JPH08259519A - α−アミノグリコールの製造法及びその中間体 - Google Patents

α−アミノグリコールの製造法及びその中間体

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JPH08259519A
JPH08259519A JP7090198A JP9019895A JPH08259519A JP H08259519 A JPH08259519 A JP H08259519A JP 7090198 A JP7090198 A JP 7090198A JP 9019895 A JP9019895 A JP 9019895A JP H08259519 A JPH08259519 A JP H08259519A
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JP
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group
formula
general formula
amino acid
sulfoxide
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Application number
JP7090198A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Awaji
弘 淡路
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工業的生産が可能な効率的かつ経済的なα−
アミノグリコールの製造法を提供する。 【構成】 N−保護アミノ酸エステルと、スルホキシド
金属塩とを反応させることにより、α−アミノケトスル
ホキシドを製造し、これを酸処理することにより、α−
アミノケトアルデヒドヘミメルカプタールを製造し、更
に、これを還元するα−アミノグリコールの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミノ酸エステルか
ら、新規中間体α−アミノケトスルホキシド及びα−ア
ミノケトアルデヒドヘミメルカプタールを経由して、α
−アミノグリコールを製造する方法に関する。更に詳し
くは、本発明は、アミノ基を保護された光学活性なフェ
ニルアラニンエステルから、対応する光学活性なα−ア
ミノケトスルホキシド、α−アミノケトアルデヒドヘミ
メルカプタール、及び、α−アミノグリコールを製造す
る方法に関する。
【0002】光学活性なフェニルアラニン由来のα−ア
ミノケトスルホキシド、α−アミノケトアルデヒドヘミ
メルカプタール、及び、α−アミノグリコールは、医薬
品の中間体として有用な化合物であり、特にα−アミノ
グリコールは、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミ
ストリー(Journal of OrganicCh
emistry)59巻、3656頁(1994年)に
記載されているようなHIVプロテアーゼ阻害剤の中間
体として極めて有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】フェニルアラニン及びその他のアミノ酸
由来のα−アミノグリコールの従来の製造法としては、
次のような方法が知られている。 (1)四塩化チタンと亜鉛とを用いて、アミノ基を保護
したフェニルアラニナールをパラホルムアルデヒドと還
元カップリングさせることにより、α−アミノグリコー
ルを製造する方法(特願平5−233240号明細
書)。 (2)L−アスコルビン酸又はD−イソアスコルビン酸
からアジド化合物経由で製造する方法(ブレチン・ド・
ラ・ソシエテ・キミキュー・ド・フランス(Bulle
ti de la Societe Chimique
de France)、129巻、585頁(199
2年))。
【0004】(3)三塩化バナジウムと亜鉛とを用い
て、N−トシルバリナールとパラホルムアルデヒドとを
還元カップリングさせる方法(テトラヘドロン(Tet
rahedron)、48巻、2069頁(1992
年))。 (4)N−(ベンジルオキシカルボニル)アリルアミン
誘導体のヨードシクロカルバミレーションを用いて合成
する方法(テトラヘドロン・レターズ(Tetrahe
dron Lett.)、25巻、5079頁(198
9年))。
【0005】(5)ジメチルスルホキシドアニオンを通
常のエステルと反応させることにより、ケトスルホキシ
ドを製造し、そうして得られたケトスルホキシドを酸処
理して、ケトアルデヒドヘミメルカプタールに変換し、
更に、そうして得られたケトアルデヒドヘミメルカプタ
ールを還元して、グリコールを製造する方法(ジャーナ
ル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ
(Journal ofthe American C
hemical Society)、88巻、5498
頁(1966年))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の方法のうち、
(1)の方法は、工程は短いものの、ホモカップリング
体等の副生成物が生成する等の問題がある。(2)の方
法及び(4)の方法では、ともに高価な試薬と多段階の
工程とを要する等の問題を有している。また、(3)の
方法では、工程は短いものの、還元剤として比較的高価
な三塩化バナジウムを利用しており、しかもα−アミノ
グリコール誘導体合成の例として唯一記載されているN
−トシルバリナールに適用した場合、立体選択性がほと
んどない等の問題がある。更に、(5)の方法は、エス
テルとしてアミノ酸エステルには適用されていない。
【0007】本発明は、上記に鑑み、工業的生産が可能
な効率的かつ経済的なα−アミノグリコールの製造法を
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、N−保
護アミノ酸エステルと、スルホキシド金属塩とを反応さ
せることにより、α−アミノケトスルホキシドを製造
し、これを酸処理することにより、α−アミノケトアル
デヒドヘミメルカプタールを製造し、更に、これを還元
してα−アミノグリコールを製造するところにある。本
発明は、光学活性なα−アミノ酸エステルを対応する光
学活性なα−アミノケトスルホキシド、α−アミノケト
アルデヒドヘミメルカプタール、及び、α−アミノグリ
コールに変換するのに適用することができる。
【0009】本発明を、以下に掲げながら更に詳細に説
明する。
【0010】
【化20】
【0011】式中、R1 、R2 、R3 は、独立して、ア
ルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。P1
2 は、独立して、水素原子若しくはアミノ基保護基を
表すか、又は、P1 、P2 が一緒になってフタリル基を
表す。ただし、P1 及びP2が同時に水素原子である場
合を除く。Mは、金属原子を表す。
【0012】上記R1 は、置換若しくは無置換の直鎖状
若しくは分岐状の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数
6〜35のアリール基、又は、炭素数7〜36のアラル
キル基を表し、例えば、CH3 −、CH3 (CH2 )n
−〔nは1〜29の整数〕、(CH3 2 CH−、(C
3 3 C−CH2 −、(CH3 2 CH(CH2 2
−、Ph−〔Phはフェニル基〕、Ph(CH2 )m −
〔mは1〜9の整数〕等を挙げることができる。なかで
も、ベンジル基が好ましい。上記置換基としては、例え
ば、ハロゲン基、ニトロ基、水酸基、エトキシル基、ア
ミド基等を挙げることができる。
【0013】上記R2 は、置換若しくは無置換の直鎖状
若しくは分岐状の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6
〜10のアリール基、又は、炭素数7〜11のアラルキ
ル基を表し、例えば、メチル基、フェニル基、ベンジル
基等を挙げることができる。なかでも、メチル基が好ま
しい。上記置換基としては、例えば、ハロゲン基、ニト
ロ基、水酸基、エトキシル基、アミド基等を挙げること
ができる。
【0014】上記R3 は、置換若しくは無置換の直鎖状
若しくは分岐状の炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
6〜15のアリール基、又は、炭素数7〜21のアラル
キル基を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、フェニル基、
ベンジル基、α−メチルベンジル基、フェニルプロピル
基等を挙げることができ、なかでも、メチル基、エチル
基が好ましい。上記置換基としては、例えば、ハロゲン
基、ニトロ基、水酸基、エトキシル基、アミド基等を挙
げることができる。
【0015】上記P1 、P2 は、独立して、水素原子又
はアミノ基保護基を表す。ただし、P1 及びP2 が同時
に水素原子である場合を除く。上記アミノ基保護基は、
通常アミノ基の保護に用いられる保護基であれば特に限
定されず、例えば、プロテクティブ・グループス・イン
・オーガニック・シンセシス、第2版(Protect
ive Groups in Organic Syn
thesis,2ndEd.)、テオドラ・ダブリュ・
グリーン(Theodra W. Green)著、ジ
ョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wile
y & Sons)出版(1990年)の309〜38
4頁に記載されているようなメトキシカルボニル基、t
−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、アセチル基、トリフルオロ
アセチル基、ベンジル基、ジベンジル基、フタルイミド
基、トシル基、ベンゾイル基等が挙げられ、なかでも、
メトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ベ
ンジルオキシカルボニル基、ジベンジル基等が好まし
い。
【0016】上記P1 、P2 は、両者が一緒になってフ
タリル基である場合も、上記アミノ基保護基の一形態と
考えられる。上記Mは、金属を表し、例えば、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ブロモマグネシウム、クロ
ロマグネシウム等を挙げることができる。これらは系中
で調製してそのまま用いてもよいし、予め調製して用い
てもよい。
【0017】一般式(4)で表されるスルホキシド又は
その許容される塩としては、例えば、ジメチルスルホキ
シド、メチルフェニルスルホキシド、メチルベンジルス
ルホキシド等を挙げることができる。
【0018】次に、本発明の製造法の条件について説明
する。まず一般式(4)で表されるスルホキシド金属塩
は、スルホキシドに塩基を作用させることにより調製す
る。上記塩基としては、例えば、ノルマルブチルリチウ
ム、リチウムジイソプロピルアミド、ブロモマグネシウ
ムジイソプロピルアミド、クロロマグネシウムジイソプ
ロピルアミド、t−ブトキシカリウム、水素化ナトリウ
ム、マグネシウムエトキシド、ナトリウムエトキシド等
を挙げることができる。これらは単独でも組み合わせて
用いてもよい。
【0019】上記塩基の量は、スルホキシドに対して1
〜6モル当量、好ましくは1〜2モル当量用いる。反応
溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、t−ブチ
ルメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,2−ジメト
キシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリンジ
ノン、トルエン等を挙げることができる。スルホキシド
としてジメチルスルホキシドを用いる場合には、それ自
身を溶媒として用いてもよいし、上記溶媒と混合して用
いもよい。
【0020】スルホキシド金属塩の調製は、上記溶媒
中、−70〜40℃、好ましくは−50〜20℃、更に
好ましくは−30〜0℃で、スルホキシドを、上記塩基
を上記モル当量用いて処理し、10分〜20時間、好ま
しくは30分〜5時間攪拌することにより調製すること
ができる。
【0021】このように発生させた一般式(4)で表さ
れるスルホキシド金属塩と、一般式(3)で表されるア
ミノ酸エステルとを反応させ、目的のα−アミノケトス
ルホキシドに変換する。スルホキシド金属塩のエステル
に対するモル比は、1〜4当量、好ましくは2〜3当量
である。
【0022】反応操作としては、例えば、上述のように
して調製したスルホキシド金属塩の溶液に、−70〜4
0℃、好ましくは−50〜20℃、更に好ましくは−3
0〜20℃で、アミノ酸エステルを単独で又は反応溶媒
に溶解して添加した後、30分〜20時間、好ましくは
1時間〜10時間攪拌することにより行うことができ
る。また、アミノ酸エステルにスルホキシド金属塩を添
加して、同様の条件下で攪拌してもよい。
【0023】一般式(3)で表されるN−保護アミノ酸
エステルのうち、Nに結合する水素を有しているもの
は、予めトリエチルアミン、ノルマルブチルリチウム等
の塩基存在下、トリメチルシリルクロリド等のシリル化
剤と反応させN原子を保護して反応させることができ
る。このように保護する場合には、溶媒としては、上記
反応溶媒を用いることができる。
【0024】反応後の後処理としては、上記反応時間の
後、希塩酸、塩化アンモニウム水溶液等を加えて反応を
止める。更に、濃塩酸等を添加し、処理液のpHを1〜
6、好ましくは1〜3に調製し、酢酸エチル、ジエチル
エーテル、トルエン等の溶媒で抽出する。抽出液を飽和
重曹水、飽和食塩水等で洗浄し、硫酸ナトリウム、硫酸
マグネシウム等の乾燥剤で乾燥した後、これらを濾取
し、濃縮した後、再結晶、カラムクロマトグラフィー等
の一般的な方法により、一般式(1)で表されるα−ア
ミノケトスルホキシドをを分離することができる。ま
た、このα−アミノケトスルホキシドは分離精製しない
で次の工程に用いることができる。
【0025】次に、一般式(1)で表されるα−アミノ
ケトスルホキシドを、酸触媒存在中プメラー転移させ
て、一般式(2)で表されるα−アミノケトアルデヒド
ヘミメルカプタールを製造する工程を説明する。本反応
は、例えば、上述したジャーナル・オブ・ジ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサイアティ(Journal of
the American Chemical Soc
iety)、88巻、5498頁(1966年)に記載
されているような条件で行うことができる。酸として
は、塩酸、硫酸等が好適に用いられる。その使用量はα
−アミノケトスルホキシド1gに対して2〜5ml、好
ましくは2〜3mlである。
【0026】反応溶媒としては、例えば、ジメチルスル
ホキシド、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエー
テル、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリド
ン、トルエン等を挙げることができる。これらは単独で
又は混合溶媒として用いることができる。なかでも、ジ
メチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等の水と混
合する溶媒が反応を促進するので、特に好ましい。溶媒
量は、α−アミノケトスルホキシド1gに対して3〜1
0ml、好ましくは5〜7mlである。
【0027】反応は−10〜80℃、好ましく10〜4
0℃で、1時間〜20時間、好ましくは、3時間〜10
時間攪拌することにより行う。反応後の後処理として
は、上記反応時間の後、反応溶媒に対して10〜20倍
容量の水を投入し、生成物を析出させる。この析出物
を、酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン等の溶媒
で抽出し、抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水等で洗浄
し、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾
燥した後、これらを濾取し、濃縮してもよいし、又は、
この析出物を濾取し、水洗して直接粗生成物を得ること
ができる。この粗生成物を、再結晶、カラムクロマトグ
ラフィー等の一般的な方法により処理して、一般式
(3)で表されるα−アミノケトアルデヒドヘミメルカ
プタールを分離精製することができる。また、このα−
アミノケトアルデヒドヘミメルカプタールは、分離精製
しないで次の工程に用いることができる。
【0028】次に、一般式(2)で表されるα−アミノ
ケトアルデヒドヘミメルカプタールを還元して、一般式
(5)で表されるα−アミノグリコールを製造する工程
を説明する。還元剤としては、例えば、水素化ほう素ナ
トリウム、ジイソプロピルアルミニウムヒドリド、ナト
リウムビス(メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリ
ド、リチウムアルミニウムヒドリド等を好適に用いるこ
とができる。その使用量は、α−アミノケトアルデヒド
ヘミメルカプタールに対して1〜10当量モル、好まし
くは0.5〜2当量モルである。
【0029】反応溶媒としては、水素化ほう素ナトリウ
ムの場合には、例えば、メタノール、エタノール等の低
級アルコール;水、トルエン、テトラヒドロフラン等を
用いることができる。これらは単独で又は混合溶媒とし
て用いることができる。その他の還元剤の場合には、ト
ルエン、テトラヒドロフラン等を用いることができる。
これらは単独で又は混合溶媒として用いてもよい。反応
は、−10〜40℃、好ましくは−10〜10℃で、3
0〜120分、好ましくは30〜60分攪拌することに
より行う。
【0030】上記反応時間の後、希塩酸、塩化アンモニ
ウム水溶液等を加えて反応を止める。酢酸エチル、ジエ
チルエーテル、トルエン等の溶媒で抽出し、抽出液を飽
和重曹水、飽和食塩水等で洗浄し、硫酸ナトリウム、硫
酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥した後、これらを濾取
し、濃縮した後、再結晶、カラムクロマトグラフィー等
の一般的な方法により、一般式(5)で表されるα−ア
ミノグリコールを分離することができる。
【0031】一般式(3)で表されるN−保護アミノ酸
エステルとして、光学活性なL−フェニルアラニンエス
テル又はD−フェニルアラニンエステルを用い、ジメチ
ルスルホキシドリチウム塩を用いた例で、本発明の各工
程を式で表すと、以下のようになる。式中、*は、不斉
炭素を表す。
【0032】
【化21】
【0033】式中、R3 、P1 、P2 は、前記と同じ。
一般式(2)で表される化合物としては、以下の4つの
立体配置を有する異性体が考えられるが、これらはいず
れも本発明に含まれるものである。
【0034】
【化22】
【0035】一般式(5)で表される化合物としては、
以下の4つの立体配置を有する異性体が考えられるが、
これらはいずれも本発明に含まれるものである。
【0036】
【化23】
【0037】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0038】実施例1L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルケ
トスルホキシドの合成 窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン(60mL)に
ジメチルスルホキシド(5.16g、66.0mmo
l)を溶解し、0℃に冷却した。これにノルマルブチル
リチウム(1.66Mヘキサン溶液、39.8mL、6
6.0mmol)を添加し、60分攪拌した。別の容器
に窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン(60mL)
にL−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニン
メチルエステル(純度89.8%、10.56g、3
0.0mmol)を溶解させて−78℃でノルマルブチ
ルリチウム(1.66Mヘキサン溶液、18.1mL、
30.0mmol)を添加し、10分攪拌した。これに
トリメチルシリルクロリド(3.27g、30.0mm
ol)を添加し、30分かけて溶液温度を室温まで上昇
させた。0℃に冷却した上記ジメチルスルホキシドアニ
オン溶液にこの溶液をゆっくり添加し、0℃で30分反
応させた後、溶液温度を室温まで上昇させながら4時間
反応させた。次に、反応溶液を1N HCl(50m
L)に投入し、酢酸エチルで抽出(50mL×2回)、
抽出液を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで水
(50mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した後、これを濾過し濾液を濃縮し、淡黄色結晶(反応
収率56.5%)を得た。これを酢酸エチル/ヘキサン
(2mL/10mL)から再結晶して白色結晶を得た
(4.08g、再結晶後収率37.9%)。融点131
−132℃。この結晶が図1に示したプロトンNMRス
ペクトル及び図2に示したIRスペクトルより目的のL
−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルケト
スルホキシドであることを確認した。目的物の反応収率
は上記抽出液をHPLCで分析して算出した結果、5
6.5%であった。原料のN−ベンジルオキシカルボニ
ルフェニルアラニンメチルエステルは12.3%残留し
ていた。
【0039】実施例2L−N−t−ブトキシカルボニルフェニルアラニルケト
スルホキシドの合成 L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニンメ
チルエステルの代わりにL−N−t−ブトキシカルボニ
ルフェニルアラニンメチルエステル(純度90.0%、
9.31g、30.0mmol)を用いて同様に反応を
行い、淡黄色固体(反応収率37.8%)を得た。これ
を酢酸エチル/ヘキサン(2mL/10mL)から再結
晶して白色結晶を得た(2.45g、再結晶後収率2
5.0%)。融点107−108℃。この結晶が図3に
示したプロトンNMRスペクトル及び図4に示したIR
スペクトルより目的のL−N−t−ブトキシカルボニル
フェニルアラニルケトスルホキシドであることを確認し
た。目的物の反応収率は上記抽出液をHPLCで分析し
て算出した結果、37.8%であった。
【0040】実施例3L−N−メトキシカルボニルフェニルアラニルケトスル
ホキシドの合成 L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニンメ
チルエステルの代わりにL−N−メトキシカルボニルフ
ェニルアラニンメチルエステル(純度88.0%、4.
04g、30.0mmol)を用いて同様に反応を行
い、淡黄色油状物(反応収率52.1%)を得た。これ
を酢酸エチルを移動層とするカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲルC−200)で分離精製して淡黄色油状物
を得た(1.60g、精製後収率41.1%)。図5に
示したプロトンNMRスペクトル及び図6に示したIR
スペクトルより目的のL−N−メトキシカルボニルフェ
ニルアラニルケトスルホキシドであることを確認した。
目的物の反応収率は上記抽出液をHPLCで分析して算
出した結果、52.1%であった。
【0041】実施例4L−N−ジベンジルフェニルアラニルケトスルホキシド
の合成 L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニンメ
チルエステルの代わりにL−N−ジベンジルフェニルア
ラニンベンジルエステル(純度98.0%、3.65
g、8.22mmol)を用いて同様に反応を行い(た
だし、トリメチルシリルクロリドによるNH保護は行わ
なかった)、淡黄色油状物を得た。これを酢酸エチルを
移動層とするカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC
−200)で分離精製して淡黄色油状物を得た(1.6
6g、精製後収率49.9%)。図7に示したプロトン
NMRスペクトル及び図8に示したIRスペクトルより
目的のL−N−ジベンジルフェニルアラニルケトスルホ
キシドであることを確認した。
【0042】実施例5L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルケ
トアルデヒドメチルヘミメルカプタールの合成 ジメチルスルホキシド(3.7mL)に実施例1で得ら
れたL−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニ
ルケトスルホキシド(0.74g、2.1mmol)を
室温で溶解した。これに濃塩酸(36%、1.5mL)
を添加し、2時間攪拌した。この反応液に水(100m
L)を添加し10分攪拌した。析出した白色固体を濾取
し、これを酢酸エチルに溶解し、ついで水(50mL×
1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これ
を濾過し濾液を濃縮して白色固体(粗収率76%)を得
た。これを酢酸エチル/ヘキサン(10mL/30m
L)から再結晶して白色羽毛状結晶を得た(0.28
g、再結晶後収率38%)。融点109−110℃。こ
の結晶が図9に示したプロトンNMRスペクトル及び図
10に示したIRスペクトルより目的のL−N−ベンジ
ルオキシカルボニルフェニルアラニルケトアルデヒドメ
チルヘミメルカプタールであることを確認した。
【0043】実施例6L−N−t−ブトキシカルボニルフェニルアラニルケト
アルデヒドメチルヘミメルカプタールの合成 L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルケ
トスルホキシドの代わりにL−N−t−ブトキシカルボ
ニルフェニルアラニルケトスルホキシド(0.600
g、1.85mmol)を用いて同様に反応を行い、白
色固体(粗収率100%)を得た。これを酢酸エチル/
ヘキサン(5mL/50mL)から再結晶して白色羽毛
状結晶を得た(0.17g、再結晶後収率28%)。融
点114−115℃。この結晶が図11に示したプロト
ンNMRスペクトル及び図12に示したIRスペクトル
より目的のL−N−t−ブトキシカルボニルフェニルア
ラニルケトアルデヒドメチルヘミメルカプタールである
ことを確認した。
【0044】実施例7L−N−メトキシカルボニルフェニルアラニルケトアル
デヒドメチルヘミメルカプタールの合成 L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルケ
トスルホキシドの代わりにL−N−メトキシカルボニル
フェニルアラニルケトスルホキシド(0.75g、2.
09mmol)を用いて同様に反応を行い、淡黄色油状
物を得た。これを酢酸エチルを移動層とするカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲルC−200)で分離精製し
て淡黄色油状物を得た(0.70g、精製後収率93
%)。図13に示したプロトンNMRスペクトル及び図
14に示したIRスペクトルより目的のL−N−メトキ
シカルボニルフェニルアラニルケトアルデヒドメチルヘ
ミメルカプタールであることを確認した。
【0045】実施例8L−N−ジベンジルフェニルアラニルケトアルデヒドメ
チルヘミメルカプタールの合成 L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルケ
トスルホキシドの代わりにL−N−ジベンジルフェニル
アラニルケトスルホキシド(1.00g、3.86mm
ol)を用いて同様に反応を行い、淡茶色固体(粗収率
100%)を得た。これをヘキサン(30mL)から再
結晶して淡茶色プリズム状結晶を得た(0.58g、再
結晶後収率58%)。融点125−126℃。この結晶
が図15に示したプロトンNMRスペクトル及び図16
に示したIRスペクトルより目的のL−N−ジベンジル
フェニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミメルカプタ
ールであることを確認した。
【0046】実施例9L−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルグ
リコールの合成 氷冷したL−N−ベンジルオキシカルボニルフェニルア
ラニルケトアルデヒドメチルヘミメルカプタール(0.
500g、1.39mmol)のエタノール(20m
L)溶液に水素化ほう素ナトリウム(90%、0.29
6g、6.95mmol)を添加し、その温度で30分
攪拌を続けた。この反応溶液を1N塩酸(50mL)に
投入し、酢酸エチルで抽出(50mL×2回)、抽出液
を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで水(50m
L×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、
これを濾過し濾液を濃縮し、白色固体を得た。図17に
示したプロトンNMRスペクトルよりこれが目的のL−
N−ジベンジルフェニルアラニルグリコールであること
を確認した。目的物の反応収率は上記抽出液をHPLC
で分析した算出した結果、エリスロ体63%、スレオ体
37%であった。
【0047】
【発明の効果】本発明は、上述したように、アミノ酸エ
ステルから、新規中間体α−アミノケトスルホキシド及
びα−アミノケトアルデヒドヘミメルカプタールを経由
して、α−アミノグリコールをを効率的かつ工業的に製
造することができるので、アミノ基を保護された光学活
性なフェニルアラニンエステルから、対応する光学活性
なα−アミノケトスルホキシド、α−アミノケトアルデ
ヒドヘミメルカプタール、及び、α−アミノグリコール
を製造することができ、有用な医薬品の中間体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたL−N−ベンジルオキシカ
ルボニルフェニルアラニルケトスルホキシドのプロトン
NMRチャート。
【図2】実施例1で得られたL−N−ベンジルオキシカ
ルボニルフェニルアラニルケトスルホキシドのIRチャ
ート。
【図3】実施例2で得られたL−N−t−ブトキシカル
ボニルフェニルアラニルケトスルホキシドのプロトンN
MRチャート。
【図4】実施例2で得られたL−N−t−ブトキシカル
ボニルフェニルアラニルケトスルホキシドのIRチャー
ト。
【図5】実施例3で得られたL−N−メトキシカルボニ
ルフェニルアラニルケトスルホキシドのプロトンNMR
チャート。
【図6】実施例3で得られたL−N−メトキシカルボニ
ルフェニルアラニルケトスルホキシドのIRチャート。
【図7】実施例4で得られたL−N−ジベンジルフェニ
ルアラニルケトスルホキシドのプロトンNMRチャー
ト。
【図8】実施例4で得られたL−N−ジベンジルフェニ
ルアラニルケトスルホキシドのIRチャート。
【図9】実施例5で得られたL−N−ベンジルオキシカ
ルボニルフェニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミメ
ルカプタールのプロトンNMRチャート。
【図10】実施例5で得られたL−N−ベンジルオキシ
カルボニルフェニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミ
メルカプタールのIRチャート。
【図11】実施例6で得られたL−N−t−ブトキシカ
ルボニルフェニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミメ
ルカプタールのプロトンNMRチャート。
【図12】実施例6で得られたL−N−t−ブトキシカ
ルボニルフェニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミメ
ルカプタールのIRチャート。
【図13】実施例7で得られたL−N−メトキシカルボ
ニルフェニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミメルカ
プタールのプロトンNMRチャート。
【図14】実施例7で得られたL−N−メトキシカルボ
ニルフェニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミメルカ
プタールのIRチャート。
【図15】実施例8で得られたL−N−ジベンジルフェ
ニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミメルカプタール
のプロトンNMRチャート。
【図16】実施例8で得られたL−N−ジベンジルフェ
ニルアラニルケトアルデヒドメチルヘミメルカプタール
のIRチャート。
【図17】実施例9で得られたL−N−ベンジルオキシ
カルボニルフェニルアラニルグリコールのプロトンNM
Rチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 209/48 C07D 209/48 Z // C07M 7:00

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 は、独立して、アルキル基、アラル
    キル基又はアリール基を表す。P1 、P2 は、独立し
    て、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、
    1 、P2 が一緒になってフタリル基を表す。ただし、
    1 及びP2 が同時に水素原子である場合を除く。)で
    表されるα−アミノケトスルホキシド。
  2. 【請求項2】 R1 が、ベンジル基である請求項1記載
    のα−アミノケトスルホキシド。
  3. 【請求項3】 P1 が、ベンジルオキシカルボニル基、
    メトキシカルボニル基、若しくは、t−ブトキシカルボ
    ニル基であって、かつ、P2 が、水素原子であるか、又
    は、P1 及びP2 が、ベンジル基であり、α−アミノ基
    が結合した不斉炭素における立体配置が、L−配置又は
    D−配置である請求項1又は2記載のα−アミノケトス
    ルホキシド。
  4. 【請求項4】 一般式(2) 【化2】 (式中、R1 、R2 は、アルキル基、アラルキル基又は
    アリール基を表す。P1、P2 は、独立して、水素原子
    若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、P1 、P2
    一緒になってフタリル基を表す。ただし、P1 及びP2
    が同時に水素原子である場合を除く。)で表されるα−
    アミノケトアルデヒドヘミメルカプタール。
  5. 【請求項5】 R1 が、ベンジル基である請求項4記載
    のα−アミノケトアルデヒドヘミメルカプタール。
  6. 【請求項6】 P1 が、ベンジルオキシカルボニル基、
    メトキシカルボニル基、若しくは、t−ブトキシカルボ
    ニル基であって、かつ、P2 が、水素原子であるか、又
    は、P1 及びP2 が、ベンジル基であり、α−アミノ基
    の結合した不斉炭素における立体配置が、L−配置又は
    D−配置である請求項4又は5記載のα−アミノケトア
    ルデヒドヘミメルカプタール。
  7. 【請求項7】 一般式(3) 【化3】 (式中、R1 、R3 は、独立して、アルキル基、アラル
    キル基又はアリール基を表す。P1 、P2 は、独立し
    て、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、
    1 、P2 が一緒になってフタリル基を表す。ただし、
    1 及びP2 が同時に水素原子である場合を除く。)で
    表されるN−保護アミノ酸エステルと、一般式(4) 【化4】 (式中、R2 は、アルキル基、アラルキル基又はアリー
    ル基を表す。Mは、金属原子を表す。)で表されるスル
    ホキシド金属塩とを反応させることにより、一般式
    (1) 【化5】 (式中、R1 、R2 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で
    表されるα−アミノケトスルホキシドを製造し、これを
    酸処理することにより、一般式(2) 【化6】 (式中、R1 、R2 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で
    表されるα−アミノケトアルデヒドヘミメルカプタール
    を製造し、更に、これを還元することを特徴とする一般
    式(5) 【化7】 (式中、R1 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で表され
    るα−アミノグリコールの製造法。
  8. 【請求項8】 R2 が、メチル基である請求項7記載の
    α−アミノグリコールの製造法。
  9. 【請求項9】 N−保護アミノ酸エステルが、光学活性
    なL−アミノ酸エステル誘導体又はD−アミノ酸エステ
    ル誘導体である請求項7又は8記載のα−アミノグリコ
    ールの製造法。
  10. 【請求項10】 N−保護アミノ酸エステルが、ベンジ
    ルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、t−ブ
    トキシカルボニル基、又は、ジベンジル基で保護された
    L−フェニルアラニンエステル又はD−フェニルアラニ
    ンエステルである請求項7、8又は9記載のα−アミノ
    グリコールの製造法。
  11. 【請求項11】 一般式(3) 【化8】 (式中、R1 、R3 は、独立して、アルキル基、アラル
    キル基又はアリール基を表す。P1 、P2 は、独立し
    て、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、
    1 、P2 が一緒になってフタリル基を表す。ただし、
    1 及びP2 が同時に水素原子である場合を除く。)で
    表されるN−保護アミノ酸エステルと、一般式(4) 【化9】 (式中、R2 は、アルキル基、アラルキル基又はアリー
    ル基を表す。Mは、金属原子を表す。)で表されるスル
    ホキシド金属塩とを反応させることにより、一般式
    (1) 【化10】 (式中、R1 、R2 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で
    表されるα−アミノケトスルホキシドを製造し、これを
    酸処理することを特徴とする一般式(2) 【化11】 (式中、R1 、R2 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で
    表されるα−アミノケトアルデヒドヘミメルカプタール
    の製造法。
  12. 【請求項12】 R2 が、メチル基である請求項11記
    載のα−アミノケトアルデヒドヘミメルカプタールの製
    造法。
  13. 【請求項13】 N−保護アミノ酸エステルが、光学活
    性なL−アミノ酸エステル誘導体又はD−アミノ酸エス
    テル誘導体である請求項11又は12記載のα−アミノ
    ケトアルデヒドヘミメルカプタールの製造法。
  14. 【請求項14】 N−保護アミノ酸エステルが、ベンジ
    ルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、t−ブ
    トキシカルボニル基、又は、ジベンジル基で保護された
    L−フェニルアラニンエステル又はD−フェニルアラニ
    ンエステルである請求項11、12又は13記載のα−
    アミノケトアルデヒドヘミメルカプタールの製造法。
  15. 【請求項15】 一般式(3) 【化12】 (式中、R1 、R3 は、独立して、アルキル基、アラル
    キル基又はアリール基を表す。P1 、P2 は、独立し
    て、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、
    1 、P2 が一緒になってフタリル基を表す。ただし、
    1 及びP2 が同時に水素原子である場合を除く。)で
    表されるN−保護アミノ酸エステルと、一般式(4) 【化13】 (式中、R2 は、アルキル基、アラルキル基又はアリー
    ル基を表し、Mは、金属原子を表す。)で表されるスル
    ホキシド金属塩とを反応させることを特徴とする一般式
    (1) 【化14】 (式中、R1 、R2 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で
    表されるα−アミノケトスルホキシドの製造法。
  16. 【請求項16】 R2 が、メチル基である請求項15記
    載のα−アミノケトスルホキシドの製造法。
  17. 【請求項17】 N−保護アミノ酸エステルが、光学活
    性なL−アミノ酸エステル誘導体又はD−アミノ酸エス
    テル誘導体である請求項15又は16記載のα−アミノ
    ケトスルホキシドの製造法。
  18. 【請求項18】 N−保護アミノ酸エステルが、ベンジ
    ルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、t−ブ
    トキシカルボニル基、又は、ジベンジル基で保護された
    L−フェニルアラニンエステル又はD−フェニルアラニ
    ンエステルである請求項15、16又は17記載のα−
    アミノケトスルホキシドの製造法。
  19. 【請求項19】 一般式(1) 【化15】 (式中、R1 、R2 は、独立して、アルキル基、アラル
    キル基又はアリール基を表す。P1 、P2 は、独立し
    て、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、
    1 、P2 が一緒になってフタリル基を表す。ただし、
    1 及びP2 が同時に水素原子である場合を除く。)で
    表されるα−アミノケトスルホキシドを酸処理すること
    により、一般式(2) 【化16】 (式中、R1 、R2 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で
    表されるα−アミノケトアルデヒドヘミメルカプタール
    を製造し、更に、これを還元することを特徴とする一般
    式(5) 【化17】 (式中、R1 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で表され
    るα−アミノグリコールの製造法。
  20. 【請求項20】 R2 が、メチル基である請求項19記
    載のα−アミノグリコールの製造法。
  21. 【請求項21】 α−アミノケトスルホキシドのα−ア
    ミノ基が結合した不斉炭素における立体配置が、L−配
    置又はD−配置である請求項19又は20記載のα−ア
    ミノグリコールの製造法。
  22. 【請求項22】 P1 が、ベンジルオキシカルボニル
    基、メトキシカルボニル基、若しくは、t−ブトキシカ
    ルボニル基であって、かつ、P2 が、水素原子である
    か、又は、P1 及びP2 が、ベンジル基である請求項1
    9、20又は21記載のα−アミノグリコールの製造
    法。
  23. 【請求項23】 一般式(2) 【化18】 (式中、R1 、R2 は、独立して、アルキル基、アラル
    キル基又はアリール基を表す。P1 、P2 は、独立し
    て、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、
    1 、P2 が一緒になってフタリル基を表す。ただし、
    1 及びP2 が同時に水素原子である場合を除く。)で
    表されるα−アミノケトアルデヒドヘミメルカプタール
    を還元することを特徴とする一般式(5) 【化19】 (式中、R1 、P1 、P2 は、前記と同じ。)で表され
    るα−アミノグリコールの製造法。
  24. 【請求項24】 α−アミノケトアルデヒドヘミメルカ
    プタールのα−アミノ基が結合した不斉炭素における立
    体配置が、L−配置又はD−配置である請求項23記載
    のα−アミノグリコールの製造法。
  25. 【請求項25】 P1 が、ベンジルオキシカルボニル
    基、メトキシカルボニル基、若しくは、t−ブトキシカ
    ルボニル基であって、かつ、P2 が、水素原子である
    か、又は、P1 及びP2 が、ベンジル基である請求項2
    3又は24記載のα−アミノグリコールの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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