JPH11315047A - 固体酸触媒による第三級カルボン酸の合成法 - Google Patents

固体酸触媒による第三級カルボン酸の合成法

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JPH11315047A
JPH11315047A JP10137667A JP13766798A JPH11315047A JP H11315047 A JPH11315047 A JP H11315047A JP 10137667 A JP10137667 A JP 10137667A JP 13766798 A JP13766798 A JP 13766798A JP H11315047 A JPH11315047 A JP H11315047A
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carboxylic acid
synthesizing
carbon monoxide
synthesis
reaction
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Tsutomu Jo
強 徐
Yoshie Soma
芳枝 相馬
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 アルコール、オレフィン又はジエンに一
酸化炭素を反応させるカルボン酸の新規な合成法、特
に、原料よりも炭素数が1個増加した第三級カルボン酸
(ジエン、ジオールの場合は炭素数が2個増加した第三
級ジカルボン酸)を選択的に合成する方法を提供する。 【解決手段】 アルコール、オレフィン又はジエンから
なる群から選ばれた少なくとも1種の合成原料に固体酸
触媒(例えば、H置換ゼオライト、シリカアルミナ)の
存在下で一酸化炭素を反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルボン酸の合成
法に関し、詳しくは、アルコール、オレフィン又はジエ
ンに一酸化炭素を反応させて炭素数が1個増加したカル
ボン酸を合成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カルボン酸は、その種類により、各種の
分野で各種の用途に使用されている。特に第三級カルボ
ン酸及びその誘導体は、カルボキシル基のα位に2つの
アルキル基を有するために加水分解を受け難く、耐酸
性、耐熱性、耐候性の高級塗料、高級界面活性剤等とし
て注目されている。
【0003】カルボン酸は、例えば、強酸中でオレフィ
ンに高圧の一酸化炭素を反応させることにより合成する
ことができる。しかし、このような合成法においては、
強酸を用いるため、設備の腐食や廃酸処理などの問題点
が存在し、分離プロセスも繁雑である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、強
酸溶液を使用することなく、アルコール、オレフィン又
はジエンに一酸化炭素を反応させるカルボン酸の新規な
合成法を提供することを主な目的とする。本発明は、特
に、原料よりも炭素数が1個増加した第三級カルボン酸
又は原料としてジエン若しくはジオールを使用する場合
には炭素数が2個増加した第三級ジカルボン酸を選択的
に合成する方法を提供することを主な目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の様
な従来技術の問題点を解決しうる新たな方法を見い出す
べく種々研究を重ねた結果、アルコール、オレフィン又
はジエンと一酸化炭素との反応触媒として固体酸触媒を
使用することにより、原料よりも炭素数が1個増加した
カルボン酸(特に第三級カルボン酸)を高収率且つ高選
択的に合成することができることを見出し、さらに、溶
媒を適切に選択し、また、適量の水を共存させることに
よって、カルボン酸の収率が向上することを見出し、本
発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、下記のカルボン酸
(特に第三級カルボン酸)の合成法を提供するものであ
る。
【0007】1.アルコール、オレフィン又はジエンか
らなる群から選ばれた少なくとも1種の合成原料に固体
酸触媒の存在下で一酸化炭素を反応させることを特徴と
するカルボン酸の合成法。
【0008】2.合成原料が炭素数4以上の化合物であ
り、カルボン酸が第三級カルボン酸である項1に記載の
カルボン酸の合成法。
【0009】3.合成原料が炭素数8以上のジオール又
はジエンであり、カルボン酸がジカルボン酸である項1
に記載のカルボン酸の合成法。
【0010】4.固体酸触媒が、H置換ゼオライト又は
シリカアルミナである項1〜3のいずれかに記載のカル
ボン酸の合成法。
【0011】5.固体酸がL型ゼオライト、β型ゼオラ
イト、Y型ゼオライト、ZSM−5又はモルデナイト等
である項1に記載の第三級カルボン酸の合成法。
【0012】6.水の存在下で一酸化炭素を反応させる
項1〜5のいずれかに記載のカルボン酸の合成法。
【0013】7.溶媒として、非極性溶媒の1種又は2
種以上を使用する項1〜6のいずれかに記載のカルボン
酸の合成法。
【0014】8.非極性溶媒が、ヘキサン、メチルシク
ロヘキサン及びベンゼン等の非極性溶媒からなる群から
選ばれた1種又は2種以上である項7に記載のカルボン
酸の合成法。
【0015】9.溶媒として、極性溶媒を使用する項1
〜8のいずれかに記載のカルボン酸の合成法。
【0016】10.極性溶媒が、クロロベンゼン、フル
オロベンゼン、クロロホルム及びジクロロメタン等の極
性溶媒からなる群から選ばれた1種または2種以上であ
る請求項9に記載のカルボン酸の合成法。
【0017】
【発明の実施の形態】合成原料 (1)アルコール アルコールとしては、炭素数3以上の1級アルコール、
2級アルコール、3級アルコール、環状アルコールのい
ずれも使用することができる。アルコールとしては、一
価アルコール(例えば炭素数3〜8の一価アルコール)
も多価アルコール(特にジオール、例えば炭素数8〜1
4のジオール)も使用することができる。合成原料とし
て炭素数4以上のアルコールを使用することにより、第
三級カルボン酸を合成することができる。
【0018】一価アルコールとしては、例えば、1-プロ
パノール、2-プロパノール、1-ブタノ−ル、2-ブタノー
ル、2-メチル-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペ
ンタノール、3-メチル-3-ブタノール、1-ヘキサノー
ル、2-ヘキサノール、3-メチル-3-ヘプタノール、1-ヘ
プタノール、2-ヘプタノール、3-メチル-3-ヘキサノー
ル、1-オクタノール、2-オクタノール、2-メチル-1-ヘ
キサノール、1-デカノール、2-ドデカノール、1-ノニル
アルコール、1-ドデカノール、シクロヘキサノール等が
あげられる。
【0019】ジオールとしては、分子中に2個の水酸基
を持つ化合物はいずれも使用することができる。ジオー
ルとしては、例えば、1,10-デカンジオール、1,12-ドデ
カンジオール、2,9-ジメチルデカン2,9-ジオール等があ
げられる。
【0020】合成原料としてジオールを使用することに
より、ジカルボン酸を製造することができる。合成原料
として炭素数8以上のジオールを使用することにより、
第三級ジカルボン酸を合成することができる。
【0021】(2)オレフィン オレフィンとしては、炭素数3以上の末端オレフィン、
内部オレフィン、環状オレフィンのいずれも使用するこ
とができる。
【0022】オレフィンとしては、例えば、プロピレ
ン、1-ブテン、2-ブテン、1-ヘキセン、2-エチル-1-ヘ
キセン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、ブテンダイ
マー、ブテントリマー、プロピレンダイマー、プロピレ
ントリマー、シクロヘキセン、シクロオクテン等があげ
られる。
【0023】合成原料として炭素数4以上のオレフィン
を使用することにより、第三級カルボン酸を合成するこ
とができる。
【0024】(3)ジエン ジエンとしては、分子中に2個の二重結合を持つ化合物
はいずれも使用することができる。ジエンとしては、例
えば、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、1,11-ドデ
カジエン、1,12-トリデカジエン、リモネン等があげら
れる。
【0025】合成原料として炭素数8以上のジエンを使
用することにより、第三級ジカルボン酸を製造すること
ができる。
【0026】固体酸触媒 固体酸触媒としては、例えば、H置換ゼオライト、シリ
カアルミナ等を使用することができ、H置換ゼオライト
としては、例えば、L型ゼオライト、β型ゼオライト、
Y型ゼオライト、ZSM−5、モルデナイト等のH置換
ゼオライトを使用することができる。固体酸触媒として
は、市販品として入手することができる各種の固体酸を
使用することができる。
【0027】固体酸触媒は、使用する前に活性を高める
ための前処理を行うことができる。例えば、固体酸触媒
を使用する前に真空下で加熱する前処理を数時間行うこ
とによってさらに高い活性を示す場合もある。前処理を
行わなくても、一定の触媒活性を発揮することができ
る。
【0028】合成法 本発明方法は、例えば、以下の様にして実施することが
できる。
【0029】オートクレーブに、合成原料(アルコー
ル、オレフィン又はジエン)及び固体酸触媒並びに必要
に応じて溶媒及び/又は水をいれ、一酸化炭素でパージ
したのち、一定の圧力の一酸化炭素を導入する。撹拌し
ながら、所定の温度まで昇温し、一定の時間内で反応さ
せる。反応終了後、反応混合物をろ過して固体酸触媒を
除去することにより、カルボン酸及び溶媒等を含有する
混合液が得られる。
【0030】溶媒としては、極性溶媒及び非極性溶媒の
いずれも使用することができる。一定の極性をもつ溶媒
を使用することによって、原料の重合が抑制され、より
高い収率でカルボン酸を合成することができる。
【0031】非極性溶媒としては、例えば、ヘキサン、
メチルシクロヘキサン、ベンゼン等を使用することがで
きる。極性溶媒としては、例えば、クロロベンゼン、フ
ルオロベンゼン、クロロホルム、ジクロロメタン等を使
用することができる。
【0032】合成原料としてオレフィン又はジエンを使
用する場合には、合成原料と一酸化炭素との反応によっ
て生成するアシルカチオンをカルボン酸に変換させるた
めに、水を添加する必要がある。合成原料としてオレフ
ィン又はジエンを使用する場合、化学当量(オレフィン
1モルに対して1モル又はジエン1モルに対して2モ
ル)よりも過剰の水を添加することによって中間体のア
シルカチオンが容易にカルボン酸に変換し、反応が終結
するため、競争反応の重合が緩和され、カルボン酸がよ
り高い収率で得られる。
【0033】合成原料としてオレフィン又はジエンを使
用する場合の水の使用量は、例えば、1当量以上、好ま
しくは1.3当量以上、より好ましくは1.5当量以上とし、
また、4当量以下、好ましくは3当量以下、より好まし
くは2.5当量以下とすることができる。
【0034】合成原料としてアルコールを使用する場
合、必ずしも水の添加を必要としないが、特に非極性溶
媒を使用する場合には、適量の水を添加することによっ
て、中間体のアシルカチオンが容易にカルボン酸に変換
し、反応が終結するため、競争反応の重合が緩和され、
カルボン酸がより高い収率で得られる。
【0035】合成原料としてアルコールを使用する場合
の水の使用量は、例えば、アルコール1モルに対して0.
3モル以上、好ましくは0.5モル以上、より好ましくは0.
7モル以上とし、また、3モル以下、好ましくは2モル
以下、より好ましくは1.5モル以下とすることができ
る。
【0036】本発明のカルボニル化反応は、加圧下で進
行させることができる。反応圧力は、特に限定されるも
のではないが、一般に一酸化炭素分圧として50気圧から
100気圧が望ましい。反応温度は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、使用する溶媒の種類等に応じて設
定することができ、一般には100℃程度以上、好ましく
は150℃程度以上とし、また、200℃程度以下、好ましく
は180℃程度以下程度とする。
【0037】
【作用】本願発明による第三級カルボン酸の生成反応は
下記の化学反応式によって表される。下記の化学反応式
中、R、R’及びR”はそれぞれ原料オレフィンやアル
コールにおけるアルキル基を、R+はプロトン付加又は
プロトン付加及び脱水によって生成するカルボカチオン
を、R1、R2及びR3はそれぞれカルボカチオン(R+
のトランスアルキル化によって生成する反応中間体(第
三級カルボカチオン)や生成物におけるアルキル基を示
す。
【0038】
【化1】
【0039】合成原料としてアルコールを使用する場
合、固体酸触媒の作用によって、アルコールは、プロト
ン付加に次いで脱水を経てカルボカチオンを与える。合
成原料としてオレフィン又はジエン(オレフィン類)を
使用する場合、固体酸触媒の作用によって、オレフィン
類はプロトン付加を経てカルボカチオンを与える。
【0040】カルボカチオンは、固体酸の作用下で、一
酸化炭素と反応してアシル陽イオンを形成し、水の存在
下、カルボン酸が形成される。炭素数4以上の合成原料
を使用する場合、カルボカチオンは、固体酸の作用下
で、第三級カルボカチオンに異性化した後、一酸化炭素
と反応してアシル陽イオンを形成し、水の存在下、第三
級カルボン酸が形成される。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、アルコール、オレフィ
ン及びジエンからなる群から選ばれた少なくとも1種の
化合物に一酸化炭素を反応させて第三級カルボン酸を合
成するに際し、反応系に固体酸触媒を存在させることに
よって原料よりも炭素数が1個増加した第三級カルボン
酸を選択的かつ高収率に得ることができる。本発明によ
って、生成物の分離が簡単になり、かつ装置の腐食がな
く、廃酸処理の必要もない。
【0042】
【実施例】以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。
【0043】実施例1 ゼオライトの一種であるH−ZSM−5(Si/Al
(モル比)=25)(2g)をガラス試料管にいれ、450
℃で7時間真空排気(10-5Torr)したのち、封管した。
オートクレーブにt-ブタノール20mmol及びn-ヘキサン
50mlをいれ、一酸化炭素でパージしたのち、50atmの一
酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって
破裂した。撹拌しながら、150℃まで昇温し、22時間反
応させた。反応終了後、反応混合物をろ過した。生成物
は、ガスクロ、NMR、IR、GC−MS分析の結果、
ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
のNaOH溶液で滴定することにより20%であることが
確認された。
【0044】実施例2 ゼオライトの一種であるH-ZSM-5(Si/Al(モ
ル比)=25)(2g)をガラス試料管にいれ、450℃で
7時間真空排気(10-5Torr)したのち、封管した。オー
トクレーブにt-ブタノール20mmol及びクロロベンゼン5
0mlをいれ、一酸化炭素でパージしたのち、50atmの一酸
化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって破
裂した。撹拌しながら、160℃まで昇温し、22時間反応
させた。反応終了後、反応混合物をろ過した。生成物
は、ガスクロ、NMR、IR、GC−MS分析の結果、
ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
のNaOH溶液で滴定することにより39%であることが
確認された。
【0045】実施例3 ゼオライトの一種であるH-ZSM-5(Si/Al(モ
ル比)=25)(2g)をガラス試料管にいれ、450℃で
7時間真空排気(10-5Torr)したのち、封管した。オー
トクレーブにt-ブタノール20mmol、水20mmol及びクロ
ロベンゼン50mlをいれ、一酸化炭素でパージしたのち、
50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧
力によって破裂した。撹拌しながら、160℃まで昇温
し、22時間反応させた。反応終了後、反応混合物をろ過
した。生成物は、ガスクロ、NMR、IR、GC−MS
分析の結果、ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一
部分を0.1NのNaOH溶液で滴定することにより45%
であることが確認された。
【0046】実施例4 オートクレーブにt-ブタノール20mmol、クロロホルム5
0ml及び脱アルミナしたUSYゼオライト(Si/Al
(モル比)=10)(2g)をいれ、一酸化炭素でパージ
したのち、50atmの一酸化炭素を導入した。撹拌しなが
ら、160℃まで昇温し、22時間反応させた。反応終了
後、反応混合物をろ過した。生成物は、ガスクロ、NM
R、IR、GC−MS分析の結果、ピバリン酸であり、
その収率は、溶液の一部分を0.1NのNaOH溶液で滴
定することにより38%であることが確認された。
【0047】実施例5 ゼオライトの一種であるH置換モルデナイト(Si/A
l(モル比)=10)(2g)をガラス試料管にいれ、45
0℃で7時間真空排気(10-5Torr)したのち、封管し
た。オートクレーブに1-ヘキセン20mmol、水40mmol、
n-ヘキサン50ml及びモルデナイト試料管をいれ、一酸
化炭素でパージしたのち、100atmの一酸化炭素を導入し
た。ガラス試料管はこの圧力によって破裂した。撹拌し
ながら、150℃まで昇温し、22時間反応させた。反応
終了後、反応混合物をろ過した。ガスクロ、NMR、I
R、GC−MS分析の結果、生成物は2,2-ジメチルペン
タン酸と2-メチル-2-エチルブタン酸との2:1(モル
比)の混合物であり、その収率は、溶液の一部分を0.1
NのNaOH溶液で滴定することにより57%であること
が確認された。
【0048】実施例6 オートクレーブに1-オクテン20mmol、水40mmol、シクロ
ヘキサン50ml及びシリカアルミナ(Si/Al(モル
比)=2.1)(2g)をいれ、一酸化炭素でパージした
のち、50atmの一酸化炭素を導入した。撹拌しながら、1
60℃まで昇温し、22時間反応させた。反応終了後、反応
混合物をろ過した。ガスクロ、NMR、IR、GC−M
S分析の結果、生成物は2,2-ジメチルヘプタン酸、2-メ
チル-2-エチルヘキサン酸及び2-メチル-2-プロピルペン
タン酸の4:2:1(モル比)の混合物であり、その収
率は、溶液の一部分を0.1NのNaOH溶液で滴定する
ことにより40%であることが確認された。
【0049】実施例7 オートクレーブに1-ヘキサノール20mmol、水20mmol、ク
ロロベンゼン50ml及びH置換L型ゼオライト(Si/A
l(モル比)=3.2)(2g)をいれ、一酸化炭素でパ
ージしたのち、50atmの一酸化炭素を導入した。撹拌し
ながら、180℃まで昇温し、22時間反応させた。反応終
了後、反応混合物をろ過した。ガスクロ、NMR、I
R、GC−MS分析の結果、生成物は2,2-ジメチルペン
タン酸と2-メチル-2-エチルブタン酸との2:1(モル
比)の混合物であり、その収率は、溶液の一部分を0.1
NのNaOH溶液で滴定することにより44%であること
が確認された。
【0050】実施例8 オートクレーブに1,11-ドデカジエン10mmol、水40mmo
l、ジクロロメタン50ml及びH置換モルデナイト(Si
/Al(モル比)=15)(2g)をいれ、一酸化炭素で
パージしたのち、100atmの一酸化炭素を導入した。撹拌
しながら、180℃まで昇温し、22時間反応させた。反応
終了後、反応混合物をろ過した。ガスクロ、NMR、I
R、GC−MS分析の結果、生成物は2,9-(2,9-ジメチ
ル)デカンジカルボン酸を主成分とした第三級C14カル
ボン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1NのN
aOH溶液で滴定することにより43%であることが確認
された。
【0051】実施例9 オートクレーブに1,12-ドデカンジオール10mmol、水20m
mol、フルオロベンゼン50ml及びUSYゼオライト(S
i/Al(モル比)=30)(2g)をいれ、一酸化炭素
でパージしたのち、100atmの一酸化炭素を導入した。撹
拌しながら、180℃まで昇温し、22時間反応させた。反
応終了後、反応混合物をろ過した。ガスクロ、NMR、
IR、GC−MS分析の結果、生成物は2,9-(2,9-ジメ
チル)デカンジカルボン酸を主成分とした第三級C14カ
ルボン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1Nの
NaOH溶液で滴定することにより40%であることが確
認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 29/60 B01J 29/60 X C07C 51/12 C07C 51/12 51/14 51/14 55/02 55/02 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール、オレフィン又はジエンから
    なる群から選ばれた少なくとも1種の合成原料に固体酸
    触媒の存在下で一酸化炭素を反応させることを特徴とす
    るカルボン酸の合成法。
  2. 【請求項2】 合成原料が炭素数4以上の化合物であ
    り、カルボン酸が第三級カルボン酸である請求項1に記
    載のカルボン酸の合成法。
  3. 【請求項3】 合成原料が炭素数8以上のジオール又は
    ジエンであり、カルボン酸が第三級ジカルボン酸である
    請求項1に記載のカルボン酸の合成法。
  4. 【請求項4】 固体酸触媒が、H置換ゼオライト又はシ
    リカアルミナである請求項1〜3のいずれかに記載のカ
    ルボン酸の合成法。
  5. 【請求項5】 固体酸がL型ゼオライト、β型ゼオライ
    ト、Y型ゼオライト、ZSM−5又はモルデナイト等の
    固体酸である請求項1に記載の第三級カルボン酸の合成
    法。
  6. 【請求項6】 水の存在下で一酸化炭素を反応させる請
    求項1〜5のいずれかに記載のカルボン酸の合成法。
  7. 【請求項7】 溶媒として、非極性溶媒の1種又は2種
    以上を使用する請求項1〜6のいずれかに記載のカルボ
    ン酸の合成法。
  8. 【請求項8】 非極性溶媒が、ヘキサン、メチルシクロ
    ヘキサン及びベンゼン等の非極性溶媒からなる群から選
    ばれた1種又は2種以上である請求項7に記載のカルボ
    ン酸の合成法。
  9. 【請求項9】 溶媒として、極性溶媒を使用する請求項
    1〜8のいずれかに記載のカルボン酸の合成法。
  10. 【請求項10】 極性溶媒が、クロロベンゼン、フルオ
    ロベンゼン、クロロホルム及びジクロロメタン等の極性
    溶媒からなる群から選ばれた1種または2種以上である
    請求項9に記載のカルボン酸の合成法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002526464A (ja) * 1998-09-21 2002-08-20 レゾリューション・リサーチ・ネーデルランド・ベー・ウィ 第四カルボン酸の製造方法
JP2002528428A (ja) * 1998-10-22 2002-09-03 レゾリューション・リサーチ・ネーデルランド・ベー・ウィ α,α−分岐状カルボン酸の製造方法
JP2004315443A (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 第三級カルボン酸の製造法
CN103819328A (zh) * 2014-02-13 2014-05-28 石家庄多维化工有限公司 一种2,2-二甲基丁酸的羰基化工艺

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