反応させることにより、上
記課題を解決した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗高血圧薬として
有用な式(I)
有用な式(I)
【化1】 の化合物、すなわち1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロリル−L−フェニ
ルアラニン(医薬品一般的名称:アラセプリル)の製造
法とその製造中間体である式(II)
2−メチルプロパノイル]−L−プロリル−L−フェニ
ルアラニン(医薬品一般的名称:アラセプリル)の製造
法とその製造中間体である式(II)
【化2】 の化合物、すなわちN−[1−[(S)−3−アセチル
チオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロリルオキ
シ]スクシンイミドに関する。
チオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロリルオキ
シ]スクシンイミドに関する。
【0002】
【従来の技術】アラセプリルの製造法は、いくつか知ら
れている。例えば、特公昭61−34409号公報に
は、N−アシル化プロリンと、フェニルアラニン又はそ
のエステル誘導体等のアミノ酸類とを、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミドのような縮合剤の存在下に反応させる
ことにより、あるいはNーアシル化プロリンのカルボキ
シ基を酸ハライド、酸アジド、混合酸無水物、活性エス
テル、活性アミド等の反応性誘導体に変え、これとアミ
ノ酸類とを反応させることにより、アラセプリルを包含
する1−(3−メルカプト−2−メチルプロパノイル)
プロリルアミノ酸誘導体を製造する方法が記載されてい
る。
れている。例えば、特公昭61−34409号公報に
は、N−アシル化プロリンと、フェニルアラニン又はそ
のエステル誘導体等のアミノ酸類とを、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミドのような縮合剤の存在下に反応させる
ことにより、あるいはNーアシル化プロリンのカルボキ
シ基を酸ハライド、酸アジド、混合酸無水物、活性エス
テル、活性アミド等の反応性誘導体に変え、これとアミ
ノ酸類とを反応させることにより、アラセプリルを包含
する1−(3−メルカプト−2−メチルプロパノイル)
プロリルアミノ酸誘導体を製造する方法が記載されてい
る。
【0003】しかし、前記公報に記載の方法によりアラ
セプリルを工業的に製造する場合、N−アシル化反応の
際の副生成物による収率低下を防ぐため、L−フェエニ
ルアラニンのカルボキシル基をエステル化(保護)して
用いる必要があり、N−アシル化後は、そのエステル残
基を選択的に加水分解しなければならない。したがっ
て、そのエステル化と加水分解の工程が増える分、通算
収率が下がり工業的に不利である。
セプリルを工業的に製造する場合、N−アシル化反応の
際の副生成物による収率低下を防ぐため、L−フェエニ
ルアラニンのカルボキシル基をエステル化(保護)して
用いる必要があり、N−アシル化後は、そのエステル残
基を選択的に加水分解しなければならない。したがっ
て、そのエステル化と加水分解の工程が増える分、通算
収率が下がり工業的に不利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した問
題を解決したアラセプリルの製造法、すなわち、L−フ
ェニルアラニンのカルボキシル基を保護することなくN
−アシル化反応を行い、アラセプリルを工業的有利に高
収率で製造する方法を提供することを目的とする。
題を解決したアラセプリルの製造法、すなわち、L−フ
ェニルアラニンのカルボキシル基を保護することなくN
−アシル化反応を行い、アラセプリルを工業的有利に高
収率で製造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(1)
N−[1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプ
ロパノイル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミドと
L−フェニルアラニンとを反応させることを特徴とする
1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノ
イル]−L−プロリル−L−フェニルアラニン又はその
塩の製造法、(2)1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロリンとN,N´−
ジスクシンイミジルオキサレートとを反応させてN−
[1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパ
ノイル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミドとし、
これとL−フェニルアラニンとを塩基の存在下反応させ
ることを特徴とする1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロピル−L−フェニ
ルアラニン又はその塩の製造法、(3)N−[1−
[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノイ
ル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミドを提供する
ことができる。
N−[1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプ
ロパノイル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミドと
L−フェニルアラニンとを反応させることを特徴とする
1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノ
イル]−L−プロリル−L−フェニルアラニン又はその
塩の製造法、(2)1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロリンとN,N´−
ジスクシンイミジルオキサレートとを反応させてN−
[1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパ
ノイル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミドとし、
これとL−フェニルアラニンとを塩基の存在下反応させ
ることを特徴とする1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロピル−L−フェニ
ルアラニン又はその塩の製造法、(3)N−[1−
[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノイ
ル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミドを提供する
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるN−[1−
[(S)−3ーアセチルチオ−2−メチルプロパノイ
ル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミド(以下、
「プロリンの活性エステル」という)とL−フェニルア
ラニンとの反応は、プロリンの活性エステルをアセトニ
トリルのような水溶性の有機溶媒に溶解させ、これに、
等モル量以上のL−フェニルアラニンと塩基を含有する
水溶液を少しずつ添加することにより、好適に行われ
る。前記塩基としては、活性水素を持たない有機塩基、
例えばトリメチルアミンやトリエチルアミンのような三
級アミンが好ましく、その使用量はL−フェニルアラニ
ンに対して等モル量ないしやや過剰量が好ましい。反応
温度は、0〜50℃、好ましくは10〜30℃であり、
反応時間は1〜30時間、好ましくは2〜8時間であ
る。反応後、常法にしたがって処理すれば、目的とする
アラセプリル又はその塩が高収率で得られる。
[(S)−3ーアセチルチオ−2−メチルプロパノイ
ル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミド(以下、
「プロリンの活性エステル」という)とL−フェニルア
ラニンとの反応は、プロリンの活性エステルをアセトニ
トリルのような水溶性の有機溶媒に溶解させ、これに、
等モル量以上のL−フェニルアラニンと塩基を含有する
水溶液を少しずつ添加することにより、好適に行われ
る。前記塩基としては、活性水素を持たない有機塩基、
例えばトリメチルアミンやトリエチルアミンのような三
級アミンが好ましく、その使用量はL−フェニルアラニ
ンに対して等モル量ないしやや過剰量が好ましい。反応
温度は、0〜50℃、好ましくは10〜30℃であり、
反応時間は1〜30時間、好ましくは2〜8時間であ
る。反応後、常法にしたがって処理すれば、目的とする
アラセプリル又はその塩が高収率で得られる。
【0007】なお、プロリンの活性エステルは、特公昭
60−4815号公報に記載の方法に準拠して調製した
1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノ
イル]−L−プロリンとN,N´−ジスクシンイミジル
オキサレートとを反応させることにより得ることができ
る。N,N´−ジスクシンイミジルオキサレートは、前
記反応に際し、同一反応系内でN−ヒドロキシスクシン
イミドと塩化オキサリルとを反応させて調製し、用いて
もよい。
60−4815号公報に記載の方法に準拠して調製した
1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノ
イル]−L−プロリンとN,N´−ジスクシンイミジル
オキサレートとを反応させることにより得ることができ
る。N,N´−ジスクシンイミジルオキサレートは、前
記反応に際し、同一反応系内でN−ヒドロキシスクシン
イミドと塩化オキサリルとを反応させて調製し、用いて
もよい。
【0008】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0009】実施例1 N−ヒドロキシスクシンイミド104g(0.9モ
ル)、アセトニトリル340ml及びピリジン220mlを
混合し、氷水冷却下、攪拌しながら塩化オキサリル5
7.2g(0.45モル)を滴下し、さらに室温下12
時間攪拌してN,N´−ジスクシンイミジルオキサレー
トを調製した。この反応液にピリジン84mlを加え、氷
水冷却下、1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチ
ルプロパノイル]−L−プロリン77.7g(0.3モ
ル)をアセトニトリル120mlに溶かした溶液を滴下し
た。室温で24時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、
残留物に水を加え、ジクロロメタンで生成物を抽出し
た。この抽出溶液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去し、N−[1−[(S)−3−アセチル
チオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロリルオキ
シ]スクシンイミド107g(淡黄色の油状物:HPL
C純度94%、収率94%)を得た。この油状物を室温
で放置すると結晶化し、少量のジイソプロピルエーテル
で洗浄して無色の結晶を得た。 Mp 98−99℃ IR ν max cm-1 (nujol) :1815, 1785 (CO-N-CO), 174
0 (COON), 1685 (COS), 1640 (CON) NMR (DMSO-d6)δ(ppm):1.35−1.37 (3H, m, C-CH3),
2.00−2.75 (4H, m, Pro-H), 2.59−2.60 (3H, m, CH3C
OS), 3.00−3.15 (4H, m, CO-CH2-CH2-CO) MASS m/z:356(M+)
ル)、アセトニトリル340ml及びピリジン220mlを
混合し、氷水冷却下、攪拌しながら塩化オキサリル5
7.2g(0.45モル)を滴下し、さらに室温下12
時間攪拌してN,N´−ジスクシンイミジルオキサレー
トを調製した。この反応液にピリジン84mlを加え、氷
水冷却下、1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチ
ルプロパノイル]−L−プロリン77.7g(0.3モ
ル)をアセトニトリル120mlに溶かした溶液を滴下し
た。室温で24時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、
残留物に水を加え、ジクロロメタンで生成物を抽出し
た。この抽出溶液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去し、N−[1−[(S)−3−アセチル
チオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロリルオキ
シ]スクシンイミド107g(淡黄色の油状物:HPL
C純度94%、収率94%)を得た。この油状物を室温
で放置すると結晶化し、少量のジイソプロピルエーテル
で洗浄して無色の結晶を得た。 Mp 98−99℃ IR ν max cm-1 (nujol) :1815, 1785 (CO-N-CO), 174
0 (COON), 1685 (COS), 1640 (CON) NMR (DMSO-d6)δ(ppm):1.35−1.37 (3H, m, C-CH3),
2.00−2.75 (4H, m, Pro-H), 2.59−2.60 (3H, m, CH3C
OS), 3.00−3.15 (4H, m, CO-CH2-CH2-CO) MASS m/z:356(M+)
【0010】実施例2 実施例1で得たN−[1−[(S)−3−アセチルチオ
−2−メチルプロパノイル]−L−プロリルオキシ]ス
クシンイミド100g(0.264モル)をアセトニト
リル100mlに溶解し、氷水冷却下、攪拌しながらL−
フェニルアラニン43.5g(0.264モル)、トリ
エチルアミン26.7g及び水260mlの混合溶液を滴
下した後、室温下2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し
た後、ジクロロメタン300mlを加え、氷水冷却下、6
N塩酸を加えて酸性とし、有機層を分離した。この有機
層を水洗、乾燥後、減圧濃縮し、残留物をアセトニトリ
ルで再結晶して1−[(S)−3−アセチルチオ−2−
メチルプロパノイル]−L−プロリル−L−フェニルア
ラニンの無色結晶90g(収率84%)を得た。 Mp:154−155℃ [α]D 25 :−83.9o(C=1.00;エタノール) IR ν max cm-1 (nujol) :3250 (NH), 1740 (COOH),
1685 (COS), 1645 (CONH), 1620 (CON) NMR (DMSO-d6)δ(ppm):0.99−1.06 (3H, m, C-CH3),
1.65−2.35 (4H, m, Pro-H), 2.28−2.38 (3H, m, CH3C
OS), 2.53 (1H, m, CHCO), 2.70−3.15 (4H, m,S-CH2,
CH2-Ar), 3.25−3.60 (2H, m, Pr-H), 4.30−4.55 (2H,
m, Pr-H, N-CH-COO), 7.20−7.30 (5H, m, Ar-H), 7.9
6−8.32 (1H, m, NH), 12.70 (1H, Brs,COOH) MASS m/z:406(M+)
−2−メチルプロパノイル]−L−プロリルオキシ]ス
クシンイミド100g(0.264モル)をアセトニト
リル100mlに溶解し、氷水冷却下、攪拌しながらL−
フェニルアラニン43.5g(0.264モル)、トリ
エチルアミン26.7g及び水260mlの混合溶液を滴
下した後、室温下2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し
た後、ジクロロメタン300mlを加え、氷水冷却下、6
N塩酸を加えて酸性とし、有機層を分離した。この有機
層を水洗、乾燥後、減圧濃縮し、残留物をアセトニトリ
ルで再結晶して1−[(S)−3−アセチルチオ−2−
メチルプロパノイル]−L−プロリル−L−フェニルア
ラニンの無色結晶90g(収率84%)を得た。 Mp:154−155℃ [α]D 25 :−83.9o(C=1.00;エタノール) IR ν max cm-1 (nujol) :3250 (NH), 1740 (COOH),
1685 (COS), 1645 (CONH), 1620 (CON) NMR (DMSO-d6)δ(ppm):0.99−1.06 (3H, m, C-CH3),
1.65−2.35 (4H, m, Pro-H), 2.28−2.38 (3H, m, CH3C
OS), 2.53 (1H, m, CHCO), 2.70−3.15 (4H, m,S-CH2,
CH2-Ar), 3.25−3.60 (2H, m, Pr-H), 4.30−4.55 (2H,
m, Pr-H, N-CH-COO), 7.20−7.30 (5H, m, Ar-H), 7.9
6−8.32 (1H, m, NH), 12.70 (1H, Brs,COOH) MASS m/z:406(M+)
【0011】実施例3 N,N´−ジスクシンイミジルオキサレート(Fluka Che
mie AG、純度98%以上)82.4g(0.29モル)を
アセトニトリル300mlに懸濁し、これにピリジン23
mlを加え、氷水冷却下、1−[(S)−3−アセチルチ
オ−2−メチルプロパノイル]−L−プロリン68.2
g(0.263モル)をアセトニトリル100mlに溶か
した溶液を滴下した。室温で24時間攪拌した後、氷水
冷却下、攪拌しながらL−フェニルアラニン43.5g
(0.263モル)、トリエチルアミン26.7g及び
水260mlの混合溶液を加え、室温下12時間攪拌し
た。反応液を減圧濃縮した後、メチルイソブチルケトン
100mlを加え、氷水冷却下、かきまぜながら6N塩酸
を加えて酸性とし、析出した結晶を濾取し、アセトニト
リルから再結晶して1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロリル−L−フェニ
ルアラニンの無色結晶84g(収率79%)を得た。 Mp:154−155℃
mie AG、純度98%以上)82.4g(0.29モル)を
アセトニトリル300mlに懸濁し、これにピリジン23
mlを加え、氷水冷却下、1−[(S)−3−アセチルチ
オ−2−メチルプロパノイル]−L−プロリン68.2
g(0.263モル)をアセトニトリル100mlに溶か
した溶液を滴下した。室温で24時間攪拌した後、氷水
冷却下、攪拌しながらL−フェニルアラニン43.5g
(0.263モル)、トリエチルアミン26.7g及び
水260mlの混合溶液を加え、室温下12時間攪拌し
た。反応液を減圧濃縮した後、メチルイソブチルケトン
100mlを加え、氷水冷却下、かきまぜながら6N塩酸
を加えて酸性とし、析出した結晶を濾取し、アセトニト
リルから再結晶して1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロリル−L−フェニ
ルアラニンの無色結晶84g(収率79%)を得た。 Mp:154−155℃
【0012】実施例4 N−ヒドロキシスクシンイミド90.7g(0.789
モル)をアセトニトリル300mlとピリジン190mlの
混合液に溶解し、氷水冷却下、攪拌しながら塩化オキサ
リル50.5g(0.398モル)を滴下した。これを
室温で24時間攪拌した後、ピリジン84mlを加え、氷
水冷却下、1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチ
ルプロパノイル]−L−プロリン68.2g(0.26
3モル)を少量づつ添加し、さらに室温で12時間攪拌
した。次いで反応液を減圧濃縮し、残留物に水を加え、
トルエンで生成物を抽出した。この抽出溶液を水、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去してN−[1−
[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノイ
ル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミド(淡黄色の
油状物)を得た。この油状物をアセトニトリル100ml
に溶解し、氷水冷却下、攪拌しながらL−フェニルアラ
ニン43.5g(0.264モル)、トリエチルアミン
26.7g及び水260mlの混合溶液を加え、室温下1
2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物にメチル
イソブチルケトン100mlを加え、氷水冷却下、かきま
ぜながら6N塩酸を加えて酸性とし、析出した結晶を濾
取し、アセトニトリルから再結晶して1−[(S)−3
−アセチルチオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロ
リル−L−フェニルアラニンの無色結晶80g(収率7
5%)を得た。 Mp:154−155℃
モル)をアセトニトリル300mlとピリジン190mlの
混合液に溶解し、氷水冷却下、攪拌しながら塩化オキサ
リル50.5g(0.398モル)を滴下した。これを
室温で24時間攪拌した後、ピリジン84mlを加え、氷
水冷却下、1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチ
ルプロパノイル]−L−プロリン68.2g(0.26
3モル)を少量づつ添加し、さらに室温で12時間攪拌
した。次いで反応液を減圧濃縮し、残留物に水を加え、
トルエンで生成物を抽出した。この抽出溶液を水、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去してN−[1−
[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノイ
ル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミド(淡黄色の
油状物)を得た。この油状物をアセトニトリル100ml
に溶解し、氷水冷却下、攪拌しながらL−フェニルアラ
ニン43.5g(0.264モル)、トリエチルアミン
26.7g及び水260mlの混合溶液を加え、室温下1
2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物にメチル
イソブチルケトン100mlを加え、氷水冷却下、かきま
ぜながら6N塩酸を加えて酸性とし、析出した結晶を濾
取し、アセトニトリルから再結晶して1−[(S)−3
−アセチルチオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロ
リル−L−フェニルアラニンの無色結晶80g(収率7
5%)を得た。 Mp:154−155℃
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、1−[(S)−3−ア
セチルチオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロリル
−L−フェニルアラニンすなわちアラセプリルを、製造
工程数が少なく、工業的に有利に高収率で得ることがで
きる。
セチルチオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロリル
−L−フェニルアラニンすなわちアラセプリルを、製造
工程数が少なく、工業的に有利に高収率で得ることがで
きる。
Claims (3)
- 【請求項1】N−[1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロリルオキシ]スク
シンイミドとL−フェニルアラニンとを反応させること
を特徴とする1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メ
チルプロパノイル]−L−プロリル−L−フェニルアラ
ニン又はその塩の製造法。 - 【請求項2】1−[(S)−3−アセチルチオ−2−メ
チルプロパノイル]−L−プロリンとN,N´−ジスク
シンイミジルオキサレートとを反応させてN−[1−
[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノイ
ル]−L−プロリルオキシ]スクシンイミドとし、これ
とL−フェニルアラニンとを塩基の存在下反応させるこ
とを特徴とする請求項1記載の1−[(S)−3−アセ
チルチオ−2−メチルプロパノイル]−L−プロピル−
L−フェニルアラニン又はその塩の製造法。 - 【請求項3】N−[1−[(S)−3−アセチルチオ−
2−メチルプロパノイル]−L−プロリルオキシ]スク
シンイミド
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11243375A JP2000143693A (ja) | 1998-08-31 | 1999-08-30 | 1―[(s)―3―アセチルチオ―2―メチルプロパノイル]―l―プロリル―l―フェニルアラニンの製造法及び中間体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24492298 | 1998-08-31 | ||
JP10-244922 | 1998-08-31 | ||
JP11243375A JP2000143693A (ja) | 1998-08-31 | 1999-08-30 | 1―[(s)―3―アセチルチオ―2―メチルプロパノイル]―l―プロリル―l―フェニルアラニンの製造法及び中間体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000143693A true JP2000143693A (ja) | 2000-05-26 |
Family
ID=26536220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11243375A Pending JP2000143693A (ja) | 1998-08-31 | 1999-08-30 | 1―[(s)―3―アセチルチオ―2―メチルプロパノイル]―l―プロリル―l―フェニルアラニンの製造法及び中間体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000143693A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002363669A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-18 | Hitachi Cable Ltd | 圧延銅箔およびこれを使用した電池用電極材 |
-
1999
- 1999-08-30 JP JP11243375A patent/JP2000143693A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002363669A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-18 | Hitachi Cable Ltd | 圧延銅箔およびこれを使用した電池用電極材 |
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