JP2000327620A - 強酸性固体酸触媒を用いた第三級カルボン酸の製造法 - Google Patents
強酸性固体酸触媒を用いた第三級カルボン酸の製造法Info
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】強酸溶液を使用しないで、第三級カルボン酸を
選択的に且つ設備の腐食等の問題を伴うことなしに製造
する。 【解決手段】炭素数4以上のオレフィン及び炭素数4以
上のアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種
の化合物に一酸化炭素を反応させる第三級カルボン酸の
製造法であって、反応を硫酸根担持金属酸化物または銀
添加硫酸根担持金属酸化物の存在下に行うことを特徴と
する第三級カルボン酸の製造法。
選択的に且つ設備の腐食等の問題を伴うことなしに製造
する。 【解決手段】炭素数4以上のオレフィン及び炭素数4以
上のアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種
の化合物に一酸化炭素を反応させる第三級カルボン酸の
製造法であって、反応を硫酸根担持金属酸化物または銀
添加硫酸根担持金属酸化物の存在下に行うことを特徴と
する第三級カルボン酸の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第三級カルボン酸
及び第三級ジカルボン酸の製造法に関する。
及び第三級ジカルボン酸の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】第三級カルボン酸の誘導体は、カルボキ
シル基のα位に2つのアルキル基を有するために加水分
解を受け難く、耐酸性、耐熱性、耐候性の高級塗料、高
級界面活性剤等として注目されている。
シル基のα位に2つのアルキル基を有するために加水分
解を受け難く、耐酸性、耐熱性、耐候性の高級塗料、高
級界面活性剤等として注目されている。
【0003】第三級カルボン酸は、一般に強酸中で高圧
の一酸化炭素とオレフィンとの反応により製造される。
しかしながら、このような製造法においては、強酸を用
いるため、設備の腐食や廃酸処理などの問題点が存在
し、分離プロセスも煩雑である。 以上のような背景に
基づき、銅或いは銀カルボニル触媒を担持した固定化触
媒を用いた方法が報告されているが(特許第16028
26号)、この方法では固体表面に強酸が多量に付着し
ており、強酸及び反応活性種が固体表面から溶出するた
め反応設備の腐食、分離プロセスの煩雑さ等の問題点は
解決されていない。
の一酸化炭素とオレフィンとの反応により製造される。
しかしながら、このような製造法においては、強酸を用
いるため、設備の腐食や廃酸処理などの問題点が存在
し、分離プロセスも煩雑である。 以上のような背景に
基づき、銅或いは銀カルボニル触媒を担持した固定化触
媒を用いた方法が報告されているが(特許第16028
26号)、この方法では固体表面に強酸が多量に付着し
ており、強酸及び反応活性種が固体表面から溶出するた
め反応設備の腐食、分離プロセスの煩雑さ等の問題点は
解決されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強酸溶液を
使用しないで、原料よりも炭素数が1個又は2個増加し
た第三級カルボン酸または第三級ジカルボン酸を選択的
に且つ設備の腐食等の問題を伴うことなしに製造する方
法を提供することを主な目的とする。
使用しないで、原料よりも炭素数が1個又は2個増加し
た第三級カルボン酸または第三級ジカルボン酸を選択的
に且つ設備の腐食等の問題を伴うことなしに製造する方
法を提供することを主な目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決しうる新たな方法を見出すべ
く鋭意研究を重ねた結果、一酸化炭素とオレフィン、ア
ルコール、ジエンとを反応させて第三級カルボン酸ない
し第三級ジカルボン酸を製造するに際し、強酸性固体酸
である硫酸根担持金属酸化物または銀添加硫酸根担持金
属酸化物を用いて、原料よりも炭素数が1個又は2個増
加した第三級カルボン酸又は第三級ジカルボン酸を高収
率且つ選択的に合成し得ることを見出した。
な従来技術の問題点を解決しうる新たな方法を見出すべ
く鋭意研究を重ねた結果、一酸化炭素とオレフィン、ア
ルコール、ジエンとを反応させて第三級カルボン酸ない
し第三級ジカルボン酸を製造するに際し、強酸性固体酸
である硫酸根担持金属酸化物または銀添加硫酸根担持金
属酸化物を用いて、原料よりも炭素数が1個又は2個増
加した第三級カルボン酸又は第三級ジカルボン酸を高収
率且つ選択的に合成し得ることを見出した。
【0006】これにより、装置の腐食、廃酸の処理、分
離プロセスの煩雑さ等の問題は解決される。さらに、適
切に溶媒を選択し、また適量の水を共存させることによ
って、第三級カルボン酸の収率を向上し得ることを見出
した。
離プロセスの煩雑さ等の問題は解決される。さらに、適
切に溶媒を選択し、また適量の水を共存させることによ
って、第三級カルボン酸の収率を向上し得ることを見出
した。
【0007】本発明は、以下の製造法に関する。 1. 炭素数4以上のオレフィン及び炭素数4以上のア
ルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
物に一酸化炭素を反応させる第三級カルボン酸の製造法
であって、反応を硫酸根担持金属酸化物または銀添加硫
酸根担持金属酸化物の存在下に行うことを特徴とする第
三級カルボン酸の製造法。 2. 硫酸根担持金属酸化物が、硫酸根担持ジルコニア
或いは硫酸根担持チタニアである請求項1に記載の第三
級カルボン酸の製造法。 3. 銀添加硫酸根担持金属酸化物が、銀添加硫酸根担
持ジルコニアである請求項1に記載の第三級カルボン酸
の製造法。 4. 反応をヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、
クロロベンゼン、フルオロベンゼンなどのハロゲン化芳
香族炭化水素、並びにクロロホルム、ジクロロメタンな
どのハロゲン化脂肪族炭化水素からなる群から選ばれる
少なくとも1種の非プロトン性溶媒中で行う請求項1〜
3のいずれかに記載の第三級カルボン酸の製造法。 5. 前記非プロトン性溶媒に適量の水を共存させる請
求項4に記載の第三級カルボン酸の製造法。 6. 炭素数8以上のジエンと一酸化炭素を反応させる
第三級ジカルボン酸の製造法であって、反応を硫酸根担
持金属酸化物または銀添加硫酸根担持金属酸化物の存在
下に行うことを特徴とする第三級ジカルボン酸の製造
法。 7. 硫酸根担持金属酸化物が、硫酸根担持ジルコニア
或いは硫酸根担持チタニアである請求項6に記載の第三
級ジカルボン酸の製造法。 8. 銀添加硫酸根担持金属酸化物が、銀添加硫酸根担
持ジルコニアである請求項6に記載の第三級ジカルボン
酸の製造法。 9. 反応をヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、
クロロベンゼン、フルオロベンゼンなどのハロゲン化芳
香族炭化水素、並びにクロロホルム、ジクロロメタンな
どのハロゲン化脂肪族炭化水素からなる群から選ばれる
少なくとも1種の非プロトン性溶媒中で行う請求項6〜
8のいずれかに記載の第三級ジカルボン酸の製造法。 10. 前記非プロトン性溶媒に適量の水を共存させる
請求項9に記載の第三級ジカルボン酸の製造法。
ルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
物に一酸化炭素を反応させる第三級カルボン酸の製造法
であって、反応を硫酸根担持金属酸化物または銀添加硫
酸根担持金属酸化物の存在下に行うことを特徴とする第
三級カルボン酸の製造法。 2. 硫酸根担持金属酸化物が、硫酸根担持ジルコニア
或いは硫酸根担持チタニアである請求項1に記載の第三
級カルボン酸の製造法。 3. 銀添加硫酸根担持金属酸化物が、銀添加硫酸根担
持ジルコニアである請求項1に記載の第三級カルボン酸
の製造法。 4. 反応をヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、
クロロベンゼン、フルオロベンゼンなどのハロゲン化芳
香族炭化水素、並びにクロロホルム、ジクロロメタンな
どのハロゲン化脂肪族炭化水素からなる群から選ばれる
少なくとも1種の非プロトン性溶媒中で行う請求項1〜
3のいずれかに記載の第三級カルボン酸の製造法。 5. 前記非プロトン性溶媒に適量の水を共存させる請
求項4に記載の第三級カルボン酸の製造法。 6. 炭素数8以上のジエンと一酸化炭素を反応させる
第三級ジカルボン酸の製造法であって、反応を硫酸根担
持金属酸化物または銀添加硫酸根担持金属酸化物の存在
下に行うことを特徴とする第三級ジカルボン酸の製造
法。 7. 硫酸根担持金属酸化物が、硫酸根担持ジルコニア
或いは硫酸根担持チタニアである請求項6に記載の第三
級ジカルボン酸の製造法。 8. 銀添加硫酸根担持金属酸化物が、銀添加硫酸根担
持ジルコニアである請求項6に記載の第三級ジカルボン
酸の製造法。 9. 反応をヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、
クロロベンゼン、フルオロベンゼンなどのハロゲン化芳
香族炭化水素、並びにクロロホルム、ジクロロメタンな
どのハロゲン化脂肪族炭化水素からなる群から選ばれる
少なくとも1種の非プロトン性溶媒中で行う請求項6〜
8のいずれかに記載の第三級ジカルボン酸の製造法。 10. 前記非プロトン性溶媒に適量の水を共存させる
請求項9に記載の第三級ジカルボン酸の製造法。
【0008】
【発明の実施の形態】硫酸根担持金属酸化物としては、
硫酸根担持ジルコニア或いは硫酸根担持チタニアを利用
することができる。硫酸根担持ジルコニアは、例えば市
販品或いは硝酸ジルコニル二水和物、塩化酸化ジルコニ
ウム八水和物を出発物質として合成したものが利用でき
る。硫酸根担持チタニアは、チタンイソプロポキシドを
出発物質として調製することができる。例えば硫酸根担
持ジルコニアは、硝酸ジルコニル二水和物を濃アンモニ
ア水で処理し、水酸化ジルコニウムとした後、これを希
硫酸で処理し続いて焼成することにより得ることができ
る。焼成温度は硫酸根担持ジルコニアの場合一般に50
0℃〜700℃であるが、550℃〜650℃がより好
ましい。硫酸根担持チタニアの場合、焼成温度は一般に
500℃〜650℃であるが、525℃〜600℃がよ
り好ましい。
硫酸根担持ジルコニア或いは硫酸根担持チタニアを利用
することができる。硫酸根担持ジルコニアは、例えば市
販品或いは硝酸ジルコニル二水和物、塩化酸化ジルコニ
ウム八水和物を出発物質として合成したものが利用でき
る。硫酸根担持チタニアは、チタンイソプロポキシドを
出発物質として調製することができる。例えば硫酸根担
持ジルコニアは、硝酸ジルコニル二水和物を濃アンモニ
ア水で処理し、水酸化ジルコニウムとした後、これを希
硫酸で処理し続いて焼成することにより得ることができ
る。焼成温度は硫酸根担持ジルコニアの場合一般に50
0℃〜700℃であるが、550℃〜650℃がより好
ましい。硫酸根担持チタニアの場合、焼成温度は一般に
500℃〜650℃であるが、525℃〜600℃がよ
り好ましい。
【0009】添加する銀塩としては、硫酸銀、硝酸銀、
炭酸銀、酸化銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀が可
能であり、これら市販品として入手できる銀塩を添加剤
として好適に用いることができる。本発明における銀塩
の添加方法としては、水酸化ジルコニウムに銀塩の水溶
液を加えて含浸、或いは固体の銀塩を混練、次いで焼成
して焼成する方法と、反応系内に直接銀塩を加える方法
が可能である。銀塩を添加した硫酸根担持ジルコニアの
焼成温度は一般に500℃〜700℃であるが、550
℃〜650℃がより好ましい。硫酸根担持チタニアの焼
成温度は一般に500℃〜650℃であるが、525℃
〜600℃がより好ましい。
炭酸銀、酸化銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀が可
能であり、これら市販品として入手できる銀塩を添加剤
として好適に用いることができる。本発明における銀塩
の添加方法としては、水酸化ジルコニウムに銀塩の水溶
液を加えて含浸、或いは固体の銀塩を混練、次いで焼成
して焼成する方法と、反応系内に直接銀塩を加える方法
が可能である。銀塩を添加した硫酸根担持ジルコニアの
焼成温度は一般に500℃〜700℃であるが、550
℃〜650℃がより好ましい。硫酸根担持チタニアの焼
成温度は一般に500℃〜650℃であるが、525℃
〜600℃がより好ましい。
【0010】銀の添加量は、硫酸銀、硝酸銀、炭酸銀、
酸化銀では銀添加硫酸根担持金属酸化物の前駆体である
水酸化ジルコニウムまたは水酸化チタニアに対し0.5
〜20重量%程度である。また、トリフルオロメタンス
ルホン酸銀では、アルコール又はオレフィン20mmol(ジ
エン10mmol)に対して0.5〜2mmol程度である。
酸化銀では銀添加硫酸根担持金属酸化物の前駆体である
水酸化ジルコニウムまたは水酸化チタニアに対し0.5
〜20重量%程度である。また、トリフルオロメタンス
ルホン酸銀では、アルコール又はオレフィン20mmol(ジ
エン10mmol)に対して0.5〜2mmol程度である。
【0011】硫酸根担持金属酸化物または銀添加硫酸根
担持金属酸化物の作用によって、オレフィンはプロトン
付加、アルコールはプロトン付加に次いで脱水を経てカ
ルボカチオンを与える。カルボカチオンは、より安定な
第三級カルボカチオンに異性化した後、一酸化炭素と反
応して第三級カルボン酸を与える。
担持金属酸化物の作用によって、オレフィンはプロトン
付加、アルコールはプロトン付加に次いで脱水を経てカ
ルボカチオンを与える。カルボカチオンは、より安定な
第三級カルボカチオンに異性化した後、一酸化炭素と反
応して第三級カルボン酸を与える。
【0012】
【化1】
【0013】本発明において、第三級カルボン酸製造原
料として使用するオレフィンとしては、炭素数4以上の
末端オレフィン、内部オレフィン及び環状オレフィンの
いずれもが使用可能であり、例えば、1−ブテン、2−
ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ヘキセン、1
−オクテン、1−ノネン、1−デセン、プロピレントリ
マー、プロピレンテトラマー、ブテンダイマー、ブテン
トリマー、シクロヘキセン、シクロオクテンなどが挙げ
られる。
料として使用するオレフィンとしては、炭素数4以上の
末端オレフィン、内部オレフィン及び環状オレフィンの
いずれもが使用可能であり、例えば、1−ブテン、2−
ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ヘキセン、1
−オクテン、1−ノネン、1−デセン、プロピレントリ
マー、プロピレンテトラマー、ブテンダイマー、ブテン
トリマー、シクロヘキセン、シクロオクテンなどが挙げ
られる。
【0014】第三級カルボン酸製造原料として使用する
アルコールとしては、炭素数4以上の一級アルコール、
二級アルコール、三級アルコール及び環状アルコールの
いずれもが使用可能であり、例えば、1−ブタノール、
2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1−
ペンタノール、2−ペンタノール、3−メチル−3−ブ
タノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−
メチル−3−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘ
プタノール、3−メチル−3−ヘキサノール、1−オク
タノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサ
ノール、1−デカノール、2−デカノール、1−ノニル
アルコール、1−ドデカノール、シクロヘキサノールな
どが挙げられる。
アルコールとしては、炭素数4以上の一級アルコール、
二級アルコール、三級アルコール及び環状アルコールの
いずれもが使用可能であり、例えば、1−ブタノール、
2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1−
ペンタノール、2−ペンタノール、3−メチル−3−ブ
タノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−
メチル−3−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘ
プタノール、3−メチル−3−ヘキサノール、1−オク
タノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサ
ノール、1−デカノール、2−デカノール、1−ノニル
アルコール、1−ドデカノール、シクロヘキサノールな
どが挙げられる。
【0015】第三級カルボン酸製造原料としては、炭素
数8以上のジエンも使用でき、ジエンは2分子の一酸化
炭素と反応して第三級ジカルボン酸を与える。ジエンと
しては、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、1,11-ド
デカジエン、1,12-トリデカジエン、リモネン等が挙げ
られる。
数8以上のジエンも使用でき、ジエンは2分子の一酸化
炭素と反応して第三級ジカルボン酸を与える。ジエンと
しては、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、1,11-ド
デカジエン、1,12-トリデカジエン、リモネン等が挙げ
られる。
【0016】本発明方法は、例えば以下のようにして実
施することができる。
施することができる。
【0017】オートクレーブにアルコールまたはオレフ
ィン、水及び溶媒、さらに硫酸根担持金属酸化物または
銀添加硫酸根担持金属酸化物を入れ、一酸化炭素でパー
ジした後、一定の圧力の一酸化炭素を導入する。攪拌し
ながら所定の温度まで昇温し、一定時間反応させる。反
応終了後、反応混合物を濾過し、第三級カルボン酸及び
溶媒の混合液を得る。
ィン、水及び溶媒、さらに硫酸根担持金属酸化物または
銀添加硫酸根担持金属酸化物を入れ、一酸化炭素でパー
ジした後、一定の圧力の一酸化炭素を導入する。攪拌し
ながら所定の温度まで昇温し、一定時間反応させる。反
応終了後、反応混合物を濾過し、第三級カルボン酸及び
溶媒の混合液を得る。
【0018】合成原料としてオレフィン又はジエンを使
用する場合には、合成原料と一酸化炭素との反応によっ
て生成するアシルカチオンをカルボン酸に変換させるた
めに水を反応させる必要がある。通常、水との反応は、
反応終了後に反応混合物を希硫酸中に加えることによっ
て行われる。この場合、第三級カルボン酸及び溶媒の混
合液は抽出操作により得ることができる。
用する場合には、合成原料と一酸化炭素との反応によっ
て生成するアシルカチオンをカルボン酸に変換させるた
めに水を反応させる必要がある。通常、水との反応は、
反応終了後に反応混合物を希硫酸中に加えることによっ
て行われる。この場合、第三級カルボン酸及び溶媒の混
合液は抽出操作により得ることができる。
【0019】本発明のカルボニル化反応は加圧下で進行
する。反応圧力は、特に限定されないが、一般に一酸化
炭素分圧として50気圧から100気圧が望ましい。反
応温度は特に限定されるものではないが、一般に100
〜200℃、好ましくは150〜180℃程度である。
溶媒は極性、非極性に関わらず使用できるが、一定の極
性を持つ溶媒を使用することによって、原料の重合が抑
制され、より高い収率でカルボン酸が得られる。本発明
のカルボニル化反応では、適量の水の添加によって、硫
酸根担持金属酸化物または銀添加硫酸根担持金属酸化物
の表面のルイス酸点をカルボニル化反応に必須のブレン
ステッド酸点に変換することができ、第三級カルボン酸
がより高い収率で得られる。
する。反応圧力は、特に限定されないが、一般に一酸化
炭素分圧として50気圧から100気圧が望ましい。反
応温度は特に限定されるものではないが、一般に100
〜200℃、好ましくは150〜180℃程度である。
溶媒は極性、非極性に関わらず使用できるが、一定の極
性を持つ溶媒を使用することによって、原料の重合が抑
制され、より高い収率でカルボン酸が得られる。本発明
のカルボニル化反応では、適量の水の添加によって、硫
酸根担持金属酸化物または銀添加硫酸根担持金属酸化物
の表面のルイス酸点をカルボニル化反応に必須のブレン
ステッド酸点に変換することができ、第三級カルボン酸
がより高い収率で得られる。
【0020】水の添加する際の使用量は、硫酸根担持金
属酸化物または銀添加硫酸根担持金属酸化物の前駆体で
ある水酸化ジルコニウム或いは水酸化チタン2.0gに
対して0.1〜2mmol程度であるが、より好ましく
は0.3〜0.8mmol程度である 硫酸根担持ジルコニアまたは銀添加硫酸根担持ジルコニ
アは、以下の様にして調製することができる。
属酸化物または銀添加硫酸根担持金属酸化物の前駆体で
ある水酸化ジルコニウム或いは水酸化チタン2.0gに
対して0.1〜2mmol程度であるが、より好ましく
は0.3〜0.8mmol程度である 硫酸根担持ジルコニアまたは銀添加硫酸根担持ジルコニ
アは、以下の様にして調製することができる。
【0021】硝酸ジルコニル二水和物200gを5Lの
水に溶解し、pH8になるまで25%アンモニア水溶液
を加えた。析出した固体を3Lの水で洗浄した後、固体
を濾別し、100℃で24時間乾燥させることにより、
115gの水酸化ジルコニウムを得た。水酸化ジルコニ
ウム2gに対して1N硫酸30mlをろ紙上で接触させ
た後、風乾した。これをガラス管に入れ、500〜70
0℃で3時間焼成した後、封管することにより硫酸根担
持ジルコニアを得た。塩化酸化ジルコニウム八水和物を
出発物質に用いても同様の操作により調製可能である。
水に溶解し、pH8になるまで25%アンモニア水溶液
を加えた。析出した固体を3Lの水で洗浄した後、固体
を濾別し、100℃で24時間乾燥させることにより、
115gの水酸化ジルコニウムを得た。水酸化ジルコニ
ウム2gに対して1N硫酸30mlをろ紙上で接触させ
た後、風乾した。これをガラス管に入れ、500〜70
0℃で3時間焼成した後、封管することにより硫酸根担
持ジルコニアを得た。塩化酸化ジルコニウム八水和物を
出発物質に用いても同様の操作により調製可能である。
【0022】水酸化ジルコニウム2gに対して1N硫酸
30mlをろ紙上で接触させた後、硫酸銀、硝酸銀また
は炭酸銀の水溶液を加えて含浸、或いは固体の硫酸銀、
硝酸銀または炭酸銀を加えて混練した。これをガラス管
に入れ、500〜700℃で3時間焼成した後、封管す
ることにより銀担持硫酸根担持ジルコニアを得た。塩化
酸化ジルコニウム八水和物を出発物質に用いても同様の
操作により調製可能である。
30mlをろ紙上で接触させた後、硫酸銀、硝酸銀また
は炭酸銀の水溶液を加えて含浸、或いは固体の硫酸銀、
硝酸銀または炭酸銀を加えて混練した。これをガラス管
に入れ、500〜700℃で3時間焼成した後、封管す
ることにより銀担持硫酸根担持ジルコニアを得た。塩化
酸化ジルコニウム八水和物を出発物質に用いても同様の
操作により調製可能である。
【0023】硫酸根担持チタニアまたは銀添加硫酸根担
持チタニアは、以下の様にして調製することができる。
チタンテトライソプロポキシド145mlを2Lの水に
入れ、続いて60%硝酸を125ml加えた。25%ア
ンモニア水溶液をpH8になるまで加え、析出した固体
を5Lの水で洗浄した。得られた固体を100℃で24
時間乾燥させることにより、43gの水酸化チタンを得
た。水酸化チタン2gに対して1N硫酸30mlをろ紙
上で接触させた後、風乾した。これをガラス管に入れ、
500〜650℃で3時間焼成した後、封管することに
より硫酸根担持チタニアを得た。
持チタニアは、以下の様にして調製することができる。
チタンテトライソプロポキシド145mlを2Lの水に
入れ、続いて60%硝酸を125ml加えた。25%ア
ンモニア水溶液をpH8になるまで加え、析出した固体
を5Lの水で洗浄した。得られた固体を100℃で24
時間乾燥させることにより、43gの水酸化チタンを得
た。水酸化チタン2gに対して1N硫酸30mlをろ紙
上で接触させた後、風乾した。これをガラス管に入れ、
500〜650℃で3時間焼成した後、封管することに
より硫酸根担持チタニアを得た。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、オレフィン、アルコー
ル、ジエンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化
合物に一酸化炭素を反応させて第三級カルボン酸を製造
するに際し、液体の強酸を使用することなく、反応系に
強酸性固体酸である硫酸根担持金属酸化物または銀添加
硫酸根担持金属酸化物を存在させることによって原料よ
りも炭素数が1個又は2個増加した第三級カルボン酸又
は第三級ジカルボン酸を選択的且つ高収率に得ることが
できる。本発明によって、生成物の分離が簡単になり、
かつ装置の腐食がなく、廃酸処理の必要もない。
ル、ジエンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化
合物に一酸化炭素を反応させて第三級カルボン酸を製造
するに際し、液体の強酸を使用することなく、反応系に
強酸性固体酸である硫酸根担持金属酸化物または銀添加
硫酸根担持金属酸化物を存在させることによって原料よ
りも炭素数が1個又は2個増加した第三級カルボン酸又
は第三級ジカルボン酸を選択的且つ高収率に得ることが
できる。本発明によって、生成物の分離が簡単になり、
かつ装置の腐食がなく、廃酸処理の必要もない。
【0025】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。 実施例1 硝酸ジルコニル二水和物200gを5Lの水に溶解し、
pH8になるまで25%アンモニア水溶液を加えた。析
出した固体を3Lの水で洗浄した後、固体を濾別した。
100℃で24時間乾燥させることにより、115gの
水酸化ジルコニウムを得た。水酸化ジルコニウム2gに
対して1N硫酸30mlをろ紙上で接触させた後、風乾
した。これをガラス管に入れ、600℃で3時間焼成し
た後、封管することにより硫酸根担持ジルコニアを得
た。
ころをより一層明確にする。 実施例1 硝酸ジルコニル二水和物200gを5Lの水に溶解し、
pH8になるまで25%アンモニア水溶液を加えた。析
出した固体を3Lの水で洗浄した後、固体を濾別した。
100℃で24時間乾燥させることにより、115gの
水酸化ジルコニウムを得た。水酸化ジルコニウム2gに
対して1N硫酸30mlをろ紙上で接触させた後、風乾
した。これをガラス管に入れ、600℃で3時間焼成し
た後、封管することにより硫酸根担持ジルコニアを得
た。
【0026】オートクレーブに、水酸化ジルコニウム2
gから得られた硫酸根担持ジルコニア、t−ブタノール
(20mmol)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパー
ジした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス
試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、1
50℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、
反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィ
ー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバ
リン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、12
%であることが確認された。 実施例2 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、ジクロロ
メタン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50a
tmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力
によって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温
し、18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾
過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1H−NM
R、IR、GC−MS分析の結果、ピバリン酸であり、
その収率は、溶液の一部分を0.1N NaOH/エタ
ノール溶液で滴定することにより、40%であることが
確認された。 実施例3 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、水0.5
mmol、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパー
ジした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス
試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、1
50℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、
反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィ
ー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバ
リン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、15
%であることが確認された。 実施例4 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、水2mm
ol、ジクロロメタン50mlを入れ、一酸化炭素でパージ
した後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試
料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、15
0℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、反
応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィ
ー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバ
リン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、45
%であることが確認された。 実施例5 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−ヘキセン(20mmol)、ジクロロメ
タン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50at
mの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力に
よって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、
18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸
にあけ、n−ヘキサンで抽出することにより第三級カル
ボン酸と溶媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグ
ラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結
果、2,2−ジメチルペンタン酸と2−メチル−2−エ
チルブタン酸の2:1混合物であり、その収率は、溶液
の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶液で滴定
することにより、8%であることが確認された。 実施例6 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−オクテン(20mmol)、n−ヘキサ
ン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50atm
の一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によ
って破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、1
8時間反応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸に
あけ、n−ヘキサンで抽出することにより第三級カルボ
ン酸と溶媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグラ
フィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、
2,2−ジメチルヘプタン酸と2−メチル−2−エチル
ヘキサン酸と2−メチル−2−プロピルペンタン酸の
4:2:1混合物であり、その収率は、溶液の一部分を
0.1N NaOH/エタノール溶液で滴定することに
より、10%であることが確認された。 実施例7 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−ヘキサノール(20mmol)、n−ヘ
キサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50a
tmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力
によって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温
し、18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾
過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1H−NM
R、IR、GC−MS分析の結果、2,2−ジメチルペ
ンタン酸と2−メチル−2−エチルブタン酸の2:1混
合物であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N N
aOH/エタノール溶液で滴定することにより、8%で
あることが確認された。 実施例8 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、2−ヘキサノール(20mmol)、n−ヘ
キサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50a
tmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力
によって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温
し、18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾
過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1H−NM
R、IR、GC−MS分析の結果、2,2−ジメチルペ
ンタン酸と2−メチル−2−エチルブタン酸の2:1混
合物であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N N
aOH/エタノール溶液で滴定することにより、10%
であることが確認された。 実施例9 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1,11−ドデカジエン(10mmol)、
n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、
50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこ
の圧力によって破裂した。攪拌しながら、150℃まで
昇温し、18時間反応させた。反応終了後、反応混合物
を希硫酸にあけ、n−ヘキサンで抽出することにより第
三級カルボン酸と溶媒の混合液を得た。生成物はガスク
ロマトグラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分
析の結果、2,2,9,9-テトラメチルデカンジカルボン酸を
主成分とした第三級C14ジカルボン酸であり、その収率
は、溶液の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶
液で滴定することにより、5%であることが確認され
た。 実施例10 チタンテトライソプロプキシド145mlを2Lの水に
入れ、続いて60%硝酸を125ml加えた。25%ア
ンモニア水溶液をpH8になるまで加え、析出した固体
を5Lの水で洗浄した。得られた固体を100℃で24
時間乾燥させることにより、43gの水酸化チタンを得
た。水酸化チタン2gに対して1N硫酸30mlをろ紙
上で接触させた後、風乾した。これをガラス管に入れ、
550℃で3時間焼成した後、封管することにより硫酸
根担持チタニアを得た。
gから得られた硫酸根担持ジルコニア、t−ブタノール
(20mmol)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパー
ジした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス
試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、1
50℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、
反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィ
ー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバ
リン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、12
%であることが確認された。 実施例2 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、ジクロロ
メタン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50a
tmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力
によって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温
し、18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾
過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1H−NM
R、IR、GC−MS分析の結果、ピバリン酸であり、
その収率は、溶液の一部分を0.1N NaOH/エタ
ノール溶液で滴定することにより、40%であることが
確認された。 実施例3 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、水0.5
mmol、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパー
ジした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス
試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、1
50℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、
反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィ
ー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバ
リン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、15
%であることが確認された。 実施例4 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、水2mm
ol、ジクロロメタン50mlを入れ、一酸化炭素でパージ
した後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試
料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、15
0℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、反
応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィ
ー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバ
リン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、45
%であることが確認された。 実施例5 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−ヘキセン(20mmol)、ジクロロメ
タン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50at
mの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力に
よって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、
18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸
にあけ、n−ヘキサンで抽出することにより第三級カル
ボン酸と溶媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグ
ラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結
果、2,2−ジメチルペンタン酸と2−メチル−2−エ
チルブタン酸の2:1混合物であり、その収率は、溶液
の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶液で滴定
することにより、8%であることが確認された。 実施例6 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−オクテン(20mmol)、n−ヘキサ
ン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50atm
の一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によ
って破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、1
8時間反応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸に
あけ、n−ヘキサンで抽出することにより第三級カルボ
ン酸と溶媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグラ
フィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、
2,2−ジメチルヘプタン酸と2−メチル−2−エチル
ヘキサン酸と2−メチル−2−プロピルペンタン酸の
4:2:1混合物であり、その収率は、溶液の一部分を
0.1N NaOH/エタノール溶液で滴定することに
より、10%であることが確認された。 実施例7 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−ヘキサノール(20mmol)、n−ヘ
キサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50a
tmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力
によって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温
し、18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾
過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1H−NM
R、IR、GC−MS分析の結果、2,2−ジメチルペ
ンタン酸と2−メチル−2−エチルブタン酸の2:1混
合物であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N N
aOH/エタノール溶液で滴定することにより、8%で
あることが確認された。 実施例8 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、2−ヘキサノール(20mmol)、n−ヘ
キサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50a
tmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力
によって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温
し、18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾
過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1H−NM
R、IR、GC−MS分析の結果、2,2−ジメチルペ
ンタン酸と2−メチル−2−エチルブタン酸の2:1混
合物であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N N
aOH/エタノール溶液で滴定することにより、10%
であることが確認された。 実施例9 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1,11−ドデカジエン(10mmol)、
n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、
50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこ
の圧力によって破裂した。攪拌しながら、150℃まで
昇温し、18時間反応させた。反応終了後、反応混合物
を希硫酸にあけ、n−ヘキサンで抽出することにより第
三級カルボン酸と溶媒の混合液を得た。生成物はガスク
ロマトグラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分
析の結果、2,2,9,9-テトラメチルデカンジカルボン酸を
主成分とした第三級C14ジカルボン酸であり、その収率
は、溶液の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶
液で滴定することにより、5%であることが確認され
た。 実施例10 チタンテトライソプロプキシド145mlを2Lの水に
入れ、続いて60%硝酸を125ml加えた。25%ア
ンモニア水溶液をpH8になるまで加え、析出した固体
を5Lの水で洗浄した。得られた固体を100℃で24
時間乾燥させることにより、43gの水酸化チタンを得
た。水酸化チタン2gに対して1N硫酸30mlをろ紙
上で接触させた後、風乾した。これをガラス管に入れ、
550℃で3時間焼成した後、封管することにより硫酸
根担持チタニアを得た。
【0027】オートクレーブに、水酸化チタン2gから
得られた硫酸根担持チタニア、、t−ブタノール(20mmo
l)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした
後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管
はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、150℃
まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、反応混
合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1
H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバリン酸
であり、その収率は、溶液の一部分を0.1NNaOH
/エタノール溶液で滴定することにより、4%であるこ
とが確認された。 実施例11 硝酸ジルコニル二水和物200gを5Lの水に溶解し、
pH8になるまで25%アンモニア水溶液を加えた。析
出した固体を3Lの水で洗浄した後、固体を濾別した。
100℃で24時間乾燥させることにより、115gの
水酸化ジルコニウムを得た。水酸化ジルコニウム2gに
対して1N硫酸30mlをろ紙上で接触させた後、0.
02M硫酸銀水溶液30mlを加えて減圧濃縮し、銀を
含浸させた。これをガラス管に入れ、600℃で3時間
焼成した後、封管することにより銀添加硫酸根担持ジル
コニアを得た。
得られた硫酸根担持チタニア、、t−ブタノール(20mmo
l)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした
後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管
はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、150℃
まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、反応混
合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1
H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバリン酸
であり、その収率は、溶液の一部分を0.1NNaOH
/エタノール溶液で滴定することにより、4%であるこ
とが確認された。 実施例11 硝酸ジルコニル二水和物200gを5Lの水に溶解し、
pH8になるまで25%アンモニア水溶液を加えた。析
出した固体を3Lの水で洗浄した後、固体を濾別した。
100℃で24時間乾燥させることにより、115gの
水酸化ジルコニウムを得た。水酸化ジルコニウム2gに
対して1N硫酸30mlをろ紙上で接触させた後、0.
02M硫酸銀水溶液30mlを加えて減圧濃縮し、銀を
含浸させた。これをガラス管に入れ、600℃で3時間
焼成した後、封管することにより銀添加硫酸根担持ジル
コニアを得た。
【0028】オートクレーブに、水酸化ジルコニウム2
gから得られた銀添加硫酸根担持ジルコニア、t−ブタ
ノール(20mmol)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素
でパージした後、50atmの一酸化炭素を導入した。
ガラス試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しなが
ら、150℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終
了後、反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグ
ラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結
果、ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一部分を
0.1N NaOH/エタノール溶液で滴定することに
より、5%であることが確認された。 実施例12 オートクレーブに、実施例11の方法に従い0.02M
硫酸銀水溶液2.3mlを用いて調製した銀添加硫酸根
担持ジルコニア(銀添加量0.5重量%)、t−ブタノ
ール(20mmol)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素で
パージした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガ
ラス試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しなが
ら、150℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終
了後、反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグ
ラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結
果、ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一部分を
0.1NNaOH/エタノール溶液で滴定することによ
り、12%であることが確認された。 実施例13 オートクレーブに、実施例11の方法に従い0.04M
硝酸銀水溶液30mlを用いて調製した銀添加硫酸根担
持ジルコニア(銀添加量6.5重量%)、t−ブタノー
ル(20mmol)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパ
ージした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラ
ス試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、
150℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了
後、反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラ
フィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、
ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1
NNaOH/エタノール溶液で滴定することにより、2
%であることが確認された。 実施例14 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、酸化銀2
mmol、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパー
ジした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス
試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、1
50℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、
反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィ
ー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバ
リン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、2%
であることが確認された。 実施例15 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、トリフル
オロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50ml
を入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一酸
化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって破
裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時間
反応させた。反応終了後、反応混合物を濾過した。生成
物はガスクロマトグラフィー、1H−NMR、IR、G
C−MS分析の結果、ピバリン酸であり、その収率は、
溶液の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶液で
滴定することにより、31%であることが確認された。 実施例16 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、トリフル
オロメタンスルホン酸銀2mmol、クロロベンゼン50
mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一
酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって
破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時
間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾過した。生
成物はガスクロマトグラフィー、1H−NMR、IR、
GC−MS分析の結果、ピバリン酸であり、その収率
は、溶液の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶
液で滴定することにより、15%であることが確認され
た。 実施例17 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、トリフル
オロメタンスルホン酸銀2mmol、水0.5mmo
l、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした
後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管
はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、150℃
まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、反応混
合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1
H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバリン酸
であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N NaO
H/エタノール溶液で滴定することにより、32%であ
ることが確認された。 実施例18 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−ヘキセン(20mmol)、トリフルオ
ロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50mlを
入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一酸化
炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって破裂
した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時間反
応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸にあけ、n
−ヘキサンで抽出することにより第三級カルボン酸と溶
媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグラフィー、
1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、2,2−
ジメチルペンタン酸と2−メチル−2−エチルブタン酸
の2:1混合物であり、その収率は、溶液の一部分を
0.1N NaOH/エタノール溶液で滴定することに
より、10%であることが確認された。 実施例19 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−オクテン(20mmol)、トリフルオ
ロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50mlを
入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一酸化
炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって破裂
した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時間反
応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸にあけ、n
−ヘキサンで抽出することにより第三級カルボン酸と溶
媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグラフィー、
1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、2,2−
ジメチルヘプタン酸と2−メチル−2−エチルヘキサン
酸と2−メチル−2−プロピルペンタン酸の4:2:1
混合物であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、15
%であることが確認された。 実施例20 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−ヘキサノール(20mmol)、トリフ
ルオロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50
mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一
酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって
破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時
間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾過した。生
成物はガスクロマトグラフィー、1H−NMR、IR、
GC−MS分析の結果、2,2−ジメチルペンタン酸と
2−メチル−2−エチルブタン酸の2:1混合物であ
り、その収率は、溶液の一部分を0.1N NaOH/
エタノール溶液で滴定することにより、20%であるこ
とが確認された。 実施例21 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、2−ヘキサノール(20mmol)、トリフ
ルオロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50
mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一
酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって
破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時
間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾過した。生
成物はガスクロマトグラフィー、1H−NMR、IR、
GC−MS分析の結果、2,2−ジメチルペンタン酸と
2−メチル−2−エチルブタン酸の2:1混合物であ
り、その収率は、溶液の一部分を0.1N NaOH/
エタノール溶液で滴定することにより、23%であるこ
とが確認された。 実施例22 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1,11−ドデカジエン(10mmol)、
トリフルオロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキ
サン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50at
mの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力に
よって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、
18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸
にあけ、n−ヘキサンで抽出することにより第三級カル
ボン酸と溶媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグ
ラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結
果、2,2,9,9-テトラメチルデカンジカルボン酸を主成分
とした第三級C14ジカルボン酸であり、その収率は、溶
液の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶液で滴
定することにより、6%であることが確認された。
gから得られた銀添加硫酸根担持ジルコニア、t−ブタ
ノール(20mmol)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素
でパージした後、50atmの一酸化炭素を導入した。
ガラス試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しなが
ら、150℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終
了後、反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグ
ラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結
果、ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一部分を
0.1N NaOH/エタノール溶液で滴定することに
より、5%であることが確認された。 実施例12 オートクレーブに、実施例11の方法に従い0.02M
硫酸銀水溶液2.3mlを用いて調製した銀添加硫酸根
担持ジルコニア(銀添加量0.5重量%)、t−ブタノ
ール(20mmol)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素で
パージした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガ
ラス試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しなが
ら、150℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終
了後、反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグ
ラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結
果、ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一部分を
0.1NNaOH/エタノール溶液で滴定することによ
り、12%であることが確認された。 実施例13 オートクレーブに、実施例11の方法に従い0.04M
硝酸銀水溶液30mlを用いて調製した銀添加硫酸根担
持ジルコニア(銀添加量6.5重量%)、t−ブタノー
ル(20mmol)、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパ
ージした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラ
ス試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、
150℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了
後、反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラ
フィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、
ピバリン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1
NNaOH/エタノール溶液で滴定することにより、2
%であることが確認された。 実施例14 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、酸化銀2
mmol、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパー
ジした後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス
試料管はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、1
50℃まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、
反応混合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィ
ー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバ
リン酸であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、2%
であることが確認された。 実施例15 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、トリフル
オロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50ml
を入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一酸
化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって破
裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時間
反応させた。反応終了後、反応混合物を濾過した。生成
物はガスクロマトグラフィー、1H−NMR、IR、G
C−MS分析の結果、ピバリン酸であり、その収率は、
溶液の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶液で
滴定することにより、31%であることが確認された。 実施例16 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、トリフル
オロメタンスルホン酸銀2mmol、クロロベンゼン50
mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一
酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって
破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時
間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾過した。生
成物はガスクロマトグラフィー、1H−NMR、IR、
GC−MS分析の結果、ピバリン酸であり、その収率
は、溶液の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶
液で滴定することにより、15%であることが確認され
た。 実施例17 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、t−ブタノール(20mmol)、トリフル
オロメタンスルホン酸銀2mmol、水0.5mmo
l、n−ヘキサン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした
後、50atmの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管
はこの圧力によって破裂した。攪拌しながら、150℃
まで昇温し、18時間反応させた。反応終了後、反応混
合物を濾過した。生成物はガスクロマトグラフィー、1
H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、ピバリン酸
であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N NaO
H/エタノール溶液で滴定することにより、32%であ
ることが確認された。 実施例18 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−ヘキセン(20mmol)、トリフルオ
ロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50mlを
入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一酸化
炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって破裂
した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時間反
応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸にあけ、n
−ヘキサンで抽出することにより第三級カルボン酸と溶
媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグラフィー、
1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、2,2−
ジメチルペンタン酸と2−メチル−2−エチルブタン酸
の2:1混合物であり、その収率は、溶液の一部分を
0.1N NaOH/エタノール溶液で滴定することに
より、10%であることが確認された。 実施例19 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−オクテン(20mmol)、トリフルオ
ロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50mlを
入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一酸化
炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって破裂
した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時間反
応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸にあけ、n
−ヘキサンで抽出することにより第三級カルボン酸と溶
媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグラフィー、
1H−NMR、IR、GC−MS分析の結果、2,2−
ジメチルヘプタン酸と2−メチル−2−エチルヘキサン
酸と2−メチル−2−プロピルペンタン酸の4:2:1
混合物であり、その収率は、溶液の一部分を0.1N
NaOH/エタノール溶液で滴定することにより、15
%であることが確認された。 実施例20 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1−ヘキサノール(20mmol)、トリフ
ルオロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50
mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一
酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって
破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時
間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾過した。生
成物はガスクロマトグラフィー、1H−NMR、IR、
GC−MS分析の結果、2,2−ジメチルペンタン酸と
2−メチル−2−エチルブタン酸の2:1混合物であ
り、その収率は、溶液の一部分を0.1N NaOH/
エタノール溶液で滴定することにより、20%であるこ
とが確認された。 実施例21 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、2−ヘキサノール(20mmol)、トリフ
ルオロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキサン50
mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50atmの一
酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力によって
破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、18時
間反応させた。反応終了後、反応混合物を濾過した。生
成物はガスクロマトグラフィー、1H−NMR、IR、
GC−MS分析の結果、2,2−ジメチルペンタン酸と
2−メチル−2−エチルブタン酸の2:1混合物であ
り、その収率は、溶液の一部分を0.1N NaOH/
エタノール溶液で滴定することにより、23%であるこ
とが確認された。 実施例22 オートクレーブに、実施例1の方法に従い調製した硫酸
根担持ジルコニア、1,11−ドデカジエン(10mmol)、
トリフルオロメタンスルホン酸銀2mmol、n−ヘキ
サン50mlを入れ、一酸化炭素でパージした後、50at
mの一酸化炭素を導入した。ガラス試料管はこの圧力に
よって破裂した。攪拌しながら、150℃まで昇温し、
18時間反応させた。反応終了後、反応混合物を希硫酸
にあけ、n−ヘキサンで抽出することにより第三級カル
ボン酸と溶媒の混合液を得た。生成物はガスクロマトグ
ラフィー、1H−NMR、IR、GC−MS分析の結
果、2,2,9,9-テトラメチルデカンジカルボン酸を主成分
とした第三級C14ジカルボン酸であり、その収率は、溶
液の一部分を0.1N NaOH/エタノール溶液で滴
定することにより、6%であることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 53/128 C07C 53/128 55/02 55/02 (72)発明者 森 一 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 工業技 術院大阪工業技術研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA01 AA03 AA08 BA04A BA04B BA05A BA05B BB02A BB02B BB10A BB10B BC32A BC32B CB25 DA08 EA01Y 4H006 AA02 AC46 BA05 BA30 BA36 BA55 BB11 BB12 BB31 BB41 BE40 BS10 4H039 CA65 CB20
Claims (10)
- 【請求項1】炭素数4以上のオレフィン及び炭素数4以
上のアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種
の化合物に一酸化炭素を反応させる第三級カルボン酸の
製造法であって、反応を硫酸根担持金属酸化物または銀
添加硫酸根担持金属酸化物の存在下に行うことを特徴と
する第三級カルボン酸の製造法。 - 【請求項2】硫酸根担持金属酸化物が、硫酸根担持ジル
コニア或いは硫酸根担持チタニアである請求項1に記載
の第三級カルボン酸の製造法。 - 【請求項3】銀添加硫酸根担持金属酸化物が、銀添加硫
酸根担持ジルコニアである請求項1に記載の第三級カル
ボン酸の製造法。 - 【請求項4】反応をヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化
水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素、クロロベンゼン、フルオロベンゼンなどのハロゲ
ン化芳香族炭化水素、並びにクロロホルム、ジクロロメ
タンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素からなる群から選
ばれる少なくとも1種の非プロトン性溶媒中で行う請求
項1〜3のいずれかに記載の第三級カルボン酸の製造
法。 - 【請求項5】前記非プロトン性溶媒に適量の水を共存さ
せる請求項4に記載の第三級カルボン酸の製造法。 - 【請求項6】炭素数8以上のジエンと一酸化炭素を反応
させる第三級ジカルボン酸の製造法であって、反応を硫
酸根担持金属酸化物または銀添加硫酸根担持金属酸化物
の存在下に行うことを特徴とする第三級ジカルボン酸の
製造法。 - 【請求項7】硫酸根担持金属酸化物が、硫酸根担持ジル
コニア或いは硫酸根担持チタニアである請求項6に記載
の第三級ジカルボン酸の製造法。 - 【請求項8】銀添加硫酸根担持金属酸化物が、銀添加硫
酸根担持ジルコニアである請求項6に記載の第三級ジカ
ルボン酸の製造法。 - 【請求項9】反応をヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化
水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素、クロロベンゼン、フルオロベンゼンなどのハロゲ
ン化芳香族炭化水素、並びにクロロホルム、ジクロロメ
タンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素からなる群から選
ばれる少なくとも1種の非プロトン性溶媒中で行う請求
項6〜8のいずれかに記載の第三級ジカルボン酸の製造
法。 - 【請求項10】前記非プロトン性溶媒に適量の水を共存
させる請求項9に記載の第三級ジカルボン酸の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14265799A JP3259030B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 強酸性固体酸触媒を用いた第三級カルボン酸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14265799A JP3259030B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 強酸性固体酸触媒を用いた第三級カルボン酸の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000327620A true JP2000327620A (ja) | 2000-11-28 |
JP3259030B2 JP3259030B2 (ja) | 2002-02-18 |
Family
ID=15320471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14265799A Expired - Lifetime JP3259030B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 強酸性固体酸触媒を用いた第三級カルボン酸の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3259030B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005040086A1 (ja) * | 2003-10-27 | 2005-05-06 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 第三級カルボン酸組成物 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3987929B2 (ja) * | 2003-04-17 | 2007-10-10 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 第三級カルボン酸の製造法 |
-
1999
- 1999-05-24 JP JP14265799A patent/JP3259030B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005040086A1 (ja) * | 2003-10-27 | 2005-05-06 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 第三級カルボン酸組成物 |
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JP3259030B2 (ja) | 2002-02-18 |
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