JPH11309464A - 晶析脱リン方法及びその装置 - Google Patents
晶析脱リン方法及びその装置Info
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- JPH11309464A JPH11309464A JP11802798A JP11802798A JPH11309464A JP H11309464 A JPH11309464 A JP H11309464A JP 11802798 A JP11802798 A JP 11802798A JP 11802798 A JP11802798 A JP 11802798A JP H11309464 A JPH11309464 A JP H11309464A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 リン含有廃水からの晶析によるリン回収率を
飛躍的に向上させた高効率の晶析脱リン方法であって、
装置として使用した場合にも、結晶による配管の閉塞等
の問題を回避できる晶析脱リン方法を提供する。 【解決手段】 リン含有廃水から晶析によりリンをリン
酸マグネシウムアンモニウム固体として回収するマグネ
シウム添加による晶析脱リン方法において、晶析脱リン
塔上部からオーバーフローした処理水にpH調整剤を加
えてpHを下げ、攪拌して処理水中に含まれているリン
酸マグネシウムアンモニウム微細結晶を溶解させた後、
上記晶析脱リン塔の造粒部に返送することを特徴とする
マグネシウム添加による晶析脱リン方法、並びに晶析脱
リン装置。
飛躍的に向上させた高効率の晶析脱リン方法であって、
装置として使用した場合にも、結晶による配管の閉塞等
の問題を回避できる晶析脱リン方法を提供する。 【解決手段】 リン含有廃水から晶析によりリンをリン
酸マグネシウムアンモニウム固体として回収するマグネ
シウム添加による晶析脱リン方法において、晶析脱リン
塔上部からオーバーフローした処理水にpH調整剤を加
えてpHを下げ、攪拌して処理水中に含まれているリン
酸マグネシウムアンモニウム微細結晶を溶解させた後、
上記晶析脱リン塔の造粒部に返送することを特徴とする
マグネシウム添加による晶析脱リン方法、並びに晶析脱
リン装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネシウム添加
による晶析脱リン方法及びその装置に関し、さらに詳し
くは、高濃度リンを含む廃水に対してリン酸態リン結晶
を高純度で回収することができるマグネシウム添加によ
る晶析脱リン方法及びその装置に関する。
による晶析脱リン方法及びその装置に関し、さらに詳し
くは、高濃度リンを含む廃水に対してリン酸態リン結晶
を高純度で回収することができるマグネシウム添加によ
る晶析脱リン方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、下水,し尿余剰汚泥等を消化
処理した消化脱離液のようなリンを高濃度で含有する液
については、晶析によりリンをリン酸マグネシウムアン
モニウム固体(MAP固体)として回収している。この
回収の際、従来の晶析脱リン装置では、多量の微細結晶
が発生し、これら結晶の成長が促進されずに晶析塔下部
に沈降せず、上部から処理水として放出されてしまうと
いう問題があった。ここで、微細結晶が多量にできてし
まうのは、結晶核の発生のみが促進され、原水中に溶解
しているリン酸イオンがMAP結晶の成長に関与しなく
なるからである。また、従来の晶析脱リン装置では、こ
れらの問題を解消するために、多量の微細結晶が含まれ
ている晶析塔上部からの処理液を、再度、造粒部に返送
する試みもなされた。しかしながら、処理水を返送する
際には、MAP微細結晶がスケールとして付着し、配管
の閉塞を生じてしまうという問題が生じていた。
処理した消化脱離液のようなリンを高濃度で含有する液
については、晶析によりリンをリン酸マグネシウムアン
モニウム固体(MAP固体)として回収している。この
回収の際、従来の晶析脱リン装置では、多量の微細結晶
が発生し、これら結晶の成長が促進されずに晶析塔下部
に沈降せず、上部から処理水として放出されてしまうと
いう問題があった。ここで、微細結晶が多量にできてし
まうのは、結晶核の発生のみが促進され、原水中に溶解
しているリン酸イオンがMAP結晶の成長に関与しなく
なるからである。また、従来の晶析脱リン装置では、こ
れらの問題を解消するために、多量の微細結晶が含まれ
ている晶析塔上部からの処理液を、再度、造粒部に返送
する試みもなされた。しかしながら、処理水を返送する
際には、MAP微細結晶がスケールとして付着し、配管
の閉塞を生じてしまうという問題が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点に鑑み、リン含有廃水からの晶析によるリン回収率
を飛躍的に向上させた高効率の晶析脱リン方法であっ
て、装置として使用した場合にも、結晶による配管の閉
塞等の問題を回避できる晶析脱リン法法及びその装置を
開発すべく鋭意検討した。その結果、本発明者らは、マ
グネシウム添加による晶析脱リン方法において、処理水
のpH調整,攪拌を行い処理水中に含まれているリン酸
マグネシウムアンモニウム微細結晶を溶解させた後、晶
析脱リン塔に返送すること等によって、かかる問題点が
解決されることを見い出した。本発明は、かかる見地よ
り完成されたものである。
題点に鑑み、リン含有廃水からの晶析によるリン回収率
を飛躍的に向上させた高効率の晶析脱リン方法であっ
て、装置として使用した場合にも、結晶による配管の閉
塞等の問題を回避できる晶析脱リン法法及びその装置を
開発すべく鋭意検討した。その結果、本発明者らは、マ
グネシウム添加による晶析脱リン方法において、処理水
のpH調整,攪拌を行い処理水中に含まれているリン酸
マグネシウムアンモニウム微細結晶を溶解させた後、晶
析脱リン塔に返送すること等によって、かかる問題点が
解決されることを見い出した。本発明は、かかる見地よ
り完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、リ
ン含有廃水から晶析によりリンをリン酸マグネシウムア
ンモニウム固体として回収するマグネシウム添加による
晶析脱リン方法において、晶析脱リン塔上部からオーバ
ーフローした処理水にpH調整剤を加えてpHを下げ、
攪拌して処理水中に含まれているリン酸マグネシウムア
ンモニウム微細結晶を溶解させた後、上記晶析脱リン塔
の造粒部に返送するマグネシウム添加による晶析脱リン
方法を提供するものである。また、本発明は、リン含有
廃水から晶析によりリンをリン酸マグネシウムアンモニ
ウム固体として回収するマグネシウム添加による晶析脱
リン装置において、下部にリン含有廃水導入管と、pH
調整剤注入管と、マグネシウム化合物注入管と、攪拌用
気体吹き込み管と、結晶化したリン酸マグネシウムアン
モニウム固体を含む廃水の排出管とを設けた晶析脱リン
塔を有するとともに、該晶析脱リン塔の上部からオーバ
ーフローした処理水を導入してpH調整剤を加えて攪拌
する処理水攪拌槽、及び、該処理水攪拌槽で処理した処
理水を上記晶析脱リン塔の下部造粒部に返送する処理水
返送管を具備するマグネシウム添加による晶析脱リン装
置を提供するものである。
ン含有廃水から晶析によりリンをリン酸マグネシウムア
ンモニウム固体として回収するマグネシウム添加による
晶析脱リン方法において、晶析脱リン塔上部からオーバ
ーフローした処理水にpH調整剤を加えてpHを下げ、
攪拌して処理水中に含まれているリン酸マグネシウムア
ンモニウム微細結晶を溶解させた後、上記晶析脱リン塔
の造粒部に返送するマグネシウム添加による晶析脱リン
方法を提供するものである。また、本発明は、リン含有
廃水から晶析によりリンをリン酸マグネシウムアンモニ
ウム固体として回収するマグネシウム添加による晶析脱
リン装置において、下部にリン含有廃水導入管と、pH
調整剤注入管と、マグネシウム化合物注入管と、攪拌用
気体吹き込み管と、結晶化したリン酸マグネシウムアン
モニウム固体を含む廃水の排出管とを設けた晶析脱リン
塔を有するとともに、該晶析脱リン塔の上部からオーバ
ーフローした処理水を導入してpH調整剤を加えて攪拌
する処理水攪拌槽、及び、該処理水攪拌槽で処理した処
理水を上記晶析脱リン塔の下部造粒部に返送する処理水
返送管を具備するマグネシウム添加による晶析脱リン装
置を提供するものである。
【0005】本発明によれば、微細結晶を含む処理水を
一旦攪拌槽に流して、pHを下げて攪拌処理することに
よって、微細結晶を完全に溶解させて、再度、晶析塔内
に返送することにより、従来の装置における問題点を解
消し、リン回収率を著しく向上させることができる。ま
た、本発明によれば、処理水中に含まれていたMAP微
細結晶を完全に溶解させて返送管に流すので、装置の配
管が閉塞することを効果的に防止できる。以下、本発明
について、詳細に説明する。
一旦攪拌槽に流して、pHを下げて攪拌処理することに
よって、微細結晶を完全に溶解させて、再度、晶析塔内
に返送することにより、従来の装置における問題点を解
消し、リン回収率を著しく向上させることができる。ま
た、本発明によれば、処理水中に含まれていたMAP微
細結晶を完全に溶解させて返送管に流すので、装置の配
管が閉塞することを効果的に防止できる。以下、本発明
について、詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、下水,し尿余剰
汚泥等を消化処理した消化脱離液のように、高濃度にリ
ンを含有する廃水の脱リン処理に好ましく用いられる。
本発明では、廃水である原水に、マグネシウム塩等のマ
グネシウム化合物を添加することにより、原水中のリン
を晶析によりリン酸マグネシウムアンモニウム固体(M
AP)として回収するものである。このような晶析脱リ
ン法においては、通常、MAP微細結晶が多量に生成す
るが、本発明の方法では、主に晶析を行う晶析脱リン塔
の上部からオーバーフローした処理水を取り出す。この
微細結晶を多量に含む処理水に、pH調整剤を加えてp
Hを下げ、攪拌して、処理水中に含まれているリン酸マ
グネシウムアンモニウム微細結晶を溶解させる。溶解後
の処理水は、上記晶析脱リン塔の造粒部に返送する。こ
れによって、高濃度のリンを含む原水からMAP固体粒
子を生成して、高効率にリンを回収することが可能にな
る。また、生成するMAP微細結晶を完全に溶解させて
から再び晶析を行うので、MAPを微小結晶として自己
析出させることを防止し、反対にMAP粒子の大粒子化
を促進して、MAP固体粒子の回収率を高めることがで
きる。
汚泥等を消化処理した消化脱離液のように、高濃度にリ
ンを含有する廃水の脱リン処理に好ましく用いられる。
本発明では、廃水である原水に、マグネシウム塩等のマ
グネシウム化合物を添加することにより、原水中のリン
を晶析によりリン酸マグネシウムアンモニウム固体(M
AP)として回収するものである。このような晶析脱リ
ン法においては、通常、MAP微細結晶が多量に生成す
るが、本発明の方法では、主に晶析を行う晶析脱リン塔
の上部からオーバーフローした処理水を取り出す。この
微細結晶を多量に含む処理水に、pH調整剤を加えてp
Hを下げ、攪拌して、処理水中に含まれているリン酸マ
グネシウムアンモニウム微細結晶を溶解させる。溶解後
の処理水は、上記晶析脱リン塔の造粒部に返送する。こ
れによって、高濃度のリンを含む原水からMAP固体粒
子を生成して、高効率にリンを回収することが可能にな
る。また、生成するMAP微細結晶を完全に溶解させて
から再び晶析を行うので、MAPを微小結晶として自己
析出させることを防止し、反対にMAP粒子の大粒子化
を促進して、MAP固体粒子の回収率を高めることがで
きる。
【0007】一方、本発明の装置は、図1に示すよう
に、上記本発明の方法を実施するのに最適な装置であ
り、主に晶析脱リン塔1及び処理水攪拌槽11からな
り、その他各種配管等により構成されている。ここで、
晶析脱リン塔1は、該晶析脱リン塔1の下部にリン含有
廃水の導入口2と、pH調整剤注入管5と、マグネシウ
ム化合物注入管6と、結晶化したリン酸マグネシウムア
ンモニウム固体(MAP固体)を含む廃水を排出するた
めの排出管3と、攪拌用気体吹き込み管4とをそれぞれ
備えている。さらに、処理水攪拌槽11から処理水返送
管12を経由して、上記晶析脱リン塔上部からオーバー
フローした処理水が返送される。本発明の装置は、処理
水を晶析脱リン塔中の造粒部に返送することによって、
高濃度のリンを含む原水からMAP固体粒子を生成して
回収することができる。また、上記晶析脱リン塔上部か
らオーバーフローした処理水に、pH調整剤を加えてp
Hを下げ、攪拌することにより、処理水中に含まれてい
たMAP微細結晶を完全に溶解させて返送管12に流す
ので、配管の閉塞を防止でき、最終的にはMAP回収率
を向上させることができる。以下、添付図面(図1)を
参照しながら、本発明の装置についてより具体的にに説
明する。
に、上記本発明の方法を実施するのに最適な装置であ
り、主に晶析脱リン塔1及び処理水攪拌槽11からな
り、その他各種配管等により構成されている。ここで、
晶析脱リン塔1は、該晶析脱リン塔1の下部にリン含有
廃水の導入口2と、pH調整剤注入管5と、マグネシウ
ム化合物注入管6と、結晶化したリン酸マグネシウムア
ンモニウム固体(MAP固体)を含む廃水を排出するた
めの排出管3と、攪拌用気体吹き込み管4とをそれぞれ
備えている。さらに、処理水攪拌槽11から処理水返送
管12を経由して、上記晶析脱リン塔上部からオーバー
フローした処理水が返送される。本発明の装置は、処理
水を晶析脱リン塔中の造粒部に返送することによって、
高濃度のリンを含む原水からMAP固体粒子を生成して
回収することができる。また、上記晶析脱リン塔上部か
らオーバーフローした処理水に、pH調整剤を加えてp
Hを下げ、攪拌することにより、処理水中に含まれてい
たMAP微細結晶を完全に溶解させて返送管12に流す
ので、配管の閉塞を防止でき、最終的にはMAP回収率
を向上させることができる。以下、添付図面(図1)を
参照しながら、本発明の装置についてより具体的にに説
明する。
【0008】実施の形態 図1に、本発明に係る晶析脱リン装置の構成図を示す。
晶析脱リン塔1内において、廃水注入管2より注入され
たアンモニウムイオン及びリン酸イオンを含む原水は、
攪拌用気体吹き込み管4から噴出される気体(空気)に
より曝気・攪拌され、リン酸マグネシウムアンモニウム
(MAP)の固体粒子が生成する。すなわち、晶析脱リ
ン塔1内では、アンモニウムイオン及びリン酸イオンを
含む廃水に、マグネシウム化合物注入管6から注入され
るマグネシウム塩等のマグネシウムイオン、及び、pH
調整剤(アルカリ剤)注入管5から注入されるpH調整
剤が添加される。これらの物質の添加によってMAP析
出条件とし、攪拌を行うことにより、晶析脱リン塔1内
でMAP固体粒子が生成し、晶析塔1の底部に降下して
蓄積されるのである。この際、晶析塔1上部の大径部分
で生成したMAP固体粒子は、該粒子が沈降可能な開口
部8を通って、晶析塔1下部に沈降する。晶析塔1下部
に蓄積したMAP固体粒子は、排出管3から排出されて
回収される。
晶析脱リン塔1内において、廃水注入管2より注入され
たアンモニウムイオン及びリン酸イオンを含む原水は、
攪拌用気体吹き込み管4から噴出される気体(空気)に
より曝気・攪拌され、リン酸マグネシウムアンモニウム
(MAP)の固体粒子が生成する。すなわち、晶析脱リ
ン塔1内では、アンモニウムイオン及びリン酸イオンを
含む廃水に、マグネシウム化合物注入管6から注入され
るマグネシウム塩等のマグネシウムイオン、及び、pH
調整剤(アルカリ剤)注入管5から注入されるpH調整
剤が添加される。これらの物質の添加によってMAP析
出条件とし、攪拌を行うことにより、晶析脱リン塔1内
でMAP固体粒子が生成し、晶析塔1の底部に降下して
蓄積されるのである。この際、晶析塔1上部の大径部分
で生成したMAP固体粒子は、該粒子が沈降可能な開口
部8を通って、晶析塔1下部に沈降する。晶析塔1下部
に蓄積したMAP固体粒子は、排出管3から排出されて
回収される。
【0009】そして、下水,し尿余剰汚泥等を消化処理
した消化脱離液のような原水中のリン濃度が高い場合に
は、原水を導入口2から晶析塔1内に注入してMAP析
出条件にすると、多量のMAPの微細結晶が生成する。
本実施の形態では、このような微細結晶の大部分が、晶
析塔1上部からオーバーフローした処理水として、攪拌
槽導入管9を経由して、処理水攪拌槽11に移される。
処理水攪拌槽11では、pH調整剤10を加えて処理水
のpHを低下させるとともに、攪拌翼15を回転させて
攪拌することにより、処理液中のMAP微細結晶を完全
に溶解させる。処理水攪拌槽11で微細結晶が溶解した
処理水は、再度、晶析塔1に返送される。本発明では、
処理水を晶析塔1の造粒部に返送することにより、この
部分におけるリン濃度を低下させ、過飽和度を低下させ
て、MAPを微小結晶として自己析出させることを防止
し、反対にMAP粒子の大粒子化を促進して、MAP固
体粒子の回収率を高めることができる。ここで、処理水
を返送する晶析塔1の造粒部とは、通常、晶析塔1下部
の小径部分である。
した消化脱離液のような原水中のリン濃度が高い場合に
は、原水を導入口2から晶析塔1内に注入してMAP析
出条件にすると、多量のMAPの微細結晶が生成する。
本実施の形態では、このような微細結晶の大部分が、晶
析塔1上部からオーバーフローした処理水として、攪拌
槽導入管9を経由して、処理水攪拌槽11に移される。
処理水攪拌槽11では、pH調整剤10を加えて処理水
のpHを低下させるとともに、攪拌翼15を回転させて
攪拌することにより、処理液中のMAP微細結晶を完全
に溶解させる。処理水攪拌槽11で微細結晶が溶解した
処理水は、再度、晶析塔1に返送される。本発明では、
処理水を晶析塔1の造粒部に返送することにより、この
部分におけるリン濃度を低下させ、過飽和度を低下させ
て、MAPを微小結晶として自己析出させることを防止
し、反対にMAP粒子の大粒子化を促進して、MAP固
体粒子の回収率を高めることができる。ここで、処理水
を返送する晶析塔1の造粒部とは、通常、晶析塔1下部
の小径部分である。
【0010】上記のような本発明の晶析脱リン装置によ
れば、従来の装置とは異なり、高濃度のリン酸イオンを
含む原水に使用した場合にも、MAP析出条件におい
て、MAPの大粒の結晶が生成可能となる。また、従来
の装置における処理水を返送する際の配管の閉塞の問題
が生じず、安定的に晶析脱リン装置を運転できる。そし
て、本発明によれば、微細結晶を含む処理水を一旦攪拌
槽に流して、pHを下げて攪拌処理することによって、
微細結晶を完全に溶解させて、再度、晶析塔内に返送す
ることにより、リン回収率を大幅に向上させ、効率的に
マグネシウム添加による晶析脱リンを実施できる。な
お、本発明に係る方法および装置は、上記実施の形態に
限らず、本発明の技術的思想の範囲において、種々変形
が可能である。
れば、従来の装置とは異なり、高濃度のリン酸イオンを
含む原水に使用した場合にも、MAP析出条件におい
て、MAPの大粒の結晶が生成可能となる。また、従来
の装置における処理水を返送する際の配管の閉塞の問題
が生じず、安定的に晶析脱リン装置を運転できる。そし
て、本発明によれば、微細結晶を含む処理水を一旦攪拌
槽に流して、pHを下げて攪拌処理することによって、
微細結晶を完全に溶解させて、再度、晶析塔内に返送す
ることにより、リン回収率を大幅に向上させ、効率的に
マグネシウム添加による晶析脱リンを実施できる。な
お、本発明に係る方法および装置は、上記実施の形態に
限らず、本発明の技術的思想の範囲において、種々変形
が可能である。
【0011】
【発明の効果】本発明は、リン含有廃水からの晶析によ
るリン回収率を飛躍的に向上させた高効率の晶析脱リン
法であり、微細結晶による配管の閉塞等の問題を回避す
ることができる。すなわち、本発明によれば、微細結晶
を含む処理水を一旦攪拌槽に流して、pHを下げて攪拌
処理することによって、微細結晶を完全に溶解させて、
再度、晶析塔内に返送することにより、特に、原水中の
リン濃度が高い場合のリン回収率を著しく向上させるこ
とができる。また、本発明によれば、処理水中に含まれ
ていたMAP微細結晶を完全に溶解させて返送管に流す
ので、脱リン装置の配管が閉塞することを有効に防止で
きる。
るリン回収率を飛躍的に向上させた高効率の晶析脱リン
法であり、微細結晶による配管の閉塞等の問題を回避す
ることができる。すなわち、本発明によれば、微細結晶
を含む処理水を一旦攪拌槽に流して、pHを下げて攪拌
処理することによって、微細結晶を完全に溶解させて、
再度、晶析塔内に返送することにより、特に、原水中の
リン濃度が高い場合のリン回収率を著しく向上させるこ
とができる。また、本発明によれば、処理水中に含まれ
ていたMAP微細結晶を完全に溶解させて返送管に流す
ので、脱リン装置の配管が閉塞することを有効に防止で
きる。
【図1】図1に、本発明の晶析脱リン装置の実施の形態
を表す概略構成図を示す。
を表す概略構成図を示す。
1 晶析脱リン塔 2 原水導入管 3 MAP固体粒子排出管 4 攪拌用気体吹き込み管 5 pH調整剤注入管 6 マグネシウム化合物注入管 7 仕切り壁 8 開口部 9 攪拌槽導入管 10 pH調整剤 11 処理水攪拌槽 12 処理水返送管 13 処理水 14 処理水流出部 15 攪拌翼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 9/02 608 B01D 9/02 608B 622 622
Claims (2)
- 【請求項1】 リン含有廃水から晶析によりリンをリン
酸マグネシウムアンモニウム固体として回収するマグネ
シウム添加による晶析脱リン方法において、晶析脱リン
塔上部からオーバーフローした処理水にpH調整剤を加
えてpHを下げ、攪拌して処理水中に含まれているリン
酸マグネシウムアンモニウム微細結晶を溶解させた後、
上記晶析脱リン塔の造粒部に返送することを特徴とする
マグネシウム添加による晶析脱リン方法。 - 【請求項2】 リン含有廃水から晶析によりリンをリン
酸マグネシウムアンモニウム固体として回収するマグネ
シウム添加による晶析脱リン装置において、下部にリン
含有廃水導入管と、pH調整剤注入管と、マグネシウム
化合物注入管と、攪拌用気体吹き込み管と、結晶化した
リン酸マグネシウムアンモニウム固体を含む廃水の排出
管とを設けた晶析脱リン塔を有するとともに、 該晶析脱リン塔の上部からオーバーフローした処理水を
導入してpH調整剤を加えて攪拌する処理水攪拌槽、及
び、該処理水攪拌槽で処理した処理水を上記晶析脱リン
塔の下部造粒部に返送する処理水返送管を具備すること
を特徴とするマグネシウム添加による晶析脱リン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11802798A JPH11309464A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 晶析脱リン方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11802798A JPH11309464A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 晶析脱リン方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11309464A true JPH11309464A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14726256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11802798A Withdrawn JPH11309464A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 晶析脱リン方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11309464A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002035765A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-02-05 | Japan Organo Co Ltd | 被処理水からの対象成分除去方法および晶析装置 |
WO2003033098A1 (fr) * | 2001-10-12 | 2003-04-24 | Ebara Corporation | Procede et dispositif d'extraction par cristallisation d'un ion contenu dans une solution |
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JP2005329398A (ja) * | 2004-04-20 | 2005-12-02 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 脱リン装置 |
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