JPH11314796A - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 直進的な搬送経路を搬送される比較的小サイ
ズで剛性の高いシート材が、比較的大サイズで剛性の低
いシート材の搬送方向を変換する変換ガイド手段の一部
に干渉し、搬送不良となるのを防止すること。 【解決手段】 シート材を搬送する搬送ローラ、及びこ
れに対向するコロ１１と、第１及び第２の２つの異なる
搬送経路を通って来るシート材を該搬送ローラ部にガイ
ドする第１の搬送ガイド８と、第２の搬送経路でシート
材をガイドする第２の搬送ガイドを有するシート搬送装
置において、前記第１の搬送ガイド８は、第１の搬送経
路を通るシート材をその搬送方向を変えずに搬送手段に
ガイドする直進ガイド部８ｂと、第２の搬送経路を通る
シート材を方向変換して搬送手段にガイドする方向変換
ガイド部８ａを有し、該方向変換ガイド部８ａを直進ガ
イド部８ｂの側部に配設した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、シート材を載置す
るシートトレイに関し、また、このシートトレイと他の
シート収納装置からシート材が搬送される２通り以上の
搬送経路を持ち、その１つが封筒等を手差し搬送に適す
るシート搬送装置、及びこの搬送装置から搬送されるシ
ート材に画像を形成する画像形成装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の画像形成装置では、画像形成装置
本体の配置構成に制限がある場合、装置本体後側にシー
ト材を手差しセットする手差しトレイを備え、また、装
置本体底部に多数枚のシート材を収容できるシート収納
装置としてのカセットを備えている。そして、手差しト
レイからシート材が搬送される第１の搬送経路としての
手差し搬送路と、カセットからシート材が搬送される第
２の搬送経路としてのカセット搬送経路が形成されてい
る。第１の搬送経路は略水平であり、第２の搬送経路は
略鉛直であり、第２の搬送経路に沿って第２の搬送ガイ
ドが配設されている。

【０００３】第１の搬送経路と第２の搬送経路の合流部
には、搬送ローラ及び搬送コロが配置され、搬送ローラ
に対向して第１の搬送ガイドが配設されている。第１の
搬送ガイドは、第２のシート搬送経路を通って鉛直下方
から来るシート材を略９０度方向変換して、略水平状態
で搬送ローラと搬送コロの間にガイドする方向変換面を
有している。このように搬送ローラ上を、第１及び第２
の搬送経路の合流部とすることにより、装置本体をコン
パクトにしている。

【０００４】上記手差しトレイにシート材をセットし、
第１の搬送経路でシート材を搬送すると、合流部に設け
られている第１の搬送ガイドが、直線的な第１の搬送経
路の上に位置し、シート材は第１の搬送ガイドの下をく
ぐるように搬送される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置においては、手差しトレイに封筒をセットして搬送し
ようとすると、封筒は少なくとも表裏２枚のシート材が
あり、剛性のある封筒は、第１の搬送ガイドの方向変換
面の下をくぐる場合、局部的な湾曲搬送が行いにくく、
前記第１の搬送ガイドの一部に干渉し、搬送不良を生じ
る可能性があった。

【０００６】本発明は、このような問題点を解決し、封
筒等の剛性のあるシート材を手差しトレイにセットする
ときの容易性を維持しつつ、搬送性能が損なわれないシ
ートトレイ及びシート材搬送装置、並びにこのシート材
搬送装置により搬送されるシート材に画像を形成する画
像形成装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の手段は、シート材を搬送する搬送手段と、
第１及び第２の２つの異なる搬送経路を通って来るシー
ト材を該搬送手段にガイドする第１の搬送ガイドと、第
２の搬送経路でシート材をガイドする第２の搬送ガイド
を有するシート搬送装置において、前記第１の搬送ガイ
ドは、第１の搬送経路を通るシート材をその搬送方向を
変えずに搬送手段にガイドする直進ガイド部と、第２の
搬送経路を通るシート材を方向変換して搬送手段にガイ
ドする方向変換ガイド部を有し、該方向変換ガイド部を
直進ガイド部の側部に配設したことを特徴とする。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を用いて
説明する。

【０００９】本実施形態では、画像形成装置の１例とし
てファクシミリ装置の例で説明する。ファクシミリ装置
は、図１、図２に示すとおり、装置本体４の後部に手差
し給送部１及びシートトレイとしての手差しトレイ２
を、また、底部にカセット５を備えている。本明細書で
は、装置を使用する場合に、装置本体の使用者に近い側
を前部又は正面といい、使用者から遠い奥側を後部とい
う。

【００１０】手差しトレイ２は、装置本体４の後側に配
置されている。該手差しトレイ２は、本体４の両側面
（より詳しくは、リアカバー７（図２参照）の受け部７
ａ）のボス２ａ（図１参照）に回動可能な状態で取り付
けられており、使用状態に応じてその角度位置を変更で
きるようになっている。また、該手差しトレイ２は、着
脱可能になっている。なお、リアカバー７は、記録紙カ
セット５からの記録紙Ｓａの給送過程においてジャム等
の給紙不良が生じた場合に、記録紙を取り出すための解
除カバーである。

【００１１】該ファクシミリ装置の本体４は、その外郭
を構成する筐体９の正面側に、使用者による操作を受け
付けるための操作パネル６を備えている。該筐体９のう
ち後部を構成するリアカバー７は、ジャム紙の除去など
のために開閉できるようになっている。

【００１２】このほか、該筐体９内には、シート材を搬
送する給送機構、原稿を読み取るための各種読み取り手
段２１、画像を形成するための画像形成手段２２が納め
られている。画像形成手段は、感光ドラム２３を有し、
該感光ドラムは光学ユニット２４からのレーザ光の照射
を受けて、電子写真方式により静電潜像が形成される。
感光ドラム２３上の潜像は、現像手段２５により現像剤
であるトナーを用いて現像される。現像により形成され
た現像像は、転写手段２６によりシート材に転写され、
このシート材は定着手段２７に搬送され、そこで定着さ
れる。定着後のシート材は排紙ローラにより排紙トレイ
２８に排紙される。

【００１３】上記画像形成のためのシート材は、手差し
給送部１から搬送されるシート材、あるいは装置本体底
部のカセット５から搬送されるシート材を、所定の搬送
路に従って搬送してゆくことによって使用される。そし
て、この搬送の過程において、画像形成手段によって該
シート材に画像形成が施されるようになっている。

【００１４】手差し給送部１を図３を用いてさらに詳細
に説明する。

【００１５】手差しトレイ２のトレイ面１２は、給送方
向上流側の平面部と、下流側の平面部を有し、上流側の
平面部の水平面に対する傾斜角度又は給送角度はθａで
あり、下流側の平面部の水平面に対する傾斜角度又は給
送角度はθｂであり、上流側の平面部と下流側の平面部
の間は、下方に突出する曲率部２ｃを備えており、上流
側の平面部の傾斜角度θａから、下流側の平面部の傾斜
角度θｂにまで、徐々に傾斜角度が変化している。下流
側の傾斜角度θｂは、搬送ローラ１０に対する給送角度
となる。

【００１６】手差しトレイからの第１の搬送経路を直線
的に構成しておけば、厚みのあるシート材Ｓｂ（例え
ば、封筒、ラベル紙）を搬送しても、シート材Ｓｂのし
わ、不送り、ジャム等の搬送不良が発生することはな
い。そのため、手差し給送部１の給送角度θｂは、その
下流側の給送角度（この給送角度は装置本体４の搬送経
路によって決定される）とほぼ同じにするのが望まし
い。

【００１７】給送角度θａと、給送角度θｂとの差を大
きくすると、搬送時にシート材Ｓｂが急激に曲げられた
状態となるため、搬送不良が生じやすい。このような搬
送不良を防止するには、曲率部２ｃの曲率Ｒを大きくす
ればよい。しかし、いたずらに曲率Ｒを大きくしたので
は、手差しトレイ２が大きくなってしまう。従って、搬
送の良好性と装置の小型化とを勘案して曲率Ｒを設定す
ることが重要である。本実施形態では給送角度θａ＝５
５°程度、給送角度θｂ＝１８°程度、曲率半径Ｒ＝１
００ｍｍ程度にしている。

【００１８】次に、装置本体下部のカセットから略鉛直
方向に搬送されてくるシート材Ｓａの、手差し給送部１
付近の状態を図４を用いて説明する。

【００１９】カセット５からのシート材Ｓａは、第２の
搬送ガイド７ａによりガイドされながら略鉛直方向上方
搬送される。そしてシート材は、搬送ローラ１０と対向
して設けてある第１のガイド８ａにより方向変換されて
搬送ローラ１０と搬送コロ１１にガイドされ、続く搬送
ローラによる搬送によってその搬送角度（水平面に対す
る傾斜角度θｃ）が、略給送角度θｂへと方向が９０°
近く変化させられている。

【００２０】第２のガイド７ａはリアカバー７に、第１
のガイド８は手差し給送部１に設けられている。ここ
で、ガイド部８ａは、ガイド部８ｂの側部に配設されて
いて、カセット５から搬送されてくる定型のシート材
（例えばＡ４サイズ）のシート材搬送方向に対し直交方
向の幅Ｗ１の両側部から、１０ｍｍ程度のみをガイド部
Ｗ２としている。

【００２１】このガイド部材８を図５でより詳しく説明
する。

【００２２】ガイド部材８には搬送ローラ１０と対にな
っている搬送コロ１１が組み込まれている。また、ガイ
ド部材８のガイド部８ｂは、シート材を導入する導入面
８ｂ１、手差し給送部１におけるシート材を直線的にガ
イドする直進ガイド面８ｂ２を具備する複数のリブ状部
材を有する。ガイド部８ａはカセットに収容されている
定型（例えばＡ４サイズ）のシート材の搬送ローラ１０
付近での搬送方向の変化をガイドしている。ガイド部８
ａは、導入面８ａ１、ガイド角度が互いに異なる方向変
換面８ａ２、８ａ３を具備する複数のリブ状部材を有す
る。方向変換面８ａ２、８ａ３によりシート材は方向変
換されて搬送ローラへ導入されるが、これらの面は、図
示のような直線的な２つの面で形成せずに、湾曲面で形
成してもよい。

【００２３】ガイド部８ａと８ｂとでは形状が異なり、
装置底部のカセットから搬送されてくるシート材の搬送
方向を急変させるためにガイド８ａの方が、ガイド８ｂ
よりも出っ張った形状となる。

【００２４】ここで、カセット５に収容されている定型
のシート材は通常厚さが６０から１００μｍ程度の普通
紙を使用されるので、紙のこし（剛性）は強くなく先端
は簡単に曲がり、幅方向の中央付近のガイドとしてはガ
イド部８ｂ、両端は定型のシート材の両側面から１０ｍ
ｍ程度のみをガイドしているガイド部８ａのみで搬送ロ
ーラ１０及び搬送コロ１１に挟まれて搬送され、搬送性
能は確保される。

【００２５】手差しトレイからのＡ４サイズの定型のシ
ート材の給送の場合はその両端が、ガイド部材８ａによ
って局部的に直線ではなくなるが、通常のシート材であ
れば上述したように紙のこし（剛性）は強くなく、シー
ト材幅方向の大部分がガイド部８ｂによって直線的に搬
送されるのでその手差し搬送性能に問題は生じない。ま
た、シート材の剛性が強い封筒の手差し給送の場合は、
通常使用される定型郵便物のサイズが 洋形２号：幅１１４ｍｍ長さ１６２ｍｍ 洋形４号：幅１０５ｍｍ長さ２３５ｍｍ 長形２号：幅１１９ｍｍ長さ２７７ｍｍ 長形３号：幅１２０ｍｍ長さ２３５ｍｍ 長形４号：幅９０ｍｍ長さ２０５ｍｍ ＣＯＭ−１０：幅１０５ｍｍ長さ２４１ｍｍ ＤＬ：幅１１０ｍｍ長さ２２０ｍｍ ＭＯＮＡＲＣＨ：幅９８．４ｍｍ長さ１９０．５ｍｍ Ｃ５：幅１６２ｍｍ長さ２２９ｍｍ Ｂ５：幅１７６ｍｍ長さ２５０ｍｍ のようにその幅がおよそ１８０ｍｍ以下なので、ガイド
部材８のガイド部８ａが設けられている位置の内側、す
なわち、ガイド部８ｂにのみによって直線的に手差し給
送部にガイドされる（図３参照）ので、ガイド部８ａと
の干渉がなく、手差し搬送性能に問題は生じない。

【００２６】本発明はカットシート、ＯＨＰシート、ラ
ベル、はがき、封筒等を使用する、スキャナ、ファクシ
ミリ、プリンター等の様々な画像読み取り装置や画像形
成装置に適用可能である。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シート材を搬送する搬送手段と、第１及び第２の２つの
異なる搬送経路を通って来るシート材を該搬送手段にガ
イドする第１の搬送ガイドと、第２の搬送経路でシート
材をガイドする第２の搬送ガイドを有するシート搬送装
置において、第１の搬送ガイドは、第１の搬送経路を通
るシート材をその搬送方向を変えずに搬送手段にガイド
する直進ガイド部と、第２の搬送経路を通るシート材を
方向変換して搬送手段にガイドする方向変換ガイド部を
有し、該方向変換ガイド部を直進ガイド部の側部に配設
したので、第１の搬送経路を通る比較的剛性が高く小サ
イズのシート材は、直進ガイド部でガイドし、第２の搬
送経路を通る比較的剛性が低く大サイズのシート材は方
向変換ガイドでガイドするようにし、各種シート材を紙
種やサイズに応じて円滑に搬送することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る画像形成装置の１実施形態を示す
断面図である。

【図２】本発明に係る画像形成装置の１実施形態を示す
斜視図である。

【図３】図１の画像形成装置の手差し給送部と手差しト
レイ部の拡大断面図である。

【図４】図３おけるカセット搬送部と手差し給送部の拡
大断面図である。

【図５】本発明の実施形態における手差し給送部のガイ
ド部材の斜視図である。

【符号の説明】

１…手差し給送部 ２…手差しトレイ ３…手差しガイド ４…装置本体 ５…カセット ７…リアカバー ８…第１のガイド ８ａ…方向変換ガイド部 ８ａ１…導入面 ８ａ２、８ａ３…方向変換面 ８ｂ…直進ガイド部 ８ｂ１…導入面 ８ｂ２…直進ガイド面 θａ…トレイ上流部の傾斜角 θｂ…トレイ下流部の傾斜角 θｃ…カセットからの搬送角度 Ｒ…手差しトレイ曲率部の曲率半径 Ｓａ，Ｓｂ…シート材 ２１…読取手段 ２２…画像形成手段 ２３…感光ドラム ２４…光学ユニット ２５…現像手段 ２６…転写手段 ２７…定着手段

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート材を搬送する搬送手段と、第１及
   び第２の２つの異なる搬送経路を通って来るシート材を
   該搬送手段にガイドする第１の搬送ガイドと、第２の搬
   送経路でシート材をガイドする第２の搬送ガイドを有す
   るシート搬送装置において、前記第１の搬送ガイドは、
   第１の搬送経路を通るシート材をその搬送方向を変えず
   に搬送手段にガイドする直進ガイド部と、第２の搬送経
   路を通るシート材を方向変換して搬送手段にガイドする
   方向変換ガイド部を有し、該方向変換ガイド部を直進ガ
   イド部の側部に配設したことを特徴とするシート搬送装
   置。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記搬送手段は、シ
   ート材を搬送する搬送ローラと搬送コロを有し、前記第
   １の搬送ガイドは搬送ローラの上部に配設し、前記第２
   の搬送ガイドはシート材を略鉛直にガイドするように配
   設し、前記第１の搬送ガイドは、略水平状態で到来する
   シート材を進行方向を変えることなく搬送ローラと搬送
   コロの間にガイドする直進ガイド部と、略鉛直状態で到
   来するシート材を略水平状態に方向変換して搬送ローラ
   と搬送コロの間にガイドする方向変換ガイド部を有し、
   該方向変換ガイドは直進ガイドのシート材搬送方向側方
   に配設したことを特徴とするシート搬送装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２において、前記直進ガイ
   ド部は、直線状のガイド面を具備する複数のリブ状部材
   を有し、前記方向変換ガイドは、方向変換面を具備する
   複数のリブ状部材を有することを特徴とするシート搬送
   装置。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれか１項において、
   前記第１の搬送経路にシートトレイを接続し、前記第２
   の搬送経路に他のシート収納装置を接続し、前記シート
   トレイはシート材を支持するトレイ面を備え、該トレイ
   面のシート材給送方向上流部及び下流部を平面部で構成
   し、該上流部及び下流部の両平面部を下方に凸の湾曲面
   により接続し、前記上流部にある平面部の水平面に対す
   る傾斜角θａを、前記下流部にある平面部の水平面に対
   する傾斜角θｂより大きく設定したものであることを特
   徴とするシート搬送装置。
5. 【請求項５】 請求項１〜４いずれか１項に記載のシー
   ト搬送装置と、該シート搬送装置により搬送されるシー
   ト材に画像を形成する画像形成手段を有することを特徴
   とする画像形成装置。