JPH11309151A - 手術用縫合デバイス - Google Patents

手術用縫合デバイス

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JPH11309151A
JPH11309151A JP10120367A JP12036798A JPH11309151A JP H11309151 A JPH11309151 A JP H11309151A JP 10120367 A JP10120367 A JP 10120367A JP 12036798 A JP12036798 A JP 12036798A JP H11309151 A JPH11309151 A JP H11309151A
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JP
Japan
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suturing device
present
surgical
mesh
woven fabric
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JP10120367A
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English (en)
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Toshiaki Morikawa
利昭 森川
Kazuya Nagata
和哉 永田
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NIPPON WAISUREDARII KK
Sanofi Aventis KK
Original Assignee
NIPPON WAISUREDARII KK
Nippon Hoechst Marion Roussel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外科手術、特に脳外科手術あるいは消化器外
科手術において縫合部を有効に被覆・補強しうる手術用
縫合デバイスの提供。 【解決手段】 生体糊前駆物質の水溶液を含浸させた生
体吸収性織布からなる手術用縫合デバイスである。具体
的な生体吸収性織布としては、ポリグリコール酸を組成
に含む繊維によりメッシュ状に織られた織布であり、生
体糊前駆物質としては、フィブリノゲンが好ましく適用
される。かかる縫合用デバイスは手術の縫合部位を被覆
する様にsealされ、使用されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は手術用縫合デバイ
スに係り、詳細には、外科手術、特に脳外科手術または
消化器外科手術において適用できる縫合デバイスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、外科手術、例えば、脳神経外
科手術に代表される脳外科手術において切開した硬膜を
縫合により閉じた場合、縫合部分から脳内圧によって髄
液が漏出することがあり、この脳内圧に耐えるよう、フ
ィブリン糊と呼ばれる生体糊を縫合部分に塗布する補填
法が採用されている。しかしながら、フィブリン糊で縫
合部分を補填する方法では、何らかの理由で脳内圧が亢
進した場合、髄液の漏出を完全に防ぐことができないと
いう欠点がある。
【0003】また、脳外科手術時に硬膜をある範囲にわ
たって切除(硬膜欠損)した場合、ヒト乾燥硬膜を移植
する方法が行われていたが、Creutzfeldt−
Jacob病ウイルス感染の危険性など、重篤な問題点
等が指摘され、現在では、ヒト乾燥硬膜の使用が禁止さ
れるに至っている。したがって、現在では、硬膜欠損に
対しては、例えばゴアテックス(登録商標)(W.L.
Gore & Associates,Flgstaf
f,AZ,USA)等の人工代用硬膜を縫いつけて補填
する方法が採用されている。
【0004】ところが、このような人工代用硬膜を縫合
する場合には、一度開けた針穴が塞がり難く、また張力
を負荷することによって糸を通した針穴が伸張すること
があり、この針穴から髄液が漏出し易い問題があった。
そこで、人工代用硬膜の縫合部分にも、上記と同様にフ
ィブリン糊を塗布する補填法が採用されている。しかし
ながら、一般に、人工代用硬膜はPTFT(ポリテトラ
フルオロエチレン)の高分子化合物を主成分としている
ため、フィブリン糊に親和性が低く、フィブリン糊のみ
による補填法では針穴を完全に塞ぐことができない。
【0005】上記のいずれの場合も、縫合間隔を狭くす
れば髄液の漏出を低減することは可能であるが、手間と
時間が掛かるという欠点がある。かかる欠点は、迅速な
処置を必要とする脳外科手術における手技としては、許
容し難いものである。
【0006】更にまた、フィブリン糊を用いる補填法
は、その適用部位が水平であればある程度均等に塗布す
ることが可能であるとしても、その適用部位が垂直また
は傾斜している場合には、滴下して使用する際には、適
用したフィブリン糊が流れ落ちてしまい、その適用量の
一部しか有効に接着剤として機能しないという問題が指
摘されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの外
科手術における前記の課題を解消することができ、しか
も適用が簡便な手術用縫合デバイスを提供することを課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明はその基本的態様として、生体糊前駆物質
の水溶液を含浸させた生体吸収性織布からなる手術用縫
合デバイスを提供するものである。
【0009】本発明が提供する上記の手術用縫合デバイ
スにおいて、より具体的な態様としての請求項2にかか
る本発明は、その生体吸収性織布が、生体吸収性メッシ
ュの形態を有するものである手術用縫合デバイスであ
る。
【0010】また、請求項3にかかる本発明は、そのよ
り具体的態様において、生体吸収性織布が、ポリグリコ
ール酸を組成に含むメッシュである手術用縫合デバイス
である。
【0011】更にまた、請求項4にかかる本発明は、そ
の具体的態様において、生体糊前駆物質が、フィブリノ
ゲンである手術用縫合デバイスである。
【0012】したがって、請求項5にかかる本発明は、
その最も好ましい態様における縫合デバイスであり、具
体的には、ポリグリコール酸を組成に含む生体吸収性メ
ッシュに、フィブリノゲンの水溶液を含浸させたことか
らなる手術用縫合デバイスである。
【0013】これらの本発明が提供する手術用縫合デバ
イスは、上記の構成からなるものであって、外科手術、
特に、脳外科手術または消化器外科手術に使用されるも
のであり、例えば、脳外科手術においては、一旦切開さ
れた硬膜の縫合部分、あるいは硬膜欠損部位を人工硬膜
で縫合した縫合部位をsealするように用いることが
できる。
【0014】ところで、上記により提供される本発明の
縫合用デバイスにあっては、それ自体では生体接着能を
有しているものではない。しかしながら、目的とする抱
合部位によっては、単にsealした場合であっても体
液、特に血液成分によって徐々に生体接着能を発揮し
て、縫合部分を補填することが可能となる。ただし、強
力且つ迅速に生体接着能を発揮させるためには、実際の
使用に先立って、本発明の縫合用デバイスに、ある程度
強力な生体接着能を発現させるべき処置を施す必要があ
る。
【0015】この処置は、本発明の縫合用デバイスに含
浸された生体糊前駆物質を、生体糊に化学変換させる特
定の追加成分を、本発明のデバイスに加えることによっ
て実施することができる。例えば、生体糊前駆物質がフ
ィブリノゲンである場合には、これをフィブリンに化学
変換させるトロンビンを加えることで、本発明のデバイ
スは直ちに強力な生体接着能を発現し硬化する。そのた
め、短時間にその適用部分を完全に密閉することがで
き、かかる簡便な方法で脳内圧に耐える縫合状態を得る
ことができるものである。
【0016】また、硬膜が一定の範囲で切除された部分
については、先ず、この硬膜欠損部分を人工代用硬膜に
より周辺の硬膜と縫合し、当該縫合部分をsealする
ように本発明の縫合用デバイスを当てて、その上で、上
記と同様に特定の追加成分を加えればよい。
【0017】以上のように、本発明の縫合用デバイス
を、例えば脳外科手術後の処理に用いる場合には、充当
する人工代用硬膜の縫合部位を単にsealすること、
その上でsealされた本発明のデバイスに特定の追加
成分を添加することにより生体糊としての生体接着能を
付与すれば、十分な補填効果が得られるものである。し
たがって、本発明が提供する縫合用デバイスは、迅速且
つ完全な手技が要求される脳外科手術の臨床の場で、極
めて有用なデバイスとなるものである。
【0018】なお、上記した説明は、本発明の縫合用デ
バイスの特異性、作用効果等についての理解を深めるた
めに、脳外科手術における適用を基礎に詳細に説明した
ものであるが、脳外科手術に限らず、消化器系の外科手
術における血管縫合・吻合部の被覆、補強等への適用に
あっても、基本的には、縫合・吻合部位を本発明のデバ
イスでsealし、その上で特定の追加成分を加えるこ
とにより生体接着性を付与すればよく、これにより所望
の補填効果が得られるのである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明が提供する手術用縫合デバ
イスにおける、「生体糊」とは、手術等に用いられる生
体適合性に優れた接着剤のなかでも、特に生体内で経時
的にフィブロプラストに変換される接着剤を意味する。
かかる生体糊は、複数の成分を合一にすることによっ
て、急速な生化学反応により接着能を示すものである。
したがって、通常、生体糊は、生体糊前駆物質とこれを
生体糊に化学変換させる特定の追加成分との組合せとし
て知られる。
【0020】かかる生体糊としては、例えば「フィブリ
ン糊」が例示できる。このものは、フィブリノゲン水溶
液とトロンビン水溶液とを合一にすることによって化学
反応が開始され、その結果、フィブリノゲンがフィブリ
ンに変換されて、強力な接着能を発揮する。
【0021】容易に入手できるこのようなフィブリン糊
としては、ボルヒール(登録商標:藤沢製薬社製)、テ
ィシール(登録商標:日本臓器製薬社製)、ベリプラス
ト(登録商標:ヘキスト・マリオン・ルセル社製)等を
例示することができる。
【0022】本発明で用いられる生体糊としてはフィブ
リン糊に限られるものではなく、上記定義に該当するも
のであれば、どのようなものでも使用することができ
る。したがって、フィブリン糊以外の生体糊としては、
例えば、トロンビン製剤、ゼラチン製剤、セルロース製
剤、微繊維性コラーゲン、アルギン酸製剤等を構成する
生体糊を例示することができる。しかしながら、本発明
が提供する手術用縫合デバイスの使用の適用性からみれ
ば、フィブリン糊またはゼラチン糊が好ましく、フィブ
リン糊を用いるのが特に好ましい。
【0023】したがって、本発明の縫合用デバイスにお
ける「生体糊前駆物質」とは、上記した生体糊におい
て、未だ生化学反応が惹起する前段階にあるもので、そ
れ自体接着能を有しないものを意味する。例えば、上記
で例示したフィブリン糊においては、フィブリノゲンま
たはトロンビンを挙げることができる。
【0024】一方、「生体吸収性織布」とは、生体内に
留置した場合に、一定時間経過後に加水分解等によって
生体に吸収される繊維からなる織布を意味する。このよ
うな生体吸収性織布としては、メッシュの形態にあるも
の、不織布(例えば、フェルト)の形態にあるもの等種
々の形態のものを例示することができる。
【0025】かかる生体吸収性織布の代表的なものを例
示すれば、ポリグリコール酸を組成に含む網状のメッシ
ュ、具体的には、デキソン(登録商標)メッシュ(デー
ビス・アンド・ゲック社製)、ポリグラクチン910を
組成に含むバイクリル(登録商標)メッシュ(ジョンソ
ン&ジョンソン社製)、ポリグリコール酸を組成に含む
不織布(フェルト)、具体的には、ネオベール(登録商
標:グンゼ社製)、メディフィット(登録商標)フェル
ト(日本メディカルサプライ社製)、酸化再生セルロー
ス製の癒着防止材であるインターシード(登録商標:ジ
ョンソン&ジョンソン社製)、カニから抽出したキチン
を加工したベスキチン(登録商標:ユニチカ社製)等を
挙げることができる。その中でも、ポリグリコール酸を
組成に含む網状のメッシュ、あるいはポリグラクチン9
10を組成に含むメッシュが好ましく、なかでもポリグ
リコール酸を組成に含む網状のメッシュ、例えばデキソ
ン(登録商標)メッシュ(デービス・アンド・ゲック社
製)が特に好ましい。
【0026】かかる生体吸収性織布を基本とする本発明
の手術用縫合デバイスには、前記した生体糊前駆物質の
水溶液が含浸されるが、この水溶液の濃度および含浸さ
れる水溶液の量には特に制限はなく、適用縫合部位に本
発明のデバイスをsealして、その上で上記した追加
成分を加えた場合に、良好な化学反応が完結し、所望の
生体接着能が発揮できる程度の濃度と量を選択すればよ
い。
【0027】この場合の本発明の縫合用デバイスに、生
体接着能を発揮できるよう上述した追加成分を加える方
法については、特に制限されるものではない。基本的に
は、縫合部位にsealした本発明のデバイスの表面全
体に、追加成分が均一に行きわたる方法であればよい。
このような方法としては、追加成分の水溶液を滴下する
方法、かかる水溶液を霧状に噴霧する方法等が挙げられ
る(後述する試験例を参照)。
【0028】なお、本発明を構成する生体吸収性織布、
例えば生体吸収性メッシュの大きさは、特に限定される
ものではなく、縫合部分の大きさに合わせて、必要に応
じて決定することができる。したがって、かかる点にお
いても本発明の手術用デバイスの適用範囲は、目的とす
る外科手術に応じた、広範囲にわたるものであることが
理解される。
【0029】すなわち、本発明が提供する縫合用デバイ
スを適用する「手術」としては、特に限定されるもので
はないが、なかでも脳外科手術における硬膜縫合部の被
覆・補強、硬膜欠損、くも膜補填、リンパ液漏出防止、
消化器系外科手術における血管縫合・吻合部の被覆・補
強、実質臓器切断端における被覆・補強等の広範囲にわ
たる外科手術に好ましく適用できるものである。
【0030】
【実施例】以下に本発明を、具体的実施例により更に詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に包含される限り、種々の
変更例が可能であり、かかる変更例も本発明の権利範囲
に含まれるものである。
【0031】製造例1 ヒト・フィブリノゲンを400mg含有する水溶液5m
lに、デキソン(登録商標)メッシュ(12mm×6m
m)を20秒間浸し、本発明の縫合用デバイスを調製し
た。
【0032】製造例2 製造例1と同様にして、ヒト・フィブリノゲンを800
mg含有する水溶液20mlに、デキソン(登録商標)
メッシュ(40mm×10mm)を20秒間浸し、本発
明の縫合用デバイスを調製した。
【0033】以上により製造された本発明の縫合用デバ
イスについて、外科手術の縫合部位で補強を確認するた
め、髄液等の漏出の程度を、以下のモデル試験により検
討した。
【0034】試験例1 <方法>ゴアテックス(登録商標)からなる人工代用硬
膜を20mlシリンジの外筒上に張り硬膜モデルとし
た。脳外科手術後の硬膜縫合部を想定して、前記の代用
硬膜の中央を10mmにわたり切開し、その切開部を2
mm間隔で5針縫合した。この様にして作製した硬膜縫
合モデルを張り付けたシリンジ内に生理食塩液を満た
し、更にシリンジをチューブで接続し、シリンジポンプ
(STC−523:テルモ)を用いて120ml/hの
流速で加圧した。硬膜縫合モデルにかかる圧力はポリグ
ラフ(361:日本電気三栄)を用いて測定し、生理食
塩液が硬膜縫合部から漏出する直前の最大圧力をバース
ト圧とした。
【0035】上記の硬膜縫合モデルを用い、縫合部を本
発明の縫合用デバイスにより覆い、以下の実施例ならび
に比較例によるバースト圧を測定した。なお、縫合部位
を何ら処理しない未処理のものについてもバースト圧を
測定した。試験は全ての例において5回行い、その平均
値により評価した。
【0036】実施例1:本発明のデバイス(追加成分を
滴下する方法) 上記製造例1で得た本発明のデバイスを縫合部に乗せ、
トロンビン水溶液を滴下し5分間放置し、上記に従いバ
ースト圧を測定した。
【0037】比較例1:(生体吸収性メッシュなし) フィブリノゲン水溶液とトロンビン水溶液の入ったシリ
ンジを混合用チップに接続し、両シリンジを同時に押す
ことにより先端で両液が混合される。縫合部にこの混合
液を重畳し5分間放置し、上記に従いバースト圧を測定
した。
【0038】比較例2:(生体吸収性メッシュなし) 混合用チップの先端にスプレーノズルを取りつけ、比較
例1の混合液を縫合部に噴霧し5分間放置し、上記に従
いバースト圧を測定した。
【0039】実施例2:本発明のデバイス(追加成分を
滴下した後、更にスプレーする方法)実施例1でトロン
ビン水溶液を滴下した後、比較例2と同様の方法で混合
液を縫合部に噴霧し5分間放置し、上記に従いバースト
圧を測定した。
【0040】<結果及び考察>図1に、各実施例1、2
および比較例1、2におけるバースト圧(5回の平均
値)を示した。図中の結果から明らかなとおり、実施例
1のバースト圧は未処置群および比較例1に対して有意
に高い値を示し、比較例2に対しては有意ではなかった
ものの高値を示した。また、実施例2でのバースト圧
は、全ての補填法に対して有意に高い値を示した。以上
のことから、この試験による硬膜縫合モデルにおいて、
本発明のデバイスは、硬膜縫合部位を強固に補強するも
のであり、フィブリン糊単独で補強したものよりも高い
耐圧性を示すことが明らかとなった。
【0041】試験例2 実際の動物モデルにおける脳外科手術後の縫合部位から
の髄液漏出実験を、以下の方法により検討した。
【0042】<方法> (1)動物モデルの作成 ラットにペントバルビタール麻酔(35mg/kg,
i.p.)を施行して、脳定位固定装置に固定し、頭部
を除毛した後、頭皮を切開し、頭骨を露出した。次い
で、矢状縫合左側、冠状縫合とラムダ縫合にはさまれた
領域の頭骨を、歯科用ドリルを用いて除去し、硬膜を露
出させた。
【0043】露出した硬膜を、約2×3mmの範囲で切
除し、硬膜欠損部と同サイズのゴアテックス(登録商
標)代用人工硬膜によりを乗せた。硬膜切開欠損部に乗
せたゴアテックス(登録商標)代用硬膜を覆うように、
前記の製造例1で得られた本発明の縫合用デバイスを当
てて、前記実施例1と同様の方法でトロンビン水溶液を
滴下し、フィブリン糊硬化後、ステープラーを用いて切
開部を閉鎖した。モデル動物作成後、1,4,7,1
4,30,60日後における髄液漏出の有無を確認し
た。
【0044】(2)髄液漏出の確認 ラットにペントバルビタール麻酔(35mg/kg,
i.p.)を施行し、脳定位固定装置に固定した。後頭
部を切開し、頭蓋骨と脊椎(C1)の間から注射針を大
槽内に刺入し、4%ブリリアント・ブルー色素を0.0
5ml注入した。頭皮を切開し、肉眼および実体顕微鏡
下で色素の漏出の有無を確認し、あわせてラットを断頭
し、10%ホルマリン液に浸し、その組織学的検査に供
した。
【0045】<結果>下記の表1に、色素漏れが観察さ
れた個体数を示す。
【0046】
【表1】
【0047】上記の表中の結果から明らかなとおり、本
発明の縫合用デバイスを用いて補填した場合には、色素
の漏出は、わずかに、施術後7日において3例中1例、
60日において5例中2例で認められたのみであり、そ
の優れた補填の効果が確認された。
【0048】
【発明の効果】以上記載したように、本発明により提供
される手術用縫合デバイスは、生体糊前駆物質の水溶液
を含浸させた生体吸収織布、特にメッシュからなる手術
用縫合デバイスであり、外科手術、例えば脳外科手術後
の処理にあたって、充当する人工代用硬膜を縫合部位に
本発明のデバイスを適用すれば、十分な補填効果が得ら
れるものであり、迅速且つ完全な手技が要求される脳外
科手術の臨床の場のみならず、消化器系外科手術の現場
でも、極めて有用なデバイスとなり、医療上の利用価値
は多大なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1の結果を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体糊前駆物質の水溶液を含浸させた生
    体吸収性織布からなる手術用縫合デバイス。
  2. 【請求項2】 生体吸収性織布がメッシュの形態を有す
    るものである請求項1に記載の縫合デバイス。
  3. 【請求項3】 生体吸収性織布がポリグリコール酸を組
    成に含むメッシュである請求項1または2に記載の縫合
    デバイス。
  4. 【請求項4】 生体糊前駆物質がフィブリノゲンである
    請求項1ないし3のいずれかに記載の縫合デバイス。
  5. 【請求項5】 ポリグリコール酸を組成に含む生体吸収
    性メッシュに、フィブリノゲンの水溶液を含浸させたこ
    とからなる手術用縫合デバイス。
  6. 【請求項6】 脳外科手術または消化器外科手術に使用
    する請求項1ないし5のいずれかに記載の縫合デバイ
    ス。
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